JPWO2015037670A1 - 重合性組成物及び重合性組成物のキット - Google Patents

重合性組成物及び重合性組成物のキット Download PDF

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Abstract

重合性組成物は、アクリレート化合物及びメタクリレート化合物の少なくとも一つ、バルビツール酸化合物、アミノカルボン酸系キレート剤、ペルオキシ化合物、並びにフィラーを含む。

Description

本発明のある態様は、重合性組成物及び重合性組成物のキットの少なくとも一つに関係する。
歯科用の重合性組成物にはフィラー、(メタ)アクリレート化合物及び(メタ)アクリレート化合物を重合させる重合開始剤が主成分として含まれており、(メタ)アクリレート化合物が重合することによって種々の材料特性を発現している。重合性組成物としては、粉と液の形態から成り、過酸化物と第三級アミンの重合開始剤を利用したものが古くから使用されている(例えば、米国特許第3541068号参照。)。しかし、粉と液から成る形態では歯科治療での操作が煩雑となる問題があった。
この操作の煩雑性を解消するために、重合開始剤を(メタ)アクリレート化合物中に配合して重合性組成物をペースト状とすると、経時的に重合開始剤が(メタ)アクリレート化合物を重合させてしまい組成物がゲル状となってしまうという問題があり、重合性組成物の保存安定性が悪かった。そのためこの重合開始剤はペースト状の包装形態に使用することができず、粉液状の製品への使用に限定されていた。一方で、同様に粉液状ではあるものの前述の重合開始剤よりもラジカル発生能力が高く重合性能の高いバルビツール酸化合物(ピリミジントリオン誘導体)を重合開始剤として用いた歯科用樹脂の硬化方法がある(例えば、特開平5−178714号参照。)。
これ等のような、用途が限られてしまう粉と液から成る重合性組成物に代わり、2種類のペーストを混合するタイプの組成物が開発されている(例えば、特開2003−105008号参照。)。この重合性組成物は、少なくとも1個の不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリレートと、フィラーと、ピリミジントリオン化合物とから成る第一ペーストと、少なくとも1個の不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリレートと、フィラーと、有機ハロゲン化合物と、有機金属化合物とから成る第二ペースト、又は少なくとも1個の不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリレートと、フィラーと、有機ハロゲン化合物とから成る第三ペースト及び少なくとも1個の不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリレートと、フィラーと、有機金属化合物とから成る第四ペーストとから成ることを特徴としたペースト状重合性組成物である。
しかしながらこのペースト状重合性組成物は、ピリミジントリオン化合物(バルビツール酸化合物)に有機過酸化物(ペルオキシ化合物)を併用していないため反応性が十分ではなかった。
前述のバルビツール酸化合物に有機過酸化物を併用したペーストと、金属イオンと塩化物とを含むペーストとの2ペーストに分けた重合性組成物も考えられるが、有機過酸化物とバルビツール酸化合物を併用すると反応性が高過ぎてしまいペーストが保管中にゲル状になってしまうという問題がある。それを避けるために重合禁止剤を多く配合すると今度は重合性組成物の重合・硬化反応が不十分となってしまうという問題があった。歯科用材料において、意図した種々の材料特性を発現させるためには、使用時に(メタ)アクリレート化合物が十分に重合することが必要なのである。
有機過酸化物とバルビツール酸化合物とを同じペーストに含む重合性組成物がゲル状となってしまうこの問題を改善する方法として、組成物中に重合しない可塑剤を1%〜30%程度含むことが有効であることが知られている(例えば、特表2003−502351号参照。)。しかし、可塑剤は最終的に重合しないために長期間口腔内で装着すると可塑剤が溶出してしまい、人体に悪影響を与える虞が指摘されている。また、重合直後に表面が硬化しない可塑剤で覆われてしまい、可塑剤が術者の手に付着して操作感が悪くなるという問題があった。更に、重合性組成物が接着剤の場合には接着力に悪影響を与えてしまうという問題もあった。
本発明の一つの態様によれば、重合性組成物であって、アクリレート化合物及びメタクリレート化合物の少なくとも一つ、バルビツール酸化合物、アミノカルボン酸系キレート剤、ペルオキシ化合物、並びにフィラーを含む、重合性組成物が提供される。
本発明の別の態様によれば、重合性組成物のキットであって、第一の重合性組成物及び第二の重合性組成物を含むと共に、前記第一の重合性組成物は、第一のアクリレート化合物及び第一のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、バルビツール酸化合物、アミノカルボン酸系キレート剤、ペルオキシ化合物、並びに第一のフィラーを含むと共に、前記第二の重合性組成物は、第二のアクリレート化合物及び第二のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、有機ハロゲン化合物、有機金属化合物、及び第二のフィラーを含む、重合性組成物のキットが提供される。
本発明の実施形態に係る2ペースト状の重合性組成物の片方のペーストを第1ペーストとする。第1ペーストは、(a)(メタ)アクリレート化合物に(b)バルビツール酸化合物,(c)アミノカルボン酸系キレート剤,(d)ペルオキシ化合物,(e)フィラーを含む。またその他に重合性組成物として必要な添加剤を含むが、可塑剤は含まない。
本発明の実施形態で用いる(a)成分の(メタ)アクリレート化合物は、アクリレート又はメタクリレート化合物の各種のモノマー,オリゴマー,プレポリマーを意味している。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられ、これらのモノマー或いはオリゴマー或いはプレポリマーが好適に使用できる。また、ウレタン結合を持つ(メタ)アクリレートとして、ジ−2−(メタ)アクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、1,3,5−トリス[1,3−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサン]−1,3,5−(1H,3H,5H)トリアジン−2,4,6−トリオン、2,2−ビス[4−{3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル}フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−{(メタ)アクリロキシエトキシ}フェニル]プロパン等があり、その他2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとから成るウレタンオリゴマーの(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとから成るウレタンオリゴマーの(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の実施形態では(a)成分の(メタ)アクリレート化合物として、酸基を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することもできる。酸基を有する(メタ)アクリレート化合物は重合性組成物に歯質や、歯科用修復物の材料であるジルコニア及びアルミナ等のセラミックス、また貴金属を含む合金への接着性を付与する効果がある。酸基を有する(メタ)アクリレート化合物は、リン酸基又はカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物であることが好ましく、1分子中にリン酸基又はカルボキシル基を1個又は複数個有する(メタ)アクリレート化合物を使用できる。リン酸基はカルボキシル基よりも強い酸性を示すことから、接着剤として用いた場合に、歯面のスメアー層の溶解や歯質脱灰の効果が高く特にエナメル質に対して高い接着性の向上効果を発揮する。リン酸基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート、ビス[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]ハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニルハイドロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−ジハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−フェニルハイドロジェンホスフェート、ビス[5−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニル}ヘプチル]ハイドロジェンホスフェート等が挙げられる。中でも10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェートが接着性及び(メタ)アクリレート化合物自体の安定性の点から特に好ましい。これらのリン酸基を有する(メタ)アクリレート化合物は、単独或いは2種以上を混合して用いてもよい。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸無水物、4−(メタ)アクリロキシデシルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロキシデシルトリメリット酸無水物、11−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシピロメリット酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げることができる。中でも4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸,4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸無水物が接着性の点から特に好ましい。
本発明の実施形態で用いる(a)成分の(メタ)アクリレート化合物は組成物の基材となるために配合され、第1ペースト中に50〜95重量%、第2ペースト中に45〜95重量%配合されていることが好ましい。
本発明の実施形態に係る2ペースト状の重合性組成物は、ペルオキシ化合物を使用しつつ保存安定性に優れているにも拘わらず、口腔内で溶出してしまう可塑剤を含まない。本発明の実施形態に係る重合性組成物に含まれない可塑剤としては、フタル酸エステル系,アジピン酸エステル系,トリメリット酸エステル系,ポリエステル系,リン酸エステル系及びクエン酸エステル系の可塑剤がある。
フタル酸エステル系の可塑剤としては、フタル酸ジオクチル,フタル酸ジイソノニル,フタル酸ジイソデシル,フタル酸ジブチル等があり、アジピン酸エステル系としては、アジピン酸ジオクチル,アジピン酸ジイソノニルがある。また、トリメリット酸エステル系としてはトリメリット酸トリオクチル、ポリエステル系としては低分子ポリエステル、リン酸エステル系としてはリン酸トリクレシル、クエン酸エステル系としてはアセチルクエン酸トリブチルを例示することができる。
本発明の実施形態で用いる(b)成分のバルビツール酸化合物は、レドックス重合の開始剤として第1ペースト中に配合される。その配合量は第1ペースト中に0.1〜2重量%であることが好ましい。0.4重量%未満であるとレドックス重合開始剤としての効果が得られ難く、2重量%を超えて配合されると第1ペーストに不溶となり重合が不完全となる虞がある。好ましくは0.1〜1重量%である。バルビツール酸化合物としては、例えば以下を使用することが可能である:1,3,5−トリメチルバルビツール酸、1,3,5−トリエチルバルビツール酸、1,3−ジメチル−5−エチルバルビツール酸、1,5−ジメチルバルビツール酸、1−メチル−5−エチルバルビツール酸、1−メチル−5−プロピルバルビツール酸、5−エチルバルビツール酸、5−プロピルバルビツール酸、5−ブチルバルビツール酸、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸、1−シクロヘキシル−5−エチルバルビツール酸。これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の実施形態で用いる(c)成分のアミノカルボン酸系キレート剤は、組成物の製造工程や原料からの混入する金属イオンを排除するために第1ペースト中に配合される。その配合量は0.00001〜2重量%であることが好ましい。0.00001重量%未満では十分な効果が得られ難く、2重量%を超えて配合してもその効果は殆ど変わらない。
(c)成分のアミノカルボン酸系キレート剤としては、エチレンジアミン−N,N,N',N'−四酢酸(EDTA),ジエチレントリアミン−N,N,N',N'',N''−五酢酸(DTPA),N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン−N,N',N'−三酢酸(HEDTA),ニトリロ三酢酸(NTA),O,O'−ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール−N,N,N',N'−四酢酸(EGTA),トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N',N'−四酢酸(CyDTA)及びこれらの塩を挙げることができる。
(c)成分のアミノカルボン酸系キレート剤は(a)成分の(メタ)アクリレート化合物に直接配合してもよいが、(i)成分の水に溶解してから第1ペーストに配合してもよい。
(i)成分の水は第1ペースト中に0.05〜5重量%配合されることが好ましく、0.05重量%未満では(c)成分のアミノカルボン酸系キレート剤がエチレンジアミン四酢酸又はその塩である場合に、十分に第1ペースト中に配合することが難しい場合があり、5重量%を超えると重合後の組成物の強度に悪影響を与える虞がある。
本発明の実施形態で用いる(d)成分のペルオキシ化合物は、バルビツール酸誘導体と併用することによりラジカル発生を助け重合反応を推進する。その配合量は第1ペースト中に0.05〜2重量%であることが好ましい。0.05重量%未満では十分な重合反応を得難く、2重量%を超えると組成物の保存安定性が低下する傾向がある。
ペルオキシ化合物としては、カルボン酸ペルオキシエステル又はヒドロペルオキドであり、多官能価のカルボン酸ペルオキシエステルとしては炭酸ペルオキシエステルも含まれる。適切なものは、例えば、炭酸−ジイソプロピル−ペルオキシジエステル、ネオデカン酸−第三ブチル−ペルオキシエステル、ネオデカン酸−第三アミル−ペルオキシエステル、マレイン酸−第三ブチル−モノペルオキシエステル、安息香酸−第三ブチル−ペルオキシエステル、2−エチルヘキサン酸−第三ブチル−ペルオキシエステル、2−エチルへキサン酸−第三アミル−ペルオキシエステル、炭酸−モノイソプロピルエステル−モノ第三ブチル−ペルオキシエステル、炭酸−ジシクロヘキシル−ペルオキシエステル、炭酸−ジミリスチル−ペルオキシエステル、炭酸−ジセチル−ペルオキシエステル、炭酸−ジ(2−エチルヘキシル)−ペルオキシエステル、炭酸−第三ブチル−ペルオキシ−(2−エチルへキシル)エステルまたは3,5,5−トリメチルへキサン酸−第三ブチル−ペルオキシエステル、安息香酸−第三アミル−ペルオキシエステル、酢酸−第三ブチル−ペルオキシエステル、炭酸−ジ(4−第三ブチル−シクロヘキシル)−ペルオキシエステル、ネオ
デカン酸−クメン−ペルオキシエステル、ピバル酸−第三アミル−ペルオキシエステル及びピバル酸−第三ブチル−ペルオキシエステル、クメンヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、第三ブチルヒドロペルオキシド、パラ−メンタンヒドロペルオキシドである。
本発明の実施形態に係る2ペースト状の重合性組成物のもう片方のペーストを第2ペーストとする。第2ペーストは前述の(a)(メタ)アクリレート化合物に(g)有機ハロゲン化合物,(h)有機金属化合物,(e)フィラーを含む。またその他に重合性組成物として必要な添加剤を含むが、第1ペーストと同様に可塑剤は含まない。
第2ペーストに用いる(メタ)アクリレート化合物は、前記第1ペーストに使用する化合物と同様のものが使用できる。
第2ペーストに使用されるラジカル重合開始剤はレドックス重合の還元性物質である(g)有機ハロゲン化合物及び(h)有機金属化合物である。
(g)成分の有機ハロゲン化合物として具体的には、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、セタルコニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイド、セチルピリミジニウムクロライド、セチルトリエチルアンモニウムブロマイド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ベンジルラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ドミフェンブロマイド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアイオダイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これらの有機ハロゲン化合物は単独又は2種以上を混合して使用することができる。
(g)成分の有機ハロゲン化合物は第2ペースト中に0.001〜2重量%、好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.05〜0.5重量%の濃度で配合されていることが好適である。0.001重量%未満では還元剤としての効果が得られ難く、2重量%を超えると第2ペーストに不要となり重合反応を得難い。
(h)成分の有機金属化合物として具体的には、アセチルアセトン銅、4−シクロヘキシル酪酸銅、グルコン酸銅、酢酸銅、オレイン酸銅、アセチルアセトンマンガン、ナフテン酸マンガン、オクチル酸マンガン、アセチルアセトンコバルト、ナフテン酸コバルト、アセチルアセトンリチウム、酢酸リチウム、アセチルアセトン亜鉛、ナフテン酸亜鉛、アセチルアセトンニッケル、酢酸ニッケル、アセチルアセトンアルミニウム、アセチルアセトンカルシウム、アセチルアセトンクロム、アセチルアセトン鉄、ナフテン酸ナトリウム、レアアースオクトエート等が挙げられる。これらの有機金属化合物は単独又は2種以上を混合して使用することができる。
(h)成分の有機金属化合物は第2ペースト中に0.001〜0.2重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%の濃度で配合されていることが好ましい。0.001未満では還元剤としての効果が得られ難く、0.2重量%を超えると重合後の組成物が変色する傾向がある。
本発明の実施形態に係る2ペースト状の重合性組成物は、第1ペースト、第2ペースト共に(e)フィラーを配合する。フィラーは従来から歯科用の重合性組成物に配合されているものを特に制限なく使用することができる。
(e)成分のフィラーとしては、無水ケイ酸,バリウムガラス,アルミナガラス,カリウムガラス,フルオロアルミノシリケートガラス等のガラス類、合成ゼオライト、リン酸カルシウム、長石、ヒュームドシリカ,ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、含水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウム、石英等の粉末がある。また、バリウムやストロンチウム,イットリウム等の酸化物や、その硫化物,フッ化物を含むガラスが必要に応じてX線造影性を有するために使われる。
これらのフィラーは、γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン等のシランカップリング剤で表面処理されていてもよい。このシランカップリング剤に酢酸等を加えることができるのは言うまでもない。中でも、無水ケイ酸、含水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウムは、長期間保存した場合でも重合前のペースト状重合性組成物がゲル化するのを防止する効果があり好ましい。
前記(e)成分のフィラーを予め(メタ)アクリレート化合物と混合して硬化させた後、粉砕して作製した有機無機複合フィラーも使用することができる。これらのフィラーは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
なお、第1ペーストと第2ペーストは各ペーストで異なる物質のフィラーを用いてもよいのは勿論である。
また各ペーストの粘度を調整するために、0.01〜0.1μmの微細なケイ酸を0〜20重量%使用することもできる。
本発明の実施形態に係る2ペースト状の重合性組成物は、その重合反応及び保存安定性を高める上記の作用原理を満たしていれば、第1ペースト及び/又は第2ペーストを任意に更に複数のペーストに分けて2以上のペーストから構成される重合性組成物とした場合も含むことは当然である。
その他の添加剤として、酸化防止剤,紫外線吸収剤,顔料等が適宜使用可能である。
表1(a)、表1(b)、及び表1(c)、及び表2に示す配合で2ペースト状の重合性組成物を作製した。各実施例及び比較例の組成物について以下の試験を行い評価した。
<保存安定性の確認試験>
第1ペースト0.25gと第2ペースト0.2gを10秒間練和し、直径6.5mm×高さ5mmの金属型に充填し、T型熱電対にて練和物の温度変化を測定した。
重合による発熱が最も高くなった時点を練和開始から起算して硬化時間とした。また、その時の温度を発熱ピーク温度とした。
6週間、60℃保存した時の硬化時間及び発熱ピーク温度をそれぞれ確認した。結果を表1(a)、表1(b)、及び表1(c)、及び表2に纏めて示す。
表中の記号は以下の通りである。
(a)成分
UDMA: ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート
GDMA: 2−ヒドロキシ−1,3−ジメタアクリロキシプロパン
TEGDMA: トリエチレングリコールジメタクリレート
bis−MEPP: 2,2−ビス[4−{メタクリロキシエトキシ}フェニル]プロパン
bis−GMA: 2,2−ビス[4−{3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル}フェニル]プロパン
(b)成分
CEBA: 1−シクロヘキシル−5−エチルバルビツール酸
BBA: 5−ブチルバルビツール酸
(c)成分
EDTA・2Na: エチレンジアミン−N,N,N',N'−四酢酸・二ナトリウム
DTPA: ジエチレントリアミン−N,N,N',N'',N''−五酢酸
CyDTA: トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N',N'−四酢酸
(d)成分
BPMH: 3,5,5−トリメチルへキサン酸−第三ブチル−ペルオキシエステル
CHP: クメンヒドロペルオキシド
(g)成分
LMAC: ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド
BLMAC: ベンジルラウリルジメチルアンモニウムクロライド
LMAC: ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
(h)成分
CAA: アセチルアセトン銅
CG: グルコン酸銅
CA: 酢酸銅
その他
DBS: ジブチルセバケート(可塑剤)
BHT: ジブチルヒドロキシトルエン(重合禁止剤)
MEHQ: p−メトキシフェノール(重合禁止剤)
表1(a)
Figure 2015037670
表1(b)
Figure 2015037670
表1(c)
Figure 2015037670
尚、表1(a)、表1(b)、及び表1(c)において実施例1〜8と実施例13は、(c)成分のEDTA・2Naを(i)成分の水によって10%EDTA・2Na水溶液として第1ペーストを作製した。
表2
Figure 2015037670
実施例から明らかなように、本発明の実施形態に係る2ペースト状の重合性組成物は(c)成分のアミノカルボン酸系キレート剤を含むため硬化時間及び発熱ピーク温度が保存の前後で変化が少ないことが分かる。
これに対し、比較例である(c)成分のアミノカルボン酸系キレート剤を含まない組成物は、1日でゲル化してしまい保存安定性が悪いことが分かる。また、従来の技術である可塑剤を含む比較例6は、保存安定性が高いが、可塑剤を使用していることから従来技術で指摘した問題を有している。
即ち本発明の実施形態に係る2ペースト状の重合性組成物は、ペルオキシ化合物を使用しつつ保存安定性に優れ、口腔内で溶出する可塑剤を含まない優れた特性を有する2ペースト状の重合性組成物であることが確認できた。
[付記]
<2ペースト状の重合性組成物>
本発明の実施形態は、歯科治療において使用される重合性組成物に関し、より詳しくはペルオキシ化合物とバルビツール酸化合物を含みながら保存安定性の高い2ペースト状の重合性組成物に関する。
そこで本発明の実施形態は、ペルオキシ化合物とバルビツール酸化合物とを同じペースト内に含むペーストから成る重合性組成物において、口腔内に溶出してしまう可塑剤を使用せずに保存安定性を高めた新たな重合性組成物を提供することを課題とする。
本発明者等は前記課題を解決するため、(メタ)アクリレート化合物中にバルビツール酸化合物とペルオキシ化合物とを含んだペーストを安定化させる手段について鋭意研究した結果、バルビツール酸が金属イオンと鋭敏に反応してラジカルを発生すること及び金属イオンは組成物の製造工程や原料からの混入によって完全に排除することが困難である点に着目し、キレート効果を有する特定の物質を利用すれば、他の特徴を低下させずにペーストの保存安定性のみを向上させることが可能であることを見出して本発明の実施形態を完成させた。
即ち、本発明の実施形態は、(メタ)アクリレート化合物,バルビツール酸化合物,アミノカルボン酸系キレート剤,ペルオキシ化合物,フィラーを含み、可塑剤を含まない第1ペーストと、(メタ)アクリレート化合物,有機ハロゲン化合物,有機金属化合物,フィラーを含み、可塑剤を含まない第2ペーストとから構成されることを特徴とする2ペースト状の重合性組成物である。
例示的な実施形態(1)は、
(a)(メタ)アクリレート化合物、
(b)バルビツール酸化合物、
(c)アミノカルボン酸系キレート剤、
(d)ペルオキシ化合物、
(e)フィラー
を含み、可塑剤を含まない第1ペーストと、
(a)(メタ)アクリレート化合物
(g)有機ハロゲン化合物
(h)有機金属化合物
(e)フィラー
を含み可塑剤を含まない第2ペースト
とから構成されることを特徴とする2ペースト状の重合性組成物である。
例示的な実施形態(2)は、
(a)(メタ)アクリレート化合物 50〜95重量,
(b)バルビツール酸化合物 0.1〜2重量%,
(c)アミノカルボン酸系キレート剤 0.00001〜2重量%,
(d)ペルオキシ化合物 0.05〜2重量%,
(e)フィラー 3〜45重量%
を含み、可塑剤を含まない第1ペーストと、
(a)(メタ)アクリレート化合物 45〜95重量%,
(g)有機ハロゲン化合物 0.001〜2重量%,
(h)有機金属化合物 0.001〜0.2重量%,
(e)フィラー 3〜50重量%
を含み可塑剤を含まない第2ペースト
とから構成される例示的な実施形態(1)に記載の2ペースト状の重合性組成物である。
例示的な実施形態(3)は、
更に第1ペーストに(i)水を含む例示的な実施形態(1)に記載の2ペースト状の重合性組成物である。
例示的な実施形態(4)は、
(a)(メタ)アクリレート化合物 50〜95重量,
(b)バルビツール酸化合物 0.1〜2重量%,
(c)アミノカルボン酸系キレート剤 0.00001〜2重量%,
(d)ペルオキシ化合物 0.05〜2重量%,
(e)フィラー 3〜45重量%
(i)水 0.05〜5重量%,
を含み、可塑剤を含まない第1ペーストと、
(a)(メタ)アクリレート化合物 45〜95重量%,
(g)有機ハロゲン化合物 0.001〜2重量%,
(h)有機金属化合物 0.001〜0.2重量%,
(e)フィラー 3〜50重量%を含み可塑剤を含まない第2ペースト
とから構成される例示的な実施形態(3)に記載の2ペースト状の重合性組成物である。
本発明の実施形態は、2つのペーストから成る重合性組成物において、ペルオキシ化合物とバルビツール酸化合物とを使用しつつも保存安定性に優れ、口腔内で溶出してしまう可塑剤を含まないという優れた特性を有するペースト状の重合性組成物である。
本発明の例示的な実施形態及び具体的な例が、添付する図面を参照して記載されてきたものであるとはいえ、本発明は、例示的な実施形態及び具体的な例のいずれにも限定されるものではないと共に、例示的な実施形態及び具体的な例は、本発明の範囲から逸脱することなく、変形される、変更される、又は組み合わせられることがある。
本出願は、2013年9月13日に出願された日本国特許出願第2013−190281号に基づく優先権の利益を主張するものであり、その全体の内容は、ここに援用される。
Figure 2015037670
表1(b)
例示的な実施形態(2)は、
(a)(メタ)アクリレート化合物 50〜95重量
(b)バルビツール酸化合物 0.1〜2重量%,
(c)アミノカルボン酸系キレート剤 0.00001〜2重量%,
(d)ペルオキシ化合物 0.05〜2重量%,
(e)フィラー 3〜45重量%
を含み、可塑剤を含まない第1ペーストと、
(a)(メタ)アクリレート化合物 45〜95重量%,
(g)有機ハロゲン化合物 0.001〜2重量%,
(h)有機金属化合物 0.001〜0.2重量%,
(e)フィラー 3〜50重量%
を含み可塑剤を含まない第2ペースト
とから構成される例示的な実施形態(1)に記載の2ペースト状の重合性組成物である。
例示的な実施形態(4)は、
(a)(メタ)アクリレート化合物 50〜95重量
(b)バルビツール酸化合物 0.1〜2重量%,
(c)アミノカルボン酸系キレート剤 0.00001〜2重量%,
(d)ペルオキシ化合物 0.05〜2重量%,
(e)フィラー 3〜45重量%
(i)水 0.05〜5重量%,
を含み、可塑剤を含まない第1ペーストと、
(a)(メタ)アクリレート化合物 45〜95重量%,
(g)有機ハロゲン化合物 0.001〜2重量%,
(h)有機金属化合物 0.001〜0.2重量%,
(e)フィラー 3〜50重量%を含み可塑剤を含まない第2ペースト
とから構成される例示的な実施形態(3)に記載の2ペースト状の重合性組成物である。

Claims (9)

  1. 重合性組成物であって、
    アクリレート化合物及びメタクリレート化合物の少なくとも一つ、バルビツール酸化合物、アミノカルボン酸系キレート剤、ペルオキシ化合物、並びにフィラーを含む、重合性組成物。
  2. 請求項1に記載の重合性組成物において、
    前記重合性組成物における前記アクリレート化合物及びメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記バルビツール酸化合物、前記アミノカルボン酸系キレート剤、前記ペルオキシ化合物、並びに前記フィラーの含有率は、それぞれ、50質量%から95質量%まで、0.1質量%から2質量%まで、0.00001質量%から2質量%まで、0.05質量%から2質量%まで、及び3質量%から45質量%までであると共に、
    前記重合性組成物における前記アクリレート化合物及びメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記バルビツール酸化合物、前記アミノカルボン酸系キレート剤、前記ペルオキシ化合物、並びに前記フィラーの含有率の合計は、100質量%以下である、
    重合性組成物。
  3. 請求項1に記載の重合性組成物であって、
    さらに水を含む、重合性組成物。
  4. 請求項1に記載の重合性組成物であって、
    さらに水を含むと共に、
    前記重合性組成物における前記アクリレート化合物及びメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記バルビツール酸化合物、前記アミノカルボン酸系キレート剤、前記ペルオキシ化合物、前記フィラー、並びに前記水の含有率は、それぞれ、50質量%から95質量%まで、0.1質量%から2質量%まで、0.00001質量%から2質量%まで、0.05質量%から2質量%まで、3質量%から45質量%まで、及び0.05質量%から5重量%までであると共に、
    前記重合性組成物における前記アクリレート化合物及びメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記バルビツール酸化合物、前記アミノカルボン酸系キレート剤、前記ペルオキシ化合物、前記フィラー、並びに前記水の含有率の合計は、100質量%以下である、
    重合性組成物。
  5. 重合性組成物のキットであって、
    第一の重合性組成物及び第二の重合性組成物を含むと共に、
    前記第一の重合性組成物は、第一のアクリレート化合物及び第一のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、バルビツール酸化合物、アミノカルボン酸系キレート剤、ペルオキシ化合物、並びに第一のフィラーを含むと共に、
    前記第二の重合性組成物は、第二のアクリレート化合物及び第二のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、有機ハロゲン化合物、有機金属化合物、及び第二のフィラーを含む、
    重合性組成物のキット。
  6. 請求項5に記載の重合性組成物のキットにおいて、
    前記第一の重合性組成物における前記第一のアクリレート化合物及び前記第一のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記バルビツール酸化合物、前記アミノカルボン酸系キレート剤、前記ペルオキシ化合物、並びに前記第一のフィラーの含有率は、それぞれ、50質量%から95質量%まで、0.1質量%から2質量%まで、0.00001質量%から2質量%まで、0.05質量%から2質量%まで、及び3質量%から45質量%までであると共に、
    前記第一の重合性組成物における前記第一のアクリレート化合物及び前記第一のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記バルビツール酸化合物、前記アミノカルボン酸系キレート剤、前記ペルオキシ化合物、並びに前記第一のフィラーの含有率の合計は、100質量%以下である、
    重合性組成物のキット。
  7. 請求項5に記載の重合性組成物のキットであって、
    前記第一の重合性組成物は、さらに水を含む、重合性組成物のキット。
  8. 請求項5に記載の重合性組成物のキットにおいて、
    前記第一の重合性組成物は、さらに水を含むと共に、
    前記第一の重合性組成物における前記第一のアクリレート化合物及び前記第一のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記バルビツール酸化合物、前記アミノカルボン酸系キレート剤、前記ペルオキシ化合物、前記第一のフィラー、並びに前記水の含有率は、それぞれ、50質量%から95質量%まで、0.1質量%から2質量%まで、0.00001質量%から2質量%まで、0.05質量%から2質量%まで、3質量%から45質量%まで、及び0.05質量%から5重量%までであると共に、
    前記第一の重合性組成物における前記第一のアクリレート化合物及び前記第一のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記バルビツール酸化合物、前記アミノカルボン酸系キレート剤、前記ペルオキシ化合物、前記第一のフィラー、並びに前記水の含有率の合計は、100質量%以下である、
    重合性組成物のキット。
  9. 請求項5に記載の重合性組成物のキットにおいて、
    前記第二の重合性組成物おける前記第二のアクリレート化合物及び前記第二のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記有機ハロゲン化合物、前記有機金属化合物、及び前記第二のフィラーの含有率は、それぞれ、45質量%から95質量%まで、0.001質量%から2重量%まで、0.001質量%から0.2重量%まで、及び3質量%から50重量%までであると共に、
    前記第二の重合性組成物における前記第二のアクリレート化合物及び前記第二のメタクリレート化合物の少なくとも一つ、前記有機ハロゲン化合物、前記有機金属化合物、及び前記第二のフィラーの含有率の合計は、100質量%以下である、
    重合性組成物のキット。
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