JP3810157B2 - 吸引生検具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、経内視鏡的に生体組織を吸引、切除して組織標本を採取する吸引生検具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、体内の生体組織を採取する吸引生検具として、例えば米国特許第4,651,753号に開示されている構成のものがある。この吸引生検具には、図8に示すように内視鏡の鉗子チャンネルに挿入される可撓性のシース部aが設けられている。このシース部aの先端部には先端処置部bが配置されている。この先端処置部bには吸引孔cが設けられている。
【0003】
また、シース部aの先端処置部b内には生体組織を切除するカッタ部材dが軸方向に移動可能に配設されている。さらに、先端処置部bにおける吸引孔cよりも先端側には生体組織収納部eが設けられている。
【0004】
そして、吸引生検具の使用時には内視鏡の鉗子チャンネルを通して可撓性のシース部aが患者の体内に挿入される。続いて、シース部aの先端処置部bに設けられた吸引孔cを体内の生体組織の採取部位に当接させる。その後、体外からシース部aの内部に陰圧をかけて吸引孔cに採取部位の生体組織を吸引した状態で、シース部aの先端処置部b内のカッタ部材dを手元側から先端側に移動する動作によって生体組織を切除する。このとき切除された生体組織の組織片は先端処置部bの生体組織収納部eの内部に収納される。さらに、以上の操作を複数回繰り返すことにより、複数個の生体組織を採取できるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成のものにあっては吸引孔cの先端側に設けられた生体組織収納部eは硬質な先端処置部bと一体に形成されている。そのため、この生体組織収納部eは可撓性を持たないために、シース部aの先端部には配設される先端処置部bによる湾曲不可能な硬質部の全長が長くなるので、内視鏡の鉗子チャンネルへの挿通時に湾曲部分を通過することが困難となる問題がある。
【0006】
また、先端処置部bの全長を長くすることが難しいので、生体組織収納部8の長さが制限される問題がある。そのため、内視鏡の鉗子チャンネルを通して体内に挿入される1回の吸引生検具の挿入作業時に採取可能な生体組織の数量も少なくなる問題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に着目してなされたもので、その目的は、切除された多数の生体組織を収納することができるとともに、内視鏡の鉗子チャンネル内への挿通性が良好である吸引生検具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能なシース部と、このシース部の先端部に配置され、吸引孔を備えた先端処置部と、前記シース部の手元側に設けられ、前記シース部内を通して前記吸引孔に吸引力を作用させて前記吸引孔を通して前記先端処置部内に生体組織を吸引する吸引手段と、前記先端処置部内に前記シース部の軸方向に沿って移動可能に配設されたカッタ部材と、前記先端処置部における前記吸引孔よりも先端側に配置され、前記カッタ部材の移動により切除された生体組織を収納する可撓性を有する切除組織収納部とを具備したことを特徴とする吸引生検具である。
上記構成により、生体組織の採取時には吸引手段からの吸引力によってシース部の先端処置部の吸引孔に生体組織を引き込む。この状態で、カッタ部材を軸方向に沿って先端側に移動操作させることにより、カッタ部材と吸引孔との間のせん断により生体組織の切除を行う。ここで切除された生体組織は吸引孔よりも先端側の切除組織収納部に収納する。さらに、複数の生体組織を切除、収納した後にシース部を内視鏡の鉗子チャンネルより抜去して、生体組織を回収する。そして、内視鏡の鉗子チャンネルへの挿通時に湾曲部分を通過する際に切除組織収納部の可撓性によって湾曲部分の形状に応じて切除組織収納部を変形させるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1(A)〜(C)乃至図4を参照して説明する。図1(A)は本実施の形態の吸引生検具1全体の概略構成を示すものである。
【0010】
この吸引生検具1には、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能な細長い挿入部2と、この挿入部2の基端部に連結された手元側の操作部3とが設けられている。さらに、挿入部2には可撓性を有するシース部4と、このシース部4の先端側に配設された先端処置部5とが設けられている。
【0011】
ここで、シース部4は、ステンレス鋼線の密巻きコイル等により構成されている。そして、このシース部4は可撓性と共に高い捻り剛性を有し、操作部3と先端処置部5との間で回転トルクの伝達が可能になっている。
【0012】
また、先端処置部5には図1(B)に示すように円筒体からなる処置部本体6が設けられている。この処置部本体6の周面には図1(C)に示すように吸引孔7が形成されている。この吸引孔7の周縁部位には例えば20°から60°程度の鋭角な外刃8が形成されている。さらに、処置部本体6の手元側端部にはシース部4の内部に配設された吸引チューブ9の先端部が連結されている。
【0013】
また、処置部本体6の内部にはカッタ部材10が軸方向に移動可能に配設されている。このカッタ部材10にはベース円板10aと、このベース円板10aの先端面から前方に向けて突設された例えば20°から60°程度の鋭角なリング状の内刃10bとが設けられている。ここで、ベース円板10aにはカッタ部材10の前後を連通する連通孔11が軸方向に延設されている。
【0014】
また、カッタ部材10には操作ワイヤ(操作手段)12の先端部が固着されている。この操作ワイヤ12の基端部は操作部3側に延出されている。この操作部3の基端部にはシース部4の軸方向に摺動自在なスライダ13が設けられている。このスライダ13には操作ワイヤ12の基端部が固着されている。そして、このスライダ13によって操作ワイヤ12を介してカッタ部材10がシース部4の軸方向に押し引き操作されるようになっている。
【0015】
また、先端処置部5の処置部本体6とカッタ部材10との間の隙間はカッタ部材10がガタなく、スムーズに軸方向に摺動可能な値、例えば0.01mm以上、0.05mm以下程度に設定されている。なお、先端処置部5の処置部本体6及びカッタ部材10は、例えばステンレス鋼、チタン、黄銅等の金属材料や、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン、ポリカーボネート等の樹脂材料により形成されている。
【0016】
また、処置部本体6の先端部にはカッタ部材10の前進移動により切除された生体組織を収納する円筒状の切除組織収納部14が連結されている。この切除組織収納部14は可撓性を有する樹脂材料、例えばポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリエチレン等から形成されている。
【0017】
また、切除組織収納部14の内周面には切除組織収納部14と先端処置部5の処置部本体6との間の接続部に切除組織収納部14の後端部開口面を開閉可能に閉塞する可撓性を有するフラップ15の外端部が固着されている。このフラップ15の内端部は常時は図2に示すように切除組織収納部14の後端部開口面を略閉塞する状態で保持されている。そして、カッタ部材10の前進移動時には図3に示すようにこのカッタ部材10によってフラップ15が切除組織収納部14内側に押し倒される状態に弾性変形し、切除組織収納部14の後端部開口面が開口されるようになっている。このとき弾性変形したフラップ15は図4に示すようにカッタ部材10が後方側に引き戻される動作にともないこのフラップ15の弾力によって切除組織収納部14の後端部開口面を閉塞する元の状態に復帰するようになっている。さらに、切除組織収納部14の先端部にはこの切除組織収納部14の先端開口部を閉塞するキャップ16が取り外し可能に設けられている。
【0018】
また、操作部3には吸引コック17が突設されている。この吸引コック17の内端部には吸引チューブ9の基端部が連結されている。さらに、吸引コック17の外端部には吸引手段18が接続されており、吸引チューブ9からカッタ部材10のベース円板10aの連通孔11を経由して先端処置部5までは気密が保たれている。
【0019】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の吸引生検具1の使用時には予め吸引生検具1の先端処置部5内のカッタ部材10が図2に示すように吸引孔7の後方位置に移動された状態にセットされる。この状態で、吸引生検具1の挿入部2を内視鏡の鉗子チャンネルを通して体腔内に挿入し、患者の体内の生体組織の採取部位に誘導する。このとき、操作部3を捻ることにより、先端処置部5を回転追従させ、吸引孔7を生体組織の採取部位に当接させる。
【0020】
その後、吸引手段18を作動させて吸引チューブ9の内腔からカッタ部材10の連通孔11を通して先端処置部5の内部を陰圧にすると、図2に示すように生体組織Hが吸引孔7を通して先端処置部5の内部に引き込まれる。
【0021】
さらに、陰圧を保持したままスライダ13を図1(A)中で左側に押し出し操作して操作ワイヤ12を介してカッタ部材10を先端側に摺動させる。このとき、吸引孔7から先端処置部5内に引き込まれている生体組織Hは、カッタ部材10の内刃10bと吸引孔7の外刃8との間でせん断により切除される。
【0022】
切除後、続いてカッタ部材10をさらに先端側に移動する。このときのカッタ部材10の前進移動にともない図3に示すように切除組織収納部14のフラップ15がこのカッタ部材10によって切除組織収納部14内側に押し倒される状態に弾性変形し、切除組織収納部14の後端部開口面が開口される。そのため、切除された生体組織片H1 はカッタ部材10によって切除組織収納部14内に押し込まれる。
【0023】
その後、カッタ部材10が後方側に引き戻される動作にともないフラップ15は図4に示すようにこのフラップ15の弾力によって切除組織収納部14の後端部開口面を閉塞する元の状態に復帰する。このとき、切除組織収納部14内に収納された生体組織片H1 は図4に示すようにフラップ15に係止されるので、切除組織収納部14内に留まり、先端処置部5の吸引孔7側には移動しない。これにより、1回目の生体組織H1 の採取操作が終了する。
【0024】
また、上記生体組織片H1 の採取操作は必要個数の生体組織片H1 が採取できるまで繰り返される。さらに、必要個数の生体組織片H1 の採取が終了した後、吸引生検具1を内視鏡の鉗子チャンネルより抜去した状態で、キャップ16を取り外し、複数の生体組織片H1 を回収する。
【0025】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、先端処置部5の先端部の切除組織収納部14に可撓性を持たせたので、内視鏡の鉗子チャンネルへの吸引生検具1の挿入部2の挿通時に湾曲部分を通過する際に切除組織収納部14の可撓性によって湾曲部分の形状に応じて切除組織収納部14を変形させることができる。そのため、内視鏡の鉗子チャンネルへの吸引生検具1の挿入部2の挿通性が向上する。
【0026】
また、切除組織収納部14の全長を長くすることができるので、採取することができる生体組織片H1 の量を増加させることができる。そのため、吸引生検具1の挿入部2を内視鏡の鉗子チャンネルへ挿入する1回の挿入操作で多数の生体組織片H1 を効率良く採取することができるので、生体組織片H1 の採取作業の作業性を高めることができる。
【0027】
さらに、切除組織収納部14の内周面にこの切除組織収納部14の後端部開口面を開閉可能に閉塞する可撓性を有するフラップ15を設けたので、切除組織収納部14に収納した生体組織片H1 が先端処置部5の吸引孔7側に移動することをフラップ15により防止することができる。そのため、連続的な生体組織片H1 の採取に支障を来さないという効果がある。
【0028】
また、図5(A)〜(D)乃至図7は本発明の第2の実施の形態を示すものである。なお、図5(A)〜(D)乃至図7中で、第1の実施の形態(図1(A)〜(C)乃至図4参照)と同一の部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0029】
本実施の形態では、切除組織収納部14の後端部開口面を開閉可能に閉塞する第1の実施の形態のフラップ11の代わりに処置部本体6の内周面に矩形断面形状のガイド部材21を突設するとともに、カッタ部材10の構成を次の通り変更したものである。
【0030】
すなわち、ガイド部材21には図5(B)〜(D)に示すように処置部本体6の内周面に接合される略弓形断面の接合部22と、この接合部22の中央部位に内方向に向けて突設された矩形断面形状の突設部23とが設けられている。さらに、突設部23の内端面(図5(A)中で下端面)には図5(A)に示すように後端部側(手元側)から先端部側に向かうにしたがってこの突設部23の高さ(下向きの突出量)が徐々に大きくなるテーパ面23aが形成されている。
【0031】
さらに、本実施の形態のカッタ部材10のベース円板10aにはガイド部材21と係合する係合溝24が形成されている。この係合溝24の溝深さは突設部23における図5(A)中で左端部の最大突出部分と対応する深さに設定されている。そして、カッタ部材10が図5(A),(D)に示すように手元側に引っ張られた状態で保持されている場合には係合溝24を通してカッタ部材10の前後が連通し、カッタ部材10が先端側に押し出し操作された場合にはカッタ部材10の係合溝24全体がガイド部材21の突設部23によって殆ど閉塞されるようになっている。
【0032】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の吸引生検具1の使用時には予め吸引生検具1の先端処置部5内のカッタ部材10が図5(A)に示すように吸引孔7の後方位置に移動された状態にセットされる。この状態で、吸引生検具1の挿入部2を内視鏡の鉗子チャンネルを通して体腔内に挿入し、患者の体内の生体組織の採取部位に誘導する。このとき、操作部3を捻ることにより、先端処置部5を回転追従させ、吸引孔7を生体組織の採取部位に当接させる。
【0033】
その後、吸引手段18を作動させて吸引チューブ9の内腔からカッタ部材10の係合溝24を通して先端処置部5の内部を陰圧にすると、生体組織Hが吸引孔7を通して先端処置部5の内部に引き込まれる(図2参照)。
【0034】
さらに、陰圧を保持したままスライダ13を押し出し操作して操作ワイヤ12を介してカッタ部材10を先端側に摺動させる。このとき、吸引孔7から先端処置部5内に引き込まれている生体組織Hは、カッタ部材10の内刃10bと吸引孔7の外刃8との間でせん断により切除される。
【0035】
切除後、続いてカッタ部材10をさらに先端側に移動する。このときのカッタ部材10の前進移動にともない図6に示すように切除された生体組織片H2 が切除組織収納部14内に押し込まれる。
【0036】
その後、カッタ部材10が後方側に引き戻される。このとき、ガイド部材21の突設部23の高さ(下向きの突出量)は先端側が高くなっていることにより、生体組織片H2 は突設部23により係止されて切除組織収納部14内に留まり、カッタ部材10から剥離される。
【0037】
さらに、切除組織収納部14に収納された生体組織片H2 は突設部23により係止されるので、切除組織収納部14内に滞留し、先端処置部5の吸引孔7側には移動しない。これにより、1回目の生体組織H2 の採取操作が終了する。
【0038】
また、上記生体組織片H2 の採取操作は必要個数の生体組織片H2 が採取できるまで繰り返される。さらに、必要個数の生体組織片H2 の採取が終了した後、吸引生検具1を内視鏡の鉗子チャンネルより抜去した状態で、キャップ16を取り外し、複数の生体組織片H2 を回収する。
【0039】
そこで、上記構成のものにあっても第1の実施の形態と同様の効果があるとともに、これに加えて、本実施の形態では特に、カッタ部材10を先端処置部5の手元側に復帰する際に切除された生体組織片H2 が突設部23により強制的にカッタ部材10から剥離され、切除組織収納部14内で保持されるため、生体組織片H2 がカッタ部材10に貼り付くことがなく、次の生体組織片H2 の採取作業に支障を来さない効果がある。
【0040】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能なシース部と、前記シース部手元側に設けられた吸引手段と、前記シース部遠位端に位置した先端処置部と、前記先端処置部に設けられた吸引孔と、前記先端処置部の遠位端に設けられ、可撓性を有する切除組織収納部と、前記先端処置部内に配置されたカッタ部材から構成され、前記吸引手段により前記吸引孔を通して前記先端処置部内に生体組織を吸引し、前記先端処置部と前記カッタ部材の相対移動により生体組織を切除し、前記収納部に切除組織を収納することを特徴とする吸引生検具。
【0041】
(付記項1の解決しようとする課題) しかしながら、米国特許第4651753号公報に開示される構造では、図8に示すように組織収納部eが吸引孔cの先端側に設けられ、かつ可撓性を持たないために、湾曲不可能な硬質部の全長が長くなり、内視鏡への挿通時に湾曲部分を通過することが困難となる。また、組織収納部eの長さが制限され、内視鏡への一回の挿入において採取可能な組織の数量も少なくなるという問題点があった。
【0042】
本発明は前記の問題に鑑みてなされたもので、多数の切除組織を収納する収納部を有し、かつ内視鏡への挿通性が良好である吸引生検具を提供することを目的とする。
【0043】
(付記項1の課題を解決するための手段および作用) 本発明は吸引生検具において、組織収納部を可撓性のある素材で構成したことを特徴とする。シース部を内視鏡の鉗子チャンネルに挿入し、シース部手元側に設けられた吸引手段により、シース部遠位端の先端処置部に設けられた吸引孔に生体組織を引き込む。カッタ部材を先端側に移動し、吸引孔とカッタ部材とのせん断により切除を行い、組織収納部に収納する。複数の組織を切除、収納した後に吸引生検具を内視鏡より抜去して、組織を回収する。
【0044】
(付記項1の効果) 組織収納部が可撓性を持つことにより、内視鏡の湾曲部分への挿通性が向上する。また、組織収納部の全長を長くすることが可能なため、内視鏡への一回の挿入において多数の組織採取が可能となる。
【0045】
(付記項2) 内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能なシース部と、前記シース部手元側に設けられた吸引手段と、前記シース部遠位端に位置した先端処置部と、前記先端処置部に設けられた吸引孔と、前記先端処置部の遠位端に設けられた切除組織収納部と、前記先端処置部内にカッタ部材を有し、前記先端処置部と前記カッタ部材の相対移動により生体組織を切除し、前記収納部に切除組織を収納する吸引生検具において、前記先端処置部の内面から中心軸方向に伸展する組織係止手段を設けたことを特徴とする吸引生検具。
【0046】
(付記項3) 前記組織係止手段が弾性を有することを特徴とする付記項2の吸引生検具。
(付記項4) 前記組織係止手段が硬性であることを特徴とする付記項2の吸引生検具。
【0047】
(付記項5) 前記組織係止手段が前記カッタ部に設けられた連通孔に係合し、前記組織係止手段の高さは先端側が高く、手元側が低いことを特徴とする付記項4の吸引生検具。
【0048】
(付記項6) 前記収納部が可撓性を有することを特徴とする付記項2〜5の吸引生検具。
(付記項1〜6の従来技術) 本発明は、経内視鏡的に生体組織を吸引、切除して組織標本を採取する吸引生検具に関する。一般の吸引生検具で組織を採取するためには、可撓性のシース部を内視鏡の鉗子チャンネルに挿入し、先端部に設けられた吸引孔を体内の採取部位に当接させて、体外から陰圧をかけて吸引孔に組織を吸引する。先端部内に設けられたカッタを手元側から先端側に移動する動作によって組織を切除する。組織片は吸引孔の先端側に設けられた組織収納部に収納可能である。以上の操作により複数個の組織を採取する吸引生検具については米国特許第4651753号公報にて開示されている。
【0049】
(付記項2〜6の解決しようとする課題) しかしながら、米国特許第4651753号公報に開示される構造では、収納部eに収納された切除組織が吸引生検具の移動等により吸引孔cの位置まで戻ってしまい、次の組織採取が不可能になる可能性がある。
【0050】
本発明は前記の問題に鑑みてなされたもので、切除組織が収納部の外に移動しない吸引生検具を提供することを目的とする。
(付記項2〜6の課題を解決するための手段および作用) 本発明は吸引生検具において、組織収納部の手元側に位置する先端処置部に組織係止手段を設けたことを特徴とする。内視鏡の鉗子チャンネルを通して吸引生検具を組織採取部位に誘導し、シース部手元側に設けられた吸引手段によって、先端処置部に設けられた吸引孔に生体組織を引き込む。カッタ部材を先端側に移動し、カッタ部材と吸引孔とのせん断により組織を切除し、組織収納部に収納する。組織は組織係止手段により収納部から外に移動しない。複数の組織を切除、収納した後に吸引生検具を内視鏡より抜去して組織を回収する。
(付記項2〜6の効果) 組織収納部に収納した組織片が先端処置部に移動することが無く、連続的な組織採取に支障を来さない。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、先端処置部における吸引孔よりも先端側に配置された切除組織収納部を可撓性を有する材料で形成したので、切除された多数の生体組織を収納することができるとともに、内視鏡の鉗子チャンネル内への挿通性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の第1の実施の形態の吸引生検具全体の概略構成を示す側面図、(B)は第1の実施の形態の吸引生検具の挿入部の先端部の内部構成を示す縦断面図、(C)は第1の実施の形態の先端処置部の吸引孔を示す平面図。
【図2】 第1の実施の形態の吸引生検具のカッタ部材の動作状態を示す縦断面図。
【図3】 第1の実施の形態の吸引生検具のカッタ部材によって切除された生体組織を切除組織収納部に移動する動作状態を示す縦断面図。
【図4】 第1の実施の形態の吸引生検具の切除組織収納部内に切除された生体組織を収納した状態を示す縦断面図。
【図5】 (A)は本発明の第2の実施の形態の吸引生検具の要部構成を示す縦断面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図、(D)は(A)のD−D線断面図。
【図6】 第2の実施の形態の吸引生検具のカッタ部材によって切除された生体組織を切除組織収納部に移動する動作状態を示す縦断面図。
【図7】 第2の実施の形態の吸引生検具の切除組織収納部内に切除された生体組織を収納した状態を示す縦断面図。
【図8】 従来の吸引生検具の先端処置部の内部構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
4 シース部
5 先端処置部
7 吸引孔
10 カッタ部材
14 切除組織収納部
18 吸引手段
Claims (1)
- 内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能なシース部と、このシース部の先端部に配置され、吸引孔を備えた先端処置部と、前記シース部の手元側に設けられ、前記シース部内を通して前記吸引孔に吸引力を作用させて前記吸引孔を通して前記先端処置部内に生体組織を吸引する吸引手段と、前記先端処置部内に前記シース部の軸方向に沿って移動可能に配設されたカッタ部材と、前記先端処置部における前記吸引孔よりも先端側に配置され、前記カッタ部材の移動により切除された生体組織を収納する可撓性を有する切除組織収納部とを具備したことを特徴とする吸引生検具。
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