JP5427858B2 - 結紮装置、及び内視鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、結紮装置及び内視鏡システムに関する。
一般に、内視鏡用の結紮装置は、手元操作部から延設される長尺状の可撓性シースの先端に、生体組織を結紮するためのクリップユニットが配置された構成となっている。クリップユニットは、シース内に挿通した操作ワイヤを手元操作部からシース軸方向に進退操作、シース軸回りに回転操作することで生体組織を所望の方向から結紮する。そして、最終的に操作ワイヤを手元操作側に強く牽引することで、クリップユニットは、生体組織を把持したまま体腔内に留置される。
この種の結紮装置では、クリップユニットと操作ワイヤのフックとの連結を手作業で行っているため、できるだけ連結作業が簡単となる構造にすることが望まれている。連結作業を簡単化した結紮装置としては、例えば特許文献1,2に提案されたものがある。
特許文献1の結紮装置は、クリップと、このクリップに嵌着される締付リングと、締付リング内に挿入されクリップと係合する連結部材と、連結部材と係合するフック部を有してクリップを締付リングで閉成させる操作部材とを有する構成である。この結紮装置によれば、フック部を連結部材と係合させることでクリップと操作部材とが連結し、操作部材の牽引により連結部材が破断して連結が解除されるようになっている。
また、特許文献2の結紮装置は、クリップの後端付近に、バネ性のある線材からなる連結環を、その後端部分をX状に交差させて解放した状態で取り付けて、X状開口部を形成している。また、操作ワイヤの先端には、軸線方向に直交する向きにピンを取り付けている。この構成の結紮装置によれば、連結環の後端のX状開口部からピンを連結環内に出し入れすることで、連結環とピンとを連結・連結解除可能となっている。
特開2002−191609号公報 特開2005−58627号公報
しかしながら、特許文献1の結紮装置は、連結解除後に不要な破断片が装置内に残留することになり、破断片が残ったままでは、次のクリップを装填することができない。そのため、1回の結紮動作ごとに不要な破断片を装置から取り除く操作が必要になり、手技時間の増大に繋がっていた。
一方、特許文献2の結紮装置は、連結部材を介さずに操作ワイヤとクリップユニットが連結されるので上記特許文献1の破断片の問題は解消するが、取り付け作業自体が困難であり、また、連結環の折り曲げ形状の微妙な誤差により連結解除時の力量が大きくバラついてしまうという問題があった。
そこで本発明は、操作ワイヤとクリップユニットとを直接連結させる結紮装置において、クリップ連結作業を容易に行うことができるとともに、連結解除時の解除力量のバラつきを抑えることができる結紮装置及び内視鏡システムを提供することを目的とする。
本発明は、下記構成からなる。
(1) 生体組織を結紮するための結紮装置であって、
可撓性を有する長尺状のシース部材と、
前記シース部材の基端側に配置された操作部と、
前記シース部材内に進退自在に挿通され前記操作部からの駆動力を伝達するための伝達部材と、
前記伝達部材の前記操作部とは反対側の前方先端に、前記シース部材の長手軸と同軸に着脱自在に連結されるクリップユニットと、
を備え、
前記伝達部材が、該伝達部材の前方先端に固定され前記クリップユニットと係合させるためのフックを有し、該フックは、フック前方先端から後側に向けて軸垂直断面の断面積が漸増する前方傾斜面、及び漸減する後方傾斜面がこの順で形成されており、
前記クリップユニットが、該クリップユニットの後端から突設され前記フックの受容空間を画成するアームと、該アームのアーム後端側から前方に向かって延出する係合爪部とを有し、
前記係合爪部の前方先端が前記フックの後方傾斜面に係合して前記クリップユニットと前記伝達部材とが連結した状態から、前記連結を解除する際に、前記係合爪部が前記後方傾斜面に当接し始めたときの、
前記後方傾斜面と前記シース部材の長手軸の垂直面との傾斜角度をψ、
前記後方傾斜面の前記係合爪部との当接点における前記係合爪部の当接方向と前記シース部材の長手軸とが成す角度をα、
前記伝達部材からの牽引力により、前記係合爪部と前記後方傾斜面との当接点で生じる力量ベクトルが、前記当接点における前記後方傾斜面の垂直方向との成す角度をβとすると、
前記角度ψ、α、βの関係が、α+β<ψを満足する結紮装置。
(2) (1)の結紮装置と、
前記シース部材が挿通される処置具挿通チャンネルを備えた内視鏡と、
を具備することを特徴とする内視鏡システム。
本発明に係る結紮装置及び内視鏡システムによれば、操作ワイヤとクリップユニットとを直接連結させる構成としつつ、クリップ連結作業を容易に行え、連結解除時の解除力量のバラつきを抑えることができる。
本発明の実施形態を説明するための図で、結紮装置の全体構成図である。 一部を切り欠いて示すクリップユニットの構成図である。 図2に示したクリップユニットの分解斜視図である。 (A)はクリップ本体の側面図、(B)は正面図である。 図4(B)のV1方向から見たクリップ本体の背面図である。 (A)は内側締付リング先端側の側面図、(B)は正面図、(C)は末端側の側面図である。 図6(B)におけるA‐A線断面図である。 (A)は外側締付リングを図示せずに示したクリップ本体と内側締付リングとの係合状態を示す斜視図、(B)は(A)のB‐B線断面図である。 (A)は外側締付リング先端側の側面図、(B)は正面図である。 図9のC‐C線断面図である。 外側締付リングと内側締付リングとの係合状態を示す断面図である。 結紮装置の手元操作部の断面図である。 図12に示す操作部本体の先端部、及びすり割り部の先端部付近の拡大断面図である。 操作ワイヤをスライダに固定する操作ワイヤ固定具の分解斜視図である。 スライダ本体の断面斜視図である。 先端シースの断面図である。 操作ワイヤの前方先端に固定されたフック及び誘い玉の正面図である。 図17のD‐D線断面図である。 クリップ本体とフックとの係合状態を示す部分破断斜視図である。 クリップケースの斜視図である。 クリップケースの分解斜視図である。 クリップケースの側面図である。 (A)〜(D)はクリップケースのクリップユニットをフックに装着する手順を示す説明図である。 図23(A)の下ケースにおけるA3部分の拡大図である。 図23(A)の下ケースにおけるA3部分の斜視図である。 (A),(B),(C)は、フックがクリップ本体の連結尾部に挿入されてから連結するまでの様子を段階的に示す説明図である。 フラップ部が閉じられる様子の拡大説明図である。 (A)はクリップ本体と外側締付リングとの連結状態を示す説明図で、(B)は(A)の連結状態から先端シースが屈曲した様子を示す説明図である。 誘い玉の代わりに誘いバネとした構成例を示す説明図である。 誘いバネの後端に誘い玉を配置した構成例を示す説明図である。 (A)〜(F)は先端シースからクリップユニットの腕部を拡開するまでの様子を示す説明図である。 (A)〜(E)は、先端シースから外側に突出させたクリップユニットの腕部の拡開と、生体組織を結紮するまでの動作を段階的に示す説明図である。 (A)は内側締付リングの拡開維持突起が基端部のスリット部に入り込む様子、(B)は拡開維持突起がスリット部の前方先端部に当接した様子を示す説明図である。 操作部本体を指掛けリングに対して回転操作する様子を示す説明図である。 腕部の抜け止め突起が外側締付リングの括れ部による段付部で係止された様子を示す説明図である。 図35のV2方向矢視図である。 結紮を完了したクリップユニットの状態を一部切り欠いて示す説明図である。 (A)はフックと連結尾部との係合状態、(B)はフックと連結尾部との連結解除開始状態を示す説明図である。 (A),(B),(C)はJ字爪部の係合解除の様子を段階的に示す説明図である。 (A)は一対の係合爪部を形成した部分構成図、(B)は(A)の下視図である。 (A)はアームに形成した開口内に係合爪部を配置した構成の部分構成図、(B)は(A)の下視図である。 腕部の屈曲点を中心に腕部長手方向に延設される補強リブを形成した構成を示す説明図である。 図42のE−E線断面図である。 フックの前方先端のフック部において、首下テーパ部とJ字爪部の先端とが当接し初めた状態の当接点に負荷される作用力を示す説明図である。 力量ベクトルWを模式的に示す説明図である。 (A)は首下テーパ部の傾斜角度 をψ0 より大きく設定した状態、(B)は首下テーパ部の傾斜角度 をψ0 より小さく設定した状態を示す説明図である。 首下テーパ部の当接点に当接するJ字爪部の当接方向を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態を説明するための図で、医療用処置具としての結紮装置の全体構成図である。
結紮装置100は、クリップ操作装置11と、このクリップ操作装置11に装填されるクリップユニット13を有して構成される。クリップ操作装置11は、図示しない内視鏡のチャンネル内に挿入され、体腔内に挿入される挿入部としての先端シース15と、先端シース15の基端側に配置される手元操作部17とを有する。先端シース15と手元操作部17との間は、基端シース19によって接続され、先端シース15内及び基端シース19内には、操作ワイヤ(伝達部材)21が軸線方向に進退自在に挿通されている。
先端シース15及び基端シース19は、例えば、ステンレス製密巻コイル等で作られた導入管で構成される。操作ワイヤ21は、ステンレス、NiTi合金等の適度な弾性を有する金属撚り線で形成されている。また、操作ワイヤ21の手元操作部17側とは反対側の前方先端には、その先端から順にフック23及び誘い玉25が固着されている。
クリップユニット13は、筒状体に形成される締付リング26と、締付リング26内に支持されるクリップ本体27とを備え、締付リング26が操作ワイヤ21の前方先端に設けられたフック23に装着される。
手元操作部17は、基端シース19の基端側を軸線周りに回動自在に固定した操作部本体33と、操作ワイヤ21に対して回転が規制された状態で接続されたスライダ35と、操作部本体33の末端に回転自在に設けられた指掛けリング37と、を備える。スライダ35は、操作部本体33に対して回転が規制され、且つシースの軸線方向に対して進退自在に配されている。
手元操作部17は、操作部本体33とスライダ35とを長手方向に相対移動することによって、先端シース15の先端で、操作ワイヤ21に接続されたクリップユニット13のシース軸線方向への進退移動が可能となる。また、操作ワイヤ21に接続されたクリップユニット13は、操作部本体33とスライダ35を軸線周りに回転させることによって、シース軸を中心とする回転が可能となる。
つまり、クリップ操作装置11は、スライダ35を指掛けリング37から離間する方向に移動させると、先端シース15から操作ワイヤ21が前方に突出する方向に移動し、逆にスライダ35を指掛けリング37に近づけると、操作ワイヤ21が先端シース15内に引き込まれる方向に移動する。また、操作部本体33とスライダ35を軸線周りに回転させると、スライダ35と共に操作ワイヤ21が回転する。操作ワイヤ21の前方端部側に装填されたクリップユニット13は、詳細は後述するが、フック23によって回転規制された状態で保持されている。よって、クリップユニット13は、操作ワイヤ21の延出によって繰り出され、操作ワイヤ21の回転によって回転駆動される。
操作ワイヤ21は、一端の回転を他端に伝えやすい特性のワイヤが好適に使用できる。例えば、回転飛びの生じにくいトルクワイヤ等であってもよい。また、ステンレス鋼材を伸線加工したケーブルとしてもよい。
以降の説明においては、結紮装置100の手元操作部17の指掛けリング37に向かう方向を基端方向、又は後方と称し、クリップ本体27の先端に向かう方向を遠位端方向、又は前方と称する。また、クリップユニット13の締付リング26の軸方向、及び先端シース15、基端シース19、操作ワイヤ21の軸方向を長手軸方向と称して説明する。
<クリップユニット>
次に、クリップユニット13の構成を詳細に説明する。
図2は一部を切り欠いて示すクリップユニットの構成図、図3はクリップユニットの分解斜視図である。クリップユニット13は、締付リング26と、クリップ本体27とを備え、締付リング26は、筒状体に形成される外側締付リング29と、この外側締付リング29の筒状体内部に挿入される内側締付リング31からなる。
クリップ本体27は、互いに拡開付勢された一対の腕部39,39と、腕部39,39の基端を連結するループ状に形成された基端部41と、基端部41の腕部39,39とは反対側(後方)に形成された連結尾部43とを有する。一対の腕部39,39は、締付リング26内に挿入されることで互いに閉成され、腕部39,39によって生体組織を把持することができる。
クリップ本体27,外側締付リング29,内側締付リング31は、いずれもステンレス鋼材等の金属材料で形成される。クリップ本体27は、弾性復元力を有する帯状の金属板材をU字型に折り曲げて形成される。外側締付リング29は、円筒形状の部材であり、内部に内側締付リング31を収容する。内側締付リング31は、弾性復元力により径方向外方に拡開付勢される一対のフラップ部45,45を備える。
外側締付リング29は、内側締付リング31のフラップ45,45に対応する位置に一対のフラップ突出用孔93,93が形成されており、内側締付リング31を収容されたときにフラップ45,45の一部をフラップ突出用孔93,93から半径方向外側に突出させている。
クリップユニット13は、この内側締付リング31が収容された外側締付リング29に、外側締付リング29の前方からクリップ本体27の基端部41及び連結尾部43を挿入することで形成される。このクリップユニット13には、クリップユニット13の後方から挿入され、操作ワイヤ21の先端に設けたフック23が係合される。
<クリップ本体>
図4(A)はクリップ本体の側面図、(B)は正面図、図5は図4(B)のV1方向から見たクリップ本体の背面図である。
クリップ本体27は、帯状金属板材を折り曲げ加工して、一対の腕部39、基端部41、及び連結尾部43が一体に形成されてなる。基端部41と連結尾部43は、クリップ本体27の長手方向中心軸に直交する平坦面を有する連結基部40から延設される。基端部41は、連結基部40から一対のループ部47,47が延設されてループ部47,47の腕部39側(ループ端部)が互いに当接することで全体がループ状に形成される。ループ部47,47は、互いに対称に配置されており、連結基部40とは反対側でそれぞれ腕部39,39に接続されている。
互いに当接するループ端部には、一方のループ部に係合孔49が形成され、他方のループ部に係合孔49と係合するズレ防止爪51が形成されている。係合孔49とズレ防止爪51が係合することで、一対の腕部39が長手軸方向及び長手軸方向に直交する方向にズレが生じることが防止される。また、一対のループ部47,47には、ループに沿ってスリット部53が形成されている。
ループ部47,47のループ端部から更に前方に延設された一対の腕部39,39は、対称に対向配置され弾性復元力を有する帯状の金属板状部材からなる。一対の腕部39,39は、基端部41から順に、一対の腕部39の拡開方向に直交する方向に所定幅を有する直線状板部57と、直線状板部57より幅広の抜け止め突起59と、引込み防止突起61がテーパ部65を介して形成された中間部63と、生体組織を挟み込み可能な先端部67とを備える。一対の腕部39は、クリップ本体27が有する弾性復元力によって、係合孔49とズレ防止爪51を中心として互いに拡開するように付勢されている。
一対の腕部39,39は、直線状板部57が、互いに内側に凸となるように円弧状に湾曲形成される。直線状板部57の先端側には外側に屈曲する第1屈曲点64aが設けられ、中間部63の引込み防止突起61近傍には内側に屈曲する第2屈曲点64bが設けられている。また、中間部63より先端側の第3屈曲点64cで内側に屈曲されることで、先端部67を形成している。
一対の先端部67,67は、クリップ本体27の有する弾性復元力によって一対の腕部39が開成しているときには、互いに大きく離間して、先端部67,67の間に挟持間隙69を形成する。一対の腕部39が閉成するときには、先端部67,67同士が互いに接近して生体組織を挟み込むことができる。なお、先端部67の先端は、図4に示すように、確実に生体組織を挟み込むことができるように、互いに噛合する鈍角の凸部と凹部を有する形状に形成されてもよく、直線状であってもよい。
連結尾部43は、基端部41の連結基部40から一対の腕部39とは反対方向に延びる一対の板状のアーム71と、アーム71の各後端71aからUターンして前方(腕部39の方向)に向けて延びる係合爪部としてのJ字爪部73とを有する。これら一対のアーム71は、フックの受容空間を画成する。各J字爪部73は、予め前方先端73aが互いに内側に傾いており、その傾きはアーム71よりも更に内側に傾いている。また、連結基部40から所定の幅で延設されたアーム71は、その中間位置が幅広に形成され、この幅広部による係合段部75が形成されている。
連結尾部43は、図5に示すように、基端部41から延設された一対の腕部39の中心を通る腕部中心線ACLと、基端部41の連結基部40から延設された一対の連結尾部43のアーム71中心を通る連結尾部中心線JCLとは、角度θ(例えば、40〜70°、好ましくは55〜60°)だけ位相が異なるように形成されている。即ち、一対の腕部39の拡開方向は、一対の連結尾部43の拡開方向とは角度θで交差するように形成されている。
また、基端部41のループ部47,47は、図5(図8(B)も参照)に示す狭小な括れ部50を介して連結基部40の平坦部側面に接続されている。一対のループ部47,47が括れ部50を介して連結基部40に接続されることで、腕部39,39が受ける外力が、括れ部50で緩和され、連結基部40や連結尾部43に変形が及ぶことを防止している。また、括れ部50は、連結尾部43から腕部39,39へ外力が及ぶことも防止している。
<内側締付リング>
図6(A)は内側締付リング先端側の側面図、(B)は正面図、(C)は末端側の側面図であり、図7は図6(B)のA‐A線断面図を示す。
内側締付リング31は、リング部77と、リング部77の片側端面77aから延設された一対のフラップ部45,45を有する。一対のフラップ部45,45は、リング部77の片側端面77aにおける直径方向2箇所の外縁位置から、軸線方向より解放端45aを僅かに拡開して形成されている。
フラップ部45,45が接続されたリング部77の片側端面77aには、一対の凹溝81,81が形成され、この凹溝81,81にクリップ本体27の係合段部75(図4参照)が係合する。また、リング部77の片側端面77aとは反対側の先端面77bには、後述する拡開維持突起55が、リング部77から径方向内側に向かう斜め前方に突出して形成されている。
一対のフラップ部45,45は、軸線方向に直交する径方向断面が円弧状に形成され、軸線方向中間位置には、相手側のフラップ部45に向けて径方向断面の円弧長が長くされた膨出部83がそれぞれ形成される。各膨出部83には、フラップ係止孔85,85が形成される。内側締付リング31は、一対のフラップ部45が閉じたときの外径が、外側締付リング29の内径と略同じか僅かに小さくなるように形成されている。
上記の内側締付リング31と、クリップ本体27とは、次のように係合する。
図8(A)は外側締付リングを図示せずに示したクリップ本体と内側締付リングとの係合状態を示す斜視図、(B)は(A)のB‐B線断面図である。クリップ本体27は、図8(A)に示すように、連結尾部43が内側締付リング31のリング部77に図中P1方向に挿入される。このとき、図8(B)に示すように、連結尾部43の係合段部75がリング部77の片側端面77aに形成された凹溝81に嵌り、係合段部75と凹溝81とが係合する。これにより、クリップ本体27を内側締付リング31から図8(A)のP2方向に引き出そうとしても、係合段部75と凹溝81とが当接して、双方の分離ができなくなる。
<外側締付リング>
図9(A)は外側締付リング先端側の側面図、(B)は正面図であり、図10は図9のC‐C線断面図である。
外側締付リング29は、円筒部87と、円筒部87の前方先端付近で縮径して形成された括れ部89と、括れ部89から更に前方先端側に向けて径が漸増するように延設されるテーパ部91と、を備える。円筒部87の内径寸法は、内側締付リング31のリング部77(図6参照)の外径寸法より僅かに大きく、外側締付リング29に内側締付リング31が内嵌可能である。また、円筒部87は、対向配置される一対のフラップ突出用孔93が軸線に沿って細長に形成されている。このフラップ突出用孔93の周縁となる各長辺93aの略中央には、フラップ開防止タブ95,95が円筒部87の円周方向で互いに接近する向きに突出して設けられている。
図9(A)に示すように、外側締付リング29の括れ部89の内面形状は、僅かに楕円形に形成され、長軸の直径DL、短軸の直径DSが互いに異なる寸法に形成されている。図9(A)のC−C線は、フラップ突出用孔93,93の円周方向孔幅の中心同士を結ぶ線であり、フラップ突出用孔93,93が形成される円周方向中心位置を表す。C−C線は、括れ部89の短軸に対して所定角度φ(例えば約45°)の傾きを有しており、前述したクリップ本体27の連結尾部43の位相角に合わせてフラップ突出用孔93,93が形成されている。
図10に示すように、円筒部87と括れ部89との内周面境界には、内径段部97が全周にわたって形成されている。円筒部87と括れ部89との間には、円筒部87の外径から括れ部89の外径近くまで軸線に沿って徐々に縮径する平面部79が、フラップ突出用孔93と略同じ周位置に一対形成されている。
このため、円筒部87と括れ部89との間の平面部79の領域に対する径方向断面形状は、平面部79による平行部と、円筒部87による円弧部を有する。この径方向断面形状は、内側締付リング31のリング部77(図6参照)の径方向断面形状と相似形状であり、外側締付リング29の内径は内側締付リング31のリング部77の外径より僅かに大きくされている。
図11は外側締付リング29と内側締付リング31との係合状態を示す断面図である。
外側締付リング29と内側締付リング31は、外側締付リング29の円筒部87に、内側締付リング31がリング部77側を先頭に挿入されることで係合する。内側締付リング31は、リング部77の先端面77bが括れ部89の内径段部97に当接して軸線方向に位置決めされる。また、内側締付リング31のリング部77の平坦部77cが、外側締付リング29の平面部79部分の内周面と嵌合し、内側締付リング31のリング部77と、外側締付リング29とが嵌合して、回転方向に位置決めされる。
更に、内側締付リング31の一対のフラップ部45に設けられたフラップ係止孔85に、外側締付リング29のフラップ開防止タブ95が挿入され、フラップ開防止タブ95がフラップ係止孔85の一辺85aに当接する。これにより、弾性復元力により拡開する一対のフラップ部45がフラップ開防止タブ95との当接によって必要以上に開くことが防止され、フラップ部45の拡開角度が、設計時に設定された所定の一定角度に確実に維持できる。
また、クリップ本体27のループ部47の最大外径は、外側締付リング29のテーパ部91に当接する寸法に設定されているため、一体にされた内側締付リング31とクリップ本体27は、外側締付リング29に対して後方へのズレが防止される。さらに、クリップ本体27は内側締付リング31と分離不能に係合している。このため、輸送時などの振動によってクリップ本体27と外側締付リング29とがずれることがない。
<手元操作部>
図12は結紮装置の手元操作部の断面図である。
手元操作部17は、前述したように、基端シース19の基端側を軸線周りに回動自在に固定した操作部本体33と、スライダ35と、指掛けリング37からなる。操作部本体33には、軸線方向に沿ったスリットの形成されたすり割り部99が設けてあり、スライダ35がこのスリットの形成範囲内で、軸線方向へ移動自在となっている。スライダ35は、スライダ本体115と操作ワイヤ固定具113からなる。
図13は図12に示す操作部本体33の先端部A1、及びすり割り部99の先端部付近A2の拡大断面図である。
操作部本体33の先端には固定金具107が設けられ、固定金具107の先端部107aには、操作ワイヤ21が挿通された基端シース19と、基端シース19を覆う保護用の折れ止めバネ111とが軸線に沿って挿入されている。この操作部本体33の先端には、キャップ109が圧入されている。
固定金具107の基端からは、基端シース19から繰り出された操作ワイヤ21がスライダ35に向けて延設されている。固定金具107の基端側に配置されたガイドパイプ105内には、座屈防止パイプ117に覆われた操作ワイヤ21が挿通されている。ガイドパイプ105は、すり割り部99の先端部付近まで延設され、座屈防止パイプ117をスライド自在に収容する。また、座屈防止パイプ117は、スライダ35まで延設され、操作ワイヤ21を直線状に保持する。
この座屈防止パイプ117は、その先端がガイドパイプ105に摺動自在に内嵌し、スライダ35がスライド操作されたとき、特に、スライダ35が指掛けリング37と反対方向に移動するとき、操作ワイヤ21の座屈発生を防止して安定した操作を可能とする。
ガイドパイプ105の基端側には、Oリング103とワッシャ101が設けてある。ワッシャ101は、操作部本体33の段差部33aに係止され、Oリング103の軸線方向移動を規制する。ワッシャ101の内径はOリング103の外径よりも小さく、Oリング103が後方に抜けないようになっている。また、ワッシャ101とガイドパイプ105、Oリング103とガイドパイプ105は、相互に隙間を有して配置されている。
ガイドパイプ105,Oリング103,ワッシャ101には、回転可能な適度の隙間を有して座屈防止パイプ117が挿通されている。ガイドパイプ105の内径は、座屈防止パイプ117が挿入可能で、かつ、操作ワイヤ21の遊びが少ない程度の寸法とされている。ガイドパイプ105と固定金具107とは、相互に回転自在となっている。Oリング103の内径と座屈防止パイプ117の外径は、軸線回りに回転自在で、かつ軸線方向には相互に摩擦抵抗が発生する程度の寸法関係になっている。なお、図13中の波線部分は溶着部分を示している。
図14は操作ワイヤ21をスライダ35に固定する操作ワイヤ固定具の分解斜視図、図15はスライダ本体の断面斜視図である。
スライダ35は、スライダ本体115と半割構造とされた操作ワイヤ固定具113とからなり、操作部本体33に嵌挿したスライダ本体にすり割り部99(図12参照)を挟んで互いに組み合わせたワイヤ固定具113を圧入固定することで構成される。組み合わされたスライダ本体115と操作ワイヤ固定具113は、すり割り部99に沿ってスライド移動可能となる。
図14に示すように、操作ワイヤ固定具113は、略半円形の上部ワイヤ固定具113aと下部ワイヤ固定具113bからなる。上部ワイヤ固定具113a及び下部ワイヤ固定具113bは、操作ワイヤ固定具113が半割された同一形状を有する。双方の固定具113a,113bは、座屈防止パイプ117の後端に固着されたカシメ金具119(図では潰した後の扁平形状で示す)を収容するための凹部121を有する。上部ワイヤ固定具113aと下部ワイヤ固定具113bとは、互いに係合し合う凹部123と突部125で組み合わされる。また、下部ワイヤ固定具113bは、図15に示すスライダ本体115の一対の係止爪129,129と係合して相対回転を防止すると共に位置合わせを行うための一対の凹溝127,127を有する。
座屈防止パイプ117をワイヤに被嵌した上にカシメ金具119を被嵌してカシメ金具を圧着工具等でかしめることで、座屈防止パイプ、ワイヤ、カシメ金具は一体となる。カシメ金具119は、かしめ工程により非円形となり、操作ワイヤ固定具113に対する相対回転が阻止される。これにより、座屈防止パイプ117は、座屈防止パイプ117に挿通された操作ワイヤ21と共に操作ワイヤ固定具113に固定される。
上記構成の手元操作部17により手技を施す際は、指掛けリング37に親指を掛け、同じ手の人指し指と中指をスライダ35に掛ける。また、クリップユニットを軸線回りに回転させるには、操作部本体33を回転操作する。
この操作部本体33の回転は、図13に示すように、操作部本体33からスライダ35及び操作ワイヤ21に伝達される。また、操作部本体33と固定金具107は回転自在に固定されているので、固定金具107を含むシース部19,15に操作部本体33の回転は伝達されない。つまり、操作部本体33を回転操作することにより、操作ワイヤ21が回転し、基端シース19及び先端シース15は回転しない。
<先端シース>
図16は、先端シースの断面図である。先端シース15の基端には、連結リング131を介して基端シース19の前方端部が溶着されている。先端シース15の内径は、外側締付リング29(図9参照)の外径よりも僅かに大きく、先端シース15の内部に外側締付リング29を収容可能にしている。先端シース15には、基端シース19から延びる操作ワイヤ21が挿通されて先端シース15から前方に向けて外側に突出する。操作ワイヤ21の遠位端である前方端部には、フック23及び誘い玉25がろう付け、又はレーザ溶接により固定されている。これにより、スライダ35(図12参照)を操作部本体33に対して軸線方向へスライドすると、そのスライド動作に従動して、操作ワイヤ21が先端シース15から前方に送り出される移動と、先端シース15に引き戻される移動との進退動作がなされる。
また、先端シース15又は基端シース19の内部には、操作ワイヤ21との間にリテーナコイル(リテーナ部材)201を配置している。リテーナコイル201は、ステンレス鋼材等の耐摩耗性の高い硬質金属からなり、断面円形に形成されている。先端シース15又は基端シース19の内周面と、操作ワイヤ21との間にリテーナコイル201を介在させることで、先端シース15又は基端シース19と操作ワイヤ21とが直接接触することなく、少ない接触面積でリテーナコイル201に接触する。
そのため、先端シース15又は基端シース19内で操作ワイヤ21を進退移動する際の抵抗や、操作ワイヤ21が回転する際の抵抗が小さくなり、よりスムーズに応答性良く操作ワイヤ21の操作が可能となる。また、リテーナコイル201の硬度が操作ワイヤ21と同程度であることで、リテーナコイル201と操作ワイヤ21との摺動による摩耗が抑えられる。
このリテーナコイル201の前方先端部は、誘い玉25に固着され、手元操作部側に向けて延設されている。クリップユニットの装着されるシース先端側にリテーナコイル201が配置されることで、湾曲する機会の多いシース先端部分に対する接触抵抗が低減できる。このため、先端シース15が複雑に湾曲された場合でも、操作ワイヤ21の軸線方向の進退移動や回転がスムーズに行える。また、誘い玉25に固着することで、リテーナコイル201の配置場所が操作ワイヤ21の先端からずれることがない。
また、リテーナコイル201の後端部は、先端シース15、操作ワイヤ21に固定されない自由端となっている。これより、リテーナコイル201が先端シース15内で伸縮自在となり、自由端の回転規制がないため、先端シース15の曲げ挙動等の追従性が高まる。
また、リテーナコイル201は、隣り合うコイルが接触するような密巻状態よりも、隙間を有する螺旋状の粗巻き状態であることが好ましい。粗巻き状態にすることで、接触面積がより減少して、接触抵抗を一層低減できる。また、シース内を洗浄する際に、洗浄液の循環が良好となり、洗浄性を向上できる。
更に、リテーナコイル201の巻方向は、先端シース15、基端シース19の密巻コイルに対する巻き方向と逆向きであることが好ましい。また、リテーナコイル201の巻方向は、操作ワイヤ21の撚り線の巻方向と逆向きであることが好ましい。その場合、シース部材内面の素線間隙間、操作ワイヤ21を構成する素線間隙間にリテーナコイル201が入り込んで操作抵抗が増大することを防止できる。これにより、リテーナコイル201と操作ワイヤ21の捻れ特性が平均化されてシースの湾曲特性にムラがなくなる。
<フック>
図17は、操作ワイヤ21の前方先端に固定されたフック23及び誘い玉25の正面図、図18は図17のD‐D線断面図である。
操作ワイヤ21の前方先端にろう付け又はレーザ溶接で固定されたフック23は、外側締付リング29(図9参照)の内径より小さな最大外径を有し、外側締付リング29内に挿入可能に構成される。フック23は、前方先端からフック部135、首下拡径部(拡径部)137、及びフック後端拡径部139と、が一体に形成されている。フック部135は、フック前方先端から後側に向けて軸垂直断面の断面積が漸増する先端テーパ部(前方傾斜面)141、及び漸減する首下テーパ部(後方傾斜面)143がこの順で形成されている。首下テーパ部143の傾斜角度は、軸線方向に対して、例えば90〜135°の角度に設計されており、詳細を後述するように、係合している連結尾部43のJ字爪部73を変形させて係合解除するときの力量の大きさを制御する。なお、フック23の断面は円形に限らず、角錐形状等、他の形状であってもよい。
首下拡径部137は、前方及び後方がテーパ状に形成されると共に、クリップ本体27の連結尾部43(図4参照)が備えるJ字爪部73と係合するキー溝145が、首下拡径部137の外周面の一部に形成されている。首下拡径部137は、フック23とクリップ本体27の連結尾部43とが連結したとき、フック23と連結尾部43との同軸性を保ち、係合の安定性を確保する。また、フック後端拡径部139は、小径部147と、小径部147の後端に形成された大径部149と、を備える。
<誘い玉>
誘い玉25は、フック23の後方にフック23から離間して操作ワイヤ21にろう付け又はレーザ溶接で固定されている。フック23と誘い玉25とが離間して操作ワイヤ12に固定されることで、双方の間の操作ワイヤ21が湾曲して、互いの動きの自由度が向上する。誘い玉25の前方端部には先端テーパ部151が形成され、後方端部には後端テーパ部153が形成されている。先端テーパ部151は、外側締付リング29内に誘い玉25を案内してスムーズに挿入させる効果がある。後端テーパ部153は、クリップユニット13を先端シース15内に引き込むとき、先端シース15に誘い玉25を案内してスムーズに収容させる効果がある。
後端テーパ部153は、フック23とクリップユニット13が連結したときに、外側締付リング29の後端から後方に露出する長さに設定されている。これにより、後端テーパ部153は、クリップユニット13全体が先端シースから完全に外側へ突出した場合でも、先端シースの前方端部とクリップユニット13の後方の端部とが干渉することなく、スムーズに先端シース15内に引き込むことができる。
図19は、クリップ本体とフックとの係合状態を示す部分破断斜視図である。
クリップ本体27は、フック23とクリップユニット13とが連結すると、連結尾部43のJ字爪部73がキー溝145に係合して軸線方向回りの回転位置が規制される。また、J字爪部73の前方先端73aが首下テーパ部143に係合して軸線方向の位置が位置決めされる。この状態では、キー溝145は、クリップ本体27の連結尾部43(J字爪部73)と係合しているので、操作ワイヤ21の回転力をクリップ本体27に伝達することができる。
<クリップケース>
上記構成のクリップ操作装置11においては、操作ワイヤ21の前方先端に設けたフック23にクリップユニット13を装着し、クリップユニット13の一対の腕部で生体組織を結紮する。このクリップユニット13は、図20に斜視図を示すクリップケース161に予め収容されており、この収容された状態から、操作ワイヤ21の前方先端のフック23をケース内に挿入することで、フック23にクリップユニット13を装着する。
図21にクリップケースの分解斜視図を示した。クリップケース161は、上ケース163と下ケース165とからなり、双方を組み合わせて構成される。クリップユニット13は、組み合わされた上ケース163と下ケース165との間に形成されるクリップ収納室167に配置される。上ケース163と下ケース165は、上ケース163に形成された複数の係合爪171が、下ケース165に形成された爪係合部173に係合することで一体化される。
図22にクリップケースの側面図を示した。上ケース163は、厚み方向に薄く形成されたシース押さえ部169を有する。また、下ケース165のシース押さえ部169に対応する位置には、滑り止めとなる凹凸パターン175が形成され、クリップケース161を把持した際のグリップ性を高めている。
<クリップユニットの装着>
図23(A)〜(D)にクリップケースのクリップユニットをフックに装着する手順を示した。図23(A)に示すように、クリップユニット13は、予めクリップ収納室167に配置されている。
クリップユニット13をクリップ装着装置に装着するには、まず、先端シースを図20に示すクリップケース161のシース誘い込み部177からシース挿通部179に挿入する。そして、先端シースの前方先端がシース挿通部179の奥に突き当たるまで押し込む。この状態で、図22に示すように先端シース15をクリップケース161に押し当てたまま、クリップケース161を厚み方向に狭持する。
図23(A)の下ケース165におけるA3部分の拡大図を図24に、A3部分の斜視図を図25に示した。
図24、図25に示すように、先端シース15の前方先端は、シース突き当て部180に当接する位置までシース挿通部179に押し込められる。そして、外側締付リング29は、凹曲面状の締付リング保持部181に載置された状態で、前方先端のテーパ部91が締付リング突き当て部183に当接する。これにより、クリップユニット13が図24のQ方向へ抜け出ることを防止する。つまり、フックを挿入することでクリップユニット13に前方へ押す力が加えられても、クリップユニット13とクリップケース161との相対位置は変化しない。このため、クリップユニット13がクリップケース161と接触して破損することが防止される。
また、外側締付リング29の外周が、その外周面に対応した締付リング保持部181に保持されるため、外側締付リング29はクリップケース161内で精度良く保持され、外側締付リング29を軸ずれなく配置できる。よって、先端シース15をクリップケース161に挿入する際に、先端シース15の前方端部と外側締付リング29の後方端部が干渉することがない。
なお、クリップケース161内に載置されるクリップユニット13は、内側締付リング31のフラップ部45がフラップガイドテーパ部185に接触して、基端側に抜けないように付勢されている。これにより、クリップユニット13の自重、輸送時の振動、クリップケースの取扱いによって、クリップユニット13がクリップケース161から離脱することはない。
そして、手元操作部17のスライダ35を前方に移動させ、操作ワイヤ21を延出することで、先端シース15の先端からフックを外側に突出させる。図26(A),(B),(C)は、フック23がクリップ本体27の連結尾部43に挿入されてから連結するまでの様子を段階的に示している。図26(A)に示すように、フック23が連結尾部43との係合を開始した状態から、図26(B)に示すように、連結尾部43のJ字爪部73が、フック23の首下拡径部137を乗り越えた状態となり、図26(C)に示すように、J字爪部73の前方先端73aがフック23の首下テーパ部143に係合することで、フック23とクリップ本体27との連結が完了する。
次に、手元操作部17のスライダ35を後方に移動させて操作ワイヤ21を後方に牽引する。すると、図23(B)に示すように、外側締付リング29から半径方向外側に突出したフラップ部45が閉じられる。図27にフラップ部が閉じられる様子の拡大説明図を示す。操作ワイヤ21を後方に牽引すると、J字爪部73の前方先端73aがフック部135の首下テーパ部143に当接して、牽引力がクリップユニット13に伝達される。クリップユニット13がクリップケース161に対して基端側へ引き出されると、フラップ部45の解放端45aは、クリップケース161のフラップガイドテーパ部185に当接しつつ、徐々に開度を減少させて、最終的に外側締付リング29の外径程度にまで閉じられる。
外側締付リング29の外径までフラップ部45の解放端45aが閉じられると、図23(C)に示すように、クリップユニットが先端シース15内に挿入される。フラップ部45が閉じられるときの力量は、クリップ本体27の基端部41(図4参照)のループ部47が潰されて外側締付リング29に引き込む力量よりも十分に小さく設定されている。そのため、フラップ部45は確実に閉じられる。
また、フラップ部45が閉じられると、フラップ部45のフック受け部187が、フック23のフラップ当接テーパ部189に当接する。このフック受け部187の当接によって、フック23と内側締付リング31との相対移動が規制され、操作ワイヤ21によるフック23の軸線方向に対する進退運動を内側締付リング31に直接伝達できるようになる。つまり、フラップ部45が閉じられた後のフック23からクリップユニット13への力の伝達位置は、J字爪部73とフック23の首下テーパ部143との係合位置から、フック受け部187とフック23のフラップ当接テーパ部189との係合位置にバトンタッチされる。
更に、操作ワイヤ21を後方に牽引すると、図23(D)に示すように、クリップユニット13が先端シース15内に格納される。クリップユニット13の格納時に、クリップ本体27の腕部39は、クリップケース161、内側締付リング31のリング部77(図6参照)にガイドされ、閉成されながら先端シース15内に挿入される。
以上で、図1に示すクリップ操作装置11にクリップユニット13が装着された状態となる。
<結紮操作>
次に、図1に示す結紮装置100により生体組織を結紮するための操作を説明する。
(鉗子チャンネル内のシース挿通)
内視鏡の術者は、結紮装置100の先端シース15内にクリップユニット13を格納した状態で、内視鏡の処置具挿通路である鉗子チャンネル内に挿通する。このとき、クリップ本体27と外側締付リング29との連結形態は、図28(A)に示す直線状態から、先端シース15の屈曲に対して追従して湾曲した図28(B)に示す状態となる。フック23と誘い玉25は、離間して操作ワイヤ12に固定されるため、双方の間の操作ワイヤ21が湾曲でき、互いの動きの自由度が向上する。
外側締付リング29は硬質な金属材料で構成される。そのため、外側締付リング29の長手方向長さは、内視鏡に対する挿通のし易さを決定し、外側締付リング29の全長は短くすることが望ましい。
図29に示すように、誘い玉25は外側締付リング29の後方で操作ワイヤ21の外側に配置した誘いバネ191としてもよい。誘いバネ191は、操作ワイヤ21の軸線方向への進退動作のストローク全域で、誘いバネ191の後端が常に先端シース15内に挿入される長さに設定することで、上記の屈曲追従性と先端シース15への誘い込み性を確保できる。
また、図30に示すように、誘いバネ191Aの後端に後端テーパ部25aを有する誘い玉25Aを配置してもよい。誘い玉25Aは、操作ワイヤ21にろう付け又は溶着により固定されている。誘いバネ191Aは、フック23と誘い玉25Aとの間で付勢されずにフリーに配置されている。この構成によれば、誘いバネ191Aの後端が先端シース15から突出する長さに設定された場合でも、先端シース前方の端部15aと誘いバネ191Aが干渉せずに先端シース15内に引き込まれる。よって、上記の屈曲追従性と先端シース15への誘い込み性を確保でき、誘いバネ191Aの全長を短く設定できるため、更に屈曲性が向上する。
(先端シースからのクリップ突出)
図31(A)〜(F)に先端シースからクリップユニットの腕部を拡開するまでの様子を示した。
図31(A)に示すように、先端シース15内にクリップユニットが収納された状態から、手元操作部からの操作により、操作ワイヤを前方に向けて繰り出すことでクリップユニット13を先端シース15の前方先端から外側へ突出させる。図31(B)は、先端シース15から腕部39が外側に突出し始めた様子を示している。
更にクリップユニット13を先端シース15から外側に突出させると、図31(C)に示すように、腕部39が徐々に拡開する。そして、図31(D)に示すように、外側締付リング29のフラップ突出用孔93が先端シース15から完全に抜け出ると、一対のフラップ突出用孔93からフラップ部45が弾性復帰して、それぞれ径方向外側に開く。フラップ部45は、フラップ係止孔85の一辺85a(図11参照)にフラップ開防止タブ95が係止される規定の開き角で保持される。
そして、図31(E)に示すように、フラップ部45が確実に開かれるまでクリップユニット13を先端シースから更に外側に突出させて、図31(E)に示すように、操作ワイヤを基端側に牽引することでクリップユニット13を後方に引き戻す。このとき、フラップ部45の解放端45aは、先端シース15の先端面15aに当接する位置で停止する。
つまり、フラップ部45は、クリップユニット13と先端シース15との軸線方向位置を決定するストッパとして機能する。フラップ部45の径方向外側への開き角は、外側締付リング29,内側締付リング31の設計寸法により定まり、先端シース15によらずに開き角度は一定である。そのため、クリップユニット13と先端シース15との軸芯にずれや傾斜が生じても、フラップ部45が設計された開き角に高精度で開いているので、先端シース15の先端面15aにフラップ部45の解放端45aが確実に突き当たり、正確な位置でストッパとして機能する。
(腕部の開閉動作)
次に、生体組織を把持するための腕部の開閉動作について説明する。
図32(A)〜(E)は、前述の先端シースから外側に突出させたクリップユニットの腕部の拡開と、生体組織を結紮するまでの動作を段階的に示している。
先端シース15内に格納されたクリップユニット13は、クリップ本体27の腕部39が閉じるため、閉じ癖が付いて開き角が減少する。この開き角の減少分を基端部41の塑性変形により補う。
図32(A)に示すクリップ本体27の基端部41は、操作ワイヤの牽引により外側締付リング29の括れ部89に挿入されると、図32(B)に示すようにループ部47,47が窄んで塑性変形する。つまり、クリップ本体27の基端部41の外径は、外側締付リング29の括れ部89における長軸側の内径DS(図9参照)よりも大きく形成されている。そのため、クリップ本体27の基端部41を外側締付リング29内に引き込むと、基端部41のループ部47,47は両脇側から押し潰される。
基端部41のループ部47,47が潰れることで、クリップ本体27の腕部39,39は、ズレ防止爪51を支点として拡開運動する。これにより、図32(B)に示すように、腕部39,39は、大きく拡開して、十分な量の組織を把持できる開き寸法になる。
この腕部39,39が拡開するタイミングは、操作ワイヤの牽引に抵抗力が発生したタイミングとして術者に伝えられる。つまり、図33(A)に示す内側締付リング31の拡開維持突起55は、操作ワイヤの牽引によりクリップ本体27の基端部41が基端側(図中の下側)に移動して、基端部41に形成されたスリット部53に入り込む。そして、更に操作ワイヤを牽引すると、図33(B)に示すように、拡開維持突起55は、スリット部53の前方先端部55aに当接して、操作ワイヤの牽引に対して抵抗力を発生させる。
この抵抗感により、術者は腕部39,39が最大に開いたことを容易に認識でき、腕部39,39が最大に開いた状態で操作ワイヤの牽引操作を一旦停止させることができる。
(クリップ回転操作)
図32(C)に示すように、術者は、腕部39,39を拡開維持させた状態で、先端シースに装着されたクリップユニット13を体腔内の処置位置に移動させる。そして、処置の向きに合わせてクリップユニット13を回転させる。この回転操作は、前述したように、図34に示す操作部本体33を軸線周りに回転させることで行う。
(結紮開始)
次に、図32(C)に示すように、術者は腕部39,39を狙った処置位置(患部195)にセットして、手元操作部17のスライダ35(図34参照)を後方、即ち、指掛けリング37側に引く。これにより、図32(D)に示すように、腕部39,39が閉じられて患部195が狭持される。このとき、腕部39,39の湾曲した直線状板部57(図4参照)は、外側締付リング29の括れ部89(図9参照)における長軸(DL)側の内径位置と摺接しながら、クリップの結紮動作が行われる。
また、このとき、図33に示すクリップ本体27の基端部41において、スリット部53に形成された拡開維持突起55は塑性変形して、クリップ本体27と内側締付リング31との係合状態は解除される。拡開維持突起55は、10〜20N程度の力量で塑性変形するように設定されており、患部195を腕部39,39で狭持するときの操作力で内側締付リング31との係合を容易に解除できる。
これにより、クリップ本体27は更に後方への移動が可能となり、スライダ35を指掛けリング37側へ後退操作することで、図32(E)に示すように、クリップ本体27は外側締付リング29内に挿入されていく。
(結紮状態)
腕部39,39を完全に閉じると、図35に示すように、腕部39の一部で幅広に形成された抜け止め突起59が、外側締付リング29の括れ部89による段付部89aで係止される。これにより、クリップ本体27が外側締付リング29の前方に抜け落ちることを防止でき、腕部39,39による結紮状態が保持される。
更にクリップ本体27を後方(図中下方)に移動させると、腕部39のテーパ部65、引込み防止突起61が括れ部89の(図9参照)の短軸(DS)側の内径位置に当接して、それ以上、クリップ本体27が外側締付リング29内に引き込まれないようになる。
図36に図35のV2方向矢視図を示した。
前述したように、括れ部89の内面形状は、楕円形に形成され、長軸の直径DL、短軸の直径DSが互いに異なる寸法に形成されている。括れ部89の長軸は、クリップ本体27の一対の腕部39,39が拡開する方向と一致するように設定されている。これにより、基端部41のループ部47,47(図4参照)と当接して、一対の腕部39の拡開量を制御する。また、括れ部89の短軸は、一対の腕部39,39が有する各引込み防止突起61の幅方向と平行に設定されている。これにより、クリップ本体27が外側締付リング29内に収容される際、引込み防止突起61と係合してクリップ本体27の引込み量を制御する。
(クリップユニットのリリース)
図37は結紮を完了したクリップユニットの状態を一部切り欠いて示す説明図である。
クリップ本体27の腕部39に形成された引込み防止突起61と、外側締付リング29の括れ部89とが係合された状態で、更にフック23の引張力量を増加させると、フック23と、クリップ本体27の連結尾部43との係合部にも引張力が作用するようになる。
図38(A)はフックと連結尾部との係合状態、(B)はフックと連結尾部との連結解除開始状態を示す説明図である。図38(A)に示すように、フック23のフック部135は、先端テーパ部141の最大外径位置から後方に形成された首下テーパ部143に、連結尾部43のJ字爪部73の前方先端73aが当接する。この状態からフック23を連結尾部43に対して後方に引き戻すと、図38(B)に示すように、J字爪部73は、径方向外側に押し広げられ、首下テーパ部143との係合が解除される。
図39(A),(B),(C)はJ字爪部の係合解除の様子を段階的に示す説明図である。
図39(A)に示すように、連結尾部43のJ字爪部73の前方先端73aが首下テーパ部143に当接する状態からフック23を後方に引き戻すと、J字爪部73の前方先端73aが、首下テーパ部143を滑りながら径方向外側に広がる。そして、図39(B)に示すように、J字爪部73の前方先端73aがフック部135の最大外径を超えて径方向外側に広がると、図39(C)に示すように、フック23が連結尾部43から抜け出て、フック23と連結尾部43との係合が解除される。
これにより、患部等の体内組織を結紮したクリップユニットを体腔名内に留置した状態で、クリップ操作装置を体腔内から退避させることが可能になる。
<クリップ本体の他の例>
図40(A),(B)、及び図41(A),(B)は、それぞれ連結尾部43の他の構成例を示している。
図40(A)は一対の係合爪部73A,73Aを形成した部分構成図、図40(B)は(A)の下視図である。この構成例では、一対の係合爪部73A,73Aをアーム71Aの後端71aを中心に、それぞれ前方に向けて延設している。係合爪部73A,73Bは、図40(B)に示すように、連結尾部43Aが収容するフックの中心軸に向かう内側に傾いている。
この構成によれば、一対の係合爪部73A,73Bが、それぞれフックの後方傾斜面に当接するので、クリップユニットとフックとの連結強度を高めることができる。また、係合爪部は2本に限らず、3本以上の複数本として構成してもよい。
また、係合爪部73A,73Bからの負荷が均等に加わり、71Aに加わる曲げモーメントが低減されるため、連結強度を高めることができる。
また、図41(A)はアーム71Bに形成した開口内に係合爪部を配置した構成の部分構成図、図41(B)は(A)の下視図である。この構成例では、アーム71Bの後端71a近傍に開口199を形成し、この開口199内に係合爪部73Bを後端71a側から前方に向けて延設している。この係合爪部73Bは、上記同様にフックの中心軸に向かう内側に傾いている。
この構成によれば、係合爪部73Bを簡単に構成できるので、製造、組み立てが容易になる。
前述したクリップ本体27は、平坦状の金属板を折り曲げ加工して形成しており、腕部39,39には結紮時に大きな力が負荷される。そこで、図42に示すように、クリップ本体27Aは、腕部39,39の第2屈曲点64bを中心に腕部長手方向に延設される補強リブ197,197を形成して、強度を高めた構成としている。補強リブ197,197は、一対の腕部39,39が向かい合う内側に膨らむように形成されている。
図43は、図42のE−E線断面図である。補強リブ197は、腕部39の板厚方向にプレスして形成される。この補強リブを設けることにより、クリップ本体27の強度が高まるため、より強い生体組織の結紮が行え、また、腕部をより細く形成してクリップ本体を小型化することもできる。
<連結解除力量の説明>
次に、図39(A)に示す連結尾部43のJ字爪部73の前方先端73aが首下テーパ部143に当接する状態から、図39(C)に示す連結解除の状態に至るまでの、連結解除に必要な力量の設定について説明する。
図39(A)に示す状態は、J字爪部73の前方先端73aが首下テーパ部143に当接し始めた状態であり、そのときの作用力を、図44を参照して説明する。図44は、フック23の前方先端のフック部135において、首下テーパ部143とJ字爪部73の前方先端73aとが当接し始めた状態の当接点Oに負荷される作用力を示している。図示例のJ字爪部73は、首下テーパ部143の傾斜面に対してL1方向に当接している。
首下テーパ部143の傾斜面は、フック23の軸L0(先端シース15の長手軸である軸線に一致する)回りに円環状に形成され、軸L0と平行な断面が直線状となっている。つまり、首下テーパ部143の傾斜面は、軸L0に対する垂直面から角度ψだけ傾斜して全周にわたって形成されている。この状態で操作ワイヤに牽引力が印加されると、フック23の当接点Oでは、J字爪部73の前方先端73aに対して、抗力となる力量ベクトルWが発生する。
この力量ベクトルWについて図45を用いて模式的に説明する。
いま、力量ベクトルWが操作ワイヤによる牽引方向と平行な方向、即ち、軸L0と一致する方向に発生するように首下テーパ部143の傾斜角をψ0に設定された状態を考える。力量ベクトルWは、首下テーパ部143の傾斜面に垂直な垂直抗力Nと、傾斜面に平行な摩擦力μN(μは摩擦係数)とに分解できる。O点であるJ字爪部73の前方先端73a(図44参照)に掛かるスラスト方向の力Tは、垂直抗力Nと摩擦力μNから(1)式により求められる。
T = f2 − f1 = Nsinψ0 − μNcosψ0 ・・・(1)
同様に、軸L0方向の力Fは(2)式により求められる。
F = Ncosψ0 + μNsinψ0 ・・・(2)
また、力Fは(1)、(2)式より(3)式で表すことができる。
F = T(sinψ0+μcosψ0)/(cosψ0−μsinψ0) ・・・(3)
力量ベクトルWによるスラスト力f1,f2 は、図45に示すようにf1,f2 が等しい場合、操作ワイヤからの牽引力が増加しても、J字爪部73は首下テーパ部143の傾斜面を移動しない。この場合、フックとクリップユニットとの係合は解除されない。
一方、図46(A)に示すように、首下テーパ部143の傾斜角度ψ1 をψ0 より大きく設定して、スラスト力f2 がf1 より大きくなると、J字爪部73は首下テーパ部143の傾斜面を図中左側に滑り出す。この場合、O点で示すJ字爪部73の前方先端73aが首下テーパ部143の傾斜面の縁部から外れて(図38(B)参照)、最終的にフックとクリップユニットとの係合が解除される。
また、図46(B)に示すように、首下テーパ部143の傾斜角度ψ2 をψ0 より小さく設定して、スラスト力f1 がf2 より大きくなると、J字爪部73は首下テーパ部143の傾斜面を図中右側に滑り出すようになる。この場合、フックとクリップユニットとの係合は解除されない。
つまり、フックとクリップユニットとの係合が解除されるためには、首下テーパ部143の傾斜角度ψを、力量ベクトルWが操作ワイヤによる牽引方向(軸L0)と一致する場合の傾斜角度ψ0よりも大きく設定する必要がある。
また、図44に示す首下テーパ部143の当接点Oに当接するJ字爪部73の当接方向L1に対しても、フックとクリップユニットとの係合が解除される条件がある。図47に示すように、首下テーパ部143の傾斜面のJ字爪部73との当接点OにおけるJ字爪部73の当接方向L1と軸L0とが成す角度をαとする。また、操作ワイヤからの牽引力により、J字爪部73と首下テーパ部143の傾斜面との当接点Oで生じる力量ベクトルWが、当接点Oにおける首下テーパ部143の傾斜面の垂直方向との成す角度をβとする。
このとき、J字爪部73の当接方向L1が垂直抗力Nの方向に近づくほど、当接点OにおけるJ字爪部73の前方先端73aに対する首下テーパ部143の傾斜が実質的に小さくなり、J字爪部73が首下テーパ部143を滑りにくくなる。つまり、J字爪部73が首下テーパ部143で滑りが生じる限界の当接方向L1の角度は、力量ベクトルWの方向とL1とが一致する角度となる。また、J字爪部73の前方先端73aの当接方向を、力量ベクトルWの方向よりも軸L0からの傾斜角が小さい角度、或いは、軸L0と平行な角度から、更にJ字爪部73の延設方向の先端がフック23の半径方向外側に向く傾斜範囲にすると、J字爪部73が首下テーパ部143の傾斜面で安定して滑り出す。
以上のことより、首下テーパ部143の傾斜角度ψと、角度αと、角度βとの関係が(4)式を満足するとき、J字爪部73が首下テーパ部143を滑り、フックとクリップユニットとの係合が解除される。
α + β < ψ ・・・(4)
なお、(4)式で示す関係を満足する状態は、首下テーパ部143の傾斜角度ψが図45、図46(B)の状態のように、ψ0以下である状態を含まない。
図44は(4)式を満足する状態であって、フック23を後方(図中下方)に引き戻すと、J字爪部73の前方先端73aが、首下テーパ部143を滑りながら径方向外側に広がる。そして、J字爪部73の前方先端73aがフック部135の最大外径を超えて径方向外側に広がると、フック23が連結尾部43から抜け出て、フック23と連結尾部43との係合が解除される。
このように、本構成においては、連結尾部43のJ字爪部73を変形させて係合解除するときの係合解除力量を、首下テーパ部143の傾斜角やJ字爪部73の当接方向を適正に設計することで、正確に制御できる。また、フック23の首下テーパ部143の傾斜面は、軸L0と平行な断面が直線状であるため、J字爪部73の滑り挙動が傾斜面の位置によらず均一となり、係合解除力量が一定となる。これにより、係合解除力量のばらつきを抑えることができる。また、連結と連結解除が同一位置で行われるため、係合解除によって不要な破断が発生しない。そのため、引き続き次のクリップの装填作業をすることができ、手技時間の短縮が可能となり、結紮装置の構造も簡略化できる。
また、本構成によれば、J字爪部73等の係合爪の変形形態、或いは破壊形態を制御でき、解除力量のばらつきを小さく抑えることができる。また、係合爪の変形や破壊の形態を制御しない場合は、係合爪が外側に逃げる形態の他に、係合爪が軸方向圧縮力を受けて折れ曲がり、これにより係合解除される形態等とすることが考えられる。
以上説明したように、本結紮装置100は、結紮装置として用いるものに限らず、フックと係合爪部を有する他の内視鏡用処置具に転用することもできる。また、上記の結紮装置100を、内視鏡のシース部材が挿通される処置具挿通チャンネルに挿通して、体腔内に導入することで、円滑な内視鏡処置が可能な内視鏡システムを構成できる。
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 生体組織を結紮するための結紮装置であって、
可撓性を有する長尺状のシース部材と、
前記シース部材の基端側に配置された操作部と、
前記シース部材内に進退自在に挿通され前記操作部からの駆動力を伝達するための伝達部材と、
前記伝達部材の前記操作部とは反対側の前方先端に、前記シース部材の長手軸と同軸に着脱自在に連結されるクリップユニットと、
を備え、
前記伝達部材が、該伝達部材の前方先端に固定され前記クリップユニットと係合させるためのフックを有し、該フックは、フック前方先端から後側に向けて軸垂直断面の断面積が漸増する前方傾斜面、及び漸減する後方傾斜面がこの順で形成されており、
前記クリップユニットが、該クリップユニットの後端から突設され前記フックの受容空間を画成するアームと、該アームのアーム後端側から前方に向かって延出する係合爪部とを有し、
前記クリップユニットと前記伝達部材との連結時に、前記係合爪部の前方先端が前記フックの後方傾斜面に当接する結紮装置。
この結紮装置によれば、操作部から伝達部材を前方に繰り出して、シース部材の前方先端に配置されたクリップユニットに対してフックを挿入する動作を行うと、クリップユニットの係合爪部にフックが挿入され、係合爪部が後方傾斜面に当接するようになる。フックがここまで挿入されると、伝達部材を後方に牽引した際、係合爪部が後方傾斜面に当接して係合が維持され、更に牽引力を増やすと、係合爪部と後方傾斜面との係合が解除される。これにより、連結及び連結解除の操作が容易に行え、連結解除を行う際の解除力量が後方傾斜面等の設計形状により正確に設定でき、安定した連結解除を行える。
(2) (1)の結紮装置であって、
前記クリップユニットが、一対の腕部と、該腕部の基端側を連結する連結基部とを有するクリップ本体を備え、
前記アームが前記連結基部の前記腕部とは反対側に延設されてなり、前記係合爪部の前方先端が前記連結基部より後方に配置された結紮装置。
この結紮装置によれば、係合爪部の前方先端がクリップ本体の連結基部より後方に配置されることで、腕部の動作の影響を受けることなく、連結及び連結解除動作が安定して行える。また、係合爪部が腕部を有するクリップ本体と一体に形成されることで、部品点数を増やすことなく、簡単な構成で連結・連結解除動作が行える。
(3) (2)の結紮装置であって、
前記係合爪部の前方先端が、前記アームよりも前記フックの中心軸に向かう内側に傾いている結紮装置。
この結紮装置によれば、係合爪部の前方先端がアームより内側に傾くことで、係合爪部がフックに安定して係合するようになる。
(4) (1)〜(3)のいずれか一つの結紮装置であって、
前記係合爪部が、前記アームを中心に該アームの後端側から前方に向かって一対延出された結紮装置。
この結紮装置によれば、一対の係合爪部が、それぞれフックの後方傾斜面に当接するので、クリップユニットとフックとの連結強度を高めることができる。
(5) (1)〜(3)のいずれか一つの結紮装置であって、
前記係合爪部が、前記アームに形成された開口の後端側から前方に向かって延出された結紮装置。
この結紮装置によれば、係合爪部を簡単に構成できるので、製造、組み立てが容易になる。
(6) (1)〜(5)のいずれか一つの結紮装置であって、
前記フックが、前記後方傾斜面より後方に、前記係合爪部と当接可能な拡径部を有する結紮装置。
この結紮装置によれば、拡径部が係合爪部と当接することで、センタリング効果が得られ、係合爪部と先端傾斜面とをより確実に係合させることができる。
(7) (1)〜(6)のいずれか一つの結紮装置であって、
前記フックを前記クリップユニットに前記シース部材の長手軸に沿って挿入することで、前記クリップユニットと前記伝達部材とが連結する結紮装置。
この結紮装置によれば、クリップユニットとフックとの連結操作が簡単に行える。
(8) (1)〜(7)のいずれか一つの結紮装置であって、
前記フックを前記クリップユニットから後退させる際、前記係合爪部の前方先端が前記後方傾斜面を滑りながら拡径し、前記後方傾斜面の外縁から外れることで前記連結が解除される結紮装置。
この結紮装置によれば、後方傾斜面の傾斜角度を制御することによって、フックとクリップユニットとの連結解除力量を任意の力量に設定できる。
(9) (1)〜(8)のいずれか一つの結紮装置であって、
前記後方傾斜面の前記シース部材の長手軸と平行な断面が直線状に形成された結紮装置。
この結紮装置によれば、後方傾斜面が直線状であることにより、係合爪部が所定の一定力量で滑り続けるようになる。従って、フックとクリップユニットとを所定の一定の連結解除力量により連結解除できる。
(10) (1)〜(9)のいずれか一つの結紮装置であって、
前記係合爪部が前記後方傾斜面に当接し始めたときの、前記後方傾斜面と前記シース部材の長手軸の垂直面との傾斜角度をψ、
前記後方傾斜面の前記係合爪部との当接点における前記係合爪部の当接方向と前記シース部材の長手軸とが成す角度をα、
前記伝達部材からの牽引力により、前記係合爪部と前記後方傾斜面との当接点で生じる力量ベクトルが、前記当接点における前記後方傾斜面の垂直方向との成す角度をβとすると、
前記角度ψ、α、βの関係が、α+β<ψを満足する結紮装置。
この結紮装置によれば、α+β<ψの関係を満足することで、伝達部材からの牽引力によって係合爪部が後方傾斜面を半径方向外側に滑り、フックとクリップユニットとを確実に連結解除できる。
(11) (1)〜(10)のいずれか一つの結紮装置であって、
前記クリップユニットが、前記クリップ本体の外側に配置され、前記腕部を閉じた状態に維持するための締付リングを備える結紮装置。
この結紮装置によれば、締付リングによって腕部を閉じた結紮状態を、簡単な構成で安定して維持できる。
(12) (1)〜(11)のいずれか一つの結紮装置に用いるクリップユニットであって、
前記クリップユニットの後端から突設され前記フックの受容空間を画成するアームと、該アームのアーム後端側から前方に向かって延出する係合爪部とを有するクリップユニット。
このクリップユニットによれば、連結及び連結解除の操作が容易に行え、連結解除を行う際の解除力量を所定の一定力量に設定でき、安定した連結解除を行える。
(13) (1)〜(11)のいずれか一つの結紮装置のクリップ操作装置であって、
可撓性を有する長尺状のシース部材と、
前記シース部材の基端側に配置された操作部と
前記シース部材内に進退自在に挿通され前記操作部からの駆動力を伝達するための伝達部材と、
を有し、
前記伝達部材が、該伝達部材の前方先端に固定され前記クリップユニットと係合させるためのフックを有し、該フックは、フック前方先端から後側に向けて軸垂直断面の断面積が漸増する前方傾斜面、及び漸減する後方傾斜面がこの順で形成されているクリップ操作装置。
このクリップ操作装置によれば、連結及び連結解除の操作が容易に行え、連結解除を行う際の解除力量を所定の一定力量に設定でき、安定した連結解除を行える。
(14) (1)〜(11)のいずれか一つの結紮装置と、
前記シース部材が挿通される処置具挿通チャンネルを備えた内視鏡と、
を具備することを特徴とする内視鏡システム。
この内視鏡システムによれば、円滑な内視鏡処置が行える。
11 クリップ操作装置
13 クリップユニット
15 先端シース
15a 先端面
17 手元操作部
19 基端シース
21 操作ワイヤ
23 フック
26 締付リング
27 クリップ本体
39 腕部
43 連結尾部
71 アーム
73 J字爪部(係合爪部)
73A,73B 係合爪部
73a 前方先端
135 フック部
141 先端テーパ部
143 首下テーパ部
100 結紮装置
W 力量ベクトル
N 垂直抗力
μN 摩擦力
α,β 角度
ψ 傾斜角度

Claims (11)

  1. 生体組織を結紮するための結紮装置であって、
    可撓性を有する長尺状のシース部材と、
    前記シース部材の基端側に配置された操作部と、
    前記シース部材内に進退自在に挿通され前記操作部からの駆動力を伝達するための伝達部材と、
    前記伝達部材の前記操作部とは反対側の前方先端に、前記シース部材の長手軸と同軸に着脱自在に連結されるクリップユニットと、
    を備え、
    前記伝達部材が、該伝達部材の前方先端に固定され前記クリップユニットと係合させるためのフックを有し、該フックは、フック前方先端から後側に向けて軸垂直断面の断面積が漸増する前方傾斜面、及び漸減する後方傾斜面がこの順で形成されており、
    前記クリップユニットが、該クリップユニットの後端から突設され前記フックの受容空間を画成するアームと、該アームのアーム後端側から前方に向かって延出する係合爪部とを有し、
    前記係合爪部の前方先端が前記フックの後方傾斜面に係合して前記クリップユニットと前記伝達部材とが連結した状態から、前記連結を解除する際に、前記係合爪部が前記後方傾斜面に当接し始めたときの、
    前記後方傾斜面と前記シース部材の長手軸の垂直面との傾斜角度をψ、
    前記後方傾斜面の前記係合爪部との当接点における前記係合爪部の当接方向と前記シース部材の長手軸とが成す角度をα、
    前記伝達部材からの牽引力により、前記係合爪部と前記後方傾斜面との当接点で生じる力量ベクトルが、前記当接点における前記後方傾斜面の垂直方向との成す角度をβとすると、
    前記角度ψ、α、βの関係が、α+β<ψを満足する結紮装置。
  2. 請求項1記載の結紮装置であって、
    前記クリップユニットが、一対の腕部と、該腕部の基端側を連結する連結基部とを有するクリップ本体を備え、
    前記アームが前記連結基部の前記腕部とは反対側に延設されてなり、前記係合爪部の前方先端が前記連結基部より後方に配置された結紮装置。
  3. 請求項2記載の結紮装置であって、
    前記係合爪部の前方先端が、前記アームよりも前記フックの中心軸に向かう内側に傾いている結紮装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の結紮装置であって、
    前記係合爪部が、前記アームを中心に該アームの後端側から前方に向かって一対延出された結紮装置。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の結紮装置であって、
    前記係合爪部が、前記アームに形成された開口の後端側から前方に向かって延出された結紮装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の結紮装置であって、
    前記フックが、前記後方傾斜面より後方に、前記係合爪部と当接可能な拡径部を有する結紮装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項記載の結紮装置であって、
    前記フックを前記クリップユニットに前記シース部材の長手軸に沿って挿入することで、前記クリップユニットと前記伝達部材とが連結する結紮装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の結紮装置であって、
    前記フックを前記クリップユニットから後退させる際、前記係合爪部の前方先端が前記後方傾斜面を滑りながら拡径し、前記後方傾斜面の外縁から外れることで前記連結が解除される結紮装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項記載の結紮装置であって、
    前記後方傾斜面の前記シース部材の長手軸と平行な断面が直線状に形成された結紮装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項記載の結紮装置であって、
    前記クリップユニットが、一対の腕部と、該腕部の基端側を連結する連結基部と、前記クリップ本体の外側に配置され、前記腕部を閉じた状態に維持するための締付リングとを備える結紮装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか一項記載の結紮装置と、
    前記シース部材が挿通される処置具挿通チャンネルを備えた内視鏡と、
    を具備することを特徴とする内視鏡システム。
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