JP2014109347A - 密封構造 - Google Patents

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Koji Watabe
浩二 渡部
Yosuke Kondo
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Abstract

【課題】摺動トルクを低く抑えつつ、流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることのできる密封構造を提供する。
【解決手段】密封装置100は、環状溝410における低圧側(L)の側壁面に密着し、かつハウジング500における軸400が挿通される軸孔の内周面に対して摺動する樹脂製の外周リング200と、外周リング200における内周面と環状溝410の溝底面にそれぞれ密着して、外周リング200を外周面側に向かって押圧するゴム状弾性体製の内周リング300と、を備えると共に、ハウジング500における軸孔の内周面には、環状溝410に対向する領域において、外周リング200による摺動領域を低圧側(L)に部分的に残しつつ、高圧側(H)から低圧側(L)に向かって伸び、高圧側(H)から流体を導入する凹部が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、軸とハウジングの軸孔との間の環状隙間を封止する密封構造に関するものである。
自動車用のATやCVTにおいては、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するシールリングが設けられている。図15及び図16を参照して、従来例に係るシールリングについて説明する。図15は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持していない状態を示す模式的断面図である。図16は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持している状態を示す模式的断面図である。従来例に係るシールリング600の場合、軸400の外周に設けられた環状溝410に装着され、軸400が挿通されるハウジング500の軸孔の内周面と環状溝410の側壁面のそれぞれに摺動自在に接触することで、軸400とハウジング500の軸孔との間の環状隙間を封止するように構成される。
上記のような用途で用いられるシールリング600においては、摺動トルクを十分に低くすることが要求される。そのため、シールリング600の外周面の周長はハウジング500の軸孔の内周面の周長よりも短く構成されており、締め代を持たないように構成されている。したがって、自動車のエンジンがかかり油圧が高くなっている状態においては、シールリング600が油圧により拡径し、軸孔の内周面と環状溝410の側壁面に密着して十分に油圧を保持する機能を発揮する(図16参照)。これに対して、エンジンの停止により油圧がかからない状態においてはシールリング600が軸孔の内周面や環状溝410の側壁面から離れた状態となるように構成されている(図15参照)。
しかしながら、上記のように構成されたシールリング600の場合、油圧がかからない状態では封止機能を発揮しない。そのため、ATやCVTのように油圧ポンプによって圧送される油により変速制御が行われる構成においては、油圧ポンプが停止した無負荷状態(例えば、アイドリングストップ時)では、シールリング600がシールしていた油がシールされずにオイルパンに戻って、シールリング600の近傍の油がなくなってしまう。従って、この状態からエンジンを始動(再始動)させると、シールリング600の近傍には油がなく潤滑のない状態で作動が開始されるので、応答性や作動性が悪いという問題がある。
特許第4665046号公報 特開2011−144847号公報 特開2010−265937号公報
本発明の目的は、摺動トルクを低く抑えつつ、流体圧力が低い状態または圧力がない状態においても封止機能を発揮させることのできる密封構造を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の密封構造は、
相対的に回転する軸及びハウジングと、
前記軸の外周に設けられた環状溝に装着され、前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する密封装置と、
を備える密封構造において、
前記密封装置は、
前記環状溝における低圧側の側壁面に密着し、かつ前記ハウジングにおける前記軸が挿通される軸孔の内周面に対して摺動する樹脂製の外周リングと、
該外周リングにおける内周面と前記環状溝の溝底面にそれぞれ密着して、前記外周リングを外周面側に向かって押圧するゴム状弾性体製の内周リングと、
を備えると共に、
前記ハウジングにおける前記軸孔の内周面には、前記環状溝に対向する領域において、前記外周リングによる摺動領域を低圧側に部分的に残しつつ、高圧側から低圧側に向かって伸び、高圧側から流体を導入する凹部が形成されていることを特徴とする。
なお、本発明において、「高圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に高圧となる側を意味し、「低圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に低圧となる側を意味する。
本発明によれば、外周リングは内周リングによって外周面側に向かって押圧される。そのため、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、外周リングはハウジングの軸孔の内周面に接した状態となり、封止機能が発揮される。従って、シール対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。
また、ハウジングにおける軸孔の内周面には、高圧側から流体を導入する凹部が形成されている。そのため、流体圧力が高まっても、凹部が設けられた領域においては、外周リングに対して流体圧力が内周面側に向かって作用する。従って、流体圧力の増加に伴う、外周リングによる外周面側への圧力の増加を抑制でき、摺動トルクを低く抑えることができる。
また、本発明の密封構造は、
相対的に回転する軸及びハウジングと、
前記ハウジングの内周に設けられた環状溝に装着され、前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する密封装置と、
を備える密封構造において、
前記密封装置は、
前記環状溝における低圧側の側壁面に密着し、かつ前記軸の外周面に対して摺動する樹脂製の内周リングと、
該内周リングにおける外周面と前記環状溝の溝底面にそれぞれ密着して、前記内周リングを内周面側に向かって押圧するゴム状弾性体製の外周リングと、
を備えると共に、
前記軸の外周面には、前記環状溝に対向する領域において、前記内周リングによる摺動領域を低圧側に部分的に残しつつ、高圧側から低圧側に向かって伸び、高圧側から流体を導入する凹部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、内周リングは外周リングによって内周面側に向かって押圧される。そのため、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用し
ていない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、内周リングは軸の外周面に接した状態となり、封止機能が発揮される。従って、シール対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。
また、軸の外周面には、高圧側から流体を導入する凹部が形成されている。そのため、流体圧力が高まっても、凹部が設けられた領域においては、内周リングに対して流体圧力が外周面側に向かって作用する。従って、流体圧力の増加に伴う、内周リングによる内周面側への圧力の増加を抑制でき、摺動トルクを低く抑えることができる。
以上説明したように、本発明によれば、摺動トルクを低く抑えつつ、流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることができる。
図1は本発明の実施例1に係る密封装置の一部破断断面図である。 図2は本発明の実施例1に係る外周リングの側面図である。 図3は本発明の実施例1に係る密封構造における無負荷状態を示す模式的断面図である。 図4は本発明の実施例1に係る密封構造における高圧状態を示す模式的断面図である。 図5は本発明の実施例2に係る密封構造における無負荷状態を示す模式的断面図である。 図6は本発明の実施例2に係る密封構造における高圧状態を示す模式的断面図である。 図7は本発明の実施例1の変形例1に係る軸孔の内周面の一部を示す図である。 図8は本発明の実施例1の変形例2に係る軸孔の内周面の一部を示す図である。 図9は本発明の実施例1の変形例3に係る軸孔の内周面の一部を示す図である。 図10は本発明の実施例1の変形例3に係る密封構造における無負荷状態を示す模式的断面図である。 図11は本発明の実施例2の変形例1に係る軸の外周面の一部を示す図である。 図12は本発明の実施例2の変形例2に係る軸の外周面の一部を示す図である。 図13は本発明の実施例2の変形例3に係る軸の外周面の一部を示す図である。 図14は本発明の実施例2の変形例3に係る密封構造における無負荷状態を示す模式的断面図である。 図15は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持していない状態を示す模式的断面図である。 図16は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持している状態を示す模式的断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本実施例に係る密封装置は、自動車用のATやCVTな
どの変速機において、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する用途に用いられるものである。また、以下の説明において、「高圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に高圧となる側を意味し、「低圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に低圧となる側を意味する。
(実施例1)
図1〜図4を参照して、本発明の実施例1に係る密封構造について説明する。
<密封構造>
特に、図1、図3及び図4を参照して、本発明の実施例1に係る密封構造について説明する。本実施例に係る密封装置100は、軸400の外周に設けられた環状溝410に装着され、相対的に回転する軸400とハウジング500(ハウジング500における軸400が挿通される軸孔の内周面)との間の環状隙間を封止する。これにより、密封装置100は、流体圧力(本実施例では油圧)が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する。ここで、本実施例においては、図3及び図4中の右側の領域の流体圧力が変化するように構成されており、密封装置100は図中右側のシール対象領域の流体圧力を保持する役割を担っている。なお、自動車のエンジンが停止した状態においては、シール対象領域の流体圧力は低く、無負荷(または低負荷)の状態となっており、エンジンをかけるとシール対象領域の流体圧力は高くなる。
そして、本実施例に係る密封装置100は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂製の外周リング200と、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、水素化ニトリルゴム(HNBR)などのゴム状弾性体製の内周リング300とから構成される。内周リング300は、断面形状が円形のいわゆるOリングである。ただし、内周リング300については、Oリングに限らず、角リングなどのその他のシールを採用することもできる。
また、外周リング200と内周リング300が組み合わされた状態においては、外周リング200の外周面の周長は、ハウジング500における軸孔の内周面(後述する小径部511の内周面)の周長よりも長くなるように構成されている。なお、外周リング200単体については、その外周面の周長はハウジング500の軸孔の内周面(後述する小径部511の内周面)の周長よりも短く構成されており、締め代を持たないように構成されている。従って、仮に内周リング300を装着しない状態で、かつ外力が作用しない状態にすると、外周リング200の外周面はハウジング500の軸孔の内周面には接しない。
<外周リング>
特に、図1及び図2を参照して、本発明の実施例に係る外周リング200について、より詳細に説明する。
外周リング200には、周方向の1箇所に合口部210が設けられている。なお、本実施例に係る外周リング200は、断面が矩形の環状部材に対して、上記の合口部210が形成された構成である。ただし、これは形状についての説明に過ぎず、必ずしも、断面が矩形の環状部材を素材として、これに合口部210を形成する加工を施すことを意味するものではない。勿論、断面が矩形の環状部材を成形した後に、合口部210を切削加工により得ることもできるが、予め合口部210を有したものを成形してもよく、製法は特に限定されるものではない。
合口部210は、外周面側及び両側壁面側のいずれから見ても階段状に切断された、いわゆる特殊ステップカットを採用している。特殊ステップカットに関しては公知技術であ
るので、その詳細な説明は省略するが、熱膨張収縮により外周リング200の周長が変化しても安定したシール性能を維持する特性を有する。なお、ここでは合口部210の一例として、特殊ステップカットの場合を示したが、合口部210については、これに限らず、ストレートカットやバイアスカットなども採用し得る。なお、外周リング200の材料として、低弾性の材料(PTFEなど)を採用した場合には、合口部210を設けずに、エンドレスとしてもよい。
<ハウジングの軸孔>
特に、図3及び図4を参照して、本発明の実施例に係るハウジング500の軸孔について詳細に説明する。
ハウジング500における軸孔の内周面には、環状溝410に対向する領域において、外周リング200による摺動領域を低圧側に部分的に残しつつ、高圧側から低圧側に向かって伸び、高圧側から流体を導入する凹部が形成されている。より具体的には、ハウジング500における軸孔の内周面は、低圧側の小径部511と高圧側の大径部512を有する段差付きの内周面によって構成されている。これにより、小径部511を外周リング200による摺動領域とし、大径部512を凹部としている。つまり、本実施例における凹部は、環状の凹部である。
<密封装置の使用時のメカニズム>
特に、図3及び図4を参照して、本実施例に係る密封装置100の使用時のメカニズムについて説明する。図3は、エンジンが停止して、密封装置100を介して左右の領域の差圧がなく(または、差圧が殆どなく)、無負荷(または低負荷)の状態を示している。図4は、エンジンがかかり、密封装置100を介して、左側の領域に比べて右側の領域の流体圧力の方が高くなった状態を示している。
密封装置100が環状溝410に装着された状態においては、ゴム状弾性体製の内周リング300は、外周リング200における内周面と環状溝410の溝底面にそれぞれ密着して、その弾性反発力によって、外周リング200を外周面側に向かって押圧する機能を発揮する。
従って、外周リング200の外周面は、ハウジング500における内周面のうち、小径部511の内周面に接した状態を維持する。
そして、エンジンがかかり、差圧が生じた状態においては、図4に示すように、高圧側(H)からの流体圧力によって、外周リング200は、低圧側(L)に押圧されて、環状溝410における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。なお、外周リング200は、ハウジング500における軸孔の内周面のうち小径部511に対して接した(摺動した)状態を維持していることは言うまでもない。また、内周リング300についても、環状溝410における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。
<本実施例に係る密封装置及び密封構造の優れた点>
本実施例に係る密封装置100によれば、外周リング200は内周リング300によって外周面側に向かって押圧される。そのため、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、外周リング200はハウジング500の軸孔の内周面のうち小径部511に接した状態となる。従って、シール対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。つまり、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいては、エンジン停止状態からアクセルが踏み込まれることでエンジンが始動することによって、シール対象領域側の油圧が高まりだした直後から油圧を保持させることができる。ここで、
一般的には、樹脂製のシールリングの場合、流体の漏れを抑制する機能はあまり発揮されない。しかしながら、本実施例においては、外周リング200が内周リング300により外周面側に向かって押圧されることによって、ある程度流体の漏れを抑制する機能が発揮される。そのため、エンジンが停止することでポンプなどによる作用が停止した後も、しばらくの間差圧が生じた状態を維持させることが可能となる。従って、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいて、エンジンの停止状態がそれほど長くない場合には、差圧が生じた状態を維持できるので、エンジンを再始動させた際に、その直後から好適に流体圧力を保持させることができる。
また、ハウジング500における軸孔の内周面には、凹部を構成する大径部512が設けられており、この大径部512内には高圧側(H)から流体が導入される。そのため、流体圧力が高まっても、大径部512が設けられた領域においては、外周リング200に対して流体圧力が内周面側に向かって作用する。なお、図4における矢印は、流体圧力が外周リング200に対して作用する様子を示している。これにより、本実施例に係る密封装置100においては、流体圧力の増加に伴う、外周リング200による外周面側への圧力の増加を抑制でき、摺動トルクを低く抑えることができる。
また、本実施例においては、内周リング300は外周リング200の内周面と環状溝410の溝底面に密着しており、これらの密着部位にて封止機能を発揮している。そのため、図4に示すように、内周リング300の密着部位よりも低圧側(L)の領域においては、外周リング200の内周面に対して流体圧力の作用を抑制できる。従って、高圧側(H)の流体圧力が増加しても、外周リング200による外周面側への圧力の増加を効果的に抑制できる。
更に、本実施例においては、外周リング200は、ハウジング500における軸孔の内周面のうち小径部511の領域に対してのみ摺動するように構成されている。なお、この摺動領域における軸線方向の寸法に関しては、外周リング200の幅(軸線方向の幅)の全長が1.9mmの場合、低トルクの観点から0.7mm以下に設定するのが望ましい。このように、本実施例においては、外周リング200の外周面の摺動領域を限定したことにより、外周リング200とハウジング500の軸孔の内周面との摺動面積を可及的に狭くすることができ、摺動トルクを極めて軽減することができる。なお、外周リング200とハウジング500の軸孔の内周面との摺動面積は、外周リング200と環状溝410の低圧側(L)の側壁面との密着面積よりも十分狭くなっている。これに伴い、外周リング200が環状溝410における低圧側(L)の側壁面に対して摺動してしまうことを抑制できる。従って、本実施例に係る外周リング200は外周面側のみが摺動するため、環状溝の側壁面との間で摺動するシールリングの場合に比べて、密封対象流体による潤滑膜(ここでは油膜)が形成され易くなり、より一層、摺動トルクを低減させることができる。
このように、摺動トルクの低減を実現できることにより、摺動による発熱を抑制することができ、高速高圧の環境条件下でも本実施例に係る密封装置100を好適に用いることが可能となる。
なお、本実施例に係る密封装置100は、軸線方向の中心面に対して対称的な構造であることから、密封装置100を装着する際に装着方向を考慮しなくてもよい。
(実施例2)
図5及び図6を参照して、本発明の実施例2に係る密封構造について説明する。
<密封構造>
本実施例に係る密封装置150は、ハウジング500の内周に設けられた環状溝510
に装着され、相対的に回転する軸400とハウジング500との間の環状隙間を封止する。これにより、密封装置150は、流体圧力(本実施例では油圧)が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する。ここで、本実施例においては、図5及び図6中の右側の領域の流体圧力が変化するように構成されており、密封装置150は図中右側のシール対象領域の流体圧力を保持する役割を担っている。なお、自動車のエンジンが停止した状態においては、シール対象領域の流体圧力は低く、無負荷(または低負荷)の状態となっており、エンジンをかけるとシール対象領域の流体圧力は高くなる。
そして、本実施例に係る密封装置150は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂製の内周リング250と、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、水素化ニトリルゴム(HNBR)などのゴム状弾性体製の外周リング350とから構成される。外周リング350は、断面形状が円形のいわゆるOリングである。ただし、外周リング350については、Oリングに限らず、角リングなどのその他のシールリングを採用することもできる。
なお、本実施例に係る内周リング250の構成は、上記実施例1で示した外周リング200の構成と同一である。つまり、内周リング250は、断面が矩形の環状部材に対して、合口部が形成された構成である。合口部については、特殊ステップカットなどの各種のカット構造を適用でき、また、低弾性の材料を採用した場合には、合口部を設けずに、エンドレスとしてもよいことは実施例1で説明した通りである。
次に、本発明の実施例に係る軸400について詳細に説明する。軸400の外周面には、環状溝510に対向する領域において、内周リング250による摺動領域を低圧側に部分的に残しつつ、高圧側から低圧側に向かって伸び、高圧側から流体を導入する凹部が形成されている。より具体的には、軸400の外周面は、低圧側の大径部451と高圧側の小径部452を有する段差付きの外周面によって構成されている。これにより、大径部451を内周リング250による摺動領域とし、小径部452を凹部としている。つまり、本実施例における凹部は、環状の凹部である。
<密封装置の使用時のメカニズム>
本実施例に係る密封装置150の使用時のメカニズムについて説明する。図5は、エンジンが停止して、密封装置150を介して左右の領域の差圧がなく(または、差圧が殆どなく)、無負荷(または低負荷)の状態を示している。図6は、エンジンがかかり、密封装置150を介して、左側の領域に比べて右側の領域の流体圧力の方が高くなった状態を示している。
密封装置150が環状溝510に装着された状態においては、ゴム状弾性体製の外周リング350は、内周リング250における外周面と環状溝510の溝底面にそれぞれ密着して、その弾性反発力によって、内周リング250を内周面側に向かって押圧する機能を発揮する。
従って、内周リング250の内周面は、軸400における外周面のうち、大径部451の外周面に接した状態を維持する。
そして、エンジンがかかり、差圧が生じた状態においては、図6に示すように、高圧側(H)からの流体圧力によって、内周リング250は、低圧側(L)に押圧されて、環状溝510における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。なお、内周リング250は、軸400における外周面のうち大径部451に対して接した(摺動した)状態を維持していることは言うまでもない。また、外周リング350についても、環状溝510にお
ける低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。
<本実施例に係る密封装置及び密封構造の優れた点>
本実施例に係る密封装置100によれば、内周リング250は外周リング350によって内周面側に向かって押圧される。そのため、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、内周リング250は軸400の外周面のうち大径部451に接した状態となる。従って、シール対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。つまり、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいては、エンジン停止状態からアクセルが踏み込まれることでエンジンが始動することによって、シール対象領域側の油圧が高まりだした直後から油圧を保持させることができる。ここで、一般的には、樹脂製のシールリングの場合、流体の漏れを抑制する機能はあまり発揮されない。しかしながら、本実施例においては、内周リング250が外周リング350により内周面側に向かって押圧されることによって、ある程度流体の漏れを抑制する機能が発揮される。そのため、エンジンが停止することでポンプなどによる作用が停止した後も、しばらくの間差圧が生じた状態を維持させることが可能となる。従って、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいて、エンジンの停止状態がそれほど長くない場合には、差圧が生じた状態を維持できるので、エンジンを再始動させた際に、その直後から好適に流体圧力を保持させることができる。
また、軸400における外周面には、凹部を構成する小径部452が設けられており、この小径部452内には高圧側(H)から流体が導入される。そのため、流体圧力が高まっても、小径部452が設けられた領域においては、内周リング250に対して流体圧力が外周面側に向かって作用する。なお、図6における矢印は、流体圧力が内周リング250に対して作用する様子を示している。これにより、本実施例に係る密封装置150においては、流体圧力の増加に伴う、内周リング250による内周面側への圧力の増加を抑制でき、摺動トルクを低く抑えることができる。
また、本実施例においては、外周リング350は内周リング250の外周面と環状溝510の溝底面に密着しており、これらの密着部位にて封止機能を発揮している。そのため、図6に示すように、外周リング350の密着部位よりも低圧側(L)の領域においては、内周リング250の外周面に対して流体圧力の作用を抑制できる。従って、高圧側(H)の流体圧力が増加しても、内周リング250による内周面側への圧力の増加を効果的に抑制できる。
更に、本実施例においては、内周リング250は、軸400の外周面のうち大径部451の領域に対してのみ摺動するように構成されている。なお、この摺動領域における軸線方向の寸法に関しては、内周リング250の幅(軸線方向の幅)の全長が1.9mmの場合、低トルクの観点から0.7mm以下に設定するのが望ましい。このように、本実施例においては、内周リング250の内周面の摺動領域を限定したことにより、内周リング250と軸400の外周面との摺動面積を可及的に狭くすることができ、摺動トルクを極めて軽減することができる。なお、内周リング250と軸400の外周面との摺動面積は、内周リング250と環状溝510の低圧側(L)の側壁面との密着面積よりも十分狭くなっている。これに伴い、内周リング250が環状溝510における低圧側(L)の側壁面に対して摺動してしまうことを抑制できる。従って、本実施例に係る内周リング250は内周面側のみが摺動するため、環状溝の側壁面との間で摺動するシールリングの場合に比べて、密封対象流体による潤滑膜(ここでは油膜)が形成され易くなり、より一層、摺動トルクを低減させることができる。
このように、摺動トルクの低減を実現できることにより、摺動による発熱を抑制するこ
とができ、高速高圧の環境条件下でも本実施例に係る密封装置150を好適に用いることが可能となる。
なお、本実施例に係る密封装置150は、軸線方向の中心面に対して対称的な構造であることから、密封装置150を装着する際に装着方向を考慮しなくてもよい。
(その他)
上記実施例1及び実施例2においては、高圧側から流体を導入する凹部が、環状の凹部である場合を示した。つまり、実施例1においては、ハウジング500の軸孔の内周面を段差付きとすることで、小径部511を外周リング200による摺動領域とし、大径部512を流体導入用の凹部とする場合を示した。また、実施例2においては、軸400の外周面を段差付きとすることで、大径部451を内周リング250による摺動領域とし、小径部452を流体導入用の凹部とする場合を示した。しかしながら、高圧側から流体を導入するための凹部の構成は、実施例1や実施例2に示した構成に限られるものではない。以下、凹部の構成に関して、いくつかの変形例を説明する。
まず、図7〜図10を参照して、実施例1における凹部の変形例1〜3を説明する。図7〜図9においては、ハウジング500の軸孔の内周面の一部(軸孔の内周面側から内周面を見た図の一部)を示している。
図7に示す変形例1においても、実施例1で示す構成と同様に低圧側の小径部511と高圧側の大径部512を設けている。そして、この変形例1においては、環状溝410(図7では不図示)に対向する領域において、軸線方向に真っ直ぐに伸びる凹部512aを周方向に間隔を空けて複数設ける構成を採用している。なお、これら複数の凹部512aの内周面部分の径は大径部512の内周面の径と同一である。また、隣り合う凹部512aの間に形成される凸部511aの内周面部分の径は小径部511の内周面の径と同一である。なお、凹部512aは全周に亘って等間隔に設けるのが望ましい。以上のように構成された変形例1においても、複数の凹部512a内にはそれぞれ高圧側から流体が導入される。
また、図8に示す変形例2においても、実施例1で示す構成と同様に低圧側の小径部511と高圧側の大径部512を設けている。そして、この変形例2においては、環状溝410(図8では不図示)に対向する領域において、軸線方向に対して斜めに伸びる凹部512bを周方向に間隔を空けて複数設ける構成を採用している。なお、これら複数の凹部512bの内周面部分の径は大径部512の内周面の径と同一である。また、隣り合う凹部512bの間に形成される凸部511bの内周面部分の径は小径部511の内周面の径と同一である。なお、凹部512bは全周に亘って等間隔に設けるのが望ましい。以上のように構成された変形例2においても、複数の凹部512b内にはそれぞれ高圧側から流体が導入される。
更に、図9及び図10に示す変形例3においても、実施例1で示す構成と同様に低圧側の小径部511と高圧側の大径部512を設けている。そして、この変形例3においては、環状溝410(図9では不図示)に対向する領域において、外周リング200の外周面のうち高圧側付近に摺動する凸部511cを周方向に間隔を空けて複数設ける構成を採用している。なお、これら複数の凸部511cの内周面部分の径は小径部511の内周面の径と同一である。なお、凸部511cは全周に亘って等間隔に設けるのが望ましい。以上のように構成された変形例3においても、凹部512内には高圧側から流体が導入される。
以上のように構成された変形例1〜3に示す軸孔の構成を採用した場合においても、上
記実施例1の場合と同様の作用効果を得ることができる。また、変形例1の場合には複数の凸部511aが外周リング200の外周面に接し、変形例2の場合には複数の凸部511bが外周リング200の外周面に接し、変形例3の場合には複数の凸部511cが外周リング200の外周面に接する。従って、外周リング200が環状溝410内で傾いてしまうことを抑制でき、外周リング200の姿勢を安定させることが可能となる。これにより、ハウジング500における軸孔の内周面に対する外周リング200による摺動領域S(図10参照)を実施例1の場合に比べて狭くすることが可能となる。なお、図10では、変形例3について示しているが、変形例1,2の場合においては、凸部511a,511bが外周リング200の外周面に接することから同様に摺動領域Sを狭くできることは言うまでもない。なお、変形例1,2の場合には、凸部511a,511bを外周リング200の外周面における低圧側の端から高圧側の端まで接するようにさせることが可能である。以上のように、変形例1〜3においては、実施例1の場合に比べて、ハウジング500における軸孔の内周面に対する外周リング200による摺動領域Sを狭くすることができるので、摺動トルクをより一層低減させることが可能となる。
また、変形例2においては、凹部512b内での流体の流れを制御することが可能となる。すなわち、凹部512bを、低圧側から高圧側に向かうにつれて、ハウジング500の軸孔の内周面に対する外周リング200の回転方向に向かって伸びるように構成した場合には、ハウジング500と外周リング200の相対回転時において、凹部512b内の流体を高圧側に戻す作用が働く。これにより、流体漏れを抑制する効果を高めることが可能となる。なお、この場合の外周リング200の回転方向を図8中矢印Aにて示している。
また、凹部512bを、高圧側から低圧側に向かうにつれて、ハウジング500の軸孔の内周面に対する外周リング200の回転方向に向かって伸びるように構成した場合には、ハウジング500と外周リング200の相対回転時において、凹部512b内の流体を低圧側に送り込む作用が働く。これにより、外周リング200に対する内周面側への流体圧力をより高めることが可能となる。なお、この場合の外周リング200の回転方向を図8中矢印Bにて示している。
以上のように、変形例2においては、ハウジング500と外周リング200の相対回転時において、凹部512b内での流体の流れを制御することが可能となる。また、ハウジング500と外周リング200の相対的な回転方向と凹部512bが伸びる方向との関係で、作用が異なることから、凹部512bが伸びる方向については、用途に応じて適宜選択すればよい。
次に、図11〜図14を参照して、実施例2における凹部の変形例1〜3を説明する。図11〜図13においては、軸400の外周面の一部(軸400の外周面側から外周面を見た図の一部)を示している。
図11に示す変形例1においても、実施例2で示す構成と同様に低圧側の大径部451と高圧側の小径部452を設けている。そして、この変形例1においては、環状溝510(図11では不図示)に対向する領域において、軸線方向に真っ直ぐに伸びる凹部452aを周方向に間隔を空けて複数設ける構成を採用している。なお、これら複数の凹部452aの外周面部分の径は小径部452の外周面の径と同一である。また、隣り合う凹部452aの間に形成される凸部451aの外周面部分の径は大径部451の外周面の径と同一である。なお、凹部452aは全周に亘って等間隔に設けるのが望ましい。以上のように構成された変形例1においても、複数の凹部452a内にはそれぞれ高圧側から流体が導入される。
また、図12に示す変形例2においても、実施例2で示す構成と同様に低圧側の大径部451と高圧側の小径部452を設けている。そして、この変形例2においては、環状溝510(図12では不図示)に対向する領域において、軸線方向に対して斜めに伸びる凹部452bを周方向に間隔を空けて複数設ける構成を採用している。なお、これら複数の凹部452bの外周面部分の径は小径部452の外周面の径と同一である。また、隣り合う凹部452bの間に形成される凸部451bの外周面部分の径は大径部451の外周面の径と同一である。なお、凹部452bは全周に亘って等間隔に設けるのが望ましい。以上のように構成された変形例2においても、複数の凹部452b内にはそれぞれ高圧側から流体が導入される。
更に、図13及び図14に示す変形例3においても、実施例2で示す構成と同様に低圧側の大径部451と高圧側の小径部452を設けている。そして、この変形例3においては、環状溝510(図13では不図示)に対向する領域において、内周リング250の内周面のうち高圧側付近に摺動する凸部451cを周方向に間隔を空けて複数設ける構成を採用している。なお、これら複数の凸部451cの外周面部分の径は大径部451の外周面の径と同一である。なお、凸部451cは全周に亘って等間隔に設けるのが望ましい。以上のように構成された変形例3においても、凹部452内には高圧側から流体が導入される。
以上のように構成された変形例1〜3に示す軸400の構成を採用した場合においても、上記実施例2の場合と同様の作用効果を得ることができる。また、変形例1の場合には複数の凸部451aが内周リング250の内周面に接し、変形例2の場合には複数の凸部451bが内周リング250の内周面に接し、変形例3の場合には複数の凸部451cが内周リング250の内周面に接する。従って、内周リング250が環状溝510内で傾いてしまうことを抑制でき、内周リング250の姿勢を安定させることが可能となる。これにより、軸400の外周面に対する内周リング250による摺動領域S(図14参照)を実施例2の場合に比べて狭くすることが可能となる。なお、図14では、変形例3について示しているが、変形例1,2の場合においては、凸部451a,451bが内周リング250の内周面に接することから同様に摺動領域Sを狭くできることは言うまでもない。なお、変形例1,2の場合には、凸部451a,451bを内周リング250の内周面における低圧側の端から高圧側の端まで接するようにさせることが可能である。以上のように、変形例1〜3においては、実施例2の場合に比べて、軸400の外周面に対する内周リング250による摺動領域Sを狭くすることができるので、摺動トルクをより一層低減させることが可能となる。
また、変形例2においては、凹部452b内での流体の流れを制御することが可能となる。すなわち、凹部452bを、低圧側から高圧側に向かうにつれて、軸400の外周面に対する内周リング250の回転方向に向かって伸びるように構成した場合には、軸400と内周リング250の相対回転時において、凹部452b内の流体を高圧側に戻す作用が働く。これにより、流体漏れを抑制する効果を高めることが可能となる。なお、この場合の内周リング250の回転方向を図12中矢印Aにて示している。
また、凹部452bを、高圧側から低圧側に向かうにつれて、軸400の外周面に対する内周リング250の回転方向に向かって伸びるように構成した場合には、軸400と内周リング250の相対回転時において、凹部452b内の流体を低圧側に送り込む作用が働く。これにより、内周リング250に対する外周面側への流体圧力をより高めることが可能となる。なお、この場合の内周リング250の回転方向を図12中矢印Bにて示している。
以上のように、変形例2においては、軸400と内周リング250の相対回転時におい
て、凹部452b内での流体の流れを制御することが可能となる。また、軸400と内周リング250の相対的な回転方向と凹部452bが伸びる方向との関係で、作用が異なることから、凹部452bが伸びる方向については、用途に応じて適宜選択すればよい。
100,150 密封装置
200 外周リング
210 合口部
250 内周リング
300 内周リング
350 外周リング
400 軸
410 環状溝
451 大径部
451a,451b,451c 凸部
452 小径部
452a,452b 凹部
500 ハウジング
510 環状溝
511 小径部
511a,511b,511c 凸部
512 大径部
512a,512b 凹部

Claims (2)

  1. 相対的に回転する軸及びハウジングと、
    前記軸の外周に設けられた環状溝に装着され、前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する密封装置と、
    を備える密封構造において、
    前記密封装置は、
    前記環状溝における低圧側の側壁面に密着し、かつ前記ハウジングにおける前記軸が挿通される軸孔の内周面に対して摺動する樹脂製の外周リングと、
    該外周リングにおける内周面と前記環状溝の溝底面にそれぞれ密着して、前記外周リングを外周面側に向かって押圧するゴム状弾性体製の内周リングと、
    を備えると共に、
    前記ハウジングにおける前記軸孔の内周面には、前記環状溝に対向する領域において、前記外周リングによる摺動領域を低圧側に部分的に残しつつ、高圧側から低圧側に向かって伸び、高圧側から流体を導入する凹部が形成されていることを特徴とする密封構造。
  2. 相対的に回転する軸及びハウジングと、
    前記ハウジングの内周に設けられた環状溝に装着され、前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する密封装置と、
    を備える密封構造において、
    前記密封装置は、
    前記環状溝における低圧側の側壁面に密着し、かつ前記軸の外周面に対して摺動する樹脂製の内周リングと、
    該内周リングにおける外周面と前記環状溝の溝底面にそれぞれ密着して、前記内周リングを内周面側に向かって押圧するゴム状弾性体製の外周リングと、
    を備えると共に、
    前記軸の外周面には、前記環状溝に対向する領域において、前記内周リングによる摺動領域を低圧側に部分的に残しつつ、高圧側から低圧側に向かって伸び、高圧側から流体を導入する凹部が形成されていることを特徴とする密封構造。
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