JPWO2017208284A1 - 車両用衝撃吸収構造 - Google Patents
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Abstract
緩衝部材の共用化を図ることができる車両用衝撃吸収構造を提供する。ドアトリム(4)は、周側壁(11)と交差する方向に沿ってドアトリム(4)の裏面に立設される平板リブ(22)を有している。この平板リブ(22)は、ドアトリム(4)の造形面の形状に応じて、ドアトリム(4)の裏面と一対の突当部(13,14)との間の間隙に対応する高さを備えている。そして、平板リブ(22)は、衝突荷重の入力方向に対して傾斜する傾斜辺(23a,24a)を備え、一対の突当部(13,14)のうち少なくとも一方の突当部(13,14)を傾斜辺(23a,24a)に突き当て可能としている。
Description
本発明は、車両用衝撃吸収構造に関する。
従来より、車外から車体パネルへと荷重が入力したときの対策として、車体パネルとトリム材との間の空間部に緩衝部材(車両用緩衝部材)を配設する構造が知られている。例えば特許文献1〜3には、車体パネルとトリム材との間で緩衝部材が圧潰変形することで衝突エネルギーを吸収する構造が開示されている。この緩衝部材は、一方の端部が閉塞された筒状の構造体であり、他方の端部(開口側の端部)をトリム材の裏面に向けた状態で、トリム材の裏面に取り付けられている。
しかしながら、例えば車種の違いといったように車両毎にトリム材の造形が異なるため、トリム材の造形面の形状に応じて緩衝部材の形状を設計する必要があり、部品の共用化ができないという不都合がある。また、緩衝部材の形状が異なると、当該緩衝部材による衝突エネルギーの吸収特性が異なる。そのため、ある一つの形状の緩衝部材に関する性能試験の結果を、他の形状の緩衝部材にそのまま引き継ぐことができないという不都合がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、緩衝部材の共用化を図ることができる車両用衝撃吸収構造を提供する。
かかる課題を解決するために、本発明は、車体パネルを覆って装着されるトリム材と、トリム材と車体パネルとの間の空間部に配置され、衝突荷重を受けて圧潰変形することにより衝突エネルギーを吸収する緩衝部材と、を有する車両用衝撃吸収構造を提供する。この場合、緩衝部材は、筒形状の周側壁と、周側壁の一方の端部に連設されて、当該一方の端部を閉塞する端壁と、周側壁の開口側の端部に二股状に突き出した一対の突当部と、を有し、一対の突当部をトリム材の裏面に向けた状態で、トリム材の裏面に取り付けられている。トリム材は、周側壁と交差する方向に沿ってトリム材の裏面に立設されるとともに、トリム材の造形面の形状に応じて、トリム材の裏面と一対の突当部との間の間隙に対応する高さを備える平板リブを有している。平板リブは、衝突荷重の入力方向に対して傾斜する傾斜辺を備え、一対の突当部のうち少なくとも一方の突当部を傾斜辺に突き当て可能としている。
ここで、本発明において、平板リブは、周側壁の開口形状に沿って複数配置されることが好ましい。
また、本発明において、トリム材は、トリム材の裏面に立設され、周側壁の開口形状に沿って延在する縦壁状リブを備えていることが好ましい。この場合、平板リブは、縦壁状リブの壁面に一体形成され、一対の突当部は、縦壁状リブの先端を両側から挟み込むことが望ましい。
また、本発明において、平板リブは、縦壁状リブの壁面の両側にそれぞれ一体形成され、傾斜辺は、縦壁状リブを境に対称に設定されて、一対の突当部をそれぞれ突き当て可能としたことが望ましい。
本発明によれば、緩衝部材を各種のトリム材に対して用いることができるので、部品の共用化を図ることができる。
以下、自動車のサイドドア1に適用した車両用衝撃吸構造について説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る車両用衝撃吸収構造を適用したサイドドア1を模式的に示す側面図であり、図2は、図1のAA線に沿う断面図である。また、図3は、緩衝パッド10を模式的に示す斜視図である。図4は、リブ構造体20を模式的に示す斜視図である。
サイドドア1は、車体パネルであるドアアウタパネル2とドアインナパネル3とで構成されている。ドアインナパネル3は、車室の壁面パネルの一部を構成し、当該ドアインナパネル3の車室側パネル面にはトリム材としてのドアトリム4が装着されている。
ドアトリム4は、適宜の合成樹脂材を用いた型成形によって形成されており、車室側の側面(表面)にはクッションと表装を兼ねた表皮が貼合されている。ドアトリム4には、その上下方向中間部分にドアアームレスト5が配置されている。さらに、ドアトリム4には、ドアアームレスト5よりも下方の位置にドアポケット6が形成されている。ドアトリム4は、ドアアームレスト5やドアポケット6等を備えているため、その造形面は、平坦ではなく起伏に富んだ形状となっている。この造形面は、自動車の車種や型式などに応じた固有の形状に設計されている。
ドアトリム4の所要位置、例えばシートクッション(図示せず)に着座した乗員の腰部と対応する位置には、衝撃吸収性能を持つ緩衝パッド(緩衝部材)10が配置されている。
緩衝パッド10は、一方の端部が閉塞された筒状の構造体であり、車両の側面衝突時、サイドドア1に入力される衝突荷重Fを受けて軸方向に圧潰変形することで衝突エネルギーを吸収する。緩衝パッド10による衝突エネルギーの吸収特性は、緩衝パッド10の軸方向の変形ストロークと変形反力とによって定められる。
緩衝パッド10は、周側壁11と、端壁12と、一対の突当部13,14と、複数の取付片15とで構成されており、適宜の合成樹脂材(エラストマー樹脂等)を用いた型成形によって一体形成されている。
周側壁11は、筒形状を有しており、周方向に連設された複数の側壁11aで構成されている。本実施形態において、周側壁11は、軸方向に垂直な断面形状(開口形状)が横長となる四角筒形状を有し、4つの側壁11aから構成されている。
周側壁11は、折れ部が周方向に沿って環状に連なる折れ線17を備えている。折れ線17は、各側壁11aに設定される内向き折れ線17a又は外向き折れ線17bで構成されている。例えば、長手方向に対応する側壁11aには、折れ部が径方向内側に突出した内向き折れ線17aが設定されている。一方、短手方向に対応する側壁11aには、折れ部が径方向外側に突出した外向き折れ線17bが設定されている。これらの折れ線17a,17bは、各々が連続し、周側壁11の周囲を一周するように形成されている。
衝突荷重Fの入力時には、折れ線17において応力が集中し易くなるため、この折れ線17を起点にして側壁11aを圧潰変形させることができる。この際、内向き折れ線17aに対応する側壁11aは、折れ部が内側に向かうように変形し易くなる。一方、外向き折れ線17bに対応する側壁11aは、折れ部が外側に向かうように変形し易くなる。したがって、折れ線17により、緩衝パッド10の圧潰変形時、その潰れ態様をコントロールすることができる。
なお、全ての側壁11aについて、外向き折れ線17bを設定することも可能である。しかしながら、車体パネルの造形やシート調整用レバーといった車両構造上の都合により、周囲に十分なスペースが存在しない側壁11aも存在する。この場合には、外側に変形した側壁11aが他の構造物と干渉することで、緩衝パッド10の軸方向の変形ストロークが妨げられる可能性がある。そのため、このような箇所の側壁11aには、内向き折れ線17aを設定することが好ましい。また、これ以外にも、外観上、性能上又は製造上の理由から、所定の側壁11aについて外向き折れ線17bを採用したくないケースもあるので、この場合には、内向き折れ線17aを設定することが好ましい。
一方で、互いに隣り合う一対の側壁11a同士に内向き折れ線17aが設定されると、圧潰変形時、変形した側壁11a同士が干渉し、軸方向の変形ストロークを有効に確保できない可能性がある。そこで、互いに隣り合う一対の側壁11aには、一方の側壁11aに内向き折れ線17aを設定し、他方の側壁11aに外向き折れ線17bを設定することが好ましい。これにより、圧潰変形時、隣り合う側壁11a同士が干渉し、緩衝パッド10の軸方向の変形ストロークが小さくなるといった不都合を抑制することができる。
端壁12は、周側壁11における一方の端部(開口)を閉塞する板状の部材であり、当該一方の端部と連設されている。端壁12には、平坦な面形状が採用されており、ドアインナパネル3と平行を保てるように設計されている。このため、衝突荷重Fが入力された際には、ドアインナパネル3を端壁12で面的に受け止めることができる。
一対の突当部13,14は、周側壁11の開口側の端部に、二股状に突き出して構成されている。一対の突当部13,14は、周側壁11の開口の全周に亘り形成されている。
一対の突当部13,14のうち、一方の突当部13は、周側壁11の突端及びこの近傍を含む突端部11a1によって構成されている。片や他方の突当部14は、周側壁11の突端部11a1の基端部から外方へと延出し、その後屈曲して周側壁11の突端まで面方向に沿って延出したフランジ片により構成されている。一対の突当部13,14の間には空間部が設定されており、この空間部には、後述する縦壁状リブ21の板厚よりも大きな幅寸法が設定されている。
複数の取付片15は、緩衝パッド10の外周面、例えば、外側に位置する突当部14の外周面に、外側に張り出すように形成されている。例えば、取付片15は、緩衝パッド10(周側壁11)の四隅に対応して4つ設けられている。
このような構成の緩衝パッド10は、周側壁11の軸方向を車両幅方向(左右方向)と一致させ、例えば長手方向の側壁11aが前下がりとなる状態で、ドアインナパネル3とドアトリム4との間の空間部に配置される(図1参照)。この場合、緩衝パッド10は、一対の突当部13,14をドアトリム4の裏面に向けた状態で、ドアトリム4の裏面に取り付けられる。
ところで、本実施形態に係る緩衝パッド10は、取付対象となるドアトリム4の造形面の形状と対応した固有の形状とされていない。これは、各種のドアトリム4に対して共用化した形状として緩衝パッド10を設計するためである。
そこで、本実施形態では、ドアトリム4の裏面において緩衝パッド10と対応する部位に、リブ構造体20が配置されている。リブ構造体20は、縦壁状リブ21と、平板リブ22とで構成されており、ドアトリム4の裏面に一体形成されている。もっとも、リブ構造体20をドアトリム4と別体で構成し、これをドアトリム4に取り付ける態様であってもよい。
縦壁状リブ21は、ドアトリム4の裏面に立設されており、周側壁11の開口形状に沿って延在している。本実施形態では、縦壁状リブ21は、環状に形成されており、周側壁11の開口の全周に亘って延在している。縦壁状リブ21は、各側壁11aに対応する4つのストレート部21aと、各側壁11aの連設部に対応する4つのコーナー部21bとで構成されている。
縦壁状リブ21は、その周方向に沿った各位置での高さ(ドアトリム4の裏面に対して垂直方向の距離)が均一とされておらず、ドアトリム4の造形面の形状に応じて設定されている。具体的には、縦壁状リブ21の高さは、縦壁状リブ21の先端が、一対の突当部13,14の空間部に進入するように設定されている。
平板リブ22は、周側壁11(縦壁状リブ21)と交差する方向に沿ってドアトリム4の裏面に立設されている。この平板リブ22は、縦壁状リブ21を境にその内側及び外側の両方に一体形成された一対のリブ片23,24で構成されている。個々のリブ片23,24は、三角形状を有しており、縦壁状リブ21の壁面とドアトリム4の裏面に二辺が連設されている。そして、残余の片が、縦壁状リブ21からドアトリム4の裏面へと傾斜して至る傾斜辺23a,24aとして構成されている。
この平板リブ22は、周側壁11の開口形状に沿って複数配置されている。具体的には、平板リブ22は、4つのストレート部21aに対応して配置されており、また、個々のストレート部21aには、互いに一定の距離を隔てた複数の平板リブ22が設置されている。
このような構成のリブ構造体20において、個々の平板リブ22の高さ、すなわち、ドアトリム4の裏面から平板リブ22の頂点までの高さは、当該平板リブ22が設置された部位におけるドアトリム4の造形面の形状に応じて設定されている。具体的には、平板リブ22の高さは、ドアトリム4の裏面と一対の突当部13,14(その先端)との間の距離に対応している。
このようなリブ構造体20の存在により、緩衝パッド10は、一対の突当部13,14をリブ構造体20に向けた状態で、ドアトリム4の裏面に取り付けられることとなる。
緩衝パッド10のドアトリム4への取付手法としては、例えば以下に示す手法を用いることができる。まず、緩衝パッド10の取付片15に小径の取付孔を形成する。一方、ドアトリム4の裏面には、取付片15の取付孔と対応する位置に取付座部及びピンを一体成形する。そして、個々のピンに、取付片15の取付穴をそれぞれ挿通し、ピンの突出端を熱カシメする。これにより、緩衝パッド10側の取付片15とドアトリム4側の取付座部とを結合する。
この取付状態において、緩衝パッド10の一対の突当部13,14は、その先端がドアトリム4の裏面に設定されたリブ構造体20に当接し、又は、近接した状態となる。この際、縦壁状リブ21の先端は、一対の突当部13,14によって両側から挟み込まれるように空間部に収容される。また、個々の平板リブ22の傾斜辺23a,24aには、一対の突当部13,14の先端が当接し、又は近接した状態となる。
図5及び図6は、緩衝パッド10とリブ構造体20との関係を示す説明図である。以上の構成からなる車両用衝撃吸収構造によれば、衝突荷重Fの入力によりドアインナパネル3が車室側に移動すると、緩衝パッド10の端壁12がドアインナパネル3を面的に受け止める。これにより、緩衝パッド10の軸方向に沿って端壁12に衝突荷重Fが入力すると、緩衝パッド10が車室側に移動し、一対の突当部13,14が、各平板リブ22の傾斜辺23a,24aによって受け止められる。この際、リブ構造体20の存在により、緩衝パッド10がドアトリム4の裏面に対して概ね均等に受け止められる。
そして、周側壁11をなす各側壁11aでは、折れ線17が設定されている。そのため、衝突荷重Fに伴い折れ線17に応力が集中してひずみが発生する。そして、ひずみの発生箇所から座屈し、各側壁11aが圧潰変形する。
このとき、内向き折れ線17aが設定された側壁11aは、内側に窪むように内向き折れ線17aを主体に変形する。そして、周側壁11の開口側に設定された一対の突当部13,14のうち、内側に位置する突当部13がリブ構造体20に強干渉する。この際、内側の突当部13は、縦壁状リブ21の内側に位置する傾斜辺23aと干渉するため、突当部13から入力される力がリブ構造体20によって適切に受け止められることとなる。
同様に、外向き折れ線17bが設定された側壁11aは、外側に飛びだすように外向き折れ線17bを主体に変形する。そして、周側壁11の開口側に設定された一対の突当部13,14のうち、外側に位置する突当部14がリブ構造体20に強干渉する。この際、外側の突当部14は、縦壁状リブ21の外側の傾斜辺24aと干渉するため、突当部14から入力される力がリブ構造体20によって適切に受け止められることとなる。
これにより、周側壁11をなす各側壁11aが整然と圧潰変形することとなり、衝突エネルギーを適切に吸収することができる。
このように本実施形態の車両用衝撃吸収構造は、ドアインナパネル3を覆って装着されるドアトリム4と、ドアトリム4とドアインナパネル3との間の空間部に配置され、衝突荷重Fを受けて圧潰変形することにより衝突エネルギーを吸収する緩衝パッド10と、を有している。
ここで、緩衝パッド10は、筒形状の周側壁11と、周側壁11の一方の端部に連設されて当該一方の端部を閉塞する端壁12と、周側壁11の開口側の端部に二股状に突き出した一対の突当部13,14と、を有している。そして、緩衝パッド10は、一対の突当部13,14をドアトリム4の裏面に向けた状態で、ドアトリム4の裏面に取り付けられている。
また、ドアトリム4は、周側壁11と交差する方向に沿ってドアトリム4の裏面に立設される平板リブ22を有している。この平板リブ22は、ドアトリム4の造形面の形状に応じて、ドアトリム4の裏面と一対の突当部13,14との間の間隙に対応する高さを備えている。そして、平板リブ22は、衝突荷重Fの入力方向に対して傾斜する傾斜辺23a,24aを備え、一対の突当部13,14のうち少なくとも一方の突当部13,14を傾斜辺23a,24aに突き当て可能としている。
この構成によれば、ドアトリム4の裏面にリブ構造体20が設けられている。このリブ構造体20により、ドアトリム4の裏面と緩衝パッド10の開口側の端部との隙間を補うことができる。これにより、緩衝パッド10について、取付対象となるドアトリム4の造形面の形状に対応した固有の形状として設計する必要がない。そのため、図2に示す形状の緩衝パッド10を、リブ構造体20の仕様を変形するだけで異なる形状のドアトリム4(図7参照)に適用することができる。これにより、緩衝パッド10を各種のドアトリム4に対して用いることができるので、部品の共用化を図ることができる。さらに、形状が異なる緩衝パッド10毎に性能試験を行うといった煩雑さを軽減することができる。
加えて、緩衝パッド10の開口側の端部が、リブ構造体20を介してドアトリム4に適切に受け止められるので、衝突荷重Fが均等に入力されることとなる。したがって、周側壁11をなす各側壁11aが整然と圧潰変形するので、衝突エネルギーを適切に吸収することができる。
また、本実施形態において、平板リブ22は、周側壁11の開口形状に沿って複数配置されている。
この構成によれば、緩衝パッド10の全域を複数の平板リブ22が受け止めることとなるので、衝突荷重Fが均等に入力されることとなる。これにより、周側壁11をなす各側壁11aが整然と圧潰変形することとなり、衝突エネルギーを適切に吸収することができる。
また、本実施形態において、ドアトリム4は、ドアトリム4の裏面に立設され、周側壁11の開口形状に沿って延在する縦壁状リブ21を備えている。ここで、平板リブ22は、縦壁状リブ21の壁面に一体形成される。そして、一対の突当部13,14は、縦壁状リブ21の先端を両側から挟み込んでいる。
この構成によれば、平板リブ22の剛性を高めることができる。これにより、一対の突当部13,14が突き当たった際に平板リブ22が倒壊することが抑制され、一対の突当部13,14から入力される力を適切に受け止めることができる。その結果、周側壁11をなす各側壁11aが整然と圧潰変形することとなり、衝突エネルギーを適切に吸収することができる。
また、一対の突当部13,14によって縦壁状リブ21が挟持されるので、衝突荷重Fの入力時、緩衝パッド10の開口側の端部が傾斜辺23a,24aに沿って逃げることなく、これをリブ構造体20で適切に受け止めることができる。これにより、衝突エネルギーを適切に吸収することができる。
さらに、本実施形態において、平板リブ22は、縦壁状リブ21の壁面の両側にそれぞれ一体形成されている。そして、傾斜辺23a,24aは、縦壁状リブ21を境に対称に設定されて、一対の突当部13,14をそれぞれ突き当て可能としている。
この構成によれば、内側の突当部13及び外側の突当部14のどちらがリブ構造体20と主体的に干渉するか分からない場合であっても、2つの傾斜辺23a,24aのいずれかによって、突当部13,4が受け止められることとなる。そのため、どのような態様の圧潰変形が生じても、これに適切に対応することができる。その結果、周側壁11をなす各側壁11aが整然と圧潰変形することとなり、衝突エネルギーを適切に吸収することができる。
以下、図8から図11を参照し、リブ構造体20の別の態様について説明する。
まず、図8に示す例において、リブ構造体20の平板リブ22は、内側のリブ片23又は外側のリブ片24のみで構成されている。例えば、折れ線17の設定や側壁11aの面形状などにより、衝突荷重Fの入力時、側壁11aの変形方向をコントロールすることができる。
例えば、図8(a)に示すように、内側に窪むように側壁11aの変形方向をコントロールした場合には、内側に位置する突当部13がリブ構造体20に強干渉することとなる。この場合には、縦壁状リブ21に対して内側のリブ片23(傾斜辺23a)を設定するのみであっても、当該突当部13を受け止めることができる。
一方、図8(b)に示すように、外側に飛びだすように側壁11aの変形方向をコントロールした場合には、外側に位置する突当部14がリブ構造体20に強干渉することとなる。この場合には、縦壁状リブ21に対して外側のリブ片24(傾斜辺24a)を設定するのみであっても、当該突当部14を受け止めることができる。
つぎに、図9に示す例において、平板リブ22の傾斜辺23a,24aは、縦壁状リブ21からドアトリム4の裏面へと至る全域に設定されておらず、縦壁状リブ21と連設する部位にのみ設定されている。このように、傾斜辺23a,24aは、一対の突当部13,14が突き当たる範囲に限定的に設定してもよい。
また、図10に示す例において、平板リブ22の傾斜辺23a,24aは、縦壁状リブ21を起点として上向き傾斜となる形状に設定されている。上述した例では、傾斜辺23a,24aは、縦壁状リブ21を起点として下向き傾斜となる形状に設定されていたが、傾斜の向きが逆転してもよい。
さらに、図11に示す例において、リブ構造体20は、縦壁状リブ21を設けず、一対の突当部13,14が実質的に突き当たる傾斜辺23a,24aを備える平板リブ22のみで構成されている。この場合には、平板リブ22の剛性を高めるため、縦壁状リブ21を設けた場合と比較して、平板リブ22の板厚を大きく設定することが好ましい。なお、リブ構造体20を平板リブ22のみで構成する場合、その平板リブ22の形態は、図8から図10に示すような態様であってもよい。
また、本実施形態では、緩衝パッド10に設定する一対の突当部13,14、及びリブ構造体20を、緩衝パッド10の開口形状に沿って全域に設定している。しかしながら、一対の突当部13,14及びリブ構造体20は、ドアトリム4の裏面と緩衝パッド10の開口側端部との隙間を補う部位のみに限定的に設定されるものであってもよい。
以上、本実施形態の車両用衝撃吸収構造について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることなく、その発明の範囲において種々の変更が可能である。本実施形態では、車両用衝撃吸収構造をサイドドアに適用しているが、本発明に係る車両用衝撃吸収構造はサイドドア以外の部位に適用することも可能である。
1 サイドドア
2 ドアアウタパネル
3 ドアインナパネル
4 ドアトリム
10 緩衝パッド
11 周側壁
12 端壁
13 突当部
14 突当部
20 リブ構造体
21 縦壁状リブ
22 平板リブ
23 リブ片
23a 傾斜辺
24 リブ片
24a 傾斜辺
2 ドアアウタパネル
3 ドアインナパネル
4 ドアトリム
10 緩衝パッド
11 周側壁
12 端壁
13 突当部
14 突当部
20 リブ構造体
21 縦壁状リブ
22 平板リブ
23 リブ片
23a 傾斜辺
24 リブ片
24a 傾斜辺
Claims (4)
- 車体パネルを覆って装着されるトリム材と、
前記トリム材と前記車体パネルとの間の空間部に配置され、衝突荷重を受けて圧潰変形することにより衝突エネルギーを吸収する緩衝部材と、を有する車両用衝撃吸収構造において、
前記緩衝部材は、
筒形状の周側壁と、
前記周側壁の一方の端部に連設されて、当該一方の端部を閉塞する端壁と、
前記周側壁の開口側の端部に二股状に突き出した一対の突当部と、を有し、
前記一対の突当部を前記トリム材の裏面に向けた状態で、前記トリム材の裏面に取り付けられており、
前記トリム材は、
前記周側壁と交差する方向に沿って前記トリム材の裏面に立設されるとともに、前記トリム材の造形面の形状に応じて、前記トリム材の裏面と前記一対の突当部との間の間隙に対応する高さを備える平板リブを有し、
前記平板リブは、衝突荷重の入力方向に対して傾斜する傾斜辺を備え、前記一対の突当部のうち少なくとも一方の突当部を前記傾斜辺に突き当て可能としたことを特徴とする車両用衝撃吸収構造。 - 前記平板リブは、前記周側壁の開口形状に沿って複数配置されることを特徴とする請求項1に記載された車両用衝撃吸収構造。
- 前記トリム材は、前記トリム材の裏面に立設され、前記周側壁の開口形状に沿って延在する縦壁状リブを備え、
前記平板リブは、前記縦壁状リブの壁面に一体形成され、
前記一対の突当部は、前記縦壁状リブの先端を両側から挟み込むことを特徴とする請求項2に記載された車両用衝撃吸収構造。 - 前記平板リブは、前記縦壁状リブの壁面の両側にそれぞれ一体形成され、
前記傾斜辺は、前記縦壁状リブを境に対称に設定されて、前記一対の突当部をそれぞれ突き当て可能としたことを特徴とする請求項3に記載された車両用衝撃吸収構造。
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- 2016-06-03 WO PCT/JP2016/002702 patent/WO2017208284A1/ja active Application Filing
Patent Citations (5)
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