JPWO2017183550A1 - ポリブチレンテレフタレート樹脂 - Google Patents
ポリブチレンテレフタレート樹脂 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2017183550A1 JPWO2017183550A1 JP2017543398A JP2017543398A JPWO2017183550A1 JP WO2017183550 A1 JPWO2017183550 A1 JP WO2017183550A1 JP 2017543398 A JP2017543398 A JP 2017543398A JP 2017543398 A JP2017543398 A JP 2017543398A JP WO2017183550 A1 JPWO2017183550 A1 JP WO2017183550A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polybutylene terephthalate
- terephthalate resin
- ppm
- acid
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/02—Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
- C08G63/12—Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
- C08G63/16—Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
- C08G63/18—Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds the acids or hydroxy compounds containing carbocyclic rings
- C08G63/181—Acids containing aromatic rings
- C08G63/183—Terephthalic acids
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/78—Preparation processes
- C08G63/82—Preparation processes characterised by the catalyst used
- C08G63/84—Boron, aluminium, gallium, indium, thallium, rare-earth metals, or compounds thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/78—Preparation processes
- C08G63/82—Preparation processes characterised by the catalyst used
- C08G63/87—Non-metals or inter-compounds thereof
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
本発明は、重合触媒成分としてアルミニウム化合物及びリン化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂であって、固有粘度が0.5〜1.3dL/gであり、該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生するテトラヒドロフラン、1,4−ブタンジオールがそれぞれ50ppm以下、10ppm以下であるポリブチレンテレフタレート樹脂である。該ポリブチレンテレフタレート樹脂は、成形時のテトラヒドロフラン、1,4−ブタンジオール発生量を低減でき、また熱安定性、色調、耐加水分解性、透明性に優れている。
Description
本発明は、成形時に発生するアウトガスであるテトラヒドロフラン(以下、THFと示す)、1,4−ブタンジオール(以下、BDと示す)発生量を低減したポリブチレンテレフタレートに関し、また熱安定性、色調、耐加水分解性、透明性に優れたポリブチレンテレフタレート樹脂に関し、さらに成形性に優れた、フィルム、モノフィラメント、繊維、電気電子部品、自動車部品などに好適に使用する事ができるポリブチレンテレフタレート樹脂に関する。
熱可塑性ポリエステル樹脂中で代表的なエンジニアリングプラスティックであるポリブチレンテレフタレートは、成形加工の容易性、機械的物性、耐熱性、耐薬品性、保香性、その他の物理的・化学的特性に優れている事から、自動車部品、電気・電子部品、精密機器部品などの射出成形品に広く用いられている。近年では、その特性を活かして、フィルムやシート、モノフィラメント、繊維などの分野でも幅広く使用される様になってきた。
ポリブチレンテレフタレートの製造方法は、例えばテレフタル酸成分としてジメチルテレフタレートを原料とするエステル交換法と、テレフタル酸を原料とする直接エステル化法とに大別される。ところが、エステル交換法は、反応の副生物として発生するメタノールとTHFの沸点が近い事から、回収後の蒸留分離が困難であるという欠点を有している。一方、直接エステル化法では、メタノールが発生する事は無く、かつ原料原単位もエステル交換法に比べて良好である。そのため、直接エステル化法によるポリブチレンテレフタレート製造が主流となっている。
しかし、直接エステル化法で使用するチタン触媒は、成形時にTHFやBDを発生させる分解反応を著しく促進してしまい、製品となるポリブチレンテレフタレートにTHFやBDが混入する事で、熱安定性、色調、耐加水分解性、透明性などの品質を低下させてしまう問題がある。また、成形加工時には、THFやBDによって、ポリブチレンテレフタレートから発生したオリゴマーや添加剤に由来する金属化合物、安定剤に由来する化合物、離型剤に由来する化合物など(以下、これらを総称して分解成分と記す)が金型に運ばれて堆積する事で、製品となる成形品の外観を悪化させ、更には金型の掃除頻度増加によって生産性が低下する問題も発生していることが新たに判明した。
上記の問題を解決するために、例えば触媒として使用するチタン化合物の添加量を低減する方法(特許文献1)、またポリブチレンテレフタレートの固有粘度、カルボキシ基濃度を規定する方法(特許文献2)、もしくはチタン化合物と共にアルカリ金属、アルカリ土類金属並びにその化合物から選択される少なくとも1種の金属を併用する方法(特許文献3、4)により、成形時の分解反応を抑制し、THF、BDの発生量を低減する方法が提案されている。
しかしながら、上記の方法では、成形時にかかる温度(例えば265℃前後)でのTHF、BDの発生量を抑制するには十分ではない。
また、固有粘度を大幅に高めて末端基数を少なくする方法(例えば1.2〜2.0dL/g)により、ポリブチレンテレフタレートの分解を抑制して、THF、BDの発生量を低減する方法も提案されている(特許文献5)。しかしながら、固有粘度を高め過ぎると成形性が悪くなり、流動性が要求される成形加工には適用できない問題が発生する。
本発明の目的は、成形時に、金型汚れの原因となる分解成分を金型に運ぶ作用を持つTHF、BDの発生量を低減し、また熱安定性、色調、耐加水分解性、透明性に優れたポリブチレンテレフタレートであって、さらに成形性に優れた、フィルム、モノフィラメント、繊維、電気電子部品、自動車部品などに好適に使用する事ができるポリブチレンテレフタレートを提供する事にある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、従来触媒として一般的に使用されるチタン化合物の代わりに、アルミニウム化合物を触媒として使用し、且つリン化合物と組み合わる事で、著しくTHF、BDの発生量を抑制できるポリブチレンテレフタレートを得る事が可能となり、上記の課題を容易に解決し得る事を見出し、本発明の解決に至った。
本発明は、以下の通りである。
[1] 重合触媒成分としてアルミニウム化合物及びリン化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂であって、固有粘度が0.5〜1.3dL/gであり、下記(1)、(2)を満足する事を特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂。
(1)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生するテトラヒドロフランが50ppm以下
(2)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生する1,4−ブタンジオールが10ppm以下
[2] ポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対してアルミニウム化合物をアルミニウム原子として10〜50ppm、リン化合物をリン原子として20〜150ppm含有する[1]に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂。
[1] 重合触媒成分としてアルミニウム化合物及びリン化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂であって、固有粘度が0.5〜1.3dL/gであり、下記(1)、(2)を満足する事を特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂。
(1)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生するテトラヒドロフランが50ppm以下
(2)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生する1,4−ブタンジオールが10ppm以下
[2] ポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対してアルミニウム化合物をアルミニウム原子として10〜50ppm、リン化合物をリン原子として20〜150ppm含有する[1]に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂。
本発明によれば、成形時にポリブチレンテレフタレートから発生するTHF、BDを低減する事ができるため、分解成分を金型に堆積することを抑制し、成形加工時の金型汚染の頻度を低減する事ができる。その結果、生産効率も向上し、且つ熱安定性、色調、耐加水分解性、透明性、成形性に優れたフィルム、モノフィラメント、繊維、電気電子部品、自動車部品として提供する事ができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、以下に記載されている構成要件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、これらの内容に本発明は限定されるものではない。
本発明において、「ポリブチレンテレフタレート樹脂」とは、後記する重合触媒化合物を含むものである。「ポリブチレンテレフタレート」と言う化学物質以外のものを含む点では、一種の「組成物」とも言えるが、重合触媒化合物の量は微量であることから、本発明においては、「ポリブチレンテレフタレート樹脂」と表す。なお、簡略化、または「ポリブチレンテレフタレート」と言う化学物質を説明するため、「ポリブチレンテレフタレート」と称する場合もある。
本発明に係るポリブチレンテレフタレートとは、テレフタル酸単位、および1,4−ブタンジオール単位がエステル化反応、もしくはエステル交換反応して結合した構造を有し、ジカルボン酸単位の70モル%以上がテレフタル酸単位から成り、ジオール成分の70モル%以上がBD単位からなる高分子を言う。全ジカルボン酸単位中のテレフタル酸単位の割合は、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上であり、全ジオール単位中のBD単位の割合は、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上である。
要求される品質によっては、ポリブチレンテレフタレートの物性を損なわない範囲でテレフタル酸以外の酸成分を共重合する事もできる。例えば、フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを挙げる事ができる。
要求される品質によっては、ポリブチレンテレフタレートの物性を損なわない範囲でBD以外のジオール成分を共重合する事もできる。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ジブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等の芳香族ジオール等を挙げる事ができる。
本発明においては、更に、乳酸、グリコール酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸などの単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の三官能以上の多官能成分などを共重合成分として使用する事ができる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂は、テレフタル酸とBDとの重合反応の際に、触媒としてアルミニウム化合物、及びリン化合物を組み合わせる事で得られる。従来のチタン化合物を使用する場合と比べて、成形時の分解反応を抑制する事ができるため、ポリブチレンテレフタレートのヒドロキシル基末端から発生するTHF、BD発生量を大きく低減する事が可能である。重合触媒を構成するアルミニウム化合物、リン化合物としては、公知の化合物が限定なく使用できる。
アルミニウム化合物としては、具体的には、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウムなどのカルボン酸塩、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウムなどの無機酸塩、アルミニウムアセチルアセトネートなどのキレート化合物、シュウ酸アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物及びこれらの部分加水分解物などが挙げられる。これらのうちカルボン酸塩、無機酸塩及びキレート化合物が好ましく、これらの中でも酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム及びアルミニウムアセチルアセトネートがより好ましく、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム及び水酸化塩化アルミニウムがさらに好ましく、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウムが最も好ましい。
本発明にかかる重合触媒に用いられるアルミニウム化合物の使用量は、アルミニウム原子として、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の全質量に対して10〜50ppm残存するようにする事が好ましく、より好ましくは15〜45ppm、更に好ましくは20〜40ppm、特に好ましくは30〜40ppmである。
アルミニウム原子が10ppm未満の場合、触媒活性が著しく劣り、重合速度が低下する可能性がある。50ppmを超えるとアルミニウム系異物(アルミニウム化合物由来の異物)を生成させ、透明性が要求される成形品の場合、アルミニウム系異物が透明性を悪化させてしまう場合がある。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化速度も変化してしまうため、成形加工に影響を及ぼす可能性もある。
アルミニウム化合物は、ポリブチレンテレフタレート重合時に減圧環境下に置かれても、添加量(使用量)のほぼ100%が残留するので、添加量が残存量になると考えてよい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂中のアルミニウム原子の残存量(含有量)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂の全質量に対して、好ましくは10〜50ppm、より好ましくは15〜45ppm、更に好ましくは20〜40ppm、特に好ましくは30〜40ppmである。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂中のアルミニウム原子の残存量(含有量)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂の全質量に対して、好ましくは10〜50ppm、より好ましくは15〜45ppm、更に好ましくは20〜40ppm、特に好ましくは30〜40ppmである。
重合触媒に用いられるリン化合物は、特に限定されないが、ホスホン酸系化合物、ホスフィン酸系化合物を用いると触媒活性の向上効果が大きく好ましく、これらの中でもホスホン酸系化合物を用いると触媒活性の向上効果が特に大きく好ましい。
これらのリン化合物のうち、同一分子内にフェノール部を有するリン化合物が好ましい。フェノール構造を有するリン化合物であれば特に限定はされないが、同一分子内にフェノール部を有する、ホスホン酸系化合物、ホスフィン酸系化合物からなる群より選ばれる一種または二種以上の化合物を用いると触媒活性の向上効果が大きく好ましい。これらの中でも、一種または二種以上の同一分子内にフェノール部を有するホスホン酸系化合物を用いると触媒活性の向上効果が特に大きく好ましい。
また、同一分子内にフェノール部を有するリン化合物としては、下記一般式(1)、(2)で表される化合物などが挙げられる。
(式(1)〜(2)中、R1はフェノール部を含む炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基などの置換基およびフェノール部を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R4は、水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基などの置換基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R2、R3はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基などの置換基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。ただし、炭化水素基は分岐構造やシクロヘキシル等の脂環構造やフェニルやナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよい。R2とR4の末端どうしは結合していてもよい。)
前記の同一分子内にフェノール部を有するリン化合物としては、例えば、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジメチル、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジエチル、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィン酸メチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィン酸フェニル、p−ヒドロキシフェニルフェニルホスフィン酸、p−ヒドロキシフェニルフェニルホスフィン酸メチル、p−ヒドロキシフェニルフェニルホスフィン酸フェニル、p−ヒドロキシフェニルホスフィン酸、p−ヒドロキシフェニルホスフィン酸メチル、p−ヒドロキシフェニルホスフィン酸フェニルなどが挙げられる。その他、下記一般式(3)で表されるリン化合物を挙げる事ができる。
式(3)中、X1、X2は、それぞれ、水素、炭素数1〜4のアルキル基、または1価以上の金属を表す。また、X1は、金属が2価以上であって、X2が存在しなくても良い。さらには、リン化合物に対して金属の余剰の価数に相当するアニオンが配置されていても良い。金属としては、Li、Na、K、Ca、Mg、Alが好ましい。
これらの同一分子内にフェノール部を有するリン化合物をポリブチレンテレフタレート樹脂の重合時に添加することによって、アルミニウム化合物の触媒活性が向上するとともに、重合したポリブチレンテレフタレート樹脂の熱安定性も向上する。また、リン化合物を使用することで、樹脂の耐熱性を向上させることができるため、成形時の分解反応を抑制する事が可能となり、THFとBDの発生量を大きく低減する事ができる。原因は定かではないが、リン化合物中のヒンダードフェノール部分によりポリブチレンテレフタレート樹脂の耐熱性を向上させていると考えられる。
上記の中でも、重合触媒として使用する事が好ましいリン化合物は、化学式(4)、化学式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種のリン化合物である。
上記の化学式(4)で示される化合物としては、Irgamod295(ビーエーエスエフ社製)が市販されている。また、化学式(5)にて示される化合物としては、Irganox1425(ビーエーエスエフ社製)が市販されており、使用可能である。
本発明にかかる重合触媒に用いられるリン化合物の使用量は、リン原子として、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の全質量に対して20〜150ppm残存するようにする事が好ましく、より好ましくは30〜120ppmであり、更に好ましくは40〜100ppmであり、特に好ましくは50〜90ppmである。
上記の上下限から外れる量のリン原子が残存する事で、重合活性を低下させる可能性がある。リン化合物は、ポリブチレンテレフタレート重合時に減圧条件下に置かれる際、その条件により添加量(使用量)の約10〜60%が系外に除去される。そこで、実際は、数回の試行実験を行い、リン原子のポリブチレンテレフタレート樹脂への残留率を見極めた上で、添加量を決定する必要がある。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂中のリン原子の残存量(含有量)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂の全質量に対して、好ましくは20〜150ppm、より好ましくは30〜120ppm、更に好ましくは40〜100ppmであり、特に好ましくは50〜90ppmである。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂中のリン原子の残存量(含有量)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂の全質量に対して、好ましくは20〜150ppm、より好ましくは30〜120ppm、更に好ましくは40〜100ppmであり、特に好ましくは50〜90ppmである。
本発明の効果を損なわない範囲で、触媒活性をさらに向上させるために、アンチモン化合物、チタン化合物、スズ化合物、ゲルマニウム化合物等の金属含有重合触媒を併用しても良い。その場合、アンチモン化合物は、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対して、アンチモン原子として30ppm以下が好ましく、ゲルマニウム化合物は、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対して、ゲルマニウム原子として10ppm以下が好ましく、チタン化合物は、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対して、チタン原子として3ppm以下である事が好ましく、スズ化合物は、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対して、スズ原子として3ppm以下が好ましい。本発明の目的からは、これらアンチモン化合物、チタン化合物、スズ化合物、ゲルマニウム化合物等の金属含有重合触媒は、極力使用しない事が好ましい。
本発明においてアルミニウム化合物に加えて少量のアルカリ金属、アルカリ土類金属並びにその化合物から選択される少なくとも1種を第2金属含有成分として共存させても良い。これらの金属を添加する事で、ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端基を安定化させる事ができ、THF、BD発生量を抑制する効果がある。アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を併用添加する場合、その残存量は、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子として、50ppm以下が好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度は0.5〜1.3dL/gである事が必要である。固有粘度が0.5dL/g未満の場合は、成形品の機械的強度が不十分となる。1.3dL/gを超える場合は溶融粘度が高くなり、流動性が悪化して、成形性が悪化する傾向にある。固有粘度は、0.6〜1.2dL/gが好ましく、0.7〜1.15dL/gがより好ましく、0.8〜1.1dL/gが更に好ましい。
(ポリブチレンテレフタレート樹脂の重合方法)
ポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法は、原料供給またはポリマーの追い出し形態から連続式と回分式とに分別される。本発明においては、生産性や製品品質の高い安定性から、連続的に原料を供給し、連続的にエステル化反応、さらにはそこから続く重縮合反応も連続的に行う連続式が望ましい。連続式反応装置とは、エステル化反応の反応容器と溶融重縮合反応容器を配管でつなぎ、それぞれの反応容器を空にさせる事なく連続的に原料投入、配管での溶融重縮合反応容器への移送、溶融重縮合反応容器からの樹脂の取り出しを行う方法である。
ポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法は、原料供給またはポリマーの追い出し形態から連続式と回分式とに分別される。本発明においては、生産性や製品品質の高い安定性から、連続的に原料を供給し、連続的にエステル化反応、さらにはそこから続く重縮合反応も連続的に行う連続式が望ましい。連続式反応装置とは、エステル化反応の反応容器と溶融重縮合反応容器を配管でつなぎ、それぞれの反応容器を空にさせる事なく連続的に原料投入、配管での溶融重縮合反応容器への移送、溶融重縮合反応容器からの樹脂の取り出しを行う方法である。
これらいずれの方式においても、エステル化反応は1段階で行っても良いし、また多段階に分けて行っても良い。溶融重縮合反応も1段階で行っても良いし、また多段階に分けて行っても良い。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂に係る重合法の一例は、次の通りである。すなわち、テレフタル酸を主成分とする前記ジカルボン酸成分と、BDを主成分とする前記ジオール成分とを原料混合槽で混合してスラリーとし、BDのTHFへの分子内脱水環化反応を抑制するため、好ましくは210〜235℃の温度で、また通常10〜133kPa(絶対圧力、以下同じ)、好ましくは20〜110kPa、更に好ましくは40〜105kPaの圧力下で、通常2〜10時間、好ましくは2.5〜8時間、更に好ましくは3〜6時間連続的にエステル化反応させる。得られたエステル化反応生成物(以下、オリゴマーと称する場合もある)を重縮合反応槽に移送し、通常210〜280℃、好ましくは220〜270℃、さらに好ましくは230〜260℃の温度で、また通常10kPa以下、好ましくは5kPa以下、更に好ましくは1kPa以下の減圧下で、攪拌下に、通常1〜15時間、好ましくは2〜10時間、更に好ましくは3〜6時間で重縮合反応させる重合反応により得られたポリマーは、通常、重縮合反応槽の底部からポリマー抜き出しダイに移送されてストランド状に抜き出され、水冷されながら又は水冷後、カッターで切断され、ペレット状、チップ状などの粒状体とされる。
更に、ポリブチレンテレフタレート樹脂の重縮合反応工程は、一旦、溶融重縮合で比較的分子量の小さい、例えば固有粘度0.1〜1.1dL/g程度のポリブチレンテレフタレート樹脂を製造した後、引き続き、ポリブチレンテレフタレート樹脂の融点以下の温度、例えば180〜220℃で固相重縮合(固相重合)させる事もできる。
本発明で用いるポリブチレンテレフタレートの重合触媒は、重合反応の任意の段階で反応系に添加する事ができる。例えば、エステル化反応の開始前および反応途中の任意の段階、重縮合反応の開始直前、あるいは重縮合反応途中の任意の段階で、反応系へ添加する事ができる。特に、本発明においてはアルミニウム化合物およびリン化合物の添加は、重縮合反応の開始直前に添加する事が好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂を製造するにあたり、重縮合反応前のオリゴマーの末端組成を調整する事で、重縮合反応速度、及びポリブチレンテレフタレート樹脂から発生するTHF、BDの量を調整する事ができる。アルミニウム化合物、及びリン化合物を組み合わせる場合、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数のうち、ヒドロキシル基の占める割合を50〜90%とする事で、効率良く重縮合反応を進める事ができる。この際、ヒドロキシル基の割合が高い程、重縮合反応後のポリブチレンテレフタレートのヒドロキシル基の割合も高くなるため、結果、THF、BDの発生量も大きくなる。重縮合反応前のオリゴマーのヒドロキシル基の割合は、好ましくは55〜85%、より好ましくは60〜80%の範囲である。
背景技術でも述べたが、ポリブチレンテレフタレートは、テレフタル酸とBDを原料する直接エステル化法が好ましく、上記のオリゴマーを得るという点に関しても、ヒドロキシル基をコントロールしやすい直接エステル化法の方が好ましい。そのため、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂は、直接エステル化法を採用して得られたものである。ジメチルテレフタレートとBDのエステル交換反応により得られるオリゴマーは、ヒドロキシル基の割合が必然的に90%超となるため、重縮合反応後に得られるポリブチレンテレフタレートのヒドロキシル基の割合も高くなり、THF、BDの発生量が高くなる傾向にある。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂は、下記(1)、(2)を満足する。
(1)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生するテトラヒドロフラン(THF)が50ppm以下
(2)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生する1,4−ブタンジオール(BD)が10ppm以下
(1)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生するテトラヒドロフラン(THF)が50ppm以下
(2)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生する1,4−ブタンジオール(BD)が10ppm以下
前記(1)、(2)は、後記する実施例の項に記載の(THF、BD発生量の測定方法)で詳述する方法により測定できる。具体的には、(株)島津製作所社製の加熱脱着装置(TD−20)/ガスクロマトグラフ質量分析計(QP−2010UItra)、カラムRxi−1ms(長さ60m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)を使用して、ポリブチレンテレフタレート樹脂サンプルを265℃で10分間熱処理し、捕集した成分を分析することで測定できる。不活性ガスとしては、ヘリウムガスを用いることが好ましい。
前記(1)、(2)を満足するポリブチレンテレフタレート樹脂は、上記で説明したように、アルミニウム化合物、及びリン化合物を重合触媒として用い、直接エステル化法を採用し、かつ重縮合反応前のオリゴマーの末端総数のうち、ヒドロキシル基の占める割合を特定の範囲とすることで、得ることができる。
THFの発生量は、40ppm以下が好ましく、30ppm以下がより好ましく、20ppm以下が更に好ましい。BDの発生量は、5ppm以下が好ましい。
THFの発生量は、40ppm以下が好ましく、30ppm以下がより好ましく、20ppm以下が更に好ましい。BDの発生量は、5ppm以下が好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂には、2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3’,5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等のフェノール化合物、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオジプロピオネート)等のチオエーテル化合物、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等の燐化合物などの抗酸化剤、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタン酸やモンタン酸エステルに代表される長鎖脂肪酸およびそのエステル、シリコーンオイル等の離型剤などを添加してもよい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂には、強化充填材を配合する事ができる。強化充填材としては、特に制限されないが、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、ホウ素繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素チタン酸カリウム繊維、金属繊維などの無機繊維、芳香族ポリアミド繊維、フッ素樹脂繊維などの有機繊維などが挙げられる。これらの強化充填材は、2種以上を組み合わせて使用する事ができる。上記の強化充填材の中では、無機充填材、特にガラス繊維が好適に使用される。
強化充填材が無機繊維または有機繊維である場合、その平均繊維径は、特に制限されないが、通常1〜100μm、好ましくは2〜50μm、更に好ましくは3〜30μm、特に好ましくは5〜20μmである。また、平均繊維長は、特に制限されないが、通常0.1〜20mm、好ましくは1〜10mmである。
強化充填材は、ポリブチレンテレフタレート樹脂との界面密着性を向上させるため、収束剤または表面処理剤で表面処理して使用する事が好ましい。収束剤または表面処理剤としては、例えば、エポキシ系化合物、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物などの官能性化合物が挙げられる。強化充填材は、収束剤または表面処理剤により予め表面処理しておく事ができ、または、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の調製の際に、収束剤または表面処理剤を添加して表面処理する事もできる。強化充填材の添加量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対し、通常150質量部以下、好ましくは5〜100質量部である。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂には、強化充填材と共に他の充填材を配合する事ができる。配合する他の充填材としては、例えば、板状無機充填材、セラミックビーズ、アスベスト、ワラストナイト、タルク、クレー、マイカ、ゼオライト、カオリン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。板状無機充填材を配合する事により、成形品の異方性およびソリを低減する事ができる。板状無機充填材としては、例えば、ガラスフレーク、雲母、金属箔などを挙げる事ができる。これらの中ではガラスフレークが好適に使用される。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂には、難燃性を付与するために難燃剤を配合する事ができる。難燃剤としては、特に制限されず、例えば、有機ハロゲン化合物、アンチモン化合物、リン化合物、その他の有機難燃剤、無機難燃剤などが挙げられる。有機ハロゲン化合物としては、例えば、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、臭素化ビスフェノールA、ポリペンタブロモベンジルアクリレート等が挙げられる。アンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ等が挙げられる。リン化合物としては、例えば、リン酸エステル、ポリリン酸、ポリリン酸アンモニウム、赤リン等が挙げられる。その他の有機難燃剤としては、例えば、メラミン、シアヌール酸などの窒素化合物などが挙げられる。その他の無機難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ素化合物、ホウ素化合物などが挙げられる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂には、必要に応じ、慣用の添加剤などを配合する事ができる。斯かる添加剤としては、特に制限されず、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤などの安定剤の他、滑剤、離型剤、触媒失活剤、結晶核剤、結晶化促進剤などが挙げられる。これらの添加剤は、重合途中または重合後に添加する事ができる。更に、ポリブチレンテレフタレート樹脂に、所望の性能を付与するため、紫外線吸収剤、耐候安定剤などの安定剤、染顔料などの着色剤、帯電防止剤、発泡剤、可塑剤、耐衝撃性改良剤などを配合する事ができる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂には、必要に応じて、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸エステル、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリエステル、ポリアセタール、ポリフェニレンオキサイド等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を配合する事ができる。これらの熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂は、2種以上を組み合わせて使用する事もできる。
前記の種々の添加剤や樹脂の配合方法は、特に制限されないが、ベント口から脱揮できる設備を有する1軸または2軸の押出機を混練機として使用する方法が好ましい。各成分は、付加的成分を含めて、混練機に一括して供給する事ができ、あるいは、順次供給する事もできる。また、付加的成分を含めて、各成分から選ばれた2種以上の成分を予め混合しておく事もできる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂の成形加工方法は、特に制限されず、熱可塑性樹脂について一般に使用されている成形法、すなわち、射出成形、中空成形、押し出し成形、プレス成形などの成形法を適用する事ができる。その際、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂は成形加工時に発生するTHF、BDを低減する事ができるため、成形加工時の金型汚染の頻度を低減する事ができる。その結果、生産効率も向上し、且つ熱安定性、色調、耐加水分解性、透明性、成形性に優れたフィルム、モノフィラメント、繊維、電気電子部品、自動車部品として提供する事ができる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、各実施例および比較例において用いた評価方法を以下に説明する。
(オリゴマーのカルボキシ基の測定)
オリゴマーを0.2g精秤し、20mLのクロロホルムに溶解し、0.1N−水酸化カリウム−エタノール溶液で、フェノールフタレインを指示薬として滴定し、樹脂1t当たりの当量(単位;eq/ton)を求めた。
オリゴマーを0.2g精秤し、20mLのクロロホルムに溶解し、0.1N−水酸化カリウム−エタノール溶液で、フェノールフタレインを指示薬として滴定し、樹脂1t当たりの当量(単位;eq/ton)を求めた。
(オリゴマーのヒドロキシル基の測定)
オリゴマー0.5gを精秤し、アセチル化剤(無水酢酸ピリジン溶液0.5モル/L)10mLを加え、95℃以上の水槽に90分間浸漬した。水槽から取り出した直後、純水10mLを添加し室温まで放冷した。フェノールフタレインを指示薬として、0.2N−水酸化ナトリウム−メタノール溶液で滴定した。常法に従い、上記カルボキシ基の値を使いヒドロキシル基を算出した(単位;eq/ton)。
オリゴマー0.5gを精秤し、アセチル化剤(無水酢酸ピリジン溶液0.5モル/L)10mLを加え、95℃以上の水槽に90分間浸漬した。水槽から取り出した直後、純水10mLを添加し室温まで放冷した。フェノールフタレインを指示薬として、0.2N−水酸化ナトリウム−メタノール溶液で滴定した。常法に従い、上記カルボキシ基の値を使いヒドロキシル基を算出した(単位;eq/ton)。
(オリゴマーのヒドロキシル基の割合算出)
ヒドロキシル基の割合は、上記方法で求めたカルボキシ基とヒドロキシル基より、下記式に従って算出した。オリゴマー末端総数をヒドロキシル基とカルボキシ基の合計値としている。
ヒドロキシル基の割合(%)={ヒドロキシル基/(ヒドロキシル基+カルボキシ基)}×100
ヒドロキシル基の割合は、上記方法で求めたカルボキシ基とヒドロキシル基より、下記式に従って算出した。オリゴマー末端総数をヒドロキシル基とカルボキシ基の合計値としている。
ヒドロキシル基の割合(%)={ヒドロキシル基/(ヒドロキシル基+カルボキシ基)}×100
(固有粘度の測定方法)
130℃で16時間乾燥したポリブチレンテレフタレート樹脂サンプル0.1gを精秤し、25mLのフェノール/テトラクロロエタン(3/2(質量比))の混合溶媒に溶解し、オストワルド粘度計を用いて30℃で固有粘度を測定した。
130℃で16時間乾燥したポリブチレンテレフタレート樹脂サンプル0.1gを精秤し、25mLのフェノール/テトラクロロエタン(3/2(質量比))の混合溶媒に溶解し、オストワルド粘度計を用いて30℃で固有粘度を測定した。
(ペレット色調(b値)の測定方法)
日本電色(株)製の測色色差計(ZE2000)を使用し、色の基本的刺激量を表現している三刺激値XYZから色座標b値を測定した。値が低いほど、黄ばみが少なく色調が良好である事を示す。
日本電色(株)製の測色色差計(ZE2000)を使用し、色の基本的刺激量を表現している三刺激値XYZから色座標b値を測定した。値が低いほど、黄ばみが少なく色調が良好である事を示す。
(アルミニウム、チタン、マグネシウム、カルシウム残存量の測定方法)
ポリブチレンテレフタレート樹脂サンプルに塩酸(6N)を3mL、フッ化水素酸を3滴添加し、100℃で分解させた後、残渣を塩酸(1.2N)20mLに溶解させ、SUPECTRO社の誘導結合プラズマ(以下、ICPと示す)発光分光分析装置を用いて各金属濃度を測定した。
ポリブチレンテレフタレート樹脂サンプルに塩酸(6N)を3mL、フッ化水素酸を3滴添加し、100℃で分解させた後、残渣を塩酸(1.2N)20mLに溶解させ、SUPECTRO社の誘導結合プラズマ(以下、ICPと示す)発光分光分析装置を用いて各金属濃度を測定した。
(リン残存量の測定方法)
ポリブチレンテレフタレートサンプルに硝酸イットリウム水和物水溶液(5%)を5mL添加し、100℃で分解させた後、残渣を塩酸(1.2N)20mLに溶解させ、SUPECTRO社のICP発光分光分析装置を用いてリン濃度を測定した。
ポリブチレンテレフタレートサンプルに硝酸イットリウム水和物水溶液(5%)を5mL添加し、100℃で分解させた後、残渣を塩酸(1.2N)20mLに溶解させ、SUPECTRO社のICP発光分光分析装置を用いてリン濃度を測定した。
(THF、BD発生量の測定方法)
(株)島津製作所社製の加熱脱着装置(TD−20)/ガスクロマトグラフ質量分析計(QP−2010UItra)、カラムRxi−1ms(長さ60m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)を使用した。130℃で16時間乾燥したポリブチレンテレフタレート樹脂サンプルを0.005g秤量し、サンプル管に入れ、ヘリウム50mL/minの気流下、265℃で10分間熱処理し、−20℃に冷却した2次トラップ管(Tenax−TA)で発生成分を捕集した。2次トラップ管を280℃で再加熱し、捕集した成分をガスクロマトグラフ質量分析機(以下GC−MSと示す)へと導入して、得られたクロマトグラムから、THF及びBDを定量した。GC−MSの条件としては、オーブン温度(50℃で2分保持後、20℃/分の速度で320℃まで昇温)、MS測定モードSCAN(イオンの質量=35〜550)にて行った。なお、定量はトルエンをメタノールで希釈した濃度既知の標準溶液を用いて、トルエン質量換算にて行った。
(株)島津製作所社製の加熱脱着装置(TD−20)/ガスクロマトグラフ質量分析計(QP−2010UItra)、カラムRxi−1ms(長さ60m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)を使用した。130℃で16時間乾燥したポリブチレンテレフタレート樹脂サンプルを0.005g秤量し、サンプル管に入れ、ヘリウム50mL/minの気流下、265℃で10分間熱処理し、−20℃に冷却した2次トラップ管(Tenax−TA)で発生成分を捕集した。2次トラップ管を280℃で再加熱し、捕集した成分をガスクロマトグラフ質量分析機(以下GC−MSと示す)へと導入して、得られたクロマトグラムから、THF及びBDを定量した。GC−MSの条件としては、オーブン温度(50℃で2分保持後、20℃/分の速度で320℃まで昇温)、MS測定モードSCAN(イオンの質量=35〜550)にて行った。なお、定量はトルエンをメタノールで希釈した濃度既知の標準溶液を用いて、トルエン質量換算にて行った。
(金型汚れ性評価)
射出成形機EC100N(東芝機械社製)を用い、金型として、連続成形評価型(外径30mm、内径20mm、厚み3mmのキャビティを有し、流動末端は凹部でガス抜きはない。)を用い、ゲート部反対側の凹部にポリブチレンテレフタレート分解物などの含有物が蓄積しやすいようにショートショット法で連続成形し、金型汚れを観察した。成形時のシリンダー温度は、260℃で、金型温度60℃、サイクルタイム40秒で成形し、20ショット後の金型汚れにて評価した。評価は、目視により、下記の基準で行った。
○:汚れがほとんど認められない。
△:ゲート部反対側の凹部付近の中心に汚れがぼんやりと認められる。
×:ゲート部反対側の凹部付近の中心の汚れがはっきりとした輪郭で黒く目立つ。
射出成形機EC100N(東芝機械社製)を用い、金型として、連続成形評価型(外径30mm、内径20mm、厚み3mmのキャビティを有し、流動末端は凹部でガス抜きはない。)を用い、ゲート部反対側の凹部にポリブチレンテレフタレート分解物などの含有物が蓄積しやすいようにショートショット法で連続成形し、金型汚れを観察した。成形時のシリンダー温度は、260℃で、金型温度60℃、サイクルタイム40秒で成形し、20ショット後の金型汚れにて評価した。評価は、目視により、下記の基準で行った。
○:汚れがほとんど認められない。
△:ゲート部反対側の凹部付近の中心に汚れがぼんやりと認められる。
×:ゲート部反対側の凹部付近の中心の汚れがはっきりとした輪郭で黒く目立つ。
(アルミニウム化合物の水溶液の調製)
冷却管を備えたフラスコに、常温常圧下、純水5.0Lを加えた後、200rpmで攪拌しながら、塩基性酢酸アルミニウム200gを純水とのスラリーとして加えた。さらに全体として10.0Lとなるよう純水を追加して常温常圧で12時間攪拌した。その後、ジャケット温度の設定を100.5℃に変更して昇温し、内温が95℃以上になった時点から3時間還流下で攪拌した。攪拌を止め、室温まで放冷し水溶液を得た。
冷却管を備えたフラスコに、常温常圧下、純水5.0Lを加えた後、200rpmで攪拌しながら、塩基性酢酸アルミニウム200gを純水とのスラリーとして加えた。さらに全体として10.0Lとなるよう純水を追加して常温常圧で12時間攪拌した。その後、ジャケット温度の設定を100.5℃に変更して昇温し、内温が95℃以上になった時点から3時間還流下で攪拌した。攪拌を止め、室温まで放冷し水溶液を得た。
(アルミニウム化合物のBD溶液の調製)
上記方法で得たアルミニウム化合物水溶液に等容量のBDを加え、室温で30分間攪拌した後、内温80〜90℃にコントロールし、徐々に減圧して、到達2.7kPaとして、数時間攪拌しながら系から水を留去し、20g/Lのアルミニウム化合物のBD溶液を得た。
上記方法で得たアルミニウム化合物水溶液に等容量のBDを加え、室温で30分間攪拌した後、内温80〜90℃にコントロールし、徐々に減圧して、到達2.7kPaとして、数時間攪拌しながら系から水を留去し、20g/Lのアルミニウム化合物のBD溶液を得た。
(リン化合物1のBD溶液の調製)
窒素導入管、冷却管を備えたフラスコに、常温常圧下、BD2.0Lを加えた後、窒素雰囲気下200rpmで攪拌しながら、リン化合物としてIrgamod295(ビーエーエスエフ社製)を200g加えた。さらに2.0LのBDを追加した後、ジャケット温度の設定を196℃に変更して昇温し、内温が185℃以上になった時点から60分間還流下で攪拌した。その後加熱を止め、直ちに溶液を熱源から取り去り、窒素雰囲気下を保ったまま、30分以内に120℃以下まで冷却し、リン化合物1のBD溶液を得た。
窒素導入管、冷却管を備えたフラスコに、常温常圧下、BD2.0Lを加えた後、窒素雰囲気下200rpmで攪拌しながら、リン化合物としてIrgamod295(ビーエーエスエフ社製)を200g加えた。さらに2.0LのBDを追加した後、ジャケット温度の設定を196℃に変更して昇温し、内温が185℃以上になった時点から60分間還流下で攪拌した。その後加熱を止め、直ちに溶液を熱源から取り去り、窒素雰囲気下を保ったまま、30分以内に120℃以下まで冷却し、リン化合物1のBD溶液を得た。
(リン化合物2のBD溶液の調製)
窒素導入管、冷却管を備えたフラスコに、常温常圧下、BD2.0Lを加えた後、窒素雰囲気下200rpmで攪拌しながら、リン化合物としてIrganox1425(ビーエーエスエフ社製)を200g加えた。さらに2.0LのBDを追加した後、ジャケット温度の設定を196℃に変更して昇温し、内温が185℃以上になった時点から60分間還流下で攪拌した。その後加熱を止め、直ちに溶液を熱源から取り去り、窒素雰囲気下を保ったまま、30分以内に120℃以下まで冷却し、リン化合物2のBD溶液を得た。
窒素導入管、冷却管を備えたフラスコに、常温常圧下、BD2.0Lを加えた後、窒素雰囲気下200rpmで攪拌しながら、リン化合物としてIrganox1425(ビーエーエスエフ社製)を200g加えた。さらに2.0LのBDを追加した後、ジャケット温度の設定を196℃に変更して昇温し、内温が185℃以上になった時点から60分間還流下で攪拌した。その後加熱を止め、直ちに溶液を熱源から取り去り、窒素雰囲気下を保ったまま、30分以内に120℃以下まで冷却し、リン化合物2のBD溶液を得た。
(ポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法)
(実施例1)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=4.5/1(モル比))を加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水とTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。続いて、10分間で系の温度を230℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて50kPaとし、エステル化反応で生成する水やTHF、未反応のBDを逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の70%は、ヒドロキシル基であった。続いて、上記方法で調整したアルミニウム化合物のBD溶液、およびリン化合物1のBD溶液をそれぞれ得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、アルミニウム原子、リン原子として40ppmおよび70ppm残存するように添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で1.5時間重縮合反応を行い、固有粘度0.61dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
(実施例1)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=4.5/1(モル比))を加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水とTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。続いて、10分間で系の温度を230℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて50kPaとし、エステル化反応で生成する水やTHF、未反応のBDを逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の70%は、ヒドロキシル基であった。続いて、上記方法で調整したアルミニウム化合物のBD溶液、およびリン化合物1のBD溶液をそれぞれ得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、アルミニウム原子、リン原子として40ppmおよび70ppm残存するように添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で1.5時間重縮合反応を行い、固有粘度0.61dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
(実施例2)
実施例1において、重縮合反応を2.5時間に変更した以外は、実施例1と同様に行い、固有粘度0.81dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
実施例1において、重縮合反応を2.5時間に変更した以外は、実施例1と同様に行い、固有粘度0.81dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(実施例3)
実施例1において、重縮合反応を4時間に変更した以外は、実施例1と同様に行い、固有粘度1.20dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
実施例1において、重縮合反応を4時間に変更した以外は、実施例1と同様に行い、固有粘度1.20dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(実施例4)
実施例1で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を、バッチ式の固相重合装置を使用し、200℃にて、減圧下、24時間固相重合し、固有粘度0.83dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
実施例1で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を、バッチ式の固相重合装置を使用し、200℃にて、減圧下、24時間固相重合し、固有粘度0.83dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(実施例5)
実施例2で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を、バッチ式の固相重合装置を使用し、200℃にて、減圧下、24時間固相重合し、固有粘度1.01dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
実施例2で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を、バッチ式の固相重合装置を使用し、200℃にて、減圧下、24時間固相重合し、固有粘度1.01dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
各実施例で得たポリブチレンテレフタレート樹脂の物性を評価した結果を表1に示す。
表1で、※「≦2.5ppm」は、BDの発生量の検出限界を表す。
(比較例1)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=2/1(モル比))、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として70ppm残存するようにテトラブチルチタネートを加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水やTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の97%は、ヒドロキシル基であった。続いて、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で1.5時間重縮合反応を行い、固有粘度0.83dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=2/1(モル比))、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として70ppm残存するようにテトラブチルチタネートを加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水やTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の97%は、ヒドロキシル基であった。続いて、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で1.5時間重縮合反応を行い、固有粘度0.83dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
(比較例2)
比較例1において、重縮合反応を2時間に変更した以外は比較例1と同様に行い、固有粘度1.07dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
比較例1において、重縮合反応を2時間に変更した以外は比較例1と同様に行い、固有粘度1.07dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(比較例3)
比較例2において、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として40ppm残存するようにテトラブチルチタネートの量を変更した以外は比較例2と同様に行い、固有粘度0.83dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
比較例2において、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として40ppm残存するようにテトラブチルチタネートの量を変更した以外は比較例2と同様に行い、固有粘度0.83dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(比較例4)
比較例3において、テトラブチルチタネートの添加と同じタイミングで、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、マグネシウム原子として40ppm残存するように酢酸マグネシウム・4水和物を加えた以外は、比較例3と同様に行い、固有粘度0.84dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
比較例3において、テトラブチルチタネートの添加と同じタイミングで、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、マグネシウム原子として40ppm残存するように酢酸マグネシウム・4水和物を加えた以外は、比較例3と同様に行い、固有粘度0.84dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(比較例5)
比較例4において、重縮合反応時間を3時間に変更した以外は比較例4と同様に行い、固有粘度1.04dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
比較例4において、重縮合反応時間を3時間に変更した以外は比較例4と同様に行い、固有粘度1.04dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(比較例6)
比較例1で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を、バッチ式の固相重合装置を使用し、200℃にて、減圧下、6時間固相重合し、固有粘度1.04dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
比較例1で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂を、バッチ式の固相重合装置を使用し、200℃にて、減圧下、6時間固相重合し、固有粘度1.04dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(比較例7)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=2/1(モル比))、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として70ppmとなるようにテトラブチルチタネートを加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水やTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の97%は、ヒドロキシル基であった。続いて、上記方法で調整したリン化合物1のBD溶液を得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、リン原子として70ppm残存するように添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で3時間重縮合反応を行い、固有粘度0.98dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=2/1(モル比))、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として70ppmとなるようにテトラブチルチタネートを加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水やTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の97%は、ヒドロキシル基であった。続いて、上記方法で調整したリン化合物1のBD溶液を得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、リン原子として70ppm残存するように添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で3時間重縮合反応を行い、固有粘度0.98dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
(比較例8)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにジメチルテレフタレート、BD(BD/ジメチルテレフタレート=1.4/1(モル比))、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として40ppm、マグネシウム原子として40ppm残存するように、テトラブチルチタネート、酢酸マグネシウム・4水和物をそれぞれ加えて215℃、101kPaで、エステル交換反応で生成するメタノールやTHFを逐次除去しながら4時間エステル交換反応を行った。エステル交換反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の98%は、ヒドロキシル基であった。続いて、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で1.5時間重縮合反応を行い、固有粘度0.80dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにジメチルテレフタレート、BD(BD/ジメチルテレフタレート=1.4/1(モル比))、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として40ppm、マグネシウム原子として40ppm残存するように、テトラブチルチタネート、酢酸マグネシウム・4水和物をそれぞれ加えて215℃、101kPaで、エステル交換反応で生成するメタノールやTHFを逐次除去しながら4時間エステル交換反応を行った。エステル交換反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の98%は、ヒドロキシル基であった。続いて、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で1.5時間重縮合反応を行い、固有粘度0.80dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
(比較例9)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにジメチルテレフタレート、BD(BD/ジメチルテレフタレート=1.4/1(モル比))、上記方法で調整したアルミニウム化合物のBD溶液、およびリン化合物2のBD溶液をそれぞれ、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、アルミニウム原子、リン原子、カルシウム原子として40ppm、70ppm、35ppm残存するように加えて215℃、101kPaで、エステル交換反応で生成するメタノールやTHFを逐次除去しながら4時間エステル交換反応を行った。エステル交換反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の96%は、ヒドロキシル基であった。続いて、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で2時間重縮合反応を行い、固有粘度1.09dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにジメチルテレフタレート、BD(BD/ジメチルテレフタレート=1.4/1(モル比))、上記方法で調整したアルミニウム化合物のBD溶液、およびリン化合物2のBD溶液をそれぞれ、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、アルミニウム原子、リン原子、カルシウム原子として40ppm、70ppm、35ppm残存するように加えて215℃、101kPaで、エステル交換反応で生成するメタノールやTHFを逐次除去しながら4時間エステル交換反応を行った。エステル交換反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の96%は、ヒドロキシル基であった。続いて、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で2時間重縮合反応を行い、固有粘度1.09dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
(比較例10)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=3/1(モル比))を加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水とTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。続いて、10分間で系の温度を230℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて50kPaとし、エステル化反応で生成する水やTHF、未反応のBDを逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の45%は、ヒドロキシル基であった。続いて、上記方法で調整したアルミニウム化合物のBD溶液、およびリン化合物1のBD溶液をそれぞれ得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、アルミニウム原子、リン原子として40ppmおよび70ppm残存するように添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で4時間重縮合反応を行ったが、固有粘度0.5dL/g以上のポリブチレンテレフタレート樹脂は得られなかった。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度は0.44dL/gであったが、ペレット化が困難であったため、各種の評価は実施しなかった。
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=3/1(モル比))を加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水とTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。続いて、10分間で系の温度を230℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて50kPaとし、エステル化反応で生成する水やTHF、未反応のBDを逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の45%は、ヒドロキシル基であった。続いて、上記方法で調整したアルミニウム化合物のBD溶液、およびリン化合物1のBD溶液をそれぞれ得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、アルミニウム原子、リン原子として40ppmおよび70ppm残存するように添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で4時間重縮合反応を行ったが、固有粘度0.5dL/g以上のポリブチレンテレフタレート樹脂は得られなかった。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度は0.44dL/gであったが、ペレット化が困難であったため、各種の評価は実施しなかった。
(比較例11)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=6/1(モル比))を加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水とTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の92%は、ヒドロキシル基であった。続いて、上記方法で調整したアルミニウム化合物のBD溶液、およびリン化合物1のBD溶液をそれぞれ得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、アルミニウム原子、リン原子として40ppmおよび70ppm残存するように添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で4時間重縮合反応を行ったが、固有粘度0.5dL/g以上のポリブチレンテレフタレート樹脂は得られなかった。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度は0.46dL/gであったが、ペレット化が困難であったため、各種の評価は実施しなかった。
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=6/1(モル比))を加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水とTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の92%は、ヒドロキシル基であった。続いて、上記方法で調整したアルミニウム化合物のBD溶液、およびリン化合物1のBD溶液をそれぞれ得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、アルミニウム原子、リン原子として40ppmおよび70ppm残存するように添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で4時間重縮合反応を行ったが、固有粘度0.5dL/g以上のポリブチレンテレフタレート樹脂は得られなかった。得られたポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度は0.46dL/gであったが、ペレット化が困難であったため、各種の評価は実施しなかった。
(比較例12)
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=4.5/1(モル比))を加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水とTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。続いて、10分間で系の温度を230℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて50kPaとし、エステル化反応で生成する水やTHF、未反応のBDを逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の70%は、ヒドロキシル基であった。続いて、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として70ppm残存するようにテトラブチルチタネートを添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で1.5時間重縮合反応を行い、固有粘度0.84dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸、BD(BD/テレフタル酸=4.5/1(モル比))を加えて215℃、101kPaで、エステル化反応で生成する水とTHFを逐次除去しながら4時間エステル化反応を行った。続いて、10分間で系の温度を230℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて50kPaとし、エステル化反応で生成する水やTHF、未反応のBDを逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。エステル化反応が終了し、重縮合反応前のオリゴマーの末端総数の70%は、ヒドロキシル基であった。続いて、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対し、チタン原子として70ppm残存するようにテトラブチルチタネートを添加し、1時間で系の温度を250℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.15kPaとし、この条件下で1.5時間重縮合反応を行い、固有粘度0.84dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂のペレットを得た。
比較例で得たポリブチレンテレフタレート樹脂の物性を評価した結果を表2に示す。比較例10、11は、物性の評価が出来なかった。
実施例のポリブチレンテレフタレート樹脂は、比較例(チタン触媒を使用する系、ジメチルテレフタレートを原料とする系、重縮合反応前のオリゴマーの末端組成が特定の範囲でない系)に比べて、成形時のTHF、BD発生量を低減可能である事を確認できた。これは、上述したように、THFやBDを発生させる分解反応を顕著に促進してしまうチタン触媒を使用しない事と、リン化合物中のヒンダードフェノール部分によりポリブチレンテレフタレートの熱分解を抑制した事と、更に重縮合反応前のオリゴマーのヒドロキシル基の割合がチタン触媒を使用する系、ジメチルテレフタレートを原料とする系よりも少なく、かつ該割合を特定の範囲とした事が相乗効果となり、THF、BDの発生量を低減できたと考えられる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂は、特に制限されず、熱可塑性樹脂について一般に使用されている成形法、すなわち、射出成形、中空成形、押し出し成形、プレス成形などの成形法を適用する事ができ、その際に発生するTHF、BDを低減する事ができるため、成形加工時の金型汚染の頻度を低減する事ができる。その結果、生産効率も向上し、且つ熱安定性、色調、耐加水分解性、透明性、成形性に優れたフィルム、モノフィラメント、繊維、電気電子部品、自動車部品として提供する事ができる。
Claims (2)
- 重合触媒成分としてアルミニウム化合物及びリン化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂であって、固有粘度が0.5〜1.3dL/gであり、下記(1)、(2)を満足する事を特徴とするポリブチレンテレフタレート樹脂。
(1)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生するテトラヒドロフランが50ppm以下
(2)該ポリブチレンテレフタレート樹脂を265℃、10分、不活性ガス雰囲気下で加熱した際に発生する1,4−ブタンジオールが10ppm以下 - ポリブチレンテレフタレート樹脂の質量に対してアルミニウム化合物をアルミニウム原子として10〜50ppm、リン化合物をリン原子として20〜150ppm含有する請求項1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016084496 | 2016-04-20 | ||
JP2016084496 | 2016-04-20 | ||
PCT/JP2017/015096 WO2017183550A1 (ja) | 2016-04-20 | 2017-04-13 | ポリブチレンテレフタレート樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2017183550A1 true JPWO2017183550A1 (ja) | 2019-02-21 |
Family
ID=60116799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017543398A Pending JPWO2017183550A1 (ja) | 2016-04-20 | 2017-04-13 | ポリブチレンテレフタレート樹脂 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPWO2017183550A1 (ja) |
TW (1) | TW201807009A (ja) |
WO (1) | WO2017183550A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020158747A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-10-01 | 日本エステル株式会社 | ポリエステル樹脂 |
WO2022054670A1 (ja) * | 2020-09-11 | 2022-03-17 | 東洋紡株式会社 | ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法並びにそれを用いたポリエステルフィルム |
KR20230069980A (ko) * | 2020-09-17 | 2023-05-19 | 도요보 가부시키가이샤 | 폴리에스테르 수지와 이로부터 성형된 중공 성형체, 및 이들의 제조 방법 |
WO2024070038A1 (ja) * | 2022-09-30 | 2024-04-04 | 東洋紡エムシー株式会社 | 共重合ポリエステル樹脂 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002241481A (ja) * | 2001-02-21 | 2002-08-28 | Toyobo Co Ltd | ポリブチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートの製造方法 |
JP2002322254A (ja) * | 2001-02-20 | 2002-11-08 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルおよびその製造方法 |
JP2002363274A (ja) * | 2001-04-03 | 2002-12-18 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルおよびその製造方法 |
JP2005112873A (ja) * | 2003-10-02 | 2005-04-28 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルならびにポリエステルの製造方法 |
WO2005075539A1 (ja) * | 2004-02-10 | 2005-08-18 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル並びにポリエステルの製造方法 |
JP2006282800A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルフィルム |
JP2008081576A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Toyobo Co Ltd | ポリエステル樹脂の製造方法及びそれにより得られたポリエステル樹脂 |
-
2017
- 2017-04-13 JP JP2017543398A patent/JPWO2017183550A1/ja active Pending
- 2017-04-13 WO PCT/JP2017/015096 patent/WO2017183550A1/ja active Application Filing
- 2017-04-17 TW TW106112706A patent/TW201807009A/zh unknown
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002322254A (ja) * | 2001-02-20 | 2002-11-08 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルおよびその製造方法 |
JP2002241481A (ja) * | 2001-02-21 | 2002-08-28 | Toyobo Co Ltd | ポリブチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートの製造方法 |
JP2002363274A (ja) * | 2001-04-03 | 2002-12-18 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルおよびその製造方法 |
JP2005112873A (ja) * | 2003-10-02 | 2005-04-28 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルならびにポリエステルの製造方法 |
WO2005075539A1 (ja) * | 2004-02-10 | 2005-08-18 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステル並びにポリエステルの製造方法 |
JP2006282800A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルフィルム |
JP2008081576A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Toyobo Co Ltd | ポリエステル樹脂の製造方法及びそれにより得られたポリエステル樹脂 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW201807009A (zh) | 2018-03-01 |
WO2017183550A1 (ja) | 2017-10-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5121125B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレート | |
JPWO2017183550A1 (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂 | |
WO2006001475A1 (ja) | 難燃性ポリブチレンテレフタレート組成物および成形体 | |
JP5079226B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレート | |
JP2007138018A (ja) | 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 | |
TWI424000B (zh) | 聚對苯二甲酸丁二酯之製造方法 | |
WO2005108462A1 (ja) | ポリブチレンテレフタレートの製造方法 | |
JP3911251B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法 | |
JP2004143210A (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品 | |
JP4329567B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート組成物 | |
JP2003012781A (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂及び成形品 | |
JP2006045525A (ja) | 難燃性ポリブチレンテレフタレート組成物および成形体 | |
JP2007138019A (ja) | 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 | |
JP2004143208A (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品 | |
JP4591187B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレートの製造方法 | |
JP2004323837A (ja) | ポリブチレンテレフタレート | |
JP2004075756A (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品 | |
JP5691832B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレートの製造方法 | |
JP4725029B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレート | |
JP2004143209A (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品 | |
JP6221486B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレートおよびその製造方法 | |
JP4544228B2 (ja) | ポリブチレンテレフタレートの製造方法 | |
JP2002322352A (ja) | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び成形品 | |
JP7354864B2 (ja) | ポリエステル組成物の製造方法 | |
JP2004323836A (ja) | ポリブチレンテレフタレート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200312 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210406 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20211012 |