JP2023505565A - 歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物および前記組成物を含むキット - Google Patents

歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物および前記組成物を含むキット Download PDF

Info

Publication number
JP2023505565A
JP2023505565A JP2022535495A JP2022535495A JP2023505565A JP 2023505565 A JP2023505565 A JP 2023505565A JP 2022535495 A JP2022535495 A JP 2022535495A JP 2022535495 A JP2022535495 A JP 2022535495A JP 2023505565 A JP2023505565 A JP 2023505565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
acid
meth
glass ionomer
dental
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022535495A
Other languages
English (en)
Inventor
ジラト,フロリアン
ノイハウス,キーラ
ポーレ,スヴェン
ファイビン,ルイ
Original Assignee
デンツプライ・シロナ・インコーポレイテッド
デンツプライ デトレイ ゲー.エム.ベー.ハー.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by デンツプライ・シロナ・インコーポレイテッド, デンツプライ デトレイ ゲー.エム.ベー.ハー. filed Critical デンツプライ・シロナ・インコーポレイテッド
Publication of JP2023505565A publication Critical patent/JP2023505565A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/60Preparations for dentistry comprising organic or organo-metallic additives
    • A61K6/61Cationic, anionic or redox initiators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
    • A61K6/887Compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • A61K6/889Polycarboxylate cements; Glass ionomer cements
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/60Preparations for dentistry comprising organic or organo-metallic additives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/70Preparations for dentistry comprising inorganic additives
    • A61K6/71Fillers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/70Preparations for dentistry comprising inorganic additives
    • A61K6/71Fillers
    • A61K6/76Fillers comprising silicon-containing compounds

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Plastic & Reconstructive Surgery (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)

Abstract

本発明は、(a)水;(b)少なくとも1つのポリカルボン酸;(c)少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物;ならびに(d)式(I)を有する少なくとも1つのビスアクリルアミドを含む、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物に関する。本発明はさらに、そのような歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物を含むキットに関する。TIFF2023505565000020.tif30161

Description

発明の分野
本発明は、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物に関する。
本発明はさらに、そのような歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物を含むキットを対象とする。
発明の背景
歯科用セメントは、患歯がその機能および審美性を回復できるようにするために、インレー、アンレー、クラウンまたはポストなどの補綴器具を歯牙構造に取り付けるのに使用される。歯科用セメントはまた、歯の不正咬合を補正するため、または歯間空間を調整するために、矯正用ブラケットまたは矯正用バンドなどの矯正器具を歯牙構造に取り付けるのにも使用することができる。歯科用セメントはまた、根管充填材としても使用することができる。
補綴器具および矯正器具を歯牙構造にセメント接合する際、歯科医が選択可能な歯科用セメントには多様な種類があり、例えば、(1)リン酸亜鉛セメント、(2)カルボン酸亜鉛セメント、(3)酸化亜鉛オイゲノール(ZOE)セメント、(4)グラスアイオノマーセメント、(5)自己接着性および接着性レジンセメント、ならびに(6)レジン添加型グラスアイオノマー(RMGI)セメントが挙げられる。各種セメントは、後述するように、独自の利点と欠点を併せ持つ。
例えば、リン酸亜鉛セメント(1)は、酸化亜鉛とリン酸との間の酸-塩基凝結反応を利用する。一般に、リン酸亜鉛セメントは、粉末/液体系として提供されるが、これは、塗布前に粉末成分と液体成分を手作業で混和する必要がある。手作業の混和は、煩雑なプロセスとなることがあり、成分粉末および液体成分の不適切な秤量/配合により一貫性を欠くことが多い。加えて、リン酸亜鉛セメントは、歯牙構造に対する低い接着強度、高い光学不透明度(低い審美性)を有し、口腔環境における高い溶解度を有する。リン酸亜鉛セメントはまた、実質的に低い初期pHを持ち、このことは、凝結の早期段階に炎症または過敏症を引き起こし得る。
カルボン酸亜鉛セメント(2)は、酸化亜鉛とポリカルボン酸との間の酸-塩基凝結反応を利用する。カルボン酸亜鉛セメントは、そのリン酸亜鉛対応物と比べて、歯髄組織に刺激が比較的少なく、歯牙構造に対して改善された接着性を有する。しかしながら、カルボン酸亜鉛セメントは、短い加工時間、高い光学不透明度、低い機械的強度を有し、セメント接合の前に追加のコンディショニング工程を必要とする。
酸化亜鉛オイゲノール(ZOE)セメント(3)は、亜鉛オイゲノレートキレートを形成するために、水の存在下での酸化亜鉛とオイゲノールとの間の酸-塩基凝結反応を利用する。ZOEセメントは、低い機械的強度、低い接着性、低い審美性および高い水溶解度を有し、それにより、このセメントは、仮着用または一時着用セメントとしての使用にしか適さない。
自己接着性および接着性レジンセメント(5)は、(メタ)アクリレートモノマーのフリーラジカル重合凝結反応を利用する。自己接着性および接着性レジンセメントは、一般に、無機ガラスフィラーで補強され、非常に良好な機械的強度、好ましい審美性および低い水溶解度を持つ。自己接着性レジンセメントは、接着剤を使用しなくとも歯牙構造への良好な接着強度を有し、接着性レジンセメントは、接着剤と組み合わせて使用すると、歯牙構造への優れた接着強度を示す。結果として、自己接着性および接着性レジンセメントは、審美的であるが脆いセラミック修復物をセメント接合するのに最適である。それにもかかわらず、自己接着性および接着性レジンセメントは、どちらかといえば疎水性で、水/唾液汚染に感受性である。特に、接着性レジンセメントはまた、かなり手法に敏感であり、別の接着剤を必要とする複雑な接着プロトコルにより、施術後、過敏症を引き起こす可能性がある。
グラスアイオノマーセメント(6)は、ポリカルボン酸とフルオロアルミノシリケートフィラーとの間の酸-塩基凝結反応を利用する。リン酸亜鉛セメントと比べて、グラスアイオノマーセメントは、一般に、改善された接着性、低下した水溶解度、改善された機械的強度を示し、フッ化物の長期持続放出により齲蝕原性という付加的利益を有する。しかしながら、グラスアイオノマーセメントは、低い審美性ならびに凝結の早期段階での低い乾燥性を有する。レジンセメントと比較して、グラスアイオノマーセメントはかなり脆く、歯牙構造への接着強度は実質的に低い。
レジンセメント化学をグラスアイオノマーセメント化学と組み合わせて、レジン添加型グラスアイオノマー(RMGI)セメント(7)を形成することに様々な努力が注がれてきた。Akahane等(米国特許第5,063,257号)は、得られるRMGI組成物が酸-塩基反応とフリーラジカル重合の両方を通じて硬化可能になるように、グラスアイオノマー組成物に重合性モノマー、開始剤および界面活性剤を組み込んだ。Mitra等(米国特許第5,130,347号および第5,925,715号)は、得られるRMGI組成物が酸-塩基反応とフリーラジカル光重合の両方を通じて硬化可能になるように、グラスアイオノマー組成物に光開始剤系を組み込み、アミド連結を通じてポリカルボン酸に重合性基を付加した。Jandourek(欧州特許出願公開第0,329,268号A2)は、得られるRMGI組成物が酸-塩基反応とフリーラジカル光重合の両方を通じて硬化可能になるように、グラスアイオノマー組成物に光開始剤系、重合性モノマーおよび重合性ポリカルボン酸を組み込んだ。Mitra等(米国特許第5,154,762号)は、得られるRMGI組成物が酸-塩基反応および、光開始剤または酸化還元開始剤系のいずれかによるフリーラジカル重合を通じて硬化可能になるように、グラスアイオノマー組成物に、重合性モノマーおよび重合性ポリカルボン酸と一緒に、酸化還元開始剤系を組み込んだ。Nakaseko(米国特許第6,214,101号)は、グラスアイオノマー組成物に重合性モノマーおよびカプセル化された重合開始剤を組み込むことによって、ペースト/ペーストRMGI組成物を作製した。
したがって、RMGIセメント組成物は、グラスアイオノマーセメントからの凝結化学とレジンセメントからの凝結化学を組み合わせる。RMGIセメント組成物は、持続した長期フッ化物放出の有益性を保持し、従来のグラスアイオノマーセメント単独のものよりも改善された機械的強度、破壊靱性および接着性を提供する。また、親水性と自己接着性の性質に起因して、RMGIセメント組成物は、一般に、自己接着性および接着性レジンセメントと比べて、湿気/唾液汚染に対する感受性が低く、手法敏感性が低い。
しかしながら、先行のRMGIセメント組成物の歯牙構造への接着強度は、依然として、自己接着性および接着性レジンセメントよりも大幅に低い。
発明の目的
したがって、先行技術に鑑み、本発明の目的は、前述した公知の先行技術RMGI組成物の欠点を示すことのない歯科用レジン添加型グラスアイオノマー(RMGI)組成物を提供することにあった。
それゆえ、求められるものは、RMGI組成物の接着性をさらに改善する手段である。
さらには、他の慣用のRMGI組成物と比較して大幅に増加した接着強度を示すRMGI組成物を提供することも目的であった。
発明の概要
これらの目的、および明記していないが前置きとして本明細書において説明した関係性から直ちに誘導可能または識別可能である、さらなる目的は、請求項1のすべての特徴を有する歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物によって達成される。本発明の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物に対する適切な改変は、独立請求項2~12において保護される。さらに、請求項13は、そのような歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物を含むキットを含み、同時に、独立請求項14および15は、前記キットの好ましい実施態様を表している。
したがって、本発明は、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物であって、
(a)水;
(b)少なくとも1つのポリカルボン酸;
(c)少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリレート、少なくとも1つのホスホネート基を有する(メタ)アクリレート、少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリルアミド、少なくとも1つのホスホネート基を有する(メタ)アクリルアミド、少なくとも1つのホスフェート基を有するアクリルエーテル、および少なくとも1つのホスホネート基を有するアクリルエーテルからなる群より選択される、少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物;ならびに
(d)下記式(I):
Figure 2023505565000002

[式中、
=水素、C~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むC~C18アルキレン基、C~C18シクロアルキル基、またはC~C18アリール基;
=二官能性のC~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む二官能性のC~C18アルキレン基、二官能性のC~C18シクロアルキル基、二官能性のC~C18アリール基;または少なくとも1つ、好ましくは1つもしくは2つのアクリルアミドもしくはアクリレート基で置換されている二官能性のC~C18炭化水素部分;および
=水素、C~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むC~C18アルキレン基、C~C18シクロアルキル基、またはC~C18アリール基]
を有する少なくとも1つのビスアクリルアミド
を含むことを特徴とする、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物を提供する。
したがって、予想外の形で、前述した公知の先行技術RMGI組成物の欠点を示さない歯科用レジン添加型グラスアイオノマー(RMGI)組成物を提供することが可能である。
さらには、本発明のRMGI組成物は、他の慣用のRMGI組成物と比較して大幅に増加した接着強度を示す。
加えて、本発明はさらに、公知のRMGI組成物の接着性を改善する。
少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物は、強い酸性をもたらし、それにより、歯面のスメア層の溶解および歯の脱灰に高い効果を有する。特に、少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリレートは、エナメルへの接着性の改善に効果を発揮することができる。
発明の詳細な説明
「実質的に不含」という表現は、本発明の文脈において、歯科用(RMGI)組成物の総重量を基準にして5重量パーセント未満、好ましくは2.5重量パーセント未満、より好ましくは1重量パーセント未満の濃度を意味する。
本明細書において使用される場合、「レジン添加型グラスアイオノマー(RMGI)」という用語および「レジン添加型グラスアイオノマー(RMGI)セメント」という代替用語は、本発明の文脈において互換的である。
本開示の文脈における「(メタ)アクリレート」という用語は、アクリレートならびに対応するメタクリレートを指すことを意味する。
「炭化水素部分」という用語は、各長さの直鎖または分岐の飽和または不飽和炭化水素鎖のことを指す。そのような炭化水素部分は、アルキレン、アルコキシ、アクリルアミド、アクリレート、ニトリル、アリール、シクロアルキルおよびヒドロキシルなどの1つまたは複数の置換基でさらに置換されていてもよい。
「アルキル基」という用語は、各長さの直鎖または分岐の飽和炭化水素鎖のことを指す。この用語は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、n-デシル、ドデシル、テトラデシルなどの基により例示することができる。そのようなアルキル基は、アルキレン、アルコキシ、ニトリル、アリール、シクロアルキルおよびヒドロキシルなどの1つまたは複数の置換基でさらに置換されていてもよい。
「アルキレン基」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む、各長さの直鎖または分岐の炭化水素鎖のことを指す。そのようなアルキレン基は、アルキル、アルコキシ、ニトリル、アリール、シクロアルキルおよびヒドロキシルなどの1つまたは複数の置換基でさらに置換されていてもよい。
「アリール基」という用語は、所与の固有数の炭素原子を有する、芳香族、複素環、縮合芳香族、縮合複素環、二環式芳香族または二環式複素環の環系のことを指す。広く定義されている「アリール」は、本明細書において使用される場合、ゼロ~4個のヘテロ原子を含み得る5~18員の単環芳香族基、例えば、ベンゼン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどを含む。そのような環構造中にヘテロ原子を有する「アリール」基は、「ヘテロアリール」または「複素環」または「複素芳香族」とも称され得る。芳香族環は、1つまたは複数の環位置で、ハロゲン、アルキル、アルキレン、シクロアルキル、ヒドロキシルおよびアルコキシなどの1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい。
「シクロアルキル基」という用語は、単環式または多環式シクロアルキル基のことを指す。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられる。多環式シクロアルキル基の例としては、例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルなどが挙げられる。そのようなシクロアルキル基は、アルキル、アルコキシ、ニトリル、アリール、シクロアルキルおよびヒドロキシルなどの1つまたは複数の置換基でさらに置換されていてもよい。
成分(a)に関して、水は、ポリカルボン酸(b)とフルオロアルミノシリケートフィラー(f)との間でイオン性の酸-塩基反応を行うために必要な媒体を提供する。本発明の実施態様によれば、水(a)は、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして0.5~40重量パーセント、好ましくは1.0~30重量パーセント、より好ましくは2.0~25重量パーセントの量で存在し得る。
成分(c)に関して、少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリレート、少なくとも1つのホスホネート基を有する(メタ)アクリレート、少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリルアミド、少なくとも1つのホスホネート基を有する(メタ)アクリルアミド、少なくとも1つのホスフェート基を有するアクリルエーテル、および少なくとも1つのホスホネート基を有するアクリルエーテルからなる群より選択される、少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物が、本発明の歯科用RMGI組成物に含まれる。
そのようなリンを含有する重合性モノマーは、一般的に、水不含自己接着性レジンセメント(SARCとも呼ばれる)にのみ含まれる。これらのSARCは、良好な審美性、象牙質への良好な(RMGI組成物と比べて優れた)接着能を提供するが、利用者にとって不良な塗布性という弱点がある。
そのようなリンを含有する重合性モノマーは、これまで、不良な審美性、象牙質への不良な(レジンセメントと比べて劣る)接着能を提供するが利用者にとって良好な塗布性を提供する水を含有するRMGI組成物に含まれることはなかった。
そのような少なくとも1つのリン原子を有する化合物は、少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリレートであることができる。「ホスフェート基」という用語は、本発明においてはまた、下記のMEP、GDMP、MDPまたはPENTA-Pによって示されるような、ホスフェート基の各酸素原子の各R残基が水素であるリン酸基を有する可能性も含む。
いくつかの具体例を以下に一緒に示す:
Figure 2023505565000003
そのような少なくとも1つのリン原子を有する化合物はまた、少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリルアミドであることもでき、この場合、((メタ)アクリレートと比較して)各(メタ)アクリル酸エステル基の酸素原子が窒素原子によって置換されて、それにより、(メタ)アクリレートの代わりに(メタ)アクリルアミドを形成する。
そのような少なくとも1つのリン原子を有する化合物はまた、少なくとも1つのホスホネート基を有する(メタ)アクリレートであることもできる。「ホスホネート基」という用語は、本発明においてはまた、下記のMAPA-1またはMAPA-2によって示されるような、ホスホネート基の各酸素原子の各R残基が水素であるホスホン酸基を有する可能性も含む。
Figure 2023505565000004
そのような少なくとも1つのリン原子を有する化合物はまた、少なくとも1つのホスホネート基を有する(メタ)アクリルアミドであることもでき、この場合、((メタ)アクリレートと比較して)各(メタ)アクリル酸エステル基の酸素原子が窒素原子によって置換されて、それにより、(メタ)アクリレートの代わりに(メタ)アクリルアミドを形成する。
そのような少なくとも1つのリン原子を有する化合物はまた、少なくとも1つのホスホネート基を有するアクリルエーテルであることもできる。いくつかの例を以下に示す:
Figure 2023505565000005
そのような少なくとも1つのリン原子を有する化合物はまた、少なくとも1つのホスフェート基を有するアクリルエーテルであることもできる。
歯科用RMGI組成物(または、キットが存在する場合、キットのすべての部分)に含まれる成分(c)の少なくとも1つのリン原子を有するすべての化合物は、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして2~30重量パーセント、好ましくは3~20重量パーセント、より好ましくは4~10重量パーセントの量で提供される。
一実施態様では、少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物は、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル二水素ホスフェート、ビス[2-(メタ)アクリロイルオキシエチル]水素ホスフェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル水素ホスフェート、6-(メタ)アクリロイルオキシヘキシル二水素ホスフェート、6-(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニル水素ホスフェート、10-(メタ)アクリロイルオキシデシル二水素ホスフェート、1,3-ジ(メタ)アクリロイルプロパン-2-二水素ホスフェート、1,3-ジ(メタ)アクリロイルプロパン-2-フェニル水素ホスフェート、ジペンタエリトロールペンタアクリロイル二水素ホスフェート、エチル2-[5-二水素ホスホリル-5.2-ジオキサペンチル]アクリレート、およびビス[5-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニル}ヘプチル]水素ホスフェートからなる群より選択される。
その好ましい実施態様では、少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物は、10-メタクリロイルオキシデシル二水素ホスフェート(MDP)、ジペンタエリトロールペンタアクリロイル二水素ホスフェート(PENTA-P)、およびエチル2-[5-二水素ホスホリル-5.2-ジオキサペンチル]アクリレート(DHPOBA)からなる群より選択される。
特に、これらの3つの個々の化合物は、アクリレート化合物の優れた接着性および自己安定性を有するので好ましい。
成分(d)に関して、上記のような式(I)を有する少なくとも1つのビスアクリルアミドが含まれる。
そのようなビスアクリルアミドは、一般的に使用される少なくとも1つのリン原子を有しない(メタ)アクリレート(通常、最大80%が、例えば、水およびメチルスルホン酸(MSA)などの酸の存在下、50℃で、所与の時間で加水分解される)と比べて、加水分解に対して優れた安定性を提供する(通常、20%未満が、例えば、水およびメチルスルホン酸(MSA)などの酸の存在下、50℃で、所与の時間で加水分解される)。これらの一般的に使用されるアクリル酸またはメタクリル酸のエステルは、そのような加水分解の環境条件(水および酸の存在)に感受性であることが先行技術において公知である。しかしながら、(メタ)アクリレートの加水分解安定性は、多くの歯科用組成物の酸性度という点で問題であり、これが歯科用組成物の保存安定性を極度に制限している。そのうえ、患者の口腔内の生物学的条件下で起こる加水分解も、(メタ)アクリレートに関するさらなる懸念である。
そのようなビスアクリルアミドは、典型的には、以下であることができる:
Figure 2023505565000006
歯科用RMGI組成物(または、キットが存在する場合、キットのすべての部分)に含まれる式(I)に係るすべてのビスアクリルアミドは、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして10~60重量パーセント、好ましくは15~50重量パーセント、より好ましくは20~40重量パーセントの量で提供される。
が、少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つのアクリルアミドまたはアクリレート基で置換されている二官能性のC~C18炭化水素部分である実施態様では、1つまたは2つのさらなるアクリルアミド基を含んで、トリスアクリルアミドまたはテトラ-アクリルアミドを表すときであっても、本発明の文脈においては依然として「ビスアクリルアミド」と称される。少なくとも1つのアクリレート基を含む場合、少なくとも2つのアクリルアミド基と少なくとも1つのエステル基を含む「混合構造」が生成される。
一実施態様では、少なくとも1つのビスアクリルアミドは、N,N’-ジメチル-1,3-ビス(アクリルアミド)-プロパン、N,N’-ジメチル-1,3-ビス(アクリルアミド)-ヘキサン、N,N’-ジエチル-1,3-ビス(アクリルアミド)-プロパン(BADEP)、およびN,N’-ビスアクリロイル-N,N’-ビスアリル-1,4-ブタ-2-エン-ジアミン(BAABE)からなる群より選択される。
一実施態様では、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物は、アスコルビン酸およびその塩を実質的に不含、好ましくは完全に不含であり;ここで、「実質的に不含」という表現は、本発明の文脈において、歯科用(RMGI)組成物の総重量を基準にして5重量パーセント未満、好ましくは2.5重量パーセント未満、より好ましくは1重量パーセント未満の濃度を意味する。
本発明の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物は、とりわけ、L(+)アスコルビン酸、L(+)-アスコルビン酸カルシウム、L(+)-アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、イソアスコルビン酸、イソアスコルビン酸ナトリウム、(+)-5,6-0-イソプロピリデン-L-アスコルビン酸、2,6-ジ-0-パルミトイル-L-アスコルビン酸、6-0-パルミトイル-L-アスコルビン酸、D-アラボアスコルビン酸などを実質的に不含、好ましくは完全に不含である。
一実施態様では、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物はさらに、
(e)下記式(II):
Figure 2023505565000007

[式中、
=水素、C~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むC~C18アルキレン基、C~C18シクロアルキル基、またはC~C18アリール基;および
=水素、C~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むC~C18アルキレン基、C~C18シクロアルキル基、またはC~C18アリール基;ここで
およびRについての「アルキル基」という用語は、本明細書において、各長さの直鎖または分岐の飽和炭化水素鎖のことを指し、これは、アルキレン、アルコキシ、ニトリル、アリール、シクロアルキルおよびヒドロキシルなどの1つまたは複数の置換基でさらに置換されていてもよい]を有する少なくとも1つのアクリルアミドを含む。
成分(e)に関して、上記のような式(II)を有する少なくとも1つのアクリルアミドが含まれる。
歯科用RMGI組成物(または、キットが存在する場合、キットのすべての部分)に含まれる式(II)を有するすべてのアクリルアミドは、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして2~15重量パーセント、好ましくは2~9重量パーセント、より好ましくは3~5重量パーセントの量で提供される。
可能な例は、以下である:
Figure 2023505565000008
その好ましい実施態様では、少なくとも1つのアクリルアミドは、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)-メタクリルアミド、N-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-アクリルアミド、N-メタクリロイル-1-アミノサリチル酸、N-アクリロイルアスパラギン酸、およびN-メタクリロイルグリシンからなる群より選択される。
一実施態様では、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物は、少なくとも1つのリン原子を有しない(メタ)アクリレートを実質的に不含、好ましくは完全に不含であり;ここで、「実質的に不含」という表現は、本発明の文脈において、歯科用(RMGI)組成物の総重量を基準にして5重量パーセント未満、好ましくは2.5重量パーセント未満、より好ましくは1重量パーセント未満の濃度を意味する。
そのような少なくとも1つのリン原子を有しない(メタ)アクリレートは、典型的には、以下の公知のエステルの1つであることができる:
Figure 2023505565000009
一実施態様では、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物はさらに、
(f)少なくとも1つの反応性フィラー、好ましくはフルオロアルミノシリケートフィラーを含む。
フルオロアルミノシリケートフィラーは、ポリカルボン酸(b)などの酸に対してイオン反応性である。本明細書において使用される場合、「イオン反応性」は、微粉化フルオロアルミノシリケートフィラー(f)とポリカルボン酸(b)を水(a)の存在下で一緒に混合した際に、混合された組成物の粘性増加または固化のいずれかを観察することができることを意味する。本発明の実施態様によれば、フルオロアルミノシリケートフィラーは、約0.02ミクロン~約20ミクロンの範囲の平均粒径を有する微粉化フィラーである。微粉化フルオロアルミノシリケートフィラーの平均粒径は、レーザー光散乱法を用いる慣用の粒径測定装置によって測定することができる。一実施態様では、微粉化フルオロアルミノシリケートフィラーの平均粒径は、約0.10ミクロン~約10ミクロンの範囲にある。一局面によれば、微粉化フルオロアルミノシリケートフィラーはさらに、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、希土類金属、ジルコニウム、亜鉛およびこれらの組み合わせを含有することができる。例示的な希土類金属としては、イッテルビウム、イットリウムまたはこれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。一実施態様では、フィラーとレジンマトリックスとの間の界面結合を高め、機械的性質を改善するために、フルオロアルミノシリケートフィラーの表面は、カップリング剤で処理されるかまたは被覆される。一実施態様では、カップリング剤は、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびビニル基からなる群より選択される少なくとも1つの重合性基を有するシラン化合物である。カップリング剤の有用な例としては、y-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランおよびビニルトリエトキシシランが挙げられるが、それらに限定されない。カップリング剤の別の有用な例は、酸官能基と、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびビニル基からなる群より選択される重合性基とを有する化合物である。有用な例としては、アクリル酸、メタクリル酸およびマレイン酸が挙げられるが、それらに限定されない。
歯科用RMGI組成物(または、キットが存在する場合、キットのすべての部分)に含まれる成分(f)のすべてのフルオロアルミノシリケートフィラーは、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして10~55重量パーセント、好ましくは15~40重量パーセント、より好ましくは25~35重量パーセントの量で提供される。
一実施態様では、少なくとも1つのポリカルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、2-クロロアクリル酸、3-クロロアクリル酸、アコニット酸、メサコン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、グルタコン酸およびシトラコン酸のモノマーの少なくとも1つのコポリマーまたはホモポリマーである。
そのようなポリカルボン酸は、重合性およびエチレン性不飽和二重結合を含まない。さらには、そのようなポリカルボン酸は、10000~130000g/molの重量平均分子量を有する。重量平均分子量が10000g/mol未満である場合、硬化体の強度は容易に減少し、歯への接着強度は減少傾向にある。重量平均分子量が130000g/molを超える場合、加工性は減少傾向にある。
歯科用RMGI組成物(または、キットが存在する場合、キットのすべての部分)に含まれる成分(b)のすべてのポリカルボン酸は、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして2~20重量パーセント、好ましくは2~12重量パーセント、より好ましくは3~7重量パーセントの量で提供される。
一実施態様では、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物はさらに、
(g)少なくとも1つの非反応性フィラー、好ましくはガラスフレークおよび/または不活性シリカ粒子を含む。
酸性部分に対してイオン反応性ではないフィラーの例としては、無機塩、フッ化物、ガラスフレーク、アルミノケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、石英、シリカ、ジルコニア、ジルコニア-シリカまたはポリマーフィラーが挙げられるが、それらに限定されない。
具体例は、フッ化ストロンチウム、フッ化イッテルビウム、フッ化イットリウム、硫酸バリウム、タングステン酸バリウム、酸化ジルコニウム、石英、不活性シリカ粒子およびポリマーフィラーからなる群より選択することができる。好適なシリカ粒子フィラーとしては、フュームドシリカ、コロイダルシリカおよび/または沈降シリカが挙げられる。シリカ粒子フィラーの例としては、Degussa(Ridgefield Park, N.J.)によって販売されているOX-50、OX-130およびOX-200シリカなどのAerosil(登録商標)シリーズ、ならびにCabot Corp(Tuscola, Ill.)によって販売されているCab-O-Sil(登録商標)MSおよびCab-O-Sil(登録商標)TS-530シリカが挙げられる。
歯科用RMGI組成物(または、キットが存在する場合、キットのすべての部分)に含まれる成分(g)のすべての非反応性フィラーは、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして10~50重量パーセント、好ましくは12~35重量パーセント、より好ましくは15~25重量パーセントの量で提供される。
一実施態様では、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物はさらに、
(h)光開始剤系、酸化還元開始剤系またはこれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つの重合開始剤系を含む。
一実施態様では、組成物に光開始剤が組み込まれる。光開始剤は、光源に曝露されるとフリーラジカルを生成し、組成物の重合または固化を引き起こすことができる、任意の化合物または化合物の組み合わせであることができる。光源は、可視域または紫外域で発光する任意の歯科用硬化光であることができる。光開始剤の例としては、ジケトン化合物;ベンゾイン;ベンゾインエーテルおよびエステル;2,2-ジエトキシアセトフェノン;モノアシルホスフィンオキシド;ビスアシルホスフィンオキシド;ジアリールヨードニウム塩;トリアリールスルホニウム塩、シリルグリオキシレート;およびこれらの任意の混合物が挙げられるが、それらに限定されない。ジケトン化合物の例としては、カンファーキノンおよび1-フェニル-1,2-プロパンジオンが挙げられるが、それらに限定されない。
加えて、共開始剤を光開始剤と一緒に使用して、硬化効率を高めることができる。共開始剤としては、第三級アミンおよびスルフィネート化合物が挙げられる。例示的な共開始剤としては、エチル4-(N,N-ジメチルアミノ)ベンゾエート;4-(N,N-ジメチルアミノ)安息香酸;4-(N,N-ジメチルアミノ)ベンゾニトリル;4-(N,N-ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド;2-(エチルヘキシル)-4-(N,N-ジメチルアミノ)ベンゾエート;N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート;N,N-ジメチルアミノフェネチルアルコール;ベンゼンスルフィン酸ナトリウム;水素化ゲルマニウム(例えば、PhGeH);水素化ケイ素、ホスフィン(例えば、PhP);およびトルエンスルフィン酸ナトリウムが挙げられるが、それらに限定されない。
一実施態様によれば、光開始剤系は、カンファーキノンと第三級アミンの組み合わせを含む。
歯科用RMGI組成物(または、キットが存在する場合、キットのすべての部分)に含まれる成分(h)のすべての重合開始剤系は、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして0.01~10重量パーセント、好ましくは0.2~8重量パーセント、より好ましくは0.5~5重量パーセントの量で提供される。
別の実施態様によれば、歯科用RMGI組成物に酸化還元開始剤系が組み込まれる。酸化還元開始剤系は、通常、少なくとも1つの還元剤および少なくとも1つの酸化剤を含む。還元剤と酸化剤を一緒に混合すると、酸化還元反応が進行し、フリーラジカルを生成し、モノマーの重合を開始して、混合された組成物の硬化または固化がもたらされる。
還元剤としては、芳香族スルフィン酸塩;脂肪族スルフィン酸塩;チオ尿素;置換チオ尿素;Fe(II)塩;Cu(I)塩;Co(II)塩;アスコルビン酸;アスコルビン酸誘導体および塩;バルビツール酸;ならびにバルビツール酸誘導体および塩が挙げられるが、それらに限定されない。
本発明の実施態様によれば、還元剤(1つまたは複数)は、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして0.01~10重量パーセントの量で存在し得る。
酸化剤としては、少なくとも1つのヒドロペルオキシド基が少なくとも1つの第三級炭素に結合したクメンヒドロペルオキシドなどの第三級ヒドロペルオキシド化合物;Cu(II)アセチルアセトネート、Cu(II)ベンゾイルアセトネートまたはCu(II)シクロヘキシルブチレートなどのCu(II)塩;FeCl、Fe(III)ベンゾイルアセトネートまたはFe(III)シクロヘキシルブチレートなどのFe(III)塩;Co(III)塩;過硫酸塩;過マンガン酸塩;およびこれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
本発明の実施態様によれば、酸化剤(1つまたは複数)は、歯科用RMGI組成物の総重量を基準にして0.01~10重量パーセントの量で存在し得る。
光開始剤系および酸化還元開始剤系は、単独でまたは組み合わせで組み込みことができる。
さらに、本発明の目的はまた、そのような歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物を含むキットによって、実現され、
該キットはで、少なくとも第一部分および少なくとも第二部分を含み;
第一部分が、
(c)少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリレート、少なくとも1つのホスホン酸基を有する(メタ)アクリレートおよび少なくとも1つのホスホン酸基を有するアクリルエーテルからなる群より選択される、少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物;ならびに
(d)式(I)を有する少なくとも1つのビスアクリルアミドを含み;
第二部分が、
(a)少なくとも水;
(b)少なくとも1つのポリカルボン酸;および
(d)式(I)を有する少なくとも1つのビスアクリルアミドを含む。
そのような歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物を第一および第二の部分中に含むキットの提供は、最初は、様々な反応性成分の隔離を維持する。本発明の歯科用RMGI組成物の成分の混合により得られる混合物は、詰め物、矯正リテーナー、ブリッジ、スペースメインテナー、歯科用補綴物、義歯、クラウン、ポスト、ジャケット、インレー、アンレー、フェイシング、ベニア、ファセット、インプラント、アバットメント、セメント、接着剤およびスプリントを非限定的に含む、多様な直接的および間接的な歯科用途における使用に適しており;象牙質、エナメル、歯科用合金、ジルコニア、セラミック材または陶材などの歯科用基材への改善された接着強度を提供し、さらに他の所望の性質も保持する。
その好ましい実施態様では、第一部分はさらに、
(f)少なくとも1つの反応性フィラー、好ましくはフルオロアルミノシリケートフィラーを含み;
第二部分はさらに、
(e)式(II)を有する少なくとも1つのアクリルアミド;および
(f)少なくとも1つの非反応性フィラー、好ましくはガラスフレークおよび/または不活性シリカ粒子を含む。
そのさらに好ましい実施態様では、第一および第二の部分は、それぞれペーストである;または、第一部分は粉末であり、第二部分は液体である。
2つのペーストを任意の体積比で混合することができる。一実施態様では、2つのペーストは、約10:1~約1:10の体積比で混合される。一実施態様では、2つのペーストは、1:1の体積比で混合される。
2つの部分は、塗布直前に混合され、修復材に塗布され、自己硬化または自己硬化もしくは光硬化の併用によって患者の口腔内部で固化される必要がある。
一般的に、これは、スパチュラによって手作業で行われるか、または固定スタティックミキサーをダブルカートリッジの吐出口に取り付けるミキシングチップとして利用し、塗布前にキットの2つの部分を自動的に練和することによって行われる。
したがって、本発明は、歯牙構造に対する増強された接着強度の提供および簡略化された塗布手順の課題に対処する。
以下の非限定的な例は、本発明のある実施態様を例証するために、また本発明の理解を深めるために提供されるものであって、本発明の範囲を限定することを意図しておらず、本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲によって定義される。
本発明の実験および比較実験はすべて、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物を利用することによって実行され、この場合、第一および第二の部分はペーストである。
表1、2、5および6に与えられるすべての値は、それぞれの酸化ペーストまたは還元ペーストの重量百分率で与えられる。それぞれの酸化ペーストまたは還元ペーストのすべての成分は合わせて、各個々のペーストの合計の100重量パーセントを提供する。
調製:
還元ペーストの調製について、最初に、SpeedMixer DAC 600-2 VAC-P(Hauschild & Co. KG. E-QC-1936)内での予混合によりPAAを蒸留水に溶解した。表による他のすべての成分は、1ペースト当たり直接50mLのプラスチック容器内に秤量した(PP 30. Hauschild & Co. KG)。酸化ペーストの調製についても、表によるすべての成分を1ペースト当たり直接50mLのプラスチック容器内に秤量した(PP 30. Hauschild & Co. KG)。固体成分を最初に、液体を最後に投入した;ペースト当たりのバッチサイズは15~45gであった。その後、各容器を穴付きの蓋で密閉し、SpeedMixer内に置いた。2500rpmで2分間を2回、1000rpm/100mbarで1分間を1回の混合を行った。混合工程間で、ペーストをスパチュラで簡単に撹拌した。最後に、蓋の穴をスコッチテープで塞ぎ、さらなる使用まで容器を室温で保存する。
評価のために、両ペーストを1:1体積比になるように手作業でダブルバレルシリンジ中に充填し、再びSpeedMixer内に置いた。1000rpmで1分間の混合を3回行って、残留気泡を除いた。ロングミキシングチップ(MixPac)(例えば、RelyX Luting Plus用に使用される)を利用して、合着用セメントの均質な押出を達成した。
剪断接着強度(SBS):
各合着用セメントの象牙質/エナメル上への接着強度を判定するために、摘出したヒトの臼歯を低温硬化マトリックスレジン中に円筒形に包埋し、最後に、320および600グリットの研磨紙を使用して頬側/舌側から平坦面が露出するように湿式研磨した。ステンレス鋼棒(直径2.985mm)をサンドブラストした。超音波洗浄して、乾燥させた。各セメントを鋼棒の表面に塗布し、象牙質/エナメル上に載せ、220gの荷重をかけて37℃/50% R.H.で5分間自己硬化させた。試料(一群当たりn=6)を37℃の水中で24時間保存した。Zwickを用いてクロスヘッド速度1mm/minで剪断接着強度(SBS)を得た。
加工時間(WT):
ビーズ状物体を形成し、金属製の器具を用いてこれを23℃で定期的に探測した。加工時間の終了は、粘性の展着性材料から弾性のゲル状材料への転移点によって規定され;加工時間の始まりは、手練りの開始によって規定された。
凝結時間(ST):
各材料の凝結時間は、ISO 9917-2に準じて測定した。
3点曲げ:
曲げ強度(FS)および曲げ弾性率(E-Mod.)の機械的データは、ISO 9917-2に準じて3点曲げモードで測定した。
不透明度:
各材料の不透明度は、以下の手順を使用して調べた(n=2):薄膜片を金属プレートの1つに載せ、その上に型を置く。製造業者の説明書に従って調製した各材料を型に若干過充填する。型内の材料の上に2番目の薄膜片を載せ、これを2番目の金属プレートで覆う。そのようして、過剰の材料を除く。クランプで型を固定して、組み立て物を直ちに37±2℃および≧95% R.H.に維持したオーブンへ移す。混合開始から60分が経過した後、型から試料を取り出し、試料の外縁を表面処理してバリおよび凹凸を除去する。その後、暗所で60℃の蒸留水中に試料を24時間置いた。最後に、Datacolor 800を使用して各試料の不透明度を測定した。
本発明の実施例
表1:本発明の実施例1~5の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物の各第一部分(酸化ペースト)の成分
Figure 2023505565000010
表2:本発明の実施例1~5の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物の各第二部分(還元ペースト)の成分
Figure 2023505565000011
表3:本発明の実施例1~5の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物の実験データ
Figure 2023505565000012
表4:本発明の実施例1~5の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物の実験結果
Figure 2023505565000013
比較例
表5:比較例6~10の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物の各第一部分(酸化ペースト)の成分
Figure 2023505565000014
表6:比較例6~10の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物の各第二部分(還元ペースト)の成分
Figure 2023505565000015
表7:比較例6~10の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物の実験データ
Figure 2023505565000016
表8:比較例6~10の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物の実験結果
Figure 2023505565000017
本発明の原理は、ある特定の実施態様に関連して説明しており、例証の目的で提供されるが、当業者には本明細書を読むことでその様々な変更が明らかになるものと理解されるべきである。それゆえ、本明細書に開示される発明は、添付の特許請求の範囲内にある限り、そのような変更を包含することを意図するものと理解されるべきである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (15)

  1. 歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物であって、
    (a)水;
    (b)少なくとも1つのポリカルボン酸;
    (c)少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリレート、少なくとも1つのホスホネート基を有する(メタ)アクリレート、少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリルアミド、少なくとも1つのホスホネート基を有する(メタ)アクリルアミド、少なくとも1つのホスフェート基を有するアクリルエーテル、および少なくとも1つのホスホネート基を有するアクリルエーテルからなる群より選択される、少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物;ならびに
    (d)下記式(I):
    Figure 2023505565000018

    [式中、
    =水素、C~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むC~C18アルキレン基、C~C18シクロアルキル基、またはC~C18アリール基;
    =二官能性のC~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む二官能性のC~C18アルキレン基、二官能性のC~C18シクロアルキル基、二官能性のC~C18アリール基、または少なくとも1つ、好ましくは1つもしくは2つのアクリルアミドもしくはアクリレート基で置換されている二官能性のC~C18炭化水素部分;および
    =水素、C~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むC~C18アルキレン基、C~C18シクロアルキル基、またはC~C18アリール基]
    を有する少なくとも1つのビスアクリルアミド
    を含むことを特徴とする、歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  2. 少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物が、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル二水素ホスフェート、ビス[2-(メタ)アクリロイルオキシエチル]水素ホスフェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル水素ホスフェート、6-(メタ)アクリロイルオキシヘキシル二水素ホスフェート、6-(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニル水素ホスフェート、10-(メタ)アクリロイルオキシデシル二水素ホスフェート、1,3-ジ(メタ)アクリロイルプロパン-2-二水素ホスフェート、1,3-ジ(メタ)アクリロイルプロパン-2-フェニル水素ホスフェート、ジペンタエリトロールペンタアクリロイル二水素ホスフェート、エチル2-[5-二水素ホスホリル-5.2-ジオキサペンチル]アクリレート、およびビス[5-{2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニル}ヘプチル]水素ホスフェートからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  3. 少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物が、10-メタクリロイルオキシデシル二水素ホスフェート、ジペンタエリトロールペンタアクリロイル二水素ホスフェート、およびエチル2-[5-二水素ホスホリル-5.2-ジオキサペンチル]アクリレートからなる群より選択されることを特徴とする、請求項2に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  4. 歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物が、アスコルビン酸およびその塩を実質的に不含、好ましくは完全に不含であり;ここで、「実質的に不含」という表現が、本発明の文脈において、歯科用(RMGI)組成物の総重量を基準にして5重量パーセント未満、好ましくは2.5重量パーセント未満、より好ましくは1重量パーセント未満の濃度を意味することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  5. 歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物が、少なくとも1つのリン原子を有しない(メタ)アクリレートを実質的に不含、好ましくは完全に不含であり;ここで、「実質的に不含」という表現が、本発明の文脈において、歯科用(RMGI)組成物の総重量を基準にして5重量パーセント未満、好ましくは2.5重量パーセント未満、より好ましくは1重量パーセント未満の濃度を意味することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  6. (e)下記式(II):
    Figure 2023505565000019

    [式中、
    =水素、C~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むC~C18アルキレン基、C~C18シクロアルキル基、またはC~C18アリール基;
    =水素、C~C18アルキル基、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むC~C18アルキレン基、C~C18シクロアルキル基、またはC~C18アリール基;ここで
    およびRについての「アルキル基」という用語は、本明細書において、各長さの直鎖または分岐の飽和炭化水素鎖のことを指し、これは、アルキレン、アルコキシ、ニトリル、アリール、シクロアルキルおよびヒドロキシルなどの1つまたは複数の置換基でさらに置換されていてもよい]を有する少なくとも1つのアクリルアミドをさらに含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  7. 少なくとも1つのアクリルアミドが、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)-メタクリルアミド、N-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-アクリルアミド、N-メタクリロイル-1-アミノサリチル酸、N-アクリロイルアスパラギン酸、およびN-メタクリロイルグリシンからなる群より選択されることを特徴とする、請求項6に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  8. 少なくとも1つのビスアクリルアミドが、N,N’-ジメチル-1,3-ビス(アクリルアミド)-プロパン、N,N’-ジメチル-1,3-ビス(アクリルアミド)-ヘキサン、N,N’-ジエチル-1,3-ビス(アクリルアミド)-プロパン、およびN,N’-ビスアクリロイル-N,N’-ビスアリル-1,4-ブタ-2-エン-ジアミンからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  9. (f)少なくとも1つの反応性フィラー、好ましくはフルオロアルミノシリケートフィラーをさらに含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  10. 少なくとも1つのポリカルボン酸が、アクリル酸、メタクリル酸、2-クロロアクリル酸、3-クロロアクリル酸、アコニット酸、メサコン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、グルタコン酸およびシトラコン酸のモノマーの少なくとも1つのコポリマーまたはホモポリマーであることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  11. (g)少なくとも1つの非反応性フィラー、好ましくはガラスフレークおよび/または不活性シリカ粒子をさらに含むことを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  12. (h)光開始剤系、酸化還元開始剤系またはこれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つの重合開始剤系をさらに含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物を含むキットであって、少なくとも第一部分および少なくとも第二部分を含み;
    第一部分が、
    (c)少なくとも1つのホスフェート基を有する(メタ)アクリレート、少なくとも1つのホスホン酸基を有する(メタ)アクリレートおよび少なくとも1つのホスホン酸基を有するアクリルエーテルからなる群より選択される、少なくとも1つのリン原子を有する少なくとも1つの化合物;ならびに
    (d)請求項1の式(I)を有する少なくとも1つのビスアクリルアミドを含み;
    第二部分が、
    (a)少なくとも水;
    (b)少なくとも1つのポリカルボン酸;および
    (c)請求項1の式(I)を有する少なくとも1つのビスアクリルアミドを含むことを特徴とする、キット。
  14. 第一部分がさらに、
    (f)少なくとも1つの反応性フィラー、好ましくはフルオロアルミノシリケートフィラーを含み;
    第二部分がさらに、
    (e)請求項6の式(II)を有する少なくとも1つのアクリルアミド;および
    (f)少なくとも1つの非反応性フィラー、好ましくはガラスフレークおよび/または不活性シリカ粒子を含むことを特徴とする、請求項13に記載のキット。
  15. 第一および第二の部分がそれぞれペーストである;または、第一部分が粉末であり、第二部分が液体であることを特徴とする、請求項13または14に記載のキット。
JP2022535495A 2019-12-12 2020-12-10 歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物および前記組成物を含むキット Pending JP2023505565A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962947152P 2019-12-12 2019-12-12
US62/947,152 2019-12-12
PCT/EP2020/085489 WO2021116275A1 (en) 2019-12-12 2020-12-10 Dental resin modified glass-ionomer composition and kit comprising said composition

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023505565A true JP2023505565A (ja) 2023-02-09

Family

ID=69156318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022535495A Pending JP2023505565A (ja) 2019-12-12 2020-12-10 歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物および前記組成物を含むキット

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20230026650A1 (ja)
EP (2) EP3834805A1 (ja)
JP (1) JP2023505565A (ja)
CN (1) CN114929180A (ja)
AU (1) AU2020402567A1 (ja)
CA (1) CA3163947A1 (ja)
WO (1) WO2021116275A1 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU618772B2 (en) 1987-12-30 1992-01-09 Minnesota Mining And Manufacturing Company Photocurable ionomer cement systems
AU2773789A (en) 1988-01-15 1989-07-20 Kerr Manufacturing Company Dual curing glass ionomer dental cement
JPH0627047B2 (ja) 1988-12-16 1994-04-13 而至歯科工業株式会社 歯科用グラスアイオノマーセメント組成物
US5154762A (en) 1991-05-31 1992-10-13 Minnesota Mining And Manufacturing Company Universal water-based medical and dental cement
JPH11228327A (ja) 1998-02-18 1999-08-24 Gc Corp 歯科用ペースト系グラスアイオノマーセメント組成物
CN104185468B (zh) * 2012-03-30 2016-10-12 可乐丽则武齿科株式会社 单组分的牙科用粘合剂
US9408781B2 (en) * 2013-02-11 2016-08-09 Kerr Corporation Dental resin modified glass-ionomer composition
EP3231411B1 (en) * 2016-04-15 2021-11-10 DENTSPLY DETREY GmbH Aqueous dental glass ionomer composition
US11135138B2 (en) * 2017-02-13 2021-10-05 3M Innovative Properties Company Self-adhesive dental resin composition and use thereof

Also Published As

Publication number Publication date
AU2020402567A1 (en) 2022-06-16
EP4072503A1 (en) 2022-10-19
US20230026650A1 (en) 2023-01-26
CA3163947A1 (en) 2021-06-17
WO2021116275A1 (en) 2021-06-17
EP3834805A1 (en) 2021-06-16
CN114929180A (zh) 2022-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5020087B2 (ja) 歯科用コンポジットレジンセメント、歯科用プライマー、およびそれらを含む歯科用接着剤キット
US9408781B2 (en) Dental resin modified glass-ionomer composition
JP4828796B2 (ja) イオン塩を含有する医用組成物
US8183306B2 (en) Two-paste type dental self-adhesive resin cement
JP5952194B2 (ja) 歯科用自動混合方法、装置、及び組成物
JP5670022B2 (ja) 表面修飾充填剤を含有する歯科組成物
JP5833568B2 (ja) 仮着用セメントのための歯科用自動混合方法、用具、及び組成物
JP3497508B2 (ja) フッ素イオン徐放性プレフォームドグラスアイオノマーフィラーおよびこれを含有する歯科用組成物
JP2005514490A (ja) 重合可能な還元剤を含有する組成物、キット、および方法
JP5898218B2 (ja) 歯科用組成物
JPH0228204A (ja) 硬化性樹脂組成物
EP2156817A1 (en) Reaction-setting adhesive composition, and adhesive material kit for dental applications
JP4822314B2 (ja) pH調整接着剤組成物
US20050054749A1 (en) Dental adhesive composition
JPH0331684B2 (ja)
JP5110982B2 (ja) 歯科補綴物用2液型プライマー
JP2023505565A (ja) 歯科用レジン添加型グラスアイオノマー組成物および前記組成物を含むキット
JP6945819B2 (ja) 歯科用組成物
JPS59142268A (ja) 接着剤
WO2023228049A1 (en) Dental compositions and methods of making and using same
JP2011084522A (ja) 歯科用硬化性組成物
JP2003342112A (ja) 歯科用一液型接着剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230907