JP3256628B2 - エンコーダ装置 - Google Patents

エンコーダ装置

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JP3256628B2
JP3256628B2 JP13265394A JP13265394A JP3256628B2 JP 3256628 B2 JP3256628 B2 JP 3256628B2 JP 13265394 A JP13265394 A JP 13265394A JP 13265394 A JP13265394 A JP 13265394A JP 3256628 B2 JP3256628 B2 JP 3256628B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密測定装置,複写機
のドラム回転制御,スキャナ,インクジェットプリンタ
等に利用されるエンコーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンコーダ装置として、例えば文
献「光学技術コンタクトVol.25 No.4(1987)p206〜213」
に示されているような各種の光学式エンコーダが知られ
ている。図17は従来知られている各種の光学式エンコ
ーダのうちのレーザーエンコーダの構成例を示す図であ
る。
【0003】図17を参照すると、レーザーエンコーダ
は、レーザーダイオード(LD)101と、コリメータレ
ンズ102と、移動スリット板103と、固定スリット
板104と、受光素子105とを有している。
【0004】このレーザーエンコーダでは、光源である
レーザーダイオード101からのLD光は、コリメータ
レンズ102でコリメートされ移動スリット板103に
入射する。この移動スリット板103のスリットで回折
が起こるが、移動スリット板103からの距離が所定距
離X以上となると、複数本のスリットを通過した光同士
が回折,干渉を生じ、鋭い指向性を有するフラウンホー
ファ回折像が得られる。すなわち、図17において、移
動スリット板103からの距離がX以上の領域がフラウ
ンホーファ領域であり、移動スリット板103から、よ
り遠い位置に、より指向性の強い明瞭な投影像(フラウ
ンホーファ回折像)が形成される。
【0005】いま、移動スリット板103上のスリット
を通過し、固定スリット板104上に投影されたフラウ
ンホーファ回折像の主極大の間隔が、固定スリット板1
04上に並べられたスリット間隔d2と一致するよう
に、移動スリット板103と固定スリット板104との
間隔Lが設定されているとき、移動スリット板103の
移動に伴なう固定スリット板104の通過光量の変化,
すなわち,出力振幅は最大となる。このように、移動ス
リット板103と固定スリット板104とが間隔Lをへ
だてて設けられている状態で、移動スリット板103の
移動に伴って固定スリット板104を透過する光量の変
化が信号となる。このことからわかるように、このレー
ザーエンコーダは、フラウンホーファ回折像を用いるの
で、移動スリット板103に対し固定スリット板104
が比較的遠くにあっても良好な信号が得られるという利
点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図18は、スリットピ
ッチ11μm,光源波長0.78μmのときの移動スリ
ット板103と固定スリット板104との間隔Lと固定
スリット板104を透過する光量の変化,すなわち、信
号の振幅との関係を示す図である。図18から、前述し
たように、スリット板103,104間の間隔Lを適切
に設定することで、高い信号振幅が得られる。
【0007】しかしながら、このレーザーエンコーダで
は、移動スリット板103と固定スリット板104との
間の間隔Lが変化すると、信号振幅は、図18に示すよ
うに周期的に変化する。すなわち、スリット板103,
104間の間隔Lが適切に設定されている状態から変化
すると、信号が劣化する。このため、従来、この種のエ
ンコーダ装置では、移動スリット板103と固定スリッ
ト板104との間の間隔Lが経年変化しないよう、厳密
な組付けが必要であった。
【0008】本発明は、厳密な組付けを必要とせずと
も、経年変化に強く、軸ぶれ等の影響をも受けにくいエ
ンコーダ装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、レーザダイオードと、該
レーザダイオードからの光が入射する第1番目の回折格
子と、第1番目の回折格子からの光が入射する第2番目
の回折格子と、スリット状の第3番目の回折格子と、受
光手段とを有し、前記第1番目の回折格子と前記第2番
目の回折格子とは、互いに協働して前記レーザダイオー
ドからの光による所定ピッチの干渉縞を発生させる二重
回折格子として機能し、前記第3番目の回折格子には、
前記二重回折格子により発生する干渉縞が投影され、前
記第3番目の回折格子からの出力光量を前記受光手段で
検知するエンコーダ装置において、前記第3番目の回折
格子は、前記二重回折格子により発生する干渉縞のピッ
チと相違するピッチを有し、前記第3番目の回折格子か
らの出力光量に位相分布をもたせ、これを複数の受光手
段で検知することで、位相の異なる信号を検出すること
を特徴とする。このように、出力光に場所の位相差を生
じさせて、A相,B相の両信号を検出できる。この際、
例えば、3個の受光手段を設け、隣り合う受光手段の出
力の差をとれば、0レベルを中間にした±の信号を採取
できて、信号のカウントが容易になる。また、例えば、
4個の受光手段を設け、隣り合わない受光手段の出力の
差をとれば、ノイズをキャンセルしやすく、また、光量
分布があってもそれに影響されにくく、高精度の測定を
行なうことができる。
【0010】また、請求項3,4記載の発明では、第3
番目の回折格子は、二重回折格子により発生する干渉縞
のピッチと相違するピッチを有し、第3番目の回折格子
からの出力光量に位相分布をもたせ、これを複数の受光
手段で検知することで、位相の異なる信号を検出する。
あるいは、第1番目,第2番目の回折格子の少なくとも
1つにチャーピングを施すことで、第3番目の回折格子
からの出力光量に位相分布をもたせ、これを複数の受光
手段で検知することで、位相の異なる信号を検出する。
このように、出力光に場所の位相差を生じさせて、A
相,B相の両信号を検出できる。この際、例えば、3個
の受光手段を設け、隣り合う受光手段の出力の差をとれ
ば、0レベルを中間にした±の信号を採取できて、信号
のカウントが容易になる。また、例えば、4個の受光手
段を設け、隣り合わない受光手段の出力の差をとれば、
ノイズをキャンセルしやすく、また、光量分布があって
もそれに影響されにくく、高精度の測定を行なうことが
できる。また、レベルを中間にした±の信号を採取でき
るので、信号のカウントが容易になる。
【0011】また、請求項5記載の発明では、第1番目
の回折格子で用いる回折光の次数は+n次光と−n次光
(nは整数)であり、第2番目の回折格子で用いる回折光
の次数は、第1番目の回折格子からのそれぞれの回折光
に対してm次光と−m次光、または、−m次光とm次光
であり、干渉に用いる光の次数が対称的である。これに
より、光源波長の変化があっても、等位相面を常に同じ
方向に維持でき、干渉縞の位相も変化せず、光源波長の
変動の影響を防止できる。
【0012】また、請求項6記載の発明では、第1番
目,第2番目の少なくとも1つの回折格子に位相の異な
る回折格子領域を作製し、各回折格子領域からの出力光
に基づきA相,B相信号を検知する。これにより、干渉
縞が傾いても両方の領域の干渉縞は同様に倒れ、従っ
て、位相関係を保持できて、安定したA相,B相信号を
得ることができる。
【0013】また、請求項7記載の発明では、第1番
目,第2番目の回折格子のうちの少なくとも1つは、そ
の平面内で回転可能となっており、2つの回折格子のう
ちの少なくとも1つをその平面内で回転させて、干渉縞
のピッチを調整可能になっている。これにより、第1番
目,第2番目の回折格子のピッチが設計どおりに作製で
きなかったときに、第1番目,第2番目の回折格子の少
なくとも1つをその平面内で回転させて、干渉縞のピッ
チを第3番目の回折格子のピッチに合わせることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係るエンコーダ装置の一実施例の
構成図である。図1を参照すると、このエンコーダ装置
は、光源1と、光源1からの光をコリメ−ト(平行光
化)するコリメ−トレンズ2と、コリメ−トレンズ2か
らのコリメ−ト光が入射する第1番目および第2番目の
回折格子3,4と、スリット状の第3番目の回折格子
(具体的にはスリット)5と、受光素子(受光手段)6
とを有している。
【0015】ここで、光源1には、レ−ザダイオード
(LD)等が用いられる。また、第1番目の回折格子3
は、ピッチΛ1を有し、光源1,コリメ−トレンズ2か
らの光からn1次光とn2次光(n1,n2:整数)の回折
光(第1回折光)を生じさせ、また、第2番目の回折格
子4は、ピッチΛ2を有し、第1番目の回折格子3とほ
ぼ平行に配設されて、第1回折光(n1次光,n2次光)
のm1次光,m2次光(m1,m2:整数)の回折光(第2
回折光)を生じさせるようになっている。なお、第1番
目の回折格子3と第2番目の回折格子4は、スリットで
も良いし、位相回折格子でも良く、図1では、表面レリ
ーフ型のものが用いられている。
【0016】また、本実施例では、第1番目の回折格子
3と第2番目の回折格子4とは、互いに協働し、第2番
目の回折格子4からのm1次光,m2次光によって、次式
で表わされるピッチΛ0の干渉縞を発生させる二重回折
格子として機能するようになっている。
【0017】
【数1】Λ0=1/〔(n1−n2)/Λ1−(m1−m2
/Λ2
【0018】この二重回折格子の動作原理をより詳しく
説明する。いま、2つの回折光に着目し、これをE光,
F光とする。E光は、第1番目の回折格子3において、
回折角θ1でn1次の回折光を発生し、第2番目の回折格
子4において、回折角θ2でm1次の回折光を発生する。
また、F光は、第1番目の回折格子3において、回折角
φ1でn2次の回折光を発生し、第2番目の回折格子4に
おいて、回折角φ2でm2次の回折光を発生する。
【0019】E光とF光は、第1番目,第2番目の回折
格子3,4を経て、図2に示すように干渉縞を発生さ
せ、位相の揃うところが明部、その間が暗部となる。こ
の干渉縞のピッチΛ0(数1)は、次のようにして求めら
れる。
【0020】すなわち、いま説明を簡単にするため、コ
リメ−ト光が第1番目の回折格子3に垂直に入射すると
すると、E光については次の関係式が成立する。
【0021】
【数2】sinθ1=n1λ/Λ1 sinθ1−sinθ2=m1λ/Λ2
【0022】ここで、λは光源1からの光(コリメート
光)の波長であり、数2から、θ2は次式により表わさ
れる。
【0023】
【数3】sinθ2=λ(n1/Λ1−m1/Λ2
【0024】同様にして、F光については次式が成立す
る。
【0025】
【数4】sinφ2=−λ(n2/Λ1−m2/Λ2
【0026】また、干渉縞のピッチΛ0は次式により表
わされる。
【0027】
【数5】Λ0=λ/(sinθ2+sinφ2
【0028】数3,数4,数5を用いて、干渉縞のピッ
チΛ0として数1が導き出せる。
【0029】数1から、干渉縞のピッチΛ0は、光源1
からの光の波長λには全く依存せず、光源1に半導体レ
ーザのような波長変化の大きい光源が用いられる場合で
も、その波長変化の影響を受けない。
【0030】また、Λ1とΛ2と回折次数とを適切に設定
することで、任意の干渉縞ピッチを得ることができる。
例えば、高分解能化を目指し、第1番目の回折格子3
に、Λ1=1μmと非常に高密度な回折格子を用い、n1
=1,n2=−1,m1=1,m2=−1のときに、Λ0
4μmとするためには、Λ2=0.57143μmとな
る。
【0031】図1のエンコーダ装置の基本的な動作は、
上述のように第1番目の回折格子3と第2番目の回折格
子4との二重回折格子によって生じる干渉縞をスリット
状の第3番目の回折格子5上に投影し、第3番目の回折
格子5からの出力光量(スリットを通過(透過)した光
量)を受光素子6で検知するものである。
【0032】この際、二重回折格子による干渉縞のピッ
チΛ0と第3番目の回折格子5のピッチΛ3とが同一のも
のに設定されていれば、第3番目の回折格子5の移動に
伴って、第3番目の回折格子5を透過する干渉縞の透過
光強度が変化し、これを受光素子6で検知して、二重回
折格子と第3番目の回折格子5との相対位置の変化を測
定することができる。例えば、二重回折格子(第1番
目,第2番目の回折格子3,4)が固定用回折格子であ
り、第3番目の回折格子5が移動用回折格子であるとす
ると、第3番目の回折格子5の移動量を測定することが
できる。
【0033】これに対し、二重回折格子による干渉縞の
ピッチΛ0と第3番目の回折格子5のピッチΛ3とを相違
させると、図3に示すように、第3番目の回折格子5の
スリットの場所によって出力光量に位相差が生じる。す
なわち、出力光量に位相分布が生じる。これを利用し、
複数の受光素子をそれぞれ第3番目の回折格子5の互い
に異なるスリットに対応した場所に配置して、複数の受
光素子で位相の異なる信号を検出することができる。よ
り具体的には、図4に示すように、2個の受光素子6
a,6bを90°位相の異なるところに配設して、2個
の受光素子6a,6bからA相,B相信号を得ることが
できる。例えば、二重回折格子(第1番目,第2番目の
回折格子3,4)が固定用回折格子であり、第3番目の
回折格子5が移動用回折格子であるとすると、2個の受
光素子6a,6bから得られるA相信号,B相信号を方
向弁別信号として、第3番目の回折格子5の移動方向を
検出することができる。また、A相信号とB相信号との
差をとることで、第3番目の回折格子5の移動量を測定
することができる。
【0034】また、干渉縞のピッチを場所によって変化
させることによっても、A相,B相信号を検出すること
ができる。干渉縞のピッチを場所によって変化させるに
は、第1番目,第2番目の回折格子3,4の少なくとも
1つにおいて、回折格子ピッチを位置に応じて単調に増
加ないしは減少(チャーピング)させればよい。例えば、
図5には、第1番目の回折格子3についてはチャーピン
グを施さず、第2番目の回折格子4についてチャーピン
グを施した場合が示されている。このように、少なくと
も1つの回折格子にチャーピングを施すと、場所によっ
て回折角が異なるので、干渉縞のピッチを場所に応じて
変化させることができる。この場合も、図4に示したと
同様に、2個の受光素子6a,6bを90°位相の異な
るところに配設してA相,B相信号を得ることができ
る。
【0035】また、回折格子にチャーピングを施すかわ
りに、光源1からの光を集光手段又は発散手段により集
光又は発散させることにより、干渉縞のピッチを場所に
よって変化させることもできる。図6には、コリメート
レンズ2の焦点位置と光源1(LDの場合、点光源)の発
光点位置とをずらすよう、光源1に対しコリメートレン
ズ2を配置し、コリメートレンズ2からの光をコリメー
ト状態(平行光)ではなく、多少集光になった状態で、回
折格子3,4に入射させた場合が示されている。この場
合、干渉縞は、中央から外側に向かうにつれて密にな
り、2個の受光素子を90°位相の異なるところに配設
してA相,B相信号を得ることができる。
【0036】図7は、A相,B相信号を得る他の構成例
を説明するための図である。図7を参照すると、二重回
折格子による干渉縞のピッチΛ0と第3番目の回折格子
5のピッチΛ3とを相違させる場合には、第3番目の回
折格子5からの出射光の位相は第3番目の回折格子5の
場所に対して線形に変化するのに対し(図7のα)、干渉
縞のピッチΛ0を場所によって変化させる場合には、第
3番目の回折格子5からの出射光の位相は非線形に変化
する(図7のβ)。
【0037】そこで、二重回折格子による干渉縞のピッ
チΛ0と第3番目の回折格子5のピッチΛ3とを相違させ
る場合には、図7に示すように、3個の受光素子6a,
6b,6cを等間隔に配置し、図8に示すように、隣り
合う2つの受光素子の出力の差(a−b),(b−c)をと
って、これらを90°位相の異なるA相,B相信号とし
て得ることができる。また、干渉縞のピッチΛ0を場所
によって変化させる場合には、図7に示すように、3個
の受光素子6a,6b,6dを不等間隔に配置し、図8
に示すように、隣り合う2つの受光素子の出力の差(a
−b),(b−d)をとって、これらを90°位相の異な
るA相,B相信号として得ることができる。なお、両者
共に、受光素子6aと受光素子6bとの位相差が90°
であり、受光素子6bと受光素子6cまたは6dとの位
相差が90°であるときに、位相差が90°のA相,B
相信号を得ることができる。
【0038】上述の例では、3個の受光素子を用いた
が、さらにより多くの受光素子を用いることもでき、ま
た、より多くの受光素子を用いる方が場所によるノイズ
などの影響を受けにくい。図9には、4個の受光素子を
用いる場合が示されている。ここで、第3番目の回折格
子5の場所と第3番目の回折格子5からの出射光の位相
との関係は、図7と同じであり、二重回折格子による干
渉縞のピッチΛ0と第3番目の回折格子5のピッチΛ3
を相違させる場合には、上記関係は線形となり(図9の
α)、干渉縞のピッチΛ0を場所によって変化させる場合
には、上記関係は非線形となる(図9のβ)。従って、二
重回折格子による干渉縞のピッチΛ0と第3番目の回折
格子5のピッチΛ3とを相違させる場合には、4個の受
光素子を等間隔に配置し、干渉縞のピッチΛ0を場所に
よって変化させる場合には、4個の受光素子を不等間隔
に配置する。すなわち、いずれの場合も、位相関係が等
分となるように4個の受光素子を配置する。但し、4個
の受光素子を用いるときには、図10に示すように、演
算は隣り合わない2つの受光素子からの出力の差,例え
ば受光素子6aと6cからの出力の差(a−c),受光素
子6bと6dからの出力の差(b−d)、あるいは、受光
素子6aと6eからの出力の差(a−e),受光素子6b
と6fからの出力の差(b−f)をとる。なお、いずれの
場合にも、隣り合わない2つの受光素子の位相差が90
°であるときに、位相差が90°のA相,B相信号を得
ることができる。
【0039】上述の例では、回折次数を“1”,“−
1”としたが、本発明は、数1を満たすものであれば、
全ての回折次数に対して適応できる。しかしながら、干
渉に用いる光の次数が対称的でない場合には、ピッチが
変化しない場合でも位相が変化することがある。すなわ
ち、干渉に用いる光の次数が対称的でない場合には、図
11に示すように、等位相面が同じ方向に傾くため、光
源1の波長λが変動すると、その交点(干渉縞の明部)が
移動し、波長変動の影響を受けてしまう。これを回避す
るには、図11に示すように、干渉に用いる光の次数を
対称的なものにすればよい。例えば、第1番目の回折格
子3において±1次光,±2次光,±3次光,±4次
光,±5次光,……を用い、また、それぞれの回折光に
対して第2番目の回折格子4においても±1次光,±2
次光,±3次光,±4次光,±5次光,……を用いれば
(すなわち、第1番目の回折格子では、+n次光と−n
次光(nは整数)を用い、第2番目の回折格子では、第1
番目の回折格子からのそれぞれの回折光に対してm次光
と−m次光、または、−m次光とm次光の回折光を用い
れば)、光源1の波長変動により、干渉縞の明部が移動
してしまうという事態を回避することができる。
【0040】このように干渉縞を第3番目の回折格子5
上に投影する方法は、回折格子の傾きなどが干渉縞の位
相ずれを引き起こすので慎重な取扱いが要求される。そ
こで、いずれか1つの回折格子に位相の異なる回折格子
領域を作製しておけば、各回折格子領域から位相の90
°異なる干渉縞が発生し、自ずとA相,B相信号が得ら
れる。すなわち、図13に示すように、例えば第2番目
の回折格子4を位相差βをもつ2つの領域に分割する
と、干渉縞は図示のように位相の異なる2つの部分に分
けられる。
【0041】このとき、位相差βを次式を満たすように
設定することができる。
【0042】
【数6】π/4=|m1−m2|β
【0043】すなわち、例えば、m1=0,m2=1のと
きには、位相差βをπ/4に設定することができ、ま
た、m1=2,m2=−1のときには、βをπ/12に設
定することがきる。
【0044】上記例では、第2番目の回折格子4を2つ
の領域に分割したが、これのかわりに、第1番目の回折
格子3を位相差βをもつ2つの領域に分割しても良く、
この場合にも、干渉縞は位相の異なる2つの部分に分け
られる。
【0045】また、図13の構成例においては、2個の
受光素子を前述したと同様に配置し、同様の演算を用い
ることができるが、さらに、図13に示すように、例え
ば2個の受光素子を2クロスに並べた構成が可能であ
る。この場合、A相信号は2つの受光素子6a,6dの
出力の差(a−d)をとることにより、また、B相信号
は他の2つの受光素子6b,6cの出力の差(b−c)
をとることにより求められる。
【0046】上述した各構成例では、第1番目の回折格
子と第2番目の回折格子の各格子は、図14(a)に示す
ように、平行に配置されている。このような配置では、
図14(b)に示すように、干渉縞は各回折格子3,4の
格子方向と平行になる。この際、回折格子3,4のうち
の少なくとも1つを、図14(c)のように、その平面内
で角度θ回転させると(図14(c)の例では回折格子4
を回転させると)、各回折格子3,4の格子方向は角度
θをなし、これに応じて、干渉縞が傾くとともに干渉縞
のピッチΛ0が変化する。この性質を利用すれば、第1
番目の回折格子3のピッチΛ1,第2番目の回折格子4
のピッチΛ2が設計どおりに作製できなかったときに、
第1番目の回折格子3,第2番目の回折格子4の少なく
とも1つをその平面内で所定の角度回転させて、干渉縞
のピッチΛ0を第3番目の回折格子5のピッチΛ3に合わ
せる調整を行なうことができる。
【0047】本発明は、二重回折格子により干渉縞を発
生させ、この干渉縞をスリット状の第3番目の回折格子
に投影する方式となっているので、固定用回折格子(例
えば二重回折格子)と移動用回折格子(例えば第3番目の
回折格子)との間の間隔を従来例のように厳密でなく、
大まかに設定できる。これにより、厳密な組付けを必要
とせずとも、経年変化に強く、軸ぶれ等の影響をも受け
にくいエンコーダ装置を提供することができる。また、
干渉縞は原理的にそのピッチを波長以下にできるため、
移動量等を高分解能に測定することができる。さらに、
二重回折格子にコリメート光を入射させることでピッチ
の分布がなくなり、信号強度を大きくすることができ
る。
【0048】なお、上述の各例は、移動用回折格子が直
線状に移動するリニアエンコーダ装置として構成されて
いるが、本発明は、このようなリニアエンコーダ装置の
みならず、ロータリーエンコーダ装置として構成するこ
とも可能である。
【0049】図15,図16は本発明によるロータリー
エンコーダ装置の構成例を示す図である。先ず、図15
のロータリーエンコーダ装置は、第3番目の回折格子5
が円筒面上に形成され、軸Xの周りに回転可能に構成さ
れている。
【0050】また、図16のロータリーエンコーダ装置
は、第3番目の回折格子5が円板上に形成され、軸Xの
周りに回転可能に構成されている。
【0051】図15,図16のロータリーエンコーダ装
置においても、前述したリニアエンコーダ装置と同様
に、第1番目,第2番目の回折格子3,4,すなわち二
重回折格子による干渉縞を第3番目の回折格子5に投影
し、第3番目の回折格子5からの出射光を検知して、第
3番目の回折格子5の移動量(回転量,回転速度等)や
移動方向を高精度に測定することができる。
【0052】また、本発明は、光源1からの光を回折格
子に垂直入射させる場合に限定されず、垂直に入射させ
ない場合であっても適用可能である。
【0053】また、上述の実施例,構成例では、光源1
からの光をコリメートレンズ2でコリメート(平行光化)
した上で回折格子に入射させたが、コリメートレンズ2
は必ずしも設けられなくとも良い。すなわち、光源から
の光をコリメート化しなくとも、本発明の一般性は失な
われない。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、レーザダ
イオードと、該レーザダイオードからの光が入射する第
1番目の回折格子と、第1番目の回折格子からの光が入
射する第2番目の回折格子と、スリット状の第3番目の
回折格子と、受光手段とを有し、前記第1番目の回折格
子と前記第2番目の回折格子とは、互いに協働して前記
レーザダイオードからの光による所定ピッチの干渉縞を
発生させる二重回折格子として機能し、前記第3番目の
回折格子には、前記二重回折格子により発生する干渉縞
が投影され、前記第3番目の回折格子からの出力光量を
前記受光手段で検知するエンコーダ装置において、前記
第3番目の回折格子は、前記二重回折格子により発生す
る干渉縞のピッチと相違するピッチを有し、前記第3番
目の回折格子からの出力光量に位相分布をもたせ、これ
を複数の受光手段で検知することで、位相の異なる信号
を検出するので、出力光に場所の位相差を生じさせ、A
相,B相の両信号を検出できる。この際、例えば、3個
の受光手段を設け、隣り合う受光手段の出力の差をとれ
ば、0レベルを中間にした±の信号を採取できるので、
信号のカウントが容易になる。また、例えば、4個の受
光手段を設け、隣り合わない受光手段の出力の差をとれ
ば、ノイズをキャンセルしやすく、また、光量分布があ
ってもそれに影響されにくく、高精度の測定を行なうこ
とができる。また、レベルを中間にした±の信号を採取
できるので、信号のカウントが容易になる。
【0055】また、請求項3,4記載の発明によれば、
第3番目の回折格子は、二重回折格子により発生する干
渉縞のピッチと相違するピッチを有し、第3番目の回折
格子からの出力光量に位相分布をもたせ、これを複数の
受光手段で検知することで、位相の異なる信号を検出す
るようになっているか、あるいは、第1番目,第2番目
の回折格子の少なくとも1つにチャーピングを施すこと
で、第3番目の回折格子からの出力光量に位相分布をも
たせ、これを複数の受光手段で検知することで、位相の
異なる信号を検出するようになっているので、出力光に
場所の位相差を生じさせ、A相,B相の両信号を検出で
きる。この際、例えば、3個の受光手段を設け、隣り合
う受光手段の出力の差をとれば、0レベルを中間にした
±の信号を採取できるので、信号のカウントが容易にな
る。また、例えば、4個の受光手段を設け、隣り合わな
い受光手段の出力の差をとれば、ノイズをキャンセルし
やすく、また、光量分布があってもそれに影響されにく
く、高精度の測定を行なうことができる。また、レベル
を中間にした±の信号を採取できるので、信号のカウン
トが容易になる。
【0056】また、請求項5記載の発明によれば、第1
番目の回折格子で用いる回折光の次数は+n次光と−n
次光(nは整数)であり、第2番目の回折格子で用いる回
折光の次数は、第1番目の回折格子からのそれぞれの回
折光に対してm次光と−m次光、または、−m次光とm
次光であり、干渉に用いる光の次数が対称的であるの
で、光源波長の変化があっても、等位相面を常に同じ方
向に維持でき、干渉縞の位相も変化せず、光源波長の変
動の影響を防止できる。
【0057】また、請求項6記載の発明によれば、第1
番目,第2番目の少なくとも1つの回折格子に位相の異
なる回折格子領域を作製し、各回折格子領域からの出力
光に基づきA相,B相信号を検知するので、干渉縞が傾
いても両方の領域の干渉縞は同様に倒れ、従って、位相
関係を保持できて、安定したA相,B相信号を得ること
ができる。
【0058】また、請求項7記載の発明によれば、第1
番目,第2番目の回折格子のうちの少なくとも1つは、
その平面内で回転可能となっており、2つの回折格子の
うちの少なくとも1つをその平面内で回転させて、干渉
縞のピッチを調整可能になっているので、第1番目,第
2番目の回折格子のピッチが設計どおりに作製できなか
ったときに、第1番目,第2番目の回折格子の少なくと
も1つをその平面内で回転させて、干渉縞のピッチを第
3番目の回折格子のピッチに合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンコーダ装置の一実施例の構成
図である。
【図2】図1のエンコーダ装置の二重回折格子による干
渉縞の発生を説明するための図である。
【図3】図1のエンコーダ装置において干渉縞のピッチ
と第3番目の回折格子のピッチとが異なる場合の出力光
の場所ごとの位相変化を示す図である。
【図4】図1のエンコーダ装置の変形例を示す図であ
る。
【図5】第2番目の回折格子にチャーピングを施した場
合の干渉縞のピッチの場所による変化を説明するための
図である。
【図6】光源からの光を集光または発散させる場合の干
渉縞のピッチの場所による変化を説明するための図であ
る。
【図7】A相,B相信号を得るための構成例を示す図で
ある。
【図8】図7の構成によって得られるA相,B相信号を
示す図である。
【図9】A相,B相信号を得るための構成例を示す図で
ある。
【図10】図9の構成によって得られるA相,B相信号
を示す図である。
【図11】干渉に用いる光の次数が対称的でない場合の
等位相面を示す図である。
【図12】干渉に用いる光の次数が対称的である場合の
等位相面を示す図である。
【図13】第2番目の回折格子を位相の異なる2つの領
域に分割したエンコーダ装置の構成例を示す図である。
【図14】第1番目の回折格子と第2番目の回折格子と
の配置関係に基づく干渉縞の変化を説明するための図で
ある。
【図15】本発明によるロータリーエンコーダ装置の構
成例を示す図である。
【図16】本発明によるロータリーエンコーダ装置の構
成例を示す図である。
【図17】従来のエンコーダ装置の構成例を示す図であ
る。
【図18】図17のエンコーダ装置において、移動スリ
ット板と固定スリット板の間隔Lと固定スリット板を透
過する光量の変化との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 コリメートレンズ 3 第1番目の回折格子 4 第2番目の回折格子 5 第3番目の回折格子 6,6a,6b,6c,6d,6e,6f 受光素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/26 - 5/38 G01B 11/00 - 11/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザダイオードと、該レーザダイオ
    ードからの光が入射する第1番目の回折格子と、第1番
    目の回折格子からの光が入射する第2番目の回折格子
    と、スリット状の第3番目の回折格子と、受光手段とを
    有し、前記第1番目の回折格子と前記第2番目の回折格
    子とは、互いに協働して前記レーザダイオードからの光
    による所定ピッチの干渉縞を発生させる二重回折格子と
    して機能し、前記第3番目の回折格子には、前記二重回
    折格子により発生する干渉縞が投影され、前記第3番目
    の回折格子からの出力光量を前記受光手段で検知するエ
    ンコーダ装置において、前記第3番目の回折格子は、前
    記二重回折格子により発生する干渉縞のピッチと相違す
    るピッチを有し、前記第3番目の回折格子からの出力光
    量に位相分布をもたせ、これを複数の受光手段で検知す
    ることで、位相の異なる信号を検出することを特徴とす
    るエンコーダ装置。
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