JP2011045535A - クリップパッケージ - Google Patents

クリップパッケージ Download PDF

Info

Publication number
JP2011045535A
JP2011045535A JP2009196705A JP2009196705A JP2011045535A JP 2011045535 A JP2011045535 A JP 2011045535A JP 2009196705 A JP2009196705 A JP 2009196705A JP 2009196705 A JP2009196705 A JP 2009196705A JP 2011045535 A JP2011045535 A JP 2011045535A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clip
slider
sheath
hook
case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009196705A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Matsuoka
義明 松岡
Toshihiko Isaki
敏彦 伊▲崎▼
Koji Ito
宏治 伊藤
Kimitoshi Saito
公寿 斎藤
Takayuki Iida
孝之 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2009196705A priority Critical patent/JP2011045535A/ja
Priority to PCT/JP2010/064453 priority patent/WO2011024886A1/ja
Publication of JP2011045535A publication Critical patent/JP2011045535A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/12Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for ligaturing or otherwise compressing tubular parts of the body, e.g. blood vessels, umbilical cord
    • A61B17/122Clamps or clips, e.g. for the umbilical cord
    • A61B17/1222Packages or dispensers therefor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/12Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for ligaturing or otherwise compressing tubular parts of the body, e.g. blood vessels, umbilical cord
    • A61B17/128Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for ligaturing or otherwise compressing tubular parts of the body, e.g. blood vessels, umbilical cord for applying or removing clamps or clips
    • A61B17/1285Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for ligaturing or otherwise compressing tubular parts of the body, e.g. blood vessels, umbilical cord for applying or removing clamps or clips for minimally invasive surgery
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00526Methods of manufacturing
    • A61B2017/0053Loading magazines or sutures into applying tools

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】操作ワイヤのフックとクリップユニットの連結部材との連結の際、フックの軸方向の位置がずれないようする。
【解決手段】装填治具82には、スライダ85が組み込まれている。クリップと連結部材48とを連結させた連結クリップユニット13が装填治具82のスカート閉じ通路97内に送り込まれる。スライダ85には、位置決め片155、156が形成されている。操作ワイヤ12の先端に設けられたフック57が連結用開口95を通して装填治具82の内部に落とし込まれると、位置決め片155,156がフック57の軸方向前端及び後端と当接する。スライダ85を押し込み操作すると、操作ワイヤ12に設けられたフック57が連結クリップユニット13の軸方向と直交する方向に押圧され、連結部材48にフック57が連結される。
【選択図】図18

Description

本発明は、生体内等で止血や傷口の閉塞等を連続して行うことができる操作ハンドルに装填されるクリップユニットと、これを操作ハンドルに装填する装填治具とを備えたクリップパッケージに関する。
クリップ処置具(操作ハンドル)は、内視鏡の鉗子チャンネルを通じて生体内に挿入され、その先端からクリップを突出させ、出血部や病変組織を除去した部位といった患部をクリップで挟み、止血や傷口の閉塞等を行うクリップ処置に用いられる。特許文献1には、クリップとクリップの後端と係合する連結部材とからなるクリップユニットを用い、このクリップユニットをケースに収容した状態でシースに挿通された操作ワイヤと連結させて、クリップユニットをシースに装填する方法が記載されている。操作ワイヤの先端にはクリップユニットの連結部材と連結するフックが設けられている。
クリップユニットの装填は、まず、フックをシースから露出させた状態でケースに形成された開口からケース内に進入させ、フックを連結部材の後端に突き当てて、操作ワイヤを軸方向に沿って移動させることで連結部材にフックを押し込んで連結を行う。次に、連結が完了した後、操作ワイヤを牽引して、クリップユニットをケース外に引き出し、シース内に引き込む。これによれば、操作ワイヤの軸方向の進退操作という簡単な操作でクリップユニットの装填を行うことができる。
特開2002−191609号公報
上記クリップ処置具では、操作ワイヤを軸方向に動かす操作によって連結部材に対するフックの押し込みを行うため、連結部材とフックの径方向の位置を合わせた状態でフックを押し込む必要がある。操作ワイヤは柔軟性が高いため、先端のフックはふらつきやすく、両者の位置決め作業には手間がかかるという懸念もある。例えば、操作ワイヤのフックを連結部材に向けて進めて両者を接近させたときに、両者の径方向の位置がずれている場合には連結が行われないため、操作ワイヤをいったん後退させた後、再度操作ワイヤを進めなければならない。また、両者の径方向の位置がずれている状態でフックが連結部材に押し込まれた場合には、両者の係合が不十分となり連結不良が生じる懸念もある。
そこで、本出願人は、両者の連結を簡単に行うための装填治具を備えたクリップパッケージを研究、開発している。この装填治具には、いったんケースから引き出したクリップユニットが先頭から送り込まれる通路と、この通路から露出した連結部材とフックとの連結操作を補助する連結補助部材とが設けられている。連結補助部材は、軸方向において連結部材と重なり合ったフックを押圧して、連結部材にフックを押し込んで連結を完了させるものである。
出願人は、上記連結補助部材を設けた装填治具の製品化に向けて研究開発を重ねているが、その中で、術者の連結操作の操作性に関する以下の課題が見出された。連結補助部材を設けた装填治具の連結操作においては、連結部材と、シースの先端から突出させたフックとが重なり合うように、術者が、連結部材とフックの軸方向の位置を目視で位置合わせし、シースの先端と装填治具とを一緒に把持することによって位置合わせした状態を保持する必要がある。
しかしながら、先端にフックが設けられた操作ワイヤは、シースに対して進退自在な状態でシース内に挿通されており、シース及び操作ワイヤは長尺(約2m)でかつ可撓性を有する。このため、シースの先端部を把持して連結部材の位置にフックの軸方向の位置を合わせても、操作ワイヤを直接把持するわけではないため、シースの基端側の挙動、例えば、巻き回されたり、伸ばされたりすることによって、フックがシースに対して進退し、フックの軸方向の位置がずれるおそれがあった。
これは、シースを湾曲させたときに生じる、シースの管道内の内周と外周の差に起因するもので、シースの湾曲状態によってその内部を挿通する操作ワイヤの湾曲状態が変化して、操作ワイヤの先端のフックがシースの先端に対して進退するためであることが判明した。
フックの連結操作においては、術者がシースの基端側を保持する姿勢や、その保持位置変更するために、シースの基端側を動かさざるを得ない場合が多く、フックの連結操作の間、シースの基端側を固定しておくことは、連結操作の操作性を著しく悪化させる。このため、シースの基端側が動いても、フックの軸方向の位置がずれないようにするための対策が求められていた。
本発明は、シースに挿通された操作ワイヤのフックと装填治具に収容されたクリップユニットの連結部材との連結に際して、シースの先端部と装填治具とを把持した状態でシースの基端側が動いてもフックの軸方向の位置ずれが生じないクリップパッケージを提供することを目的とする。
本発明のクリップパッケージは、処置具のシース内に挿通された操作ワイヤに設けられたフックと後端の連結部が連結されて前記シースに装填されるクリップユニットと、前記クリップユニットを収容し、前記クリップユニットを後端から前記シースに向けて引き出し可能な収容部と、前記収容部から露出した前記連結部と前記フックとの連結操作を補助するための連結補助部材であり、前記連結部、及び前記クリップユニットの軸方向において前記連結部に重なった前記フックのうち少なくとも一方を他方に向けて押圧することにより、両者の連結を完了させる連結補助部材と、前記連結部と重なった状態の前記フックの軸方向の位置を規制する位置規制部とを有する収容ユニットとを備えたことを特徴とする。
なお、前記位置規制部は、前記フックを、その軸方向の前後から挟み込むように形成された一対の位置決め片からなることが好ましい。また、前記収容ユニットには、前記クリップユニットが前記収容部に収容された状態において前記連結部を外部に露呈し、前記フックを挿入可能な開口部が形成されており、前記位置規制部は、前記開口部に対応する位置に配置されていることが好ましい。さらにまた、前記連結補助部材は、前記クリップユニットの軸方向と直交するスライド方向に沿ってスライドし、初期位置と連結を完了させる連結位置との間で移動自在なスライダであり、前記スライダは、スライド方向に対して傾斜し、スライドすることによって、前記フック及び前記連結部の一方を押圧方向に押し込む押し込み量が徐々に増加する押圧面を有していることが好ましい。
前記位置規制部は、前記スライダと一体に形成されており、前記スライド方向において前記押圧面よりも前方に向けて突出していることが好ましい。
前記収容ユニットは、前記クリップユニットを前記シースに装填する際に使用される装填治具であり、前記装填治具は、前記クリップユニットのケースが接続されるケース接続部を有し、前記収容部は、前記シースに装填される直前に、前記ケースから引き出された前記クリップユニットがその先頭から送り込まれる通路であることが好ましい
前記スライダと一体に形成されており、前記スライダのスライド中に、前記フックの後方に配された前記シースの上端と当接し、前記シースの径方向の移動を規制する押さえ部材が設けられていることが好ましい。また、前記装填治具に前記ケースが接続された状態において、前記押さえ部材は、その前端が前記ケースと当接することにより、前記スライダの前記初期位置から前記連結位置への移動を規制することが好ましい。
前記収容ユニットには、前記スライダがスライドするスライダ通路が設けられており、前記スライダには、前記スライダ通路の内壁と係合して、前記スライダの前記スライダ通路からの抜け止めを防止する係合突起が形成されていることが好ましい。
あるいは、前記位置規制部は、前記連結補助部材と別体に設けられていることも好ましい。
本発明によれば、収容ユニットに収容されたクリップユニットの連結部と軸方向において重なった状態の操作ワイヤのフックが、位置規制部によって軸方向の位置が規制された状態で、連結部、及び連結部に重なったフックのうち少なくとも一方が他方に向けて押圧されることで、両者が連結されるので、連結操作の際、シースの基端側が動いても、フックの軸方向の位置ずれが生じることがない。
連発式操作ハンドルの構成を示す外観斜視図である。 クリップユニットの構成を示す断面図である。 クリップ及び連結リングの外観斜視図である。 連結リングの断面図である。 ダミークリップ及びフックの外観斜視図である。 連発式操作ハンドルのクリップ処置操作における段階的な状態を示す部分断面図である。 クリップパッケージの外観斜視図である。 クリップパッケージの要部断面図である。 クリップパッケージの分解斜視図である。 クリップケースの分解斜視図である。 装填治具の分解斜視図である。 スライダ用凸部周辺の構成を示す斜視図である。 スライダの底面側斜視図である。 スライダの位置決め片によるフックの位置決め状態を示す平面図である。 ケース挿入溝にクリップケースが挿入された状態を示す平面図である。 スライダによる係合部に対するフックの挿入を示す断面図である。 スライダによる係合部とフックとの連結状態を示す断面図である。 連結クリップパッケージでクリップケースから装填治具に連結クリップユニットを引き込み、装填治具からケースを抜き取った状態を示す断面図である。 連結クリップパッケージでシース等を装填治具に挿入した状態を示す断面図である。 連結クリップユニットと操作ワイヤとを連結させた状態に、装填治具からシース内に連結クリップユニットを引き込んだ状態を示す断面図である。 別の実施形態のスライダ及び位置決め片を示す平面図である。
図1に示すように、連発式操作ハンドル(以下、操作ハンドルと呼ぶ)10は、円筒状のシース11と、シース11内に挿通された操作ワイヤ12と、シース11内に装填されて操作ワイヤ12に連結される連結クリップユニット13と、シース11と操作ワイヤ12との牽引操作に用いるハンドル本体14を備えている。
図2に示すように、連結クリップユニット13は、1列に連結された複数個の止血クリップ体17(17A〜17C)と、最後尾の止血クリップ体17Cに連結された連結用クリップ体18から構成されている。止血クリップ体17は、クリップ19(19A〜19C)と、クリップ19の外側に装着された筒状の連結リング20(20A〜20C)とを備えている。
図3に示すように、クリップ19は、一枚の細長い板を180度湾曲させて閉塞端を作った後、その両片を交差させ、かつ2つの開放端が対向するように屈曲させて爪部23,23を形成している。クリップ19は、細長い板を交差させた交差部24を境にして、開放端側が腕部25,25であり、閉塞端側がターン部26である。腕部25,25の中央部分には、部分的に広幅とされた凸部27,27が形成されている。
腕部25,25は、外力が加えられていないときに、爪部23,23が離れた開放状態となり、互いに接近するように弾性変形したときに爪部23,23が噛合し、クリップ処置の対象となる患部を挟む閉じ状態となる。爪部23,23は、患部を確実に挟むために、V字のオス型とメス型に形成されている。クリップ19には、生体適合性のある金属を用いることができ、例えば、ばね用ステンレス鋼であるSUS631を用いることができる。
連結リング20は、略円筒形状であり、先端側に配された金属製の締付部30と、後端側に配されたプラスチック製の保持部31とを備えている。止血クリップ体17は、締付部30に形成された締付穴30aに、クリップ19がターン部26側から挿入され、連結リング20がクリップ19の外側に装着されることにより形成される。締付部30は、交差部24の外周を覆う初期位置にセットされ、クリップ19の腕部25,25は、開いた状態となる。
締付穴30aは、クリップ19が連結リング20内に引き込まれたときに、腕部25,25を締め付けて爪部23,23を閉じる。爪部23,23は、腕部25,25が締め付けられることにより、所定の噛合力を発揮する。締付穴30aの径は、クリップ19の凸部27の幅よりも小さいので、クリップ19の凸部27から先は連結リング20内に挿入されない。
図4に示すように、保持部31には、締付穴30aに連なる保持穴31aが形成されている。締付穴30aから挿入されたターン部26は、保持穴31a内に収容される。保持部31の外周面には、中心軸に対して対称に、2つのスカート部38,38が形成されている。スカート部38,38は、保持部31の先端側から後端側に向かって半径方向に広がるように形成されており、外力が加えられていないときに自身の弾性で開き、外側から押されたときに保持部31内に入り込むようにして閉じる。
連結リング20は、爪部23,23の開閉方向と、スカート部38,38の開閉方向とが90°ずれるように、クリップ19の外側に装着される。スカート部38,38は、連結クリップユニット13がシース11内に装填されて閉じたときに、保持穴31a内に収容されているターン部26を挟み込み、連結リング20をクリップ19と一体化させる。
複数個の止血クリップ体17は、前方に配されているクリップ19のターン部26に後方のクリップ19の爪部23,23を係合することによって1列に連結している。連結リング20は、後方のクリップ19の爪部23,23の外側を覆い、爪部23,23が開かないようにして、クリップ19の連結を維持する。クリップ19の凸部27は、保持穴31aの径よりも大きな幅寸法を有しており、連結リング20の後方に配されたときに、その連結リング20の後端に当接する。これにより、連結リング20は、上述した初期位置から、連結クリップユニット13の後端側への移動が規制される。
連結リング20の後端部44、すなわち、スカート部38よりも後方部分には、周方向においてスカート部38,38から90°ずれた2箇所に、スリット44a,44aが形成されている。スリット44a,44aは、連結リング20の軸方向に沿って形成されており、後端部44が弾性変形してその内径が広がるようになっている。このスリット44aは、内視鏡の湾曲に合わせて連結クリップユニット13が湾曲するように、連結リング20のフレキシブル性を向上させる。また、スリット44aによって、後端部44の内径が広がるため、組立時において、2つのクリップ19の係合作業が行いやすい。
保持部31には、生体適合性があり、かつ、スカート部38に要求される弾性および剛性を満たす材料が用いられる。このような保持部31の材料としては、例えば、PPSU(ポリフェニルサルホン、polyphenylsulfone)が用いられる。
図5に示すように、連結用クリップ体18(連結部)は、最後尾のクリップ19Cのターン部26に係合するダミークリップ47と、ダミークリップ47を保持する連結部材48とから構成されている。ダミークリップ47は、細長い金属の板を折り曲げて構成されており、外力が与えられていないときに開放状態となる一対の腕部47a,47aを備えている。各腕部47a,47aの先端と中間部分とには、クリップ19と同様に、爪部47b,47bと凸部47c,47cが設けられている。ダミークリップ47は、クリップ19と同じ材質で形成することができる。
ダミークリップ47は、腕部47a,47aの開閉方向が、最後尾のクリップ19Cの開閉方向と90°ずれるように回転されて連結リング20Cの穴31a内に挿入され、爪部47b,47bが、クリップ19Cのターン部26に係合する。連結リング20Cは、爪部47b,47bが開放状態に変位しないように抑えて、連結状態を維持する。
連結部材48は、例えば、連結リング20の保持部31と同じ材質で形成された円柱体である。連結部材48の先端側には、ダミークリップ47を保持する切欠状の保持部49が設けられている。連結部材48の後端側には、操作ワイヤ12と連結するための連結部50が設けられている。
連結部50は、連結部材48の半径方向において弾性自在にされた一対の弾性アーム53,53と、弾性アーム53,53の先端にそれぞれ設けられた挟持部54,54とを有している。一対の挟持部54,54の隙間は、操作ワイヤ12の外径よりも細くされている。また、一対の挟持部54,54には、連結部材48の中心軸に沿って、操作ワイヤ12の外径と同径の半円形の溝54a,54aが形成されている。
連結部材48には、位置決め部51が一体に設けられている。位置決め部51は、後述する連結クリップパッケージ80(図7参照)によって連結部材48と操作ワイヤ12とを連結させる際に、連結部材48をその軸方向において位置決めする。位置決め部51は、保持部49と連結部50との略中間に配されている。
位置決め部51は、弾性アーム53,53の上面側に位置し、連結部材48の円周面の一部が平坦に切り欠かれた平坦面55と、円周面と平坦面55との段差に設けられ、径方向外側に向けて立ち上がる当接面56とからなる。また、当接面56は、連結部材48の先端側から後端側へ突出する略三角形状に形成されている。平坦面55は、後述するスライダ85の移動を妨げない位置に形成されており、当接面56は、後述するスライダ85の位置決め面158と当接する位置に形成されている。
シース11は、例えば、金属ワイヤを密着巻きした可撓性のコイルシースである。シース11の内径は、先のクリップ19のターン部26と、次のクリップ19の爪部23,23との係合が解除される寸法である。すなわち、シース11の内径は、2つの爪部23,23の長さと、ターン部26の爪部23,23が係合する部分の幅とを足し合わせた長さよりも大きい。
操作ワイヤ12は、生体適合性を有する金属で形成された金属ワイヤである。図5に示すように、操作ワイヤ12の先端には、連結用クリップ体18との連結に用いられるフック57が設けられている。フック57は、操作ワイヤ12の先端に取り付けられた前フック58と、後フック59とを備えている。
前フック58は、弾性アーム53,53の間の隙間と同じ長さの1辺を有する正方形状の四角柱部58aと、弾性アーム53,53の隙間に合せた四角錐部58bと有している。後フック59は、前フック58の外径よりも大きく、連結部材48の外径よりもわずかに小さな外径を有する円柱形状である。後フック59は、前フック58の後端から所定距離だけ離れた後方に配されている。この所定距離とは、挟持部54の軸方向の長さと同じ長さである。
前フック58は、弾性アーム53,53の間に嵌合され、各弾性アーム53の端部に形成された一対の挟持部54と当接する。前フック58と、円柱形状の後フック59との間の操作ワイヤ12は、挟持部54により挟持される。後フック59は、挟持部54の後端に当接する。これにより、操作ワイヤ12の牽引と回転とを連結クリップユニット13に伝達し、シース11の牽引時に生じる摩擦力によって連結クリップユニット13がシース11と一緒に動かないように押さえることができる。
図1に示すように、ハンドル本体14は、シース11と操作ワイヤ12とをそれぞれ牽引するシース操作部63と、ワイヤ操作部62とを有している。シース操作部63は、略円筒形状であり、先端にシース11の後端が固定されている。シース操作部63は、ワイヤ操作部62の先端に設けられたパイプ64の外側にスライド自在に装着されており、パイプ64に沿ってワイヤ操作部62側にスライドすることにより、シース11が操作ワイヤ12に対して後端側に牽引される。符合69は、シース11が操作ワイヤ12に対して後退するときに、その後退量を術者に対して触知させるためのノッチである。ノッチ69の間隔は、連結クリップユニット13のクリップ19を、1つずつシース11から押し出すための後退量に対応して設定されている。
ワイヤ操作部62は、略円筒形状であり、スライド自在な操作レバー66を内蔵した貫通窓65を有している。操作ワイヤ12は、シース操作部63内を通って、操作レバー66に後端が係止されている。操作レバー66をスライドすると、連結リング20によるクリップ19の締め付けに必要な量だけ、操作ワイヤ12がシース11に対して牽引される。
次に、操作ハンドル10の作用について、簡単に説明する。図6(A)に示すように、連結クリップユニット13は、先頭のクリップ19Aの先端がシース11の先端に一致するようにシース11内に装填されている。シース11は、生体内に挿入された内視鏡の鉗子チャンネルに挿入される。シース11の先端は、内視鏡先端の鉗子出口から突出して患部に近付けられる。
シース操作部63を所定量だけ牽引すると、シース11が操作ワイヤ12に対して、所定量だけ後退する。操作ワイヤ12と連結クリップユニット13は連結されているので、連結クリップユニット13がシース11に対して前進し、図6(B)に示すように、シース11の先端から、先頭のクリップ19Aと連結リング20Aとが送り出される。
この際に、シース11の内壁面と接触している連結リング20A〜20Cに対しては、シース11との間に生じる摩擦力によって、シース11とともに後端側へ移動する力が働く。しかし、連結リング20A〜20Cは、閉じたスカート部38,38によってクリップ19A〜19Cと一体化されており、また、後方のクリップ19B,19Cの凸部27と、ダミークリップ47の凸部47aとにより後端側への移動が規制されている。このため、連結リング20A〜20Cが後退することはなく、クリップ19A〜19Cとともにシース11に対して前進する。
シース11から出たクリップ19Aは、自身の弾性による爪部23,23を開く、また、図2(A)に示すように、連結リング20Aは、スカート部38,38がシース11の内径よりも広幅に開き、連結リング20Aがシース11内に戻らないように係合する。
操作ハンドル10を移動させて、開放状態にあるクリップ19Aの爪部23,23を患部に押し付ける。この状態で、ワイヤ操作部62の操作レバー66を引くと、操作ワイヤ12が所定量だけ引っ張られ、連結用クリップ体18から順に係合している全クリップ19A〜19Cが、一様に引っ張られる。
図6(C)に示すように、シース11から送りだされたクリップ19Aは、連結リング20Aのスカート部38,38が開いているので、スカート部38,38による押圧保持が解除されている。また、連結リング20Aは、スカート部38,38によりシース11内への後退が阻止されている。そのため、先頭のクリップ19Aは、操作ワイヤ12が引かれることにより、連結リング20Aに対して後退する。締付部30がクリップ19Aの凸部27の直下まで押し込まれることにより、連結リング20Aによるクリップ19Aの締め付けが完了する。
クリップ19Aの締め付け完了と同時に、クリップ19Aと次のクリップ19Bの係合部が連結リング20Aの後端から抜け出る。クリップ19Bの腕部25,25は、自身の弾性力によってシース11の内壁に当たるまで拡開し、爪部23,23の間がクリップ19Aのターン部26の幅よりも広く開いて、クリップ19Aとクリップ19Bとの連結が解除される。図6(D)に示すように、シース11の先端を患部から離すと、止血クリップ体17Aがシース11の先端から抜け出る。
操作レバー66の牽引操作をやめると、操作レバー66は図示しないバネの付勢力によって元の位置に復帰する。これにともない、操作ワイヤ12がシース11内で先端側に移動し、連結用クリップ体18、クリップ19B,19Cが押されるので、図6(D)に示すように、2発目のクリップ19Bの先端は、シース11の先端にほぼ一致する位置に移動する。以降、一発目の止血クリップ体17Aと同様に、ハンドル本体14を操作して、2発目、3発目の止血クリップ体17B,17Cでクリップ処置を行うことができる。
次に、連結クリップパッケージ80について説明する。図7〜図9に示すように、連結クリップパッケージ80は、連結クリップユニット13を収容したクリップケース81と、クリップケース81が挿入された装填治具82とからなる。装填治具82には、クリップケース81から装填治具82内に連結クリップユニット13を引き込むクリップ引込み部材83と、クリップケース81内の連結クリップユニット13とクリップ引込み部材83とを確実に係合させるための一対のブラケット84,84(図8、図10参照)と、操作ワイヤ12と連結用クリップ体18との連結に用いられるスライダ85(連結補助部材)とが組み込まれている。
図9において、クリップケース81は、内側に円柱状の空間であるクリップ収容部87が設けられている。クリップケース81は、上部が略角筒形状、下部が半円筒形状に形成されており、下部の外径はシース11の外径とほぼ同じで、上下の高さ寸法は、シース11の外径より大きく形成される。クリップ収容部87の断面形状は円形であり、その内径は、シース11の内径とほぼ同じである。クリップ収容部87内には、先頭のクリップ19Aがクリップケース81の先端側に配されるように連結クリップユニット13が収容されている。
図10に示すように、クリップケース81は、半円筒形状の下ケース111と、角筒形状の上ケース112とを互いに接合して形成されている。下ケース111と上ケース112には、両者が接合されたときに円形のクリップ収容部87となる、半円形の収容凹部111a,112aがそれぞれ設けられている。クリップ収容部87は、先頭のクリップ19Aが収容される先端側、連結用クリップ体18が収容される後端側ともに開口となっている。クリップ収容部87の先端側の開口は、連結クリップユニット13をその先頭側からクリップ収容部87の外に送り出す送出口である。
上ケース112の上部且つ後端部には、押さえ部113が一体に設けられている。押さえ部113は、上面が指の形状に合うように下方に凹となる曲面に形成された押さえ面113aと、上ケース112の上面に軸方向に沿って固着される基端部113bとを有する。また、押さえ面113aには、複数の滑り止め用突起113cが設けられている。
クリップケース81は、クリップ収容部87内に収容した連結クリップユニット13をクリップケース81の外側から視認できるように、例えば、透明なプラスチックで形成されている。下ケース111と上ケース112との接合には、例えば、接着剤を用いた接着、あるいは超音波等を用いた溶着、係合爪による係合等を用いることができる。また、下ケース111と上ケース112とを合せた状態で、外周に透明なプラスチックフイルムを巻き付けてもよい。
連結クリップユニット13は、先頭のクリップ19Aの爪部23,23が水平方向で開閉するように、クリップ収容部87に収容される。クリップ19Aは、ブラケット84を介してクリップ収容部87の内壁に押されて閉じ状態となる。上述のとおり、止血クリップ体17A〜17Cは、爪部23,23の開閉方向が交互に90°回転するように連結し、爪部23,23とスカート部38,38との開閉方向も90°ずれている。よって、連結リング20A,20Cは、スカート部38が上下方向で開閉し、連結リング20Bは、スカート部38が左右方向で開閉する。
下ケース111と上ケース112には、連結リング20A,20Cのスカート部38を開いた状態で収容するスカート用開口114が形成されている。また、下ケース111と上ケース112との合せ目には、両者が接合されたときに、連結リング20Bのスカート部38を収容するスカート用開口となる切欠115がそれぞれ形成されている。これにより、クリップケース81内でスカート部38が閉じ方向に押された状態で保管されることによる、スカート部38の開き方向への復元力(弾性力)の低下を防止することができる。なお、開口に代えて、凹部を設けてもよい。
下ケース111には、リブ116,116、及び位置決めキー117が設けられている。リブ116,116及び位置決めキー117は、下ケース111と一体に形成されている。
リブ116,116は、下ケース111の先端から所定の間隔を置いた位置及び後端から両側方へ突出し、クリップケース81の軸方向及び上下方向に直交する水平方向に沿って延びる矩形の板状に形成されている。このリブ116,116は、上面が下ケース111及び上ケース112の合せ目と連続するように配されている。すなわち、下ケース111及び上ケース112を接合したとき、リブ116,116は、クリップケース81の中央よりも下部に位置する。位置決めキー117は、下ケースの下部に位置し、その下端部にクリップケース81の軸方向に沿って配された板バネ117aを有する。板バネ117aはクリップケース81の後端側が基端で、先端側が開放端となっており、クリップケース81の軸方向に直交する方向で弾性自在とされている。板バネ117aの先端側面には、半円柱状のクリック突部117bが設けられている。
図9において、装填治具82の長手方向の一端部側には、高さ方向で凹まされた凹部90が形成されている。凹部90内には、クリップケース81又はシース11が取り付けられるケース挿入溝91(ケース接続部)が形成されている。
ケース挿入溝91は、クリップケース81下部の外径よりもわずかに大きな内径を有し、内部に挿入されたクリップケース81、あるいはシース11を装填治具82の上面から露呈させる開口部91aが形成されている。この開口部91aを介して、例えば親指でクリップケース81又はシース11を上方から押さえることができ、他の指で装填治具82を下方から支えることによって、クリップケース81又はシース11と装填治具82とを一緒に挟み込むようにして把持することができる。
ケース挿入溝91の内部には、位置規制溝92,92及び位置決めキー溝93が形成されている。このケース挿入溝91には、クリップケース81が挿入されるとともに、位置規制溝92,92及び位置決めキー溝93に、リブ116,116及び位置決めキー117が係合する。また、装填治具82からシース11に連結クリップユニット13を装填する際には、ケース挿入溝91からクリップケース81が抜き取られ、代わりにシース11が挿入される。
図8及び図9において、装填治具82の上面には、凹部90に隣接して連結用開口95と、ワイヤ用スリット96とが設けられている。連結用開口95は、操作ワイヤ12のフック57をクリップケース81の挿入方向と直交する方向(装填治具82の上方)から装填治具82内に挿入するための開口であり、フック57を横から見たときの外径寸法よりも大きな開口面積を有している。ワイヤ用スリット96は、ケース挿入溝91と連結用開口95とを接続するように形成されており、操作ワイヤ12が挿入可能な幅寸法を有している。操作ワイヤ12及びフック57は、シース11がケース挿入溝91に挿入されたときに、同時にワイヤ用スリット96及び連結用開口95に挿入され、装填治具82内に引き込まれた連結用クリップ体18の連結部材48に連結される(図18〜図20参照)。
装填治具82内には、ケース挿入溝91の奥に、円柱状の空間であるスカート閉じ通路97が設けられている。スカート閉じ通路97は、シース11及びクリップ収容部87と同じ内径を有するとともに、ケース挿入溝91に挿入されたクリップケース81と中心軸の位置を合わせるように形成されており、その内径面がケース挿入溝91に挿入されたクリップケース81及びシース11の内径面と連接する。スカート閉じ通路97は、クリップ収容部87から引き込まれた連結クリップユニット13の各スカート部38を内径面によって押して閉じる。
ケース挿入溝91とスカート閉じ通路97との境界であって、スカート閉じ通路97の出入口付近には、シース11またはクリップケース81の厚み分に相当する段差である突き当て面98(図12、図14及び図15参照)が設けられている。スカート閉じ通路97と、シース11またはクリップケース81の内径面は、シース11またはクリップケース81の先端が突き当て面98に突き当てられることにより連接される。これにより、スカート部38が閉じた状態を維持しながら、装填治具82からシース11に連結クリップユニット13を装填することができる。
クリップ引込み部材83は、装填治具82の長手方向の他端部側から外に突出された略楕円形の牽引部101と、牽引部101が一端に設けられた挿通部102と、挿通部102の他端に設けられたクリップ係合部103(図10も参照)とを備えている。挿通部102は、スカート閉じ通路97を貫通する長さを有した棒状体であり、スカート閉じ通路97に挿通される。クリップ係合部103は、クリップ収容部87に挿入され、先頭のクリップ19Aと係合している。
挿通部102は、スカート閉じ通路97に挿入されており、牽引部101は、スカート閉じ通路97の端部に形成された牽引穴(図18〜20の符号104参照)を通して装填治具82の外に突出される。連結クリップユニット13は、牽引部101が装填治具82に対して牽引されたときに、クリップ係合部103により先頭のクリップ19Aが引っ張られ、クリップ収容部87からスカート閉じ通路97内に引き込まれる。
図10に示すように、挿通部102の上下には、牽引部101からクリップ係合部103に向かって広がる逆止突起102aが設けられている。逆止突起102aは、挿通部102が弾性変形することにより、牽引穴104から装填治具82の外に飛び出る。逆止突起102aは、挿通部102が再びスカート閉じ通路97内に戻らないように、挿通部102を係止する。
クリップ係合部103は、略角柱状の係合片103aと、係合片103aの前端部及び挿通部102の後端部の間に位置する抜け止め部103bとからなる。係合片103aは、爪部23,23が係合する係合穴103c,103cが形成されている。抜け止め部103bは、クリップ収容部87の内径に合わせた外径となるように形成され、クリップ19Aがクリップ係合部103の前方へ離脱することを規制する。
ブラケット84,84は、クリップ収容部87の内径に合わせた外径、且つ係合片103aの外径に合わせた内径の半円筒状に形成された一対の板材であり、係合片103aに係合するクリップ19Aが閉じる方向に沿って、クリップ19Aを両側から挟み込んで互いに対面するように配されている。これらのブラケット84,84は、例えばSUSの金属板から形成される。
クリップ係合部103は、ブラケット84,84及び連結クリップユニット13とともにクリップケース81のクリップ収容部87に収容されている。先頭のクリップ19Aは、ブラケット84,84を介してクリップ収容部87に押されて閉じ状態となり、爪部23,23を係合穴103c,103cに係合する。牽引部101を装填治具82に対して牽引すると、挿通部102は、スカート閉じ通路97内を移動し、クリップ係合部103がクリップ収容部87からスカート閉じ通路97内に移動する。
連結クリップユニット13は、クリップ係合部103に引っ張られてスカート閉じ通路97内に引き込まれる。スカート閉じ通路97の牽引穴104近傍には、左右方向に張り出した解除溝105(図18〜20参照)が形成されている。解除溝105の左右方向は、先頭のクリップ19Aの腕部25,25が、クリップ引込み部材83のクリップ係合部103との係合を解除する程度まで開くことができる幅寸法を有している。解除溝105は、連結用クリップ体18の連結部50が、連結用開口95に対面する位置に到達したときに、先頭のクリップ19Aが解除溝105内に到達するように配置されている。これにより、連結クリップユニット13がスカート閉じ通路97に収容された状態において、連結部50が連結用開口95から外部に露呈し、この連結用開口95を通して連結部材48とフック57が重なるようにフック57が挿入される。
牽引部101を装填治具82に対して牽引すると、挿通部102は、スカート閉じ通路97内を移動する。牽引部101が牽引されることによってクリップ係合部103とともに、ブラケット84,84が移動する。これにより、クリップ係合部103、クリップ19A及びブラケット84がクリップ収容部87からスカート閉じ通路97内に移動する。
先頭のクリップ19Aは、解除溝105内に到達すると自身の弾性によって開放状態に変位し、クリップ係合部103との係合を解除する。このとき、開放状態に変位したクリップ19Aからの押圧によってブラケット84がクリップ19A及びクリップ係合部103から外れる。クリップ19A及びクリップ係合部103から外れたブラケット84は解除溝105内に残される。このようにして牽引された連結クリップユニット13は、連結用クリップ体18の連結部50が、スカート閉じ通路97内でスライダ通路100に位置するように、スカート閉じ通路97の後部で停止される。
なお、止血クリップ体17は、爪部23,23の開閉方向と、スカート部38,38の開閉方向とが90°ずれているので、先頭のクリップ19Aが解除溝105内にあるときでも、先頭の連結リング20Aのスカート部38,38が開くことはない。
クリップ引込み部材83を構成する牽引部101、挿通部102、クリップ係合部103は、例えば、適度な弾性を有するプラスチックによって一体に形成されている。なお、挿通部102とクリップ係合部103とを別体で形成し、装填治具82内で連結させてもよい。
なお、連結部50の停止位置がずれた場合でも、後述するスライダ85の位置決め面158によって連結部材48の当接面56を押圧し、連結部材48を適正な位置に移動させることができる。
図7及び図9において、スライダ85は、装填治具82の一方の側面から開口されたスライダ通路100内に、スライド自在に挿入されている。スライダ85は、装填治具82内に引き込まれた連結用クリップ体18と、連結用開口95から挿入されたフック57とを連結させる際に、スライダ通路100内に押し込まれる。
スライダ通路100は、断面がスライダ85の幅寸法とほぼ等しい幅を有する矩形状であり、装填治具82の短手方向、すなわちケース挿入溝91及びスカート閉じ通路97と直交する方向に沿って切り欠くように設けられている。
図9及び図11に示すように、装填治具82は、前後を半円形状に形成した板状の下治具120、上治具121を接合して形成されている。この装填治具82は、連結クリップユニット13、クリップケース81、クリップ引込み部材83、スライダ85等が外側から視認できるように、例えば、透明なプラスチックで形成されている。下治具120と上治具121との接合には、例えば、接着剤を用いた接着、あるいは超音波等を用いた溶着、係合爪による係合等を用いることができる。
下治具120の上面120aには、上治具121と接合したときに、ケース挿入溝91を形成する半円形状のケース用凹部122が形成されている。下治具120の上面120aには、ケース用凹部122の両側から連続し、上面120aより一段凹となる位置規制用凹部123,123が形成されている。位置規制用凹部123,123は、ケース用凹部122の前端から後端まで軸方向に沿って延びている。位置規制用凹部123,123は、上治具121に接合されたときに、上治具121の下面121aとともに位置規制溝92,92を形成する。クリップケース81のリブ116,116と位置規制溝92,92とが係合することによって、ケース挿入溝91に挿入されたクリップケース81の上下方向の移動を規制する。
また、ケース用凹部122内には、位置決めキー溝93が設けられている。位置決めキー溝93は、クリップケース81の軸方向に沿って形成されており、クリップケース81が軸方向からケース挿入溝91に挿入されたとき、クリップケース81に設けられた位置決めキー117と嵌合してクリップケース81の軸回りの回転を規制する。
位置規制溝92,92及び位置決めキー溝93を含むケース挿入溝91は、クリップケース81の外形に合わせた断面形状を持ち、この断面形状が装填治具82の後端側からスカート閉じ通路97の付近まで軸方向に沿って連続しているので、クリップケース81は装填治具82に対して挿脱自在に取り付けられる。
位置決めキー溝93の側面には、略コ字状の断面を持つクリック孔(図示せず)が設けられている。このクリック孔は、位置決めキー117に設けられたクリック突部117b(図10参照)に対応する位置に配されており、クリック突部117bとともにクリック機構を構成する。位置決めキー117が位置決めキー溝93の所定位置まで挿入されたとき、クリック突部117bがクリック孔に進入して係合される。これにより、クリップケース81が軸方向に位置規制されて、装填治具82からのクリップケース81の離脱が防止される。
ケース用凹部122の奥には、上治具121と接合したときにスカート閉じ通路97を形成する半円形状のスカート閉じ凹部128が形成されている。下治具120の長手方向の前端側には、スカート閉じ凹部128から左右方向に広がる矩形の解除用凹部129が形成されている。解除用凹部129の前端には、クリップ引込み部材83の挿通部102が挿通される矩形の切欠130が形成されている。
図11及び図12に示すように、ケース用凹部122とスカート閉じ凹部128との境界、すなわちスカート閉じ凹部128の後端には、スカート閉じ凹部128の内壁に対して半径方向に一段凹となる段差131が形成されている。段差131は、上述した突き当て面98を構成している。
段差131を基準にして、その軸方向の前後には、ケース用凹部122及びスカート閉じ凹部128を挟んで、その左右に下治具120の上面120aよりも凸となるスライダ用凸部133,134が形成されている。このスライダ用凸部133,134は、スライダ85の幅寸法とほぼ等しい幅を有する略矩形状に突出し、上治具121と接合したときに、後述するスライダ用凹部144とともにスライダ通路100を形成する。
スライダ用凸部134は、スライダ通路100の幅方向の両端部が、スライダ通路100の入り口が形成される、下治具120の一方の端部まで延びている。スライダ用凸部134の幅方向の中央部は、下治具120の端部からケース用凹部122及びスカート閉じ凹部128に向かって切り欠かれたスライダ用切欠137が形成されている。このスライダ用切欠137のスライド方向における奥側の面が、スライダ85をスライダ通路100に押し込んだときのストッパとなる。
スライダ用凸部133,134は、段差131を境にしてケース用凹部122両側の上面133a,134aのほうが、スカート閉じ凹部128両側の上面133b,134bよりも一段高く形成されている。上面133a,134aは、ケース挿入溝91にシース11が挿入されたとき、上面133a,134aがシース11の上端よりも高い位置になるように形成されている。
このため、シース11をケース挿入溝91に挿入しても、シース11の上端が上面133a,134aよりも上方に突出してスライダ通路100内に進入しない。したがって、シース11がケース挿入溝91に挿入されているときは、スライダ85とシース11の上端が当接することなく、スライダ85は、上面133a,134aに沿って移動することができる。一方、ケース挿入溝91にクリップケース81が挿入されているときは、シース11よりも上下方向の寸法が大きいため、クリップケース81の上端が上面133a,134aよりも上方に突出し、スライダ通路100内に進入する。このため、スライダ85を初期位置からスカート閉じ通路97に向かって押し込もうとしても、スライダ85とクリップケース81とが当接して、スライダ85を押し込むことができない。つまり、クリップケース81がケース挿入溝91に挿入されている間は、クリップケース81によって、スライダ85の移動が規制される(図15に示す状態)。
上面133b,134bは、その軸方向の位置が、スカート閉じ通路97内に連結クリップユニット13が引き込まれたとき、連結部材48の停止位置と対応する位置に形成されている。また、上面133b,134bは、その高さが、連結部材48の高さとほぼ同じ高さになるように形成されている(図16参照)。このため、連結部材48の上端が上面133b,134bよりも上方に突出してスライダ通路100内に進入しないので、スライダ85が移動するときに、スライダ85と連結部材48が干渉しない。
また、スライダ用凸部133,134の内側面(スカート閉じ凹部128の両側の面)には、クリップケース81のリブ116,116が係合する位置規制用凹部123,123、すなわち位置規制溝92,92が形成されていない。そのため、クリップケース81がケース挿入溝91に挿入されたとき、リブ116,116がスライダ用凸部133,134の後端面に当接する位置でクリップケース81の軸方向の位置が位置決めされる。しかし、リブ116,116は、クリップケース81の先端から所定の間隔を置いて形成されているため(図10参照)、クリップケース81の先端は、突き当て面98に突き当たる位置まで、スライダ用凸部133,134の間に挿入される。
上治具121の下面121aには、下治具120のケース用凹部122と対向する位置に、ケース用凹部122とともに、ケース挿入溝91を構成するケース用切欠139が形成されている。ケース用切欠139は、クリップケース81上部と略同じ幅に形成されている。また、下面121aには、下治具120のスカート閉じ凹部128とともにスカート閉じ通路97を形成するスカート閉じ凹部141が形成されている。さらに、下面121aには、下治具120の解除用凹部129と、切欠130のそれぞれと対向する位置に、解除用凹部142と、切欠143が形成されており、それぞれ解除溝105、牽引穴104を構成する。
ケース用切欠139とスカート閉じ凹部141との間には、スライダ通路100を形成するスライダ用凹部144が形成されている。スライダ用凹部144の略中央には、ケース用切欠139と連続して連結用開口95及びワイヤ用スリット96が形成されている。
スライダ用凹部144は、スライダ用凸部133に幅寸法を合わせた矩形状に形成され、下治具120と上治具121とを接合したとき、スライダ用凹部144にスライダ用凸部133が嵌合され、このスライダ用凹部144とスライダ用凸部133との隙間がスライダ通路100となる。
スライダ用凹部144には、スライダ85によってフック57と連結部材48とを連結させる際に、スライダ85の上面と当接して、スライダ85をフック57の押圧方向に向けて付勢する付勢部146,147が形成されている。付勢部146,147は、ケース用切欠139及びスカート閉じ凹部141、すなわちケース挿入溝91及びスカート閉じ通路97を基準に線対称な位置に配されている。付勢部146,147は、上治具121の幅方向端部から中央へ向かって延びる板バネ146a,147aと、この板バネ146a,147aの先端から下方へ突出する突出部146b,147bとからそれぞれ構成される。
スカート閉じ凹部141の後端は、スライダ用凹部144の前端で途切れているので、スライダ通路100の範囲においては、スカート閉じ通路97の上半分はなく、連結用開口95及びワイヤ用スリット96に向けて解放されている。
図13に示すように、スライダ85は、スライダ通路100への押し込み操作に用いられる操作部150と、操作部150からスライド方向に延びる1枚の板形状の押し込み片151とからなり、それらはプラスチックによって一体に成形されている。押し込み片151は、スライダ通路100に挿入され、上治具121の付勢部146,147から付勢を受けて、装填治具82の下治具120とともに、連結部材48及びフック57を挟み込む。
押し込み片151は、上述したスライダ用凸部133,134の上面133a,134a,133b,134bに合わせて、スカート閉じ通路97側の底面151bよりも、ケース挿入溝91側の底面151aのほうが一段高く形成されている。また、操作部150に近い部分には、底面151bよりも下方に突出する嵌合凸部152が設けられている。嵌合凸部152は、スライダ通路100の切欠137に嵌合する。嵌合凸部152のスライド方向の前端面は、切欠137の奥に形成された突き当て面と当接してスライダ85が過度に押し込まれるのを阻止する。
押し込み片151には、スライド方向の前端側から底面151bに向かって傾斜する押圧面153が形成されている。押圧面153は、スライダ85が押し込まれた時にスカート閉じ通路97内のフック57を押圧方向に押し込む押し込み量が徐々に増加するように形成されており、この押圧面153による押圧で連結用クリップ体18の連結部材48にフック57を連結させる。また、押圧面153は、背後から上治具121の付勢部146,147、すなわちスライダ通路100の内壁に支持される。スライダ185が押し込まれたときに、付勢部146,147は、押し込み片151の上面と当接することにより、押圧面153を、フック57を押し込む押圧方向に向けて付勢する。底面151bには、シース11の内径と略同じ内径の凹部154が形成されている。凹部154は、スライダ85が連結位置にあるとき、スカート閉じ凹部128の上部を塞ぎ、スカート閉じ通路97の一部を構成する。
押し込み片151のスライド方向の前端部には、押圧面153の両側からスライド方向における前方に突出する2つの位置決め片155、156が設けられている。一対の位置決め片155,156はフック57の軸方向寸法に合わせた間隔で配設されており、位置決め片155、156の前端部は、スライダ85が初期位置にあるときに、連結用開口95の位置と対応するように設けられている。
図14に示すように、フック57が連結用開口95から装填治具82の内部へ挿入されると、位置決め片155,156の間に挟まれるように落とし込まれ、フック57の軸方向前端及び後端が位置決め片155,156と当接する。これにより、フック57の軸方向の位置が規制されて位置決めがなされるので、押圧面153からフック57への押圧力が適切に作用し、連結部材48に連結させることができる。
スカート閉じ通路97側の位置決め片155は、前フック58を確実に位置決めできるように、四角錐部58bの頂点に到達する位置まで突出するように形成されており、ケース挿入溝91側の位置決め片156は、後フック59の後端面と当接しつつ、操作ワイヤ12の挿入を妨げないように、位置決め片155よりも前方への突出が少なく形成されている。
位置決め片155の上面には、付勢部147の突出部147bを内部に収納する凹部157(図9参照)が形成されている。凹部157は、スライダ85が初期位置にあるときに押し込み片151の上面を突出部147bから退避させる。また、スライダ185が初期位置にあるとき、もう一方の付勢部146の突出部146bは、位置決め片155の先端部よりも奥側に位置する。よって、スライダ85が初期位置のときは、突出部146b,147bが押し込み片151と当接せず、板バネ146a,147aからの付勢を受けない。なお、凹部に代えて、開口を設けてもよい。
位置決め片155には、押圧面153の反対側に位置決め面158が設けられている。位置決め面158は、スライダ85のスライド方向における前方から後方にかけて押し込み片151の幅が広がるように傾斜する傾斜面となっている。位置決め面158は、スライダ85をスライダ通路100の奥側の連結位置に押し込む際、上述した連結部材48の当接面56と当接して押圧することにより、連結部材48を軸方向に沿って押し込む。これによって、軸方向における連結部材48の位置決めがなされる。
位置決め片156は、押圧面153の反対側にシース押さえ片159(押さえ部材)が一体に設けられている。シース押さえ片159は、スライダ85が初期位置から連結位置に移動するとき、シース押さえ片159の下面でシース11の上端を押さえ付けることにより、シース11の径方向の移動を規制してケース挿入溝91からシース11が離脱しないようにする。シース押さえ片159は、ケース挿入溝91へのシース11の挿入を妨げないように、位置決め片156よりも前方への突出が少なく形成されている。また、シース11よりもクリップケース81のほうが上下方向の高さがあるので、図15に示すように、ケース挿入溝91にクリップケース81が挿入されているときは、スライダ用凸部133,134の上面133a,134aから突出したクリップケース81の上部がシース押さえ片159の前端と当接する。これにより、クリップケース81がケース挿入溝91の挿入されている間は、スライダ85の連結位置へのスライドが規制される。
押し込み片151の位置決め面158とは反対側の側面には、スライダ85の幅方向において弾性自在な弾性片160が形成されている。この弾性片160の先端には、スライダ85の幅方向に突出した係合突起161が設けられている。係合突起161は、スライダ85が初期位置にあるときに、上治具121のスライダ用凹部144に設けられたクリック溝162(図11も参照)に係合し、スライダ85が連結位置にスライドしたときに、クリック溝163(図11も参照)に係合する。クリック溝162と、係合突起161の係合により、スライダ85のスライダ通路100からの抜け止めが防止される。一方、クリック溝163と係合突起161の係合により、スライダ85の連結位置を位置決めすることができるとともに、係合する際のクリック感によりスライダ85の連結位置を知ることができる。
図16(A)に示すように、連結用開口95に横方向(装填治具82の上方)から挿入されたフック57は、前フック58の四角柱部58aの角部が、連結部材48の弾性アーム53、53の間に挿入されるとともに、位置決め片155,156の間にフック57が挟まれて、軸方向の位置決めがなされる。
図16(B)に示すように、スライダ85をスライダ通路100内に押し込むと、押圧面153が前フック58及び後フック59に当接し、これを下方に向けて徐々に押圧する。軸方向に位置決めされたフック57は適切な押圧力を受けて連結部材48の弾性アーム53、53の間に挿入されていく。また、このとき、スライダ85の位置決め面158によって連結部材48の当接面56を押圧し、連結部材48を適正な位置に移動させることができる。
図17(A)に示すように、スライダ85をさらに押し込むと、前フック58は、四角柱部58aの外周面が押圧面153に沿うように回転し、弾性アーム53,53を弾性変形させて、その間に押し込められる。そして、図17(B)に示すように、弾性アーム53,53の間に前フック58が完全に挿入された状態となり、操作ワイヤ12も挟持部54,54を押し広げて両者の間に挟み込まれる。また、後フック59は、挟持部54,54の後端面に当接する。
連結クリップユニット13をクリップケース81へ収容する収容作業を含む連結クリップパッケージ80の組立作業では、先ず、下ケース111の上でクリップ19A〜19C及び連結リング20A〜20C及びダミークリップ47及び連結部材48の連結を行う。
連結が終了した後、連結クリップユニット13を、各スカート部38がスカート用開口114,切欠115に挿入されるように下ケース111に収納する(図25参照)。クリップ引込み部材83のクリップ係合部103も下ケース111に収容し、先頭のクリップ19Aの腕部25,25を閉じて、爪部23,23を係合穴103c,103cに係合させる。その後、上ケース112を下ケース111に被せて両者を接合し、クリップケース81を形成する。
連結クリップユニット13が収容されたクリップケース81は、連結クリップユニット13と係合されたクリップ引込み部材83とともに、下治具120の上にセットされる。クリップケース81は、ケース用凹部122、クリップ引込み部材83は、スカート閉じ通路97の上にセットされる(図24参照)。このとき、リブ116,116は、位置規制用凹部123,123に係合される。そして、この状態で、下治具120の上方から上治具121を被せて、装填治具82にクリップケース81及びクリップ引込み部材83を取り付けた状態にすると連結クリップパッケージ80の組立作業が完了する。
図7、図14、図15及び図18〜20を参照して、連結クリップパッケージ80から、シース11に連結クリップユニット13を装填する方法について説明する。まず、連結クリップユニット13の装填作業をする前、未使用状態の連結クリップパッケージ80では、図15に示すように、クリップケース81の先端が突き当て面98に当接する位置まで係合されている。また、位置決めキー117が位置決めキー溝93に、さらにクリック突部117bがクリック孔に係合している。この状態では、スライダ85を連結位置に押し込もうとしてもシース押さえ片159がクリップケース81に当たってしまうため、スライダ85の押し込み移動が規制される。
次に、図7に示すように、クリップケース81の押さえ部113を親指や母指球で押さえて、他の指で装填治具82を下方から挟み込むようにして、凹部90を利用してクリップケース81と装填治具82とを一緒に保持し、牽引部101を装填治具82から牽引する。挿通部102は、装填治具82から引き出され、クリップ係合部103がこれに追随してスカート閉じ通路97に移動する。連結クリップユニット13は、クリップ係合部103に引っ張られてクリップ収容部87からスカート閉じ通路97に引き込まれる。クリップケース81は、リブ116,116と位置規制溝92,92との係合によって、開口部91a側への移動が規制される。
図18(A)に示すように、スカート閉じ通路97内に引き込まれた連結クリップユニット13は、各連結リング20の各スカート部38がスカート閉じ通路97の内壁に押されて閉じていく。先頭のクリップ19Aが解除溝105に到達すると、クリップ19Aの腕部25,25が解放状態となるとともに、このクリップ19Aの変位によってブラケット84がクリップ19A及びクリップ係合部103から外れ、爪部23,23とクリップ係合部103との係合が解除される。連結クリップユニット13は、スカート閉じ通路97内の所定位置で停止する。この停止位置では、連結用クリップ体18の連結部材48が、連結用開口95に対応する位置に到達する。クリップ引込み部材83は、逆止突起102aが装填治具82の外に突き出るまで牽引される。
次に、図18(B)に示すように、クリップケース81は、ケース挿入溝91から軸方向に抜き取られる。クリップケース81の代わりに、ケース挿入溝91には、シース11が開口部91aを介して挿入される。シース11の先端からは、ワイヤ操作部62に対するシース操作部63の牽引操作により、操作ワイヤ12とフック57とが予め突出している。
図19(A)に示すように、シース11をケース挿入溝91に挿入する際には、シース11の装填治具82に対する軸方向の位置が、目視によって、シース11の先端から突出したフック57が連結部材48と重なるように合わせられて、フック57が連結用開口95に挿入される。シース11の先端部は、凹部90にあてがわれた親指で押さえられ、他の指によって装填治具82が下方から支えられることによって、シース11と装填治具82が挟み込まれるようにして把持される。これにより、シース11の先端部は、その軸方向の位置が装填治具82に対してずれないように保持される。
スライダ85が初期位置にあるときには、連結用開口95には、図14に示すように、スライダ85の位置決め片155,156が配置されている。連結用開口95に挿入されたフック57は、位置決め片155,156によって、その軸方向の位置が規制される。そのため、術者が、シース11の先端部と装填治具82とを把持した状態で、シース11の基端側を巻き回したり、伸ばしたりしても、操作ワイヤ12を通じてフック57に対して軸方向に移動しようとする力は作用するものの、フック57は、位置決め片155,156によって軸方向の位置が規制されているので、位置ずれしない。これにより、フック57と連結部材48の軸方向の位置関係が適切な位置に保たれる。
また、フック57を位置決め片155,156の間に配置すると、前フック58が、弾性アーム53,53と対応する位置に配置される。この状態で、図19(B)に示すように操作ワイヤ12に対してシース11が前進され、シース11がケース挿入溝91の奥まで挿入されて、先端が突き当て面98に当接する。
また、シース11がケース挿入溝91に挿入されると、スライダ85のシース押さえ片159とクリップケース81によって規制されていたスライダ85のスライド規制が解除される。スライダ85をスライダ通路100に押し込むと、押圧面153が前フック58及び後フック59を下方に向けて押圧する。また、このとき、シース押さえ片159がシース11を押さえてケース挿入溝91からの離脱を防止する。図20(A)に示すように、スライダ85によって押圧された前フック58は、弾性アーム53,53の間に挿入される。また、操作ワイヤ12は、挟持部54,54に挟み込まれる。後フック59は、挟持部54,54の後端面に当接する。スライダ85が連結位置まで押し込まれたとき、スライダ85の凹部154がスカート閉じ凹部128の上部を塞いで、スカート閉じ通路97の一部を構成する。
操作ワイヤ12をシース11に対して牽引する。例えば、ワイヤ操作部62をシース操作部63に対して引くことにより、操作ワイヤ12をシース11に対して大きく動かすことができる。図20(B)に示すように、操作ワイヤ12が牽引されると、操作ワイヤ12に接続されている連結クリップユニット13は、その後端側からシース11内に一緒に引き込まれていく。連結クリップユニット13の装填中、スカート閉じ通路97とシース11の内径面とが連接しているので、スカート部38を閉じたまま連結クリップユニット13を移動することができ、抵抗を小さくすることができる。これにより、各クリップ19A〜19Cと各連結リング20A〜20Cとの間に位置ずれが生じさせることなく、連結クリップユニット13をシース11内に装填することができる。
シース操作部63がワイヤ操作部62の最初のノッチ69に係合したときに、連結クリップユニット13の装填が完了する。連結クリップユニット13が装填されたシース11は、装填治具82から抜きとられる。
以上で説明したように、本発明の連結クリップパッケージ80によれば、スライダ85と一体に設けた位置決め片155,156によって、装填治具82内のフック57を軸方向に正確に位置決めすることが可能となる。そして、位置決め片155,156によって、フック57の軸方向の移動が規制されるので、シース11の基端側の挙動によってフック57の軸方向の位置がずれない。このため、連結操作の際にフック57の軸方向の位置ずれを懸念してシース11の基端側を固定しておかなくて済むので、連結操作の操作性が向上する。
また、装填治具82に形成された連結用開口95の位置に対応するように位置決め片155、156が設けられているので、フック57を連結用開口95から装填治具82の内部へ挿入することで、位置決め片155,156の間にフック57が落とし込まれ、簡単に位置決めを行うことができる。
上記実施形態では、フック57を押圧する押し込み片151と、フック57の位置決めを行う位置決め片155,156とを一体に設けたスライダ85を用いる構成としているが、フック57の位置決めを行う位置決め片をスライダと別体に設けてもよい。この場合、例えば図21に示すように、装填治具82には、押し込み片187を設けたスライダ185と、このスライダ185と別体に設けた位置決め部材186とを備える。
スライダ185は、第1実施形態の操作部150と同様の操作部(図示せず)と、この操作部と一体に設けられ、スライダ通路100に挿入される押し込み片187とが一体に形成されている。押し込み片187は、上記実施形態のスライダ85に設けられた押し込み片151と同様にスライダ用凸部133,134の上面133a,134a,133b,134bに合わせた段差を有する底面が形成され、先端側からスカート閉じ通路97側の底面に向かって傾斜する押圧面188が形成されている。また、押圧面188の後方には、連結位置にあるとき、スカート閉じ通路97の一部を構成する凹部189が形成されている。
押し込み片187の先端側には、押圧面188の両側からスライド方向における前方に突出する当接片190、及びシース押さえ片191とが形成されている。当接片190は、位置決め部材186と当接して前方へ位置決め部材186を押し込む。また、当接片190には、押圧面188の反対側に、位置決め面192が設けられている。位置決め面192は、スライダ185を押し込む際、連結部材48の当接面56と当接して押圧することにより、連結部材48を位置決めする。シース押さえ片191は、スライダ185が初期位置から連結位置に移動するとき、シース11を押さえてケース挿入溝91からの離脱を防止する。また、押し込み片187の位置決め面192とは反対側の側面には、弾性片193が形成され、この弾性片160の先端には、装填治具82のクリック溝162,162に係合する係合突起194が設けられている。
位置決め部材186は、ケース挿入溝91及びスカート閉じ通路97を挟んでスライダ185と反対側に位置し、スライダ通路100に沿って移動自在に設けられた基端部195と、この基端部195からスライダ185に向かって突出する位置決め片196,197とが一体に設けられている。フック57が連結用開口95から装填治具82の内部へ挿入されると、位置決め片196,197の間に挟まれるように落とし込まれ、フック57の軸方向前端及び後端が位置決め片196,197と当接する。これにより、フック57の軸方向の位置決めと、位置規制がなされる。スカート閉じ通路97側の位置決め片196は、スカート閉じ通路97を越えてスライダ185の当接片190と当接する位置まで突出するように形成されており、ケース挿入溝91側の位置決め片197は、後フック59の後端面と当接しつつ、操作ワイヤ12の挿入を妨げないように、スライダ185側への突出が少なく形成されている。
連結用開口95から挿入されたフック57は、連結部材48の弾性アーム53、53の間に配置されるとともに、位置決め片196,197の間にフック57の前端及び後端が挟まれ、軸方向の位置決めがなされる。この状態からスライダ185を前方へ押し込むと、押圧面188がフック57を押圧するとともに、当接片190が位置決め部材186を前方へ押し込む。そして、弾性アーム53,53の間に前フック58が挿入された状態となり、操作ワイヤ12も挟持部54,54の間に挟み込まれる。
上記実施形態は、いずれもクリップケースとは別に装填治具を用い、クリップケースのクリップ収容部から連結クリップユニットを、装填治具のスカート閉じ通路に移送した後、装填治具に設けられたスライダによって、連結部材とフックとを連結させる例で説明している。この場合には、本発明の特許請求の範囲の収容ユニットは、装填治具に相当し、収容部は、装填治具のスカート閉じ通路に相当する。しかし、装填治具を用いずに、クリップケースに連結クリップユニットを収容した状態で、連結補助部材によって連結部材とフックの連結を完了させるようにしてもよい。この場合には、本発明の特許請求の範囲の収容ユニットは、クリップケースに相当し、収容部は、クリップケースのクリップ収容部に相当する。
以上、本発明に係るクリップパッケージについて詳細に説明したが、本発明は上記の実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。また、本発明のクリップパッケージを用いるクリップ処置具は、軟性鏡のほか、硬性鏡にも用いることができる。
10 操作ハンドル
11 シース
12 操作ワイヤ
13 連結クリップユニット
48 連結部材
56 当接部
57 フック
80 連結クリップパッケージ
81 クリップケース
82 装填治具
83 クリップ引込み部材
85,185 スライダ
87 クリップ収容部
91 ケース挿入溝
95 連結用開口
99 スカート閉じ通路
151 押し込み片
153,188 押圧面
155,156,196,197 位置決め片
159,191 シース押さえ片
186 位置決め部材

Claims (10)

  1. 処置具のシース内に挿通された操作ワイヤに設けられたフックと後端の連結部が連結されて前記シースに装填されるクリップユニットと、
    前記クリップユニットを収容し、前記クリップユニットを後端から前記シースに向けて引き出し可能な収容部と、前記収容部から露出した前記連結部と前記フックとの連結操作を補助するための連結補助部材であり、前記連結部、及び前記クリップユニットの軸方向において前記連結部に重なった前記フックのうち少なくとも一方を他方に向けて押圧することにより、両者の連結を完了させる連結補助部材と、前記連結部と重なった状態の前記フックの軸方向の位置を規制する位置規制部とを有する収容ユニットとを備えたことを特徴とするクリップパッケージ。
  2. 前記位置規制部は、前記フックを、その軸方向の前後から挟み込むように形成された一対の位置決め片からなることを特徴とする請求項1記載のクリップパッケージ。
  3. 前記収容ユニットには、前記クリップユニットが前記収容部に収容された状態において前記連結部を外部に露呈し、前記フックを挿入可能な開口部が形成されており、前記位置規制部は、前記開口部に対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のクリップパッケージ。
  4. 前記連結補助部材は、前記クリップユニットの軸方向と直交するスライド方向に沿ってスライドし、初期位置と連結を完了させる連結位置との間で移動自在なスライダであり、前記スライダは、スライド方向に対して傾斜し、スライドすることによって、前記フック及び前記連結部の一方を押圧方向に押し込む押し込み量が徐々に増加する押圧面を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクリップパッケージ。
  5. 前記位置規制部は、前記スライダと一体に形成されており、前記スライド方向において前記押圧面よりも前方に向けて突出していることを特徴とする請求項4記載のクリップパッケージ。
  6. 前記収容ユニットは、前記クリップユニットを前記シースに装填する際に使用される装填治具であり、
    前記装填治具は、前記クリップユニットのケースが接続されるケース接続部を有し、
    前記収容部は、前記シースに装填される直前に、前記ケースから引き出された前記クリップユニットがその先頭から送り込まれる通路であることを特徴とする請求項5記載のクリップパッケージ。
  7. 前記スライダと一体に形成されており、前記スライダのスライド中に、前記フックの後方に配された前記シースの上端と当接し、前記シースの径方向の移動を規制する押さえ部材が設けられていることを特徴とする請求項6記載のクリップパッケージ。
  8. 前記装填治具に前記ケースが接続された状態において、前記押さえ部材は、その前端が前記ケースと当接することにより、前記スライダの前記初期位置から前記連結位置への移動を規制することを特徴とする請求項7記載のクリップパッケージ。
  9. 前記収容ユニットには、前記スライダがスライドするスライダ通路が設けられており、前記スライダには、前記スライダ通路の内壁と係合して、前記スライダの前記スライダ通路からの抜け止めを防止する係合突起が形成されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載のクリップパッケージ。
  10. 前記位置規制部は、前記連結補助部材と別体に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクリップパッケージ。
JP2009196705A 2009-08-27 2009-08-27 クリップパッケージ Pending JP2011045535A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009196705A JP2011045535A (ja) 2009-08-27 2009-08-27 クリップパッケージ
PCT/JP2010/064453 WO2011024886A1 (ja) 2009-08-27 2010-08-26 クリップパッケージ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009196705A JP2011045535A (ja) 2009-08-27 2009-08-27 クリップパッケージ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011045535A true JP2011045535A (ja) 2011-03-10

Family

ID=43627985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009196705A Pending JP2011045535A (ja) 2009-08-27 2009-08-27 クリップパッケージ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2011045535A (ja)
WO (1) WO2011024886A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101816631B1 (ko) * 2015-10-07 2018-01-09 주식회사 파인메딕스 내시경용 클립장치
WO2019098446A1 (ko) * 2017-11-20 2019-05-23 주식회사 파인메딕스 내시경용 클립장치
WO2021171407A1 (ja) * 2020-02-26 2021-09-02 オリンパス株式会社 カートリッジシステム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7201714B2 (ja) * 2019-01-30 2023-01-10 オリンパス株式会社 クリップカートリッジ、および医療機器

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4709822B2 (ja) * 2001-03-07 2011-06-29 オリンパス株式会社 生体組織のクリップ装置
JP2010046277A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Fujifilm Corp クリップパッケージ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101816631B1 (ko) * 2015-10-07 2018-01-09 주식회사 파인메딕스 내시경용 클립장치
WO2019098446A1 (ko) * 2017-11-20 2019-05-23 주식회사 파인메딕스 내시경용 클립장치
US11969150B2 (en) 2017-11-20 2024-04-30 Fine Medix Co., Ltd. Clip apparatus for endoscope
WO2021171407A1 (ja) * 2020-02-26 2021-09-02 オリンパス株式会社 カートリッジシステム
JPWO2021172544A1 (ja) * 2020-02-26 2021-09-02
WO2021172544A1 (ja) * 2020-02-26 2021-09-02 オリンパス株式会社 カートリッジシステム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011024886A1 (ja) 2011-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6864463B2 (ja) 外科用ステープラの可撓性の遠位先端
US20090228023A1 (en) Clipping device
JP2010193994A (ja) クリップパッケージ及び連発式クリップシステム、並びに連発式クリップシステムの誤装填防止機構
JP2011045535A (ja) クリップパッケージ
US20090275959A1 (en) Multiple clip device and multiple clip application apparatus
JP2010069292A (ja) クリップパッケージ
JP2020529895A (ja) 外科用クリップアプライヤのクリップ保持
US20090223028A1 (en) Magazine type clipping device
JP5064334B2 (ja) クリップパッケージおよびクリップ装填方法
JP2010136819A (ja) 連結クリップパッケージ
EP2130503B1 (en) Successive clipping device and manipulating handle
JP2010046277A (ja) クリップパッケージ
JP2009268637A (ja) ダミークリップ、連結クリップパッケージ、クリップ装填方法
JP4491589B2 (ja) 内視鏡用クリップ装置
JP2010063702A (ja) 連結クリップユニット
JP2010046275A (ja) クリップパッケージ
JP2010213990A (ja) 連結クリップパッケージ及びクリップ装填方法
JP2010063701A (ja) 連結クリップパッケージ
JP2010035808A (ja) 連結クリップパッケージ
US20220096089A1 (en) Cartridge, and treatment device for endoscope comprising same
JP6135142B2 (ja) クリップケース
JP2010035852A (ja) クリップ装填装置及びクリップ装填方法
JP2010136818A (ja) 連発式クリップ処置具
JP2010029631A (ja) クリップ装填方法、及び連結クリップパッケージ
JP2009261772A (ja) 連結リング、連結クリップパッケージ、クリップ装填方法