JPWO2017014288A1 - ひび割れ解析装置、ひび割れ解析方法及びひび割れ解析プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、従来の道路状況の管理方法では、アスファルト舗装道路の路面性状における主要な評価指標(「舗装調査・試験法便覧(日本道路協会)」より)である「ひび割れ率」の算出を含む舗装ひび割れの解析処理には、舗装のひび割れを判断できる技術者が撮影画像から目視でひび割れ本数を確認してひび割れ率を算出するという人的作業を行っていた。従って、長距離にわたる路線のひび割れの解析処理では目視で確認すべき撮影画像の量が膨大になり、ひび割れの解析処理の効率化を図ることが困難になる場合があった。
図1(A)は、舗装ひび割れ解析装置1に入力される入力情報と、舗装ひび割れ解析装置1から出力される出力情報の概略を示している。
図において、入力情報は、例えば、車載カメラによって路面を撮影した撮影画像のデータ、路面を撮影する路線の区間属性情報、撮影画像を撮影したカメラの位置情報(位置データ)、車載カメラの向き、車載カメラの路面からの高さ、車載カメラ機種等の情報、及び解析作業を行なう解析作業者の情報等である。これらの入力情報に基づいて、ひび割れ解析システムで解析を行い、出力情報として、撮像された画像に舗装のひび割れの形状を示す画像が入った舗装ひび割れ入り画像(「ひび割れ重畳画像」ともいう。)、撮影画像に基づき算出される路面における舗装ひび割れの面積比を表すひび割れ率、ひび割れ率を算出した路面が正しい点検対象であることを検証するための検証データ、点検結果を示す帳票、画面表示等を出力する。なお、入力情報及び出力情報の詳細は後述する。
図1(B)は、車載カメラの配置の一例を示す図であり、図1(C)は、車載カメラで撮影された路面映像の一例を示す図である。
なお、車載カメラ21は、撮影する路面の範囲に合せて、路面に対する俯角、路面からの高さ及び車両20の進行方向に対する撮影方向の偏角(水平方向の首振り角度)等のカメラの向きを調整して固定される。例えば、2車線の路線の片側を走行して1車線分の路面を撮影する場合と、2車線分の路面を撮影する場合とでは、カメラの向き(主に偏角)を変更する必要がある。
GPS受信機22は、車両20のルーフにおいて車載カメラ21の近傍に配置されて、GPS衛星から位置データを取得する。GPS受信機22は、方位や加速度を測定してもよい。方位や加速度を測定することで、車両20の進行方向や進行速度を推測することができるので、例えばトンネル内や山間部においてGPS衛星からの電波を捕捉できず位置データを取得できない場合であっても、位置データを取得することが可能となる。
なお、車両20には図示しない路面を照射するライトを搭載してもよい。日中は太陽光によって路面に樹木や構造物の影ができるため、影の影響を少なくする画像処理が必要になり、画像処理によって舗装のひび割れの検出精度が低下する場合がある。ライトで路面を照射することにより、太陽光による影響の無い夜間に路面を撮影してひび割れの検出精度を向上させることが可能となる。また、ライトで路面を照射することにより、日中であっても太陽光の影の影響を少なくしてひび割れの検出精度を向上させることが可能となる。
次に、本実施形態の構成について、説明する。
図2は、第1の実施形態の舗装ひび割れ解析装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2において、舗装ひび割れ解析装置1は、入力部101、登録部102、入力情報取得部103、解析作業者登録部104、入力情報記憶部105、舗装ひび割れ検出部106、ひび割れ率算出部107、点検結果データ記憶部108、点検結果出力部109、帳票作成・出力部110、表示制御部111、及び表示部112を持つ。
撮影画像取得部1011は、車載カメラ21により路面を撮影した撮影画像のデータを取得する。撮影画像取得部1011と車載カメラ21の接続は、有線による接続でも、無線による接続のどちらでもよい。例えば、車載された舗装ひび割れ解析装置1の撮影画像取得部1011に車載カメラを有線接続してもよい。また、車載された無線装置を介して車外に設置された舗装ひび割れ解析装置1の撮影画像取得部1011に車載カメラを無線接続するようにしてもよい。
また、撮影画像取得部1011に取得される撮影画像のデータは、現在車載カメラで撮影されているデータであってもよい。また、撮影画像取得部1011に取得される撮影画像のデータは、過去に車載カメラで撮影されて録画された撮影画像のデータであってもよい。
カメラ向き入力部1021は、車載カメラの向きの情報を取得する。車載カメラの向きは、路面に対するカメラの俯角、カメラを積んだ車両の進行方向に対する撮影方向の偏角等である。カメラ高さ入力部1022は、車載カメラの路面からの高さの情報を取得する。なお、俯角とは、カメラと同じ高さの水平面から下にある物を撮影するときのカメラから撮影物方向の視線と、水平面とが成す角度である。水平方向の俯角は0°である。カメラから真下の方向の俯角は90°である。また、カメラ機種情報等入力部1023は、カメラ機種情報等の情報を取得する。カメラ機種情報等の情報には、例えば、カメラの型式、カメラのレンズの焦点距離、撮影する画像サイズ等の情報を含んでいてもよい。解析作業者情報入力部1024は、舗装ひび割れ解析装置1において解析作業を行なう解析作業者の情報を取得する。解析作業者の情報は、例えば解析作業者の氏名、ID(identification)等である。
解析作業者登録部104は、登録部102が登録情報を取得したか否かを判断する。解析作業者登録部104は、登録部102が登録情報を取得したときには、取得した登録情報を入力情報記憶部105に記憶する。
なお、本実施形態では、入力部101と登録部102を分けて、それぞれの情報を取得する場合を説明したが、入力部101と登録部102を一つの機能として実装するようにしてもよい。
ひび割れ率(%)=100×(ひび割れの面積)/(調査区間の面積)
図3は、路線の区間属性情報を入力するときのPC等の情報入力装置の画面を例示している。
「路線名」は、道路に付けられた名称である。「測定日」は、路面映像を撮影した日である。「天候」は路面映像を撮影したときの天候である。「区間番号」は、路線を所定の区間で区切った区間の番号である。「距離標」は、路線の起点(0m)からの、各区間の起点と終点の距離を示している。「起点」の「経度」及び「緯度」、並びに「終点」の「経度」及び「緯度」は、起点と終点の経緯度情報である。「属性」は、その区間の属性(区間属性)を示している。属性は、「道路」、「橋梁」、「トンネル」等である。属性が異なる場合、必要な点検項目や点検結果の報告方法が異なる場合がある。本実施形態における区間は、路線を所定の距離毎に区切ったものである。例えば、区間番号が1及び2の区間は、路線を100m毎に区切った区間である。また、属性が「橋梁」や「トンネル」の区間は「道路」とは異なる区間としている。例えば、区間番号が4の区間は、属性が「橋梁」であり、起点が220m、終点が320mであり、起点0mから100m毎に区切られた属性が「道路」の区間とは区切り方を異にしている。同様に、区間番号が7の区間は、属性が「トンネル」であり、起点が430m、終点が580mである。
フレーム間距離とは、1のフレーム画像が撮影されてから次のフレーム画像が撮影されるまでの距離方向の長さである。フレーム画像には、背景等が撮影されるため、フレーム間距離毎に撮影されたフレーム画像は、連続した区間において撮影されたものであることを容易に確認することができる。フレーム画像は、オルソ画像に変換されてひび割れ率の算出等に用いられる。従って、所定のフレーム間距離を定めて、フレーム間距離ごとにフレーム画像を撮影して記録することにより、フレーム画像に含まれる路面のひび割れ率を算出したことを推認することが可能となる。フレーム間距離を累積した累積値を記録して起点から終点までの距離との比較をすることにより、起点から終点までの距離においてひび割れ率を算出した路面が正しい点検対象であることを簡易的に検証することが可能となる。
所定のフレーム間距離を定めて、フレーム間距離ごとにフレーム画像を撮影してひび割れ率を算出し、フレーム間距離を累積した累積値を記録する代わりに、撮影されたフレーム画像の枚数を記録することによって、起点から終点までの距離において撮影されるべきフレーム画像の枚数と実際に撮影されたフレーム画像の枚数とを比較することが可能となる。フレーム間距離で撮影されたフレーム画像の枚数を検証データとして用いることにより、ひび割れ率を算出した路面が正しい点検対象であることを簡易的に検証することが可能となる。
図4は、第1の実施形態の舗装ひび割れ解析装置の動作の一例を示すフローチャートである。
入力情報がないと判断された場合(ステップS11;NO)、図4のフローチャートに示す処理を終了する(エンド)。なお、終了された処理は、再び開始(スタート)されて、ステップS11の処理が実行される。
一方、入力情報があると判断された場合(ステップS11;YES)、入力情報取得部103は、入力情報を入力情報記憶部105に登録(記憶)する(ステップS12)。
登録情報がないと判断された場合(ステップS13;NO)、図4のフローチャートに示す処理を終了する(エンド)。なお、終了された処理は、再び開始(スタート)されて、ステップS13の処理が実行される。
一方、登録情報があると判断された場合(ステップS13;YES)、解析作業者登録部104は、登録情報を入力情報記憶部105に登録(記憶)する(ステップS14)。
なお、ひび割れ重畳画像を生成する画像生成部は、舗装ひび割れ検出部106が持つ場合を説明したが、舗装ひび割れ検出部106以外の機能部で実現するようにしてもよい。
また、本実施形態では、舗装(アスファルト)のひび割れを示すひび割れ重畳画像を生成する場合を説明したが、例えば、コンクリート等、他の材料のひび割れ重畳画像を生成するものであってもよい。
ステップS20の処理が実行された後、図4のフローチャートに示す処理を終了する。
図5は、第1の実施形態の舗装ひび割れ解析装置の解析処理の一例を示す図である。図5は、舗装ひび割れ解析装置がひび割れ重畳画像を生成し、ひび割れ率を算出している様子を示している。舗装ひび割れ解析装置は、車載カメラ21から取得される撮影画像に基づき、撮影と同時進行でひび割れ重畳画像を生成しながらひび割れ率を算出していることを示している。図5は、表示部112に表示される表示画面の一例である。
カウント中ひび割れ分布1123は、図示左側から右側に向けてひび割れの本数のカウントが進行していることを示している。カウント中ひび割れ分布1123の道路の幅方向を示す図示左右方向(以下、「幅方向」という。)は、ひび割れ重畳画像1122の道路の距離方向を示す図示上下方向(以下、「距離方向」という。)に対応している。すなわち、車両20が進行すると、ひび割れ重畳画像1122は下から上に向けて画像が流れていく。それに対して、カウント中ひび割れ分布1123のひび割れ分布の図は、左から右に向けてカウント結果が表示されたマス目が増えていく様子を示している。図5では左から7マスまでひび割れのカウント結果が表示されたことを示している(次に8マス目のカウント結果が表示される)。カウント中ひび割れ分布1123のマス目の表示が一番右の13マス目まで達すると、路面長6.5mの範囲のひび割れのカウントが終了する。13マス目まで達したカウント中ひび割れ分布1123の表示は、最終ひび割れ分布1125に移動して表示される。最終ひび割れ分布1125に表示が移動すると、カウント中ひび割れ分布1123の表示は消去されて、再び左端から次の範囲の路面のひび割れのカウント結果を示すマス目が表示されていく。
また、色分けされて表示されたマス目毎のひび割れのカウント結果は、例えばCSVデータとして点検結果データ記憶部108に記憶される。車線幅3.5m×路面長6.5mの道路のカウント結果は7列13行のCSVデータとして記憶される。
なお、図5で説明したひび割れ重畳画像、ひび割れ分布又は表示部112の表示画面は、適宜、点検結果データ記憶部108に記憶される。
図6は、第1の実施形態の、(A)ひび割れ重畳画像と、(B)ひび割れ率の算出結果の一例を示す図である。
図7は、第1の実施形態の舗装ひび割れ解析装置が出力する帳票の一例を示す図である。
図7に示す帳票は、帳票のフォーマットが予め定められており、従来人的作業で作成されていたものである。舗装ひび割れ解析装置は、ひび割れ率等の検査結果に基づき帳票を作成・出力することにより、帳票作成の作業を省力化することができる。
「区間」の「起点」と「終点」の記載項目には、図3で説明した、路線の区間属性情報の「距離標」のデータが入力される。なお、図7は、図示する区間に属性が橋梁やトンネルの区間が存在しない場合を例示している。
「位置情報」の記載項目には、路線の区間属性情報の「距離標」のデータに基づき、位置データ取得部1013が取得した位置データが入力される。なお、GPSの測定データには誤差が含まれる場合があるため、帳票に入力する位置データは補正されたものであってもよい。位置データの補正は、上述のように方位や加速度によって行なうことができる。また、車両は常に道路上を走行するため、地図上に示される位置データの位置が道路上に存在するように補正するようにしてもよい。
「区間距離」と「点検年月」の記載項目は、路線の区間属性情報のデータをそのまま入力することができる。
なお、図7に示した帳票作成・出力部110が作成した帳票は、所定の文書フォーマットで出力することができる。また、作成された帳票は、表示制御部111を介して表示部112から画面表示してもよい。
図8において、「ひび割れ %」の記載項目は、所定の区間におけるひび割れ率の平均値が入力される。図8は、起点0mからの距離が100m〜200mの区間における平均のひび割れ率が算出されて取得される。さらに100m〜200mの区間における代表的なひび割れ重畳画像とマス目毎のひび割れ率の分布が入力される。
図9は、第1の実施形態の舗装ひび割れ解析装置が作成する地理情報を用いた表示データの一例を示す図である。図9において、用いられる地理情報は、地図情報である。
地図情報等の地図情報にひび割れ率を表す線分を重畳して表示することにより、路線全区間におけるひび割れ率の分布の把握が容易になる。
また、地図の縮尺を切り替えたときに、表示された区間の中でひび割れ率が大きい部分(部分には、「区間」又は「連続した数区間」を含む)の表示色を切り替えるようにしてもよい。
本実施形態においては、表示制御部111が複数のひび割れ重畳画像を比較可能に並べて表示する画面データを生成する場合を例示するが、複数のひび割れ重畳画像の比較可能な表示方法はこれに限定されない。例えば、表示制御部111は、撮影日時の異なる複数のひび割れ重畳画像を同じ表示位置に切り替えて表示するようにしてもよい。例えば、表示制御部111は、3年前に撮影されたひび割れ重畳画像と、最近撮影されたひび割れ重畳画像とを2つ並べて表示する画面データを生成することができる。
図11において、表示部112の表示画面には、区間番号1の区間を8つの範囲に区切った100m毎のひび割れ率が表示される。例えば、図11に図示する「0」の範囲は、起点である0m〜100mの範囲を示す。
図11図示上段は、前回の点検結果における区間毎のひび割れ率を示し、下段は今回の点検結果における区間毎のひび割れ率を示す。例えば、「0」と「100」の範囲においては、前回の点検結果に比べて今回の点検結果のひび割れ率が改善している。ひび割れ率の改善は、上記範囲において路面の補修が行われたことを示している。一方、「0」、「100」、「600」、及び「700」の範囲においては、前回の点検結果に比べて今回の点検結果のひび割れ率が悪化している。すなわち、図11に示すひび割れ率の変化の表示においては、路面の性状の劣化を経時的に把握できるとともに、路面の補修状況も把握することが可能となる。図11は、前回の点検結果と今回の点検結果を表示する場合を示したが、例えば、複数の年度における点検結果を同時に表示するようにしてもよい。年度毎のひび割れ率の変化を同時に表示した場合、利用者は年度毎の路面の劣化と補修の進行状況を把握することが可能となる。
なお、ひび割れ率の表示の範囲は、設定によって変えるようにしてもよい。例えば、複数の区間におけるひび割れ率を表示するようにしてもよい。
次に、第2の実施形態として、判定されたひび割れ率に対し、修正機能を有する実施形態を説明する。
図12は、第2の実施形態のひび割れ解析システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
出力部113は、ネットワーク3と有線で接続されるものであっても無線で接続されるものであってもよい。また、出力部113は、舗装ひび割れ解析装置2からデータを受信する機能を持っていてもよい。
なお、本実施形態においてひび割れデータの編集とは、ひび割れデータを変更する場合に加えて、ひび割れデータを変更しないで確認だけする場合を含む。従って、後述する編集処理において、ひび割れデータが編集済みであるとは、編集作業者がひび割れデータを確認済みであることを示す。
図13は、第2の実施形態の舗装ひび割れ解析装置の動作の一例を示すフローチャートである。
入力情報がないと判断された場合(ステップS31;NO)、図13のフローチャートに示す処理を終了する(エンド)。なお、終了された処理は、再び開始(スタート)されて、ステップS31の処理が実行される。
一方、入力情報があると判断された場合(ステップS31;YES)、入力情報取得部203は、入力情報を入力情報記憶部205に登録(記憶)する(ステップS32)。
登録情報がないと判断された場合(ステップS33;NO)、図13のフローチャートに示す処理を終了する(エンド)。なお、終了された処理は、再び開始(スタート)されて、ステップS13の処理が実行される。
一方、登録情報があると判断された場合(ステップS33;YES)、編集作業者登録部204は、登録情報を入力情報記憶部205に登録(記憶)する(ステップS34)。
編集部213は、編集を実行すると判断したときには(ステップS35;YES)、編集画面を表示部212に表示する(ステップS36)。編集画面は、利用者に対してひび割れデータを変更可能に表示するものである。
ステップS36の処理が実行された後、編集部213は、編集結果(編集情報)を入力情報記憶部205に記憶(登録)する(ステップS37)。編集部213は、入力情報記憶部205に記憶した編集結果を編集画面に表示することにより、利用者に対してひび割れデータが変更されたことを報知することができる。編集部213は、編集結果と併せて、編集作業者登録部204に登録されている編集作業者の情報と編集結果を記憶した日時の情報を入力情報記憶部205に記憶する。
ステップS42の処理が実行された後、図13のフローチャートに示す処理を終了する。
図14及び図15は、第2の実施形態の舗装ひび割れ解析装置の編集処理の一例を示す図である。
「区間」で表示される下線が引かれた文字列は、文字列がハイパーリンクであることを示している。「区間」毎の文字列を利用者がマウス等で選択した場合、選択した区間に対応したリンク先の編集画面が表示される。例えば、「0m〜100m」の文字列を選択した場合、「0m〜100m」の区間に対応した編集画面が表示される。なお、ハイパーリンクの文字列は、例えば「区間番号」等の文字列であってもよい。
なお、編集状況の表示は、その区間に「済」及び「未」のような文字による表示をする以外に、例えば、編集済みの区間の表示色を変更したり、編集済みの区間に所定のマークを付与したりするものであってもよい。
編集画面2000は、初期状態2001、編集中2002、及び選択箇所2003の編集表示部を持つ。
初期状態2001の図示上端の(0.0)の表示は、区間の起点を表している。編集作業者は、初期状態2001の画像をスクロールすることにより、区間の起点から終点の100mの中の任意の範囲の撮影画像を表示することができる。
なお、編集中2002でマス目のひび割れ率を変更しないで保存hを選択したときにおいても、区間編集情報2122の編集ステータスは「済」となり、その区間のひび割れ率を編集作業者が確認済みであることを示すことができる。
なお、保存h、初期状態に戻すi又はキャンセルjの選択ボタンを選択したときには、操作を確認するためのダイアログを表示して誤操作を防止するようにしてもよい。
選択箇所2003は、編集中2002で選択したマス目を中心とした9マス分の撮影画像を表示する。選択箇所2003に表示される枠線Zは編集中2002で選択したマス目を示している。
図16は、第2の実施形態の舗装ひび割れ解析装置が出力する帳票の一例を示す図である。
図16に示す帳票作成・出力部210が作成する帳票は、図7を用いて説明した帳票作成・出力部110が作成する帳票とほぼ同じ記載項目を持つ。帳票作成・出力部210が作成する帳票は、それぞれの区間において記載されるひび割れ率が編集作業によって編集された結果であるか否かを識別する表示(編集済表示)を持つ点において帳票作成・出力部110が作成する帳票と異なる。編集済表示は、例えばひび割れ率の数字の右側に記載される(※)印である。編集済表示は、ひび割れ率のフォントを変更する、編集済表示の記載項目を新たに設けて記載する等、他の方法によって表示してもよい。帳票に編集済表示を記載することにより、その区間のひび割れ率が編集作業者によって確認されたものであることを示すことができる。なお、帳票を出力するときに編集済表示を記載するか否かを設定できるようにしてもよい。
次に、図4で説明した第1の実施形態の舗装ひび割れ解析装置の動作における他の一例を第3の実施形態として説明する。
図17は、第3の実施形態の舗装ひび割れ解析装置の動作の一例を示すフローチャートである。図17における処理は、図4で説明した、ステップS15の舗装ひび割れ検出処理からステップS18のひび割れ率算出処理を予め定められた区間の起点から終点までを含む路線について行うものである。なお、図17において、図4と同じ処理については同じ符号を付して説明を一部省略する。図17における処理は、図4と同様に舗装ひび割れ解析装置1の各機能で実行されるが、処理の実行は図4で説明した各機能に限定されるものではない。以下の説明では、図17における処理は舗装ひび割れ解析装置1が実行するものとして説明する。
次に、第2の実施形態における編集処理の他の一例を第4の実施形態として説明する。
図18は、第4の実施形態の舗装ひび割れ解析装置の編集処理の一例を示す図である。なお、図18において、図15と同じ機能は同じ符号を付して説明を一部省略する。図18は、図14の区間のハイパーリンクを選択したときに表示部212に表示される編集処理の表示画面の他の一例を示している。編集画面2000は、図15と同様に初期状態2001、編集中2002、及び選択箇所2003の編集表示部を持つ。
次に、ひび割れ形状データを編集する処理を説明する。
図19は、第2の実施形態の舗装ひび割れ解析装置のひび割れ形状データ編集処理の一例を第5の実施形態として示す図である。
なお、保存、初期状態に戻す又はキャンセルのボタンを選択したときには、操作を確認するためのダイアログを表示して誤操作を防止するようにしてもよい。
図21は、第2の実施形態の舗装ひび割れ解析システムの機能構成の他の一例を示すブロック図である。
また、舗装ひび割れ解析装置1及び舗装ひび割れ解析装置2の各機能部は、ソフトウェア機能部であるものとしたが、舗装ひび割れ解析装置1の機能の一部又は全部は、LSI等のハードウェア機能部であってもよい。
Claims (28)
- 路面を撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得部と、
前記撮影画像に基づき、撮影された路面のひび割れを検出するひび割れ検出部と、
前記ひび割れに基づき、所定の面積に占めるひび割れの面積の割合を示すひび割れ率を算出するひび割れ率算出部と
を備える、ひび割れ解析装置。 - 前記ひび割れの形状を示すひび割れ形状データを前記撮影画像に重畳したひび割れ重畳画像を生成する画像生成部と、
前記撮影画像が撮影された位置を示す位置データを取得する位置データ取得部と、
前記ひび割れ重畳画像を、前記位置データに対応付けて記憶する画像データ記憶部と、
前記ひび割れ重畳画像を複数表示するための画像を生成する画像生成部と
をさらに備える、請求項1に記載のひび割れ解析装置。 - 前記ひび割れ率を、路線が表された地理情報に重畳して表示するための表示データを作成する表示データ作成部をさらに備える、請求項1に記載の舗装ひび割れ解析装置。
- 前記撮影画像を撮影する路線の区間属性情報を取得する区間属性情報入力部をさらに備え、
前記ひび割れ率算出部は、前記区間属性情報に基づき、ひび割れ率を路線の区間毎に算出する、請求項1に記載のひび割れ解析装置。 - 前記ひび割れ率算出部は、路面を所定の面積で区切った区画毎にひび割れ率を算出し、算出したひび割れ率に基づき区画毎の表示を変える表示データを生成する、請求項1に記載のひび割れ解析装置。
- 前記撮影画像と、前記撮影画像に基づき算出された所定の面積に占めるひび割れの面積の割合を示すひび割れデータとを取得する入力部と、
取得された前記撮影画像と利用者の操作によって編集可能な前記ひび割れデータに基づく表示とを表示する編集画面を生成するひび割れデータ編集部と、
利用者の操作による編集結果を記憶する編集結果記憶部と
をさらに備える、請求項1に記載のひび割れ解析装置。 - 前記ひび割れデータ編集部は、前記撮影画像と前記ひび割れの形状を示すひび割れ形状データを前記撮影画像に重畳したひび割れ重畳画像とを対比して表示する、請求項6に記載のひび割れ解析装置。
- 前記撮影画像を撮影する路線の起点の位置及び終点の位置を含む区間属性情報を取得する区間属性情報入力部をさらに備え、
前記撮影画像取得部は、少なくとも前記起点の位置から前記終点の位置までの区間を含む対象区間の前記撮影画像を取得する、請求項1に記載のひび割れ解析装置。 - 前記対象区間に基づき前記ひび割れ率が算出されたことを検証するための情報を生成する、検証情報生成部をさらに含む、請求項8に記載のひび割れ解析装置。
- 前記ひび割れ検出部は、撮影された前記撮影画像から前記路面の距離を算出し、算出した前記距離に基づき前記撮影画像を取得する距離を算出する、請求項1に記載のひび割れ解析装置。
- 前記ひび割れの形状を示すひび割れ形状データを編集するためのひび割れ形状データ編集画面を生成するひび割れ形状データ編集部をさらに備え、
前記ひび割れ率算出部は、編集された前記ひび割れ形状データに基づき前記ひび割れ率を算出する、請求項1に記載のひび割れ解析装置。 - 前記路面を所定の面積で区切って、前記ひび割れ率を算出するための区画を示すマス目の表示態様を設定可能なマス目表示部をさらに備る、請求項1に記載のひび割れ解析装置。
- 路面を撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得ステップと、
前記撮影画像に基づき、撮影された路面のひび割れを検出するひび割れ検出ステップと、
前記ひび割れに基づき、所定の面積に占めるひび割れの面積の割合を示すひび割れ率を算出するひび割れ率算出ステップと
を含む、ひび割れ解析方法。 - 前記ひび割れの形状を示すひび割れ形状データを前記撮影画像に重畳したひび割れ重畳画像を生成する画像生成ステップと、
前記撮影画像が撮影された位置を示す位置データを取得する位置データ取得ステップと、
前記ひび割れ重畳画像を、前記位置データに対応付けて記憶する画像データ記憶ステップと、
前記ひび割れ重畳画像を複数表示するための画像を生成する画像生成ステップと
をさらに含む、請求項13に記載のひび割れ解析方法。 - 前記ひび割れ率に基づき、所定の帳票を作成する帳票作成ステップをさらに含む、請求項13に記載のひび割れ解析方法。
- 前記ひび割れ率を、路線が表された地理情報に重畳して表示するための表示データを作成する表示データ作成ステップをさらに含む、請求項13に記載のひび割れ解析方法。
- 前記撮影画像を撮影する路線の区間属性情報を取得する区間属性情報取得ステップをさらに含み、
前記ひび割れ率算出ステップにおいては、前記区間属性情報に基づき、ひび割れ率を路線の区間毎に算出する、請求項13に記載のひび割れ解析方法。 - 前記ひび割れ率算出ステップにおいては、路面を所定の面積で区切った区画毎にひび割れ率を算出し、算出したひび割れ率に基づき区画毎の表示を変える表示データを生成する、請求項13に記載のひび割れ解析方法。
- 前記撮影画像と、前記撮影画像に基づき算出された所定の面積に占めるひび割れの面積の割合を示すひび割れデータとを取得する入力ステップと、
取得された前記撮影画像と利用者の操作によって編集可能な前記ひび割れデータに基づく表示とを表示する編集画面を生成する編集ステップと、
利用者の操作による編集結果を記憶する編集結果記憶ステップと
をさらに含む、請求項13に記載のひび割れ解析方法。 - 前記編集ステップにおいて、前記撮影画像と前記ひび割れの形状を示すひび割れ形状データを前記撮影画像に重畳したひび割れ重畳画像とを対比して表示する、請求項19に記載のひび割れ解析方法。
- 路面を撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得処理と、
前記撮影画像に基づき、撮影された路面のひび割れを検出するひび割れ検出処理と、
前記ひび割れに基づき、所定の面積に占めるひび割れの面積の割合を示すひび割れ率を算出するひび割れ率算出処理と
をコンピュータに実行させるための、ひび割れ解析プログラム。 - 前記ひび割れの形状を示すひび割れ形状データを前記撮影画像に重畳したひび割れ重畳画像を生成する画像生成処理と、
前記撮影画像が撮影された位置を示す位置データを取得する位置データ取得処理と、
前記ひび割れ重畳画像を、前記位置データに対応付けて記憶する画像データ記憶処理と、
前記ひび割れ重畳画像を複数表示するための画像を生成する画像生成処理と
をさらにコンピュータに実行させるための、請求項21に記載のひび割れ解析プログラム。 - 前記ひび割れ率に基づき、所定の帳票を作成する帳票作成処理をさらにコンピュータに実行させるための、請求項21に記載のひび割れ解析プログラム。
- 前記ひび割れ率を、路線が表された地理情報に重畳して表示するための表示データを作成する表示データ作成処理をさらにコンピュータに実行させるための、請求項21に記載のひび割れ解析プログラム。
- 前記撮影画像を撮影する路線の区間属性情報を取得する区間属性情報入力処理をさらにコンピュータに実行させ、
前記ひび割れ率算出処理においては、前記区間属性情報に基づき、ひび割れ率を路線の区間毎に算出する、請求項21に記載のひび割れ解析プログラム。 - 前記ひび割れ率算出処理においては、路面を所定の面積で区切った区画毎にひび割れ率を算出し、算出したひび割れ率に基づき区画毎の表示を変える表示データを生成する、請求項21に記載のひび割れ解析プログラム。
- 前記撮影画像と、前記撮影画像に基づき算出された所定の面積に占めるひび割れの面積の割合を示すひび割れデータとを取得する入力処理と、
取得された前記撮影画像と利用者の操作によって編集可能な前記ひび割れデータに基づく表示とを表示する編集画面を生成する編集処理と
利用者の操作による編集結果を記憶する編集結果記憶処理と
をさらにコンピュータに実行させるための、請求項21に記載のひび割れ解析プログラム。 - 前記編集処理において、前記撮影画像と前記ひび割れの形状を示すひび割れ形状データを前記撮影画像に重畳したひび割れ重畳画像とを対比して表示する、請求項27に記載のひび割れ解析プログラム。
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