JPWO2015114746A1 - 現金自動取引装置、紙幣カセット、紙幣管理システム - Google Patents
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Abstract
トレーサビリティを有することによって不正を抑止する紙幣を収納する収納部(415)を有する紙幣カセット(107)と、収納する紙幣の情報を記憶する第1の記憶部(406)と、紙幣カセットと通信を行う第1の通信部(408)と、第1の通信部と第1の記憶部とを制御する第1の制御部(401)と、を備えた現金自動取引装置であって、紙幣カセットは、第1の通信部および外部装置と通信する第2の通信部(413)と、収納部に紙幣を収納する際に第2の通信部を介して外部装置から受信した収納部に収納された紙幣の固有情報および紙幣の収納順序をカセット管理情報(301)として記憶する第2の記憶部(108)と、紙幣カセットを制御する第2の制御部(412)とを有し、紙幣カセットを設置する際、第1の制御部は第1の通信部を介して第2の制御部からカセット管理情報を受信する構成からなる現金自動取引装置、紙幣カセット、及び、紙幣管理システム。
Description
本発明は、現金自動取引装置、現金自動取引装置に使われる紙幣カセット、それらを用いた紙幣管理システムに関する。
銀行のCD(Cash Despenser:現金自動支払機)やATM(Automated Teller Machine:現金自動預払機)に現金を装填するのは警送会社に委託される場合が多く、そのほとんどが少人数で実行される。車内という閉ざされた場所で運搬されるので、紙幣カセット(以下、カセット)を不正に開けられ、カセット内部の紙幣が抜き取られる、カセット内の真札を偽札と交換されることが起こりうる。また、CD、ATMにカセットがセットされ、運営が開始されても、電源が落とされた夜間に、職員が不正にカセットを開け、上記のような不正が行われることも考えられる。これら不正を防止すること、さらに不正が行われても早期に検知することが可能な紙幣管理が必要である。
本技術分野の背景技術として、特開平10−97680号公報(特許文献1)がある。この公報には、「現金を最大で第1容量まで収納可能なもので収納される現金の在高に関するデータを記憶する記憶手段を有する第1現金収納カセットと、現金を最大で第1容量より少ない第2容量まで収納可能なもので収納される現金の在高に関するデータを記憶する記憶手段を有する第2現金収納カセットと、現金を最大で第2容量より少ない第3容量まで収納可能なもので収納される現金の在高に関するデータを記憶する記憶手段を有する第3現金収納カセットとを具備し、複数の現金処理装置間にて現金の移動を行う際に、移動する現金の量に応じて前記第1、第2、又は第3現金収納カセットを用いて現金の移動を行う。」と記載されている(要約参照)。
前記特許文献1では、現金の受け渡し処理の際に、カセットに搬送先データや開閉検知記録をさせ、その記録をチェックすることで確実な現金移動を行っている。しかし、前記特許文献1ではカセットに格納された紙幣の金種や枚数は記憶されているが紙幣の番号まで記憶されていないため、紙幣がすりかえられても検知する手段は述べられていない。特に、ATMにカセットを設置した後(ATMの運用中)にカセットが開けられた場合の処理については何も記載されてはいない。
本発明の目的は、カセットが自己に格納された紙幣の番号を記憶し、ATMにその情報をコピーし、取引毎にユーザと番号を管理することによって紙幣のトレーサビリティを有し、紙幣カセット運用に関してのセキュリティを強化することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、紙幣を収納する収納部を有する紙幣カセットと、収納する紙幣の情報を記憶する第1の記憶部と、紙幣カセットと通信を行う第1の通信部と、第1の通信部と第1の記憶部とを制御する第1の制御部と、を備え、紙幣カセットは、第1の通信部および外部装置と通信する第2の通信部と、収納部に紙幣を収納する際に第2の通信部を介して外部装置から受信した収納部に収納された紙幣の固有情報および紙幣の収納順序をカセット管理情報として記憶する第2の記憶部と、紙幣カセットを制御する第2の制御部とを有し、紙幣カセットを設置する際、第1の制御部は第1の通信部を介して第2の制御部からカセット管理情報を受信する。
本発明によれば、不正を検知し、セキュリティを強化させた紙幣カセットの運用を行うことができる。特に、ATMの運用中にカセットを不正に開けられたことを検知するため、セキュリティが高い。
以下、本発明の実施形態の例を図面を用いて説明する。
本実施例では、紙幣カセットに記録媒体(本実施例ではRFIDとする)を持たせ、どの銀行のカセットであるか、どのATMにセットすべきか、誰が運搬すべきカセットであるか、などの情報を紙幣カセットに記憶させることで、セキュリティを確保した運営を行うシステムについて説明する。
A.システム全体
図1は、本実施例のシステム全体を説明するブロック図である。金融機関用の現金についての装填・回収を行う現金センタ101、エンドユーザ(顧客)との間で現金の受け渡しを行う支店102(例えば金融機関の営業店など)、支店102に設置されたATM109から運用情報(詳細は後述する)を受け取る情報システムセンタ110から構成される。
A.システム全体
図1は、本実施例のシステム全体を説明するブロック図である。金融機関用の現金についての装填・回収を行う現金センタ101、エンドユーザ(顧客)との間で現金の受け渡しを行う支店102(例えば金融機関の営業店など)、支店102に設置されたATM109から運用情報(詳細は後述する)を受け取る情報システムセンタ110から構成される。
現金センタ101は、紙幣を鑑別し、紙幣を特定する固有番号(以降、記番号とする)や金種を読み取りメモリ104に記憶するソータ103、ソータ103から排出される紙幣106、その紙幣106を格納し、金種や記番号等を記憶させるRFID108を有するインテリカセット107、ソータ103とインテリカセット107との間の情報を制御するPC105から構成される。PC105は、例えば、インテリカセット107に紙幣106を格納する際に、メモリ104に記憶された情報をRFID108に記憶させるために用いる。その方法については後述する。なお、本実施例で用いる紙幣カセットはRFID108に各種情報を持たせているため、通常の紙幣カセットと区別するためにインテリカセットと呼ぶこととする。また、PC105とソータ103は1つの装置であってもよい。
紙幣106が格納されたインテリカセット107はCIT(Cash In Transit:警送会社)の職員(以下、CIT職員とする)により現金センタ101から持ち出され支店102に搬送される。その後、CIT職員により支店102にあるATM109にセットされ、インテリカセット107はエンドユーザとの間で紙幣106の入出金取引を実施する。ある程度運用すれば、インテリカセット107は再びCIT職員により現金センタ101に回収される。
また、ATM109の運用中に異常が起こった場合は、ATM109からネットワークを介して情報システムセンタ110に報告が上がる。例えば、ATM109の運用中にカセットにあるべき紙幣が紛失したり、あるはずのない紙幣が混在していることが判明した場合、各支店に設置されたATM109から異常を示す情報が情報システムセンタ110に送信される。
B.ソータ103の動作
次に、現金センタ101にあるソータ103からインテリカセット107に紙幣106や金種や記番号等の情報を格納する処理について図2を用いて説明する。図2は、現金センタ101内の各装置のブロック図を説明する図面である。
B.ソータ103の動作
次に、現金センタ101にあるソータ103からインテリカセット107に紙幣106や金種や記番号等の情報を格納する処理について図2を用いて説明する。図2は、現金センタ101内の各装置のブロック図を説明する図面である。
ソータ103は、オペレータから紙幣の投入を受ける紙幣投入口201、投入された紙幣を装置内の各部に搬送する搬送部202、投入された紙幣の真偽・金種・枚数を鑑別する鑑別部203、鑑別部により鑑別された紙幣を金種毎に振り分けて搬送するための切替ゲート204、切替ゲート204により振り分けられた紙幣を金種毎に保留するスタッカ205〜207、インテリカセット107へ紙幣を繰り出す場合に各スタッカ205〜207へ搬送路を切り替える切替ゲート208、それらを制御する制御部209、制御プログラムや紙幣の情報を記憶するメモリ104、を備えている。なお、図2の実線は搬送部202の搬送路をしめし、破線は制御部209が送受信する制御信号の信号線を示している。
次に、ソータ103からインテリカセット107に紙幣を装填する際の処理についてステップ毎に説明する。
ステップ1:ソータ103は、紙幣投入口201に現金センタ101のオペレータによりインテリカセット107に装填する紙幣106がセットされるまで待機する。
ステップ2:制御部209は、紙幣106がセットされたことを検知すると、紙幣106を紙幣投入口201から搬送部202を経由して鑑別部203に搬送させる。鑑別部203は搬送された紙幣106の金種等の特定と、記番号を認識する。
ステップ3:制御部209は、鑑別した紙幣106を金種に応じてスタッカ205〜207のいずれかに搬送可能なように切替ゲート204に指示をする。また、制御部209は、鑑別した紙幣106の記番号をメモリ104に記憶する。
ステップ1:ソータ103は、紙幣投入口201に現金センタ101のオペレータによりインテリカセット107に装填する紙幣106がセットされるまで待機する。
ステップ2:制御部209は、紙幣106がセットされたことを検知すると、紙幣106を紙幣投入口201から搬送部202を経由して鑑別部203に搬送させる。鑑別部203は搬送された紙幣106の金種等の特定と、記番号を認識する。
ステップ3:制御部209は、鑑別した紙幣106を金種に応じてスタッカ205〜207のいずれかに搬送可能なように切替ゲート204に指示をする。また、制御部209は、鑑別した紙幣106の記番号をメモリ104に記憶する。
ステップ4:制御部209は、いずれかのスタッカ(205〜207)の紙幣106をインテリカセット107に装填するかを切替ゲート208及び出金すべきスタッカ205〜207のいずれか1つに指示し、インテリカセット107に紙幣を装填する。
ステップ5:制御部209は、図示しない通信インターフェースを経由してPC105と通信し、メモリ104内に記憶されている金種、枚数、記番号の他、搬送先の銀行ID、インテリカセット107をセットするATMIDの情報をPC105に転送する。
ステップ5:制御部209は、図示しない通信インターフェースを経由してPC105と通信し、メモリ104内に記憶されている金種、枚数、記番号の他、搬送先の銀行ID、インテリカセット107をセットするATMIDの情報をPC105に転送する。
ステップ6:PC105は操作するオペレータの入力によりソータ103からの情報に基づいてこのインテリカセット107をどの銀行のどのATM109にセットするかを決定し、その後、PC105に接続された非接触ICカードリーダライタ210を介して、金種、枚数、記番号の他、搬送先の銀行ID、そのインテリカセット107をセットするATMIDをインテリカセット107が備えるRFID108に書き込む。
なお本実施例では、このインテリカセット107をCIT職員の誰が搬送するのかを予め決めておく。また、搬送するCIT職員一人ずつにモバイル端末211を持たせることとする。現金センタ101には、CIT職員に持たせるモバイル端末211を用意し、職員が出勤する前にモバイル端末211に職員のIDを書き込み、どの職員がどのモバイル端末211を所有するのかを決めておく。PC105はインテリカセット107を運搬するCIT職員が持つモバイル端末211と通信し、CIT職員のIDを読んだ後、CIT職員の情報をRFID108に書き込む。
さらに紙幣の装填、及び装填情報を記録した後、RFID108に存在するカセット状態遷移テーブル302(詳細は後述する)に「現金装填」というイベントが起こったこと、その日時、操作した人のID(操作人ID)を書きこむ。なお、モバイル端末211とPC105の通信は、非接触ICカードRW210を用いてもよいし、別の通信手段を用いてもよい。
次に、インテリカセット107をCIT職員に渡すときの処理を説明する。予め現金センタ101には、複数のモバイル端末211を用意しておき、各モバイル端末211を利用するCIT職員のIDを書き込んでおく。さらに、外部から分かり易いように、CIT職員の氏名を書いたメモを貼っておくこととする。
ステップ11:モバイル端末211は、自分が利用するモバイル端末211を目視により発見したCIT職員により近付けられた非接触ICカード(CIT職員が所有しており、自己のIDが格納されている)と通信を行う。
ステップ12:モバイル端末211は、記憶エリアにあるCITIDと通信より取得した上記カードのIDが一致することを確認する。さらに、管理者がCIT職員が自分の所有すべきモバイル端末211を見つけたことを確認し、それを持参することを許可するとしてもよい。
ステップ11:モバイル端末211は、自分が利用するモバイル端末211を目視により発見したCIT職員により近付けられた非接触ICカード(CIT職員が所有しており、自己のIDが格納されている)と通信を行う。
ステップ12:モバイル端末211は、記憶エリアにあるCITIDと通信より取得した上記カードのIDが一致することを確認する。さらに、管理者がCIT職員が自分の所有すべきモバイル端末211を見つけたことを確認し、それを持参することを許可するとしてもよい。
ステップ13:次に、インテリカセット107は、カセットの外部にCIT職員の氏名が書かれたメモが貼られた状態で自分の名前を確認したCIT職員によりRFID108に近づけられたモバイル端末211と通信を行う。
ステップ14:インテリカセット107はモバイル端末211に書き込まれたCITIDとRFID108に書き込まれたCITIDが一致することを確認する。
ステップ15:インテリカセット107はRFID108内にあるカセット状態遷移テーブル302(詳細は図3にて説明する)のイベントに「カセット渡」、発生日時、操作した人のIDとして、CITのID、カセット固有情報301の機器認証結果に「OK」を書き込む。なお、機器認証結果の初期値としては「NG」を書き込んでおくことにする。
ステップ14:インテリカセット107はモバイル端末211に書き込まれたCITIDとRFID108に書き込まれたCITIDが一致することを確認する。
ステップ15:インテリカセット107はRFID108内にあるカセット状態遷移テーブル302(詳細は図3にて説明する)のイベントに「カセット渡」、発生日時、操作した人のIDとして、CITのID、カセット固有情報301の機器認証結果に「OK」を書き込む。なお、機器認証結果の初期値としては「NG」を書き込んでおくことにする。
このとき、CIT職員が故意または間違えて他人のインテリカセット107を運搬することも考えられる。誤搬送を防止するために、インテリカセット107に外部から見える場所にLED419を設け、初期状態は無灯にして、ステップ15で指定されたCIT職員のIDを確認できれば、LED419を緑色に点灯させ、他のCITIDを認識すれば、赤色を点灯させてもよい。そうすれば、CIT職員がインテリカセット107を間違えて現金センタ101から持出そうとしたとき、管理者は外観のLED419のランプの色からそれを検知することができる。
次にインテリカセット107が有するRFID108内に記憶されている情報について図3を用いて説明する。カセット固有情報301は、どの銀行が所有するインテリカセット107かを示す銀行ID、どのATM109にセットするのかを示すATMID、どのCIT職員が運搬、操作するのかを示すCITID、正しいCIT職員に渡したことを示す機器認証結果から構成される。
カセット状態遷移テーブル302は、どのようなイベント(状態遷移)が発生したかを示すイベント、イベントが発生した発生日時、イベント発生時にインテリカセット107を操作した人を示すID(操作人ID)、どのATM109にセットしたかまたはどのATM109から取り出したかを示すATMIDから構成される。図3に示す例では、2013年10月10日9時30分にA1がインテリカセット107に現金を装填し、9時45分にA2にインテリカセット107が渡され、10時30分に何者かによってインテリカセット107を開けられ、11時30分にA2によって「ATM001」というIDを持つATM109にこのインテリカセット107がセットされ、10月20日8時30分にA3によって「ATM001」というATM109からこのインテリカセット107が取り出されたことを示している。
カセット内紙幣記番号テーブル303には、インテリカセット107に装填された金種、枚数、全ての紙幣の記番号が装填された順番に対応づけられて記憶されている。図3に示す例では、100ドルの紙幣が1000枚格納され、1000枚の紙幣の記番号を収納順に記憶されていることを示している。なお、カセット固有情報301、カセット状態遷移テーブル302、カセット内紙幣記番号テーブル303を合わせてカセット管理情報と呼んでもよい。
C.ATM109の動作(装填時)
次に、インテリカセット107をATM109に装填した際の動作について説明する。インテリカセット107が搭載されるATM109のブロック図を図4に示す。ATM109は、装置内の紙幣処理を実行する紙幣処理部402、インテリカセット107、エンドユーザとの紙幣の受け渡しを行う入出金口403、出金紙幣が鑑別できなかった場合または複数毎を繰り出したために出金不能と鑑別された紙幣を格納するリジェクトボックス404、銀行員、CIT職員または保守員がATM109を操作する場合に操作入力をする背面パネル405、プログラムや操作ログ情報、取引ログ情報等を記憶するハードディスク406、これらを制御するATM制御部401から構成される。ハードディスク406には、さらに、カセット管理テーブル901、入出金紙幣管理テーブル1001、格納紙幣管理テーブル1201、初期設定の際に現金センタ101や情報システムセンタから送信された銀行IDやATMIDが記憶されている。
C.ATM109の動作(装填時)
次に、インテリカセット107をATM109に装填した際の動作について説明する。インテリカセット107が搭載されるATM109のブロック図を図4に示す。ATM109は、装置内の紙幣処理を実行する紙幣処理部402、インテリカセット107、エンドユーザとの紙幣の受け渡しを行う入出金口403、出金紙幣が鑑別できなかった場合または複数毎を繰り出したために出金不能と鑑別された紙幣を格納するリジェクトボックス404、銀行員、CIT職員または保守員がATM109を操作する場合に操作入力をする背面パネル405、プログラムや操作ログ情報、取引ログ情報等を記憶するハードディスク406、これらを制御するATM制御部401から構成される。ハードディスク406には、さらに、カセット管理テーブル901、入出金紙幣管理テーブル1001、格納紙幣管理テーブル1201、初期設定の際に現金センタ101や情報システムセンタから送信された銀行IDやATMIDが記憶されている。
また、紙幣処理部402には、ATM109内の紙幣を搬送する搬送路409、ATM制御部401とインテリカセットと通信する通信部408、紙幣を鑑別する鑑別部410、紙幣を一時的に保留するスタッカ411、紙幣処理部402を制御する制御部407が備えられている。なお、図4ではインテリカセット107が1つの例を説明しているが、図1に示すようにカセットが複数あってもよいことはいうまでもない。
インテリカセット107は、カセット固有情報301等を記憶するRFID108の他、紙幣処理部402と通信する通信部413、カセットのふたが開けられたことを検知する赤外線感知センサ414、紙幣を格納する紙幣格納部415、紙幣106をインテリカセット107内から紙幣処理部402に搬送する搬送部416、インテリカセット107がATM109にセットされたことを検知するセット検知センサ417、ATM109にセットされる前にインテリカセット107内に電源を供給する充電電池418、正しいCIT職員に引き渡されたことを示すLED419、及びこれらを制御するカセット制御部412から構成される。なお、インテリカセット107がATM109にセットされた後は、充電電池418はATM109から電力供給により充電される。なお、RFID108は非接触ICカードと通信を行うため通信部としての機能を有しており、通信部408と合わせて通信部とも表現をすることもできる。
ところで、インテリカセット107は搬送中に不正の目的でふたを開けられ、紙幣格納部415に格納された紙幣にアクセスされる危険性がある。この場合、開けられたことを検知し、開けられた日時を記憶しておけば、後に誰が開けたかを調査可能となり不正を防止する抑止力がある。図5、図6を用いてインテリカセット107が開けられたこと検知する方法について説明する。赤外線感知センサの機構を図5に、インテリカセット107のふたが閉まった状態と開いた状態を図6に示す。
赤外線感知センサ314は赤外発光部501と赤外受光部502を備え、赤外発行部501から出た赤外線を赤外受光部502が受光することでセンサとして機能する。インテリカセット107のふた側に遮光部503を付け、ふたが閉まっている状態では遮光部503が赤外線を遮断するため赤外受光部502には到達せず、ふたが開いた状態では、遮光部503が赤外線を遮断しないため赤外受光部502に赤外線が到達し、ふたが開いたことを検知することができる。
図7はインテリカセット107のふたが開けられたことを検知するフローチャートである。このフローチャートを用いて、ふたの開閉検知の処理動作について説明する。
ステップ701:インテリカセット107は、開けられたことを検知するまでループしながらカセット開のイベントを待つ。インテリカセット107は、開けられたことを検知すれば、ステップ702に進む。
ステップ702:インテリカセット107は、RFID108内にあるカセット状態遷移テーブル302にイベント=「カセット開」、発生日時、操作人ID=空白(誰か不明のため)、ATMID=「−」(ATM109にセットされる前であるため)を書き込み、RFID108内にあるカセット固有情報301の機器認証結果=「NG」を書き込む。
ステップ703:インテリカセット107は、RFID108内にあるカセット固有情報エリア301の機器認証結果=「NG」を書き込む。
ステップ701:インテリカセット107は、開けられたことを検知するまでループしながらカセット開のイベントを待つ。インテリカセット107は、開けられたことを検知すれば、ステップ702に進む。
ステップ702:インテリカセット107は、RFID108内にあるカセット状態遷移テーブル302にイベント=「カセット開」、発生日時、操作人ID=空白(誰か不明のため)、ATMID=「−」(ATM109にセットされる前であるため)を書き込み、RFID108内にあるカセット固有情報301の機器認証結果=「NG」を書き込む。
ステップ703:インテリカセット107は、RFID108内にあるカセット固有情報エリア301の機器認証結果=「NG」を書き込む。
なお、このインテリカセット107のふたが開けられたことを検知する処理動作はインテリカセット107がATMにセットされた後(ATMの運用中)であっても動作する。ATMにセットされた後に銀行員等によって格納された紙幣の不正アクセスを防止するためである。
次にCIT職員によってインテリカセット107が支店102に到着し、指定されたATM109にセットする手順を図8を用いて説明する。ATM109にセットするのはCIT職員または保守員のいずれかであるが、本実施例ではCIT職員がセットするものとして説明する。
ステップ801:はじめにATM109は、背面パネル405にされたCIT職員の操作により、ATM保守員モードに入り、「カセット交換」という命令を選択する。
ステップ802:ATM109には複数のインテリカセット107がセットされるので、このインテリカセット107は既存のどのインテリカセット107と入れ替えるのかを背面パネル405にて選択される。選択後、セット検知センサ417がインテリカセット107のセットを検知し、その情報をATM109に送信することでATMはカセットのセットを検知する。カセットが正しくセットされていればステップ803へ進む。
ステップ803:ATM109のハードディスク406には、銀行ID、ATMIDが記憶されているため、ATM109は、インテリカセット107と通信を行いRFID108内にあるカセット固有情報301に記憶されている銀行IDと一致するかどうかを確認する。一致していればステップ804へ、一致していなければステップ806へ進む。
ステップ804:上記ステップと同様、このATM109はこのインテリカセット107がセットされるべきATM109であるかどうかをATMIDが一致するかをチェックする。一致すればステップ805へ、一致しなければステップ807へ進む。
ステップ805:次にATM109はカセット固有情報301内にある機器認証結果を確認する。機器認証がOKであれば、何も不正はなかったと判断し、ステップ810へ進む。機器認証がOKでなければ、指定されたCIT職員以外の人によって搬送されてきたか(前記したステップ15を通過していない)、または、搬送途中でインテリカセット107のふたが開けられたことを意味し、ステップ808へ進む。
ステップ806:銀行IDが一致していない場合、ATM109はセットされた他の銀行のインテリカセット107は使えないため取り外すことが必要な旨を背面パネル405に表示する。
ステップ807:ATMIDが一致していない場合、ATM109は本来セットすべきATM109以外にはセットできないため取り外すことが必要である旨を背面パネル405に表示する。
ステップ808:機器認証結果がNGである場合は、ATM109は指定されたCIT職員以外の人物がカセットをセットしようとしているか、或いは、搬送途中でインテリカセット107のふたが開けられた可能性があるとしてこのインテリカセット107はセットさせないように取り外すことが必要な旨を背面パネル405に表示する。なお、この場合ATM109はカセット状態遷移テーブル302を調べて、イベントに「カセット開」と記録されていれば、「カセットが開けられたのでセットできません」と表示し、「カセット開」というイベントが記録されていなければ、「指定されたCIT職員でなければセットできません」、と表示してもよい。
ステップ809:各ステップで問題が発生したインテリカセット107が取り外されたことを確認する。具体的にはインテリカセット107のセット検知センサ417がOFFになり、インテリカセット107と通信ができなくなることで取り外されたと認識する。
ステップ810:不正のないインテリカセット107が計画どおりの銀行のATM109にセットされている旨がATM109より、インテリカセット107の状態遷移テーブル302のイベントに「ATMセット」と記憶し、セットされた日時、セットした人のID(操作人ID)、セットされたATMIDを書き込む。なお、セットした人のIDは、カセット固有情報301のCITIDをコピーするか、セットしているCIT職員にIDをパスワードとともに入力してもらってもよい。
ステップ811:このATM109にセットすべき全てのインテリカセット107をセットしたかを確認し、まだ残っていればステップ802へ戻り、全てのインテリカセット107がセットされていればステップ812へ進む。
ステップ812:ATM109を再起動し、運用を再開する。
ステップ812:ATM109を再起動し、運用を再開する。
本実施例では上記するフローによってインテリカセット107をATM109にセットするが、さらにセキュリティレベルをあげるためには、現金センタ101または情報システムセンタ110からATM109にインテリカセット107をセットするCITIDをネットワーク経由で伝えておき、セットの際、銀行ID、ATMIDをチェックする。その後、現金センタ101または情報システムセンタ110から得た情報のCITIDとインテリカセット107内のカセット固有情報301に格納してあるCITIDが一致するかどうかを確認し、さらに交換しようとしている職員に、CITID、パスワードを入力させて本人確認を実施する、としてもよい。
一般的には一人のCIT職員が複数の銀行のカセットを取り扱うため、カセットが混在し、新規にATMを導入したのに、古いカセットがセットされる、という不満をもつ銀行があった。しかし、本実施例の構成によると他行のカセットはセットできないので、複数の銀行間でカセットが間違われることはないという効果がある。また、どのカセットをどのATMにセットするかを事前に指定できるので、間違ったカセットをセットしてしまうのを防止できる効果がある。さらに、カセット毎に運搬するCIT職員のIDを設定し、他の人が運搬してもATMにはセットできないので、不正防止に繋がるという効果がある。なお、銀行ID、ATMID、CITIDを確認する必要がない場合、これらのチェックを外せば、セキュリティは下がるが利便性を向上させることができることは言うまでもない。
D.ATM109の動作(取引時)
次にインテリカセット107をATM109にセットした後の動作について説明する。ATM109は、インテリカセット107のRFID108にある情報をATM109内のハードディスク406にコピーし、コピーした情報に基づいて図9から図12に示すテーブルを生成する。その後の取引は生成したハードディスク406内のテーブルを更新する。ATM109内に生成されたテーブルを図9から図12について説明する。
D.ATM109の動作(取引時)
次にインテリカセット107をATM109にセットした後の動作について説明する。ATM109は、インテリカセット107のRFID108にある情報をATM109内のハードディスク406にコピーし、コピーした情報に基づいて図9から図12に示すテーブルを生成する。その後の取引は生成したハードディスク406内のテーブルを更新する。ATM109内に生成されたテーブルを図9から図12について説明する。
図9はカセット管理テーブル901を示している。ATM109にセットされたインテリカセット107内のRFID108に記憶してあるカセット内紙幣記番号テーブル303に基づいて作成する。図9に示すカセット管理テーブル901の例では、このATM109には3つのインテリカセットがセットしてあることを示し、各カセットには100ドル紙幣、50ドル紙幣、20ドル紙幣がそれぞれ850枚、725枚、630枚装填されていること、及び各紙幣の記番号を記憶されていることを示している。
図10は1つのインテリカセット107がセットされた直後の入出金管理テーブル1001を示している。ATM109には複数のインテリカセット107がセットされるので、カセットの数だけ、本テーブルは生成される。図10の例では、カセットIDがαであるインテリカセット107には850枚の100ドル紙幣がA2という人によって装填されたことを示し、その850枚の紙幣記番号を記憶している。なお、紙幣は出金される順番に記載されている。即ち、ID001の紙幣から出金される。
図11は、図10に示す状態から(1)3枚出金、(2)2枚入金、(3)3枚出金の取引が行われた後の入出金紙幣管理テーブル1001を示している。具体的には、「(1)B1がID001〜ID003の3枚の紙幣を出金した。(2)B2がID851、ID852の2枚の紙幣を入金した。(3)B3がID852、ID851、ID004の3枚の紙幣を出金した。」という取引が実施された後の状態を図11は示している。この入出金管理テーブル1001を参照することで、インテリカセット107に格納されているすべての紙幣が誰によって出金されたのか、装填されたのか、入金されたのか、という事項を知ることが可能となり、紙幣管理を行うことができる。
図12は、インテリカセット毎に格納してある紙幣の格納順に記憶した格納紙幣管理テーブル1201を示している。図12に示す例は上記の(1)の取引によってID001〜ID003がなくなった。(2)の取引によってID851、ID852の2枚の紙幣が入金された後の状態を示した例である。ATMに搭載される紙幣カセットは一般的にLast IN First OUTの機構を採用しているため、インテリカセット107についてもこの機構を採用する。本実施例では紙幣は、ID852、ID851、ID004の順に格納されているので次に3枚の出金取引(例えば(3)の取引)があれば、これら3枚の紙幣が出金される。
また、記番号が認識できない場合や、誤認識する場合もありうる。このような事態に備えて、紙幣の画像データを入出金管理テーブルに記録しておくこともできる。認識できなかった紙幣のみ画像データを記録する、という手法もあるが、誤認識したことはその時は分からないため、全紙幣の画像データを記録することでセキュリティを向上させることができる。例えば、利用者から偽札が出金された、という申告があった場合、紙幣の画像データがあれば、記番号を誤認識した場合であっても、その画像データからIDを検索し、誰が入金したのかを特定できる可能性がより高くなる。
また、利用者のIDをそのまま残すことはセキュリティ上問題である、という考えもある。その場合は特定の演算(暗号化)を実施してその数値を記録するとしてもよい。またはIDの上記の桁と下位の桁を逆から記憶しておいてもよい。例えばID=12345の場合、ID=54321と記憶しておけばセキュリティは高まり、真のIDに戻すことも容易である。また、各管理テーブルは各種の取引が終了したタイミング等で更新されることはいうまでもない。なお、カセット管理テーブル901、入出金管理テーブル1001、格納紙幣管理テーブル1201を合わせて紙幣管理情報と呼ぶこともできる。
E.ATM109の動作(精査時)
次にATM109の精査時の動作について説明する。本実施例では前記したテーブルを用いることで現金の精査時に、紙幣の記番号を1枚ずつ認識し、格納紙幣管理テーブル1201の内容と矛盾がないことを確認できる。仮に、格納紙幣管理テーブル1201にない紙幣の番号を認識すれば、紙幣をすり返られた可能性が考えられる。逆に格納紙幣管理テーブル1201にある紙幣の番号がなければ、紙幣が抜き取られた可能性があり、どちらの場合も不正行為を検知可能で、対応策を講じることが可能となる。
E.ATM109の動作(精査時)
次にATM109の精査時の動作について説明する。本実施例では前記したテーブルを用いることで現金の精査時に、紙幣の記番号を1枚ずつ認識し、格納紙幣管理テーブル1201の内容と矛盾がないことを確認できる。仮に、格納紙幣管理テーブル1201にない紙幣の番号を認識すれば、紙幣をすり返られた可能性が考えられる。逆に格納紙幣管理テーブル1201にある紙幣の番号がなければ、紙幣が抜き取られた可能性があり、どちらの場合も不正行為を検知可能で、対応策を講じることが可能となる。
ATM109の稼動終了後、銀行員がATM109内の残高を精査する処理フローについて図13を用いて説明する。
ステップ1301:ATM109は銀行員により背面パネル405の操作を受け付けるとATM保守員モードに入り、「自動精査」が選択されると自動精査処理を始める。
ステップ1302:銀行員により精査するインテリカセット107が選択され、用意された空のインテリカセットをセットするために、精査しないインテリカセット107が一旦外され、その場所に空のインテリカセット107をセットされる。
ステップ1301:ATM109は銀行員により背面パネル405の操作を受け付けるとATM保守員モードに入り、「自動精査」が選択されると自動精査処理を始める。
ステップ1302:銀行員により精査するインテリカセット107が選択され、用意された空のインテリカセットをセットするために、精査しないインテリカセット107が一旦外され、その場所に空のインテリカセット107をセットされる。
ステップ1303:ATM109は、精査するインテリカセット107から紙幣を1枚繰り出し、紙幣処理部402へ搬送する。
ステップ1304:紙幣処理部402内の鑑別部410は送られてきた紙幣の金種を鑑別するとともに、記番号を認識し、ATM109内のメモリに書き込む。鑑別された紙幣は空のインテリカセット107に搬送される。
ステップ1304:紙幣処理部402内の鑑別部410は送られてきた紙幣の金種を鑑別するとともに、記番号を認識し、ATM109内のメモリに書き込む。鑑別された紙幣は空のインテリカセット107に搬送される。
ステップ1305:ATM制御部401はハードディスク406内に記憶されている格納紙幣管理テーブル1201を参照し、今認識した紙幣の記番号が格納紙幣管理テーブル1201の中に存在するか否かを判断する。存在すればステップ1306へ、存在しなければステップ1307へ進む。また、このとき格納紙幣管理テーブル1201にチェックフラグを1列設け、初期値に0を設定し、その紙幣存在が確認できればそのフラグを1にする。すべての紙幣の記番号を読み終えて、このフラグが0のままの紙幣があれば、その紙幣が何らかの理由により紛失したことが分かる。
ステップ1306:次に、ATM109は自動精査しようとしているインテリカセット107内すべての紙幣を処理し終わったか否かを判断する。すべての処理が完了していれば、ステップ1308へ、まだ終わっていなければステップ1303へ戻り、精査処理を継続する。
ステップ1307:読み取った記番号が格納紙幣管理テーブル1201に存在しない場合、今読み取られた紙幣は本来このインテリカセット107の中には存在しないはずであることが分る。即ち、誰かによってすり替えられた紙幣である可能性があるため、この記番号を図示しない混在紙幣テーブルに書きこむ。また、混在紙幣テーブルはATM109からインテリカセット107を取り外す処理を行う際に、インテリカセット107内にあるRFID108の中に記憶される。
ステップ1308:ATM109は格納紙幣管理テーブル1201に記憶されている紙幣すべての存在を確認できたか否かをチェックする。格納紙幣管理テーブル1201に設けたチェックフラグを見て、すべて1になっていれば存在を確認できたと判断し、そのフラグがまだ0のままの紙幣があれば、その存在が確認できなかったことを示している。存在が確認できればこの処理は終了し、1枚でも存在が確認できなければステップ1309へ進む。
ステップ1309:ATM109は存在が確認できなかった記番号を図示しない紛失紙幣テーブルに記録する。このテーブルも混在紙幣テーブルと同様、インテリカセット取り外し処理の際にRFID108の中に記憶させる。
すべての紙幣の存在を確認でき、余計な紙幣が混在していなければ、問題なし、として、空のインテリカセット107に搬送したすべての紙幣を元のインテリカセット107に戻す。仮に、あるべき紙幣がなかった場合、それは誰によって装填または入金された紙幣かを入出金紙幣管理テーブル1001にて確認し、取引履歴からインテリカセット107に格納された日時を調べる。次に、カセット状態遷移テーブル302を参照し、それ以降に「カセット開」というイベントが発生していないかを調査をする。この調査によっていつカセットが開けられたかが分かるので、その日時の監視カメラや勤務記録等で誰がカセットを開けたのか推測することが可能となる。
逆にあるはずのない紙幣がインテリカセット107に存在した場合、これはカセットを開けられて、紙幣を交換された可能性が高いことを示している。そのため同様の方法で調査をすることで、誰が開けたのかを推測することが可能となる。なお本実施例では、ATM109内にあるインテリカセット107を精査することを述べたが、現金センタ101に持ち帰って、他のATMで精査してもよいことは言うまでもない。
E.ATM109の動作(取外時)
ある程度の期間運用される、または残高が少なくなったインテリカセット107はCIT職員により、現金センタ101に搬送され、現金の再装填が行われる。ATM109からインテリカセット109を取り外す取外処理について説明する。
E.ATM109の動作(取外時)
ある程度の期間運用される、または残高が少なくなったインテリカセット107はCIT職員により、現金センタ101に搬送され、現金の再装填が行われる。ATM109からインテリカセット109を取り外す取外処理について説明する。
ステップ21:現金センタ101または情報システムセンタ110はATM109に対して、カセットを取り出すCIT職員のIDを送信する。
ステップ22:ATM109はCIT職員により背面パネル405の操作を受け付けるとATM保守員モードに入り、「カセット取出し」を選択されると、CIT職員のCITIDとパスワードを入力されるのを待つ。
ステップ23:ATM109は入力されたCITIDを事前に現金センタ101または情報システムセンタ110から送られたIDが一致することを確認し、カセットが取り出されることを許可する。
ステップ24:背面パネル405は現金センタ101または情報システムセンタ110からモバイル端末211に配信された「取出し暗号キー」の入力を受け付ける。
ステップ22:ATM109はCIT職員により背面パネル405の操作を受け付けるとATM保守員モードに入り、「カセット取出し」を選択されると、CIT職員のCITIDとパスワードを入力されるのを待つ。
ステップ23:ATM109は入力されたCITIDを事前に現金センタ101または情報システムセンタ110から送られたIDが一致することを確認し、カセットが取り出されることを許可する。
ステップ24:背面パネル405は現金センタ101または情報システムセンタ110からモバイル端末211に配信された「取出し暗号キー」の入力を受け付ける。
ステップ25:「取出し暗号キー」が一致すれば、ATM109はインテリカセット107のロックを開錠し、取出せる状態にする。また、カセット状態遷移テーブル302に、イベントとして「カセット取出し」、インテリカセット107がATM109から取出された日時、取出したCITID、取出されたATMID、を書き込む。図3の例では、2013年10月20日8時30分にIDがA3という人がATM001のATMからこのインテリカセット107を取出したことを記録している。また、ATM109の制御部はハードディスク406に記憶された情報に基づいてRFID108に記録されるカセット内記番号テーブル303を更新させ、さらに、入出金管理テーブル1001、格納紙幣管理テーブル1201、混在紙幣テーブル、紛失紙幣テーブルを記録させる。
以上のように本実施例では、上記に示した構成を採用することで、各インテリカセットはどの銀行のどのATMに誰によってセットされるべきかを記憶し、カセットセット時に確認し、運搬中にカセットが開けられた場合は、ATMにセットされても稼動しないので、不正行為の抑止力があるという効果を有している。また、運用中に何者かにより不正なカセットの開閉があった場合でも、任意のタイミング(本実施例では精査処理の際)でその紙幣があるべき紙幣であるのか否か、または、あるはずのない紙幣であるのか否かを判別でき、その紙幣を入れた人物も特定可能であるため、不正行為の抑止力がある。
また、ハードディスク406に記憶された情報を用いてRFID108の情報を更新するタイミングをインテリカセット107の取出し時として説明をしたが、運用中の所定のタイミング(例えば、精査処理後や障害対応後等)に更新するようにしてもよい。取外し以外のタイミングで更新する事により、取外し処理の際に、カセット取り外し処理にかかる時間を短縮することができる。
本実施例では、インテリカセット107が開けられた場合に誰が開けたのかを特定する方法について説明する。なおインテリカセット107以外の構成は実施例1と同様であるため説明は省略する。
図14は、実施例2におけるATM109のブロック図である。実施例1との違いは、図4のブロック図に非接触ICカードRW(リーダライタ)420を追加した図である。インテリカセット107が運搬中は非接触ICカードRW420には充電電池418から電源は供給され、ATM109にセットされた後は、ATM本体から電源は供給される。CIT職員は非接触ICカードを身分証明書または名札として携帯し、身につけることが義務づけられている会社が多い。本実施例ではインテリカセット107のふたが開けられた場合、このCIT職員が持つ非接触ICカードを非接触ICカードRW420が読むこととする。図15を用いてインテリカセットを開けた者を特定する処理フローを説明する。
ステップ1501:カセット制御部412はインテリカセット107が開けられたことを検知したかどうか否かをループしながらイベント発生を待つ。インテリカセット107が開けられたことを検知すれば、ステップ1502に進む。なお、インテリカット107が開けられたことを検知する検知方法は図5、図6で説明したとおりである。
ステップ1502:カセットが開けられたことを検知した場合、インテリカセット107のカセット制御部412は非接触ICカードRW420の電源をONにする。
ステップ1503:次に非接触ICカードRW420は非接触ICカードが周囲にないかを予め設定されたタイムアウトになるまで探す。タイムアウトになればステップ1507へ進み、タイムアウトになっていなければステップ1504に進む。
ステップ1502:カセットが開けられたことを検知した場合、インテリカセット107のカセット制御部412は非接触ICカードRW420の電源をONにする。
ステップ1503:次に非接触ICカードRW420は非接触ICカードが周囲にないかを予め設定されたタイムアウトになるまで探す。タイムアウトになればステップ1507へ進み、タイムアウトになっていなければステップ1504に進む。
ステップ1504:非接触ICカードRW420は非接触ICカードを検知したかどうかか確認する。検知していればステップ1505へ進み、検知していなければ、ステップ1503のループに戻る。
ステップ1505:非接触ICカードを検知した場合、非接触ICカードRW420はその非接触ICカードと通信し、非接触ICカードに記録されているデータを読む。
ステップ1506:カセット状態遷移テーブル302に、イベントとして「カセット開」、その日時、操作した人として上記ステップで読んだID、ATMID(運搬中であれば「−」)を書き込む。また、カセット固有情報301の機器認証結果=「NG」と書き込む。
ステップ1507:非接触ICカードを検知できなかったためICカセットを開けた人を特定としてカセット状態遷移テーブル302に、イベントとして「カセット開」、その日時、操作した人のID=「−」、ATMID(運搬中であれば「−」)を書き込む。また、カセット固有情報301の機器認証結果=「NG」と書き込む。
ステップ1508:カセット開検知処理が終わったため、非接触ICカードRW420の電源をOFFにする。
以上のように本実施例では、上記に示した構成を採用することで、インテリカセット107が運搬中にふたを開けられた場合に、運搬中のCIT職員の非接触ICカードを読んで、誰がカセットを開けたことを記録できる。これにより不正があった場合の原因究明ができる、及び、不正の抑制という効果がある。
第3の実施例では、ATM運用中にインテリカセット107が不正に開けられた場合、再起動時にカセット開を検知し、そのインテリカセット107を取り外さないと運用再開させない方法について説明をする。実施例1と同じ構成ついては重複する説明となるため省略する。
図16に本実施例のカセット状態遷移テーブル302を示す。図3と異なるのは「開手続」という列を追加した点である。ATMの運用中、ATM109内に紙幣がジャムで詰まった場合、銀行員、保守員はATM109を開錠することがある。また、インテリカセット107から排出しようとして詰まった紙幣をカセットのふたを開けて除去することもある。このような場合は、正当な手順に則って、インテリカセット107のふたを開ける。
正当な手順に沿ってインテリカセット107のふたを開ける場合について説明する。はじめに背面パネル405から保守員モードに入る。通常、インテリカセット107を開ける必要がある場合には、ID、パスワードを要求し、保守員または銀行員のID、及びパスワードを入力し、許可された人しかインテリカセット107を開けられない。この場合、インテリカセット107を開ければ、図15の処理フローで説明したようにIDが特定されるが、正規の手続きに則ってふたを開けた場合は、カセット状態遷移テーブル301の「開手続」の欄に「○」を記録する。
例えば、図16に示す例では、2013年10月13日14時40分と2013年10月15日18時にカセットが開けられたことが記録されている。前者はIDがA4という人によって正規の手続きに則って開けられ、後者はIDがA5という人によって不正に開けられたことを示している。なお、本実施例では正規の手続きが取られたか取られなかったにかかわらず、カセット固有情報301の機器認証結果には「NG」と記録することとする。
次に、図17を用いてATM立上げ時にカセットが不正に開けられていないかを確認する処理フローについて説明する。
ステップ1701:銀行員によりATM109の電源がONされる。
ステップ1702:ATM109は、カセット固有情報301の機器認証結果をチェックする。
ステップ1703:機器認証結果が「OK」であれば、ステップ1709へ進み、そうでなければステップ1704へ進む。
ステップ1704:機器認証結果が「OK」でない場合、カセット状態遷移テーブル302を参照し「カセット開」というイベントがなかったかを探す。あればステップ1705へ、なければステップ1706へ進む。
ステップ1701:銀行員によりATM109の電源がONされる。
ステップ1702:ATM109は、カセット固有情報301の機器認証結果をチェックする。
ステップ1703:機器認証結果が「OK」であれば、ステップ1709へ進み、そうでなければステップ1704へ進む。
ステップ1704:機器認証結果が「OK」でない場合、カセット状態遷移テーブル302を参照し「カセット開」というイベントがなかったかを探す。あればステップ1705へ、なければステップ1706へ進む。
ステップ1705:「カセット開」のイベントがあった場合、次にそれは正規の手続きに則って開けられたのか否かを確認する。開手続に「○」「×」どちらが記載されているかで判断する。「○」と記録されていれば正規な手続きで開けられたのであればステップ1709へ、「×」と記録されていればステップ1707へ進む。「○」と「×」の両方があれば、「×」を優先してステップ1707へ進む。
例えば図16の例では、10月13日14時40分、A4というIDの人が正規な手続きでカセットを開け、10月15日18時00分、A5というIDの人が正規な手続きに則らずにカセットを開けたことを示している。前者の場合、ステップ1709へ、後者の場合、ステップ1707へ進む。
ステップ1706:このステップに遷移した場合、「カセット開」という記録は見つからないが、機器認証=「NG」であるため、このカセットに何らかの不具合があったか、または、正規のCIT職員によって運ばれていないのに間違ってセットされてしまった、と判断し、「このカセットは不具合があるので、取り外してください」というメッセージと該当するカセットを背面パネル405に表示し、どのカセットを取り外すべきかを示す。
ステップ1707:不正に開けられたことを検知したため「このカセットは開けられました。取り外してください」というメッセージと該当するカセットを背面パネル405に表示し、どのカセットを取り外すべきかを示す。
ステップ1708:インテリカセット107が取り外されたことを確認する。インテリカセット107が取り外されたか否かの検知は実施例1と同様である。
ステップ1709:すべてのカセットを確認したかをチェックする。すべて確認が終わればステップ1710へ、まだ確認するカセットが残っていれば、ステップ1702に戻る。
ステップ1710:すべてのカセットに問題がなかったか、または問題のあったカセットが取り外されたことが確認できたため、ATMを起動させ、運用を開始する。
以上のように本実施例では、上記に示した構成を採用することで、ATM運用中やATM運用後にカセットが開けられた場合、電源がONし再起動する前に、正規な手続きに則ってカセットを開けたのか、または不正に開けたのかを検知し、前者の場合は運用を続け、後者の場合はそのカセットを取り外さなければ運用できなくする。この構成により、不正を早期に検知できる効果がある。また、ATMを操作するエンドユーザに不正に交換された紙幣を出金しないため迷惑をかけないという効果もある。
正規な手続きを取ってインテリカセット107を開けた場合でも、紙幣を抜き取ったり、自分の所有している偽札をカセット内の真券と交換したりすることも考えられる。このような不正に対応するためには出金取引の時に、1枚ずつ紙幣の記番号を確認し、格納紙幣管理テーブル1201の所定の順序にしたがってあるべき紙幣が出金されることを確認すれば、不正を検知することが可能となる。第4の実施例では出金時に1枚ずつの紙幣記番号をチェックする方法を説明する。図18にその処理フローを示す。なお、実施例1と構成は同様であるため説明を省略する。
ステップ1801:ATM109は顧客操作部に、初期画面を表示する。
ステップ1802:利用者により出金取引が選択される。
ステップ1803:格納紙幣管理テーブル1201から出金される順に所定の枚数(例えば10枚)の記番号を候補紙幣テーブル(図示せず)としてATM109のメモリ上に作成し、最初に出金される紙幣の記番号を本テーブルの最上位に記録し、その記番号にポインタを設定する。
ステップ1804:ATM109は、インテリカセット107から1枚の紙幣を繰り出し、紙幣処理部402の鑑別部410は繰り出された1枚の紙幣の記番号を読む。
ステップ1802:利用者により出金取引が選択される。
ステップ1803:格納紙幣管理テーブル1201から出金される順に所定の枚数(例えば10枚)の記番号を候補紙幣テーブル(図示せず)としてATM109のメモリ上に作成し、最初に出金される紙幣の記番号を本テーブルの最上位に記録し、その記番号にポインタを設定する。
ステップ1804:ATM109は、インテリカセット107から1枚の紙幣を繰り出し、紙幣処理部402の鑑別部410は繰り出された1枚の紙幣の記番号を読む。
ステップ1805:候補紙幣テーブルには、出金される順に所定の枚数の紙幣の記番号が記録されている。ステップ1804で繰り出された紙幣の記番号と候補紙幣テーブルのポインタが示した紙幣の記番号が一致するかどうかを確認する。一致すればステップ1806へ、一致しなければステップ1807へ進む。
なお、「一致しない」とは2つの場合がある。1つは認識した記番号は候補紙幣テーブルのすべての記番号を調べても見当たらないという場合である。この場合、あるはずのない紙幣が紛れ込んでいる、と判断する。一方、別の場合も考えられる。例えば1枚目に繰り出された紙幣の記番号は、候補紙幣テーブルの2枚目の紙幣だった場合、1枚目の紙幣がなくなっていることが分かる。この場合、あるべき紙幣が紛失した、と判断する。
ステップ1806:紙幣処理部402内のスタッカ411に搬送し、金額をカウントして出金準備に備える。
ステップ1807:鑑別した紙幣はあるはずのない紙幣か否かを判断する。ステップ1804で認識した紙幣の記番号が候補紙幣テーブルのすべての記番号の中にあるか否かを判断する。候補紙幣テーブルの中になければ、この紙幣はあるはずのない紙幣が紛れ込んでいる、と判断し、ステップ1808へ進む。一方、ステップ1804で認識した紙幣の記番号が候補紙幣テーブルに中に見つかれば、この紙幣はあるはずの紙幣であるので、ステップ1812へ進む。
ステップ1807:鑑別した紙幣はあるはずのない紙幣か否かを判断する。ステップ1804で認識した紙幣の記番号が候補紙幣テーブルのすべての記番号の中にあるか否かを判断する。候補紙幣テーブルの中になければ、この紙幣はあるはずのない紙幣が紛れ込んでいる、と判断し、ステップ1808へ進む。一方、ステップ1804で認識した紙幣の記番号が候補紙幣テーブルに中に見つかれば、この紙幣はあるはずの紙幣であるので、ステップ1812へ進む。
ステップ1808:鑑別された紙幣はあるはずのない紙幣なので、顧客に出金するわけにはいかない。混在紙幣テーブル(図示せず)に記録するとともに情報システムセンタ110に報告する。なお、混在紙幣テーブルは、あるはずのない紙幣が発見された場合にATM109内のハードディスク406内に作成する。この後の処理は例えば3つ考えられる。各処理案については銀行の考えでいずれかの案を運用するものとする。
ステップ1809:その紙幣をリジェクトボックス404に格納し、取引を続ける(案1)。
ステップ1810:その紙幣をリジェクトボックス404に格納し、この取引は不成立とし、このインテリカセット107は縮退させて、ATM109の稼動は継続する(案2)。
ステップ1811:この取引は不成立、ただちに取引停止として、情報システムセンタ110に報告する。場合によっては銀行員がただちにこのインテリカセット109の内容を精査する。
ステップ1810:その紙幣をリジェクトボックス404に格納し、この取引は不成立とし、このインテリカセット107は縮退させて、ATM109の稼動は継続する(案2)。
ステップ1811:この取引は不成立、ただちに取引停止として、情報システムセンタ110に報告する。場合によっては銀行員がただちにこのインテリカセット109の内容を精査する。
ステップ1812:ステップ1807でこの紙幣は候補紙幣テーブルに中に存在することが分かった。ポインタの示した紙幣を含め、候補紙幣テーブルを参照し、無くなった紙幣の記番号を、紛失紙幣テーブルに記録し、紛失した紙幣の記番号は該テーブルから削除し、その枚数分、次の出金されるはずの紙幣の記番号を該テーブルの下位に追加する。紛失があったことを情報を情報システムセンタ110に報告し、候補紙幣テーブルのポインタを記番号が一致した紙幣に移動する。例えば図12の例では、1枚目にID852が繰り出されるはずなのに、認識した記番号がID851であれば、ID852は紛失したと判断し、ポインタをID004に進める。なお、紛失紙幣テーブルもATM109内のハードディスク406内に作成する。
ステップ1813:必要な枚数を繰り出し、鑑別も終わり、出金準備ができたか否かを判断する。出金準備ができていればステップ1814へ、そうでなければステップ1815へ進む。
ステップ1814:出金準備が揃ったので出金し、入出金紙幣管理テーブル1001、格納紙幣管理テーブル1201を更新し、処理は終了し、初期画面に戻る。または、ATMの取引を終了する。
ステップ1815:まだ、出金すべき紙幣の準備は終わっていないので、もう1枚紙幣を繰り出す前に、候補紙幣テーブルのポインタを1つ移動し、出金準備ができた紙幣の記番号を候補紙幣テーブルから除き、次の紙幣の記番号を最下位に加える。その後、ステップ1804へ戻る。
ステップ1814:出金準備が揃ったので出金し、入出金紙幣管理テーブル1001、格納紙幣管理テーブル1201を更新し、処理は終了し、初期画面に戻る。または、ATMの取引を終了する。
ステップ1815:まだ、出金すべき紙幣の準備は終わっていないので、もう1枚紙幣を繰り出す前に、候補紙幣テーブルのポインタを1つ移動し、出金準備ができた紙幣の記番号を候補紙幣テーブルから除き、次の紙幣の記番号を最下位に加える。その後、ステップ1804へ戻る。
以上のように本実施例では、上記に示した構成を採用することで、出金取引で紙幣の紛失や不正な紙幣を見つけることができ、早期の問題の発見と対応策が可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、本発明についてATMに基づいて説明を行ったが、ATMに限らず現金の取引を行う装置(例えばCD)であっても本発明を実施することができる。
また、例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
101・・・現金センタ、102・・・支店、103・・・ソータ、104・・・メモリ、105・・・PC、106・・・紙幣、107・・・インテリカセット、108・・・RFID、109・・・ATM、110・・・情報システムセンタ、201・・・紙幣投入口、202・・・搬送部、203・・・鑑別部、204・・・切替ゲート、205・・・出金口、206・・・出金口、207・・・出金口、208・・・切替ゲート、209・・・制御部、210・・・非接触ICカードRW、211・・・モバイル端末、301・・・カセット固有情報、302・・・カセット状態遷移テーブル、303・・・カセット内紙幣記番号テーブル
401・・・ATM制御部、402・・・紙幣処理部、403・・・入出金口、404・・・リジェクトボックス、405・・・背面パネル、406・・・ハードディスク、407・・・制御部、408・・・通信部、409・・・搬送部、410・・・鑑別部、411・・・スタッカ、412・・・カセット制御部、413・・・通信部、414・・・赤外線検知センサ、415・・・紙幣格納部、416・・・搬送部、417・・・セット検知センサ、418・・・充電電池、419・・・LED、420・・・非接触ICカードリーダライタ、501・・・赤外発光部、502・・・赤外受光部、503・・・遮光部、901・・・カセット管理テーブル、1001・・・入出金紙幣管理テーブル、1201・・・格納紙幣管理テーブル、
401・・・ATM制御部、402・・・紙幣処理部、403・・・入出金口、404・・・リジェクトボックス、405・・・背面パネル、406・・・ハードディスク、407・・・制御部、408・・・通信部、409・・・搬送部、410・・・鑑別部、411・・・スタッカ、412・・・カセット制御部、413・・・通信部、414・・・赤外線検知センサ、415・・・紙幣格納部、416・・・搬送部、417・・・セット検知センサ、418・・・充電電池、419・・・LED、420・・・非接触ICカードリーダライタ、501・・・赤外発光部、502・・・赤外受光部、503・・・遮光部、901・・・カセット管理テーブル、1001・・・入出金紙幣管理テーブル、1201・・・格納紙幣管理テーブル、
Claims (15)
- 紙幣を収納する収納部を有する紙幣カセットと、収納する紙幣の情報を記憶する第1の記憶部と、前記紙幣カセットと通信を行う第1の通信部と、前記第1の通信部と前記第1の記憶部とを制御する第1の制御部と、を備え、
前記紙幣カセットは、前記第1の通信部および外部装置と通信する第2の通信部と、前記収納部に前記紙幣を収納する際に前記第2の通信部を介して前記外部装置から受信した前記収納部に収納された紙幣の前記固有情報および前記紙幣の収納順序をカセット管理情報として記憶する第2の記憶部と、前記紙幣カセットを制御する第2の制御部とを有し、
前記紙幣カセットを設置する際、前記第1の制御部は前記第1の通信部を介して前記第2の制御部から前記カセット管理情報を受信することを特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項1に記載の現金自動取引装置であって、
前記紙幣カセットは、前記収納部の開閉を検知する開閉検知部を有し、
前記カセット管理情報は、前記紙幣カセットの開閉を含む当該紙幣カセットに発生した状態遷移情報と前記紙幣カセットを搬送する者の識別情報とを含み、
前記第1の制御部は、前記第1の通信部を介して前記外部装置から受信した前記識別情報を前記第1の記憶部に記憶し、
前記紙幣カセットを設置する際、前記第1の制御部は、前記状態遷移情報を参照し、カセット開閉の有無と、前記第1の記憶部及び第2の記憶部に記憶された前記識別情報とを照合することを特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項2に記載の現金自動取引装置であって、
係員への操作案内の表示と前記係員からの入力を受け付ける係員表示入力部と、
前記紙幣カセットから繰り出される紙幣を鑑別する鑑別部と、を備え、
前記第1の制御部は、受信した前記カセット管理情報と、取引内容と、取引を行った者の情報とを対応づけ、取引毎に更新される紙幣管理情報を前記第1の記憶部に記憶し、
前記係員表示入力部より前記紙幣カセットの内容を確認する精査入力がされた場合、前記第1の制御部は、前記第2の制御部に前記紙幣カセットより収納された紙幣を繰り出させ、前記繰り出させた紙幣を前記鑑別部に鑑別させ、前記紙幣管理情報と前記鑑別した紙幣の情報を照合し、前記鑑別した紙幣が前記紙幣カセットに収納されている紙幣か否か、または、前記鑑別した紙幣の収納順番が異なっているか、少なくともいずれか1つを判別することを特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項3に記載の現金自動取引装置であって、
前記鑑別した紙幣がカセットに収納されていない紙幣である場合または収納順番が異なっているかの少なくともいずれか1つを判別した場合、前記第1の制御部は、前記第2の制御部に前記状態遷移情報を送信させ前記収納部の開閉を確認し、前記収納部の開閉が確認された場合、前記収納部の開閉に関する情報を前記係員表示入力部に表示させることを特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項2〜4のいずれか1つに記載の現金自動取引装置であって、
前記第1の制御部は、当該現金自動取引装置の起動の際に前記第1の通信部を介して、前記状態遷移情報を取得し、前記収納部が開閉されている場合は、前記係員表示入力部に警告画面を表示させることを特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項3〜5のいずれか1つに記載の現金自動取引装置であって、
前記紙幣カセットに収納された紙幣を出金する際に、前記第1の制御部は、前記格納紙幣管理情報から予め出金する枚数分の情報を取り出し、出金候補情報を作成し、
前記鑑別部により鑑別された出金する紙幣の情報と、前記出金候補情報とを照合し、前記出金候補情報のいずれにもない場合は、混在された紙幣と判断して混在紙幣情報を作成し、前記出金候補情報には該当するが格納順序ではない場合、出金候補の中に紛失した紙幣があると判断し紛失紙幣情報を作成し、前記第1の通信部を介して前記混在紙幣情報または前記紛失紙幣情報を前記外部装置に送信する事を特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項6に記載の現金自動取引装置であって、
前記鑑別部により出金不能と判別された紙幣を収納するリジェクト庫を備え、
前記第1の制御部は、前記混在された紙幣と判断された紙幣を前記リジェクト庫に格納させ、前記紙幣カセットに収納された次の紙幣を繰り出し取引を継続させることを特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項6に記載の現金自動取引装置であって、
前記混在紙幣と判断された場合、前記第1の制御部は、前記混在紙幣をリジェクトボックスに搬送させ、当該取引処理は不成立として当該紙幣カセットを用いた取引を実施しないように当該紙幣カセットを縮退させる、または、当該装置の取引を継続させないよう停止処理の実施のうち少なくともいずれか一方の処理を実施することを特徴とする現金自動取引装置。 - 請求項6に記載の現金自動取引装置であって、
前記第1の制御部は、所定のタイミングで、前記第1の記憶部に記憶された情報を前記第1の通信部を介して前記第2の記憶部に送信することを特徴とする現金自動取引装置。 - 紙幣を収納する収納部と、
収納する紙幣の情報を記憶する記憶部と、
複数の外部装置と通信を行う通信部と、
前記記憶部と前記通信部とを制御する制御部と、を備え、
前記収納部に紙幣を収納する際、前記制御部は、前記収納部に収納する紙幣の固有情報および収納順序をカセット管理情報として前記通信部を介して一の前記外部装置から受信し、前記記憶部に記憶させることを特徴とする紙幣カセット。 - 請求項10に記載の紙幣カセットであって、
前記収納部の開閉を検知する開閉検知部を備え、
前記カセット管理情報は、前記収納部の開閉を含む当該紙幣カセットに発生した状態遷移情報を含み、
前記開閉検知部が開閉を検知した場合、前記制御部は前記記憶部に記憶した前記状態遷移情報に開閉されたことを示す情報を記憶し、前記通信部を介して送信された他の前記外部装置の要求に応じて、前記状態遷移情報を送信することを特徴とする紙幣カセット。 - 請求項11に記載の紙幣カセットであって、
前記他の外部装置の要求とは、前記外部装置が起動したとき、前記他の外部装置から出金指示を受信したとき、または、前記他の外部装置から精査指示を受信したときのうち少なくとも1つであることを特徴とする紙幣カセット。 - 紙幣を収納する収納部と、収納する紙幣の情報を記憶する記憶部と、他の装置と通信する通信部とを有する紙幣カセットと、
前記紙幣カセットに格納する紙幣を鑑別する鑑別部を有し、鑑別した紙幣を前記紙幣カセットに収納させる紙幣取扱装置と、を備え、
前記紙幣取扱装置は、前記紙幣カセットに紙幣を収納する際、前記鑑別部を用いて前記紙幣カセットに収納する紙幣の固有情報を読み取り、読み取った前記紙幣の固有情報と前記紙幣カセットに収納する順番をカセット管理情報として前記通信部を介して前記記憶部に記憶させることを特徴とする紙幣管理システム。 - 請求項13に記載の紙幣管理システムであって、
前記紙幣カセットを搭載し、顧客との間で紙幣の取引を行う現金自動取引装置を備え、
前記紙幣カセットは、前記現金自動取引装置にセットされた際、前記カセット管理情報を前記通信部を介して前記現金自動取引装置に送信することを特徴とする紙幣管理システム。 - 請求項14に記載の紙幣管理システムであって、
前記紙幣カセットは、前記収納部の開閉を検知する開閉検知部を備え、前記カセット管理情報は、前記収納部の開閉を含む当該紙幣カセットに発生した状態遷移情報を含み、
前記開閉検知部が開閉を検知した場合、前記紙幣カセットは前記記憶部に記憶した前記状態遷移情報に開閉されたことを示す情報を記憶し、
前記通信部を介して送信された他の前記現金自動取引装置の要求に応じて、前記状態遷移情報を送信することを特徴とする紙幣管理システム。
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