JP2017125570A - 密封装置 - Google Patents

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Yusuke Yoshida
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Abstract

【課題】流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることを可能とする密封装置を提供する。【解決手段】ハウジング600に設けられた軸孔内周面に密着し、かつ環状溝510における低圧側(L)の側壁面に対して摺動自在に設けられる樹脂製の第1シールリング100と、第1シールリング100よりも硬い樹脂材により構成されると共に、第1シールリング100の内周面に密着し、かつ環状溝510における低圧側(L)の側壁面に対して摺動自在に設けられる第2シールリング200と、第2シールリング200の内周面に対して摺動自在に設けられる金属製の金属リング300と、金属リング300の内周面と環状溝510の溝底面にそれぞれ密着し、金属リング300を径方向外側に押圧する弾性体製の弾性リング400とを備えることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、軸とハウジングの軸孔との間の環状隙間を封止する密封装置に関する。
自動車用のAutomatic Transmission(AT)やContinuously Variable Transmission(CVT)においては、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置(シールリング)が設けられている。図5及び図6を参照して、従来例に係るシールリングについて説明する。図5は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持していない状態を示す模式的断面図である。図6は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持している状態を示す模式的断面図である。従来例に係るシールリング700の場合、軸500の外周に設けられた環状溝510に装着され、軸500が挿通されるハウジング600の軸孔の内周面と環状溝510の側壁面のそれぞれに摺動自在に接触することで、軸500とハウジング600の軸孔との間の環状隙間を封止するように構成される。
上記のような用途で用いられるシールリング700においては、摺動トルクを十分に低くすることが要求される。そのため、シールリング700の外周面の周長はハウジング600の軸孔の内周面の周長よりも短く構成されており、締め代を持たないように構成されている。したがって、自動車のエンジンがかかり油圧が高くなっている状態においては、シールリング700が油圧により拡径し、軸孔の内周面と環状溝510の側壁面に密着して十分に油圧を保持する機能を発揮する(図6参照)。これに対して、エンジンの停止により油圧がかからない状態においてはシールリング700が軸孔の内周面や環状溝510の側壁面から離れた状態となるように構成されている(図5参照)。
このように構成されたシールリング700の場合、油圧がかからない状態では封止機能を発揮しない。そのため、ATやCVTのように油圧ポンプによって圧送される油により変速制御が行われる構成においては、油圧ポンプが停止した無負荷状態(例えば、アイドリングストップ時)では、シールリング700がシールしていた油がシールされずにオイルパンに戻って、シールリング700の近傍の油がなくなってしまう。従って、この状態からエンジンを始動(再始動)させると、シールリング700の近傍には油がなく潤滑のない状態で作動が開始されるので、応答性や作動性が悪いという問題がある。
特開2011−80529号公報 特開2010−265937号公報
本発明の目的は、流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることを可能とする密封装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の密封装置は、
軸の外周に設けられた環状溝に装着され、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間
の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持する密封装置であって、
前記ハウジングに設けられた軸孔内周面に密着し、かつ前記環状溝における低圧側の側壁面に対して摺動自在に設けられる樹脂製の第1シールリングと、
第1シールリングよりも硬い樹脂材により構成されると共に、第1シールリングの内周面に密着し、かつ前記環状溝における低圧側の側壁面に対して摺動自在に設けられる第2シールリングと、
第2シールリングの内周面に対して摺動自在に設けられる金属製の金属リングと、
前記金属リングの内周面と前記環状溝の溝底面にそれぞれ密着し、前記金属リングを径方向外側に押圧する弾性体製の弾性リングと、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、弾性リングによって、金属リング及び第2シールリングを介して、第1シールリングが径方向外側に押圧される。これにより、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、第1シールリングを、ハウジングの軸孔の内周面に接した状態とすることが可能となる。これにより、封止機能が発揮されるため、密封対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。
また、第1シールリングと金属リングとの間には第2シールリングが設けられているので、第1シールリングの内周面が金属リングとの摺動により摩耗してしまうことはない。
前記金属リングにおける軸線方向の幅は、前記環状溝における軸線方向の幅よりも僅かに短く設定されると共に、
前記第1シールリングと第2シールリングにおける軸線方向の幅は、前記金属リングにおける軸線方向の幅よりも短く設定されるとよい。
これにより、流体圧力が高くなると、第1シールリング及び第2シールリングは低圧側に移動するため、第1シールリング及び第2シールリングにおける高圧側の側面と、環状溝における高圧側の側壁面との間に隙間が形成される。これに対して、金属リングは環状溝内において、軸線方向には殆ど移動しないため、金属リングの外周面の一部は、上記の隙間に露出した状態となる。そのため、金属リングの外周面の一部に流体圧力が作用し、金属リングは、弾性リングによる押圧力に抗して、径方向内側に押圧される。従って、金属リングと第2シールリングとの摺動トルクを低減させることができる。
前記金属リングの外周面には、該金属リングと第2シールリングとの間で摺動する際に、動圧を発生する動圧発生溝が設けられているとよい。
これにより、金属リングと第2シールリングとの摺動トルクをより一層低減させることができる。
第1シールリングはポリテトラフルオロエチレンにより構成され、第2シールリングはポリエーテルエーテルケトンにより構成されるとよい。
このように、第1シールリングは樹脂材の中では比較的柔らかいポリテトラフルオロエチレンにより構成されることで、ハウジングの軸孔内周面に対するつぶし代を大きくすることができる。これにより、第1シールリングの外周面とハウジングの軸孔内周面との間での密封性を高めることができる。また、第2シールリングは樹脂材の中では比較的硬いポリエーテルエーテルケトンにより構成されることで、金属リングとの摺動による摺動摩耗を抑制することができる。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることができる。
図1は本発明の実施例に係る密封装置の側面図である。 図2は本発明の実施例に係る密封装置を構成する金属リングの外周面の一部拡大図である。 図3は本発明の実施例に係る密封装置を構成する金属リングの断面図の一部である。 図4は本発明の実施例に係る密封装置の使用時の状態を示す模式的断面図である。 図5は従来例に係る密封装置(シールリング)の使用時の状態を示す模式的断面図である。 図6は従来例に係る密封装置(シールリング)の使用時の状態を示す模式的断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本実施例に係る密封装置は、自動車用のATやCVTなどの変速機において、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する用途に用いられるものである。また、以下の説明において、「高圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に高圧となる側を意味し、「低圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に低圧となる側を意味する。
(実施例)
図1〜図4を参照して、本発明の実施例に係る密封装置について説明する。図1は本発明の実施例に係る密封装置の側面図である。図2は本発明の実施例に係る密封装置を構成する金属リングの外周面の一部拡大図である。図3は本発明の実施例に係る密封装置を構成する金属リングの断面図の一部であり、図2中のBB断面図である。図4は本発明の実施例に係る密封構造(密封装置の使用時の状態)を示す模式的断面図である。なお、図4においては、差圧が生じた状態を示している。また、図4中の密封装置は、図1中のAA断面で切断した部位に相当する。
<密封構造及び密封装置の構成>
特に、図1〜図4を参照して、本発明の実施例に係る密封構造及び密封装置の構成について説明する。本実施例に係る密封構造は、相対的に回転する軸500及びハウジング600と、軸500とハウジング600(ハウジング600における軸500が挿通される軸孔の内周面)との間の環状隙間を封止する密封装置10とから構成される。本実施例に係る密封装置10は、軸500の外周に設けられた環状溝510に装着され、相対的に回転する軸500とハウジング600との間の環状隙間を封止する。これにより、密封装置10は、流体圧力(本実施例では油圧)が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持する。ここで、本実施例においては、図4中の右側の領域の流体圧力が変化するように構成されており、密封装置10は図中右側の密封対象領域の流体圧力を保持する役割を担っている。なお、自動車のエンジンが停止した状態においては、密封対象領域の
流体圧力は低く、無負荷の状態となっており、エンジンをかけると密封対象領域の流体圧力は高くなる。
本実施例に係る密封装置10は、径方向外側から内側に向かって、順に、樹脂製の第1シールリング100と、樹脂製の第2シールリング200と、金属製の金属リング300と、弾性体製の弾性リング400とから構成される。
第1シールリング100は、ハウジング600に設けられた軸孔内周面に密着し、かつ環状溝510における低圧側(L)の側壁面に対して摺動自在に設けられる。この第1シールリング100は、樹脂材の中では比較的柔らかいポリテトラフルオロエチレン(PTFE)により構成されている。また、第1シールリング100は、断面が矩形の環状部材により構成されている。この第1シールリング100単体における外周面の周長は、ハウジング600の軸孔の内周面の周長よりも短く設定されている。従って、環状溝510に第1シールリング100のみを装着させた場合には、第1シールリング100とハウジング600の軸孔内周面との間には隙間が生じる。また、第1シールリング100の周方向の1箇所に合口部110を設けるのが望ましい。これにより、第1シールリング100を環状溝510に装着する際の作業性を高めることができる。合口部110の構造については、適宜、ストレートカット、バイアスカット、ステップカット、特殊ステップカットなどの公知技術を採用することができる。ただし、第1シールリング100については、合口部110を設けずに、エンドレスとする構成を採用することもできる。
第2シールリング200は、第1シールリング100の内周面に密着し、かつ環状溝510における低圧側(L)の側壁面に対して摺動自在に設けられる。この第2シールリング200は、第1シールリング100よりも硬い樹脂材により構成されており、より具体的には、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)により構成されている。また、第2シールリング200は、断面が矩形の環状部材により構成されている。この第2シールリング200の外径は、第1シールリング100の内径と同一または僅かに大きくなるように設計されている。また、第2シールリング200の周方向の1箇所には合口部210が設けられている。これにより、第2シールリング200を環状溝510に装着することができる。合口部210の構造については、適宜、ストレートカット、バイアスカット、ステップカット、特殊ステップカットなどの公知技術を採用することができる。
金属リング300は、第2シールリング200の内周面に対して摺動自在に設けられる。また、金属リング300は、断面が矩形の環状部材により構成されている。この金属リング300の外径は、第2シールリング200の内径と同一または僅かに大きくなるように設計されている。また、金属リング300は、半円弧形状の2部材(半円弧状部材310,320)が組み合わされることによって、環状部材となっている。これにより、金属リング300を環状溝510に装着することができる。
金属リング300の外周面には、金属リング300と第2シールリング200との間で摺動する際に、動圧を発生する動圧発生溝331,332が周方向に間隔を空けて複数設けられている。これら動圧発生溝331,332には、密封対象流体を溝内に導くための導入溝331a,332aが設けられている。動圧発生溝331は略T字形状の溝により構成されており(図2参照)、周方向の中央付近から周方向の両端に向かって徐々に浅くなる溝により構成されている(図3参照)。動圧発生溝332は略L字形状の溝により構成されており(図2参照)、周方向の図3中右側から左側に向かって徐々に浅くなる溝により構成されている。本実施例では、説明の便宜上、金属リング300の外周面に、2種類の動圧発生溝331,332が設けられる場合を示しているが、金属リング300の外周面には1種類の溝を複数設けてもよい。なお、動圧発生溝331の場合には、金属リング300と第2シールリング200とが相対回転する方向に関係なく、動圧を発生させる
ことができる。動圧発生溝332の場合には、第2シールリング200に対して、金属リング300が図3中時計回り方向に相対的に回転する場合に、動圧を発生させることができる。なお、動圧発生溝の構造については、図2,3において、一例を示したに過ぎず、他の公知技術を採用することができる。
弾性リング400は、金属リング300の内周面と環状溝510の溝底面にそれぞれ密着し、金属リング300を径方向外側に押圧するように構成されている。また、弾性リング400は、いわゆるOリングであり、断面が円形の環状部材により構成されている。この弾性リング400は、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、水素化ニトリルゴム(HNBR)などのゴムにより構成されている。
また、金属リング300における軸線方向(軸500の中心軸線方向)の幅は、環状溝510における軸線方向の幅よりも僅かに短く設定されている。これに対して、第1シールリング100と第2シールリング200における軸線方向の幅は、金属リング300における軸線方向の幅よりも短く設定されている(図4参照)。
<密封装置の使用時のメカニズム>
特に、図4を参照して、本実施例に係る密封装置10の使用時のメカニズムについて説明する。図4は、エンジンがかかり、密封装置10を介して、左側の領域に比べて右側の領域の流体圧力の方が高くなった状態を示している。
上記の通り、金属リング300は、弾性リング400によって、径方向外側に押圧されている。従って、第1シールリング100も、弾性リング400によって、金属リング300及び第2シールリング200を介して径方向外側に押圧される。そのため、第1シールリング100単体における外周面の周長は、ハウジング600の軸孔の内周面の周長よりも短く設定されているものの、第1シールリング100は径方向外側に拡がるように変形している。従って、無負荷状態においては、図4中左右の領域の差圧がないものの、第1シールリング100の外周面は、ハウジング600の軸孔の内周面に接した状態を維持する。
そして、エンジンがかかり、差圧が生じた状態においては、高圧側(H)からの流体圧力によって、第1シールリング100及び第2シールリング200は、環状溝510における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。なお、第1シールリング100は、ハウジング600における軸孔の内周面に対して接した(摺動した)状態を維持していることは言うまでもない。従って、軸500とハウジング600との間の環状隙間が封止された状態となる。
また、その後、エンジンが停止して、無負荷状態になっても、上記の通り、弾性リング400によって、第1シールリング100には径が大きくなる方向に変形する力が作用している。そのため、第1シールリング100の外周面はハウジング600の軸孔の内周面に密着しており、第1シールリング100は軸線方向には殆ど移動しない。つまり、第1シールリング100は、環状溝510における低圧側(L)の側壁面に密着した状態を維持している。従って、無負荷状態においても、軸500とハウジング600との間の環状隙間が封止された状態が維持される。
軸500とハウジング600が相対的に回転している際においては、第1シールリング100及び第2シールリング200の低圧側(L)の側面と、環状溝510における低圧側(L)の側壁面との間、及び、第2シールリング200の内周面と金属リング300の外周面との間で摺動する。その他の部位においては、極力摺動しないように設計されている。
<本実施例に係る密封装置の優れた点>
本実施例に係る密封装置10によれば、弾性リング400によって、金属リング300及び第2シールリング200を介して、第1シールリング100が径方向外側に押圧される。これにより、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、第1シールリング100を、ハウジング600の軸孔の内周面に接した状態とすることが可能となる。これにより、封止機能が発揮されるため、密封対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。
つまり、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいては、エンジン停止状態からアクセルが踏み込まれることでエンジンが始動することによって、密封対象領域側の油圧が高まりだした直後から油圧を保持させることができる。ここで、一般的には、樹脂製のシールリングの場合、流体の漏れを抑制する機能はあまり発揮されない。しかしながら、本実施例に係る密封装置10においては、無負荷状態においても、軸500とハウジング600との間の環状隙間が封止された状態が維持されるため、流体の漏れを十分抑制する機能が発揮される。そのため、エンジンが停止することでポンプなどによる作用が停止した後も、しばらくの間差圧が生じた状態を維持させることが可能となる。従って、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいて、エンジンの停止状態がそれほど長くない場合には、差圧が生じた状態を維持できるので、エンジンを再始動させた際に、その直後から好適に流体圧力を保持させることができる。
また、第1シールリング100と金属リング300との間には第2シールリング200が設けられている。従って、第1シールリング100の内周面が金属リング300との摺動により摩耗してしまうことはない。
また、本実施例においては、金属リング300における軸線方向の幅は、環状溝510における軸線方向の幅よりも僅かに短く設定され、第1シールリング100と第2シールリング200における軸線方向の幅は、金属リング300における軸線方向の幅よりも短く設定されている。これにより、流体圧力が高くなると、第1シールリング100及び第2シールリング200は低圧側に移動するため、第1シールリング100及び第2シールリング200における高圧側(H)の側面と、環状溝510における高圧側(H)の側壁面との間に隙間が形成される(図4参照)。これに対して、金属リング300は環状溝510内において、軸線方向には殆ど移動しないため、金属リング300の外周面の一部は、上記の隙間に露出した状態となる。そのため、金属リング300の外周面の一部に流体圧力が作用し(図4中、矢印P参照)、金属リング300は、弾性リング400による押圧力に抗して、径方向内側に押圧される。従って、金属リング300と第2シールリング200との摺動トルクを低減させることができる。
また、本実施例においては、金属リング300の外周面には、金属リング300と第2シールリング200との間で摺動する際に、動圧を発生する動圧発生溝331,332が設けられている。従って、金属リング300と第2シールリング200との摺動トルクをより一層低減させることができる。
更に、本実施例においては、第1シールリング100はPTFEにより構成され、第2シールリング200はPEEKにより構成される。このように、第1シールリング100は樹脂材の中では比較的柔らかいPTFEにより構成されることで、ハウジング600の軸孔内周面に対するつぶし代を大きくすることができる。これにより、第1シールリング100の外周面とハウジング600の軸孔内周面との間での密封性を高めることができる。また、第2シールリング200は樹脂材の中では比較的硬いPEEKにより構成される
ことで、金属リング300との摺動による摺動摩耗を抑制することができる。
10 密封装置
100 第1シールリング
110 合口部
200 第2シールリング
210 合口部
300 金属リング
310,320 半円弧状部材
331,332 動圧発生溝
331a,332a 導入溝
400 弾性リング
500 軸
510 環状溝
600 ハウジング

Claims (4)

  1. 軸の外周に設けられた環状溝に装着され、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成された密封対象領域の流体圧力を保持する密封装置であって、
    前記ハウジングに設けられた軸孔内周面に密着し、かつ前記環状溝における低圧側の側壁面に対して摺動自在に設けられる樹脂製の第1シールリングと、
    第1シールリングよりも硬い樹脂材により構成されると共に、第1シールリングの内周面に密着し、かつ前記環状溝における低圧側の側壁面に対して摺動自在に設けられる第2シールリングと、
    第2シールリングの内周面に対して摺動自在に設けられる金属製の金属リングと、
    前記金属リングの内周面と前記環状溝の溝底面にそれぞれ密着し、前記金属リングを径方向外側に押圧する弾性体製の弾性リングと、
    を備えることを特徴とする密封装置。
  2. 前記金属リングにおける軸線方向の幅は、前記環状溝における軸線方向の幅よりも僅かに短く設定されると共に、
    前記第1シールリングと第2シールリングにおける軸線方向の幅は、前記金属リングにおける軸線方向の幅よりも短く設定されることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記金属リングの外周面には、該金属リングと第2シールリングとの間で摺動する際に、動圧を発生する動圧発生溝が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の密封装置。
  4. 第1シールリングはポリテトラフルオロエチレンにより構成され、第2シールリングはポリエーテルエーテルケトンにより構成されることを特徴とする請求項1,2または3に記載の密封装置。
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