JPWO2015068188A1 - 鞍乗型車両の車体フレーム構造 - Google Patents

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Abstract

鞍乗型車両(100)の組立作業の負担軽減に資する車体フレーム構造が提供される。車体フレーム構造は、メインフレーム(3)と、メインフレーム(3)に接続されてメインフレーム(3)から後方に延びるリアフレーム(4)と、を備える。メインフレーム(3)は、第1部材(21)を第2部材(23)に接続することで形成され、車幅方向に対して垂直な方向に離れた第1接続部(41)及び第2接続部(42)を有し、第1接続部(41)及び第2接続部(42)は第1部材(21)及び第2部材(23)にそれぞれ設けられる。リアフレーム(4)は、第1締結具(91)により第1接続部(41)に接続される第1被接続部(43)と、第2締結具(92)により第2接続部(42)に接続される第2被接続部(44)とを有する。第1締結具(91)の拘束方向が第2締結具(92)の拘束方向と直交する。

Description

本発明は、自動二輪車のような鞍乗型車両の車体フレーム構造に関し、例えば、締結具でメインフレームに接続されるリアフレームを備えた車体フレーム構造に関する。
特許文献1に開示されるように、鞍乗型車両の車体フレーム構造は、シートが載置されるリアフレームを備える場合がある。リアフレームは、その前端部にメインフレームと接続される複数の被接続部を有する。これら被接続部はメインフレームに側方から重ね合わされ、複数の重合部位それぞれにボルト等の締結具が車幅方向に挿通される。これによりリアフレームがメインフレームに接続される。
欧州特許出願公開第1382521号明細書
この接続手法によれば、全ての被接続部において締結具が車幅方向に挿通される。このため、メインフレームの組立て誤差が大きい場合、リアフレームをメインフレームに接続するためにはメインフレームの歪みを矯正する必要が生じる。フレーム構造ひいては鞍乗型車両全体を組み立てていく際には、フレーム構造の矯正による作業負担が大きくなる。このような問題はリアフレームをメインフレームに接続する場合でなくとも生じ得る。
そこで本発明は、鞍乗型車両の組立作業の負担軽減に資する車体フレーム構造を提供することを目的としている。
本発明に係る鞍乗型車両の車体フレーム構造は、メインフレームと、締結具で前記メインフレームに接続されて前記メインフレームから後方へ延びるリアフレームと、を備え、前記メインフレームは第1部材及び第2部材を接続することで形成され、前記メインフレームは前記リアフレームに接続される第1接続部及び第2接続部を有し、前記第1接続部は前記第1部材に設けられ、前記第2接続部は前記第2部材に設けられ、前記第1接続部及び前記第2接続部は車幅方向に垂直な方向に互いに離れ、前記リアフレームは、第1締結具で前記第1接続部に第1拘束方向に接続される第1被接続部と、第2締結具で前記第2接続部に第2拘束方向に接続される第2被接続部とを有し、前記第1拘束方向が前記第2拘束方向と直交する。
前記構成によれば、第1接続部及び第2接続部が第1部材及び第2部材に分かれて設けられているので、第1接続部と第2接続部との間に組立て誤差が生じやすい。第1締結具による第1拘束方向が第2締結具による第2拘束方向と直交するので、拘束方向以外の誤差が許容され、矯正による作業負担が大きくなるのを防ぐことができる。
前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記第1被接続部及び前記第2被接続部それぞれに対して着脱可能に構成され、前記第1接続部は前記第1拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第2接続部は前記第2拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容されてもよい。
前記構成によれば、メインフレーム及びリアフレームの歪みを抑えて、リアフレームをメインフレームに接続することができる。
前記第1被接続部及び前記第2被接続部が成形加工により一体に形成されてもよい。
前記構成によれば、第1被接続部の第2被接続部に対する相対位置がバラつきにくくなる。また、リアフレームの剛性が向上する。リアフレームをこのように製造しても、作業負担を抑えることができる。なお、ここでいう「成形加工」は、一例として鋳造又は鍛造であり、溶接のように別々の部品として予め成形されたもの同士を一体的に接合することを含まない。
締結具で前記メインフレームと接続される支持部材を更に備え、当該締結具が、前記第1締結具又は前記第2締結具であり、前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうちいずれか一方が、前記第1接続部及び前記第2接続部のうちこれに対応するものに、当該締結具で前記支持部材と共に接続されてもよい。
前記構成によれば、第1被接続部及び第2被接続部のうちいずれか一方が、支持部材をメインフレームに接続するための締結具でメインフレームに接続される。リアフレーム及び支持部材が締結具を共用するので、車体フレーム構造の部品点数が削減される。また、鞍乗型車両の外観を成す締結具を少なくすることができ、車両の美観を維持しやすい。
前記メインフレームが車幅方向に対を成し、前記支持部材の前記メインフレームへの接続のための前記締結具が車幅方向に対を成し、前記支持部材が前記一対のメインフレームの間に配置され、前記一対の締結具は、前記一対のメインフレームのそれぞれ車幅方向外側から車幅方向に互いに向き合うよう差し込まれ、前記支持部材は、前記一対の締結具それぞれと係合する車幅方向に一対の被締結部を有し、前記一対のメインフレームの両方を前記支持部材に押し付けて前記一対の締結具を前記一対の被締結部に係合させることによって前記一対のメインフレームそれぞれに接続され、前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうち前記いずれか一方が、前記支持部材と前記メインフレームとの間に介在してもよい。
前記構成によれば、支持部材が締結具と係合する被締結部を有し、一対のメインフレームを支持部材に押し付けた状態で締結具が被締結部に係合する。このため、メインフレーム及びリアフレームが締結具と係合するための構造を特段備えていなくても、リアフレームを支持部材とメインフレームとの間に介在させるだけで、リアフレームをメインフレームに接続することができる。よって、リアフレーム及びメインフレームを簡便に製造することができる。また、リアフレームが一対のメインフレーム間に位置するので、リアフレームが車幅方向に大きくなるのを避けることができる。
前記支持部材は、スイングアームを支持するスイングアーム支持部、リアサスペンションを支持するサスペンション支持部、及び、駆動ユニット、のうちのいずれかであってもよい。
前記構成によれば、一対のメインフレームの内側に配置される可能性が高い部材である。部品点数を削減することができる。
前記メインフレームは、複数のパイプ部材を溶接することで形成され、前記第1拘束方向及び前記第2拘束方向のうちいずれか一方が車幅方向に直交する方向であり、前記第1接続部及び前記第2接続部のうち前記いずれか一方の拘束方向と対応するものが、前記パイプ部材を連結する連結部材に設けられていてもよい。
前記構成によれば、パイプ部材とは別の連結部材に接続部を設けることができ、メインフレームを簡便に製造することができる。
前記第1拘束方向及び前記第2拘束方向のうちいずれか一方が、車長方向であってもよい。
前記構成によれば、リアフレームはメインフレームから後方に延びるので、拘束方向が車長方向であれば、車両全体のサイズに影響を及ぼすことなくリアフレームに締結のための構造を設けることができる。
前記第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であり、前記第2拘束方向が車幅方向であり、前記リアフレームは、前記第1被接続部よりも車幅方向内方で後方に延びる延長部分を有してもよい。
前記構成によれば、リアフレームがメインフレームから後方に延びる延長部分を有する場合に、第1拘束方向が車幅方向に直交する方向で合っても延長部分はこれと対応する第1被接続部よりも車幅方向内方に位置するので、リアフレームが第1被接続部周辺で車幅方向に大型化するのを避けることができる。
前記メインフレーム及び前記リアフレームが車幅方向に対を成し、前記一対のリアフレームが別個に形成されてもよい。
前記構成によれば、一対のリアフレームを別々にメインフレームに接続することができるので、メインフレームに車幅方向における組み立て誤差が生じていても、その誤差に影響されずに一対のリアフレームをメインフレームに接続することができる。
前記第1接続部及び前記第2接続部のうちいずれか一方が、前記第1締結具及び前記第2締結具のうち対応するものと係合する雌ねじ部を有するナットを含み、前記メインフレームの外面から前記リアフレームに向けて突出し、前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうち対応するものが、前記ナットに向けて開放された凹部を有し、前記ナットが前記凹部に受容された状態で前記対応する締結具が前記凹部の底壁孔を通って前記凹部内の前記ナットに向けて挿入されてもよい。
前記構成によれば、雌ねじ部を有するナットが外に露出せず、美観を維持することができる。
本発明に係る鞍乗型車両の車体フレーム構造は、第1フレームと、締結具で前記第1フレームに接続された第2フレームと、を備え、前記第1フレームは第1部材及び第2部材を接続することで形成され、前記第1フレームは前記第2フレームに接続される第1接続部及び第2接続部を有し、前記第1接続部は前記第1部材に設けられ、前記第2接続部は前記第2部材に設けられ、前記第1接続部及び前記第2接続部は車幅方向に垂直な方向に互いに離れ、前記第2フレームは、第1締結具で前記第1接続部に第1拘束方向に接続される第1被接続部と、第2締結具で前記第2接続部に第2拘束方向に接続される第2被接続部と、を有し、前記第1拘束方向が前記第2拘束方向と直交し、前記第1接続部及び前記第2接続部が、前記第1被接続部及び前記第2被接続部それぞれに対して着脱可能に構成され、前記第1接続部は前記第1拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第2接続部は前記第2拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第1被接続部及び前記第2被接続部が成形加工により一体に形成されてもよい。
本発明によれば、鞍乗型車両の組立作業の負担軽減に資する車体フレーム構造を提供することができる。
実施形態に係る車体フレーム構造を鞍乗型車両の一例である自動二輪車への適用状態で示す左側面図である。 下方延在部の正面図である。 メインフレームとリアフレームとの接続個所を示す左側面図である。 図1に示す車体フレーム構造の平面図である。 変更例に係る下方延在部の正面図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。同一の又は対応する要素については、全図を通じて同一符号を付して重複説明を省略する。方向は、車体フレーム構造を適用した鞍乗型車両の搭乗者から見る方向を基準とする。車高方向、車長方向及び車幅方向は、上下方向、前後方向及び左右方向に対応する。車幅方向外側及び外方は、車幅中心から遠ざかる側及び方向である。車幅方向内側及び内方は、車幅中心に近づく側及び方向である。
図1は、実施形態に係る車体フレーム構造を鞍乗型車両の一例である自動二輪車100への適用状態で示す左側面図である。まず、自動二輪車100の構成を簡単に説明する。図1に示すように、自動二輪車100は、前輪101、後輪102、駆動ユニット103及び動力伝達機構104を備える。
前輪101は、ステアリングシャフト105等の操舵系部品を介して操舵軸線A1周りに転向可能に車体フレーム1に支持される。操舵軸線A1は、概略上向きに延び、キャスター角を形成するように後傾する。本実施形態の操舵系部品はフロントフォーク106を含み、フロントフォーク106は、その下端部で前輪101の前車軸101aを回転可能に支持する。
後輪102は、スイングアーム107を介して揺動軸線A2周りに揺動可能に車体フレーム1に支持される。揺動軸線A2は車幅方向に延びる。後輪102は、車体フレーム1よりも後方に配置される。スイングアーム107は、その前端部で車体フレーム1に揺動可能に支持され、その後端部で後輪102の後車軸102aを回転可能に両持ち支持する。車体フレーム1及びスイングアーム107の間にはリアサスペンション108が架け渡される。スイングアーム107及びリアサスペンション108の間には梃子構造(図示せず)が介在し、梃子構造は車体フレーム1及びスイングアーム107それぞれに角変位可能に支持される。なお、符号107aは、スイングアーム107の下部で梃子構造を角変位可能に支持するための支持孔、符号39は、車体側(例えば、後述の連結部材30)で梃子構造を角変位可能に支持するための支持孔である。
後輪102は駆動輪である。駆動ユニット103は回転出力を発生する駆動源を有し、動力伝達機構104は駆動源からの回転出力を後車軸102aに伝達する。これにより後輪102が駆動源により発生された回転出力で回転駆動される。駆動ユニット103のケーシング部材103aは車体フレーム1に支持される。
駆動ユニット103は、駆動源の一例としてエンジン110を有し、ケーシング部材103aの一例としてクランクケース111及びシリンダアセンブリ112を有する。シリンダアセンブリ112は、シリンダブロック113、シリンダヘッド114及びヘッドカバー115を含む。クランクケース111は、クランクシャフトを回転可能に支持する。シリンダアセンブリ112は、ピストンや動弁機構を収容して燃焼室を形成する。シリンダブロック113は、クランクケース112に結合され、ピストンをシリンダ軸線A3方向に往復動可能に収容する。シリンダヘッド114は、シリンダ軸線A3方向においてクランクケース112とは反対側でシリンダブロック113に結合され、燃焼室を形成する。ヘッドカバー115は、シリンダ軸線A3方向においてシリンダブロック113とは反対側でシリンダヘッド114を覆い、シリンダヘッド114と共に動弁機構を収容する。
エンジン110は横置き型であり、クランクシャフトが車幅方向に延びる。エンジン110はL型であり、単一のシリンダアセンブリ112がクランクケース111の前上部に結合され、シリンダ軸線A3が当該前上部から上向きに(詳細には僅かに前傾しつつ)延びる。エンジン110は並列多気筒型であり、各気筒のシリンダ軸線A3同士が側面視で重なり、シリンダアセンブリ112が車幅方向に比較的長寸である。
駆動ユニット103は、駆動源とユニット化されて駆動源からの回転出力を後輪102に伝達するための装置の一例として、変速機を有する。クランクケース111は、シリンダアセンブリ112から見て後方に突出し、その後部で変速機を収容する変速機ケース117を形成する。変速機は、駆動源からの回転出力を変速して変速機出力軸118に出力する。変速機出力軸118の車幅方向一端部(例えば、左端部)は、変速機ケース117の車幅方向一方側の側壁(例えば、左側壁)から車幅方向外方へ突出する。
動力伝達機構104は、変速機出力軸118の車幅方向一端部(例えば、左端部)と、後車軸102bの車幅方向一端部(例えば、左端部)とに係合する。動力伝達機構104は、駆動ユニット103から後輪102に向けて車長方向に延び、車幅中心線から見て車幅方向一方側(例えば、左側)に配置される。動力伝達機構104は、例えばチェーン伝動機構である。
次に、上記構成の自動二輪車100に好適に適用される本実施形態に係る車体フレーム構造について説明する。車体フレーム1は、ヘッドパイプ2、メインフレーム3及びリアフレーム4を備える。
ヘッドパイプ2は、両端で開放される金属製円筒状であり、車体フレーム1の前端部に位置する。前述のステアリングシャフト105は、ハンドル121と接続され、ヘッドパイプ2に挿通される。ステアリングシャフト105はヘッドパイプ2と同軸上に配置され、その共通軸線が前述の操舵軸線A1を成し、ヘッドパイプ2に操舵軸線A1周りに回転可能に支持される。ステアリングシャフト105の上端は、ブラケット122の下面に連結され、ハンドル121は、このブラケット122の上面に取り付けられる。ハンドル121は、左方及び右方それぞれに突出した一対のグリップ121a,121b(右グリップ121bは図2参照)を有する。運転者がグリップ121a,121bを把持してハンドル121を回動すると、ステアリングシャフト105が操舵軸線A1周りに回転し、前輪101が転向する。
メインフレーム3はヘッドパイプ2から後方へ延びる。リアフレーム4は、締結具91,92でメインフレーム3に接続されてメインフレーム3から後方へ延びる。本実施形態では、メインフレーム3及びリアフレーム4がどちらも車幅方向に対を成している。メインフレーム3上にはハンドル121の後方に配置される燃料タンク123が設置され、リアフレーム4上には燃料タンク123の後方に配置されるシート124が設置される。
一対のメインフレーム3は、ヘッドパイプ2に溶接され、ヘッドパイプ2から車幅方向に分かれて後方へ延びる。各メインフレーム3は、ヘッドパイプ2から後方へ延びる後方延在部と、この後方延在部の後端部に位置する屈曲部6と、屈曲部6から下方に延びる下方延在部(ピボットブラケット部)7とを有する。後方延在部は、駆動ユニット103が取り付けられる前後のユニットマウント部10a,10bを含む前フレーム部8と、前フレーム部8よりも後方の後フレーム部9とを含む。屈曲部6は、後フレーム部9の後端部に設けられる。後ユニットマウント部10aには、シリンダアセンブリ112(例えば、シリンダヘッド114)の側壁後端部がボルト等の締結具81を用いて結合され、前ユニットマウント部10bには、シリンダアセンブリ112(例えば、シリンダブロック113)の側壁前端部がボルト等の締結具82を用いて結合される。締結具81,82は、マウント部10a,10bの車幅方向外側から内向きに挿入される。
各メインフレーム3は、複数の棒状フレーム部材又はパイプ部材を互いに接続してなる。パイプ部材は、線状(直線状又は曲線状)に延び、金属製、例えば鋼製で中空に形成される。パイプ部材は、互いに直接に溶接され、又は、ジョイント部材に溶接される。ジョイント部材は、車幅方向に中心軸線を向けた筒体又は管体である。ジョイント部材の外周面は、1以上のパイプ部材の端部と溶接される。
前フレーム部8は、複数のパイプ部材を用いたトレリス構造に構成される。換言すると、一対の前フレーム部8は、ヘッドパイプ2から車幅方向に分かれた一対の仮想面に沿って異なる向きに配置された複数のパイプ部材を互いに接続してなる。複数のパイプ部材は、仮想面上に格子(より詳細には車長方向に並ぶ複数の三角形)を形成する。このような格子を形成すべく、前フレーム部8は、上側フレーム11、下側フレーム12、アームフレーム17及び多数の接続フレームを有する。上側フレーム11は、ヘッドパイプ2の上部から後方に延び、下側フレーム12は、ヘッドパイプ2の下部から後方に延び、アームフレーム17は、下側フレーム12の前端部から下方に延びる。接続フレームは、上側及び下側フレーム11,12の間を車高方向に結合し又は下側フレーム12とアームフレーム17との間を車高方向に結合する。
下側フレーム12は、上側フレーム11よりも前側で終端する。下側フレーム12の終端部にはジョイント部材13が設けられており、ガセットフレーム14がこのジョイント部材13の外周面から延び、上側フレーム11に溶接されている。後エンジンマウント部10aは、下側フレーム12の終端部に設けられており、前述のジョイント部材がマウント部10aを兼ねている。前エンジンマウント部10bは、アームフレーム17の後端部に設けられている。後フレーム部9は上側フレーム11から連続している。すなわち、上側フレーム11を構成するパイプ部材は後フレーム部9も構成している。後フレーム部9は、1本のパイプ部材によって構成されて線状に延びており、車幅方向に柔軟に構成されている。
屈曲部6は、前述したジョイント部材のうちの一つである屈曲ジョイント部材21によって構成され、後フレーム部9を構成するパイプ部材は、その後端部において屈曲ジョイント部材21の外周面に溶接されている。屈曲ジョイント部材21には、締結具91を用いてリアフレーム4を取外し可能に連結するためのナット45が設けられる。この点については後述する。
下方延在部7は、屈曲ジョイント部材21の外周面に溶接され、屈曲ジョイント部材21から下向きに延在する。下方延在部7は、屈曲ジョイント部材21よりも下方で車高方向に並ぶ複数のジョイント部材23〜25と、車高方向に隣接したジョイント部材21,23〜25同士を接続する複数本のパイプ部材26〜28とを有する。上パイプ部材26は、屈曲ジョイント部材21の外周面から下方に延び、上ジョイント部材23の外周面に溶接される。中パイプ部材27は、上ジョイント部材23の外周面から下方に延び、中ジョイント部材24の外周面に溶接される。下パイプ部材28は、中ジョイント部材24の外周面から下方に延び、下ジョイント部材25の外周面に溶接される。
上記のとおり、メインフレーム3は、複数のパイプ部材及びジョイント部材を連結することで構成され、この連結には典型的には溶接が用いられる。一対のメインフレーム3は、ヘッドパイプ2を介して剛結合される。換言すれば、メインフレーム3は、後方延在部同士、屈曲部6同士又は下方延在部7同士を車幅方向に剛結合するクロスメンバを備えていない。このため、溶接歪などによって寸法誤差が生じても、メインフレーム3を容易に矯正することができる。例えば、シリンダアセンブリ112に設定された計4つの締結点を対応する第1マウント部と車幅方向に重なるようにメインフレーム3を容易に矯正することができる。駆動ユニット103以外の部品(リアフレーム4や後述の支持部材30)も同様である。このため、自動二輪車100を容易に組み立てることができる。
図2は、下方延在部7の正面図である。図2に示すように、車体フレーム構造は、ボルト等の締結具でメインフレーム3と接続される支持部材30を更に備える。支持部材30は、一対のメインフレーム3の間、特に一対の下方延在部7の間に配置される。支持部材30は、概略矩形板状に形成され、その2つの面が前及び後に向く状態において、その左縁部にて左下方延在部7と接続され、右縁部にて右下方延在部7と接続される。本実施形態に係る支持部材30は、ケーシング部材103aを車体フレーム1に結合するためのブラケット又はステーとしての機能を有する。また、支持部材30は、スイングアーム107を支持するスイングアーム支持部でもあり、リアサスペンション108を支持するサスペンション支持部でもある。本実施形態に係る支持部材30は、様々な部品の支持に利用されるが、支持部材30は、スイングアーム支持部、サスペンション支持部、及び、駆動ユニット103のうちいずれかであってもよい。
支持部材30は、スイングアーム支持部の一環として、軸挿通孔31を有する。軸挿通孔31は車幅方向に貫通し、ピボットシャフト32がこの軸挿通孔31に挿通される。ピボットシャフト32の右端部には雄ネジが形成され、左端部にはボルト頭部が形成されている。ピボットシャフト32は、左の中ジョイント部材24に車幅方向外方から挿し込まれ、軸挿通孔31を貫通し、雄ネジを右の中ジョイント部材24内に突出させた状態でボルト頭部が左の中ジョイント部材24の内側面に突き当てられる。雄ネジは、中ジョイント部材24内で車幅方向外方からナット等の締結具84と螺合し、それによりピボットシャフト32がメインフレーム3に連結される。ただし、ピボットシャフト32を右から挿し込んで締結具84を左に設けてもよい。ピボットシャフト32の中心軸線は前述の揺動軸線A2を成し、車幅方向に延びる。一方、スイングアーム107の前端部は、車幅方向に一対のボス125を有する。ボス125は、ピボットシャフト32のうちメインフレーム3と支持部材30との間に位置するジャーナル部33に外嵌し、それにより揺動軸線A2周りに回転可能に支持される。軸受構造34が、ボス125の内周面とジャーナル部33の外周面との間に介在し、スイングアーム107の揺動時に発生する荷重を支持する。
連結部材30は、上下のフレーム孔36,37を有する。上フレーム孔36は、左右に対を成し、軸挿通孔31よりも上方で、更に言えば連結部材30の上縁部で車幅方向に延びている。左右の上ジョイント部材23は、上フレーム孔36と車幅方向に重ね合わされ、上フレーム孔36よりも車幅外方に配置される。車幅方向に長尺のボルト等の締結具92aが、車幅方向外側から左の上ジョイント部材23へと挿し込まれて上フレーム孔36を順次通過し、右の上ジョイント部材23内へ突出する。連結部材30は、ナット等の締結具92bを車幅方向外側から右の上ジョイント部材23内に挿し込み、締結具92aの右端部に係合させることで、メインフレーム3に着脱可能に連結される。締結具92aの左端部は頭部を有し、左の上ジョイント部材23内の座面に支持される。締結具92bは右の上ジョイント部材23内の座面に支持される。ただし、締結具92aを右から挿し込んで締結具92bを左に設けてもよい。これにより、フレーム又はフレーム間に配置される部材にネジ孔を形成する必要がなく、上フレーム孔など締結具92a,bが挿通される孔を大きくすることができ、構造を簡単化及び軽量化することができる。この締結具92a,bは、リアフレーム4のメインフレーム3への連結にも共用される。この点については後述する。
下フレーム孔37は、軸挿通孔31よりも下方で、更に言えば連結部材30の下縁部で車幅方向に延び、連結部材30の車幅方向他方側(例えば、右側)のみに設けられる。当該他方側の下ジョイント部材25は、この下フレーム孔37に車幅方向に重ね合わされる。連結部材30は、ボルト等の締結具86を車幅方向外方から前記一方側の下ジョイント部材25に挿し込んで下フレーム孔37に係合させることで、メインフレーム3に着脱可能に連結される。
なお、車幅方向一方側(例えば、左側)の下ジョイント部材25は、連結部材30の替わりに、ボルト等の締結具87を用いてサイドスタンド127(図1参照)を揺動可能に支持するスタンドブラケット126と連結される。スタンドブラケット126は、前方に突出してケーシング103aの下後部と側面視で重ねられる前方突出部126aを有し、この前方突出部126aに車幅方向外側からボルト等の締結具88を車幅方向内方へ挿し込むことで、ケーシング部材103aはスタンドブラケット126にも締結される(図1参照)。
連結部材30は、複数本のボルト等の締結具89を用いて駆動ユニット103のケーシング部材103a(図1参照)の後部に締結される。ケーシング部材103aの後面は連結部材30の前面と対向し、締結具89は連結部材30の後方から前向きに挿し込まれ、ケーシング部材103aの後部に係合する。
連結部材30は、サスペンション支持部の一環として、サスペンション取付部38及び支持孔39を有する。サスペンション取付部38は、連結部材30の後面に設けられ、リアサスペンション108(図1参照)の車体側端部を揺動可能に取り付ける。支持孔39は、連結部材30の下縁部に設けられ、梃子構造(図示せず)を角変位可能に支持する。
図3は、メインフレーム3とリアフレーム4との接続箇所を示す左側面図である。図3に示すように、メインフレーム3は、リアフレーム4に接続される第1接続部41及び第2接続部42を有する。第1接続部41は、メインフレーム3を構成すべく互いに連結される複数のパイプ部材及びジョイント部材のうち「第1部材」に設けられる。第2接続部42は、複数のパイプ部材及びジョイント部材のうち、第1部材とは異なる「第2部材」に設けられる。
本実施形態では、「第1部材」は、屈曲部6を構成する屈曲ジョイント部材21である。屈曲ジョイント部材21は、後フレーム部9を構成するパイプ部材と、下方延在部7を構成する上パイプ部材23との間に介在し、これらパイプ部材同士の連結に寄与する。「第2部材」は、下方延在部7を構成する上ジョイント部材23である。当該上ジョイント部材23は、下方延在部7を構成する上パイプ部材26及び中パイプ部材27の間に介在し、これらパイプ部材26,27同士の連結に寄与する。本実施形態では、第1部材としての屈曲ジョイント部材21と第2部材としての上ジョイント部材23とが、上パイプ部材26を介して連結されており、これらジョイント部材21,26がどちらも上パイプ部材26の端部と溶接されている。このように第1部材及び第2部材は直接に連結されていなくてもよい。
第1接続部41及び第2接続部42は、車幅方向と垂直な方向に(すなわち、側面図を表す図3紙面と平行な面内で)互いに離れている。特に、第1接続部41及び第2接続部42は車高方向に互いに離れ、第1接続部41は第2接続部42の上方に離れて位置する。
リアフレーム4は、第1接続部41に第1締結具91で第1拘束方向に接続される第1被接続部43と、第2接続部42に第2締結具92a,bで第2拘束方向に接続される第2被接続部44とを有する。第1拘束方向は、第1締結具91の挿脱方向であり、第1締結具91がボルトである場合にはそのボルト及びこれに螺合するナットの軸線方向である。第2拘束方向と第2締結具92a,bについてもこれと同様である。第1拘束方向は、第2拘束方向と直交している。本実施形態では、第1拘束方向が車幅方向に直交する方向、更に言えば車長方向である。第1締結具91は後方から前向きに挿入される。第2拘束方向は車幅方向である。
第1被接続部43はリアフレーム4の前端上部に設けられ、第2被接続部44はリアフレーム4の前端下部に設けられる。第1被接続部43と第2被接続部44とは成形加工により一体に形成される。ここでいう「成形加工」は、一例として鋳造又は鍛造であり、溶接のように別々の部品として予め成形されたもの同士を一体的に接合することを含まない。リアフレーム4のうち第1被接続部43及び第2被接続部44は互いに一体形成された状態で、それぞれの挿通孔が切削加工される。具体的には、リアフレーム4が切削装置に固定された状態を維持して、第1被接続部43及び第2被接続部44の挿通孔をそれぞれ形成する。これによりリアフレーム4に設定される基準位置に対する各被接続部43,44の挿通孔の位置ずれを防ぐことができる。第1被接続部43及び第2被接続部44が型成形により一体に形成されることで、各被接続部43,44が形成される部材を溶接接続する場合に比べて、各被接続部43,44の位置ずれを更に防ぐことができる。
一対のリアフレーム4が、上記のような鋳造や鍛造等の成形加工により、別々に製作される。どちらのリアフレーム4も、メインフレーム3とは異なる金属材料の成形加工品であり、メインフレーム3とは独立して成形容易性や軽量性を考慮した材料の選定がなされる。好適には、リアフレーム4は、アルミニウム合金の鋳造によって製作される。一対のリアフレーム4は、別々にメインフレーム3に取外し可能に連結される。なお、一対のリアフレーム4は、メインフレーム3に連結された後、クロスプレート5(図4参照)を介して車幅方向に互いに連結される。クロスプレート5は、一対のリアフレーム4の間に設けられ、ボルト等の締結具を用いて各リアフレーム4の車長方向中央部に取外し可能に連結される。
第1接続部41は第1被接続部43に対して着脱可能である。第2接続部42は第2被接続部44に対して着脱可能である。第1接続部41は第1拘束方向以外の方向に変位を許容され、第2接続部42は第2拘束方向以外の方向に変位を許容される。
本実施形態では、屈曲ジョイント部21が前フレーム部8(図1参照)と比べて低剛性であり、第1接続部41は主として車幅方向への変位を許容される。下方延在部7は、その下端部において別部品によって拘束されていない。このため、第2接続部42は主として車長方向への変位を許容される。なお、第2接続部42は第2拘束方向と同じ方向(すなわち、車幅方向)にも変位を許容される。
第1接続部41は、第1締結具91と係合する雌ねじ部45aを有するナット45を含む。ナット45は、屈曲ジョイント部21の外周面に溶接され、リアフレーム4に向けて突出し、突出端面で円形に開口している。第1被接続部43は、ナット43に向けて開放された凹部46を有している。
図4は図1に示す車体フレーム構造の平面図である。リアフレーム4をメインフレーム3に連結するときには、第1接続部41のナット45が第1被接続部43の凹部46に受容されるように、リアフレーム4をメインフレーム3に対して相対的に概略後方へ移動させる。ナット45が凹部46に受容された状態で、第1締結具91が凹部46の後方から前向きに挿入される。第1締結具91は、凹部46の底壁孔46a(図3参照)を通って凹部46内に受容されたナット45に向けられ、ナット45の開口を通って雌ねじ部45aに係合する。第1締結具91の頭部は、リアフレーム4の外側面から没入した位置に形成される座面に支持される。頭部がリアフレーム4から突出する量を抑えることができ、車両の美観を向上することができる。
本実施形態では、ナット45はメインフレーム3のパイプ部材やジョイント部材と同様に鉄系金属(例えば鋼)で製作され、凹部46はリアフレーム4と共にアルミニウム合金で製作される。ナット45が鉄系金属で製作されると、短い軸長でも必要な締結力を発揮することができる。このため、成形加工品である凹部46側に雌ねじ部を設ける場合と比べ、第1接続部、第1被接続部及び第1締結具をコンパクトに構成することができる。
図3に戻り、第2接続部42を構成する上ジョイント部材23は、前述したように締結具92a,bを用いた支持部材30のメインフレーム3への連結に利用される。リアフレーム4の第2被接続部44は、この上ジョイント部材23に接続され、支持部材30のための締結具が、第2被接続部44を第2接続部42に接続するための第2締結具92a,bとして共用される。
一例として、支持部材30は前述のように一対のメインフレーム3(下方延在部)の間に配置される。支持部材30は、その上縁部に車幅方向に一対の上フレーム孔36を有し、左上フレーム孔36が左上ジョイント部材23と車幅方向に重ねられ、右上フレーム孔36が右上ジョイント部材23と車幅方向に重ねられる。
リアフレーム4をメインフレーム3に接続するときには、右リアフレーム4の第2被接続部44を支持部材30の右上縁部と右上ジョイント部材23との間に介在させ、左リアフレーム4の第2被接続部44を支持部材30の左上縁部と左上ジョイント部材23との間に介在させる。このような状態で第2締結具92aを左上ジョイント部材23の車幅方向外側から車幅方向内向きに挿入し、左第2被接続部44、左右上フレーム孔36及び右第2被接続部44を貫通させる。そして第2締結具92bを第2締結具92aの端部に螺合させる。右下方延在部7は支持部材30に押し付けられ、支持部材30はその反力を発揮する。それにより、右第2被接続部44は右下方延在部7と支持部材30とで車幅方向に挟持される。左第2被接続部44も左下方延在部7と支持部材30とで車幅方向に挟持される。このようにして、左右の第2被接続部44が、第2締結具92a,bによって支持部材30と共にメインフレーム3に共締めされる。
メインフレーム3には、第2締結具92a,92bを支持する座面が形成される。座面は、メインフレーム3の車幅方向外側端から車幅方向内側に没入した位置に形成される。座面は、第2締結具92aの頭部及び第2締結具92bの軸方向寸法よりも、メインフレーム車幅方向外側端から車幅方向内側に没入した位置に形成されることが好ましい。これにより第2締結具92a,bがメインフレーム3から車幅方向外側に突出することのを抑制することができ、美観を向上することができる。
上記構成の車体フレーム構造は、メインフレーム3と、締結具91,92a,bでメインフレーム3に接続されてメインフレーム3から後方へ延びるリアフレーム4と、を備える。メインフレーム3は第1部材(一例として、屈曲ジョイント部材21)及び第2部材(一例として、上ジョイント部材22)を接続することで形成される。メインフレーム3はリアフレーム4に接続される第1接続部41及び第2接続部42を有する。第1接続部41は第1部材に設けられ、第2接続部42は第2部材に設けられる。第1接続部41及び第2接続部42は車幅方向に垂直な方向に互いに離れている。リアフレーム4は、第1締結具91で第1接続部41に第1拘束方向に接続される第1被接続部43と、第2締結具92a,bで第2接続部42に第2拘束方向に接続される第2被接続部44とを有する。第1拘束方向は第2拘束方向と直交する。第1接続部41及び第2接続部42が第1部材及び第2部材に分かれて設けられているので、第1接続部41と第2接続部42との間に溶接歪などの影響で組立て誤差が生じやすい。その場合であっても、第1締結具91による第1拘束方向が第2締結具92a,bによる第2拘束方向と直交するので、拘束方向以外の誤差を許容することができ、メインフレーム3の矯正による作業負担が大きくなるのを防ぐことができる。
第1接続部41及び第2接続部42は、第1被接続部43及び第2被接続部44それぞれに対して着脱可能に構成される。第1接続部41は第1拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、第2接続部42は第2拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容される。このため、メインフレーム3及びリアフレーム4の歪みを抑えて、リアフレーム4をメインフレーム3に接続することができる。
本実施形態では、凹部46は、ナット46を受容した状態でナット45と凹部46との間に第1拘束方向(第1締結具91の軸線方向)と直交する方向に隙間を形成可能なように、ナット45よりも大きい内径を有する。これにより、第1被接続部43を第1接続部41に接続するにあたり、第1接続部41は、前記隙間分の範囲において第1拘束方向以外の方向に変位するのを許容される。本実施形態では、第1被接続部43に凹所46を形成して第1接続部41に突出するナット45を形成したが、この構成は一例である。第1被接続部43を第1接続部41に対して所定範囲内で相対移動可能にして第1接続部41への結合を可能にする隙間が形成されればよい。例えば、締結具91と被接続部とに軸線方向に直交する方向に隙間が形成されていてもよい。これにより、メインフレーム3及びリアフレーム4の変形を抑えてメインフレーム3にリアフレーム4を接続することができる。
第2接続部42が第2拘束方向以外の方向に変位を許容される点についても上記同様である。第2被接続部46の挿通孔がシャフト36aとの間に第2拘束方向(第2締結具91の軸線方向)と直交する方向に隙間を形成可能なように、シャフト36aよりも大きい内径を有する。これにより、第2接続部42に第2被接続部44を接続するにあたっって第2拘束方向以外の方向の変位を許容することができる。これにより、メインフレーム3及びリアフレーム4の変形を抑えてメインフレーム3にリアフレーム4を接続することができる。
第1被接続部41及び第2被接続部42が成形加工により一体に形成される。このため、第1被接続部43の第2被接続部44に対する相対位置がバラつきにくくなる。また、リアフレーム4の剛性が向上する。リアフレーム4をこのように製造しても作業負担を抑えることができる。
車体フレーム構造は、締結具でメインフレーム3と接続される支持部材30を更に備える。当該締結具は第2締結具92a,bであり、第2被接続部44が第2接続部に当該締結具92a,bで支持部材と共に接続される。このため、第2被接続部44が支持部材30をメインフレーム3に接続するための締結具でメインフレーム3に接続される。リアフレーム4及び支持部材30が締結具を共用するので、車体フレーム構造の部品点数が削減される。また、自動二輪車100の外観を成す締結具を少なくすることができ、車両美観を維持しやすい。
支持部材30は、スイングアーム107を支持するスイングアーム支持部、リアサスペンションを支持するサスペンション支持部、及び、駆動ユニット、のうち少なくともいずれか一つであり、本実施形態では、スイングアーム支持部及びサスペンション支持部であって、駆動ユニットを取り付けるためのブラケット又はステーでもある。これらは一対のメインフレーム3の内側に配置される可能性が高い部材であり、このような部品を支持する部材を利用してリアフレーム4をメインフレーム3に連結するので、自動二輪車100全体の部品点数を削減することができる。
メインフレーム3は、複数のパイプ部材を溶接することで形成され、第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であり、第1接続部41がパイプ部材を連結する連結部材(一例として、屈曲ジョイント部材)に設けられている。このようにパイプ部材とは別のジョイント部材に第1接続部を設けると、パイプ部材に特別な加工が不要になり、メインフレーム3を簡便に製造することができる。
第1拘束方向は車長方向である。リアフレーム4はメインフレーム3から後方に延びるので拘束方向が車長方向であれば車両全体のサイズに影響を及ぼすことなくリアフレーム4に締結のための構造を設けることができる。
第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であり、第2拘束方向が車幅方向である。リアフレーム4は、第1被接続部43よりも車幅方向内方で後方に延びる延長部分49(図3参照)を有している。第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であっても、延長部分49は、これと対応する第2被接続部43よりも車幅方向内方に位置するため、リアフレーム4が第1被接続部43周辺で車幅方向に大型化するのを避けることができる。
メインフレーム3及びリアフレーム4は車幅方向に対を成し、一対のリアフレーム4が別個に形成される。こうすると、一対のリアフレーム4を別々にメインフレーム3に接続することができるので、メインフレーム3に車幅方向における組み立て誤差が生じていても、その誤差に影響されずに一対のリアフレーム4を一つずつメインフレーム3に接続することができる。
第1接続部43が第1締結具と係合する雌ねじ部を有するナットを含み、第1接続部43を構成するナット45がメインフレーム3の外面からリアフレーム4に向けて突出する。第1被接続部43は、ナットに向けて開放された凹部を有し、ナットが凹部に受容された状態で第1締結具が凹部の底壁孔を通って凹部内のナットに向けて挿入される。このような接続構造によると、雌ねじ部を有するナットが外に露出しないので、美観を維持することができる。
これまで本発明の実施形態について説明したが、上記構成は本発明の範囲内で適宜変更可能である。例えば、図5に示すように、第2締結具192aが左右一対のボルトで構成されてもよい。その場合、左右の上フレーム孔36gに雌ねじが形成されていればよい。左リアフレーム4を左メインフレーム3に接続するときには、左リアフレーム4の第2被接続部44を支持部材30の左上日恥部と右上ジョイント部材23との間に介在させる。このような状態で左第2締結具192を左上ジョイント部材23の車幅方向外側から車幅方向内向きに挿入し、第2被接続部44を貫通させ、支持部材30の左上フレーム孔36に係合させる。左下方延在部7は支持部材30に押し付けられ、支持部材30はその反力を発揮する。それにより第2被接続部44が左下方延在部7と支持部材30とで車幅方向に挟持され且つ左第2締結具92によって支持部材30と共にメインフレーム3に共締めされる。左リアフレーム4を左メインフレーム3に接続するときも同様である。
このように、メインフレーム3は車幅方向に対を成し、支持部材30のメインフレーム3への接続のための締結具192が車幅方向に対を成し、支持部材30が一対のメインフレーム3の間に配置されている。一対の締結具192は、一対のメインフレーム3のそれぞれ車幅方向外側から車幅方向に互いに向き合うよう差し込まれる。支持部材30は、一対の締結具192それぞれと係合する車幅方向に一対の被締結部(一例として上フレーム孔)36を有し、一対のメインフレーム3の両方を支持部材30に押し付けて一対の締結具192を一対の被締結部に係合させることによって一対のメインフレーム3それぞれに接続される。第2被接続部44のうちいずれか一方が、支持部材30とメインフレーム3との間に介在する。このため、メインフレーム3及びリアフレーム4が締結具192と係合するための構造を特段備えていなくても、リアフレーム4を支持部材30とメインフレーム3との間に介在させるだけで、リアフレーム4をメインフレーム3に接続することができる。よって、リアフレーム4及びメインフレーム3を簡便に製造することができる。また、リアフレームが一対のメインフレーム間に位置するので、リアフレーム4が車幅方向に大きくなるのを避けることができる。
また、支持部材との締結具を共用されるのを第2締結具としたが、第1締結具でもよく、第1被接続部が第1接続部に第1締結具で支持部材と共にメインフレームに接続されてもよい。このとき、第1被接続部が支持部材とメインフレームとの間に介在していてもよい。逆に、第1被接続部がナットを受容する凹部を有するとしたが、第2被接続部が同様の凹部を有していてもよい。第1拘束方向が車幅方向と直交する方向、特に車長方向であるとし、第2拘束方向が車幅方向であるとしたが、逆であってもよい。
メインフレーム(第1フレーム)とリアフレーム(第2フレーム)との接続について説明したが、車体フレームを構成する別の第1及び第2フレームの組合せに適用してもよい。自動二輪車100に適用するとしたが、その他の鞍乗型車両にも適用可能である。
本発明は、鞍乗型車両の組立作業の負担軽減に資する車体フレーム構造を提供することができるとの作用効果を奏し、自動二輪車やATVなど鞍乗型車両に広く適用することができる。
1 車体フレーム
2 ヘッドパイプ
3 メインフレーム
4 リアフレーム
21 屈曲ジョイント部材
23 上ジョイント部材
30 支持部材
36 上フレーム孔
41 第1接続部
42 第2接続部
43 第1被接続部
44 第2被接続部
45 ナット
45a 雌ねじ部
46 凹部
91 第1締結具
92a,92b,192 第2締結具
100 自動二輪車
103 駆動ユニット
107 スイングアーム
108 リアサスペンション
本発明は、自動二輪車のような鞍乗型車両の車体フレーム構造に関し、例えば、締結具でメインフレームに接続されるリアフレームを備えた車体フレーム構造に関する。
特許文献1に開示されるように、鞍乗型車両の車体フレーム構造は、シートが載置されるリアフレームを備える場合がある。リアフレームは、その前端部にメインフレームと接続される複数の被接続部を有する。これら被接続部はメインフレームに側方から重ね合わされ、複数の重合部位それぞれにボルト等の締結具が車幅方向に挿通される。これによりリアフレームがメインフレームに接続される。
欧州特許出願公開第1382521号明細書
この接続手法によれば、全ての被接続部において締結具が車幅方向に挿通される。このため、メインフレームの組立て誤差が大きい場合、リアフレームをメインフレームに接続するためにはメインフレームの歪みを矯正する必要が生じる。フレーム構造ひいては鞍乗型車両全体を組み立てていく際には、フレーム構造の矯正による作業負担が大きくなる。このような問題はリアフレームをメインフレームに接続する場合でなくとも生じ得る。
そこで本発明は、鞍乗型車両の組立作業の負担軽減に資する車体フレーム構造を提供することを目的としている。
本発明に係る鞍乗型車両の車体フレーム構造は、メインフレームと、締結具で前記メインフレームに接続されて前記メインフレームから後方へ延びるリアフレームと、を備え、前記メインフレームは第1部材及び第2部材を接続することで形成され、前記メインフレームは前記リアフレームに接続される第1接続部及び第2接続部を有し、前記第1接続部は前記第1部材に設けられ、前記第2接続部は前記第2部材に設けられ、前記第1接続部及び前記第2接続部は車幅方向に垂直な方向に互いに離れ、前記リアフレームは、第1締結具で前記第1接続部に第1拘束方向に接続される第1被接続部と、第2締結具で前記第2接続部に第2拘束方向に接続される第2被接続部とを有し、前記第1拘束方向が前記第2拘束方向と直交する。
前記構成によれば、第1接続部及び第2接続部が第1部材及び第2部材に分かれて設けられているので、第1接続部と第2接続部との間に組立て誤差が生じやすい。第1締結具による第1拘束方向が第2締結具による第2拘束方向と直交するので、拘束方向以外の誤差が許容され、矯正による作業負担が大きくなるのを防ぐことができる。
前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記第1被接続部及び前記第2被接続部それぞれに対して着脱可能に構成され、前記第1接続部は前記第1拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第2接続部は前記第2拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容されてもよい。
前記構成によれば、メインフレーム及びリアフレームの歪みを抑えて、リアフレームをメインフレームに接続することができる。
前記第1被接続部及び前記第2被接続部が成形加工により一体に形成されてもよい。
前記構成によれば、第1被接続部の第2被接続部に対する相対位置がバラつきにくくなる。また、リアフレームの剛性が向上する。リアフレームをこのように製造しても、作業負担を抑えることができる。なお、ここでいう「成形加工」は、一例として鋳造又は鍛造であり、溶接のように別々の部品として予め成形されたもの同士を一体的に接合することを含まない。
締結具で前記メインフレームと接続される支持部材を更に備え、当該締結具が、前記第1締結具又は前記第2締結具であり、前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうちいずれか一方が、前記第1接続部及び前記第2接続部のうちこれに対応するものに、当該締結具で前記支持部材と共に接続されてもよい。
前記構成によれば、第1被接続部及び第2被接続部のうちいずれか一方が、支持部材をメインフレームに接続するための締結具でメインフレームに接続される。リアフレーム及び支持部材が締結具を共用するので、車体フレーム構造の部品点数が削減される。また、鞍乗型車両の外観を成す締結具を少なくすることができ、車両の美観を維持しやすい。
前記メインフレームが車幅方向に対を成し、前記支持部材の前記メインフレームへの接続のための前記締結具が車幅方向に対を成し、前記支持部材が前記一対のメインフレームの間に配置され、前記一対の締結具は、前記一対のメインフレームのそれぞれ車幅方向外側から車幅方向に互いに向き合うよう差し込まれ、前記支持部材は、前記一対の締結具それぞれと係合する車幅方向に一対の被締結部を有し、前記一対のメインフレームの両方を前記支持部材に押し付けて前記一対の締結具を前記一対の被締結部に係合させることによって前記一対のメインフレームそれぞれに接続され、前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうち前記いずれか一方が、前記支持部材と前記メインフレームとの間に介在してもよい。
前記構成によれば、支持部材が締結具と係合する被締結部を有し、一対のメインフレームを支持部材に押し付けた状態で締結具が被締結部に係合する。このため、メインフレーム及びリアフレームが締結具と係合するための構造を特段備えていなくても、リアフレームを支持部材とメインフレームとの間に介在させるだけで、リアフレームをメインフレームに接続することができる。よって、リアフレーム及びメインフレームを簡便に製造することができる。また、リアフレームが一対のメインフレーム間に位置するので、リアフレームが車幅方向に大きくなるのを避けることができる。
前記支持部材は、スイングアームを支持するスイングアーム支持部、リアサスペンションを支持するサスペンション支持部、及び、駆動ユニット、のうちのいずれかであってもよい。
前記構成によれば、一対のメインフレームの内側に配置される可能性が高い部材である。部品点数を削減することができる。
前記メインフレームは、複数のパイプ部材を溶接することで形成され、前記第1拘束方向及び前記第2拘束方向のうちいずれか一方が車幅方向に直交する方向であり、前記第1接続部及び前記第2接続部のうち前記いずれか一方の拘束方向と対応するものが、前記パイプ部材を連結する連結部材に設けられていてもよい。
前記構成によれば、パイプ部材とは別の連結部材に接続部を設けることができ、メインフレームを簡便に製造することができる。
前記第1拘束方向及び前記第2拘束方向のうちいずれか一方が、車長方向であってもよい。
前記構成によれば、リアフレームはメインフレームから後方に延びるので、拘束方向が車長方向であれば、車両全体のサイズに影響を及ぼすことなくリアフレームに締結のための構造を設けることができる。
前記第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であり、前記第2拘束方向が車幅方向であり、前記リアフレームは、前記第1被接続部よりも車幅方向内方で後方に延びる延長部分を有してもよい。
前記構成によれば、リアフレームがメインフレームから後方に延びる延長部分を有する場合に、第1拘束方向が車幅方向に直交する方向で合っても延長部分はこれと対応する第1被接続部よりも車幅方向内方に位置するので、リアフレームが第1被接続部周辺で車幅方向に大型化するのを避けることができる。
前記メインフレーム及び前記リアフレームが車幅方向に対を成し、前記一対のリアフレームが別個に形成されてもよい。
前記構成によれば、一対のリアフレームを別々にメインフレームに接続することができるので、メインフレームに車幅方向における組み立て誤差が生じていても、その誤差に影響されずに一対のリアフレームをメインフレームに接続することができる。
前記第1接続部及び前記第2接続部のうちいずれか一方が、前記第1締結具及び前記第2締結具のうち対応するものと係合する雌ねじ部を有するナットを含み、前記メインフレームの外面から前記リアフレームに向けて突出し、前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうち対応するものが、前記ナットに向けて開放された凹部を有し、前記ナットが前記凹部に受容された状態で前記対応する締結具が前記凹部の底壁孔を通って前記凹部内の前記ナットに向けて挿入されてもよい。
前記構成によれば、雌ねじ部を有するナットが外に露出せず、美観を維持することができる。
本発明に係る鞍乗型車両の車体フレーム構造は、第1フレームと、締結具で前記第1フレームに接続された第2フレームと、を備え、前記第1フレームは第1部材及び第2部材を接続することで形成され、前記第1フレームは前記第2フレームに接続される第1接続部及び第2接続部を有し、前記第1接続部は前記第1部材に設けられ、前記第2接続部は前記第2部材に設けられ、前記第1接続部及び前記第2接続部は車幅方向に垂直な方向に互いに離れ、前記第2フレームは、第1締結具で前記第1接続部に第1拘束方向に接続される第1被接続部と、第2締結具で前記第2接続部に第2拘束方向に接続される第2被接続部と、を有し、前記第1拘束方向が前記第2拘束方向と直交し、前記第1接続部及び前記第2接続部が、前記第1被接続部及び前記第2被接続部それぞれに対して着脱可能に構成され、前記第1接続部は前記第1拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第2接続部は前記第2拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第1被接続部及び前記第2被接続部が成形加工により一体に形成されてもよい。
本発明によれば、鞍乗型車両の組立作業の負担軽減に資する車体フレーム構造を提供することができる。
実施形態に係る車体フレーム構造を鞍乗型車両の一例である自動二輪車への適用状態で示す左側面図である。 下方延在部の正面図である。 メインフレームとリアフレームとの接続個所を示す左側面図である。 図1に示す車体フレーム構造の平面図である。 変更例に係る下方延在部の正面図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。同一の又は対応する要素については、全図を通じて同一符号を付して重複説明を省略する。方向は、車体フレーム構造を適用した鞍乗型車両の搭乗者から見る方向を基準とする。車高方向、車長方向及び車幅方向は、上下方向、前後方向及び左右方向に対応する。車幅方向外側及び外方は、車幅中心から遠ざかる側及び方向である。車幅方向内側及び内方は、車幅中心に近づく側及び方向である。
図1は、実施形態に係る車体フレーム構造を鞍乗型車両の一例である自動二輪車100への適用状態で示す左側面図である。まず、自動二輪車100の構成を簡単に説明する。図1に示すように、自動二輪車100は、前輪101、後輪102、駆動ユニット103及び動力伝達機構104を備える。
前輪101は、ステアリングシャフト105等の操舵系部品を介して操舵軸線A1周りに転向可能に車体フレーム1に支持される。操舵軸線A1は、概略上向きに延び、キャスター角を形成するように後傾する。本実施形態の操舵系部品はフロントフォーク106を含み、フロントフォーク106は、その下端部で前輪101の前車軸101aを回転可能に支持する。
後輪102は、スイングアーム107を介して揺動軸線A2周りに揺動可能に車体フレーム1に支持される。揺動軸線A2は車幅方向に延びる。後輪102は、車体フレーム1よりも後方に配置される。スイングアーム107は、その前端部で車体フレーム1に揺動可能に支持され、その後端部で後輪102の後車軸102aを回転可能に両持ち支持する。車体フレーム1及びスイングアーム107の間にはリアサスペンション108が架け渡される。スイングアーム107及びリアサスペンション108の間には梃子構造(図示せず)が介在し、梃子構造は車体フレーム1及びスイングアーム107それぞれに角変位可能に支持される。なお、符号107aは、スイングアーム107の下部で梃子構造を角変位可能に支持するための支持孔、符号39は、車体側(例えば、後述の支持部材30)で梃子構造を角変位可能に支持するための支持孔である。
後輪102は駆動輪である。駆動ユニット103は回転出力を発生する駆動源を有し、動力伝達機構104は駆動源からの回転出力を後車軸102aに伝達する。これにより後輪102が駆動源により発生された回転出力で回転駆動される。駆動ユニット103のケーシング部材103aは車体フレーム1に支持される。
駆動ユニット103は、駆動源の一例としてエンジン110を有し、ケーシング部材103aの一例としてクランクケース111及びシリンダアセンブリ112を有する。シリンダアセンブリ112は、シリンダブロック113、シリンダヘッド114及びヘッドカバー115を含む。クランクケース111は、クランクシャフトを回転可能に支持する。シリンダアセンブリ112は、ピストンや動弁機構を収容して燃焼室を形成する。シリンダブロック113は、クランクケース111に結合され、ピストンをシリンダ軸線A3方向に往復動可能に収容する。シリンダヘッド114は、シリンダ軸線A3方向においてクランクケース111とは反対側でシリンダブロック113に結合され、燃焼室を形成する。ヘッドカバー115は、シリンダ軸線A3方向においてシリンダブロック113とは反対側でシリンダヘッド114を覆い、シリンダヘッド114と共に動弁機構を収容する。
エンジン110は横置き型であり、クランクシャフトが車幅方向に延びる。エンジン110はL型であり、単一のシリンダアセンブリ112がクランクケース111の前上部に結合され、シリンダ軸線A3が当該前上部から上向きに(詳細には僅かに前傾しつつ)延びる。エンジン110は並列多気筒型であり、各気筒のシリンダ軸線A3同士が側面視で重なり、シリンダアセンブリ112が車幅方向に比較的長寸である。
駆動ユニット103は、駆動源とユニット化されて駆動源からの回転出力を後輪102に伝達するための装置の一例として、変速機を有する。クランクケース111は、シリンダアセンブリ112から見て後方に突出し、その後部で変速機を収容する変速機ケース117を形成する。変速機は、駆動源からの回転出力を変速して変速機出力軸118に出力する。変速機出力軸118の車幅方向一端部(例えば、左端部)は、変速機ケース117の車幅方向一方側の側壁(例えば、左側壁)から車幅方向外方へ突出する。
動力伝達機構104は、変速機出力軸118の車幅方向一端部(例えば、左端部)と、後車軸102bの車幅方向一端部(例えば、左端部)とに係合する。動力伝達機構104は、駆動ユニット103から後輪102に向けて車長方向に延び、車幅中心線から見て車幅方向一方側(例えば、左側)に配置される。動力伝達機構104は、例えばチェーン伝動機構である。
次に、上記構成の自動二輪車100に好適に適用される本実施形態に係る車体フレーム構造について説明する。車体フレーム1は、ヘッドパイプ2、メインフレーム3及びリアフレーム4を備える。
ヘッドパイプ2は、両端で開放される金属製円筒状であり、車体フレーム1の前端部に位置する。前述のステアリングシャフト105は、ハンドル121と接続され、ヘッドパイプ2に挿通される。ステアリングシャフト105はヘッドパイプ2と同軸上に配置され、その共通軸線が前述の操舵軸線A1を成し、ヘッドパイプ2に操舵軸線A1周りに回転可能に支持される。ステアリングシャフト105の上端は、ブラケット122の下面に連結され、ハンドル121は、このブラケット122の上面に取り付けられる。ハンドル121は、左方及び右方それぞれに突出した一対のグリップ121a,121b(右グリップ121bは図参照)を有する。運転者がグリップ121a,121bを把持してハンドル121を回動すると、ステアリングシャフト105が操舵軸線A1周りに回転し、前輪101が転向する。
メインフレーム3はヘッドパイプ2から後方へ延びる。リアフレーム4は、締結具91,92でメインフレーム3に接続されてメインフレーム3から後方へ延びる。本実施形態では、メインフレーム3及びリアフレーム4がどちらも車幅方向に対を成している。メインフレーム3上にはハンドル121の後方に配置される燃料タンク123が設置され、リアフレーム4上には燃料タンク123の後方に配置されるシート124が設置される。
一対のメインフレーム3は、ヘッドパイプ2に溶接され、ヘッドパイプ2から車幅方向に分かれて後方へ延びる。各メインフレーム3は、ヘッドパイプ2から後方へ延びる後方延在部と、この後方延在部の後端部に位置する屈曲部6と、屈曲部6から下方に延びる下方延在部(ピボットブラケット部)7とを有する。後方延在部は、駆動ユニット103が取り付けられる前後のエンジンマウント部10a,10bを含む前フレーム部8と、前フレーム部8よりも後方の後フレーム部9とを含む。屈曲部6は、後フレーム部9の後端部に設けられる。後エンジンマウント部10aには、シリンダアセンブリ112(例えば、シリンダヘッド114)の側壁後端部がボルト等の締結具81を用いて結合され、前エンジンマウント部10bには、シリンダアセンブリ112(例えば、シリンダブロック113)の側壁前端部がボルト等の締結具82を用いて結合される。締結具81,82は、エンジンマウント部10a,10bの車幅方向外側から内向きに挿入される。
各メインフレーム3は、複数の棒状フレーム部材又はパイプ部材を互いに接続してなる。パイプ部材は、線状(直線状又は曲線状)に延び、金属製、例えば鋼製で中空に形成される。パイプ部材は、互いに直接に溶接され、又は、ジョイント部材に溶接される。ジョイント部材は、車幅方向に中心軸線を向けた筒体又は管体である。ジョイント部材の外周面は、1以上のパイプ部材の端部と溶接される。
前フレーム部8は、複数のパイプ部材を用いたトレリス構造に構成される。換言すると、一対の前フレーム部8は、ヘッドパイプ2から車幅方向に分かれた一対の仮想面に沿って異なる向きに配置された複数のパイプ部材を互いに接続してなる。複数のパイプ部材は、仮想面上に格子(より詳細には車長方向に並ぶ複数の三角形)を形成する。このような格子を形成すべく、前フレーム部8は、上側フレーム11、下側フレーム12、アームフレーム17及び多数の接続フレームを有する。上側フレーム11は、ヘッドパイプ2の上部から後方に延び、下側フレーム12は、ヘッドパイプ2の下部から後方に延び、アームフレーム17は、下側フレーム12の前端部から下方に延びる。接続フレームは、上側及び下側フレーム11,12の間を車高方向に結合し又は下側フレーム12とアームフレーム17との間を車高方向に結合する。
下側フレーム12は、上側フレーム11よりも前側で終端する。下側フレーム12の終端部にはジョイント部材13が設けられており、ガセットフレーム14がこのジョイント部材13の外周面から延び、上側フレーム11に溶接されている。後エンジンマウント部10aは、下側フレーム12の終端部に設けられており、前述のジョイント部材が後エンジンマウント部10aを兼ねている。前エンジンマウント部10bは、アームフレーム17の後端部に設けられている。後フレーム部9は上側フレーム11から連続している。すなわち、上側フレーム11を構成するパイプ部材は後フレーム部9も構成している。後フレーム部9は、1本のパイプ部材によって構成されて線状に延びており、車幅方向に柔軟に構成されている。
屈曲部6は、前述したジョイント部材のうちの一つである屈曲ジョイント部材21によって構成され、後フレーム部9を構成するパイプ部材は、その後端部において屈曲ジョイント部材21の外周面に溶接されている。屈曲ジョイント部材21には、締結具91を用いてリアフレーム4を取外し可能に連結するためのナット45が設けられる。この点については後述する。
下方延在部7は、屈曲ジョイント部材21の外周面に溶接され、屈曲ジョイント部材21から下向きに延在する。下方延在部7は、屈曲ジョイント部材21よりも下方で車高方向に並ぶ複数のジョイント部材23〜25と、車高方向に隣接したジョイント部材21,23〜25同士を接続する複数本のパイプ部材26〜28とを有する。上パイプ部材26は、屈曲ジョイント部材21の外周面から下方に延び、上ジョイント部材23の外周面に溶接される。中パイプ部材27は、上ジョイント部材23の外周面から下方に延び、中ジョイント部材24の外周面に溶接される。下パイプ部材28は、中ジョイント部材24の外周面から下方に延び、下ジョイント部材25の外周面に溶接される。
上記のとおり、メインフレーム3は、複数のパイプ部材及びジョイント部材を連結することで構成され、この連結には典型的には溶接が用いられる。一対のメインフレーム3は、ヘッドパイプ2を介して剛結合される。換言すれば、メインフレーム3は、後方延在部同士、屈曲部6同士又は下方延在部7同士を車幅方向に剛結合するクロスメンバを備えていない。このため、溶接歪などによって寸法誤差が生じても、メインフレーム3を容易に矯正することができる。例えば、シリンダアセンブリ112に設定された計4つの締結点を対応する第1マウント部と車幅方向に重なるようにメインフレーム3を容易に矯正することができる。駆動ユニット103以外の部品(リアフレーム4や後述の支持部材30)も同様である。このため、自動二輪車100を容易に組み立てることができる。
図2は、下方延在部7の正面図である。図2に示すように、車体フレーム構造は、ボルト等の締結具でメインフレーム3と接続される支持部材30を更に備える。支持部材30は、一対のメインフレーム3の間、特に一対の下方延在部7の間に配置される。支持部材30は、概略矩形板状に形成され、その2つの面が前及び後に向く状態において、その左縁部にて左下方延在部7と接続され、右縁部にて右下方延在部7と接続される。本実施形態に係る支持部材30は、ケーシング部材103aを車体フレーム1に結合するためのブラケット又はステーとしての機能を有する。また、支持部材30は、スイングアーム107を支持するスイングアーム支持部でもあり、リアサスペンション108を支持するサスペンション支持部でもある。本実施形態に係る支持部材30は、様々な部品の支持に利用されるが、支持部材30は、スイングアーム支持部、サスペンション支持部、及び、駆動ユニット103のうちいずれかであってもよい。
支持部材30は、スイングアーム支持部の一環として、軸挿通孔31を有する。軸挿通孔31は車幅方向に貫通し、ピボットシャフト32がこの軸挿通孔31に挿通される。ピボットシャフト32の右端部には雄ネジが形成され、左端部にはボルト頭部が形成されている。ピボットシャフト32は、左の中ジョイント部材24に車幅方向外方から挿し込まれ、軸挿通孔31を貫通し、雄ネジを右の中ジョイント部材24内に突出させた状態でボルト頭部が左の中ジョイント部材24の内側面に突き当てられる。雄ネジは、中ジョイント部材24内で車幅方向外方からナット等の締結具84と螺合し、それによりピボットシャフト32がメインフレーム3に連結される。ただし、ピボットシャフト32を右から挿し込んで締結具84を左に設けてもよい。ピボットシャフト32の中心軸線は前述の揺動軸線A2を成し、車幅方向に延びる。一方、スイングアーム107の前端部は、車幅方向に一対のボス125を有する。ボス125は、ピボットシャフト32のうちメインフレーム3と支持部材30との間に位置するジャーナル部33に外嵌し、それにより揺動軸線A2周りに回転可能に支持される。軸受構造34が、ボス125の内周面とジャーナル部33の外周面との間に介在し、スイングアーム107の揺動時に発生する荷重を支持する。
支持部材30は、上下のフレーム孔36,37を有する。上フレーム孔36は、左右に対を成し、軸挿通孔31よりも上方で、更に言えば支持部材30の上縁部で車幅方向に延びている。左右の上ジョイント部材23は、上フレーム孔36と車幅方向に重ね合わされ、上フレーム孔36よりも車幅外方に配置される。車幅方向に長尺のボルト等の締結具92aが、車幅方向外側から左の上ジョイント部材23へと挿し込まれて上フレーム孔36を順次通過し、右の上ジョイント部材23内へ突出する。支持部材30は、ナット等の締結具92bを車幅方向外側から右の上ジョイント部材23内に挿し込み、締結具92aの右端部に係合させることで、メインフレーム3に着脱可能に連結される。締結具92aの左端部は頭部を有し、左の上ジョイント部材23内の座面に支持される。締結具92bは右の上ジョイント部材23内の座面に支持される。ただし、締結具92aを右から挿し込んで締結具92bを左に設けてもよい。これにより、フレーム又はフレーム間に配置される部材にネジ孔を形成する必要がなく、上フレーム孔など締結具92a,bが挿通される孔を大きくすることができ、構造を簡単化及び軽量化することができる。この締結具92a,bは、リアフレーム4のメインフレーム3への連結にも共用される。この点については後述する。
下フレーム孔37は、軸挿通孔31よりも下方で、更に言えば支持部材30の下縁部で車幅方向に延び、支持部材30の車幅方向他方側(例えば、右側)のみに設けられる。当該他方側の下ジョイント部材25は、この下フレーム孔37に車幅方向に重ね合わされる。支持部材30は、ボルト等の締結具86を車幅方向外方から前記一方側の下ジョイント部材25に挿し込んで下フレーム孔37に係合させることで、メインフレーム3に着脱可能に連結される。
なお、車幅方向一方側(例えば、左側)の下ジョイント部材25は、支持部材30の替わりに、ボルト等の締結具87を用いてサイドスタンド127(図1参照)を揺動可能に支持するスタンドブラケット126と連結される。スタンドブラケット126は、前方に突出してケーシング部材103aの下後部と側面視で重ねられる前方突出部126aを有し、この前方突出部126aに車幅方向外側からボルト等の締結具88を車幅方向内方へ挿し込むことで、ケーシング部材103aはスタンドブラケット126にも締結される(図1参照)。
支持部材30は、複数本のボルト等の締結具89を用いて駆動ユニット103のケーシング部材103a(図1参照)の後部に締結される。ケーシング部材103aの後面は支持部材30の前面と対向し、締結具89は支持部材30の後方から前向きに挿し込まれ、ケーシング部材103aの後部に係合する。
支持部材30は、サスペンション支持部の一環として、サスペンション取付部38及び支持孔39を有する。サスペンション取付部38は、支持部材30の後面に設けられ、リアサスペンション108(図1参照)の車体側端部を揺動可能に取り付ける。支持孔39は、支持部材30の下縁部に設けられ、梃子構造(図示せず)を角変位可能に支持する。
図3は、メインフレーム3とリアフレーム4との接続箇所を示す左側面図である。図3に示すように、メインフレーム3は、リアフレーム4に接続される第1接続部41及び第2接続部42を有する。第1接続部41は、メインフレーム3を構成すべく互いに連結される複数のパイプ部材及びジョイント部材のうち「第1部材」に設けられる。第2接続部42は、複数のパイプ部材及びジョイント部材のうち、第1部材とは異なる「第2部材」に設けられる。
本実施形態では、「第1部材」は、屈曲部6を構成する屈曲ジョイント部材21である。屈曲ジョイント部材21は、後フレーム部9を構成するパイプ部材と、下方延在部7を構成する上パイプ部材26との間に介在し、これらパイプ部材同士の連結に寄与する。「第2部材」は、下方延在部7を構成する上ジョイント部材23である。当該上ジョイント部材23は、下方延在部7を構成する上パイプ部材26及び中パイプ部材27の間に介在し、これらパイプ部材26,27同士の連結に寄与する。本実施形態では、第1部材としての屈曲ジョイント部材21と第2部材としての上ジョイント部材23とが、上パイプ部材26を介して連結されており、これらジョイント部材21,23がどちらも上パイプ部材26の端部と溶接されている。このように第1部材及び第2部材は直接に連結されていなくてもよい。
第1接続部41及び第2接続部42は、車幅方向と垂直な方向に(すなわち、側面図を表す図3紙面と平行な面内で)互いに離れている。特に、第1接続部41及び第2接続部42は車高方向に互いに離れ、第1接続部41は第2接続部42の上方に離れて位置する。
リアフレーム4は、第1接続部41に第1締結具91で第1拘束方向に接続される第1被接続部43と、第2接続部42に第2締結具92a,bで第2拘束方向に接続される第2被接続部44とを有する。第1拘束方向は、第1締結具91の挿脱方向であり、第1締結具91がボルトである場合にはそのボルト及びこれに螺合するナットの軸線方向である。第2拘束方向と第2締結具92a,bについてもこれと同様である。第1拘束方向は、第2拘束方向と直交している。本実施形態では、第1拘束方向が車幅方向に直交する方向、更に言えば車長方向である。第1締結具91は後方から前向きに挿入される。第2拘束方向は車幅方向である。
第1被接続部43はリアフレーム4の前端上部に設けられ、第2被接続部44はリアフレーム4の前端下部に設けられる。第1被接続部43と第2被接続部44とは成形加工により一体に形成される。ここでいう「成形加工」は、一例として鋳造又は鍛造であり、溶接のように別々の部品として予め成形されたもの同士を一体的に接合することを含まない。リアフレーム4のうち第1被接続部43及び第2被接続部44は互いに一体形成された状態で、それぞれの挿通孔が切削加工される。具体的には、リアフレーム4が切削装置に固定された状態を維持して、第1被接続部43及び第2被接続部44の挿通孔をそれぞれ形成する。これによりリアフレーム4に設定される基準位置に対する各被接続部43,44の挿通孔の位置ずれを防ぐことができる。第1被接続部43及び第2被接続部44が型成形により一体に形成されることで、各被接続部43,44が形成される部材を溶接接続する場合に比べて、各被接続部43,44の位置ずれを更に防ぐことができる。
一対のリアフレーム4が、上記のような鋳造や鍛造等の成形加工により、別々に製作される。どちらのリアフレーム4も、メインフレーム3とは異なる金属材料の成形加工品であり、メインフレーム3とは独立して成形容易性や軽量性を考慮した材料の選定がなされる。好適には、リアフレーム4は、アルミニウム合金の鋳造によって製作される。一対のリアフレーム4は、別々にメインフレーム3に取外し可能に連結される。なお、一対のリアフレーム4は、メインフレーム3に連結された後、クロスプレート5(図4参照)を介して車幅方向に互いに連結される。クロスプレート5は、一対のリアフレーム4の間に設けられ、ボルト等の締結具を用いて各リアフレーム4の車長方向中央部に取外し可能に連結される。
第1接続部41は第1被接続部43に対して着脱可能である。第2接続部42は第2被接続部44に対して着脱可能である。第1接続部41は第1拘束方向以外の方向に変位を許容され、第2接続部42は第2拘束方向以外の方向に変位を許容される。
本実施形態では、屈曲ジョイント部材21が前フレーム部8(図1参照)と比べて低剛性であり、第1接続部41は主として車幅方向への変位を許容される。下方延在部7は、その下端部において別部品によって拘束されていない。このため、第2接続部42は主として車長方向への変位を許容される。なお、第2接続部42は第2拘束方向と同じ方向(すなわち、車幅方向)にも変位を許容される。
第1接続部41は、第1締結具91と係合する雌ねじ部45aを有するナット45を含む。ナット45は、屈曲ジョイント部材21の外周面に溶接され、リアフレーム4に向けて突出し、突出端面で円形に開口している。第1被接続部43は、ナット45に向けて開放された凹部46を有している。
図4は図1に示す車体フレーム構造の平面図である。リアフレーム4をメインフレーム3に連結するときには、第1接続部41のナット45が第1被接続部43の凹部46に受容されるように、リアフレーム4をメインフレーム3に対して相対的に概略後方へ移動させる。ナット45が凹部46に受容された状態で、第1締結具91が凹部46の後方から前向きに挿入される。第1締結具91は、凹部46の底壁孔46a(図3参照)を通って凹部46内に受容されたナット45に向けられ、ナット45の開口を通って雌ねじ部45aに係合する。第1締結具91の頭部は、リアフレーム4の外側面から没入した位置に形成される座面に支持される。頭部がリアフレーム4から突出する量を抑えることができ、車両の美観を向上することができる。
本実施形態では、ナット45はメインフレーム3のパイプ部材やジョイント部材と同様に鉄系金属(例えば鋼)で製作され、凹部46はリアフレーム4と共にアルミニウム合金で製作される。ナット45が鉄系金属で製作されると、短い軸長でも必要な締結力を発揮することができる。このため、成形加工品である凹部46側に雌ねじ部を設ける場合と比べ、第1接続部、第1被接続部及び第1締結具をコンパクトに構成することができる。
図3に戻り、第2接続部42を構成する上ジョイント部材23は、前述したように締結具92a,bを用いた支持部材30のメインフレーム3への連結に利用される。リアフレーム4の第2被接続部44は、この上ジョイント部材23に接続され、支持部材30のための締結具が、第2被接続部44を第2接続部42に接続するための第2締結具92a,bとして共用される。
一例として、支持部材30は前述のように一対のメインフレーム3(下方延在部)の間に配置される。支持部材30は、その上縁部に車幅方向に一対の上フレーム孔36を有し、左上フレーム孔36が左上ジョイント部材23と車幅方向に重ねられ、右上フレーム孔36が右上ジョイント部材23と車幅方向に重ねられる。
リアフレーム4をメインフレーム3に接続するときには、右リアフレーム4の第2被接続部44を支持部材30の右上縁部と右上ジョイント部材23との間に介在させ、左リアフレーム4の第2被接続部44を支持部材30の左上縁部と左上ジョイント部材23との間に介在させる。このような状態で第2締結具92aを左上ジョイント部材23の車幅方向外側から車幅方向内向きに挿入し、左第2被接続部44、左右上フレーム孔36及び右第2被接続部44を貫通させる。そして第2締結具92bを第2締結具92aの端部に螺合させる。右下方延在部7は支持部材30に押し付けられ、支持部材30はその反力を発揮する。それにより、右第2被接続部44は右下方延在部7と支持部材30とで車幅方向に挟持される。左第2被接続部44も左下方延在部7と支持部材30とで車幅方向に挟持される。このようにして、左右の第2被接続部44が、第2締結具92a,bによって支持部材30と共にメインフレーム3に共締めされる。
メインフレーム3には、第2締結具92a,92bを支持する座面が形成される。座面は、メインフレーム3の車幅方向外側端から車幅方向内側に没入した位置に形成される。座面は、第2締結具92aの頭部及び第2締結具92bの軸方向寸法よりも、メインフレーム車幅方向外側端から車幅方向内側に没入した位置に形成されることが好ましい。これにより第2締結具92a,bがメインフレーム3から車幅方向外側に突出することのを抑制することができ、美観を向上することができる。
上記構成の車体フレーム構造は、メインフレーム3と、締結具91,92a,bでメインフレーム3に接続されてメインフレーム3から後方へ延びるリアフレーム4と、を備える。メインフレーム3は第1部材(一例として、屈曲ジョイント部材21)及び第2部材(一例として、上ジョイント部材23)を接続することで形成される。メインフレーム3はリアフレーム4に接続される第1接続部41及び第2接続部42を有する。第1接続部41は第1部材に設けられ、第2接続部42は第2部材に設けられる。第1接続部41及び第2接続部42は車幅方向に垂直な方向に互いに離れている。リアフレーム4は、第1締結具91で第1接続部41に第1拘束方向に接続される第1被接続部43と、第2締結具92a,bで第2接続部42に第2拘束方向に接続される第2被接続部44とを有する。第1拘束方向は第2拘束方向と直交する。第1接続部41及び第2接続部42が第1部材及び第2部材に分かれて設けられているので、第1接続部41と第2接続部42との間に溶接歪などの影響で組立て誤差が生じやすい。その場合であっても、第1締結具91による第1拘束方向が第2締結具92a,bによる第2拘束方向と直交するので、拘束方向以外の誤差を許容することができ、メインフレーム3の矯正による作業負担が大きくなるのを防ぐことができる。
第1接続部41及び第2接続部42は、第1被接続部43及び第2被接続部44それぞれに対して着脱可能に構成される。第1接続部41は第1拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、第2接続部42は第2拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容される。このため、メインフレーム3及びリアフレーム4の歪みを抑えて、リアフレーム4をメインフレーム3に接続することができる。
本実施形態では、凹部46は、ナット45を受容した状態でナット45と凹部46との間に第1拘束方向(第1締結具91の軸線方向)と直交する方向に隙間を形成可能なように、ナット45よりも大きい内径を有する。これにより、第1被接続部43を第1接続部41に接続するにあたり、第1接続部41は、前記隙間分の範囲において第1拘束方向以外の方向に変位するのを許容される。本実施形態では、第1被接続部43に凹46を形成して第1接続部41に突出するナット45を形成したが、この構成は一例である。第1被接続部43を第1接続部41に対して所定範囲内で相対移動可能にして第1接続部41への結合を可能にする隙間が形成されればよい。例えば、締結具91と被接続部とに軸線方向に直交する方向に隙間が形成されていてもよい。これにより、メインフレーム3及びリアフレーム4の変形を抑えてメインフレーム3にリアフレーム4を接続することができる。
第2接続部42が第2拘束方向以外の方向に変位を許容される点についても上記同様である。第2被接続部44の挿通孔がシャフト36aとの間に第2拘束方向(第2締結具92の軸線方向)と直交する方向に隙間を形成可能なように、シャフト36aよりも大きい内径を有する。これにより、第2接続部42に第2被接続部44を接続するにあたて第2拘束方向以外の方向の変位を許容することができる。これにより、メインフレーム3及びリアフレーム4の変形を抑えてメインフレーム3にリアフレーム4を接続することができる。
第1被接続部43及び第2被接続部44が成形加工により一体に形成される。このため、第1被接続部43の第2被接続部44に対する相対位置がバラつきにくくなる。また、リアフレーム4の剛性が向上する。リアフレーム4をこのように製造しても作業負担を抑えることができる。
車体フレーム構造は、締結具でメインフレーム3と接続される支持部材30を更に備える。当該締結具は第2締結具92a,bであり、第2被接続部44が第2接続部に当該締結具92a,bで支持部材と共に接続される。このため、第2被接続部44が支持部材30をメインフレーム3に接続するための締結具でメインフレーム3に接続される。リアフレーム4及び支持部材30が締結具を共用するので、車体フレーム構造の部品点数が削減される。また、自動二輪車100の外観を成す締結具を少なくすることができ、車両美観を維持しやすい。
支持部材30は、スイングアーム107を支持するスイングアーム支持部、リアサスペンションを支持するサスペンション支持部、及び、駆動ユニット、のうち少なくともいずれか一つであり、本実施形態では、スイングアーム支持部及びサスペンション支持部であって、駆動ユニットを取り付けるためのブラケット又はステーでもある。これらは一対のメインフレーム3の内側に配置される可能性が高い部材であり、このような部品を支持する部材を利用してリアフレーム4をメインフレーム3に連結するので、自動二輪車100全体の部品点数を削減することができる。
メインフレーム3は、複数のパイプ部材を溶接することで形成され、第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であり、第1接続部41がパイプ部材を連結する連結部材(一例として、屈曲ジョイント部材)に設けられている。このようにパイプ部材とは別のジョイント部材に第1接続部を設けると、パイプ部材に特別な加工が不要になり、メインフレーム3を簡便に製造することができる。
第1拘束方向は車長方向である。リアフレーム4はメインフレーム3から後方に延びるので拘束方向が車長方向であれば車両全体のサイズに影響を及ぼすことなくリアフレーム4に締結のための構造を設けることができる。
第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であり、第2拘束方向が車幅方向である。リアフレーム4は、第1被接続部43よりも車幅方向内方で後方に延びる延長部分49(図3参照)を有している。第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であっても、延長部分49は、これと対応する第被接続部43よりも車幅方向内方に位置するため、リアフレーム4が第1被接続部43周辺で車幅方向に大型化するのを避けることができる。
メインフレーム3及びリアフレーム4は車幅方向に対を成し、一対のリアフレーム4が別個に形成される。こうすると、一対のリアフレーム4を別々にメインフレーム3に接続することができるので、メインフレーム3に車幅方向における組み立て誤差が生じていても、その誤差に影響されずに一対のリアフレーム4を一つずつメインフレーム3に接続することができる。
第1接続部41が第1締結具と係合する雌ねじ部を有するナットを含み、第1接続部41を構成するナット45がメインフレーム3の外面からリアフレーム4に向けて突出する。第1被接続部43は、ナットに向けて開放された凹部を有し、ナットが凹部に受容された状態で第1締結具が凹部の底壁孔を通って凹部内のナットに向けて挿入される。このような接続構造によると、雌ねじ部を有するナットが外に露出しないので、美観を維持することができる。
これまで本発明の実施形態について説明したが、上記構成は本発明の範囲内で適宜変更可能である。例えば、図5に示すように、第2締結具192aが左右一対のボルトで構成されてもよい。その場合、左右の上フレーム孔36gに雌ねじが形成されていればよい。左リアフレーム4を左メインフレーム3に接続するときには、左リアフレーム4の第2被接続部44を支持部材30の左上部上ジョイント部材23との間に介在させる。このような状態で左第2締結具192を左上ジョイント部材23の車幅方向外側から車幅方向内向きに挿入し、第2被接続部44を貫通させ、支持部材30の左上フレーム孔36に係合させる。左下方延在部7は支持部材30に押し付けられ、支持部材30はその反力を発揮する。それにより第2被接続部44が左下方延在部7と支持部材30とで車幅方向に挟持され且つ左第2締結具192によって支持部材30と共にメインフレーム3に共締めされる。リアフレーム4をメインフレーム3に接続するときも同様である。
このように、メインフレーム3は車幅方向に対を成し、支持部材30のメインフレーム3への接続のための締結具192が車幅方向に対を成し、支持部材30が一対のメインフレーム3の間に配置されている。一対の締結具192は、一対のメインフレーム3のそれぞれ車幅方向外側から車幅方向に互いに向き合うよう差し込まれる。支持部材30は、一対の締結具192それぞれと係合する車幅方向に一対の被締結部(一例として上フレーム孔)36を有し、一対のメインフレーム3の両方を支持部材30に押し付けて一対の締結具192を一対の被締結部に係合させることによって一対のメインフレーム3それぞれに接続される。第2被接続部44のうちいずれか一方が、支持部材30とメインフレーム3との間に介在する。このため、メインフレーム3及びリアフレーム4が締結具192と係合するための構造を特段備えていなくても、リアフレーム4を支持部材30とメインフレーム3との間に介在させるだけで、リアフレーム4をメインフレーム3に接続することができる。よって、リアフレーム4及びメインフレーム3を簡便に製造することができる。また、リアフレームが一対のメインフレーム間に位置するので、リアフレーム4が車幅方向に大きくなるのを避けることができる。
また、支持部材との締結具を共用されるのを第2締結具としたが、第1締結具でもよく、第1被接続部が第1接続部に第1締結具で支持部材と共にメインフレームに接続されてもよい。このとき、第1被接続部が支持部材とメインフレームとの間に介在していてもよい。逆に、第1被接続部がナットを受容する凹部を有するとしたが、第2被接続部が同様の凹部を有していてもよい。第1拘束方向が車幅方向と直交する方向、特に車長方向であるとし、第2拘束方向が車幅方向であるとしたが、逆であってもよい。
メインフレーム(第1フレーム)とリアフレーム(第2フレーム)との接続について説明したが、車体フレームを構成する別の第1及び第2フレームの組合せに適用してもよい。自動二輪車100に適用するとしたが、その他の鞍乗型車両にも適用可能である。
本発明は、鞍乗型車両の組立作業の負担軽減に資する車体フレーム構造を提供することができるとの作用効果を奏し、自動二輪車やATVなど鞍乗型車両に広く適用することができる。
1 車体フレーム
2 ヘッドパイプ
3 メインフレーム
4 リアフレーム
21 屈曲ジョイント部材
23 上ジョイント部材
30 支持部材
36 上フレーム孔
41 第1接続部
42 第2接続部
43 第1被接続部
44 第2被接続部
45 ナット
45a 雌ねじ部
46 凹部
91 第1締結具
92a,92b,192 第2締結具
100 自動二輪車
103 駆動ユニット
107 スイングアーム
108 リアサスペンション

Claims (12)

  1. メインフレームと、締結具で前記メインフレームに接続されて前記メインフレームから後方へ延びるリアフレームと、を備え、
    前記メインフレームは第1部材及び第2部材を接続することで形成され、前記メインフレームは前記リアフレームに接続される第1接続部及び第2接続部を有し、前記第1接続部は前記第1部材に設けられ、前記第2接続部は前記第2部材に設けられ、前記第1接続部及び前記第2接続部は車幅方向に垂直な方向に互いに離れ、
    前記リアフレームは、第1締結具で前記第1接続部に第1拘束方向に接続される第1被接続部と、第2締結具で前記第2接続部に第2拘束方向に接続される第2被接続部とを有し、
    前記第1拘束方向が前記第2拘束方向と直交する、鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  2. 前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記第1被接続部及び前記第2被接続部それぞれに対して着脱可能に構成され、
    前記第1接続部は前記第1拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第2接続部は前記第2拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容される、請求項1に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  3. 前記第1被接続部及び前記第2被接続部が成形加工により一体に形成される、請求項1又は2に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  4. 締結具で前記メインフレームと接続される支持部材を更に備え、
    当該締結具が、前記第1締結具又は前記第2締結具であり、
    前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうちいずれか一方が、前記第1接続部及び前記第2接続部のうちこれに対応するものに、当該締結具で前記支持部材と共に接続される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  5. 前記メインフレームが車幅方向に対を成し、前記支持部材の前記メインフレームへの接続のための前記締結具が車幅方向に対を成し、
    前記支持部材が前記一対のメインフレームの間に配置され、前記一対の締結具は、前記一対のメインフレームのそれぞれ車幅方向外側から車幅方向に互いに向き合うよう差し込まれ、前記支持部材は、前記一対の締結具それぞれと係合する車幅方向に一対の被締結部を有し、前記一対のメインフレームの両方を前記支持部材に押し付けて前記一対の締結具を前記一対の被締結部に係合させることによって前記一対のメインフレームそれぞれに接続され、
    前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうち前記いずれか一方が、前記支持部材と前記メインフレームとの間に介在する、請求項4に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  6. 前記支持部材は、スイングアームを支持するスイングアーム支持部、リアサスペンションを支持するサスペンション支持部、及び、駆動ユニット、のうちのいずれかである、請求項4又は5に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  7. 前記メインフレームは、複数のパイプ部材を溶接することで形成され、
    前記第1拘束方向及び前記第2拘束方向のうちいずれか一方が車幅方向に直交する方向であり、前記第1接続部及び前記第2接続部のうち前記いずれか一方の拘束方向と対応するものが、前記パイプ部材を連結する連結部材に設けられている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  8. 前記第1拘束方向及び前記第2拘束方向のうちいずれか一方が、車長方向である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  9. 前記第1拘束方向が車幅方向に直交する方向であり、前記第2拘束方向が車幅方向であり、
    前記リアフレームは、前記第1被接続部よりも車幅方向内方で後方に延びる延長部分を有する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  10. 前記メインフレーム及び前記リアフレームが車幅方向に対を成し、前記一対のリアフレームが別個に形成される、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  11. 前記第1接続部及び前記第2接続部のうちいずれか一方が、前記第1締結具及び前記第2締結具のうち対応するものと係合する雌ねじ部を有するナットを含み、前記メインフレームの外面から前記リアフレームに向けて突出し、
    前記第1被接続部及び前記第2被接続部のうち対応するものが、前記ナットに向けて開放された凹部を有し、前記ナットが前記凹部に受容された状態で前記対応する締結具が前記凹部の底壁孔を通って前記凹部内の前記ナットに向けて挿入される、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の車体フレーム構造。
  12. 第1フレームと、締結具で前記第1フレームに接続された第2フレームと、を備え、
    前記第1フレームは第1部材及び第2部材を接続することで形成され、前記第1フレームは前記第2フレームに接続される第1接続部及び第2接続部を有し、前記第1接続部は前記第1部材に設けられ、前記第2接続部は前記第2部材に設けられ、前記第1接続部及び前記第2接続部は車幅方向に垂直な方向に互いに離れ、
    前記第2フレームは、第1締結具で前記第1接続部に第1拘束方向に接続される第1被接続部と、第2締結具で前記第2接続部に第2拘束方向に接続される第2被接続部と、を有し、前記第1拘束方向が前記第2拘束方向と直交し、
    前記第1接続部及び前記第2接続部が、前記第1被接続部及び前記第2被接続部それぞれに対して着脱可能に構成され、前記第1接続部は前記第1拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第2接続部は前記第2拘束方向以外の方向に所定範囲内で変位を許容され、前記第1被接続部及び前記第2被接続部が成形加工により一体に形成される、鞍乗型車両の車体フレーム構造。
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