JP2560513B2 - 回析干渉型エンコーダ - Google Patents

回析干渉型エンコーダ

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JP2560513B2
JP2560513B2 JP2081527A JP8152790A JP2560513B2 JP 2560513 B2 JP2560513 B2 JP 2560513B2 JP 2081527 A JP2081527 A JP 2081527A JP 8152790 A JP8152790 A JP 8152790A JP 2560513 B2 JP2560513 B2 JP 2560513B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 光の回折及び干渉を利用し、高精度な測定が可能なエ
ンコーダに関するものである。
〔従来の技術〕
従来,この種のエンコーダとして、例えば特開昭63-3
09816号公報のものが知られており、具体的には、第6
図に示す如き構成を有している。
レーザーダイオード60から発する可干渉(コヒーレン
ト)光は、集光レンズ61により集光光束を生成し、偏光
ビームスプリッター62によりP,S偏光した2光束に分割
される。そして、各偏光光は反射鏡63a,63bでそれぞれ
反射され、所定の等しい入射角を持って、透過型の回折
格子64に達する。
この回折格子64は、測定方向に沿って所定のピッチを
有し、この測定方向に沿って移動可能に設けられてい
る。
ここで、集光レンズ61は、偏光ビームスプリッター6
2,反射鏡63a,63bを介した各光束を、回折格子64上で集
光するように構成されている。
さて、所定の等しい入射角を持って回折格子64を交差
した各光束は、この回折格子64によって、この回折格子
64のピッチ方向と直交した方向に回折し、回折角の変化
を補正するためのレンズ65によって平行光束となる。
ここで、回折角の変化を補正するためのレンズ65は、
レーザーダイオード60の温度変化による出力光の波長変
動によって、回折角が変化した場合でも、この回折角の
変化による影響をキャンセルするように機能している。
すなわち回折角が変化した際にも、レンズ65は、回折格
子64を所定の2方向を照明する2光束を同一方向に指向
させながら平行光束化を図り、この両平行光束が常に重
なり合うように構成されている。
その後、レンズ65を介した平行光束は、1/4波長板66
を介することによって円偏光となり、ビームスプリッタ
ー67により2分割される。そして、分割された各光束
は、偏光板68a,68bを介して光検出器69a,69bにて光電検
出され、測定方向における回折格子64の移動に応じた受
光素子69a,69bの出力信号に基づいて回折格子64の移動
量を、2つの出力信号の位相差に基づいて移動回折格子
の移動方向を検出することができる。
従って、以上にて述べたエンコーダは、回折角の変化
を補正するためのレンズ65の配置により、回折角が変化
した際にも、光検出器で干渉光が常に検出できるため高
精度な測定が行えるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の如き従来技術においては、レーザーダイオード
60の温度変化に伴う波長変動による移動回折格子64の回
折角変化を補正用のレンズ65の配置によって補正してい
る。
しかしながら、この補正用のレンズ65と移動回折格子
64との焦点合わせ,光軸合わせ等の調整が面倒かつ難し
い。
また、この装置は、上述の如く、光源の波長変動に対
する回折角の変化には有利であるものの、透過型の移動
回折格子64が第6図中の上下方向での変動に対する補正
が不十分である。
すなわち、この変動によって、検出器69a,69b上に達
する2つの回折光の射出方向が変化すると共に補正用の
レンズ65を介した検出光の集光状態が変化するため、検
出器69a,69bの検出面での干渉状態が大きく変化する。
この結果、検出器で検出される出力信号が不安定となる
恐れがある。
また、位相差の異なる2つ以上の正弦波状の出力信号
を得て回折格子44の移動方向を弁別するために、偏光ビ
ームスプリッター,波長板,ビームスプリッター,偏光
板等の複数の光学部品を使用している。
このため、部品点数が多くなるのみならず、光学的な
構成も複雑となり、さらには、これらの調整が難しくな
る。この結果、装置の大型化を招くことは勿論のこと、
製造上のコストの増大を招く恐れがある。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、簡素な構成かつ製造上の調整も極めて簡単に
もかかわらず,温度変化による光源の波長変動及びスケ
ールの機械的変動に対する干渉光の干渉状態の変化を極
めて小さく抑えられる高精度な測定が可能な回折干渉型
エンコーダを安価に提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記の目的を達成するために、具体的には第
2A図に示す如く、平行に並設されるとともに互いに等し
い周期的なピッチを有する第1回折及び第2回折格子
(30,40)と、該第1及び第2回折格子(30,40)を該第
1回折格子(30)側からコヒーレントな平行光束Lを垂
直照射する平行光束供給手段(1,2)と、前記第1及び
第2回折格子(30,40)の回折作用によって前記第1回
折格子(30)と前記第2回折格子(40)との距離だけ隔
てた第1の位置と第2の位置とで交差する回折光同士を
干渉させるために,前記第1の位置と前記第2の位置と
に対応してそれぞれ少なくとも1つ設けられるととも
に、前記第1及び第2回折格子(30,40)と平行かつ同
方向に等しい周期的なピッチで形成される回折格子要素
(31a,31b)を有する第3回折格子と、前記第3回折格
子の各回折格子要素(31a,31b)毎に発生する回折干渉
光の内で所定の1つの回折干渉光のみをそれぞれ独立に
光電検出する光検出手段(5a,5b)とを有し、 前記第3回折格子の回折格子要素(31a,31b)の各々
は、前記光検出手段(5a,5b)により独立に検出される
前記回折干渉光の検出信号間に相対的な位相差を与える
ために、前記ピッチ方向で相対的に所定の距離を置いて
設けられ、 前記第1及び第3回折格子(30,31a,31b)に対する前
記第2回折格子(40)の前記ピッチ方向での相対移動量
を検出するものである。
また、前記第2回折格子(40)は反射型の回折格子で
形成され、前記第1及び第3回折格子(30,31a,31b)は
同一部材の同一平面上に一体を成すように設けても良
い。
〔作用〕
上記の如く、本発明は、互いに同方向に等しい周期的
なピッチで形成された第1,第2及び第3回折格子を等間
隔かつ平行に並設するとともに、該第3回折格子が2つ
の回折格子要素を少なくとも有するように形成し、平行
光束を第1回折格子側から垂直照射し、第1〜第3回折
格子による回折作用によって、第3回折格子の回折格子
要素毎に生成される所定の1つの回折干渉光のみを光検
出器で独立に検出するようにしたものである。
具体的には、第1A図に示す如く、平行光束Lがスケー
ル3の第1回折格子30を垂直照射することにより、θn
方向には−n次回折光L(−n)が発生し、垂直方向に
は0次回折光L(0)が発生する。
ここで、0次光を境にして右側のn次回折光を+n次
回折光、左側のものを−n次回折光とする。
そして、この−n次回折光L(−n)が反射スケール
4の第2回折格子40を入射角θnで照明することによ
り、垂直方向にn次回折光L(−n,n)が発生し、ま
た、第1回折格子30からの0次回折光L(0)が第2回
折格子40を垂直入射することにより、θn方向に−n次
回折光L(0,−n)が発生する。この第2回折格子40か
らのn次回折光L(n,n)と0次回折光L(0,n)とがス
ケール3の第3回折格子31a上で交差し、この2つの回
折光はこの第3回折格子の回折格子要素31a(以下、第
3回折格子要素31aと称する。)によって再び回折す
る。そして、同方向に射出する回折光同士が干渉し、例
えば第1A図に示す如く、垂直方向に生成される干渉光I0
が不図示の検出器に導かれる。
今、第1回折格子30により回折角θnでn次回折され
る平行光束Lの波長がシフトすると、例えば回折角がθ
nHに変化するものの、この第1回折格子30と等しいピッ
チを有する第2回折格子40と第3回折格子要素31aの回
折角も同じようにθnHと変化するため、この第3回折格
子要素31aの回折作用により干渉する干渉光は、I0からI
1へ単に横シフトするだけで、干渉状態は常に一定に保
たれる。
また、第1B図に示す如く、例えば移動スケール上に形
成された第2回折格子が点線で示す如く下方へ変動(ギ
ャップ変動)した場合にも第1〜第3回折格子の回折作
用により得られる干渉光は、I0からI2へ単に横シフトす
るだけで、干渉状態は常に一定に保たれる。
以上の如く、波長変動による回折角変化が生じた場合
や第2回折格子等がピッチと直交した方向に変動した場
合にも、第1〜第3回折格子の回折作用により干渉する
2つの検出光の射出する方向を共に等しくできるため、
干渉状態が常に一定な安定した干渉光が得られる。
さらに、本発明は、各第3回折格子要素をピッチ方向
にて所定の距離だけずらして構成するにより光電検出さ
れる回折干渉光の出力信号に所定の相対的な位相差を与
えるようにしたものである。
これにより、電気的にプッシュプル信号や方向判別信
号等が容易に得られるため、高精度な測定を可能とな
る。
また、本発明は、光学部材の部品点数を必要最小限に
抑えられる簡素な構成が実現できるため、製造上の調整
が容易であるのみならず、装置の軽量化、低コスト化等
が達成できる。
〔実施例〕
第2A図は、回折格子4を反射型の回折格子で形成した
場合の反射型のエンコーダを示すものであり、この第2A
図を参照しながら本発明の第1実施例について詳述す
る。
図示の如く、透過スケール3とこれに対向して平行な
反射型移動スケール4が矢印方向(水平方向)に移動可
能に設けられている。
透過スケール3には、第1回折格子としての回折格子
30と、第3回折格子を構成する回折格子要素31a及び31b
とが同一平面上に形成されており、反射型移動スケール
4には、第2回折格子としての回折格子40が形成されて
いる。そして、各スケール上に設けられている回折格子
30,31a,31b,40は、凹部と凸部との幅が等しい周期的な
ピッチで形成されている。
透過スケール3上の回折格子30の上方には、平行光束
を供給するためのレーザーダイオード1及びコリメート
レンズ2が配置されている。
また、透過スケール3上の回折格子要素31a,31b(以
下、回折格子31a,31bと称する。)の上方には、この回
折格子31a,31bに対応して検出器5a,5bがそれぞれ配置さ
れている。
まず光源として例えばレーザーダイオード1から供給
されるコヒーレント(可干渉)な光束は、コリメートレ
ンズ2によって平行光束Lとなって、透過スケール3上
に形成された回折格子30に垂直に入射する。
そして、この平行光束が回折格子30を通過すると回折
光が生成され、この平行光束が透過する方向には0次光
L(0)が、この0次光L(0)を挟んで左右のθ方向
にはn次光L(n),−n次光L(−n)がそれぞれ発
生する。
ここで、レーザーダイオード1から供給される光束の
波長をλ,回折格子30のピッチをP,回折格子30により生
成される回折光の次数をnとすれば、回折格子30により
生成される±n次回折光の回折角θnは、次式にて一義
的に与えられる。
但し、nは整数(n:0,±1,±2……)である。このと
き、n次回折光の回折角はθn,−n次回折光の回折角
はθ-nとなり、両者にはθn=−θ-nの関係が成立する
が、以下における説明を簡単にするため、±n次回折光
の回折角は共にθnとして説明する。
今、回折格子30より発生する0次光L(0),1次光L
(1)及び−1次光L(−1)とについて考える。
第2A図に示す如く、0次光L(0)は反射型移動スケ
ール4の回折格子40に対し垂直入射する一方で、1次光
L(1)と−1次光L(−1)とは反射型移動スケール
4の回折格子40に対し互いに反対の入射角θで斜入射す
る。
すると、反射型移動スケール4上の回折格子40は、0
次光L(0)を再回折させて左右のθ方向に1次光L
(0,1)及び−1次光L(0,−1)を生成すると共に、
1次光L(1)を再回折させて垂直方向に−1次光L
(1,−1)を生成する。また、これと同時に、回折格子
40は−1次光L(−1)を再回折させて垂直方向に1次
光L(−1,1)を生成する。
このようにして生成された回折光L(0,1)及び回折
光L(1,−1)と,回折光L(0,−1)及び回折光L
(−1,1)とのそれぞれが透過スケール3と反射型移動
スケール4との間の距離(ギャップ)の分だけ離れたス
ケール3上の異なる位置で交差する。
この各交差位置に対応して回折格子31a,31bが設けら
れており、この回折格子31a,31bは、第2B図に示す如
く、反射型移動スケール4の移動方向において、例えば
相対的に1/4ピッチのずれを生ずるように所定の距離だ
け隔てて設けられている。
すると、この一対の回折格子31a,31b上で各々交差す
る回折光は、この各回折格子31a,31bによってそれぞれ
回折されて、各回折光の各次数が発生する方向に干渉光
(IA,IB,IN1〜IN4)が生成される。
ここで、本実施例では実線で示す如く格子の配列方向
(ピッチ方向)と直交した方向に発生する2つの干渉光
(IA,IB)を検出するものとする。
この干渉光IAは、回折格子31aの回折作用によって、
格子の配列方向の直交方向に発生する回折光L(0,−
1)の1次光と透過方向に発生する回折光L(−1,1)
の0次光とで生成される一方、干渉光IBは、回折格子31
bの回折作用によって、格子の配列方向の直交方向に発
生する回折光L(0,1)の−1次光と透過方向に発生す
る回折光L(1,−1)の0次光とで生成される。
そして、これらの干渉光(IA,IB)は、回折格子31a,3
1bに対応して配された一対の検出器5a,5bによって光電
的に検出され、反射型移動スケール4の移動量に応じた
2つの正弦波状の出力信号A,Bが得られる。
このとき、2つの出力信号A,Bの相対位相差は、上述
の如く回折格子31a,31bが第2回折格子の移動方向にお
いて相対的に1/4ピッチのずれを生ずるように設けられ
ているため、90°ズレた状態となる。
従って、この相対的に位相がズレた状態の2つの出力
信号A,Bに基づいて反射型移動スケール4の移動方向の
弁別及び移動量を検出することができる。
ここで、本実施例の如く第2回折格子40を有する移動
スケール4を反射型で構成した場合、透過スケール3に
入射する平行光束と、この透過スケール3を射出する検
出すべき干渉光とを分離するためには、透過スケール3
と移動スケール4との間隔g(ギャップ)は以下の条件
を満足することが望ましい。
但し、 n:スケール3の第1回折格子31により回折する検出のた
めのn次回折光の次数。
φ:平行光束径。
λ:平行光束の波長。
P:スケール3の第1回折格子31のピッチ。
さて、第2A図に示した如く、検出器(5A,5B)では、
スケール3上の回折格子(31a,31b)の格子の配列方向
(ピッチ方向)と直交した方向に発生する回折光同士に
よる干渉光を検出しているが、上述の如く、このピッチ
方向に対して左右のθ方向にも点線で示す如き干渉光
(IN1,IN2,IN3,IN4)が発生する。
ところが、これらの干渉光が検出器5a,5bに入射する
と、ギャップ変動や波長シフトに伴う回折角変動により
検出器5a,5bにて光電変換される出力信号A,Bの位相が大
きく飛んで高精度な位置検出が困難となる恐れがある。
そこで、本実施例ではスケール3上の回折格子31a,31
bの格子の配列方向(ピッチ方向)の直交方向に発生す
る干渉光のみを検出できるように、検出器5a,5bは回折
格子31a,31bから離れて配置されている。これにより、
信頼性の高い安定した出力信号A,Bを得ることができ
る。
尚、これらのノイズとなる干渉光を遮光するために、
所定の開口形状を有する絞り,円筒状の遮光部材等を配
置しても良い。これにより、所定の干渉光のみを確実に
抽出できるだけでなく、検出器と透過スケール3の回折
格子31a,31bの距離を縮小できるため装置のコンパクト
化が容易となる。これは、以下に述べる実施例について
も適用できる。
以上の構成によれば、レーザーダイオード1の波長変
動による回折角変化及びギャップ変動が生じても、全て
等しいピッチの3つの回折格子の回折作用により4通り
の光路上を進行して干渉する2組の検出用回折光の光路
長が全て等しくなると共に、これらの回折光の回折角が
全て等しくなるために、検出される干渉光が単に横シフ
トするだけで各検出器にて光電検出される出力信号の位
相は変化することなく一定に保たれる。
尚、信号処理は、光電式エンコーダにおいて適用され
ている手法が適用できる。例えば、信号処理をする信号
処理系としては、第3図に示す如く、検出器5a,5bより
得られる出力信号A,Bを増幅させるプリアンプ10と,こ
の各増幅信号をパルス状に整形する波形整形回路11と,
各パルス信号を2値的なパルス信号に変換する方向弁別
回路12と,この方向弁別回路を介したパルス信号を計数
する計数回路13と,パルス信号を計数による計測結果を
所望の形式で表示させる表示部14を設けることによって
計測値を得ることができる。
次に、第4A図は本発明の第2実施例について示す図で
あり、第1図と同一の機能を持つ部材については同じ符
号を付してある。
前述した第1実施例と異なる所は、透過スケール3上
には、4つの干渉光を得るための第3回折格子が第1回
折格子30を挟んで左右に2つずつで並列的に形成されて
おり、この各回折格子31a〜31bに対応して検出器5a〜5b
が4つ設けられている。
第4B図には透過スケール3の平面図が示されている。
Pを格子のピッチ、mを整数とするとき、図示の如く、
回折格子31a,31bは測定方向に(m+1/4)Pの距離を隔
てて配置されている。
また、回折格子31aとこれと並列的に配置された回折
格子31cと、回折格子31bとこれと並列的に配置された回
折格子31dとがそれぞれ測定方向において1/4ピッチずれ
るようにするために、この回折格子31cと回折格子31dと
が測定方向に(m+3/4)Pの距離を隔てて配置されて
いる。
したがって、このスケール3上の回折格子31a〜31dか
ら垂直方向に射出する4つの干渉光が検出器5a〜5dによ
って光電検出された4つの出力信号A〜Dの位相は互い
に90°ずれることになる。
今、検出器5cにより光電検出される回折格子31cから
の干渉光の出力信号Cを基準信号として位相を0°とす
れば、この基準信号と各検出器から得られる出力信号と
の相対的な位相差は、回折格子31aに対応する検出器5A
の出力信号Aでは90°,回折格子31bに対応する検出器5
Bの出力信号Bでは180°,回折格子31dに対応する検出
器5dの出力信号Dでは270°となる。
このため、この4つの出力信号を任意に2組ずつ組み
合わせて信号処理すれば、反射型移動スケール4の移動
量及び移動方向を検出することができる。
例えば、AとDの出力信号,BとCの出力信号とにそれ
ぞれ組み合わせて、各組の何れか一方の信号を電気的に
振幅を反転させる。すなわち、検出器40Aと40D、検出器
40Bと40Cとを電気的に逆並列で接続して2つのプッシュ
プル信号を生成する。すると、この2つのプッシュプル
信号の相対的位相差は90°となり、この両者の信号に基
づいて位置検出及びスケールの移動方向の弁別をするこ
とが好ましい。
これにより、スケール3と移動スケール6との倒れが
生じても検出信号の読み取り誤差を最小にすることがで
きる。
このように電気的に検出誤差を補償できる構成にすれ
ば、各スケール上に形成されている回折格子の製造上の
公差を軽減することができる。
次に、第3実施例について説明する。第5図は第3実
施例の構成を示すものであり、第1図と同一機能を持つ
部材については同じ符号を付してある。
本実施例のエンコーダは、透明な部材の移動スケール
4上に透過型の回折格子40を設けて透過型としたもので
ある。そして、各スケール4,3A,3B上の各回折格子40,3
0,31a,31bも、透過領域(あるいは反射領域)と遮光領
域とが交互に等しいピッチで形成されている振幅格子で
設けられている。
そして、透過型の移動スケール4と第2透過スケール
3Bとのギャップが第1の透過スケール3Aと透過型移動ス
ケール6とのギャップと等しくなるように、3つのスケ
ールは平行かつ等間隔に並設されている。
ここで、本実施例は、先に説明した第1実施例のもの
と基本的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
尚、本実施例の場合にも、第2実施例と同様に検出用
の干渉光を生成するための一対の回折格子を2組設け、
さらにこれに対応して4つの検出器を設けても良い。
ところで、本発明の各実施例では、例えば第2A図に示
した如く、第3回折格子31a,31bから垂直方向に射出す
る干渉光IA,IBを検出しているが、外側の斜め方向に発
生する干渉光IN1,IN4も移動スケールの移動情報を有し
ているので、これを検出器で検出することも可能であ
る。
このとき、この干渉光IN1,IN4も、光源の波長変化に
よる回折角変動及びギャップの変動が生じても、常に干
渉状態が一定となる。
この構成によれば、コリメートレンズ2の径が大きく
なった場合にも、コンパクトな形状を確保することがで
きる。
しかしながら、照明効率が高く、より安定した出力信
号を確実に得るには、各実施例で述べた如く、第3回折
格子から垂直方向に射出する干渉光IA,IBを検出するこ
とが望ましい。
尚、以上に述べた各実施例とも、戻り光を防止するた
めに、コリメートレンズ2と第1回折格子との光路間
に、例えば偏光ビームスプリッターとλ/4板等で構成さ
れる光アイソレータを配置しても良い。
また、本発明の各実施例では第1〜第3回折格子を位
相格子あるいは振幅格子で統一して構成しているが、適
宜これらを組み合わせて使用しても良い。
また、本発明では、各回折格子を照明する光束径を小
さくした状態でも常に安定した干渉光の出力信号を確実
に得ることができる。
また、本発明の各実施例では第2回折格子を持つスケ
ールを移動させているが、これを固定して第1及び第3
回折格子を有するスケールを一体的に移動させても良
い。
〔発明の効果〕
以上の如く、本発明によれば、部品点数が極めて少な
い簡素な構成にもかかわらず、温度変化に伴う光源の波
長変動及びスケールのギャップ変動による検出用干渉光
の悪影響を除去でき、製造上での調整も極めて容易で、
常に安定した所定の出力信号を得られる高性能な回折干
渉型のエンコーダを達成することができる。
これにより、製造コストの低減を図れるのみならず、
コンパクト化,軽量化が達成できる。
また、第2回折格子を反射型とした場合は、照明系,
検出系,第1及び第3回折格子を1つのハウジングに組
み込むことができるので、さらにコストの低減及び装置
のコンパクト化が期待できる。
さらに、第1及び第2実施例の如く、第2回折格子を
反射型をとしながら、第1回折格子と第3回折格子とを
一体構造とすることにより、部品点数が極めて少さくで
き、また製造上の調整箇所も格段に少なくできるため、
大幅なコストダウンが期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1A図は本発明のエンコーダにおいて光源波長が変動し
た際の様子を示す図である。第1B図は本発明のエンコー
ダにおいてギャップ変動した際の様子を示す図である。
第2A図は本発明による第1実施例の概略的構成を示す図
である。第2B図は第2A図の透過スケール3の平面図であ
る。第3図は第1実施例の信号処理系を示すプロック図
である。第4A図は本発明による第2実施例の構成を示す
斜視図である。第4B図は第4A図の透過スケール3の平面
図である。第5図は本発明による第3実施例の概略的構
成を示す図である。第6図は従来のエンコーダの概略的
構成図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……レーザーダイオード(平行光束供給手段) 2……コリメートレンズ(平行光束供給手段) 3,3A,3B,4……スケール 31……第1回折格子 40……第2回折格子 31a,31b,31c,31d……第3回折格子 5a,5b,5c,5d……検出器(光検出手段)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行に並設されるとともに互いに等しい周
    期的なピッチを有する第1及び第2回折格子と、該第1
    及び第2回折格子に該第1回折格子側からコヒーレント
    な平行光束を垂直照射する平行光束供給手段と、前記第
    1及び第2回折格子の回折作用によって前記第1回折格
    子と前記第2回折格子との距離だけ隔てた第1の位置と
    第2の位置とで交差する回折光同士を干渉させるため
    に,前記第1の位置と前記第2の位置とに対応してそれ
    ぞれ少なくとも1つ設けられるとともに、前記第1及び
    第2回折格子と平行かつ同方向に等しい周期的なピッチ
    で形成される回折格子要素を有する第3回折格子と、前
    記第3回折格子の各回折格子要素毎に発生する回折干渉
    光の内で所定の1つの回折干渉光のみをそれぞれ独立に
    光電検出する光検出手段とを有し、 前記第3回折格子の回折格子要素の各々は、前記光検出
    手段により独立に受光される前記回折干渉光の検出信号
    間に相対的な位相差を与えるために、前記ピッチ方向で
    相対的に所定の距離を置いて設けられ、 前記第1及び第3回折格子に対する前記第2回折格子の
    前記ピッチ方向での相対移動量を検出することを特徴と
    する回折干渉型エンコーダ。
  2. 【請求項2】前記第2回折格子は反射型の回折格子で形
    成され、前記第1及び第3回折格子は同一平面上に設け
    られていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の回折干渉型エンコーダ。
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