JPWO2015012261A1 - ガラスフィルムの製造方法およびガラスフィルムの剥離方法 - Google Patents

ガラスフィルムの製造方法およびガラスフィルムの剥離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】支持ガラスからガラスフィルムを短時間で破損することなく剥離可能とするガラスフィルムの製造方法およびガラスフィルムの剥離方法を提供する。【解決手段】支持ガラス12からガラスフィルム11を剥離する手段であるガラスフィルム剥離手段40たる楔体4および支持部32を用いて、ガラスフィルム積層体1の一辺において、該一辺におけるガラスフィルム11を全辺長に亘って略矩形状に剥離した部分である剥離始端部11cを形成し、その後、剥離始端部11cを拘束する手段であるガラスフィルム拘束手段41たる保持部33を用いて、剥離始端部11cを拘束しつつ、楔体4および支持部32で、支持ガラス12からガラスフィルム11の剥離始端部11c以外の部分を剥離する、ガラスフィルムの製造方法。

Description

本発明は、ガラスフィルムの製造方法およびガラスフィルムの剥離方法に関し、より詳しくは、電子デバイス等の製造に際して用いられるガラスフィルム積層体において、支持ガラスからガラスフィルムを剥離するための技術に関する。
省スペース化の観点から、従来普及していたCRT型ディスプレイに替わり、近年は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイが普及している。
そして、これらのフラットパネルディスプレイにおいては、更なる薄型化へのニーズが存在している。
特に、有機ELディスプレイは、湾曲させたり、巻き取ったりすることが可能であるという特性を有しており、持ち運びを容易にするとともに、平面だけでなく曲面にも使用することが可能であるため、様々な用途への活用が期待されている。
また、平面だけでなく曲面への使用が期待されているのはディスプレイには限られず、例えば、自動車の車体表面や建築物の屋根、柱や外壁等、曲面を有する物体の表面に太陽電池を形成したり、有機EL照明を形成したりすることができれば、その用途が広がることとなる。
従って近年、これらのデバイスに使用される基板やカバーガラスには、更なる薄化と高い可撓性を実現することへのニーズが高まっている。
有機ELディスプレイに使用される発光体は、酸素や水蒸気等の気体と反応することにより劣化する。従って、有機ELディスプレイに使用される基板には高いガスバリア性が求められるため、主にガラス基板が使用されている。
しかしながら、ガラス基板は、樹脂フィルムとは異なり可撓性が低く、ガラス基板を曲げることによりガラス基板表面に生じた引っ張り応力が破壊応力を上回ると破損に至るため、可撓性が要求されるような用途にはガラス基板を採用することが困難であった。
ガラス基板に可撓性を付与するには、ガラス基板を薄化するのが有効である。
下記特許文献1には、厚み200μm以下のガラスフィルムが提案されており、斯かる極めて薄いガラスフィルムは、例えば、有機ELディスプレイへの使用が可能な程度の可撓性を有している。
フラットパネルディスプレイや太陽電池等の電子デバイスに使用されるガラス基板には、加工処理や洗浄処理等、様々な電子デバイス製造関連の処理(以下、電子デバイス製造関連処理と呼ぶ)がなされる。
ところが、これら電子デバイスに使用されるガラス基板を薄化すると、厚み200μm以下のガラスフィルムは可撓性に富むため、処理を行う際に位置決めを行い難く、パターニング時にずれ等が生じるという問題がある。加えて、変形により局所的に大きな応力が加わると、ガラスは脆性材料であるため破損に至り、上述した各種電子デバイス製造関連処理を行う際に、取扱いが大変困難であるという問題がある。
ガラスフィルムの取り扱い性を向上させるために、下記特許文献2では、支持ガラス上にガラスフィルムを積層させたガラスフィルム積層体が提案されている。
これによれば、単体では剛性の低いガラスフィルムを用いても、支持ガラスの剛性が高いため、処理の際にガラスフィルム積層体全体として位置決めが容易となる。
そして、処理終了後にガラスフィルムを支持ガラスから剥離することによって、電子デバイス製造関連処理を施したガラスフィルム(即ち、電子デバイス)を得ることが可能となっている。
またこの場合、ガラスフィルム積層体の厚みを従来のガラス基板の厚みと同一とすれば、従来のガラス基板用の電子デバイス製造ラインを共用して、電子デバイスを製造することも可能になる。
一方、前記した様々な電子デバイス製造関連処理には、透明導電膜の成膜処理や封止処理等、加熱を伴うものが存在している。
加熱を伴う処理を行った場合、直接積層している支持ガラスとガラスフィルムとの固着力が増すため、支持ガラスからガラスフィルムを剥離することが困難になるという問題が特に生じる。
この問題を解決するために、下記特許文献3では、ガラスフィルムの接触面と支持ガラスの接触面のうち少なくとも一方に、表面粗さが相対的に大きい領域と小さい領域を設けたガラスフィルム積層体が提案されている。
また、下記特許文献4では、支持ガラスがガラスフィルムから食み出して積層され、支持ガラスには、ガラスフィルムの少なくとも一つのコーナー部を支持ガラスから露出させる剥離開始部を支持ガラスの端辺から離間して設けたガラスフィルム積層体が提案されている。
さらに、下記特許文献5では、支持ガラスがガラスフィルムから食み出して積層され、支持ガラスの端辺には薄肉部が設けられ、ガラスフィルムの端辺の少なくとも一部が、薄肉部上で支持ガラスから離間しているガラスフィルム積層体が提案されている。
そして、このような特許文献3〜特許文献5に係るガラスフィルム積層体では、ガラスフィルム積層体に対して加熱を伴う電子デバイス製造関連処理を行ったとしても、電子デバイス製造関連処理後に支持ガラスからガラスフィルムを剥離することが可能となっている。
特開2010−132531号公報 国際公開第2011/048979号 特開2011−162432号公報 特開2012−30404号公報 特開2012−131664号公報
しかしながら、特許文献3〜特許文献5に係るガラスフィルム積層体を用いた場合であっても、ガラスフィルムと支持ガラスの固着力が強力であるために、剥離に時間を要し、また力加減によっては、剥離の際にガラスフィルムを破損してしまう場合があった。
従って、ガラスフィルムの剥離作業の効率化および歩留まりの改善を図るべく、ガラスフィルム積層体から支持ガラスとガラスフィルムとを短時間で破損することなく剥離することができる技術の開発が望まれている。
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、支持ガラスからガラスフィルムを短時間で破損することなく剥離可能とするガラスフィルムの製造方法およびガラスフィルムの剥離方法を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本願における第1の発明は、電子デバイス製造関連処理前のガラスフィルムであるガラスフィルム基材と支持ガラスとを積層してガラスフィルム積層体を作製する第1の工程と、前記ガラスフィルム積層体における前記ガラスフィルム基材に電子デバイス製造関連処理を行う第2の工程と、前記電子デバイス製造関連処理後の前記ガラスフィルム積層体を、前記ガラスフィルム基材に前記電子デバイス製造関連処理を施して得たガラスフィルムと前記支持ガラスとに分離する第3の工程と、を有するガラスフィルムの製造方法であって、前記第3の工程において、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムを剥離する手段であるガラスフィルム剥離手段を用いて、前記ガラスフィルム積層体の一辺において、該一辺における前記ガラスフィルムを全辺長に亘って略矩形状に剥離した部分である剥離端部を形成し、その後、前記剥離端部を拘束する手段であるガラスフィルム拘束手段を用いて、前記剥離端部を拘束しつつ、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離する、ことを特徴とする。
本願における第2の発明は、前記第3の工程において、前記ガラスフィルム拘束手段によって、前記剥離端部と前記支持ガラスとの離間距離を一定にして拘束しつつ、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離する、ことを特徴とする。
本願における第3の発明は、前記第3の工程において、前記ガラスフィルム拘束手段によって、前記剥離端部と前記支持ガラスとの離間距離を一定にして拘束しつつ、前記剥離端部を、前記ガラスフィルムの剥離進行方向に対して反対の方向に張力をかける、ことを特徴とする。
本願における第4の発明は、前記剥離端部と前記支持ガラスとの前記離間距離は、10mm以下である、ことを特徴とする。
本願における第5の発明は、前記ガラスフィルム拘束手段は、前記一辺に平行な軸回りに回転可能に構成され、前記第3の工程において、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離するとともに、前記ガラスフィルムの剥離の進行度に応じて、前記ガラスフィルム拘束手段を前記軸回りに回転させて、前記剥離端部と前記支持ガラスとの角度を変更する、ことを特徴とする。
本願における第6の発明は、前記電子デバイス製造関連処理は、前記ガラスフィルム基材に対する加熱を伴う、ことを特徴とする。
本願における第7の発明は、前記ガラスフィルム基材の厚みは、200μm以下である、ことを特徴とする。
本願における第8の発明は、ガラスフィルムと支持ガラスを積層して作製されたガラスフィルム積層体から前記ガラスフィルムを剥離するガラスフィルムの剥離方法であって、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムを剥離する手段であるガラスフィルム剥離手段を用いて、前記ガラスフィルム積層体の一辺において、該一辺における前記ガラスフィルムを全辺長に亘って略矩形状に剥離した部分である剥離端部を形成し、その後、前記剥離端部を拘束する手段であるガラスフィルム拘束手段を用いて、前記剥離端部を拘束しつつ、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離する、ことを特徴とする。
本願における第9の発明は、前記ガラスフィルム拘束手段によって、前記剥離端部と前記支持ガラスとの離間距離を一定にして拘束しつつ、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離する、ことを特徴とする。
本願における第10の発明は、前記剥離端部と前記支持ガラスとの前記離間距離は、10mm以下である、ことを特徴とする。
本願における第11の発明は、前記ガラスフィルム拘束手段は、前記一辺に平行な軸回りに回転可能に構成され、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離するとともに、前記ガラスフィルムの剥離の進行度に応じて、前記ガラスフィルム拘束手段を前記軸回りに回転させて、前記剥離端部と前記支持ガラスとの角度を変更する、ことを特徴とする。
本願における第12の発明は、前記ガラスフィルムの厚みは、200μm以下である、ことを特徴とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本願における第1の発明によれば、ガラスフィルムの端部である剥離端部を拘束することで、剥離時にガラスフィルムが意図しない変形を生じることを防止でき、これにより、剥離時に界面付近で生じる過大な引張応力を抑制し、ガラスフィルムの破損を防止することができる。
本願における第2の発明によれば、剥離端部と支持ガラスの離間距離を一定に保持することによって、ガラスフィルム積層体の界面における剥離の基点において、ガラスフィルムに作用する引張応力を抑制することができ、これにより、剥離時におけるガラスフィルムの破損を防止することができる。
本願における第3の発明によれば、剥離端部を剥離進行方向と反対側に張力をかけることによって、ガラスフィルムの剥離長さを増大させることができ、これにより、剥離時におけるガラスフィルムの破損を防止しつつ、ガラスフィルムを速やかに剥離することができる。
本願における第4の発明によれば、剥離の進行に伴うガラスフィルムの反りを抑制することができ、これにより、ガラスフィルム積層体の界面における剥離の基点において、ガラスフィルムに作用する引張応力を抑制することができる。
本願における第5の発明によれば、剥離の進行に伴うガラスフィルムの反りをより確実に抑制することができる。これにより、剥離時におけるガラスフィルムの破損をより確実に防止することができる。
本願における第6の発明によれば、加熱を伴う電子デバイス製造関連処理により、ガラスフィルムと支持ガラスの固着力が増大しているガラスフィルム積層体を対象とする場合であっても、ガラスフィルムの破損を防止することができる。
本願における第7の発明によれば、厚みが極めて小さいガラスフィルムであっても、破損することなく剥離することができる。
本願における第8の発明によれば、ガラスフィルムの端部である剥離端部を拘束することで、剥離時にガラスフィルムが意図しない変形を生じることを防止でき、これにより、剥離時に界面付近で生じる過大な引張応力を抑制し、ガラスフィルムの破損を防止することができる。
本願における第9の発明によれば、剥離端部と支持ガラスの離間距離を一定に保持することによって、ガラスフィルム積層体の界面における剥離の基点において、ガラスフィルムに作用する引張応力を抑制することができ、これにより、剥離時におけるガラスフィルムの破損を防止することができる。
本願における第10の発明によれば、剥離の進行に伴うガラスフィルムの反りを抑制することができ、これにより、ガラスフィルム積層体の界面における剥離の基点において、ガラスフィルムに作用する引張応力を抑制することができる。
本願における第11の発明によれば、剥離の進行に伴うガラスフィルムの反りをより確実に抑制することができる。これにより、剥離時におけるガラスフィルムの破損をより確実に防止することができる。
本願における第12の発明によれば、ガラスフィルムおよび支持ガラスと楔体との間に流体の層を形成することにより、ガラスフィルムおよび支持ガラスと楔体とが接触しないようにしてガラスフィルムの破損を防止しつつ、流体が界面に均一な圧力を作用させることにより、短時間で効率良く支持ガラスからガラスフィルムを剥離することができる。
本発明に係るガラスフィルムの製造方法を示す側面視模式図。 ガラスフィルムの作製方法(オーバーフローダウンドロー法)を示す側面視断面模式図。 ガラスフィルム積層体の作製状況を示す斜視模式図。 支持ガラス付電子デバイスを示す側面視模式図。 本発明に係るガラスフィルムの製造方法に用いる剥離治具を示す模式図。 本発明に係るガラスフィルムの製造方法に用いる楔体を示す模式図、(a)全体斜視模式図、(b)側面視断面模式図。 楔体を示す模式図、(a)楔体の構成部品を示す平面視模式図、(b)楔体の重ね合わせ状況を示す平面視模式図。 楔体の挿入状況および剥離始端部の形成状況を示す側面視断面模式図。 剥離開始部の形成状況を示す図、(a)支持ガラスに凹部を形成する場合、(b)支持ガラスに薄肉部を形成する場合。 ガラスフィルム拘束手段の別実施態様を示す側面視断面模式図。 本発明に係るガラスフィルムの製造方法における剥離治具を用いたガラスフィルムの剥離状況を示す側面視模式図。 ガラスフィルムと支持ガラスの接合メカニズムを説明するための模式図、(a)水酸基同士の水素結合の状況を示す図、(b)水分子を介在する水素結合の状況を示す図、(c)加熱に伴う脱水反応による共有結合の増強状況を示す図。 本発明の一実施形態に係るガラスフィルムの製造方法に用いる剥離治具の細部を示す模式図、(a)ガラスフィルムの剥離始端側の端部に張力をかけている状態を示す図、(b)ガラスフィルムの剥離終端側の端部を押圧している状態を示す図。 本発明の一実施形態に係るガラスフィルムの製造方法に用いる別実施形態に係る剥離治具(ガラスフィルム積層体を変位可能および回転可能に構成する形態)を示す模式図、(a)全体模式図、(b)ガラスフィルム積層体の載置部の回転状況を示す模式図。 本発明の一実施形態に係るガラスフィルムの製造方法に用いる剥離治具による剥離状況を示す図、(a)剥離開始部に対する楔体の挿入状況を示す模式図、(b)剥離開始部の拡大状況を示す模式図。 本発明の一実施形態に係るガラスフィルムの製造方法に用いる剥離治具による剥離状況を示す図、(a)剥離開始部の拡大終了時の状況を示す模式図、(b)剥離開始部を拡大したガラスフィルム積層体に対する楔体の配置状況を示す模式図。 本発明の一実施形態に係るガラスフィルムの製造方法に用いる剥離治具による剥離状況を示す図、(a)拡大した剥離開始部からの剥離の進行状況を示す模式図、(b)ガラスフィルムの剥離完了時の状況を示す模式図。
以下、本発明に係るガラスフィルムの製造方法の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明に係るガラスフィルムの製造方法は、図1に示すように、ガラスフィルム11と支持ガラス12とを積層してガラスフィルム積層体1を作製する第1の工程と、ガラスフィルム11への加熱を伴う電子デバイス製造関連処理を行うことでガラスフィルム積層体1のガラスフィルム11上に素子51を形成し、カバーガラス2で素子51を封止することで支持ガラス付電子デバイス3を作製する第2の工程と、支持ガラス付電子デバイス3のガラスフィルム11と支持ガラス12との界面13に楔体4を挿入することで電子デバイス5を支持ガラス12から剥離する第3の工程と、を備えている。
また、本実施形態では、ガラスフィルム11と支持ガラス12の相互に接触する側の表面粗さRaを夫々2.0nm以下としている。
ガラスフィルム11は、ケイ酸塩ガラスが用いられ、好ましくはシリカガラス、ホウケイ酸ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。
ガラスフィルム11にアルカリ成分が含有されていると、表面において陽イオンの脱落が発生し、いわゆるソーダ吹きの現象が生じ、構造的に粗となる。この場合、ガラスフィルム11を湾曲させて使用していると、経年劣化により粗となった部分から破損する可能性がある。
尚、ここでいう無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分が1000ppm以下のガラスのことである。
本発明で用いる無アルカリガラスのアルカリ成分の含有量は、好ましくは500ppm以下であり、より好ましくは300ppm以下である。
ガラスフィルム11の厚みは、好ましくは5〜200μm、より好ましくは5〜100μmである。
このようにガラスフィルム11の厚みをより薄くすることで、適切な可撓性を付与することができる。
厚みをより薄くしたガラスフィルム11は、ハンドリング性が困難で、かつ、位置決めミスやパターニング時の撓み等の問題が生じやすいが、後述する支持ガラス12を使用することで、第2の工程で電子デバイス製造関連処理等を容易に行うことができる。
尚、ガラスフィルム11の厚みが5μm未満であると、ガラスフィルム11の強度が不足がちになり、支持ガラス12からガラスフィルム11を剥離し難くなるおそれがある。
支持ガラス12は、ガラスフィルム11と同様、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等が用いられる。
支持ガラス12については、ガラスフィルム11との30〜380℃における熱膨張係数の差が、5×10−7/℃以内のガラスを使用することが好ましい。
これにより、電子デバイス製造関連処理の際に熱処理を伴ったとしても、膨張率の差による熱反りやガラスフィルム11の割れ等を生じ難くすることができ、ガラスフィルム積層体1の安定した積層状態を維持することが可能になる。
そして、膨張率の差を抑える観点から、支持ガラス12とガラスフィルム11とは、同一の組成を有するガラスを使用することが最も好ましい。
支持ガラス12の厚みは、400μm以上であることが好ましい。支持ガラス12の厚みが400μm未満であると、支持ガラス12を単体で取り扱う場合に、強度の面で問題が生じるおそれがある。支持ガラス12の厚みは、400〜700μmであることが好ましく、500〜700μmであることが最も好ましい。
これにより、支持ガラス12でガラスフィルム11を確実に支持することが可能となるとともに、支持ガラス12からガラスフィルム11を剥離する際に生じ得るガラスフィルム11の破損を効果的に抑制することが可能となる。
尚、電子デバイス製造関連処理時に、図示しないセッター上に、ガラスフィルム積層体1を載置する場合は、支持ガラス12の厚みは400μm未満(例えば300μm等、ガラスフィルム11と同一の厚み)でも良い。
本発明に使用されるガラスフィルム11および支持ガラス12は、ダウンドロー法によって成形されていることが好ましく、オーバーフローダウンドロー法によって成形されていることがより好ましい。
特に、図2に示すオーバーフローダウンドロー法は、成形時にガラス板の両面が、成形部材と接触しない成形法であり、得られたガラス板の両面(透光面)には傷が生じ難く、研磨しなくても高い表面品位を得ることができる。無論、本発明に使用されるガラスフィルム11および支持ガラス12は、フロート法やスロットダウンドロー法、ロールアウト法、アップドロー法、リドロー法等によって成形されたものであってもよい。
図2に示すオーバーフローダウンドロー法において、断面が楔型の成形体8の下端部81から流下した直後のガラスリボンGは、冷却ローラ82によって幅方向の収縮が規制されながら下方へ引き伸ばされて所定の厚みまで薄くなる。次に、前記所定厚みに達したガラスリボンGを図示しない徐冷炉(アニーラ)で徐々に冷却し、ガラスリボンGの熱歪を除き、ガラスリボンGを所定寸法に切断することにより、ガラスフィルム11および支持ガラス12が夫々成形される。
図1および図3に示す通り、本発明に係るガラスフィルムの製造方法における第1の工程は、相互に接触する側の表面粗さRaが夫々2.0nm以下であるガラスフィルム11と支持ガラス12とを積層してガラスフィルム積層体1を作製する工程である。
ガラスフィルム11の支持ガラス12との接触面11aと、支持ガラス12のガラスフィルム11との接触面12aの表面粗さRaが2.0nmを超えると、接触面11aと接触面12aの密着性が低下し、ガラスフィルム11と支持ガラス12とを接着剤無しでは強固に積層することが困難となるおそれがある。
ガラスフィルム11と支持ガラス12とを接着剤無しで強固に積層するためには、本発明において使用するガラスフィルム11および支持ガラス12の夫々の接触面11a、12aの表面粗さRaは、夫々1.0nm以下であることが好ましく、0.5nm以下であることがより好ましく、0.2nm以下であることが最も好ましい。
一方、図1および図3に示すガラスフィルム11の有効面11bの表面粗さは特には限定されないが、後述する第2の工程において、成膜等の電子デバイス製造関連処理を行うことから、表面粗さRaが2.0nm以下であることが好ましく、1.0nm以下がより好ましく、0.5nm以下がさらに好ましく、0.2nm以下が最も好ましい。支持ガラス12の搬送面12bの表面粗さは、特には限定されない。
また、支持ガラス12上にガラスフィルム11を積層する第1の工程は、減圧下で行っても良い。これにより、ガラスフィルム11と支持ガラス12とを積層させた際に生じる気泡を低減させることができる。
本発明に係るガラスフィルムの製造方法における第2の工程は、加熱を伴う電子デバイス製造関連処理を行うことで、図4に示す通り、第1の工程で作製されたガラスフィルム積層体1のガラスフィルム11の有効面11b上に素子51を形成し、封止基板でガラスフィルム11の有効面11b上に形成された素子51を封止することで支持ガラス付電子デバイス3を作製する工程である。
第2の工程における加熱を伴う電子デバイス製造関連処理としては、例えば、CVD法やスパッタリング等による成膜処理等が挙げられる。
ガラスフィルム11の有効面11b上に形成される素子としては、液晶素子、有機EL素子、タッチパネル素子、太陽電池素子、圧電素子、受光素子、リチウムイオン2次電池等の電池素子、MEMS素子、半導体素子等が挙げられる。
そして、素子51の封止に用いる封止基板としては、前述のガラスフィルム11と同様、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等からなるカバーガラス2が用いられる。
カバーガラス2については、ガラスフィルム11との30〜380℃における熱膨張係数の差が、5×10−7/℃以内のガラスを使用することが好ましい。
これにより、作製された電子デバイス5の周辺環境の温度が変化したとしても、膨張率の差による熱反りやガラスフィルム11およびカバーガラス2の割れ等が生じ難く、破損し難い電子デバイス5とすることが可能となる。
そして、膨張率の差を抑える観点から、カバーガラス2とガラスフィルム11とは、同一の組成を有するガラスを使用することが最も好ましい。
カバーガラス2の厚みは、好ましくは5〜200μm、より好ましくは5〜100μmである。これによりカバーガラスの厚みをより薄くして、適切な可撓性を付与することができる。カバーガラス2の厚みが5μm未満であると、カバーガラス2の強度が不足がちになるおそれがある。
第2の工程で作製される支持ガラス付電子デバイス3の一例として、図4に有機ELパネルを示す。
ガラスフィルム11の有効面11b上にCVD法やスパッタリング等の公知の成膜方法により、陽極層52a、正孔輸送層52b、発光層52c、電子輸送層52d、陰極層52eの順に積層して素子51の一例である有機EL素子52の形成を行う。
その後に、公知のレーザー封止等を使用してカバーガラス2とガラスフィルム11とを接着することにより、有機EL素子52を封止し、支持ガラス付電子デバイス3(ここでは支持ガラス付有機ELパネル)を作製する。
尚、図4に示す形態では、カバーガラス2とガラスフィルム11とを直接接着しているが、適宜公知のガラスフリットやスペーサ等を使用してカバーガラス2とガラスフィルム11とを接着しても良い。
本発明に係るガラスフィルムの製造方法における第3の工程は、ガラスフィルム積層体1における支持ガラス12からガラスフィルム11を剥離する工程であり、具体的には、図1に示す通り、ガラスフィルム剥離手段40とガラスフィルム拘束手段41を用いて、支持ガラス付電子デバイス3における支持ガラス12から電子デバイス5(即ち、ガラスフィルム11)を剥離する工程である。
そして、本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、図5に示すような、ガラスフィルム剥離手段40とガラスフィルム拘束手段41とを備えた剥離治具30を使用して、支持ガラス付電子デバイス3における支持ガラス12から電子デバイス5(即ち、ガラスフィルム11)を剥離する構成としている。
即ち、ガラスフィルム積層体1の一実施態様が支持ガラス付デバイス3であり、また、ガラスフィルム11の一実施態様が電子デバイス5であり、以下の説明におけるガラスフィルム積層体1と支持ガラス付デバイス3、および、以下の説明におけるガラスフィルム11と電子デバイス5は、それぞれ相互に読み替えることが可能である。
ここで、剥離治具30について説明をする。
剥離治具30は、楔体4を用いて、支持ガラス12からガラスフィルム11を容易に剥離するための治具であって、図5に示す如く、基台部31、支持部32、保持部33、浮き上がり防止部34等を備えており、支持部32に対して楔体4を固定した状態で使用される。
そして、剥離治具30における支持部32によって支持された楔体4は、ガラスフィルム剥離手段40を構成しており、また、剥離治具30における保持部33は、ガラスフィルム拘束手段41を構成している。
基台部31は、剥離治具30における主要な骨格部分を構成する板状部材であり、上面部において、ガラスフィルム積層体1を載置するための平面部である載置部31aが形成されている。
支持部32は、楔体4を支持するための部位であり、支持部32により支持される楔体4と載置部31aとの間に所定の隙間Aを形成する。
所定の隙間Aは、ガラスフィルム積層体1を構成する支持ガラス12の厚みに略一致する距離であり、載置部31a上にガラスフィルム積層体1を載置することで、楔体4の刃先4bが、界面13の位置に容易に略一致させることができるように構成されている。
また支持部32は、基台部31に形成された溝部31bに沿って、刃先4bの形成方向に直交する方向に往復変位することができるように構成されている。
さらに溝部31bは、載置部31aの面に対して平行に形成しており、支持部32は、載置部31aの面に対して平行な方向に変位することができるように構成されている。
このようにして、楔体4と支持部32によってガラスフィルム剥離手段40が構成され、刃先4bを界面13に挿入した状態で、支持部32を変位させることによって、楔体4を正確に界面13のさらに奥深くに挿入して、ガラスフィルム11を剥離する。
ガラスフィルム拘束手段41を構成する保持部33は、ガラスフィルム11を保持して固定しておくための部位であり、支持脚33a、把持部33b等を備える構成としている。
支持脚33aは、基台部31に形成された溝部31cに沿って変位可能な状態で支持されており、把持部33bは、支持脚33aに固定された軸部33cによって、該軸部33c回りに回動可能な状態で支持されている。
軸部33cは、楔体4の刃先4bの形成方向と平行な向きに支持されており、ガラスフィルム11に対する把持部33bの角度を変更することができるように構成されている。
尚、保持部33は、図13(a)に示すように、軸部33c周りに回動可能に構成するとともに、ガラスフィルム11の剥離端部を、剥離進行方向に対して逆の向きに、支持ガラス12の接触面12aに対して平行に張力をかけることができるように構成されており、これにより、剥離長さを増大させることができ、速やかな剥離を実現することができる。
尚、ここで言う剥離長さとは、ガラスフィルム11の剥離端部を、支持ガラス12から持ち上げたときに、自然に剥離が進行する長さを言う。
また、ガラスフィルム11の剥離端部を、剥離進行方向に対して逆の向きに、支持ガラス12の接触面12aに対して平行に張力をかけるための機構としては、例えば、図13(a)に示すように、バネ33dとスライダ33eを組み合わせて、支持脚33a(図5参照)にバネ33dを接続することによって構成される機構を採用することができる。
即ち、本発明の一実施形態に係るガラスフィルムの剥離方法は、第3の工程において、ガラスフィルム拘束手段たる保持部33によって、剥離端部と支持ガラス12との離間距離を一定にして拘束しつつ、剥離端部を、ガラスフィルム11の剥離進行方向に対して反対の方向に張力をかけるものである。
そして、剥離端部を剥離進行方向と反対側に引っ張ることによって、ガラスフィルム11の剥離長さを増大させることができ、これにより、剥離時におけるガラスフィルム11の破損を防止しつつ、ガラスフィルム11を速やかに剥離することができる。
浮き上がり防止部34は、剥離されたガラスフィルム11を所定の位置で保持するための部位であり、複数の吸着パッド34a・34a・34aを備える構成としている。
そして、吸着パッド34aは、支持ガラス12から剥離され浮き上がってきたガラスフィルム11の高さを規制するとともに、ガラスフィルム11を吸着して、ガラスフィルム11が支持ガラス12に再付着するのを防止する構成としている。
そして、剥離治具30は、本発明に係るガラスフィルムの製造方法における第3の工程において、支持ガラス付電子デバイス3から電子デバイス5(即ち、ガラスフィルム11)を剥離するために用いられる。
また、ガラスフィルム11を剥離するときには、図13(b)に示すように、ガラスフィルム11の剥離終了側の端部を、押圧手段35によって押圧しながら剥離を完了することが好ましい。このときの押圧手段35による押圧力は、剥離が生じないほどの強い押圧力ではなく、押圧力に抗して、ガラスフィルム11を剥離させることができる程度の押圧力とする。
ガラスフィルム11の剥離終了側の端部においては、ガラスフィルム11の剥離が完了するときに、剥離が急に進展する現象がよくみられる。そして、ガラスフィルム11の剥離終了側の端部が急に剥離すると、ガラスフィルム11に急激な曲率変化が生じて破損する場合がある。しかしながら、図13(b)に示すように、ガラスフィルム11の剥離終了側の端部を、押圧手段35によって押圧しながら剥離を完了することによって、ガラスフィルム11の急激な曲率変化を防止することができ、ひいては、ガラスフィルム11の破損を防止することができる。
ここで、楔体4について説明をする。
尚、ここで言う「楔体」とは、該楔体の挿入方向における形状が、刃先から根元に向けてその厚みが単調増加する形状のもののみならず、刃先から根元に向けてその厚みが単調増加した後に、所定の位置からは一定の厚みとなるような形状をも含む概念としている。
図6(a)に示す如く、楔体4は、板厚方向視において矩形(長方形)である板状の部材であり、一側の長辺部に向けて先下がりとなる傾斜部4aを有し、該傾斜部4aの下端部において直線状の刃先4bが形成された略刀刃状の形状を有している。
また、図6(a)(b)に示す如く、楔体4は、刃先4bにおいて、板厚方向に直交する方向に向けて開口された複数の噴出口4c・4c・・・を有しており、各噴出口4c・4c・・・は、楔体4の上面に形成された流体50を供給するための孔である供給口4d・4dと連通している。
尚、噴出口4cは、本実施形態に示すように複数に分割されている態様だけでなく、全体が一つの開口部となっているスリット状の態様等を採用することもできる。
そして楔体4は、図6(b)に示すように、図示しない流体供給手段によって供給口4d・4dから流体50(本実施形態ではエア)を供給することによって、各噴出口4c・4c・・・から流体50を噴出させることができるように構成されている。
尚、流体50としてエアを採用する場合には、流体供給手段として、コンプレッサー等のエア源に接続されたエア配管を採用することができる。
図7(a)(b)に示す如く、楔体4は、下方から順に、底部材42、櫛状部材43、ヘッダー部材44、蓋部材45、の4つの部材を重ね合わせて、ボルト・ナット等の締結部材を用いて一体化することによって、刀刃状に構成されている。
櫛状部材43は、平板状の部材に対して、複数の略U字状の凹部43a・43a・・・を互いに平行に形成することで櫛状とした部材である。
底部材42は、平板状の部材であり、櫛状部材43の下に重ねて配置することで、各凹部43a・43a・・・の下方を塞ぐように構成されている。
ヘッダー部材44は、平板状の部材に対して、板厚方向に貫通する孔である空隙部44aを形成してなる部材であり、ヘッダー部材44を櫛状部材43の上に重ねて配置することで、空隙部44aによって、櫛状部材43に形成された各凹部43a・43a・・・を連通するとともに、該ヘッダー部材44の空隙部44a以外の部位で、凹部43a・43a・・・の上方を塞ぐように構成されている。
蓋部材45は、平板状の部材であり、ヘッダー部材44の上に重ねて配置することで、空隙部44aの上方を塞ぐように構成されている。
また、蓋部材45には、ヘッダー部材44上に配置した状態で空隙部44aに連通する位置に供給口4d・4dが形成されており、該供給口4d・4dを通じて、楔体4の内部に流体50を供給することができるように構成されている。
そして、楔体4は、各凹部43a・43a・・・の開放端部が、噴出口4c・4c・・・として楔体4の刃先4bに現れるように構成され、供給口4d・4dを通じて空隙部44aに供給された流体50を各噴出口4c・4c・・・から噴出させることができるように構成されている。
そして楔体4は、傾斜部4aの刃先4bにおける厚みを小さくする(即ち、刃先4bを尖らせる)ことにより、ガラスフィルム積層体1における界面13および剥離開始部14に対して、楔体4を容易に挿入することができるように構成されている。
また楔体4の厚みを薄くすることによって、界面13に楔体4を挿入したときのガラスフィルム11の浮き上がり量を小さく抑えるようにしており、これにより、剥離時においてガラスフィルム11に与えるダメージを低減するようにしている。
本発明に係るガラスフィルムの製造方法において用いる楔体4の厚みは、3.0mm以下とするのが好ましい。
また、楔体4は、その刃先4bにおける刃の角度を5度以下とするのが好ましく、本実施形態では、楔体4では、刃先4bにおける刃の角度を5度以下としている。
そして、このように楔体4の刃先4bの角度を小さくすることによって、剥離時におけるガラスフィルム11の曲率および曲率変化を抑制し、ガラスフィルム11に与えるダメージを小さくして、ガラスフィルム11が破損されるのを確実に防止することが可能になっている。
尚、本実施形態では、本発明に係るガラスフィルムの製造方法に用いるガラスフィルム剥離手段40として、楔体4を備えた剥離治具30を例示しているが、本発明に係るガラスフィルム製造方法で使用するガラスフィルム剥離手段はこれに限定するものではない。
例えば、本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、ガラスフィルム剥離手段として、刃先に噴出口が形成されていない態様の楔体を用いて、ガラスフィルムと支持ガラスとの界面に楔体を挿入して剥離する構成や、あるいは、ガラスフィルム剥離手段として、その先端部から流体を噴出することができるノズルを用いて、ガラスフィルムと支持ガラスとの界面にウォータージェットの手法により流体を付与して、剥離する構成等を採用することができる。
ガラスフィルム剥離手段の形状は、シート状、帯状、板状、短冊状等、厚みが少なく剥離進行方向に幅広な部材を使用することが好ましい。具体的には、ガラスフィルム剥離手段の厚みが0.01mm〜2.0mmであることが好ましく、0.1mm〜1.0mmであることがより好ましく、0.1mm〜0.5mmであることがさらに好ましい。これにより、ガラスフィルム11と支持ガラス12との界面13に生じた僅かな隙間にガラスフィルム剥離手段を挿入することができる。ガラスフィルム剥離手段の幅は、剥離の対象となるガラスフィルム11の面積にも依存するが、少なくともガラスフィルム11よりも剥離進行方向において幅広であることが好ましい。
ガラスフィルム剥離手段の材質は、剛性を有するアルミニウム、ステンレス等の金属を使用することが可能であるが、ポリエチレンやアクリル等の樹脂フィルムや樹脂板を使用することが好ましく、フッ素フィルム等の疎水性の樹脂シートを使用することがより好ましい。
次に、ガラスフィルム積層体1に対する楔体4の挿入状況について、説明をする。
図8に示す如く、ガラスフィルム積層体1における支持ガラス12からガラスフィルム11を剥離する場合には、楔体4の刃先4bを界面13に位置決めした状態で、楔体4を矢印αの方向に変位させることで、界面13に楔体4を挿入し、その後さらに、楔体4の刃先4bを未剥離部の方向に相対変位させることで、ガラスフィルム11の剥離を進展させる構成としている。
尚、本発明に係るガラスフィルムの製造方法において、剥離治具30を用いない場合には、楔体4を固定しておいて、ガラスフィルム積層体1を矢印βの方向に変位させることで、楔体4の刃先4bを未剥離部の方向に相対変位させてもよく、あるいは、楔体4を矢印αの方向に変位させ、かつ、ガラスフィルム積層体1を矢印βの方向に変位させて、楔体4の刃先4bを未剥離部の方向に相対変位させてもよい。
そして、楔体4を界面13に挿入したときに、ガラスフィルム11が部分的に剥離された部位が生じるが、この部位のうち、楔体4の挿入する向きαに対して後方に位置する領域Aに対応する部位を剥離始端部11cと呼び、図8に示すように、剥離始端部11cと支持ガラス12との離間距離Lを規定している。
そして、界面13に楔体4を挿入するときには、剥離開始部14(図9(a)(b)参照)を起点とするのが好ましい。
このため、本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、第1の工程で作製されるガラスフィルム積層体1において、図9(a)(b)に示すような、ガラスフィルム11の端部を剥離する起点となる剥離開始部14を設けておくのが好ましい。
剥離開始部14としては、図9(a)に示すように、ガラスフィルム11の少なくとも一つのコーナー部に対応させて、支持ガラス12に凹部14aを設けて、該凹部14aにおいてガラスフィルム11のコーナー部と支持ガラス12を離間させる態様のものを採用することができる。
また、剥離開始部14としては、図9(b)に示すように、支持ガラス12の少なくとも一つの端辺にテーパ状の薄肉部14bを設けて、ガラスフィルム11の端辺の少なくとも一部が、薄肉部14b上で支持ガラス12から離間する態様のものを採用することもできる。
尚、剥離開始部14の態様は、図9(a)(b)に示す態様に限定されず、界面13に楔体4を挿入する手掛かりとなるものであれば、種々の態様を採用することができる。
例えば、楔体4よりも薄肉の樹脂シートや金属刃等で、ガラスフィルムと支持ガラスとの端辺を一部剥離させることで、剥離開始部14としても良い。
ここで、剥離治具30を用いた場合の剥離端部の拘束状況について説明をする。
図8に示す如く、本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、剥離開始部14を起点として、界面13に楔体4を挿入し、その後、楔体4が、ガラスフィルム積層体1の一辺において、その全辺長に亘って挿入された状態とし、略矩形状に剥離されたガラスフィルム11である剥離始端部11cを形成する。
即ち、剥離始端部11cとは、ガラスフィルム11のうち、楔体4が差し込まれて支持ガラス12から剥離した状態に至っている略矩形の領域Aに対応する部位を指している。
そして、本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、剥離始端部11cを形成した後に、該剥離始端部11cをガラスフィルム拘束手段41で拘束する構成としている。
ガラスフィルム拘束手段41たる保持部33は、ガラスフィルム11を把持して拘束することができる把持部33bを備えており、把持部33bで剥離始端部11cを把持することにより、剥離始端部11cを拘束することができるように構成されている。
そして、把持部33bで剥離始端部11cを拘束することによって、剥離始端部11cと支持ガラス12との離間距離Lを一定に保持する構成としている。
また、保持部33における把持部33bは、支持脚33aに対して、軸部33c回りに回転可能な状態で支持される構成としており、剥離始端部11cに対する把持部33bの角度を変更することができるように構成されている。
尚、ガラスフィルム拘束手段41としては、図5に示すような保持部33(より詳しくは、把持部33b)を備える態様には限定されず、例えば、図10に示すような態様とすることも可能である。
図10に示す如く、ガラスフィルム拘束手段41の別の態様では、剥離始端部11cと支持ガラス12の間に一定の厚みLを有するスペーサ46と、ガラスフィルム11を支持ガラス12側に押圧する手段である押圧手段47を備える構成としている。
そして、この別実施形態では、剥離始端部11cと支持ガラス12の間にスペーサ46を挿入した状態で、押圧手段47によって、剥離始端部11cを支持ガラス12側に押圧することによって、剥離始端部11cを拘束するとともに、剥離始端部11cと支持ガラス12との離間距離Lを一定に保持する構成としている。
次に、剥離治具30を用いた場合におけるガラスフィルム11の剥離手順について、説明をする。
剥離治具30を用いてガラスフィルム11の剥離を行う場合、ガラスフィルム積層体1に形成された剥離開始部14を起点(手掛かり)として、まず楔体4の刃先4bをガラスフィルム11と支持ガラス12の界面13に挿入する。
尚、このときの挿入動作は、ガラスフィルム積層体1を載置部31a上に固定しておき、支持部32とともに楔体4を変位させることで、界面13に楔体4を挿入する。
次に、さらに界面13に対して楔体4を挿入して、ガラスフィルム積層体1の各端辺の中から選択した1の端辺の全辺長に亘って、刃先4bが挿入された状態とする。
そしてこのとき、図8に示すように、ガラスフィルム11の一部は、端辺において剥離された状態となって、剥離始端部11cが形成される。
剥離始端部11cを形成すると、次に、図11に示すように、ガラスフィルム拘束手段41たる保持部33の把持部33bによって、剥離始端部11cを把持して拘束する。
そして、剥離始端部11cを拘束した状態のままで、刃先4bが全長に亘って挿入された端辺側から、該端辺の対辺に刃先4bが接近するように、楔体4を変位させて、前記対辺に刃先4bが接するまで当該変位を継続させることで、ガラスフィルム11と支持ガラス12を剥離するようにしている。
ここで、本発明に係るガラスフィルムの製造方法におけるガラスフィルム剥離時の保持部33の挙動について説明をする。
本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、図1に示す如く、第3の工程における電子デバイス3(即ち、ガラスフィルム11)の剥離時において、ガラスフィルム拘束手段41(即ち、保持部33)によって、電子デバイス5の端部(即ち、剥離始端部11c)を拘束する構成としている。
そして、図11に示すように、このときの保持部33による剥離始端部11cの拘束態様としては、剥離始端部11cと支持ガラス12の離間距離Lを一定に保持する態様とするのが好ましい。
ガラスフィルム11の剥離始端部11cを拘束すると、剥離時におけるガラスフィルム11に意図しない変形が生じるのを防止することができるとともに、剥離始端部11cと支持ガラス12の離間距離Lを一定に保持することによって、剥離の際に、界面13の付近において生じる過大な引張応力を抑制することができ、これにより、ガラスフィルム11の破損が生じにくくすることができる。
また、ガラスフィルム11の剥離が進行すると、ガラスフィルム11の端部(剥離始端部11c)が支持ガラス12から離れるように反る傾向にあるが、剥離始端部11cと支持ガラス12の離間距離Lを一定に保持することによって、この反りを防止することができる。
斯かる反りは、界面13付近における引張応力を増大させる原因になるところ、反りを防止することによって、界面13付近における引張応力の増大を抑制して、これにより、ガラスフィルム11の破損を生じにくくすることができる。
そして、このときの剥離始端部11cと支持ガラス12との離間距離は、10mm以下であることが好ましく、1〜3mmであることがより好ましい。
これは、剥離始端部11cと支持ガラス12との離間距離をより小さくすることで、界面13付近で生じる引張応力をより小さく抑えることができ、ガラスフィルム11の破損をより生じにくくすることができるためである。
また、剥離始端部11cの拘束態様としては、ガラスフィルム11の剥離の進行度合いに応じて、剥離始端部11cと支持ガラス12との角度を変更しつつ、剥離始端部11cを拘束する態様とするのが好ましい。
図11に示すように、ガラスフィルム11の剥離が進行するのに伴って(進行度合いに応じて)、ガラスフィルム拘束手段41たる保持部33(把持部33b)を軸部33c回りに矢印Xの方向(反りに抗する方向)に回動させることによって、より確実に剥離始端部11cの反りを防止することができ、これにより、ガラスフィルム11の破損をより確実に防止することができる。
尚、支持ガラス12に対する剥離始端部11cの角度を変更する場合には、剥離始端部11cと支持ガラス12の離間距離が若干変動することとなるが、その変動は微小であり、離間距離Lは略一定に保持されるため、支持ガラス12に対する剥離始端部11cの角度を変更する場合においても、離間距離Lを一定に保持することで奏する効果についても、同様に得ることができる。
即ち、本発明に係るガラスフィルムの製造方法は、電子デバイス製造関連処理前のガラスフィルム11と支持ガラス12とを積層してガラスフィルム積層体1を作製する第1の工程と、ガラスフィルム積層体1におけるガラスフィルム11に電子デバイス製造関連処理を行う第2の工程と、電子デバイス製造関連処理後のガラスフィルム積層体1を、ガラスフィルム11と支持ガラス12とに分離する第3の工程と、を有するものであって、第3の工程において、支持ガラス12からガラスフィルム11を剥離する手段であるガラスフィルム剥離手段40(本実施形態では、楔体4および支持部32)を用いて、ガラスフィルム積層体1の一辺において、該一辺におけるガラスフィルム11を全辺長に亘って略矩形状に剥離した部分である剥離始端部11cを形成し、その後、剥離始端部11cを拘束する手段であるガラスフィルム拘束手段41(本実施形態では、保持部33)を用いて、剥離始端部11cを拘束しつつ、楔体4および支持部32で、支持ガラス12からガラスフィルム11の剥離始端部11c以外の部分を剥離するものである。
また、本発明に係るガラスフィルムの剥離方法は、ガラスフィルム11と支持ガラス12を積層して作製されたガラスフィルム積層体1からガラスフィルム11を剥離するものであって、支持ガラス12からガラスフィルム11を剥離する手段であるガラスフィルム剥離手段40(本実施形態では、楔体4および支持部32)を用いて、ガラスフィルム積層体1の一辺において、該一辺におけるガラスフィルム11を全辺長に亘って略矩形状に剥離した部分である剥離始端部11cを形成し、その後、剥離始端部11cを拘束する手段であるガラスフィルム拘束手段41(本実施形態では、保持部33)を用いて、剥離始端部11cを拘束しつつ、楔体4および支持部32で、支持ガラス12からガラスフィルム11の剥離始端部11c以外の部分を剥離するものである。
そして、このような構成により、ガラスフィルム11の端部である剥離始端部11cを拘束することで、剥離時にガラスフィルム11に意図しない変形が生じるのを防止でき、これにより、剥離時に界面13付近で生じる過大な引張応力を抑制し、ガラスフィルム11の破損を防止することができる。
また、本発明に係るガラスフィルムの製造方法および剥離方法は、第3の工程において、ガラスフィルム拘束手段41(本実施形態では、保持部33)によって、剥離始端部11cと支持ガラス12との離間距離を一定にして拘束しつつ、ガラスフィルム剥離手段40(本実施形態では、楔体4および支持部32)で、支持ガラス12からガラスフィルム11の剥離始端部11c以外の部分を剥離するものである。
そして、このような構成により、剥離始端部11cと支持ガラス12の離間距離Lを一定に保持することによって、ガラスフィルム積層体1の界面13における剥離の基点において、ガラスフィルム11に作用する引張応力を抑制することができ、これにより、剥離時におけるガラスフィルム11の破損防止を実現している。
また、本発明に係るガラスフィルムの製造方法および剥離方法では、剥離始端部11cと支持ガラス12との離間距離を、10mm以下としている。
そして、このような構成により、剥離の進行に伴うガラスフィルム11の反りを抑制することができ、これにより、ガラスフィルム積層体1の界面13における剥離の基点において、ガラスフィルム11に作用する引張応力の抑制を実現している。
さらに、本発明に係るガラスフィルムの製造方法および剥離方法は、ガラスフィルム拘束手段41(本実施形態では、保持部33)の一辺に平行な軸部33c回りに回転可能に構成され、第3の工程において、ガラスフィルム剥離手段40で、支持ガラス12からガラスフィルム11の剥離始端部11c以外の部分を剥離するとともに、ガラスフィルム11の剥離の進行度に応じて、保持部33を軸部33c回りに回転させて、剥離始端部11cと支持ガラス12との角度を変更するものである。
そしてこのような構成により、剥離の進行に伴うガラスフィルム11の反りをより確実に抑制することを可能にし、剥離時におけるガラスフィルム11の破損のより確実な防止を実現している。
また、本発明の一実施形態に係るガラスフィルムの剥離方法では、剥離治具として、図14(a)に示すような別実施形態に係る剥離治具70を用いるのが好適である。
剥離治具70は、楔体4を用いた本発明に係るガラスフィルムの剥離方法を容易に実現することができる治具であって、図14(a)に示す如く、ガラスフィルム積層体1を載置するための載置部71を備えている。
載置部71は、ガラスフィルム積層体1を載置するための部位であり、その載置面71aには、吸着機構たる溝部(図示せず)が刻設されている。そして、その溝部には、真空排気手段(図示せず)が連結されており、溝部内を排気することによって、載置面71a上にガラスフィルム積層体1を吸着して、固定する構成としている。尚、溝部71aは、複数のエリアに分けて、それぞれ独立して排気できる態様で形成することが好適である。
溝部71aを複数のエリアに分けて形成する構成とすれば、一つの載置部71によって、種々の大きさのガラスフィルム積層体1に対応することが可能になる。
また載置部71は、変位機構72によって、矢印βの方向に往復変位することができるように支持されている。
変位機構72は、図示しないマイクロメータヘッドによって駆動する構成としており、マイクロメータヘッドを手動操作することによって、楔体4に向けて、レール部材72aに沿って、ガラスフィルム積層体1を微小に変位させることができるように構成している。
また載置部71は、図14(b)に示すように、変位機構72に対して、回転機構73を介して回転可能な状態で支持され、楔体4に対するガラスフィルム積層体1の角度を調整することができるように構成している。
さらに、剥離治具70では、楔体4が、変位機構(図示せず)を介して支持されており、図14(a)に示す矢印γの方向に変位することができるように構成しており、ガラスフィルム積層体1における剥離開始部14の形成位置に応じて、ガラスフィルム積層体1に対する楔体4の配置を調整することができるように構成している。
このような剥離治具70を用いてガラスフィルム11を剥離する手順について、説明をする。尚、剥離治具70を用いてガラスフィルム11を剥離する場合、楔体4の刃先4bから適宜エア等の流体を噴出させながら剥離を行うのが好適である。
図15(a)に示す如く、剥離治具70を用いてガラスフィルム11を剥離するときには、まず始めに、回転機構73により載置部71を約45度回転させて、ガラスフィルム積層体1の角部を楔体4の刃先4bに対面させる。このとき、刃先4bの高さは、ガラスフィルム積層体1の界面13(図8参照)の高さに略一致させておく。
次に、変位機構72により載置部71を楔体4側(矢印β1の方向)に変位させていき、角部に刃先4bを入り込ませることで、剥離開始部14を作製する。
そして、その状態から、図15(b)に示す如く、さらに変位機構72により、載置部71を楔体4側(矢印β1の方向)に変位させていき、ガラスフィルム11の剥離始端側の一端が全幅に亘って剥離されるまで、ガラスフィルム11の剥離を進展させる。
次に、図16(a)に示す如く、変位機構72により載置部71を楔体4から離間する側(矢印β2の方向)に一旦変位させて、ガラスフィルム積層体1から楔体4を離間させる。
そして次に、図16(b)に示す如く、回転機構73により載置部71を回転させて、ガラスフィルム11の一端部と刃先4bが平行になるように、ガラスフィルム積層体1の姿勢を調整する。
次に、図17(a)に示す如く、再度、変位機構72により載置部71を楔体4側(矢印β1の方向)に変位させていき、再度剥離開始端側に刃先4bを入り込ませ、さらに変位機構72により、載置部71を楔体4側に変位させていく。その後、保持部33(図11等参照)により、ガラスフィルム11の剥離始端部(図11等参照)を拘束する。
そして、図17(b)に示す如く、ガラスフィルム1が全長に亘って剥離されるまで、再度、変位機構72により載置部71を楔体4側(矢印β1の方向)に変位させていき、ガラスフィルム1の剥離を微小な速度で進展させながら、支持ガラス2からガラスフィルム1を剥離する。
このような剥離治具70によれば、剥離開始部14を起点として、ガラスフィルム11を破損することなく、その一端部を全幅に亘って剥離することが容易になり、また、その後、剥離を進展させる段階においても、微小な剥離速度を容易に維持しつつ、剥離することができるため、ガラスフィルム11を、破損することなく確実に剥離することができる。
上述の剥離治具70による剥離方法では、図16(a)のように一旦ガラスフィルム積層体1から楔体4を離間させているが、楔体4をガラスフィルム積層体1から離間させることなく、図15(b)の状態からそのまま回転機構73による回転を継続し、ガラスフィルム11の一端部と刃先4bが平行になった後に、保持部33(図11等参照)によりガラスフィルム11の剥離始端部11c(図11等参照)を拘束した後、ガラスフィルム11が全長に亘って剥離されるまで、変位機構72により載置部71を楔体4側(矢印β1の方向)に変位させてガラスフィルム1の剥離を行っても良い。
上述の剥離治具70による剥離方法では、楔体4の刃先4bを入り込ませることで剥離開始部14を作製しているが、ガラスフィルム11と支持ガラス12との接着力が強い場合には、図示はしないが、別途剥離治具70よりも薄肉の剥離開始部材を入り込ませることで剥離開始部14を作製しても良い。加えて、予めガラスフィルム積層体1の剥離開始端側の全幅を、別途図示しない薄肉の剥離開始部材で剥離させても良い。
次に、第3の工程における界面13に対する楔体4の挿入状況について、さらに説明をする。
本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、第3の工程において、刃先4bに形成した各噴出口4c・4c・・・から流体50を噴出させながら(図6(b)参照)、該楔体4をガラスフィルム積層体1におけるガラスフィルム11と支持ガラス12の界面13に挿入するのが好適である。
また、流体50としては、エアを用いるのが好ましく、また、水を含有するエアを用いるのがより好ましい。
尚、流体50としては、水を含むエアが最も好適であるが、エア以外の気体を用いたり、液体を用いたり、あるいは液体と気体の混合体(気液混合体)を用いてもよい。
また、剥離治具30を用いてガラスフィルム11の剥離を行う場合において、剥離開始部14に楔体4を挿入した後、ガラスフィルム積層体1の界面13に、楔体4をさらに深く挿入するときには、楔体4から流体50を噴出させながら行うのが好適である。
そして、ガラスフィルム11と支持ガラス12との界面13に、水を含む流体50(より詳しくは、水を含むエア)を吹き付けて、ガラスフィルム11と支持ガラス12との剥離を行うことにより、加熱を伴う電子デバイス製造関連処理を行ったとしても、より円滑にガラスフィルム11と支持ガラス12とを剥離することが可能となる。
ガラスフィルム11と支持ガラス12とが水を含む流体50を吹き付けることでとりわけ良好に剥離できるのは、詳細には解明されていないが、以下の理由によると推察されている。
ガラスフィルム11と支持ガラス12の各接触面11a・12aの表面粗さRaが2.0nm以下となるように平滑化すると、これらの2つの平滑なガラス基板を密着させた場合にガラス基板同士が接着剤なしに固着してガラスフィルム積層体1となる。この現象は次のメカニズムによると推察される。
図12(a)に示すように、ガラスフィルム11の表面(接触面11a)と支持ガラス12の表面(接触面12a)に形成された水酸基同士の水素結合により引き付けあうと考えられる。あるいは、図12(b)のようにガラスフィルム11と支持ガラス12の界面13に存在する水分子を介在して水素結合が形成されることによりガラスフィルム11と支持ガラス12とが互いに固着することもあると考えられている。
このような状態下で、ガラスフィルム積層体1が加熱されると、図12(c)に示す通り、ガラスフィルム11と支持ガラス12の界面13において、
Si−OH + HO−Si → Si−O−Si+ H
の脱水反応が起こり、共有結合が増えることでガラスフィルム11と支持ガラス12の固着力が強くなると考えられる。
上述の電子デバイスの作製工程では、成膜処理等の加熱を伴うデバイス製造関連処理工程を有するため、少なくとも100℃以上の加熱工程を伴って製造される。
例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイのTFT作製工程では、アモルファスシリコンTFTの場合300℃以上に加熱され、低温ポリシリコンTFTの場合、少なくとも400℃以上に加熱される。インジウム・ガリウム・亜鉛・酸素から構成されるTFTの場合、少なくとも300℃以上に加熱される。また、タッチセンサー基板の製造プロセスでは少なくとも150℃以上に加熱される。
ガラスフィルム11と支持ガラス12との固着力は、加熱温度が高くなるに連れて、また加熱の保持時間が長くなるにつれて、より強固なものとなり、支持ガラス12からのガラスフィルム11の剥離工程でガラスフィルム11が破損してしまい、ガラスフィルム11の剥離の成功確率が低下することが、本発明者らの研究により判明していた。
そこで本発明者らは、加熱を伴った製造関連処理を経た後のガラスフィルム11と支持ガラス12を破壊することなく剥離するための方法を確立するべく研究をし、鋭意努力を重ねた結果、加熱を伴った電子デバイス製造関連処理を経たガラスフィルム積層体1に、ガラスフィルム11と支持ガラス12との界面13に少なくとも水を含む液体を付与した状態で剥離を行うと、ガラスフィルム11と支持ガラス12とを容易に剥離することができることを見出して本発明に至った。
ガラスフィルム11と支持ガラス12との界面13に水を含む流体50を付与すると、
Si−O−Si + HO → Si−OH + HO−Si
の加水分解反応を促進し、ガラスフィルム11と支持ガラス12とを剥離し易くすることができると考えられている。
そして、本実施形態に示すように、楔体4の噴出口4cから噴出させる流体50として水を含むエアを選択することにより、上述の水による加水分解反応の効果と流体50の勢いによる加圧効果が相まって、効率的に剥離が起こるため、加熱を伴った電子デバイス製造関連処理を経た後のガラスフィルム11と支持ガラス12を破損することなく剥離するための方法として最適である。
また、この場合におけるエアと水分で構成される流体50の態様は、エアと水の気液混合体や、エアにミスト状の水が含まれている態様、あるいは、エアと蒸気の混合気体等の態様を採用することができる。
尚、上述したガラスフィルム11と支持ガラス12との界面13におけるSi−OH基の脱水反応および加水分解反応は、Siだけに限られず、Al、In、Sn、Zn、Ti、Zr、Ga等に存在するOH基でも同様に生じていると考えられる。従って、支持ガラス12上に、SiO、SiO、Al、MgO、Y、La、Pr11、Sc、WO、HfO、In、ITO、ZnO、Nd、Ta、CeO、Nb、TiO、TiO、Ti、NiO、ZnO等の無機薄膜を形成した場合であったとしても、同様の効果が期待できる。
また、支持ガラス12上に無機薄膜を形成することで、加熱を伴う電子デバイス製造関連処理を行ったとしても、ガラスフィルム11と支持ガラス12とを容易に剥離し易くすることができる。特にガラスフィルム11のSiとは異なる原子を有する無機薄膜を支持ガラス12上に形成すると、より効率的にガラスフィルム11と支持ガラス12とを剥離し易くすることができる。
即ち、本発明に係るガラスフィルムの製造方法においては、噴出口4cから噴出させる流体50が水を含むエアであり、流体50が水を含有していることを特徴としている。
このような構成によれば、流体50に含まれる水分によって、加水分解反応を促進して、ガラスフィルム11と支持ガラス12間の固着力を弱めて、支持ガラス12からガラスフィルム11を短時間で効率良く剥離することが可能になる。
第3の工程は、図6(b)に示す通り、支持ガラス付電子デバイス3の界面13に、刃先4bの各噴出口4c・4c・・・から流体50を噴出させつつ、楔体4を挿入している。
そして、図1に示すように、第3の工程により、支持ガラス付電子デバイス3から支持ガラス12を剥離することで、最終的に所望の電子デバイス5を製造することができる。
尚、本実施形態では、ガラスフィルム11上に素子51(具体的には有機EL素子52)が形成されており、電子デバイス5を構成するガラスフィルム11と、支持ガラス12を剥離する場合を例示しているが、ガラスフィルム11上に素子51が形成されない場合であっても、本発明に係る方法でガラスフィルム11と支持ガラス12を剥離することが可能であるのは言うまでもない。
換言すれば、加熱を伴う処理が施される前のガラスフィルム11と支持ガラス12を直接積層してガラスフィルム積層体1を作製した場合において、そのガラスフィルム積層体1に加熱を伴う処理を施した場合でも、本発明に係る方法によれば、加熱処理後のガラスフィルム11と支持ガラス12とを剥離して、容易に加熱処理が施されたガラスフィルム11を製造することができる。
本発明に係る電子デバイスの製造方法は、図1に模式的に示すように、第1の工程、第2の工程、および第3の工程を連続して行うことができる。
また、本発明に係る電子デバイスの製造方法は、第1の工程から第3の工程まで連続して行う構成には限定されず、例えば、第1の工程後に製造されたガラスフィルム積層体1を梱包、出荷し、別途電子デバイス製造関連処理施設において、第2の工程および第3の工程を行う構成であっても良い。
勿論、第2の工程後に製造された支持ガラス付電子デバイス3を梱包、出荷して、別途の施設で第3の工程を行うことにより、支持ガラス12からガラスフィルム11を剥離して、電子デバイス5を製造しても良い。
尚、本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、第2の工程において加熱を伴う処理が行われる場合を例示しているが、本発明に係るガラスフィルムの剥離方法は、ガラスフィルム11に対して加熱が行われない場合であっても、その剥離方法が有効であることは言うまでもない。
即ち、本発明に係るガラスフィルムの製造方法において、第2の工程における電子デバイス製造関連処理は、ガラスフィルム11に対する加熱を伴うものであるが、本発明に係るガラスフィルムの製造方法によれば、加熱を伴う電子デバイス製造関連処理により、ガラスフィルムと支持ガラスの固着力が増大しているガラスフィルム積層体を対象とする場合であっても、ガラスフィルムの破損を防止することができる。
また、本発明に係るガラスフィルムの製造方法では、ガラスフィルム11の厚みを、200μm以下としているが、本発明に係るガラスフィルムの製造方法によれば、厚みが極めて小さいガラスフィルム11であっても、破損することなく剥離することができる。
本願発明は、ガラスフィルム積層体からガラスフィルムを剥離する場合に有効な剥離方法に関するものであるが、剥離する対象がガラスフィルムである場合に限らず、基材から薄いシート状の部材を剥離する場合に適用することが可能である。
1 ガラスフィルム積層体
3 支持ガラス付電子デバイス
4 楔体
4b 刃先
4c 噴出口
5 電子デバイス
11 ガラスフィルム
12 支持ガラス
13 界面
30 剥離治具
32 支持部
33 保持部
33a 把持部
40 ガラスフィルム剥離手段
41 ガラスフィルム拘束手段

Claims (12)

  1. 電子デバイス製造関連処理前のガラスフィルムであるガラスフィルム基材と支持ガラスとを積層してガラスフィルム積層体を作製する第1の工程と、
    前記ガラスフィルム積層体における前記ガラスフィルム基材に電子デバイス製造関連処理を行う第2の工程と、
    前記電子デバイス製造関連処理後の前記ガラスフィルム積層体を、前記ガラスフィルム基材に前記電子デバイス製造関連処理を施して得たガラスフィルムと前記支持ガラスとに分離する第3の工程と、
    を有するガラスフィルムの製造方法であって、
    前記第3の工程において、
    前記支持ガラスから前記ガラスフィルムを剥離する手段であるガラスフィルム剥離手段を用いて、前記ガラスフィルム積層体の一辺において、該一辺における前記ガラスフィルムを全辺長に亘って略矩形状に剥離した部分である剥離端部を形成し、
    その後、前記剥離端部を拘束する手段であるガラスフィルム拘束手段を用いて、前記剥離端部を拘束しつつ、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離する、
    ことを特徴とするガラスフィルムの製造方法。
  2. 前記第3の工程において、
    前記ガラスフィルム拘束手段によって、前記剥離端部と前記支持ガラスとの離間距離を一定にして拘束しつつ、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のガラスフィルムの製造方法。
  3. 前記第3の工程において、
    前記ガラスフィルム拘束手段によって、前記剥離端部と前記支持ガラスとの離間距離を一定にして拘束しつつ、前記剥離端部を、前記ガラスフィルムの剥離進行方向に対して反対の方向に張力をかける、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラスフィルムの製造方法。
  4. 前記剥離端部と前記支持ガラスとの前記離間距離は、
    10mm以下である、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のガラスフィルムの製造方法。
  5. 前記ガラスフィルム拘束手段は、
    前記一辺に平行な軸回りに回転可能に構成され、
    前記第3の工程において、
    前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離するとともに、
    前記ガラスフィルムの剥離の進行度に応じて、
    前記ガラスフィルム拘束手段を前記軸回りに回転させて、前記剥離端部と前記支持ガラスとの角度を変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のガラスフィルムの製造方法。
  6. 前記電子デバイス製造関連処理は、
    前記ガラスフィルム基材に対する加熱を伴う、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のガラスフィルムの製造方法。
  7. 前記ガラスフィルム基材の厚みは、
    200μm以下である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のガラスフィルムの製造方法。
  8. ガラスフィルムと支持ガラスを積層して作製されたガラスフィルム積層体から前記ガラスフィルムを剥離するガラスフィルムの剥離方法であって、
    前記支持ガラスから前記ガラスフィルムを剥離する手段であるガラスフィルム剥離手段を用いて、前記ガラスフィルム積層体の一辺において、該一辺における前記ガラスフィルムを全辺長に亘って略矩形状に剥離した部分である剥離端部を形成し、
    その後、前記剥離端部を拘束する手段であるガラスフィルム拘束手段を用いて、前記剥離端部を拘束しつつ、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離する、
    ことを特徴とするガラスフィルムの剥離方法。
  9. 前記ガラスフィルム拘束手段によって、前記剥離端部と前記支持ガラスとの距離を一定にして拘束しつつ、前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離する、
    ことを特徴とする請求項8に記載のガラスフィルムの剥離方法。
  10. 前記剥離端部と前記支持ガラスとの前記距離は、
    10mm以下である、
    ことを特徴とする請求項9に記載のガラスフィルムの剥離方法。
  11. 前記ガラスフィルム拘束手段は、
    前記一辺に平行な軸回りに回転可能に構成され、
    前記ガラスフィルム剥離手段で、前記支持ガラスから前記ガラスフィルムの前記剥離端部以外の部分を剥離するとともに、
    前記ガラスフィルムの剥離の進行度に応じて、
    前記ガラスフィルム拘束手段を前記軸回りに回転させて、前記剥離端部と前記支持ガラスとの角度を変更する、
    ことを特徴とする請求項8に記載のガラスフィルムの剥離方法。
  12. 前記ガラスフィルムの厚みは、
    200μm以下である、
    ことを特徴とする請求項8〜請求項11の何れか一項に記載のガラスフィルムの剥離方法。
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