JP6186679B2 - 照明光学系、計測装置及びそれに用いられる回折光学素子 - Google Patents

照明光学系、計測装置及びそれに用いられる回折光学素子 Download PDF

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Description

本発明は、照明光学系、計測装置及びそれに用いられる回折光学素子に関する。
所定の光を測定対象物に照射し、所定の光が測定対象物によって散乱された光を検出することにより、3次元計測を行う装置がある。このような3次元計測装置の一つとしてタイムオブフライト法を用いた装置が知られている。タイムオブフライト法は、照明光を被写体に照射した後、被写体から反射される光が受光部において受光されるまでの光飛行時間を測定することで距離情報を得る方法である。タイムオブフライト法で距離検出のS/N比を向上させるには、所定の投影範囲に効率的かつ均一な光の照射が必要となる。
特許文献1には、タイムオブフライト法を用いた計測装置においてインテグレータロッドなどのビーム成形素子を用いることで深さ情報の正確性を向上させる照明光学系が記載されている。また、特許文献2には、拡散板と回折光学素子とアキシコンとを用いて均一な照明を実現する3次元マッピング装置について記載されている。
特開2012−128425号公報 特表2009−531655号公報
しかし、特許文献1に記載されている照明光学系のように、インテグレータロッドを用いる場合、インテグレータロッド内に導入された光線を複数回反射させる必要があり、一般的に照明光学系が大きくなる問題がある。照明光学系が大きいと、3次元計測装置全体も大きくなるため、大きさの制限のある機器に搭載できなくなる、防犯機器など目立つことが好まれない装置に取り付けできなくなるといった問題が生じる。
また、特許文献2に記載されている3次元マッピング装置は、拡散板と回折光学素子とを組み合わせているが、回折光学素子を、拡散板による拡散を減らすため、または拡散板から照射される光の光強度分布を補正するために用いており、回折光学素子によって光の照射範囲を広げようというものではない。
また、特許文献2に記載された方法では、散乱角の大きな拡散板を用いると、スペックルが発生しやすくなる問題がある。
また、所定の投影範囲への光照射技術に関して、例えば、凹レンズを用いて入射される光の照射範囲を広げれば、所定の投影範囲に光を照射できる。しかし、レンズを用いて光の照射範囲を広げる方法では、光源から丸い形状の光ビームが出射される場合、投影範囲の形状によっては、投影範囲の周辺(例えば、投影範囲が矩形であれば、その上下左右の領域)に無駄な照射が行われることになり、光の利用効率が低下する問題がある。また、レンズを用いて光の照射範囲を広げただけでは、入射された光の強度分布がそのまま照射光の強度分布となるので、強度分布を均一するためには光を成形する必要があり、そのためにレンズ系が大きくなる問題がある。
そこで、本発明は、照明光学系を大型化させずに、所定の投影範囲に効率的かつ均一に光を照射できる照明光学系、計測装置及びそれに用いられる回折光学素子の提供を目的とする。
本発明による照明光学系は、平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子を備え、回折光学素子の凹凸パターン層に発散光または回折光学素子と投影面の間に集光位置を有する収束光を入射して、投影面に主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、回折光学素子の凹凸パターン層に入射する発散光または収束光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθ としたとき、θ >φ>0.5Δθを満たし、投影面における中心部分の回折光の数に対する、入射光の光軸に対する角度βにおける回折光の数の比であるC(β)が、少なくとも投影面の一部でC>cosβであるか、または、投影面における中心部分の回折光の強度に対する、角度βにおける回折光の強度の比であるC(β)が、少なくとも投影面の一部でC>cosβであることを特徴とする。
また、本発明による照明光学系は、平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子を備え、回折光学素子の凹凸パターン層に発散光または回折光学素子と投影面の間に集光位置を有する収束光を入射して、主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、回折光学素子の凹凸パターン層に入射する発散光または収束光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθ としたとき、θ >φ>0.5Δθを満たし、入射光の広がり角φが垂直方向および水平方向ともに16°よりも小さいことを特徴とする。
また、照明光学系は、入射光の広がり角φが16°よりも小さくてもよい。
また、本発明による照明光学系は、平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子と、平行光が入射されると、入射された平行光を発散光に変換する拡散素子とを備え、拡散素子は、回折光学素子の光入射側または光出射側に設けられ、回折光学素子に拡散素子が変換した発散光を入射する、または、回折光学素子から出射される2次元の分布を有する回折光群に含まれる各回折光を拡散素子で発散光に変換することにより、投影面に主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、回折光学素子の凹凸パターン層に入射する光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθdとしたとき、θd>φ>0.5Δθを満たし、投影面における中心部分の回折光の数に対する、入射光の光軸に対する角度βにおける回折光の数の比であるC(β)が、少なくとも投影面の一部でC>cosβであるか、または、投影面における中心部分の回折光の強度に対する、角度βにおける回折光の強度の比であるC(β)が、少なくとも投影面の一部でC>cosβあってもよい。
また、本発明による照明光学系は、平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子と、平行光が入射されると、入射された平行光を発散光に変換する拡散素子とを備え、拡散素子は、回折光学素子の光入射側または光出射側に設けられ、回折光学素子に拡散素子が変換した発散光を入射する、または、回折光学素子から出射される2次元の分布を有する回折光群に含まれる各回折光を拡散素子で発散光に変換することにより、主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、回折光学素子の凹凸パターン層に入射される光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθdとしたとき、θd>φ>0.5Δθを満たし、入射光の広がり角φが垂直方向および水平方向ともに16°よりも小さい構成であってもよい。
また、本発明による計測装置は、上述のいずれかの照明光学系であって、所定の広がり角を有する発散光もしくは照明光学系の回折光学素子と測定対象物の間に集光位置を有すし、所定の広がり角を有する収束光を出射する光源、または、光源から出射された光を上記発散光もしくは上記収束光にして出射する素子を含む照明光学系と、照明光学系から出射される発散光の回折光群が、測定対象物に照射されることによって発生する散乱光を検出する検出部とを備えたことを特徴とする。
また、本発明による回折光学素子は、平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子であって、凹凸パターン層は、発散光または当該回折光学素子と投影面の間に集光位置を有する収束光が入射されると、投影面に主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、凹凸パターン層は、入射される発散光または収束光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθ としたとき、θ φ>0.5Δθを満たす発散光の回折光群を発生させ、投影面における中心部分の回折光の数に対する、入射光の光軸に対する角度βにおける回折光の数の比であるC(β)が、少なくとも投影面の一部でC>cosβであるか、または、投影面における中心部分の回折光の強度に対する、角度βにおける回折光の強度の比であるC(β)が、少なくとも投影面の一部でC>cosβであることを特徴とする。
また、本発明による回折光学素子は、平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子であって、凹凸パターン層は、発散光または当該回折光学素子と投影面の間に集光位置を有する収束光が入射されると、主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、凹凸パターン層は、入射される発散光または収束光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、発生させる回折光群の対角の回折角度をθ としたとき、垂直方向および水平方向ともに、θ φ>0.5Δθを満たす発散光の回折光群を発生させ、入射光の広がり角φが垂直方向および水平方向ともに16°よりも小さい構成であってもよい。
本発明によれば、照明光学系を大型化させずに、所定の投影範囲に効率的かつ均一に光を照射できる。
第1の実施形態の計測装置の構成例を示す構成図である。 回折光学素子30の構成例を示す平面模式図である。 回折光学素子30の構成例を示す断面模式図である。 回折光学素子30の光スポットパターンの一例を示す説明図である。 回折光学素子30から出射される回折光群12の例を示す説明図である。 回折光学素子30の光スポットパターンの例およびその光スポットパターンについて投影面内の位置と光スポットの数との関係を示す説明図である。 発散光の光束の出射角度に応じた面積比および強度分布の比を説明するための説明図である。 回折光学素子30の他の例を示す模式図である。 例1の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例2の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例3の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例4の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例5の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例6の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例7の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例8の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例9の計測装置における回折光学素子の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 例10の計測装置における回折光学素子30の光スポットパターンおよび投影範囲内の光量の分布を示す説明図である。 各例のパラメータをまとめて示す説明図である。 例1〜7,9,10の水平方向の放射照度の分布をまとめて示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。図1は、本実施形態の計測装置の構成例を示す構成図である。図1に示す計測装置10は、光源20と、回折光学素子30と、検出素子50とを有している。
回折光学素子30は、光源20から出射された光束11を入射させると、検査光として回折光群12を発生させる。また、検出素子50は、回折光学素子30から出射された回折光群12からなる検査光が、測定対象物40aおよび40bに照射されることによって生じる散乱光13を検出する。なお、検出素子50は、回折光学素子30から出射された回折光群12が照射されている測定対象物40aおよび40bを撮像するための撮像素子であってもよい。
回折光学素子30は、平行光が入射されると複数の回折光を発生させる回折作用を有する部位を含んでいる。図1に示す計測装置では、そのような回折作用を有する部位を含む回折光学素子30に発散光または収束光を入射し、回折光学素子30から回折光群12として発散光の光束群を出射させることによって、所定の照明範囲への均一照明を実現する。
なお、収束光を入射する場合には、回折光学素子30がない場合に収束光の最小ビーム径の位置が回折光学素子30と測定対象物(図1に示す例では、一番手前にある測定対象物40a)の間に位置するようにすればよい。すなわち、測定対象物に投影される時点で光が進行方向に対して広がりを有する収束光を入射すればよい。これにより測定対象物40a及び40bに照射される光は発散光となる。
図1に示す例において、測定対象物40bは、投影範囲を画する投影面の役割を果たしている。投影範囲は、検出素子50で見えている画角の範囲すなわち検出範囲に対して±50%以内が好ましく、±10%以内がより好ましく、略一致した範囲がさらに好ましい。
光源20から出射される光は、所定の変調がなされている。例えば、光源20から出射される光の強度を正弦波または矩形波などで変調してもよい。所定の変調の位相と検出素子50により検出される測定対象物40a及び40bによって反射された散乱光の位相との間の時間的なずれを計測することにより、測定対象物40a及び40bの距離や3次元形状等の情報を取得できる。
回折光学素子30から出射される回折光群12を1つの光束とみた場合、当該光束の出射角度αは15°以上であれば好ましく、30°以上であればより好ましい。これにより広い範囲での計測が可能になる。
次に、本実施形態の回折光学素子30についてより具体的に説明する。図2は、本実施形態の回折光学素子30の構成例を示す平面模式図である。本実施形態の回折光学素子30は、回折作用を有する部位を有するが、その部位には、図2(a)に示されるように、X軸方向にピッチP、Y軸方向にピッチPの基本ユニット31が2次元状に周期的に配列されている。なお、図2(a)は、回折光学素子30の一例を示す平面模式図であり、図2(b)は、回折光学素子30が備える基本ユニット31が有する位相分布の例を示す説明図である。図2(b)では、二値の位相分布を有する基本ユニット31の例が示されている。回折光学素子30は、例えば、図2(b)に示す位相分布を発生させるべく、図2(b)において黒く塗りつぶされた領域を凸部とし、白抜きの領域を凹部とする凹凸パターンを基本ユニット31として、そのような基本ユニット31の凹凸パターンの周期構造を、ガラスや樹脂材料等の光を透過する部材32の表面に形成したものであってもよい。また、光束11を通過させるのではなく、回折光学素子において光束11を反射させて回折光群12を発生させてもよい。
なお、回折光学素子30は、位相分布を発生できればよく、透明な部材の表面に凹凸パターンを形成する構造のものに限らず、例えば、凹凸パターンが形成された透明な部材の上に、この部材とは屈折率の異なる部材を貼り合わせ、表面を平坦にした構造のものや、更には、透明な部材において屈折率を変化させる構造のものであってもよい。つまり、ここで、凹凸パターンとは、表面形状が凹凸である構造のみを意味するものではなく、入射光に位相差を与えることのできる構造を全て含むことを意味する。
なお、回折光学素子30における基本ユニット31の数は整数である必要はなく、回折光学素子30が有する凹凸パターン内に1つ以上の基本ユニットが含まれていればよい。例えば、凹凸パターンを有さない周辺部などの領域と凹凸パターンを有する領域との境界が基本ユニットの境界と一致していなくてもよい。
図3は、回折光学素子30の構成例を示す断面模式図である。図3には、ガラス等からなる透明基板32の表面に凸部33を形成することにより凹凸パターンを有する構造の回折光学素子30が示されている。この回折光学素子30では、透明基板32の表面において、凸部33の形成されていない領域が凹部34となる。以下、便宜上、透明基板32上で凹凸パターンを構成している層を凹凸パターン層35という。
透明基板32は、入射光に対し透明であればよく、ガラス基板の他、樹脂基板、樹脂フィルム等の種々の材料を使用できるが、ガラスや石英等の光学的等方材料は、透過光に複屈折性の影響がなく好ましい。また、透明基板32は、例えば、空気との界面に多層膜による反射防止膜等を形成すれば、フレネル反射による光反射を低減できる。図3では、透明基板32の片面に凹凸パターンが形成されているものを示しているが、回折光学素子30は、透明基板32の両面に凹凸パターンを形成してもよい。
図4は、回折光学素子30の光スポットパターンの一例を示す説明図である。回折光学素子30は、平行光を入射した場合に、発生する回折光群12による光スポットが投影面において2次元的な分布を有するように、回折作用を有する部位が形成されている。換言すると、平行光を入射した場合に回折作用により光が2方向以上の方向に分離して出射されるように、回折作用を有する部位が形成されている。図4において黒い丸印で示した箇所は、回折光学素子30に平行光11’が入射した場合の回折光学素子30から出射される各回折光の光スポット121の位置を表している。本発明では、このような平行光が入射したときの光スポット121の分布を回折光学素子30の光スポットパターンという。
図4において、回折光学素子30に入射する光束(入射光)の光軸方向をZ軸とし、Z軸と交点を持ちZ軸に垂直な軸をX軸及びY軸とし、当該回折光学素子30に平行光11’を入射したときに発生する回折光群12に含まれる各回折光の回折角度すなわち各回折光と回折格子法線とのなす角をθとすると、各θはX軸方向およびY軸方向において所定の角度範囲内に分布している。また、X軸方向において最小となる位置に出射される回折光の回折角度θを最小角度θxmin、X軸方向において最大となる位置に出射される回折光の回折角度θを最大角度θxmax、Y軸方向において最小となる位置に出射される回折光の回折角度θを最小角度θymin、Y軸方向において最大となる位置に出射される回折光の回折角度θを最大角度θymaxとすると、X軸方向における最小角度θxminから最大角度θxmax、Y軸方向における最小角度θyminから最大角度θymaxにより形成される回折光群12の照射範囲は、所望の投影範囲すなわち検出素子50の検出範囲と略一致した範囲となっている。
図4に示す例では、回折光学素子30の光スポットパターンにおいて、Z軸に対しX方向の角度がθxmaxである光スポットを通るY軸に平行な直線を短辺とし、Z軸に対しY方向の角度がθymaxである光スポットを通るX軸と平行な直線を長辺とする矩形領域が、回折光群12の照射範囲である。以下、上記短辺と上記長辺の交点(例えば、図中におけるPd)と回折光学素子を結ぶ直線とZ軸とがなす角度をθdとし、この角度θdを対角方向の回折角度と称する。
ここで、上述の出射角度αを、X軸方向における角度範囲=|θxmax−θxmin|÷2や、Y軸方向における角度範囲=|θymax−θymin|÷2に置き換えてもよい。その場合、これら角度範囲のどちらかが15°以上であれば好ましく、30°以上であればより好ましい。
また、通常、回折光学素子30の断面は、凹凸形状やブレーズ形状等により形成されるが、回折光学素子30の断面が連続的なブレーズ形状以外の形状で形成される場合や、断面がブレーズ形状であっても製造上のバラツキを有している場合には、所望の回折光の他に迷光が発生する場合がある。しかしながら、このような迷光は、設計段階において意図しているものではなく、所望の回折光ではないため、上記角度範囲内に分布している光には含まないものとする。
回折光学素子30は、迷光の光強度が、所望の回折光における光強度の平均に対し、70%以下となるように形成されていることが好ましい。また、回折光学素子30は、入射する光量に対する所望の投影範囲に出射される回折光の光量の和が50%以上となるように形成されていることが好ましい。これにより、高い光利用効率で投影光を形成できる。
次に、本実施形態の回折光学素子30の設計方法を具体的に説明する。図4では、回折光学素子30に平行光11’が入射した場合に出射される回折光群12と、これにより生成される光スポット121群との関係を示した。このとき、各回折光は、以下の式(1)に示すグレーティング方程式において、Z軸方向を基準として、X方向における角度θxo、Y方向における角度θyoに回折される光として示される。
式(1)において、mはX方向の回折次数であり、mはY方向の回折次数であり、λは光束11の波長であり、P、Pは回折光学素子に形成される基本ユニットのX軸方向、Y軸方向におけるピッチであり、θxiはX方向における回折光学素子への入射角度、θyiはY方向における回折光学素子への入射角度である。
平行光を入射した場合、当該回折光学素子30から出射される回折光群12をスクリーンまたは測定対象物等の投影面に照射させると、図4に示すように、照射された領域に複数の光スポット121が生成される。
このような複数の光スポット121を生成できる回折光群12を出射する回折光学素子30は、反復フーリエ変換法等により設計できる。すなわち、所定の位相分布を生じさせる基本ユニット31を周期的に配置した構成とする本実施形態の回折光学素子30においては、遠方における回折光の回折次数の分布を、基本ユニット31におけるフーリエ変換により得ることができる。このことはスカラー回折理論によって次のように説明される。
電磁場はベクトル量であるが、等方的な媒質中ではスカラー量により表わすことができる。ここで、時間t、点Aにおけるスカラー関数u(A、t)は、以下の式(2)で表わされる。なお、式(2)は、入射する光が単色光の場合を示しており、U(A)は点Aにおける複素振幅であり、ωは角周波数である。
また、式(2)に示すスカラー関数は、全空間で以下の式(3)に示す波動方程式を満たす。
式(2)に示すスカラー関数を式(3)に示す波動方程式に代入すると、以下の式(4)に示すヘルムホルツ方程式を得ることができる。
ここで、kは波数であり、k=2π/λである。式(3)に示される波動方程式を解くことにより、空間におけるスカラー関数の分布が計算される。
また、ある位相分布を与える十分に薄い平面スクリーンをΣで示し、Σ上における点をAとし、平面波がΣを透過した場合の点Aにおけるスカラー関数をキルヒホッフの境界条件を用いて、上述の式(4)に示す式から計算すると、r01を点Aと点Aの距離とした場合、以下の式(5)が得られる。
更に、点Aにおける座標を(x、y、0)、点Aにおける座標を(x、y、z)とし、zが|x−x|、|y−y|よりも十分大きな値であるものとすると、r01を展開することにより、以下の式(6)に示されるフラウンホーファー近似式を得ることができる。
式(6)に示すフラウンホーファー近似式は、スクリーンによって与えられる位相分布のフーリエ変換に相当する。特に、スクリーン後における位相分布u(A)がX軸方向にピッチP、Y軸方向にピッチPの周期性を有する場合、u(A)は、上述の式(1)のように、(m、m)次の回折光が発生する。
この際、(m、m)次の回折光の回折効率ηmnは、周期性の基本ユニットが有する位相分布u’(x、y)を用いて、以下の式(7)で表わされる。なお、m、mは整数である。
したがって、基本ユニットの位相分布が得られれば、そのフーリエ変換によって回折光における強度分布の計算ができるため、基本ユニットの位相分布の最適化により、所望の分布の回折光を発生させる回折光学素子が得られる。
このように、本実施の形態における回折光学素子30は、反復フーリエ変換法等の手法を用いて作製できる。より詳細に説明すると、当該回折光学素子30における基本ユニット31の位相分布と当該回折光学素子30により発生する回折光の電場分布はフーリエ変換の関係にあるため、回折光の電場分布の逆フーリエ変換により、基本ユニット31における位相分布を得ることができる。
また、回折光学素子30を作製する際には、回折光の強度分布のみ制限条件となり、位相の条件が含まれないため、基本ユニット31の位相分布は任意なものとなる。反復フーリエ変換法では、所望の回折光の光強度分布の逆フーリエ変換より基本ユニット31の位相分布の情報を抽出し、得られた位相分布を基本ユニット31の位相分布とし、更にフーリエ変換を行う。フーリエ変換の結果と所望の回折光の光強度の分布との差分を評価値として、上記計算を繰り返すことにより、評価値が最小となるような基本ユニット31の位相分布を最適な設計として得られる。
回折光学素子の設計アルゴリズムは、上記以外にも、Bernard Kress,Patrick Meyrueis著、「デジタル回折光学」(丸善)等に記載されているように各種ある。また、フーリエ変換の方法としては、高速フーリエ変換アルゴリズム等を用いることができる。
また、回折光学素子30は、回折作用を有する面を複数有していてもよい。この場合、2つの素子からなるものであってもよいし、1つの素子が回折作用を有する面を複数備えた構成であってもよい。回折作用を有する面が2つ以上ある場合には各々の面によって生じる回折光方向が異なるようにしてもよい。これにより2つの面によって生じる回折光間の干渉を低減できる。
次に、本実施形態の計測装置10における回折光学素子30への入射光の状態について説明する。図5(a)は、平行光である入射光11’が入射した場合の回折光学素子30から出射される回折光群12の例を模式的に示す模式図である。回折光学素子30に平行光11’が入射した場合、回折光学素子30が備える基本ユニット31の周期構造である凹凸パターンの回折作用によって入射光11’は複数の光束に分割され、図5(a)に示すように、複数の回折光122となって出射される(図中の符号122−1、122−2参照)。したがって投影面40cの光量分布は離散的なものとなる。
一方、図5(b)は、発散光である入射光11が入射した場合の回折光学素子30から出射される回折光群12の例を模式的に示す模式図である。回折光学素子30に発散光である入射光11を入射した場合、図5(a)に示した各回折光122を主光線とする発散光の回折光が発生する。なお、図5(b)では本例で発生する発散光の各回折光の主光線123を一点鎖線で示している(図中の符号123−1、123−2参照)。本例で発生する各回折光は、発散することで広がりながら投影面40cに照射される。入射光11の広がり角φと回折光学素子30の光スポットパターンにおける光スポット間隔を調整し、各回折光が互いに重なり合うようにすれば、投影面40cの光量分布は連続的なものとなる。
ここで、連続的な光量分布とは、図5(a)に示されるような離散的な光量分布を有する各回折光122との対比表現として用いており、有限な面積によって積算された光量を計測した場合にその光量分布が連続的であることを示している。例えば、光源としてレーザなどを用いる場合、回折光群12に含まれる各回折光同士が干渉することでスペックルが生じ投影面上で細かい光量の明暗が生じることがある。このように、実際にはスペックルの影響により厳密に連続的とはいえない光量分布となる場合であっても、有限な面積によって積算された光量分布が離散的なものでなければ連続とみなすことができる。光量の積算を行う有限な面積としては、計測装置の水平および垂直方向の解像度に対応する水平および垂直方向の長さを有する長方形の面積とするのが好ましい。
また、本回折光学素子30は、各回折光の光量の積算値に対して投影範囲に入射される光量の積算値の比が0.7よりも大きいことが好ましく、かつ、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比が0.15より大きいことが好ましい。
入射光11の広がり角φは、図5(b)における回折光群12に含まれる隣り合う各回折光の主光線123すなわち平行光11’が入射したときに発生する回折光群12に含まれる隣り合う各回折光122とのなす角をΔθとすると、Δθの0.5倍よりも大きいと好ましく、Δθの0.7倍よりも大きいとより好ましく、Δθよりも大きいとさらに好ましい。これは、Δθに対して入射する光束の広がり角φが小さすぎると、隣り合う回折光との間の光の重なりが不十分になり光量の不均一が生じるためである。なお、本発明における入射光11の広がり角φは、入射光の光量分布がガウス分布として中心の強度に対して強度が1/eとなる光線の広がり角のことをいう。なお、図5(b)では、1つの回折光の主光線123−1とそれと隣り合う他の回折光の主光線123−2とのなす角Δθのみを記しているが、回折光群12内で隣り合う各回折光の主光線123とのなす角Δθが均一でない場合は、角度範囲内に分布している回折光群12内における各Δθの最大値を当該回折光群12におけるΔθの値とみなしてもよい。なお、各Δθの算出対象とする回折光には、角度範囲内に分布しない回折光すなわち製造上のバラツキによって発生する迷光等は含めない。
また、入射光11の広がり角φは回折光学素子30によって生じる対角の回折角度θよりも小さいことが好ましく、16°よりも小さいとさらに好ましく、6.5°よりも小さいとさらに好ましく、5°よりも小さいとさらに好ましく、3.5°よりも小さいとさらに好ましく、1.5°よりも小さいとさらに好ましい。これは、入射光11の広がり角φが大きすぎると、投影範囲に均一性よく光を入射させようとした場合、投影面の境界領域よりも外側に出射される光の光量が増えて効率の低下につながるためである。
また、半導体レーザなどから出射される光束は、ビーム整形素子などを通さない場合、半導体レーザの発光層に垂直な方向と平行な方向とで広がり角が異なる場合がある。これらの広がり角を水平方向の広がり角φ、垂直方向の広がり角φとした場合、半導体レーザからの出射光が、水平方向により大きな広がり角φすなわちφ>φであるとして、水平方向の隣り合う回折光の主光線123とのなす角Δθと、垂直方向の隣り合う回折光の主光線123とのなす角Δθとを、Δθ>Δθとなるように設計してもよい。このような場合にもΔθ>0.5φ、Δθ>0.5φを満たすと好ましく、Δθ>0.7φ、Δθ>0.7φを満たすとより好ましく、Δθ>φ、Δθ>φを満たすとさらに好ましい。
次に、回折光の光量分布について説明する。例えば、回折光の次数の分布が(−i,−j)、(−i+1,−j)、…、(i,−j)、(−i,−j+1)、…(i,j)のように、(2i+1)×(2j+1)点の均一な次数分布を持つ場合、投影面上の回折光の密度分布は光軸から測定した角度βに対してcosβに比例する。これは、隣り合う次数の回折光同士のなす角がおおよそ均一である場合、これらの回折光を平面に投影すると光軸から離れた回折光ほど飛行距離が大きくなり、ピンクッション型の歪を形成するためである。また、そのような回折光を発生させる回折光学素子30に対して発散光を入射して均一な照明を行うと、回折光群12の投影面上の強度分布は光軸から測定した角度βに対してcosβに比例する。
上記の例として、図6に、隣り合う次数の回折光同士のなす角がおおよそ均一である回折光学素子30の光スポットパターンの例およびその光スポットパターンについて投影面内の位置と光スポットの数との関係を示す。なお、図6(a)では、基本ユニット31のX軸方向におけるピッチPが50.7μm、Y軸方向におけるピッチPが47.6μmであり、回折光の次数(m、m)がX方向に−32次〜32次、Y方向に−24次〜24次となる65×49点の回折光を発生させる回折光学素子30に対して波長830nmの平行光11’を入射した場合に、z=2000mmの位置における投影面40c上に発現する光スポットの分布(光スポットパターン)を示している。また、図6(b)は、図4にRijとして示すような、投影面40cを153.8mm×115.4mmの長方形領域を単位とする複数の領域に分割し、光軸から測定した角度βに対して各長方形領域Rijに含まれる光スポット121の数すなわち投影された回折光122の個数を、光軸付近の長方形領域に含まれる光スポット121の数すなわち投影された回折光122で規格化した値を示している。なお、図6(b)では、同時にβ=0°,5°,10°,15°,20°,25°,30°におけるcosβを示している。
図6(a)に示すように、投影面40c上における回折光群12による光スポットの分布にはピンクッション型の歪が生じているのがわかる。また、図6(b)に示すように、回折光の個数の分布すなわち密度分布がcosβの値と略一致していることがわかる。すると、そのような回折光を発生させる回折光学素子30に対して発散光を入射して均一な照明を行うと、回折光群12の投影面上の強度分布も光軸から測定した角度βに対してcosβに比例することになる。
このような強度分布を補正する方法の1つとして、投影面40cにおける中心部分の回折光の数に対する、角度βにおける回折光の数の比であるC(β)を、少なくとも投影面の一部でC(β)>cosβとしてもよい。また、他の方法として、中心部の回折光の強度に対する、角度βにおける回折光の強度の比であるC(β)を、少なくとも投影面の一部でC(β)>cosβとしてもよい。また、これらの方法を組み合わせてもよい。回折光の数や強度は平均値として前述の式を満たすようにしてもよく、このような場合、図4に示すように投影範囲をいくつかの領域Rijに分け、この領域の中の回折光の数や強度の平均値を考えてもよい。
また、検出素子50がレンズなどの光学素子を含んでいる場合、コサイン4乗則によって画角の大きい位置から検出素子50に検出される光量が減少するという問題が生じる。したがって、cosβ<C(β)<1/cosβ、cosβ<C(β)<1/cosβ、をそれぞれ満たすとより好ましい。これにより回折光学素子30に発散光または収束光を入射し、該回折光学素子30によって生じる発散光の光束群である回折光群12を投影面40cに投影した場合の中心部の光量によって規格化された光量分布I(β)が投影面の少なくとも一部でcosβ<I(β)<1/cosβを満たすことができる。
図7は、発散光の光束の出射角度に応じた面積比および強度分布の比を説明するための説明図である。図7に示すように、例えば、当該回折光学素子30から距離zの位置にある平面の投影面40cに向かって出射角度βで発散光の光束Aが出射されたとする。また、同様に、当該回折光学素子30から投影面40cに向かって出射角度0°で発散光の光束Bが出射されたとする。光束A、Bは、ともに広がり角Φを有する光束である。また、光束Aの投影面40cまでの距離はrである。なお、光束A、Bについては、出射角度と広がり角とを規定するだけで、ここでは実際の光束が複数の回折光の光束群であるか1つの回折光であるかは特に問わない。
(1)このとき、投影面40cに照射される光束A、Bの進行方句に垂直な面の面積比(S0/S2)は(z/r)=(cosβ)に比例する。
(2)また、光束Aについて、進行方向に垂直な面と投影面に投影された面の面積比(S2/S1)はcosβに比例する。
(3)また、回折光学素子30が、隣り合う次数の回折光同士のなす角がおおよそ均一である回折光群12を発生させる場合、グレーティング方程式からsinθ=mλ/Pが成り立つことから、回折光群12における次の次数との角度間隔Δθは、sin(θ+Δθ)=(m+1)λ/Pから求めることができる。Δθの2次以上の項を無視すると上記の式はsinθ+Δθcosθ=(m+1)λ/Pで近似できるため、元の式との差分を取るとΔθ=λ/P/cosθが成り立つ。したがって、中心付近の回折光の角度間隔Δθ=λ/Pと比較して、角度β付近の回折角は1/cosβ倍大きくなっており、その分cosβに比例して密度が下がることがわかる。
上記の(1)〜(3)を要因として、等間隔の次数分布を持つ回折光群の個数分布は光軸から測定した角度βに対してcosβに比例することがわかる。したがって、発生させる回折光群12に含まれる回折光の次数分布を、中心付近に照射される回折光群の個数に対する同サイズの他の部分に照射される回折光群の個数の比が、角度βに関わらず1に近づくように調整すれば、全面で均一な照明を行うことができる。
なお、図6に示すように、平行光を入射したときの回折光群の個数分布がcosβに比例する場合、cosβに比例してスポットの個数が変化することから、これを発散光にすることで広げたとしても強度分布はcosβに比例する結果となる。
既に説明したように、入射光11は測定対象物に投影される時点で進行方向に対して広がりを有するものであれば収束光でも同様の機能を与えることができる。例えば、回折光学素子30と投影面40cの間に集光位置を有するような収束光であれば、入射光11とできる。
入射光11を発散光または収束光とする方法として、当該回折光学素子30の入射側にレンズやフレネルレンズなどの回折レンズを配して当該回折光学素子30への入射光11の広がり角φを調整してもよい。また、回折レンズ以外にも、所定の拡散角を有する拡散板を用いてもよい。また、回折光学素子やホログラム素子を用いてもよい。
また、入射光11を発散光または収束光とする方法以外に、回折光学素子30に対して平行光を入射して出射側に拡散板などの光の広がり角を変化させる素子を配置してもよい。また、回折光学素子30に対して発散光または収束光が入射される場合にも、回折光学素子30の出射側にこれらの素子を配置させてもよい。出射側に配置される素子が、回折光学素子30から出射される回折光群12に含まれる各回折光を、所定の広がり角を有する発散光または収束光に変換させることによって、回折光学素子30への入射光を所定の広がり角を有する発散光または収束光を入射させた場合と同様の効果を得られる。
また、図8(a)〜図8(c)に示すように、そのような発散機能または収束機能を有する素子と回折光学素子30を一体化して形成してもよい。図8(a)に示す例は、凹レンズ36aと回折光学素子30を一体化したものであり、透明基板32の1つの面に回折機能を付与する凹凸パターン層35を形成し、他の面に発散機能を付与する凹レンズ36aを形成している。また、図8(b)に示す例は、凸レンズ型のフレネルレンズ36bと回折光学素子30を一体化したものであり、透明基板32の1つの面に回折機能を付与する凹凸パターン層35を形成し、他の面に収束機能を付与する凸レンズ型のフレネルレンズ36bを形成している。また、図8(c)に示す例は、拡散板と回折光学素子30を一体化したものであり、透明基板32の1つの面に回折機能を付与する凹凸パターン層35を形成し、他の面に発散機能を付与する拡散板36cを形成している。発散機能または収束機能を有する素子と回折光学素子30を一体化する場合、回折光学素子30への入射光11は平行光を用いてもよい。上記の凹レンズ36a、フレネルレンズ36b、拡散板36cは透明基板32を加工して形状を付与してもよく、透明基板32上に透明基板32とは異なる透明材料を加工して設けてもよい。
なお、図8(a)〜図8(c)では1つの面に回折機能を付与し、他の面に発散機能または収束機能を付与する例を示しているが、回折機能と、発散機能または収束機能とを1つの面で重畳させる構成としてもよい。これは、回折機能を持たせるために必要な位相分布と発散機能を持たせるために必要な位相分布を足し合わせ、それに合わせた凹凸パターンを形成することで実現できる。重畳された位相分布は図2(a)に示すように周期的な基本ユニットを有さない構造となる。回折機能の位相分布は重畳された位相分布から発散機能の位相分布の差を取ることで解析が可能である。この場合にも入射光11は平行光を使用できる。
以下、上述した計測装置10について具体的な数値等を用いて説明する。なお、以下の各例における計測装置は、水平方向に±31°、垂直方向に±24°の範囲の距離計測を行うものである。z=2000mmの位置における投影範囲は、水平方向に2400mm、垂直方向に1800mmとなる。また、各例では、隣り合う回折光の主光線間の角度Δθと0次回折光に対する1次回折光の角度とがおおよそ一致するため、Δθの値として、X方向またはY方向の1次回折光の回折角度のうち大きい方を採用している。ここで、例1から例8は実施例であり、例9と例10は比較例である。
(例1)
まず、例1の計測装置10について説明する。本例の計測装置10が備える回折光学素子30により発生する回折光の次数(m、m)は、X方向に−1次〜1次、Y方向に−1次〜1次の間に分布している。
本例の回折光学素子30の格子加工領域すなわち位相分布を発現させる領域は、4mm×4mmであり、この4mm×4mm領域内に、X軸方向におけるピッチPが2.4μm、Y軸方向におけるピッチPが3.0μmの基本ユニット31が2次元的に配置されている。
図9(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。本例の回折光学素子30の基本ユニット31における位相分布は、平行光を入射したときに投影面上に図9(a)に示すような回折光の分布を発生させるよう、反復フーリエ変換法により計算されている。なお、図9(a)には、光スポットが縦に3列、横に3列の格子状に配された光スポットパターンが示されている。
本例の回折光学素子30の製造方法は以下のとおりである。まず、透明基板32として石英基板を用い、その石英基板32の表面上にレジストパターンを形成する。そしてそのレジストパターンに対してRIE(Reactive Ion Etching)等のドライエッチングを行う工程を複数回繰り返して、石英基板32の表面に凹凸パターンを形成する。これにより、波長が830nmの光において、1次回折光のX方向における回折角度が12°、Y方向における回折角度が16°となる本例における回折光学素子30を作製する。
本例の計測装置10では、上述の回折光学素子30に対して、広がり角φが20.0°である波長830nmの入射光を入射する。本例では、図9(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図9(b)に、z=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図9(b)に示すように、本例の計測装置10では、投影範囲内の光量の分布はなめらかに変化している。なお、図9(b)には、外周部から中心部に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されている。図9(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.15である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.17である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.73Wである。
(例2)
次いで、例2の計測装置10について説明する。本例の計測装置10が備える回折光学素子30により発生する回折光の次数(m、m)は、X方向に−2次〜2次、Y方向に−1次〜1次の間に分布している。
本例の回折光学素子30の格子加工領域は4mm×4mmであり、この4mm×4mm領域内に、X軸方向におけるピッチPが4.0μm、Y軸方向におけるピッチPが3.0μmの基本ユニット31が2次元的に配置されている。
図10(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。本例の回折光学素子30の基本ユニット31における位相分布は、平行光を入射したときに投影面上に図10(a)に示すような回折光の分布を発生させるよう、反復フーリエ変換法により計算されている。なお、図10(a)には、光スポットが縦に3列、横に5列の格子状に配された光スポットパターンが示されている。本例では、光スポットパターンのピンクッション型の歪をそのままにしているが、次数分布を補正して歪を取り除くことも可能である。
本例の回折光学素子30の製造方法は、例1における回折光学素子30と同様である。本例の回折光学素子30は、波長が830nmの光に対する、1次回折光のX方向における回折角度が20°、Y方向における回折角度が16°である。
本例の計測装置10では、上述の回折光学素子30に対して、広がり角φが16.0°である波長830nmの入射光を入射する。本例でも図10(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図10(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図10(b)に示すように、本例の計測装置10では、投影範囲内の光量の分布はなめらかに変化している。なお、図10(b)には、照射範囲の外周形状が角部を面取りされた横長の長方形状であって、中心に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されている。図10(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.18である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.20である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.77Wである。
(例3)
次いで、例3の計測装置10について説明する。本例の計測装置10が備える回折光学素子30により発生する回折光の次数(m、m)は、X方向に−4次〜4次、Y方向に−3次〜3次の間に分布している。
本例の回折光学素子30の格子加工領域は4mm×4mmであり、この4mm×4mm領域内に、X軸方向におけるピッチPが7.1μm、Y軸方向におけるピッチPが7.0μmの基本ユニット31が2次元的に配置されている。
図11(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。本例の回折光学素子30の基本ユニット31における位相分布は、平行光を入射したときに投影面上に図11(a)に示すような回折光の分布を発生させるよう、反復フーリエ変換法により計算されている。なお、図11(a)には、光スポットが縦に7列、横に9列の格子状に配された光スポットパターンが示されている。本例では、光スポットパターンのピンクッション型の歪をそのままにしているが、次数分布を補正して歪を取り除くことも可能である。
本例の回折光学素子30の製造方法は、例1における回折光学素子30と同様である。本例の回折光学素子30は、波長が830nmの光に対する、1次回折光のX方向における回折角度が6.7°、Y方向における回折角度が6.9°である。
本例の計測装置10では、上述の回折光学素子30に対して、広がり角φが6.9°である波長830nmの入射光を入射する。本例でも図11(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図11(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図11(b)に示すように、本例の計測装置10では、投影範囲内の光量の分布はなめらかに変化している。なお、図11(b)には、照射範囲の外周形状が糸巻き状すなわち横長の長方形における各辺の中心部が若干凹んだ形状であって、中心に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されている。図11(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.30である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.34である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.86Wである。
(例4)
次いで、例4の計測装置10について説明する。本例の計測装置10が備える回折光学素子30により発生する回折光の次数(m、m)は、X方向に−8次〜8次、Y方向に−6次〜6次の間に分布している。
本例の回折光学素子30の格子加工領域は4mm×4mmであり、この4mm×4mm領域内に、X軸方向におけるピッチPが13.5μm、Y軸方向におけるピッチPが12.9μmの基本ユニット31が2次元的に配置されている。
図12(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。本例の回折光学素子30の基本ユニット31における位相分布は、平行光を入射したときに投影面上に図12(a)に示すような回折光の分布を発生させるよう、反復フーリエ変換法により計算されている。なお、図12(a)には、光スポットが縦に13列、横に17列の格子状に配された光スポットパターンが示されている。本例では、光スポットパターンのピンクッション型の歪をそのままにしているが、次数分布を補正して歪を取り除くことも可能である。
本例の回折光学素子30の製造方法は、例1における回折光学素子30と同様である。本例の回折光学素子30は、波長が830nmの光に対する、1次回折光のX方向における回折角度が3.5°、Y方向における回折角度が3.7°である。
本例の計測装置10では、上述の回折光学素子30に対して、広がり角φが3.7°である波長830nmの入射光を入射する。本例でも図12(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図12(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図12(b)に示すように、本例の計測装置10では、投影範囲内の光量の分布はなめらかに変化している。なお、図12(b)には、照射範囲の外周形状が糸巻き状すなわち横長の長方形における各辺の中心部が若干凹んだ形状であって、中心に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されている。図12(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.38である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.40である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.89Wである。
(例5)
次いで、例5の計測装置10について説明する。本例の計測装置10が備える回折光学素子30により発生する回折光の次数(m、m)は、X方向に−16次〜16次、Y方向に−12次〜12次の間に分布している。
本例の回折光学素子30の格子加工領域は4mm×4mmであり、この4mm×4mm領域内に、X軸方向におけるピッチPが26.2μm、Y軸方向におけるピッチPが24.8μmの基本ユニット31が2次元的に配置されている。
図13(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。本例の回折光学素子30の基本ユニット31における位相分布は、平行光を入射したときに投影面上に図13(a)に示すような回折光の分布を発生させるよう、反復フーリエ変換法により計算されている。なお、図13(a)には、光スポットが縦に25列、横に33列の格子状に配された光スポットパターンが示されている。本例では、光スポットパターンのピンクッション型の歪をそのままにしているが、次数分布を補正して歪を取り除くことも可能である。
本例の回折光学素子30の製造方法は、例1における回折光学素子30と同様である。本例の回折光学素子30は、波長が830nmの光に対する、1次回折光のX方向における回折角度が1.8°、Y方向における回折角度が1.9°である。
本例の計測装置10では、上述の回折光学素子30に対して、広がり角φが1.9°である波長830nmの入射光を入射する。本例でも図13(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図13(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図13(b)に示すように、本例の計測装置10では、投影範囲内の光量の分布はなめらかに変化している。なお、図13(b)には、照射範囲の外周形状が糸巻き状すなわち横長の長方形における各辺の中心部が若干凹んだ形状であって、中心に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されている。図13(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.40である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.43である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.90Wである。
(例6)
次いで、例6の計測装置10について説明する。本例の計測装置10が備える回折光学素子30により発生する回折光の次数(m、m)は、X方向に−32次〜32次、Y方向に−24次〜24次の間に分布している。
本例の回折光学素子30の格子加工領域は4mm×4mmであり、この4mm×4mm領域内に、X軸方向におけるピッチPが51.5μm、Y軸方向におけるピッチPが48.5μmの基本ユニット31が2次元的に配置されている。
図14(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。本例の回折光学素子30の基本ユニット31における位相分布は、平行光を入射したときに投影面上に図14(a)に示すような回折光の分布を発生させるよう、反復フーリエ変換法により計算されている。なお、図14(a)には、光スポットが縦に49列、横に65列の格子状に配された光スポットパターンが示されている。本例では、光スポットパターンのピンクッション型の歪をそのままにしているが、次数分布を補正して歪を取り除くことも可能である。
本例の回折光学素子30の製造方法は、例1における回折光学素子30と同様である。本例の回折光学素子30は、波長が830nmの光に対する、1次回折光のX方向における回折角度が0.9°、Y方向における回折角度が1.0°である。
本例の計測装置10では、上述の回折光学素子30に対して、広がり角φが1.0°である波長830nmの入射光を入射する。本例でも図14(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図14(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図14(b)に示すように、本例の計測装置10では、投影範囲内の光量の分布はなめらかに変化している。なお、図14(b)には、照射範囲の外周形状が糸巻き状すなわち横長の長方形における各辺の中心部が若干凹んだ形状であって、中心に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されている。図14(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.39である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.43である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.90Wである。
(例7)
次いで、例7の計測装置10について説明する。本例の計測装置10が備える回折光学素子30により発生する回折光の次数(m、m)は、X方向に−16次〜16次、Y方向に−12次〜12次の間に分布している。
本例の回折光学素子30の格子加工領域は4mm×4mmであり、この4mm×4mm領域内に、X軸方向におけるピッチPが26.2μm、Y軸方向におけるピッチPが24.8μmの基本ユニット31が2次元的に配置されている。
図15(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。本例の回折光学素子30の基本ユニット31における位相分布は、平行光を入射したときに投影面上に図15(a)に示すような回折光の分布を発生させるよう、反復フーリエ変換法により計算されている。なお、図15(a)には、光スポットが縦に25列、横に33列の格子状に配された光スポットパターンが示されている。本例では、光スポットパターンのピンクッション型の歪をそのままにしているが、次数分布を補正して歪を取り除くことも可能である。
本例の回折光学素子30の製造方法は、例1における回折光学素子30と同様である。本例の回折光学素子30は、波長が830nmの光に対する、1次回折光のX方向における回折角度が1.8°、Y方向における回折角度が1.9°である。
本例の計測装置10では、上述の回折光学素子30に対して、広がり角φが1.4°である波長830nmの入射光を入射する。本例でも図15(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図15(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図15(b)に示すように、本例の計測装置10では、投影範囲内の光量の分布は振動的に変化している。なお、図15(b)には、照射範囲の外周形状が糸巻き状すなわち横長の長方形における各辺の中心部が若干凹んだ形状であって、中心に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されているが、光量が変化する境界領域の形状がきれいな丸ではなくジグザク線で描いた丸のようになっており、中心から周辺までの間の変化量の比率が一定でない分布が示されている。なお、細かな視点で見れば中心から周辺までの間の変化量の比率が一定でなくても、近隣領域間での光の強度差はそれほど大きくないため、平均すれば一様に中心に向かうにつれて光量が大きくなっている分布とみなせる。図15(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.34である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.44である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.84Wである。
(例8)
次いで、例8の計測装置10について説明する。本例の計測装置10が備える回折光学素子30により発生する回折光の次数(m、m)は、X方向に−16次〜16次、Y方向に−12次〜12次の間に分布している。
本例の回折光学素子30の格子加工領域は4mm×4mmであり、この4mm×4mm領域内に、X軸方向におけるピッチPが26.2μm、Y軸方向におけるピッチPが24.8μmの基本ユニット31が2次元的に配置されている。
図16(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。本例の回折光学素子30の基本ユニット31における位相分布は、平行光を入射したときに投影面上に図16(a)に示すような回折光の分布を発生させるよう、反復フーリエ変換法により計算されている。なお、図16(a)には、光スポットが縦に25列、横に33列の格子状に配された光スポットパターンが示されている。本例では、光スポットパターンのピンクッション型の歪をそのままにしているが、次数分布を補正して歪を取り除くことも可能である。
本例の回折光学素子30の製造方法は、例1における回折光学素子30と同様である。本例の回折光学素子30は、波長が830nmの光に対する、1次回折光のX方向における回折角度が1.8°、Y方向における回折角度が1.9°である。
本例の計測装置10では、上述の回折光学素子30に対して、平行光である波長830nmの光束を入射し、出射側に平行光を入射した場合に広がり角φが1.9°となる拡散板を配置する。本例でも図16(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図16(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図16(b)に示すように、本例の計測装置10では、投影範囲内の光量の分布はなめらかに変化している。なお、図16(b)には、照射範囲の外周形状が糸巻き状すなわち横長の長方形における各辺の中心部が若干凹んだ形状であって、中心に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されている。図16(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.40である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.44である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.90Wである。
(例9)
次に、例9の計測装置について説明する。本例の計測装置は、回折光学素子30の代わりに単一の回折光を出射する回折光学素子を用いて、所定の投影範囲に光を照射させる。
図17(a)は、本例の回折光学素子に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。なお、図17(a)には、1つの光スポットが領域の中心部に配された光スポットパターンが示されている。
本例の計測装置では、上述の回折光学素子に広がり角φが37.5°の波長830nmの発散光を入射する。本例では、図17(a)の単一の回折光122の光量の積算値を1Wとする。図17(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図17(b)に示すように、本例の計測装置では、投影範囲内の光量の分布はなめらかに変化している。なお、図17(b)には、照射範囲の外周形状が丸形状であって、中心に向かうにつれて光量が大きくなる分布が示されている。図17(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.16である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.17である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.67Wである。
本例では、投影範囲の周辺に無駄な照射が多く行われるため、上述の例1から例8と比べて光の利用効率が低下しているのがわかる。また、上述の例1から例8と比べて、中心部において強い光量を得られる領域範囲が狭く、中心付近の領域における変化量も大きくなっているのがわかる。
(例10)
次いで、例10の計測装置について説明する。本例では、上述の例5に用いた回折光学素子30を用いる。
図18(a)は、本例の回折光学素子30に対して波長830nmの平行光を入射した場合に投影面上に投影される回折光の分布を示す図である。なお、図18(a)に示す回折光の分布は、図13(a)に示す回折光の分布と同じである。
本例の計測装置では、上述の回折光学素子30に対して、広がり角φが1.0°である波長830nmの入射光を入射する。本例でも図18(a)の各回折光122の光量の積算値を1Wとし、各回折光122の強度は一様であるとする。図18(b)に、そのときのz=2000mmにおけるx=−2000mm〜2000mm、y=−1500mm〜1500mmの範囲に照射される光の放射照度の分布(単位:W/cm、1マスの大きさ40mm×30mmの長方形)を示す。
図18(b)に示すように、本例の計測装置では、投影範囲内の光量の分布は振動的に変化している。なお、図18(b)には、照射範囲の外周形状が糸巻き状すなわち横長の長方形における各辺の中心部が若干凹んだ形状であって、その領域内に明暗の縞模様(横縞)が生じている分布が示されている。図18(b)において、投影範囲内の最大の放射照度に対する最小の放射照度の比は0.12である。また、z=2000mmにおける投影範囲において4隅の80mm角領域の光量の平均値と中心部における80mm角領域の光量の平均値の比は0.46である。また、投影範囲に入射される光量の積算値は0.84Wである。
本例では、回折光学素子30に入射する光の広がり角が不十分なために、中心部においても近隣領域間での強度差の大きい強度分布となっているのがわかる。
なお、図19は、各例のパラメータをまとめて示す説明図である。また、図20は、例1から例7、例9、例10の水平方向の放射照度の分布をまとめて示す説明図である。なお、図20(a)に、例1から例6、例9の水平方向の放射照度の分布をまとめて示し、図20(b)に、例5、例7、例10の水平方向の放射照度の分布をまとめて示している。
図20(a)に示されるように、投影範囲外に漏れる光量を小さくするためには、発生させる回折光の数は、例2の回折光の数である15点よりも大きい方がよいといえる。また、入射光の広がり角φは例2での広がり角16°よりも小さい方が好ましい。また、図20(b)に示されるように、入射光の広がり角度φが、φ>0.5Δθをより十分に満たす方が投影範囲に照射される光の強度分布をより均一にできる。例えば、例10は、φ>0.5Δθを満たしているために、水平位置が投影範囲内となる−1200mm〜1200mmの範囲内においてほぼ1.50E−05以上の放射照度を維持しているものの、例5および例7に比べて近隣領域間での強度差の大きい強度分布となっている。なお、例5は、例10に比べて近隣領域間での強度差が小さい強度分布となっている。また、例7は、例5に比べてさらに近隣領域間での強度差が小さい強度分布となっている。
本発明は、測定装置に限らず、均一照明を必要とする装置であれば好適に適用可能である。特に、大きさの制限のある機器に好適に適用可能である。
10 計測装置
11 入射光
12 回折光群(検査光)
13 散乱光
20 光源
30 回折光学素子
40a、40b、40c 測定対象物(投影面含む)
50 検出素子
31 基本ユニット
32 透明基板
33 凸部
34 凹部
35 凹凸パターン層
36a 凹レンズ
36b フレネルレンズ
36c 拡散板
121 光スポット
122 回折光
123 回折光の主光線

Claims (8)

  1. 平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子を備え、
    前記回折光学素子の凹凸パターン層に発散光または前記回折光学素子と投影面の間に集光位置を有する収束光を入射して、前記投影面に主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、
    前記回折光学素子の凹凸パターン層に入射する前記発散光または前記収束光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、前記回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθ としたとき、θ >φ>0.5Δθを満たし、
    前記投影面における中心部分の回折光の数に対する、前記入射光の光軸に対する角度βにおける回折光の数の比であるC(β)が、少なくとも前記投影面の一部でC>cosβであるか、または、前記投影面における中心部分の回折光の強度に対する、角度βにおける回折光の強度の比であるC(β)が、少なくとも前記投影面の一部でC>cosβである
    ことを特徴とする照明光学系。
  2. 前記入射光の広がり角φが16°よりも小さい請求項に記載の照明光学系。
  3. 平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子を備え、
    前記回折光学素子の凹凸パターン層に発散光または前記回折光学素子と投影面の間に集光位置を有する収束光を入射して、主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、
    前記回折光学素子の凹凸パターン層に入射する前記発散光または前記収束光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、前記回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθ としたとき、θ >φ>0.5Δθを満たし、
    前記入射光の広がり角φが垂直方向および水平方向ともに16°よりも小さい
    ことを特徴とする照明光学系。
  4. 平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子と、
    平行光が入射されると、入射された平行光を発散光に変換する拡散素子とを備え、
    前記拡散素子は、前記回折光学素子の光入射側または光出射側に設けられ、
    前記回折光学素子に前記拡散素子が変換した発散光を入射する、または、前記回折光学素子から出射される2次元の分布を有する回折光群に含まれる各回折光を前記拡散素子で発散光に変換することにより、投影面に主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、
    前記回折光学素子の凹凸パターン層に入射する光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、前記回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθ としたとき、θ >φ>0.5Δθを満たし、
    前記投影面における中心部分の回折光の数に対する、前記入射光の光軸に対する角度βにおける回折光の数の比であるC(β)が、少なくとも前記投影面の一部でC>cosβであるか、または、前記投影面における中心部分の回折光の強度に対する、角度βにおける回折光の強度の比であるC(β)が、少なくとも前記投影面の一部でC>cosβである
    ことを特徴とする照明光学系。
  5. 平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子と、
    平行光が入射されると、入射された平行光を発散光に変換する拡散素子とを備え、
    前記拡散素子は、前記回折光学素子の光入射側または光出射側に設けられ、
    前記回折光学素子に前記拡散素子が変換した発散光を入射する、または、前記回折光学素子から出射される2次元の分布を有する回折光群に含まれる各回折光を前記拡散素子で発散光に変換することにより、主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、
    前記回折光学素子の凹凸パターン層に入射する光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、前記回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθ としたとき、θ >φ>0.5Δθを満たし、
    記入射光の広がり角φが垂直方向および水平方向ともに16°よりも小さい
    ことを特徴とする照明光学系。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の照明光学系であって、所定の広がり角を有する発散光もしくは前記照明光学系の回折光学素子と測定対象物の間に集光位置を有し、所定の広がり角を有する収束光を出射する光源、または、光源から出射された光を、前記発散光もしくは前記収束光にして出射する素子を含む照明光学系と、
    前記照明光学系から出射される発散光の回折光群が、測定対象物に照射されることによって発生する散乱光を検出する検出部とを備えた
    ことを特徴とする計測装置。
  7. 平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子であって
    前記凹凸パターン層は、発散光または当該回折光学素子と投影面の間に集光位置を有する収束光が入射されると、前記投影面に主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、
    前記凹凸パターン層は、入射される前記発散光または前記収束光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、前記回折光学素子によって生じる対角の回折角度をθ としたとき、θ φ>0.5Δθを満たす発散光の回折光群を発生させ、
    前記投影面における中心部分の回折光の数に対する、前記入射光の光軸に対する角度βにおける回折光の数の比であるC(β)が、少なくとも前記投影面の一部でC>cosβであるか、または、前記投影面における中心部分の回折光の強度に対する、角度βにおける回折光の強度の比であるC(β)が、少なくとも前記投影面の一部でC>cosβである
    ことを特徴とする回折光学素子。
  8. 平行光が入射されると2次元の分布を有する回折光群を発生させる凹凸パターン層が形成されている回折光学素子であって、
    前記凹凸パターン層は、発散光または当該回折光学素子と投影面の間に集光位置を有する収束光が入射されると、主光線が2次元の分布を有する発散光の回折光群を発生させ、
    前記凹凸パターン層は、入射される前記発散光または前記収束光である入射光の広がり角をφ、発生させる回折光群に含まれる隣り合う回折光の主光線とのなす角をΔθ、発生させる回折光群の対角の回折角度をθ としたとき、垂直方向および水平方向ともに、θ φ>0.5Δθを満たす発散光の回折光群を発生させ、
    記入射光の広がり角φが垂直方向および水平方向ともに16°よりも小さい
    ことを特徴とする回折光学素子。
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