JP3810156B2 - 吸引生検具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経内視鏡的に生体組織を吸引、切除して組織標本を採取する吸引生検具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、生体組織を採取する吸引生検具として、例えば実公昭52−47343号公報に開示された構成のものがある。この吸引生検具には、内視鏡の鉗子チャンネルに挿入される可撓性のシース部が設けられている。このシース部の先端部には処置部が配置されている。この処置部には外刃を有する吸引孔が設けられている。
【0003】
また、シース部の先端処置部内には生体組織を切除する内刃を有するカッタ部材が軸方向に移動可能に配設されている。さらに、シース部内にはカッタ部材を軸方向に移動操作する操作ワイヤが配設されている。
【0004】
そして、吸引生検具の使用時には内視鏡の鉗子チャンネルを通して可撓性のシース部が患者の体内に挿入される。続いて、シース部の先端処置部に設けられた吸引孔を体内の生体組織の採取部位に当接させる。その後、体外からシース部の内部に陰圧をかけて吸引孔に採取部位の生体組織を吸引した状態で、シース部の先端処置部内のカッタ部材を操作ワイヤを介して手元側に軸方向に移動操作することにより、カッタ部材の内刃と吸引孔の外刃との間で生体組織を切除する。さらに、切除した生体組織の組織片はシース部の先端処置部の内部に収納される。そして、吸引生検具を内視鏡の鉗子チャンネルから抜去して生体組織を回収する操作が行われる。
【0005】
また、図4(A)は実公昭52−47343号公報にて開示されている構造を、さらに使いやすくした吸引生検具を示す。図4(A)中で、aは可撓性のシース部、bはこのシース部aの先端部に配置された処置部、cはこの処置部bに設けられた吸引孔である。この吸引孔cの周縁部位には外刃dが形成されている。さらに、eはシース部aの先端処置部b内に配設されたカッタ部材で、このカッタ部材eには生体組織を切除する内刃fが形成されている。また、gはシース部a内に配設された操作ワイヤである。この操作ワイヤgの先端部にはカッタ部材eが固定されている。そして、この操作ワイヤgによってカッタ部材eをシース部a内で軸方向に移動操作するようになっている。
【0006】
さらに、図4(A)の吸引生検具ではカッタ部材eを軸方向に移動操作した際にカッタ部材eの内刃fと吸引孔cの外刃dとの間で切除された切除組織をシース部aの手元側に吸引し、搬送する搬送路hがシース部aの内部に形成されている。そのため、図4(A)の吸引生検具では、この吸引生検具を内視鏡を通して体内に留置したままの状態で、採取した生体組織を体外からの陰圧によってシース部a内を経由して体外に吸引し、回収することができるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成のものにあってはカッタ部材eを移動するための操作ワイヤgがシース部aの内部に配設されているので、切除された生体組織はシース部aの内腔と操作ワイヤgとの間の隙間を通ってシース部aの手元側に搬送される。そのため、搬送中の生体組織が操作ワイヤgに引っ掛かり、シース部a内に生体組織が詰まりやすい問題がある。
【0008】
また、切除された生体組織がシース部a内を通して手元側まで回収された場合でも、回収された生体組織が操作ワイヤgとの接触により損傷し、病理診断に支障を来すという問題もある。
【0009】
また、図4(B)に示すように生体組織の組織片iがカッタ部材eの内周面に貼り付いた場合には、シース部a内を吸引した際に吸引孔cから流入される空気の流入によりカッタ部材eの内周面に貼り付いた組織片iを剥離させることが困難となり、回収が不可能になるおそれもある。
【0010】
本発明は、上記事情に着目してなされたもので、その目的は、シース部内での生体組織の詰まりが無く、また損傷の少ない生体組織を確実に回収することができる吸引生検具を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能なシース部の先端部に配置された処置部に外刃を有する吸引孔が設けられ、生体組織を切除する内刃を有するカッタ部材が前記シース部の先端処置部内に軸方向に移動可能に配設されるとともに、前記カッタ部材を軸方向に移動操作する操作手段と、前記カッタ部材を軸方向に移動操作した際に前記カッタ部材の内刃と前記吸引孔の外刃との間で切除された切除組織を前記シース部の手元側に吸引し、搬送する搬送路とが前記シース部内に設けられた吸引生検具において、前記操作手段を前記シース部の軸方向に移動可能に保持する連通路を前記搬送路とは独立して設けたことを特徴とする吸引生検具である。
上記構成により、生体組織の採取時にはシース部内の搬送路を通して手元側に吸引される吸引力によってシース部の先端処置部の吸引孔に生体組織を引き込む。この状態で、操作手段を連通路内でシース部の軸方向に移動させ、カッタ部材を軸方向に沿って手元側に移動操作させることにより、カッタ部材と吸引孔との間のせん断により生体組織の切除を行う。ここで切除された生体組織は吸引力により、搬送路内を通ってシース部の手元側まで搬送、回収されるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1(A)〜(D)および図2を参照して説明する。図1(A)は本実施の形態の吸引生検具1全体の概略構成を示すものである。
【0013】
この吸引生検具1には、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能な細長い挿入部2と、この挿入部2の基端部に連結された手元側の操作部3とが設けられている。さらに、挿入部2には可撓性を有するシース部4と、このシース部4の先端側に配設された先端処置部5とが設けられている。
【0014】
ここで、先端処置部5は図1(B)に示すように円筒体5aの先端部5bが閉塞された有底円筒体によって形成されている。また、先端処置部5の円筒体5aの周面には図1(C)に示すように吸引孔6が形成されている。この吸引孔6の周縁部位には例えば20°から60°程度の鋭角な外刃7が形成されている。
【0015】
さらに、先端処置部5の内部にはカッタ部材8が軸方向に移動可能に配設されている。このカッタ部材8にはベース円板8aと、このベース円板8aの後端部外周面から後方に向けて突設された内刃形成リング8bとが設けられている。ここで、ベース円板8aには複数の連通孔9が軸方向に延設されている。さらに、内刃形成リング8bの端縁部には例えば20°から60°程度の鋭角な内刃10が形成されている。
【0016】
また、先端処置部5とカッタ部材8との間の隙間はカッタ部材8がガタなく、スムーズに軸方向に摺動可能な値、例えば0.01mm以上、0.05mm以下程度に設定されている。なお、先端処置部5及びカッタ部材8は、例えばステンレス鋼、チタン、黄銅等の金属材料や、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン、ポリカーボネート等の樹脂材料により形成されている。
【0017】
また、カッタ部材8には操作ワイヤ(操作手段)11の先端部が固着されている。この操作ワイヤ11の基端部は操作部3側に延出されている。この操作部3にはシース部4の軸方向に摺動自在なスライダ12が設けられている。そして、操作ワイヤ11の基端部はこのスライダ12に固着されている。
【0018】
また、シース部4は図1(D)に示すように内チューブ13と外チューブ14との間に管状の金属網15が密着状態で挟まれた積層構造に形成されている。そして、金属網15により、シース部4は高い捻り剛性を有し、操作部3と先端処置部5との間で回転トルクの伝達が可能である。なお、内チューブ13と外チューブ14とは可撓性を有する樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリエチレン等により形成されている。
【0019】
また、内チューブ13は図1(D)に示すように2つのルーメンを有する2ルーメンチューブによって形成されている。そして、この内チューブ13の一方のルーメンによって操作ワイヤ11を挿通する連通路16が形成され、他方のルーメンによって切除組織の搬送路17が形成されている。なお、搬送路17は連通路16よりも断面積が大きくなるように設定されている。
【0020】
また、シース部4の内チューブ13の先端部には先端処置部5の円筒体5aの基端部が外嵌されている。そして、内チューブ13内の連通路16および搬送路17の先端側は先端処置部5の内部と連通して接続されている。さらに、内チューブ13と先端処置部5の円筒体5aとの嵌合部の外周面にはシース部4の外チューブ14の先端部が外嵌されている。そして、先端処置部5の円筒体5aの基端部はシース部4の内チューブ13と外チューブ14との間に挟持されて重合された状態で固定されている。
【0021】
また、操作部3にはコック18が突設されている。このコック18には内チューブ13の搬送路17の手元側端部が連結されている。さらに、コック18には吸引手段19が接続されており、搬送路17内を経由して、先端処置部5までは気密が保たれている。
【0022】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の吸引生検具1の使用時には予め吸引生検具1の先端処置部5内のカッタ部材8が吸引孔6を閉塞する位置に移動された状態にセットされる。この状態で、挿入部2を内視鏡の鉗子チャンネルを通して体腔内に挿入し、患者の体内の生体組織の採取部位に誘導する。このとき、操作部3を捻ることにより、先端処置部5を回転追従させ、吸引孔6を生体組織の採取部位に当接させる。
【0023】
その後、スライダ12を図1(A)中で左側に押し込み操作して操作ワイヤ11を介してカッタ部材8を先端に移動し、吸引孔6を開口させる。この状態で、吸引手段19を作動させて搬送路17を陰圧にすると、吸引孔6を通して生体組織が先端処置部5の内部に引き込まれる。
【0024】
さらに、陰圧を保持したままスライダ12を図1(A)中で右側に引っ張り操作して操作ワイヤ11を介してカッタ部材8を図2に示すように手元側に摺動させる。このとき、吸引孔6から先端処置部5内に引き込まれている生体組織は、カッタ部材8の内刃10と吸引孔6の外刃7との間でせん断により切除され、先端処置部5の内部に収納される。
【0025】
その後、先端処置部5を生体組織の採取部位から離脱させた状態で、吸引手段19により吸引孔6から吸い込まれた空気を先端処置部5の内部から連通孔9を通してカッタ部材8内に吸引することにより、切除された生体組織は搬送路17を通って手元側に吸引され、コック18まで搬送されて回収される。
【0026】
なお、必要に応じて以上の生体組織の採取操作を複数回繰り返し、必要個数の生体組織のサンプルを切除回収後、吸引生検具1を内視鏡の鉗子チャンネルより抜去する。
【0027】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、2ルーメンチューブによって形成される内チューブ13の一方のルーメンによって操作ワイヤ11の連通路16を形成し、他方のルーメンによって切除組織の搬送路17を形成したので、連通路16と搬送路17とを独立して設けることができる。そのため、カッタ部材8によって切除された生体組織が搬送路17内を通して手元側のコック18まで搬送される搬送時に搬送中の生体組織が操作ワイヤ11に引っかかるおそれがないので、シース部4の搬送路17内に生体組織が詰まりを起こすことがない。
【0028】
さらに、搬送路17内を通る生体組織は連通路16内の操作ワイヤ11と接触するおそれがないので、従来のような操作ワイヤ11との接触による生体組織の損傷が防止される。
【0029】
また、操作ワイヤ11が挿通される連通路16の断面積は、従来のように連通路16と搬送路17とを共用する場合に比べて小さく制限されるため、操作ワイヤ11と連通路16との間の隙間が小さくなり、操作ワイヤ11が座屈しにくいという効果がある。
【0030】
さらに、カッタ部材8のベース円板8aに複数の連通孔9を設けたので、カッタ部材8によって切除された生体組織がカッタ部材8のベース円板8aおよび内刃形成リング8bの内面に貼り付いて回収できなくなるおそれがない。
【0031】
また、図3(A)は本発明の第2の実施の形態を示すものである。なお、図3(A)中で、第1の実施の形態(図1(A)〜(D)および図2参照)と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】
本実施の形態はシース部4の内チューブ13を大径な第1のチューブ21と、この第1のチューブ21内に挿入された小径な第2のチューブ22とからなる二重管構造によって形成し、第2のチューブ22の内部に切除組織の搬送路17を成形するとともに、第1のチューブ21と第2のチューブ22との間の空間に操作ワイヤ11を挿通する連通路16を形成する構成にしたものである。
【0033】
そこで、上記構成のものにあっては内チューブ13を大径な第1のチューブ21と、この第1のチューブ21内に挿入された小径な第2のチューブ22とからなる二重管によって形成し、第2のチューブ22によって切除組織の搬送路17を形成し、第1のチューブ21と第2のチューブ22との間の空間に操作ワイヤ11の連通路16を形成したので、連通路16と搬送路17とを独立して設けることができる。
【0034】
そのため、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様にカッタ部材8によって切除された生体組織が搬送路17内を通して手元側のコック18まで搬送される搬送時に搬送中の生体組織が操作ワイヤ11に引っかかるおそれがないので、シース部4の搬送路17内に生体組織が詰まりを起こすことがない。
【0035】
また、搬送路17内を通る生体組織は連通路16内の操作ワイヤ11と接触するおそれがないので、従来のような操作ワイヤ11との接触による生体組織の損傷が防止されるうえ、操作ワイヤ11が挿通される連通路16の断面積も、従来のように連通路16と搬送路17とを共用する場合に比べて小さく制限されるため、操作ワイヤ11が座屈しにくいという効果もある。
【0036】
さらに、本実施の形態では特に、大径な第1のチューブ21と、この第1のチューブ21内に挿入された小径な第2のチューブ22とからなる単純な二重管構造によって内チューブ13が形成されているため、第1の実施の形態のように内チューブ13を2ルーメンチューブによって形成する場合に比べて内チューブ13の成形加工が容易となる効果がある。
【0037】
また、図3(B)は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態では第2の実施の形態(図3(A)参照)と同様にシース部4の内チューブ13を大径な第1のチューブ31と、この第1のチューブ31内に挿入された小径な第2のチューブ32とからなる二重管構造によって形成し、第1のチューブ31と第2のチューブ32との間の空間に切除組織の搬送路17を成形するとともに、第2のチューブ32の内部に操作ワイヤ11を挿通する連通路16を形成する構成にしたものである。
【0038】
そこで、上記構成のものにあっては内チューブ13を大径な第1のチューブ31と、この第1のチューブ31内に挿入された小径な第2のチューブ32とからなる二重管によって形成し、第1のチューブ31と第2のチューブ32との間の空間に切除組織の搬送路17、第2のチューブ32の内部に操作ワイヤ11の連通路16を形成したので、連通路16と搬送路17とを独立して設けることができる。そのため、本実施の形態でも第2の実施の形態と同様の作用、効果が得られる。
【0039】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。

(付記項1) 内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能なシース部と、前記シース部手元側に設けられた吸引手段と、前記シース部遠位端に位置した先端処置部と、前記先端処置部に設けられた外刃を有する吸引孔と、前記吸引孔の少なくとも一部に合致する内刃を有するカッタ部材と、前記カッタ部材の手元側に固着された操作手段と、前記操作手段を配設した連通路と、前記シース部内に切除組織の搬走路を有し、前記吸引手段により前記吸引孔を通して前記先端処置部内に生体組織を吸引し、前記操作手段により前記先端処置部と前記カッタ部材を相対移動させて生体組織を切除し、前記吸引手段により組織を手元側まで搬送する吸引生検具において、前記連通路と、前記搬送路が独立していることを特徴とする吸引生検具。
【0040】
(付記項2) 前記搬送路の断面積が、前記連通路の断面積よりも大なることを特徴とする付記項1の吸引生検具。
(付記項3) 前記連通路の管が前記搬送路内に配設されることを特徴とする付記項1〜2の吸引生検具。
【0041】
(付記項4) 前記搬送路の管が前記連通路内に配設されることを特徴とする付記項1〜2の吸引生検具。
(付記項5) 前記カッタ部材の前後を連通する連通手段を有することを特徴とする付記項1〜4の吸引生検具。
【0042】
(付記項1〜5の解決しようとする課題) 図4(A)に示す構造では、カッタ部材6を移動するための操作ワイヤ10がシース部5の内部に配設されている。従って切除組織はシース部5の内腔と操作ワイヤ10の隙間を通って搬送されるため、操作ワイヤ10に組織が引っかかりシース部5内に詰まりやすい。また手元まで回収したとしても、操作ワイヤ10との接触により組織が損傷し、病理診断に支障を来すという問題点があった。本発明は前記の問題に鑑みてなされたもので、組織の詰まりが無く、また損傷の少ない組織が得られる吸引生検具を提供することを目的とする。
【0043】
(付記項1〜5の課題を解決するための手段および作用) 本発明は吸引生検具において、操作手段を挿通した連通路と、生体組織を搬送する搬送路を独立して併設したことを特徴とする。シース部手元側に設けられた吸引手段により、シース部遠位端の先端処置部に設けられた吸引孔に生体組織を引き込む。操作手段の操作により、カッタ部材を手元側に移動し、カッタ部材と吸引孔とのせん断により切除を行う。切除組織は吸引手段により、搬送路を通ってシース部手元側まで搬送、回収される。
【0044】
(付記項1〜5の効果) 切除組織の搬送時に組織が操作手段に引っかかり、シースの内部に詰まりを起こすことがなく、また操作手段との接触により組織が損傷することなく回収が可能である。
【0045】
(付記項6) 内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能なシース部と、前記シース部手元側に設けられた吸引手段と、前記シース部遠位端に位置した先端処置部と、前記先端処置部に設けられた外刃を有する吸引孔と、前記吸引孔の少なくとも一部に合致する内刃を有するカッタ部材と、前記カッタ部材の手元側に操作手段を有し、前記吸引手段により前記吸引孔を通して前記先端処置部内に生体組織を吸引し、前記操作手段により前記先端処置部と前記カッタ部材を相対移動させて生体組織を切除し、前記吸引手段により組織を手元側まで搬送、回収する吸引生検具において、前記カッタ部材の前後を連通する連通手段を有することを特徴とする吸引生検具。
【0046】
(付記項7) 前記連通手段が前記カッタ部材を軸方向に貫通する連通孔によって形成されることを特徴とする付記項6の吸引生検具。
(付記項1〜7の従来技術) 本発明は、経内視鏡的に生体組織を吸引、切除して組織標本を採取する吸引生検具に関する。一般の吸引生検具で組織を採取するためには、可撓性のシース部を内視鏡の鉗子チャンネルに挿入し、先端部に設けられた吸引孔を体内の組織採取部位に当接させて、体外から陰圧をかけて吸引孔に組織を吸引し、先端部内部に設けられたカッタによって組織を切除する。切除した組織片は内部に収納され、吸引生検具を鉗子チャンネルから抜去して組織を回収する。以上の操作によって生体組織を採取する吸引生検具については実公昭52−47343号公報にて開示されている。
【0047】
図4(A)は実公昭52−47343号公報にて開示されている構造を、さらに使いやすくした吸引生検具を示す。これは吸引生検具を内視鏡を通して体内に留置したままに、採取した生体組織を体外からの陰圧によってシース部内を経由して体外に吸引、回収することを特徴としている。
【0048】
(付記項6、7の解決しようとする課題) 図4(B)は図4(A)に示す先行例の使用状態を示す図である。図4(B)のように組織片がカッタ部材6の遠位端内面21に貼り付いた場合、吸引による空気の流入により剥離させるのは困難で、回収が不可能になるという問題点がある。本発明は前記の問題に鑑みてなされたもので、組織片がカッタ部材6の内部に貼り付かずに回収の可能な吸引生検具を提供することを目的とする。
【0049】
(付記項6、7の課題を解決するための手段および作用) 本発明は吸引生検具において、組織を切除するカッタ部材の前後を連通させる連通手段を設けたことを特徴とする。シース部手元側に設けられた吸引手段により、先端処置部に設けられた吸引孔に生体組織を引き込む。カッタ部材を手元側に移動し、吸引孔とカッタ部材のせん断により切除を行う。吸引手段によりシース部内部に陰圧をかけると、吸引孔から流入した空気が連通手段を通過し、切除組織を手元側まで搬送する。
(付記項6、7の効果) 切除組織がカッタ部材の遠位端内面に貼り付いて、吸引回収が不可能となる恐れがない。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、カッタ部材を軸方向に移動操作する操作手段をシース部の軸方向に移動可能に保持する連通路を、カッタ部材と吸引孔との間で切除された切除された生体組織を吸引し、搬送する搬送路とは独立して設けたので、切除組織の搬送時に生体組織が操作手段に引っかかり、シースの内部に詰まりを起こすことがなく、また操作手段との接触により生体組織が損傷することなく回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の第1の実施の形態の吸引生検具全体の概略構成を示す側面図、(B)は第1の実施の形態の吸引生検具のシース部先端部の内部構成を示す縦断面図、(C)は第1の実施の形態のシース部の先端処置部の吸引孔を示す平面図、(D)は(B)のD−D線断面図。
【図2】 第1の実施の形態の吸引生検具のカッタ部材の動作状態を示す縦断面図。
【図3】 (A)は本発明の第2の実施の形態の吸引生検具の要部構成を示す横断面図、(B)は本発明の第3の実施の形態の吸引生検具の要部構成を示す横断面図。
【図4】 (A)は従来の吸引生検具のシース部先端部の内部構成を示す縦断面図、(B)は従来の吸引生検具のシース部内のカッタ部材の動作状態を示す縦断面図。
【符号の説明】
4 シース部
5 先端処置部
6 吸引孔
7 外刃
8 カッタ部材
10 内刃
11 操作ワイヤ(操作手段)
16 連通路
17 搬送路

Claims (1)

  1. 内視鏡の鉗子チャンネルに挿通可能なシース部の先端部に配置された処置部に外刃を有する吸引孔が設けられ、生体組織を切除する内刃を有するカッタ部材が前記シース部の先端処置部内に軸方向に移動可能に配設されるとともに、
    前記カッタ部材を軸方向に移動操作する操作手段と、前記カッタ部材を軸方向に移動操作した際に前記カッタ部材の内刃と前記吸引孔の外刃との間で切除された切除組織を前記シース部の手元側に吸引し、搬送する搬送路とが前記シース部内に設けられた吸引生検具において、
    前記操作手段を前記シース部の軸方向に移動可能に保持する連通路を前記搬送路とは独立して設けたことを特徴とする吸引生検具。
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