JPWO2016035876A1 - 銅箔、銅張積層板、および基板 - Google Patents

銅箔、銅張積層板、および基板 Download PDF

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Abstract

表面に複数の突起が形成され、表皮深さd(m)=√(1/(σ・μ・π・f))(但し、σ:導電率(S/m)、μ:透磁率(H/m)、f:電気信号に含まれる周波数(Hz))とした場合において、f≧5GHzであり、前記突起の高さをh(μm)、当該突起のh/2の高さ位置における幅をw(μm)とした際に、h/d≧1となる前記突起が、5μm長さ当たりに1個以上形成され、かつ、h/d≧1となる前記突起のうち80%以上の前記突起において、w≧0.1μmであり、w/d<−0.1h/d+1.4を満たす。

Description

本発明は、樹脂基材との密着性に優れ、高周波信号の伝送特性にも優れる銅箔等に関するものである。
近年、電子部品の小型化や高性能化に伴い、小型かつ高密度のプリント配線基板が使用されている。このようなプリント配線基板は、絶縁性の樹脂基材の表面に、回路形成用の銅箔が配置されて一体化された銅張積層板から製造される。銅張積層板に対して、銅箔にマスクパターンを施してエッチングすることで回路パターンが形成される。
銅箔と樹脂基材とは、加熱・加圧によって一体化されるが、所定以上の密着性が必要である。このような密着性を確保する方法として、銅箔に所定の粗面化処理を行う方法が一般的である(例えば、特許文献1〜3)。
特開平7−231152号公報 特開2006−210689号公報 特許第5204908号公報
特許文献1の方法は、樹脂基材に対するアンカー効果によって密着性を確保するため、銅箔の表面に形成される微細なこぶの形状を規定したものである。
また、特許文献2は、銅箔のボトムラインの直線性を向上させるため、低粗度処理を行い、密着性の確保のために、耐熱・防錆層と、クロメート皮膜層と、シランカップリング剤層を形成するものである。
また、特許文献3は、銅箔の表面粗さ等を特定し、エッチング後に銅粒子が残ることによる絶縁不良の発生を防止するとともに、密着性を確保するものである。
しかし、特許文献1〜3は、密着性を確保するものではあるが、高周波伝送特性について、必ずしも十分に考慮されていない。高周波信号伝送用銅箔においては、樹脂基材への密着性確保とともに、銅張積層板とした際の伝送特性の両立が大きな課題である。
ここで、粗化突起の高さすなわち表面粗さの程度を大きくするにつれ、伝送特性が劣化するといわれている。特許文献2では表面粗化による伝送長さの増大と解釈されているものの、定量的に示されているものではない。また、アンカー効果による密着性の確保と、伝送特性の確保を両立するような特許すべき方策について、具体的なメカニズムに基づき示すものは、現状みられない。
銅箔と樹脂基材との密着性を確保するため、粗化突起の高さを大きくとると、そのトレードオフとして、別の課題が生じうる。例えば、突起を長くしすぎるとエッチング残渣が発生しやすくなる。これを回避するには十分なエッチング時間を掛けることが想定される。また突起がある長さをもった状態で突起幅を細くすると粉落ちの問題も起こりうる。これを回避するためには、銅箔製造時のハンドリング等で銅箔への物理的な接触を低減することが想定される。しかしながらいずれの回避策も製造コスト増や品質低下を招く可能性がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、樹脂基材との密着性に優れ、高周波伝送特性にも優れた銅箔等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、高周波電気信号の伝送用の銅箔であって、表面に複数の突起が形成され、表皮深さd(m)=√(1/(σ・μ・π・f))(但し、σ:導電率(S/m)、μ:透磁率(H/m)、f:前記高周波電気信号に含まれる周波数(Hz))とした場合において、f≧5GHzであり、前記突起の高さをh(μm)、当該突起のh/2の高さ位置における幅をw(μm)とした際に、h/d≧1となる前記突起の、5μm長さ当たりの平均個数が1個以上であり、かつ、h/d≧1となる前記突起のうち80%以上の前記突起が、w≧0.1μmであり、かつ、w/d<−0.1h/d+1.4を満たすことを特徴とする銅箔である。
また、第1の発明は、高周波電気信号の伝送用の銅箔であって、表面に複数の突起が形成され、表皮深さd(m)=√(1/(σ・μ・π・f))(但し、σ:導電率(S/m)、μ:透磁率(H/m)、f:前記高周波電気信号に含まれる周波数(Hz))とした場合において、f≧5GHzであり、前記突起の高さをh(μm)、当該突起のh/2の高さ位置における幅をw(μm)とした際に、h/d≧2となる前記突起の、5μm長さ当たりの平均個数が1個以上であり、かつ、h/d≧2となる前記突起のうち80%以上の前記突起が、w≧0.1μmであり、かつ、w/d<−0.1h/d+1.4を満たすことを特徴とする銅箔である。
hが0.4μm以上であることが望ましい。
wが0.2μm以上であることが望ましい。
前記高周波電気信号に含まれる周波数fが20GHz以上であることがさらに望ましい。
該粗化処理面の二次元表面積に対する光干渉型顕微鏡による三次元表面積の比が3倍未満であることがさらに望ましい
第1の発明によれば、伝送周波数に応じて規定される表皮深さによって突起の形状を規格化したため、樹脂基材との十分な密着性と、使用条件に適した高い伝送特性を得ることが可能な銅箔を得ることができる。具体的には、h/d≧1となる突起が、5μm長さ当たりに平均1個以上形成されれば、樹脂基材との密着力を確保することができる。また、w/d<−0.1h/d+1.4を満たす突起が、80%以上であるため、突起高さが高くても良好な電気特性を得ることができる。
更に確実に密着性を良好にするために、h/d≧2となる突起が、5μm長さ当たりに平均1個以上形成され、また、w/d<−0.1h/d+1.4を満たす突起が、80%以上であれば、密着性を保ちつつ更に良好な電気特性を得ることができる。
特に、hが0.4μm以上であれば、樹脂基材との密着性をより確実に得ることができる。また、wが0.2μm以上であれば、粉落ちの発生も抑制することができる。
また、20GHz以上においては、粗化処理面の二次元表面積に対する、光干渉顕微鏡により三次元的に測定した三次元表面積の比が3倍未満であることで、更に良好な電気特性を得ることができる。
第2の発明は、第1の発明にかかる銅箔と、樹脂基材とが積層されて貼り合わさり、前記樹脂基材は、誘電率が4以下であり、誘電正接tanδが0.006以下であることを特徴とする銅張積層板である。
前記樹脂基材は、液晶ポリマー、フッ素樹脂、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリシクロオレフィン、ビスマレイミド樹脂、低誘電率ポリイミドのいずれか、又はこれらを混合した樹脂からなるものであることが望ましい。
第2の発明によれば、低損失な銅張積層板を効率よく得ることができる。通常、高周波向けの樹脂は、銅箔との密着性が悪い場合が多い。このような高周波向けの樹脂としては、樹脂ポリマーなどの、誘電率が4以下であり、誘電正接tanδが0.006以下であるものが使用されている。本発明では、このような樹脂に適用することで、より高い効果を得ることができる。
第3の発明は、第2の発明にかかる銅張積層板に対し、前記銅箔がパターン加工されて線路が形成されており、前記線路は、高周波電気信号の周波数fで規定される波長に対し、10実効波長以上の長さであることを特徴とする基板である。
第3の発明によれば、より効率よく伝送損失の低減効果を得ることができる。これは、より長い線路の方が、効果としてあらわれる損失値が大きくなるためであり、線路長が短すぎると、効果が小さいためである。
本発明によれば、樹脂基材との密着性に優れ、高周波伝送特性にも優れた銅箔等を提供することができる。
基板1(銅張積層板2)を示す図。 表面粗さを表皮深さで規格化したものと透過導電率との関係を示す図。 銅箔7の断面拡大図。 表皮深さで規格化された突起9の高さhと幅wに対する、見かけの導電率の分布を示す図。 突起近傍における電流密度の分布を示す概念図であり、図5(a)は広幅の突起を示す図、図5(b)は狭幅の突起を示す図。 表皮深さで規格化された突起9の高さhと幅wに対する、見かけの導電率の分布を示す図。 表皮深さで規格化された突起9の高さhと幅wに対する、見かけの導電率の分布における、本発明の範囲を示す図で、図7(a)は、20GHzについて示す図、図7(b)は、80GHzについて示す図。 周波数に対する伝送特性を示す図で、図8(a)は、樹脂基材の誘電正接tanδ=0.01の場合を示す図、図8(b)は、tanδ=0.004の場合を示す図。
(基板1)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明にかかる基板1を示す図である。基板1は、樹脂基材3上に、線路5がパターン加工されたものである。線路5は、銅箔7によって形成される。すなわち、銅箔7と樹脂基材3とが張り合わされ、マスキングおよびエッチングによって線路5が形成されたものである。なお、エッチング前の銅箔7と樹脂基材3とが貼り合わさって一体化されたものを銅張積層板2とする。樹脂基材3と銅箔7を張り合わせて、銅張積層板2を形成する方法としては、公知の方法、例えば熱プレス方式、連続ロールラミネート方式、連続ベルトプレス方式などを用いることができる。
銅箔7は、電解銅箔、電解銅合金箔、圧延銅箔、圧延銅合金箔のいずれでも良く、銅張積層板2の用途等に応じて適宜選択することができる。なお、銅箔7の詳細は後述する。
樹脂基材3としては、誘電率が4以下であり、誘電正接tanδが0.006以下であることが望ましい。このような材質としては、液晶ポリマーを適用することができる。
ここで、線路5の長短は寸法上の長さに加え、伝送周波数・伝送波長で表現できる側面がある。例えば、100mmの長さの線路5であれば、実効波長(=樹脂基材3による波長短縮を考慮した波長、線路長さの波長換算)でいうところ周波数2GHzで約1波長弱オーダであるのに対して、周波数20GHzでは実効波長約10波長弱オーダである。実効波長に対して約10波長オーダ以上といった比較的長い信号線路において伝送損が顕著になるため、本発明の適用は好適であるといえる。すなわち、線路5は、高周波電気信号の周波数fで規定される波長に対し、10実効波長以上の長さであることが望ましい。なお、本発明の基板1は、5GHz以上の高周波信号の伝送用に用いられるものとする。周波数がこれより低い場合、本発明の効果が十分に得られないためである。
(銅箔)
次に、銅箔7について詳細に説明する。図3は、高周波電気信号の伝送用の銅箔7の樹脂密着面における断面拡大図である。銅箔7は、銅の基材11上に突起9が形成される。本発明の高周波回路用銅箔は、金属基材としての銅箔表面(表面粗さは特に限定されないが、Rzが5.0μm以下であることが好ましい)に、ヤケめっきにより粗化粒子を設けて粗化粒子層を形成する。粗化粒子は、銅からなることが好ましい。なお、本発明において、「突起」とは、粗化粒子により形成されたものを含む。
また、詳細は省略するが、上記粗化粒子上に、クロメート被膜からなる防錆層を形成することが望ましい。更に、防錆層の上にシランカップリング処理を施してもよい。シランカップリング剤は対象となる樹脂基材3によりエポキシ系、アミノ系、メタクリル系、ビニル系、メルカプト系等から適宜選択することができる。高周波対応用の基板1に用いられる樹脂基材3には、特に相性の優れるエポキシ系、アミノ系、ビニル系のカップリング剤を選択することができる。
ここで、銅箔上に高周波電流が流れると、銅箔表面から表皮深さdの領域に電流分布が集中し、その集中箇所では導体抵抗により電流損失が発生する。特に、平滑導体ではなく、表面に突起が形成された粗化導体に電流が流れると、電流損失が増大する。この粗化による電流損失の増大は、導電率の低下による損失の増大と等価と置き換えることが可能である。すなわち、粗化状態における高周波特性の良し悪しを見かけの導電率として評価することができる。以下の説明では、上記見かけの導電率を等価導電率と称する。
銅張積層板2から形成される線路5においては、銅箔7の等価導電率の低下によって伝送特性が劣化する。このような等価導電率の低下は、表面粗さの増大に加え、高周波化によってこの影響が顕著となる。このような、粗化導体による損失増大は、表面粗さをパラメータとして、古くからHammarstedらによってモデル化されている。
図2は、表面粗さを表皮深さで規格化したものと透過導電率との関係を示す図である。たとえば1GHzにおける平滑銅箔での表皮深さdは約2.1μm程度であり、表面粗さ(Rqで示す)がこれより十分小さい状況、例えば0.4μmといった場合、点線Oで示すように、等価導電率の低下にはほとんど影響はない。表面粗さRqが表皮深さdと同等オーダもしくは大きくなる場合においては等価導電率の低下が顕著となる。
一方、高周波化にともない周波数で規定される表皮深さdが表面粗さRqと同等オーダもしくは小さくなる場合も等価導電率の低下につながる。例えば1GHzの表皮深さ約2.1μmに対して、5GHzでは表皮深さ約は0.9μm、20GHzでは表皮深さdは約0.5umとなり、1GHzでは点線Oのようにほとんど影響がない表面粗さでも、5GHzでは点線Pのように、20GHzでは点線Qのようになり、高周波化により等価導電率の低下が顕著となる。このように、例えば、1GHzではほとんど影響がない表面粗さの粗化導体においても、5GHzや20GHz等の使用周波数の高周波化により等価導電率の低下が顕著となり、高周波化によって銅張積層板の信号線路の伝送特性の低下が課題となる。
発明者らは、鋭意検討の結果、このような等価導電率に影響を与える表面の突起形状を、表皮深さdによって規格化し、等価導電率の分布を調査することで、等価導電率が急激に変化する領域があることを見出した。なお、表皮深さd(m)は、√(1/(σ・μ・π・f))(但し、σ:導電率(S/m)、μ:透磁率(H/m)、f:周波数(Hz))で算出される。銅箔においては、導電率σ=5.82×10、透磁率μ=4π×10−7である。以下、突起形状と等価導電率との関係について説明する。
(突起形状と等価導電率の関係)
図3に示すように、本発明における銅箔上の突起9の高さをhとし、h/2の高さにおける突起9の幅をwとする。より具体的には、HR−SEMで測定した銅箔の幅方向断面において、基材11(未処理銅箔に相当する部分)と突起9との境界線から突起9の頭頂部に向かって垂直に線を引き、この線の長さhを突起高さとする。また、突起高さhの半分の位置における突起幅をwとする。このように定義された突起形状に対して、等価導電率を計算した。
以下、計算モデルについて説明する。高周波電磁波の平面波を任意の粗化形状をもつ銅箔に対して、垂直に照射し、その反射特性を観測することで前述の等価導電率を算出することが可能である。なお、計算モデルにおいては、突起形状を、単純な円錐形状とした。また、同一の突起が周期的に無数に銅箔表面に敷き詰められるモデルで計算を行った。従来から伝送特性に寄与すると考えられている表面粗さRzは、このモデルにおける突起高さhと考えることができる。また、同様に、円錐突起のh/2の高さにおける幅wもパラメータとして想定し、任意の突起高さhと突起の幅wの組み合わせにおける等価導電率の算出を行った。
ここで材質を純銅とした場合、使用周波数によって表皮深さdは一意的に求められる。前述した通り、本発明は、寸法パラメータh、wを表皮深さdで規格化した大きさにて規定する。
図4は、それぞれの突起高さhや突起幅wを表皮深さで規格化し、それぞれの突起形状における等価導電率の算出結果を示す図である。具体的には、図4は、表皮深さdで規格化されたh/dと、w/dをそれぞれ横軸および縦軸にとり、等価導電率の分布を計算した結果を示す図である。図4において、左下の領域から右上の領域に行くにつれて、等価導電率が低くなる。
縦軸であるh/dによって等価導電率が変化することは、従来モデルからも導くことができる。すなわち、突起高さhが小さければ、等価導電率の大幅な低下はなく、銅箔としての伝送特性として、許容できるものと考えられる。従来から表面粗さが小さいほど伝送特性が向上することが知られており、密着力を確保するため粗化形状として突起の高さを表皮深さ程度以上に大きくしていくことは、伝送特性の低下につながるため、従来特に良好な伝送特性を得る場合は、表皮深さよりも高い突起高さ、即ちh/d≧1領域では特性が劣化しはじめ、さらに、その2倍といった突起高さ、即ちh/d≧2領域の採用は難しかった。
一方、横軸w/dによって等価導電率が急激に変化する現象は、本発明に係る検討において新たに発見された事象である。具体的には、w/dが1以下において、非線形的な変化で等価導電率の改善がみられ、さらにw/dを0.5以下とすることで、前述の突起高さhを表皮深さの2倍より小さくしたのと同様の改善が見られる。この急激な変化による等価導電率の改善効果は、特にh/d≧1のように、突起高さが高い(表面粗さが粗い)場合において顕著である。すなわち、樹脂基材3との密着力を確保するため突起高さhを十分大きくとる必要がある場合に特に有効であるといえる。
このような、表皮深さdで規格化された突起幅の変化によって、急激に等価導電率が変化するという現象は、以下のような原理に基づくものと考えられる。
(突起幅と電流密度)
図5は、電磁界解析上において紙面水平方向に高周波電界を印加し、その際に流れた高周波伝導電流密度を銅箔断面上に示した概念図である。図中の点線は、等電流密度線である。図5(a)は規格化された幅が相対的に太い突起の場合を示し、図5(b)は規格化された幅が相対的に狭い場合を示す図である。なお、図5(a)において、A点は、電流密度が小さい点であり、B点は電流密度が高い点である。また、図5(b)において、E点は、電流密度が小さい点であり、F点は電流密度が高い点である。
通常、伝導電流の高周波化に伴い表皮効果は顕著となり、電流は銅箔表面により集中して流れると解釈される。このような現象は、銅箔が平滑構造であることを前提としたものであり、本発明のように表面に突起形状をもった場合の電流の疎密の状況は、その平滑な場合と比較して非常に特殊なものとなる。具体的には、図5(a)、図5(b)共に、より表面側といえる突起先端側では電流が流れにくい状況が確認される(A点、E点)。先端部分で起こっているのは、伝導電流の相殺であると考えられ、これが本発明の特徴的な特性を示す現象である。
このような現象は以下の理由による。銅箔表面の表皮深さ以内に電流の大部分が集中し、その集中する部分同士がなんら干渉ない場合には伝導電流となる。一方、突起部の先端部のように表皮深さ以下となる部分が互いに干渉する(重なる)場合において、干渉部分で電流が反対方向に流れ、相殺され、伝導電流が流れなくなる。例えば、突起先端方向へ向かう電流と、先端から基部側へ流れる電流が干渉すると、電流が相殺されて導電電流が流れず、電流損失源とならない。これが本発明で新たに検討された現象である。
より詳細に、図5(a)と図5(b)との差異について述べる。図5(b)の場合には、図5(a)よりも突起の幅が狭く、突起内での電流密度が相対的に小さい。例えば、図5(a)の場合、突起基部を結ぶ突起内部中央点(C点)の電流密度と等価な電流密度となる突起表面位置(D点)は、突起高さhの1/2の高さよりも突起先端側にシフトする。すなわち、突起高さの中央部の表面における電流密度は、突起基部中央の電流密度よりも高い。
これに対し、図5(b)の場合、突起基部を結ぶ突起内部中央点(G点)の電流密度と等価な電流密度となる突起表面位置(I点)は、突起高さhの1/2の高さよりも突起基部側にシフトする。すなわち、突起高さの中央部の表面における電流密度は、突起基部中央の電流密度よりも低い。すなわち、図5(b)では、突起内部を流れる電流が少なく、突起の基部側を流れる電流が多くなる傾向にある。このように、突起基部近傍に流れる電流に対して、突起内部(特に突起高さh/2よりも先端側)に流れる電流量を低減するような突起構造を選択することで突起による電流損失を低減することが可能となると考えられる。
(突起形状の設計)
次に、本発明において、特に好ましい突起形状について説明する。図6は、図4と同様の図である。図6における直線Jは、h/d=1の直線である。前述した様に、h/d<1のように、突起高さが低い領域では、十分な等価導電率を確保できる。したがって、本発明は、特にh/d≧1のように突起高さが高い(表面粗さが粗い)場合において効果が顕著である。また、図6における直線Kは、w/d=−0.1h/d+1.4の直線である。図6に示すように、w/d<−0.1h/d+1.4となる領域(すなわち、直線Kの左側の領域)では、いかなる突起高さにおいても、理想状態(平滑状態の等価導電率)の約50%以上の等価導電率を確保できる。ここで、直線Kはh/dが例えば7以下の領域において、少なくとも等価導電率が理想状態の50%以上を確保できるようh/dが概ね5〜7における接線とほぼ一致する1次関数としている。図6において、直線K、Jから形成される領域が伝送特性と密着性の観点から望ましい範囲と言える。
なお、特に密着力の担保が必要な場合には、hを大きくする必要があるため、5GHz程度の信号周波数においても、銅箔による損失は課題となる。しかし、本発明では、w/d<−0.1h/d+1.4となる領域にて突起形状を設計することで、銅箔の伝送損失を低減することが可能となる。なお、密着力を確保するためには、hは0.4μm以上とすることが望ましい。
前述したように、突起高さが、小さい銅箔においては、従来から、伝送損失の面で大きな問題がないことが知られている。特に、シランカップリング材等の化学的な結合も利用することで、低粗化銅箔は突起高さが小さい状況においても樹脂に対する密着強度向上を図ることも可能である。
一方、液晶ポリマーのような化学的な結合が難しい材料においては、物理的形状にて密着力を担保する必要がある。すなわち、突起高さを高くとらざるを得ない基材状況がありえる。
一般的な液晶ポリマー向けの銅箔に関して突起高さhを1um以上とするような事例がみられる。このような特に密着力の担保が必要な場合でも、銅箔損失を低減する必要がある。例えば、5GHzの場合、表皮深さdは約0.9umである。本発明は、この場合でも、h/d≧1の関係を満たし、かつ、w/d<−0.1h/d+1.4を満たせば、5GHzの信号周波数を銅箔に伝送させる場合でも銅箔損失を低減することができる。
また、数GHzオーダを超えた伝送周波数の高周波化を想定する。例えば、10Gbpsを超えるような高速デジタル信号伝送であれば20GHz程度オーダ以上、またミリ波レーダであれば80GHz程度オーダまでの特性が要求される。このように20GHz、80GHzといったような準ミリ波、ミリ波帯の周波数になると、表皮深さdが小さくなるため、さらにh/dが大きくなる。このため、等価導電率が低下する。したがって、密着力担保のための突起高さを確保した場合、数GHzにおいて問題なくとも、20GHz以上を超えるような高周波化に伴い、伝送損失の要因として無視できなくなる恐れがある。しかし、本発明では、突起高さが表皮深さの2倍以上であっても、使用周波数に応じてw/d<−0.1h/d+1.4となるように突起幅を設計することにより、伝送損失を低減することが可能となる。
一方で、突起幅を狭くしすぎると、品質上の課題が生じる恐れがある。例えば極端に突起幅が狭くなると、工程上の粉落ちにつながる懸念がある。このため、粉落ちが発生しない程度の突起幅を選択する必要がある。具体的にはwが0.1μmより小さな突起では、粉落ちの回避の可能性は高まるため、wは0.1μm以上であることが望ましく、さらに望ましくは、wは0.2μm以上である。
図7は、wを0.1μm以上とした際の、本発明で特に効果の大きな領域を示す図である。図7(a)において、直線K、Jは、図6と同様である。図7(a)の直線Lは、w=0.1μmとした場合であって、20GHzの高周波信号に対する表皮深さd(約0.47μm)で規格化したw/d(=約0.2)を示したものである。
同様に、図7(b)において、直線K、Jは、図6と同様である。図7(b)の直線Mは、w=0.1μmとした場合であって、80GHzの高周波信号に対する表皮深さd(約0.23μm)で規格化したw/d(=約0.4)を示したものである。
本発明において、h/d≧1であり、かつ、w≧0.1であり、かつ、w/d<−0.1h/d+1.4であることが望ましい。したがって、20GHzの高周波信号に用いられる銅箔としては、図7(a)において、直線K、L、Jで囲まれた領域が銅箔品質も含め望ましい範囲と言える。また、80GHzの高周波信号に用いられる銅箔としては、図7(b)において、直線K、L、Mで囲まれた領域が銅箔品質も含め望ましい範囲と言える。
なお、前述した様に、密着力の観点からh≧0.4μmであることが望ましいが、伝送特性との両立が可能であるなら、エッチング残渣が課題とならない範囲でより大きなhをとることが好ましい。
図7に示した領域内で突起形状を設定することで、銅箔7と樹脂基材3への密着性に優れ、伝送特性にも優れた基板を得ることができる。なお、極端に突起高さhを高くすると、エッチング残渣につながる懸念がある。このため、突起高さhは、エッチング残渣が発生しない程度とする必要となる。このように、本発明では、品質上選択できる実質の突起高さhや突起幅wの範囲を考慮し、使用周波数に応じた銅箔7の伝送特性を勘案して、突起形状のパラメータの選択、設計を行うことができる。なお、エッチング残渣低減の観点から突起は銅箔面に対しておおよそ垂直方向に伸ばすことを想定している。
また、本発明は、突起形状及び高さの均一性については特に均一である必要が無く、全ての突起がこの領域内である必要はない。例えば、任意の断面において、h/d≧1(さらに望ましくはh/d≧2)となる高さをもつ突起の、5μm当たりの平均個数が1個以上であり、かつ、これらの突起の80%以上が、w≧0.1μmかつw/d<−0.1h/d+1.4を満たすように形成すれば、本発明の効果を得ることができる。
ただし、20GHz以上の高周波領域では、より伝送特性を高めるために、粗化処理面の二次元表面積に対する光干渉顕微鏡による三次元表面積の比が3倍未満であることにより、より確実に伝送特性を高めることができる。
なお、突起の幅や高さは、例えば、HR−SEM(高分解能走査型電子顕微鏡)で、測定倍率3000倍以上(たとえば1万倍)で観察することにより求めることができる。また、h/d≧1となる高さをもつ突起が5μm当たりに平均1個以上存在するとは、最低20カ所以上の任意の部位を観察した際の平均個数により求めるものとする。また、突起の幅や高さをHR−SEM以外の方法で観察することにより求めてもよい。
(効果)
次に、上述した銅箔を用いた基板における本発明の効果を説明する。図1に示したように、基板1は、銅箔7を樹脂基材3へ張り合わせて銅張積層板2を形成し、さらにパターン加工によって線路5が形成される。線路5の伝送損は銅箔7による導体損と基板1(樹脂基材3)中の誘電体損のdB和であらわされることが知られている。したがって、基板1としての伝送特性の確保には銅箔7だけでなく樹脂基材3の特性確保も要求される。
例えば、一般的な汎用樹脂基材としてFR4は大部分の電子機器で用いられているが、誘電正接tanδは十分に良好とはいいきれない。一方で誘電率が4以下でありtanδが0.006を下回るような低損失な樹脂基材が各社より提供されており、基板1としての伝送特性の確保にはこのような低損失な樹脂基材が好適である。このような低損失の基材としては、前記樹脂基材は、液晶ポリマー、フッ素樹脂、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリシクロオレフィン、ビスマレイミド樹脂、低誘電率ポリイミドのいずれか、又はこれらを混合した樹脂を挙げることができ、具体例としては、メグトロン6、BTレジンなどを挙げることができる。
図8は、樹脂基材および銅箔の突起形状を変化させた際の伝送特性を解析した例を示す。図8(a)は、誘電率が3.7、tanδが0.01である樹脂基材を用いた例を示し、図8(b)は、誘電率が3.7、tanδが0.004である樹脂基材を用いた場合を示す。なお、線路長は、いずれも100mmである。図中線Sは、h/d=4.3、w/d=1.6の場合であり、線Tは、h/d=3.2、w/d=1.6の場合であり、線Rは、h/d=3.2、w/d=0.4の場合である。すなわち、線Rのみが、w/d<−0.1h/d+1.4を満たすものである。
線S、T、Rを比較すると、線Rの損失が小さいことが分かる。また、線Tから線Rへの改善効果として割合で考えた場合、図8(a)の例では、約1割程度であるのに対して、図8(b)の例では、約2割程度となる。すなわち、低損失な樹脂基材との組み合わせにおいて、銅箔の突起形状による改善の寄与が大きいといえる。さらに、使用周波数のさらなる高周波化や、さらなる線路長の延長により、本発明で得られる効果はさらに大きくなる。
なお、線路5としては、単純なマイクロストリップラインの例を示したが、これに限るものではない。線路5の種類としてはトリプレート線路や差動線路においても同様の効果を示す。またパターンとしても直線だけでなく、曲げや分岐やフィルタやアンテナ等含むさまざまな形状の線路に適用が可能である。いずれにしても、前述した様に、少なくとも高周波信号を実効波長約10波長以上の長い区間伝送する部位に好適である。
(本発明の適用可能な好適な高周波アプリケーション)
本発明の実施に好適な高周波アプリケーションを大別すると、高周波アナログ信号伝送用途と高速デジタル信号伝送用途とが考えられる。高周波アナログ信号伝送に関して、例えば電波機器製品への適用においてはその用途により使用可能な上限周波数は各国電波に関する法規制により決められる。用途から決定づけられ、線路を伝送させている上限周波数が基板において担保すべき周波数と考える。
一方、高速デジタル信号の伝送に関して、信号品質の観点から極力高い周波数成分まで考慮したいものの限界があり、担保すべき高周波特性の要件は用途による部分がある。実状はクロック基本波の3倍波や5倍波を含む周波数までの高周波担保設計を行う場合がある。高周波特性実現として本発明ではクロック基本波の最低でも3倍波となる周波数までを高周波電気信号に含まれる周波数として担保すべきと考える。さらに、10Gbpsを超える高速デジタル信号の伝送おいては、基板上の伝送線路に入力するデジタル信号の立ち上がり(10%−90%)時間t(秒)によって、f=0.35/tとして表せる周波数までの高周波担保設計を行う場合もある。これらより本発明では、伝送線路の実使用時にクロック基本波の最低でも3倍波となる周波数、或いは立ち上がり時間からきまるf=0.35/tまでを高周波電気信号に含まれる担保すべき周波数として考える。本発明では、これら周波数において好適な特性の銅箔を提供することで良好な信号伝送が実現可能となると考える。
具体的には前者においてミリ波通信、ミリ波レーダ用の高周波用途や基地局のような大型な用途への適用が好適であり、後者ではワークステーション上の信号伝送やサーバのバックプレーンにおける高速伝送などへの適用が好適である。
以下、種々の粗化処理銅箔に対して、伝送損失と密着性について評価した結果について説明する。
<実施例1〜5、比較例1〜3>
金属基材として表面粗さRzが0.5μm程度、厚さが18μmの平滑な未処理銅箔を用意し、この未処理銅箔にヤケめっき処理を施し、粗化粒子層(突起)を形成した。ヤケめっきとは、酸性銅電解浴中で銅箔を陰極とし、限界電流密度付近で電解を行うことにより粒状銅の微細な突起群を付着させるものである。ヤケめっきに用いられる溶液は表1の通りである。
Figure 2016035876
表1において、溶液Aは、均一な粗化ができるものであり、溶液Bは、粗化粒子形状が丸く太くなるものであり、溶液Cは、粗化粒子形状が細くなるものである。なお、粗化粒子高さが高い(低い周波数)場合は、粗化粒子の太さを細くするため、溶液Cを選択し、粗化粒子高さが低い(高い周波数)の場合は、ある程度の粗化粒子の太さを確保しなくてはならないため溶液Bを選択するなど、粗化高さによって溶液の使い分けを行うことが望ましい。
上記の金属基材を用いて、ヤケめっきを行った。ヤケめっきの処理条件は、表2に示す。
Figure 2016035876
さらに、ヤケめっきによる粗化粒子層の上に、カプセルめっきを施した。カプセルめっきは、ヤケめっきによって施された粒状銅の微細な突起群を通常の銅めっきの薄層(いわゆる「カプセル層」)で覆って、該粒状銅の微細な突起群を銅箔の表面に固定するものである。カプセルめっきの条件は次の通りである。
硫酸濃度 80〜120g/L
硫酸銅(Cu濃度として) 40〜60g−Cu/L
浴温 45〜60℃
電流密度 直流整流で10〜20A/dm
上記カプセルめっきを施した後、実施例1〜3、比較例1では、ヤケめっきとカプセルめっきを再度施した。
また、上記カプセルめっきを施した後、銅箔の両面を公知のクロメート処理液(CrO濃度で3.0g/L相当)にて防錆処理を行った。
<断面観察>
このようにして作製した各銅箔を、イオンミリング(日立ハイテク社製IM4000)を用いて幅方向に断面加工を施し、HR−SEM(日立ハイテク社製SU8020)を用い、加速電圧3kV(2次電子像,低角度反射電子像)で、20,000倍の倍率で断面観察を行い、任意の20カ所の銅箔断面の5μm範囲における粗化粒子の高さと幅を計測した。
なお、銅箔と樹脂基材とを貼り合わせた銅張積層板の銅箔をパターン加工して作成した回路基板について、上記の断面観察を行うこともできる。この場合、銅箔と樹脂基材との界面が観察できるように、回路パターン(線路)の長手方向に断面加工を施し、回路パターン(線路)の中央付近において、任意の20箇所の銅箔断面の5μm範囲における粗化粒子の高さと幅を計測するものとする。
<表面積比測定>
作成した銅箔を3次元白色光干渉型顕微鏡(BRUKER Wyko ContourGT−K)を用いて、二次元表面積に対する三次元表面積の比を測定(測定条件は測定倍率10倍、ハイレゾCCDカメラを使用し、測定後に特別なフィルタをかけずに数値化した)し、3未満を「○」、3以上4.5未満を「△」、それ以上を「×」とした。
<伝送特性の評価>
作製した銅箔を熱プレス方式により樹脂基材に積層し、エッチングにより、伝送特性評価用の信号線路として図1に示すようなマイクロストリップラインを作製した。樹脂基材としては、ポリフェニレンエーテル系樹脂(製品名:パナソニック株式会社製メグトロン6:誘電率3.7、誘電正接tanδ0.002)を用いた。このマイクロストリップラインについて、ネットワークアナライザで40GHzまでの高周波信号に対する伝送損失を測定した。特性インピーダンスは50Ωとした。
伝送特性の評価としては、伝送損失が−0.7dB/100mm@5GHz以下、−1.8dB/100mm@15GHz以下、−4.7dB/100mm@40GHz以下であるものを○、−0.7dB/100mm@5GHzを超えるもの、−1.8dB/@15GHzを超えるもの、−4.7dB/100mm@40GHzを超えるものを×とした。なお、上記境界値は、理想状態の銅(未処理銅)の導電率に対して、各周波数における未処理銅の伝送損失と、粗化処理により等価導電率が75%となった際の伝送損失のdB和から算出した。
<ピール試験>
作製した銅箔を熱プレス方式により樹脂基材(パナソニック株式会社製メグトロン6)に積層し、銅張積層板を作製した。この銅張積層板の銅箔部を10mm巾テープでマスキングし、塩化銅エッチングを行った後テープを除去して10mm巾の回路配線を作製した。東洋精機製作所社製 テンシロンテスターを使用し、回路配線を90度方向に50mm/分の速度で剥離してピール(剥離)強度を求めた。ピール強度の判定基準0.5kN/m以上を○、それ未満を×とした。結果を表3に示す。
Figure 2016035876
断面観察において、実施例1〜実施例5、比較例1、3は、いずれの条件でも、h/d≧1((以下条件A)を満たす突起が、5μm当たり平均1個以上存在した。比較例2は、突起高さが低く、いずれの周波数においても、条件Aを満たす突起が、5μm当たり平均1個未満であった。
また、条件Aを満たす突起の内、w/d<−0.1h/d+1.4の条件(以下条件B)を満たす突起の割合を評価した。ここで、先述したように、同じ突起形状(hおよびw)であっても、使用条件(周波数)に応じて、dが変動するため、上記条件は、周波数ごとに判定される。
具体的には、実施例1は、5GHzでは、条件Aを満たす突起の内、条件Bを満たす突起が80%以上であったが、15GHz以上では、80%未満であった。同様に、実施例2、3は、15GHzまでは条件Aを満たす突起の内、条件Bを満たす突起が80%以上であったが、30GHz以上では、80%未満であった。実施例4、5は、全ての周波数において、条件Aを満たす突起の内、条件Bを満たす突起が80%以上であった。
また、比較例2は、前述した様に、突起高さが低く、条件Aを満たす突起が1個未満であり、条件Bは満足できない。また、比較例1、3は、やけめっきとカプセルめっきを複数回繰り返すことで、条件Aは満たしたが、比較例1ではw/dが大きくなり、条件Bを満たす突起が80%未満であった。比較例3はw/dが小さくなり、w≧0.1を満たす突起が80%未満であった。
伝送損失評価の結果、実施例1〜実施例5では、各周波数における突起形状の条件Bを満足したものが80%以上であったものは、伝送損失の評価も○となった。また、実施例1〜実施例5は、全て所望のピール強度を満足した。
一方、比較例2は、突起高さが低いため、伝送損失は満足したが、ピール強度が不足した。また、比較例1は、突起高さが十分であるため、ピール強度は満足したが、w/dが規格外であるため、全ての周波数において伝送損失が×となった。更に比較例3は突起高さが十分であるが、w/dが非常に小さいため、ピール強度が不足したり、粗化の粉落ちが発生したりした。
以上、本発明によれば、従来は両立することが困難であった、樹脂基材との密着性の確保と、伝送特性の確保の両者を満足することができる。特に、5GHz以上、さらには20GHz以上の高周波信号伝送用の用途に好適な銅箔および高周波信号の伝送方法を提供することができる。
より具体的には、伝送周波数で規定される表皮深さdで規格化した高さをh/dとした場合に、h/d≧1となる高さにすることで、樹脂基材への密着性を確保することができる。さらに、hが0.4um以上であれば、より確実に樹脂基材への密着性を確保することができる。
また、突起幅が、w/d<−0.1h/d+1.4を満足するため、突起基部近傍に対して、突起先端近傍を流れる電流量を低減することができる。このため、突起構造における導体損失を低減することが可能となる。その結果、使用周波数における信号線路の伝送特性が良好な銅箔を提供することができる。特に、20GHz以上のような高周波においては、密着性確保のために必要な突起の高さが、表皮深さdオーダ以上となり得るため、伝送損失の増大を招く恐れがあるが、本発明では、このような密着性と伝送特性の両立が難しい局面において有効である。
また、突起幅を品質上必要とする最小限の幅である0.1um以上とすることによって、粉落ちといった品質低下を避けることができる。また、突起を高くすることにより密着性は向上するが、エッチング残渣が生じやすくなるというトレードオフの関係にあるが、本発明は、伝送特性を含めて、図6のように、周波数ごとの突起形状の最適な設計が可能となる。
また、誘電率が4以下でtanδが0.006以下というような、一般的に低損失とされている樹脂基材へ本発明の銅箔を張り合わせることで、特性向上寄与の割合はより顕著となり、高周波用低損失基板への適用に好適である。また、液晶ポリマーのような低損失であるが化学的な密着力担保が難しい基材に対しても、前述の通り、突起高さを十分とり密着力を確保した上で、伝送特性との両立を図ることができる。
また、本発明の銅箔を、伝送周波数で規定される実効的に10波長以上となるような長い線路パターンをもつ基板に適用することで、伝送特性改善の効果が顕著となり、より高周波でより大型なアプリケーションでの特性確保に寄与することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………基板
2………銅張積層板
3………樹脂基材
5………線路
7………銅箔
9………突起
11………基材

Claims (9)

  1. 高周波電気信号の伝送用の銅箔であって、
    表面に複数の突起を有し、
    表皮深さd(m)=√(1/(σ・μ・π・f))(但し、σ:導電率(S/m)、μ:透磁率(H/m)、f:前記高周波電気信号に含まれる周波数(Hz))とした場合において、
    f≧5GHzであり、
    前記突起の高さをh(μm)、当該突起のh/2の高さ位置における幅をw(μm)とした際に、
    h/d≧1となる前記突起の、5μm長さ当たりの平均個数が1個以上であり、かつ、
    h/d≧1となる前記突起のうち80%以上の前記突起が、w≧0.1μmであり、かつ、w/d<−0.1h/d+1.4を満たすことを特徴とする銅箔。
  2. 高周波電気信号の伝送用の銅箔であって、
    表面に複数の突起を有し、
    表皮深さd(m)=√(1/(σ・μ・π・f))(但し、σ:導電率(S/m)、μ:透磁率(H/m)、f:前記高周波電気信号に含まれる周波数(Hz))とした場合において、
    f≧5GHzであり、
    前記突起の高さをh(μm)、当該突起のh/2の高さ位置における幅をw(μm)とした際に、
    h/d≧2となる前記突起の、5μm長さ当たりの平均個数が1個以上であり、かつ、
    h/d≧2となる前記突起のうち80%以上の前記突起が、w≧0.1μmであり、かつ、w/d<−0.1h/d+1.4を満たすことを特徴とする銅箔。
  3. hが0.4μm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の銅箔。
  4. wが0.2μm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の銅箔。
  5. 前記高周波電気信号に含まれる周波数fが20GHz以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の銅箔。
  6. 粗化処理面の二次元表面積に対する光干渉顕微鏡による三次元表面積の比が3倍未満であることを特徴とする請求項5に記載の銅箔。
  7. 請求項1または請求項2記載の銅箔と、樹脂基材と、が積層貼着されてなり、
    前記樹脂基材は、誘電率が4以下であり、誘電正接tanδが0.006以下であることを特徴とする銅張積層板。
  8. 前記樹脂基材は、液晶ポリマー、フッ素樹脂、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリシクロオレフィン、ビスマレイミド樹脂、低誘電率ポリイミドのいずれか、又はこれらの混合樹脂からなるものであることを特徴とする請求項7記載の銅張積層板。
  9. 請求項7記載の銅張積層板に対し、前記銅箔がパターン加工されて線路が形成されており、
    前記線路は、高周波電気信号の周波数fで規定される波長に対し、10実効波長以上の長さであることを特徴とする基板。
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