JP2015227934A - 反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置 - Google Patents
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反射防止フィルム10は、透明基材11と、透明基材11上に設けられたハードコート層12と、ハードコート層12上に設けられた高屈折率層13と、高屈折率層13上に設けられた低屈折率層14とを備えている。本実施形態の反射防止フィルム10は、高屈折率層13を備えているが、高屈折率層13を備えなくともよい。ただし、優れた耐擦傷性や防汚性を得る観点から、高屈折率層13を備えていることが好ましい。
透明基材11としては、光透過性を有すれば特に限定されないが、例えば、セルロースアシレート基材、シクロオレフィンポリマー基材、ポリカーボネート基材、アクリレート系ポリマー基材、ポリエステル基材、またはガラス基材が挙げられる。
ハードコート層12は、JIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験(4.9N荷重)で「H」以上の硬度を有する層である。鉛筆硬度を「H」以上とすることにより、ハードコート層12の硬さを低屈折率層14の表面14Aに十分に反映させることができ、耐久性を向上させることができる。なお、ハードコート層12上に形成する高屈折率層との密着性、靱性およびカールの防止の観点から、ハードコート層12の表面の鉛筆硬度の上限は4H程度程とすることが好ましい。
樹脂は、硬化性樹脂前駆体の硬化物(重合物、架橋物)を含むものである。本明細書における「硬化性樹脂前駆体」とは、樹脂前駆体が光硬化性や熱硬化性を有し、光硬化または熱硬化によって樹脂となる樹脂前駆体を意味する。樹脂は、硬化性樹脂前駆体の硬化物の他、溶剤乾燥型樹脂を含んでいてもよい。光硬化性を有する光硬化性樹脂前駆体は、光重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。本明細書における、「光重合性官能基」とは、光照射により重合反応し得る官能基である。光重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合が挙げられる。なお、本明細書における「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。また、光硬化性樹脂前駆体を硬化させる際に照射される光としては、可視光線、並びに紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線のような電離放射線が挙げられる。熱硬化性を有する熱硬化性樹脂前駆体は、熱硬化性官能基を少なくとも1つ有するものである。
光重合性モノマーは、重量平均分子量が1000未満のものである。光重合性モノマーとしては、光重合性官能基を2つ(すなわち、2官能)以上有する多官能モノマーが好ましい。
光重合性オリゴマーは、重量平均分子量が1000以上10000未満のものである。光重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましい。多官能オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、 ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ポリマーは、重量平均分子量が10000以上のものであり、重量平均分子量としては10000以上80000以下が好ましく、10000以上40000以下がより好ましい。重量平均分子量が80000を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる光学積層体の外観が悪化するおそれがある。上記多官能ポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
微粒子は、無機微粒子、有機微粒子、またはこれらの混合物であってもよい。無機微粒子としては、例えば、シリカ(SiO2)微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、酸化スズ微粒子、アンチモンドープ酸化スズ(略称;ATO)微粒子、酸化亜鉛微粒子等の無機酸化物微粒子が挙げられる。
溶剤としては、例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME、エチレングリコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘプタノン、ジエチルケトン等)、エーテル類(1,4−ジオキサン、ジオキソラン、ジイソプロピルエーテルジオキサン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合物であってもよい。
レベリング剤としては、特に限定されないが、後述するように防汚性を高める観点から光重合性官能基を有さない非重合性フッ素含有化合物が好ましい。非重合性フッ素含有化合物の中でも、重量平均分子量が30,000〜40,000の化合物が好ましい。このような非重合性フッ素含有化合物の市販品としては、例えば、DIC社製のF568やF477が挙げられる。
重合開始剤は、光照射により分解されて、ラジカルを発生して光硬化性樹脂前駆体の重合(架橋)を開始または進行させる成分である。
高屈折率層13は、ハードコート層12の屈折率よりも高い屈折率を有する層である。具体的には、高屈折率層13の屈折率は、1.50以上2.00以下であってもよい。高屈折率層13の屈折率の下限は、1.60以上であってもよく、高屈折率層13の屈折率の上限は、1.75以下であってもよい。高屈折率層13の屈折率は、上記ハードコート層12の屈折率と同様の方法によって測定することができる。ハードコート層12と高屈折率層13との屈折率差は、0.05以上0.25以下であってもよい。
高屈折率層13を構成する高屈折率微粒子としては、金属酸化物微粒子が挙げられる。金属酸化物微粒子としては、具体的には、例えば、酸化チタン(TiO2、屈折率:2.3〜2.7)、酸化ニオブ(Nb2O5、屈折率:2.33)、酸化ジルコニウム(ZrO2、屈折率:2.10)、酸化アンチモン(Sb2O5、屈折率:2.04)、酸化スズ(SnO2、屈折率:2.00)、スズドープ酸化インジウム(ITO、屈折率:1.95〜2.00)、酸化セリウム(CeO2、屈折率:1.95)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO、屈折率:1.90〜2.00)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO、屈折率:1.90〜2.00)、アンチモン酸亜鉛(ZnSb2O6、屈折率:1.90〜2.00)、酸化亜鉛(ZnO、屈折率:1.90)、酸化イットリウム(Y2O3、屈折率:1.87)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO、屈折率:1.75〜1.85)、リンドープ酸化スズ(PTO、屈折率:1.75〜1.85)、等が挙げられる。これらの中でも、屈折率の観点から、酸化ジルコニウムが好ましい。
高屈折率層13を構成するバインダ樹脂は特に制限されることがなく、熱可塑性樹脂を用いることもできるが、表面硬度を高くする観点から、熱硬化性樹脂前駆体及び/又は光硬化性樹脂前駆体等の硬化物(重合物、架橋物)であるものが好ましく、中でも光硬化性樹脂前駆体の硬化物であるものがより好ましい。
高屈折率層用組成物に用いる溶剤としては、ハードコート層で述べた溶剤と同様のものを用いることができる。
レベリング剤としては、ハードコート層で述べたレベリング剤と同様のものを用いることができる。
低屈折率層13は、ハードコート層12の屈折率よりも低い屈折率を有する層である。具体的には、低屈折率層14の屈折率は、1.20以上1.50以下であってもよい。低屈折率層14の屈折率の上限は、1.49以下であってもよく、1.32以下であってもよい。低屈折率層14の屈折率は、上記ハードコート層12の屈折率と同様の方法によって測定することができる。高屈折率層13と低屈折率層14との屈折率差は、0.10以上0.35以下であってもよい。
低屈折率層14を構成する中空シリカ微粒子は、65nm以上85nm以下の平均一次粒径を有する。中空シリカ微粒子の平均一次粒径は、例えば、断面電子顕微鏡(TEM、STEM等の透過型電子顕微鏡で倍率が5万倍以上のものが好ましい)の画像から、画像処理ソフトウェアを用いて求めることができる。また、断面電子顕微鏡(TEM、STEM等の透過型電子顕微鏡で倍率が5万倍以上のものが好ましい)の画像を用い、縮尺を考慮し、手動にて平均値を算出することによって中空シリカ微粒子の平均一次粒径を求めてもよい。この場合、1画像の中で中空シリカ微粒子のうち大きさが大きい方から10個の中空シリカ微粒子を選び、これを5画像分行い、合計50個の中空シリカ微粒子から平均値を算出する。また、中空シリカ微粒子が単体で存在する場合、すなわち中空シリカ微粒子が低屈折率層や低屈折率層用組成物に組み込まれる前の段階であれば、中空シリカ微粒子の平均一次粒径はレーザー散乱法によって測定することができる。レーザー散乱法による測定結果と断面電子顕微鏡の画像からの算出結果はほぼ等しくなる。中空シリカ微粒子の平均一次粒径の下限は68nm以上であってもよく、また70nm以上であってもよい。中空シリカ微粒子の平均一次粒径の上限は82nm以下であってもよく、80nm以下であってもよい。中空シリカ微粒子の平均一次粒径を65nm以上85nm以下としたのは、中空シリカ微粒子の平均一次粒径が65nm未満であると、低反射率化を実現した場合に、良好な耐スチールウール性および防汚性が得られないからであり、また中空シリカ微粒子の平均一次粒径が85nmを超えると、中空シリカ微粒子の空隙比率が大きくなるので、所望の硬度が得られないおそれがあり、また低屈折率層の膜厚が100nm程度の場合には、中空シリカ微粒子の一部が低屈折率層から突き出てしまい、低屈折率層が白濁するおそれがあり、また耐スチールウール試験時に、スチールウールが低屈折率層から突き出た中空シリカ微粒子に引っ掛かり、傷が生じてしまうおそれがあるからである。
低屈折率層14を構成するバインダ樹脂としては、高屈折率層13を構成するバインダ樹脂と同様のものが挙げられる。ただし、バインダ樹脂は、フッ素樹脂やオルガノポリシロキサン等の屈折率の低い樹脂であってもよい。
低屈折率層14を構成する表面改質剤は、少なくとも低屈折率層14の表面14Aに存在している。表面改質剤が低屈折率層の表面に存在しているか否かは、X線光電子分光分析装置(XPS)によって確認できる。表面改質剤は、低屈折率層の表面の他、低屈折率層の内部に存在していてもよい。表面改質剤は、低屈折率層の表面の耐スチールウール性を向上させるためのケイ素含有化合物と、低屈折率層の表面の防汚性を向上させるためのフッ素含有化合物とを含んでいる。
低屈折率層の表面からのケイ素含有化合物の脱離を抑制する観点から、ケイ素含有化合物は、低屈折率層の状態においては、バインダ樹脂と架橋していることが好ましい。ケイ素含有化合物をバインダ樹脂と架橋させるためには、ケイ素含有化合物として、光重合性官能基を有する架橋性ケイ素含有化合物を用いる。このような架橋性ケイ素含有化合物を用いることにより、低屈折率層用組成物の硬化時に架橋性ケイ素含有化合物とバインダ樹脂を構成する硬化性樹脂前駆体とが架橋して、バインダ樹脂と架橋したケイ素含有化合物が得られる。
低屈折率層の表面からのフッ素含有化合物の脱離を抑制する観点から、フッ素含有化合物は、低屈折率層の状態においては、バインダ樹脂と架橋していることが好ましい。フッ素含有化合物をバインダ樹脂と架橋させるためには、フッ素含有化合物として、光重合性官能基を有する架橋性フッ素含有化合物を用いる。このような架橋性フッ素含有化合物を用いることにより、低屈折率層用組成物の硬化時に架橋性フッ素含有化合物とバインダ樹脂を構成する硬化性樹脂前駆体とが架橋して、バインダ樹脂と架橋したフッ素含有化合物が得られる。
シリーズ、DIC社製のRS-71等が挙げられる。
低屈折率層用組成物に用いる溶剤としては、ハードコート層で述べた溶剤と同様のものを用いることができる。
反射防止フィルム10は、例えば、偏光板に組み込んで使用することができる。図2は本実施形態に係る反射防止フィルムを組み込んだ偏光板の概略構成図である。図2に示されるように偏光板20は、反射防止フィルム10と、偏光素子21と、保護フィルム22とを備えている。偏光素子21は、透明基材11におけるハードコート層12が形成されている面とは反対側の面に形成されている。保護フィルム22は、偏光素子21の反射防止フィルム10が設けられている面とは反対側の面に設けられている。保護フィルム22は位相差フィルムであってもよい。
反射防止フィルム10や偏光板20は、表示パネルに組み込んで使用することができる。図3は本実施形態に係る反射防止フィルムを組み込んだ表示パネルの一例である液晶パネルの概略構成図である。
反射防止フィルム10、偏光板20、液晶パネル30は、画像表示装置に組み込んで使用することができる。画像表示装置としては、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、タッチパネル、タブレットPC、電子ペーパー等が挙げられる。図4は本実施形態に係る反射防止フィルムを組み込んだ画像表示装置の一例である液晶ディスプレイの概略構成図である。
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、ハードコート層用組成物を得た。
(ハードコート層用組成物)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(製品名「KAYARAD DPHA」、日本化薬社製):100質量部
・重合開始剤(製品名「イルガキュア184」、BASFジャパン社製):4質量部
・レベリング剤(製品名「F568」、DIC社製):0.1質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):120質量部
下記に示す組成となるように各成分を配合して、高屈折率層用組成物を得た。
(高屈折率層用組成物1)
・五酸化アンチモン微粒子(平均一次粒径20nm):400質量部(固形分100%換算値)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(製品名「KAYARAD DPHA」、日本化薬社製):100質量部
・重合開始剤(製品名「イルガキュア184」、BASFジャパン社製):4質量部
・レベリング剤(製品名「F568」、DIC社製):15質量部(固形分100%換算)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):16000質量部
・五酸化アンチモン微粒子(平均一次粒径20nm):400質量部(固形分100%換算値)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(製品名「KAYARAD DPHA」、日本化薬社製):100質量部
・重合開始剤(製品名「イルガキュア184」、BASFジャパン社製):4質量部
・レベリング剤(製品名「F568」、DIC社製):7.5質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):16000質量部
下記に示す組成となるように各成分を配合して、低屈折率層用組成物を得た。
(低屈折率層用組成物1)
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径75nm):100質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):12質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):20質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径75nm):125質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):13.5質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):22.5質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径75nm):150質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):15質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):25質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径65nm):150質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):15質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):25質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径85nm):120質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):13.2質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):22質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径85nm):80質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):10.8質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):18質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径75nm):100質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「RS−55」、DIC社製):12質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):20質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径60nm):170質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):16.2質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):27質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径60nm):210質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):18.6質量部
・架橋性ケイ素化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):31質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径50nm):250質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):21質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):35質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
・中空シリカ微粒子(平均一次粒径90nm):110質量部(固形分100%換算値)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「KAYARAD PET−30」、日本化薬社製):20質量部
・フッ素含有ポリマー(製品名「オプスターJN35」、JSR社製):80質量部(固形分100%換算値)
・重合開始剤(製品名「イルガキュア127」、BASFジャパン社製):4質量部
・架橋性ケイ素含有化合物(製品名「X22−164E」、信越化学社製):12.6質量部
・架橋性フッ素含有化合物(製品名「オプツールDAC」、ダイキン社製):21質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):8000質量部
透明基材としての厚さ40μmのトリアセチルセルロース基材(製品名「KC4UAW」、コニカミノルタ社製)を準備し、トリアセチルセルロース基材の片面に、上記ハードコート用組成物を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、0.2m/sの流速で70℃の乾燥空気を15秒間流通させた後、さらに10m/sの流速で70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて積算光量が100mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、屈折率が1.52および膜厚が8μmのハードコート層を形成した。次いで、ハードコート層上に、上記高屈折率層用組成物1を塗布し、塗膜を形成した。そして、形成した塗膜を、40℃で1分間乾燥させた後、窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて、積算光量100mJ/cm2で紫外線照射を行って硬化させて、屈折率が1.63および膜厚が150nmの高屈折率層を形成した。次いで、高屈折率層上に、低屈折率層用組成物1を塗布し、塗膜を形成した。そして、形成した塗膜を、40℃で1分間乾燥させた後、窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて、積算光量100mJ/cm2で紫外線照射を行って硬化させて、屈折率が1.32および膜厚が100nmの低屈折率層を形成した。これにより、実施例1に係る反射防止フィルムを作製した。なお、各層の屈折率は、380nm〜780nmの波長領域における屈折率は一定とし、分光光度計により測定した反射スペクトルと、フレネルの式を用いた薄膜の光学モデルから算出したスペクトルとをフィッティングさせることにより求めた。実施例2〜8および比較例1〜4に係る反射防止フィルムにおける低屈折率層等の屈折率も実施例1と同様の方法によって求めた。
実施例2においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物2を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。実施例2に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.31であった。
実施例3においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物3を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。実施例3に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.29であった。
実施例4においては、高屈折率層用組成物1に代えて高屈折率層用組成物2を用いて高屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。
実施例5においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物4を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。実施例5に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.32であった。
実施例6においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物5を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。実施例6に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.29であった。
実施例7においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物6を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。実施例7に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.32であった。
実施例8においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物7を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。実施例8に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.32であった。
比較例1においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物8を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。比較例1に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.32であった。
比較例2においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物9を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。比較例2に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.29であった。
比較例3においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物10を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。比較例3に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.32であった。
比較例4においては、低屈折率層用組成物1に代えて低屈折率層用組成物11を用いて低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、反射防止フィルムを作製した。比較例4に係る反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は1.29であった。
実施例および比較例に係る反射防止フィルムについて、分光光度計(MPC3100、島津製作所株式会社製)を用いて、反射Y値を測定した。具体的には、それぞれのフィルムにおける低屈折率層の表面側から入射角度5度の光を照射し、それぞれのフィルムで反射された正反射方向の反射光を受光して、380nm〜780nmの波長範囲の反射率を測定し、その後、人間が目で感じる明度として換算するソフトウェア(例えば、MPC3100に内蔵されたソフトウェア)によって反射Y値を算出した。なお、反射Y値の測定は、トリアセチルセルロース基材におけるハードコート層が形成されている面とは反対側の面(裏面)に黒テープ(寺岡製作所製)を貼り付けた状態で行った。
実施例および比較例に係る反射防止フィルムの低屈折率層の表面を、スチールウール♯0000番(製品名「ボンスター」、日本スチールウール株式会社製)を用い、荷重を加えながら、速度100mm/秒で10往復擦った。そして、それぞれのトリアセチルセルロース基材におけるハードコート層が形成されている面とは反対側の面に黒いテープを貼り、傷の有無を3波長蛍光ランプ下での目視により確認し、傷が確認されなかった反射防止フィルムにおける耐スチールウール試験時の最大荷重を調べた。
指紋に対する防汚性評価
実施例および比較例に係る低屈折率層の表面(反射防止フィルムの表面)に、それぞれ、指紋を付着させた後、旭化成株式会社製のベンコットM−3で拭取り、拭取りやすさを目視にて確認した。評価基準は以下の通りとした。
◎:指紋が容易または比較的容易に拭取れた。
○:指紋を拭き取ることはできたが、容易ではなかった。
×:指紋を拭取ることができなかった。
10A…表面
11…透明基材
12…ハードコート層
13…高屈折率層
14…低屈折率層
14A…表面
20…偏光板
21…偏光素子
30…液晶表示パネル
40…画像表示装置
Claims (7)
- 透明基材と、前記透明基材上に設けられたハードコート層と、前記ハードコート層上に設けられ、かつ前記ハードコート層よりも屈折率が低い低屈折率層とを備える反射防止フィルムであって、
前記低屈折率層が、平均一次粒径が65nm以上85nm以下の中空シリカ微粒子と、バインダ樹脂と、少なくとも前記低屈折率層の表面に存在する表面改質剤とを含み、
前記表面改質剤が、ケイ素含有化合物とフッ素含有化合物とを含み、
前記低屈折率層側から測定した前記反射防止フィルムの反射Y値が0.3%未満であり、
前記低屈折率層の表面に対し、スチールウールを用いて荷重を加えながら10往復擦る耐スチールウール試験を行った場合、前記低屈折率層の前記表面に傷が確認されない最大荷重が200g/cm2以上である、反射防止フィルム。 - 前記低屈折率層の屈折率が1.20以上1.32以下である、請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記ケイ素含有化合物および/または前記フッ素含有化合物が前記バインダ樹脂と架橋している、請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記ハードコート層と前記低屈折率層との間に、前記ハードコート層よりも屈折率が高い高屈折率層をさらに設ける、請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 請求項1に記載の反射防止フィルムと、
前記反射防止フィルムの前記透明基材における前記ハードコート層が形成されている面とは反対側の面に形成された偏光素子とを備えることを特徴とする、偏光板。 - 画像表示装置であって、
表示素子と、
前記表示素子よりも観察者側に位置する請求項1に記載の反射防止フィルムと
を備え、
前記反射防止フィルムは、前記低屈折率層の前記表面が前記画像表示装置の観察者側の表面となるように配置される、画像表示装置。 - 画像表示装置であって、
表示素子と、
前記表示素子よりも観察者側に位置する請求項5に記載の偏光板と
を備え、
前記偏光板は、前記低屈折率層の前記表面が前記画像表示装置の観察者側の表面となるように配置される、画像表示装置。
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