JPWO2016067337A1 - 透明導電膜積層用フィルムおよび透明導電性フィルム - Google Patents

透明導電膜積層用フィルムおよび透明導電性フィルム Download PDF

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Abstract

パターニングされた透明導電膜が積層される透明導電膜積層用フィルム1であって、透明プラスチック基材2と、透明プラスチック基材2の少なくとも片面に積層された機能性層3とを備え、機能性層3の屈折率が1.52〜2.00であり、透明導電膜積層用フィルム1にパターニングされた透明導電膜が積層されたときに、透明導電膜が存在する部分および透明導電膜が存在しない部分におけるL*a*b*表色系のb*がそれぞれ−2〜2となるように、機能性層3が着色剤を含有する透明導電膜積層用フィルム1。かかる透明導電膜積層用フィルム1によれば、層構成を簡略にした場合でも、透明導電膜のパターンを視認し難くすることができる。

Description

本発明は、透明導電膜積層用フィルム、およびこれを用いて製造される透明導電性フィルムに関するものである。
画像表示部に直接触れることにより情報を入力できるタッチパネルは、光を透過する入力装置を各種ディスプレイ上に配置しているものであり、代表的な形式としては、抵抗膜式タッチパネルや静電容量式タッチパネルが挙げられる。
これらのタッチパネルでは、スズドープ酸化インジウム(ITO)等からなる透明導電膜が透明プラスチック基材上に積層された透明導電性フィルムが使用されることがある。
静電容量式タッチパネルにおいては、指のタッチ位置を検知するために、透明導電膜が積層された後、例えば、ライン状にパターニングされた透明導電性フィルム2枚が、上記透明導電膜が互いにクロスし格子状になるように配置される。このようにして得られる静電容量式タッチパネルには、透明導電膜が積層された箇所と積層されていない箇所とが存在し、透明導電膜の有無で反射率や色味が異なるため、2枚の透明導電性フィルムにより形成される透明導電膜の格子状パターンが認識されてしまい、結果としてディスプレイとしての視認性を低下させてしまうという問題がある。
この格子状パターン、すなわち透明導電膜が積層された部分を視認し難くするために、透明基材フィルム(透明プラスチック基材)上にハードコート層を積層し、さらに高屈折率層、低屈折率層および透明導電膜を順に積層してなる透明導電性フィルムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2011−134482号公報
しかしながら、上記のようにハードコート層、高屈折率層および低屈折率層の複数の層を形成するのは、製造工程上煩雑であり、生産コストが高いという問題がある。また、ハードコート層を省略しようとしても、高屈折率層および低屈折率層は、光学的な干渉が生じる膜厚(例えば数十nm)を有し、その光学的な干渉を利用して透明導電膜のパターニングを見難くするものであり、かかる膜厚では実使用に耐え得る硬度の発現は難しい。
本発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、層構成を簡略にした場合でも、透明導電膜のパターンが視認され難い透明導電性フィルム、およびその製造に用いられる透明導電膜積層用フィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、パターニングされた透明導電膜が積層される透明導電膜積層用フィルムであって、透明プラスチック基材と、前記透明プラスチック基材の少なくとも片面に積層された機能性層とを備え、前記機能性層の屈折率が1.52〜2.00であり、前記透明導電膜積層用フィルムにパターニングされた透明導電膜が積層されたときに、前記透明導電膜が存在する部分および前記透明導電膜が存在しない部分におけるL*a*b*表色系のb*がそれぞれ−2〜2となるように、前記機能性層が着色剤を含有することを特徴とする透明導電膜積層用フィルムを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、上記のように機能性層の屈折率を制御するとともに、機能性層が所定量で着色剤を含有することにより、従来の高屈折率層や低屈折率層を形成する必要がなく、透明導電膜のパターンを視認し難くすることができる。
上記発明(発明1)において、前記機能性層は、前記透明プラスチック基材に直接積層されており、前記透明導電膜は、前記機能性層に直接積層されることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)において、前記機能性層の厚さは、0.05〜10μmであることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)において、前記機能性層は、ハードコート層であることが好ましい(発明4)。
第2に本発明は、前記透明導電膜積層用フィルム(発明1〜4)と、前記透明導電膜積層用フィルムの前記機能性層に積層された、パターニングされた透明導電膜とを備えたことを特徴とする透明導電性フィルムを提供する(発明5)。
本発明に係る透明導電膜積層用フィルムによれば、層構成を簡略にした場合でも、透明導電膜のパターンを視認し難くすることができる。また、本発明に係る透明導電性フィルムは、層構成が簡略であった場合でも、透明導電膜のパターンが視認され難いものである。
本発明の一実施形態に係る透明導電膜積層用フィルムの断面図である。 本発明の一実施形態に係る透明導電性フィルムの断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔透明導電膜積層用フィルム〕
図1は本発明の一実施形態に係る透明導電膜積層用フィルムの断面図である。本実施形態に係る透明導電膜積層用フィルム1は、透明プラスチック基材2と、透明プラスチック基材2の片面(図1では上側)に積層された機能性層3とから構成される。
本実施形態に係る透明導電膜積層用フィルム1において、機能性層3は透明プラスチック基材2に直接積層され、透明導電膜は機能性層3に直接積層されることが好ましい。これにより、従来の高屈折率層や低屈折率層を形成する必要がなく、層構成を簡略にすることができ、簡便な製造工程により透明導電膜積層用フィルム1の生産コストの低減を図ることができる。なお、「透明プラスチック基材に直接積層される」とは、透明プラスチック基材のプラスチックフィルム本体または当該プラスチックフィルム本体に一体化して設けられた層(例えば易接着層等の層であり、高屈折率層や低屈折率層を除く)に、従来の高屈折率層や低屈折率層等の層を介在させることなく、積層されることを意味する。
<機能性層>
本実施形態に係る透明導電膜積層用フィルム1の機能性層3は、屈折率が1.52〜2.00であり、好ましくは1.55〜1.90であり、特に好ましくは1.65〜1.85である。機能性層3の屈折率がかかる範囲にあることで、透明導電膜との屈折率差が小さくなる。これにより、透明導電膜が存在する部分における反射光強度と透明導電膜が存在しない部分における反射光強度とが近くなり、透明導電膜のパターンが視認され難くなる。なお、本明細書における屈折率は、JIS K7142:2008に準拠して、エリプソメーターにより測定した値とする。
また、本実施形態に係る透明導電膜積層用フィルム1の機能性層3は、当該透明導電膜積層用フィルム1にパターニングされた透明導電膜が積層されたときに、その透明導電膜が存在する部分および透明導電膜が存在しない部分のL*a*b*表色系のb*がそれぞれ−2〜2となるように、着色剤を含有する。一般的に透明導電膜は黄色っぽい色彩を有するため、透明導電膜が存在する部分と透明導電膜が存在しない部分とでは色彩に基づく外観の差が大きい。しかし、上記のように機能性層3が着色剤を含有し、b*を−2〜2とすることにより、透明導電膜が存在する部分の黄色が緩和され、透明導電膜が存在する部分の色彩と透明導電膜が存在しない部分の色彩とに基づく外観の差が小さくなる。これにより、上記の屈折率による効果と相まって、透明導電膜のパターンがより視認され難くなる。
上記b*は、上記の通り−2〜2であり、好ましくは−1.9〜1.9であり、特に好ましくは−1.8〜1.8であり、さらに好ましくは−1.7〜1.7である。なお、b*の値は、JIS Z8722に準拠したものとする。
着色剤としては、上記のb*の値を満たすことができ、かつ、透明導電膜に悪影響を与えないものであれば、特に制限されずに使用することができる。着色剤は、b*を所定値にする観点から、青色着色剤であることが好ましい。さらに青色着色剤は、顔料であっても、染料であってもよいが、透明導電膜形成時等における熱安定性の観点から、顔料を使用することが好ましい。
青色顔料としては、例えば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無機金属フタロシアニンブルー(例えば、銅フタロシアニンブルー)、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等が挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。上記の中でも、耐熱性と硬度の観点から、コバルトブルーまたは銅フタロシアニンブルーが特に好ましい。
機能性層3は、着色剤を0.01〜30質量%含有することが好ましく、特に0.05〜25質量%含有することが好ましく、さらには0.4〜18質量%含有することが好ましく、5〜18質量%含有することが最も好ましい。機能性層3がかかる範囲で着色剤を含有することにより、上記のb*が安定的に前述した範囲に入り易くなり、また、機能性層3の膜強度を確保することもできる。
ここで、機能性層3は、ハードコート層であることが好ましい。これにより、本実施形態に係る透明導電膜積層用フィルム1は、別途ハードコート層を設ける必要がない。
機能性層3は、活性エネルギー線硬化性成分、熱硬化性成分等の硬化性成分および着色剤を含有する組成物を硬化させた硬化物により構成されることが好ましく、特に、活性エネルギー線硬化性成分および着色剤を含有する組成物(以下、「組成物C」という場合がある。)を活性エネルギー線で硬化させた硬化物により構成されることが好ましい。これにより、機能性層3はハードコート層になり得る。
ここで、活性エネルギー線とは、電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものをいい、具体的には、紫外線や電子線等が挙げられる。活性エネルギー線の中でも、取扱いが容易な紫外線が特に好ましい。
活性エネルギー線硬化性成分としては、機能性層3に所望の屈折率および硬度を付与できるものを適宜選択すればよい。具体的な活性エネルギー線硬化性成分としては、多官能性(メタ)アクリレート系モノマー、(メタ)アクリレート系プレポリマー、活性エネルギー線硬化性を有するポリマー等が挙げられる。中でも多官能性(メタ)アクリレート系モノマーおよび/または(メタ)アクリレート系プレポリマーであることが好ましい。多官能性(メタ)アクリレート系モノマーおよび(メタ)アクリレート系プレポリマーは、それぞれ単独で使用してもよいし、両者を併用してもよい。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を意味する。他の類似用語も同様である。
多官能性(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アダマンタンジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等の多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、(メタ)アクリレート系プレポリマーとしては、例えば、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系等のプレポリマーが挙げられる。
ポリエステルアクリレート系プレポリマーとしては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
エポキシアクリレート系プレポリマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。例えば、フェノールノボラックアクリレート系プレポリマーが好ましく挙げられる。
ウレタンアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
ポリオールアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
以上のプレポリマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記活性エネルギー線硬化性成分の中でも、芳香族環または多環芳香族骨格を有するモノマーまたはプレポリマーを使用することが好ましく、特に芳香族環または多環芳香族骨格を有するプレポリマーを使用することが好ましい。これらの化合物は屈折率が高いため、得られる機能性層3は前述した屈折率を満たし易いものとなり、かつ、好ましい硬度を有することとなる。
芳香族環を有するプレポリマーとしては、芳香族環を2個以上有するプレポリマーが好ましく、例えば、フェノールノボラックアクリレート系プレポリマー、クレゾールノボラックアクリレート系プレポリマー等が好ましい。
多環芳香族骨格を有するプレポリマーとしては、例えば、フルオレン骨格、ナフタレン骨格、アントラセン骨格、トリフェニレン骨格、テトラフェン骨格、テトラセン骨格、クリセン骨格、ピレン骨格、ペンタセン骨格、ヘキサセン骨格、ヘプタセン骨格、コロネン骨格、ケクレン骨格等を有するプレポリマーが挙げられ、中でもフルオレン骨格を有するプレポリマーが好ましい。具体的には、フルオレン骨格を有するアクリレート系プレポリマーが好ましい。
上記組成物Cは、さらに光重合開始剤を含有することが好ましい。このように光重合開始剤を含有することにより、活性エネルギー線硬化性成分を効率良く硬化させることができ、また重合硬化時間および活性エネルギー線の照射量を少なくすることができる。
このような光重合開始剤としては、例えば、ベンソイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミノ安息香酸エステル、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤は、活性エネルギー線硬化性成分100質量部に対して、0.5〜15質量部、特に1〜10質量部の範囲の量で用いられることが好ましい。
機能性層3(組成物C)は、所望により、屈折率を調整するための屈折率調整剤、例えば金属酸化物を含有してもよい。かかる金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化セリウム、酸化錫、酸化ニオブ、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)等が挙げられる。これらの金属酸化物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、屈折率および透明性の観点から、酸化ジルコニウムを用いることが好ましい。
上記金属酸化物は、微粒子の形態で機能性層3に含まれることが好ましい。この場合、金属酸化物微粒子の平均粒径は、1〜150nmであることが好ましく、特に5〜40nmであることが好ましい。なお、本明細書における金属酸化物微粒子の平均粒径は、ゼータ電位測定法を用いた測定法により測定した値とする。
機能性層3における屈折率調整剤(金属酸化物)の配合割合は、機能性層3の屈折率が上述した範囲になるように適宜設定される。具体的には、活性エネルギー線硬化性成分100質量部に対して、50〜1000質量部であることが好ましく、80〜800質量部であることが特に好ましく、100〜500質量部であることがさらに好ましい。
機能性層3(組成物C)は、本発明の効果を妨げない範囲で、所望の各種添加剤を含有することができる。各種添加剤としては、例えば、分散剤、架橋剤、硬化剤、酸化防止剤などが挙げられる。
機能性層3の厚さは、0.05〜10μmであることが好ましく、特に0.1〜7μmであることが好ましく、さらには0.2〜5μmであることが好ましい。機能性層3の厚さが上記の範囲にあることで、着色剤の濃度を低く抑えつつ、透明導電膜のパターンを視認し難くすることができる。さらに、ハードコート性を付与しながら、真空条件下での機能性層3からの揮発成分をより少ないレベルに抑える観点から、機能性層3の厚さは、0.4〜3μmであることが最も好ましい。
機能性層3のJIS K5600−5−4に準拠して測定される鉛筆硬度は、HB以上であることが好ましく、F以上であることが特に好ましく、H以上であることがさらに好ましい。機能性層3がかかる条件を満たす透明導電膜積層用フィルム1は、高い表面硬度を有し、耐擦傷性に優れたものとなる。
<透明プラスチック基材>
本実施形態において用いられる透明プラスチック基材2としては、特に制限はなく、従来の光学用基材として公知のプラスチックフィルムの中から透明性を有するものを適宜選択して用いることができる。このようなプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等のプラスチックフィルム、またはそれらの積層フィルムが挙げられる。
上記の中でも、タッチパネル等に好適な強度を有することから、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等であることが好ましい。これらの中でも、透明性や厚み精度等の観点から、ポリエステルフィルムであることが特に好ましく、その中でも機能性層3中の熱可塑性樹脂との密着性に優れたポリエチレンテレフタレート(PET)がさらに好ましい。
また、透明プラスチック基材2は、機能性層3との密着性を改善する観点から、少なくとも一方の面に易接着層を有するもの(プラスチックフィルム本体の少なくとも一方の面に易接着層が積層されてなる透明プラスチック基材)であることも好ましい。この易接着層は、特に制限されるものではないが、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂等の熱可塑性樹脂に所定量の有機又は無機の微粒子を配合してなるものなどが好ましく挙げられる。さらに、易接着層の厚さは、機能性層3の光学特性に影響を与えずに密着性を十分とする観点から、数nmから1μm程度であることが好ましく、10nmから300nm程度であることが特に好ましい。なお、易接着層は、透明プラスチック基材2の機能性層3側に存在してもよいし、その反対側に存在してもよいし、両側に存在してもよい。
透明プラスチック基材2の厚さは特に制限はなく、用途に応じて適宜選定されるが、通常15〜300μm、好ましくは30〜250μmの範囲である。また、この透明プラスチック基材2は、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが用いられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが用いられる。これらの表面処理法は透明プラスチック基材2の種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果および操作性などの面から、好ましく用いられる。
<透明導電膜積層用フィルムの物性>
本実施形態に係る透明導電膜積層用フィルム1の全光線透過率(JIS K7361に準じて測定した値)は、80%以上であることが好ましく、特に83%以上であることが好ましく、さらには85%以上であることが好ましい。また、本実施形態に係る透明導電膜積層用フィルム1のヘイズ値(JIS K7136に準じて測定した値)は、3.0%以下であることが好ましく、特に2.0%以下であることが好ましく、さらには1.0%以下であることが好ましい。上記の物性を満たすことで、透明導電膜積層用フィルム1は、透明性が高く、光学用途として好適なものとなる。
<透明導電膜積層用フィルムの製造>
本実施形態に係る透明導電膜積層用フィルム1は、次の方法によって好ましく製造することができる。本方法では、一例として、前述した組成物C(活性エネルギー線硬化性成分および着色剤を含有する組成物)を使用するものとする。
具体的には、まず、透明プラスチック基材2の一方の主面に、組成物Cの塗布層を形成する。このとき、組成物Cを含む塗布剤を透明プラスチック基材2の一方の主面に直接塗布し、塗布層を形成してもよいし、組成物Cを含む塗布剤をカバーシートに塗布して塗布層を形成した後、そのカバーシート付きの塗布層を透明プラスチック基材2の一方の主面に貼合してもよい。
カバーシートとしては、上記でプラスチックフィルムとして例示したものを使用することができる。また、それらプラスチックフィルムの片面または両面が剥離剤によって剥離処理された剥離シートを使用することもできる。
上記塗布層は、組成物Cと、所望によりさらに溶媒とを含有する塗布剤を調製し、これを透明プラスチック基材2またはカバーシートに塗布し、乾燥させることにより形成される。塗布剤の塗布は、常法によって行えばよく、例えば、バーコート法、ナイフコート法、マイヤーバー法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法によって行えばよい。乾燥は、例えば40〜150℃で30秒〜5分程度加熱することによって行うことができる。
次に、上記塗布層に対し、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射して、組成物Cを硬化させることにより、機能性層3を形成する。このとき、硬化の効率を向上させるために、上記塗布層が酸素から遮断された状態にて、活性エネルギー線を照射することが好ましい。上記塗布層を酸素から遮断するには、上記塗布層にカバーシートが付いている場合には、当該カバーシートをそのまま付けた状態とし、上記塗布層にカバーシートが付いていない場合には、新たにカバーシートを上記塗布層に積層するか、透明プラスチック基材2および塗布層の積層体を、酸素濃度の低い雰囲気下、好ましくは窒素雰囲気下におくことが好ましい。
紫外線照射は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ等によって行うことができ、紫外線の照射量は、照度50〜1000mW/cm、光量50〜1000mJ/cm程度が好ましい。一方、電子線照射は、電子線加速器等によって行うことができ、電子線の照射量は、10〜1000krad程度が好ましい。
以上説明した透明導電膜積層用フィルム1は、後述する透明導電性フィルムの製造材料として好適に用いられる。
〔透明導電性フィルム〕
図2は本発明の一実施形態に係る透明導電性フィルムの断面図である。本実施形態に係る透明導電性フィルム10は、上述した透明導電膜積層用フィルム1の機能性層3に、パターニングされた透明導電膜4が積層されたものである。この透明導電性フィルム10は、機能性層3の存在により、透明導電膜4のパターンが視認され難いものとなっている。
<透明導電膜>
本実施形態に係る透明導電性フィルム10における透明導電膜4の材料としては、透明性と導電性とを併せ持つ材料であれば特に制限なく使用でき、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化イリジウム(IrO)、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、酸化モリブデン(MoO)、酸化チタン(TiO)等の透明導電性金属酸化物が挙げられる。これらの金属酸化物の薄膜は、適当な造膜条件を採用することで透明性と導電性とを兼ね備えた透明導電膜になる。
透明導電膜4の膜厚は、4〜800nmであることが好ましく、5〜500nmであることがより好ましく、10〜100nmであることが特に好ましい。透明導電膜4の膜厚がかかる範囲にあることで、連続した薄膜となり安定した導電性が得られるとともに、透明性が低下するおそれがない。
<透明導電性フィルムの物性>
透明導電性フィルム10では、透明導電膜4が存在する部分における反射率(%)と、透明導電膜4が存在しない部分における反射率(%)との差(反射率差)の絶対値が、波長380〜780nmにおいて10.0ポイント(反射率%の差)以下であることが好ましく、9.5ポイント以下であることが特に好ましく、9.0ポイント以下であることがさらに好ましい。これにより、透明導電膜4のパターンが視認され難いものとなる。上記の反射率差は、前述した機能性層3が存在することによって達成することができる。
<透明導電性フィルムの製造>
本実施形態に係る透明導電性フィルム10は、例えば、以下に示す方法により製造することができる。まず、上述したように透明導電膜積層用フィルム1を製造した後、機能性層3上に、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、スプレー法、ゾル−ゲル法などの公知の方法を、上記材料の種類や必要膜厚に応じて適宜選択し、透明導電膜4を形成する。
上記のように形成した透明導電膜4は、フォトリソグラフィー法により、所定パターンのレジストマスクを形成し、公知の方法により、エッチング処理を施し、例えばストライプ状パターンなどにパターニングする。これにより、パターニングされた透明導電膜4を有する透明導電性フィルム10が得られる。なお、パターン化された透明導電膜の線幅および間隔は特に制限されないが、それぞれ0.01〜100mmであることが好ましく、0.1〜50mmであることが特に好ましい。
本実施形態に係る透明導電性フィルム10は、以上のように、高屈折率層や低屈折率層がなく、層構成を簡略化した場合でも、透明導電膜4のパターンが視認され難い。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、透明導電膜積層用フィルム1における機能性層3側とは反対側の面には、他の層が積層されてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔調製例1〕(機能性層用塗布剤F1の調製)
活性エネルギー線硬化性成分としてのフェノールノボラックアクリル系プレポリマー(日立化成社製,商品名「ヒタロイド7663」)20質量部(固形分換算値;以下同じ)と、屈折率調整剤としての酸化ジルコニウム微粒子(CIKナノテック社製,商品名「ZRMIBK15WT%−F85」,平均粒径20nm)80質量部と、青色着色剤としてのコバルトブルー(CIKナノテック社製,商品名「CBDMIBK15WT%−R13」)7.5質量部と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製,商品名「イルガキュア184」)1質量部とを、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを使用して均一に混合し、固形分濃度7.5%の機能性層用塗布剤F1を調製した。
〔調製例2〕(機能性層用塗布剤F2の調製)
活性エネルギー線硬化性成分としてのフルオレン骨格導入アクリル系プレポリマー(大成ファインケミカル社製,商品名「アクリット8DK−3000」)100質量部と、青色着色剤としてのコバルトブルー(CIKナノテック社製,商品名「CBDMIBK15WT%−R13」)15質量部と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製,商品名「イルガキュア184」)5質量部とを、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを使用して均一に混合し、固形分濃度7.5%の機能性層用塗布剤F2を調製した。
〔調製例3〕(機能性層用塗布剤F3の調製)
活性エネルギー線硬化性成分としてのジペンタエリスリトールヘキサアクリレート100質量部と、屈折率調整剤としての酸化ジルコニウム微粒子(CIKナノテック社製,商品名「ZRMIBK15WT%−F85」,平均粒径20nm)300質量部と、青色着色剤としての銅フタロシアニンブルー(日弘ビックス社製,商品名「NSP−CZ9664Blue」)2質量部と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製,商品名「イルガキュア184」)6質量部とを、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを使用して均一に混合し、固形分濃度7.5%の機能性層用塗布剤F3を調製した。
〔調製例4〕(機能性層用塗布剤F4の調製)
活性エネルギー線硬化性成分としてのフッ素含有アクリル系プレポリマー(JSR社製,商品名「オプスターTU1001」;光重合開始剤含有品)100質量部を、希釈溶剤であるメチルエチルケトンと均一に混合し、固形分濃度7.5%の機能性層用塗布剤F4を調製した。
〔調製例5〕(機能性層用塗布剤F5の調製)
活性エネルギー線硬化性成分としてのフッ素含有アクリル系プレポリマー(JSR社製,商品名「オプスターTU1001」;光重合開始剤含有品)100質量部と、青色着色剤としてのコバルトブルー(CIKナノテック社製,商品名「CBDMIBK15WT%−R13」)15質量部とを、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを使用して均一に混合し、固形分濃度7.5%の機能性層用塗布剤F5を調製した。
〔調製例6〕(機能性層用塗布剤F6の調製)
活性エネルギー線硬化性成分としてのジペンタエリスリトールヘキサアクリレート100質量部と、青色着色剤としてのコバルトブルー(CIKナノテック社製,商品名「CBDMIBK15WT%−R13」)15質量部と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製,商品名「イルガキュア184」)5質量部とを、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを使用して均一に混合し、固形分濃度7.5%の機能性層用塗布剤F6を調製した。
〔調製例7〕(機能性層用塗布剤F7の調製)
活性エネルギー線硬化性成分としてのフルオレン骨格導入アクリル系プレポリマー(大成ファインケミカル社製,商品名「アクリット8DK−3000」)20質量部と、屈折率調整剤としての酸化ジルコニウム微粒子(CIKナノテック社製,商品名「ZRMIBK15WT%-F85」,平均粒径20nm)80質量部と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製,商品名「イルガキュア184」)1質量部とを、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを使用して均一に混合し、固形分濃度7.5%の機能性層用塗布剤F7を調製した。
〔実施例1〜3,比較例1〜5〕
(1)透明導電膜積層用フィルムの製造
透明プラスチック基材としての、片面に易接着層を有するポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製,商品名「コスモシャインA4100」,厚さ50μm)の易接着層とは反対側の面に、表1に示す機能性層用塗布剤(F1〜F7)をマイヤーバーで塗工した。これを70℃のオーブンで1分間乾燥させ、塗布層を形成した。この塗布層に対し、以下の条件で紫外線を照射することにより、表1に示す厚さの機能性層を形成し、透明導電膜積層用フィルムを得た。
<紫外線照射条件>
紫外線照射装置:ジーエスユアサコーポレーション社製,窒素パージ式小型コンベアUV照射装置CSN2−40
光源:高圧水銀ランプ
ランプ電力:1.4kW
コンベアスピード:1.2m/分
照度:100mW/cm
光量:240mJ/cm
(2)透明導電性フィルムの製造
上記で得られた透明導電膜積層用フィルムの機能性層上にITOターゲット(酸化錫10質量%)を用いてスパッタリングを行い、厚さ30nmの透明導電膜を形成し、透明導電性フィルムを得た。
〔試験例1〕(屈折率の測定)
(1)機能性層の屈折率
実施例および比較例で製造した透明導電膜積層用フィルムにおける透明プラスチック基材の易接着層(機能性層とは反対側の面)を紙やすりで擦り落とし、その面を油性ペン(ゼブラ社製,商品名「マッキー 黒」)で黒色に塗った。そして、機能性層側の面について、分光エリプソメーター(J.A.WOOLLAM社製,商品名「M−2000」)を使用し、機能性層の589nmにおける屈折率をJIS K7142:2008に準拠して測定した。このとき、機能性層の膜厚も併せて測定した。結果を表1に示す。
(2)透明導電膜の屈折率
実施例および比較例で使用した透明プラスチック基材の易接着層とは反対側の面に、実施例および比較例と同様にしてスパッタリングを行い、厚さ30nmの透明導電膜を形成した。その後、機能性層の屈折率測定の場合と同様に、易接着層を除去し、その面を黒色に塗った。そして、透明導電膜側の面について、分光エリプソメーター(J.A.WOOLLAM社製,製品名「M−2000」)を使用し、透明導電膜の589nmにおける屈折率をJIS K7142:2008に準拠して測定した。その結果、透明導電膜の屈折率は、1.95であった。
〔試験例2〕(光学性能の測定)
実施例および比較例で得られた透明導電膜積層用フィルムについて、ヘイズメーター(日本電色工業社製,製品名「NDH2000」)を用いて、JIS K7361に準じて全光線透過率(%)を測定するとともに、JIS K7136に準じてヘイズ値(%)を測定した。結果を表1に示す。
〔試験例3〕(反射率の測定)
実施例および比較例で得られた透明導電性フィルムの透明導電膜上に、複数のポリイミド粘着テープ(幅5cm)を、5cm間隔でそれぞれ平行に配列されるように貼付した。
得られた積層体を、1mol/lに調整された塩酸に2分間浸漬して、上記ポリイミド粘着テープが貼付されていない透明導電膜部分をエッチングした。続いて、積層体をイオン交換水で十分に洗浄し、120℃で10分間乾燥させた後、透明導電性フィルムからポリイミド粘着テープを剥がした。これにより、幅5cmの透明導電膜部分と幅5cmの透明導電膜非存在部分とが交互に繰り返されるように透明導電膜がパターニングされた透明導電性フィルムを得た。
上記パターニングされた透明導電性フィルムにおける透明導電膜が存在する部分(パターン部)および透明導電膜が存在しない部分(非パターン部)について、波長380nm、550nmおよび780nmでの反射率(%)を、分光光度計(島津製作所社製,製品名「UV−3600」)によって測定した。また、その結果に基づいて、透明導電膜が存在する部分の反射率(%)から透明導電膜が存在しない部分の反射率(%)を差し引き、反射率差(ポイント)を算出した。結果を表1に示す。
〔試験例4〕(b*の測定)
試験例3と同様にして得られたパターニングされた透明導電性フィルムについて、その透明導電膜が存在する部分(パターン部)および透明導電膜が存在しない部分(非パターン部)について、JIS Z8722に従い、測定装置として同時測定方式分光式色差計(日本電色工業社製,SQ−2000)、光源としてC光源2°視野(C/2)を用い、透過測定法によりL*a*b*表色系のb*を測定した。結果を表1に示す。
〔試験例5〕(パターン非視認性評価)
実施例および比較例で得られた透明導電性フィルムの透明導電膜上に、複数のポリイミド粘着テープ(幅1cm)を、1cm間隔でそれぞれ平行に配列されるように貼付した。
得られた積層体を、1mol/lに調整された塩酸に2分間浸漬して、上記ポリイミド粘着テープが貼付されていない透明導電膜部分をエッチングした。続いて、積層体をイオン交換水で十分に洗浄し、120℃で10分間乾燥させた後、透明導電性フィルムからポリイミド粘着テープを剥がした。これにより、幅1cmの透明導電膜部分と幅1cmの透明導電膜非存在部分とが交互に繰り返されるように透明導電膜がパターニングされた透明導電性フィルムを得た。
その後、上記パターニングされた透明導電性フィルムを白紙上に載せ、透明導電膜が白色蛍光灯側になるように、白色蛍光灯(27W;3波長)から1mの位置に設置した。その状態で、透明導電膜のパターンが見えるか否かを目視にて観察し、以下の基準によりパターン非視認性を評価した。結果を表1に示す。
=パターン非視認性評価=
3:透明導電膜のパターンが見え難かった。
2:透明導電膜の有無で色目または反射強度に差異があり、透明導電膜のパターンが視認できた。
1:透明導電膜の有無で色目および反射強度に差異があり、透明導電膜のパターンが視認できた。
〔試験例6〕(鉛筆硬度の評価)
実施例および比較例で得られた透明導電膜積層用フィルムの機能性層について、JIS K5600に準拠して鉛筆硬度を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2016067337
表1から明らかなように、実施例で製造した透明導電性フィルムは、透明導電膜積層用フィルムが透明プラスチック基材に機能性層を積層しただけの簡易な構成であっても、透明導電膜のパターンが視認し難く、また、高い表面硬度を有するものであった。
本発明は、透明導電膜のパターンが視認され難い透明導電性フィルムを低コストで生産するのに極めて有用である。
1…透明導電膜積層用フィルム
2…透明プラスチック基材
3…機能性層
10…透明導電性フィルム
4…透明導電膜

Claims (5)

  1. パターニングされた透明導電膜が積層される透明導電膜積層用フィルムであって、
    透明プラスチック基材と、
    前記透明プラスチック基材の少なくとも片面に積層された機能性層と
    を備え、
    前記機能性層の屈折率が1.52〜2.00であり、
    前記透明導電膜積層用フィルムにパターニングされた透明導電膜が積層されたときに、前記透明導電膜が存在する部分および前記透明導電膜が存在しない部分におけるL*a*b*表色系のb*がそれぞれ−2〜2となるように、前記機能性層が着色剤を含有する
    ことを特徴とする透明導電膜積層用フィルム。
  2. 前記機能性層は、前記透明プラスチック基材に直接積層されており、
    前記透明導電膜は、前記機能性層に直接積層される
    ことを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜積層用フィルム。
  3. 前記機能性層の厚さは、0.05〜10μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電膜積層用フィルム。
  4. 前記機能性層は、ハードコート層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の透明導電膜積層用フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明導電膜積層用フィルムと、
    前記透明導電膜積層用フィルムの前記機能性層に積層された、パターニングされた透明導電膜と
    を備えたことを特徴とする透明導電性フィルム。
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