JPWO2016017235A1 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直進走行状態における運転者の操舵介入時でも、違和感なく滑らかなハンドル戻り制御を実現できる電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】本発明は、戻し制御電流(HR)を演算し、戻し制御電流(HR)を電流指令値(Iref)から減算した補償電流指令値でモータを駆動するハンドル戻し制御部を備える。ハンドル戻し制御部は、舵角(θ)、車速(V)及び操舵トルク(T)に応じた角加速度(α)を演算して求める角加速度演算部(120)と、角加速度(α)の積分値の2倍を操舵トルク(T)に応じて補正する補正部と、補正値の平方根に基づいて目標舵角速度(ω1)を設定する目標舵角速度設定部と、目標舵角速度(ω1)及び実舵角速度(ωa)の偏差に車速ゲイン(KP)及び操舵トルクゲイン(Th)を乗算して戻し制御ゲイン(SG2)を求める戻し制御ゲイン算出部と、戻し制御ゲインに出力制限して戻し制御電流(HR)を求める戻し制御電流演算部と、で構成されている。

Description

本発明は、電流指令値に基づいてインバータによりモータをPWM制御して操舵系にアシストトルクを付与する電動パワーステアリング装置に関し、特に舵角に応じたハンドル戻し制御電流で補正することで直進状態に戻す走行状態においてハンドルを積極的に中立点に戻すようにし、ハンドル戻し制御の機能を向上した信頼性の高い電動パワーステアリング装置に関する。
車両のステアリング機構にモータの回転力でアシストトルクを付与する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機構を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸にアシストトルクを付与するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置(EPS)は、アシストトルクを正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、操舵補助指令値(電流指令値)とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデューティの調整で行っている。
電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図1に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5、タイロッド6a,6bを経て、更にハブユニット7a,7bを介して操向車輪8L,8Rに連結されている。また、コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクTを検出するトルクセンサ10及び操舵角θを検出する舵角センサ14が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)30には、バッテリ13から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニションキー信号が入力される。コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出された車速Vとに基づいてアシスト(操舵補助)指令の電流指令値の演算を行い、電流指令値に補償等を施した電圧制御指令値Vrefによってモータ20に供給する電流を制御する。舵角センサ14は必須のものではなく、配設されていなくても良い。
コントロールユニット30には、車両の各種情報を授受するCAN(Controller Area Network)50が接続されており、車速VはCAN50から受信することも可能である。また、コントロールユニット30には、CAN50以外の通信、アナログ/ディジタル信号、電波等を授受する非CAN51も接続可能である。
コントロールユニット30は主としてCPU(MCU、MPU等も含む)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図2のようになる。
図2を参照してコントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクT及び車速センサ12で検出された(若しくはCAN50からの)車速Vは、電流指令値Iref1を演算する電流指令値演算部31に入力される。電流指令値演算部31は、入力された操舵トルクT及び車速Vに基づいてアシストマップ等を用いて、モータ20に供給する電流の制御目標値である電流指令値Iref1を演算する。電流指令値Iref1は加算部32Aを経て電流制限部33に入力され、最大電流を制限された電流指令値Irefmが減算部32Bに入力され、フィードバックされているモータ電流値Imとの偏差I(Irefm−Im)が演算され、その偏差Iが操舵動作の特性改善のためのPI制御部35に入力される。PI制御部35で特性改善された電圧制御指令値VrefがPWM制御部36に入力され、更に駆動部としてのインバータ37を介してモータ20がPWM駆動される。モータ20の電流値Imはモータ電流検出器38で検出され、減算部32Bにフィードバックされる。インバータ37は駆動素子としてFETが用いられ、FETのブリッジ回路で構成されている。
加算部32Aには補償信号生成部34からの補償信号CMが加算されており、補償信号CMの加算によって操舵システム系の特性補償を行い、収れん性や慣性特性等を改善するようになっている。補償信号生成部34は、セルフアライニングトルク(SAT)343と慣性342を加算部344で加算し、その加算結果に更に収れん性341を加算部345で加算し、加算部345の加算結果を補償信号CMとしている。
このような電動パワーステアリング装置では、減速ギアやピニオンラックにより摩擦が大きく、また、アシストトルクを発生させるためのモータによりステアリング軸回りの等価慣性モーメントが大きい。そのため、セルフアライニングトルク(SAT)が小さい低車速域では、摩擦が大きいことによりハンドル戻りが悪くなる。これは直進状態においてSATのみでは舵角が中立点まで戻ってこないため、運転者の操舵介入により中立点まで戻す必要があり、運転者の負担となる。
一方、SATが大きい高車速域ではSATが大きいため、舵角速度は低車速に比べて速くなる傾向にあるが、慣性モーメントが大きいため慣性トルクも大きく、舵角の中立点でハンドルが収束せず、オーバーシュートしてしまうため、車両特性が不安定に感じられる。
従って、低車速ではハンドル戻りを補助するため、また、高車速では車両特性を安定にするために収れん性を増加させることが必要となり、それらを達成するために様々なハンドル戻り時に適度なアシストをするための制御手法が提案されている。それらのハンドル戻し制御の中でも、運転者による操舵介入時でも滑らかなハンドル戻し制御を行うことを目的とした先行技術として、特許第4685557号公報(特許文献1)に示される電動パワーステアリング装置がある。
特許文献1の装置では、目標舵角速度に追従するように構成された制御器において、ベース目標舵角速度を車速及びトルクによる乗算及び加算の補正で、目標舵角速度を算出している。運転者による操舵介入時には、トルクが加わった方向に目標舵角速度を補正することで、運転者操舵時の違和感を減少させている。
特許第4685557号公報
手放し状態で滑らかなハンドル戻りを実現させるためには、舵角加速度が大きく変動せずに、舵角中立点で舵角速度が0となることが良い。しかしながら、特許文献1記載の装置では、目標舵角速度を設定する際には、自然なハンドル戻りが実現されるように目標舵角速度の量及び曲率を予め設定する必要があり、違和感のない目標舵角速度を設定するのに手間がかかる、若しくは適度な設定ができず、運転者に負担がかかることが課題となっている。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、直進走行状態における運転者の操舵介入時でも、違和感なく滑らかなハンドル戻り制御を実現できる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明は、操舵トルク及び車速に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてモータを駆動し、前記モータの駆動制御によって操舵系をアシスト制御する電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、舵角、前記操舵トルク、前記車速及び舵角速度によってハンドル戻し制御電流を演算し、前記ハンドル戻し制御電流を前記電流指令値に加算した補償電流指令値で前記モータを駆動するハンドル戻し制御部を備え、前記ハンドル戻し制御部が、前記舵角、前記車速及び前記操舵トルクに応じた角加速度を演算して求める角加速度演算部と、前記角加速度の積分値の2倍を前記操舵トルクに応じた角速度の2乗で補正する補正部と、前記補正部からの補正値の平方根に基づいて目標舵角速度を設定する目標舵角速度設定部と、前記目標舵角速度及び実舵角速度の偏差に車速ゲイン及び操舵トルクゲインを乗算してハンドル戻し制御ゲインを求めるハンドル戻し制御ゲイン算出部と、前記ハンドル戻し制御ゲインに対してP制御演算、I制御演算、D制御演算の少なくとも1つの制御演算を行い、前記車速ゲイン及び操舵トルクゲインによって出力制限して前記ハンドル戻し制御電流を求めるハンドル戻し制御電流演算部とで構成されていることにより達成される。
本発明の上記目的は、前記角加速度演算部が、前記車速をパラメータとして、前記角加速度は、前記舵角が大きくなるに従って次第に小さくなる特性であることにより、或いは前記角加速度は、前記車速が小さくなるに従って小さくなる特性であることにより、或いは前記操舵トルクゲインは、前記操舵トルクが所定値T1までは一定であり、所定値T2(>所定値T1)以上で所定値T3(>所定値T2)以下では次第に減少し、前記所定値T3以上では0となる特性であることにより、或いは前記車速ゲインは、前記車速が所定値V1までは一定であり、所定値V2(>所定値V1)以上で所定値V3(>所定値V2)以下では次第に増加し、前記所定値V3以上では一定値となる特性であることにより、或いは前記目標舵角速度に対して、前記舵角速度を位相進みフィルタを経て減算するようになっていることにより、或いは前記ハンドル戻し制御電流の最大値をリミッタで制限することにより、或いは前記ハンドル戻し制御ゲインに対してP制御演算及びI制御演算を行うようになっていることにより、より効果的に達成される。
本発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、物理的な特性に応じてコラム軸に付加される操舵トルクにより角加速度を発生させ、目標角加速度を運転者が求める車両特性に応じて設定してフィードバック制御をするようになっているので、車両特性に摩擦などが含まれて運転者が求めていない特性であったとしても、車両特性を希望の特性に近づけることが可能である。
本発明では、舵角、車速、操舵トルクに応じた目標角加速度の現在舵角から0までの積分値の2倍に対して、操舵トルクに応じた目標舵角速度補正値の2乗を減算し、減算後の平方根を目標舵角速度とし、目標舵角速度と実舵角速度の偏差に対してPID制御の少なくとも1つを行っている。このように、理想とする路面反力、システム摩擦などがコラム軸に発生した場合に得られる角加速度を目標としてフィードバック制御を行うことで、滑らかでかつ直進状態で確実に中立点に戻る電動パワーステアリング装置を実現することができる。
電動パワーステアリング装置の概要を示す構成図である。 電動パワーステアリング装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 本発明の原理を説明するための線図である。 本発明の構成例を示すブロック図である。 操舵トルクゲイン部の出力例を示す特性図である。 角加速度演算部の出力例を示す特性図である。 車速ゲイン部の出力例を示す特性図である。 本発明の動作例を示すフローチャートの一部である。 本発明の動作例を示すフローチャートの一部である。
電動パワーステアリング装置において、アシストトルクを伝達するための減速ギアやピニオンラックの摩擦により動作が阻害され、直進状態に戻したい走行状態であるにも拘わらずハンドルが中立点まで戻らず、車両が直進状態になり難いことがある。そのため、舵角に応じたハンドル戻し制御電流により電流指令値を補正(補償)することで、直進状態に戻す走行状態においてハンドルを積極的に中立点に戻すことができる。
本発明では、舵角、車速、コラム軸に付加される操舵トルクに応じた目標角加速度の現在舵角から0までの積分値の2倍に対して、操舵トルクに応じた目標舵角速度補正値の2乗を減算し、減算後の平方根を目標舵角速度としている。目標舵角速度と実舵角速度(場合によっては位相進みのフィルタを経て)の偏差に対して、P(比例)制御、I(積分)制御、D(微分)制御のうちの少なくとも1つを行い、理想とする路面反力、システム摩擦などがコラム軸に発生した場合に得られる角加速度を目標としてフィードバック制御を行うことで、滑らかでかつ直進状態で中立点に戻る電動パワーステアリング装置を実現するようにしている。
ここにおいて、舵角θと舵角速度ωの関係は、舵角速度ωは舵角θの時間微分であるので、下記数1が成立する。
Figure 2016017235
上記数1より、下記数2が成立する。
Figure 2016017235
また、角加速度αは舵角速度ωの時間微分であるので、
Figure 2016017235
であり、下記数4が成立する。
Figure 2016017235
ここで、上記数2及び数4より、
Figure 2016017235
が成立し、
Figure 2016017235
となる。
上記数6より、舵角θがθ1から0に変化する間に、舵角θ及び車速Vに応じた角加速度αで舵角速度ωがωから0まで変化したとすると、下記数7の積分式で表せる。
Figure 2016017235
従って、下記数8が成立し、舵角速度ωは下記数9で表せる。
Figure 2016017235
Figure 2016017235
これら式には、運転者の操舵トルクTは入っていないため、操舵トルクT=0の状態(手放し)での舵角速度の目標値として考える。
図3に示すように、舵角速度ωを目標舵角速度として設定することで、舵角θ、車速Vで求まる角加速度αでハンドルが戻ることになる。
一方、運転者の操舵が加わった場合、舵角θ=0においても操舵トルクTが加わった方向にある舵角速度ωで、ハンドルが動こうとする。更に、角加速度αは操舵トルクTに応じて変化するため、角加速度αは図3(A)に示されるように舵角θ、車速V、操舵トルクTの関数となる。ここで、操舵トルクTに応じた、舵角θ=0での舵角速度をωとすると、下記数10が成立する。
Figure 2016017235
従って、下記数11が得られ、舵角速度ωは数12で表される。
Figure 2016017235
Figure 2016017235
数10〜数12における舵角速度ωは、操舵トルクTが加わったときのθ=0での目標操舵速度として設定する値であり、図13(B)はω=0として考えた場合の特性であり、舵角速度ωが入るとトルクに応じて上下する。
舵角速度ωを目標舵角速度とし、舵角速度ω、角加速度αを操舵トルクTに応じて変化させることで、舵角θ、車速Vで求まる角加速度でハンドルが戻ることになる。車速Vによってハンドルの戻り性能や車両の収束性は異なるため、車速Vに応じた車速ゲインKPを乗算する。また、ハンドル戻り制御が主に必要とされるのは、コラム軸に付加される操舵トルクTが小さく摩擦トルクの影響が相対的に大きいときである。そのため、操舵トルクTが大きいときにはハンドル戻り制御は大きな出力を必要としない。そのため、操舵トルクTに応じて小さくなる操舵トルクゲインThを乗算する。
舵角速度ωを目標舵角速度に設定して、目標舵角速度ωと実舵角速度ωの偏差に応じて制御を行うことで、滑らかなハンドル戻り制御が実現できると共に、運転者が操舵介入した場合でも、違和感のないハンドル戻し制御を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図4は本発明に係るハンドル戻し制御部100の構成例を示しており、操舵トルクTは、操舵トルクゲインThを出力する操舵トルクゲイン部110、操舵トルクTの符号(方向)を検出する符号部111、ゲインGwを乗算するゲイン部112及び角加速度αを演算する角加速度演算部120に入力され、車速Vは角加速度演算部120及び車速ゲインKPを出力する車速ゲイン部130に入力される。また、舵角θは角加速度演算部120に入力され、舵角速度ωはフィルタ131に入力される。フィルタ131は位相進みとして使用するので、舵角速度ωに十分な応答性があれば不要である。
舵角θ、車速V及び操舵トルクTに基づいて角加速度演算部120で演算された角加速度αは積分部121で積分され、積分値IGが加算部103に入力され、ゲイン部112でゲインGwを乗算された操舵トルクは乗算部101で2乗演算され(TG1)、更に乗算部102に入力されて符号部111からの符号SN(正又は負)と乗算され、乗算結果TG2が加算部103に入力される。操舵トルクTに応じて目標角加速度αを補正し、切戻し時のブレーキ対策となっている。角加速度αを操舵トルクTで補正し、かつ積分値を操舵トルクTに応じた2乗値TG1で補正している。積分部121の積分は摩擦に負け易い低トルクを補償し、特に手放しで摩擦に負ける領域で積分を利かせる効果がある。
加算部103の加算結果は平方根部122に入力され、平方根部122は、前記数11及び数12に従って平方根演算を行って目標舵角速度ωを出力する。目標舵角速度ωは減算部104に加算入力される。減算部104にはフィルタ131からの実舵角速度ωaが減算入力されており、減算結果である目標舵角速度ωと実舵角速度ωaの偏差SG1が乗算部132に入力されている。
また、操舵トルクゲイン部110から出力される操舵トルクゲインThは乗算部132及びリミッタ142に入力され、車速ゲイン部130からの車速ゲインKPも乗算部132及びリミッタ142に入力される。乗算部132は、車速ゲイン部130からの車速ゲインKP及び操舵トルクゲインThに応じてフィードバックゲインを可変するハンドル戻し制御ゲインSG2を出力している。即ち、低車速では、目標舵角速度ωは速いがトルクは出ず、高車速では目標舵角速度ωは遅いがトルクは出るようにする。
乗算部132の乗算結果であるハンドル戻し制御ゲインSG2は加算部105に入力されると共に、特性改善のための積分制御部140に入力され、積分ゲイン(KI)部141を経てリミッタ142に入力され、リミッタ142で出力を制限された信号SG4が加算部105で乗算結果であるハンドル戻し制御ゲインSG2と加算され、その加算結果SG5がリミッタ143を経てハンドル戻し制御電流HRとして出力される。本例では積分制御を制御演算に用いているが、比例(P)、積分(I)、微分(D)の少なくとも1つの制御演算を用いれば良く、任意の組み合わせが可能である。
ハンドル戻し制御電流HRは加算部106で電流指令値Irefに加算され、補償された補償電流指令値Irefnとしてモータ駆動系に入力される。なお、リミッタ143はハンドル戻し制御電流HRの最大値を制限するものであるが、無くても良い。
積分部121、加算部103、符号部111、ゲイン部112、乗算部101及び102で補正部を構成し、操舵トルクゲイン部110、車速ゲイン部130、乗算部132でハンドル戻し制御ゲイン算出部を構成し、積分部140、積分ゲイン部141、リミッタ142、加算部105、リミッタ143でハンドル戻し制御電流演算部を構成している。
操舵トルクゲイン部110は図5に示すような特性であり、操舵トルクTが0からT1までは一定値Th1を出力し、T1を超えると次第に減少し、T2(>T1)以上では0となる出力特性となっている。また、角加速度演算部120は図6に示すように舵角θが大きくなるに従って次第に小さくなる出力特性であり、車速V及び操舵トルクTをパラメータとしており、車速V及び操舵トルクTが小さくなると角加速度αも小さくなる特性である。車速ゲイン部130は図7に示す特性であり、少なくとも車速V1までは小さいゲインKP1で一定であり、車速V1以上では次第に大きくなり、車速V2(>V1)以上では大きなゲインKP2で一定であるが、このような特性に限定されるものではない。
このような構成において、その動作例を図8及び図9のフローチャートを参照して説明する。
先ず操舵トルクT、車速V、舵角θ、舵角速度ωを入力(読み取り)し(ステップS1)、操舵トルクゲイン部110は操舵トルクゲインThを出力する(ステップS2)。ゲイン部112は操舵トルクTにゲインGw倍し、乗算部101で2乗演算して乗算部102に入力し(ステップS3)、符号部111は操舵トルクTの符号SNを検出し(ステップS4)、符号SNを2乗値に乗算する(ステップS5)。
また、角加速度演算部120は入力された舵角θ、車速V、操舵トルクTに基づいて角加速度αを演算し(ステップS10)、積分部121が角加速度αの積分を行い(ステップS11)、加算部103で乗算部102の乗算結果を加算し(ステップS12)、その加算結果を平方根部122で平方根処理して目標舵角速度ωを出力する(ステップS13)。
一方、車速Vは車速ゲイン部130で車速ゲインKPに変換され(ステップS20)、実舵角速度ωはフィルタ131で位相進みの処理を施されて減算部104に減算入力され(ステップS21)、減算部104で求められる目標舵角速度ωとの偏差SG1が乗算部132に入力される(ステップS22)。乗算部132には操舵トルクゲインTh及び車速ゲインKPが入力されており、それの乗算によってハンドル戻し制御ゲインSG2が求められる(ステップS23)。ハンドル戻し制御ゲインSG2は積分制御部140で積分処理され(ステップS24)、更に積分ゲイン部141で積分ゲインKI倍され(ステップS25)、リミッタ142で操舵トルクゲインTh及び車速ゲインKPに応じてリミット処理される(ステップS30)。
リミッタ142でリミット処理された信号は加算部105に入力され、ハンドル戻し制御ゲインSG2と加算され(ステップS31)、リミッタ143でリミット処理され、ハンドル戻し制御電流HRを出力する(ステップS32)。加算部106で電流指令値Irefにハンドル戻し制御電流HRを加算して補正し、補償電流指令値Irefnを出力する(ステップS33)。
なお、舵角速度はモータ角速度×ギア比でも良く、平方根関数は平方根関数テーブルを参照して求めても良い。また、図8及び図9のデータ入力、演算や処理の順番は適宜変更可能である。更に上述の実施形態では、ハンドル戻し制御ゲインに対してI制御演算を行うようにしているが、P制御演算、I制御演算、D制御演算の全てを行うことも可能であり、PIDの少なくとも1つの制御演算を行うようにすれば良い。
1 ハンドル
2 コラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)
10 トルクセンサ
12 車速センサ
14 舵角センサ
20 モータ
30 コントロールユニット(ECU)
31 電流指令値演算部
33 電流制限部
34 補償信号生成部
35 PI制御部
36 PWM制御部
37 インバータ
50 CAN
100 ハンドル戻し制御部
110 操舵トルクゲイン部
111 符号部
120 角加速度演算部
121 積分部
122 平方根部
130 車速ゲイン部
131 フィルタ
140 積分制御部
142,143 リミッタ

Claims (8)

  1. 操舵トルク及び車速に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値に基づいてモータを駆動し、前記モータの駆動制御によって操舵系をアシスト制御する電動パワーステアリング装置において、
    舵角、前記操舵トルク、前記車速及び舵角速度によってハンドル戻し制御電流を演算し、前記ハンドル戻し制御電流を前記電流指令値に加算した補償電流指令値で前記モータを駆動するハンドル戻し制御部を備え、
    前記ハンドル戻し制御部が、
    前記舵角、前記車速及び前記操舵トルクに応じた角加速度を演算して求める角加速度演算部と、前記角加速度の積分値の2倍を前記操舵トルクに応じた角速度の2乗で補正する補正部と、前記補正部からの補正値の平方根に基づいて目標舵角速度を設定する目標舵角速度設定部と、前記目標舵角速度及び実舵角速度の偏差に車速ゲイン及び操舵トルクゲインを乗算してハンドル戻し制御ゲインを求めるハンドル戻し制御ゲイン算出部と、前記ハンドル戻し制御ゲインに対してP制御演算、I制御演算、D制御演算の少なくとも1つの制御演算を行い、前記車速ゲイン及び操舵トルクゲインによって出力制限して前記ハンドル戻し制御電流を求めるハンドル戻し制御電流演算部とで構成されている、
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記角加速度演算部が、
    前記車速をパラメータとして、前記角加速度は、前記舵角が大きくなるに従って次第に小さくなる特性である請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記角加速度は、前記車速が小さくなるに従って小さくなる特性である請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記操舵トルクゲインは、前記操舵トルクが所定値T1までは一定であり、所定値T2(>所定値T1)以上で所定値T3(>所定値T2)以下では次第に減少し、前記所定値T3以上では0となる特性である請求項1乃至3のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記車速ゲインは、前記車速が所定値V1までは一定であり、所定値V2(>所定値V1)以上で所定値V3(>所定値V2)以下では次第に増加し、前記所定値V3以上では一定値となる特性である請求項1乃至4のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記目標舵角速度に対して、前記舵角速度を位相進みフィルタを経て減算するようになっている請求項1乃至5のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記ハンドル戻し制御電流の最大値をリミッタで制限する請求項1乃至6のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記ハンドル戻し制御ゲインに対してP制御演算及びI制御演算を行うようになっている請求項1乃至7のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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