JPWO2015030127A1 - 回折光学素子、投影装置及び計測装置 - Google Patents

回折光学素子、投影装置及び計測装置 Download PDF

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Abstract

出射する光のパターンの設計自由度を制限することなく、0次回折光が含まれる場合であっても検出面内での光量が一様な光のパターンを出射したり、光量分布が均一な全面照射となるような光のパターンを出射できるようにする。本発明による回折光学素子は、回折作用により入射光の発散角度を変換する機能である発散角度変換機能と、回折作用により入射する光束を複数の光束に分岐させる機能である光束分岐機能とを組み合わせて、発散光の入射光を前記入射光の発散角度とは異なる発散角度を有する複数の回折光に分岐して出射する。

Description

本発明は、回折光学素子、投影装置及び計測装置に関する。
所定の光を計測対象に照射し、その計測対象によって散乱された光を検出することにより、3次元計測を行う装置がある。このような3次元計測装置として特定の光のパターンを計測対象に照射して計測対象の形状等の計測を行う計測装置(特許文献1)やタイムオブフライト法を用いた計測装置が知られている。前者の方法では、特定の光のパターンの変化を計測することで複数箇所における当該計測装置と計測対象の距離を計測する。また、タイムオブフライト法では、照明光を被写体に照射した後、被写体から反射される光が受光部において受光されるまでの光飛行時間(Time Of Flight)を測定することで距離情報を得る。
これらの方法において計測対象に特定の光のパターンや照明光を照射する際、回折光学素子を用いて所定の光のパターンを生成して、生成された光のパターンを照射する構成とすることができる。この場合、生成された光のパターンは、複数の回折光による所定の光量以上の光スポットの集まりとして定義される。光スポットの位置や光強度を制御することにより特定の光のパターンを形成でき、また、各光スポットが重なりをもつようにすれば照明光にもなる。
検出感度の高い検出を行おうとする場合、生成された光のパターンは、検出面内での光量が一様であることが好ましい。
ところが、回折光学素子に平行光を入射する場合、0次回折光が光量の大きい光として出射される場合がある。そのような場合には、0次回折光に対して相対的に弱い他の回折光による光スポットを認識できなくなる問題や、ゲインを高めに調節した場合においても、0次回折光による光スポットの周囲ににじみ等が発生し、周囲の他の回折光による光スポットを認識できなくなる問題が生じる。このような0次回折光の発生を抑制するための構成として、例えば特許文献2に開示されているような、複数の回折光学素子を積層する構成が知られている。
また、本発明に関連する技術として、特許文献3および特許文献4には、拡散機能と回折レンズ機能とを一体化した光学素子の例が記載されている。
日本国特表2009−531655号公報 日本国国際公開第2009/093228号 日本国特許第3694048号公報 日本国米国特許第6075627号明細書
しかし、複数の回折光学素子を積層する構成の場合、積層時の位置合わせの問題や、出射できる光のパターンに制限があり、光のパターンを自由に設定できない問題がある。
ところで、回折光学素子に対して発散光を入射することで0次回折光を発散光として出射させれば、0次回折光の光密度を低減できる。しかし、この場合には、他の回折光も発散光として出射されるため、投影面上で各回折光が重なり合うなど所望の光のパターンを生成できない問題があった。
なお、特許文献3および特許文献4に記載されている光学素子は、均一照明を行うためのものであって、像を拡散(diffusion)させつつ、その拡散させる範囲を広めたり狭めたり、または拡散させる範囲をずらす用途で、拡散機能を有する回折光学素子に、偏向や集光といったレンズ機能を組み合わせているだけである。そこには、光スポットを独立して認識できるような所定の光のパターンを出射させることや、その際に0次回折光の光密度を低減させようといったことは何ら考慮されていないため、特許文献3や特許文献4に記載されている構成では上記問題を解決できない。
さらに、所定の光のパターンを出射する回折光学素子に回折レンズ機能を付加させる場合、入射する発散光の発散角度が大きい場合や、出射する光の出射角度が大きいような場合には、回折光学素子を構成する凹凸の大きさが小さくなり加工が困難になる問題が生じる。そのような場合であっても、加工の困難性を回避しつつ、所定の光のパターンを出射できることが好ましい。なお、特許文献3には、回折レンズの凹凸パターンの幅が小さくなることによる加工の困難性を回避するために、凹凸の段差と幅を2倍にして高次の回折光を使用する方法が記載されているが、特定の光のパターンを出射する場合、設計のやり直しを避けるため、次数の変更を伴わずに加工の困難性を回避できることが好ましい。
また、一般的に出射される光の出射角度が大きくなると、出射される光のうち広角の成分の光量が低下する場合がある。複数の回折光からなる光束に対しても同様のことが言えるが、このような場合に、回折光の強度のみをパラメータとして設計すると十分な設計自由度が得られない場合がある。
そこで、本発明は、出射する光のパターンの設計自由度を制限することなく、検出面内での光量が一様な光のパターンを出射できる回折光学素子、投影装置及び計測装置の提供を目的とする。
さらに、本発明は、入射する発散光の発散角度が大きい場合や、出射する光の出射角度が大きい場合であっても、加工が容易な回折光学素子、投影装置及び計測装置の提供を目的とする。
また、本発明は、光量分布が均一な全面照射が可能な回折光学素子、投影装置及び計測装置の提供を目的とする。
また、所望される光量分布は一様でない場合も考えられる。そこで、本発明は、さらに所定の投影面において任意の光量分布を有する光のパターンを出射できる回折光学素子、投影装置及び計測装置の提供を目的とする。
本発明による回折光学素子は、回折作用により入射光の発散角度を変換する機能である発散角度変換機能と、回折作用により入射する光束を複数の光束に分岐させる機能である光束分岐機能とを組み合わせて、発散光の入射光を前記入射光の発散角度とは異なる発散角度を有する複数の回折光に分岐して出射することを特徴とする。
このように、発散角度変換機能と光束分岐機能とを組み合わせた構成とすることにより、分岐させた回折光をそれぞれ任意の発散角度の光束に変換して出射できることに加えて、0次回折光を発散光として出射できるので、出射する光のパターンの設計自由度を制限することなく投影面上での0次回折光の光量を低減できる。その結果、検出面内での光量が一様な光のパターンを出射できたり、0次回折光が含まれる場合であっても、光量分布が均一な全面照射ができる。また、光束分岐機能において回折光の密度分布や光強度を調整すれば、所定の投影面において任意の光量分布を有する光のパターンを出射できる。
また、本発明の回折光学素子は、入射光に位相分布を付与する凹凸パターンが形成された回折部を有し、前記凹凸パターンは、入射光の発散角度を変換する回折機能を発現する第1の位相と、入射する光束を複数の光束に分岐する回折機能を発現する第2の位相とを重畳して得られる第3の位相の面内分布を凹凸形状に変換したものであってもよい。
このような構成により、片側の面に凹凸パターンを加工するだけで上記効果を得られる。
また、前記第1の位相は、2階調以上の階調で表現されており、位相の中心からある距離以上では中心よりも階調数の少ない階調で表現されており、前記位相の中心からある距離以上で前記凹凸パターンにおける1段の高さが中心付近の1段の高さよりも大きくなっていてもよい。
このような構成により、入射光の発散角度が大きい場合であっても、凹凸形状を加工可能な幅に調整でき、加工ができなくなる問題や加工後の形状が悪い等による不要な迷光の発生を防止できる。
また、前記第1の位相は、所定の距離離れた位置の発光点からの発散光の光を平行光に変換する回折機能を発現する位相であってもよい。
このような構成により、0次回折光の光密度を低減させつつ、特定の光のパターンを投影面上に投影できる。
また、本発明による回折光学素子は、出射される0次光の光軸と垂直な投影面において、投影面を複数の領域に分割した場合に、領域ごとの光量の平均値がある方向に増加または減少していてもよい。また、本発明による回折光学素子は、出射される0次光の光軸と垂直な投影面において、投影面を複数の領域に分割した場合に、領域ごとの回折光の密度または領域ごとの回折光の光強度平均がある方向に増加または減少していてもよい。
このような構成により、装置を傾けて配置する場合であっても、主な投影面上における光のパターンの光量分布を均一にできる。
また、本発明による投影装置は、発散光を出射する光源と、上述のいずれかの回折光学素子とを備え、前記回折光学素子は、前記光源から出射された発散光の入射光を、前記入射光の発散角度とは異なる発散角度を有する複数の回折光に分岐して出射し、前記回折光学素子によって出射された回折光によって所定の投影面上に所定の光のパターンが形成されることを特徴とする。
本発明による計測装置は、所定の光のパターンを計測対象に照射する投影装置と、前記投影装置から出射される光が測定対象物に照射されることによって発生する散乱光を検出する検出部とを備え、前記投影装置は、上述の投影装置であることを特徴とする。
本発明によれば、出射する光のパターンの設計自由度を制限することなく、0次回折光が含まれる場合であっても検出面内での光量が一様な光のパターンを出射したり、光量分布が均一な全面照射となるような光のパターンを出射できる回折光学素子、投影装置及び計測装置を提供できる。また、本発明によれば、所定の投影面において任意の光量分布を有する光のパターンを出射できる回折光学素子、投影装置及び計測装置を提供できる。さらに、本発明によれば、上記に加えて、入射する発散光の発散角度が大きい場合や、出射する光の出射角度が大きい場合であっても、加工が容易な回折光学素子、投影装置及び計測装置を提供できる。
第1の実施形態の計測装置の構成例を示す構成図である。 回折光学素子30により生成される光のパターンの例を示す説明図である。 計測装置10の配置例を示す説明図である。 回折光学素子30が有する機能を模式的に示す説明図である。 回折光学素子30が有する機能を模式的に示す説明図である。 回折光学素子30が有する機能を模式的に示す説明図である。 回折光学素子30が有する機能の他の例を模式的に示す説明図である。 回折光学素子30が有する機能の他の例を模式的に示す説明図である。 回折光学素子30が有する機能の他の例を模式的に示す説明図である。 回折光学素子30の構成例を模式的に示す図である。 回折光学素子30の構成例を模式的に示す図である。 回折部31に形成する凹凸の形状例を示す説明図である。 発散角度変換機能を発現する位相の分布を模式的に示す説明図である。 光束分岐機能を発現する位相の分布を模式的に示す説明図である。 位相分布φに対応する凹凸形状において加工幅を調整する例を示す説明図である。 位相分布φに対応する凹凸形状において加工幅を調整する例を示す説明図である。 2つの重畳する際に各位相の境界を調整する例を示す説明図である。 2つの重畳する際に各位相の境界を調整する例を示す説明図である。 2つの重畳する際に各位相の境界を調整する例を示す説明図である。 2つの重畳する際に各位相の境界を調整する例を示す説明図である。 2つの重畳する際に各位相の境界を調整する例を示す説明図である。 2つの重畳する際に各位相の境界を調整する例を示す説明図である。 第1例における回折光学素子30が生成する投影面上での光のパターンを示す説明図である。 第1例における回折光学素子30の光束分岐機能が発現する位相の分布を模式的に示す説明図である。 第1例における回折光学素子30から出射される各回折光12により形成される投影面上での光スポットの数の分布を示す説明図である。 第1例における回折光学素子30から出射される各回折光12により形成される投影面上での光スポットの数の分布を示す説明図である。 第1例における回折光学素子30から出射される各回折光12による投影面上の光強度分布を示す説明図である。 第1例における回折光学素子30から出射される各回折光12による投影面上の光強度分布を示す説明図である。 第3例における回折光学素子30から出射される各回折光により形成されるS2面上での光スポットの分布であり、S2面の法線方向から観察される光スポットの分布を示す説明図である。 第3例における回折光学素子30から出射される各回折光12により形成されるS1面上での光スポットの分布を示す説明図である。 第3例における回折光学素子30から出射される各回折光12によるS1面上の光強度分布を示す説明図である。 第3例における回折光学素子30から出射される各回折光12によるS1面上の光強度分布を示す説明図である。 第3例における回折光学素子30から出射される各回折光12によるS2面上の光強度分布を示す説明図である。 第3例における回折光学素子30から出射される各回折光12によるS2面上の光強度分布を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態1.
図1は、本発明の第1の実施形態の計測装置の構成例を示す構成図である。本実施の形態における計測装置10は、図1に示すように、光源20及び回折光学素子30を含む投影装置60と、検出素子50とを備えている。投影装置60は、予め定められている投影面上に所定の光のパターンを形成する回折光12を出射する。また、検出素子50は、回折光12が照射されている測定対象物40a及び40bからの散乱光を検出する。
回折光学素子30は、光源20から出射された入射光11を入射させることにより、回折光12を発生させる。回折光学素子30は回折作用を有する部位を有しており、その部位に対して発散光である入射光11が入射される。入射光11は回折光学素子30の回折作用によって発散角度が変化させられ、また、回折光学素子30の回折作用によって光線が分岐されることで、複数の回折光12となって出射される。回折光学素子30から出射される回折光12は、例えば各々が光スポットとなって所定の投影面上に所定の光のパターンを形成する。なお、回折光学素子30から出射される回折光12には、所定の光のパターンを形成すべく出射される±1次以上の回折光の他に、0次回折光が含まれる場合がある。しかし、後述するように、本実施形態の回折光学素子30から出射される0次回折光の投影面上での光量は±1次以上の回折光の光量に比べて十分小さいものとできるため、0次回折光による投影面上での光量分布への影響は無視できるものとする。なお、0次回折光による投影面上での光量分布への影響を無視せずに、0次回折光の光量も加算した上で所望の光のパターンを設計することも可能である。
回折光12による所定の光のパターンが測定対象物40a及び40bに照射した後、それら測定対象物40a及び40bから反射される反射光13が検出素子50に検出される。このとき検出素子50により検出された情報を基に、測定対象物40a及び40bの3次元形状等の情報を取得できる。検出素子50は、例えば撮像素子であってもよい。その場合、撮像素子が反射光13による画像を撮像することにより、測定対象物40a及び40bの3次元形状等の情報を取得できる。
例えば、光源20から出射される光に所定の変調を施しておき、施した所定の変調の位相と、検出素子50により検出される測定対象物40a及び40bによって反射された散乱光である反射光13の位相との間の時間的なずれを計測することにより、測定対象物40a及び40bの距離や3次元形状等の情報を取得できる。例えば、光源20から出射される光の強度を正弦波または矩形波などで変調してもよい。
なお、3次元計測を行うためには、光スポットの数は100以上が好ましい。回折光学素子30から出射される回折光12からなる光束群を1つの光束とみた場合に、その光束の光軸121から測定した角度を出射角度βとすると、X軸方向またはY軸方向のいずれかの方向において、出射角度βは7.5°以上が好ましく、15°以上がより好ましく、30°以上がさらに好ましい。これにより、広い範囲での計測が可能になる。また、光源20として、レーザ光源やLED光源などの各種光源を用いることができる。
図1に示す例では、測定対象物40bが、投影装置60の投影範囲を画する投影面の役割を果たしている。投影範囲は、検出素子50で見えている画角の範囲すなわち検出範囲に対して±50%以内が好ましく、±10%以内がより好ましく、投影範囲と検出範囲が略一致することがさらに好ましい。
また、図2は、回折光学素子30により生成される光のパターンを模式的に示す説明図である。なお、図2には、入射光11の主光線と、投影面上において認識される光スポット14の分布が示されている。投影面を複数の領域Rijに分割した場合、各領域Rijに照射される回折光12による光スポット14の分布密度は全領域の平均値に対して±50%以内が好ましく、±25以内%がより好ましい。これにより、投影面内で光スポット14の分布を均一にでき、各領域Rijにおいてバラツキの少ない計測を行うことができる。
また、図3は、計測装置10の配置例を示す説明図である。計測装置10は、測定対象物に対して正面の位置に配置されない場合もある。例えば、図3に示すように、測定対象物の上方に計測装置10が配置されることも考えられる。このような図3における面S2上での計測が主となる場合、面S2上に投影される光のパターンにおいて、光スポット14の分布密度や光強度を一様に分布させる方が好ましい場合がある。そのような場合、計測装置10の正面となる面S1上に投影される光のパターンにおける光スポット14の分布密度や光強度に対して、傾斜をかける、すなわちある方向に向かって分布密度や光強度が増加するまたは減少するようにしてもよい。より具体的には、計測装置10の傾き角すなわち計測装置10から出射される光束の光軸121と、投影が主にされる投影面S2の法線41とのなす角度をαとすると、傾き角αが0となる投影面S1を仮定し、その投影面S1を複数の領域に分割した場合に、各領域における光の強度の平均値がある方向に増加または減少するように、光スポット14を形成する回折光の分布密度や光強度を調整してもよい。
例えば、光のパターンにおける光スポット14の分布密度や光強度に用いる傾斜の一例として、関数で近似できるような傾斜を用いることができ、例えば1次関数や2次関数の傾斜としてもよい。
一例として、図3に示すように、計測装置の傾き角α、回折光学素子30から出射される光束の出射角度βに対して、回折光学素子30から出射される光束の光軸121から任意の角度ξにおける面S2までの距離をL1、面S1までの距離を(L1+L2)とすると、以下の式(1)が成り立つ。
L1/(L1+L2)=(1−tanαtanβ)/(1+tanαtanξ)・・・式(1)
光のパターンにおける光スポット14の分布密度や光強度は距離の2乗に反比例するので、このような場合、面S1上における光スポット14の分布密度や光強度が、1/{(1−tanαtanβ)/(1+tanαtanξ)}に比例するように調整するのが好ましい。また、面S2が傾いていることによる照射面積の補正を行い、面S1上における光スポット14の分布密度や光強度が、1/{cos(ξ−α)×(1−tanαtanβ)/(1+tanαtanξ)}に比例するように調整してもよい。
また、ある方向に向かって光スポットの分布密度や光強度が増加(または減少)するのものとして、中心からある方向に向かって増加(または減少)し、その反対方向に向かっても増加(または減少)するように調整してもよい。
例えば、測定対象物が中心から水平方向に離れるにしたがって中心の配置よりも後方に配置される凸面の形状を有する測定対象物の場合、後方に配置される測定対象物への光の照射密度は照射光の広がりにより下がってしまう。このような照射密度の低下を補正するために、光軸に対して垂直な面に投影した場合の光量分布が(光軸に一致する)中心から水平方向に離れるに従って増加するように調整してもよい。このとき、垂直方向の光量分布は一定にできる。
また、例えば、測定対象物が中心から水平方向に離れるにしたがって中心の配置よりも前方に配置される凹面の形状を有する測定対象物の場合、前方に配置される測定対象物への光の照射密度は照射光の広がりが狭まることにより上がってしまう。このような照射密度の上昇を補正するために、光軸に対して垂直な面に投影した場合の光量分布が(光軸に一致する)中心から水平方向に離れるに従って減少するように調整してもよい。このとき、垂直方向の光量分布は一定にできる。
これに限らず、測定対象物の配置に対してその測定対象物に照射される光量変動が小さくなるように、照射面を設定しその面に対して光量分布が均一になるよう調整してもよい。
次に、回折光学素子30の機能を説明する。回折光学素子30は、入射光を所定の方向に出射される複数の回折光に分岐させる光束分岐機能と、出射光を入射光とは異なる発散角度を有する光束に変換する発散角度変換機能の少なくとも2つの機能を有している。
図4Aは、回折光学素子30が有する2つの機能を組み合わせてなる機能の例を模式的に示す説明図である。なお、図4Aに示す機能は、図4Bに示す発散角度変換機能と、図4Cに示す光束分岐機能とを組み合わせたものである。図4Bは回折光学素子30が有する機能のうちの発散角度変換機能の例を示す模式図であり、図4Cは回折光学素子30が有する機能のうちの光束分岐機能の例を示す模式図である。
図4Bには、発散角度変換機能の例として、発散光である入射光11bが入射されると、入射光11bの発散角度を変換し回折光12bとして出射する例が示されている。また、図4Cには、光束分岐機能の例として、平行光で入射した入射光11cを、複数の回折光12cに分岐して出射する例が示されている。図4Bに示す発散角度変換機能と図4Cに示す光束分岐機能とを合わせれば、図4Aに示す機能となる。
図4Aに示す回折光学素子30は、発散光の入射光11aを複数の回折光12aに分岐するとともに、複数の回折光12aを各々入射光11aとは異なる発散角度を有する光束に変換して出射する。なお、図4Aには、発散光である入射光11aに対して、複数の回折光12aがそれぞれ平行光となる例が示されている。このように、各回折光12aを平行光として出射することで、投影面上で光スポットを独立して認識できるような光のパターンを出射できる。なお、出射される各回折光は、平行光に限らず、投影面上で光スポットを独立して認識できる光量分布となれば発散光であってもよい。ここで、「光スポットとして独立して認識できる」とは、光スポット間の重なりが小さい状態であり、2つの光スポットの半径の和が2つの光スポットの中心間の距離もよりも小さい状態のことである。ここで、「光スポットの半径」とは光スポットの中心と光スポットの中心強度の1/eの強度となる位置の間の長さのことである。投影面上には所望の光スポット以外に不要な回折光による迷光が生じる場合があるが、迷光は一般的に強度が弱いため目視によってその明暗により所望のスポット光と迷光を分けてもよい。また、各スポットの強度分布を取り、あるしきい値を設けて、そのしきい値より強度の小さい光を迷光としてもよい。
ところで、図4Bに示す発散角度変換機能において、0次回折光12dは入射光11と同一の発散角度を有する光束として出射される。すると、0次回折光は投影面上で広がった光束として投影されるため光密度が低下する。したがって、投影面上のある点上の0次回折光は平行光として出射される場合に比べて光強度が低下する。このような効果は図4Aに示す回折光学素子30、すなわち光束分岐機能を足し合わせた後の回折光学素子30においても得られる。したがって、本実施形態の回折光学素子30は、平行光が入射する場合に比べて投影面上の各領域Rijにおける0次回折光の光強度を低減できる。
なお、図4A乃至4Cに示す例は、各回折光12aすなわち±1次以上の回折光を平行光として出射することで、投影面上に光スポットを独立して認識できる光のパターンを形成する例であるが、発散角度変換機能が行う発散角度の変化を調整することで投影範囲全面の照明もできる。なお、発散角度の変化の調整は、光源20と回折光学素子30との距離を変化させることによって行ってもよい。例えば、投影装置60が、光源20と回折光学素子30との距離を変化させられる駆動部を備えていてもよい。
図5Aは、回折光学素子30が有する2つの機能を組み合わせてなる機能の他の例を模式的に示す説明図である。なお、図5Aに示す機能は、図5Bに示す発散角度変換機能と、図5Cに示す光束分岐機能とを組み合わせたものである。図5Bは回折光学素子30が有する機能のうちの発散角度変換機能の例を示す模式図であり、図5Cは回折光学素子30が有する機能のうちの光束分岐機能の例を示す模式図である。
図5Bには、発散角度変換機能の例として、発散光である入射光11bが入射されると、入射光11bの発散角度を変換し回折光12bとして出射する例が示されている。なお、図5Cに示す光束分岐機能は図4Cと同様である。図5Bに示す発散角度変換機能と図5Cに示す光束分岐機能とを合わせれば、図5Aに示す機能となる。
図5Bに示す発散角度変換機能においても、0次回折光12dは入射光11bと同一の発散角度を有する光束として出射される。したがって、投影面上のある点上の0次回折光は平行光として出射される場合に比べて光強度が低下する。このような効果は光束分岐機能を足し合わせた後の回折光学素子30においても得られるため、本例においても、平行光が入射する場合に比べて回折光学素子30によって生じる投影面上の各領域Rijにおける0次回折光の光強度を低減できる。
図5Aに示す回折光学素子30は、図4Aと同様、発散光の入射光11aを複数の回折光12aに分岐するとともに、複数の回折光12aを各々入射光11aとは異なる発散角度を有する光束に変換して出射する。ただし、図5Aに示す例では、複数の回折光12aがそれぞれ発散光となっている。さらに、図5Aに示す例では、発散光となる複数の回折光12aが隣り合う回折光との重なりを有しており、投影面全面を照明できるようになっている。
このとき、図5Aにおいて回折光12aのそれぞれの発散角度は、図5Cにおいて分岐された回折光12cのなかのある回折光の周辺の回折光とのなす角の0.5倍以上が好ましい。これにより、投影面全面を隙間なく照明できる。一方、回折光12aのそれぞれの発散角度が大きすぎると投影範囲外に照明される光量が増え、光の利用効率が落ちる。したがって、分岐される回折光12aすなわち0次以外の回折光12aのそれぞれの発散角度は0.1°以上5°以下が好ましく、0.5°以上2.5°以下がより好ましい。
また、全面照射する場合、各領域Rijにおける回折光12の平均の光強度は全領域の平均値に対して±50%以内が好ましく、±25%がより好ましい。このようにすれば、投影面内で光を均一に照射でき、各領域Rijにおいてバラツキの少ない計測ができる。また、検出素子50が大きい画角のレンズを用いているような場合、レンズのコサイン4乗則によって検出素子50上で光の強度がcosξに従って低下する場合がある。このような場合、各領域Rijにおける回折光12の平均の光強度が検出素子50上で中心にあたる領域の平均値に1/cosξを乗じた値の±50%以内となるようにしてもよく、1/cosξを乗じた値の±25%以内となるようにするのがより好ましい。
また、所望の光のパターンにおいて、本例のように光スポットに重なりをもたせることにより均一照射を行う場合、各回折光の出射方向の分布として、光軸方向から離れるに従って回折光の密度をあげてもよい。これは一般に、同じ強度を有する回折光12を光軸に垂直な投影面に対して投影する場合、出射方向つまり光軸からの角度ξに対してcosξである面積で積算した強度が低下するためである。これは、以下の3つの要因による。第1に、回折光学素子から投影面上の光軸の位置までの距離と、出射方向ξに出射された光束が投影面に至るまでの距離の比がcosξになることにより、光束の密度がその2乗のcosξとなるためである。第2に、出射方向ξに垂直な面と投影面に投影された面の面積比がcosξに比例するためである。第3に、回折光学において、隣り合う次数の回折光同士のなす角がおおよそ均一である回折光を発生させる場合、λを波長、mを回折次数、Pを光束分岐機能の周期のピッチとすると、グレーティング方程式からsinξ=mλ/Pが成り立つことから、回折光における次の次数との角度間隔Δξは、sin(ξ+Δξ)=(m+1)λ/Pから求めることができる。Δξの2次以上の項を無視すると上記の式はsinξ+Δξcosξ=(m+1)λ/Pで近似できるため、元の式との差分を取るとΔξ=λ/P/cosξが成り立つ。したがって、中心付近の回折光の角度間隔Δξ=λ/Pと比較して、角度ξ付近の回折角は1/cosξ倍大きくなっており、その分cosξに比例して密度が下がるためである。
したがって、上記による影響が無視できない場合、回折光12のそれぞれの光強度を投影範囲の周辺部となるに従って大きくなるように設計する必要があるが、回折光12の出射角度が大きくなるような場合、設計の光強度に対して実際の回折光の光強度が低下する場合がある。このような場合、回折光12の密度が投影範囲の周辺で大きくなるように回折光の分岐方法を調整することで投影面の周辺部においてある面積における平均的な光量を大きくできる。この点は、投影面が光軸に対して傾いているような場合においても同様である。
上記のように、発散角度変換機能と光束分岐機能の2つの機能を組み合わせれば、分岐させた回折光をそれぞれ平行光または発散角度の小さな光束に変換して出射できるだけでなく、0次回折光を発散光として出射できるので、各領域における0次回折光の光量を低減できる。しかし、元々の0次回折光の光量が大きすぎると発散光として出射させた場合でも投影面上での光強度が大きくなる場合がある。このため、発生する0次回折光の入射光量に対する比は5%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。また、入射する入射光の発散角度が小さいと投影面上の0次回折光の広がりが小さくなるため、入射する入射光の発散角度は1°以上が好ましく、5°以上がより好ましい。したがって、発散角度変換機能としては1°以上の光束を平行光束にできるのが好ましく、5°以上の光束を平行光束にできるのがより好ましい。
図6A及び6Bは、回折光学素子30の構成例を模式的に示す図である。なお、図6Aは回折光学素子30の構成例を示す模式平面図であり、図6Bは回折光学素子30の構成例を示す模式断面図である。本実施形態の回折光学素子30は、回折作用により所定の光のパターンを出射する回折部31を有する。より具体的には、入射光11に、所定の光のパターンを生成する複数の回折光12に分岐する回折作用を発現する位相分布を付与する回折部31を有する。回折部31は、素子面内全面に配置されていてもよいし、図6Aに示すように周辺部32を有する構成としてもよい。周辺部32を有する構成の場合、周辺部32を透過する入射光11が光のパターン内に迷光として照射されることがあるため、周辺部32は遮光材によって遮光されるか、別の回折部や拡散部などを設けて光を回折または拡散させて投影範囲に強い迷光が照射されないようにするのが好ましい。また、周辺部32を、光を直進透過させる構成とする場合には、入射する光束径に対して回折部31を十分に大きくし、周辺部32に光が照射されないようにするのが好ましい。また、周辺部32を透過する光を遮光する遮光枠を回折光学素子30に取り付けることで迷光が発生しないようにしてもよい。
図6Bに示すように、回折部31には、2段以上の凹凸からなる凹凸パターンが形成されており、この凹凸パターンに含まれる凹凸によって発生する位相分布によって回折作用を発生させる。図6Bには、ガラス基板等の透明な部材33の表面に複数の凸部34または凹部35を形成することにより、全体として2段以上の凹凸からなる凹凸パターンを形成する回折光学素子30の例が示されている。
なお、回折光学素子30は、位相分布を発生できればよく、透明な部材33の表面に凹凸パターンを形成する構造のものに限らず、例えば、凹凸パターンが形成された透明な部材33の上に、この部材33とは屈折率の異なる部材を貼り合わせ、表面を平坦にした構造のものや、更には、透明な部材33において屈折率を変化させる構造のものであってもよい。つまり、ここで、凹凸パターンとは、表面形状が凹凸である構造のみを意味するものに限らず、入射光に位相分布を与えることのできる構造を全て含むことを意味する。
また、ここでの位相とは、光の位相であり光の電場の位相項を示している。光の位相はある点を基準とした光路差ΔLに対して2π/λを乗じたものである。光路差ΔLは2つの異なる屈折率を有する媒質の凹凸や屈折率に分布があるような媒質を通過する場合に生じる。例えば、屈折率差がΔnとなる2つの媒質を組み合わせてなる凹凸があり、座標(x,y)における一方の媒質による凸部の高さがd(x,y)となる場合には座標(x,y)における光路差はΔL(x,y)=Δnd(x,y)によって求められる。また、厚さがdの媒質を透過する場合でその面内に屈折率分布Δn(x,y)を有するような場合には面内の各座標における光路差はΔL(x,y)=Δn(x,y)dによって求められる。また、下記で位相の重畳について説明を行うがコサインやサインの位相項に対して2πを足したものは同一とみなせるため、ある2つの位相を重畳した場合、その値が2πを超えるような場合には2πの剰余を取り、その値が2πΔL/λとなるように光路差を設計できる。
次に、回折光学素子30の回折部31に形成する凹凸の形状に関して、図7Aから図7Cを参照して説明する。図7Aは、回折部31に形成する凹凸の形状例を示す説明図であって、回折部31に形成する凹凸の形状の一部を、8階調のモノクロ画像で示す説明図である。なお、図7Aにおいて、黒色は凸部34を表し、白色は凹部35の底辺すなわち最も低い部位を表し、黒が濃いほど凸部34の段数が多いことを表している。図7Aに示されている凹凸の形状は、図7Bに示す発散角度変換機能を発現する位相と、図7Cに示す光束分岐機能を発現する位相とを重畳して得られた位相分布を凹凸形状に変換したものである。なお、位相分布から凹凸形状への変換は、位相分布によって示される位相の境界と媒質の屈折率とを基に各座標において必要とされる凹凸の高さを求めることにより行えばよい。
図7Bは、重畳したうちの一方の位相である発散角度変換機能を発現する位相の分布を8階調で表現した説明図である。なお、図7Bでは、網掛けの濃さにより位相の大小を表しており、網掛けが濃いほど白の部分との位相差が大きいことを表わしている。図7Bに示すように、発散角度変換機能を発現する位相の分布は、フレネル形状の回折レンズによって発現される位相分布であってもよい。以下、発散角度変換機能を発現する位相の分布を位相分布φと記す。
位相分布φは、レンズ機能により発現される位相分布であって、一般に位相関数で表される。例えば、位相分布φが回転対称の場合、以下の式(2)に示す位相関数で表わされる。
Figure 2015030127
式(2)において、aは位相関数の係数、rは中心からの距離、Aは定数項を表わしている。なお、発生させる位相分布に非点収差などの収差成分を持たせたい場合には、位相分布φは回転対称ではなくなる。その場合、位相分布φは、xy座標内で以下の式(3)に示すようなxとyの多項式による位相関数で表すことができる。式(3)において、bは位相関数の係数、Bは定数項を表わしている。ここで、式(2)に示す位相関数においてr=0の位置や、式(3)の(x,y)=(0,0)の位置を位相の中心と呼び、設計の際に回折光学素子30における入射光の光軸の位置を位相の中心と一致させて設計を行う。
Figure 2015030127
入射および出射方向の単位ベクトルをq、q、入射点における境界の法線ベクトルをε、入射媒質の屈折率をn、出射媒質の屈折率をnとすると、以下の式(4)に示す関係式が成り立つため、式(4)を使って光線の追跡ができる。
Figure 2015030127
したがって、光線追跡法によってフレネル形状の回折レンズを設計し、位相関数を求めれば位相分布φを得られる。なお、式(4)においてmは回折光の回折次数、演算子の「×」はベクトル積を表わしている。また、位相関数から凹凸の形状に変換(量子化)するには、位相関数の2πの剰余の値が、凹凸によって発生する光路差に2π/λを乗じたものとなるようにすればよい。ここで、λは入射する光の波長である。
また、フレネル形状の回折レンズの凸部の間隔であるピッチP(r)は、以下の式(5)によって近似的に計算できる。したがって、フレネル形状の回折レンズをN段の疑似ブレーズ形状とする場合は、位置rにおける加工幅はP(r)/Nによって近似できる。
Figure 2015030127
図7Cは、重畳したうちの他方の位相である光束分岐機能を発現する位相の分布を2値画像で表現した説明図である。図7Cに示すように、光束分岐機能を発現する位相の分布は、分岐用回折光学素子、すなわち光が入射すると複数の主光線をもつ光束を出射する回折光学素子によって発現される位相の分布であればよい。より具体的には、出射した光束が複数の回折光に分岐して所定の投影面上に所望の光のパターンを照射するように設計された分岐用回折光学素子によって発現される位相の分布であればよい。以下、光束分岐機能を発現する位相の分布を位相分布φと記す。
位相分布φは、例えば、所望の光のパターンの出射方向に、ある次数の回折光が出射されるように分岐用回折光学素子を設計することにより得られる。このとき、例えば各回折光の強度を調整すれば、投影面上における光量分布を変えられる。また、各回折光の強度の調整に加えて、または各回折光の強度の調整とは別に、ある出射角度範囲に出射される光の密度を調整することによっても、投影面上における光量分布を変えられる。なお、位相分布φを得る具体的な方法としては、例えば、文献「Bernard Kress,Patrick Meyrueis著,”デジタル回折光学”,丸善,2005年」等に記載されている反復フーリエ変換法を用いた方法が挙げられる。すなわち、投影面上における黒化度分布や光強度分布を定め、そのような黒化度分布や光強度分布が得られるような位相分布を反復フーリエ変換法を用いて計算することによって、位相分布φを得てもよい。本実施形態の回折光学素子30における位相分布φを得る場合、例えば、投影面上に投影させたい光スポット14の位置を黒化度分布や光強度分布に反映しつつ、各方向へと向かう光線の密度や各光線の光強度をパラメータに用いて、反復フーリエ変換を行えばよい。なお、図7Cには位相分布φが2値の位相で表現される例が示されているが、位相分布φが表す位相は3値以上であってもよい。すなわち、位相分布φを凹凸形状に変換した際に、該凹凸の形状は、2段の凹凸に限らず、3段以上の凹凸を含んでいてもよい。上記で示した分岐用回折光学素子の設計方法、すなわち投影面上に投影させたい光スポット14の位置を黒化度分布や光強度分布に反映しつつ、各方向へと向かう光線の密度や各光線の光強度をパラメータに用いて、反復フーリエ変換を行う方法によれば、光のパターンを自由に設定できるので、所定の投影面において任意の光量分布を有する光のパターンを出射できる回折光学素子を容易に得られる。例えば、出射される0次光の光軸と垂直な投影面において領域ごとの光量の平均値がある方向に増加または減少する光のパターンを出射する回折光学素子も容易に得られる。なお、上記の分岐用回折光学素子の設計方法は、本実施形態の回折光学素子30以外にも、光束分岐機能を利用して所定の投影面に所定の光のパターンを照射したい回折光学素子であれば好適に適用可能である。
図7Aに示す回折部31の凹凸の形状は、位相分布φにより表される位相と、位相分布φによって表される位相とを重畳して得られた位相分布を凹凸形状に変換したものである。回折部31の凹凸の形状によって発現される位相分布をφとすると、位相分布φは、φ=φ+φで表される。ただし、位相分布φは、2つの位相を重畳した結果、値が2πを超えた位相については既に説明したように2πの剰余の値をとったものとされる。したがって、回折部31の凹凸の形状は、面内の各点におけるφ+φの2πの剰余が、回折部31の凹凸によって発生する光路差に2π/λ(λは入射する波長)を乗じたものとなるようにすればよい。
ところで、発散角度変換機能により発現される位相の分布である位相分布φは、一般的に素子の中心から遠ざかるに従ってピッチP(r)が小さくなる。特に、入射光の発散角度が大きいような場合には、凹凸形状における加工幅となるP(r)/Nが小さくなりすぎる場合がある。加工幅が小さくなりすぎると、加工ができない場合や、加工ができたとしても加工の形状が悪く不要な迷光の原因にある場合がある。
このような場合の対処法として、P(r)/Nが閾値Dよりも小さくなる場合には、疑似ブレーズの段数Nを減らしてもよい。図8A及び8Bは、位相分布φに対応する凹凸形状である疑似ブレーズの段数Nを周辺部付近で減らすことにより、加工幅を調整する例を示す説明図である。なお、図8Aは加工幅を調整する前の位相分布φに対応する凹凸の形状を模式的に示す断面図であり、図8Bは加工幅を調整した後の位相分布φに対応する凹凸の形状を模式的に示す断面図である。図8Bに示すように、周辺部付近における加工幅としてP(r)/Nを求めた結果、閾値Dよりも小さかった場合には、疑似ブレーズの段数Nを小さくしてもよい。図8Bには、周辺部付近の凹凸形状を、凹部35の底辺部分を最下段とする8段の疑似ブレーズであったものから4段の疑似ブレーズに変更した例が示されている。疑似ブレーズの段数Nを下げるには、具体的には位相分布φにおいて該当する領域の位相を表現する階調数を下げればよい。
閾値Dの値は、例えば2μm以下としてもよい。なお、一般に疑似ブレーズの段数が多いほど回折効率が高くなるため、Dは1μm以下がより好ましく、0.5μm以下がさらに好ましい。このようにして加工幅を調整することにより、重畳後の回折部31の凹凸形状を、加工が可能な形状にできる。
また、上記とは別の加工の問題として、位相分布φにより表される位相と、位相分布φによって表される位相とを重畳した結果、回折部31の位相分布φにおいて加工幅が小さくなる領域が生じる場合がある。このような例を図9Aから図9Cに示す。図9Aは位相分布φにより表される位相の分布を一部切り出して示す模式図であり、図9Bは図9Aと同じ領域において位相分布φにより表される位相の分布を示す模式図である。なお、図9Aから図9Fにおいて網掛け表示が異なる領域は位相が異なることを表している。
図9Cは、図9Aに示す位相と図9Bに示す位相とを重畳させて得られる位相であって回折部31によって発現される位相の分布を示す模式図である。図9Cにおいて矢印が示す領域は、2つの位相を重畳した結果、凹凸の形状が加工可能な幅よりも小さくなってしまった領域の例である。このような領域は、加工形状の劣化を起こす可能性があるため無い方が好ましい。このような領域を減らすために、例えば図9Dから図9Fに示すように、2つの位相を重畳する際に2つの位相の境界を共有させる処理を施してもよい。位相の境界を共有させる方法として、例えば、各位相分布において、位相を、加工可能な多面体形状のメッシュ領域で近似してもよい。具体的には、各位相分布において、位相の境界が、共通に設定したメッシュ領域におけるメッシュ辺に載るように位相の分布を変更すればよい。これにより、2つの位相の境界を共有させられる。図9Dに示す例では、一辺の長さが加工幅の閾値Dである矩形のメッシュ領域を使って図9Aに示した位相を近似している。また、図9Eに示す例では、同じメッシュ領域を使って図9Bに示した位相を近似している。このように、各々の位相分布において位相の境界を一致させた上で2つの位相を重畳すれば、図9Fに示すように、加工幅の小さい領域を無くすことができる。このとき、図9Eに示す位相分布φにより表される位相の境界に合わせてメッシュ領域を先に設定した上で、そのメッシュ領域の位置において、図9Dに示す位相分布φにより表される位相を近似する、というように一方の位相分布の境界に他方の位相分布の境界を調整してもよい。
メッシュ領域におけるメッシュの大きさ、すなわち個々の網目の一辺の大きさが大きいと位相の近似が悪くなり、不要な回折光を発生させるため、メッシュの大きさは1μm以下が好ましい。また、フォトリソグラフィを用いる工程を使って加工を行う場合、フォトリソグラフィに用いるフォトマスク上において2つの位相の境界が共有されたものとしてもよい。すなわち、フォトマスク上に形成するパターン形状をメッシュ領域を使って近似してもよい。
なお、上記説明では、透明な部材33の一方の面に、発散角度変換機能を発現する位相と、光束分岐機能を発現する位相とを重畳して得られる位相分布φを凹凸形状に変換した凹凸パターンを形成する例を示したが、位相を重畳させずに、一方の面に発散角度変換機能を発現する位相の分布を凹凸形状に変換した凹凸パターンを形成し、他方の面に光束分岐機能を発現する位相の分布を凹凸形状に変換した凹凸パターンを形成してもよい。なお、その場合には光束分岐機能の後に発散角度変換機能が発現するように凹凸パターンを配置する。すなわち、入射側に光束分岐機能を発現する位相の分布を凹凸形状に変換した凹凸パターンを形成し、出射側に発散角度変換機能を発現する位相の分布を凹凸形状に変換した凹凸パターンを形成する。
(例1)
第1例は、発散光の入射光に対して、複数の平行光の回折光を出射して投影面上に所定の光のパターンを投影する回折光学素子30の例である。
光線追跡計算によって距離5mmの位置の発光点からの光を平行光とするフレネル形状の回折レンズを計算した結果、式(2)に示した位相関数の係数として以下の表1に示す値を得る。
Figure 2015030127
表1に示す値の係数を有する位相関数で表される位相分布φは、光軸から3mmの位置で31°の入射角度の光束を平行光にし、光軸から1.5mmの位置で16.7°の入射角度の光束を平行光にするものである。本例では、求めた位相関数の係数から、位相分布φにより表される位相を8段の疑似ブレーズの位相とする。すなわち、N=8とする。ただし、8段の疑似ブレーズとした場合に、加工幅とされるP(r)/Nの値が400nm以下となる領域については、加工幅が閾値である400nmを超えるように4段の疑似ブレーズの位相とする。
次に、平行光を入射したときに投影面上での光のパターンが図10に示すパターンとなる回折光を出射する分岐用回折光学素子の位相分布を反復フーリエ変換を用いて計算したところ、図11に示す位相分布を得る。なお、図10には、光軸から水平方向に±40.2°、垂直方向に±32.4°の範囲に投影される20万点の光のスポットから形成される光のパターンが示されている。また、図11には、1mm角の範囲の位相の分布が示されている。なお、画像の解像度の都合で見えにくいが、図11に示す位相分布は2値の位相分布である。図11に示す位相分布を、ピッチ1mmで3mm×6mmの平面内に配置したものを位相分布φとする。
次に、位相分布φによって表される位相と、位相分布φによって表される位相とを重畳して、回折部31により発現される位相分布φを得る。得られた位相分布φを凹凸形状に変換して回折部31の凹凸形状を得る。本例では、1段が230nm、最大段数が8段の凹凸形状を得る。
厚み0.525mmの石英ガラスを洗浄後、フォトリソグラフィとエッチング加工を繰り返し、表面が前述の凹凸形状となるように石英ガラスを加工する。これにより、石英ガラスの表面に1段が230nmで最大8段の凹凸からなる凹凸パターンを形成する。
3mm×6mmの素子の外周部を不透明な枠によって固定し、素子に対して発光点が5mm離れた位置となるように850nmのレーザ光を照射する。素子からの出射光は平行光の回折光群となり、投影面上に投影される光のパターンは図10に示すものとなる。なお、レーザ光源の光束の広がり角のFWHM(full width at half maximum,半値全幅)は水平方向で10°、垂直方向で30°である。
本例の回折光学素子30を、上述した入射の条件で図1の計測装置における回折光学素子30として用いる。
上記の構成で、1000mmの位置に光を投影する場合を考える。0次回折光は発散光として出射されるため、光源から5mmに位置する素子における光束の大きさに対して、1000mmの位置における0次回折光の大きさは(1000/5)となる。したがって、入射光に対して0.5%の0次回折光が発生するとして、投影面における単位面積あたりの光量は素子上における入射光の光量の0.005×(5/1000)=1.25×10−7倍となる。一方、分岐される回折光、すなわち±1次以上の回折光は平行光として出射されるため投影面におけるこれら回折光の大きさは素子における光束の大きさと同程度となる。発生する±1次以上の回折光の全ての光量を足し合わせたものが入射光の70%であるとすると、発生する±1次以上の回折光の各スポットの光量の平均値は入射光の光量の0.7/200000=3.5×10−6であり、0次回折光に対して十分大きな値となっており十分なS/Nを得ることができる。
また、投影面における±45°の投影範囲を21×21の領域に分割した際に、水平方向における光スポットの個数、より具体的には±1次以上の回折光の個数を角度に対してプロットしたものを図12Aに示し、各領域の個数の分布を図12Bに示す。本実施例の回折光学素子は投影面上の光スポットの平均的な個数が一様になるように回折角度の大きい次数の回折光の個数を増やしており、その結果、図12Bに示すように投影面において一様なスポット数が得られている。
(例2)
第2例は、発散光の入射光に対して、入射光の発散角度とは異なる複数の発散光の回折光を出射して投影面を全面照射する回折光学素子30の例である。なお、回折光学素子30自体は第1例と同じものである。
第1例で示した回折光学素子30を、発光点が4.5mm離れた位置となるように850nmのレーザ光を照射する。レーザ光源の光束の広がり角のFWHMは第1例の場合と同じであり、水平方向で10°、垂直方向で30°である。位相分布φを発現する発散角度変換機能によって光軸から3mmの位置に照射される光束は2.3°の発散角度を有する発散光として出射され、位相分布φを発現する光束分岐機能によって主光線が図10に示す光のパターンを形成する各光スポット14の位置に照射される回折光として出射される。その結果、各回折光により照射される光スポット14は広がりを有し、投影面全面に光が照射される。
本例の回折光学素子30を、上述した入射の条件で図1の計測装置における回折光学素子30として用いる。
上記の構成で、1000mmの位置に光を投影する場合を考える。0次回折光は発散光として出射されるため、光源から4.5mmに位置する素子における光束の大きさに対して、1000mmの位置における0次回折光の大きさは(1000/4.5)となる。したがって、入射光に対して0.5%の0次回折光が発生するとして、投影面における単位面積あたりの光量は素子上における入射光の光量の0.005×(4.5/1000)=1.01×10−7倍となる。一方、分岐される回折光、すなわち±1次以上の回折光は水平方向に±40.2°、垂直方向に±32.4°の範囲に投影される。投影面における面積は2.1×10mmであり、入射光の回折光学素子上のFWHM内の光束の面積は1.84mmである。ここで、発生する±1次以上の回折光の全ての光量を足し合わせたものが入射光の70%であるとすると、投影面におけるこれら各回折光の光量の平均値は入射光の光量の0.7×1.84/2.1×10=6.1×10−7であり、0次回折光に対して十分大きな値となっており0次回折光が生じることによる±1次以上の回折光の光量分布への影響は小さい。
また、光線追跡を用いて、投影面における±45°の投影範囲を1001×1001の領域に分割した際に、水平方向における±1次以上の回折光の強度を角度に対して計算したものを図13Aに示し、各領域の強度の分布を図13Bに示す。本実施例の回折光学素子は投影面上の光スポットの平均的な個数が一様になるように回折角度の大きい次数の回折光の個数を増やしており、その結果、図13Bに示すように投影面において一様な強度分布が得られている。
(例3)
第3例は、均一照明したい投影面に対して傾いて設置される計測装置10およびそれに用いられる回折光学素子30の例である。
図3を参照して本例の計測装置10を説明する。本例の計測装置10は45°上方から測定対象物を照射する配置となっている。すなわち、α=45°である。
また、本例の計測装置10が備える回折光学素子30は、光軸から水平方向に±37.8°、垂直方向に±30.4°の範囲に光スポット14を投影する。本例において、水平方向のβ=37.8°であり、垂直方向のβ=30.4°である。そのような条件で、回折光学素子30を、図3のS2面における光の光量分布が均一となる光のパターンを出射するように設計する。S2面の法線方向から観察されるS2面上の光スポット14の分布を図14に示す。図14において光スポット14の存在する範囲が台形となっているが、これは検出素子50の検出範囲をS2面に投影するとS2面が斜めになっていることによりS2面上の検出範囲が台形となるためである。また、このような光スポットをS1面に投影すると光スポットの分布は図15のようになる。光スポットの数は10121点である。
本例の回折光学素子30では、位相分布φとして、第1例および第2例と同じ距離5mmの位置の発光点からの光を平行光にする位相分布を用いる。
一方、位相分布φとして、平行光を入射したときに図3のS1面において光のパターンが図15に示すものとなる光のパターンを出射する分岐用回折光学素子の位相分布を、反復フーリエ変換法によって計算する。なお、得られた位相分布を、ピッチ1mmで3mm×6mmの平面内に配置したものを、位相分布φとする。
次に、位相分布φによって表される位相と、位相分布φによって表される位相とを重畳して、回折部31の位相分布φを得る。そして、得られた位相分布φを凹凸形状に変換して、回折部31の凹凸形状を得る。本例では、1段が230nm、最大段数が8段の凹凸形状を得る。なお、素子の外形は4mm×7mmであり、3mm×6mmの周辺の部分はピッチ1μmの回折格子とし、投影範囲に迷光が照射されないようにする。
厚み0.525mmの石英ガラスを洗浄後、フォトリソグラフィとエッチング加工を繰り返し、表面が前述の凹凸形状となるように石英ガラスを加工する。これにより、石英ガラスの表面に1段が230nmで最大8段の凹凸からなる凹凸パターンを形成する。
このようにして得た回折光学素子30に対して、発光点が4mm離れた位置となるように850nmのレーザ光を照射する。レーザ光源の光束の広がり角のFWHMは、水平方向で30°、垂直方向で10°である。位相分布φを発現する発散角度変換機能によって光軸から3mmの位置に照射される光束は4.9°の発散角度を有する発散光として出射され、位相分布φを発現する光束分岐機能によって主光線がS1面において図15に示す光のパターンを形成する各光スポット14の位置に照射される回折光として出射される。その結果、各回折光により照射される光スポット14は広がりを有し、投影面全面に光が照射される。
上記の構成で、1000mmの位置に光を投影する場合を考える。0次回折光は発散光として出射されるため、光源から4mmに位置する素子における光束の大きさに対して、1000mmの位置における0次回折光の大きさは(1000/4)となる。したがって、入射光に対して0.5%の0次回折光が発生するとして、投影面における単位面積あたりの光量は素子上における入射光の光量の0.005×(4/1000)=8×10−8倍となる。一方、分岐される回折光、すなわち±1次以上の回折光は水平方向に±40.2°、垂直方向に±32.4°の範囲に投影される。投影面における面積は1.8×10mmであり、入射光の回折光学素子上のFWHM内の光束の面積は1.84mmであるので、発生する±1次以上の回折光の全ての光量を足し合わせたものが入射光の70%であるとすると、投影面におけるこれら各回折光の光量の平均値は入射光の光量の0.7×1.84/1.8×10=7.2×10−7であり、0次回折光に対して十分大きな値となっており0次回折光生じることによる±1次以上の回折光の光量分布への影響は小さい。
また、光線追跡を用いて、S1面における2000mm×2000mmの投影範囲を1001×1001の領域に分割した際に、垂直方向における±1次以上の回折光の強度を計算したものを図16Aに示し、各領域の強度の分布を図16Bに示す。図16Bの横軸を角度に換算したものは1/{cos(φ−α)×(1−tanαtanβ)/(1+tanαtanξ)}に比例している。またS2面における2000mm×2000mmの投影範囲を1001×1001の領域に分割した際に、垂直方向における±1次以上の回折光の強度を計算したものを図17Aに示し、各領域の強度の分布を図17Bに示す。本実施例の回折光学素子はS2面上の光スポットの平均的な個数が一様になるように回折角度の大きい次数の回折光の個数を増やしており、その結果、図17Bに示すようにS2面において一様な強度分布が得られている。
本出願を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2013年9月2日出願の日本特許出願(特願2013-181310)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明は、所定の投影範囲に所定の光のパターンを出射したい用途や、全面照射したい用途に好適に適用可能である。特に、入射する光の発散角度が大きい場合に、光の利用効率を落とさずに所定の光のパターンを照射したり、全面照射した場合に好適に適用可能である。
10 計測装置
11、11a、11b、11c 入射光
12、12a、12b、12c、12d 回折光
13 反射光
14 光スポット
20 光源
30 回折光学素子
31 回折部
32 周辺部
40a、40b、測定対象物
50 検出素子
60 投影装置

Claims (9)

  1. 回折作用により入射光の発散角度を変換する機能である発散角度変換機能と、回折作用により入射する光束を複数の光束に分岐させる機能である光束分岐機能とを組み合わせて、発散光の入射光を前記入射光の発散角度とは異なる発散角度を有する複数の回折光に分岐して出射する
    ことを特徴とする回折光学素子。
  2. 入射光に位相分布を付与する凹凸パターンが形成された回折部を有し、
    前記凹凸パターンは、入射光の発散角度を変換する回折機能を発現する第1の位相と、入射する光束を複数の光束に分岐する回折機能を発現する第2の位相とを重畳して得られる第3の位相の面内分布を凹凸形状に変換したものである
    請求項1に記載の回折光学素子。
  3. 前記第1の位相は、2階調以上の階調で表現されており、位相の中心からある距離以上では中心よりも階調数の少ない階調で表現されており、
    前記位相の中心からある距離以上で前記凹凸パターンにおける1段の高さが中心付近の1段の高さよりも大きくなっている
    請求項2に記載の回折光学素子。
  4. 前記第1の位相は、所定の距離離れた位置の発光点からの発散光の光を平行光に変換する回折機能を発現する位相である
    請求項2または請求項3に記載の回折光学素子。
  5. 出射される0次光の光軸と垂直な投影面において、投影面を複数の領域に分割した場合に、領域ごとの光量の平均値がある方向に増加または減少している
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の回折光学素子。
  6. 出射される0次光の光軸と垂直な投影面において、投影面を複数の領域に分割した場合に、領域ごとの回折光の密度または領域ごとの回折光の光強度平均がある方向に増加または減少している
    請求項5に記載の回折光学素子。
  7. 発散光を出射する光源と、
    請求項1から請求項6のうちのいずれかに記載の回折光学素子とを備え、
    前記回折光学素子は、前記光源から出射された発散光の入射光を、前記入射光の発散角度とは異なる発散角度を有する複数の回折光に分岐して出射し、
    前記回折光学素子によって出射された回折光によって所定の投影面上に所定の光のパターンが形成される
    ことを特徴とする投影装置。
  8. 所定の光のパターンを計測対象に照射する投影装置と、
    前記投影装置から出射される光が測定対象物に照射されることによって発生する散乱光を検出する検出部とを備え、
    前記投影装置は、請求項7に記載の投影装置である
    ことを特徴とする計測装置。
  9. 出射される0次光の光軸と垂直な投影面において、投影面を複数の領域に分割した場合に、領域ごとの光量の平均値がある方向に増加または減少している
    ことを特徴とする回折光学素子。
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