JPWO2016063813A1 - 二次電池用電極およびこれを用いた二次電池 - Google Patents

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Abstract

温度が過度に上昇したときの安全性が高く、かつサイクル特性に優れる二次電池用電極およびこれに用いる二次電池を提供する。本発明は、マレイミド化合物と、導電材とを含む二次電池用電極であって、前記導電材が、カーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする二次電池用電極に関する。

Description

本発明は、二次電池用電極、これを用いた二次電池、およびこれらの製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池などの二次電池は、エネルギー密度が高い、自己放電が小さい、長期信頼性に優れている等の利点により、ノート型パソコンや携帯電話などにおいて実用化が進められている。さらに近年では、電子機器の高機能化に加え、電気自動車やハイブリット車等のモータ駆動の車両の市場の拡大、家庭用及び産業用蓄電システムの開発の加速により、容量やエネルギー密度をさらに向上させた、高性能の二次電池の開発が求められている。
しかし、高容量、高エネルギー密度の電池では、外部からの衝撃や過充電状態となった場合に電池の温度上昇が起こりやすくなる。特に、高容量、高エネルギー密度の正極活物質、例えばニッケルやコバルトを含む層状岩塩型構造の化合物などを含む電池は、熱分解時に放出されるエネルギーが大きくなる傾向にあるため、安全性に対する配慮がより必要になる。
高エネルギー密度の電池における安全性を高めるために、これまでにも種々の検討が行われており、特に電池の発熱については、電池の温度上昇時に電池の機能を停止する遮断機構が検討されている。例えば、特許文献1には、正極板と、負極板と、電極板の充放電表面の上に配置された断熱層を含み、リチウム電池の温度が上昇した時に導電率を下げることのできるリチウム電池が記載されている。特許文献2には、正極極板または負極極板の材料表面に熱作動保護膜が設けられ、リチウム電池の温度が熱作動保護膜の熱作動温度まで上昇すると、熱作動保護膜が架橋反応を行って熱暴走を阻止するリチウム電池が記載されている。特許文献3には、複数の電極材料層で形成され、少なくとも1つの該電極材料層に熱活性化材料を含む電極プレートを含み、リチウム電池の温度が上昇したときに熱活性化材料が活性化されて架橋反応がおこり、導電率を下げることができるリチウム電池が記載されている。これら特許文献1、2および3に記載の電池では、断熱層(特許文献1)、熱作動保護膜(特許文献2)および電極材料層(特許文献3)が、それぞれ、ビスマレイミドモノマーとバルビツール酸の反応によって形成された窒素含有ポリマーを含み、電池の温度上昇時には、当該ポリマーが架橋ポリマーに変換され、リチウムイオンの拡散を阻害して電池の伝導率を下げる機構となっている。すなわち、これらの電池は、ポリマーが有するマレイミド基の熱反応性を利用して、電池にシャットダウン機能を与えるものである。
特開2012−138359号公報 特開2010−157512号公報 特開2012−134149号公報
しかしながら、マレイミド基を有する樹脂化合物を含む電極を用いると、二次電池の抵抗が高くなり、十分なサイクル特性が得られないという問題があった。
本発明は以下の事項に関する。
マレイミド化合物と、導電材とを含む二次電池用電極であって、
前記導電材が、カーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする二次電池用電極。
本発明によれば、過度に高温の状態になったときに安全性が高く、かつ、サイクル特性に優れる二次電池を提供することができる。
本実施形態の二次電池の断面構造の一例である。 本発明の一実施形態に係る積層ラミネート型の二次電池の構造を示す模式的断面図である。 フィルム外装電池の基本的構造を示す分解斜視図である。 図3の電池の断面を模式的に示す断面図である。
<電極>
本実施形態の二次電池用電極(単に「電極」と記載することもある)は、マレイミド化合物と、導電材としてカーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種とを含む。なお、本明細書においては、カーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンから選ばれる導電材のことを「第1の導電材」と記載する。
本実施形態の電極は、マレイミド化合物と第1の導電材とを含み、好ましくは、電極活物質の表面がマレイミド化合物と第1の導電材により被覆されている。このマレイミド化合物と第1の導電材で被覆された電極活物質と、電極用結着剤とを含む電極活物質層が、集電体上に形成されて電極が構成される。マレイミド化合物と第1の導電材を含む電極は、正極および負極のどちらか一方または両方であってよいが、少なくとも正極であることが好ましい。本実施形態の電極を用いたリチウムイオン二次電池(以下、「電池」と記載することもある)は、サイクル特性に優れ、かつ、リチウムイオン二次電池が過充電等で高温になったときの安全性にも優れる。
本実施形態の電極においては、リチウムイオン二次電池が、高温(例えば80℃以上、好ましくは80〜280℃)に上昇したとき、マレイミド化合物のマレイミド基が反応して架橋形成がおこることにより、リチウムイオンの拡散・伝導が阻止(シャットダウン)され、二次電池の熱暴走を防ぐことができる。一方、マレイミド化合物を含むと導電率が低下して二次電池の抵抗が高くなるという問題があるが、本実施形態の電極は第1の導電材を含むことにより導電性の低下が抑制され、該電極を用いた電池はサイクル特性に優れる。本発明者は、マレイミド化合物を含む電極に、導電材として第1の導電材を用いると、特にサイクル特性および安全性に優れた電池を得ることができることを見出した。まず、本実施形態の電極に含まれるマレイミド化合物および第1の導電材について説明する。
(マレイミド化合物)
マレイミド化合物は、分子内にマレイミド基を少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されないが、マレイミド基を2個以上有することが好ましく、3個以上有することがより好ましい。分子内のマレイミド基の数が多いほど、二次電池の温度上昇時に架橋してネットワークを形成しやすくなる。
マレイミド化合物として、マレイミド基を有するマレイミドモノマー、マレイミドモノマーが重合したマレイミド樹脂化合物が挙げられるが、マレイミド樹脂化合物を含むことが好ましい。マレイミド樹脂化合物は、単独重合体であっても共重合体であってもよい。
マレイミドモノマーとしては、下記で詳述するマレイミド樹脂化合物の製造に用いられるモノマレイミドモノマー、ビスマレイミドモノマー、トリスマレイミドモノマー及び4官能以上のマルチマレイミドモノマーとして例示したものを挙げることができる。
マレイミド樹脂化合物の好ましい一態様として、高度に分岐した構造を有するハイパーブランチポリマーについて説明する。ハイパーブランチポリマーは、多数の末端マレイミド基を有することから、電池の温度上昇時に架橋してネットワークを形成し、活物質表面にリチウムイオンの拡散・伝導を防止する保護膜を形成し、優れたシャットダウン機能を発現することができる。このようなハイパーブランチポリマーの例としては、特開2010−24455号公報、特開20120−138359号公報に記載されるようなマレイミドモノマーとジオン化合物とが反応して得られるハイパーブランチポリマーが挙げられる。
ハイパーブランチポリマーを形成するためのマレイミドモノマーとしては、モノマレイミドモノマー、ビスマレイミドモノマー、トリスマレイミドモノマー及び4官能以上のマルチマレイミドモノマーを組合せて用いることができるが、少なくともビスマレイミドモノマーを含むことが好ましい。
ビスマレイミドモノマーとしては、例えば、下式(1)又は式(2)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2016063813
(式中、Rは−R−、−R−NH−R−、−C(O)−、−R−C(O)−R−、−R−C(O)−、−O−、−O−O−、−S−、−S−S−、−S(O)−、−R−S(O)−R−、−SO−、−(C)−、−R−(C)−R−、−R−(C)−O−、−(C)−(C)−、−R−(C)−(C)−R−、または−R−(C)−(C)−O−であり、Rは炭素数1〜8のアルキレン基であり、−(C)−はフェニレン基、−(C)−(C)−はビフェニレン基を表す。)
Figure 2016063813

(式中、Yは炭素数1〜8のアルキレン基、−C(O)−、−O−、−O−O−、−S−、−S−S−、−S(O)−、または−SO−であり、X、X、X、X、X、X、XおよびXはそれぞれ独立して、ハロゲン、水素、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のシクロアルキル基、または炭素数1〜8のシリルアルキル基である。)
ビスマレイミドモノマーの具体例としては、特に限定されるものではないが、N,N’−ビスマレイミド−4,4’−ジフェニルメタン、1,1’−(メチレンジ−4,1−フェニレン)ビスマレイミド、N,N’−(1,1’−ビフェニル−4,4’−ジイル)ビスマレイミド、N,N’−(4−メチル−1,3−フェニレン)ビスマレイミド、1,1’−(3,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジイル)ビスマレイミド、N,N’−エチレンジマレイミド、N,N’−(1,2−フェニレン)ジマレイミド、N,N’−(1,3−フェニレン)ジマレイミド、N,N’−チオジマレイミド、N,N’−ジチオジマレイミド、N,N’−ケトンジマレイミド、N,N’−メチレン−ビスマレイミド、ビスマレイミドメチルエーテル、1,2−ビス−(マレイミド)−1,2−エタンジオール、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテル−ビスマレイミド、または4,4’−ビス(マレイミド)−ジフェニルスルホン等を挙げることができる。
モノマレイミドモノマー、トリマレイミドモノマー、マルチマレイミドモノマーとしては、例えば、下記式(3)〜(6)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2016063813
(式中、Rはフェニル基、炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数5〜8のシクロアルキル基である)
Figure 2016063813
(式中、Rは、それぞれ独立に、フェニレン基、炭素数1〜8のアルキレン基、または炭素数5〜8のシクロアルキレン基である)
Figure 2016063813


(式中、Rは、それぞれ独立に、フェニレン基、炭素数1〜8のアルキレン基、または炭素数5〜8のシクロアルキレン基である)
Figure 2016063813
(式中、nは1〜1000であり、好ましくは1〜500であり、より好ましくは5〜200である。)
ビスマレイミドモノマーと、モノマレイミド、トリマレイミド及びまたはマルチマレイミドモノマーを併用する場合、ビスマレイミドモノマーがマレイミドモノマー全体の50〜100モル%であることが好ましく、50〜99モル%の範囲であることがより好ましい。
ジオン化合物としては、例えば、下式(7)〜(10)で表されるバルビツール酸又はその誘導体、及び、下式(11)で表されるアセチルアセトン又はその誘導体を挙げることができる。なお、本明細書において、ジオン化合物にはマレイミド基を有する化合物は含まれないものとする。
Figure 2016063813
(式中、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−CH、−C、−C、−CH(CH、−CHCH(CH、−CHCHCH(CH、または−CH(CH)CHCHCHである。)
なお、式中のR、R、RおよびRがいずれも水素である場合、式(7)及び(8)はバルビツール酸を表す。ジオン化合物としてバルビツール酸を含むことが好ましい。
Figure 2016063813
(式中、それぞれのRおよびR’は、脂肪族基、芳香族基、または複素環基である。)
式(11)において、脂肪族基としては炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基が挙げられる。芳香族基としてはフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、及びフェネチル基が挙げられる。複素環基としては、ヘテロ原子としてO、N、Sを有する4〜6員環の飽和複素環基または不飽和複素環基が挙げられる。
なお、RとR’がいずれもメチル基である場合、式(11)で表される化合物はアセチルアセトンである。
上記ビスマレイミドモノマーを含むマレイミドモノマーと、ジオン化合物とを、ブレンステッド塩基を含む溶媒中で重合させることによりハイパーブランチポリマーを形成することができる。
ジオン化合物とマレイミドモノマーのモル比(ジオン化合物:マレイミドモノマー)は、約1:20〜4:1である。より好適には、該モル比は、約1:5〜2:1であり、さらに好適には約1:3〜1:1である。
ブレンステッド塩基を含む溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ピロリドン、N−ドデシルピロリドン、またはこれらの組み合わせを用いることができる。また、上記ブレンステッド塩基に、他のブレンステッド中性溶媒例えばγ−ブチロラクトン(GBL)を加えてもよい。溶媒としてブレンステッド塩基を含むと反応温度を低く設定できる場合があり好ましい。
反応温度は、例えば20〜150℃であり、20〜100℃が好ましい。
なお、上記反応において、ジオンをバッチ方式で反応に添加することにより、ハイパーブランチポリマーの分岐度、重合度、構造等を調整することができる。
ハイパーブランチポリマーの分子量(質量平均分子量)は、特に限定されるものではないが、400〜100000の範囲であることが好ましく、800〜20000の範囲であることがより好ましく、1000〜10000の範囲であることがさらに好ましい。なお、本明細書において、質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用して、標準物質としての単分散分子量のポリスチレンを使用した検量線を用いて分子量を換算して求められる。
ハイパーブランチポリマーの分岐度(%)は、特に限定されるものでないが、30〜100%であることが好ましく、40〜90%であることがより好ましく、50〜80%であることがさらに好ましい。なお、ポリマーの分岐度は、ポリマーの末端部分の数をT、分岐している部分の数をD、分岐していない部分の数をLとしたとき、
(D+T)/(D+T+L)×100(%)
で表される。
ハイパーブランチポリマーは、1分子中3個以上の末端マレイミド基を有することが好ましい。
マレイミド樹脂化合物の別の態様として、例えば、ビスマレイミドとジアミンを反応させて得られるポリアミノビスマレイミドを挙げることができる。このようなマレイミド樹脂は、例えば質量平均分子量400から100000程度(より好ましくは800〜20000、さらに好ましくは100〜10000)のプレポリマーまたはプレポリマーから形成される樹脂の状態で活物質を被覆させてもよい。ポリアミノビスマレイミド樹脂は、電池の温度上昇時に架橋して保護膜を形成することができる。中でも、ビスマレイミド化合物と脂環式ジアミンとから形成されるプレポリマーは、ビスマレイミド化合物と直鎖脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンとから形成されるプレポリマーと比較して、溶剤溶解性に富み、また、硬化に長時間、高温度を必要としないため、本実施形態において好適に用いることができる。
このようなポリアミノビスマレイミドプレポリマーは、脂環式ジアミンとビスマレイミド化合物(脂環式ジアミン:ビスマレイミド=1:1.5〜3(モル比))を適当な反応溶媒中で混合し反応させることにより得ることができる。
ここで、ポリアミノビスマレイミドの製造に用いるビスマレイミド化合物は特に限定されず、上述のハイパーブランチポリマーの製造に於いて例示したビスマレイミドを用いることができる。脂環式ジアミンの例としては、4,4’−メチレンビスシクロヘキサンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルネンジアミン、3(4)、8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカンジアミン等が挙げられる。ビスマレイミド化合物及び脂環式ジアミンは、それぞれ、単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。
ポリアミノビスマレイミドプレポリマーを製造するときの反応溶媒は特に限定されず、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、塩化メチレン、メチルエチルケトン等を用いることができる。反応条件は適宜設定することができ、例えば10〜60℃で10分〜2時間とすることができる。
また、マレイミド樹脂化合物の別の一態様として、任意のポリマー構造に末端マレイミド基が導入された構造を有する化合物を挙げることもできる。末端マレイミド基を導入する位置は特に限定されず、ポリマー構造の分子鎖末端でもよいし、末端以外の内部であってもよい。
マレイミド樹脂化合物として、例えば、分子鎖末端にマレイミド基を有するポリマーが好ましい。分子鎖末端にマレイミド基を有するポリマーの例としては、例えば、下記式(13)で表される化合物を挙げることができる。
X(OR) (13)
(式(13)中、Xは多価アルコールから水酸基を除いた残基を表し、nは多価アルコールの水酸基数であり、Rはそれぞれ独立に分子鎖末端にマレイミド基を有する分子量100〜5000の部分構造を表す。)
式(13)中、Xで表される残基を与える多価アルコールとしては、2価以上のアルコール、シクロアルカンポリオール、糖アルコール及び糖等が挙げられる。
多価アルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの2価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオールなどの3価アルコール;ペンタエリスリトール、メチルグリコシド、ジグリセリンなどの4価アルコール;トリグリセリン、テトラグリセリンなどのポリグリセリン;ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールなどのポリペンタエリスリトール;テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノールなどのシクロアルカンポリオール;アドニトール、アラビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、タリトール、マルチトール、ズルシトールなどの糖アルコール;グルコース、マンノースグルコース、マンノース、フラクトース、ソルボース、スクロース、ラクトース、ラフィノース、セルロースなどの糖類が挙げられるがこれらに限定されない。
式(13)中、nは2〜20の整数である。後述する二次電池にシャットダウン機能を付与する用途においては、架橋形成の観点からnが3以上であることがより好ましい。すなわち、上記式(13)で表される分子鎖末端にマレイミド基を有するポリマーが分岐ポリマーであり、各分子鎖末端にマレイミド基を有することが好ましい。
式(13)中、Rは、任意のポリマー末端にマレイミド基が導入された構造を有する。ここで、ポリマー構造は特に限定されず用途にあわせて選択することができるが、例えば、分子量100〜5000のアクリル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリウレタン、エポキシ、アルキド、ポリエステル構造等が挙げられ、電解液との親和性をこれらの官能基密度で調整することが可能である。リチウムイオン電池の電解液としては、カーボネート類やエーテル類が広く用いられるため、これらとの親和性の高いポリエーテル、ポリカーボネート、ポリウレタン、およびポリエステル構造の何れかを部分構造として有することが好ましい。また、ポリマー構造とマレイミド基は連結基を介して結合していてもよく、連結基としては、例えば、−O−、−CO−、−CO−O−、−Y−、−O−Y−、−CO−Y−(ここで、Yは炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキレン基である)等が挙げられる。
上記式(13)中のRとしてポリエステル構造を有する分岐ポリマーは、例えば、特開2007−284643号公報等に記載されるように、3個以上の水酸基を有する化合物を用いてポリエステル樹脂をエステル交換することで得られる水酸基末端ポリエステル樹脂と、マレイミドカルボン酸と、を反応させることで得ることができる。
Rとしてポリエステル構造を有する分岐ポリマーの例としては、例えば、下記式(14)で表されるポリ乳酸から形成される化合物を挙げることができる。
Figure 2016063813
(式(14)中、
mは1〜10の整数であり、
Rは、それぞれ独立に、下記式:
Figure 2016063813
(式中、pは1〜50の整数であり、Yは炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキレン基である。)
上記任意のポリマー構造に末端マレイミド基が導入された構造を有する化合物の分子量(質量平均分子量)は、特に限定されるものではないが、400〜100000の範囲であることが好ましく、800〜20000の範囲であることがより好ましく、1000〜10000の範囲であることがさらに好ましい。
本実施形態において、マレイミド化合物は電極活物質(好ましくは正極活物質)の表面を被覆しており、電極活物質の表面積に対するマレイミド化合物の被覆率は、5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、30%以上がより好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましく、一方、98%以下が好ましく、95%以下がより好ましく、90%以下がさらに好ましい。特に、60〜95%が好ましく、70〜90%がより好ましい。マレイミド化合物の被覆率が上記範囲内であると、電池が過度に高温状態になったときマレイミド化合物の架橋反応によりリチウムイオンの移動を阻害するため好ましい。なお、マレイミド化合物の被覆率は、軽元素分析が可能なSEM−EDSによる窒素分子のマッピングをすることにより測定することができる。
なお、本実施形態において、電極活物質の表面を被覆するマレイミド化合物は、電極活物質の表面に直接接しているものに加え、第1の導電材を介して電極活物質の表面上に存在するものも含むものとする。
(第1の導電材)
第1の導電材は、カーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種である。これらは、炭素の6員環を有する平面状のグラフェンシートから形成された炭素材料であり、二次電池において導電助材として機能する。
カーボンナノチューブは、炭素の6員環を有する平面状のグラフェンシートを円筒状に形成した単層または同軸状の多層構造を有し、グラフェン面と繊維軸とが平行であっても平行でなくてもよい。本実施形態に用いるカーボンナノチューブは、多層のものが好ましく、2〜20層程度の多層のものがより好ましい。また、円筒状のカーボンナノチュ−ブの両端は、開放されていてもよいが、炭素の5員環又は7員環を含む半球状のフラーレン等で閉じられたものが好ましい。カーボンナノチューブの最外円筒の直径は、例えば、500nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、90nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがより好ましく、40nm以下であることがさらに好ましい。下限は、特に限定されないが、0.5nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。
カーボンナノチューブは、ラマン分光測定から得られる平均D/G比が0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましく、1.2以下であることが好ましく、1.1以下であることがより好ましく、1.0以下であることがより好ましく、0.6以下であることがより好ましく、0.4以下であることがさらに好ましい。ラマン分光測定により得られる平均D/G比が上記範囲内のカーボンナノチューブを用いることにより、これを含む電極を用いた電池の充放電サイクル特性の向上を図ることができる。D/G比が上記範囲内のカーボンナノチューブは欠陥が少なく、電子的に抵抗が低いためと考えられる。
ラマン分光測定は、カーボン材料の表面の結晶性を評価するのに用いられる手法の一つである。グラファイトのラマンバンドとしては、面内振動モードに対応するGバンド(1580〜1600cm−1付近)と面内の欠陥に由来したDバンド(1360cm−1付近)が観測される。これらのピーク強度をIG及びIDとすると、ピーク強度比ID/IGが低いほど黒鉛化度が高いことを意味する。カーボンナノチューブの円周面内振動モードに対応するGバンドのピーク強度IGと円周面内の欠陥に由来したDバンドのピーク強度IDの比ID/IG比(D/G比と称す。)は、主に熱処理温度で制御できることが知られており、比較的高い熱処理温度ではD/G比が小さく、低い熱処理温度ではD/G比が大きくなる。
上記ラマン分光測定による平均D/G比は、例えば、以下の測定方法により求めた値を採用することができる。電極活物質の投影画像の任意の50μm×50μmを測定面とし、ラマン分光の測定スポットサイズをφ1μmとし、1μmずつずらして測定面を複数箇所マッピング測定し、測定したラマン光からスポットごとにD/G比を算出し、その平均値を平均D/G比とする。スポットによってはカーボンナノチューブが存在せず、カーボンナノチューブ起因のラマンピークが測定されないが、そのスポットは平均算出からは除外する。
また、カーボンナノチューブ(好ましくはラマン分光測定によるD/G比が0.2以上1.2以下のカーボンナノチューブ)は、電極活物質の表面の表面積の10%以上95%以下の範囲を被覆していることが好ましく、40%以上80%以下がより好ましい。本明細書においては、電極活物質表面上でカーボンナノチューブに被覆されている割合を、カーボンナノチューブの「被覆率」として記載する。電極活物質上のカーボンナノチューブの被覆率が10%以上95%以下であると、マレイミド樹脂化合物で被覆された電極活物質を含む電極を用いた二次電池のサイクル特性を向上することができる。一方、被覆率が高すぎると、電極活物質間がカーボンナノチューブで埋められてしまったり、電極活物質間への電解液の浸透が不十分となってリチウムイオンの吸蔵放出が阻害されてしまったり、製造工程において、電極活物質層中への電解液の注入に長時間を要したりする場合がある。
D/G比が0.2以上1.2以下のカーボンナノチューブで被覆された電極活物質の表面の面積の測定方法は、平均D/G比の測定と同様に、正極活物質層の任意の測定面のスポットごとのD/G比を求め、D/G比が0.2以上1.2以下であるスポット数を、測定した総てのスポット数で除し、百分率で表示した被覆率として求めることができる。
なお、本実施形態において、電極活物質の表面を被覆するカーボンナノチューブは、電極活物質の表面に直接接しているものに加え、マレイミド化合物を介して電極活物質の表面上に存在するものも含むものとする。
カーボンナノチューブが電極活物質を被覆する被覆率は、カーボンナノチューブの種類とその添加量で制御することができる。カーボンナノチューブの電極活物質の被覆率は、カーボンナノチューブによって電極活物質の全面が被覆されると、カーボンナノチューブのD/G比の分布で決まる値に収束する。従って、被覆率を高めるには、D/G比が0.2以上1.2以下の分布幅の狭いカーボンナノチューブ材料を用いて、正極活物質層表面の全面を被覆すればよい。このように被覆率は、主にカーボンナノチューブのD/G比の分布とその添加量を変化させることで制御することができる。
上記カーボンナノチューブのアスペクト比は、特に限定されないが、100以上1000以下が好ましい。カーボンナノチューブのアスペクト比は、カーボンナノチューブの直径に対する長さの比である。カーボンナノチューブのアスペクト比が100以上であれば、カーボンナノチューブの電極活物質の被覆が容易となり、電極活物質同士を導通させることができ、1000以下であれば、電極活物質の被覆工程において作業性の低下を抑制することができ、また、分散性の低下を抑制し、スラリー作製時の高粘度化を抑制することができる。カーボンナノチューブのアスペクト比は、より好ましくは150以上、さらに好ましくは200以上であり、上限はより好ましくは950以下、より好ましくは900以下、さらに好ましくは700以下であり、200以上900以下であることが特に好ましい。
カーボンナノチューブの比表面積は40m2/g以上、2000m2/g以下が好ましい。一般的にカーボンナノチューブの直径と比表面積には、直径が小さくなると比表面積が大きくなるという関係がある。比表面積が2000m2/g以下であれば、カーボンナノチューブが電解液と反応してガスを発生させることを抑制できる。一方、比表面積が40m2/g以上であると、正極活物質の表面を効率よく被覆することができる。このようなカーボンナノチューブは、繊維状であるため、従来使用されていた比表面積が800m2/g〜1300m2/gのケッチェンブラックや、40m2/g〜100m2/gのアセチレンブラックやカーボンブラック等の粒子状の導電材と比較して、正極活物質層を効率よく被覆し、導電助材としても良好な特性を有する。
カーボンナノホーンは、単一では一枚のグラファイトシートが直径2nm〜4nm程度の円筒状に丸まり、その先端部が先端角約20°の円錐状となった形状を有している。カーボンナノホーンは、これらが複数集合して集合体を形成し、集合体はその形状からDahlia型とBud型とに大きく分けられる。
カーボンナノホーンが多数集合して円錐状の先端部を外側にして互いに結びつき、ダリアの花状の集合体を形成しているものをDahlia型のカーボンナノホーン集合体と呼んでいる。
また、形状がつぼみ状のものをBud型のカーボンナノホーン集合体と呼んでいる。Dahlia型のカーボンナノホーン集合体の多くのナノホーンが集合体表面から突き出しているのに対して、Bud型のカーボンナノホーン集合体は、その表面に角状の突起は見られず、滑らかな表面を有しており、ダリアの花に対してつぼみ状と表現されている。Bud型のカーボンナノホーン集合体の平均的な直径は80nmであり、Dahlia型のカーボンナノホーン集合体の平均的な直径が100nmであるのに比してやや小さい。本案発明者らは、Bud型のカーボンナノホーン集合体を構成しているナノホーン1本1本は、Dahlia型のものよりも、わずかに細くて短いと考えている。そのため、集合体の直径はBud型の方がDahlia型よりも小さくなると解釈している(本案発明者の莇らCarbon 45(2007)136)。「Bud」型ナノホーン集合体を構成しているナノホーン1本の幅は、前記の論文記記載のTEM写真から、ナノホーンの巾はおよそ1.0nm〜2.0nm、長さは30nm〜40nmと考えている。
カーボンナノホーンは1次粒子の状態では、50nm〜100nmの直径を有する。1次粒子が集合することで形成された2次粒子の大きさについてみると、カーボンナノホーンの2次粒子は0.1μm〜5μmの範囲にある。また、カーボンナノホーンの比表面積は200m/g以上、かつ450m/g以下であることが好ましい。
本実施形態の電極においては、電極活物質上のマレイミド化合物の被覆率M(%)と、電極活物質上の第1の導電材の被覆率C(%)との比率(M/C)が、特に限定はされないが、0.6〜2であることが好ましく、0.7〜1.5であることがより好ましい。M/Cが該範囲内にあると、カーボンナノチューブが正極の活材の表面を適度に被覆することで、活材間との電子的な抵抗を低減する効果が得られ、且つこの範囲内にてマレイミド樹脂が活材表面を適度に被覆することで、熱暴走を低減させることができる。すなわち、(M/C)比率が0.6〜2の範囲内であると、二次電池の抵抗の低減と、熱暴走を防ぐ効果との両立を図りやすくなる。
次に、電極の構成要素のうち、上記マレイミド化合物および第1の導電材以外の構成要素について説明する。
<正極>
正極は、金属箔で形成される正極集電体と、正極集電体の片面または両面に塗工された正極活物質とを有するのが好ましい。正極活物質は正極用結着剤によって正極集電体を覆うように結着され、正極集電体上に正極活物質層が構成される。正極集電体は、正極端子と接続する延長部を有して形成され、この延長部には正極活物質は塗工されない。
本実施形態の正極は、正極活物質および正極用結着剤に加え、上記マレイミド化合物と第1の導電材を含むことが好ましい。
本実施形態に用いる正極活物質の一態様としては、LiMnO、LiMn(0<x<2)、LiMnO、LiMn1.5Ni0.5(0<x<2)等の層状構造を持つマンガン酸リチウムまたはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム、LiCoO、LiNiOまたはこれらの遷移金属の一部を他の金属で置き換えたもの、LiNi1/3Co1/3Mn1/3などの特定の遷移金属が半数を超えないリチウム遷移金属酸化物、これらのリチウム遷移金属酸化物において化学量論組成よりもLiを過剰にしたもの、LiFePOなどのオリビン構造を有するもの、等が挙げられる。また、これらの金属酸化物に、Al、Fe,P,Ti,Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、La等により一部置換した材料も使用することができる。特に、LiαNiβCoγAlδ(1≦α≦2、β+γ+δ=1、β≧0.7、γ≦0.2)またはLiαNiβCoγMnδ(1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、β≧0.6、γ≦0.2)が好ましい。正極活物質は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
また、ラジカル材料等を正極活物質として用いることも可能である。また、正極活物質として、4.5V以上の電位で動作する活物質を用いることもできる。4.5V以上の電位で動作する正極活物質として、スピネル型、オリビン型、Si複合酸化物、層状構造を有する正極活物質等が挙げられる。
中でも、高容量化の観点からは、正極活物質として、下式:
LiNi1−x
(式中、Mは、Mn、Co、およびAlからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、0≦x≦0.8である。)
で表される層状構造を有するリチウムニッケル酸化物を含むことが好ましい。xは0≦x≦0.5であることがより好ましい。上記式で表されるリチウムニッケル酸化物としては、LiNiO、LiNi0.33Co0.33Mn0.33、LiNi0.5Mn0.3Co0.2、LiNi0.8Mn0.1Co0.1、LiNi0.5Mn0.5、LiNi0.8Mn0.2等が挙げられる。これらの高容量の活物質を正極活物質の50質量%以上、好ましくは80質量%以上含むことが好ましく、100質量%であってもよい。
本実施形態の別の一態様における正極活物質としては、リチウムを吸蔵放出し得る材料であれば特に限定されず、いくつかの観点から選ぶことができる。高エネルギー密度化の観点からは、高容量の化合物を含むことが好ましい。高容量の化合物としては、リチウム酸ニッケル(LiNiO)またはリチウム酸ニッケルのNiの一部を他の金属元素で置換したリチウムニッケル複合酸化物が挙げられ、下式(A)で表される層状リチウムニッケル複合酸化物が好ましい。
LiNi(1−x) (A)
(但し、0≦x<1、0<y≦1.2、MはCo、Al、Mn、Fe、Ti及びBからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である。)
高容量の観点では、Niの含有量が高いこと、即ち式(A)において、xが0.5未満が好ましく、さらに0.4以下が好ましい。このような化合物としては、例えば、LiαNiβCoγMnδ(0<α≦1.2好ましくは1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、β≧0.7、γ≦0.2)、LiαNiβCoγAlδ(0<α≦1.2好ましくは1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、β≧0.6好ましくはβ≧0.7、γ≦0.2)などが挙げられ、特に、LiNiβCoγMnδ(0.75≦β≦0.85、0.05≦γ≦0.15、0.10≦δ≦0.20)が挙げられる。より具体的には、例えば、LiNi0.8Co0.05Mn0.15、LiNi0.8Co0.1Mn0.1、LiNi0.8Co0.15Al0.05、LiNi0.8Co0.1Al0.1等を好ましく用いることができる。
また、熱安定性の観点では、Niの含有量が0.5を超えないこと、即ち、式(A)において、xが0.5以上であることも好ましい。また特定の遷移金属が半数を超えないことも好ましい。このような化合物としては、LiαNiβCoγMnδ(0≦α≦1.2好ましくは1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、0.2≦β≦0.5、0.1≦γ≦0.4、0.1≦δ≦0.4)が挙げられる。より具体的には、LiNi0.4Co0.3Mn0.3(NCM433と略記)、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Co0.2Mn0.3(NCM523と略記)、LiNi0.5Co0.3Mn0.2(NCM532と略記)など(但し、これらの化合物においてそれぞれの遷移金属の含有量が10%程度変動したものも含む)を挙げることができる。
また、式(A)で表される化合物を2種以上混合して使用してもよく、例えば、NCM532またはNCM523とNCM433とを9:1〜1:9の範囲(典型的な例として、2:1)で混合して使用することも好ましい。さらに、式(A)においてNiの含有量が高い材料(xが0.4以下)と、Niの含有量が0.5を超えない材料(xが0.5以上、例えばNCM433)とを混合することで、高容量で熱安定性の高い電池を構成することもできる。
上記以外にも正極活物質として、例えば、LiMnO、LiMn(0<x<2)、LiMnO、LiMn1.5Ni0.5(0<x<2)等の層状構造またはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム;LiCoOまたはこれらの遷移金属の一部を他の金属で置き換えたもの;これらのリチウム遷移金属酸化物において化学量論組成よりもLiを過剰にしたもの;及びLiFePOなどのオリビン構造を有するもの等が挙げられる。さらに、これらの金属酸化物をAl、Fe、P、Ti、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、La等により一部置換した材料も使用することができる。上記に記載した正極活物質はいずれも、1種を単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。
正極用結着剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル酸等を用いることができる。中でも、結着性が強いことから、ポリイミドまたはポリアミドイミドが好ましい。使用する正極用結着剤の量は、トレードオフの関係にある「十分な結着力」と「高エネルギー化」の観点から、正極活物質100質量部に対して、2〜15質量部が好ましい。
正極活物質層には、インピーダンスを低下させる目的で、上記第1の導電材を含むことが好ましく、さらに、上記第1の導電材以外の導電材(第2の導電材)を添加してもよい。第2の導電材として、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子が挙げられ、カーボンブラックが好ましい。第2の導電材の含有量は、正極活物質の重量に対し0.5〜5重量%が好ましい。
正極集電体としては、電気化学的な安定性から、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、クロム、銅、銀、およびそれらの合金が好ましい。その形状としては、箔、平板状、メッシュ状が挙げられる。
<負極>
負極は、金属箔で形成される負極集電体と、負極集電体の片面または両面に塗工された負極活物質とを有することが好ましい。負極活物質は負極用結着材によって負極集電体を覆うように結着され、負極集電体上に負極活物質層が構成される。負極集電体は、負極端子と接続する延長部を有して形成され、この延長部には負極活物質は塗工されない。
負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵、放出し得るコークス類、ガラス状炭素類、黒鉛類、難黒鉛化性炭素類、熱分解炭素類等の炭素質材料;Al、Si、Pb、Sn、Zn、Cd、Sb等の金属またはこれらとリチウムとの合金;LiFe、WO、MoO、SiO、SiO、CuO、SnO、SnO、Nb、LiTi2−x(0≦x≦1)、PbO、PbO等の金属酸化物;SnS、FeS等の金属硫化物;金属リチウム、リチウム合金;Li(LiN)、LiMnN、LiFeN、Li2.5Co0.5N、LiCoN等の窒化リチウム等が挙げられる。これらの材料は、単独で、または二種以上を混合して、使用することができる。
負極用結着剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル酸等を用いることができる。中でも、結着性が強いことから、ポリイミドまたはポリアミドイミドが好ましい。使用する負極用結着剤の量は、トレードオフの関係にある「十分な結着力」と「高エネルギー化」の観点から、負極活物質100質量部に対して、5〜25質量部が好ましい。
負極活物質を含む負極活物質層には、インピーダンスを低下させる目的で、導電材を添加してもよい。導電材としては上記第1の導電材を含んでもよいし、これに加え、あるいはこれに代えて第1の導電材以外の導電材(第2の導電材)を添加してもよい。第2の導電材として、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子が挙げられ、カーボンブラックが好ましい。第2の導電材の含有量は、負極活物質の重量に対し0.1〜10.0重量%が好ましい。
負極集電体としては、電気化学的な安定性から、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、クロム、銅、銀、およびそれらの合金が好ましい。その形状としては、箔、平板状、メッシュ状が挙げられる。
<電極の製造方法>
本実施形態のマレイミド化合物と第1の導電材とを含む電極の製造方法は、特に限定されないが、典型的には、溶媒中でマレイミド化合物、第1の導電材、電極活物質および電極用結着剤、ならびに、必要に応じて第1の導電材以外の第2の導電材等を混合・撹拌して電極用スラリーを作製する工程と、この電極用スラリーを集電体上に塗布して乾燥する工程とを含む。電極用スラリーを作製する工程において、各材料を混合する順序は特に限定されない。例えば、溶媒中で、マレイミド化合物、第1の導電材、電極活物質および結着剤を同時に混合してもよいし、溶媒中でマレイミド化合物と第1の導電材とを混合撹拌して、第1の導電材の分散液を作製してから、電極活物質および結着剤と混合してもよいし、あるいは、溶媒中、マレイミド化合物と電極活物質とを混合撹拌してから、第1の導電材および結着剤を加えてさらに混合撹拌してもよい。集電体上の電極用スラリーを乾燥する際の温度は、180℃未満であることが好ましい。溶媒は、活物質を溶解せずマレイミド樹脂化合物を溶解し得る溶媒であれば特に限定されず、例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ピロリドン、N−ドデシルピロリドン等を用いることができる。撹拌混合して電極用スラリーを作製する工程は、通常室温で行うことができ、15分以上、好ましくは30分以上行うことが好ましく、製造プロセスを考慮すれば3日以内であることが好ましい。マレイミド化合物および/または第1の導電材で被覆された電極活物質は、必要により、濾過、洗浄、乾燥等により精製してもよい。
上記電極用スラリーを作製する際、マレイミド化合物の配合量は、電極活物質重量に対し、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜3重量%である。また、第1の導電材の配合量は、電極活物質重量に対し、好ましくは0.2〜5.0重量%、より好ましくは0.5〜5.0重量%、さらに好ましくは1.0〜3.0重量%である。
また、電極用スラリーに配合するマレイミド化合物と第1の導電材との配合量は、マレイミド化合物および第1の導電材の種類にもよるが、例えば、重量比で1:10〜10:1が好ましい。
<二次電池の基本構造>
二次電池は、電極の構造や形状等により、円筒型、扁平捲回角型、積層角型、コイン型、扁平捲回ラミネート型および積層ラミネート型等、種々のタイプがある。本発明はこれらの何れのタイプにも適用可能である。
本実施形態によるラミネート型のリチウムイオン二次電池の断面図を図1に示す。図1に示すように、本実施形態によるリチウムイオン二次電池は、アルミニウム箔等の金属からなる正極集電体3と、その上に設けられた正極活物質を含有する正極活物質層1とからなる正極、および銅箔等の金属からなる負極集電体4と、その上に設けられた負極活物質を含有する負極活物質層2とからなる負極を有する。正極および負極は、正極活物質層1と負極活物質層2とが対向するように、不織布やポリプロピレン微多孔膜などからなるセパレータ5を介して積層されている。この電極対は、アルミニウムラミネートフィルム等の外装ラミネート6で形成された容器内に収容されている。正極集電体3には正極リード端子8が接続され、負極集電体4には負極リード端子7が接続され、これらのタブは容器の外に引き出されている。容器内には電解液が注入され封止される。なお、電極素子(「電池要素」又は「電極積層体」ともいう)は、図2に示すように、複数の正極及び複数の負極がセパレータを介して積層された構成とすることも好ましい。
さらに、別の態様としては、図3および図4のような構造の二次電池としてもよい。この二次電池は、電池要素20と、それを電解質と一緒に収容するフィルム外装体10と、正極タブ51および負極タブ52(以下、これらを単に「電極タブ」ともいう)とを備えている。
電池要素20は、図4に示すように、複数の正極30と複数の負極40とがセパレータ25を間に挟んで交互に積層されたものである。正極30は、金属箔31の両面に電極材料32が塗布されており、負極40も、同様に、金属箔41の両面に電極材料42が塗布されている。なお、本発明は、必ずしも積層型の電池に限らず捲回型などの電池にも適用しうる。
図1、図2の二次電池は電極タブが外装体の両側に引き出されたものであったが、本発明を適用しうる二次電池は図3のように電極タブが外装体の片側に引き出された構成であってもよい。詳細な図示は省略するが、正極および負極の金属箔は、それぞれ、外周の一部に延長部を有している。負極金属箔の延長部は一つに集められて負極タブ52と接続され、正極金属箔の延長部は一つに集められて正極タブ51と接続される(図4参照)。このように延長部どうし積層方向に1つに集めた部分は「集電部」などとも呼ばれる。
フィルム外装体10は、この例では、2枚のフィルム10−1、10−2で構成されている。フィルム10−1、10−2どうしは電池要素20の周辺部で互いに熱融着されて密閉される。図3では、このように密閉されたフィルム外装体10の1つの短辺から、正極タブ51および負極タブ52が同じ方向に引き出されている。
当然ながら、異なる2辺から電極タブがそれぞれ引き出されていてもよい。また、フィルムの構成に関し、図3、図4では、一方のフィルム10−1にカップ部が形成されるとともに他方のフィルム10−2にはカップ部が形成されていない例が示されているが、この他にも、両方のフィルムにカップ部を形成する構成(不図示)や、両方ともカップ部を形成しない構成(不図示)なども採用しうる。
<電解液>
本実施形態で用いる電解液としては、リチウム塩(支持塩)と、この支持塩を溶解する非水溶媒を含む非水電解液を用いることができる。
非水溶媒としては、炭酸エステル(鎖状又は環状カーボネート)、カルボン酸エステル(鎖状又は環状カルボン酸エステル)、リン酸エステル等の非プロトン性有機溶媒を用いることができる。
炭酸エステル溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類;プロピレンカーボネート誘導体が挙げられる。
カルボン酸エステル溶媒としては、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類が挙げられる。
これらの中でも、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(MEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の炭酸エステル(環状または鎖状カーボネート類)が好ましい。
リン酸エステルとしては、例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリオクチル、リン酸トリフェニル等が挙げられる。
また、非水電解液に含有できる溶媒としては、その他にも、例えば、エチレンサルファイト(ES)、プロパンサルトン(PS)、ブタンスルトン(BS)、Dioxathiolane−2,2−dioxide(DD)、スルホレン、3−メチルスルホレン、スルホラン(SL)、無水コハク酸(SUCAH)、無水プロピオン酸、無水酢酸、無水マレイン酸、ジアリルカーボネート(DAC)、2,5−ジオキサヘキサンニ酸ジメチル、2,5−ジオキサヘキサンニ酸ジメチル、フラン、2,5−ジメチルフラン、ジフェニルジサルファイド(DPS)、ジメトキシエタン(DME)、ジメトキシメタン(DMM)、ジエトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン、クロロエチレンカーボネート、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、ジエチルエーテル、フェニルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)、テトラヒドロピラン(THP)、1,4−ジオキサン(DIOX)、1,3−ジオキソラン(DOL)、メチルアセテート、エチルアセテート、プロピルアセテート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテート、メチルジフルオロアセテート、メチルプロピオネート、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、メチルフォルメイト、エチルフォルメイト、エチルブチレート、イソプロピルブチレート、メチルイソブチレート、メチルシアノアセテート、ビニルアセテート、ジフェニルジスルフィド、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、アジポニトリル、バレロニトリル、グルタロニトリル、マロノニトリル、スクシノニトリル、ピメロニトリル、スベロニトリル、イソブチロニトリル、ビフェニル、チオフェン、メチルエチルケトン、フルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、カーボネート電解液、グライム、エーテル、アセトニトリル、プロピオンニトリル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルスルホキシド(DMSO)イオン液体、ホスファゼン、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、又は、これらの化合物の一部の水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられる。
非水溶媒は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態における支持塩としては、LiPF、LiAsF、LiAlCl、LiClO、LiBF、LiSbF、LiCFSO、LiCSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO等の通常のリチウムイオン電池に使用可能なリチウム塩を用いることができる。支持塩は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
セパレータとしては、特に制限されるものではないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド等の多孔質フィルムや不織布、また、これらを基材としてシリカやアルミナ、ガラスなどの無機物を、付着もしくは接合したものや、単独で不織布や布として加工したものを用いることができる。また、セパレータとしては、それらを積層したものを用いることもできる。
外装体としては、電解液に安定で、かつ十分な水蒸気バリア性を持つものであれば、適宜選択することができる。例えば、積層ラミネート型の二次電池の場合、外装体としては、アルミニウム、シリカをコーティングしたポリプロピレン、ポリエチレン等のラミネートフィルムを用いることができる外装体は、単一の部材で構成してもよいし、複数の部材を組み合わせて構成してもよい。
<二次電池の製造方法>
本実施形態による二次電池は、通常の方法に従って作製することができる。例えば、次のようにして積層ラミネート型のリチウムイオン二次電池を作製することができる。まず、前述に従って、正極集電体上に正極活物質層が設けられた正極と、負極集電体上に負極活物質層が設けられた負極を作製する。
次に、乾燥空気または不活性雰囲気において、正極および負極をセパレータを介して対向配置して電極対を形成し、所定の容量に応じた積層数の電極積層体を形成する。この電極積層体は、正極集電体に接続する正極端子と、負極集電体に接続する負極端子を有する。次に、この電極積層体を、外装体(容器)に収容し、非水電解液を注入して、電極に電解液を含浸させる。その後、外装体の開口部を封止して二次電池を完成する。
<組電池>
本実施形態に係る二次電池を複数組み合わせて組電池とすることができる。組電池は、例えば、本実施形態に係る二次電池を少なくとも2つ以上用いて、直列、並列又はその両方で接続した構成とすることができる。直列および/または並列接続することで容量及び電圧を自由に調節することが可能になる。組電池が備える二次電池の個数については、電池容量や出力に応じて適宜設定することができる。
<車両>
本実施形態に係る二次電池またはその組電池は、車両に用いることができる。本実施形態に係る車両としては、ハイブリット車、燃料電池車、電気自動車(いずれも四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)が挙げられる。これらの車両は本実施形態に係る二次電池を備えるため、高寿命で信頼性が高い。なお、本実施形態に係る車両は自動車に限定されるわけではなく、他の車両、例えば電車などの移動体の各種電源であってもよい。
<蓄電装置>
本実施形態に係る二次電池またはその組電池は、蓄電装置に用いることができる。本実施形態に係る蓄電装置としては、例えば、一般家庭に供給される商用電源と家電製品等の負荷との間に接続され、停電時等のバックアップ電源や補助電力として使用されるものや、太陽光発電などの、再生可能エネルギーによる時間変動の大きい電力出力を安定化するための、大規模電力貯蔵用としても使用されるものが挙げられる。
また、本実施形態の好ましい一態様として、熱活性化材と、導電材とを含む二次電池用電極であって、前記導電材が、カーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする二次電池用電極が挙げられる。該二次電池用電極を備えた二次電池は、過充電等で過度に高温状態になったときに、熱活性化材の架橋反応等によりリチウムイオンの拡散・伝導が抑制され、二次電池の熱暴走を抑制することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は、本実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例で用いた材料について下記に示す。
<正極活物質>
正極活物質A:LiNi0.8Co0.2
正極活物質B:LiNi0.5Mn0.3Co0.2
正極活物質C:LiNi0.8Mn0.1Co0.1
<導電材>
以下の実施例および比較例において、カーボンナノチューブA、B、Cのことを、それぞれ、「CNT−A」、「CNT−B」、「CNT−C」と記載し、カーボンブラックのことを「CB」と記載する。
実施例および比較例で用いたカーボンナノチューブA〜Cおよびカーボンブラックのラマン分光法による平均D/G比、平均直径、およびアスペクト比を表1に示す。ラマン分光測定は、カーボン材料の表面の結晶性を評価するのによく用いられる手法の一つである。 グラファイトのラマンバンドとしては、面内振動モードに対応するGバンド(1580〜1600cm-1付近)と面内の欠陥に由来したDバンド(1360cm-1付近)が観測される。これらのピーク強度をIG及びIDとすると、ピーク強度比ID/IGが低いほど黒鉛化度が高いことを意味する。カーボンナノチューブの円周面内振動モードに対応するGバンドのピーク強度IGと円周面内の欠陥に由来したDバンドのピーク強度IDの比ID/IG比(D/G比と称す。)は、主に熱処理温度で制御できることが知られており、比較的高い熱処理温度ではD/G比が小さく、低い熱処理温度ではD/G比が大きくなる。
Figure 2016063813
<マレイミド化合物>
マレイミド樹脂化合物(以下、「マレイミド化合物A」)の合成
(1)4,4’−ビスマレイミドジ−フェニルメタン4.5gを250mLの三口丸底フラスコに入れ、NMP溶媒60gを加えてから、70℃に加熱し、十分に攪拌して4,4'−ビスマレイミドジ−フェニルメタンをNMP溶媒中に完全に溶解させた(R1)。
(2)バルビツール酸(BTA)粉末1.8gをNMP溶媒40gに加え、十分に攪拌してBTAをNMP溶媒中に均一にエマルジョン(R2)として分散させた。
(3)(R2)を8等分し、バッチ方式で15分毎に1回分を(R1)に添加し、その混合物を十分に攪拌して4,4'−ビスマレイミドジ−フェニルメタンの二重結合の熱重合反応を進行させた。
(4)8回分の(R2)を(R1)にすべて加えてから、さらに4時間反応を進行させた。これにより、マレイミド化合物Aを含むマレイミド樹脂溶液(R3)を得た。
(実施例1)
結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を正極活物質の質量に対し3質量%、上記マレイミド化合物Aを正極活物質の質量に対し0.1質量%、第1導電材としてカーボンナノチューブAを正極活物質の質量に対し2.0質量%、これら以外の残部は平均粒子径8μmの層状リチウムニッケル酸化物(LiNi0.8Co0.2)となるように、攪拌混合に優れた自転公転式3軸ミキサーを用いてNMP中に均一に分散させて正極スラリーを調製した。厚さ20μmのアルミニウム箔の正極集電体にコーターを用いて正極スラリーを均一に塗布し、NMPを蒸発させて乾燥後、裏面も同様にコーティングし、乾燥後ロールプレスにて密度を調整し、集電体の両面に正極活物質層を作製した。単位面積当たりの正極活物質層の質量は、50mg/cm2であった。
負極活物質として平均粒子径10μmの非晶質炭素系の表面被覆を有する塊状人造黒鉛を96質量%、結着剤としてSBRを2質量%、増粘剤としてCMCを1質量%、カーボンブラックを1質量%添加し、水に分散させて負極スラリーを調製した。厚さ10μmの銅箔の負極集電体にコーターを用いて負極スラリーを均一に塗布し、水分を蒸発させて乾燥後、ロールプレスにて密度を調整し、負極活物質層を作製した。単位面積当たりの負極活物質層の質量は、30mg/cm2であった。
電解液は、エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC)=30:70(体積%)の溶媒に、電解質として1mol/LのLiPFを溶解した。
得られた正極を13cmx7cm、負極を12cmx6cmに切断した。14cmx8cmのポリプロピレンセパレーターで正極の両面を覆い、その上に正極活物質層と対向するように負極活物質層を配置し、電極積層体を作製した。次に、電極積層体を15cmx9cmの2枚のアルミラミネートフィルムで挟み、長辺の片側を除いた3辺を幅8mmで熱封止し、電解液を注入した後、残りの一辺を熱封止して、ラミネートセルの電池を作製した。
<正極活物質表面上の導電材の被覆率>
正極活物質表面上の導電材(カーボンナノチューブ(CNT)および/またはカーボンブラック)の被覆率の測定は、ラマン分光測定によるD/G比を採用した。正極活物質層の投影画像の任意の50μmx50μmを測定面とし、ラマン分光の測定スポットサイズをφ1μmとし、1μmずつずらして測定面をマッピング測定(676箇所)し、測定したラマン光からスポットごとにD/G比を算出した。上述のラマン分光測定により求めたD/G比が、0.2〜1.1にあるスポット数を、測定したすべてのスポット数で除し、百分率で表示した数値を、導電材の被覆率とした。
なお、正極活物質表面上の導電材の被覆率を表2〜表5においてはC(%)として記載する。
<正極活物質表面上のマレイミド化合物の被覆率>
活材表面上のマレイミド化合物の被覆率の測定方法には、エネルギー分散型X線分析(Energy dispersive X−ray spectrometry)を用いた。エネルギー分散型X線分析は以下の測定方法により求めた値を採用することができる。
正極活物質層の投影画像の任意の50μmx50μmを測定面とし、エネルギー分散型X線分析の測定スポットサイズをφ1μmとし、1μmずつずらして測定面をマッピング測定(676箇所)して、窒素(N)起因のピークを測定し、マレイミド化合物の被覆率を算出した。カーボンナノチューブが正極を被覆している部分は、炭素のCが測定されるので、そのスポットは、マレイミド化合物の平均算出からは除外する。
なお、正極活物質表面上のマレイミド化合物の被覆率をM(%)として表2〜5に記載する。
(サイクル特性)
<容量維持率の測定>
45℃の恒温槽中で1000回の充放電サイクル試験を行い、その容量維持率を測定し、寿命を評価した。充電は、1Cの定電流充電を上限電圧4.2Vまで行い、続いて4.2Vで定電圧充電を行い、総充電時間は2.5時間で行った。放電は、1Cで定電流放電を2.5Vまで行った。尚、充放電サイクルを45℃という比較的に高い温度で行ったが、これは、セル特性劣化を早期に見極めることができるからである。充放電サイクル試験後の容量を測定し、充放電サイクル試験前の容量に対する割合を算出した。結果を表2〜5に示す。
(安全性試験)
<過充電試験>
実施例1〜38および比較例1〜46の電池は、JISC8712記載の過充電試験を実施した。電池は積層体部分を平板な押さえ板で、電池の厚みに合わせて定寸で固定した。過充電試験は、10Aで行った。電池の電圧約6Vで電池の表面温度が95℃に到達し、10Vに到達後で発煙せずに試験を終了したものを○判定、発煙したものを×判定とした。
判定基準は下記のとおりである。
○:10Vに到達後でガスが噴出せず試験を終了した。
×:発煙した。
正極活物質上のマレイミド化合物および導電材の被覆率、サイクル特性の測定結果、ならびに安全性試験の評価結果を表2〜表5に示す。
(実施例2〜38)
正極活物質、マレイミド化合物、および導電材のそれぞれについて、種類および配合量を表2および表3に示したとおりに変えた以外は実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の測定および安全性試験(過充電試験)を行った。
(比較例1〜46)
マレイミド化合物およびカーボンナノチューブのうち、どちらか一方を用いず、各材料の種類および配合量を表4および表5に示したとおりに変えた以外は実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の測定および安全性試験(過充電試験)を行った。
Figure 2016063813
Figure 2016063813
Figure 2016063813

Figure 2016063813
実施例1〜38のリチウムイオン二次電池は、サイクル特性および安全性試験の結果が良好であった。一方、マレイミド化合物を含まない正極を用いた比較例1〜40は過充電試験の結果に問題があった。比較例41〜43は導電材としてカーボンブラックのみ含む正極を用いたが、導電材としてカーボンナノチューブを用いた場合に比べてサイクル特性が劣る結果となった。比較例44〜46は、導電材を含まない正極を用いたが、比較例41〜43よりさらにサイクル特性が劣る結果となった。
本発明による電池は、例えば、電源を必要とするあらゆる産業分野、ならびに電気的エネルギーの輸送、貯蔵および供給に関する産業分野にて利用することができる。具体的には、携帯電話、ノートパソコンなどのモバイル機器の電源;電気自動車、ハイブリッドカー、電動バイク、電動アシスト自転車などの電動車両を含む、電車や衛星や潜水艦などの移動・輸送用媒体の電源;UPSなどのバックアップ電源;太陽光発電、風力発電などで発電した電力を貯める蓄電設備;などに、利用することができる。
1 正極活物質層
2 負極活物質層
3 正極集電体
4 負極集電体
5 セパレータ
6 外装ラミネート
7 負極リード端子
8 正極リード端子
10 フィルム外装体
20 電池要素
25 セパレータ
30 正極
40 負極

Claims (14)

  1. マレイミド化合物と、導電材とを含む二次電池用電極であって、
    前記導電材が、カーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする二次電池用電極。
  2. 前記マレイミド化合物が、マレイミド基を2個以上有することを特徴とする請求項1に記載の二次電池用電極。
  3. 前記マレイミド化合物が、ビスマレイミドとバルビツール酸との反応物であるポリマーを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池用電極。
  4. 前記導電材が、カーボンナノチューブを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池用電極。
  5. 前記カーボンナノチューブのラマン分光測定による平均D/G比が0.2〜1.2であることを特徴とする請求項4に記載の二次電池用電極。
  6. 前記カーボンナノチューブのアスペクト比が200〜900であることを特徴とする請求項4または5に記載の二次電池用電極。
  7. 前記導電材がさらにカーボンブラックを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の二次電池用電極。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の二次電池用電極を有する二次電池。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の二次電池用電極を正極として有する二次電池。
  10. 請求項8または9に記載の二次電池を含む組電池。
  11. 請求項8または9に記載の二次電池を備えた電動車両。
  12. 請求項8または9に記載の二次電池を備えた蓄電設備。
  13. マレイミド化合物、導電材および電極活物質を含むスラリーを調製する工程と、
    前記スラリーを電極集電体の片面または両面に塗布する工程と
    を含む電極の製造方法。
  14. 熱活性化材と、導電材とを含む二次電池用電極であって、
    前記導電材が、カーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする二次電池用電極。
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