JP5246393B2 - 体外回収部品離脱用カートリッジ及び両用カートリッジ - Google Patents

体外回収部品離脱用カートリッジ及び両用カートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP5246393B2
JP5246393B2 JP2007307352A JP2007307352A JP5246393B2 JP 5246393 B2 JP5246393 B2 JP 5246393B2 JP 2007307352 A JP2007307352 A JP 2007307352A JP 2007307352 A JP2007307352 A JP 2007307352A JP 5246393 B2 JP5246393 B2 JP 5246393B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clip
sheath
cartridge
passage
insertion port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007307352A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009125547A (ja
Inventor
明広 櫛田
昌夫 池田
秀昭 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2007307352A priority Critical patent/JP5246393B2/ja
Publication of JP2009125547A publication Critical patent/JP2009125547A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5246393B2 publication Critical patent/JP5246393B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Description

本発明は、内視鏡を介して生体組織の出血部位の結紮、裂創の縫縮及び粘膜組織切除の際のマーキング等を行う内視鏡用処置具として用いたクリップ等の体外回収部品を手に触れることなく離脱させるための体外回収部品離脱用カートリッジ及び両用カートリッジに関するものである。
特開2002−191609号公報には、クリップと、このクリップに嵌着して装着することにより該クリップを閉成する締付リングと、この締付リング内に挿入可能で、前記クリップと係合する連結部材と、前記クリップと締付リングとを収納可能な導入管と、この導入管内に進退自在に挿通された操作部材と、前記締付リングもしくは導入管の少なくとも一方に設けられ、前記クリップ及び締付リングが前記導入管の前方に突出した際に前記導入管と前記締付リングとを係合させ、該締付リングが導入管内に再度収納されることを禁止する係合手段と、を具備する生体組織のクリップ装置が開示されている(請求項1)。この生体組織のクリップ装置は、クリップを体内に留置する際、連結部材は変形又は破断する。変形した連結部材又は破断した連結部材の一部は、クリップ装置の先端に接続されたまま体外へ回収される。このため、クリップをクリップ装置に再装着するためには、この体外へ回収した連結部材をクリップ装置の先端から取り外して廃棄する必要がある。従来、この連結部材の取り外しは手で行なうしかなかった。
しかしながら、この連結部材は感染性廃棄物であるため、感染の恐れがあるという問題があった。一方、WO2006/062019A1には処置具が内包されたカートリッジが開示されているものの、該カートリッジはクリップ装着用治具であり、体外回収部品離脱用の治具ではない。
従って、クリップ装置に回収されたクリップ等の特定の感染性廃棄部品を手に触れることなく、簡易な方法で離脱させるための新たな方法が望まれていた。また、このような離脱用部品を開発したとしても、一連の内視鏡処置具の部品点数をできる限り低減したいという要望もあった。
特開2002−191609号公報(請求項1) WO2006/062019A1(請求項1)
従って、本発明の目的は、生体組織の出血部位の結紮等を行う内視鏡用処置具として用いたクリップ等の特定の感染性廃棄部品を手に触れることなく、簡易な方法で離脱させるための体外回収部品離脱用カートリッジを提供すること、また、本発明の他の目的は、内視鏡処置具の部品点数を低減する両用カートリッジを提供することにある。
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、特定の生体組織のクリップユニットを用いたことにより、体外に回収される感染性廃棄部品はクリップ基端部と縮径チューブの2つの部材であること、2つの別部材の回収を同時に行なうには特定構造の離脱用カートリッジを使用すればよいこと、この離脱用カートリッジを用いれば感染性廃棄部品を手に触れることなく簡易な方法で離脱させて廃棄することができること、離脱用カートリッジと装着用カートリッジを一体化した両用ものであれば、処置用部品の点数を低減でき、在庫管理なども容易であることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、生体組織をクリップ留置部にて結紮した後、クリップ装置のシース内に回収されたクリップ基端部と、シースの先端に嵌合する径方向に作用する外力で縮径する縮径チューブとを該クリップ装置から離脱及び回収するカートリッジであって、該クリップ基端部及び該縮径チューブを収納するシースが挿入される挿入口と、該挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、該シース挿入通路の内径より小さい内径を有し、該シース挿入通路との接続部が縮径チューブを縮径させるテーパー状である中間通路と、該中間通路と連通する縮径チューブとクリップ基端部を収納する回収部品収納部を備える体外回収部品離脱用カートリッジを提供するものである。
また、本発明は、前記体外回収部品離脱用カートリッジと、該体外回収部品離脱用カートリッジの該挿入口とは別の装着用挿入口を有するクリップ装着用カートリッジとを平面視で並列に配置し一体化したことを特徴とする両用カートリッジを提供するものである。
また、本発明は、前記体外回収部品離脱用カートリッジと、該体外回収部品離脱用カートリッジの該挿入口とは別の装着用挿入口を有するクリップ装着用カートリッジとを平面視で直列に配置し一体化したことを特徴とする両用カートリッジを提供するものである。
また、本発明は、前記体外回収部品離脱用カートリッジと、該体外回収部品離脱用カートリッジの該挿入口とは別の装着用挿入口を有するクリップ装着用カートリッジとを積層配置し一体化したことを特徴とする両用カートリッジを提供するものである。
また、本発明は、クリップ留置部、クリップ基端部、縮径チューブ及び締付けリングからなるクリップユニットをクリップ装置に装着する装着部と、シース内に回収された体外回収部品を回収する体外回収部とをシース進退方向に対して直列に配置したものであり、該装着部は、先端に先端突部を有する操作ワイヤを収容するシースが挿入される装着用挿入口と、該装着用挿入口と連通するシースが通る内径を有する第2シース挿入通路と、該クリップユニットを収納するクリップユニット収納部と、を有し、
該クリップユニット収納部の該装着用挿入口側は、該装着用挿入口側に向けて縮径となるテーパー部又はテーパー部を有する通路とし、該テーパー部又は該テーパー部を有する通路と該第2シース挿入通路の接続部は段差を形成してなり、該体外回収部は、該装着用挿入口とは反対側から該装着用挿入口に向けて順に、該クリップ基端部及び該縮径チューブを収納するシースが挿入される挿入口と、該挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、該シース挿入通路の内径より小さい内径を有し、該シース挿入通路との接続部が縮径チューブを縮径させるテーパー状である中間通路と、該中間通路と連通する縮径チューブとクリップ基端部を収納する回収部品収納部とを備え、該装着部のクリップユニット収納部の一部と該体外回収部の回収部品収納部の一部を共通の収納部としたことを特徴とする両用カートリッジを提供するものである。
また、本発明は、クリップ留置部、クリップ基端部、縮径チューブ及び締付けリングからなるクリップユニットをクリップ装置に装着すると共に、クリップ装置のシース内に回収された体外回収部品を回収する治具であって、先端に先端突部を有する操作ワイヤを収容するシースが挿入されるか又はクリップ基端部と縮径チューブを収納するシースが挿入される共通挿入口と、該共通挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、該シース挿入通路と連通する該シース挿入口側に向けて縮径となり縮径チューブを縮径させるテーパー状の通路と、該テーパー状の通路と連通する該クリップユニット又は体外回収部品を収納する共通収納部と、を有し、該テーパー状の通路と該シース挿入通路の接続部には、該共通挿入口側に向けて拡径となるテーパー部と、該テーパー部の共通挿入口側の段差を形成してなることを特徴とする両用カートリッジを提供するものである。
また、本発明は、クリップ留置部、クリップ基端部、縮径チューブ及び締付けリングからなるクリップユニットをクリップ装置に装着すると共に、クリップ装置のシース内に回収された体外回収部品を回収する治具であって、先端に先端突部を有する操作ワイヤを収容するシースが挿入されるか又はクリップ基端部と縮径チューブを収納するシースが挿入される共通挿入口と、該共通挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、該シース挿入通路の内径より小さい内径を有し、該シース挿入通路との接続部が縮径チューブを縮径させるテーパー状である中間通路と、該中間通路と連通する該シース挿入口側がクリップユニット誘導用筒体の基端部が当接する段差を有する縮径チューブとクリップ基端部を回収する回収部品収納部と、該回収部品収納部の先端側に位置し、該回収部品収納部と連通する該クリップユニット誘導筒体の移動用連絡通路とを有し、該クリップユニット誘導用筒体には、該クリップ基端部の少なくとも一部、該縮径チューブ及び締付けリングが収納され、該クリップユニット誘導用筒体の内腔の該共通挿入口側は、該共通挿入口側に向けて縮径となるテーパー部又はテーパー部を有する通路とし、該テーパー部又は該テーパー部を有する通路と該回収部品収納部の接続部は段差を形成し、回収された縮径チューブとクリップ基端部は、該回収部品収納部と該クリップユニット誘導用筒体で形成される空間内に回収される両用カートリッジを提供するものである。
本発明の体外回収部品離脱用カートリッジによれば、体外に回収される感染性廃棄部品であるクリップ基端部と縮径チューブの2つの部材を同時に当該カートリッジに回収することができ、これをそのまま廃棄すれば当該感染性廃棄部品を手に触れることなく、簡易な方法で廃棄することができる。また、本発明の両用カートリッジによれば、体外回収部品離脱用カートリッジをクリップ装着用カートリッジに一体化できるため、処置用部品の点数を低減でき、在庫管理なども容易である。
(体外回収部品離脱用カートリッジの説明)
次ぎに、本発明の実施の形態における体外回収部品離脱用カートリッジ(以下、単に「離脱用カートリッジ」とも言う。)について図1〜図3を参照して説明する。図1は離脱用カートリッジを構成する下側部材の平面図、図2は図1のA−A線に沿って見た断面図、図3は図1を右から見た図である。離脱用カートリッジ10は、離脱用カートリッジ下側部材10aとこれと略同一形状の上側部材を組み付けたものであり、生体組織をクリップ留置部にて結紮した後、クリップ装置のシース内に回収されたクリップ基端部8と、シース7の先端に嵌合する径方向に作用する外力で縮径する縮径チューブ6とを体外に回収する離脱用カートリッジの本体部1がプラスチック製又は金属製の治具である。
離脱用カートリッジ10は、クリップ基端部8及び縮径チューブ6を収納するシース7が挿入される挿入口21と、挿入口21と連通するシース7が通る内径Rを有する円形断面のシース挿入通路2と、シース挿入通路2の内径より小さい内径Rを有し、シース挿入通路2との接続部11が挿入口21に向かって縮径となり縮径チューブ6を縮径させるテーパー状である中間通路3と、中間通路3と連通する中間通路3の内径Rより大きい内径を有する回収部品収納部4を備えるものである。
接続部のテーパー部11は、処置済みのシース7がシース挿入通路2に挿入され、当該部分に当接した際、テーパー部11が縮径チューブ6の先端に当接することにより、縮径チューブ6を縮径させ、縮径チューブ6の中間通路3への挿入を可能とさせるものである。このため、テーパー部11の長手方向の寸法はそれほど採る必要はなく、例えばシース挿入通路2の径2.65mm、中間通路の径2.0mmのもので0.1mmである。
なお、回収部品収納部4は挿入口21とは反対側の円形断面の長尺小径収納部12と、長尺小径収納部12の挿入口21側に位置する内径の大きな短尺大径収納部13とからなり、回収部品の形状に合うようにしている。
離脱用カートリッジ10において、回収部品収納部4の空間形状は、上記形態に制限されず、回収部品が収納されれば如何なる形状であってもよい。なお、離脱用カートリッジ10は、回収部品収納部4に回収部品を回収した後は、そのまま感染性廃棄物として廃棄する。
(体外回収部品を収納したシースの説明)
離脱用カートリッジを使用する体外回収部品を収納したシースについて図4〜図6を参照して説明する。図4は体外回収部品を収納したシース断面図、図5は図4の先端部分の拡大断面図、図6は図5を上方から見た先端部分の拡大断面図である。なお、図5及び図6においては、図面を簡略化するためクリップ基端部の記載を省略した。
シース7は長尺状の可撓性平研コイル71と平研コイル71の先端に固設された先端リング9からなる管部材である。平研コイル71は長手方向に均一の内径を有し、先端リング9は同じ内径を有すると共に、先端寄りの内周面に切り欠き状の係合溝91を有する。係合溝91は縮径チューブ6の第2拡径部65と係合してシース7の先端に縮径チューブ6を固定可能にしている。
縮径チューブ6は、図16に示すように、先端から軸芯を通り径方向に2つの羽根部材61、62に分断する先端割り溝68を軸方向に所定の長さで形成したものであり、更に先端部の外周面に第1拡径部64を、第1拡径部64とやや離間した後端側の外周面に第2拡径部65をそれぞれ設けたものである。なお、縮径チューブ6は、先端割り溝68と90度反転した位置に後端割り溝67を有している。なお、図16中の右側が先端側である。なお、軸芯は縮径チューブ6を軸と仮定した場合の軸中心を言う。符号66は第1拡径部64と第2拡径部65間に形成される先端リング9の先端部が嵌る凹部である。
縮径チューブ6は、例えばポリエーテルスルホンなどの樹脂製であり、先端割り溝68を狭めるように外力が作用すると、2つの羽根部材61、62を含む先端部分が撓み縮径する。一方、この外力を除くと2つの羽根部材61、62のバネ弾性で拡径する。図4〜図6は縮径チューブ6の第1拡径部64が先端リング9の先端面に、第2拡径部65が先端リング9の内周面の係合溝91にそれぞれ係合して、先端リング9から縮径チューブ6が外れない状態となっている。縮径チューブ6は、例えば本体の外径dが2.0mm、第1拡径部64及び第2拡径部65の外径が2.2〜2.5mmである。
次ぎに、シース7内に収納されているクリップ基端部8について説明する。クリップ基端部8は図4では不図示の部材であるクリップ留置部18と共にクリップを構成する(図13及び図14)。すなわち、一対のクリップ基端部8とクリップ基端部8の先端に取り付けられる一対のクリップ留置部18とでクリップを構成し、このクリップで生体組織を結紮した後、クリップ留置部18は体内に留置され、クリップ基端部8はシース7内に収納される。
クリップ基端部8は、操作ワイヤ35の先端の先端突部31が嵌合する嵌合部82を基部とする弓なり形状のバネ弾性体であって、クリップ留置部18の平ケース状の係合凹部183に係合する平板部(係合凸部)84と、平板部84の基端側で隣接する外側面に半球状の突起部81とを有する一対の部材である。この一対のクリップ基端部8を互いに対向させ嵌合部82で当接させると略Y字形状となる。クリップ基端部8は弓なり形状のバネ弾性体であるため、略Y字形状の嵌合部82を固定して先端を狭めるように外力を負荷すると略I字形状となり、外力を除くとバネ弾性により元の状態に戻る。
嵌合部82は平面視(図13を正面図とした場合)が矩形状窓枠状となる枠部822と、枠部822のクリップ留置部18側の一辺の中央から上方及びそれから後方に延びる略板状の係止片821とからなり、一対の嵌合部82により空間823を形成する(図13)。また、枠部822の基部側の一辺824は中央が上方へ屈曲して開口を形成している。なお、クリップ基端部8の基部を構成する上部側の嵌合部82と下部側の嵌合部82は、単に当接しているだけであり、例えばクリップ留置部18の先端を狭めるように外力が作用すると、上部側の嵌合部82と下部側の嵌合部82のそれぞれの後端は互いに離間する。
図4及び図21に示すように、体外回収部品であるクリップ基端部8を収納したシース7において、クリップ基端部8の嵌合部82の空間823に操作ワイヤ35の先端部品である先端突部31が嵌り込んでいる。また、クリップ基端部8は平研シース71の内腔の壁に規制されて折り畳み状態となっている。
(離脱用カートリッジの使用方法)
離脱用カートリッジの使用方法を図7〜図9を参照して説明する。図7はシース7の先端が離脱用カートリッジのテーパー部11まで挿入された状態を示す図、図8は図7の符号Aで示される部分の一部を断面で示す拡大図、図9は体外回収部品が離脱用カートリッジに収納された状態の一部を示す平面図である。
離脱用カートリッジ10に体外回収部品を格納させるには、シース7を前進操作するI工程と、操作ワイヤ35を前進操作するII工程と、操作ワイヤ35を後退操作するIII工程とからなる。I工程は図4に示すクリップ基端部8を収納したシース7の先端を離脱用カートリッジ10の挿入口21から挿入し、内径dのシース挿入通路2を通して、シース7の先端にある縮径チューブ6がテーパー部11に当接するまで挿入する工程である。シース7の先端にある縮径チューブ6がテーパー部11に当接する際、シース7の先端はシース挿入通路2が内径dの中間通路3に変わる段差面29に当るため、それ以上の挿入はできない。なお、シース7や操作ワイヤ35の進退操作は、基部のハンドル操作やスライダー操作など公知の方法で行われる。
II工程はI工程後、操作ワイヤ35を前進させる工程である。この際、クリップ基端部8は折り畳まれた状態でその先端が縮径チューブ6の内側に入り込み、突起81とクリップ基端部8の拡幅部が縮径チューブ6の端部を押す。これにより、シース7の先端にある縮径チューブ6がテーパー部11に強く当接する。これにより、縮径チューブ6の2つの羽根部材61、62には、先端割り溝68の隙間を狭めるよう径方向の内側に分力が作用し、縮径チューブ6が中間通路3を通る形状に縮径する。この状態で、シース7の先端リング9の係合溝91と縮径チューブ6の第2拡径部65の係合が解かれ、縮径チューブ6は中間通路3内に移動可能となる。
更に操作ワイヤ35を前進させ、クリップ基端部8の嵌合部(基部)82を回収部品収納部4の短尺大径収納部13に到達させると、これまで中間通路3の内壁にて縮径されていたものが拡径となる(図9参照)。すなわち、クリップ基端部8の先端が縮径チューブ6で閉じられているため、クリップ基端部8のバネ弾性により嵌合部82の上下部材は互いに離間して、先端突部31の外径よりも大きな口を開けることになる。
III工程はII工程後、操作ワイヤ35を後退させる工程である。III工程においては、操作ワイヤ35を後退させることにより、先端突部31とクリップ基端部8の嵌合部82との係合は解かれる。縮径チューブ6とクリップ基端部8は、離脱用カートリッジ10の回収部品収納部4内に置き去りにされる。その後、縮径チューブ6とクリップ基端部8を収納した離脱用カートリッジ10はそのまま感染性廃棄物として廃棄する。離脱用カートリッジ10は手で触れたとしても、縮径チューブ6とクリップ基端部8は手に触れることはない。
本発明の離脱用カートリッジを使用すれば、生体組織の出血部位の結紮等を行う内視鏡用処置具として用いたクリップ等の特定の感染性廃棄部品を手に触れることなく、簡易な方法で離脱させることができる。
次ぎに、第1の実施の形態における両用カートリッジを図10〜図12を参照して説明する。図10は本例の両用カートリッジの平面図、図11は図10の両用カートリッジのクリップ装着用カートリッジ部分の平面図、図12は図11のB−B線に沿って見た図をそれぞれ示す。図10の両用カートリッジ10Aは、体外回収部品離脱用カートリッジ10の挿入口21とは別の装着用挿入口59を有するクリップ装着用カートリッジ50とを平面視で並列に配置し一体化したものである。なお、本明細書中、「両用」は装着用と離脱用の兼用を意味する。両用カートリッジ10Aにおいて、体外回収部品離脱用カートリッジ10は前述したものであり、以下にはクリップ装着用カートリッジ(以下、「装着用カートリッジ」とも言う。)50について説明する。本発明において、一体化とは例えば両カートリッジの接合部が部分溶着又は全面溶着したもの、それぞれ別途の両カートリッジをゴム部材やクリップ部材などでバンディング又はクリップ留めしたもの、ひとつのカートリッジ内に装着用の機能と離脱用の機能を収納したものなどを言う。
装着用カートリッジ50は、先端に先端突部31を有する操作ワイヤ35を収容するシース7が挿入される装着用挿入口59と、装着用挿入口59と連通するシースが通る内径を有する第2シース挿入通路52と、クリップ留置部18、クリップ基端部8、縮径チューブ6及び締付けリング33からなるクリップユニットYを収納するクリップユニット収納部54と、を有し、クリップユニット収納部54の装着用挿入口側は、装着用挿入口側に向けて縮径となるテーパー部53を有し、テーパー部53と第2シース挿入通路52の接続部は、テーパー部53の最小内径より第2シース挿入通路52の内径が大きいため段差56を形成している。本例のテーパー部53はカートリッジの深さ方向において縮経しており縮径チューブ6が装着用挿入口側に引き出される際、縮径チューブ6の羽根部材61、62を縮径させる機能を奏するものである。装着用カートリッジ50のテーパー部53は図11の形状に限定されず、カートリッジの幅方向にテーパー状が形成されていてもよく、また、テーパー部53の装着用挿入口側にテーパー部53の最小内径と同一で且つ均一内径の通路がテーパー部53に連通して形成されていてもよい。
クリップユニット収納部54は、クリップユニットYの先端側部分が収納される平面視で三角形状の第1収納部55aと、第1収納部55aと挿入口側で連続するクリップユニットYの縮径チューブ6とクリップ基端部8が収納される第2収納部55bからなる。なお、テーパー部53の内径の最小内径は先端リング9の内径と同じか又はやや小さい寸法、好ましくは先端リング9の内径と同じである。すなわち、テーパー部53から先端側(装着挿入口とは反対側)にはシース7は通らないものの、先端突部31は通る。また、クリップユニット収納部54はクリップユニットYが収納できる大きさがあれば上記形状に限定されない。
(クリップユニットYの説明)
クリップユニットYを図13〜図16を参照して説明する。図13はクリップユニットYの概略図、図14は図13のクリップユニットYで使用するクリップ基端部とクリップ留置部を接続する前の状態を示す図、図15は図13のクリップユニットYで使用する締付けリングの斜視図、図16は縮径チューブの斜視図である。
クリップ留置部18は生体組織を結紮すると共に、生体組織結紮後は体内に留置される部材であって、先端爪部182と、所定の最大幅(W)を有する板状の本体部184と、クリップ基端部8の先端の平板部84が挿入される係合凹部183とを有する、体内に留置される一対の部材である。なお、図14では一対の中の一部材を示す。所定の最大幅Wは円筒形状の締付けリング33の内径Wより大きい寸法である。また、クリップ留置部18の締付けリング係合部181には、嵌合した締付けリング33が抜けないように段差185が設けられており、最大幅W部(拡幅部)から段差185までの長さlは締付けリング33の長さ寸法lより長く設計されている。このクリップ基端部8の先端の平板部84と係合凹部183との係合は摩擦力で結合されると共に、ある一定の作用力を超えて引っ張られると当該係合が外れるようになっている。
締付けリング33は円筒形状であり、クリップユニットYにおいては、クリップ基端部8の中央部分をリング内に通すように置かれ、生体組織を結紮する際、前進してクリップ留置部18を締付け、体内に留置される部材である。クリップユニットYにおいて、クリップ基端部8及び縮径チューブ6は前記と同じであるので、その説明を省略する。
クリップユニットYを構成する部材を組み付けるには次のようにすればよい。先ず、縮径チューブ6の基端側(図13の右側)から一対の中の1つのクリップ基端部8の先端を挿入し、装着する。次いで、クリップ基端部8の先端から締付けリング33を装着する。締付けリング33の装着時期がクリップ基端部8にクリップ留置部18を装着した後では、クリップ留置部18の最大幅Wで規制され締付けリング33が装着できなくなる。次いで、クリップ基端部8の先端部にクリップ留置部18を装着する。次いで、もう一方のクリップ基端部8の先端を縮径チューブ6の基端側から縮径チューブ6及び締付けリング33内に挿入して装着する。次いで、このクリップ基端部8の先端部にもう一方のクリップ留置部18を装着する。これにより得られたクリップユニットYが図13に示すものである。クリップユニットYは、予め装着用カートリッジ50のクリップユニット収納部54に既に収納されている。なお、クリップユニットYを構成する部材を組み付けるには上記方法に限定されず、例えばクリップ基端部8を2部品とも縮径チューブ6と締付けリング33に挿通した後に、クリップ留置部18を装着してもよい。
(装着用カートリッジ収納クリップユニットYをクリップ装置に装着する方法)
装着用カートリッジ50に収納されるクリップユニットYをクリップ装置に装着する方法を図17〜図23を参照して説明する。クリップ装置は平研コイル71と先端リング9からなるシース7と、シース7の内腔にその軸方向に沿って進退自在な操作ワイヤ35と、操作ワイヤ35の先端に付設される先端突部31と、シース7に対して操作ワイヤ35を進退自在に操作する手元スライダーからなる。クリップ装置は例えば図42に記載のものが挙げられる。当該装着方法は、シース7を装着用カートリッジ50の装着用挿入口59から前進操作するIA工程と、操作ワイヤ35を前進操作するIIA工程と、操作ワイヤ35を後退操作するIIIA工程とからなる。
IA工程は図17に示すように、シース7を装着用カートリッジ50の装着用挿入口59から挿入して第2シース挿入通路52内を段差56に当たるまで前進させる。このIA工程においては、先端突部31はシース7内に収納され外からは見えない状態にある。
IIA工程は図18に示すように、操作ワイヤ35をシース7に対して前進させる。クリップユニットYは先端が開腕している場合、クリップ基端部8の基部である向かい合う嵌合部82は閉じた状態にある(図19)。その嵌合部82に先端突部31を基端側から押し込む。クリップ基端部8の本体部は薄肉の板バネであるため、先端突部31の挿入外力を受けると外方向に撓み、先端突部31が嵌合部82の空間823に容易に入り込む(図20)。嵌合部82の広がりはカートリッジ50の内径で規制されているため、先端突部31の外力が除かれると元の形状に戻り、嵌合部82と先端突部31の係合が維持される(図21)。
IIIA工程において、操作ワイヤ35を基端側へ引き込むとクリップ基端部8はカートリッジ50とシース7の内径によって開腕を規制されているため、先端突部31とクリップ基端部8の嵌合部82が係合したままシース7内に引き込まれる。一方、クリップユニット収納部54の基端側には縮径チューブ6が縮径するテーパー部53が存在する。このため、テーパー部53で縮径チューブ6が縮径されて、縮径チューブ6の外径がシース7の内径よりも小さくなり、縮径チューブ6がシース7内へ収納可能となる(図22)。
締付けリング33の外径はシース7の内径よりも小さく、締付けリング33がシース7内へ収納される。クリップユニットYの開腕部はカートリッジ50のテーパー部53とシース7の内径によって開腕が閉じられシース7内へ収納可能となる(図23)。上記IA工程からIIIA工程によって、クリップユニットYは完全にシース7内に収容され、この状態で内視鏡鉗子孔に挿入され、目的とする消化管内部に誘導される。
(生体組織の結紮方法)
生体組織の結紮方法を図24〜図27を参照して説明する。消化管内部に誘導されたシース7は内視鏡鉗子孔から突出され、目的の生体組織に近接する。この状態で、操作ワイヤ35を前進させる。これによりクリップユニットYの先端部分がシース7から突出し、自己弾性により開腕する(図24)。次いで、締付けリング33がシース7から突出する。縮径チューブ6は先端部がシース7から突出すると、バネ弾性により拡径し先端リング9に係合する。すなわち、縮径チューブ6の第1拡径部64が先端リング9の先端面に、第2拡径部65が先端リング9の係合溝91に係合する(図5及び図6参照)。この状態では、縮径チューブ6はクリップ装置の先端に対して突出及び収納共にできない。
この状態から操作ワイヤ35を引き込むと、締付けリング33内にクリップユニットYの先端部分が引き込まれて閉腕する(図25)。締付けリング33内にクリップ基端部8の突起81が引き込まれない状態では、再度の操作ワイヤ35の前進によりクリップユニットYの先端部分を開腕させることができ、結紮位置の変更やつかみ直しをすることができる。すなわち、更に操作ワイヤ35を引き込むと、締付けリング33内にクリップ基端部8の突起81が引き込まれ、締付けリング33はクリップ留置部18の拡径部(W)に当接した位置で停止する(図26)。クリップ留置部18の拡径部の幅(W)は締付けリング33の内径より大きいため、締付けリング33が先端側に抜けることはない。
この状態から更に操作ワイヤ35を牽引し、該牽引力がクリップ基端部8とクリップ留置部18の係合摩擦に打ち勝つと当該係合が外れる。これにより、クリップ留置部18は生体組織を結紮した状態で体内に留置される(図27)。すなわち、クリップ留置部18と締付けリング33が体内に留置され、縮径チューブ6とクリップ基端部8がクリップ装置内に残る。なお、図27中、符号Zは体内に留置される部材を示す。
縮径チューブ6はクリップ装置の先端リング9に係合しているため、内視鏡鉗子孔から抜去する際、抜け落ちることがない。また、クリップ基端部8はバネ弾性により径方向の外側へ広がろうとする力が作用している。そして、縮径チューブ6の内径はクリップ基端部8が径方向の内側に撓んだ状態でしか挿通できない形状に成形されているため、操作ワイヤ35を押し出しても、クリップ基端部8が縮径チューブ6内に挿通されることはなく、クリップ装置先端から突出することもない。
クリップ装置に回収した縮径チューブ6とクリップ基端部8を除去しない限りは、新しいクリップを装着することはできない。また、縮径チューブ6及びクリップ基端部8は感染性廃棄部品であるため廃棄する必要がある。すなわち、前述した離脱用カートリッジの使用方法のI工程を行うことになる。
本発明の両用カートリッジによれば、特定構造のクリップユニットYの装着及び体外回収部品の離脱に好適であって、体外回収部品離脱用カートリッジをクリップ装着用カートリッジに一体化できるため、処置用部品の点数を低減でき、在庫管理なども容易である。
次ぎに、第2の実施の形態における両用カートリッジを図28を参照して説明する。図28は本例の両用カートリッジの平面図である。図28において図10と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、図28の両用カートリッジ10Bにおいて図10の両用カートリッジ10Aと異なる点は、離脱用カートリッジ10の設置位置を平面視180度反転したものである。すなわち、挿入口21を装着用挿入口59とシースの進退方向に対して反対側とすることで、挿入位置が間違うことがないようにしたものである。両用カートリッジ10Bは前記両用カートリッジ10Aと同様の作用効果を奏する。
次ぎに、第3の実施の形態における両用カートリッジを図29を参照して説明する。図29は本例の両用カートリッジの平面図である。図29において図10と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、図29の両用カートリッジ10Cにおいて図10の両用カートリッジ10Aと異なる点は、離脱用カートリッジ10と装着用カートリッジ50を平面視で直列に配置し、離脱用カートリッジ10の挿入口21と装着用カートリッジ50の挿入口59を、シースの進退方向における反対側であって且つ同軸上とした点、及び装着用カートリッジ50のクリップユニット収納部54の一部を回収部品収納部4の一部とする共用部を設けた点にある。
すなわち、両用カートリッジ10Cは、クリップユニットYをクリップ装置に装着する装着部50Aと、クリップ装置のシース7内に回収された体外回収部品を回収する回収部20Aをシース進退方向に直列に配置したものであり、装着部50Aは、先端に先端突部31を有する操作ワイヤ35を収容するシース7が挿入される装着用挿入口59と、装着用挿入口59と連通するシース7が通る内径を有する第2シース挿入通路52と、クリップ留置部18、クリップ基端部8、縮径チューブ6及び締付けリング33からなるクリップユニットYを収納するクリップユニット収納部54と、を有し、クリップユニット収納部54の装着用挿入口側は、装着用挿入口側に向けて縮径となるテーパー部53を有し、テーパー部53を有する通路531と第2シース挿入通路52の接続部は、テーパー部53の内径より第2シース挿入通路52の内径が大きい段差56を形成してなり、回収部20A、装着用挿入口59とは反対側の端面80から装着用挿入口59に向けて順に、クリップ基端部8及び縮径チューブ6を収納するシース7が挿入される挿入口21と、挿入口21と連通するシース7が通る内径を有するシース挿入通路2と、シース挿入通路2の内径より小さい内径を有し、シース挿入通路2との接続部11が縮径チューブを縮径させるテーパー状である中間通路3と、中間通路3の内径より大きい内径を有する縮径チューブ6とクリップ基端部8を収納する回収部品収納部4とを備え、装着部50Aのクリップユニット収納部54の一部と回収部20Aの回収部品収納部4の一部を共通の収納部60としたものである。
両用カートリッジ10Cによれば、前記両用カートリッジ10Aと同様の効果を奏する他、長尺状幅狭のカートリッジとすることができる。また、共通の収納部60は、当初クリップユニット収納部54に収納されるクリップユニットYがクリップ装置に装着及び処置後に使用される部分であり、感染性廃棄部品が当該共用部60に回収されても問題はない(図29)。
両用カートリッジ10Cの変形例として、離脱用カートリッジ10と装着用カートリッジ50を平面視で直列に配置し、離脱用カートリッジ10の挿入口21と装着用カートリッジ50の挿入口59を、シースの進退方向における反対側であって且つ同軸上とし、装着用部分と離脱用部分を共通の収納部を設けることなく区別して配置したものが挙げられる(図30)。両用カートリッジ10Cの変形例は軸方向長さが長くなるものの、両用カートリッジ10Cと同様の効果を奏する。なお、図30においても図28と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略した。
次ぎに、第4の実施の形態における両用カートリッジを図31及び図32を参照して説明する。図31は本例の両用カートリッジの下側部材の斜視図、図32は図31の平面図である。図31及び図32において図10と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、図31及び図32の両用カートリッジ10Dにおいて図10の両用カートリッジ10Aと異なる点は、離脱用カートリッジ10と装着用カートリッジ50の共通する通路部や共通する収納部を利用して、両者を一体化しコンパクト化したものである。両用カートリッジ10Dは図31及び図32の下側部材と同形状の上側部材が組み合わされたものであり、以下の説明は図31及び図32の下側部材を参照して説明する。
すなわち、両用カートリッジ10Dは、クリップユニットYをクリップ装置に装着すると共に、クリップ装置のシース7内に回収された体外回収部品とを回収する併用治具であって、先端に先端突部31を有する操作ワイヤ35を収容するシース7が挿入されるか又はクリップ基端部8と縮径チューブ6を収納するシース7が挿入される共通挿入口59Aと、共通挿入口59Aと連通するシース7が通る内径を有するシース挿入通路52と、シース挿入通路52と連通するシース挿入通路52側が狭くなる縮径チューブ6を縮径させるテーパー状の通路53Aと、テーパー状の通路53Aと連通するクリップユニットY又は体外回収部品を収納する共通収納部59Bと、を有し、テーパー状の通路53Aとシース挿入通路52の接続部には、共通挿入口59A側に向けて拡径となるテーパー部11と、テーパー部11の共通挿入口59A側の段差56を形成してなる。段差はテーパー部53Aの内径よりシース挿入通路52の内径が大きいことで形成される。
共通収納部59Bは、先端側から共通挿入口側に向けて体外回収部品である縮径チューブ6とクリップ基端部8が収納される浅溝略円筒状の収納部4Aとクリップ基端部8が収納される深溝部の収納部13Aとからなる回収部20Bと、クリップユニットYの中、締付けリング33とクリップ留置部18が収納される平面視が三角形状の収納部551と縮径チューブ6とクリップ基端部8が収納される収納部552とからなるクリップユニット収納部50Bとからなる。このうち、回収部20Bの一部とクリップユニット収納部50Bの一部が共通部60となっている。
両用カートリッジ10Dにおいて、テーパー部11の形状及び機能は離脱用カートリッジ10のテーパー部と同じであり、段差56の形状及び機能は装着用カートリッジ50の段差と同じであり、その説明を省略する。両用カートリッジ10Dは両用カートリッジ10Aと同様の作用効果を奏する以外に、コンパクト化が図れる。
本発明の両用カートリッジには、離脱用の貫通孔が更に設置されていてもよい。以下に両用カートリッジ10Dに離脱用の貫通孔を形成する場合について説明する。両用カートリッジ10Dは1孔式、すなわち、挿入口が1つであるため、クリップユニットYがクリップ装置に装着された後は、カートリッジ内が空の状態であるため、装着後に誤って捨てられる危険性がある。このため、当該捨てられた両用カートリッジ10Dではない、別の新品の両用カートリッジ10Dに、この緊急離脱用の貫通孔があれば、回収部品の回収操作をごみ箱の上で行うなど若干不便な点があるものの、回収部品を手を触れることなく捨てることができる。
緊急離脱用の貫通孔を図40及び図41を参照して説明する。すなわち、図40は緊急離脱用の貫通孔が形成された両用カートリッジを平面から見た概略図、図41は図40のX−X線に沿って見た図である。緊急離脱用の貫通孔は2つの形態があり、図40における符号96が第1の形態、符号95が第2の形態である。
第1の形態の緊急離脱用の貫通孔96は、カートリッジ本体51の空き部分であって、第2挿入口59bを長手方向の一方の側部に設置し、出口59cを短手方向の他方の側部に設置し、第2挿入口59bと出口59cとが同軸上で貫通するようにしたものである。すなわち、貫通孔96は、クリップ基端部8及び縮径チューブ6を収納するシース7が挿入される第2挿入口59bと、第2挿入口59bと連通するシース7が通る内径を有する第3シース挿入通路2aと、第3シース挿入通路2aの内径より小さい内径を有し、第3シース挿入通路2aとの接続部が縮径チューブ6を縮径させるテーパー状11であり、接続部の反対側が出口59cとなる出口通路3aとからなる。なお、テーパー状11の第3シース挿入通路2a側に、段差29(図40では不図示)を設けることがシース7の進入を確実に止めることができる点で好ましい。すなわち、接続部は径が異なる2つの通路の接続部分にできる段差の角の一部を面取りしたものであって、段差29とテーパー状11の両方を有する。貫通孔96は、カートリッジ本体51が上側部材と下側部材から形成される場合、何れの部材側に設置されていてもよい。
第2の形態の緊急離脱用の貫通孔95において、第1の形態の緊急離脱用の貫通孔96と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち貫通孔95において、貫通孔96と異なる点は、貫通孔の貫通方向をカートリッジ本体51の上下(厚み)方向とした点にある。すなわち、貫通孔95は、カートリッジ本体51の空き部分であって、第2挿入口59dをカートリッジ本体51の上側部材又はカートリッジ本体51の下側部材に設置し、出口59eをカートリッジ本体51の下側部材又はカートリッジ本体51の上側部材に設置し、第2挿入口59dと出口59eとが同軸上となるようにしたものである。符号2bはシース挿入通路、3bは出口通路、29は段差面である。
緊急離脱用の貫通孔を利用して回収部品を回収する方法は、離脱用カートリッジ10の回収方法における操作と同じである。異なる点は、離脱した部品を収納するスペースがないため、ゴミ箱上で操作し、直接ゴミ箱に落とす点にある。両用カートリッジ10Fは、クリップユニットYを装着後、誤って捨てられた場合でも、別の新品の両用カートリッジ10Fの緊急離脱用の貫通孔を利用し、回収操作をごみ箱の上で行うなど若干不便な点があるものの、緊急避難的に回収部品に手を触れることなく捨てることができる。
本発明において、緊急離脱用の貫通孔は両用カートリッジ以外の離脱用カートリッジに設置してもよい。緊急離脱用の貫通孔が形成された離脱用カートリッジの利便性は次ぎの通りである。すなわち、例えば複数の離脱用カートリッジを使用して全て捨ててしまい、手元に廃棄すべき回収部品がある場合、捨てた離脱用カートリッジをごみ箱から拾い、この拾った離脱用カートリッジの貫通孔を利用して回収部品を回収、廃棄することができるからである。拾った離脱用カートリッジのシース挿入通路や中間通路はごみ箱の中のごみ等で目詰まりしており最早使用できなかったとしても、緊急離脱用の貫通孔は短路であるため、目詰まりの可能性が少なく、且つごみによる目詰まりがあったとしても回収過程で除去可能であり、使用できる。
また、この緊急離脱用の貫通孔は両用カートリッジや離脱用カートリッジ以外のクリップ装置の手元スライダなどに設置することもできる。緊急離脱用の貫通孔を付設したクリップ装置を図42〜図46を参照して説明する。図42〜図46において、図1の離脱用カートリッジ10と同一構成要素には同一符号を付す。図42は緊急離脱用の貫通孔を付設したクリップ装置の斜視図、図43は図42のクリップ装置を構成する手元スライダの平面図、図44は図43の手元スライダの正面図、図45は図43の手元スライダの左側面図、図46は図44のZ−Z線に沿って見た図である。
クリップ装置80Aは指掛けリング171を基端に有する操作部本体172と、操作部本体172に外嵌され操作部本体172の軸方向に沿ってスライド自在であって、前後の鍔部を有する筒状体からなる手元スライダ173と、操作部本体172の先端に接続されるシース176の折れを防止する折れ止め管175を備える。シース176の基端部は操作部本体172に接続されており、また、操作ワイヤ(図42では不図示)の基端部は手元スライダ173に接続されている。従って、操作部本体172に対して手元スライダ173を前後にスライドさせると、シース176に対して、操作ワイヤが前進後退自在となる。
緊急離脱用の貫通孔95aは手元スライダ173の先端側の鍔部179の面上であって軸穴187の両側に設置される一対ものである。これによりクリップ装置80Aの回転操作によりハンドルと共に手元スライダ173が回転しても、あるいは術者の利き手がいずれであっても操作性に支障がない。すなわち、緊急離脱用の貫通孔95aは手元スライダ173の先端側の鍔部179の面上及び該面上の半筒状体174内に形成されたものであり、一対の半筒状体174内において、クリップ基端部及び縮径チューブを収納するシース176が挿入される左右両側にある一対の挿入口188、189と、挿入口188、189と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路2、2と、シース挿入通路2の内径より小さい内径を有し、シース挿入通路2との接続部11が縮径チューブを縮径させるテーパー状である中間通路3とを備える。すなわち、緊急離脱用の貫通孔95aは、一対の筒状体内において、いずれの挿入口188、189からも挿入することができ、都合4箇所からの挿入が可能である。
クリップ装置80Aの緊急離脱用の貫通孔95aを利用して回収部品を廃棄する方法は、第2の形態の緊急離脱用の貫通孔95における操作と同じである。すなわち、離脱した部品を収納するスペースがないため、ゴミ箱上で操作し、直接ゴミ箱に落とす点にある。クリップ装置80Aは、両用カートリッジや離脱用カートリッジが誤って捨てられた場合でも、緊急離脱用の貫通孔95aを利用し、回収操作をごみ箱の上で行うなど若干不便な点があるものの、緊急避難的に回収部品に手を触れることなく捨てることができる。
次ぎに、第5の実施の形態における両用カートリッジを図33〜図39を参照して説明する。図33は本例の両用カートリッジの下側部材の平面図、図34〜図39は本例の両用カートリッジの使用方法を説明する図であって、工程順に示したものである。図33〜図39において図31と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、図33の両用カートリッジ10Eにおいて図31の両用カートリッジ10Dと異なる点は、共通挿入口側から順に回収部10c、クリップユニット先端収納部50cを設けたこと、回収部10cの空間部を回収された部品が装着工程の障害とならないような形状としたこと、該回収部10cの空間をブリッジするクリップユニット誘導用筒体を新たな可動部材として設置したことにある。両用カートリッジ10Eは図33の下側部材と同形状の上側部材が組み合わされたものであり、以下の説明は図33の下側部材を参照して説明する。
両用カートリッジ10Eは、先端に先端突部31を有する操作ワイヤ35を収容するシース7が挿入されるか又はクリップ基端部8と縮径チューブ6を収納するシース7が挿入される共通挿入口59Aと、共通挿入口59Aと連通するシース7が通る内径を有するシース挿入通路2と、シース挿入通路2の内径より小さい内径を有し、シース挿入通路2との接続部がシース7の進入を阻止する段差29と縮径チューブ6を縮径させるテーパー状11とからなる中間通路3と、中間通路3と連通するシース挿入口側がクリップユニット誘導用筒体93の基端部931が当接する段差41aを有する回収部10cと、回収部10c先端側に位置し、回収部10c連通するクリップユニット誘導筒体93の移動用連絡通路94と、移動用連絡通路94と連通するクリップユニットYの先端収納部50cを有する。
両用カートリッジ10Eにおいて、移動用連絡通路94は回収部10cとクリップユニットYの先端収納部50cを結ぶ略円形断面の中空部を言う。また、クリップユニット誘導用筒体93は移動用連絡通路94の中空径と略同じ寸法の外径を有する本体部932と該本体部932の外径より大のフランジ状の基端部931と、内腔部935を有し、クリップユニット誘導用筒体93は、移動用連絡通路94に対して進退自在な可動部材である。先端に先端突部31を有する操作ワイヤ35がクリップユニットYに装着された状態で操作ワイヤ35を基端側へ牽引すると、自己弾性により開腕しているクリップユニットYとクリップユニット誘導用筒体93先端側内腔とが摺動し、抵抗が生じる。該摺動抵抗より、クリップユニット誘導用筒体93外面と移動用連絡通路94の内腔の摺動抵抗が小さくなるように設計されているため、クリップユニット誘導用筒体93は移動用連絡通路94内を移動し、回収部10cの段差41aに基端部931が当たって停止する。クリップユニット誘導用筒体93の長さは回収部10cの長さより大であるため、回収部10cの空間部分をブリッジする。
クリップユニット誘導用筒体93の先端側内腔と摺動するクリップユニットYは、クリップ基端部もしくはクリップ留置部であるが、クリップ基端部が摺動する方が、クリップ基端部とクリップ留置部の結合部に力が掛からず、クリップ基端部とクリップ留置部の結合が外れる恐れが無いため好ましい。また、クリップユニットYとクリップユニット誘導用筒体93の摺動抵抗は、クリップユニットY(基端部または留置部)の板幅、もしくはクリップユニット誘導用筒体93本体の内腔径を調節することにより調節可能である。
内腔部935の形状はシース挿入口側から先端側へ順に、シース挿入口側に縮径となり、最小内径が中間通路3の内径と略同じとなるテーパー部933を有する第1内腔936と、テーパー部933の最大内径と同じ内径の第2内腔937と、第2内腔937の内腔937より小の内径を有する第3内腔938からなる。符号934は段差を示す。第1内腔936のテーパー部933の機能は、両用カートリッジ10Dにおけるテーパー状の通路53Aと同様であり、クリップユニットY装着の際、縮径チューブ6を縮径させてシース7内への引き込みを可能としている。また、第2内腔937には、クリップユニットYの縮径チューブ6の基端側部分が収納され、第3内腔938には、クリップユニットYの縮径チューブ6の基端側部分より先端側部分が収納されている。すなわち、クリップユニット誘導用筒体93には、クリップ基端部8の少なくとも一部、縮径チューブ6及び締付けリング33が収納され、両用カートリッジ10E内にクリップユニットYを安定して装着すると共に、先端突部31の嵌合が安定して行えるようにしている。なお、テーパー部を有する通路936は、上記形態に限定されず、例えば、テーパー部933の最小内径がそのまま基端部931の端面となる形状であってもよい。テーパー部を有する通路936と回収部10cの接続部は段差939を形成しており、クリップユニット誘導用筒体93の先端への移動を抑制している。
回収された縮径チューブ6とクリップ基端部8は、回収部10cとクリップユニット誘導用筒体93で形成される空間内に回収される。すなわち、回収部10cの空間形状は回収された部品がクリップユニットY装着の障害とならない形状である。このような形状としては、クリップユニット誘導用筒体93の周りに縮径チューブの最大外径よりやや大の円筒空間を有するものが挙げられる。クリップユニットYの先端収納部50cは、クリップユニットYの先端部分が収納できる形状であればよい。両用カートリッジ10Eにおいて、クリップユニットYは予めクリップユニットYの先端収納部50cとクリップユニット誘導用筒体93に装着されている。装着方法としては、特に制限されず、クリップユニットYとクリップユニット誘導用筒体93を組み込み、次いで、この組み込み体を移動用連絡通路94に装着すればよい。
次ぎに、両用カートリッジ10Eの使用方法について説明する。両用カートリッジ10Eは処置後のシース内に回収されたクリップ基端部8をシース7の先端に嵌合する縮径チューブ6と共に回収する工程と、予め装着されたクリップユニットYをクリップ装置に装着する工程を、クリップ装置の前進及び後退の1往復のみで達成できるカートリッジである。
両用カートリッジ10Eにおいて、体外回収部品を回収部10cに回収させるには、シース7を前進操作するIB工程と、操作ワイヤ35を前進操作するIIB工程とからなる。また、次いで体外回収部品を脱落させたクリップ装置に新しいクリップユニットYを装着するには、IIB工程に続いてそのまま操作ワイヤ35を前進操作するIIIB工程と、操作ワイヤ35を後退操作するIVB工程とからなる。
IB工程はクリップ基端部8を収納したシース7の先端を両用カートリッジ10Eの共通挿入口59Aから挿入し、シース挿入通路2を通して、シース7の先端にある縮径チューブ6がテーパー部11に当接するまで挿入する工程である(図34)。シース7の先端にある縮径チューブ6がテーパー部11に当接する際、シース7の先端はシース挿入通路2が中間通路3に変わる段差面29に当るため、それ以上の挿入はできない。なお、シース7や操作ワイヤ35の進退操作は、基部のハンドル操作やスライダー操作など公知の方法で行われる。
IIB工程はIB工程後、操作ワイヤ35を前進させる工程である。この際、クリップ基端部8は折り畳まれた状態でその先端が縮径チューブ6の内側に入り込み、突起81とクリップ基端部の拡幅部が縮径チューブ6の端部を押す。これにより、シース7の先端にある縮径チューブ6がテーパー部11に強く当接する。これにより、縮径チューブ6の2つの羽根部材61、62には、先端割り溝68の隙間を狭めるよう径方向の内側に分力が作用し、縮径チューブ6が中間通路3を通る形状に縮径する。この状態で、シース7の先端リング9の係合溝91と縮径チューブ6の第2拡径部65の係合が解かれ、縮径チューブ6は中間通路3内に移動可能となる。
更に操作ワイヤ35を前進させ、クリップ基端部8の嵌合部(基部)82を回収部品収納部10cの空間部に到達させると、これまで中間通路3の内壁にて縮径されていたものが拡径となる。すなわち、クリップ基端部8の先端が縮径チューブ6で閉じられているため、クリップ基端部8のバネ弾性により嵌合部82の上下部材は互いに離間して、先端突部31の外径よりも大きな口を開けることになる(図35参照)。この状態で操作ワイヤ35を少し前後方向に素早く移動させると、クリップ基端部8の嵌合部(基部)82と先端突部の係合が解かれて、縮径チューブ6とクリップ基端部8は回収部品収納部10cに脱落する。
IIIB工程はIIB工程後、更に操作ワイヤ35を前進させる工程である。この状態における操作ワイヤ35の先端の先端突部31には何もついていない。操作ワイヤ35をクリップユニット誘導用筒体93の内腔935内を前進させる。装着されたクリップユニットYは先端が開腕しているため、クリップ基端部8の基部である向かい合う嵌合部82は閉じた状態にある。その嵌合部82に先端突部31を基端側から押し込む。クリップ基端部8の本体部は薄肉の板バネであるため、先端突部31の挿入外力を受けると外方向に撓み、先端突部31が嵌合部82の空間823に容易に入り込む。嵌合部82の広がりはクリップユニット誘導用筒体93の内腔935で規制されているため、先端突部31の外力が除かれると元の形状に戻り、嵌合部82と先端突部31の係合が維持される(図36)。なお、クリップユニット誘導用筒体93は基端部931が回収部10c内壁に当接しているため、動くことはない。
IVB工程において、操作ワイヤ35を基端側へ引き込むとクリップユニット誘導用筒体93ごとクリップユニットYは基端側へ移動する(図37)。すなわち、クリップユニット誘導用筒体93は移動用連絡通路94内に進退自在に設置されていること、更にクリップユニット誘導用筒体93の内腔935で、縮径チューブ6の羽根部材61、62とクリップ留置部18の板幅とが摩擦係合していることから、クリップユニットYが基端側に引き込まれると共にクリップユニット誘導用筒体93も基端側へ移動し、クリップユニット誘導用筒体93の基端部931が回収部10cの段差41aに当たって停止する。
クリップユニット誘導用筒体93の基端部931が回収部10cの段差41aに当たって停止すると、クリップユニット誘導用筒体93はそれ以上、基端側へは移動しないため、操作ワイヤ35を更に引き込むと、クリップユニットYのみがクリップユニット誘導用筒体93の内腔935内を基端側へ移動する(図38)。一方、内腔935の第1内腔部936には縮径チューブ6が縮径するテーパー部933が存在する。このため、テーパー部933で縮径チューブ6が縮径されて、縮径チューブ6の外径がシース7の内径よりも小さくなり、縮径チューブ6がシース7内へ収納可能となる(図39)。
締付けリング33の外径はシース7の内径よりも小さく、締付けリング33がシース7内へ収納される。クリップの開腕部は両用カートリッジ10Eのテーパー部933とシース7の内径によって開腕が閉じられシース7内へ収納可能となる(図39)。上記IB工程からIVB工程によって、クリップユニットYは完全にシース7内に収容され、この状態で内視鏡鉗子孔に挿入され、目的とする消化管内部に誘導される。一方、縮径チューブ6とクリップ基端部8は、両用カートリッジ10Eの回収部10c内に置き去りにされる。その後、縮径チューブ6とクリップ基端部8を収納した両用カートリッジ10Eはそのまま感染性廃棄物として廃棄する。両用カートリッジ10Eは手で触れたとしても、縮径チューブ6とクリップ基端部8は手に触れることはない。
なお、両用カートリッジは体外回収部品離脱用カートリッジ10と、体外回収部品離脱用カートリッジ10の挿入口21とは別の装着用挿入口59を有するクリップ装着用カートリッジ50とを積層配置し一体化したものであってもよい。具体的には図10及び図28に示す並列配置の両用カートリッジにおいて、離脱用カートリッジ10を切り離し、180度反転して装着用カートリッジ50の裏側に取り付けた形態のものが挙げられる。
本発明の両用カートリッジは、上記の両用カートリッジにおける装着用カートリッジのクリップユニット収納部又は共通収納部に予めクリップユニットが収納されたものであれば、それを医療現場でそのまま使用することができる。本発明における体外回収部品離脱用カートリッジにおける「カートリッジ」とは体外回収部品を収納する空間を内部に有する収納容器と定義できる。また、本発明における両用カートリッジにおける「カートリッジ」とは装着用のクリップユニットを収納する空間及び体外回収部品を収納する空間をそれぞれ内部に有する収納容器、あるいは装着用のクリップユニットを予め内部に収納し、該クリップユニットを引き出すための通路等及び体外回収部品を収納する空間をそれぞれ内部に有する収納容器と定義できる。
本発明によれば、体外に回収される感染性廃棄部品であるクリップ基端部と縮径チューブの2つの部材を同時に離脱用カートリッジに回収することができ、感染性廃棄部品を手に触れることなく簡易な方法で廃棄することができ、術者に好適なものとなる。
離脱用カートリッジを構成する下側部材の平面図である。 図1のA−A線に沿って見た図である。 図1を右から見た図である。 体外回収部品を収納したシース断面図である。 図4の先端部分の拡大断面図である。 図5を上から見た先端部分の拡大断面図である。 シース7の先端が離脱用カートリッジのテーパー部まで挿入された状態を示す図である。 図7の符号Aで示される部分の一部を断面で示す拡大図である。 体外回収部品が離脱用カートリッジに収納された状態を示す一部の平面図である。 第1の実施の形態例の両用カートリッジの平面図である。 図10の両用カートリッジのクリップ装着用カートリッジ部分の平面図である。 図11のB−B線に沿って見た図である。 クリップユニットYの概略図である。 図13のクリップユニットYで使用するクリップ基端部とクリップ留置部を接続する前の状態を示す図である。 図13のクリップユニットYで使用する締付けリングの斜視図である。 縮径リングの斜視図である。 カートリッジに収納されたクリップユニットをクリップ装置に装着するI工程を説明する図。 図17のI工程に続いて実施するII工程を説明する図。 先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図である。 先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図である。 先端突部とクリップ基端部との係合を説明する模式図である。 図18のII工程に続いて実施するIII工程を説明する図である。 図19のIII工程後のシースを説明する図である。 生体組織の結紮方法を説明する図である。 生体組織の結紮方法を説明する図である。 生体組織の結紮方法を説明する図である。 生体組織の結紮方法を説明する図である。 第2の実施の形態における両用カートリッジを説明する図である。 第3の実施の形態における両用カートリッジを説明する図である。 第3の実施の形態における両用カートリッジの変形例を説明する図である。 第4の実施の形態における両用カートリッジの下側部材の斜視図である。 図31の両用カートリッジの平面図である。 第5の実施の形態における両用カートリッジの下側部材の平面図である。 本例の両用カートリッジの使用方法を説明する図であって、回収工程のI工程を説明する図である。 図34に続く工程を説明する図である。 図35に続く工程を説明する図である。 図36に続く工程を説明する図である。 図37に続く工程を説明する図である。 図38に続く工程を説明する図である。 緊急用の貫通孔を説明する図である。 図40のX−X線に沿って見た図である。 緊急離脱用の貫通孔を付設したクリップ装置の斜視図である。 図42のクリップ装置を構成する手元スライダの平面図である。 図43の手元スライダの正面図である。 図43の手元スライダの左側面図である。 図44のZ−Z線に沿って見た図である。
符号の説明
1 離脱用カートリッジの本体部
2 シース挿入通路
3 中間通路
4 回収部品収納部
6 縮径チューブ
7 シース
8 クリップ基端部
9 先端リング
10 離脱用カートリッジ
10a 離脱用カートリッジ下側部材
10A〜10F 両用カートリッジ
11 接続部(テーパー部)
18 クリップ留置部
21 シース挿入口
31 先端突部
33 締付リング
35 操作ワイヤ
93 クリップユニット誘導用筒体
94 移動用連絡通路
61、62 羽根部材
71 平研コイル
80A クリップ装置
95、96、95a 緊急用の貫通孔

Claims (14)

  1. 生体組織をクリップ留置部にて結紮した後、クリップ装置のシース内に回収されたクリップ基端部と、シースの先端に嵌合する径方向に作用する外力で縮径する縮径チューブとを該クリップ装置から離脱及び回収するカートリッジであって、
    該クリップ基端部及び該縮径チューブを収納するシースが挿入される挿入口と、
    該挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、
    該シース挿入通路の内径より小さい内径を有し、該シース挿入通路との接続部が縮径チューブを縮径させるテーパー状である中間通路と、
    該中間通路と連通する縮径チューブとクリップ基端部を収納する回収部品収納部を備えることを特徴とする体外回収部品離脱用カートリッジ。
  2. 該縮径チューブは、軸芯を通り径方向に分断する割り溝を軸方向に所定の長さで形成したものであり、更に先端部の外周面に第1拡径部を、該第1拡径部とやや離間した外周面に第2拡径部をそれぞれ設けたものであることを特徴とする請求項1記載の体外回収部品離脱用カートリッジ。
  3. 該クリップ留置部は先端の爪部と、所定の最大幅(W)を有する板状の本体部と、該クリップ基端部の先端が挿入される係合凹部又は係合凸部を備える、体内に留置される一対の部材であり、該クリップ基端部は、操作ワイヤの先端の先端突部が嵌合する嵌合部を基部とする弓なり形状のバネ弾性体であって、該クリップ留置部の係合凹部又は係合凸部に係合する係合凸部又は係合凹部とを有する一対の部材であることを特徴とする請求項1又は2記載の体外回収部品離脱用カートリッジ。
  4. 該クリップ基端部の係合凸部又は係合凹部の基端側に隣接する突起部を更に設けたことを特徴とする請求項3記載の体外回収部品離脱用カートリッジ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の体外回収部品離脱用カートリッジと、
    該体外回収部品離脱用カートリッジの該挿入口とは別の装着用挿入口を有するクリップ装着用カートリッジとを平面視で並列に配置し一体化したことを特徴とする両用カートリッジ。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の体外回収部品離脱用カートリッジと、
    該体外回収部品離脱用カートリッジの該挿入口とは別の装着用挿入口を有するクリップ装着用カートリッジとを平面視で直列に配置し一体化したことを特徴とする両用カートリッジ。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の体外回収部品離脱用カートリッジと、
    該体外回収部品離脱用カートリッジの該挿入口とは別の装着用挿入口を有するクリップ装着用カートリッジとを積層配置し一体化したことを特徴とする両用カートリッジ。
  8. 該クリップ装着用カートリッジは、先端に先端突部を有する操作ワイヤを収容するシースが挿入される装着用挿入口と、
    該装着用挿入口と連通するシースが通る内径を有する第2シース挿入通路と、
    該クリップ留置部、該クリップ基端部、該縮径チューブ及び締付けリングからなるクリップユニットを収納するクリップユニット収納部と、を有し、
    該クリップユニット収納部の該装着用挿入口側は、該装着用挿入口側に向けて縮径となるテーパー部又はテーパー部を有する通路とし、該テーパー部又は該テーパー部を有する通路と該第2シース挿入通路の接続部は段差を形成していることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項記載の両用カートリッジ。
  9. クリップ留置部、クリップ基端部、縮径チューブ及び締付けリングからなるクリップユニットをクリップ装置に装着する装着部と、シース内に回収された体外回収部品を回収する体外回収部とをシース進退方向に対して直列に配置したものであり、
    該装着部は、先端に先端突部を有する操作ワイヤを収容するシースが挿入される装着用挿入口と、
    該装着用挿入口と連通するシースが通る内径を有する第2シース挿入通路と、
    該クリップユニットを収納するクリップユニット収納部と、を有し、
    該クリップユニット収納部の該装着用挿入口側は、該装着用挿入口側に向けて縮径となるテーパー部又はテーパー部を有する通路とし、該テーパー部又は該テーパー部を有する通路と該第2シース挿入通路の接続部は段差を形成してなり、
    該体外回収部は、該装着用挿入口とは反対側から該装着用挿入口に向けて順に、該クリップ基端部及び該縮径チューブを収納するシースが挿入される挿入口と、
    該挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、
    該シース挿入通路の内径より小さい内径を有し、該シース挿入通路との接続部が縮径チューブを縮径させるテーパー状である中間通路と、
    該中間通路と連通する縮径チューブとクリップ基端部を収納する回収部品収納部とを備え、
    該装着部のクリップユニット収納部の一部と該体外回収部の回収部品収納部の一部を共通の収納部としたことを特徴とする両用カートリッジ。
  10. 該クリップユニット収納部にクリップユニットが収納された請求項8又は9に記載の両用カートリッジ。
  11. クリップ留置部、クリップ基端部、縮径チューブ及び締付けリングからなるクリップユニットをクリップ装置に装着すると共に、クリップ装置のシース内に回収された体外回収部品を回収する治具であって、
    先端に先端突部を有する操作ワイヤを収容するシースが挿入されるか又はクリップ基端部と縮径チューブを収納するシースが挿入される共通挿入口と、
    該共通挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、
    該シース挿入通路と連通する該シース挿入口側に向けて縮径となり縮径チューブを縮径させるテーパー状の通路と、
    該テーパー状の通路と連通する該クリップユニット又は体外回収部品を収納する共通収納部と、を有し、
    該テーパー状の通路と該シース挿入通路の接続部には、該共通挿入口側に向けて拡径となるテーパー部と、該テーパー部の共通挿入口側の段差を形成してなることを特徴とする両用カートリッジ。
  12. 該共通収納部にクリップユニットが収納された請求項11記載の両用カートリッジ。
  13. クリップ留置部、クリップ基端部、縮径チューブ及び締付けリングからなるクリップユニットをクリップ装置に装着すると共に、クリップ装置のシース内に回収された体外回収部品を回収する治具であって、
    先端に先端突部を有する操作ワイヤを収容するシースが挿入されるか又はクリップ基端部と縮径チューブを収納するシースが挿入される共通挿入口と、
    該共通挿入口と連通するシースが通る内径を有するシース挿入通路と、
    該シース挿入通路の内径より小さい内径を有し、該シース挿入通路との接続部が縮径チューブを縮径させるテーパー状である中間通路と、
    該中間通路と連通する該シース挿入口側がクリップユニット誘導用筒体の基端部が当接する段差を有する縮径チューブとクリップ基端部を回収する回収部品収納部と、
    該回収部品収納部の先端側に位置し、該回収部品収納部と連通する該クリップユニット誘導筒体の移動用連絡通路とを有し、
    該クリップユニット誘導用筒体には、該クリップ基端部の少なくとも一部、該縮径チューブ及び締付けリングが収納され、
    該クリップユニット誘導用筒体の内腔の該共通挿入口側は、該共通挿入口側に向けて縮径となるテーパー部又はテーパー部を有する通路とし、該テーパー部又は該テーパー部を有する通路と該回収部品収納部の接続部は段差を形成し、
    回収された縮径チューブとクリップ基端部は、該回収部品収納部と該クリップユニット誘導用筒体で形成される空間内に回収されることを特徴とする両用カートリッジ。
  14. 離脱用の貫通孔を更に設置したものであって、該離脱用の貫通孔は、該クリップ基端部及び該縮径チューブを収納するシースが挿入される第2挿入口と、
    該第2挿入口と連通するシースが通る内径を有する第3シース挿入通路と、
    該第3シース挿入通路の内径より小さい内径を有し、該第3シース挿入通路との接続部が縮径チューブを縮径させるテーパー状であり、該接続部の反対側が出口となる出口通路とからなることを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の両用カートリッジ。
JP2007307352A 2007-11-28 2007-11-28 体外回収部品離脱用カートリッジ及び両用カートリッジ Expired - Fee Related JP5246393B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007307352A JP5246393B2 (ja) 2007-11-28 2007-11-28 体外回収部品離脱用カートリッジ及び両用カートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007307352A JP5246393B2 (ja) 2007-11-28 2007-11-28 体外回収部品離脱用カートリッジ及び両用カートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009125547A JP2009125547A (ja) 2009-06-11
JP5246393B2 true JP5246393B2 (ja) 2013-07-24

Family

ID=40817035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007307352A Expired - Fee Related JP5246393B2 (ja) 2007-11-28 2007-11-28 体外回収部品離脱用カートリッジ及び両用カートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5246393B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5427858B2 (ja) * 2011-09-15 2014-02-26 富士フイルム株式会社 結紮装置、及び内視鏡システム
WO2017015033A1 (en) * 2015-07-20 2017-01-26 Boston Scientific Scimed, Inc. Reloadable mechanical device for ligating living tissue and achieving hemostasis
JP6274233B2 (ja) * 2016-02-23 2018-02-07 住友ベークライト株式会社 クリップカートリッジシステム
CN115005921A (zh) 2016-08-22 2022-09-06 波士顿科学有限公司 带套管接合的止血可再装载夹持装置
CN110072477B (zh) * 2016-12-06 2022-09-20 波士顿科学国际有限公司 用于可重新加载的止血夹取装置的压缩联接器
JP7201714B2 (ja) * 2019-01-30 2023-01-10 オリンパス株式会社 クリップカートリッジ、および医療機器
CN113412091A (zh) * 2019-02-01 2021-09-17 太雄医疗器株式会社 匣盒及包括其的内窥镜用治疗装置
WO2021157057A1 (ja) * 2020-02-07 2021-08-12 オリンパス株式会社 カートリッジおよび連結部材脱離方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3720424B2 (ja) * 1995-09-08 2005-11-30 株式会社貝印刃物開発センター 替刃式メス用捨刃ケースにおける刃体挿入口部の開閉構造
JP4472217B2 (ja) * 2000-10-16 2010-06-02 オリンパス株式会社 生体組織のクリップ装置
US20060259049A1 (en) * 2003-03-17 2006-11-16 Sumitomo Bakelite Co., Ltd. Clip and clipping instrument for biological tissues
JP2006158668A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Olympus Corp 内視鏡用処置装置
JP4700608B2 (ja) * 2004-12-07 2011-06-15 オリンパス株式会社 内視鏡用処置具システム、および、処置具が内包されたカートリッジ
JP2007105204A (ja) * 2005-10-13 2007-04-26 Toshikazu Washimi 注射針取外し器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009125547A (ja) 2009-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5246393B2 (ja) 体外回収部品離脱用カートリッジ及び両用カートリッジ
US20170035420A1 (en) Locking shipping wedge
JPH0856951A (ja) 内視鏡用把持鉗子
EP1302151A3 (en) Endoscope system
JP2009082536A (ja) 内視鏡用結紮具及び内視鏡結紮システム
JP2007275542A (ja) クリップ装置
JP5246394B2 (ja) クリップ、クリップユニット及びクリップ装置
JP4480978B2 (ja) 医療用処置具
WO2015087939A1 (ja) 内視鏡処置具
US20090221870A1 (en) Endoscopic treatment instrument
US11771455B2 (en) Endoscopic resection assembly
JP3810157B2 (ja) 吸引生検具
CA2744213C (en) Clip for handling an endoscopic device
US8726453B2 (en) Medical suction clearing apparatus
US7264001B2 (en) Guidewire exit tool
JP2007283015A (ja) 内視鏡用クリップ装置
JP5233401B2 (ja) クリップ
KR20160079989A (ko) 내시경용 포셉
US20200046334A1 (en) Endoscopic reusable surgical device
CN113180783A (zh) 一种微创手术的夹持装置
JP2002253562A (ja) 医療用処置具
JP2005218755A (ja) 内視鏡用処置具及び内視鏡処置システム
JPH0838496A (ja) 内視鏡用把持鉗子
CN216933377U (zh) 一种微创手术的夹持装置
JP6135142B2 (ja) クリップケース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120711

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5246393

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160419

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees