JP7201714B2 - クリップカートリッジ、および医療機器 - Google Patents

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Description

本発明は、体内の標的組織を処置するクリップユニットを収容するためのクリップカートリッジ、医療機器(より詳しくは組織を結紮するために用いられる結紮装置)、およびこの医療機器の装着方法に関する。
従来、体内の標的組織に形成された開口や血管などを結紮するために、特許文献1に記載されたような、内視鏡のチャンネルを経由して患者体内に導入される内視鏡用処置具が知られている。
特許文献1に記載の内視鏡用処置具は、クリップケースに収容されるクリップユニットと、内視鏡の挿入部のシースに挿通される操作ワイヤとを係合して構成されている。特許文献1に記載の内視鏡用処置具において、操作ワイヤの先端側に設けられた矢尻形状を有するフックがクリップユニットの基端側に設けられた連結部の切欠部に挿入されることにより、操作ワイヤとクリップユニットとが係合される。また、特許文献1に記載の内視鏡用処置具によれば、操作ワイヤとクリップユニットとが係合される際、フックと連結部との係合部が内視鏡の挿入部のシース内に位置している。
また、特許文献1に記載の内視鏡用処置具において、クリップユニットの一対のアームが交差して形成され、基端側の一部が抑え管内に収容されている。このため、操作ワイヤとクリップユニットとが係合された状態において、操作ワイヤを基端側へ引き戻す操作により、一対のアームが押さえ管と当接しながら、一対のアームの間の開き幅が一旦拡大してから、標的組織を緊縛できる程度の開き幅に縮小することができる。
特許文献1に記載の内視鏡用処置具では、クリップユニットの基端側に設けられた連結部は、所定の引っ張り強度以上の力量が作用する場合、破断する細径部を有している。このため、特許文献1に記載の内視鏡用処置具によれば、クリップユニットの一対のアームによって標的組織を把持している状態において、操作者が操作ワイヤを基端側へ引き戻し、連結部に所定の引っ張り強度以上の力量が作用すると、連結部が破断する。このように、標的組織を把持した状態でクリップユニットを体内に留置することができる。
日本国特開2009-011852号公報
一般的に、体内の標的組織を処置(結紮)するための医療機器は、体内に挿入される処置部(例えば、クリップ)と、操作者の手元で処置部の位置および姿勢を調整するためのアプリケータとを連結して構成される。このような医療機器を用いて、体内の標的組織を処置するとき、例えば、術前の検査で発見できなかった新たな標的組織に対して追加処置を行う場合がある。このとき、例えば、処置部としてクリップが使用された場合、複数の標的組織のそれぞれを結紮するために、複数のクリップを交換する必要がある。言い換えれば、体内の標的組織を処置するための医療機器においては、新しい処置部をアプリケータに装着する、いわゆる処置部をリロードできることが好ましい。
一方、体内において、1つの標的組織を処置するとき、例えば、処置部として使用されるクリップを用いて、誤って意図しない組織を把持した場合、または標的組織を把持する状態を調整したい場合において、処置部による組織の把持状態を一旦解除してから、改めて標的組織を把持する、いわゆる処置部の掴み直し操作ができることが好ましい。
上述のように、体内の標的組織を好適に処置するために、医療機器は、処置部をリロードできることと、処置部が標的組織を掴み直すこととを両立できることが好ましい。
特許文献1に記載の内視鏡用処置具では、上述のように、クリップユニットによって標的組織を把持した状態で、操作ワイヤを基端側へ引き戻す操作により、連結部における細径部を破断させ、クリップユニットを体内に留置することができる。その後、操作者が操作ワイヤを先端側へ押し込むことにより、操作ワイヤの先端部に設けられた矢尻形状のフックをシースの先端の開口部から突出させることができる。このため、矢尻形状のフックに係合された連結部3の一部をフックから取り外し、異なるクリップユニットを取付けることが可能であり、いわゆるクリップをリロードすることができる。
特許文献1に記載の内視鏡用処置具では、体内の標的組織を処置するとき、クリップの一対のアームの開き幅を調整する(例えば、一対のアームが閉じた状態から再度開く状態へ遷移する)ために、操作ワイヤを先端側へ押し込む操作により、クリップユニットを先端側へ移動させる必要がある。しかしながら、このような移動により、フックとクリップユニットの連結部との係合部がシースの先端開口から突出した位置に移動される可能性がある。このため、フックと連結部との係合が解除される可能性がある。すなわち、特許文献1に記載の内視鏡用処置具は、処置部による標的組織の掴み直しを考慮しておらず、処置部のリローダブル化と処置部による標的組織の掴み直しとの両立ができない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、処置部のリローダブル化と処置部による標的組織の掴み直しとの両立を実現するクリップカートリッジおよび医療機器(より詳しくは結紮装置)を提供することを目的とする。また、本発明のその他の目的は、この医療機器における処置部を装着する方法を提供することである。
本発明の第一の態様に係るクリップカートリッジは、長手軸に沿って延びる押さえ管と、前記押さえ管に挿入され、第一アームおよび第二アームを有するアーム部材と、前記アーム部材に設けられ、前記押さえ管から突出した状態である突出形態と前記押さえ管に収容された収容形態とを遷移できる連結部と、を有するクリップユニットと、前記クリップユニットを収容できるハウジングと、を備え、前記アーム部材は、前記第一アームと前記第二アームとの間の距離が大きくなる方向へ付勢する付勢力を有し、前記連結部は、前記アーム部材の前記付勢力によって前記突出形態から前記収容形態へ遷移するよう構成され、前記ハウジングは、前記連結部の前記突出形態から前記収容形態への遷移を規制するストッパと、前記ストッパによる前記連結部の前記突出形態から前記収容形態への前記遷移に対する規制を解除できるリリース機構と、を有し、前記ストッパは、前記アーム部材または前記押さえ管と接触することにより、前記クリップユニットの前記遷移を規制できる。
本発明の第二の態様によれば、上記の第一の態様に係るクリップカートリッジにおいて、前記連結部は、前記リリース機構が前記ストッパによる前記規制を解除するとき、前記付勢力によって前記突出形態から前記収容形態へ遷移してもよい。
本発明の第三の態様によれば、上記の第一の態様に係るクリップカートリッジにおいて、前記アーム部材は、前記アーム部材が閉じる状態で前記押さえ管に設けられた被係合部と係合することにより、前記アーム部材の前記押さえ管に対する移動を規制する係合部を有し、前記係合部は、前記連結部が前記突出形態から前記収容形態へ遷移するとき、前記被係合部から離間する方向へ移動してもよい。
本発明の第四の態様によれば、上記の第一の態様に係るクリップカートリッジにおいて、前記ストッパは、前記アーム部材または前記押さえ管と当接することにより、前記連結部を前記収容形態から前記突出形態へ遷移させてもよい。
本発明の第五の態様によれば、上記の第一の態様に係るクリップカートリッジにおいて、前記リリース機構は、前記押さえ管の前記長手軸に交差する方向へ前記ストッパを移動させることにより、前記ストッパによる前記規制を解除できてもよい。
本発明の第六の態様に係る医療機器は、請求項1に記載の前記クリップカートリッジと、前記連結部と係合可能な操作ワイヤを備えるアプリケータと、を備え、前記連結部は、前記連結部と前記操作ワイヤとが係合される係合形態と、前記連結部と前記操作ワイヤとの係合形態が解除される解除形態とを有し、前記連結部は、前記突出形態において、前記解除形態と前記係合形態とを遷移することが可能であり、前記連結部は、前記収容形態において、前記解除形態と前記係合形態とを遷移することが前記押さえ管の内壁によって規制される。
クリップカートリッジおよび医療機器の上記各態様によれば、処置部のリローダブル化と処置部による標的組織の掴み直しとの両立を実現することができる。また、この医療機器におけるクリップユニットをアプリケータに装着する装着方法によれば、好適にクリップユニットをアプリケータに装着し、医療機器を構成することができる。
本発明の第1の実施形態に係るクリップユニットの構成を模式的に示す斜視図である。 本実施形態に係るクリップユニットにおけるアーム部材の構成を模式的に示す斜視図である。 本実施形態に係るクリップユニットの平面視における部分断面図である。 本実施形態に係るクリップカートリッジにクリップユニットが収容された状態を示す平面視における部分断面図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本実施形態に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本実施形態に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本実施形態に係る医療機器におけるクリップユニットとアプリケータとの連結部の構造を模式的に示す斜視図である。 本実施形態に係る医療機器におけるクリップユニットとアプリケータとの連結部の構造を模式的に示す側面図である。 本実施形態の変形例に係るクリップユニットがクリップカートリッジに収容された状態を示す平面視における部分断面図である。 本変形例に係るクリップユニットの側面視における部分断面図である。 本変形例に係るクリップユニットの基端側から見た図である。 本変形例に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本変形例に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本変形例に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本変形例に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本変形例に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本変形例に係る医療機器を用いて標的組織を処置する操作を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るクリップカートリッジにクリップユニットが収容された状態を示す平面視における部分断面図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るクリップカートリッジにクリップユニットが収容された状態を示す平面視における部分断面図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るクリップカートリッジにクリップユニットが収容された状態を示す平面視における部分断面図である。 本実施形態に係るクリップカートリッジにクリップユニットが収容された状態において、基端側からクリップユニットを観察する図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本実施形態に係るクリップユニットをアプリケータに装着する操作を示す図である。 本発明のクリップユニットの変形例の構成を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るクリップカートリッジ、および医療機器の構成を、図1から図14を参照して説明する。
本実施形態に係る医療機器1は、図示しない内視鏡に形成されたチャンネルを通して患者の体内に挿入されて使用される。より詳しくは、本実施形態に係る医療機器1は、体内の標的組織を結紮するための結紮装置である。
本明細書において、操作者が内視鏡を操作するための内視鏡操作部が位置する側を基端側と定義し、体内に挿入された内視鏡の先端部が位置する側を先端側と定義する。より具体的に、本実施形態に係る医療機器1における基端側は、医療機器1が内視鏡に形成されたチャンネルに挿入されたときに内視鏡操作部が位置する側として定義される。また、医療機器1における先端側は、医療機器1が内視鏡に形成されたチャンネルに挿入されたときに内視鏡の先端部が位置する側として定義される。
本実施形態に係る医療機器1は、先端側に設けられたクリップユニット(処置部)10と、アプリケータ30とを備えて構成されている(図10参照)。以下、説明上の便宜のため、以下、クリップユニット10を、クリップ10と略称する。図13および図14に示すように、クリップ10は、後述するアプリケータ30の先端部に取り外し可能に連結されている。
以下、図1から図3を参照し、本実施形態に係るクリップ10の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係るクリップ10の斜視図である。図2は、本実施形態に係るクリップ10のアーム部材11の斜視図である。図3は、本実施形態に係るクリップ10の平面視における部分断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るクリップ10は、アーム部材11と、押さえ管31と、連結部(第1リンク)3とを備えて構成されている。
(アーム部材の構成)
図1および図2に示すように、アーム部材11は、第一アーム12と、第二アーム13と、中間部14とを有している。第一アーム12および第二アーム13は、基端側から先端側に向けて延びるとともに互いに対向して配置されている。アーム部材11は、第一アーム12および第二アーム13が互いに交差して構成されている。図3に示すように、第一アーム12と第二アーム13とは、押さえ管31の軸線C1に対して線対称の位置に形成されてもよい。
中間部14は、第一アーム12の基端部と第二アーム13の基端部との間に位置する。より具体的に、図2に示すように、アーム部材11において、第一アーム12および第二アーム13が交差している交差部よりも基端側に位置する部分は、中間部14である。中間部14は、後述する連結部3の先端部3aによって引っ掛かることができるループ形状を有して形成されている。
本実施形態において、第一アーム12および第二アーム13は、自然状態において、互いに離間し、かつ、基端側から先端側に向かう方向に沿って、互いの間の距離が大きくなる方向への弾性復元力を有している。本明細書において、「自然状態」とは、アーム部材11に外力が作用しない状態を意味する。第一アーム12の先端部には、第二アーム13側に向かって延びる爪12aが形成されている。第二アーム13の先端部には、第一アーム12側に向かって延びる爪13aが形成されている。アーム部材11は、第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力により、中間部14に形成されたループ形状が拡大する方向へ付勢されている。アーム部材11が上述の構成を有することにより、例えば、中間部14が後述の押さえ管31の段差部31bよりも先端側の内壁(内周面)に当接した状態で押さえ管31に対して後退すると、第一アーム12および第二アーム13が交差している交差部が押さえ管31に進入するまで、中間部14が押さえ管31の内壁によって押圧されることにより、第一アーム12および第二アーム13の間の距離がより大きくなってもよい。また、第一アーム12および第二アーム13の交差部が押さえ管31に進入した状態で、第一アーム12および第二アーム13を押さえ管31に対してさらに基端側へ移動させると、第一アーム12および第二アーム13が押さえ管31の先端側の開口に形成されたテーパー面31aに当接しながら、その間の距離が減少する。すなわち、第一アーム12および第二アーム13は、互いに離間する開形態から、互いに接近して閉形態へ遷移することができる。
アーム部材11は、例えば、ステンレスなどの板バネ材などの金属材料を折り曲げることで第一アーム12および第二アーム13を形成させてから、第一アーム12および第二アーム13を交差させることにより形成されている。アーム部材11は、このように構成されることにより、後述する押さえ管31内に対して移動する際、押さえ管31の内壁に沿って摺動できる。
アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13において、一対の第一被係止部16、17が形成されている。より具体的に、一対の第一被係止部16、17は、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13が延びる長手方向に対して直交して突出している。一対の第一被係止部16、17は、アーム部材11が伸びる長手方向に軸線に対して線対称の位置に形成されてもよい。クリップ10の一対の第一被係止部16、17が形成されることにより、アーム部材11が押さえ管31内に引き込まれる際、押さえ管31の内壁に当接することにより、アーム部材11の押さえ管31に対する移動を制限することができる。本実施形態において、一対の第一被係止部16、17が押さえ管31の内壁に当接できれば、その形状は特に制限されない。ただし、後述するクリップ10を用いた標的組織を掴み直す作業がスムーズに行えるために、一対の第一被係止部16、17が押さえ管31の内壁に食い込まない形状で形成されることが好ましい。例えば、一対の第一被係止部16、17は、押さえ管31の内壁に当接する面が丸みを帯びた円弧形状などに形成されてもよい。
(押さえ管の構成)
本実施形態において、押さえ管31は、長手軸を有し、円筒状に形成されたパイプである。説明上の便宜を図るために、押さえ管31の長手軸が軸線C1である例を説明する。押さえ管31は、アーム部材11の中間部14が進入できる内径を有する。すなわち、押さえ管31には、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13が進入可能なルーメンが形成されている。押さえ管31に形成されたルーメンには、後述する連結部3の少なくとも一部も進入可能である。本実施形態において、押さえ管31は、外径が後述する挿入部65のシース66の内径よりも大きく形成されている。
本実施形態において、押さえ管31は、後述する操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aと連結部3の切欠部3gとが係合された状態で押さえ管31内に位置するとき、連結部3がフック62aに対して回動できない程度の内径を有して形成されている。より具体的に、図8から図10に示すように、上述の状態において、連結部3がフック62aに対して軸線C1方向に交差する方向に回動し、フック62aと連結部3との係合状態が解除されなければよく、連結部3がフック62aに対して全く回動しないという意味ではない。
アーム部材11を含め、クリップ10を構成するこれらの部材は、例えばコバルトクロム合金やチタン、ステンレス鋼などの材料から形成されている。クリップ10は、MRI(核磁気共鳴画像法)透視下での観察も可能に構成されている。
アーム部材11は、例えば、コバルトクロム合金などで形成された板材を、第一アーム12および第二アーム13、中間部14、一対の第一被係止部16、17を平面状に展開した形状に打抜くことで、一体に形成される。
図3に示すように、押さえ管31の先端部の内壁には、テーパー面31aが全周にわたり形成されている。テーパー面31aは、先端側に向かうにしたがって拡径している。本実施形態において、押さえ管31は、例えば64チタン合金(Ti-6AL-4V)、コバルトクロム合金などの材料で一体に形成されていてもよい。
本実施形態において、押さえ管31の内壁より押さえ管31の径方向内側へ突出する段差部31bが形成されている。押さえ管31は、段差部31bの先端側に位置する大径部31cと、段差部31bの基端側に位置する小径部31dを有して形成されている。すなわち、押さえ管31において、大径部31cが小径部31dよりも内径が大きい。押さえ管31の大径部31cは、アーム部材11の一対の第一被係止部16、17が進退自在に進入できる程度の内径を有している。さらに、押さえ管31の小径部31dは、アーム部材11における一対の第一被係止部16、17が形成された部位の幅よりも小さい内径を有している。このため、アーム部材11が押さえ管31内に引き込まれて段差部31bよりも基端側に位置するとき、アーム部材11の一対の第一被係止部16、17が押さえ管31の小径部31dの内壁に食い込むことにより、アーム部材11が押さえ管31に対する先端側への移動が制限される。
(連結部の構成)
本実施形態において、連結部(第1リンク)3は、図1および図3に示すように、先端部3a、棒状部3b、フック部3c、切欠部3g、挿入孔3e、および基端部3fを有して形成されている。連結部3は、所定の強度を有する樹脂材料を用いて射出成形などの方法によって形成されている。
図3に示すように、連結部3は、クリップ10のアーム部材11と後述する操作ワイヤ62とを連結するために構成されている。連結部3の先端部3aは、アーム部材11を連結するためのフック部3cを支持するために構成され、その形状は特に制限されない。フック部3cは、先端部3aから連結部3が延びる長手軸の方向に直交する方向に突出して形成され、アーム部材11の中間部14に形成されたループに引っ掛けることにより、連結部3にアーム部材11を連結することができる。
図3に示すように、連結部3の基端部3fは、先端側から基端側へ向かって、二股に分岐されて形成されている。言い換えれば、基端部3fは、離間した一対のレッグと、一対のレッグの間に形成された挿入孔3eとを有して形成されている。より具体的に、図3に示すように、基端部3fの一対のレッグの間に、後述する操作ワイヤ62の先端に形成された矢尻状のフック62a(図6参照)が進入できる程度の幅を有する挿入孔3eが形成されている。詳細は後述するが、フック62aが基端部3fに形成された挿入孔3eに挿入されると、フック62aの外周面が上述の挿入孔3eの内周面に当接しながら押圧することにより、基端部3fの一対のレッグがそれぞれ連結部3の長手軸方向に対する径方向外側へ弾性変形する(図6参照)。このため、フック62aは、挿入孔3eを通過し、基端部3fの切欠部3gに進入できる。
図1および図3に示すように、基端部3fには、一部が切り取られることにより、切欠部3gが形成されている。切欠部3gは、後述するフック62aが基端部3fに形成された挿入孔3eを経由して進入した状態で、フック62aを収容できる程度の幅Dを有している。
本実施形態において、連結部3の先端部3aと基端部3fとを連結する棒状部3bは、その他の部分よりも強度が低く設定されている。このため、詳細は後述するが、クリップ10を留置する際、操作者による所定の力量で操作ワイヤ62を引き戻すことで、連結部3は、棒状部3bで破断する。このとき、連結部3の先端部3aがクリップ10とともに体内に留置され、基端部3fがフック62aに係合された状態で操作ワイヤ62によって体内から抜去される連結部(図12参照)。
本実施形態において、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力により、アーム部材11の中間部14と係合する連結部3は、先端側へ移動する方向に付勢されている。また、連結部3が押さえ管31内に収容できる寸法を有するため、図1に示すように、外力が作用しない自然状態において、連結部3が押さえ管31内に収容される収容形態にある。また、図3に示すように、この状態において、基端部3fの外径が押さえ管31の小径部31dの内径よりわずかに小さい。このため、操作者が操作ワイヤ62のフック62aを挿入孔3eに挿入しても、基端部3fの一対のレッグが連結部3の長手軸方向に対して径方向外側へ弾性変形することができない。言い換えれば、連結部3が押さえ管31内に収容された収容形態にあるとき、クリップ10を後述する操作ワイヤ62に装着することはできない。
本実施形態において図示しませんが、連結部3が押さえ管31の大径部31c内に位置した状態において、基端部3fの外周面と押さえ管31の大径部31cの内周面との間に一定のクリアランスがある。このため、操作者が操作ワイヤ62のフック62aを挿入孔3eに挿入すると、基端部3fの一対のレッグが連結部3の長手軸方向に対して径方向外側へ少し弾性変形することができる。しかしながら、この状態においても、フック62aが少し拡径した挿入孔3eを挿通することができない。言い換えれば、本実施形態において、連結部3が押さえ管31内に位置した状態において、操作者が操作ワイヤ62のフック62aを連結部3の切欠部3gに挿入することにより、クリップ10を操作ワイヤ62に装着することができない。
さらに、本実施形態における押さえ管31が上述の構成を有することにより、フック62aが切欠部3gに係合された状態で押さえ管31内に位置するとき、意図せずにフック62aが切欠部3gから脱落することを防止できる。
説明上の便宜のため、本実施形態において、連結部3、押さえ管31、および後述する操作部100は、共通の長手軸C1に沿って配置されている。
(クリップカートリッジの構成)
次に、本実施形態に係るクリップカートリッジ80の構成を説明する。クリップカートリッジ80は、クリップ10が製造されてから実際使用されるまでの過程において、輸送を容易にし、かつ、外部環境に汚染されることを防ぐために構成されている。本実施形態に係るクリップカートリッジ80は、図4に示すように、クリップ10と、クリップ10を内部に収容可能に構成されたハウジング40とを有して構成されている。図4は、出荷時のクリップカートリッジ80において、クリップ10がハウジング40の内部に収容された状態を示す部分断面図である。
本実施形態において、図4は、クリップ10とハウジング40との配置関係のみを示すために用いられている。本実施形態に係るハウジング40は、図4に示す構成に限定されない。本実施形態に係るハウジング40は、クリップ10を好適に収容でき、かつ、操作者が持ちやすい大きさに形成されればよく、形状は特に限定されない。本実施形態に係るハウジング40は、例えば、特許文献1に記載されたクリップケースの形状および構成を採用してもよい。
図4に示すように、本実施形態に係るハウジング40は、本体部39において、長手軸に沿って、クリップ収納部37と、ルーメン38とを有して形成されている。クリップ収納部37において、開形態にあるアーム部材11を収納できる内腔が形成されている。ルーメン38は、クリップ収納部37よりも基端側に設けられ、押さえ管31を収納できる。すなわち、ハウジング40は、クリップ収納部37およびルーメン38が図4に示された軸Y方向に沿って形成されている。クリップ収納部37において、図4に示された軸線X方向における内腔の寸法は、開形態にあるアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の間の距離の最大値以上であってもよい。ルーメン38において、軸線X方向における内径は、押さえ管31の外径よりも大きくてもよい。本実施形態に係るハウジング40の本体部39は、例えば、一定の硬さを有し、かつ透明な各種公知の樹脂材料で形成されることができる。
本実施形態に係るハウジング40は、上述のような構成を有することで、クリップ10がハウジング40に収納された状態で、長手軸方向(軸線C1に沿う方向)に沿って進退動作できる。
図4に示すように、本実施形態に係るハウジング40は、本体部39の基端側において、2つのL字形状の溝391が形成されている。より具体的に、本体部39に形成された溝391は、長手軸方向に沿って延びて形成される横溝(第1の溝)392と、横溝392よりも先端側の位置に、横溝392に直交する方向に延びって形成される縦溝(第2の溝)393とを有している。本実施形態において、横溝392の基端側の端面を溝391の基端面と称し、縦溝393のハウジング40の径方向における外側の端面を溝391の先端面と称する。
図4に示すように、ハウジング40の基端側において、押さえ管31の基端面に当接する一対のストッパ36が設けられている。ストッパ36は、溝391に設けられたピン361と一体に形成されることができる。このため、一対のストッパ36は、一対のピン361によってそれぞれの移動方向が規制され、溝391に沿って移動することができる。詳細は後述するが、図5に示すように、操作者が一対のストッパ36を把持して、ハウジング40の長手軸方向(軸線C1に沿う方向)に沿ってストッパ36を先端側へ移動すると、ストッパ―36が押さえ管31の基端面に当接した状態で押さえ管31を先端側へ移動させることができる。
図4に示すように、説明の便宜のため、本実施形態において、ストッパ36は、長方形の形状を有して形成される例を説明するが、これに限定されない。本実施形態において、ストッパ36は、押さえ管31の基端面に当接し、押さえ管31を先端側へ移動させることができれば、その形状および大きさなどは特に限定されない。
図4に示すように、軸線X方向における一対のストッパ36の間の距離は、押さえ管31の大径部31cの内径よりも大きい。詳細は後述するが、本実施形態において、一対のストッパ36が横溝392に配置され、かつ、ストッパ36が押さえ管31の基端面に当接した状態で操作者が押さえ管31を先端側へ移動させることにより、連結部3の少なくとも基端部3fが押さえ管31の基端側の開口から突出した状態で、操作者が操作ワイヤ62のフック62aを連結部3の切欠部3gに挿入することができる(図6および図7参照)。言い換えれば、軸線X方向における一対のストッパ36の間の距離は、フック62aが挿入孔3eに挿入されるとき、基端部3fの一対のレッグが弾性変形することにより、基端部3fの軸線X方向における幅の最大値以上である。また、一対のストッパ36が横溝392に配置される状態において、軸線X方向における一対のストッパ36の間の距離は、押さえ管31の外径以下である。
本実施形態において、ハウジング40の長手軸C1に対して、一対のストッパ36および一対のL字溝391は、線対称で設けられてもよい。
本実施形態において、ハウジング40の本体部39において、一対のストッパ36が設けられる構成を一例として説明するが、これに限定されない。ハウジング40が一対のストッパ36を備える構成により、後述する押さえ管31を先端側へ移動させる操作において、押さえ管31の基端面に均等的に力量を加えることができ、押さえ管31をスムーズに先端側へ移動させることができる。本実施形態において、押さえ管31を先端側へ移動させることができれば、ストッパ36が一つだけが設けられてもよい。
図4に示すように、本体部39に形成された縦溝393には、弾性部材362が配置されている。弾性部材362は、縦溝393の軸線X方向における外側、すなわち、ハウジング40の径方向外側に位置する端面に固定されている。弾性部材362は、ハウジング40の長手軸に向かう方向、すなわち、ハウジング40の径方向内側へ付勢されている。
(アプリケータの構成)
続いて、図10を参照し、本実施形態に係るアプリケータ30の構成を説明する。図10に示すように、本実施形態に係るアプリケータ30は、挿入部65と、操作部100とを有して構成されている。
(挿入部の構成)
アプリケータ30の挿入部65は、シース66と、操作ワイヤ(ワイヤ)62とを備えている。操作ワイヤ62は、シース66内に進退可能に挿通されている。操作ワイヤ62は、操作者が基端側の操作部100を操作する(例えば、スライダ102を押し込む操作およびスライダ102を引き戻す操作)力量をクリップ10に伝達するために設けられている。
シース66は、例えば耐圧縮強度の高いSUS301などのステンレス鋼から形成されたコイルシースであってもよい。この場合、シース66は、不図示の素線を軸線方向Yに密巻きに巻回して形成したコイルを用いることができる。シース66は、可撓性を有するとともに、軸線方向Yの圧縮力に強い。
本実施形態において、シース66は、押さえ管31の小径部31dの内径と略同等の内径を有して形成されている(図8参照)。このため、シース66内において、クリップ10を操作ワイヤ62に装着することができない。また、フック62aが切欠部3gに係合された状態でシース66内に位置するとき、意図せずにフック62aが切欠部3gから脱落することを防止できる。
本実施形態において操作ワイヤ62は、例えば金属製の単線や撚線で形成されている。操作ワイヤ62の先端側には、矢尻の形状に形成されたフック(第2リンク)62a、軸部62c、および固定部62bが連結されている。固定部62bは、例えば、ステンレスなどの金属材料からなる円筒状の部材である。操作ワイヤ62は、各種公知の方法、例えば、接着や溶接などの方法によって、固定部62bに固定されている。また、フック62aと固定部62bとは、棒状に形成された軸部62cによって連結されている。このため、本実施形態において、操作ワイヤ62と、フック62a、固定部62b、および軸部62cとは一体に形成されている。フック62aは、操作ワイヤ62の進退動作によって、操作ワイヤ62とともに進退動作できる。
フック62aは、円錐形状に形成されている。図10に示すように、フック62aは、先端側に向かって外径が順次減少する斜面形状を有する外周面を有している。フック62aの基端面における外径(幅)dは、連結部3の基端部3fが弾性変形しない状態において、基端部3fに形成された挿入孔3eの直径よりも大きく、かつ、切欠部3gの幅D以下である。図7に示すように、本実施形態において、切欠部3gの幅Dがフック62aの幅dと略同等である例を説明するが、これに限定されない。
(操作部の構成)
操作部100は、図10に示すように、操作部本体(ハンドル)101と、スライダ102とを有して構成されている。
操作部本体101は、シース66の基端部に取付けられている。操作部本体101は、軸線方向Yに延びる棒状に形成され、基端部に指掛け部101aが設けられている。操作部本体101には、軸線方向Yに延びるスリット101bが形成されている。
スライダ102は、操作部本体101に挿通されて設けられている。スライダ102は、操作部本体101に対して軸線Y方向にスライド(前進および後退移動)可能である。本実施形態において、スライダ102が軸線方向Yにおいて、前進あるいは後退操作されることにより、操作ワイヤ62および操作ワイヤ62の先端に固定されたフック62aが前進あるいは後退される。また、操作ワイヤ62と連結部3とが連結された状態において、クリップ10のアーム部材11は、操作ワイヤ62の前進あるいは後退操作により、操作ワイヤ62とともに前進あるいは後退することが可能である。その結果、アーム部材11の一対の第一アーム12および第二アーム13を開くあるいは閉じることが可能である。
スライダ102は、円筒状に形成されている。スライダ102の外周面には、全周にわたり凹部102aが形成されている。スライダ102には、軸線方向Yにおける先端側から基端側への順で、鍔部102b、凹部102a、および鍔部102cがこの順で形成されている。一対の鍔部102b、102cは、軸線方向Yに見たときに楕円形状となっている。これにより、スライダ102が握りやすくなり、操作部100を梱包するときに省スペース化が図れる。
スライダ102は、操作部本体101のスリット101bに係合することで、操作部本体101に対するスライダ102の軸線方向Yの移動範囲が制限されている。
本実施形態において、操作部100は、各種公知の内視鏡用処置具の操作部の構成を適宜用いることができる。
(クリップをアプリケータに装着する操作)
以下、図4から図9を参照し、体内の標的組織を処置する前の準備として、本実施形態に係るクリップ10をアプリケータ30に装着する操作を説明する。
クリップ10は、図4に示すように、ハウジング40内に収容された状態で出荷される。この状態において、連結部3を含む押さえ管31は、ハウジング40のルーメン38内に位置している。
図4に示すように、クリップ10は、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13が押さえ管31の先端側に形成されたテーパー面31aに当接した状態で、押さえ管31の先端側の開口から突出し、互いに離間している開形態にある。アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、先端側に設けられた一対の爪12aおよび13aがハウジング40のクリップ収納部の内壁に接触(当接)している。本実施形態に係るハウジング40のクリップ収納部37において、開形態にあるアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13アームの間の距離の最大値よりも大きい寸法の内腔が形成されているため、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13がクリップ収納部の内壁に当接することにより折り曲げられることはない。
アーム部材11の中間部14は、ループ形状を形成し、連結部3のフック部3cに引っ掛かっている。すなわち、クリップ10と連結部3とは、中間部14がフック部3cに引っ掛かることにより、係合されている。アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力が連結部3に作用することにより、連結部3は、押さえ管31の内部に位置している。
図4に示すように、一対のストッパ36は、ハウジング40の基端側に位置し、それぞれの先端面364が押さえ管31の基端面に接触(当接)している。押さえ管31は、先端側のテーパー面31aにおけるアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13による押圧力と、基端面におけるストッパ36による規制力との両方を受けている。アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13による押圧力は、押さえ管31を基端側へ移動させる作用がある。一方、押さえ管31が基端側へ移動することは、ストッパ36の先端面による規制力によって規制されている。言い換えれば、上述の2つの力量が釣り合う状態で同時に押さえ管31に作用することにより、押さえ管31は、ハウジング40に形成されたルーメン38内の位置に保持される。
次に、操作者は、一対のストッパ36を把持し、一対のストッパ36をピン361とともに先端側へ移動(スライド)させる。図5に示すように、押さえ管31の基端面に接触している一対のストッパ36の先端側への移動とともに、押さえ管31は、先端側へ移動する。この過程において、一対のストッパ36がハウジング40の長手軸方向に沿って横溝392内を移動するため、一対のストッパ36の間の距離は、一定である。上述したように、一対のストッパ36の間の距離が連結部3の幅よりも大きく設定されているため、押さえ管31は、先端側へ移動する過程において、連結部3と衝突することがない。
図5に示すように、押さえ管31が先端側へ移動される過程において、クリップ10のアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、押さえ管31の先端側に形成されたテーパー面31aに当接しながら押圧される。アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、爪12a、13aがハウジング40のクリップ収納部37の内壁に沿って、互いの間の距離が小さくなる方向へ移動する。その結果、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、上述の開形態から、互いが接触する、あるいは互いの距離が略0である閉形態へ遷移することができる。このとき、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、一部が押さえ管31内に挿入される。
操作者が一対のストッパ36を保持した状態で移動させ、ピン361が横溝392の先端に到達すると、図5に示すように、連結部3は、押さえ管31の基端側の開口から突出する。本実施形態において、連結部3が押さえ管31の基端側の開口から突出する状態を、連結部3の突出形態と称する。連結部3が押さえ管31の基端側の開口から突出した突出形態において、少なくとも連結部3の切欠部3gを含む基端部3fの一部は、押さえ管31の基端側の開口から突出するが、これに限定されない。本実施形態において、連結部3の基端部3fの一部が押さえ管31から突出した位置において、後述する操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aを連結部3に連結する操作ができればよい。連結部3の押さえ管31からの突出量は、特に限定されない。
閉形態にあるアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力により、押さえ管31は、基端側へ移動しようとする。しかしながら、押さえ管31の基端面が一対のストッパ36の先端面364に当接され、かつ、ストッパ36が操作者によって位置が保持されているため、押さえ管31の基端側への移動が規制される。言い換えれば、ストッパ36および押さえ管31が当接することにより、連結部3の突出形態を維持することができる。言い換えれば、ストッパ36は、連結部3が押さえ管31から突出する突出形態から押さえ管31に収容される収容形態への遷移を規制することができる。
本実施形態において、ストッパ36がL字形状の溝391における横溝392に沿って移動することにより、連結部3と押さえ管31との相対位置を制御することができる。
本実施形態において、L字形状の溝391の縦溝393において、ハウジング40の径方向内側へ付勢されている弾性部材362が設けられているため、操作者がピン361を移動しない限り、ピン361がハウジング40の径方向外側へ縦溝393内を移動することはない。このため、ストッパ36と押さえ管31とが係合する状態がピン361の意図しない移動によって解除されることはない。
本実施形態において、操作者がストッパ36を把持することにより、ストッパ36が横溝392の先端に位置する状態が維持される例を説明したが、これに限定されない。横溝392およびピン361を適宜構成することにより、操作者がストッパ36を把持しなくても、ストッパ36の位置を維持することができる。
例えば、横溝392の先端側の内壁において、弾性変形できる規制部材(不図示)を設けて、ピン361の基端側への移動を規制してもよい。このとき、横溝392における規制部材が設けられた位置では、横溝392の内径が細くなる箇所が形成される。操作者がストッパ36を操作し、ピン361が先端側へ横溝392内を移動する際、ピン361と規制部材とが当接することによって規制部材が弾性変形すると、ピン361が規制部材を乗り越えて横溝392と縦溝393との連結部に到達することができる。しかしながら、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力に起因する、押さえ管31および押さえ管31に当接するストッパ36を基端側へ移動させる押圧力のみでは、ピン361が規制部材を乗り越えることができない。
このため、操作者がストッパ36を把持しなくても、ストッパ36が横溝392の先端に位置する状態を維持することができる。
例えば、横溝392の内壁とピン361の外周面との材質を適宜選択することにより、横溝392とピン361との間の摩擦力を増大させてもよい。この場合、横溝392とピン361との間の摩擦力によって、操作者がストッパ36を操作しない限り、ピン361が横溝392内における所望の位置に配されることができる。
ストッパ36が横溝392の先端に位置する状態で、次に、操作者は、アプリケータ30の操作部100(図10参照)を操作し、連結部3に向かって挿入部65のシース66を先端側へ移動し、シース66の先端面をストッパ36の基端面363に当接させる。
この状態において、図6に示すように、連結部3の基端部3fの少なくとも一部が押さえ管31から基端側へ突出し、一対のストッパ36の間に位置する。この状態で、操作者が操作部本体101のスリット101bに沿って、スライダ102を先端側へ押し込む操作により、操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aは、操作ワイヤ62とともに前進し、連結部3の基端部3fの挿入孔3eに当接し押圧する。
操作者がスライダ102を先端側へ押し込むことにより、図6に示すように、連結部3の基端部3fの一対のレッグが長手軸C1に対して径方向外側へ弾性変形する。フック62aは、連結部3の基端部3fに形成された挿入孔3eを通過し、連結部3の切欠部3gに進入する。図6に示すように、フック62aが連結部3の挿入孔3eを通過する際、連結部3の基端部3fの一対のレッグが弾性変形することにより、連結部3の基端部3fの軸線X方向における幅の最大値は、一対のストッパ36の間の距離以下であり、かつ、シース66の内径および押さえ管31における大径部31cおよび小径部31dのそれぞれの内径よりも大きい。言い換えれば、本実施形態において、図6に示すように、連結部3の基端部3fが押さえ管31およびシース66の内部に収容されていない状態のみ、操作ワイヤ62のフック62aが挿入孔3eを通過し切欠部3gに係合される。
その結果、図7に示すように、フック62aが連結部3の切欠部3gに係合され、連結部3とフック62aとが係合する連結部は、一対のストッパ36の間に位置し、押さえ管31の基端側の開口から突出する状態が維持されている。すなわち、連結部3は、突出形態が維持されている。
より具体的に、操作者がスライダ102を押し込む操作により、操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aを連結部3の基端部3fに形成された挿入孔3eに挿入する際、基端部3fが一部弾性変形する。このため、基端部3fが一部弾性変形することにより発生した弾性復元力は、操作ワイヤ62を経由して操作者に伝わることができる。また、フック62aが連結部3の基端部3fを乗り越えて切欠部3gに進入すると、基端部3fの形状が復元し、フック62aを切欠部3gに収容する。上述の操作により、操作ワイヤ62とクリップ10とは、連結部3によって連結される。
フック62aを連結部3に係合するために、操作者によるスライダ102の押し込む操作において、操作者がスライダ102をスリット101bの先端面に接触するまで押し込むと、フック62aが連結部3の切欠部3gに進入し、係合できることは、操作者にとって確認しやすいため、好ましい。ただし、本発明は、これに限定されない。
すなわち、スライダ102がスリット101bに沿ってスリット101bの先端面に当接する前に、フック62aが連結部3の切欠部3gに進入し、係合されることも可能である。この際、フック62aが連結部3の切欠部3gに進入し、係合されるとき、操作部100におけるスライダ102がスリット101bにおける位置をスライダ102の最も前進した位置と見なすことができる。この場合、フック62aが切欠部3gに収容されるため、操作者がスライダ102を押し込んでも、切欠部3gによる抵抗が操作者に伝わって、同様に連結部3とフック62aが係合されていることを確認できる。
操作ワイヤ62とクリップ10とが連結された状態では、操作者によるスライダ102の操作によって、クリップ10は、操作ワイヤ62とともに進退動作することが可能である。より具体的に、クリップ10のアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、操作ワイヤ62の進退動作により、操作ワイヤ62とともに進退することができる。このとき、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、後述するように、押さえ管31に対して相対移動することができる。その結果、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、押さえ管31の先端側に設けられたテーパー面31aに当接しながら、その間におけるアーム部材11の開き幅が拡大または減少する。
図7に示すように、操作ワイヤ62とクリップ10とが連結された状態で、操作者は、一対のストッパ36を縦溝393に沿ってハウジング40の径方向外側へ移動(スライド)させる。一対のストッパ36が縦溝393に沿ってハウジング40の径方向外側へ移動すると、押さえ管31の基端面とストッパ36の先端面364との係合が解除される。
このとき、クリップ10のアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力により、押さえ管31が基端側へ移動する。上述したように、本実施形態に係る押さえ管31は、外径がシース66の内径よりも大きく形成されている。このため、押さえ管31は、基端面がシース66の先端面に当接するまで、基端側へ移動する。図8に示すように、連結部3と操作ワイヤ62とが係合している連結部は、押さえ管31内に収容される。この状態において、操作者がスライダ102を操作し、操作ワイヤ62を進退させても、連結部3とフック62aとの連結部が押さえ管31またはシース66内に位置するため、連結部3とフック62aとの係合が意図せずに解除されることはない。
言い換えれば、操作者がストッパ36を縦溝393に沿ってハウジング40の径方向外側へ移動することにより、ストッパ36による連結部3の突出形態から収容形態への遷移に対する規制が解除される。このため、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力により、押さえ管31は、シース66に向かって基端側へ移動し、シース66と当接する。一方、連結部3は、押さえ管31から突出する突出形態から、押さえ管31内に収容される収容形態へ遷移することができる。
本実施形態において、ストッパ36がL字形状の溝391の縦溝393に沿ってハウジング40の径方向外側へ移動することにより、ストッパ36による連結部3の突出形態から収容形態への遷移に対する規制は解除できる。このため、本実施形態に係るL字形状の溝391における縦溝393は、連結部3の突出形態から収容形態への遷移に対する規制を解除するためのリリース機構と言える。
本実施形態において、弾性部材362が設けられていない場合、ピン361が縦溝393に進入すると、L字形状の溝391の先端面に向かう方向、すなわち、ハウジング40の径方向外側へ意図せず移動する場合がある。ピン361が移動すると、ピン361と一体に形成されるストッパ36も同じハウジング40の径方向外側へ移動する。このとき、ストッパ36と押さえ管31とが係合している状態が意図せず解除される。その結果、クリップ10のアーム部材11の弾性復元力が押さえ管31に作用し、押さえ管31を基端側へ移動させる。
本実施形態において、弾性部材362は、ハウジング40の径方向外側へ、ピン361とともにストッパ36の意図しない移動を制限するために設けられている。弾性部材362は、各種公知のばねなどを用いることができる。ただし、操作者がストッパ36を把持してストッパ36の意図しない移動を規制できれば、弾性部材362を設ける必要がない。すなわち、弾性部材362は、ハウジング40の必須の構成ではない。
その後、操作者は、操作部100の操作部本体101を操作し、図9に示すように、操作ワイヤ62および操作ワイヤ62に係合されているクリップ10をハウジング40のルーメン38の基端側の開口から抜去することができる。この際、図9に示すように、操作者によってストッパ36が縦溝393におけるハウジング40の径方向外側の位置に保持されてもよいし、操作者によるストッパ36の把持が解除されてもよい。
以上の操作により、本実施形態に係るクリップ10は、アプリケータ30に装着される。図9に示すように、クリップ10がアプリケータ30に装着された状態では、連結部3は、押さえ管31内に収容された収容形態にある。
(医療機器による手技)
以下、図10から図12を参照し、上述の構成を有する本実施形態に係る医療機器1を用いて、標的組織Tを結紮する手技について説明する。
クリップ10がアプリケータ30に装着された状態でハウジング40から取り出される際、クリップ10のアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、自身の弾性復元力により、図10に示すように、互いに離間した開形態にある。この状態において、基端側の操作部100において、スライダ102がスリット101bにおける最も前進した位置にある。図示しないが、例えば、スライダ102がスリット101bにおける先端面に当接した位置にあってもよいし、スライダ102がスリット101bにおいて、先端面から離間した基端側の位置にあってもよい。
上述のように、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力は、押さえ管31を基端側へ移動させる作用がある。このため、図8から図9に示すように、押さえ管31の基端面は、シース66の先端面に当接している。ただし、押さえ管31は、外径がシース66の内径よりも大きく形成されているため、シース66に進入することはない。なお、この状態において、連結部3およびフック62aの連結部は、押さえ管31内に位置する。
操作者は、患者の体内に、不図示の内視鏡を挿入しておく。そして、操作者は、内視鏡のチャンネルの基端部から医療機器1を挿入し、内視鏡のチャンネルの先端部から医療機器1を突出させ、医療機器1を処置対象である標的組織Tの近傍まで移動させる。この過程において、操作者がスライダ102を保持し続けるなどの操作により、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13が閉じた閉形態を維持する。
操作者は、医療機器1を内視鏡のチャンネルを挿通し、標的組織Tの近傍まで移動させてから、アーム部材11を閉形態から開形態に遷移させる。
このとき、操作者は、スライダ102を進退操作することにより、標的組織Tのサイズに合わせて、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の間の開き幅を最適値に調整することができる。その結果、図10に示すように、操作者は、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の間の開き幅を標的組織Tのサイズに対して適宜の値に調整することができる。
より具体的に、本実施形態において、操作者が操作部100のスライダ102を進退操作することにより、クリップ10が操作ワイヤ62とともに進退動作する。すなわち、クリップ10のアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、操作ワイヤ62とともに進退することにより、押さえ管31に対して相対移動することができる。その結果、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、押さえ管31の先端側に設けられたテーパー面31aに当接しながら、その間におけるアーム部材11の開き幅が拡大または減少する。例えば、図10に示すように、操作者がスライダ102を基端側へ引き込むと、アーム部材11は、中間部14(第一アーム12および第二アーム13の交差する箇所よりも基端側の部分)が押さえ管31の大径部31c内に進入し、第一アーム12および第二アーム13がアーム部材11の径方向において、離間する。その結果、標的組織Tのサイズに合わせて、操作者がアーム部材11の開き幅を調整することができる。
次に、操作者は、不図示の内視鏡を操作し、クリップ10のアーム部材11の向きおよび姿勢を調整し、標的組織Tに向かってアーム部材11を押し付ける。このような操作により、標的組織Tは、開形態にあるアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の間に位置する。操作者は、第一アーム12および第二アーム13の間に標的組織Tが位置することを確認すると、内視鏡を操作してアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13で標的組織Tを保持することができる。
操作者は、標的組織Tが第一アーム12および第二アーム13の間に位置することを確認できたら、図10に示すように、操作部本体101を把持してスライダ102を基端側へ引き戻す。このとき、操作ワイヤ62と、互いに係合しているフック62aおよび連結部3と、第一アーム12および第二アーム13とは、一緒に基端側へ移動する。第一アーム12及び第二アーム13は、押さえ管31の先端側に設けられたテーパー面31aに接触しながら、第一アーム12が第二アーム13側に弾性変形し、第二アーム13が第一アーム12側に弾性変形する。その結果、第一アーム12の先端側に設けられた爪12aと第二アーム13の先端側に設けられた爪13Aとが接近する。言い換えれば、アーム部材11は、第一アーム12および第二アーム13の間の開き幅が縮小し、開形態から閉形態に遷移する。
図10および図11に示すように、操作者がスライダ102を基端側へ引き戻す過程において、中間部14を含めるアーム部材11の基端部は、押さえ管31内において、基端側へ引き戻される。本実施形態では、アーム部材11の基端部に設けられた一対の第一被係止部16、17が押さえ管31内の段差部31bよりも先端側に位置する状態において、操作者がスライダ102を先端側へ押し込むことにより、アーム部材11を先端側へ移動させることができる。言い換えれば、アーム部材11における一対の第一被係止部16、17が段差部31bよりも先端側に位置する状態において、操作者がスライダ102を先端側へ押し込むことにより、アーム部材11を閉形態から開形態に遷移させることができる。この操作により、操作者は、アーム部材11を用いて、標的組織Tに対して掴み直すことができる。
すなわち、上述の状態までスライダ102が引き戻される過程において、操作者が内視鏡を操作することにより、改めて標的組織Tにクリップ10を対向させることができる。これ以降は前述の手順で、標的組織Tをクリップ10で掴み直すことができる。
操作者がスライダ102を基端側に引き戻す結果、図11に示すように、標的組織Tの根元で第一アーム12および第二アーム13によって緊縛された状態で、アーム部材11に保持される。本実施形態において、第一アーム12および第二アーム13の間の距離が略0であるこの状態は、アーム部材11の閉形態にも含まれる。この過程において、フック62aと連結部3との連結部が押さえ管31内において基端側へ移動され、図11に示すように、一部がシース66内に進入する。本実施形態において、シース66の内径が押さえ管31の小径部31dの内径と略同等であるため、シース66内において、フック62aと連結部3との係合が意図せずに解除されることはない。
操作者は、標的組織Tが所望の状態で閉形態にあるアーム部材11に保持されることを確認すると、アーム部材11に設けられた一対の第一被係止部16、17が押さえ管31内の段差部31bを乗り越えて小径部31d内に位置するまで、スライダ102を基端側へ引き戻すことができる。この状態において、一対の第一被係止部16、17が押さえ管31の小径部31dの内壁に食い込むことにより、アーム部材11が押さえ管31に対して先端側へ移動することを規制する。言い換えれば、アーム部材11に設けられた一対の第一被係止部16、17が押さえ管31の小径部31dに位置すると、閉形態にあるアーム部材11が標的組織Tを保持する状態が維持される。
本実施形態において、操作者がスライダ102を操作しても(先端側へ押し込むまたは基端側へ引き戻す)、連結部3とフック62aとの連結部が押さえ管31内またはシース66内に位置する状態が維持される。このため、本実施形態において、操作者は、スライダ102を操作してアーム部材11を用いて標的組織Tを掴み直しても、連結部3とフック62aとの係合が解除されることはない。
操作者は、標的組織Tが閉状態にあるアーム部材11によって把持された状態を確認することができる。操作者は、クリップ10のアーム部材11によって標的組織Tが所望の状態で把持されたことを確認できれば、標的組織Tがクリップ10によって把持される状態をロックし、クリップ10を体内に留置する。
具体的に、操作者は、スライダ102をさらに基端側へ引き戻すことにより、図12に示すように、アーム部材11に設けられた一対の第一被係止部16、17が押さえ管31の小径部31dに位置する。この状態において、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13が押さえ管31の先端側のテーパー面31aに当接し、押圧される。このため、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13が閉じる閉形態で標的組織Tを把持する状態が維持される。このとき、操作者がスライダ102を基端側へ引き戻す力量が連結部3に集中することにより、連結部3における最も脆弱な棒状部3bが破断する。連結部連結部この結果、図12に示すように、標的組織Tがクリップ10によって緊縛された状態で、連結部連結部連結部3が棒状部3bで破断し、連結部3の先端部3aがクリップ10とともに体内に留置され、基端部3fがフック62aに係合された状態で操作ワイヤ62によって体内から抜去されることができる。
標的組織Tを結紮したクリップ10が体内に留置された後、操作者は、内視鏡を操作し、内視鏡のチャンネルから医療機器1を取り出す。その後、操作者は、必要な処置を行い、一連の手技を終了する。
(作用)
図13および図14に示すように、仮に連結部3およびフック62aの連結部が押さえ管31の外部に位置する場合を想定する。この場合、矢印Dが示す方向に沿って、連結部3が軸線C1方向に対して交差する方向に回動すると、フック62aが連結部3の切欠き部3gの側方から抜くことができる。言い換えれば、連結部3およびフック62aの連結部が押さえ管31の外部に位置する場合、連結部3とフック62aの係合状態が意図せず解除される可能性がある。その結果、クリップ10は、アプリケータ30から意図せず脱落する可能性がある。
本実施形態に係る医療機器1によれば、上述のクリップ10をアプリケータ30に装着する操作において、操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aを連結部3の切欠部3gに係合してから、ストッパ36が縦溝393に沿ってハウジング40の径方向外側へ移動することにより、連結部3とフック62aとの連結部を押さえ管31内に収容することができる。連結部3とフック62aとの連結部が押さえ管31内に収容された状態では、連結部3がフック62aに対して回動できない。
さらに、クリップ10がアプリケータ30に装着した状態で、標的組織Tを処置する過程において、操作者が操作部100のスライダ102を先端側へ押し込むまたは基端側へ引き戻す操作では、連結部3とフック62aとの連結部が押さえ管31内に収容された状態が維持される。
このため、本実施形態に係る医療機器1によれば、クリップ10のアプリケータ30からの意図しない脱落を防ぐことができる。
本実施形態に係る医療機器1によれば、クリップ10を収容するハウジング40におけるストッパ36により、クリップ10に係合される連結部3と押さえ管31との相対位置を制御することができる。具体的に、ストッパ36が横溝392に沿って先端側へ移動すると、押さえ管31が連結部3に対して前進し、連結部3が押さえ管31の基端側の開口から突出する。一方、ストッパ36が横溝392に沿って基端側へ移動すると、押さえ管31が連結部3に対して後退し、連結部3、または互いに係合する連結部3およびフック62aが押さえ管31内に収容される。
本実施形態に係るクリップカートリッジ80によれば、クリップ10の構成を変更することなく、ハウジング40にL字形状の溝391およびストッパ36を設けることにより、クリップ10をアプリケータ30に装着する際、容易に連結部3を押さえ管31の基端側の開口から突出させることができる。一方、クリップ10をアプリケータ30に装着してから、容易に連結部3とフック62aとの連結部を押さえ管31内に収容することができる。すなわち、本実施形態に係るハウジング40のストッパ36によれば、連結部3の収容形態および突出形態の遷移と、連結部3が突出形態にあるとき、押さえ管31からの突出量とを制御することができる。
本実施形態に係るクリップカートリッジ80によれば、アプリケータ30に対して、クリップ10のリローダブル化と、標的組織Tの掴み直し操作との両方を両立できる。
本実施形態において、説明上の便宜を図るために、シース66の内径と押さえ管31の小径部31dの内径とが略同等である例を説明したが、これに限定されない。上述のように、本実施形態において、連結部3の基端部3fが押さえ管31またはシース66内に収容されていない状態のみ、操作ワイヤ62のフック62aが基端部3fの一対のレッグを押圧し弾性変形させることにより、切欠部3gに係合されればよい。例えば、シース66の内径と押さえ管31の内径との両方は、フック62aが連結部3の挿入孔3eに進入する際、連結部3の基端部3fの軸線X方向における幅よりも小さければよく、シース66の内径と押さえ管31の内径とが異なってもよい。
本実施形態に係る医療機器1によれば、ハウジング40は、各種公知の構成に、L字溝391およびストッパ36を設けることにより、簡単に構成できるため、製造も容易である。このため、低コストで医療機器1を製造できる。
(変形例)
以下、図15Aから図19Cを参照し、本発明の第1の実施形態の変形例に係る医療機器の構成を説明する。以下、上記の実施形態に係る医療機器1と同じ構成は、同じ符号を付けて、その説明を省略し、上記の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本変形例に係る医療機器1Aは、上記の実施形態に係る医療機器1に比較すると、クリップ10の代わりに、クリップ10Aを備える。クリップ10Aは、押さえ管31Aと、アーム部材11Aと、連結部3とを有している。アプリケータ30のシース66の先端部に、クリップ10Aを支持する支持部66Aが形成されている。本変形例に係る医療機器1Aは、上記の第1の実施形態に係る医療機器1のハウジング40を備えている。すなわち、本変形例に係るクリップカートリッジ80は、クリップ10Aをハウジング40に収容されて構成されている。
図15Aから図16Eは、本変形例に係る医療機器1Aにおいて、クリップ10Aをアプリケータ30Aに装着する操作を示す図である。図17Aから図19Cは、本変形例に係る医療機器1Aを用いた手技を示す図である。
図15Aに示すように、本変形例に係る医療機器1Aのクリップ10Aは、押さえ管31A内に設けられた弾性部材35と係止部32とを有する。また、クリップ10Aのアーム部材11Aは、弾性部材35に接続される突部18、19、23、24と、係止部32に係止できる係止部16、17、21、22とを有している。
(弾性部材の構成)
弾性部材35は、押さえ管31A内において、先端部が突部18、19、23、24に係止されるとともに基端部が係止部32に係止されて構成されている。弾性部材35の基端部と係止部32とは、溶着などにより固定してもよい。
弾性部材35内には、第一アーム12における突部18、19よりも基端側の部分、第二アーム13における突部23、24よりも基端側の部分、および中間部14が挿通可能である。
本変形例において、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13とともに、突部18、19、23、24が基端側に移動されたときに、弾性部材35は、軸線方向Yにおいて圧縮される。弾性部材35が圧縮されると、軸線方向Yにおいて、アーム部材11Aを押さえ管31Aから押し出す弾性力が発生する。本変形例において、弾性部材35は、例えば、つる巻きバネによって構成されてもよい。
本変形例において、弾性部材35が押さえ管31A内に構成されることにより、連結部材3の一対のレッグは、押さえ管31A内で弾性部材35に干渉し得るため、径方向外側へ弾性変形することができない。言い換えれば、本変形例において、上述の第1の実施形態同様、押さえ管31A内において、操作ワイヤ62のフック62aが連結部3の挿入孔3eを通過し切欠部3gに係合されることはない。
(アーム部材の構成)
図15Aに示すように、本変形例において、アーム部材11Aの第一アーム12の基端部には、二つの第一被係止部16、17が設けられている。第一被係止部16、17は、押さえ管31Aの長手軸に平行な平面上を、第一アーム12の側面から直交方向Zに突出して設けられている。第一被係止部16、17は、互いに逆となる向きに突出している。
図15Bに示す平面視において、第一被係止部16と第一被係止部17とは、押さえ管31Aの長手軸に対して線対称で形成されている。第一被係止部16の基端面16aは、先端側に向かうにしたがって第一アーム12から離間し、第一アーム12が伸びる長手軸に対して傾斜している。第一被係止部16の先端面16bは、軸線方向Yに直交している。第一被係止部17の基端面17aと第一被係止部16の基端面16aとは、押さえ管31Aの長手軸に対して線対称である。第一被係止部17の先端面17bと第一被係止部16の先端面16bとは、押さえ管31Aの長手軸に対して線対称である。
図15Aに示すように、第一アーム12において、二つの突部18、19は、第一被係止部16、17よりも先端側に設けられている。図15Bに示すように、突部18、19は、第一アーム12の側面から直交方向Zに突出している。突部18と突部19とは、平面視において押さえ管31Aの長手軸に対して線対称である。突部18、19が第一アーム12から突出する長さは、第一被係止部16、17が第一アーム12から直交方向Zに突出する長さよりも長くてもよい。
第二アーム13には、第一アーム12の第一被係止部16、17、突部18、19と同様に形成された第二被係止部21、22、突部23、24が設けられている。すなわち、第二被係止部21、22は、第二アーム13の側面から第二アーム13に対して離間する方向である直交方向Zに突出している。突部23、24は、第二アーム13における第二被係止部21、22よりも先端側に、第二アーム13の側面から直交方向Zに突出する。第二被係止部21、22、並びに突部23、24と、第一被係止部16、17並びに突部18、19とは、対向方向Xにそれぞれ並べて配置されている。図15Bに示す平面視においては、第二被係止部21、22がそれぞれ第一被係止部16、17に重なり、突部23、24がそれぞれ突部18、19に重なる。
(係止部の構成)
図15Aおよび図15Bに示すように、押さえ管31Aの基端部の内壁には、全周にわたり係止部32が突出して形成されている。図15Cに示すように、係止部32における軸線C1側の縁部32aは、押さえ管31Aと同軸の円形状に形成されている。図15Aおよび図15Bに示すように、係止部32の基端面(基端側端面)32bおよび先端面(先端側端面)32cは、軸線方向Yに直交している。係止部32には、第一アーム12における突部18、19よりも基端側の部分、第二アーム13における突部23、24よりも基端側の部分、および中間部14が挿通可能である。
(シースの構成)
図16Bに示すように、本変形例に係るアプリケータ30のシース66の先端側において、押さえ管31Aの基端部を支持する支持部66Aが形成されている。支持部66Aの内径は、押さえ管31Aの径方向における幅以上であってもよい。また、支持部66Aにおけるシース66の外径は、ハウジング40のルーメン38の内径よりも小さく形成されている。本変形例において、シース66がこのように構成することで、図16Bに示すように、ハウジング40のルーメン38に挿入し、ストッパ36と当接でき、かつ、押さえ管31Aを支持することができる。
本変形例において、説明上の便宜のため、シース66の支持部66Aにおける内径がシース66のその他の部分の内径よりも大きい例を説明するが、これに限定されない。例えば、シース66の先端部における内周面の一部を切り取ることにより、押さえ管31Aを支持する支持部を形成されてもよい。
本変形例において、シース66は、内径が押さえ管31A内に設けられた一対の弾性部材35の間の距離と略同等に形成されている。このため、本変形例において、シース66内において、操作ワイヤ62のフック62aが連結部3の挿入孔3eを通過し切欠部3gに係合することはできない。
(クリップをアプリケータに装着する操作)
以下、図15Aから図16Eを参照し、本変形例に係るクリップ10Aをアプリケータ30に装着する操作を説明する。
図15Aは、本変形例に係るクリップ10Aがハウジング40に収納される状態を示す図である。図15Aに示すように、一対のストッパ36は、ハウジング40の基端側に位置し、それぞれの先端面364が押さえ管31Aの係止部32の基端面32bに当接している。この状態において、押さえ管31Aにおける弾性部材35は、例えば、押圧されない状態であってもよい。また、連結部3は、押さえ管31A内に収容された収容形態である。
次に、操作者は、一対のストッパ36を把持し、横溝392に沿って先端側へ移動させる。この操作により、図16Aに示すように、押さえ管31Aの係合部32の基端面32bがストッパ36の先端面364に係合し、押さえ管31Aをクリップ10Aに対して先端側へ移動する。その結果、ストッパ36と一体に形成されたピン361が横溝392の先端に到達するとき、連結部3は、押さえ管31Aの基端側の開口から突出する突出形態にある。押さえ管31Aにおいて、弾性部材35が押さえ管31Aの長手軸方向において圧縮される。また、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13は、図15Aに示された開形態から閉形態に遷移される。
図16Aに示すように、連結部3が押さえ管31Aの基端側の開口から突出する状態では、操作者が操作ワイヤ62を押さえ管31Aに向かって移動させることにより、操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aを連結部3の挿入孔3eを経由し切欠部3gに係合することができる。図16Bに示すように、操作者は、アプリケータ30の操作部100を操作してシース66をハウジング40のルーメン38に挿入し、シース66の支持部66Aの先端面をストッパ36の基端面363に当接させる。この状態において、フック62aは、連結部3から離間した基端側の位置にある。
その後、操作者は、操作部本体101のスリット101bに沿って、スライダ102を先端側へ押し込む。この操作により、図16Cに示すように、フック62aが連結部3に向かって、操作ワイヤ62とともに先端側へ移動される。フック62aは、連結部3の基端部3fに形成された挿入孔3eを通過し、連結部3の切欠部3gに進入する。このとき、フック62aが連結部3の基端部3fに形成された挿入孔3eの基端面に押圧し、連結部3の基端部3fの一対のレッグが径方向外側へ弾性変形することにより、挿入孔3eの幅が拡大する。変形した挿入孔3eの幅がフック62aの幅d以上になると、フック62aが挿入孔3eを通過し連結部3の切欠部3gに進入できる。図16Cに示すように、この状態において、連結部3の基端部3fの幅は、一対のストッパ36の間の距離よりも小さく、かつ、押さえ管31Aにおける一対の弾性部材35の間の距離またはシース66の内径よりも大きい。その結果、フック62aが連結部3の切欠部3gに係合されことにより、操作ワイヤ62とクリップ10Aとは、互いに係合された状態で連結される。
本変形例において、上述の第1の実施形態同様、連結部3の基端部3fの少なくとも一部が押さえ管31Aまたはシース66内に収容されておらず、外部に露出した(例えば、一対のストッパ56の間に位置する)状態のみ、操作者がフック62aを連結部3の切欠部3gに係合することができる。
図16Dに示すように、フック62aが連結部3の切欠部3gに係合された状態で、操作者は、一対のストッパ36を縦溝393に沿ってハウジング40の径方向外側へ移動する。その結果、押さえ管31Aの基端面(係合部32の基端面32b)とストッパ36の先端面364との係合が解除される。図16Dに示すように、クリップ10のアーム部材11の第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力が押さえ管31Aに作用することにより、押さえ管31Aが基端側へ移動し、押さえ管31Aの基端面とシース66の支持部66Aにおける先端側に向かう平面に当接する。すなわち、押さえ管31Aは、シース66の支持部66Aによって支持される。
この操作により、ストッパ36による連結部3の突出形態から収容形態への遷移に対する規制が解除され、押さえ管31Aが連結部3に対して基端側へ移動することにより、連結部3が突出形態から収容形態に遷移する。図16Dに示すように、連結部3およびフック62aの連結部は、押さえ管31A内に位置する。
上記の第1の実施形態同様に、操作者は、操作部100の操作部本体101を操作し、図16Eに示すように、操作ワイヤ62および操作ワイヤ62に係合されているクリップ10Aをハウジング40のルーメン38の基端側の開口から抜去することができる。以上で、本変形例に係るクリップ10Aがアプリケータ30に装着される。図16Eに示すように、クリップ10Aがアプリケータ30に装着された状態では、連結部3は、押さえ管31A内に収容された収容形態にある。
(医療機器による手技)
次に、図17Aから図19Cを参照し、本変形例に係る医療機器1Aによる標的組織Tを結紮する手技を説明する。
クリップ10Aのアーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力により、クリップ10Aがハウジング40のから取り出される際、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13は、互いに離間した開形態にある。
この状態において、操作者は、上記の第1の実施形態同様に、医療機器1Aを処置対象である標的組織Tの近傍まで移動させる。その後、操作者は、スライダ102を操作することにより、標的組織Tのサイズに合わせて、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13の間の開き幅を調整し、図17Aに示すように、アーム部材11Aを標的組織Tに押し付ける。
操作者は、第一アーム12および第二アーム13の間に、標的組織Tが位置することを確認できると、操作部本体101を把持してスライダ102を引戻す。このとき、第一アーム12及び第二アーム13とは、操作ワイヤ62とともに基端側へ移動され、その間の開き幅が縮小する。この操作により、図17Bに示すように、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13が標的組織Tを把持することができる。
このとき、図17Cに示すように、押さえ管31A内の弾性部材35が圧縮され、アーム部材11Aの第一アーム12における第一被係止部16、17および第二アーム13における第二被係止部21、22が係止部32に一部進入している。より具体的に、例えば、第一被係止部16の基端面16aは、一部が係止部32の先端面32cより基端側に位置している。また、連結部3とフック62aの連結部を含む連結部3は、係止部32を乗り越えて、係止部32の基端面32bよりも基端側のシース66内に位置する。
操作者は、さらにスライダ102を基端側へ引き戻す操作により、図18Aから図18Cに示すように、アーム部材11Aの第一被係止部16、17および第二被係止部21、22が完全に係止部32に進入し、かつ、第一被係止部16、17および第二被係止部21、22の少なくとも一部が係止部32の基端面32bより先端側に位置する。このとき、図18Bに示すように、押さえ管31Aにおける弾性部材35がさらに圧縮され、例えば、第一被係止部16の基端面16aの先端は、係止部32の先端面32cよりも基端側に位置し、かつ、係止部32の基端面32bよりも先端側に位置している。
この状態において、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13の間における中間部14が圧縮され、第一アーム12の基端部および第二アーム13の基端部の間の距離が縮小する。より具体的に、図18Cに示すように、押さえ管31Aの長手軸の方向に沿ってクリップ10Aの基端側から見るとき、クリップ10Aの径方向における第一被係止部16、17と第二被係止部21、22との間の距離は、図15Cに示す状態よりも小さくなる。
本変形例において、図18Aから図18Cに示す状態までスライダ102が引き戻される過程において、操作者は、スライダ102を先端側へ押し込むことにより、操作ワイヤ62およびクリップ10Aを先端側に移動させることができる。このような操作により、クリップ10Aの第一アーム12および第二アーム13が再び閉形態から開形態に遷移することが可能である。すなわち、本変形例に係る医療機器1Aにおいて、操作者がスライダ102を操作するのみで、クリップ10Aを用いて標的組織Tを掴み直す操作が可能である。
なお、クリップ10Aを用いて標的組織Tを掴み直す操作において、連結部3およびフック62aの連結部がシース66から先端側へ移動され、再度押さえ管31Aに収容される。また、弾性部材35の弾性力により、押さえ管31Aがシース66の支持部66Aによって支持される状態が維持される。このため、標的組織Tを掴み直す操作において、連結部3とフック62aとの連結部がシース66または押さえ管31の間に移動するが、外部に露出することはない。すなわち、クリップ10Aのアプリケータ30からの意図しない脱落を防止できる。
操作者は、アーム部材11Aによって標的組織Tが所望の状態で把持されることを確認できたら、さらにスライダ102を基端側へ引き戻すことにより、アーム部材11Aの第一被係止部16、17および第二被係止部21、22が押さえ管31Aの係止部32を乗り越えて係止部32よりも基端側の位置まで移動させることができる。
図19Aから図19Bに示すように、このとき、第一被係止部16の先端面16bおよび第一被係止部17の先端面17bの両方ともが係止部32の基端面32bに当接し、第一被係止部16および第一被係止部17が係止部32に係止される。同様に、第二被係止部21の先端面(不図示)および第二被係止部22の先端面(不図示)の両方ともが係止部32の基端面32bに当接し、第二被係止部21および第二被係止部22が係止部32に係止される。このとき、アーム部材11Aは、第一アーム12および第二アーム13の間の距離が略ゼロである閉形態になる。すなわち、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13によって、標的組織Tの根元が緊縛されている。
図19Cに示すように、押さえ管31Aの長手軸の方向に沿ってクリップ10Aの基端側から見るとき、クリップ10Aの径方向における第一被係止部16、17と第二被係止部21、22との間の距離は、図15Cに示す状態と略同等であってもよい。
この状態において、押さえ管31A内に設けられた弾性部材35は、軸線方向Yに隣り合う素線同士がほぼ密着した密巻き状態になる。クリップ10Aにおいて、第一被係止部16、17が係止部32の基端面32bに係止されることにより発生した係止力と、弾性部材35の弾性力とが釣り合う状態になる。このため、外力が作用しない限り、シース66の支持部66Aおよび押さえ管31Aが互いに接触するが、支持部66Aおよび押さえ管31Aが互いに押圧することはない。その結果、操作者がスライダ102を操作することにより、操作ワイヤ62およびクリップ10Aが一体に移動することができる。
その後、操作者は、さらにスライダ102を基端側へ引き戻すと、押さえ管31Aがシース66の支持部66Aによって基端側へ移動することができないため、スライダ102を基端側へ引き戻す力量が連結部3に集中する。上記の第1の実施形態同様に、連結部3は、基端部3fにおいて破断する。これにより、標的組織Tが閉形態にあるクリップ10Aによって結紮された状態で、クリップ10Aが体内に留置できる。操作者は、必要な処置を行い、一連の手技を終了する。
(作用)
本変形例に係るハウジング40は、上記の第1の実施形態に係るハウジング40と同様の作用を有する。本変形例に係る医療機器1Aによれば、上記の第1の実施形態に係る医療機器1と同様の作用を有する。
さらに、本変形例に係る医療機器1Aにおいて、押さえ管31Aの基端部の内壁には、全周にわたり係止部32が突出して形成されている。このため、図15Aに示すように、ストッパ36と押さえ管31Aとが当接する当接面の面積は、上記第1の実施形態に係る医療機器1よりも大きい。本変形例に係る医療機器1Aによれば、ストッパ36と押さえ管31Aとを当接させた状態でストッパ36を移動させる操作が簡便になる。
(第2の実施形態)
以下、図20から図23を参照し、本発明の第2の実施形態に係るクリップカートリッジを説明する。以下、上記の第1の実施形態と同じ構成は、同じ符号を付けて、その説明を省略し、上記の第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図20は、本発明の第2の実施形態に係るハウジング50にクリップ10Aが収容された状態を示す平面視における部分断面図である。図21から図23は、本実施形態に係るクリップ10Aをアプリケータ30に装着する操作を示す図である。
図20に示すように、本実施形態に係るクリップカートリッジ80Aは、上述の第1の実施形態の変形例に係るクリップ10Aと、ハウジング50とを有して構成されている。ハウジング50は、先端本体部51と、基端本体部52と、先端本体部51および基端本体部52を連結する弾性部材53と、基端本体部52に形成された縦溝54と、ピン55と一体に形成されるストッパ56とを有している。本実施形態において、ピン55が縦溝54に配されることにより、ストッパ56は、縦溝54に沿ってハウジング50の径方向にスライドすることができる。
上記の第1の実施形態同様、図20から図23は、クリップ10Aとハウジング50との配置関係のみを示すために用いられている。本実施形態に係るハウジング50は、これらの図に記載された構成に限定されない。
図20に示すように、クリップ10Aをアプリケータ30に装着する前の状態において、ハウジング50において、アーム部材11Aが先端本体部51と基端本体部52との間に形成されたクリップ収納部57に配置され、押さえ管31が基端本体部52に形成されたルーメン38に配置されている。
図20に示すように、基端本体部52の基端側において、一対のストッパ56は、押さえ管31の基端面に当接して設けられている。一対のストッパ56は、操作者の操作によって、縦溝54に沿ってハウジング50の径方向外側へ移動することができる。一対のストッパ56が縦溝54に沿ってハウジング50の径方向外側へ移動すると、ストッパ56と押さえ管31との係合を解除できる。
図20に示すように、基端本体部52と先端本体部51との間において、弾性部材53が設けられている。弾性部材53は、例えば、各種公知のばねを用いて構成することができるが、これに限定されない。例えば、弾性部材53は、自身の長手軸方向における圧力を受けると、一定の程度で弾性変形できる材料で形成されてもよい。
本実施形態に係るクリップ10Aおよびアプリケータ30は、上記の第1の実施形態の変形例と同じ構成である。
(クリップをアプリケータに装着する操作)
本実施形態において、クリップ10Aをアプリケータ30に装着するとき、図20に示す状態において、操作者は、基端本体部52を把持した状態で、ハウジング50の長手軸方向(軸線C1に沿う方向)において、先端本体部51に基端側へ押圧する。この操作により、先端本体部51と基端本体部52との間の弾性部材53が圧縮され、先端本体部51が基端本体部52に向かって基端側へ移動される。
図21に示すように、弾性部材53が圧縮され、先端本体部51と基端本体部52との距離は、図20に示すL0から、L0よりも小さい値であるL1になる。一方、クリップ10Aのアーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13の先端部に設けられた爪12aおよび爪13aは、クリップ収納部57の内壁に沿ってハウジング50の長手軸に近づく。すなわち、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13は、図20に示す開形態から閉じられていく。
本実施形態において、先端本体部51が押圧されて基端本体部52に向かって移動すると、押圧力は、アーム部材11Aおよび押さえ管31に作用する。しかしながら、押さえ管31は、基端本体部52の基端部に設けられたストッパ56によって基端側への移動が規制されている。このため、先端本体部51を押圧する押圧力がアーム部材11Aに作用し、アーム部材11Aおよびアーム部材11Aに係合する連結部3が押さえ管31に対して基端側へ移動する。
図21に示すように、連結部3は、押さえ管31に対して基端側へ移動されることにより、押さえ管31の基端側の開口から突出されて係止部32よりも基端側の位置に移動される。この状態において、押さえ管31内における弾性部材35が圧縮されている。言い換えれば、先端本体部51を基端側へ押圧することにより、連結部3を押さえ管31内に収容される収容形態から、押さえ管31から突出する突出形態に遷移することができる。
その後、図21および図22に示すように、上記の第1実施形態の変形例同様に、操作者は、不図示の操作部を操作し、シース66の先端部に設けられた支持部66Aをストッパ56に当接させる。その後、操作者は、不図示の操作部のスライダを先端側へ押し込むことにより、操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aを押さえ管31から突出した連結部3に係合することができる。図22に示すように、フック62aが連結部3の切欠部3gに進入し、連結部3と係合している状態において、一対のストッパ56が押さえ管31の基端面に当接しているため、連結部3の突出形態から収容形態への遷移が規制される。
本実施形態において、上述の第1の実施形態およいb第1の実施形態の変形例同様、連結部3の基端部3fの少なくとも一部が押さえ管31Aまたはシース66内に収容されておらず、外部に露出した(例えば、一対のストッパ56の間に位置する)状態のみ、操作者がフック62aを連結部3の切欠部3gに係合することができる。
操作者は、フック62aが連結部3に係合することを確認できたら、図23に示すように、一対のストッパ56をピン55とともに縦溝54に沿って、ハウジング50の径方向外側へ移動する。その結果、一対のストッパ56と連結部3の基端面との係合が解除される。言い換えれば、一対のストッパ56による連結部3の突出形態から収容形態への遷移に対する規制が解除される。このため、図23に示すように、クリップ10Aのアーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力により、押さえ管31は、基端面がシース66の先端面に当接するまで、シース66に向かって基端側へ移動する。連結部3は、押さえ管31によって収容される収容形態に遷移する。以上の操作により、本実施形態に係るクリップ10Aは、アプリケータ30に装着される。
その後、上記の第1の実施形態の変形例同様に、操作者は、不図示の操作部を操作し、クリップ10Aおよびアプリケータ30をハウジング50の基端側の開口から抜去し、標的組織Tに対して結紮処置を行うことができる。
本実施形態に係るクリップカートリッジ80Aによれば、ハウジング50の弾性部材53の長手軸方向における長さを調整すれば、クリップ10Aの突出形態および収容形態の間の遷移と、クリップ10Aの突出形態における押さえ管31からの突出量とを制御することができる。本実施形態に係るクリップカートリッジ80Aによれば、上記の第1の実施形態および変形例同様に、クリップ10Aをアプリケータ30に装着する際、容易にクリップ10Aの連結部3を収容形態から突出形態に遷移させることができる。
(第3の実施形態)
次に、図24から図27を参照し、本発明の第3の実施形態に係るクリップカートリッジ80Bを説明する。以下、上記の各実施形態と同じ構成は、同じ符号を付けて、その説明を省略し、上記の各実施形態と異なる点を中心に説明する。本実施形態において、クリップ10Aおよびアプリケータ30は、上述の各実施形態と同様の構成を有している。
図24は、本実施形態に係るクリップカートリッジ80Bにおいて、ハウジング60にクリップ10Aが収容された状態を示す平面視における部分断面図である。図25から図27は、本実施形態に係るクリップ10Aをアプリケータ30に装着する操作を示す図である。
図24に示すように、本実施形態に係るクリップカートリッジ80Bのハウジング60は、本体部61の先端側に、突出部61Aが設けられている。突出部61Aにおいて、クリップ10Aのアーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13のそれぞれの爪12aおよび13aに当接する制御機構63が構成されている。
本実施形態において、制御機構63は、一対のロッド63A、63Bがピン63Cで連結されて構成されている。一対のロッド63A、63Bは、ピン63Cを中心に回動できる。図24に示すように、一対のロッド63A、63Bは、バネなどの弾性部材によって、互いに離間する方向に付勢されている。言い換えれば、外力が作用しない状態において、図24に示すように、制御機構63の一対のロッド63A、63Bは、ハウジング60の径方向において、一定の距離をあけて離間している。
図24に示すように、制御機構63の一対のロッド63A、63Bの内側、すなわち、ハウジング60の長手軸に面する側において、突起631および突起632が形成されている。本実施形態において、突起631および突起632は、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13に接触可能な位置に形成されている。また、突起631および突起632は、滑り止めの材料で形成され、第一アーム12および第二アーム13のそれぞれと係合するとき、係合状態を安定して維持することができる。本実施形態において、後述するように、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13は、それぞれ爪12aおよび爪13aよりも基端側の部分が突起631および突起632に当接することができる。
制御機構63が上述の構成を有することで、アーム部材11Aの第一アーム12の爪12aおよび第二アーム13の爪13aに直接接触せず、アーム部材11Aを係止することができる。
本実施形態に係るハウジング60は、その他の構成は、上記の第2の実施形態に係るハウジング50と同じである。
(クリップをアプリケータに装着する操作)
図24に示すように、クリップ10Aがハウジング60に収容された状態において、制御機構63のロッド63Aの突起631および63Bの突起632に、アーム部材11Aの第一アーム12の爪12aおよび第二アーム13の爪13aのそれぞれが当接している。アーム部材11Aは、第一アーム12および第二アーム13が離間している開き形態にある。クリップ10Aの連結部3は、本体部61に形成されたルーメン38内に位置する押さえ管31内に配される。また、一対のストッパ56は、ルーメン38内に突出した位置に配されることにより、押さえ管31の基端面に当接している。
操作者は、制御機構63の一対のロッド63Aおよび63Bを把持し押圧することにより、図25に示すように、制御機構63を閉じることができる。このとき、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13は、制御機構63とともに閉じていく。この過程において、制御機構63のロッド63Aが第一アーム12の爪12aより少し基端側の部分に当接し、制御機構63のアーム63Bが第二アーム13の爪13aより少し基端側の部分に当接している。すなわち、制御機構63のロッド63Aおよび63Bが直接アーム部材11Aの第一アーム12の爪12aおよび第二アーム13の爪13aに負荷を掛けることがない。その結果、操作者が制御機構63を操作し、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13を閉じる操作において、爪12aおよび13aが意図せず変形することを防ぐことができる。
操作者が制御機構63を押圧し閉じることにより、アーム部材11Aを開形態から閉形態に遷移させるとともに、アーム部材11Aの中間部14が引っ掛かった連結部3がハウジング60の長手軸(軸線C1に沿う方向)に沿って基端側へ移動される。その結果、図25に示すように、連結部3は、押さえ管31に対して基端側へ移動し、押さえ管31内に収容された収容形態から、係止部32を乗り越えて押さえ管31の基端側の開口から突出する突出形態に遷移する。この状態において、押さえ管31の基端面がストッパ56に当接しているため、押さえ管31の基端側への移動は規制される。押さえ管31内において、弾性部材35が圧縮される。
次に、上述の各実施形態同様に、操作者は、不図示の操作部を操作し、シース66の先端部に設けられた支持部66Aがストッパ56に当接するまで、アプリケータ30をハウジング60内に挿入する。支持部66Aがストッパ56に当接する状態で、操作者は、不図示の操作部のスライダを押し込むことにより、操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aを操作ワイヤ62とともに先端側へ移動させる。その結果、図26に示すように、フック62aが連結部3の切欠部3gに進入し、フック62aと連結部3とが係合される。
本実施形態において、上述の各実施形態および変形例同様、連結部3の基端部3fの少なくとも一部が押さえ管31Aまたはシース66内に収容されておらず、外部に露出した(例えば、一対のストッパ56の間に位置する)状態のみ、操作者がフック62aを連結部3の切欠部3gに係合することができる。
フック62aと連結部3とが係合されたことを確認できたら、操作者は、制御機構63を把持しながら、一対のストッパ56を縦溝54に沿ってハウジング60の径方向外側へ移動(スライド)させる。この操作により、押さえ管31とストッパ56との係合が解除される。言い換えれば、ストッパ56による押さえ管31の突出形態から収容形態への遷移に対する規制が解除される。その結果、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力により、押さえ管31は、ハウジング60の長手軸方向に沿って、シース66に向かって基端側へ移動する。また、アーム部材11の第一アーム12および第二アーム13は、制御機構63との係合状態も解除され、アーム部材11Aと制御機構63とが離間していく。
図27に示すように、押さえ管31がシース66の先端の先端部に設けられた支持部66Aに当接するまで基端側へ移動することにより、連結部3は、押さえ管31内に収容される収容形態に遷移される。
その後、操作者は、不図示の操作部を操作し、アプリケータ30とともにアプリケータ30に装着されたクリップ10Aを抜去する。これで、本実施形態に係るクリップ10Aをアプリケータ30に装着する操作が終了する。
本実施形態に係るクリップカートリッジ80Bによれば、制御機構63およびストッパ56の組み合わせにより、クリップ10の連結部3の突出形態および収容形態の間の遷移と、連結部3が突出形態にあるとき、押さえ管31からの突出量とを制御することができる。本実施形態に係るハウジング60によれば、上記の各実施形態同様に、クリップ10Aをアプリケータ30に装着する際、容易にクリップ10Aの連結部3を収容形態から突出形態に遷移させることができる。
(第4の実施形態)
以下、図28Aから図31を参照し、本発明の第4の実施形態に係るクリップカートリッジ80Cを説明する。以下、上記の各実施形態と同じ構成は、同じ符号を付けて、その説明を省略し、上記の各実施形態と異なる点を中心に説明する。
図28Aは、本発明の第4の実施形態に係るハウジング70にクリップユニット10Bが収容された状態を示す平面視における部分断面図である。図28Bは、本実施形態に係るクリップカートリッジ80Cにクリップ10Bが収容された状態で、基端側からクリップ10Bを見る図である。図29から図31は、本実施形態に係るクリップユニット10Bをアプリケータ30に装着する操作を示す図である。
図28Aおよび図28Bに示すように、本実施形態に係るクリップ10Bがクリップカートリッジ80Cのハウジング70に収容された状態において、アーム部材11Aの基端側に設けられた第一被係止部16、17および第二被係止部21、22が押さえ管31の基端部に設けられた係止部32の基端面32bに係合される。このため、アーム部材11Aが押さえ管31に対する先端側への移動が規制される。その結果、アーム部材11Aに連結された連結部3は、押さえ管31の基端側の開口より突出する状態が維持される。この状態において、押さえ管31内において、弾性部材35が圧縮される。
本実施形態に係るハウジング70は、本体部71の基端側において、上述の各実施形態同様に、ストッパ56とピン55とが一体的に縦溝54に沿ってハウジング70の径方向に移動(スライド)することが可能である。図28Aに示すように、一対のストッパ56は、押さえ管31の係止部32の基端面32bに当接し、押さえ管31の基端側への移動を規制する。
本実施形態に係るハウジング70の上述の構成によれば、クリップ10Bをアプリケータ30に装着する操作において、操作者の操作によって連結部3を押さえ管31の基端側の開口から突出させる操作が不要である。後述するように、本実施形態において、操作者がストッパ56をハウジング70の径方向内側へ移動(スライド)させることにより、一対のストッパ56がアーム部材11Aの中間部14に当接し、アーム部材11Aの第一被係止部16、17および第二被係止部21、22と押さえ管31の係止部32の基端面32bとの係合を解除することができる。
(クリップをアプリケータに装着する操作)
図28Aおよび図28Bに示すように、本実施形態に係るクリップ10Bがハウジング70に収容された状態において、第一被係止部16、17および第二被係止部21、22が押さえ管31の基端面に当接することにより、連結部3が押さえ管31の基端側の開口から突出した突出形態が維持される。操作者は、不図示の操作部を操作し、図29に示すように、シース66を先端側へ移動させて、シース66の先端部に設けられた支持部66Aをストッパ56に当接させる。この状態において、上述の各実施形態同様、連結部3の基端部3fは、支持部66A内の空間において、一対のストッパ56の間に位置する。その後、操作者が不図示の操作部のスライダを押し込むことにより、操作ワイヤ62の先端に設けられたフック62aを、押さえ管31の基端側の開口から突出した連結部3の切欠部3gに係合することができる。
操作者は、フック62aが連結部3に係合されたことを確認できたら、一対のストッパ56を把持し、縦溝54に沿って一対のストッパ56をハウジング70の径方向内側に移動(スライド)させる。この操作により、一対のストッパ56がアーム部材11Aの中間部14をハウジング70の径方向内側へ押圧する。
ストッパ56によるハウジング70の径方向内側への押圧力により、アーム部材11Aの中間部14が弾性変形し、中間部14が形成されたループ形状の内径が縮小する。その結果、ハウジング70の径方向におけるアーム部材11Aの第一被係止部16、17と第二被係止部21、22との間の距離が縮小する。操作者が一対のストッパ56を移動し、アーム部材11Aの第一被係止部16、17と第二被係止部21、22との間の距離が係止部32の縁部32aの内径以下になると、第一被係止部16、17および第二被係止部21、22と押さえ管31の係止部32の基端面32bとの係合が解除される(図18C参照)。
本実施形態において、第一被係止部16、17および第二被係止部21、22と押さえ管31の係止部32の基端面32bとの係合が解除されると、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力と弾性部材35の弾性復元力とが連結部3に作用し、連結部3を先端側に移動させる。その結果、図30に示すように、連結部3は、押さえ管31の基端側の開口から突出した突出形態から、押さえ管31内に収容された収容形態に遷移する。このとき、押さえ管31の係止部32およびシース66の支持部66Aがそれぞれストッパ56の先端面および基端面に当接し、押さえ管31とシース66とは離間している。
その後、操作者は、縦溝54に沿って一対のストッパ56をハウジング70の径方向外側に移動(スライド)させる。図31に示すように、押さえ管31およびシース66のそれぞれと一対のストッパ56との係合が解除される。この状態において、上記の各実施形態同様に、アーム部材11Aの第一アーム12および第二アーム13の弾性復元力が押さえ管31に作用し、押さえ管31とシース66とが互いに係合する。
操作者は、不図示の操作部を操作し、アプリケータ30とともにアプリケータ30に装着されたクリップ10Bをハウジング70から抜去する。これで、本実施形態に係るクリップ10Bをアプリケータ30に装着する操作が終了する。
本実施形態に係るクリップカートリッジ80Cによれば、上記各実施形態同様に、クリップ10Bをアプリケータ30に装着する際、容易にクリップ10Bの連結部3を収容形態から突出形態に遷移させることができる。
本実施形態に係るクリップカートリッジ80Cによれば、クリップ10Bのアーム部材11Aに設けられた第一被係止部16、17および第二被係止部21、22によって、クリップ10Bがハウジング70に収容されたとき、連結部3が押さえ管31の基端側の開口から突出する突出形態が維持される。このため、操作者が連結部3を押さえ管31の基端側の開口から突出させる操作が不要となり、クリップ10の装着操作がより簡便になる。
以上、本発明の各実施形態および変形例を説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各実施形態および変形例における構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の請求の範囲によってのみ限定される。
上述の各実施形態において、一対のアームを有するアーム部材を備える構成の例を説明したが、本発明は、このような構成に限定されない。例えば、図32に示すように、1本のアーム20のみを有するクリップユニットの構成も可能である。図32に示すように、クリップ10Cは、押さえ管31の先端面に固定し、押さえ管31の先端面から先端側へ突出する棒状部材400を有している。
このように構成されたクリップ10Cによれば、不図示の操作ワイヤを進退操作することにより、アーム20が押さえ管31の先端面に当接した状態で、操作ワイヤとともに進退する。例えば、操作者が操作ワイヤを基端側へ引き戻すと、操作ワイヤに連結されたアーム20は、押さえ管31の先端面に当接しながら、操作ワイヤとともに基端側へ引き戻される。その結果、アーム20と棒状部材400との間の距離は、アーム20が引き戻されることにしたがって、減少する。
言い換えれば、図32に示すクリップ10Cにおいて、アーム20および棒状部材400をそれぞれ上述の各実施形態に係るアーム部材の第一アームおよび第二アームに見なすと、アーム(第一アーム)20のみを押さえ管31に対して基端側へ移動させることにより、アーム部材を開形態から閉形態へ遷移させることができる。同じように、図32に示すクリップ10Cによれば、操作者が操作ワイヤを先端側へ押し込むことにより、アーム(第一アーム)20のみを押さえ管31に対して先端側へ移動させ、アーム部材を閉形態から開形態へ遷移させることができる。
クリップ10Cにおいて、アーム20のみが押さえ管31に対して移動することができるため、アーム20は、アーム部材における移動部と見なすことができる。図32に示すクリップ10Cの構成を、上述の各実施形態および変形例に適用することにより、同様の効果を有する。
上述の各実施形態および変形例において、連結部とクリップのアーム部材とはそれぞれ形成され、分離可能に連結された例を説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、連結部は、アーム部材の一部として構成されてもよい。言い換えれば、連結部は、アーム部材と一体的に形成されてもよい。このとき、操作ワイヤが直接アーム部材の基端側に形成された連結部に係合することにより、クリップとアプリケータとを連結することができる。
本発明の上記各実施形態によれば、処置部のリローダブル化と処置部による標的組織の掴み直しとの両立を実現することができるクリップカートリッジおよび医療機器を提供することができる。
また、この医療機器において、好適にクリップユニットをアプリケータに装着し、医療機器を構成する装着方法を提供することもできる。
1,1A 医療機器
3 連結部(第1リンク)
10,10A,10B,10C クリップユニット(クリップ)
11,11A,11B アーム部材
12 第一アーム
13 第二アーム
14 中央部
16,17 第一被係止部
18,19,23,24 突部
21,22 第二被係止部
25,26 突起
30 アプリケータ
31,31A 押さえ管
36,56 ストッパ
37,57 クリップ収納部
40,50,60,70 ハウジング
80、80A、80B、80C クリップカートリッジ
54 縦溝
55,361 ピン
62 操作ワイヤ
62a フック(第2リンク)
65 挿入部
66 シース
100 操作部
101 操作部本体(ハンドル)
102 スライダ
392 横溝(第一の溝)
393 縦溝(第二の溝)
C1 軸線
T 標的組織

Claims (6)

  1. 長手軸に沿って延びる押さえ管と、前記押さえ管に挿入され、第一アームおよび第二アームを有するアーム部材と、前記アーム部材に設けられ、前記押さえ管から突出した状態である突出形態と前記押さえ管に収容された収容形態とを遷移できる連結部と、を有するクリップユニットと、
    前記クリップユニットを収容できるハウジングと、
    を備え
    前記アーム部材は、前記第一アームと前記第二アームとの間の距離が大きくなる方向へ付勢する付勢力を有し、
    前記連結部は、前記アーム部材の前記付勢力によって前記突出形態から前記収容形態へ遷移するよう構成され、
    記ハウジングは、
    前記連結部の前記突出形態から前記収容形態への遷移を規制するストッパと、
    前記ストッパによる前記連結部の前記突出形態から前記収容形態への前記遷移に対する規制を解除できるリリース機構と、を有し、
    前記ストッパは、前記アーム部材または前記押さえ管と接触することにより、前記クリップユニットの前記遷移を規制できる、
    クリップカートリッジ。
  2. 記連結部は、前記リリース機構が前記ストッパによる前記規制を解除するとき、前記付勢力によって前記突出形態から前記収容形態へ遷移する、
    請求項1に記載のクリップカートリッジ。
  3. 前記アーム部材は、前記アーム部材が閉じる状態で前記押さえ管に設けられた被係合部と係合することにより、前記アーム部材の前記押さえ管に対する移動を規制する係合部を有し、
    前記係合部は、前記連結部が前記突出形態から前記収容形態へ遷移するとき、前記被係合部から離間する方向へ移動する、
    請求項1に記載のクリップカートリッジ。
  4. 前記ストッパは、前記アーム部材または前記押さえ管と当接することにより、前記連結部を前記収容形態から前記突出形態へ遷移させる,請求項1に記載のクリップカートリッジ。
  5. 前記リリース機構は、前記押さえ管の前記長手軸に交差する方向へ前記ストッパを移動させることにより、前記ストッパによる前記規制を解除できる、請求項1に記載のクリップカートリッジ。
  6. 請求項1に記載の前記クリップカートリッジと、
    前記連結部と係合可能な操作ワイヤを備えるアプリケータと、
    を備え、
    前記連結部は、前記連結部と前記操作ワイヤとが係合される係合形態と、前記連結部と前記操作ワイヤとの係合形態が解除される解除形態とを有し、
    前記連結部は、前記突出形態において、前記解除形態から前記係合形態へ遷移することが可能であり、
    前記連結部は、前記収容形態において、前記解除形態と前記係合形態とを遷移することが前記押さえ管の内壁によって規制される、
    医療機器。
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