JPWO2016024403A1 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、より優れた磁気特性を有するL10系規則合金を含む磁気記録層を有する磁気記録媒体を提供することである。磁気記録媒体の1つの構成例は、基板と、ZnOを含む第1シード層と、MgOを含む第2シード層と、規則合金を含む磁気記録層とをこの順に含む。

Description

本発明は、磁気記録媒体に関する。具体的には、ハードディスク磁気記録装置(HDD)に用いられる磁気記録媒体に関する。
磁気記録の高密度化を実現する技術として、垂直磁気記録方式が採用されている。垂直磁気記録媒体は、非磁性基板と、硬質磁性材料から形成される磁気記録層を少なくとも含む。垂直磁気記録媒体は、任意選択的に、軟磁性材料から形成されて、磁気ヘッドが発生する磁束を磁気記録層に集中させる役割を担う軟磁性裏打ち層、磁気記録層の硬質磁性材料を目的の方向に配向させるための下地層、磁気記録層の表面を保護する保護膜などをさらに含んでもよい。
良好な磁気特性を得ることを目的として、グラニュラー磁性材料を用いて垂直磁気記録媒体の磁気記録層を形成することが提案されている。グラニュラー磁性材料は、磁性結晶粒と、磁性結晶粒の周囲を取り囲むように偏析した非磁性体とを含む。グラニュラー磁性材料中の個々の磁性結晶粒は、非磁性体によって磁気的に分離されている。
近年、垂直磁気記録媒体の記録密度のさらなる向上を目的として、グラニュラー磁性材料中の磁性結晶粒の粒径を縮小させる必要に迫られている。一方で、磁性結晶粒の粒径の縮小は、記録された磁化(信号)の熱安定性を低下させる。そのため、磁性結晶粒の粒径の縮小による熱安定性の低下を補償するために、グラニュラー磁性材料中の磁性結晶粒を、より高い結晶磁気異方性を有する材料を用いて形成することが求められている。求められる高い結晶磁気異方性を有する材料として、L1系規則合金が提案されている。代表的なL1系規則合金は、FePt、CoPt、FePd、CoPdなどを含む。
特開2005−285207号公報は、650℃〜850℃の基板温度におけるスパッタ法によりFePtを堆積させ、次いで4kOe〜10kOeの磁場を印加することによる、大きな保磁力を有するFePr磁性薄膜を有する磁気記録媒体の製造方法を提案している(特許文献1参照)。ここで、FePtを堆積させるための下地層として、MgO、ZnO、Cr、およびPtからなる群から選択される材料の薄膜を用いることも提案されている。しかしながら、(001)MgO単結晶基板を用いた場合の作用効果は検討されているものの、前述の材料からなる下地層の効果は実証されていない。また、特開2005−285207号公報は、異種の材料からなる積層構造を下地層として用いることを何ら開示も示唆もしていない。
また、L1系規則合金を含む磁気記録層の磁気特性を、磁気記録層の下に形成される層によって向上させる試みがなされてきている。たとえば、特開2011−165232号公報は、主成分としてのMgO、および1種または複数種の追加の酸化物を含む下地層の上に、磁気記録層を形成した磁気記録媒体を提案している(特許文献2参照)。この提案では、追加の酸化物の添加によって下地層の結晶粒径を縮小し、下地層の1つの結晶粒の上に、磁気記録層の1つの磁性結晶粒を形成すること(以下、「1対1形成」と称する)によって、磁性結晶粒間の分離の促進、交換結合の低減、および保磁力分散の低減を可能とする。また、特開2011−165232号公報は、異種の材料からなる積層構造を下地層として用いることを何ら開示も示唆もしていない。
特開2005−285207号公報 特開2011−165232号公報
R. F. Penoyer、「Automatic Torque Balance for Magnetic Anisotropy Measurements」、The Review of Scientific Instruments、1959年8月、第30巻第8号、711−714 近角聰信、強磁性体の物理(下) 裳華房、10−21
本発明の目的は、より優れた磁気特性を有するL1系規則合金を含む磁気記録層を有する磁気記録媒体を提供することである。
本発明の磁気記録媒体は、基板と、ZnOを含む第1シード層と、MgOを含む第2シード層と、規則合金を含む磁気記録層とをこの順に含むことを特徴とする。ここで、基板と第1シード層との間に、面心立方格子構造または六方最密充填構造の下地層をさらに含んでもよい。また、規則合金は、FeおよびCoから選択される少なくとも一種の元素と、Pt、Pd、AuおよびIrからなる群から選択される少なくとも一種の元素とを含むL1型規則合金であってもよい。ここで、規則合金は、Ni、Mn、Cu、Ru、Ag、Au、およびCrからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含んでもよい。好ましくは、規則合金は、FePt、CoPt、FePd、およびCoPdからなる群から選択されるL1型規則合金である。さらに、磁気記録層は、規則合金を含む磁性結晶粒と、磁性結晶粒を包囲する非磁性結晶粒界とを含むグラニュラー構造を有してもよい。ここで、非磁性結晶粒界は、炭素、酸化物、および窒化物からなる群から選択される非磁性材料を含んでもよい。
上記の構成を採用することによって、その上に磁気記録層が形成される第1および第2シード層の結晶配向分散、算術平均粗さRa、および最大高さRzを減少させ、それによって、磁気記録層材料の結晶配向分散Δθ50を減少させ、M−Hヒステリシスループのα値を改善することが可能となる。また、面内方向に規則化する成分を減少させ、面内方向の保磁力Hc_inを低減することが可能となる。本発明の磁気記録媒体は、エネルギーアシスト記録方式での使用に好適である。
本発明の磁気記録媒体の1つの構成例を示す断面図である。 実験例A、実験例Bおよび実験例Cの磁気記録媒体の表面のAFM画像を示す図であり、(a)〜(g)は各サンプルのAFM画像を示す図である。 実施例4および5、ならびに比較例4および5の磁気記録媒体のMgO第2シード層の膜厚と磁気記録層のFePt(001)のピークの面積強度との関係を示すグラフである。 実施例4および5、ならびに比較例4および5の磁気記録媒体のMgO第2シード層の膜厚と磁気記録層の結晶配向分散Δθ50との関係を示すグラフである。 実施例4および5、ならびに比較例4および5の磁気記録媒体のMgO第2シード層の膜厚と磁気記録媒体表面の算術平均粗さRaとの関係を示すグラフである。本発明の磁気記録媒体の1つの構成例を示す断面図である。 実施例6および比較例1の磁気記録媒体のZnO第1シード層の膜厚と磁気記録層のFePt(001)のピークの面積強度との関係を示すグラフである。 実施例6および比較例1の磁気記録媒体のZnO第1シード層の膜厚と磁気記録層の結晶配向分散Δθ50との関係を示すグラフである。 実施例6および比較例1の磁気記録媒体のZnO第1シード層の膜厚と磁気記録媒体表面の算術平均粗さRaとの関係を示すグラフである。 実施例7および比較例1の磁気記録媒体のZnO第1シード層の膜厚と磁気記録層のFePt(001)のピークの面積強度との関係を示すグラフである。 実施例7および比較例1の磁気記録媒体のZnO第1シード層の膜厚と磁気記録層の結晶配向分散Δθ50との関係を示すグラフである。 実施例7および比較例1の磁気記録媒体のZnO第1シード層の膜厚と磁気記録媒体表面の算術平均粗さRaとの関係を示すグラフである。 実施例8の磁気記録媒体の構造解析を説明する図であり、(a)はXRDスペクトルの一部を示し、(b)はピーク分離を行った結果を示す図である。 比較例6の磁気記録媒体の構造解析を説明する図であり、(a)はXRDスペクトルの一部を示し、(b)はピーク分離を行った結果を示す図である。 実施例9の磁気記録媒体の構造解析を説明する図であり、(a)はXRDスペクトルの一部を示し、(b)はピーク分離を行った結果を示す図である。 比較例7の磁気記録媒体の構造解析を説明する図であり、(a)はXRDスペクトルの一部を示し、(b)はピーク分離を行った結果を示す図である。
本発明の磁気記録媒体は、基板と、ZnOを含む第1シード層と、MgOを含む第2シード層と、規則合金を含む磁気記録層とをこの順に含むことを特徴とする。本発明の磁気記録媒体は、基板と第1シード層との間に、Ptを含む下地層をさらに含んでもよい。また、本発明の磁気記録媒体は、基板と第1シード層との間、または基板と下地層との間に、密着層、軟磁性裏打ち層、および/またはヒートシンク層のような当該技術において知られている層をさらに含んでもよい。加えて、本発明の磁気記録媒体は、磁気記録層の上に、保護層および/または液体潤滑剤層のような当該技術において知られている層をさらに含んでもよい。図1に、基板10、下地層20、第1シード層31、第2シード層32、および磁気記録層40を含む磁気記録媒体の1つの構成例を示す。
基板10は、表面が平滑である様々な基板であってもよい。たとえば、磁気記録媒体に一般的に用いられる材料を用いて、基板10を形成することができる。用いることができる材料は、NiPメッキを施したAl合金、MgO単結晶、MgAl、SrTiO、強化ガラス、結晶化ガラス等を含む。
任意選択的に設けてもよい密着層(不図示)は、密着層の上に形成される層と密着層の下に形成される層との密着性を高めるために用いられる。密着層の下に形成される層としては基板10を含む。密着層を形成するための材料はNi、W、Ta、Cr、Ruなどの金属、前述の金属を含む合金を含む。密着層は、単一の層であってもよいし、複数の層の積層構造を有してもよい。
任意選択的に設けてもよい軟磁性裏打ち層(不図示)は、磁気ヘッドからの磁束を制御して、磁気記録媒体の記録・再生特性を向上させる。軟磁性裏打ち層を形成するための材料は、NiFe合金、センダスト(FeSiAl)合金、CoFe合金などの結晶質材料、FeTaC,CoFeNi,CoNiPなどの微結晶質材料、CoZrNb、CoTaZrなどのCo合金を含む非晶質材料を含む。軟磁性裏打ち層の膜厚の最適値は、磁気記録に用いる磁気ヘッドの構造および特性に依存する。他の層と連続成膜で軟磁性裏打ち層を形成する場合、生産性との兼ね合いから、軟磁性裏打ち層が10nm〜500nmの範囲内(両端を含む)の膜厚を有することが好ましい。
本発明の磁気記録媒体を熱アシスト磁気記録方式において使用する場合、ヒートシンク層を設けてもよい。ヒートシンク層は、熱アシスト磁気記録時に発生する磁気記録層40の余分な熱を効果的に吸収するための層である。ヒートシンク層は、熱伝導率および比熱容量が高い材料を用いて形成することができる。そのような材料は、Cu単体、Ag単体、Au単体、またはそれらを主体とする合金材料を含む。ここで、「主体とする」とは、当該材料の含有量が50wt%以上であることを示す。また、強度などの観点から、Al−Si合金、Cu−B合金などを用いて、ヒートシンク層を形成することができる。さらに、センダスト(FeSiAl)合金、軟磁性のCoFe合金などを用いてヒートシンク層を形成することができる。軟磁性材料を用いることによって、ヘッドの発生する垂直方向磁界を磁気記録層40に集中させる機能をヒートシンク層に付与し、軟磁性裏打ち層の機能を補完することもできる。ヒートシンク層の膜厚の最適値は、熱アシスト磁気記録時の熱量および熱分布、ならびに磁気記録媒体の層構成および各構成層の厚さによって変化する。他の構成層との連続成膜で形成する場合などは、生産性との兼ね合いから、ヒートシンク層の膜厚は10nm以上100nm以下であることが好ましい。ヒートシンク層は、スパッタ法、真空蒸着法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。通常の場合、ヒートシンク層は、スパッタ法を用いて形成される。ヒートシンク層は、磁気記録媒体に求められる特性を考慮して、基板10と密着層との間、密着層と下地層20との間などに設けることができる。
下地層20は、上方に形成される第1シード層31および第2シード層32の結晶性および/または結晶配向を制御するための層である。下地層20は単層であっても多層であってもよい。下地層20は、非磁性であることが好ましい。第1シード層31の結晶性を高める観点から、下地層20は、面心立方格子構造または六方最密充填構造の結晶構造を持つ層であることが好ましい。その際、面心立方格子構造の原子最密面あるいは六方最密充填構造の原子最密面が基板面に平行に配向することが好ましい。下地層20の形成に用いられる非磁性材料は、Pt金属、Cr金属、または主成分であるCrにMo、W、Ti、V、Mn、Ta、およびZrからなる群から選択される少なくとも1種の金属が添加された合金を含む。下地層20は、スパッタ法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。
第1シード層31は、ZnOを含む。ZnOは、化学量論組成であっても、非化学量論組成であってもよい。本発明におけるZnOは、X線回折(XRD)を用いた面直方向のθ−2θ測定で得られるXRDプロファイルが、ZnO結晶の代表的なピークである2θ=33.4°〜35.4°の範囲にピークを有する化合物群を含む。第1シード層31は、MgOを含む第2シード層32の結晶配向分散を低減し、その結果として、磁気記録層40の結晶配向分散を低減する効果を有すると考えられる。具体的には、ZnOを含む第1シード層31が小さな表面粗さを有することによって、第2シード層32の結晶配向分散を低減させると考えられる。前述の効果を達成するために、第1シード層31は、1nmから20nmの範囲内の膜厚を有することが好ましい。
第2シード層32は、MgOを含む。MgOは、化学量論組成であっても、非化学量論組成であってもよい。本発明におけるMgOは、X線回折を用いた面直方向のθ−2θ測定で得られるXRDプロファイルが、MgO結晶の代表的なピークである2θ=42.0°〜44.0°の範囲にピークを有する化合物群を含む。第2シード層32は、その上に形成される磁気記録層40の結晶配向性を向上させ、その結果として磁気記録層40の結晶配向分散を低減させる。また、第2シード層32は、磁気記録層40中の磁性結晶粒の分離を促進すると考えられる。前述の効果を達成するために、第2シード層32は、1nmから20nmの範囲内の膜厚を有することが好ましい。
第1シード層31および第2シード層32は、スパッタ法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。ここで、基板の加熱によって、MgOを含む第2シード層32の表面粗さを低減することができる。第2シード層32を形成する際に、基板温度を300℃から500℃の範囲内に設定することが好ましい。一方、ZnOを含む第1シード層31においては、形成時に基板を加熱する必要がない。基板の加熱を伴わずに形成された第1シード層31は、基板加熱を伴って形成された第2シード層32と同等またはそれより低い表面粗さを実現することができる。
磁気記録層40は、規則合金を含む。前記規則合金は、FeおよびCoからなる群から選択される少なくとも1種の第1元素と、Pt、Pd、AuおよびIrからなる群から選択される少なくとも1種の第2元素とを含む。好ましい規則合金は、FePt、CoPt、FePd、およびCoPdからなる群から選択されるL1型規則合金である。特性変調のために、規則合金は、Ni、Mn、Cu、Ru、Ag、Au、およびCrからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含んでもよい。望ましい特性変調は、規則合金の規則化に必要な温度の低下を含む。
本発明に用いられる規則合金において、第2元素に対する第1元素の比は、原子数を基準として0.7〜1.3の範囲内、好ましくは0.8〜1.1の範囲内としてもよい。この範囲内の組成比を用いることによって、大きな磁気異方性定数Kuを有するL1型規則構造を得ることができる。
あるいはまた、磁気記録層40は、磁性結晶粒と、磁性結晶粒を取り囲む非磁性結晶粒界とからなるグラニュラー構造を有しても良い。磁性結晶粒は、前述の規則合金を含んでもよい。非磁性結晶粒界は、SiO、TiO、ZnOなどの酸化物、SiN、TiNなどの窒化物、カーボン(C)、ホウ素(B)などの材料を含んでもよい。
また、磁気記録層40は複数の磁性層からなってもよい。複数の磁性層のそれぞれは、非グラニュラー構造であってもよいし、グラニュラー構造を有してもよい。さらに、Ruなどの結合層を磁性層で挟んで積層したECC(Exchange−coupled Composite)構造を有してもよい。また、グラニュラー構造を含まない連続層(CAP層)として第2の磁性層を、グラニュラー構造を有する磁性層の上部に設けてもよい。
磁気記録層40は、スパッタ法により所定の材料を堆積させることによって形成することができる。規則合金を含む磁気記録層40を形成する場合、規則合金を形成する材料を含むターゲットを用いることができる。より詳細には、前述の規則合金を構成する元素を所定の比率で含むターゲットを用いることができる。あるいはまた、単一の元素を含む複数のターゲットを用い、それぞれのターゲットに印加する電力を調整して元素の比率を制御することによって、磁気記録層40を形成してもよい。グラニュラー構造を有する磁気記録層40を形成する場合、磁性結晶粒を形成する材料と非磁性結晶粒界を形成する材料とを所定の比率で含むターゲットを用いることができる。あるいはまた、磁性結晶粒を形成する材料を含むターゲットと非磁性結晶粒界を形成する材料を含むターゲットとを用い、それぞれのターゲットに印加する電力を調整して磁性結晶粒および非磁性結晶粒界の構成比率を制御することによって、磁気記録層40を形成してもよい。ここで、磁性結晶粒を規則合金で形成する場合、規則合金を構成する元素を別個に含む複数のターゲットを用いてもよい。
磁気記録層40が規則合金を含む場合、磁気記録層40を形成する際に基板の加熱を伴う。この際の基板温度は、300℃〜450℃の範囲内である。この範囲内の基板温度を採用することによって、磁気記録層40中の規則合金の規則度を向上させることができる。
任意選択的に設けてもよい保護層(不図示)は、磁気記録媒体の分野で慣用的に使用されている材料を用いて形成することができる。具体的には、Ptなどの非磁性金属、ダイアモンドライクカーボンなどのカーボン系材料、あるいは窒化シリコンなどのシリコン系材料を用いて、保護層を形成することができる。また、保護層は、単層であってもよく、積層構造を有してもよい。積層構造の保護層は、たとえば、特性の異なる2種のカーボン系材料の積層構造、金属とカーボン系材料との積層構造、または金属酸化物膜とカーボン系材料との積層構造であってもよい。保護層は、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。
任意選択的に設けてもよい液体潤滑剤層(不図示)は、磁気記録媒体の分野で慣用的に使用されている材料を用いて形成することができる。たとえば、パーフルオロポリエーテル系の潤滑剤などを用いることができる。液体潤滑剤層は、たとえば、ディップコート法、スピンコート法などの塗布法を用いて形成することができる。
(実験例A)
平滑な表面を有する化学強化ガラス基板(HOYA社製N−10ガラス基板)を洗浄し、基板10を準備した。洗浄後の基板10を、インライン式のスパッタ装置内に導入した。圧力0.3PaのArガス中で純Taターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタ法により、膜厚5nmのTa密着層を形成した。Ta密着層形成時の基板温度は室温(25℃)であった。Ta密着層形成時のスパッタ電力は200Wであった。
次に、圧力0.3PaのArガス中でMgOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により、膜厚1nmのMgO膜を形成した。MgO膜形成時の基板温度は室温(25℃)であった。MgO膜形成時のスパッタ電力は200Wであった。続いて、圧力0.3PaのArガス中で純Crターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタ法により、膜厚20nmのCr膜を形成し、MgO膜およびCr膜からなる下地層20を得た。Cr膜形成時の基板温度は室温(25℃)であった。Cr膜形成時のスパッタ電力は200Wであった。
次に、圧力0.02PaのArガス中でMgOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により膜厚10nmのMgO第2シード層32を形成した。MgO第2シード層32形成時の基板温度を、室温(25℃)、300℃、および400℃に設定した。MgO第2シード層32形成時のスパッタ電力は200Wであった。
得られた積層体の最上層であるMgO第2シード層32の算術平均粗さRaおよび最大高さRzを、原子間力顕微鏡(AFM)により測定した。図2(a)に室温にてMgO第2シード層32を形成したサンプルのAFMの画像を示し、図2(b)に300℃にてMgO第2シード層32を形成したサンプルのAFMの画像を示し、図2(c)に400℃にてMgO第2シード層32を形成したサンプルのAFMの画像を示す。測定時の測定領域を1μm×1μmとした。また、各サンプルにおいて2箇所の測定を実施し、測定値の平均値を各サンプルの算術平均粗さRaおよび最大高さRzとした。測定結果を第1表に示した。
(実験例B)
実験例Aと同様の手順により、Ta密着層を形成した。
次に、圧力0.3PaのArガス中でZnOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により膜厚10nmのZnO第1シード層31を形成した。ZnO第1シード層31形成時の基板温度は、室温(25℃)であった。ZnO第1シード層31形成時のスパッタ電力は200Wであった。
実験例Aと同様の手順により、ZnO第1シード層31の算術平均粗さRaおよび最大高さRzを測定した。図2(d)にAFMの画像を示す。測定結果を第1表に示した。
(実験例C)
実験例Aと同様の手順により、Ta密着層を形成した。
次に、圧力0.3PaのArガス中でのマグネトロンスパッタ法により、膜厚10nmの下地層20を形成した。ここで、純Crターゲット、純Agターゲット、および純Ptターゲットを用いた。下地層20形成時の基板温度は室温(25℃)であった。下地層20形成時のスパッタ電力は200Wであった。
次に、圧力0.3PaのArガス中でZnOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により膜厚10nmのZnO第1シード層31を形成した。ZnO第1シード層31形成時の基板温度は、室温(25℃)であった。ZnO第1シード層31形成時のスパッタ電力は200Wであった。
実験例Aと同様の手順により、ZnO第1シード層31の算術平均粗さRaおよび最大高さRzを測定した。図2(e)にCr下地層20を有するサンプルのAFMの画像を示し、図2(f)にAg下地層20を有するサンプルのAFMの画像を示し、図2(g)にPt下地層20を有するサンプルのAFMの画像を示す。測定結果を第1表に示した。
Figure 2016024403
実験例Aの結果から、室温で形成されたMgO第2シード層32は、非常に大きな算術表面粗さRaを有すること、ならびに、形成時の基板温度の上昇に伴って算術平均粗さRaが減少することが分かる。なお、400℃程度の基板温度において、算術平均粗さRaの減少効果の頭打ちとなった。基板10、密着層および下地層20などに対する影響を考慮しても、400℃以上の基板温度を用いることが実用的ではない。
一方、実験例Bの結果から、室温で形成されたZnO第1シード層31が、400℃で形成されたMgO第2シード層32よりも小さな算術平均粗さRaおよび最大高さRzを有することが分かる。また、実験例BおよびCの結果から、ZnO第1シード層31の表面粗さが、その下にある層の材料に影響されることが分かる。具体的には、Pt下地層20の上にZnO第1シード層31を室温で形成した場合に、最小の算術平均粗さRaおよび最大高さRzが得られた。
(比較例1)
本比較例は、ZnO第1シード層31を持たない磁気記録媒体に関する。
MgO第2シード層32形成時の基板温度を300℃とし、MgO第2シード層32の膜厚を5nmとしたことを除いて、実験例Aと同様の手順により、基板10の上にTa密着層、MgO膜とCr膜とからなる下地層20、およびMgO第2シード層32を形成した。下地層およびシード層の構成、ならびにシード層形成時の基板温度を第2表に示した。
次に、圧力1.0PaのArガス中でFePtターゲットを用いたRFスパッタ法により、MgO第2シード層32の上に、膜厚10nmのFePt磁気記録層40を形成した。FePt磁気記録層40形成時の基板温度を、400℃に設定した。FePt磁気記録層40形成時のスパッタ電力は200Wであった。
最後に、圧力0.5PaのArガス中でPtターゲットおよびTaターゲットを用いたRFスパッタ法により膜厚5nmのPt膜および膜厚5nmのTa膜の積層体である保護層を形成して、磁気記録媒体を得た。保護層形成時の基板温度を、室温(25℃)であった。Pt膜およびTa膜の形成時のスパッタ電力は200Wであった。
得られた磁気記録媒体をX線回折法(XRD)により分析し、FePt磁気記録層40に起因する(001)FePtピーク、および(002)FePtピークの積分強度を測定した。次いで、(002)FePtピークについて、ロッキングカーブ法による分析を行い、FePt磁気記録層40の結晶配向分散Δθ50を求めた。さらに、測定された(001)FePtピーク積分強度に対する(002)FePtピーク積分強度の比の値を、完全に規則化した際に理論的に算出される(001)FePtピーク積分強度に対する(002)FePtピーク積分強度の比で除算することで規則度を求めた。測定結果を第3表に示した。
PPMS装置(Quatum Design社製;Physical Property Measurement System)により、得られた磁気記録媒体のM−Hヒステリシスループを測定した。得られたM−Hヒステリシスループから、残留磁化Ms、およびM−Hヒステリシスループのα値を決定した。α値は、保磁力付近(H=Hc)における磁化曲線の傾きを意味し、α=4π×(dM/dH)の式で求められる。α値の決定においては、Mの単位として「emu/cm」を用い、Hの単位として「Oe」を用いる。磁気記録層40中の磁性結晶粒が磁気的に良好に分離されていない場合、α値が増大する。一方、たとえば二次成長による結晶粒が存在する場合のような、磁性結晶粒の磁気特性のバラツキが大きい場合、α値が減少する。α値は、0.75以上、3.0未満、より好ましくは0.9以上、2.0未満とすることが好ましい。また、PPMS装置を用いて自発磁化の磁場印加角度依存性を評価し、磁気異方性定数Kuを決定した。磁気異方性定数Kuの決定には、R. F. Penoyer、「Automatic Torque Balance for Magnetic Anisotropy Measurements」、The Review of Scientific Instruments、1959年8月、第30巻第8号、711−714、ならびに近角聰信、強磁性体の物理(下) 裳華房、10−21に記載の手法を用いた(非特許文献1および2参照)。測定結果を第3表に示した。
(比較例2)
本比較例は、MgO第2シード層32を持たない磁気記録媒体に関する。
Ptを用いて下地層20を形成したことを除いて、実験例Cと同様の手順により、基板10の上にTa密着層、およびPt下地層20を形成した。
次に、圧力0.3PaのArガス中でZnOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により膜厚10nmのZnO第1シード層31を形成した。ZnO第1シード層31形成時の基板温度は、400℃であった。ZnO第1シード層31形成時のスパッタ電力は200Wであった。下地層およびシード層の構成、ならびにシード層形成時の基板温度を第2表に示した。
次に、比較例1と同様の手順を用いて、ZnO第1シード層31の上に、磁気記録層40、ならびにPt膜とTa膜とからなる保護層を形成して、磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体の磁気特性の測定結果を第3表に示した。
(比較例3)
本比較例は、MgO第2シード層32を持たない磁気記録媒体に関する。
ZnO第1シード層31を形成する際の基板温度を室温(25℃)に変更したことを除いて、比較例2の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。下地層およびシード層の構成、ならびにシード層形成時の基板温度を第2表に示した。得られた磁気記録媒体の磁気特性の測定結果を第3表に示した。
(実施例1)
本比較例は、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32の両方を有する本発明の磁気記録媒体に関する。本実施例において、300℃の基板温度でZnO第1シード層31を形成した。
Ptを用いて下地層20を形成したことを除いて、実験例Cと同様の手順により、基板10の上にTa密着層、およびPt下地層20を形成した。
次に、圧力0.3PaのArガス中でZnOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により膜厚10nmのZnO第1シード層31を形成した。ZnO第1シード層31形成時の基板温度は、300℃であった。ZnO第1シード層31形成時のスパッタ電力は200Wであった。
次に、圧力0.02PaのArガス中でMgOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により膜厚5nmのMgO第2シード層32を形成した。MgO第2シード層32形成時の基板温度を、300℃に設定した。MgO第2シード層32形成時のスパッタ電力は200Wであった。下地層およびシード層の構成、ならびにシード層形成時の基板温度を第2表に示した。
次に、比較例1と同様の手順を用いて、MgO第2シード層32の上に、磁気記録層40、ならびにPt膜とTa膜とからなる保護層を形成して、磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体の磁気特性の測定結果を第3表に示した。
(実施例2)
本比較例は、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32の両方を有する本発明の磁気記録媒体に関する。本実施例において、室温(25℃)でZnO第1シード層31を形成した。
ZnO第1シード層31形成時の基板温度を室温(25℃)に変更したことを除いて実施例1の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。下地層およびシード層の構成、ならびにシード層形成時の基板温度を第2表に示した。得られた磁気記録媒体の磁気特性の測定結果を第3表に示した。
(実施例3)
本比較例は、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32の両方を有する本発明の磁気記録媒体に関する。本実施例において、室温(25℃)でZnO第1シード層31を形成し、MgO第2シード層32の膜厚を2nmに変更した。
MgO第2シード層32の膜厚を2nmに変更したことを除いて実施例2の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。下地層およびシード層の構成、ならびにシード層形成時の基板温度を第2表に示した。得られた磁気記録媒体の磁気特性の測定結果を第3表に示した。
Figure 2016024403
Figure 2016024403
ZnO第1シード層31の上に磁気記録層40が形成されている比較例2および3の磁気記録媒体においては、FePt(001)ピークおよびFePt(002)ピークの面積強度が著しく小さかった。これは、磁気記録層40中のFePt合金が(111)配向したためであった。言い換えると、磁化容易軸が磁気記録媒体主面に対して垂直とならなかった。したがって、比較例2および3において、他の磁気特性を評価していない。
ZnO第1シード層31を持たず、MgO第2シード層32の上に磁気記録層40が形成された比較例1の磁気記録媒体においては、XRDによるFePt(001)ピークおよびFePt(002)ピークの面積強度から、磁気記録層40中のFePt合金が(001)配向しており、磁化容易軸が磁気記録媒体主面に対して垂直であった。しかしながら、比較例1の磁気記録媒体は、比較的大きな結晶配向分散Δθ50の値を有した。これは、MgO第2シード層32の表面粗さが大きいことに起因すると考えられる。また、比較例1の磁気記録媒体のM−Hヒステリシスループのα値が、比較的大きかった。このことは、磁気記録層40中の磁性結晶粒の磁気的分離の程度が若干低いことを意味する。
これに対して、ZnO第1シード層31、MgO第2シード層32および磁気記録層40がこの順で形成されている実施例1〜3の磁気記録媒体は、比較例1の磁気記録媒体よりも大きなFePt(001)ピークおよびFePt(002)ピークの面積強度を有した。加えて、実施例1〜3の磁気記録媒体は、比較例1の磁気記録媒体に比較して、より小さい結晶配向分散Δθ50の値を示した。これらのことから、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32を積層したことにより、磁気記録層中のFePt合金の結晶配向性が向上したことが分かる。
また、実施例1〜3の磁気記録媒体は、比較例1の磁気記録媒体と同等の飽和磁化Msおよび磁気異方性定数Kuを有した。実施例1〜3の磁気記録媒体において、磁気記録層40中のFePt規則合金の規則度の若干の低下が認められた。しかしながら、規則度の低下量は磁気記録媒体としての使用に問題のない範囲内である。
さらに、実施例1〜3の磁気記録媒体は、比較例1の磁気記録媒体よりも小さいα値を示した。このことから、実施例1〜3の磁気記録媒体の磁気記録層において、磁性結晶粒の磁気的分離が良好に実現されていることが分かる。
以上の結果から、ZnOを含む第1シード層とMgOを含む第2シード層とを有する本発明の磁気記録媒体が、他の磁気特性に悪影響を与えることなしに、小さい結晶配向分散Δθ50、および磁性結晶粒の良好な磁気的分離を示す優れたα値を実現できることが分かった。
(実施例4)
本実施例は、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32の両方を有する本発明の磁気記録媒体に関する。本実施例において、室温(25℃)でZnO第1シード層31を形成し、400℃でMgO第2シード層32を形成した。
MgO第2シード層32形成時の基板温度を400℃に変更し、形成するMgO第2シード層32の膜厚を1〜10nmの範囲内で変化させたことを除いて、実施例2の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体の構成および特性の測定結果を第4表に示した。
(実施例5)
本実施例は、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32の両方を有する本発明の磁気記録媒体に関する。本実施例において、室温(25℃)でZnO第1シード層31を形成し、300℃でMgO第2シード層32を形成した。
形成するMgO第2シード層32の膜厚を1〜10nmの範囲内で変化させたことを除いて、実施例2の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体の構成および特性の測定結果を第4表に示した。なお、本実施例において、MgO第2シード層32の膜厚が10nmのサンプルは前述の実施例2と同一であり、MgO第2シード層32の膜厚が2nmのサンプルは前述の実施例3と同一である。
(比較例4)
本比較例は、ZnO第1シード層31を持たない磁気記録媒体に関する。本実施例において、400℃でMgO第2シード層32を形成した。
MgO第2シード層32形成時の基板温度を400℃に変更し、形成するMgO第2シード層32の膜厚を1〜10nmの範囲内で変化させたことを除いて、比較例1の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体の構成および特性の測定結果を第4表に示した。
(比較例5)
本比較例は、ZnO第1シード層31を持たない磁気記録媒体に関する。本実施例において、300℃でMgO第2シード層32を形成した。
形成するMgO第2シード層32の膜厚を1〜10nmの範囲内で変化させたことを除いて、比較例1の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体の構成および特性の測定結果を第4表に示した。なお、本比較例において、MgO第2シード層32の膜厚が5nmのサンプルは前述の比較例1と同一である。
Figure 2016024403
MgO第2シード層32の形成温度が同一である実施例4と比較例4との比較、ならびに実施例5と比較例5との比較から、以下の事項が明らかとなった。
(a) MgO第2シード層32の膜厚と磁気記録層40のFePt(001)のピークの面積強度との関係を図3Aに示す。同一膜厚のサンプル同士の比較において、実施例4および5の磁気記録媒体が、比較例4および5の磁気記録媒体よりも大きなFePt(001)のピークの面積強度を有する。このことは、ZnO第1シード層31の存在により、磁気記録層40のFePt合金の結晶性が向上していることを示す。また、図3Aから、MgO第2シード層32の膜厚の増大に伴ってFePt(001)のピークの面積強度が増大する傾向が認められた。
(b) MgO第2シード層32の膜厚と磁気記録層40の結晶配向分散Δθ50との関係を図3Bに示す。同一膜厚のサンプル同士の比較において、実施例4および5の磁気記録媒体が、比較例4および5の磁気記録媒体よりも小さい結晶配向分散Δθ50を有する。このことは、ZnO第1シード層31の存在により、磁気記録層40のFePt合金の結晶配向性が向上していることを示す。また、図3Bから、MgO第2シード層32の膜厚の増大に伴ってFePt(001)のピークの面積強度が増大する傾向が認められた。
(c) MgO第2シード層32の膜厚と磁気記録媒体表面の算術平均粗さRaとの関係を図3Cに示す。同一膜厚のサンプル同士の比較において、実施例4および5の磁気記録媒体が、比較例4および5の磁気記録媒体よりも小さい算術平均粗さRaを有する。このことは、ZnO第1シード層31の存在により、FePt磁気記録層40の表面の平滑性が向上していることを示す。なお、図3Cから、算術平均粗さRaに対するMgO第2シード層32の膜厚の影響は小さいと考えられる。
以上のように、ZnO第1シード層と、1〜10nmの膜厚を有するMgO第2シード層32とを組み合わせることにより、優れた結晶性、優れた結晶配向性、および優れた平滑性を有する磁気記録層40の形成が可能となり、優れた磁気特性を有する磁気記録媒体が期待できることが明らかとなった。
(実施例6)
本実施例は、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32の両方を有する本発明の磁気記録媒体に関する。本実施例において、室温(25℃)でZnO第1シード層31を形成し、300℃でMgO第2シード層32を形成した。
形成するZnO第1シード層31の膜厚を2〜20nmの範囲内で変化させたことを除いて、実施例2の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体の構成および特性の測定結果を第5表に示した。なお、本実施例において、ZnO第1シード層31の膜厚が10nmのサンプルは前述の実施例2と同一である。また、比較対照の目的で、比較例1の構成および特性を第5表に示した。
Figure 2016024403
実施例6および比較例1の磁気記録媒体において、ZnO第1シード層31の膜厚と磁気記録層40のFePt(001)のピークの面積強度との関係を図4Aに示し、ZnO第1シード層31の膜厚と磁気記録層40の結晶配向分散Δθ50との関係を図4Bに示し、ZnO第1シード層31の膜厚と磁気記録媒体表面の算術平均粗さRaとの関係を図4Cに示す。第5表、図4Bおよび図4Cから、2〜20nmの膜厚を有するZnO第1シード層31を用いることによって、磁気記録層のFePt合金の結晶配向分散が減少し、ならびに磁気記録媒体の算術平均粗さも減少していることが分かる。また、第5表および図4Aから、ZnO第1シード層31の膜厚が2〜15nmの場合に、磁気記録層40のFePt(001)のピークの面積強度の著しい増大が認められ、ZnO第1シード層31の膜厚が20nmの場合にもFePt(001)のピークの面積強度の増大が認められた。これらの結果から、ZnO第1シード層31の膜厚が2〜約18nm、特に2〜15nmの範囲内である場合に、優れた結晶性、優れた結晶配向性、および優れた平滑性を有する磁気記録層40の形成が可能となり、優れた磁気特性を有する磁気記録媒体が期待できることが明らかとなった。
(実施例7)
本実施例は、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32の両方を有する本発明の磁気記録媒体に関する。本実施例において、室温(25℃)で膜厚10nmのZnO第1シード層31を形成し、300℃で膜厚5nmのMgO第2シード層32を形成した。
形成するPt下地層20の膜厚を2〜20nmの範囲内で変化させたことを除いて、実施例2の手順を繰り返して、磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体の構成および特性の測定結果を第6表に示した。なお、本実施例において、Pt下地層20の膜厚が10nmのサンプルは前述の実施例2と同一である。また、比較対照の目的で、比較例1の構成および特性を第6表に示した。
Figure 2016024403
実施例7および比較例1の磁気記録媒体において、Pt下地層20の膜厚と磁気記録層40のFePt(001)のピークの面積強度との関係を図5Aに示し、Pt下地層20の膜厚と磁気記録層40の結晶配向分散Δθ50との関係を図5Bに示し、Pt下地層20の膜厚と磁気記録媒体表面の算術平均粗さRaとの関係を図5Cに示す。第6表および図5Aから、磁気記録層40のFePt(001)のピークの面積強度を増大させるためには、Pt下地層20の膜厚を約5nm以上、特に6nm以上とすることが望ましいことが分かる。一方、第6表および図5Bから、Pt下地層20を設けることが、磁気記録層40のFePt合金の結晶配向分散の減少に有効であることが分かる。さらに、第6表および図5Cから、Pt下地層20を設けること磁気記録媒体の表面の算術平均粗さRaの減少に有効であるものの、Pt下地層20の膜厚の増大とともに、算術平均粗さRaが増大することが分かる。算術平均粗さRaを減少させるためには、Pt下地層20の膜厚を約17nm以下、特に15nm以下とすることが望ましいことが分かる。以上のことから、Pt下地層20の膜厚を約5nm〜約17nm、特に6nm〜15nmの範囲内とすることにより、優れた結晶性、優れた結晶配向性、および優れた平滑性を有する磁気記録層40の形成が可能となり、優れた磁気特性を有する磁気記録媒体が期待できることが明らかとなった。
(実施例8)
平滑な表面を有する化学強化ガラス基板(HOYA社製N−10ガラス基板)を洗浄し、基板10を準備した。洗浄後の基板10を、実験例Aで用いたものとは別のタイプのインライン式のスパッタ装置内に導入した。圧力0.18PaのArガス中で純Taターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタ法により、膜厚5nmのTa密着層を形成した。Ta密着層形成時の基板温度は室温(25℃)であった。Ta密着層形成時のスパッタ電力は200Wであった。
次に、圧力0.44PaのArガス中での純Ptターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により、膜厚10nmのPt下地層20を形成した。Pt下地層20形成時の基板温度は室温(25℃)であった。Pt下地層20形成時のスパッタ電力は300Wであった。
次に、圧力0.2PaのArガス中でZnOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により膜厚10nmのZnO第1シード層31を形成した。ZnO第1シード層31形成時の基板温度は、室温(25℃)であった。ZnO第1シード層31形成時のスパッタ電力は500Wであった。
次に、圧力0.18PaのArガス中でMgOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により膜厚10nmのMgO第2シード層32を形成した。MgO第2シード層32形成時の基板温度は450℃であった。MgO第2シード層32形成時のスパッタ電力は500Wであった。
次に、圧力0.18PaのArガス中でFePtターゲットを用いたRFスパッタ法により、MgO第2シード層32の上に、膜厚10nmのFePt磁気記録層40を形成して、磁気記録媒体を得た。FePt磁気記録層40形成時の基板温度は350℃であった。FePt磁気記録層40形成時のスパッタ電力は300Wであった。
得られた磁気記録媒体のX線回折(XRD)により、磁気記録層40のFePt(200)のピークの面積強度を求めた。FePt(200)のピークは、FePt合金が面内方向に規則化した構造に起因する。「面内方向に規則化した構造」とは、磁性元素Feの層と貴金属Ptの層とが磁気記録媒体の表面に垂直であり、磁化容易軸が磁気記録媒体の表面に平行である構造を意味する。XRDスペクトルにおける2θ=47〜50°付近のピークを、FePt(200)のピーク位置(2θ=47.429°)およびFePt(002)のピーク位置(2θ=48.183°〜49.183°)を用いてピーク分離を行った。FePt(200)のピーク位置は、ICDD(International Center for Diffraction Data)カードNo 03-065-9121によるものであり、FePt(002)のピーク位置は、歪による格子定数の変化を考慮したものである。図6A(a)にXRDスペクトルを示し、図6A(b)にピーク分離を行った結果を示す。また、振動試料磁力計(VSM)を用いて、面内方向の保磁力Hc_inを測定した。得られた磁気記録媒体のFePt(200)のピークの面積強度および面内方向の保磁力Hc_inを第7表に示した。
(比較例6)
平滑な表面を有する化学強化ガラス基板(HOYA社製N−10ガラス基板)を洗浄し、基板10を準備した。洗浄後の基板10を、実施例8で用いたものと同一のタイプのインライン式のスパッタ装置内に導入した。圧力0.2PaのArガス中で純Taターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタ法により、膜厚5nmのTa密着層を形成した。Ta密着層形成時の基板温度は室温(25℃)であった。Ta密着層形成時のスパッタ電力は200Wであった。
次に、圧力0.2PaのArガス中でMgOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ法により、膜厚1nmのMgO膜を形成した。MgO膜形成時の基板温度は室温(25℃)であった。MgO膜形成時のスパッタ電力は200Wであった。続いて、圧力0.2PaのArガス中で純Crターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタ法により、膜厚20nmのCr膜を形成し、MgO膜およびCr膜からなる下地層20を得た。Cr膜形成時の基板温度は室温(25℃)であった。Cr膜形成時のスパッタ電力は600Wであった。
次に、実施例7と同様の手順により、MgO第2シード層32、およびFePt磁気記録層40を形成した、磁気記録媒体を得た。図6B(a)にXRDスペクトルを示し、図6B(b)にピーク分離を行った結果を示す。得られた磁気記録媒体のFePt(200)のピークの面積強度および面内方向の保磁力Hc_inを第7表に示した。
Figure 2016024403
第7表から、第1シード層31を持たない比較例6の磁気記録媒体は、ZnO第1シード層31を有する実施例8の磁気記録媒体よりも大きなFePt(200)のピークの面積強度を示した。このことは、比較例6において、望ましくない面内規則化構造が多く存在することを示す。その結果として、比較例6の磁気記録媒体は、実施例8の磁気記録媒体よりも大きな面内方向の保磁力Hc_inを示した。これらのことから、ZnO第1シード層が、磁気記録層のFePt合金を面直方向に規則化させるのに重要であることが分かる。
(実施例9)
本実施例は、ZnO第1シード層31およびMgO第2シード層32の両方を有し、かつグラニュラー構造を有する磁気記録層40を有する本発明の磁気記録媒体に関する。
実施例8と同様の手順を用いて、MgO第2シード層32以下の層を形成した。次に、圧力0.34PaのArガス中でFePtターゲットおよびCターゲットを用いたRFスパッタ法により、MgO第2シード層32の上に、膜厚4nmのFePt−C磁気記録層40を形成して、磁気記録媒体を得た。FePt磁気記録層40形成時の基板温度は450℃であった。また、FePtターゲットに137WのRF電力を印加し、Cターゲットに500WのRF電力を印加した。得られたFePt−C磁気記録層40は、FePt磁性結晶粒と、25体積%のC非磁性結晶粒界とを含むグラニュラー構造を有した。
図7A(a)にXRDスペクトルを示し、図7A(b)にピーク分離を行った結果を示す。得られた磁気記録媒体のFePt(200)のピークの面積強度および面内保磁力Hc_inを第8表に示した。
(比較例7)
本比較例は、ZnO第1シード層31を持たず、かつグラニュラー構造を有する磁気記録層40を有する本発明の磁気記録媒体に関する。
比較例6と同様の手順を用いて、MgO第2シード層32以下の層を形成した。次に、圧力0.34PaのArガス中でFePtターゲットおよびCターゲットを用いたRFスパッタ法により、MgO第2シード層32の上に、膜厚4nmのFePt−C磁気記録層40を形成して、磁気記録媒体を得た。FePt磁気記録層40形成時の基板温度は450℃であった。また、FePtターゲットに137WのRF電力を印加し、Cターゲットに500WのRF電力を印加した。得られたFePt−C磁気記録層40は、FePt磁性結晶粒と、25体積%のC非磁性結晶粒界とを含むグラニュラー構造を有した。
図7B(a)にXRDスペクトルを示し、図7B(b)にピーク分離を行った結果を示す。得られた磁気記録媒体のFePt(200)のピークの面積強度および面内保磁力Hc_inを第8表に示した。
Figure 2016024403
第8表から、第1シード層31を持たない比較例7の磁気記録媒体は、ZnO第1シード層31を有する実施例9の磁気記録媒体よりも著しく大きなFePt(200)のピークの面積強度を示した。このことは、比較例7において、望ましくない面内規則化構造が多く存在することを示す。その結果として、比較例7の磁気記録媒体は、実施例9の磁気記録媒体よりも大きな面内方向の保磁力Hc_inを示した。これらのことから、グラニュラー構造を有する磁気記録層40を用いる場合にも、ZnO第1シード層31が、磁気記録層40のFePt合金を面直方向に規則化させるのに重要であることが分かる。
10 基板
20 下地層
31 第1シード層
32 第2シード層
40 磁気記録層
得られた磁気記録媒体をX線回折法(XRD)により分析し、FePt磁気記録層40に起因する(001)FePtピーク、および(002)FePtピークの積分強度を測定した。次いで、(002)FePtピークについて、ロッキングカーブ法による分析を行い、FePt磁気記録層40の結晶配向分散Δθ50を求めた。さらに、測定された(002)FePtピーク積分強度に対する(001)FePtピーク積分強度の比の値を、完全に規則化した際に理論的に算出される(002)FePtピーク積分強度に対する(001)FePtピーク積分強度の比で除算し、その平方根を採ることで規則度を求めた。測定結果を第3表に示した。
PPMS装置(Quatum Design社製;Physical Property Measurement System)により、得られた磁気記録媒体のM−Hヒステリシスループを測定した。得られたM−Hヒステリシスループから、飽和磁化Ms、およびM−Hヒステリシスループのα値を決定した。α値は、保磁力付近(H=Hc)における磁化曲線の傾きを意味し、α=4π×(dM/dH)の式で求められる。α値の決定においては、Mの単位として「emu/cm3」を用い、Hの単位として「Oe」を用いる。磁気記録層40中の磁性結晶粒が磁気的に良好に分離されていない場合、α値が増大する。一方、たとえば二次成長による結晶粒が存在する場合のような、磁性結晶粒の磁気特性のバラツキが大きい場合、α値が減少する。α値は、0.75以上、3.0未満、より好ましくは0.9以上、2.0未満とすることが好ましい。また、PPMS装置を用いて自発磁化の磁場印加角度依存性を評価し、磁気異方性定数Kuを決定した。磁気異方性定数Kuの決定には、R. F. Penoyer、「Automatic Torque Balance for Magnetic Anisotropy Measurements」、The Review of Scientific Instruments、1959年8月、第30巻第8号、711−714、ならびに近角聰信、強磁性体の物理(下) 裳華房、10−21に記載の手法を用いた(非特許文献1および2参照)。測定結果を第3表に示した。
(比較例7)
本比較例は、ZnO第1シード層31を持たず、かつグラニュラー構造を有する磁気記録層40を有する磁気記録媒体に関する。

Claims (7)

  1. 基板と、ZnOを含む第1シード層と、MgOを含む第2シード層と、規則合金を含む磁気記録層とをこの順に含むことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記基板と前記第1シード層との間に、面心立方格子構造または六方最密充填構造の下地層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記規則合金は、FeおよびCoから選択される少なくとも一種の元素と、Pt、Pd、AuおよびIrからなる群から選択される少なくとも一種の元素とを含むL1型規則合金であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記規則合金は、Ni、Mn、Cu、Ru、Ag、Au、およびCrからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記規則合金は、FePt、CoPt、FePd、およびCoPdからなる群から選択されるL1型規則合金であることを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体。
  6. 前記磁気記録層が、磁性結晶粒と、前記磁性結晶粒を包囲する非磁性結晶粒界とを含むグラニュラー構造を有し、前記磁性結晶粒は前記規則合金を含むことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  7. 前記非磁性結晶粒界は、炭素、酸化物、および窒化物からなる群から選択される非磁性材料を含むことを特徴とする請求項6に記載の磁気記録媒体。
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