JP6157392B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Description

本発明は、スケール上のパターンを光学的に検出して、スケールの位置または変位量を計測するための光学式エンコーダに関する。
光学式エンコーダは、サーボシステムなどにおいて、モータなどの物体の回転運動または並進運動を光学的に検出して、位置または速度を求めるために用いられる。一般の光学式エンコーダは、LED等からなる発光部と、位置または角度を検出するための信号パターンが形成されたスケールと、スケールの信号パターンが投影された光を電気信号に変換して検出するための複数の検出素子を備えた検出部と、検出部で検出された電気信号から位置または角度を演算するための演算部とで構成される。
光学式エンコーダの構成に関して、発光部と検出部の間にスケールを配置し、スケールを透過した光の光量分布を検出する透過式と、発光部および検出部をスケールに対して同じ側に配置し、スケールから反射した光の光量分布を検出する反射式とに分類される。近年はエンコーダの薄型化の要求から、反射式の構成が多く用いられている。
図12は、従来の光学式エンコーダの一例を示す側面図である。発光部51および検出部53が基板上に設置され、信号パターン56が形成されたスケール55が基板に対して平行に設置される。基板およびスケール55のいずれか一方がX方向に沿って相対移動する。エンコーダを薄型化するためには、スケール55と発光部51および検出部53との間のギャップgは極力狭くする必要がある。こうした狭ギャップの反射光学系では、光学部品を配置するスペースが無いことから、コリメート用のレンズを使用しない構成が一般に採用される。
発光部51は、一般にLED(発光ダイオード)などを備え、発光領域52から放射される光の放射角分布Dは、通常、ランバーシアン特性を有している。ランバーシアン特性を有する光源による照度分布は、発光面に垂直な光軸での光量を基準とし、照射光が前記光軸と成す放射角θを用いて、cosθの関数となる。また、検出部53での照射面において光軸を原点とし、発光領域52から検出部53までの光路長で規格化した位置をxとすると、θ=tan−1xとなり、下記の式(1)に示すように、コサインの4乗に比例する光量分布Iとなる。
I(x)=cos(tan−1x) …(1)
図13(a)は、図12に示した光学系を平面に展開した説明図であり、発光領域52から放射された光が検出部53を照射する様子を示す。図13(b)は、検出部53の受光領域での光照射強度分布を示すグラフである。横軸は、照射位置を、発光領域52から検出部53までの光路長で規格化しており、x=0は光軸が通る中心、X=1は受光領域の右端、X=−1が受光領域の左端にそれぞれ対応する。縦軸についても光照射強度の最大値で規格化している。検出部53での光照射強度は、中心から左右周辺に向かって急速に低下する特性を示すことが判る。
反射式のエンコーダでは、投影像の距離によるボケと部品の実装上のマージンとのトレードオフの関係から、ギャップgは1mm程度に設計されることが多い。検出部53の位置で長さ6mm程度の検出素子を確保するためには、x=±1程度の受光領域が必要になり、この場合、受光領域端部での光照射強度は最大値の約0.2まで低下する。
こうした光量変動の対策として、下記特許文献1では、検出部53に複数の検出素子54を設置し、各検出素子54の受光面積を中心から左右周辺に向かって増加させることが提案されている。これにより光照射強度が高い中心付近にある検出素子の出力と、光照射強度が低い端部付近にある検出素子の出力とがほぼ等しくなり、図13(c)のグラフに示すように、各検出素子からの出力の均一性を向上させている。
特開2009−168625号公報
特許文献1で提案された光学式エンコーダでは、図13に示すように、中心から左右周辺に向かって急速に低下する光照射強度を補償し、各検出素子からの出力を均一化できるように、各検出素子の受光面積を変化させている。
しかしながら、エンコーダを製造する際、素子の取付け誤差を許容する必要があることから、検出素子54のスリット配列方向に垂直な幅方向の最大値が制限される。このため、受光領域の端部における検出素子54の幅を増加させる代わりに、中心付近での検出素子4の幅を減少させて受光量を低下させ、光量分布の均一化を図ることになる。その結果、光の利用効率の低下を招くことになる。
また、図13(b)に示したような光量分布カーブの逆数を示す受光感度特性を検出部53に付与しているため、組立時の取付け誤差、動作時の温度変化等に起因して、照射光量分布と検出部53の位置関係にずれが生じた場合、出力の均一性が崩れてしまい、位置検出特性の低下を招くことになる。
本発明の目的は、光の利用効率が高く、素子の取付け精度を許容でき、高S/N比で安定した出力が得られる光学式エンコーダを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る光学式エンコーダは、
反射率が周期的に変化した信号パターンが直線状または円弧状に形成されたスケールと、
前記スケールに向けて光を照射する発光部と、
前記スケールで反射した光の1次元分布を検出する検出部と、
前記発光部と前記スケールとの間に設けられ、前記検出部で検出される光の1次元分布を補正するための回折格子と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、発光部とスケールとの間にある回折格子を用いて光の1次元分布を補正しているため、光の利用効率を低下させることなく照射強度分布の均一化が図られる。また、素子の取付け精度を許容でき、高S/N比で安定した出力が得られる。
本発明の実施の形態1を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1を示す側面図である。 図3(a)は発光部および回折格子を拡大した正面図であり、図3(b)は光線追跡シミュレーションを用いて得られた検出素子上での照射強度分布を示すグラフである。 検出素子上での照射強度分布の詳細を示すグラフである。 照射強度分布の変動率を計算した結果を示す3次元グラフである。 照射強度分布の変動率を計算した結果を示す等高線図である。 本発明の実施の形態2を示す斜視図である。 図8(a)は発光部およびブレーズド回折格子を拡大した正面図であり、図8(b)は光線追跡シミュレーションを用いて得られた検出素子上での照射強度分布を示すグラフである。 図9(a)は分離した2つの発光領域を有する発光部およびブレーズド回折格子を拡大した正面図であり、図9(b)は光線追跡シミュレーションを用いて得られた検出素子上での照射強度分布を示すグラフである。 本発明の実施の形態3を示す斜視図である。 図11(a)は傾斜ブレーズド回折格子をZ方向から見た平面図、図11(b)はY方向に見た正面図、図11(c)はX方向から見た側面図である。 従来の光学式エンコーダの一例を示す側面図である。 図13(a)は図12に示した光学系を平面に展開した説明図であり、図13(b)は検出部53の受光領域での光照射強度分布を示すグラフであり、図13(c)は検出出力の分布を示すグラフである。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示す斜視図であり、図2はその側面図である。光学式エンコーダは、互いに相対移動可能なスケール5およびヘッド8と、演算部40などで構成される。ここでは、スケール5およびヘッド8が直線方向に沿って相対移動するリニアエンコーダを例示するが、スケール5およびヘッド8が半径Rの円周方向に沿って相対移動し、スケール5も半径Rの円弧状に形成されたロータリエンコーダについても本発明は同様に適用可能である。ここで理解容易のため、スケール5の移動方向をX方向とし、ヘッド8の表面の法線方向をZ方向とし、X方向およびZ方向に垂直な方向をY方向としている。
スケール5は、板状の部材で構成され、その下面には高反射率区画と低反射率区画が交互に配列し、反射率が周期的に変化した信号パターン6が形成される。リニアエンコーダの場合、信号パターン6はX方向に沿って直線状に形成され、ロータリエンコーダの場合、信号パターン6はX方向に延びる直線と接する円弧状に形成される。
ヘッド8は、発光部1と、回折格子7と、検出部3などを備える。発光部1は、LEDなどで構成され、スケール5に向けて光を発生する発光領域2を有する。検出部3は、X方向に沿ってアレイ状に配置された複数の検出素子4で構成され、スケール5で反射した光の1次元分布を検出する。回折格子7は、発光部1とスケール5との間に設けられ、検出部3で検出される光の1次元分布を補正する機能を有する。
演算部40は、マイクロプロセッサなどで構成され、検出部3からの出力信号に基づいてスケール5の位置または変位量を演算する機能を有する。
光学系に関して、図2に示すように、発光部1の発光領域2、信号パターン6、回折格子7および検出部3の検出面は互いに平行に配置される。発光領域2からZ方向に対して傾斜した角度で出射した光は、回折格子7を通過し、スケール5で斜めに反射する際に信号パターン6によって強度変調を受けた後、検出部3に到達する。信号パターン6および検出部3は、発光部1からX方向に沿って所定量ずらしてそれぞれ配置される。
また、発光領域2から出射して信号パターン6を照射する光の全てが回折格子7を通過できるように、回折格子7の位置および寸法が設定される。回折格子7は、Y方向に延びる直線状の格子がX方向に沿って多数配列して構成される。光が回折格子7を通過する際、入射光の光軸およびX方向の両方に対して垂直な面内で光の回折が生ずる。
図3(a)は発光部1および回折格子7を拡大した正面図であり、図3(b)は光線追跡シミュレーションを用いて得られた検出素子4上での照射強度分布を示すグラフである。図3(a)では、発光領域2の中心から特定方向に出射した光だけを例示し、それ以外の光については図示を省略している。発光領域2の中心から出射した光は、0次回折光および±n次回折光(nは1以上の整数)を発生する。こうしたn次回折光の出射角は、光の波長、回折格子7への入射角および格子周期に応じて決定される。以下、理解容易のために0次および±1次回折光を例として説明する。
図3(b)に示すように、+X方向への回折によって現れるものを+1次回折とすると、照射強度分布には+X方向に偏った位置に+1次回折光強度分布9が現れる。同様に、−X方向への回折によって現れるものを−1次回折とすると、照射強度分布には−X方向に偏った位置に−1次回折光強度分布10が現れる。また、0次回折光強度分布11も一定量存在し、これらを全て加算したものが総光強度分布12となる。
総光強度分布12は、±1次の回折によって回折方向に光分布が広がって、0次回折光および±1次回折光が混合した状態になり、その結果、回折格子が存在しない場合の分布と比べて中心付近での平坦性が向上する。こうした総光強度分布12は、1)0次回折光の強度に対する1次回折光の強度の比率をξとして、両者の比率である0次ピーク強度:1次ピーク強度=1−ξ:ξと、2)回折角度に対応する、回折格子周期Λと光の波長λとの比率β=λ/Λとにそれぞれ依存する。例えば、ξ=0.8、β=1.4の場合、図4のグラフに示すように中心付近に平坦な分布が現れる。
上述したような光学エンコーダでは、スケール5とヘッド8との間隔は、組立性、部品公差の制限からあまり小さくすることができないが、一方、信号パターン6の像を許容範囲内の高いコントラストで検出部3に投影する必要があることから、あまり大きくすることも難しい。こうしたトレードオフの関係から、スケール5とヘッド8の間隔を1mm前後に設定する場合が多い。
また、検出部3の検出素子4の配列長は、信号パターン6の複数の周期を検出するために、5mm程度の長さを有しており、発光領域2から信号パターン6を経て検出素子4に至る光学距離の2倍程度に相当する検出素子の配列長、即ち照射領域を必要とする。この照射領域は、図4のように光路長で規格化した検出器上の位置xで示すと、−1≦x≦1の領域に対応しており、その領域内における最大値をMax、最小値をMinとおくと、領域内の変動率αは、α=1−Min/Max として計算される。
この変動率αは、1次回折光の比率ξおよび回折格子周期と光波長の比率βに依存しており、0≦ξ≦1および1≦β≦1.5の範囲で変動率αを計算した結果を、図5に示す3次元グラフまたは図6に示す等高線図に示す。ここで、図6に記載したように、所望の変動率αが0.3以下である範囲を包含する2つの不等式L1,L2が定義できる。
ξ<a+b(β−1)、a=0.424−0.08α、b=1.02−1.4α …(L1)
ξ>a+b(β−1)、a=0.6(0.3−α)、b=4/3 …(L2)
これらの2つの不等式L1,L2の間の領域が、所望の変動率α≦0.3を維持できる好ましい領域になる。この領域を満たすように、回折格子7を設計することが好ましい。
なお、本発明による回折格子は、振幅格子でも構成できるが、位相格子として構成することにより、光の利用効率が振幅格子に対して約2倍となるため、効率的にSN比を向上させることが可能になる。
また、本実施形態では、レンズ削減の必要性がより高い反射式のエンコーダで説明したが、透過式エンコーダにおいても同様の構成が可能であり、発光部と検出部とを近接してコリメートレンズを削減する必要のある検出光学系であれば、光学式エンコーダ以外にも適用できる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2を示す斜視図である。図8(a)は発光部1およびブレーズド回折格子13を拡大した正面図であり、図8(b)は光線追跡シミュレーションを用いて得られた検出素子4上での照射強度分布を示すグラフである。本実施形態は、実施の形態1と同様な構成を有するが、回折格子7の代わりにブレーズド回折格子13を使用している点で相違する。
ブレーズド回折格子13は、+1次回折又は−1次回折の何れかの回折効率が高くなるように1方向に傾斜した鋸歯状の形状にブレーズド化されている。発光部1の中心を通過し、スケール5の法線を含む面を基準として+X方向側にあるA領域13aと−X方向側にあるB領域13bとでは、ブレーズド方向の異なる対称な格子パターンが形成されている。即ち、図8(a)に示すように、A領域13aでは、回折格子の法線方向に対して−X方向に傾斜したブレーズ角を有し、一方、B領域13bでは、回折格子の法線方向に対して+X方向に傾斜したブレーズ角を有する。これによりA領域13aからの回折光は、基準面から+X方向により離れるようになり、B領域13bからの回折光は、基準面から−X方向により離れるようになる。
図8(b)に示すように、右側のA領域13aでは+X方向に傾く方向の回折光の効率が高くなることから、照射強度分布には+X方向に偏った位置に+1次回折光強度分布9が現れる。同様に、左側のB領域13bでは−X方向に傾く方向の回折光の効率が高くなることから、照射強度分布には−X方向に偏った位置に−1次回折光強度分布10が現れる。また、0次回折光強度分布11も一定量存在し、これらを全て加算したものが総光強度分布12となる。
このように回折格子のレリーフ形状によって種々の回折効率が設計可能であり、実施形態1で説明したような回折格子の定数を適切に設定することによって、照射強度分布の平坦化が可能である。
次に光学原理に関して、ブレーズド回折格子13を出射した光線は、ブレーズド回折格子13を逆方向に通過し延長した図中の破線の方向に沿って到来する光線と等価的に見做すことができる。このため光線の発光位置が実際より中心寄りに移動したように振舞い、右側の発光領域2aは左方向に移動したように見え、左側の発光領域2bは右方向に移動したように見える。結果として、発光領域2のX寸法が回折方向に見掛け上小さくなる。発光領域2の縮小の度合いは、発光位置の見掛けの移動量に対応しており、発光領域の幅をD、ブレーズド回折格子13の回折角度をθとし、ブレーズド回折格子13の格子面と発光領域までの光学距離をGoとして、見掛けの移動量はGo×tanθである。
この移動量がD/4であるとき、右側の発光領域2aと左側の発光領域2bの中心が重なり、見掛けの発光面積が最も小さくなる。更に移動量が大きくなり、移動量がD/2を超えると見掛けの発光領域幅が基の幅より大きくなる。従って、見掛けの発光領域を大きくしないためには、Go<D/2×cotθ を満たすようにブレーズド回折格子13を配置することが好ましい(cotθは、θの余接を表す)。
なお、図8(a)に示すGpは物理距離を示しており、屈折率がnである距離をLn、屈折率が1である距離をLaとすると、光学距離Go=Ln/n+La で表される。但し、Gp=Ln+La である。
一般に、光学式エンコーダにおいては、投影される信号パターンのコントラストを遠方においてもなるべく維持するため、発光領域の径が200μm以下の点光源LEDがよく使われる。光源が小さくなるほど、LEDからの発光量が低下するため、なるべく大きな発光領域を持ちながら光学的な見掛けの発光領域寸法を縮小させることは、検出信号のSN比を向上させるうえで有効である。
図9(a)は分離した2つの発光領域2a,2bを有する発光部1およびブレーズド回折格子13を拡大した正面図であり、図9(b)は光線追跡シミュレーションを用いて得られた検出素子4上での照射強度分布を示すグラフである。上記のようなブレーズド回折格子13を使用した場合、見掛けの発光領域が最も小さくなるのは、見掛け上移動した右側の発光領域2aと左側の発光領域2bが重なったときであり、発光領域2a,2bの幅をD、発光領域2a,2bの中心間距離をWとして、Go=W/2×cotθである。そして、その位置からのずれは、発光領域の幅だけが許容され、(W−D)/2×cotθ<Go<(W+D)/2×cotθ で与えられる範囲にブレーズド回折格子13を配置することが好ましい。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3を示す斜視図である。本実施形態は、実施の形態2と同様な構成を有するが、ブレーズド回折格子13の代わりに傾斜ブレーズド回折格子14を使用している点で相違する。傾斜ブレーズド回折格子14は、実施の形態2と同様に、ブレーズド化された2個の領域14a,14bを有しており、各領域の回折方向は、回折格子の領域の分割線に対して垂直な方向ではなく、信号パターン6および検出素子4を見込む方向にも回折のベクトル成分を持つように構成される。
図11(a)は傾斜ブレーズド回折格子14をZ方向から見た平面図、図11(b)はY方向に見た正面図、図11(c)はX方向から見た側面図である。図11(a)の平面図に斜線で示すように、領域14a,14bは、中心の分割線に対して傾斜した格子を有し、分割線に対して対称に構成される。
この傾斜ブレーズド回折格子14による回折方向は、図11(a)の平面図中の矢印のように、Y方向に沿った検出方向のベクトル成分だけでなく、右側の領域14aでは+X方向のベクトル成分、左側の領域14bでは−X方向のベクトル成分をそれぞれ有しており、領域14aの回折光と領域14bの回折光とは互いに離れるようになる。即ち、図11(c)の側面図に示すように、この傾斜ブレーズド回折格子14に垂直に入射した光15は、同じベクトル方向16に折り曲げられる。しかし、図11(b)の正面図に示すように、光15のうち右側の領域14aに垂直に入射した光15aは、+X方向に傾斜したベクトル方向16aに折り曲げられ、光15のうち左側の領域14bに垂直に入射した光15bは、−X方向に傾斜したベクトル方向16bに折り曲げられる。
本実施形態の構成では、照射強度分布を平滑化するための条件を満たす回折格子周期は、領域14a,14bの分割線に対して垂直な方向、即ち、信号パターン6の配列方向に対して平行なY方向の成分で規定される。発光領域2からの出射光の強度は垂直方向が最も強いため、垂直成分を信号パターン6および検出素子4に向けて傾けることで、検出素子4に入射する光量を向上することが可能になる。本実施形態の構成は、実施の形態2で説明した図9に示す2個の発光領域を持つ発光部を用いた構成にも適用可能であり、発光領域2の拡大を伴わずに照明光量を増加させることができる。
1 発光部、 2 発光領域、 3 検出部、 4 検出素子、 5 スケール、
6 信号パターン、 7 回折格子、 8 ヘッド、 9 +1次回折光強度分布、
10 −1次回折光強度分布、 11 0次回折光強度分布、 12 総光強度分布、
13 ブレーズド回折格子、 14 傾斜ブレーズド回折格子、 40 演算部。

Claims (7)

  1. 反射率が周期的に変化した信号パターンが直線状または円弧状に形成されたスケールと、
    前記スケールに向けて光を照射する発光部と、
    前記スケールで反射した光の1次元分布を検出する検出部と、
    前記発光部と前記スケールとの間に設けられ、前記検出部で検出される光の1次元分布を補正するための回折格子と、を備え
    前記回折格子は、少なくとも0次回折光および±1次回折光が混合した状態で前記スケールおよび前記検出部に到達するような格子周期を有し、
    前記回折格子の格子周期は、前記検出部における照射強度分布が、前記回折格子が存在しない場合の分布と比べてより平坦になるように設定されることを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 反射率が周期的に変化した信号パターンが直線状または円弧状に形成されたスケールと、
    前記スケールに向けて光を照射する発光部と、
    前記スケールで反射した光の1次元分布を検出する検出部と、
    前記発光部と前記スケールとの間に設けられ、前記検出部で検出される光の1次元分布を補正するための回折格子と、を備え、
    光の波長をλとし、前記回折格子の格子周期をΛとしてλ/Λ=βを定義し、0次回折光に対する1次回折光の強度比率を1−ξ:ξとし、前記検出部における光強度分布の最大値をMax、最小値をMinとし、光強度分布の変動率αとしてα=1−Min/Maxを定義し、下記の関係式を満たすことを特徴とする光学式エンコーダ。
    ξ<a +b (β−1)、a =0.424−0.08α、b =1.02−1.4α
    ξ>a +b (β−1)、a =0.6(0.3−α)、b =4/3
    0≦ξ≦1
    1≦β≦1.5
  3. 反射率が周期的に変化した信号パターンが直線状または円弧状に形成されたスケールと、
    前記スケールに向けて光を照射する発光部と、
    前記スケールで反射した光の1次元分布を検出する検出部と、
    前記発光部と前記スケールとの間に設けられ、前記検出部で検出される光の1次元分布を補正するための回折格子と、を備え、
    前記回折格子には、前記発光部の中心を通過し、前記スケールの法線を含む面を基準として対称なブレーズド回折格子が形成されていることを特徴とする光学式エンコーダ。
  4. 前記回折格子は、位相格子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記ブレーズド回折格子は、回折光が基準面に対して平行なベクトル成分および垂直なベクトル成分を有するように基準面に対して傾斜していることを特徴とする請求項記載の光学式エンコーダ。
  6. 前記発光部と前記回折格子との間の光学距離をGo、ブレーズド回折格子の回折角をθ、前記発光部の発光領域の幅をDとして、下記の関係式を満たすことを特徴とする請求項3または5記載の光学式エンコーダ。
    Go<D/2×cotθ
  7. 前記発光部は、分離した2つの発光領域を有しており、前記発光部と前記回折格子との間の光学距離をGo、ブレーズド回折格子の回折角をθ、前記発光部の発光領域の幅をD、各発光領域の中心間距離をWとして、下記の関係式を満たすことを特徴とする請求項3、5または6記載の光学式エンコーダ。
    (W−D)/2×cotθ<Go<(W+D)/2×cotθ
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