JPWO2017195882A1 - シールリング - Google Patents

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Abstract

流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることのできるシールリングを提供する。
樹脂製のシールリング本体100と、シールリング本体100における径が最も大きな部位の外周面上に設けられるゴム状弾性体製の補助シールリング200と、を備え、流体圧力が作用していない状態において、補助シールリング200の外径が、ハウジングにおける軸が挿通される軸孔の内周面の内径よりも大きいことを特徴とする。

Description

本発明は、軸とハウジングの軸孔との間の環状隙間を封止するシールリングに関する。
自動車用のAutomatic Transmission(AT)やContinuously Variable Transmission(CVT)においては、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するシールリングが設けられている。図13及び図14を参照して、従来例に係るシールリングについて説明する。図13は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持していない状態を示す模式的断面図である。図14は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持している状態を示す模式的断面図である。従来例に係るシールリング500の場合、軸300の外周に設けられた環状溝310に装着され、軸300が挿通されるハウジング400の軸孔の内周面と環状溝310の側壁面のそれぞれに摺動自在に接触することで、軸300とハウジング400の軸孔との間の環状隙間を封止するように構成される。
上記のような用途で用いられるシールリング500においては、摺動トルクを十分に低くすることが要求される。そのため、シールリング500の外周面の周長はハウジング400の軸孔の内周面の周長よりも短く構成されており、締め代を持たないように構成されている。したがって、自動車のエンジンがかかり油圧が高くなっている状態においては、シールリング500が油圧により拡径し、軸孔の内周面と環状溝310の側壁面に密着して十分に油圧を保持する機能を発揮する(図14参照)。これに対して、エンジンの停止により油圧がかからない状態においてはシールリング500が軸孔の内周面や環状溝310の側壁面から離れた状態となるように構成されている(図13参照)。
上記のように構成されたシールリング500の場合、油圧がかからない状態では封止機能を発揮しない。そのため、ATやCVTのように油圧ポンプによって圧送される油により変速制御が行われる構成においては、油圧ポンプが停止した無負荷状態(例えば、アイドリングストップ時)では、シールリング500がシールしていた油がシールされずにオイルパンに戻って、シールリング500の近傍の油がなくなってしまう。従って、この状態からエンジンを始動(再始動)させると、シールリング500の近傍には油がなく潤滑のない状態で作動が開始されるので、応答性や作動性が悪いという問題がある。
特開2009−257439号公報
本発明の目的は、流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることのできるシールリングを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のシールリングは、
軸の外周に設けられた環状溝に装着され、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持するシールリングであって、
樹脂製のシールリング本体と、
前記シールリング本体における径が最も大きな部位の外周面上に設けられるゴム状弾性体製の補助シールリングと、
を備え、
流体圧力が作用していない状態において、前記補助シールリングの外径が、前記ハウジングにおける前記軸が挿通される軸孔の内周面の内径よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、流体圧力が作用していない状態において、補助シールリングの外径が、ハウジングにおける軸が挿通される軸孔の内周面の内径よりも大きくなるように構成されている。これにより、流体圧力が作用しているか否かに関係なく、補助シールリングが軸孔の内周面に対して密着した状態が維持される。これに伴い、流体圧力が作用している状態から作用していない状態に変化しても、シールリングが軸線方向に移動してしまうことも抑制される。従って、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、密封機能が発揮される。これにより、密封対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることができる。
図1は本発明の実施例に係るシールリングの側面図である。 図2は本発明の実施例に係るシールリングの側面図の一部拡大図である。 図3は本発明の実施例に係るシールリングの側面図の一部拡大図である。 図4は本発明の実施例に係るシールリングを外周面側から見た図の一部拡大図である。 図5は本発明の実施例に係るシールリングを内周面側から見た図の一部拡大図である。 図6は本発明の実施例に係るシールリングの使用時の状態を示す模式的断面図である。 図7は本発明の実施例に係るシールリングの使用時の状態を示す模式的断面図である。 図8は本発明の実施例に係るシールリングにおける補助シールリングの変形例1を示す模式的断面図である。 図9は本発明の実施例に係るシールリングにおける補助シールリングの変形例2を示す模式的断面図である。 図10は本発明の実施例に係るシールリングにおける補助シールリングの変形例3を示す模式的断面図である。 図11は本発明の実施例に係るシールリングにおける補助シールリングの変形例4を示す模式的断面図である。 図12は本発明の実施例に係るシールリングにおける補助シールリングの変形例5を示す模式的断面図である。 図13は従来例に係るシールリングの使用時の状態を示す模式的断面図である。 図14は従来例に係るシールリングの使用時の状態を示す模式的断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本実施例に係るシールリングは、自動車用のATやCVTなどの変速機において、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する用途に用いられるものである。また、以下の説明において、「高圧側」とは、シールリングの両側に差圧が生じた際に高圧となる側を意味し、「低圧側」とは、シールリングの両側に差圧が生じた際に低圧となる側を意味する。
(実施例)
図1〜図7を参照して、本発明の実施例に係るシールリングについて説明する。図1は本発明の実施例に係るシールリングの側面図(概略的に示した側面図)である。図2は本発明の実施例に係るシールリングの側面図の一部拡大図であり、図1において丸で囲った部分の拡大図である。図3は本発明の実施例に係るシールリングの側面図の一部拡大図であり、図1において丸で囲った部分を反対側から見た拡大図である。図4は本発明の実施例に係るシールリングを外周面側から見た図の一部拡大図であり、図1において丸で囲った部分を外周面側から見た拡大図である。図5は本発明の実施例に係るシールリングを内周面側から見た図の一部拡大図であり、図1において丸で囲った部分を内周面側から見た拡大図である。図6及び図7は本発明の実施例に係る密封構造(シールリングの使用時の状態)を示す模式的断面図である。なお、図6は無負荷の状態を示し、図7は差圧が生じた状態を示している。また、図6,7中のシールリングは、図1中のAA断面図に相当する。
<密封構造及びシールリングの構成>
特に、図1,図6及び図7を参照して、本発明の実施例に係る密封構造及びシールリングの構成について説明する。本実施例に係る密封構造は、相対的に回転する軸300及びハウジング400と、軸300とハウジング400(ハウジング400における軸300が挿通される軸孔の内周面)との間の環状隙間を封止するシールリング10とから構成される。本実施例に係るシールリング10は、軸300の外周に設けられた環状溝310に装着され、相対的に回転する軸300とハウジング400との間の環状隙間を封止する。これにより、シールリング10は、流体圧力(本実施例では油圧)が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持する。ここで、本実施例においては、図6及び図7中の右側の領域の流体圧力が変化するように構成されており、シールリング10は図中右側の密封対象領域の流体圧力を保持する役割を担っている。なお、自動車のエンジンが停止した状態においては、密封対象領域の流体圧力は低く、無負荷の状態となっており、エンジンをかけると密封対象領域の流体圧力は高くなる。
本実施例に係るシールリング10は、樹脂製のシールリング本体100と、シールリング本体100の外周面上に設けられるゴム状弾性体製の補助シールリング200とから構成される。シールリング本体100に用いられる材料の具体例としては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを挙げることができる。また、補助シールリング200に用いられる材料の具体例としては、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、水素化ニトリルゴム(HNBR)を挙げることができる。
そして、本実施例に係るシールリング10においては、外力が作用していない(流体圧力が作用していない)状態において、補助シールリング200の外径が、ハウジング400における軸孔の内周面の内径よりも大きくなるように設定されている。
<シールリング本体>
本実施例に係るシールリング本体100について、より詳細に説明する。シールリング本体100には、周方向の1箇所に合口部110が設けられている。本実施例に係るシールリング本体100は、断面が矩形の環状部材に対して、この合口部110が形成された構成である。ただし、これは形状についての説明に過ぎず、必ずしも、断面が矩形の環状部材を素材として、合口部110を形成する加工を施すことを意味するものではない。勿論、断面が矩形の環状部材を成形した後に、合口部110を切削加工により得ることもできるが、樹脂材料によっては、合口部110を有したものを成形することもでき、製法は特に限定されるものではない。
合口部110は、外周面側及び両側壁面側のいずれから見ても階段状の合わせ面(切断面)が設けられた、いわゆる特殊ステップカットを採用している。これにより、シールリング本体100においては、合わせ面を介して一方の側の外周側には第1嵌合凸部111X及び第1嵌合凹部112Xが設けられ、他方の側の外周側には第1嵌合凸部111Xが嵌る第2嵌合凹部112Yと第1嵌合凹部112Xに嵌る第2嵌合凸部111Yが設けられている。なお、合わせ面を介して一方の側の内周面側の端面113Xと他方の側の内周側の端面113Yは互いに対向している。特殊ステップカットに関しては公知技術であるので、その詳細な説明は省略するが、熱膨張収縮によりシールリング本体100の周長が変化しても安定した密封性を維持する特性を有する。なお、「合わせ面(切断面)」については、切削加工により得られる場合だけでなく、成形により得られる場合も含まれる。
<補助シールリング>
本実施例に係る補助シールリング200について、より詳細に説明する。本実施例に係る補助シールリング200は、シールリング本体100における径が最も大きな部位の外周面上に設けられている。なお、本実施例に係るシールリング本体100の外周面は円柱面である。「補助シールリング200は、シールリング本体100における径が最も大きな部位の外周面上に設けられている」とは、シールリング本体100の外周面に対して装着用の溝を設けて、この溝に補助シールリング200を装着させるような構成は採用していないことを意味する。この補助シールリング200は、シールリング本体100に対して、接着または一体成形等によって固定されている。なお、シールリング本体100に対して補助シールリング200を十分位置決めした状態で固定可能であれば、装着によって、補助シールリング200をシールリング本体100の外周面に設けることも可能である。また、補助シールリング200は、シールリング本体100の外周面に沿って、合口部110を除く全周に亘って設けられている(図4参照)。また、補助シールリング200は、シールリング本体100の幅方向の中心面に対して両側の2か所に設けられている(図4,図6及び図7参照)。更に、本実施例に係る補助シールリング200は、中心軸線(軸300の中心軸線)を含む面で切断した断面形状が三角形となるように構成されている(図6及び図7参照)。
<シールリングの使用時のメカニズム>
特に、図6及び図7を参照して、本実施例に係るシールリング10の使用時のメカニズムについて説明する。図6は、エンジンが停止して、シールリング10を介して左右の領域の差圧がなく(または、差圧が殆どなく)、無負荷の状態を示している。なお、図6中のシールリング10は、図1中のAA断面に相当する。図7は、エンジンがかかり、シールリング10を介して、左側の領域に比べて右側の領域の流体圧力の方が高くなった状態を示している。なお、図7中のシールリング10は図1中のAA断面に相当する。
上記の通り、本実施例に係るシールリング10においては、流体圧力が作用していない状態において、補助シールリング200の外径が、ハウジング400における軸孔の内周面の内径よりも大きくなるように設定されている。従って、無負荷状態においては、左右の領域の差圧がないものの、シールリング10の外周面(より具体的には、補助シールリング200の外周面)は、ハウジング400の軸孔の内周面に接した状態を維持する(図6参照)。
そして、エンジンがかかり、差圧が生じた状態においては、高圧側(H)からの流体圧力によって、シールリング10は、環状溝310における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。なお、シールリング10は、ハウジング400における軸孔の内周面に対して接した状態を維持していることは言うまでもない。そして、軸300とハウジング400が相対的に回転している間、シールリング本体100の側面と環状溝310の側壁面との間で摺動しながら接触した状態が維持される。なお、ゴム状弾性体製の補助シールリング200とハウジング400の軸孔内周面との間においては、摩擦力を高くし、摺動しないように設計されている。これにより、補助シールリング200の摺動摩耗を抑制することができる。以上より、軸300とハウジング400との間の環状隙間が封止された状態となる。また、その後、エンジンが停止して、無負荷状態になっても、シールリング10の外周面はハウジング400の軸孔の内周面に密着しており、シールリング10は軸線方向(軸300の中心軸線方向)には殆ど移動しない。つまり、シールリング10は、環状溝310における低圧側(L)の側壁面に密着した状態を維持している。従って、無負荷状態においても、軸300とハウジング400との間の環状隙間が封止された状態が維持される。
<本実施例に係るシールリングの優れた点>
本実施例に係るシールリング10によれば、流体圧力が作用していない状態において、補助シールリング200の外径が、ハウジング400における軸孔の内周面の内径よりも大きくなるように構成されている。これにより、流体圧力が作用しているか否かに関係なく、補助シールリング200が軸孔の内周面に対して密着した状態が維持される。また、流体圧力が作用している状態から作用していない状態に変化しても、シールリング10が軸線方向に移動してしまうことも抑制される。従って、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、密封機能が発揮される。これにより、密封対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。
つまり、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいては、エンジン停止状態からアクセルが踏み込まれることでエンジンが始動することによって、密封対象領域側の油圧が高まりだした直後から油圧を保持させることができる。ここで、一般的には、樹脂製のシールリングの場合、流体の漏れを抑制する機能はあまり発揮されない。しかしながら、本実施例に係るシールリング10においては、無負荷状態においても、軸300とハウジング400との間の環状隙間が封止された状態が維持されるため、流体の漏れを十分抑制する機能が発揮される。そのため、エンジンが停止することでポンプなどによる作用が停止した後も、しばらくの間差圧が生じた状態を維持させることが可能となる。従って、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいて、エンジンの停止状態がそれほど長くない場合には、差圧が生じた状態を維持できるので、エンジンを再始動させた際に、その直後から好適に流体圧力を保持させることができる。
なお、本実施例に係るシールリング10は、幅方向の中心面に対して対称的な形状をなしている。従って、環状溝310内にシールリング10を取り付ける際に、取付方向を気にする必要がなく、装着性に優れている。また、高圧側と低圧側が入れ替わるような環境下でも用いることができる。
(その他)
上記実施例においては、補助シールリング200の断面形状が三角形の場合の構成を示した。しかしながら、本発明における補助シールリングの形状は、これに限らず、様々な構成を採用し得る。例えば、図8に示す変形例1のように、断面形状について、傾斜面が湾曲面で構成された略三角形の補助シールリング210を採用することができる。また、図9に示す変形例2のように、断面形状が半円形の補助シールリング220を採用することもできる。また、図10に示す変形例3のように、断面形状が台形の補助シールリング230を採用することもできる。更に、図11に示す変形例4に示すように、断面形状が矩形の補助シールリング240を採用することもできる。
また、上記実施例においては、補助シールリング200が、シールリング本体100の幅方向の中心面に対して両側の2か所に設けられる場合を示した。しかしながら、本発明においては、補助シールリングの配置位置や配置個数については、特に限定されるものではない。例えば、図12に示す変形例5のように、断面形状が矩形の補助シールリング250を、シールリング本体100の外周面全体を覆うように設ける構成を採用することもできる。
また、上記実施例においては、シールリング本体100の断面形状が矩形の場合の構成を示した。しかしながら、本発明におけるシールリング本体の形状は、これに限らず、様々な形状を採用し得る。例えば、断面が矩形の環状部材の両側面に対して、それぞれ矩形の環状の切り欠きを設ける構成を採用することもできる。この場合、両側面のうち、内周面側に切り欠きを設けても良いし、外周面側に切り欠きを設けても良い。これにより、シールリング本体の断面形状はT字形状となる。また、断面が矩形の環状部材の両側面に対して、それぞれ動圧が発生する溝を設ける構成を採用することもできる。
また、上記実施例においては、合口部110が特殊ステップカットの場合を示した。しかしながら、合口部については、各種公知技術を採用できる。例えば、ストレートカット,バイアスカット,ステップカットなどを採用することもできる。これらについては、公知技術であるので、その詳細な説明は省略するが、ストレートカットは、径方向に真っ直ぐ切断される構造である。また、バイアスカットは、径方向に対して斜めに切断される構造である。また、ステップカットは、外周面及び内周面から見て階段状に切断され、両側面から見ると直線状に切断される構造、又は、両側面から見ると階段状に切断され、外周面及び内周面から見ると直線状に切断される構造である。なお、これらの切断構造については、文字通り切断により形成される場合の他、成形により形成される場合もある。また、合口部を設けずにエンドレス(無端状)のシールリングとすることも可能である。
10 シールリング
100 シールリング本体
110 合口部
111X 嵌合凸部
111Y 嵌合凸部
112X 嵌合凹部
112Y 嵌合凹部
113X 端面
113Y 端面
200,210,220,230,240,250 補助シールリング
300 軸
310 環状溝
400 ハウジング

Claims (1)

  1. 軸の外周に設けられた環状溝に装着され、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持するシールリングであって、
    樹脂製のシールリング本体と、
    前記シールリング本体における径が最も大きな部位の外周面上に設けられるゴム状弾性体製の補助シールリングと、
    を備え、
    流体圧力が作用していない状態において、前記補助シールリングの外径が、前記ハウジングにおける前記軸が挿通される軸孔の内周面の内径よりも大きいことを特徴とするシールリング。
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