JP5907218B2 - 中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ - Google Patents

中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ Download PDF

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Description

本発明は、中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサに関する。
従来から、指などで触れることにより情報を入力することが可能なタッチパネルが知られている。タッチパネルには、種々の形式のものがあるが、その一つとして、静電容量方式のタッチパネルがある。静電容量方式のタッチパネルは、例えば、指などで接触した位置における静電容量の変化を捉えて、位置を検出するものである。
静電容量方式のタッチパネルに用いられるタッチパネルセンサには、透明基材と、透明基材上に積層された透明層と、透明層上に積層された上部電極層または下部電極層として機能する透明導電層を備えているものがある。
透明導電層は、フォトリソグラフィー法によってパターニングされており、所定の形状を有している。したがって、タッチパネルセンサは、透明導電層が存在している領域である透明導電層存在領域と、透明導電層が存在していない領域である透明導電層非存在領域とを有している。
しかしながら、透明導電層存在領域と透明導電層非存在領域との光の反射率差が大きいと、透明導電層の形状(パターン形状)が視認されてしまうことがある(いわゆる、骨見え現象)。現在、透明導電層の形状を不可視化するために、透明層と透明導電層との間に、低屈折率層および高屈折率層を設けて、透明導電層存在領域と透明導電層非存在領域との波長450〜700nmの光の反射率差を小さくしている(例えば、特許文献1参照)。
特表2013−513136号公報
しかしながら、透明導電層存在領域と透明導電層非存在領域との波長450〜700nmの光の反射率差を小さくしても、透明導電層の形状を不可視化できていないのが現状である。
この点について、本発明者らが鋭意研究を重ねたところ、透明導電層存在領域においては、今まで考慮されていなかった波長450nm未満の可視光短波長領域の反射率が波長450〜700nmの光の反射率に比べて極めて高く、また透明導電層非存在領域においては可視光短波長領域の反射率が波長450〜700nmの光の反射率に比べて極めて低くなっているため、透明導電層存在領域と透明導電層非存在領域での可視光短波長領域の反射率差が大きくなっており、この可視光短波長領域の反射率差によって透明導電層存在領域の青味が際立ち、これにより透明導電層の形状が視認されてしまうことが見出された。
一方で、現在、タッチパネルの大面積化を図る観点から、透明導電層の低抵抗化が進んでおり、透明導電層の膜厚を厚くする傾向にある。透明導電層の膜厚が厚くなると、透明導電層存在領域での波長450〜700nmの光の反射率のみならず、450nm未満の可視光短波長領域の反射率もさらに上昇する。このため、透明導電層の低抵抗化が進むと、透明導電層存在領域と透明導電層非存在領域との可視光短波長領域の反射率差がさらに大きくなり、上記した問題が顕著になるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、低屈折率層上にパターニングされた透明導電層を積層した場合に、透明導電層の形状を不可視化できる中間基材フィルム、導電性フィルム、およびタッチパネルセンサを提供することを目的とする。
本発明の一の態様によれば、パターニングされた透明導電層を支持するためのタッチパネル用中間基材フィルムであって、透明基材と、前記透明基材の一方の面上に積層された高屈折率層と、前記高屈折率層上に積層され、かつ前記高屈折率層よりも低い屈折率を有する低屈折率層とを備え、前記中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率において、波長300nm以上500nm以下の領域に前記分光反射率の極大値が存在する、中間基材フィルムが提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の中間基材フィルムと、前記中間基材フィルム上に積層され、かつパターニングされた透明導電層とを備える、導電性フィルムが提供される。
本発明の他の態様によれば、上部電極層と、前記上部電極層と所定の間隔を置いて配置された下部電極層とを備えるタッチパネルセンサであって、上記の導電性フィルムを備え、前記導電性フィルムの前記透明導電層が前記上部電極層または前記下部電極層として機能する、タッチパネルセンサが提供される。
本発明の一の態様の中間基材フィルムによれば、中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率において、波長300nm以上500nm以下の領域に分光反射率の極大値が存在するので、低屈折率層上にパターニングされた透明導電層を積層した場合には、透明導電層が存在する領域(透明導電層存在領域)における波長300nm以上450nm未満の光の反射率と、透明導電層が存在せずに低屈折率層が露出している領域(透明導電層非存在領域)における波長300nm以上450nm未満の光の反射率との差を小さくすることができる。したがって、透明導電層存在領域における反射光のb*値と透明導電層非存在領域における反射光のb*値との差を小さくすることができるので、透明導電層存在領域の青味が透明導電層非存在領域と比べて際立つことを抑制できる。これにより、透明導電層の形状を不可視化することができる。
本発明の他の態様の導電性フィルムおよびタッチパネルセンサによれば、中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率において、波長300nm以上500nm以下の領域に分光反射率の極大値が存在するので、透明導電層が存在する領域(透明導電層存在領域)における波長300nm以上450nm未満の領域の光の反射率と、透明導電層が存在せずに低屈折率層が露出している領域(透明導電層非存在領域)における波長300nm以上450nm未満の領域の光の反射率との差を小さくすることができる。したがって、透明導電層存在領域における反射光のb*値と透明導電層非存在領域における反射光のb*値との差を小さくすることができるので、透明導電層存在領域の青味が透明導電層非存在領域と比べて際立つことを抑制できる。これにより、透明導電層の形状を不可視化することができる。
第1の実施形態に係る導電性フィルムの概略構成図である。 第1の実施形態に係る導電性フィルムの一部の平面図である。 第1の実施形態に係る他の導電性フィルムの概略構成図である。 第1の実施形態に係る他の導電性フィルムの一部の平面図である。 第1の実施形態に係るタッチパネルセンサの概略構成図である。 第1の実施形態に係るタッチパネルセンサのセンサ部分の平面図である。 第1の実施形態に係る他のタッチパネルセンサの概略構成図である。 第2の実施形態に係る導電性フィルムの概略構成図である。 第2の実施形態に係る他の導電性フィルムの概略構成図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係る中間基材フィルムおよび導電性フィルムについて、図面を参照しながら説明する。本明細書において、「中間基材フィルム」には、「中間基材シート」等と呼ばれる部材も含まれ、また「導電性フィルム」には、「導電性板」や「導電性シート」等と呼ばれる部材も含まれる。本明細書において、透明基材、透明層および透明導電層における「透明」とは、透明基材、透明層および透明導電層のそれぞれが可視光を透過する領域を面内に有していることを意味し、透明基材、透明層および透明導電層のそれぞれが実質的に半透明であってもよい。また、「透明」とは、例えば、波長550nmでの光透過率が概ね50%以上であることを言う。本明細書において、「重量平均分子量」は、テトラヒドロフラン(THF)等の溶媒に溶解して、従来公知のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により得られる値である。本明細書において、微粒子の「平均粒径」は、微粒子が凝集粒子(二次粒子)の状態である場合には、凝集粒子の長径および短径の平均から個々の微粒子の粒子径を算出し、これを平均することにより算出できる。具体的には、原子間力顕微鏡(AFM)による光学フィルムの表面像または断面像、あるいは走査透過型電子顕微鏡(TEM、STEM)による光学フィルムの表面像または断面像から任意の2個の凝集粒子を抽出し(表面像の場合、無作為に2個選択できるが、断面の場合、微粒子のどこで切られているか不明であるため、可能な限り大きい粒子を2個選択する)、個々の凝集粒子の長径および短径を測定して、個々の凝集粒子の凝集径を算出し、同じサンプルの別画像の撮像において同様の作業を9回行って、合計20個分の微粒子の粒子径の数平均から得られる値を微粒子の平均粒径とした。なお、「長径」は、凝集粒子の画面上において最も長い径とし、「短径」は、長径を構成する線分の中点に直交する線分を引き、この線分が凝集粒子と交わる2点間の距離を言うものとする。また、本明細書において、微粒子が凝集粒子の状態でない、すなわち一次粒子の状態である場合には、微粒子の一次粒子の平均粒径は、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。なお、後述する第1の高屈折率層に含まれる高屈折率微粒子および第1の低屈折率層に含まれる低屈折率微粒子の平均粒径も同様の手法によって算出できる。(1)微粒子そのもの、または微粒子の分散液を光透過性基材上に塗布し、乾燥させたものをTEMまたはSTEMの断面像を撮像する。(2)表面像から任意の10個の微粒子を抽出し、個々の微粒子の長径および短径を測定し、長径および短径の平均から個々の微粒子の粒子径を算出する。(3)同じサンプルの別画像の撮像において同様の作業を5回行って、合計50個分の微粒子の数平均から得られる値を平均粒径とした。図1は本実施形態に係る導電性フィルムの概略構成図であり、図2は本実施形態に係る導電性フィルムの一部の平面図であり、図3は本実施形態に係る他の導電性フィルムの概略構成図であり、図4は本実施形態に係る他の導電性フィルムの一部の平面図である。
<<導電性フィルムおよび中間基材フィルム>>
図1に示される導電性フィルム10は、中間基材フィルム11と、中間基材フィルム11に積層された第1の透明導電層12とを備えている。「中間基材フィルム」とは、タッチパネルに用いられるものであるが、タッチパネル等の最表面に配置されるものではなく、タッチパネル等の内部に配置される基材フィルムを意味する。
中間基材フィルム11は、第1の透明導電層12を支持するためのものである。中間基材フィルム11は、透明基材13と、透明基材13の一方の面13A上に積層された第1の透明層14と、第1の透明層14上に積層された第1の高屈折率層15と、第1の高屈折率層15上に積層された第1の低屈折率層16と、透明基材13の他方の面13B上に積層された第2の透明層17とを備えている。
中間基材フィルムは、第1の透明層や第2の透明層を備えていなくともよい。また、中間基材フィルムは、第2の透明層上に第2の高屈折率層や第2の低屈折率層を備えていてもよい。具体的には、中間基材フィルムとしては、図1に示される中間基材フィルム11の他、透明基材の一方の面上に、第1の透明層が設けられておらず、また第1の高屈折率層および第1の低屈折率層がこの順で設けられ、かつ透明基材の他方の面上に第2の透明層のみが設けられている中間基材フィルム、透明基材の一方の面上に、第1の透明層が設けられておらず、また第1の高屈折率層および第1の低屈折率層がこの順で設けられ、かつ透明基材の他方の面上に第2の透明層が設けられていない中間基材フィルム、透明基材の一方の面上に、第1の透明層が設けられておらず、また第1の高屈折率層および第1の低屈折率層がこの順で設けられ、かつ透明基材の他方の面上に第2の透明層および第2の高屈折率層が設けられている中間基材フィルム、透明基材の一方の面上に、第1の透明層が設けられておらず、また第1の高屈折率層および第1の低屈折率層がこの順で設けられ、かつ透明基材の他方の面上に第2の透明層および第2の低屈折率層が設けられている中間基材フィルム、透明基材の一方の面上に第1の透明層、第1の高屈折率層、および第1の低屈折率層がこの順で設けられ、かつ透明基材の他方の面上に第2の透明層が設けられていない中間基材フィルム、透明基材の一方の面上に第1の透明層、第1の高屈折率層、および第1の低屈折率層がこの順で設けられ、かつ透明基材の他方の面上に第2の透明層および第2の高屈折率層がこの順で設けられた中間基材フィルム、透明基材の一方の面上に第1の透明層、第1の高屈折率層、および第1の低屈折率層がこの順で設けられ、かつ透明基材の他方の面上に第2の透明層および第2の低屈折率層がこの順で設けられた中間基材フィルム、および透明基材の一方の面上に第1の透明層、第1の高屈折率層、および第1の低屈折率層がこの順で設けられ、かつ透明基材の他方の面上に第2の透明層、第2の高屈折率層、および第2の低屈折率層がこの順で設けられた中間基材フィルムのいずれであってもよい。
中間基材フィルム11における第1の低屈折率層16側から測定した波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率において、波長300nm以上500nm以下の領域に分光反射率の極大値が存在している。本明細書において、「極大値」とは、波長300nm以上700nmの領域全体で見たときに、分光反射率が増加から減少に大きく転じている点を意味する。したがって、高周波成分のような微小な波長領域において分光反射率が増加から減少に転じている点は、本明細書における「極大値」には含まれない。
分光反射率は、光源から少なくとも波長300nm以上700nm以下の領域において連続スペクトルを有する光を入射角度5°で照射し、かつ正反射方向の反射光を検出器で受光することによって測定することができる。本明細書において、「入射角度5°の光」とは、中間基材フィルムの一方の面の法線方向を0°としたとき、前記法線方向に対して5°傾いた光を意味する。少なくとも波長300nm以上700nm以下の領域において連続スペクトルを有する光源としては、重水素ランプとハロゲンランプの併用したデュアル光源が挙げられる。分光反射率は、例えば、島津製作所社製のUV−3100PC/MPC−3100のような公知の分光光度計を用いて測定することが可能である。分光光度計で測定された分光反射率は高周波成分が重畳しているので、上記極大値は、分光光度計で測定された分光反射率から微分変換法を用いたスムージング処理によって高周波成分を取り除き、この高周波成分を取り除いた分光反射率から求めるものとする。
中間基材フィルム11における波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率は、中間基材フィルム11上に第1の透明導電層12を形成する前の段階において、中間基材フィルム11の第1の低屈折率層16に光を照射して、分光反射率を測定することによって得ることが可能であるが、第1の透明導電層12が形成された後であっても、第1の透明導電層12が存在せずに第1の低屈折率層16が露出している透明導電層非存在領域10Aに光を照射して、分光反射率を測定することによって、または第1の透明導電層12をエッチング液等で取り除いて第1の低屈折率層16を露出させ、第1の低屈折率層16に光を照射して、分光反射率を測定することによっても得ることが可能である。
透明導電層存在領域においては、波長300nm周辺から波長500nmまで急激に反射率が低下し、波長500nm以上の波長領域では反射率の変動は比較的小さい傾向にある。また、透明導電層非存在領域における波長300nm以上450nm未満の光の反射率は、透明導電層存在領域における波長300nm以上450nm未満の光の反射率よりも極めて低い。したがって、透明導電層非存在領域における波長300nm以上450nm未満の光の反射率を上昇させれば、透明導電層存在領域における波長300nm以上450nm未満の光の反射率と、透明導電層非存在領域における波長300nm以上450nm未満の光の反射率との差を小さくすることができる。ここで、中間基材フィルムにおける分光反射率をグラフ化した場合、波長300nm以上500nm以下の領域に反射率の極大値が存在している方が、波長500nmを超える領域に反射率の極大値が存在している場合よりも、低波長側で反射率曲線が立ち上がるので、波長300nm以上450nm以下の光の反射率は高くなる。本実施形態においては、波長300nm以上500nm以下の領域に反射率の極大値が存在しているので、波長300nm以上450nm以下の光の反射率を上昇させることができる。したがって、透明導電層存在領域10Aにおける波長300nm以上450nm未満の光の反射率と、第1の透明導電層12が存在せずに第1の低屈折率層16が露出している透明導電層非存在領域10Bにおける波長300nm以上450nm未満の光の反射率との差を小さくすることができる。したがって、透明導電層存在領域10Aにおける反射光のb*値と透明導電層非存在領域10Bにおける反射光のb*値との差を小さくすることができるので、透明導電層存在領域10Aの青味が透明導電層非存在領域10Bと比べて際立つことを抑制できる。これにより、第1の透明導電層12の形状を不可視化することができる。なお、上記「b*」値はL***表色系の色座標b*であり、JIS Z8729に準拠するものである。上記b*値は、第1の透明導電層側から導電性フィルムの透明導電層存在領域および第1の低屈折率層側から導電性フィルムの透明導電層非存在領域のそれぞれに少なくとも波長380nm以上780nm以下の領域において連続スペクトルを有する光を入射角度5°で照射し、それぞれの正反射方向の反射光を受光し、その受光された反射光から求めることができる。
上記極大値は、波長300nm以上450nm未満の領域に存在していることが好ましい。上記極大値が波長300nm以上450nm未満の領域に存在することにより、波長300nm以上450nm未満の光の反射率をより上昇させることができるので、第1の透明導電層12の形状をより不可視化することができる。
上記極大値は、波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率の最大値であることが好ましい。上記したように透明導電層存在領域においては、波長300nm周辺から波長500nmまで急激に反射率が低下し、波長500nm以上の可視光波長域では反射率の変動は比較的小さい傾向にあるので、波長300nm以上500nmの領域に存在する極大値が波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率の最大値であることにより、中間基材フィルムにおいて、透明導電層存在領域の反射率曲線に沿った形状の反射率曲線を得ることができる。
波長300nm以上500nm以下の領域内に、反射率の極大値を有する中間基材フィルム11は、例えば、第1の高屈折率層15の屈折率を上げるとともに、第1の高屈折率層15の膜厚を薄くして、あるいは第1の低屈折率層16の膜厚を薄くして、短波長領域の反射率を上げることにより得ることができる。
中間基材フィルム11においては、中間基材フィルム11における第1の低屈折率層16側から測定した波長500nmの光の反射率と、中間基材フィルム11における第1の低屈折率層16側から測定した波長300nmの光の反射率との差(反射率差)が2%以下となっていることが好ましい。波長300nmの光の反射率を用いたのは、中間基材フィルム11においては、波長300nm周辺から波長500nmに向かい反射率が急激に上昇するからであり、また波長500nmの光の反射率を用いたのは、波長500nm以上の可視光波長域においては、光の反射率の変動が少ないからである。
従来の中間基材フィルムにおいては、波長450nm未満の可視光短波長領域の反射率については、何ら考慮されていなかったので、波長300nmの光の反射率は、極めて低くなっている。このため、従来の中間基材フィルムにおける波長500nmの光の反射率と、波長300nmの光の反射率との差は、2%を大きく超えている。これに対し、中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長500nmの光の反射率と中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長300nmの光の反射率との差が2%以下となっている場合であって、第1の低屈折率層16上にパターニングされた透明導電層12を積層した場合には、従来の中間基材フィルムより、透明導電層存在領域10Aにおける波長300nm以上500nm以下の領域の光の反射率と、透明導電層非存在領域10Bにおける波長300nm以上500nm以下の領域の反射率との差を小さくすることができる。これにより、第1の透明導電層12の形状をより不可視化することができる。
「中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長500nmの光の反射率と中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長300nmの光の反射率との差」とは、中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長500nmの光の反射率から中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長300nmの光の反射率を引いた値の絶対値とする。「波長500nmの光の反射率」および「波長300nmの光の反射率」は、例えば、島津製作所社製のUV−3100/MPC−3100のような公知の分光光度計を用いて測定することが可能である。波長500nmの光の反射率および波長300nmの光の反射率は、分光光度計で測定された分光反射率は高周波成分が重畳しているので、微分変換法を用いたスムージング処理によって高周波成分を取り除いてから求めることが好ましい。
中間基材フィルム11における波長500nmの光の反射率および波長300nmの光の反射率は、中間基材フィルム11上に第1の透明導電層12を形成する前の段階において、中間基材フィルム11の第1の低屈折率層16に光を照射して、反射率を測定することによって得ることが可能であるが、第1の透明導電層12が形成された後であっても、第1の透明導電層12が存在せずに露出している第1の低屈折率層16に光を照射して、反射率を測定することによって、または第1の透明導電層12をエッチング液等で取り除いて第1の低屈折率層16を露出させ、第1の低屈折率層16に光を照射して、分光反射率を測定することによっても得ることが可能である。
波長500nmの光の反射率と波長300nmの光の反射率との差が、2%以下である中間基材フィルム11は、例えば、高屈折率層15の屈折率を上げるとともに、高屈折率層15の膜厚を薄くして、あるいは第1の低屈折率層16の膜厚を薄くして、短波長領域の反射率を上げることにより得ることができる。
中間基材フィルム11上に、第1の透明導電層12として膜厚25nm以上、好ましくは膜厚30nm以上のスズドープ酸化インジウム(ITO)層を積層する場合には、中間基材フィルム11においては、波長300nmの光の反射率は4%以上8%以下であることが可能であり、波長350nmの光の反射率は6.5%以上8.5%以下であることが可能であり、波長400nmの光の反射率は7%以上9%以下であることが可能であり、波長450nmの光の反射率は7%以上9%以下であることが可能であり、波長500の光の反射率は6.5%以上9%以下であることが可能である。中間基材フィルム11においては、波長600nmの光の反射率は5%以上9%以下であることが可能であり、波長700nmの光の反射率は5%以上9%以下であることが可能である。この場合のスズドープ酸化インジウム(ITO)層の膜厚の上限は、色味が付くことを抑制する観点から、50nm以下であることが好ましい。膜厚25nm以上のスズドープ酸化インジウム(ITO)層は、120Ω/□未満の抵抗値を有するものである。
中間基材フィルム11上に、第1の透明導電層12として膜厚15nm以上25nm未満のスズドープ酸化インジウム(ITO)層を積層する場合には、中間基材フィルム11においては、波長300nmの光の反射率は4%以上7%以下であることが可能であり、波長350nmの光の反射率は4%以上7%以下であることが可能であり、波長400nmの光の反射率は4%以上7%以下であることが可能であり、波長450nmの光の反射率は4%以上7%以下であることが可能であり、波長500の光の反射率は4%以上7%以下であることが可能である。中間基材フィルム11においては、波長600nmの光の反射率は4%以上7%以下であることが可能であり、波長700nmの光の反射率は4%以上7%以下であることが可能である。膜厚15nm以上25nm未満のスズドープ酸化インジウム(ITO)層は、120Ω/□以上200Ω/□以下の抵抗値を有するものである。
上記において、膜厚15nm以上25nm未満のスズドープ酸化インジウム層よりも膜厚25nm以上、好ましくは30nm以上のスズドープ酸化インジウム層を用いる場合の方が、中間基材フィルムにおける各波長の光の反射率の範囲を高くするのは、スズドープ酸化インジウム層の膜厚が厚くなると、スズドープ酸化インジウム層の存在領域における各波長の光の反射率が上昇する傾向にあるからである。
第1の透明導電層12はパターニングされているので、第1の低屈折率層16の一部の表面に形成されている。すなわち、導電性フィルム10においては、第1の透明導電層12が存在している領域である透明導電層存在領域10Aと、第1の透明導電層12が存在しておらず、第1の低屈折率層16が露出している領域である透明導電層非存在領域10Bとが存在している。なお、第1の透明導電層の形状は特に限定されないが、例えば、正方形状やストライプ状が挙げられる。図2に示されるように第1の透明導電層12の形状は正方形状となっており、かつ第1の透明導電層12は横方向に並んでいる。
第1の透明導電層12側から透明導電層存在領域10Aおよび第1の低屈折率層16側から透明導電層非存在領域10Bのそれぞれに少なくとも波長380nm以上780nm以下の領域において連続スペクトルを有する光を入射角度5°で照射し、それぞれの正反射方向の反射光を受光し、透明導電層存在領域10Aでの反射光のL***表色系の明度L*、色座標a*、および色座標b*をそれぞれ、明度L* 、色座標a* 、および色座標b* とし、透明導電層非存在領域10Bでの反射光の明度L*、色座標a*、および色座標b*をそれぞれ、明度L* 、色座標a* 、および色座標b* としたとき、導電性フィルム10は下記式(1)〜(3)の少なくともいずれかを満たすことが好ましく、下記式(1)〜(3)の全てを満たすことがより好ましい。「L***表色系」、「L*」、「a*」、および「b*」は、JIS Z8729に準拠するものである。
0≦│L* −L* │≦6.0 …(1)
0≦│a* −a* │≦3.0 …(2)
0≦│b* −b* │≦6.0 …(3)
導電性フィルム10は下記式(4)〜(6)の少なくともいずれかを満たすことがより好ましく、下記式(4)〜(6)の全てを満たすことが最も好ましい。
0≦│L* −L* │≦5.0 …(4)
0≦│a* −a* │≦2.0 …(5)
0≦│b* −b* │≦2.5 …(6)
導電性フィルム10が上記式(1)〜(3)の少なくともいずれかを満たすことにより、特に上記式(3)を満たすことにより、第1の透明導電層12の形状をより不可視化することができる。
上記反射光の上記L* 、L* 、a* 、a* 、b* 、およびb* から求めた透明導電層存在領域10Aにおける第1の透明導電層12側での反射光と透明導電層非存在領域10Bにおける第1の低屈折率層16側での反射光の色差ΔE*abは、5.0以下であることが好ましい。「ΔE*ab」は、JIS Z8730に準拠するものである。透明導電層存在領域10Aの反射光と透明導電層非存在領域10Bの反射光の色差ΔE*abを5.0以下とすることにより、第1の透明導電層12の形状をより不可視化することができる。
透明導電層存在領域10Aに向けて透明基材13側(第2の透明層17側)から少なくとも波長380nm以上780nm以下の領域において連続スペクトルを有する光を入射角度0°で照射したときの透明導電層存在領域10Aを透過した光(透過光)のL***表色系の明度L*、色座標a*、および色座標b*をそれぞれ、明度L* 、色座標a* 、および色座標b* とし、透明導電層非存在領域10Bに向けて透明基材13側(第2の透明層17側)から少なくとも波長380nm以上780nm以下の領域において連続スペクトルを有する光を入射角度0°で照射したときの透明導電層存在領域10Aを透過した光(透過光)の明度L*、色座標a*、および色座標b*をそれぞれ、明度L* 、色座標a* 、および色座標b* としたとき、導電性フィルム10は下記式(7)〜(9)の少なくともいずれかを満たすことが好ましく、下記式(7)〜(9)の全てを満たすことがより好ましい。
0≦│L* −L* │≦3.0 …(7)
0≦│a* −a* │≦1.0 …(8)
0≦│b* −b* │≦5.0 …(9)
導電性フィルム10は下記式(10)〜(12)の少なくともいずれかを満たすことがより好ましく、下記式(10)〜(12)の全てを満たすことが最も好ましい。
0≦│L* −L* │≦2.0 …(10)
0≦│a* −a* │≦0.5 …(11)
0≦│b* −b* │≦3.0 …(12)
上記透過光の上記L* 、L* 、a* 、a* 、b* 、およびb* から求めた透明導電層存在領域10Aの透過光と透明導電層非存在領域10Bの透過光の色差ΔE*abは、3.5以下であることが好ましい。透明導電層存在領域10Aの透過光と透明導電層非存在領域10Bの透過光の色差ΔE*abを3.5以下とすることにより、タッチパネルの使用時において、第1の透明導電層12の形状を不可視化することができる。
図2においては、第1の透明導電層12がX方向に延びた導電性フィルム10が示されているが、導電性フィルムとしては、例えば、第1の透明導電層18がY方向に延びた、図3および図4に示される導電性フィルム30であってもよい。
導電性フィルム10と導電性フィルム30は、第1の透明導電層12と第1の透明導電層18の配置が異なるだけである。したがって、導電性フィルム30においても、導電性フィルム10と同様に、第1の透明導電層18が存在している透明導電層存在領域30Aおよび第1の透明導電層18が存在していない透明導電層非存在領域30Bが存在している。また、導電性フィルム30においても、第1の低屈折率層16側から測定した波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率において、波長300nm以上500nm以下の領域に分光反射率の極大値が存在している中間基材フィルム11を用いている。したがって、導電性フィルム30においても、第1の透明導電層18の形状を不可視化できる。なお、その他の点も、導電性フィルム10と同様であるので、ここでは説明を省略する。
<透明基材>
透明基材13としては、光透過性を有すれば特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン基材、ポリカーボネート基材、ポリアクリレート基材、ポリエステル基材、芳香族ポリエーテルケトン基材、ポリエーテルサルフォン基材、ポリアミド基材、またはガラス基材が挙げられる。
ポリオレフィン基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン基材等の少なくとも1種を構成成分とする基材が挙げられる。環状ポリオレフィン基材としては、例えばノルボルネン骨格を有するものが挙げられる。
ポリカーボネート基材としては、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールA等)をベースとする芳香族ポリカーボネート基材、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の脂肪族ポリカーボネート基材等が挙げられる。
ポリアクリレート基材としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル基材、ポリ(メタ)アクリル酸エチル基材、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体基材等が挙げられる。
ポリエステル基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)の少なくとも1種を構成成分とする基材が挙げられる。
芳香族ポリエーテルケトン基材としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)基材等が挙げられる。
透明基材13の厚みは、特に限定されないが、5μm以上300μm以下とすることが可能であり、透明基材13の厚みの下限はハンドリング性等の観点から10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。透明基材13の厚みの上限は薄膜化の観点から200m以下であることが好ましい。
透明基材13の表面には、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理の他、アンカー剤やプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行ってもよい。アンカー剤やプライマー剤としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレンと酢酸ビニルまたはアクリル酸などとの共重合体、エチレンとスチレンおよび/またはブタジエンなどとの共重合体、オレフィン樹脂などの熱可塑性樹脂および/またはその変性樹脂、光重合性化合物の重合体、およびエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂等の少なくともいずれかを用いることが可能である。
<第1の透明層>
第1の透明層14は、透明性を有していればよいが、ハードコート性を有することが好ましい。第1の透明層14がハードコート性を有する場合、第1の透明層14の表面はJIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験(4.9N荷重)で「HB」以上、好ましくはF以上の硬度を有する。鉛筆硬度を「HB」以上とすることにより、第1の透明層14の硬さを第1の低屈折率層16の表面に十分に反映させることができ、耐擦傷性や耐久性を向上させることができる。なお、第1の透明層14上に形成する第1の高屈折率層15との密着性、靱性およびカールの防止の観点から、第1の透明層14の表面の鉛筆硬度の上限は4H程度程とすることが好ましい。タッチパネルセンサは、繰り返し押圧され高度な密着性および靱性が要求されることから、第1の透明層14の鉛筆硬度の上限を4Hとすることにより、中間基材フィルム11をタッチパネルセンサに組み込んで使用する場合に顕著な効果を発揮できる。
第1の透明層14の膜厚は0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。第1の透明層14の膜厚がこの範囲であれば、所望の硬度を得ることができるとともに、第1の透明層の薄膜化を図ることができる。また、第1の透明導電層12の導電性を向上させるために、第1の透明導電層12を形成する際や第1の透明導電層12を形成した後に透明基材13を加熱すると、この加熱によって透明基材13からオリゴマーが析出して白く濁って見えることがあるが、この範囲の膜厚を有する第1の透明層14を形成することによって、このオリゴマーの析出を抑制することができる。第1の透明層の膜厚は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて撮影した断面の画像から20箇所の厚みを測定し、20箇所の値の平均値から算出できる。第1の透明層の膜厚が0.5μm以上10μm以下の場合には、SEMを用いることが好ましい。SEMの場合、加速電圧は30kV、倍率は1000〜7000倍とすることが好ましい。
第1の透明層の薄膜化を図る一方で、カールの発生を抑制する観点から、第1の透明層14の膜厚は0.5μm以上5.0μm以下であることがより好ましい。ただし、中間基材フィルム11のように、透明基材13の一方の面13Aに第1の透明層14を形成し、かつ他方の面13Bに第2の透明層17を形成している場合には、第1の透明層14と第2の透明層17でカールの発生を抑制できることから、第1の透明層14の膜厚は5μmを超えていてもよい。
第1の透明層14の屈折率は、1.45以上1.60以下であってもよい。第1の透明層14の屈折率の下限は、1.50以上であってもよく、第1の透明層14の屈折率の上限は、1.58以下であってもよい。透明基材13と第1の透明層14との屈折率差は、干渉縞が視認されることを抑制する観点から、0.15以内とすることが好ましく、0.10以内とすることがより好ましい。ここで、透明基材13の表面にアンカー剤やプライマー剤が塗布されている場合には、透明基材13と第1の透明層14との屈折率差は、アンカー剤やプライマー剤と第1の透明層との屈折率差である。
第1の透明層14の屈折率は、単独の層を形成した後、アッベ屈折率計(アタゴ社製 NAR−4T)やエリプソメータによって測定できる。
第1の透明層14は、少なくとも樹脂から構成することが可能である。なお、樹脂の他に、微粒子を含んでいてもよい。
〈樹脂〉
樹脂は、光重合性化合物の重合物(架橋物)を含むものである。樹脂は、光重合性化合物の重合物(架橋物)の他、溶剤乾燥型樹脂や熱硬化性樹脂を含んでいてもよい。光重合性化合物は、光重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。本明細書における、「光重合性官能基」とは、光照射により重合反応し得る官能基である。光重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合が挙げられる。なお、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。また、光重合性化合物を重合する際に照射される光としては、可視光線、並びに紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線のような電離放射線が挙げられる。
光重合性化合物としては、光重合性モノマー、光重合性オリゴマー、または光重合性ポリマーが挙げられ、これらを適宜調整して、用いることができる。光重合性化合物としては、光重合性モノマーと、光重合性オリゴマーまたは光重合性プレポリマーとの組み合わせが好ましい。
(光重合性モノマー)
光重合性モノマーは、重量平均分子量が1000未満のものである。光重合性モノマーとしては、光重合性官能基を2つ(すなわち、2官能)以上有する多官能モノマーが好ましい。
2官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートや、これらをPO、EO等で変性したものが挙げられる。
これらの中でも硬度が高い第1の透明層を得る観点から、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)等が好ましい。
(光重合性オリゴマー)
光重合性オリゴマーは、重量平均分子量が1000以上10000未満のものである。光重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましい。多官能オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(光重合性プレポリマー)
光重合性プレポリマーは、重量平均分子量が10000以上のものであり、重量平均分子量としては10000以上80000以下が好ましく、10000以上40000以下がより好ましい。重量平均分子量が80000を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる導電性フィルムの外観が悪化するおそれがある。上記多官能プレポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
溶剤乾燥型樹脂は、熱可塑性樹脂等、塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂である。溶剤乾燥型樹脂を添加した場合、第1の透明層14を形成する際に、塗液の塗布面の被膜欠陥を有効に防止することができる。溶剤乾燥型樹脂としては特に限定されず、一般に、熱可塑性樹脂を使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等を挙げることができる。
熱可塑性樹脂は、非結晶性で、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶であることが好ましい。特に、透明性や耐候性という観点から、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。
〈微粒子〉
微粒子は、無機微粒子または有機微粒子のいずれであってもよいが、これらの中でも、例えば、シリカ(SiO)微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、酸化スズ微粒子、アンチモンドープ酸化スズ(略称;ATO)微粒子、酸化亜鉛微粒子等の無機酸化物微粒子が好ましい。
有機微粒子としては、例えば、プラスチックビーズを挙げることができる。プラスチックビーズとしては、具体例としては、ポリスチレンビーズ、メラミン樹脂ビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、シリコーンビーズ、ベンゾグアナミンビーズ、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合ビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ等が挙げられる。
第1の透明層14を形成するためには、まず、透明基材13の表面に、少なくとも光重合性化合物を含む第1の透明層用組成物を塗布する。次いで、塗膜状の第1の透明層用組成物を乾燥させるために加熱されたゾーンに搬送し、各種の公知の方法で第1の透明層用組成物を乾燥させ溶剤を蒸発させる。その後、塗膜状の第1の透明層用組成物に紫外線等の光を照射して、光重合性化合物を重合(架橋)させることにより第1の透明層用組成物を硬化させて、第1の透明層14を形成する。
第1の透明層用組成物を塗布する方法としては、スピンコート、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法等の公知の塗布方法が挙げられる。
第1の透明層用組成物を硬化させる際の光として、紫外線を用いる場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等から発せられる紫外線等が利用できる。また、紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
第1の透明層用組成物には、必要に応じて、上記微粒子、上記熱可塑性樹脂、上記熱硬化性樹脂、溶剤、重合開始剤を添加してもよい。さらに、第1の透明層用組成物には、第1の透明層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える、屈折率を制御する等の目的に応じて、従来公知の分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、易滑剤等を添加していてもよい。
〈溶剤〉
溶剤としては、例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME、エチレングリコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘプタノン、ジエチルケトン等)、エーテル類(1,4−ジオキサン、ジオキソラン、ジイソプロピルエーテルジオキサン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合物であってもよい。
〈重合開始剤〉
重合開始剤は、光照射により分解されて、ラジカルを発生して光重合性化合物の重合(架橋)を開始または進行させる成分である。
重合開始剤は、光照射によりラジカル重合を開始させる物質を放出することが可能であれば特に限定されない。重合開始剤としては、特に限定されず、公知のものを用いることができ、具体例には、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、チオキサントン類、プロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、アシルホスフィンオキシド類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
上記重合開始剤としては、上記バインダ樹脂がラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いることが好ましい。
第1の透明層用組成物における重合開始剤の含有量は、光重合性化合物100質量部に対して、0.5質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。重合開始剤の含有量をこの範囲内にすることにより、ハードコート性能が充分に保つことができ、かつ硬化阻害を抑制できる。
第1の透明層用組成物中における原料の含有割合(固形分)としては特に限定されないが、通常は5質量%以上70質量%以下が好ましく、15質量%以上60質量%以下とすることがより好ましい。
<第1の高屈折率層>
第1の高屈折率層15の屈折率は、1.50以上2.00以下であってもよい。第1の高屈折率層15の屈折率の下限は、1.58以上であってもよく、第1の高屈折率層15の屈折率の上限は、1.75以下であってもよい。第1の高屈折率層15の屈折率は、上記第1の透明層14の屈折率と同様の方法によって測定することができる。透明基材13と第1の高屈折率層15との間に第1の透明層14が存在する場合には、第1の高屈折率層15は第1の透明層14の屈折率よりも高い屈折率を有する。第1の透明層14と第1の高屈折率層15との屈折率差は、0.06以上0.20以下であることが好ましい。
第1の高屈折率層15の膜厚と第1の低屈折率層16の膜厚との比は、1:1〜5:1となっていることが好ましい。上記比がこの範囲内にあることにより、波長300nm以上500nm以下の領域において、分光反射率の極大値が存在する範囲を実現できる。
第1の高屈折率層15の膜厚は、10nm以上100nm以下となっていることが好ましい。第1の高屈折率層の膜厚はnmオーダーであるので、第1の高屈折率層の膜厚は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて撮影した断面の画像から20箇所の厚みを測定し、20箇所の値の平均値から算出できる。TEM又はSTEMの測定条件としては、加速電圧は30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。第1の高屈折率層15の膜厚の下限は、30nm以上であることが好ましく、第1の高屈折率層15の膜厚の上限は、70nm以下であることが好ましい。
第1の高屈折率層15としては、第1の透明層14の屈折率よりも高い屈折率を有する層であれば、特に限定されないが、第1の高屈折率層15は、例えば、高屈折率微粒子と、バインダ樹脂とから構成することができる。高屈折率微粒子の平均粒径は、5nm以上100nm以下が好ましく、10nm以上80nm以下がより好ましく、10nm以上50nm以下がさらに好ましい。高屈折率微粒子の平均粒径が上記範囲内であれば、第1の高屈折率層の透明性を損なうことがなく、良好な微粒子の分散状態が得られる。
第1の高屈折率層15を構成する高屈折率微粒子としては、金属酸化物微粒子が挙げられる。金属酸化物微粒子としては、具体的には、例えば、酸化チタン(TiO、屈折率:2.3〜2.7)、酸化ニオブ(Nb、屈折率:2.33)、酸化ジルコニウム(ZrO、屈折率:2.10)、酸化アンチモン(Sb、屈折率:2.04)、酸化スズ(SnO、屈折率:2.00)、スズドープ酸化インジウム(ITO、屈折率:1.95〜2.00)、酸化セリウム(CeO、屈折率:1.95)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO、屈折率:1.90〜2.00)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO、屈折率:1.90〜2.00)、アンチモン酸亜鉛(ZnSb、屈折率:1.90〜2.00)、酸化亜鉛(ZnO、屈折率:1.90)、酸化イットリウム(Y、屈折率:1.87)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO、屈折率:1.75〜1.85)、リンドープ酸化スズ(PTO、屈折率:1.75〜1.85)等が挙げられる。これらの中でも、屈折率の観点から、酸化ジルコニウムが好ましい。
第1の高屈折率層15を構成するバインダ樹脂は特に制限されることがなく、熱可塑性樹脂を用いることもできるが、表面硬度を高くする観点から、熱硬化性樹脂又は光重合性化合物等の重合物(架橋物)であるものが好ましく、中でも光重合性化合物の重合物であるものがより好ましい。
熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を硬化させる際には、硬化剤を用いてもよい。
光重合性化合物としては、特に限定されないが、光重合性モノマー、オリゴマー、ポリマーを用いることができる。1官能の光重合性モノマーとしては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。また、2官能以上の光重合性モノマーとしては、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、これらの化合物をエチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド等で変性した化合物等が挙げられる。
また、これらの化合物は、芳香族環、フッ素以外のハロゲン原子、硫黄、窒素、リン原子等を導入して、屈折率を高く調整したものであってもよい。さらに、上記化合物のほかに、不飽和二重結合を有する比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も使用することができる。光重合性化合物を重合(架橋)させる際には、第1の透明層の欄で説明した重合開始剤を用いてもよい。
第1の高屈折率層15は、例えば、第1の透明層14の形成方法と同様の方法によって形成することが可能である。具体的には、まず、第1の透明層14の表面に、少なくとも高屈折率微粒子と光重合性化合物を含む第1の高屈折率層用組成物を塗布する。次いで、塗膜状の第1の高屈折率層用組成物を乾燥させるために加熱されたゾーンに搬送し、各種の公知の方法で第1の高屈折率層用組成物を乾燥させ溶剤を蒸発させる。その後、塗膜状の第1の高屈折率層用組成物に紫外線等の光を照射して、光重合性化合物を重合(架橋)させることにより第1の高屈折層用組成物を硬化させて、第1の高屈折率層15を形成することができる。
<第1の低屈折率層>
第1の低屈折率層16は、第1の高屈折率層15の屈折率よりも低い屈折率を有する層である。具体的には、第1の低屈折率層16の屈折率は、1.35以上1.55以下であってもよい。第1の低屈折率層16の屈折率の下限は、1.40以上であってもよく、第1の低屈折率層16の屈折率の上限は、1.50以下であってもよい。第1の低屈折率層16の屈折率は、上記第1の透明層14の屈折率と同様の方法によって測定することができる。第1の透明層14が存在する場合には、第1の低屈折率層16は第1の透明層14よりも低い屈折率を有する層であることが好ましく、この場合、第1の透明層14と第1の低屈折率層16との屈折率差は、0.01以上0.18以下であることが好ましい。
第1の低屈折率層16の膜厚は、10nm以上100nm以下となっていることが好ましい。第1の低屈折率層の膜厚はnmオーダーであるので、第1の低屈折率層の膜厚は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて撮影した断面の画像から20箇所の厚みを測定し、20箇所の値の平均値から算出できる。TEM又はSTEMの測定条件としては、加速電圧は30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。第1の低屈折率層16の膜厚の下限は、15nm以上であることが好ましく、第1の低屈折率層16の膜厚の上限は、50nm以下であることが好ましい。
第1の低屈折率層16としては、第1の高屈折率層15の屈折率よりも低い屈折率を有する層であれば、特に限定されないが、第1の低屈折率層16は、例えば、低屈折率微粒子と、バインダ樹脂とから、または低屈折率樹脂から構成することができる。
低屈折率微粒子としては、例えば、シリカ、またはフッ化マグネシウムからなる中実または中空粒子等が挙げられる。低屈折率微粒子の平均粒径は、5nm以上100nm以下が好ましく、10nm以上80nm以下がより好ましく、10nm以上50nm以下がさらに好ましい。低屈折率微粒子の平均粒径が上記範囲内であれば、第1の低屈折率層の透明性を損なうことがなく、良好な微粒子の分散状態が得られる。
低屈折率微粒子としては、硬度を向上させる観点から、シリカ表面に反応性官能基を有する反応性シリカ微粒子を用いることが好ましい。反応性官能基としては、光重合性官能基が好ましい。このような反応性シリカ微粒子は、シランカップリング剤等によってシリカ微粒子を表面処理することによって作成することができる。シリカ微粒子の表面をシランカップリング剤で処理する方法としては、シリカ微粒子にシランカップリング剤をスプレーする乾式法や、シリカ微粒子を溶剤に分散させてからシランカップリング剤を加えて反応させる湿式法等が挙げられる。
第1の低屈折率層16を構成するバインダ樹脂としては、第1の高屈折率層15を構成するバインダ樹脂と同様のものが挙げられる。ただし、バインダ樹脂に、フッ素原子を導入した樹脂や、オルガノポリシロキサン等の屈折率の低い材料を混合してもよい。
低屈折率樹脂としては、フッ素原子を導入した樹脂や、オルガノポリシロキサン等の屈折率の低い樹脂が挙げられる。
第1の低屈折率層16は、例えば、第1の透明層14の形成方法と同様の方法によって形成することが可能である。具体的には、まず、第1の高屈折率層15の表面に、少なくとも低屈折率微粒子と光重合性化合物を含む第1の低屈折率層用組成物を塗布する。次いで、塗膜状の第1の低屈折率層用組成物を乾燥させるために加熱されたゾーンに搬送し、各種の公知の方法で第1の低屈折率層用組成物を乾燥させ溶剤を蒸発させる。その後、塗膜状の第1の低屈折率層用組成物に紫外線等の光を照射して、光重合性化合物を重合(架橋)させることにより第1の低屈折層用組成物を硬化させて、第1の低屈折率層16を形成することができる。
第1の高屈折率層15と第1の低屈折率層16との間には、第1の高屈折率層15の屈折率よりも低く、かつ第1の低屈折率層16の屈折率よりも高い屈折率を有する中屈折率層(図示せず)、第1の高屈折率層15よりも高い屈折率を有する層(図示せず)、または第1の低屈折率層16よりも低い屈折率を有する層(図示せず)が設けられていてもよい。
<第2の透明層>
第2の透明層17は、ハードコート性を有することが好ましい。第2の透明層17がハードコート性を有する場合、第2の透明層17の表面はJIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験(4.9N荷重)で「HB」以上、好ましくはF以上の硬度を有する。なお、第1の透明層14に記載した理由と同様の理由から、第2の透明層17の表面の鉛筆硬度の上限は4H程度程とすることが好ましい。
第2の透明層17の膜厚は、5μm以下であってもよいが、透明基材13の他方の面13Bに第2の透明層17が設けられている場合には、透明基材13の一方の面13Aには第1の透明層14が必ず設けられているので、上記した理由から5μmを超えていてもよい。第1の透明層13の膜厚が0.5μm以上5.0μm以下である場合、第2の透明層17の膜厚は、0.5μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
第2の透明層17の屈折率は、第1の透明層14の欄で説明した理由と同様の理由から、1.45以上1.60以下であってもよい。第2の透明層17の屈折率の下限は、1.50以上であってもよく、第2の透明層17の屈折率の上限は、1.58以下であってもよい。透明基材13と第2の透明層17との屈折率差は、干渉縞が視認されることを抑制する観点から、0.15以内とすることが好ましく、0.10以内とすることがより好ましい。第2の透明層17の屈折率は、上記第1の透明層14の屈折率と同様の方法によって測定することができる。なお、透明基材13の表面にアンカー剤やプライマー剤が塗布されている場合には、透明基材13と第2の透明層17との屈折率差は、アンカー剤やプライマー剤と第2の透明層との屈折率差である。
第2の透明層は、第1の透明層の欄で記載した材料および方法によって形成することができる。
<第1の透明導電層>
第1の透明導電層12、18は、中間基材フィルム11上に設けられ、かつパターニングされている。本実施形態では、第1の透明導電層12は、導電性フィルム10における第1の低屈折率層16上に形成されており、第1の透明導電層18は、導電性フィルム30における第1の低屈折率層16上に形成されている。なお、図1は、図2のI−I線に沿った断面図であり、図3は図4のII−II線に沿った断面図である。
第1の透明導電層12、18の屈折率は、1.85以上2.30以下であることが好ましい。第1の透明導電層12、18の屈折率の下限は、1.90以上であることが好ましく、第1の透明導電層12、18の屈折率の上限は、2.20以下であることが好ましい。第1の透明導電層12、18の屈折率は、上記第1の透明層14の屈折率と同様の方法によって測定することができる。
第1の透明導電層12、18の膜厚は、電気抵抗の仕様などに応じて適宜設定されるが、例えば、10nm以上であることが好ましく、15nm以上であることがより好ましく、20nm以上であることがさらに好ましい。第1の透明導電層12、18の膜厚の下限は、50nm以下であることが好ましい。
図2、4に示されるように第1の透明導電層12、18は、それぞれ、センサ部12A、18Aと、センサ部12A、18Aに連結した端子部(図示せず)とを備えている。センサ部12A、18Aは、タッチ位置を検出され得る領域である矩形状のアクティブエリア内に設けられており、端子部は、アクティブエリアに隣接し、アクティブエリアを四方から周状に取り囲む領域である非アクティブエリア内に設けられている。
センサ部12Aは、センサ部18Aとは異なる所定のパターンで配置されている。具体的には、センサ部12Aは、導電性フィルム10における中間基材フィルム11のフィルム面に沿った一方向(図2に示されるY方向)に並べて配列された線状導電体として構成されており、センサ部18Aは、前記一方向と交差し、かつ導電性フィルム30における中間基材フィルム11のフィルム面に沿った他方向(図4に示されるX方向)に並べて配列された線状導電体として構成されている。
センサ部12Aをなす線状導電体の各々は、その配列方向と交差する方向において線状に延びている。同様に、センサ部18Aをなす線状導電体の各々は、その配列方向と交差する方向に線状に延びている。図2においては、センサ部12Aは、センサ部12Aの配列方向であるY方向と直交するX方向に沿って直線状に延びており、センサ部18Aは、センサ部18Aの配列方向であるX方向と直交するY方向に沿って直線状に延びている。
センサ部12Aは、直線状に延びるライン部12Bと、ライン部12Bから膨出した膨出部12Cとを有している。図2においては、ライン部12Bは、X方向に沿って直線状に延びている。膨出部12Cは導電性フィルム10における中間基材フィルム11のフィルム面に沿ってライン部12Bから膨らみ出ている部分である。したがって、各センサ部12Aの幅は、膨出部12Cが設けられている部分においては太くなっている。本実施形態においては、膨出部12Cは平面視略正方形状の外輪郭を有している。なお、膨出部12Cは平面視略正方形状に限らず、菱形状、またはストライプ状であってもよい。
センサ部18Aも、センサ部12Aと同様に構成されている。すなわち、センサ部18Aは、直線状に延びるライン部18Bと、ライン部18Bから膨出した膨出部18Cとを有している。図4においては、ライン部18Bは、Y方向に沿って直線状に延びている。膨出部18Cは導電性フィルム30における中間基材フィルム11のフィルム面に沿ってライン部18Bから膨らみ出ている部分である。したがって、各センサ部18Aの幅は、膨出部18Cが設けられている部分においては太くなっている。本実施形態においては、膨出部18Cは平面視略正方形状の外輪郭を有している。なお、膨出部18Cは平面視略正方形状に限らず、菱形状、またはストライプ状であってもよい。
第1の透明導電層12、18(センサ部12A、18Aおよび端子部)は、例えば、無機系の透明導電層用材料、有機系の透明導電層用材料、または無機系の透明導電層用材料と有機系の透明導電層用材料との混合材料を含む層である。無機系の透明導電層用材料としては、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化亜鉛、酸化インジウム(In2O3)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、酸化スズ、酸化亜鉛−酸化スズ系、酸化インジウム−酸化スズ系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物やカーボンナノチューブ等が挙げられる。これらの中でも透明導電層における透明性と低抵抗の観点から、無機系の透明導電層用材料としてはスズドープ酸化インジウム(ITO)が好ましい。有機系の透明導電層用材料としては、導電性ポリマー等が挙げられる。
第1の透明導電層12、18の形成方法は、特には限定されず、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法、塗工法、印刷法などを用いることができる。第1の透明導電層12、18をパターニングする方法としては、例えばフォトリソグラフィー法が挙げられる。
なお、第2の透明層17上に第2の高屈折率層および第2の低屈折率層が備えられている場合、第2の低屈折率層上にパターニングされた第2の透明導電層を設けられていてもよい。第2の透明導電層は、第1の透明導電層12と同様の構成(膜厚、配置等)となっていることが好ましい。また、第2の透明導電層51は第1の透明導電層12と同様の材料から構成することが可能である。
〔タッチパネルセンサ〕
導電性フィルム10、30は、例えば、タッチパネルセンサに組み込んで使用することができる。図5は本実施形態に係る導電性フィルムを組み込んだタッチパネルセンサの概略構成図であり、図6は本実施形態に係るタッチパネルセンサのセンサ部分の平面図である。図7は本実施形態に係る導電性フィルムを組み込んだ他のタッチパネルセンサの概略構成図である。
図5に示されるタッチパネルセンサ40は、導電性フィルム10と導電性フィルム30を積層した構造を有している。導電性フィルム10と導電性フィルム30との間には透明粘着層41が設けられており、また導電性フィルム10上には透明粘着層42が設けられている。すなわち、導電性フィルム10と導電性フィルム30とは透明粘着層41によって貼り付けられており、またタッチパネルセンサ40は透明粘着層42によって他の部材と貼り付け可能となっている。
導電性フィルム10の第1の透明導電層12は、タッチパネルセンサ40における上部電極層として機能するものであり、導電性フィルム30の第1の透明導電層18は、タッチパネルセンサ40における下部電極層として機能するものである。
図6に示されるように、タッチパネルセンサ40の法線方向から観察した場合(すなわち、平面視において)、センサ部12Aは、多数のセンサ部18Aと交差している。そして、図6に示されるように、センサ部12Aの膨出部12Cは、センサ部12A上において、隣り合う二つのセンサ部18A間に配置されている。同様に、タッチパネルセンサ40の法線方向から観察した場合、センサ部18Aは、多数のセンサ部12Aと交差している。そして、センサ部18Aの膨出部18Cも、センサ部18A上において、隣り合う二つのセンサ部12A間に配置されている。さらに、本実施形態においては、センサ部12Aの膨出部12Cと、センサ部18Aの膨出部18Cとは、タッチパネルセンサ40の法線方向から観察した場合に重ならないように配置されている。つまり、タッチパネルセンサ40の法線方向から観察した場合、センサ部12Aとセンサ部18Aとは、ライン部12B、18Bのみにおいて交わっている。
導電性フィルム30は、他の態様のタッチパネルセンサに組み込まれてもよい。図7に示されるタッチパネルセンサ50は、導電性フィルム30と、導電性フィルム30の第1の透明導電層18上に設けられ、パターニングされた第2の透明導電層51と、第1の透明導電層18と第2の透明導電層51とを貼り付けるための透明粘着層52とを備えている。第2の透明導電層51は、ガラス板53の一方の面に形成されたものであり、第2の透明導電層51とガラス板53とは一体化している。
第1の透明導電層18は、タッチパネルセンサ50における下部電極層として機能するものであり、第2の透明導電層51は、タッチパネルセンサ50における上部電極層として機能するものである。
<第2の透明導電層>
第2の透明導電層51は、第1の透明導電層12と同様の構成(膜厚、配置等)となっていることが好ましい。また、第2の透明導電層51は第1の透明導電層12と同様の材料から構成することが可能である。
<透明粘着層>
透明粘着層41、42、52としては、公知の感圧接着層や粘着シートが挙げられる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係る中間基材フィルムおよび導電性フィルムについて、図面を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と重複する内容については、特記しない限り、省略するものとする。図8は本実施形態に係る導電性フィルムの概略構成図であり、図9は本実施形態に係る他の導電性フィルムの概略構成図である。
<<導電性フィルムおよび中間基材フィルム>>
図8に示される導電性フィルム60は、中間基材フィルム61と、中間基材フィルム61に積層された第1の透明導電層12とを備えている。図9に示される導電性フィルム70は、中間基材フィルム71と、中間基材フィルム71に積層された第1の透明導電層12とを備えている。
図8に示される中間基材フィルム61は、透明基材13と、透明基材13の一方の面上に積層された第1の高屈折率層62と、第1の高屈折率層62上に積層され、第1の高屈折率層62よりも低い屈折率を有する第1の低屈折率層63と、透明基材13の他方の面上に積層された第2の透明層17とを備えている。中間基材フィルム61においては、透明基材13と第1の高屈折率層62との間に第1の透明層は設けられていない。中間基材フィルム61は、第2の透明層17を備えているが、第2の透明層17を備えていなくてもよい。
図9に示される中間基材フィルム71は、透明基材13と、透明基材13の一方の面上に積層された第1の高屈折率層62と、第1の高屈折率層62上に積層され、第1の高屈折率層62よりも低い屈折率を有する第1の低屈折率層63と、光透過性基材11の他方の面上に積層された第2の低屈折率層72とを備えている。中間基材フィルム70においては、透明基材13と第1の高屈折率層62との間に第1の透明層は設けられておらず、また透明基材13と第2の低屈折率層72との間に第2の透明層は設けられていない。
中間基材フィルム61、71においては、それぞれ、第1の低屈折率層63側から測定した波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率において、波長300nm以上500nm以下の領域に分光反射率の極大値が存在している。
本実施形態においても、第1の低屈折率層63側から測定した波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率において、波長300nm以上500nm以下の領域に分光反射率の極大値が存在しているので、第1の実施形態と同様の理由から、透明導電層存在領域60A、70Aにおける波長300nm以上450nm未満の光の反射率と、第1の透明導電層12が存在せずに第1の低屈折率層63が露出している透明導電層非存在領域60B、70Bにおける波長300nm以上450nm未満の光の反射率との差を小さくすることができる。したがって、透明導電層存在領域60A、70Aにおける反射光のb*値と透明導電層非存在領域60B、70Bにおける反射光のb*値との差を小さくすることができるので、透明導電層存在領域60A、70Aの青味が透明導電層非存在領域60B、70Bと比べて際立つことを抑制できる。これにより、第1の透明導電層12の形状を不可視化することができる。
<第1の高屈折率層>
第1の高屈折率層62は、膜厚以外、上記第1の実施形態で説明した第1の高屈折率層15と同様の構成となっている。第1の高屈折率層62の膜厚は、それぞれ0.5μm以上10μm以下となっている。第1の高屈折率層62の膜厚を0.5μm以上とすることによって、光透過性基材11と第1の高屈折率層62との間に第1の透明層を設けなくとも中間基材フィルム10と同様の硬度を得ることができる。また、第1の高屈折率層62の膜厚を10μm以下とすることによって、ロールツーロールでの中間基材フィルムの生産時に発生する高屈折率層の割れを抑制できる。
第1の高屈折率層62の膜厚の下限は、1.0μm以上であることがより好ましく、第1の高屈折率層62の膜厚の上限は、5.0μm以下であることがより好ましい。
<第1の低屈折率層および第2の低屈折率層>
第1の低屈折率層63および第2の低屈折率層72は、第1の低屈折率層16と同様であるので、説明を省略するものとする。
<<タッチパネルセンサ>>
導電性フィルム60、70を、図5および図7に示されるタッチパネルセンサ40、50と同様の構造のタッチパネルセンサに組み込むことができる。ここで、タッチパネルセンサは、画像を表示するための表示パネル(図示せず)よりも観察者側に配置されるが、導電性フィルム70を有するタッチパネルセンサにおいては、第2の低屈折率層72の表面がタッチパネルセンサにおける表示パネル側の面となるように導電性フィルム70が配置される。この場合、表示パネルと第2の低屈折率層72とが空気層(エアギャップ)を介して離間するように、端部において粘着剤によって表示パネルと第2の低屈折率層が貼り付けられている。これにより、第2の低屈折率層72による反射防止機能が発揮される。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの記載に限定されない。
<透明層用組成物の調製>
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、透明層用組成物を得た。
(透明層用組成物)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):50質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア184」):4質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):100質量部
<高屈折率層用組成物の調製>
下記に示す組成となるように各成分を配合して、高屈折率層用組成物を得た。
(高屈折率層用組成物1)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):14質量部
・酸化ジルコニウム微粒子分散液(平均粒径10〜15nmの酸化ジルコニウム微粒子をメチルイソブチルケトンに分散させた分散液(固形分32.5%)):69質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア127」):1.0質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):1000質量部
(高屈折率層用組成物2)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):11質量部
・酸化ジルコニウム微粒子分散液(平均粒径10〜15nmの酸化ジルコニウム微粒子をメチルイソブチルケトンに分散させた分散液(固形分32.5%)):75質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア127」):0.8質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):1000質量部
(高屈折率層用組成物3)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):16質量部
・酸化ジルコニウム微粒子分散液(平均粒径10〜15nmの酸化ジルコニウム微粒子をメチルイソブチルケトンに分散させた分散液(固形分32.5%)):62質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア127」):1質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):1000質量部
(高屈折率層用組成物4)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):19質量部
・酸化ジルコニウム微粒子分散液(平均粒径10〜15nmの酸化ジルコニウム微粒子をメチルイソブチルケトンに分散させた分散液(固形分32.5%)):50質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア127」):1質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):1000質量部
<低屈折率層用組成物の調製>
下記に示す組成となるように各成分を配合して、低屈折率層用組成物を得た。
(低屈折率層用組成物)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):3.5質量部
・中実シリカ微粒子分散液(平均粒径10〜15nmの中実シリカ微粒子をメチルイソブチルケトンに分散させた分散液(固形分30%)):21.7質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア127」):0.7質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):1000質量部
<実施例1>
透明基材としての厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート基材(製品名「TA010」、東洋紡績社製)を準備し、ポリエチレンテレフタレート基材の片面に、透明層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が300mJ/cmになるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚が2μmの第2の透明層を形成した。次いで、ポリエチレンテレフタレート基材を反転させ、ポリエチレンテレフタレート基材の他方の面に、上記と同様の透明層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が150mJ/cmになるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚が2μmの第1の透明層を形成して、ポリエチレンテレフタレート基材の両面に透明層を形成した。次いで、ポリエチレンテレフタレート基材の他方の面に形成された第1の透明層上に、高屈折率層用組成物1を塗布し、塗膜を形成した。そして、形成した塗膜を、70℃で30秒間乾燥させた後、積算光量150mJ/cmで紫外線照射を行って硬化させて、膜厚が50nmの高屈折率層を形成した。次いで、高屈折率層上に、低屈折率層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。そして、形成した塗膜を、70℃で30秒間乾燥させた後、積算光量150mJ/cmで紫外線照射を行って硬化させて、膜厚が20nmの低屈折率層を形成した。これにより、中間基材フィルムを作製した。
中間基材フィルムを作製した後、低屈折率層の表面にスパッタリング法により膜厚が30nmのスズドープ酸化インジウム(ITO)層を形成した。ITO層を形成した後、ITO層を150℃で30分間加熱してITO層を結晶化させた。その後、フォトリソグラフィー技術を利用して、ITO層をパターニングした。これにより、ITO層が存在しているITO層存在領域と、ITO層が存在しておらず、低屈折率層が露出したITO層非存在領域とを有する実施例1に係る導電性フィルムを作製した。実施例1の第1の透明層、第2の透明層、高屈折率層、低屈折率層、ITO層の波長589nmでの屈折率をエリプソメータ(エリプソメータUVISEL 株式会社堀場製作所製)でそれぞれ測定したところ、第1の透明層および第2の透明層の屈折率は1.52であり、高屈折率層の屈折率は1.66であり、低屈折率層の屈折率は1.48であり、ITO層の屈折率は2.00であった。
<実施例2>
実施例2においては、高屈折率層用組成物1に代えて高屈折率層用組成物2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。実施例2の高屈折率層の波長589nmでの屈折率をエリプソメータ(エリプソメータUVISEL 株式会社堀場製作所製)で測定したところ、屈折率は1.69であった。
<実施例3>
実施例3においては、高屈折率層用組成物1に代えて高屈折率層用組成物3を用い、かつITO層の膜厚を20nmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。実施例3の高屈折率層の波長589nmでの屈折率をエリプソメータ(エリプソメータUVISEL 株式会社堀場製作所製)で測定したところ、屈折率は1.63であった。
<実施例4>
実施例4においては、高屈折率層の膜厚を60nmにしたこと以外は、実施例3と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
<比較例1>
比較例1においては、低屈折率層の膜厚を40nmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
<比較例2>
比較例2においては、高屈折率層用組成物1に代えて高屈折率層用組成物2を用い、かつ低屈折率層の膜厚を40nmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
<比較例3>
比較例3においては、高屈折率層用組成物1に代えて高屈折率層用組成物4を用い、かつ高屈折率層の膜厚を70nmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。比較例3の高屈折率層の波長589nmでの屈折率をエリプソメータ(エリプソメータUVISEL 株式会社堀場製作所製)で測定したところ、屈折率は1.60であった。
<比較例4>
比較例4においては、高屈折率層の膜厚を80nmにしたこと以外は、比較例3と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
<抵抗値測定>
実施例および比較例に係る導電性フィルムにおける透明導電層の抵抗値を、低抵抗率計(製品名:ロレスタ−AX MCP−T370、三菱化学アナリテック社製)を用いて、測定した。
<中間基材フィルムの分光反射率>
実施例及び比較例に係るITO層を形成する前の中間基材フィルムにおいて、以下のようにして、分光反射率を測定した。まず、第2の透明層におけるポリエチレンテレフタレート基材側の面とは反対側の面に、黒ビニールテープ(ヤマトビニールテープNo200−38−21 38mm幅)を貼った後、入射角度を5°として低屈折率層側から各中間基材フィルムに少なくとも波長300nm以上700nm以下の領域において連続スペクトルを有する光を照射し、正反射方向の反射光から、中間基材フィルムの分光反射率を測定した。具体的には、分光反射率は、分光光度計(UV−3100 島津製作所社製)を用いて波長300nm以上700nm以下の領域の光に対して測定された。得られた分光反射率は、UVProbeソフトを用いて、デ−タ演算からデータ変換し、微分変換方法で、平滑化のデルタラムダ40.000を2回処理することによりスムージングされた。このスムージングされた分光反射率から波長300nm以上700nm以下の領域における反射率の極大値を求め、そのときの波長(λLMAX)を求めた。また、同様に、このスムージングされた分光反射率から波長300nm以上700nm以下の領域における反射率の最大値を求め、そのときの波長(λMAX)を求めた。
<ITO層の視認性評価>
実施例および比較例で得られた導電性フィルムをITO層側が上側となるように3波長蛍光ランプ下に置き、ITO層側から目視によりITO層の視認性評価を行った。評価基準は以下の通りとした。
○:ITO層の形状が視認されなかった、またはほぼ視認されなかった。
×:ITO層の形状が視認された。
<反射光の明度L*、色座標a*、色座標b*、および色差ΔE*ab>
実施例および比較例で得られた導電性フィルムにおいて、以下のようにして、ITO層存在領域の反射光およびITO層非存在領域の反射光からL***表色系の明度L*、色座標a*、色座標b*をそれぞれ求めるとともに、ITO層存在領域の反射光とITO層非存在領域の反射光との色差ΔE*abを求めた。まず、第2の透明層におけるポリエチレンテレフタレート基材側の面とは反対側の面に、黒ビニールテープ(ヤマトビニールテープNo200−38−21 38mm幅)を貼った後、入射角度を5°としてITO層側から各導電性フィルムのITO層存在領域および低屈折率層側から各導電性フィルムのITO層非存在領域のそれぞれに少なくとも波長380nm以上780nm以下の領域において連続スペクトルを有する光を照射し、それぞれの正反射方向の反射光からL***表色系の明度L*、色座標a*、色座標b*をそれぞれ求めた。なお、ITO層存在領域での反射光のL***表色系の明度L*、色座標a*、および色座標b*をそれぞれ、明度L* 、色座標a* 、および色座標b* とし、ITO非存在領域での反射光の明度L*、色座標a*、および色座標b*をそれぞれ、明度L* 、色座標a* 、および色座標b* とした。また、求められた明度L* 、L* 、色座標a* 、a* 、色座標b* 、b* から│L* −L* │、│a* −a* │、│b* −b* │およびΔE*abを求めた。明度L* 、L* 、色座標a* 、a* 、色座標b* 、b* および色差ΔE*abは、分光光度計(UV−3100(MPC−3100:5°正反射測定装置設置タイプ) 島津製作所社製)を用いて算出された。
<透過光の明度L*、色座標a*、色座標b*、および色差ΔE*ab>
実施例および比較例で得られた導電性フィルムにおいて、以下のようにして、ITO層存在領域の透過光およびITO層非存在領域の透過光からL***表色系の明度L*、色座標a*、色座標b*をそれぞれ求めるとともにITO層存在領域の透過光とITO層非存在領域の透過光との色差ΔE*abを求めた。入射角度を0°として第2の透明層側から各導電性フィルムのITO層存在領域およびITO層非存在領域のそれぞれに少なくとも波長380nm以上780nm以下の領域において連続スペクトルを有する光を照射し、それぞれの透過光からL***表色系の明度L*、色座標a*、色座標b*をそれぞれ求めた。なお、ITO層存在領域での透過光のL***表色系の明度L*、色座標a*、および色座標b*をそれぞれ、明度L* 、色座標a* 、および色座標b* とし、ITO非存在領域での透過光の明度L*、色座標a*、および色座標b*をそれぞれ、明度L* 、色座標a* 、および色座標b* とした。また、求められた明度L* 、L* 、色座標a* 、a* 、色座標b* 、b* から│L* −L* │、│a* −a* │、│b* −b* │およびΔE*abを求めた。明度L* 、L* 、色座標a* 、a* 、色座標b* 、b* および色差ΔE*abは、分光光度計(UV−3100 島津製作所社製)を用いて算出された。
以下、結果を表1〜表6に示す。
Figure 0005907218
Figure 0005907218
Figure 0005907218
Figure 0005907218
Figure 0005907218
Figure 0005907218
表4に示されるように、比較例1〜4に係る導電性フィルムにおいては、λLMAXが300nm以上500nm以下の波長領域内に存在していない中間基材フィルムを用いていたので、ITO層の形状が視認された。これは、比較例1〜4で用いられた中間基材フィルムにおいては、λLMAXが300nm以上500nm以下の波長領域内に存在していない分、中間基材フィルム(ITO層非存在領域)における波長300nm以上450nm未満の領域の光反射率が低く、このため、ITO層存在領域における波長300nm以上450nm未満の領域の光反射率と、ITO層非存在領域における波長300nm以上450nm未満の領域の光反射率との差が大きくなっていたことが原因であると考えられる。これに対し、表4に示されるように、実施例1〜4に係る導電性フィルムにおいては、λLMAXが300nm以上500nm以下の波長領域内に存在している中間基材フィルムを用いていたので、ITO層の形状が視認されなかった、またはITO層の形状がほぼ視認されなかった。また、表4から、実施例1〜4で用いられた中間基材フィルムおいては、λLMAXは、λMAXと同じ値であることが確認された。
10、30、60、70…導電性フィルム
11、61、71…中間基材フィルム
12、18…第1の透明導電層
13…透明基材
14…第1の透明層
15、62…第1の高屈折率層
16、63…第1の低屈折率層
17…第2の透明層
40、50…タッチパネルセンサ

Claims (10)

  1. パターニングされた透明導電層を支持するためのタッチパネル用中間基材フィルムであって、
    透明基材と、
    前記透明基材の一方の面上に積層された高屈折率層と、
    前記高屈折率層上に積層され、かつ前記高屈折率層よりも低い屈折率を有する低屈折率層とを備え、
    前記中間基材フィルムにおける低屈折率層側から測定した波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率において、波長300nm以上500nm以下の領域に前記分光反射率の極大値が存在する、中間基材フィルム。
  2. 前記極大値が、前記波長300nm以上700nm以下の領域の分光反射率の最大値である、請求項1に記載の中間基材フィルム。
  3. 前記高屈折率層の膜厚と前記低屈折率層の膜厚との比が1:1〜5:1である、請求項1に記載の中間基材フィルム。
  4. 前記高屈折率層の屈折率が、1.50以上2.00以下である、請求項1に記載の中間基材フィルム。
  5. 前記透明基材と前記高屈折率層との間に、透明層をさらに備える、請求項1に記載の中間基材フィルム。
  6. 前記透明層と前記高屈折率層との屈折率差が0.06以上0.20以下であり、かつ前記透明層と前記低屈折率層との屈折率差が0.01以上0.18以下である、請求項5に記載の中間基材フィルム。
  7. 前記中間基材フィルムにおける前記低屈折率層側から測定した波長500nmの光の反射率と、前記中間基材フィルムにおける前記低屈折率層側から測定した波長300nmの光の反射率との差が2%以下である、請求項1に記載の中間基材フィルム。
  8. 請求項1に記載の中間基材フィルムと、
    前記中間基材フィルム上に積層され、かつパターニングされた透明導電層と
    を備える、導電性フィルム。
  9. 前記透明導電層の膜厚が15nm以上である、請求項に記載の導電性フィルム。
  10. 上部電極層と、前記上部電極層と所定の間隔を置いて配置された下部電極層とを備えるタッチパネルセンサであって、
    請求項に記載の導電性フィルムを備え、前記導電性フィルムの前記透明導電層が前記上部電極層または前記下部電極層として機能する、タッチパネルセンサ。
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