JP2010264001A - 連発式クリップ処置具 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作ワイヤの潜り込みの影響を抑制した連発式クリップ処置具を提供する。
【解決手段】連発式クリップ処置具は、複数のクリップおよび最後尾のクリップに接続部材が連結されたクリップ列が装填される円筒状のシースと、クリップ列をシース内の長手方向に移動させる操作ワイヤと、シースと連結され、その内部に操作ワイヤが配置されるハンドル本体と、ハンドル本体の外周上に、その軸方向に移動可能に装着され、操作ワイヤをハンドル本体の軸方向に移動させるスライダと、ハンドル本体の外周上に、その周方向に回転自在に装着され、クリップ毎にスライダの移動量を、複数の異なる移動量に規制するスライダ移動量規制部材とを有する。各クリップに対応する複数の異なる移動量は、クリップ列のクリップの位置における潜り込み量を予め求めておき、各クリップにおいて各クリップを突出させるに要する長さと各潜り込み量とに基づき決定されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、複数の内視鏡処置用クリップを操作ワイヤで操作して、生体内等において止血や傷口等の患部の閉塞等のクリップ処置を行う連発式クリップ処置具に関し、特に、操作ワイヤを利用するクリップ処置の際、操作ワイヤの潜り込みの影響を抑制することができる連発式クリップ処置具に関する。
近年、生体内に挿入した内視鏡の先端からクリップを突出させて、出血部や病変組織除去後の処置部をクリップで摘み、止血や傷口の縫合や閉塞を行うために内視鏡用クリップ処置具が用いられている。
この内視鏡用クリップ処置具においては、クリップはシース内に装填されており、クリップの突出、およびクリップで処置部を摘むことは、操作ワイヤを進退することによりなされている。
しかし、シースの内径に比べて操作ワイヤが細いため、シースと操作ワイヤとの間に比較的大きな空間があく。このため、内視鏡の使用時にシースを湾曲させると、この空間により、操作ワイヤが湾曲したシースの内面の外側を通ること等により、シースと操作ワイヤとの経路長に差が発生する。このため、例えば、シースを真直ぐに延ばした状態を基準状態として、シースの先端から操作ワイヤを所定量突出させた後、シースを湾曲させると、操作ワイヤの先端がシースの先端よりも内側に入り込んでしまう、いわゆる、潜り込みが発生する。
そこで、特許文献1には、内視鏡の処置具案内管に通される可撓性シースと、この可撓性シースの先端部分から突没する先端処置部材と、先端が先端処置部材に連結されて可撓性シース内に軸方向にスライド自在に通された操作ワイヤと、可撓性シースの基端に連結された第1の操作部材と、操作ワイヤの基端に連結された第2の操作部材とを有しており、第1の操作部材と第2の操作部材とを可撓性シースと操作ワイヤの軸方向に相対的に移動させる操作を行うことにより、可撓性シースと操作ワイヤが相対的に軸方向にスライドして先端処置部材が可撓性シースの先端部分から突没する内視鏡用処置具が提案されている。この特許文献1内視鏡用処置具は、1つずつクリッピングするものである。
特許文献1の内視鏡用処置具には、第1の操作部材に対する可撓性シースの基端の連結位置と第2の操作部材に対する操作ワイヤの基端の連結位置の一方を軸方向に変位自在な、連結位置調整手段が設けられている。この連結位置調整手段により、操作ワイヤと可撓性シースとの相対的な長さの関係を任意に調整することができる。すなわち、操作ワイヤと可撓性シースとの相対的な位置を調整することができる。このため、操作ワイヤと可撓性シースの相対的な長さ関係を、内視鏡用処置具の使用者が必要に応じて任意に調整して、先端処置部材を可撓性シースの先端部分で最適の状態にセットして使用することができる。
特開2007−244826号公報
特許文献1の内視鏡用処置具は、内視鏡用処置具の使用者が必要に応じて任意に調整して、先端処置部材を可撓性シースの先端部分で最適の状態にセットして使用することができるものの、1つずつクリッピングをするものである。
ここで、複数のクリップを連続して使用する連発式クリップ処置具においては、初めのクリップについて最適の状態にセットしても、上記潜り込みの影響で、残りのクリップについて最適の状態にセットすることができないという問題点がある。
このため、特許文献1では、1つのクリップについては、先端処置部材を可撓性シースの先端部分で最適の状態にセットして使用することができるものの、複数のクリップを連続して使用する連発式クリップ処置具においては、必ずしも各クリップに対して可撓性シースの先端部分で最適の状態にセットできないという問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、操作ワイヤの潜り込みの影響を抑制した連発式クリップ処置具を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の態様は、前のクリップの後端に後のクリップの先端が係合することにより連結した複数のクリップおよび最後尾のクリップに連結した接続部材からなるクリップ列と、前記クリップ列が装填される円筒状のシースと、前記シース内に移動可能に配置され、その先端が前記接続部材に着脱可能に接続されて前記クリップ列を、前記シース内をその長手方向に移動させる操作ワイヤと、前記シースと連結され、その内部に前記シースから延在する前記操作ワイヤが配置されるハンドル本体と、このハンドル本体の外周上に、その軸方向に移動可能に装着され、前記操作ワイヤと係合し、前記操作ワイヤを前記ハンドル本体の軸方向に移動させるスライダと、前記ハンドル本体の外周上に、前記ハンドル本体の周方向に回転自在に装着され、前記ハンドル本体の軸方向における前記スライダの移動量を、前記クリップ列の各クリップのクリップ処置に要する、複数の異なる移動量に規制するスライダ移動量規制部材とを有し、前記スライダ移動量規制部材で規制される、前記各クリップに対応する複数の異なる移動量は、前記クリップ列のクリップの位置における潜り込み量を予め求めておき、各クリップにおいて、それぞれ各クリップを突出させるに要する長さと前記各潜り込み量とに基づいて決定されていることを特徴とする連発式クリップ処置具を提供するものである。
本発明においては、前記クリップ列は、前のクリップと後のクリップとの係合部が、前記クリップに対して進退可能に嵌入される連結リングで覆われており、前記連結リングは、前記シース内ではシースの内面に押圧されて内側に閉じ、その連結リング内で連結される前記クリップの少なくとも一方を押圧して保持し、かつ、前記シースの先端通過後にシース内径よりも広幅に開いてシース内への後退を防止するスカート部が、前記クリップの移動方向における同じ位置に、その周方向の2個以上設けられていることが好ましい。
また、本発明においては、前記連結リングの基端側はその一部が延長され、クリップ処置時に前記シースの先端から、前記クリップおよび前記連結リングの脱落を防止することが好ましい。
さらに、本発明においては、前記スライダ移動量規制部材は、前記周方向に所定の間隔をあけて、前記複数の異なる移動量に応じてそれぞれ形成された、前記シース側の先端部の位置が異なる複数の位置規制溝を有することが好ましい。
さらにまた、本発明においては、前記スライダ移動量規制部材は、前記位置規制溝を、前記クリップ列が備えるクリップの数以上有することが好ましい。
また、本発明においては、前記スライダ移動量規制部材は、前記シース側の前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝と、前記先端部が最も前記シースから遠い位置規制溝とが隣接して配置され、前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝と、前記先端部が最も前記シースから遠い位置規制溝とが隣接していない側に形成された位置規制溝は、前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝と、前記先端部が最も前記シースから遠い位置規制溝とが隣接していない側において、前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝から前記先端部が最もシースから遠い位置規制溝に向かうに従って、前記先端部が段階的に前記シースに近い位置となるように形成されていることが好ましい。
また、本発明においては、前記スライダ移動量規制部材の前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝が、前記クリップ列の前記シース内への装填に用いられることが好ましい。
また、本発明においては、前記スライダは、前記ハンドル本体の中心に向かって伸び、太さが前記位置規制溝に挿通可能なガイドピンを有し、前記スライダは、前記複数の位置規制溝のうちの1つの位置規制溝と前記ガイドピンとの位置が重なるとき、前記スライダが前記重なった前記位置規制溝に沿って前記ハンドル本体の軸方向に移動することが好ましい。
また、本発明においては、前記クリップ列は、3つのクリップを備え、前記スライダ移動量規制部材は、前記周方向に90°間隔で前記位置規制溝が形成されていることが好ましい。
また、本発明においては、前記クリップは、少なくとも爪部と、腕部とを有し、腕部に凸部を有することが好ましい。
本発明によれば、複数のクリップに対応する複数の異なるスライダの移動量を、クリップ列のクリップの位置における潜り込み量を予め求めておき、各クリップにおいて、それぞれ各クリップを突出させるに要する長さと各潜り込み量とに基づいて決定している。このため、シースが湾曲していても、操作ワイヤの潜り込みの影響を抑制し、クリップ処置時にクリップをシースの先端から確実に突出させることができる。これにより、クリップ処置を確実にすることができる。
本発明の実施形態の連発式クリップ処置具を示す模式的斜視図である。 (A)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の先端部の構成を示す模式的断面図であり、(B)は、図2(A)と90°異なる角度から見た模式的断面図である。 本発明の実施形態の連発式クリップ処置具に用いられるクリップの概略構成を示す斜視図である。 (A)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具のクリップと共に用いられる連結リングの一例を示す正面図であり、(B)は、図4(A)に示す連結リングの断面図であり、(C)は、図4(A)に示す連結リングの底面図である。 本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部を示す模式的断面図である。 本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルの本体レールを示す模式的斜視図である。 本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部のホームポジションマークを示す模式的斜視図である。 (A)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのスライダガイドを示す模式的斜視図であり、(B)は、操作ハンドルのガイド部を展開して示す模式図である。 本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部の回転位置規制部材を示す模式的斜視図である。 縦軸に潜り込み量をとり、横軸にクリップの位置をとって、クリップの位置による潜り込み量の違いを示すグラフである。 本発明の実施形態の連発式クリップ処置具のスライダガイドを展開して示す模式図である。 (A)〜(G)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具のクリッピング操作における段階的な状態を示す模式的断面図である。 (A)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部の操作ワイヤの調整機構の例を示す模式図であり、(B)は本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部の操作ワイヤの調整機構の例を示す平面図であり、(C)は、図13(B)のG−G線による断面図である。
以下に、添付の図面に示す実施形態に基づいて、本発明の連発式クリップ処置具を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具を示す模式的斜視図である。図2(A)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の先端部の構成を示す模式的断面図であり、図2(B)は、図2(A)と90°異なる角度から見た模式的断面図である。
本実施形態の連発式クリップ処置具(以下、クリップ処置具という)10は、複数のクリップ12を用いる連発式のものであり、クリップ処置具用操作ハンドル48(以下、操作ハンドル48という)のシース16の先端部に、例えば、3つのクリップ12(12A、12Bおよび12C)およびこのクリップ12A〜12Cのうち、最後尾のクリップ12Cに連結したダミークリップ18およびこのダミークリップ18に接続された連結部材19を備えるクリップ列A(図2(A)、(B)等参照)が収納される。
なお、先端部とは、内視鏡を用いてクリップ処置具10による処置を行なう際に、生体内に挿入される先端側の端部である。以下、この先端部の方を先端側、先端部と逆側(操作ハンドル48側)を基端側と言う。
本実施形態において、操作ハンドル48は、操作部50、シース16、および操作ワイヤ20(図2(A)、(B)等参照)等を有する。
シース16は、内視鏡用のクリップ処置具で用いられている、通常の長尺なチューブ状のシースであり、例えば、金属ワイヤを密着巻きした可撓性のコイルシースである。シース16は、後で詳細に説明するが、その内部に、先端側においてクリップ12が移動可能に嵌入され、クリップ12に、ダミークリップ18および連結部材19を介して接続されている操作ワイヤ20を収納するものであって、基端側で操作部50に接続されている。なお、操作ワイヤ20については、後に詳細に説明する。
図2(A)、(B)に示すように、本発明の実施形態のクリップ処置具10は、例えば、3つのクリップ12(12A、12Bおよび12C)が連結されてクリップ列Aとして、シース16に収容されている。本実施形態のクリップ処置具10は、シース16を患者の体内から引き抜くことなく、3回のクリッピングを連続で行なうことが可能な3連発のクリップ処置具10である。
なお、クリップ処置具は、3つのクリップ12が装填されるものに限定されるものではなく、2個のクリップを装填可能であってもよく、あるいは4個以上のクリップを装填可能であってもよい。
各クリップ12は、前後のクリップ12の係合部を覆ってクリップ12の連結状態を維持する連結リング14(14A、14B、14C)によって連結されている。また、最も基端側のクリップ12Cには、操作ワイヤ20に係合されるダミークリップ18が連結されている。
後に詳述するが、操作ワイヤ20は、シース16内を挿通されて、後述するハンドル操作部48に挿通され、クリッピングの準備およびクリッピングの操作を行なうスライダ62に連結されている。
本実施形態においては、先端側を「前」、先端側の部位に対する基端側を「後」または「次」ともいう。また、あるクリップ12に対して、直ぐ前のクリップを「前のクリップ12」、同じく、直ぐ後ろのクリップ12を「次のクリップ12」または「後のクリップ12」ともいう。
図2(A)および(B)は、先頭のクリップ12Aによるクリップ処置動作開始直前の初期状態(スタンバイ状態)を示している。
図2(A)および(B)に示す、1つのクリップ12と後述する1つの締付リング40を備える1つの連結リング14とは、1つの内視鏡用止血クリップ体B(以下、クリップ体Bという)を構成する。クリップ体Bの形態で、クリップ12は長尺なシース16の先端内部に複数装填されている。
なお、図2(A)および(B)においては、先頭の第1のクリップ12Aがシース16の先端から突出した状態を示しているものの、3つのクリップ12A〜12Cのシース16へ装填されたときには、先頭の第1のクリップ12Aはシース16の内部に完全に収納される。
図3は、図1に示すクリップ処置具に用いられるクリップの概略構成を示す斜視図である。
クリップ12は、バネ性を有する一枚の長細い板を180°湾曲させて閉塞端を作った後、その両片を交差させ、かつ2つの開放端が互いに向かい合う方向に折り曲げられた爪部22、22が形成されている。この交差部26を境にして、開放端側が腕部28、28であり、閉塞端側がターン部(基端部)24である。腕部28、28は、ターン部24の開口側の各端に、交差部26に対して互いに交差するようにして、かつその間の距離が徐々に長くなるようにして所定の角度で設けられている。例えば、ターン部24は、一部材が略U字状に成形されてなるものであり、尾部24aは丸くなっている。このターン部24は、例えば、腕部28の閉塞方向Cと直交する方向が開口している。
腕部28、28の中央部分には、部分的に広幅とされた凸部30、30が形成されており、各腕部28は、凸部30によって爪部22側の先部28aと、交差部26側の基部28bとに分けられる。
腕部28、28においては、凸部30、30の交差部26側には締付リング40を確実に嵌合させるための切り欠き31が形成されている。
クリップ12は、その交差部26に嵌められた連結リング14の先端部分に固定された締付リング40が、腕部28、28の基部28b、28bを、互いに向き合う方向に押圧しながら爪部22、22の方(凸部30、30の方)へ向かって所定量移動することにより、その腕部28、28および爪部22、22が閉じ、爪部22、22において所定の咬頭嵌合力(把持力)を発揮する。
爪部22、22は、出血部や病変組織除去後の処置部等の対象部を確実に摘むために、互いに係合するV字のオス型とメス型に形成されている。
また、図3に示すように、クリップ12の腕部28は、その先部28aにおいては、爪部22から凸部30まで幅が一定で変わらないのに対し、基部28bにおいては、交差部26から凸部30に掛けて徐々に幅が広くなり、凸部30近傍では一定幅となっており、締付リング40の移動を容易かつ確実にして爪部22、22の開放や、閉止および嵌合を容易かつ確実にし、生体内等における止血や傷口の縫合や閉塞等を容易かつ確実にしている。
なお、クリップ12には、生体適合性のある金属を用いることが好ましく、例えば、析出硬化系ステンレス鋼であるSUS630、SUS631を用いることができる。
クリップ12は、腕部28が後述する連結リング14に引き込まれることによって、腕部28間が狭まり、爪部22によって生体組織をクリッピングする。
ここで、凸部30は、後述する連結リング14の先端側の開口(締付リング40の穴41)および基端側の開口(保持部42の穴43)内径より、広い幅となっている。クリップ処置具10においては、これにより、クリップ12により、クリップ12の凸部30以外の部分は、連結リング14の内部に侵入できるが、凸部30は、連結リング14の先端側からも基端側からも、その内部に侵入できない。
本実施形態においては、図2(A)および(B)に示すように、第1のクリップ12Aと第2のクリップ12Bは、第1のクリップ12Aのターン部24に第2のクリップ12Bの腕部28が閉じた状態で爪部22が係合し、この係合部が連結リング14Aに覆われて保持されることで連結状態とされる。
図2(A)に示すように、第2のクリップ12Bの爪部22、22は、第1のクリップ12Aのターン部24に直交方向に噛みあって結合し、第1のクリップ12Aと第2のクリップ12Bは、90°異なる向きで連結される。以下第3のクリップ12Cも第2のクリップ12Bと90°異なる向きで連結される。クリップ列Aでは、クリップ12A〜12Cは、90°ずつ交互に向きを変えて連結されている。
連結リング14は、クリッピングを行なう際における腕部28の締付け部材として作用するものであり、クリップ12を収納した状態で、シース16の長手方向に進退可能に挿入されるものである。すなわち、連結リング14は、外径がシース16の内径とほぼ等しく、クリップ12の移動に伴ってシース16内をスムーズに進退移動および回転することができるものである。
図4(A)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具のクリップと共に用いられる連結リングの一例を示す正面図であり、(B)は、図4(A)に示す連結リングの断面図であり、(C)は、図4(A)に示す連結リングの底面図である。
図4(A)、(B)に示すように、連結リング14は、締付リング40と保持部42とを有する。この連結リング14は、樹脂製の保持部42の先端に、金属製の締付リング40が固定されて、この2部材が一体構造とされている。
樹脂製の保持部42がクリップ12の連結状態の維持およびクリップ12の連結リング14内での保持を担当し、金属製の締付リング40がクリップ12の締め付けを担当する。なお、連結リング14は、締付リング40および保持部42の両機能を発揮できれば、1部材で形成してもよい。
締付リング40は、連結リング14の先端側に取り付けられた金属製の円筒状(リング状)の部品であり、クリップ12の交差部26近傍の幅よりも大きく、凸部30の幅よりも小さい内径の穴41が形成されている。したがって、締付リング40は、保持するクリップ12の交差部26の近傍を移動することができるが、凸部30を超えて先端側へは抜けられない。すなわち、凸部30が、クリップ12に対して前進する連結リング14の移動限界を決めるストッパとして機能する。
締付リング40は、クリップ12の交差部26の近傍の所定位置にセットされる。締付リング40は、その初期位置から、クリップ12の腕部28が幅広になる、交差部26から凸部30の側へ移動することで、拡開しているクリップ12の両方の腕部28、28を閉じさせて固定する締め付け機能を有している。締付リング40には、生体適合性のある金属が用いられる。締付リング40を金属製とすることで、金属製のクリップ12に対して締付力となる摩擦力を発揮させることができる。
保持部42は、樹脂成形された概略円筒状(リング状)の部品である。保持部42は、先のクリップ12を保持する第1領域32と、先のクリップに連結した状態で次のクリップ12を保持する連結保持領域である第2領域34とを有する。保持部42には、締付リング40の穴41に連通し、第1領域32および第2領域34を貫通する穴43が形成されている。
穴43は、クリップ12のターン部24および腕部28、28の基部28b、28bが収容可能であり、締付リング40の穴41よりも大きい円形の穴である。
第1領域32の先端部の周面32aに締付リング40を嵌めるための段付き部32bが形成されており、締付リング40と保持部42とは、シース16に装填された状態およびクリッピング操作時において外れない程度の締まり嵌めで嵌め合わされている。
また、第1領域32は、連結リング14本体の中心軸(図示せず)に対してスカート状に傾斜して広がるスカート部38を有している。
スカート部38は、先端側、すなわち、図4(A)および(B)における上方の付け根38aが保持部42の本体42aにつながっており、下方の広がり部分38bが、本体42aに形成された切り込み36によって本体42aから一部切り離されて、半径方向に広がったり閉じたりするようになっている。スカート部38は、クリップ12の牽引方向、すなわち、図4(A)、(B)の上下方向において同じ位置に、180°離れた両側の2箇所に形成されている。
両側のスカート部38、38は、外力が付与されない自然状態では、図4(A)に示すように、その広がり部分38bがスカート状に広がる。このとき、保持部42の第1領域32の内部は、図4(B)に示すように、円柱状の空間となっている。
一方、連結リング14がシース16内へ装填されるときは、例えば、図2(B)の2つめの連結リング14Bに示すように、シース16の内面に押圧されてスカート部38(その広がり部分38b)が内側に押し込まれて内部空間へ入り込み、スカート部38(その広がり部分38b)の内周側の部分が、第1領域32に保持される第2クリップ12Bのターン部24の側面(エッジ部)を押圧して、第2クリップ12Bが連結リング14B内で回転方向および進退方向に移動しないように保持する。なお、スカート部38が、第2領域34に保持されるクリップ、すなわち、後ろ側のクリップを押圧して保持するようにしてもよい。
スカート部38、38は、図2(A)の1つめの連結リング14Aに示すように、シース16の先端から抜け出ると同時に、それ自体の弾性によって開き、第1クリップ12Aの保持を解除するとともに、シース16の内径よりも広幅となって、連結リング14Aのシース16内への後退を阻止する。この状態で操作ワイヤ20が牽引され、第1クリップ12Aが後退することで、連結リング14Aが第1クリップ12Aに対して相対的に前進し、連結リング14Aの先端部の締付リング40により、第1クリップ12Aを締め付ける。
したがって、スカート部38は、シース16の内部では内側へ閉じることができ、シース16の先端から出て外力から解放されるとスカート状に広がるように、弾性を有していることが必要である。それとともに、スカート部38は、シース16の内部でクリップ12を保持できる剛性と、シース16の先端でクリップ12の締付力の反力に耐える剛性とを有していることも必要である。
これらの観点から、保持部42には、生体適合性があり、かつ、スカート部38に要求される弾性および剛性を満たす材料が用いられる。また、その形状は、スカート部38に要求される弾性および剛性を満たすように定められる。このような保持部42の材料としては、例えば、PPSU(ポリフェニルサルホン、polyphenylsulfone)、芳香族系ナイロン等を用いることができる。製造の容易さから、保持部42は、一体成形されるのが好ましい。
第2領域34は、第1領域32の基端側に設けられている。この第2領域34において、第1領域32に保持されるクリップ12に係合する次のクリップ12、具体的には、その爪部22、22および腕部28、28の先部28a、28aを、その爪部22、22が先のクリップ12のターン部24の閉塞端(尾部24a)を挟んで閉じた状態で保持される。
第2領域34は、領域長さとして、クリップ12に対して初期位置にセットされた締付リング40が、クリップ12の締め付けを完了するまでに要する移動長さとほぼ等しい長さを持つ。すなわち、連結リング14の第2領域34は、クリップ12が連結リング14に対して相対的に後退して締め付けられていく間、その内部に保持する2つのクリップ12、12の連結を保持して、後ろのクリップ12の牽引力が先端のクリップ12へ伝達されるようにするとともに、締付リング40による締め付けが完了したときには、2つのクリップ12、12の係合部が第2領域34から外れることにより、そのクリップ12、12の連結を解除する。
第2領域34には、図4(B)に示すように、第1領域32から貫通する同じ内径の穴43が形成されている。
図4(C)に示すように、第2領域34には、保持部42の穴43の内面に、溝(凹部)43aが対向して2箇所形成されている。この溝43aは、スカート部38と同じ側に形成されている。
また、第2領域34には、図4(B)および(C)に示すように、溝43aの対向方向に対して90°回転して対向する2箇所にその基端から切り込むスリット46が形成されている。
保持部42においては、各溝43aが設けられた位置に、基端側の一部を延長するように延長部44が設けられている。すなわち、延長部44は、溝43aと同様に対向して2つ設けられている。この延長部44は、保持部42の外周に沿って湾曲した板状の部材により構成されている。
溝43a、43aは、第2領域34に保持されるクリップ12の腕部28、28の先部28a、28aを、爪部22、22が閉じた状態で収容可能である。
第2領域34に保持されるクリップ12の腕部28、28の先部28a、28aの板面は、溝43a、43aの内壁に当接する。また、溝43aの幅は、腕部28に形成された凸部30の幅よりは小さい。したがって、第2領域34に保持されるクリップ12の凸部30は、溝43aに進入できない。
また、溝43a、43aを延長するように延長部44、44が形成されており、クリップ12の腕部28、28の先部28a、28aの板面は、溝43a、43aの内壁に続いて、延長部44、44の内壁にも当接する。クリッピング処置時に操作ワイヤ20が牽引され、後発クリップ12の爪部22、22が、溝43a、43aから延長部44、44へと達しても、先発クリップ12のターン部24を掴んでいる後発クリップ12の爪部22、22は閉じた状態が保持される。このように、延長部44、44を設けることによって、シース16の先端16aでのクリップ12の脱落防止を確実なものにできる。
こうすることにより、後発クリップ12(例えば、12C)の先発クリップ12(例えば、12B)への潜り込みを防止することができ、その結果、先後発(前後)のクリップ12の相対位置を維持でき、操作ワイヤ20(図5参照)によるクリップ12の押出操作を維持できる。
2つのクリップ12、12の係合部は、第2領域34の、第1領域32との境目に近接する領域に位置する。先のクリップ12(例えば、図2(B)の連結リング14Bにおける第2のクリップ12B)は、シース16の内部においては、ターン部24が第1領域32の閉じたスカート部38によって保持されているので、進退移動および回転移動が抑えられている。また、先のクリップ12に係合する次のクリップ12(例えば、図2(B)の連結リング14Bにおける第3のクリップ12C)は、第2領域34の溝43aによって先のクリップと90°異なる方向に保持されることにより、回転移動が抑えられ、進退移動が抑えられた先のクリップ12に係合することにより、進退移動が抑えられている。すなわち、前後のクリップの係合部は、遊びが非常に小さい状態で、連結リング14によって保持される。
スリット46は、第2領域34の上端よりも浅い位置まで形成されている。言い換えれば、スリット46は、第2領域34に保持されるクリップ12の拡開方向から90°ずれた位置に設けられている。
スリット46を設けることにより、連結リング14のフレキシブル性を向上させることができ、クリップ処置具10(そのシース16)は、曲率の小さい湾曲部を通過することができる。また、スリット46を設けることにより、連結リング14の裾(基端部)に設けられた、延長部44、44を拡げることができるようになるため、シース16へのクリップ12の装填前に前後のクリップ12、12を連結させる際に、連結リング14の裾および延長部44、44を拡げることで容易に連結させることができるという利点もある。
延長部44、44は、溝43a、43aの外側に位置し、溝43a、43aに続いて、後発クリップ12の腕部28、28は保持される。また、クリップ体Bがシース16の先端から落下しないよう保持されるために、延長部44、44の外径は、シース16の内径よりも小さく、保持部42よりも大きい。
さらに、クリップ12の拡開方向(閉塞方向C)を変更するためにクリップ12を回転させる場合、クリップ12の凸部30と、連結リング12の延長部44とが接触するため、クリップ12に対する回転方向の力をより高い効率で伝えることが可能である。
図2(A)、(B)に示すように最後尾の第3のクリップ12Cには、クリップ処置には用いられないダミークリップ18が係合している。ダミークリップ18は、先端部に、クリップ12の交差部26から開放端側半分の部分と類似の形状をしたバネ性を持つ部分を有しており、爪部を閉じた状態で第3のクリップ12Cのターン部に係合し、爪部を開くと第3のクリップ12Cを開放する。また、ダミークリップ18の基端部には連結部材19が取り付けられている。この連結部材19は、後述する操作ワイヤ20の先端に設けられた接続部材21に着脱可能に接続される。
操作ワイヤ20は、クリップ処置10において、クリップ列Aを、シース16内を、その長手方向に対して、シース16の先端側またはシース16の基端側に移動させるものである。すなわち、操作ワイヤ20は、クリップ列Aをシース16内をその長手方向に対して前進または後退させるものである。この操作ワイヤ20は、例えば、金属ワイヤからなる。
操作ワイヤ20は、シース16内に収納され、先端(操作部50とは反対側の端)に、上述のように接続部材21が設けられている。
操作ワイヤ20は、その先端部が接続部材21によって連結部材19およびダミークリップ18を介してクリップ12に接続され、接続部材21が取り付けられていない側の基端部が操作部50に接続されている。また、上述したように、シース16の基端部16cも、操作ワイヤ20と共に、後述する操作部50に取り付けられている。
接続部材21は、例えば、2つの略円錐状の部材が各底面を対向された状態で円柱を介して接続されたものであり、ゴム等の弾性部材で構成されている。連結部材19には、この接続部材21と同じ形状の凹部が形成されている。操作ワイヤ20の接続部材21がダミークリップ18の連結部材19に嵌め込まれる。これにより、操作ワイヤ20が基端側に牽引された場合でも、先端側に押し出された場合にも、接続部材21のいれずれか円錐状の部材の底面が引っ掛かるため、接続部材21が連結部材19から外れることが防止されて、クリップ12をシース16の長手方向に対して進退させることができる。
次に、本発明の実施形態のクリップ処置具10の操作ハンドル48の構成について説明する。
図5は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部を示す模式的断面図である。
本実施形態において、操作ハンドル48は、上述のように、シース16、操作ワイヤ20、操作ワイヤ20の先端の接続部材21、および操作部50を有する。
図5に示すように、操作ハンドル48の操作部(ハンドル部)50は、ハンドル本体を構成する本体レール52と、本体レール52の先端に固定された先端部材54と、本体レール52の基端に取り付けられた指掛けリング56と、本体レール52の外側に設けられたワイヤ固定部材58、調整ダイヤル60、スライダ62、およびロックダイヤル64と、先端部材54の外側に設けられたスライダガイド(スライダ移動量規制部材)66、および位置規制部材68とを有する。
なお、本実施形態においては、本体レール52の長手方向を「軸方向」、この軸方向を中心とする円周方向を「周方向」とも言う。
シース16の基端部16cは、先端部材54の先端に保持され、操作ワイヤ20の基端20bは、ワイヤ固定部材58のワイヤ接続部58aに操作部50の中心軸に一致するように固定される。操作者は、例えば、指掛けリング56のリング部分56aに親指を通し、スライダ62に人差し指と中指を掛けて、スライダ62を指掛けリング56に対して進退方向にスライド移動させることができる。スライダ62が移動すると、ワイヤ固定部材58も共に移動し、ワイヤ接続部58aに保持された操作ワイヤ20も共に移動する。一方、シース16は、先端部材54および本体レール52を介して指掛けリング56に接続されている。したがって、指掛けリング56に対するスライダ62の移動操作によって、シース16に対して操作ワイヤ20を進退移動させることができる。
本体レール52は、図6に示すように、円柱状の基端部52aに、断面が略半円状の棒部材52bが2つ、それぞれ平面部を対向させて、その間に所定の間隔の隙間52cを空けて設けられている。例えば、各棒部材52b,52bは、基端部52aと同軸でそれよりも細い円柱の中央を、その軸線に沿って所定幅で削り落とされて形成される。図5では、本体レール52は、図中手前側の棒部材52bが取り除かれ、奥側の棒部材52bの平面部が表示されている。
2つの棒部材52b,52bの隙間52cは、ワイヤ固定部材58のワイヤ接続部58a、およびスライダ62に取り付けられ、本体レール52の中心に向かって伸びたスライダピン70の先端部分が挿入可能な寸法とされている。図5に示すように、ワイヤ接続部58aおよびスライダピン70は、先端が2つの棒部材52b,52bの間の隙間52cに挿入され、棒部材52b,52bにガイドされて、本体レール52の延在方向に移動できる。すなわち、本体レール52は、棒部材52b,52bが、ワイヤ接続部58a(ワイヤ固定部材58)およびスライダピン70(スライダ62)のレールとして機能する。
先端部材54は、細長い筒状部54aと、この筒状部54aの端に設けられた径が大きいフランジ部54bとを有し、筒状部54aおよびフランジ部54bを貫通する貫通穴54cが形成されている。フランジ部54bの基端側の端面に本体レール52の先端が固定されている。また、筒状部54aの先端にシース16の基端部16cが挿入されて保持されている。操作ワイヤ20は、シース16の基端から延びて先端部材54の貫通穴54cを貫通されている。先端部材54の筒状部54aの外径は、先端部材54の外側に配置されるスライダガイド66の先端部分(把持部76)の内径にほぼ等しく、フランジ部54bの外径は、スライダガイド66の後端部分(ガイド部78)の内径にほぼ等しい。これにより、スライダガイド66が先端部材54に対して周方向に摺動可能となっている。
指掛けリング56は、操作者の指を挿入可能なリング部分56aを持つものであり、本体レール52の円筒状の基端部52aに取り付けられている。
ワイヤ固定部材58は、本体レール52の2つの棒部材52b,52bの外径とほぼ等しい内径を有する円筒状の部材である。ワイヤ固定部材58の基端部分の外周面には雄ねじ58bが形成されている。ワイヤ固定部材58の軸方向の略中央部には、内面側へ突出するワイヤ接続部58aが形成されている。先端部材54を貫通して基端側(後方)に延びる操作ワイヤ20の基端20bは、ワイヤ接続部58aにおける、ワイヤ固定部材58の中心軸(図示せず)に一致する位置に固定されている。なお、操作ワイヤ20は、シース16の基端部16cから少し先端側(前側)に入った部分からワイヤ接続部58aに至までの範囲が、補強管72によって覆われており、操作部50の内部では屈曲したり湾曲したりすることなく略直線状を維持するように補強されている。
調整ダイヤル60は、ワイヤ固定部材58の外側に嵌められたフランジ付きの円筒状部品であり、円筒部60aとその基端に設けられたフランジ部60bとを有する。調整ダイヤル60の円筒部60aの内周面には雌ねじ60cが形成されており、この雌ねじ60cが、ワイヤ固定部材58の雄ねじ58bに螺合されている。調整ダイヤル60は、フランジ部60bが操作者によって回されることで、その回転方向に応じて、ワイヤ固定部材58の雄ねじ58bに沿って前進または後退する。調整ダイヤル60の円筒部60aの外周面における先端寄りには、環状の係合凸部60dが全周にわたって形成されている。この係合凸部60dは、後述するスライダ62の内周面に全周にわたって形成された環状の係合凹部62fに係合されている。また、調整ダイヤル60には、図7に示すように、ホームポジションマーク60eが設けられている。
ホームポジションマーク60eは、調整ダイヤル60のフランジ部の60bの外周面に、母線に沿った溝状に形成されている。このホームポジションマーク60eは、次に説明するスライダ62の大径部62bの外周面に切欠状に設けられたホームポジションマーク62gに合わせることにより、スライダ62に対してワイヤ固定部材58を軸方向の所定の位置に位置決めするものである。すなわち、スライダ62側のホームポジションマーク62gに、調整ダイヤル60側のホームポジションマーク60eを一致されることにより、スライダ62、ひいては本体レール52に対して、操作ワイヤ20の基端20bの位置が所定の位置(ホームポジション)に規定される。
ここで、ホームポジションマーク60eを、スライダ62側のホームポジションマーク62gに合わせた状態の調整ダイヤル60は、一方向(例えば、図7中の矢印a方向)に回転させることにより、ワイヤ固定部材58を基端側(後側、図5中では右側)に移動させて操作ワイヤ20を基端側に引き、逆に他方向(例えば、図7中の矢印b方向)に回転させることにより、ワイヤ固定部材58を先端側(前側、図5中では左側)に移動させて操作ワイヤ20を押し出すことができる。つまり、ホームポジションマーク60eを合わせた状態の調整ダイヤル60を、一方向または他方向に回転させることで、操作ワイヤ20を引いたり押したりすることができる。なお、操作ワイヤ20の引き側のストロークと、押し側のストロークとは、必ずしも一致させる必要はなく、例えば、シース16に対する操作ワイヤ20の引き側の微調整が多い場合には、引き側のストロークを大きくとるようにすればよい。
スライダ62は、本体レール52(ハンドル本体)の外周上に、その軸方向に移動可能に装着されるものであって、円筒部62aと、この円筒部62aの両端に形成された大径部62bとを有する。
また、スライダ62には、円筒部62aおよび各大径部を貫通する穴63が形成されている。このスライダ62は、全体がボビン状に形成されている。
本実施形態の操作部50においては、操作者が、指掛けリング56のリング部分56aに親指を入れ、円筒部62aを人差し指と中指とで軽く挟み、人差し指および中指の背で前側の大径部62bの基端側の面を先端側に押すことで、スライダ62を先端側に移動させ、逆に、人差し指および中指の腹で後側の大径部62bの先端側の面を後端側に引くことで、スライダ62を基端側に移動させることができる。
一方、スライダ62において、穴63は、基端側に拡径部63eが形成されている。この拡径部62eには、全内周に沿って環状の係合凹部62fが形成されている。
スライダ62の穴63には、拡径部62e側から、ワイヤ固定部材58および調整ダイヤル60が挿通されている。
ワイヤ固定部材58は、穴63に拡径部62e側から挿入されており、その先端は、拡径部62eの端の段差部62cを超える位置まで達している。
また、調整ダイヤル60は、内側の雌ねじ60cをワイヤ固定部材58の雄ねじ58bに螺合させ、さらに円筒部60aの外周面の係合凸部60dを、拡径部62eの係合凹部62fに係合させた状態で、その円筒部60aが拡径部62eに挿入されている。これにより、調整ダイヤル60は、軸方向には、スライダ62と一体的に移動するが、周方向には、スライダ62に対して回転自在となっている。
ロックダイヤル64は、内周面にワイヤ固定部材58の基端部の雄ねじ58bに螺合する雌ねじ64aが形成されたリング状の部品である。調整ダイヤル60によってワイヤ固定部材58の位置が調整された後に、ロックダイヤル64を調整ダイヤル60の基端側の端面に当たるまで締めることで、調整後の調整ダイヤル60の位置が固定される。
スライダ62と調整ダイヤル60とは、それぞれの係合凹部62fと係合凸部60dとによって係合し、また、調整ダイヤル60およびロックダイヤル64とワイヤ固定部材58とは、ねじ部によって螺合されている。このため、スライダ62がシース16の先端側、またはシース16の基端側に移動されると、これらの4つの部品が一体的に移動する。
なお、スライダ62の基端側の移動限界は、ロックダイヤル64の基端側端面64bが、本体レール52の円筒部52aの先端側端面に当接する位置によって規定される。
クリップ処置具10においては、スライダ62がシース16の基端側に移動され、ロックダイヤル64の基端側端面64bが、本体レール52の円筒部52aの先端側端面に当接する位置が、スライダ62のホームポジション(以下、HPという)となっている。このときのスライダピン70の位置、例えば、後述する図11の位置P1も、HPにあるという。
スライダピン70は、スライダ62の先端部分に、外側から内側へ差し込んで固定されている。スライダピン70は、その先端が、本体レール52の中心に向かって伸びており、本体レール52の各棒部材52b間の隙間52cに達している。スライダピン70は、2つの棒部材52bの間の隙間52cを前後方向(軸方向)に移動できる。
スライダガイド66は、本体レール52(ハンドル本体)の外周上に、本体レール52の周方向に回転自在に装着され、本体レール52の軸方向におけるスライダ62の移動量を、クリップ列Aの各クリップ12A〜12Cのクリップ処置に要する、複数の異なる移動量に規制するものである。このスライダガイド66は、先端部材54の外側に設けられた略円筒状の部材で構成されている。
上述のように、スライダガイド66の先端側の把手部76の内径は、先端部材54の筒状部54aの外径とほぼ等しく、また、スライダガイド66の基端側のガイド部78の内径は、先端部材54のフランジ部54bの外径とほぼ等しく設定されていて、スライダガイド66全体は、フランジ部54bに摺動可能に支持されている。また、スライダガイド66のガイド部78の外径は、スライダ62の内径よりわずかに小さく、スライダ62が先端側へ移動したときに、スライダ62の内側へ入り込むことができる。スライダガイド66には、操作者の操作によって、その先端の位置規制部材68に対して回転移動するため、操作者が持ちやすいように、外面に傾斜面(図示せず)を形成してもよい。
先端部材54のフランジ部54bとスライダガイド66の内面との間には、先端部材54を中心としてコイルばね74が配置されている。コイルばね74は、圧縮ばねであり、固定部材である先端部材54(その筒状部54a)に対して、スライダガイド66を先端側へ付勢して、位置規制部材68に押し付けている。位置規制部材68は、本体レール52に固定されている先端部材54に対して、固定されている。すなわち、本体レール52を中心として、この本体レール52の基端側には指掛けリング56が固定され、本体レール52の先端側には先端部材54が固定され、この先端部材54には位置規制部材68およびシース16が固定されている。つまり、本体レール52、指掛けリング56、先端部材54、位置規制部材68、およびシース16は、一体に構成されている。
図8(A)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのスライダガイドを示す模式的斜視図であり、(B)は、操作ハンドルのガイド部を展開して示す模式図である。図9は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部の回転位置規制部材を示す模式的斜視図である。
図8(A)に示すように、スライダガイド66は、先端側の把持部76と基端側のガイド部78とが一体に形成されている。把持部76は、その先端側に、位置規制部材68と接合する接合部76aが形成されていて、その端面には、周方向において2辺の傾斜角が異なる鋸波形状の凸部77aが90°間隔で4つ形成されている。この鋸波形状の凸部77aは、一方の面は傾斜角が緩やかな緩斜面76bとなり、他方の面は傾斜角が略直角となっている。図7に示すように、位置規制部材68の後端部の、スライダガイド66と接合する接合部68aにも、スライダガイド66の接合部76aと同様に、4つの凸部69aとこれらの間の4つの緩斜面(凹部)69bが設けられている。
スライダガイド66は、位置規制部材68と噛み合った状態でコイルばね74によって位置規制部材68に押し付けられているため、操作者からの外力が作用しない限り、スライダガイド66は位置規制部材68に対して回転しない。また、位置規制部材68とスライダガイド66とは、鋸波形状の凹凸で噛み合っているので、操作者がスライダガイド66を軸周りに回そうとした場合に、スライダガイド66は、その接合部76aの凸部77aと位置規制部材68の接合部68aの凸部69aの、互いの急斜面(略直角面)が離れる方向には回転するが、その反対の急斜面が当接する方向へは回転しない。図示例では、スライダガイド66は、基端側(図8(A)の右側)から見て反時計回りには回転できるが、時計回りには回転できない。
スライダガイド66は、接合部76aの緩斜面77bが位置規制部材68の接合部68aの緩斜面69bに沿って回転し、90°回転して互いの頂点を乗り越えると、次の凹凸で噛み合う。それにより、スライダガイド66は、90°ずつ回転する。
スライダガイド66のガイド部78には、図8(B)に示すように、スライダ62の移動量を複数段階に切り替えて、すなわち、2以上の異なる移動量に規制するための、本体レール52の中心軸に沿って延在する、その軸方向の長さの異なる4本の直線状に延在するスライダガイド溝(位置規制溝)66A、66B、66Cおよび66Dが形成されている。4本のスライダガイド溝66A、66B、66Cおよび66Dは、スライダガイド66に周方向において所定の間隔で、例えば、90°間隔で、把持部77の凸部77aに整合させて形成されている。
また、スライダガイド66は、回転されることで、ガイド溝66A、ガイド溝66B、ガイド溝66C、ガイド溝66Dの順に、本体レール52の隙間52cと重なる位置関係に配置されている。
スライダガイド溝66A〜66Dは、スライダピン70のガイド溝としての機能を有し、その溝の幅は、スライダピン70の径とほぼ等しい。スライダガイド66が90°回転する毎に、スライダガイド溝66A〜66Dの何れかが、本体レール52のレール位置、すなわち、2つの棒部材52bの間の隙間52cの位置に一致する。
また、4本のガイド溝66A、66B、66Cおよび66Dの基端側の端部には、スライダピン70とスライダガイド66の他の部分に引っかからずに、各溝に入り易いように面取りがなされている。
本実施形態においては、本体レール52の隙間52cにスライダガイド溝66Aが重なっている場合に、スライダピン70が、その先端部分が本体レール52に案内されるとともに、スライダガイド溝66Aに沿って軸方向に移動することができる。すなわち、スライダ62がスライダガイド溝66Aに沿って軸方向に移動することができる。
なお、本体レール52の隙間52cにスライダガイド溝66B〜66Dのいずれかが重なっている場合に、スライダピン70がスライダガイド溝66B〜66Dに沿って、すなわち、スライダ62がスライダガイド溝66B〜66Dに沿って軸方向に移動することができる。
本実施形態において、スライダ62の移動量は、スライダガイド溝66A〜66Dの長さにより規制される。言いかえれば、スライダピン70の移動量は、各スライダガイド溝66A〜66Dのシース16の先端側の端部67A〜67Dで規制される。
4本のガイド溝66A、66B、66Cおよび66Dは、図8(B)に示すように、先端側の端部67A〜67Dの位置がそれぞれ異なる。具体的には、ガイド溝66Aの先端側の端部67Aが最もシース16の先端側に形成され、ガイド溝66D、ガイド溝66C、ガイド溝66Bの順で先端側の端部67D、67C、67Bの位置がより基端側、すなわち、シース16から遠く、指掛けリング56に近い位置になる。
上述のように、スライダガイド溝66A〜66Dは、それぞれ長さが異なる。本実施形態においては、スライダガイド溝66Bが最も短く、スライダガイド溝66C、スライダガイド溝66D、スライダガイド溝66Aの順で長くなっている。
最も長いスライダガイド溝66Aと、最も短いスライダガイド溝66Bとが隣接して形成されている。
スライダガイド溝66Aとスライダガイド溝66Bとが隣接していない側に形成されたスライダガイド溝66C、66Dは、この隣接していない側において、スライダガイド溝66Aからスライダガイド溝66Bに向かう周方向に従って、スライダガイド溝の長さが短いものから順に、すなわち、スライダガイド溝66C、66Dの順で形成されている。
また、本実施形態においては、最も長いスライダガイド溝66Aがクリップ列Aの装填に用いられる。その他のスライダガイド溝66B〜66Dはクリップ処置に用いられる。
なお、本発明において、装填(連発)可能なクリップの数が3個に限定されないのは前述のとおりである。従って、スライダガイド66のガイド部78には、クリップ処置具(操作ハンドル)に装填可能なクリップ12の数をnとするとき、クリップの数nに応じて、この数nにクリップ列A装填用の1を加えた「n+1個」のスライダガイド溝が形成される。
また、スライダピン70、およびスライダガイド溝66A〜66Dの端面は、接触し、一定程度の力が働くため、共に、摺動性,耐摩耗性が良好な材料で作製することが好ましい。これらの材料で作製することで、スライダピン,スライダガイド溝端面の磨耗を抑止することができる。
また、スライダピン70、およびスライダガイド溝66A〜66Dの端面には、フッ素樹脂、またはDLC(ダイヤモンドライクカーボン)を成膜することも好ましい。上記組成の膜を成膜することで、耐摩耗性、摺動性を向上させることができる。特に、DLCの膜を成膜することで、摩擦抵抗(μ)を低減させ、かつ、表面硬度を高くすることによって、スライダピンとスライダガイド溝に何も成膜しなかった場合に比べて耐摩耗性を大幅に向上させることができる。
ここで、シース16は、長さが、例えば、約2メートルある。上述のように、シース16を真直ぐに延ばした状態を基準状態として、シース16の先端16aから操作ワイヤ20を所定量突出させた後、シース16を湾曲させると、操作ワイヤ20がシース16の中心軸近傍を通らず、シース16内の外側を通り、操作ワイヤ20の先端がシース16の先端16aよりも内側に入り込んでしまう、いわゆる、潜り込みが発生することが知られている。
この潜り込みによる潜り込み量が多いと、クリップ12を、装填距離分だけシース16に対して先端側に移動させても、クリップ12Aのスカート部38が、シース16の先端16aから完全に突出せず、クリップ12Aがクリップ処置動作可能な状態にならないことがある。なお、上述の潜り込み量は、シース16の湾曲状態によって異なるが、約6mmになることもある。
しかも、この潜り込量は、シース16の湾曲を同じにすれば、装填されているクリップ列Aのクリップの数によらず一定と考えられていたが、本発明者が、更に検討したところ、複数のクリップを備えるクリップ列において、装填されているクリップの位置(装填距離)により、すなわち、残りのクリップ数により、その潜り込み量が異なることを見出した。
図10は、クリップ数が3つの場合におけるクリップの位置による潜り込み量の変化を示すグラフである。なお、図10において、先頭とは、1発目のクリップのことであり、後端とは、クリップがない状態のことである。図10において、横軸のクリップの位置が増えると、残りのクリップ数が減る。
図10に、直線100で示されるように、1発目のクリップで、すなわち、シース16内に3つのクリップがある状態で、潜り込み量が一番少ない。順次、クリップ処置を行い、残りのクリップ数が減ると、すなわち、クリップの位置が、2発目、3発目と変わると、それに比例して潜り込み量が増える。このように、クリップ列における残りのクリップ数と潜り込み量とは比例関係にあることを見出した。
このため、クリップ列Aにおけるクリップの数が増加すればする程、1発目のクリップと最後のクリップとの潜り込み量の差が大きくなる。これにより、潜り込み量を1発目のクリップで設定した場合、例えば、3発目のクリップでは連結リング14の突出が不十分でスカート部38が開かない可能性がある。逆に、潜り込み量を最大で設定した場合、1発目のクリップに対しては、潜り込み量が多すぎ、クリップ操作が不安定になる。
本発明では、3つのクリップを有するクリップ列Aを例にして説明したが、クリップ数が4、5、6と増えるに従い、上述のようにクリップ処置に支障をきたす可能性が高くなる。
図10に示すクリップ列Aのクリップの位置によって潜り込み量が異なるのは、シース16の内面とクリップ列Aにおける連結リング14等の部材との摩擦が変わるためである。例えば、スカート部38は、その弾性により、シース16内ではシース16の内面を押圧しており、これが摩擦の要因となる。
クリップ列Aのクリップ数が多ければ多いほど、連結リング14が増え、スカート部38による摩擦が多くなり、操作ワイヤ20とシース16との経路長の差により生じた操作ワイヤ20をシース16内に引き込もうとする張力に対して抵抗が大きくなる。このため、潜り込み量が小さくなる。
一方、クリップ列Aのクリップ数が少なくなると、連結リング14等とシース16の内面の摩擦が少なくなり、操作ワイヤ20をシース16内に引き込もうとする張力に対する抵抗も小さくなる。このため、潜り込み量が大きくなる。
特に、クリップがない、操作ワイヤ20に接続部材21があるだけの状態では、抵抗がないので、潜り込み量は最大になる。
そこで、本発明者は、上述のクリップ列Aのクリップの位置、残りのクリップの数により潜り込み量が変わることに基づいて、各クリップ12A〜クリップ12Cでは、潜り込み量がそれぞれ異なるため、各潜り込み量を予め求めておき、各潜り込み量を、各スライダガイド溝66B〜66Dの長さに含めることを見出した。すなわち、各スライダガイド溝66A〜66Dは、それぞれ、クリップ列Aのクリップ数に応じて、予め算出した各潜り込み量と、クリップをシース16の先端16aから突出させるに要する長さとに基づいて決定することを見出した。
本実施形態においては、図11に示すように、クリップ列Aの長さをLとし、1つのクリップの長さをCとする。なお、このクリップの長さCは、単純にクリップ12をシース16の先端16aから突出させるに要する距離(装填距離)である。1発目のクリップでは、クリップの長さ(装填距離)はCである。2発目のクリップでは、クリップの長さ(装填距離)は2Cである。3発目のクリップでは、クリップの長さ(装填距離)は3Cである。
また、クリップ12がない状態における潜り込み量をαとし、3つのクリップ12A〜12Cがある状態における潜り込み量をαとし、2つのクリップ12B、12Cがある状態における潜り込み量をαとし、1つのクリップ12Cがある状態における潜り込み量をαとする。
本実施形態においては、スライダガイド溝66Aの長さをAとするとき、Aは、A=α+Lで規定される。また、スライダガイド溝66Bの長さをAとするとき、Aは、A=α+Cで規定される。また、スライダガイド溝66Cの長さをAとするとき、Aは、A=α+2Cで規定される。また、スライダガイド溝66Dの長さをAとするとき、Aは、A=α+3Cで規定される。
このように、クリップ列Aのクリップ数に応じた各潜り込み量α〜αを求めておき、各潜り込み量α〜αとクリップ12をシース16の先端16aから突出させるに要する長さとに基づいてスライダガイド溝66A〜66Dの長さを決定することにより、確実に、各クリップ12A〜12Cをシース16の先端16aから突出させてスカート部38を開かせることができる。これにより、各クリップ12A〜12Cにおいて、確実にクリップ処置をすることができる。
また、連結リング14には、延長部44を設けているため、クリップ12を突出させ過ぎてもシース16の先端16aからクリップ12が脱落することが防止される。
なお、各スライダガイド溝66A〜66Dの長さとは、図11に示すように、それぞれ、ホームポジションにおけるガイドピン70の中心の位置から各スライダガイド溝66A〜66Dの先端側の端部67A〜67Dに突き当てた状態におけるガイドピン70の中心の位置までの距離のことである。
本実施形態において、上述のように長さを規定したスライダガイド溝66Aでは、端部67Aにスライダピン70が突き当てられると、例えば、シース16を1回巻いて、その先端部を基端部に近接させて大きなループを作ったとき(1ターン)でも、またはシース16を2回巻いて、小さなループを2つ作ったとき(2ターン)でも、操作ワイヤ20の先端に設けられた接続部材21がシース16の先端16aから所定の長さ突出する。
また、上述のように長さを規定したスライダガイド溝66B〜66Dにおいても、端部67B〜67Dにスライダピン70が突き当てられると、例えば、クリップ12A〜12Cによるクリップ処置動作開始直前の初期状態(スタンバイ状態)となる。ここで、スタンバイ状態とは、図2(A)、(B)に示すクリップ12Aのように、爪部22,22が開いて、生体b等を挟むことができる使用状態になることをいう。
上述の操作ハンドル48において、シース16を真直ぐに延ばした状態で、シース16の先端16aから、操作ワイヤ20に取り付けられた接続部材21を所定長さ突出させた後に、シース16を湾曲させると、シース16と操作ワイヤ20との経路長差によって、操作ワイヤ20の先端がシース16の先端16aからシース16の内側に引き込まれてしまう。このときのシース16の先端16aから操作ワイヤ20の先端までの長さを潜り込み量αとすると、この潜り込み量αは、シース16の姿勢や湾曲のさせ方に応じて、種々に変化してしまう。例えば、シース16を1回巻いて、その先端部を基端部に近接させて大きなループを作ったとき(1ターン)よりも、シース16を2回巻いて、小さなループを2つ作ったとき(2ターン)の方が、潜り込み量αが大きくなる傾向にある。このため、潜り込み量αは、最大値に設定する。
また、各潜り込み量α〜αは、例えば、潜り込み量αを測定した条件と同じ条件で測定される。
このため、各潜り込み量α〜αの測定条件が一定になるように、シース16の姿勢を設定することが必要である。この場合、例えば、操作ハンドル48に、シース16を取り付ける取付部(図示せず)を設け、この取付部に対するシース16の位置を決定しておき、例えば、2ターンさせてシース16を取付け、この状態を測定条件とする。
次に、図11および図12を用いて、クリップ処置具10におけるクリッピングの操作について説明する。
図12(A)〜(G)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具のクリッピング操作における段階的な状態を示す模式的断面図である。
なお、図11において、スライダピン70の位置は、円により表される。
また、スライダピン70を、図11に示す位置P1に移動させる等、図11を用いた説明においては、スライダピン70を省略し、単に「スライダ62を位置P1に移動」、および「スライダ62をHPに移動」等と記載する。
先ず、スライダガイド66を回して、スライダ62をスライダガイド溝66Aに合わせて図11に示す位置P1にする。このとき、スライダピン70が位置P1にあり、図12(A)に示すように、操作ワイヤ20の先端に設けられた接続部材21は、3つのクリップ12A〜12C、3つの連結リング14A〜14C、ダミークリップ18および接続部材19(図8参照)によって構成されるクリップ列Aの長さL以上、シース16の先端16aから引っ込んだ位置にある。
次に、スライダ62を、スライダガイド溝66Aに沿って移動させて端部67Aに突き当てて、スライダピン70を図11に示す位置P2に移動させることにより、図12(B)に示すように、シース16の先端16aから操作ワイヤ20の接続部材21が所定量突出する。なお、本実施形態においては、スライダガイド溝66Aの長さAには潜り込み量αが含まれているので、シース16が湾曲していても、接続部材21をシース16の先端16aから確実に所定量突出させることができる。
この場合、例えば、クリップ12Aのターン部24の尾部24aがクリップ12Bの爪部22で挟まれて、この係合部が連結リング14Aで覆われ、クリップ12Bのターン部24の尾部24aがクリップ12Cの爪部22で挟まれて、この係合部が連結リング14Bで覆われ、クリップ12Cのターン部24の尾部24aがダミークリップ18の爪部で挟まれて、この係合部が連結リング14Cで覆われたクリップ列Aが、スカート部38が閉じた状態で収納されたクリップケース(図示せず)を用意しておく。
そして、このクリップ列Aの連結部材19に操作ワイヤ20の連結部材21を嵌め込む。そして、スライダ62を、スライダガイド溝66Aに沿って移動させて、スライダピン70を図11に示す位置P3に移動させる。これにより、図12(C)に示すように、シース16内にクリップ列Aが装填される。このように、スライダガイド溝66Aは、クリップ列Aのシース16内への装填に利用される。
その後、シース16を生体内に挿入された内視鏡(図示せず)の鉗子口(図示せず)等に挿入して、シース16の先端を内視鏡の挿入部の先端まで到達させ、内視鏡の先端から突出させる。
また、必要に応じて、内視鏡の挿入部やアングル部の操作等によって、クリップ処置具10のシース16の先端16aを目的とする位置に移動させる。
必要な操作が終了した後、次に、スライダガイド66を、例えば、90°回転させて、図11に示すように、スライダピン70をスライダガイド溝66Bの位置に一致させて、位置P4に移動させる。
次に、スライダ62を、スライダガイド溝66Bに沿って移動させて、端部67Bに突き当てて、スライダピン70を図11に示す位置P5(標準突出位置)に移動させる。このスライダ62の押し出し、すなわち、操作ワイヤ20の押し出しにより、クリップ列Aが先端側に移動し、図12(D)に示すように、シース16の先端16aから、先頭のクリップ12Aおよび連結リング14Aの第1領域32が突出する。これにより、クリップ12Aの腕部28が開放して、爪部22が所定の距離、自動的に離間する。さらには、連結リング14Aのスカート部38が、シース16の内径よりも外側に開く。これにより、クリップ12Aは、シース16内に戻らないとともに、第2の領域34により、シース16の先端16aに保持される。
ここで、本実施形態においては、スライダガイド溝66Bの長さAには潜り込み量αが含まれているので、シース16が湾曲していても、連結リング14Aのスカート部38が開く位置まで、シース16の先端16aから確実に突出させることができる。しかも、連結リング14には延長部44が設けられているので、突出量が多くても、クリップ12Aの脱落は防止される。
次いで、例えば、内視鏡の画像を見ながら、内視鏡を操作して、拡開したクリップ12Aの爪部22をクリッピングしたい生体bの位置に押し付けて、スライダ62を基端側にクリップストローク分移動させて、すなわち、位置P6(クリップ完了位置)まで引き戻す。
このとき、シース16の先端16aに出た連結リング14Aは、スカート部38が開いており、スカート部38による第1のクリップ12Aの押圧保持が解除されている。また、連結リング14Aは、スカート部38がシース16先端16aで開いていることにより、シース16内への後退が阻止されている。そのため、先頭の第1のクリップ12Aは、連結リング14Aに対して後退する。連結リング14Aの先端の締付リング40が、第1のクリップ12Aの腕部28の基部28bに沿って交差部26側から凸部30の直下まで押し込まれることにより、図12(E)に示すように、爪部22、22が疾患部位等の生体bをクリップし、連結リング14Aの先端の締付リング40による第1のクリップ12Aの締め付けが完了する。
それと同時に、第1のクリップ12Aと次の第2のクリップ12Bとの係合部が連結リング14Aの延長部44、44の後端から抜け出る。第1のクリップ12Aと第2のクリップ12Bの係合部が連結リング14Aの延長部44、44から外れると、第2のクリップ12Bのバネ力によって腕部28がシース16の内面に当たるまで拡開し、爪部22、22の間が第1のクリップ12Aのターン部24の幅よりも広く開いて、第1のクリップ12Aと第2のクリップ12Bとの連結が解除される。
これにより、図14(F)に示すように、生体bをクリップした第1のクリップ12A、および連結リング14Aは、シース16の先端16aから離脱し、第1のクリップ12Aおよび連結リング14Aの先端の締付リング40による疾患部位のクリップ処置が完了する。
第1のクリップ12Aによるクリップ処置が完了した後、図11に示すように、スライダ62をHPまで移動させる。つまり、スライダピン70を図11の位置P7に移動させる。これにより、図12(G)に示すように、クリップ12Bおよびクリップ12Cは、シース16の内部に引き込まれた状態となる。このとき、クリップ列Aのクリップ数が1つ減り、シース16内のクリップ数は、2個である。このため、操作ワイヤ20に対する抵抗が小さくなり、1発目のクリップ12Aでクリップ処置した後のクリップ12Bの位置Uは、クリップ列Aを装填したときのクリップ12Bの位置U(図12(C)参照)よりも、基端側に潜り込むことがある。
しかしながら、本実施形態では、このような潜り込みを考慮して、スライダガイド溝66Cの長さAを設定しているため、後述するようにクリップ12Bを確実に連結リング14Bのスカート部38が開く位置までシース16の先端16aから突出させることができる。
次に、スライダガイド66を、例えば、90°回転させて、スライダピン70をスライダガイド溝66Cの位置に一致させて図11に示す位置P8に移動させる。これにより、スライダガイド溝66Cに対応するHPに移動する。このとき、第2のクリップ12Bの位置は、図12(G)に示す位置のままである。
そして、スライダ62をスライダガイド溝66Cに沿って移動させ、スライダピン70をスライダガイド溝66Cの先端側の端部67Cに突き当てる。すなわち、図11に示す位置P9(標準突出位置)に移動させる。このとき、位置P9に移動させると、クリップ12Bの連結リング14Bが、シース16の先端16aから突出し、スカート部38が開いた状態となる。これにより、クリップ12Bがクリッピングの準備状態となる。
その後、拡開した第2のクリップ12Bの爪部22をクリッピングする生体bの位置に押し付けて、スライダ62を基端側に、クリップストローク分移動させて、すなわち、位置P10(クリップ完了位置)まで引き戻し、クリッピングを完了させる。そして、スライダ62を基端側に移動させて、スライダピン70を位置P11に移動させる。
このとき、シース16内にあるのはクリップ12Cだけであるため、操作ワイヤ20に対する抵抗が更に小さくなり、1発目のクリップ12A、2発目のクリップ12Bでクリップ処置した後のクリップ12Cの位置は、クリップ列Aを装填したときのクリップ12Cの位置よりも、基端側に潜り込むことがある。
しかしながら、この場合においても、クリップ12Bと同様に、本実施形態では、このような潜り込みを考慮して、スライダガイド溝66Dの長さAを設定しているため、後述するようにクリップ12Cを確実に連結リング14Cのスカート部38が開く位置までシース16の先端16aから突出させることができる。
次に、スライダガイド66を90°回転させて、スライダピン70をスライダガイド溝66Dの位置に一致させて、位置P12に移動させる。
そして、スライダ62をスライダガイド溝66Dに沿って、先端側に移動させ、スライダピン70をスライダガイド溝66Dの先端側の端部67Dに当接する位置まで移動させる。すなわち、図11に示す位置P13(標準突出位置)に移動させる。このとき、位置P13に移動させると、クリップ12Cの連結リング14Cが、シース16の先端16aから突出し、スカート部38が開いた状態となる。これにより、クリップ12Cがクリッピングの準備状態となる。
その後、拡開したクリップ12Cの爪部22をクリッピングする生体bの位置に押し付けて、スライダ62を基端側に、クリップストローク分移動させて、すなわち、位置P14(クリップ完了位置)まで引き戻し、クリッピングを完了させる。そして、スライダ62を基端側に移動させて、スライダピン70を位置P15に移動させる。これにより、クリップ処置具10によるクリッピングが終了する。
3個のクリップ12A〜12Cによるクリッピングが完了したら、スライダ62をスライダガイド溝66A側に向けて90°回転させて、図11の位置P1、すなわち、スライダガイド溝66Aに対応するHPに戻す。その後、クリップ処置具10のシース16を内視鏡から引き抜く。
シース16を引き抜いた後、スライダ62をスライダガイド溝66Aに沿って移動させて、位置P2まで押し出し、シース16の先端16aから接続部材21、ダミークリップ18および連結部材19を突出させ、ダミークリップ18および連結部材19を、操作ワイヤ20先端の接続部材21から取り外す。
以上のようにして、本実施形態のクリップ処置具10によりクリッピングをすることができる。
また、本実施形態においては、長期間の使用のうちに、操作ワイヤ20が伸びてしまった場合には、以下のように調整する。まずロックダイヤル64を緩め、次いで調整ダイヤル60を回して、調整ダイヤル60をワイヤ固定部材58に対して先端側へ移動させる。スライダ62は、調整ダイヤル60の凸部と係合しているので、軸方向へはスライダ62と一緒に移動する。ただし、調整ダイヤル60とスライダ62は、回転方向の移動はフリーなので、スライダピン70によって周方向の移動が規制されたスライダ62に対し、調整ダイヤル60だけが回転することができる。操作ワイヤ20の弛みが無くなる分だけ調整ダイヤル60を移動させたら、再びロックダイヤル64を締めて調整ダイヤル60およびスライダ62の位置を固定する。
スライダ62のホームポジションは、ロックダイヤル64が本体レール52の円筒部52aに当接することで規定されるので、ホームポジションにおけるスライダ62の本体レール52に対する位置は変わらない。一方、調整ダイヤル60およびスライダ62をワイヤ固定部材58に対して先端側に移動させることにより、ワイヤ固定部材58がスライダ62に対して相対的に後方へ移動することになり、ワイヤ接続部58aも同様に移動する。したがって、ホームポジションにおける操作ワイヤ20の基端が後方へ移動することとなり、操作ワイヤ20の伸び分による弛みを解消することができる。
次に、図13(A)〜(C)を用いて、シース16に対する操作ワイヤ20の位置を微調整する調整機構について説明する。
図13(A)は、本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部の操作ワイヤの調整機構の例を示す模式図であり、(B)は本発明の実施形態の連発式クリップ処置具の操作ハンドルのハンドル部の操作ワイヤの調整機構の例を示す平面図であり、(C)は、図13(B)のG−G線による断面図である。
なお、操作ワイヤ20の調整機構84およびスライダ85以外の構成は、図5に示す操作部50と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
スライダ85は、略円筒状のスライダ本体86とその内側に固定されたインナ部材87とを有していて、全体として本体レール88に沿って移動可能である。操作ワイヤ20は、スライダ85近傍においては、補強管20dの内側に挿通されている。補強管20dは、本体レール88の軸に沿って延び、インナ部材87に固定されるとともに、基端部が湾曲して90度向きを代えてスライダ本体86の大径部86aの径方向に延びている。補強管20dに挿通された操作ワイヤ20は、その基端部を、補強管20の基端から露出させていて、この露出部分は、調整ダイヤル89に固定されている。調整ダイヤル89は、大径部86aの中心に向かって配設されていて、外周面には雄ねじ89aが形成されている。大径部86aには、外周面から中心に向かって円筒状の凹部が形成されていて、この凹部の内周面に形成された雌ねじ86bには、調整ダイヤル89の雄ねじ89aが螺合されている。調整機構84は、調整ダイヤル89、スライダ本体86の雌ねじ86b、補強管20d等によって構成されている。
この調整機構84によれば、操作者が親指と人差し指との間で調整ダイヤル89を摘んで、例えば、右回りに回転させると、調整ダイヤル89は、大径部86aの中心に向かって進み、この調整ダイヤル89と一体の操作ワイヤ20は、押し出されて先端側が軸方向基端側に移動する。一方、調整ダイヤル89を反対の左回りに回転させると、調整ダイヤル89は、大径部86aの中心から離れる方向に進み、この調整ダイヤ89と一体の操作ワイヤ20は、牽引されて、先端側が軸方向基端側に移動する。
調整ダイヤル89は、ねじ機構を利用しているため、その回転方向の移動量に対する軸方向の移動が少量である。つまり、調整ダイヤル89を右回り、または左回りに回転させることにより、基端部が調整ダイヤル89に接続された操作ワイヤ20の先端側の軸方向の移動量を微調整することができる。
この調整機構84によれば、スライダ85の進退操作時の人差し指の指先を、調整ダイヤル89の頭部89bの近傍に置くことができるので、調整ダイヤル89の操作性を高めることができる。すなわち、スライダ85の操作時、特にスライダ85を後退させて、操作ワイヤ20を牽引する際の操作時には、操作者は、人差し指と中指との間で、スライダ本体86の小径部86cを挟み込み、さらに、これら2本の指の指先の腹を基端側の大径部86aの先端側端面に当てて、大径部86aを手前(親指側)に引くことになる。したがって、操作者は、スライダ85の操作時に、人差し指を、積極的に調整ダイヤル89の頭部89b近傍、ひいては頭部89bに直接、接触するように当てることが可能である。これによると、操作者は、スライダ85の進退操作に続いて、調整ダイヤル89を回して操作ワイヤ20を微調整する際に、人差し指および中指を移動させることなく、単に、親指を指掛けリング56(図4参照)から外して調整ダイヤル89の頭部89bに掛けるだけで、頭部89bを人差し指と親指とで挟んで、調整ダイヤル89を回転させて操作ワイヤ20の微調整を行うことができる。つまり、スライダ85の進退操作による操作ワイヤ20の軸方向の押し引き(軸方向の大きな動き)と、調整ダイヤル89の回転操作による操作ワイヤ20の微調整(軸方向の小さな動き)とを、指先の動きに無駄のない一連の操作として、円滑に行うことができる。
なお、調整ダイヤル89は、頭部89bの直径を、スライダ本体86の大径部86aの軸方向の厚さよりも大きくして、頭部89bの一部が、大径部86aの基端側端面および先端側端面から突出するように構成すれば、これらの突出部分が、人差し指および親指の指先の腹に確実に当たるので、操作性をさらに向上させることができる。さらに、頭部89bの外周面の形状を、例えば、円柱形状に代えて、人差し指の指先の腹の形状の倣った、テーパ形状や湾曲した形状とすることも可能である。この場合には、スライダ本体86を操作者が握る(掴む)際に、調整ダイヤル89の頭部89bに人差し指を触れることをもって、操作時の指のホームポジションとすることもできる。
なお、この調整機構84においても、スライダ本体86の基端側の大径部86aと調整ダイヤル89の頭部89bとにそれぞれホームポジションマークを形成し、これらを合わせることで、ホームポジション出しを行うことができるようにしておくとよい。
この調整機構84においても、図5に示すロックダイヤル64に相当する緩み止め機構を設けることが好ましい。ただし、例えば、補強管20dの湾曲部に、操作ワイヤ20との摩擦力が増大するような構成を設ける場合には、これを緩み止め機構とすることも可能である。
以上、本発明の連発式クリップ処置具について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいことはもちろんである。
10 クリップ処置具(連発式クリップ処置具)
12、12A〜12C クリップ
14、14A〜14C 連結リング
16 シース
18 ダミークリップ
21 接続部材
20 操作ワイヤ
22 爪部
24 ターン部
38 スカート部
40 締付リング
44 延長部
48 操作ハンドル
50 操作部
52 本体レール
56 指掛けリング
58 ワイヤ固定部材
60 調整ダイヤル
62 スライダ
64 ロックダイヤル
66 スライダガイド(スライダ移動量規制部材)
66A〜66D スライダガイド溝
68 位置規制部材
70 スライダピン
72 補強管
76 把持部

Claims (10)

  1. 前のクリップの後端に後のクリップの先端が係合することにより連結した複数のクリップおよび最後尾のクリップに連結した接続部材からなるクリップ列と、
    前記クリップ列が装填される円筒状のシースと、
    前記シース内に移動可能に配置され、その先端が前記接続部材に着脱可能に接続されて前記クリップ列を、前記シース内をその長手方向に移動させる操作ワイヤと、
    前記シースと連結され、その内部に前記シースから延在する前記操作ワイヤが配置されるハンドル本体と、
    このハンドル本体の外周上に、その軸方向に移動可能に装着され、前記操作ワイヤと係合し、前記操作ワイヤを前記ハンドル本体の軸方向に移動させるスライダと、
    前記ハンドル本体の外周上に、前記ハンドル本体の周方向に回転自在に装着され、前記ハンドル本体の軸方向における前記スライダの移動量を、前記クリップ列の各クリップのクリップ処置に要する、複数の異なる移動量に規制するスライダ移動量規制部材とを有し、
    前記スライダ移動量規制部材で規制される、前記各クリップに対応する複数の異なる移動量は、前記クリップ列のクリップの位置における潜り込み量を予め求めておき、各クリップにおいて、それぞれ各クリップを突出させるに要する長さと前記各潜り込み量とに基づいて決定されていることを特徴とする連発式クリップ処置具。
  2. 前記クリップ列は、前のクリップと後のクリップとの係合部が、前記クリップに対して進退可能に嵌入される連結リングで覆われており、
    前記連結リングは、前記シース内ではシースの内面に押圧されて内側に閉じ、その連結リング内で連結される前記クリップの少なくとも一方を押圧して保持し、かつ、前記シースの先端通過後にシース内径よりも広幅に開いてシース内への後退を防止するスカート部が、前記クリップの移動方向における同じ位置に、その周方向の2個以上設けられている請求項1に記載の連発式クリップ処置具。
  3. 前記連結リングの基端側はその一部が延長され、クリップ処置時に前記シースの先端から、前記クリップおよび前記連結リングの脱落を防止する請求項2に記載の連発式クリップ処置具。
  4. 前記スライダ移動量規制部材は、前記周方向に所定の間隔をあけて、前記複数の異なる移動量に応じてそれぞれ形成された、前記シース側の先端部の位置が異なる複数の位置規制溝を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の連発式クリップ処置具。
  5. 前記スライダ移動量規制部材は、前記位置規制溝を、前記クリップ列が備えるクリップの数以上有する請求項4に記載の連発式クリップ処置具。
  6. 前記スライダ移動量規制部材は、前記シース側の前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝と、前記先端部が最も前記シースから遠い位置規制溝とが隣接して配置され、
    前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝と、前記先端部が最も前記シースから遠い位置規制溝とが隣接していない側に形成された位置規制溝は、前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝と、前記先端部が最も前記シースから遠い位置規制溝とが隣接していない側において、前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝から前記先端部が最もシースから遠い位置規制溝に向かうに従って、前記先端部が段階的に前記シースに近い位置となるように形成されている請求項4または5に記載の連発式クリップ処置具。
  7. 前記スライダ移動量規制部材の前記先端部が最も前記シースに近い位置規制溝が、前記クリップ列の前記シース内への装填に用いられる請求項6に記載の連発式クリップ処置具。
  8. 前記スライダは、前記ハンドル本体の中心に向かって伸び、太さが前記位置規制溝に挿通可能なガイドピンを有し、
    前記スライダは、前記複数の位置規制溝のうちの1つの位置規制溝と前記ガイドピンとの位置が重なるとき、前記スライダが前記重なった前記位置規制溝に沿って前記ハンドル本体の軸方向に移動する請求項4〜7のいずれか1項に記載の連発式クリップ処置具。
  9. 前記クリップ列は、3つのクリップを備え、前記スライダ移動量規制部材は、前記周方向に90°間隔で前記位置規制溝が形成されている請求項4〜8のいずれか1項に記載の連発式クリップ処置具。
  10. 前記クリップは、少なくとも爪部と、腕部とを有し、腕部に凸部を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の連発式クリップ処置具。
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