JP2022054193A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】締結具とパワーユニットとの間で発生する負荷の集中を低減する。【解決手段】車両は、車体フレームに支持されるパワーユニット(11)と、車体フレームに設けられ、パワーユニット(11)に締結されるハンガー部(50L,50R)と、ハンガー部(50L,50R)及びパワーユニット(11)に挿通され、ハンガー部(50L,50R)とパワーユニット(11)とを締結する締結具(80)とを備え、パワーユニット(11)は、締結具(80)が挿通される固定孔部(90)を備え、固定孔部(90)は、締結具(80)の軸方向においてハンガー部(50L,50R)に当接する当接部(90a,90b)を備え、締結具(80)の外周(81d)において当接部(90a,90b)の内周(90a1,90b1)が周囲から重なる部分には、締結具(80)の径方向内側に凹む凹部(95,96)が設けられる。【選択図】図11

Description

本発明は、車両に関する。
従来、車体フレームに設けられるハンガー部とパワーユニットとを、ハンガー部及びパワーユニットに挿通される締結具によって締結する車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2010/038586号
ところで、上記従来の車両では、車体フレームの軽量化等に伴って、車体フレームの剛性が下がることがある。この場合、車両に対する負荷によって車体フレームが撓み易くなり、締結具とパワーユニットとの間で発生する負荷が大きくなる虞がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、パワーユニット用の締結具とパワーユニットとの間で発生する負荷の集中をより低減することを目的とする。
車両は、車体フレームと、前記車体フレームに支持されるパワーユニットと、前記車体フレームに設けられ、前記パワーユニットに締結されるハンガー部と、前記ハンガー部及び前記パワーユニットに挿通され、前記ハンガー部と前記パワーユニットとを締結する締結具とを備える車両において、前記パワーユニットは、前記締結具が挿通される固定孔部を備え、前記固定孔部は、前記締結具の軸方向において前記ハンガー部に当接する当接部を備え、前記締結具の外周において前記当接部の内周が周囲から重なる部分には、前記締結具の径方向内側に凹む凹部が設けられることを特徴とする。
また、上述の構成において、前記ハンガー部は、前記締結具の軸方向において前記当接部に当接する端部を備え、前記端部の内周は、前記凹部に周囲から重なっても良い。
また、上述の構成において、前記ハンガー部は、前記締結具が挿通される孔部を備え、前記締結具は、前記孔部内において前記凹部の外径よりも大径の嵌合部を備えても良い。
さらに、上述の構成において、前記固定孔部の内径は、前記孔部の内径よりも大きくても良い。
また、前記固定孔部における前記当接部の前記内周には、面取り部が設けられても良い。
また、上述の構成において、前記固定孔部は、前記締結具の締結力によって、一対の前記ハンガー部の間に挟まれ、前記当接部は、前記固定孔部の軸方向の両端に設けられ、前記凹部は、両端の前記当接部に重なる位置にそれぞれ設けられても良い。
また、上述の構成において、前記締結具は、ボルトを備え、前記ボルトは、前記ハンガー部及び前記固定孔部に挿通される軸部と、前記締結具の軸方向において前記ハンガー部に当接するボルト頭部とを備え、前記凹部は、前記軸部において前記ボルト頭部から前記締結具の軸方向に離間した位置に配置されても良い。
また、上述の構成において、前記締結具は、前記ボルトの前記軸部に螺合するナットを備え、前記ナットは、前記締結具の軸方向において前記ハンガー部に当接し、前記凹部は、前記軸部において前記ナットから前記締結具の軸方向に離間した位置に配置されても良い。
また、上述の構成において、前記ハンガー部は、前記車体フレームから延出するハンガー延出部と、前記当接部と前記ハンガー延出部との間に介装されるとともに前記締結具が挿通される筒状部材とを備えても良い。
車両は、車体フレームと、車体フレームに支持されるパワーユニットと、車体フレームに設けられ、パワーユニットに締結されるハンガー部と、ハンガー部及びパワーユニットに挿通され、ハンガー部とパワーユニットとを締結する締結具とを備え、パワーユニットは、締結具が挿通される固定孔部を備え、固定孔部は、締結具の軸方向においてハンガー部に当接する当接部を備え、締結具の外周において当接部の内周が周囲から重なる部分には、締結具の径方向内側に凹む凹部が設けられる。
この構成によれば、締結具の外周において当接部が周囲から重なる部分には、締結具の径方向内側に凹む凹部が設けられるため、車体フレームが撓んだ場合であっても、締結具の外周とパワーユニットの固定孔部とのクリアランスを大きく確保できる。このため、車体フレームの撓みを許容できるとともに、締結具とパワーユニットの固定孔部との間で発生する負荷の集中を低減できる。
また、上述の構成において、ハンガー部は、締結具の軸方向において当接部に当接する端部を備え、端部の内周は、凹部に周囲から重なっても良い。
この構成によれば、ハンガー部の端部の内周と締結具の外周とのクリアランスを凹部によって大きく確保できるため、締結具とハンガー部の端部の内周との間で発生する負荷の集中を低減できる。また、凹部が締結具の軸方向に長くなるため、締結具の外周とパワーユニットの固定孔部とのクリアランスを確保し易い。
また、上述の構成において、ハンガー部は、締結具が挿通される孔部を備え、締結具は、孔部内において凹部の外径よりも大径の嵌合部を備えても良い。
この構成によれば、凹部を設けた構成であっても、嵌合部が孔部に嵌合することで、孔部と締結具の外周とのガタツキを低減できる。また、凹部の外径よりも大径の嵌合部によって、締結具の強度及び剛性を確保できる。
さらに、上述の構成において、固定孔部の内径は、孔部の内径よりも大きくても良い。
この構成によれば、締結具の外周と固定孔部の当接部の内周とのクリアランスをより大きく確保でき、締結具とパワーユニットの固定孔部との間で発生する負荷の集中を低減できる。
また、固定孔部における当接部の内周には、面取り部が設けられても良い。
このため、締結具の外周と固定孔部の当接部の内周とのクリアランスを、面取り部によって大きく確保できる。
また、上述の構成において、固定孔部は、締結具の締結力によって、一対のハンガー部の間に挟まれ、当接部は、固定孔部の軸方向の両端に設けられ、凹部は、両端の当接部に重なる位置にそれぞれ設けられても良い。
この構成によれば、固定孔部の軸方向の両端の当接部の内周と締結具の外周とのクリアランスを大きく確保できる。
また、上述の構成において、締結具は、ボルトを備え、ボルトは、ハンガー部及び固定孔部に挿通される軸部と、締結具の軸方向においてハンガー部に当接するボルト頭部とを備え、凹部は、軸部においてボルト頭部から締結具の軸方向に離間した位置に配置されても良い。
この構成によれば、凹部が、ボルト頭部から締結具の軸方向に離間するため、ボルト頭部と軸部との接続部の強度及び剛性を確保できる。
また、上述の構成において、締結具は、ボルトの軸部に螺合するナットを備え、ナットは、締結具の軸方向においてハンガー部に当接し、凹部は、軸部においてナットから締結具の軸方向に離間した位置に配置されても良い。
この構成によれば、凹部が、ナットから締結具の軸方向に離間するため、ナットと軸部との接続部の強度及び剛性を確保できる。
また、上述の構成において、ハンガー部は、車体フレームから延出するハンガー延出部と、当接部とハンガー延出部との間に介装されるとともに締結具が挿通される筒状部材とを備えても良い。
この構成によれば、当接部とハンガー延出部との間に筒状部材が設けられるため、締結具の軸方向において、凹部を延出部から離間させることができる。このため、凹部を締結具の端部から離間させることができる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の右側面図である。 車体フレームの右側面図である。 車体フレームの前部を前方側から見た斜視図である。 ロアフレームの斜視図である。 下部クロスメンバー、後側ハンガー部、及びリンク接続部の斜視図である。 下部クロスメンバーとセンターフレームとの接続部を下方側から見た斜視図である。 センターフレーム及び上部クロスメンバーの斜視図である。 図7のVIII-VIII断面図である。 上部クロスメンバーを上方側から見た図である。 スイングアームの周辺構造を示す左側面図である。 図1のXI-XI断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示す。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車1の右側面図である。
自動二輪車1は、車体フレーム10にパワーユニットとしてのエンジン11が支持され、前輪2を操舵可能に支持するフロントフォーク12が車体フレーム10の前端部に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部に設けられる車両である。
自動二輪車1は、乗員がシート14に跨るようにして着座する鞍乗り型車両であり、シート14は、車体フレーム10の後部の上方に設けられる。
図2は、車体フレーム10の右側面図である。
図1及び図2を参照し、車体フレーム10は、車体フレーム10の前端部に設けられるヘッドパイプ15と、ヘッドパイプ15から後下方に延びる左右一対のメインフレーム16と、メインフレーム16の後端部から下方に延びる左右一対のセンターフレーム17とを備える。
また、車体フレーム10は、ヘッドパイプ15においてメインフレーム16の下方の部分から後下方に延びる単一のダウンフレーム18と、ダウンフレーム18の下端部から下方及び後方に延びて左右のセンターフレーム17の下端部に接続されるロアフレーム19とを備える。
さらに、車体フレーム10は、左右のメインフレーム16の後部から後方に延びる左右一対のシートフレーム20と、左右のセンターフレーム17の下部から後上方に延びてシートフレーム20の後部に接続される左右一対のサブフレーム21とを備える。
車体フレーム10は、左右のセンターフレーム17の上部を車幅方向(左右方向)に接続する上部クロスメンバー22と、左右のセンターフレーム17の下部を車幅方向に接続する下部クロスメンバー23と、左右のメインフレーム16の後部を車幅方向に接続するサブクロスメンバー24とを備える。
シートフレーム20の前端部は、サブクロスメンバー24を介してメインフレーム16に接続される。
フロントフォーク12は、ヘッドパイプ15に挿通されるステアリングシャフト(不図示)を介し、車体フレーム10に回動自在に支持される。操舵用のハンドル27は、フロントフォーク12の上端部に設けられる。前輪2は、フロントフォーク12の下端部に設けられる車軸2aに軸支される。
スイングアーム13は、左右のセンターフレーム17に設けられるピボット軸26に支持される。ピボット軸26は、車幅方向に水平に延びて左右のセンターフレーム17を接続する。
ピボット軸26は、スイングアーム13の前端部に挿通される。スイングアーム13は、ピボット軸26を中心に上下に揺動する。
後輪3は、スイングアーム13の後端部に設けられる車軸3aに支持される。
自動二輪車1は、スイングアーム13の前部と車体フレーム10との間に掛け渡されるリアクッション28を備える。リアクッション28の下端部は、リンク機構29を介し、スイングアーム13の前部及び下部クロスメンバー23の後部に接続される。
エンジン11は、車両側面視で、メインフレーム16、センターフレーム17、ロアフレーム19、及びダウンフレーム18によって囲まれる空間に配置され、車体フレーム10に固定される。
エンジン11は、内燃機関である。エンジン11は、車幅方向に延びるクランク軸(不図示)を支持するクランクケース31と、クランクケース31の前部の上部から上方に延びるシリンダー部32とを備える。上記クランク軸を回転させるピストン(不図示)は、シリンダー部32内を上下に往復運動する。
エンジン11の排気管33は、シリンダー部32の前面の排気口から後方に延びる。排気管33の下流端にはマフラー34が接続される。
クランクケース31の後部は、変速機(不図示)を収容する変速機ケース部31aである。エンジン11の出力は、上記変速機の出力軸に設けられるドライブスプロケット35aと後輪3に設けられるドリブンスプロケット35bとを接続する駆動チェーン35cによって後輪3に伝達される。
燃料タンク37は、メインフレーム16の上方でヘッドパイプ15とシート14との間に配置される。
自動二輪車1は、ヘッドパイプ15を前方から覆うフロントカバー38と、車体フレーム10の前部の上部及び燃料タンク37を側方から覆うフロントサイドカバー39と、シート14の下方の車体を側方から覆うリアサイドカバー40と、シート14の後方の車体を上方から覆うリアカバー41と、エンジン11の下部を前方及び下方から覆うアンダーカバー42を備える。
また、自動二輪車1は、駆動チェーン35cを覆うチェーンカバー43を備える。
フロントフェンダー44は、フロントフォーク12に取り付けられる。
シート14に着座した乗員が足を置く左右一対のステップ45は、左右のセンターフレーム17の下端部に取り付けられる。
図3は、車体フレーム10の前部を前方側から見た斜視図である。図4は、ロアフレーム19の斜視図である。
図2~図4を参照し、ロアフレーム19は、ダウンフレーム18に対し後下方に延出する左右一対の延出部19aと、左右の延出部19aの上端を車幅方向に接続する左右連結部19bとを備える。
詳細には、ロアフレーム19は、一本のパイプ材を、このパイプ材の長手方向の中間部でU字状に屈曲させて形成される。すなわち、ロアフレーム19は、左右連結部19b及び延出部19aが一本のパイプ材によって一体に形成される。
左右連結部19bは、ロアフレーム19の上端部を構成する。左右連結部19bは、上記U字の形状の底部を構成し、円弧状に屈曲している。
ダウンフレーム18の下端部には、左右連結部19bの外周に沿ってU字状に形成される接続部18aが設けられる。ロアフレーム19は、左右連結部19bが接続部18aに下方から合わさって、接続部18aに溶接される。
延出部19aは、左右連結部19bの下端から後下方に延びる下方延出部19a1と、下方延出部19a1の下端から後方に延出する後方延出部19a2とを備える。
下方延出部19a1は、エンジン11の前面に沿って上下方向に延びる。後方延出部19a2は、エンジン11の下面に沿って前後方向に延びる。後方延出部19a2の後端は、センターフレーム17の下端部に接続される。
ロアフレーム19には、エンジン11を支持する左右一対のハンガー部50L,50Rが設けられる。
図2及び図3を参照し、下部クロスメンバー23は、左右のセンターフレーム17の下端部を車幅方向に繋ぐパイプ材である。
下部クロスメンバー23の前面には、エンジン11の後部を支持する後側ハンガー部51が設けられる。
下部クロスメンバー23の後面には、リンク機構29(図1)が接続されるリンク接続部52が設けられる。後側ハンガー部51は、下部クロスメンバー23の後面から後方に延出する左右一対の板材によって構成される。
図5は、下部クロスメンバー23、後側ハンガー部51、及びリンク接続部52の斜視図である。
下部クロスメンバー23は、断面円形のパイプ材である。
後側ハンガー部51は、板厚方向を車幅方向に指向させて配置される左右一対の支持板部53と、各支持板部53の下縁から車幅方向内側に延出するリブ54とを備える。
支持板部53の前端部には、支持孔53aが設けられる。エンジン11は、左右の支持板部53の間に配置される後部固定部(不図示)を、クランクケース31の後端部に備える。
エンジン11は、左右の支持孔53a及び上記後部固定部に挿通される固定ボルト(不図示)によって、後側ハンガー部51に締結される。
支持板部53の上縁53bは、後上がりに傾斜する。支持板部53の後縁53cは、下部クロスメンバー23の前面の外周に沿って円弧状に形成される。支持板部53は、後縁53cが下部クロスメンバー23の前面の外周に溶接される。
詳細には、支持板部53の後縁53cの下端部は、下部クロスメンバー23の前面の下端部に溶接される。支持板部53の後縁53cの上端部53c1は、下部クロスメンバー23の前面の上端部に溶接される。上端部53c1は、軸方向視における下部クロスメンバー23の中心よりも上方に位置する。このように、支持板部53の後縁53cの上端部53c1を下部クロスメンバー23の前面の上端部まで延ばすことで、溶接長を長くでき、後側ハンガー部51を下部クロスメンバー23に強固に結合できる。
図6は、下部クロスメンバー23とセンターフレーム17との接続部を下方側から見た斜視図である。
下部クロスメンバー23は、車幅方向の端部23aが、センターフレーム17の車幅方向の内側面に結合される。詳細には、下部クロスメンバー23は、端部23aの外周に沿う溶接ビード55によって、センターフレーム17の車幅方向の内側面に溶接される。
ロアフレーム19は、延出部19aの後部から車幅方向内側に延出する内方延出部56を、下部クロスメンバー23の前方に備える。
車体フレーム10の下面には、下部クロスメンバー23の下面と内方延出部56の下面とを接続するステー57が設けられる。ステー57は、板厚方向を上下方向に指向させて配置される板材である。
ステー57は、左右の延出部19aに対し車幅方向内側、且つ、後側ハンガー部51に対し車幅方向外側に、左右一対で設けられる。
ステー57は、アンダーカバー42(図1)を支持する。アンダーカバー42の後部は、ステー57の固定孔57aに締結される。
ステー57の後端部において車幅方向の外端部には、溶接ビード55を避ける切り欠き部57bが設けられる。これにより、ステー57を溶接位置に設置し易く、ステー57を下部クロスメンバー23及びセンターフレーム17に容易に溶接できる。
図7は、センターフレーム17及び上部クロスメンバー22の斜視図である。図8は、図7のVIII-VIII断面図である。
左右のセンターフレーム17の車幅方向の内側面には、上部クロスメンバー22が接続される接続部材60がそれぞれ設けられる。
上部クロスメンバー22は、断面円形のパイプ材である。
接続部材60は、上部クロスメンバー22の車幅方向の端部22aの外周部が嵌合する筒状部60aと、筒状部60aの外周から径方向外側に延出するフランジ部60bとを備える。
接続部材60は、フランジ部60bがセンターフレーム17の車幅方向の内側面に溶接される。
上部クロスメンバー22は、端部22aの外周部が筒状部60aの内周部に嵌合された状態で、筒状部60aの車幅方向の端面に沿う溶接ビード(不図示)によって、筒状部60aに溶接される。上部クロスメンバー22の端部22aとセンターフレーム17の車幅方向の内側面との間には、車幅方向に隙間が形成される。
図9は、上部クロスメンバー22を上方側から見た図である。
図7及び図9を参照し、上部クロスメンバー22には、リアクッション28の上端部28aを支持するクッションブラケット62が設けられる。
クッションブラケット62は、車幅方向の中央部に配置され、上部クロスメンバー22から後方に延出する。
クッションブラケット62は、板厚方向を車幅方向に指向させて配置される左右一対のクッション支持板部63と、クッション支持板部63の上縁部を車幅方向に接続する上板部64とを備える。
クッション支持板部63の後部には、クッション固定ボルト65が挿通されるクッション固定孔63aが設けられる。
リアクッション28の上端部28aは、左右のクッション支持板部63の間に配置される。リアクッション28の上端部28aは、左右のクッション固定孔63a及び上端部28aに対し車幅方向に挿通されるクッション固定ボルト65によって、クッションブラケット62に締結される。
クッションブラケット62の上板部64においてリアクッション28の上端部28aに上方から重なる部分には、切り欠き部66が設けられる。切り欠き部66は、上板部64の後縁を前方に切り欠くようにして形成され、上板部64の後部に位置する。
これにより、リアクッション28の組み付けの際に、切り欠き部66を介し、リアクッション28の上端部28a及びクッション固定ボルト65を上方から視認できるため、リアクッション28の組み付け性が良い。
図10は、スイングアーム13の周辺構造を示す左側面図である。
スイングアーム13は、後輪3の一側方(左側方)を通って前後に延びるアーム部13aと、後輪3の他側方(右側方)を通って前後に延びるアーム部13b(図1)と、後輪3の前方でアーム部13aとアーム部13bとを車幅方向に繋ぐ連結部13cとを備える。
駆動チェーン35cは、左側のアーム部13aの上方及び下方を通って、ドライブスプロケット35aとドリブンスプロケット35bとを接続する。
駆動チェーン35cは、アーム部13aの上方を通るチェーン上部35c1と、アーム部13aの下方を通るチェーン下部35c2とを有する。
アーム部13aの後部の下部においてドリブンスプロケット35bの前方には、チェーン下部35c2を上方及び下方から受けるチェーンスライダー67が設けられる。チェーンスライダー67は、走行するチェーン下部35c2を上下方向に受けることで、チェーン下部35c2の上下の振れを低減させる。
チェーンカバー43は、アーム部13aに取り付けられる。チェーンカバー43は、チェーン上部35c1を車幅方向外側から覆う外壁部43aと、チェーン上部35c1を車幅方向内側から覆う内壁部43bと、外壁部43aの上縁と内壁部43bの上縁とを車幅方向に接続する上壁部43cとを備える。
上壁部43cは、チェーン上部35c1を上方から覆う。
上壁部43cには、上壁部43cを上下に貫通する開口部43dが設けられる。開口部43dは、前後に長いスリット状である。開口部43dは、前後方向において、ドライブスプロケット35a(図1)とドリブンスプロケット35bとの間の中間部に設けられる。
駆動チェーン35cの弛みを測定する測定具46は、作業者等によって上方から開口部43dに挿入され、チェーン上部35c1の上下の弛みを測定する。測定具46は、例えば定規である。開口部43dに挿入される測定具46は、ドライブスプロケット35aとドリブンスプロケット35bとの間の中間部におけるチェーン上部35c1の弛みを測定するため、弛みを適切に測定できる。また、弛みに関し、チェーン上部35c1は、チェーン下部35c2に比してチェーンスライダー67の影響を受け難いため、測定具46によって駆動チェーン35cの弛みを適切に測定できる。
図1~図4を参照し、左側のハンガー部50Lは、ロアフレーム19の左側の下方延出部19a1に設けられるハンガープレート70L(ハンガー延出部)と、後述する筒状部材76(図11)とを備える。
右側のハンガー部50Rは、ロアフレーム19の右側の下方延出部19a1に設けられるハンガープレート70R(ハンガー延出部)と、後述する筒状部材77(図11)とを備える。
ハンガープレート70L及びハンガープレート70Rは、板厚方向を車幅方向に指向させて配置される板材である。ハンガープレート70L及びハンガープレート70Rは、下方延出部19a1に沿って上下に長く延びる板材である。ハンガープレート70L及びハンガープレート70Rは、ロアフレーム19からエンジン11に向けて後方に延出する延出部である。
ハンガープレート70Lの前縁部及びハンガープレート70Rの前縁部は、ロアフレーム19の下方延出部19a1の車幅方向の内側面にそれぞれ溶接される。ハンガープレート70Lの後部及びハンガープレート70Rの後部は、車両側面視で、下方延出部19a1の後面に対し後方に延出する。
右側のハンガープレート70Rは、クランクケース31の前部の上部を支持する上側ハンガー71と、クランクケース31の前部の下部を支持する下側ハンガー72と、上側ハンガー71と下側ハンガー72とを上下に接続する接続部73とを一体に備える板材である。また、ハンガープレート70Rは、接続部73から車幅方向内側に延出するカバーステー74を備える。
左側のハンガープレート70Lは、右側のハンガープレート70Rと略左右対称に設けられる。すなわち、左側のハンガープレート70Lは、上側ハンガー71と、下側ハンガー72と、接続部73と、カバーステー74とを備える。
アンダーカバー42(図1)の前部は、左右のカバーステー74に締結される。
図11は、図1のXI-XI断面図である。図11は、ハンガー部50L,50Rにおいて上側ハンガー71の部分の断面である。
図1~図4、及び図11を参照し、エンジン11のクランクケース31は、ハンガー部50L,50R及びクランクケース31に挿通される締結具80によってハンガー部50L,50Rに締結される。締結具80の軸方向は車幅方向である。
クランクケース31の前端部には、締結具80が挿通される固定孔部90が設けられる。固定孔部90は、クランクケース31を車幅方向に貫通する孔部である。
固定孔部90の軸方向における固定孔部90の一方の端面は、ハンガー部50Lに当接する一側当接部90aである。固定孔部90の軸方向における固定孔部90の他方の端面は、ハンガー部50Rに当接する他側当接部90bである。
クランクケース31は、左右に2分割された左右割りのクランクケースである。クランクケース31は、左側の一側ケース91と、右側の他側ケース92とが、合わせ面93で合わさって結合されることでケース状に形成される。
合わせ面93は、車幅方向の中央部に位置する。一側ケース91と他側ケース92とは、車幅方向に延びる複数のクランクケース固定ボルト(不図示)によって締結される。
一側ケース91及び他側ケース92は、型を用いて製造される鋳造品である。
一側ケース91は、車幅方向に延びる一側孔部91aを備える。
他側ケース92は、車幅方向に延びる他側孔部92aを備える。
鋳造において、型に対する一側ケース91及び他側ケース92の抜き方向は、車幅方向であり、合わせ面93に対し垂直な方向である。
一側孔部91a及び他側孔部92aは、それぞれ合わせ面93から車幅方向外側に向かうに従って径が小さくなるテーパー状の孔部である。
固定孔部90は、一側孔部91aと他側孔部92aとが車幅方向に合わさって形成される孔部である。
すなわち、固定孔部90は、合わせ面93側から一側当接部90aに向かうに従って径が小さくなる。
固定孔部90は、合わせ面93側から他側当接部90bに向かうに従って径が小さくなる。
締結具80は、ハンガー部50L,50R及びクランクケース31に対し車幅方向に挿通されるボルト81と、ボルト81の先端部に螺合するナット82とを備える。
ボルト81は、ハンガー部50L,50R及びクランクケース31に挿通される軸部81aと、ボルト81の基端部に形成されるボルト頭部81bとを備える。ボルト頭部81bは、軸部81aよりも大径である。軸部81aの先端部には、ナット82が締結される雄ねじ部81cが設けられる。
左側のハンガー部50Lの筒状部材76は、ハンガープレート70Lと固定孔部90の一側当接部90aとの間に挟まれる円筒状のスペーサーである。
筒状部材76は、筒状部材76を車幅方向に貫通する孔76aを備える。
筒状部材76の車幅方向内側の端面は、締結具80の軸方向において一側当接部90aに当接する端部76bである。筒状部材76の車幅方向外側の端面76cは、ハンガープレート70Lの車幅方向の内側面に当接する。
ハンガープレート70Lは、ハンガープレート70Lを車幅方向に貫通する孔70aを備える。孔70aは筒状部材76の孔76aに重なる。
ハンガー部50Lにおいて締結具80が挿通される孔部50aは、孔76a及び孔70aによって形成される。
右側のハンガー部50Rの筒状部材77は、ハンガープレート70Rと固定孔部90の他側当接部90bとの間に挟まれる円筒状のスペーサーである。
筒状部材77は、筒状部材77を車幅方向に貫通する孔77aを備える。
筒状部材77の車幅方向内側の端面は、締結具80の軸方向において他側当接部90bに当接する端部77bである。筒状部材77の車幅方向外側の端面77cは、ハンガープレート70Rの車幅方向の内側面に当接する。
ハンガープレート70Rは、ハンガープレート70Rを車幅方向に貫通する孔70bを備える。孔70bは筒状部材77の孔77aに重なる。
ハンガー部50Rにおいて締結具80が挿通される孔部50bは、孔77a及び孔70bによって形成される。
ボルト81は、車幅方向外側からハンガー部50Rの孔部50bに挿通される。ボルト81の軸部81aは、孔部50b、固定孔部90、及び孔部50aを貫通し、雄ねじ部81cがハンガー部50Lから車幅外側に突出する。ナット82は、車幅方向外側から雄ねじ部81cに取り付けられる。
ボルト81とナット82とが締結されると、ボルト頭部81bはハンガープレート70Rに車幅方向外側から当接し、ナット82は、ハンガープレート70Lに車幅方向外側から当接する。ナット82とハンガープレート70Lとの間には、ワッシャー78が介装される。
クランクケース31の固定孔部90は、ボルト81とナット82との締結力によって、ハンガー部50Rとハンガー部50Lとの間に挟持される。
ボルト81の軸部81aの外周81dにおいて固定孔部90の一側当接部90aの内周90a1が周囲から重なる部分には、ボルト81の径方向内側に凹む凹部95が設けられる。
凹部95は、ボルト81の軸方向の一区間において、軸部81aの全周に設けられる。凹部95は、ボルト81の外周81dを例えば機械加工で削ることで形成される。凹部95は、ボルト81の外周81dの一部が小径になった小径部を形成する。
クランクケース31の一側当接部90aの内周90a1は、凹部95に周囲から重なる。内周90a1には、面取り部98が設けられる。面取り部98aは、内周90a1のエッジが削られた斜面である。
また、筒状部材76の端部76bの内周も、凹部95に周囲から重なる。
すなわち、凹部95は、ボルト81の軸方向において、クランクケース31の固定孔部90及び筒状部材76の孔76aに跨って設けられる。
凹部95は、ナット82の近くであって、ナット82からボルト81の軸方向に離間した位置に設けられる。
ボルト81の軸部81aは、ナット82と凹部95との間に、凹部95の外径よりも大径の嵌合部81eを備える。
嵌合部81eは、ハンガー部50Lの孔部50aに挿通され、筒状部材76の孔76aに嵌合する。このため、筒状部材76を径方向において嵌合部81eに高精度に位置決めできる。
ボルト81の軸部81aの外周81dにおいて固定孔部90の他側当接部90bの内周90b1が周囲から重なる部分には、ボルト81の径方向内側に凹む凹部96が設けられる。
凹部96は、ボルト81の軸方向の一区間において、軸部81aの全周に設けられる。凹部96は、ボルト81の外周81dを例えば機械加工で削ることで形成される。凹部96は、ボルト81の外周81dの一部が小径になった小径部を形成する。
クランクケース31の他側当接部90bの内周90b1は、凹部96に周囲から重なる。内周90b1には、面取り部98bが設けられる。面取り部98bは、内周90b1のエッジが削られた斜面である。
また、筒状部材77の端部77bの内周も、凹部96に周囲から重なる。
すなわち、凹部96は、ボルト81の軸方向において、クランクケース31の固定孔部90及び筒状部材77の孔77aに跨って設けられる。
凹部96は、ボルト頭部81bの近くであって、ボルト頭部81bからボルト81の軸方向に離間した位置に設けられる。
ボルト81の軸部81aは、ボルト頭部81bと凹部96との間に、凹部96の外径よりも大径の嵌合部81fを備える。
嵌合部81fは、ハンガー部50Rの孔部50bに挿通され、筒状部材77の孔77aに嵌合する。このため、筒状部材77を径方向において嵌合部81fに高精度に位置決めできる。
ボルト81の軸部81aの外周81dは、凹部95及び凹部96が設けられた部分を除き、軸部81aの全長に亘って略同一径である。
クランクケース31の固定孔部90の内径d1は、ハンガー部50Lの孔部50aの内径d2よりも大きい。ここで、内径d1は、内周90a1の内径である。
また、固定孔部90の内径d3は、ハンガー部50Rの孔部50bの内径d4よりも大きい。ここで、内径d3は、内周90b1の内径である。
自動二輪車1の走行等による負荷によって、車体フレーム10には撓みが発生する。車体フレーム10が撓む際には、ボルト81の外周81dとクランクケース31の固定孔部90の内周とのクリアランスが小さくなることがある。
自動二輪車1では、ボルト81の外周81dにおいて一側当接部90aの内周90a1が周囲から重なる部分には、凹部95が設けられる。これにより、凹部95の部分では、ボルト81の外周81dと内周90a1とのクリアランスを大きく確保できるため、車体フレーム10の撓みを許容できるとともに、ボルト81の外周81dと一側当接部90aの内周90a1との間で発生する負荷の集中を低減できる。
同様に、自動二輪車1では、ボルト81の外周81dにおいて他側当接部90bの内周90b1が周囲から重なる部分には、凹部96が設けられる。これにより、凹部96の部分では、ボルト81の外周81dと内周90b1とのクリアランスを大きく確保できるため、車体フレーム10の撓みを許容できるとともに、ボルト81の外周81dと他側当接部90bの内周90b1との間で発生する負荷の集中を低減できる。
また、筒状部材76の端部76bの内周は、凹部95に重なる。このため、凹部95の部分では、ボルト81の外周81dと端部76bの内周とのクリアランスを大きく確保できる。
筒状部材77の端部77bの内周は、凹部96に重なる。このため、凹部96の部分では、ボルト81の外周81dと端部77bの内周とのクリアランスを大きく確保できる。
凹部95は、ナット82から離間している。このため、ボルト81においてナット82が締結される部分の近傍の強度を確保できる。
凹部96は、ボルト頭部81bから離間している。このため、ボルト81においてボルト頭部81bの近傍の強度を確保できる。
筒状部材76は、ハンガープレート70Lと固定孔部90との間に挟持され、筒状部材77は、ハンガープレート70Rと固定孔部90との間に挟持される。筒状部材76,77は、溶接等によってハンガープレート70L,70Rに結合されておらず、締結具80による締結を解除することで、交換可能である。筒状部材76,77の材質、外径、及び内径を任意に変更し、ハンガー部50L,50Rの剛性を調整しても良い。
図11は、ハンガー部50L,50Rにおいて上側ハンガー71の部分の断面であるが、下側ハンガー72(図2)においても、ハンガー部50L,50Rは、図11と同様の構造でクランクケース31に固定されている。このため、下側ハンガー72におけるクランクケース31の支持構造の説明は省略する。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、自動二輪車1は、車体フレーム10と、車体フレーム10に支持されるエンジン11と、車体フレーム10に設けられ、エンジン11に締結されるハンガー部50L,50Rと、ハンガー部50L,50R及びエンジン11に挿通され、ハンガー部50L,50Rとエンジン11とを締結する締結具80とを備え、エンジン11は、締結具80が挿通される固定孔部90を備え、固定孔部90は、締結具80の軸方向においてハンガー部50L,50Rに当接する一側当接部90a及び他側当接部90bを備える。締結具80の外周81dにおいて一側当接部90aの内周90a1が周囲から重なる部分には、締結具80の径方向内側に凹む凹部95が設けられる。締結具80の外周81dにおいて他側当接部90bの内周90b1が周囲から重なる部分には、締結具80の径方向内側に凹む凹部96が設けられる。
この構成によれば、車体フレーム10が撓んだ場合であっても、締結具80の外周81dとエンジン11の固定孔部90とのクリアランスを凹部95,96によって大きく確保できる。このため、車体フレーム10の撓みを許容できるとともに、締結具80とエンジン11の固定孔部90との間で発生する負荷の集中を低減できる。
また、ハンガー部50Lは、締結具80の軸方向において一側当接部90aに当接する端部76bを備え、端部76bの内周は、凹部95に周囲から重なる。ハンガー部50Rは、締結具80の軸方向において他側当接部90bに当接する端部77bを備え、端部77bの内周は、凹部96に周囲から重なる。
この構成によれば、ハンガー部50L,50Rの端部76b,77bの内周と締結具80の外周81dとのクリアランスを凹部95,96によって大きく確保できるため、締結具80とハンガー部50L,50Rの端部76b,77bの内周との間で発生する負荷の集中を低減できる。また、凹部95,96が締結具80の軸方向に長くなるため、締結具80の外周81dとエンジン11の固定孔部90とのクリアランスを確保し易い。
また、ハンガー部50L,50Rは、締結具80が挿通される孔部50a,50bを備え、締結具80は、孔部50a,50b内において凹部95,96の外径よりも大径の嵌合部81e,81fを備える。
この構成によれば、凹部95,96を設けた構成であっても、嵌合部81e,81fが孔部50a,50bに嵌合することで、孔部50a,50bと締結具80の外周81dとのガタツキを低減できる。また、凹部95,96の外径よりも大径の嵌合部81e,81fによって、締結具80の強度及び剛性を確保できる。
さらに、固定孔部90の内径d1,d3は、孔部50a,50bの内径d2,d4よりも大きい。
この構成によれば、締結具80の外周81dと固定孔部90の内周90a1,90b1とのクリアランスをより大きく確保でき、締結具80とエンジン11の固定孔部90との間で発生する負荷の集中を低減できる。
また、固定孔部90における一側当接部90aの内周90a1には、面取り部98aが設けられる。固定孔部90における他側当接部90bの内周90b1には、面取り部98bが設けられる。
このため、締結具80の外周81dと固定孔部90の内周90a1,90b1とのクリアランスを、面取り部98a,98bによって大きく確保できる。
また、固定孔部90は、締結具80の締結力によって、一対のハンガー部50L,50Rの間に挟まれ、一側当接部90a及び他側当接部90bは、固定孔部90の軸方向の両端に設けられ、凹部95,96は、両端の一側当接部90a及び他側当接部90bに重なる位置にそれぞれ設けられる。
この構成によれば、固定孔部90の軸方向の両端の一側当接部90a及び他側当接部90bと締結具80の外周81dとのクリアランスを大きく確保できる。
また、締結具80は、ボルト81を備え、ボルト81は、ハンガー部50L,50R及び固定孔部90に挿通される軸部81aと、締結具80の軸方向においてハンガー部50Rに当接するボルト頭部81bとを備え、凹部96は、軸部81aにおいてボルト頭部81bから締結具80の軸方向に離間した位置に配置される。
この構成によれば、凹部96が、ボルト頭部81bから締結具80の軸方向に離間するため、ボルト頭部81bと軸部81aとの接続部の強度及び剛性を確保できる。
また、締結具80は、ボルト81の軸部81aに螺合するナット82を備え、ナット82は、締結具80の軸方向においてハンガー部50Lに当接し、凹部95は、軸部81aにおいてナット82から締結具80の軸方向に離間した位置に配置される。
この構成によれば、凹部95が、ナット82から締結具80の軸方向に離間するため、ナット82と軸部81aとの接続部の強度及び剛性を確保できる。
また、ハンガー部50L,50Rは、車体フレーム10から延出する延出部であるハンガープレート70L,70Rと、一側当接部90aとハンガープレート70Lとの間に介装されるとともに締結具80が挿通される筒状部材76と、他側当接部90bとハンガープレート70Rとの間に介装されるとともに締結具80が挿通される筒状部材77を備えても良い。
この構成によれば、締結具80の軸方向において、筒状部材76によって、凹部95をハンガープレート70Lから離間させることができ、筒状部材77によって凹部96をハンガープレート70Rから離間させることができる。このため、凹部95,96を締結具80の端部から離間させることができ、締結具80の強度を確保できる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、パワーユニットとして内燃機関であるエンジン11を例に挙げて説明したが、これに限らず、パワーユニットは、例えば、電動の車両において車輪を駆動する電動モーターユニットであっても良い。
また、上記実施の形態では、ボルト81が車幅方向外側から右側のハンガー部50Rの孔部50bに挿通され、ナット82が左側のハンガー部50Lの側に設けられる構成を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ボルト81が車幅方向外側から左側のハンガー部50Lの孔部50aに挿通され、ナット82が右側のハンガー部50Rの側に設けられる構成としても良い。
また、上記実施の形態では、自動二輪車1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、前輪または後輪を2つ備える3輪の車両及び4輪以上を備える車両に適用可能である。
1 自動二輪車(車両)
10 車体フレーム
11 エンジン(パワーユニット)
50L,50R ハンガー部
50a,50b 孔部
70L,70R ハンガープレート(ハンガー延出部)
76,77 筒状部材
76b,77b 端部
80 締結具
81 ボルト
81a 軸部
81b ボルト頭部
81d 外周
81e,81f 嵌合部
82 ナット
90 固定孔部
90a 一側当接部(当接部)
90a1,90b1 内周
90b 他側当接部(当接部)
95,96 凹部
98a,98b 面取り部
d1,d3 内径(固定孔部の内径)
d2,d4 内径(孔部の内径)

Claims (9)

  1. 車体フレーム(10)と、前記車体フレーム(10)に支持されるパワーユニット(11)と、前記車体フレーム(10)に設けられ、前記パワーユニット(11)に締結されるハンガー部(50L,50R)と、前記ハンガー部(50L,50R)及び前記パワーユニット(11)に挿通され、前記ハンガー部(50L,50R)と前記パワーユニット(11)とを締結する締結具(80)とを備える車両において、
    前記パワーユニット(11)は、前記締結具(80)が挿通される固定孔部(90)を備え、
    前記固定孔部(90)は、前記締結具(80)の軸方向において前記ハンガー部(50L,50R)に当接する当接部(90a,90b)を備え、
    前記締結具(80)の外周(81d)において前記当接部(90a,90b)の内周(90a1,90b1)が周囲から重なる部分には、前記締結具(80)の径方向内側に凹む凹部(95,96)が設けられることを特徴とする車両。
  2. 前記ハンガー部(50L,50R)は、前記締結具(80)の軸方向において前記当接部(90a,90b)に当接する端部(76b,77b)を備え、
    前記端部(76b,77b)の内周は、前記凹部(95,96)に周囲から重なることを特徴とする請求項1記載の車両。
  3. 前記ハンガー部(50L,50R)は、前記締結具(80)が挿通される孔部(50a,50b)を備え、
    前記締結具(80)は、前記孔部(50a,50b)内において前記凹部(95,96)の外径よりも大径の嵌合部(81e,81f)を備えることを特徴とする請求項1または2記載の車両。
  4. 前記固定孔部(90)の内径(d1,d3)は、前記孔部(50a,50b)の内径(d2,d4)よりも大きいことを特徴とする請求項3記載の車両。
  5. 前記固定孔部(90)における前記当接部(90a,90b)の前記内周(90a1,90b1)には、面取り部(98a,98b)が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両。
  6. 前記固定孔部(90)は、前記締結具(80)の締結力によって、一対の前記ハンガー部(50L,50R)の間に挟まれ、
    前記当接部(90a,90b)は、前記固定孔部(90)の軸方向の両端に設けられ、
    前記凹部(95,96)は、両端の前記当接部(90a,90b)に重なる位置にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車両。
  7. 前記締結具(80)は、ボルト(81)を備え、
    前記ボルト(81)は、前記ハンガー部(50L,50R)及び前記固定孔部(90)に挿通される軸部(81a)と、前記締結具(80)の軸方向において前記ハンガー部(50L,50R)に当接するボルト頭部(81b)とを備え、
    前記凹部(95,96)は、前記軸部(81a)において前記ボルト頭部(81b)から前記締結具(80)の軸方向に離間した位置に配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車両。
  8. 前記締結具(80)は、前記ボルト(81)の前記軸部(81a)に螺合するナット(82)を備え、前記ナット(82)は、前記締結具(80)の軸方向において前記ハンガー部(50L,50R)に当接し、
    前記凹部(95,96)は、前記軸部(81a)において前記ナット(82)から前記締結具(80)の軸方向に離間した位置に配置されることを特徴とする請求項7記載の車両。
  9. 前記ハンガー部(50L,50R)は、前記車体フレーム(10)から延出するハンガー延出部(70L,70R)と、前記当接部(90a,90b)と前記ハンガー延出部(70L,70R)との間に介装されるとともに前記締結具(80)が挿通される筒状部材(76,77)とを備えることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の車両。
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