JPWO2015008314A1 - 電動アシスト自転車 - Google Patents

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Abstract

良好に変速できながら、十分な補助駆動力を付加でき、また、載台やバッテリとフロントディレーラとの干渉による課題を生じることがなく、さらに、トルクの伝達効率の低下を招くことのない電動アシスト自転車を提供する。クランク軸の外周に、人力駆動力が伝達される筒状の人力伝達体が配設され、前記クランク軸の外周に、人力駆動力とモータからの補助駆動力とが合成された合力が伝達される合力伝達体が配設され、複数対の減速歯車とこれらの減速歯車と係合可能な選択クラッチとを有し、前記人力駆動力と前記補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を変速する減速機構を設けた。

Description

本発明は、ペダルからの踏力による人力駆動力に、モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動アシスト自転車に関するものである。
バッテリなどの蓄電器から給電されるモータを有し、ペダルに加えられる踏力からなる人力駆動力をトルクセンサにより検出し、人力駆動力に対応したモータの補助駆動力(アシスト力)を加えることで、上り坂等でも楽に走行できる電動アシスト自転車は既に知られている。
この電動アシスト自転車において、モータなどが内蔵されたモータ駆動ユニットを、クランク軸が設けられている箇所に配設したものがある。このような配置構成の電動アシスト自転車は、重量が比較的大きいモータ駆動ユニットが、電動アシスト自転車の前後方向中央(すなわち、前輪と後輪との間の中間)の低い位置に配置される。したがって、この配置構成の電動アシスト自転車は、モータが前輪のハブや後輪のハブに内蔵されているものと比較して、前輪や後輪を持ち上げ易くて、走行路に段差があっても容易に乗り越えることができるなど、車体の取り回しがよく、また、走行安定性も良好である。
この種の電動アシスト自転車に設けられるモータ駆動ユニットとしては、大別して、図14に示すように、クランク軸101の一端部近傍箇所に配設された人力駆動力出力輪体としての駆動スプロケット(前スプロケットや大ギヤとも称せられる)102とは別に、モータからの補助駆動力を出力する補助駆動力出力スプロケット103を備えた、いわゆる二軸式とも称せられるモータ駆動ユニット100と、図15、図16に示すように、踏力による人力駆動力とモータによる補助駆動力とがモータ駆動ユニット200の内部で合成され、合成された合力が駆動スプロケット201から出力されるいわゆる一軸式とも称せられるモータ駆動ユニット200と、がある。
前記二軸式のモータ駆動ユニット100は、例えば特許文献1等に開示されており、図14に示すように、補助駆動力出力スプロケット103が、モータ駆動ユニット100における駆動スプロケット102よりも後方の箇所から、モータ駆動ユニット100のユニットケース104より外側に突出された状態で配設されている。そして、人力駆動力が出力される駆動スプロケット102と補助駆動力が出力される補助駆動力出力スプロケット103とのそれぞれが、無端状駆動力伝達体としてのチェーン105に噛み合わされており、チェーン105によって人力駆動力と補助駆動力が合成されて後輪側に伝達される。
補助駆動力出力スプロケット103のさらに後方には、補助駆動力出力スプロケット103に噛み合った後のチェーン105に噛み合って下方に案内するテンショナ装置(ガイド装置とも称せられる)106が配設されている。そして、このテンショナ装置106に設けられたテンションスプロケット107により、補助駆動力出力スプロケット103に噛み合うチェーン105の巻き角度を増加させている。
一方、いわゆる一軸式のモータ駆動ユニット200は、例えば特許文献2等に開示されており、図15、図16に示すように、ペダルからの人力駆動力が伝達されるクランク軸202の外周に、セレーション結合などにより前記人力駆動力が伝達される筒状の人力伝達体203と、この人力伝達体203を介して伝達された人力駆動力とモータ204からの補助駆動力とが合成される合力体205とを配設している。そして、人力伝達体203からの人力駆動力が一方向クラッチ206を介して合力体205に伝達されるよう構成している。また、合力体205の一端部には、モータ204からの補助駆動力が減速機構207を介して伝達される大径歯車部205aが形成され、合力体205の他端部には、無端状駆動力伝達体としてのチェーン208に噛み合わされる駆動力出力輪体としての駆動スプロケット201が取り付けられている。そして、合力体205において合成された合力が駆動スプロケット201からチェーン208を介して後輪側に伝達される。
図15、図16に示すように、一軸式のモータ駆動ユニット200はチェーン208に駆動スプロケット201だけを噛み合わせて、人力駆動力と補助駆動力とを合成した合力をチェーン208に伝達する方式である。これに対して、二軸式のモータ駆動ユニット100は、図14に示すように、チェーン105に、人力駆動力を伝達する駆動スプロケット102と、補助駆動力を伝達する補助駆動力出力スプロケット103と、さらに、テンションスプロケット107とを噛み合わせる必要がある。
このため、一軸式のモータ駆動ユニット200は、モータ204や減速機構207などの配置を工夫することで、モータ駆動ユニット200の側面視した状態での面積(横方向からの投影面積)を、二軸式のモータ駆動ユニット100の面積よりも小さくできる(コンパクト化できる)利点がある。また、いわゆるフロント変速機を装着しようとした場合に、一軸式のモータ駆動ユニット200は、駆動スプロケット201を多段にすることで装着することが可能となる。一方、二軸式のモータ駆動ユニット100は、チェーン105に駆動スプロケット102と補助駆動力出力スプロケット103とテンションスプロケット107とを噛み合わせる必要があるので、フロント変速機を装着することは困難である。
さらに、一軸式のモータ駆動ユニット200は、テンションスプロケット107などのテンショナ装置106を設けなくて済む利点もある。また、電動アシスト自転車に用いられるブレーキ装置として、一般の自転車と同様に、ハンドルに取り付けたブレーキレバーを操作することで制動されるリムブレーキ、バンドブレーキ、またはローラブレーキなどが用いられる場合が多いが、地域によって、または運転者の要望などにより、ペダルを前進走行時の回転方向とは逆方向に回転することにより制動されるコースターブレーキを後輪に取り付けることが望まれる場合がある。この場合には、ペダルを逆方向に回転した際に、チェーンの下側部分を前方に引張るような張力が作用するので、二軸式のモータ駆動ユニット100では、テンショナ装置106として特別の工夫が必要となる。これに対して、一軸式のモータ駆動ユニット200では、そのような特別の工夫を必要としない利点もある。
なお、このような利点を有する一軸式のモータ駆動ユニット200においては、クランク軸202からの人力駆動力が伝達される人力伝達体203の外周面とその対向部分に、人力駆動力を検出する磁歪式のトルクセンサ209が設けられる場合が多い。すなわち、人力伝達体203の外周面に磁歪発生部209bが形成されているとともに、この磁歪発生部209bに対向するように、磁歪発生部209bでの磁気の変動を検出するコイル209aが配設されている。そして、左右のペダルを踏み込んだ際にクランク軸202が踏力(人力駆動力)により捩れるため、クランク軸202からの人力駆動力が伝達される人力伝達体203の捩れ状態を、前記トルクセンサ209により検出している。
ところで、このような一軸式のモータ駆動ユニット200において、フロント変速機を装着する場合には、スポーツ用の自転車などに設けられているような外装変速機をクランク軸の側方に配設することが考えられる。すなわち、図16に示すような駆動スプロケット201の箇所に、複数の駆動スプロケットを、クランク軸202の軸心方向に沿う方向(車幅方向とも称す)に対して位置をずらして配設するとともに、これらの駆動スプロケットの近傍に、チェーンを車幅方向に移動させるフロントディレーラを設けることが考えられる。
特開2009−208710号公報 特開平10−250673号公報
しかしながら、このような一軸式のモータ駆動ユニットに外装変速機を設けた場合には以下のような課題を生じるおそれがある。
まず、複数の駆動スプロケットを横並びに配設する構成であるとともに、これらの複数の駆動スプロケットに対してチェーンを切り換る構成であるため、一般のチェーンよりも車幅方向に対して小さい寸法の(薄い)チェーンを用いる必要がある。しかしながら、この種の電動アシスト自転車では、人力駆動力だけでなく、補助駆動力も合わせられた力がチェーンに作用するため、一般のチェーンよりも車幅方向に対して小さい寸法の(薄い)チェーンを用いると、チェーンの耐用年数が極めて短い期間となって部品の交換の頻度が多くなったり、補助駆動力が不充分となったりする課題を生じる。
また、フロントディレーラを自転車に設ける場合には、駆動スプロケットの斜め上後方位置に設ける場合が多いが、この箇所は、電動アシスト自転車では、バッテリの載台やバッテリが配設されているため、これらの部品(載台やバッテリ)とフロントディレーラとが干渉して、両者を良好に配設することが困難であるという課題も生じる。
また、フロントディレーラが外部に露出して設けられるため、フロントディレーラや、チェーンとフロントディレーラとの噛み合い部分などが、走行中に障害物などに当接するなどして損傷したり、チェーンが外れたりする恐れがあり、信頼性が低下する。
また、電動アシスト自転車では、人力駆動力だけでなく、補助駆動力も合わせられた力がチェーンに作用するため、フロントディレーラとしても大きなトルクが作用した場合でも切り換えることが可能な専用のフロントディレーラを開発しなければならない。
なお、一軸式のモータ駆動ユニットに外装変速機を設ける代わりに、遊星歯車機構を用いた変速機を内装することが考えられるが、この場合には、遊星歯車機構を用いることに起因してトルクの伝達効率が低下するおそれがある。
本発明は上記課題を解決するもので、良好に変速できながら、チェーンなどの部品の交換の頻度が多くなることを防止できるとともに、十分な補助駆動力を付加でき、また、載台やバッテリとフロントディレーラとの干渉による課題を生じることがなく、さらに、専用のフロントディレーラを開発しなくても済み、しかもトルクの伝達効率の低下を招くことのない電動アシスト自転車を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、モータを備えたモータ駆動ユニットが前輪と後輪との間の中間位置に配設され、ペダルからの踏力による人力駆動力に、モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動アシスト自転車であって、前記ペダルからの人力駆動力が伝達されるクランク軸と、前記モータとが、互いに異なる軸心を中心として回転するように配設され、前記クランク軸の外周に、前記人力駆動力が伝達される筒状の人力伝達体が配設され、前記クランク軸の外周に、人力駆動力とモータからの補助駆動力とが合成された合力が伝達される合力伝達体が配設され、複数対の減速歯車とこれらの減速歯車と係合可能な選択クラッチとを有し、前記人力駆動力と前記補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を変速する減速機構が設けられ、前記人力伝達体、前記合力伝達体、および前記減速機構が、前記モータ駆動ユニットの内部に配設され、前記減速機構を介して前記合力伝達体に伝達された合力が、クランク軸と同軸心の駆動力出力輪体と、この人力駆動力出力輪体に掛け渡された無端状駆動力伝達体とを介して、後輪に伝達されるよう構成されていることを特徴とする。
上記構成において、前記減速機構の選択クラッチを前記減速歯車から選択して係合させることにより、前記減速機構を介して前記合力伝達体に伝達された合力が、クランク軸と同軸心の駆動力出力輪体と、この人力駆動力出力輪体に掛け渡された無端状駆動力伝達体とを介して、後輪に伝達される。
また、本発明の前記減速機構は、前記クランク軸の外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される人力伝達減速歯車と、前記クランク軸と平行に配設された中間軸と、この中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、回転自在に設けられ前記中間減速歯車に噛み合う合力減速歯車と、前記合力伝達体に係合して一体的に回転するとともに、前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合する選択クラッチと、を有することを特徴とする。
この構成により、選択クラッチを前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合させることで、変速させながら、合力を良好に後輪側に伝達させることができる。また、中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、前記クランク軸の外周に回転自在に配設された人力伝達減速歯車や前記合力伝達体に回転自在に設けられた合力減速歯車とを噛み合わせた状態で、人力駆動力や補助駆動力の合力を伝達するため、遊星歯車機構を用いた場合よりもトルク(力)の伝達効率を向上させることができる。
また、本発明は、前記人力伝達体に、前記人力駆動力を検出するためのトルクセンサの磁歪発生部が形成されていることを特徴とする。
なお、前記クランク軸と前記人力伝達減速歯車との間の人力駆動力の伝達経路に、モータ側からの補助駆動力をクランク軸側に伝達しないようにする補助駆動力切断用の一方向クラッチを配設してもよい。また、この場合に、前記クランク軸の外周に、前記人力伝達体に係合された連動筒体を設け、この連動筒体と前記人力伝達減速歯車との間に、前記補助駆動力切断用の一方向クラッチを配設してもよい。
この構成によれば、前記人力伝達体と前記人力伝達減速歯車との間に連動筒体を設けているので、前記人力伝達体に、前記人力駆動力を検出するためのトルクセンサの磁歪発生部が形成されている場合でも、前記選択クラッチの切換時の振動や前記補助駆動力切断用の一方向クラッチの振動が、前記人力伝達体に伝わり難くなり、この結果、連動筒体を設けない場合と比較して、トルクセンサの信頼性が向上する。
また、前記連動筒体または前記人力伝達体の回転を検出する回転検出器を設けてもよく、これによれば、前記連動筒体または前記人力伝達体の回転、すなわち、クランク軸の回転を検知することができる。
なお、前記クランク軸と前記人力伝達減速歯車との間の人力駆動力の伝達経路に、一方向クラッチを配設しなくてもよく、この場合には、前記クランク軸と前記人力伝達体と前記人力伝達減速歯車との相対的な回転方向にかかわらず、前記クランク軸の回転に伴って前記人力伝達体および前記人力伝達減速歯車も回転される。したがって、例えば、ペダルを前進走行時の回転方向と逆方向に回転させた際に作動するコースターブレーキを後輪のハブに配設した場合でも、前記クランク軸を前進走行時の回転方向と逆方向に回転させると、この逆方向の回転がコースターブレーキに良好に伝達されて、コースターブレーキを良好に作動させることができる。
本発明によれば、前記モータ駆動ユニットの内部に配設された前記減速機構に、複数対の減速歯車とこれらの減速歯車と係合可能な選択クラッチとを設けて、前記減速機構により、前記人力駆動力と前記補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を変速するように構成したことにより、一軸式のモータ駆動ユニットに外装変速機を設ける場合に必要となる車幅方向に対して小さい寸法の(薄い)チェーンを用いなくても済み、チェーンの耐用年数が極めて短い期間となって部品の交換の頻度が多くなったり、補助駆動力が不充分となったりすることがない。また、フロントディレーラを設けなくて済むとともに、フロントディレーラの配設箇所について課題を生じることもない。また、前記人力伝達体、前記合力伝達体、および前記減速機構が、前記モータ駆動ユニットの内部に配設されて外部から保護されるため、信頼性が向上する。
また、前記減速機構に、前記クランク軸の外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される人力伝達減速歯車と、前記クランク軸と平行に配設された中間軸と、この中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、前記合力伝達体に回転自在に設けられ前記中間減速歯車に噛み合う合力減速歯車と、前記合力伝達体に係合して一体的に回転するとともに、前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合する選択クラッチと、を設けることで、変速させながら、合力を良好に後輪側に伝達させることができる。また、遊星歯車機構を用いた場合よりもトルク(力)の伝達効率を向上させた状態で合力を駆動スプロケットなどの駆動力出力輪体に出力することができる。
本発明の実施の形態に係る電動アシスト自転車の全体側面図 同電動アシスト自転車の部分切欠側面図 (a)および(b)は同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの右側面図および右側面断面図 同電動アシスト自転車の(2段変速部を有する)モータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第1速の状態 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの要部拡大平面断面図 (a)〜(c)はそれぞれ同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの断面図で、(a)は図5のA−A線矢視側面断面図、(b)は図5のB−B線矢視側面断面図、(c)は図5のC−C線矢視側面断面図 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第2速の状態 本発明の他の実施の形態に係る電動アシスト自転車の(3段変速部を有する)モータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第1速の状態 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの要部拡大平面断面図 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第2速の状態 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第3速の状態 本発明のその他の実施の形態に係る(2段変速部を有する)電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの要部拡大平面断面図 従来の電動アシスト自転車における二軸式のモータ駆動ユニットおよびその近傍箇所の側面図 従来の電動アシスト自転車における一軸式のモータ駆動ユニットの側面図 同一軸式のモータ駆動ユニットの平面断面図
以下、本発明の実施の形態に係る電動アシスト自転車について図面に基づき説明する。なお、以下の説明における左右方向および前後方向とは、進行方向に向って当該電動アシスト自転車1に搭乗した状態での方向を言う。また、この発明の構成が以下で述べる構成に限定されるものではない。
図1、図2における1は本発明の実施の形態に係る電動アシスト自転車である。図1、図2などに示すように、この電動アシスト自転車1は、ヘッドパイプ2a、前フォーク2b、メインパイプ2c、立パイプ2d、チェーンステー2e、シートステー2fなどからなる金属製のフレーム2と、前フォーク2bの下端に回転自在に取り付けられた前輪3と、チェーンステー2eの後端に回転自在に取り付けられた後輪4と、前輪3の向きを変更するハンドル5と、サドル6と、踏力からなる人力駆動力がかけられるクランク7およびペダル8と、補助駆動力(アシスト力)を発生させる駆動源としての電動のモータ21(図4参照)およびこのモータ21を含めた各種の電気的制御を行う制御部24(図4参照)などが設けられたモータ駆動ユニット20と、モータ21に駆動用の電力を供給する二次電池からなるバッテリ12と、ハンドル5などに取り付けられて、搭乗者などが操作可能で、後述する変速機(変速部)の速度(第1速または第2速)を設定する変速段手元操作部18と、ハンドル5などに取り付けられて、搭乗者などが操作可能で、当該電動アシスト自転車1の電源の切り換えや走行モードなどを設定する手元設定部(図示せず)と、クランク軸7aと同軸心で一体的に回転するように取り付けられ、人力駆動力および補助駆動力が合わされた合力を出力する駆動力出力輪体としての駆動スプロケット(前スプロケット、クランクスプロケットや前ギヤとも称せられる)13と、後輪4のハブ(後ハブとも称する)9に取り付けられた後部輪体としての後スプロケット(後ギヤとも称せられることがある)14と、駆動スプロケット13と後スプロケット14とにわたって回転可能な状態で無端状に巻回された無端状駆動力伝達体としてのチェーン15と、チェーン15などを側方から覆うチェーンカバー17と、などを備えている。なお、バッテリ12は蓄電器の一例であり、二次電池が好適であるが、蓄電器の他の例としてはキャパシタなどであってもよい。なお、クランク7は、左右にそれぞれ設けられるクランクアーム7bと、左右のクランクアーム7b同士を連結するクランク軸7aとからなり、クランクアーム7bの端部にペダル8が回転自在に取り付けられている。
図1、図2に示すように、この電動アシスト自転車1においても、モータ駆動ユニット20が、クランク軸7aの略後方など、前輪3と後輪4との間の中間位置(より詳しくは中間位置の下部)に配置されている。そして、このような配置構成にすることで、重量が比較的大きいモータ駆動ユニット20が、電動アシスト自転車1の前後方向中央に配置されるため、前輪3や後輪4を持ち上げ易くて、走行路に段差があっても容易に乗り越えることができるなど、電動アシスト自転車1の車体(フレーム2など)の取り回しがよく、また、走行安定性も良好となる。
図3(a)および(b)はモータ駆動ユニット20の右側面図および右側面断面図、図4はモータ駆動ユニット20の平面横断面図である。
図3(a)、(b)、図4に示すように、モータ駆動ユニット20は、モータケース22a、左側ケース22b、右側ケース22cからなるユニットケース22により外殻部などが構成され、モータ駆動ユニット20の前部をクランク軸7aが左右に貫通している。また、クランク軸7aの外周に、クランク軸7aからの人力駆動力が伝達される略筒状の人力伝達体28と、人力伝達体28からの人力駆動力が伝達される連動筒体23と、連動筒体23からの人力駆動力が一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30などを介して伝達されるとともに、人力駆動力とモータ21からの補助駆動力とを合成した合力を駆動スプロケット13に伝達する合力伝達体29と、が配設されている。
また、ユニットケース22の前側右寄り箇所から前後方向中央部などにかけて、複数対の減速用歯車36〜41などを有する減速機構25が配設され、この実施の形態では、後述するように、減速機構25において内装変速機(内装型の変速部)としての機能も付与している。また、ユニットケース22内の後部左側にモータ21が配設され、ユニットケース22内の後部右側に、各種の電気的制御を行う電子部品が設けられた制御基板24aや各種情報の記憶部などを有する制御部24が配設されている。
モータ駆動ユニット20についてさらに詳しく述べると、図4、図5、図6などに示すように、クランク軸7aが、モータ駆動ユニット20の前部を左右に貫通した状態で軸受26、27により回転自在に配設され、このクランク軸7aにおける左側寄り部分の外周に、セレーション部(またはスプライン部)7cを介して、筒状の人力伝達体28が一体的に回転する状態で嵌め込まれている。なお、人力伝達体28の内周におけるクランク軸7aのセレーション部(またはスプライン部)7cに対応する箇所にもセレーション部(またはスプライン部)28bが形成されてクランク軸7aのセレーション部(またはスプライン部)7cと噛み合っている。
人力伝達体28の外周表面には、磁気異方性を付与した磁歪発生部31bが形成されているとともに、その外周に一定の隙間(空間)を介してコイル31aが配設され、これらの磁歪発生部31bおよびコイル31aにより磁歪式のトルクセンサ(人力検知部)31が構成されている。これにより、クランク軸7aからの人力駆動力が人力伝達体28に伝達されるとともに、トルクセンサ31により人力駆動力が検出される。また、この磁歪式のトルクセンサ31では、磁歪発生部31bが、人力伝達体28の軸心方向に対して例えば+45度と−45度とをなす螺旋形状に形成されており、人力伝達体28に人力駆動力が伝達されると人力伝達体28の表面の磁歪発生部31bに歪みが発生して透磁率の増加部分と減少部分とが発生するため、コイル31aのインダクタンス差を測定することでトルク(人力駆動力)の大きさを検出できるよう構成されている。
連動筒体23は、クランク軸7aの外周における人力伝達体28の右側に隣接した箇所で、クランク軸7aに対して回転自在の状態で配設されているが、人力伝達体28の右端部外周に形成されたセレーション部(またはスプライン部)28aと、連動筒体23の左端部内周に形成されたセレーション部(またはスプライン部)23aとで嵌合されて、人力伝達体28と一体的に回転する。なお、この実施の形態では、人力伝達体28のセレーション部(またはスプライン部)28aに、連動筒体23の左端部内周に形成されたセレーション部(またはスプライン部)23aが外側から嵌合されている。
また、この実施の形態では、連動筒体23の左側部分の外周に、連動筒体23の回転状態を検出するための回転検出体11が取り付けられており、さらに、回転検出体11を左右から微小隙間をあけて挟むように、回転検出器10がユニットケース22側に取り付けられて固定されている。例えば、回転検出器10は、出射部と受光部とからなる対となった光センサが回転体11の回転方向に2つ並べられて構成され、回転体11は、くし(櫛)歯状に外周方向に延びる多数の歯部(遮光部)を有している。そして、回転体11の歯部が回転検出器10の出射部と受光部との間を通過することにより、光の入射状態と遮光状態とを回転検出器10により電気的に検知して、この信号を入力する制御部24において、連動筒体23の回転量および回転方向を検知する。なお、光センサに代えて磁気センサを設けて連動筒体23の回転量および回転方向を検知してもよい。ここで、連動筒体23は人力伝達体28と一体的に回転し、人力伝達体28はクランク軸7aと一体的に回転するため、連動筒体23の回転量および回転方向を検知することで、クランク軸7aやペダル8の回転量や回転方向も検知できるよう構成されている。
また、連動筒体23の右側部分の外周に、一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30を介して、減速機構25に設けられた人力伝達減速歯車(減速歯車の1つ)36が配設されている。そして、ペダル8を漕いで前進している場合には、連動筒体23に伝達された人力駆動力が減速機構25の人力伝達減速歯車36に伝達される。
図4に示すように、モータ21は軸受32、33によりその回転軸21aおよびロータ部21bが回転自在に支持されている。また、モータ21の回転軸21aが右側方に突出され、この突出部の外周に後述するモータ軸減速歯車40が形成されている。
図4、図5に示すように、減速機構25は、人力伝達減速歯車36を含む複数対(この実施の形態では3対)の減速歯車36〜41と、人力伝達減速歯車36と後述する合力減速歯車41とに係合可能な選択クラッチ45となど、を有する。そして、クランク軸7aを通して伝達された人力駆動力とモータ21から伝達された補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を、選択クラッチ45を減速歯車36、41から選択して係合させることにより変速するよう構成されている。
詳しくは、減速機構25は、クランク軸7aの外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される大径の人力伝達減速歯車36と、モータ駆動ユニット20の前後方向中央部において左右に延びてクランク軸7aと平行な姿勢で、軸受34、35により回転自在に支持された状態で配設された中間軸44と、この中間軸44に設けられた第1〜第3の中間軸減速歯車37、38、39と、モータ21の回転軸21aに形成され、大径の第1の中間軸減速歯車37に噛み合う小径のモータ軸減速歯車40と、合力伝達体29に軸受43を介して回転自在に設けられ小径の第3の中間減速歯車39に噛み合う大径の合力減速歯車41と、合力伝達体29にスプライン部29a、45aを介して左右に(すなわち、クランク軸7aの軸心方向に沿って)移動自在な状態で係合して一体的に回転するとともに、人力伝達減速歯車36または合力減速歯車41に選択的に係合する選択クラッチ45と、左右に移動自在に配設されて、選択クラッチ45の外周部に形成された溝部45bに係合して、選択クラッチ45を左右に移動させて人力伝達減速歯車36または合力減速歯車41に選択的に係合させるクラッチ駆動部46と、中間軸44と第1の中間軸減速歯車37との間に配設されて人力伝達減速歯車36側からの人力駆動力をモータ21側に伝達しないための、人力駆動力切断用の一方向クラッチ47と、などを有する。なお、モータ21の回転軸21aも、中間軸44と同様に、クランク軸7aと平行な姿勢で配設されている。
そして、当該電動アシスト自転車1を前進させるべく、モータ21が所定方向に回転された際には、モータ21の回転(補助駆動力)が、小径のモータ軸減速歯車40と大径の第1の中間軸減速歯車37との噛み合い部を介することで、減速されて(すなわち、トルクが大きくされて)中間軸44に伝達され、さらに、小径の第2の中間軸減速歯車38と大径の人力伝達減速歯車36との噛み合い部を介することで一層減速されて人力伝達減速歯車36を回転させる。
なお、この実施の形態では、第2の中間軸減速歯車38は、中間軸44自体に一体形成されている一方、第3の中間軸減速歯車39は中間軸44とは別部品のものが圧入またはセレーション結合などされて固定され、中間軸44と一体的に回転するよう構成されている。また、第2の中間軸減速歯車38よりも第3の中間軸減速歯車39が若干大径とされ、第2の中間軸減速歯車38に噛み合う人力伝達減速歯車36よりも、第3の中間軸減速歯車39に噛み合う合力減速歯車41が若干小径とされている。したがって、中間軸44とともに、第2の中間軸減速歯車38および第3の中間軸減速歯車39が一体的に回転した際には、人力伝達減速歯車36よりも合力減速歯車41が高速で回転する。
また、選択クラッチ45には、左側内周部に、人力伝達減速歯車36に形成された歯部36aに噛み合い可能な歯部45cが形成されている。そして、図4、図5に示すように、選択クラッチ45が左側に位置する際には、選択クラッチ45の歯部45cが人力伝達減速歯車36の歯部36aに噛み合って係合し、選択クラッチ45を介して、人力伝達減速歯車36の回転力が合力伝達体29に伝達される。また、選択クラッチ45の右側面には、この右側面から側方に突出して、合力減速歯車41に周方向に複数形成された係合孔41aに係合可能な複数の係合突部45dが形成されている。そして、図7に示すように、選択クラッチ45が右側に位置する際には、選択クラッチ45の係合突部45dが合力減速歯車41の係合孔41aに挿入されて係合し、選択クラッチ45を介して、合力減速歯車41の回転力が合力伝達体29に伝達される。なお、図示しないが、選択クラッチ45が、図4、図5に示すような左側に位置する状態と、図7に示すような右側に位置する状態との中間の位置では、選択クラッチ45は人力伝達減速歯車36にも合力減速歯車41にも係合しない。
選択クラッチ45を駆動させるクラッチ駆動部46は、この実施の形態では、図3(b)や図6(b)に簡略的に示すように、クランク軸7aと平行に左右に延びるガイドロッド48に沿って移動可能な状態で、二又状の先端部により選択クラッチ45を挟持している。そして、クラッチ駆動部46は、ハンドル5などに取り付けられた変速段手元操作部18にワイヤなどを介して連動され、変速段手元操作部18が操作されることで、クラッチ駆動部46を介して選択クラッチ45を左右に移動させる。
上記構成において、変速段手元操作部18を操作して、第1速側に設定すると、選択クラッチ45が、図4、図5に示す左寄りの位置とされて、選択クラッチ45の歯部45cは人力伝達減速歯車36の歯部36aに噛み合う。
この状態で、ペダル8が前進方向に回転されると、ペダル8からの人力駆動力がクランク軸7aを介して人力伝達体28に伝達され、さらに、連動筒体23および一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30を介して、人力伝達減速歯車36に伝達される。この際、トルクセンサ31により人力駆動力のトルクが検出され、これに対応する補助駆動力を出力するようにモータ21が駆動される。そして、モータ21からの回転駆動力が第1の中間軸減速歯車37、一方向クラッチ(人力駆動力切断用の一方向クラッチ)47、中間軸44、および第2の中間軸減速歯車38を介することで、減速されながら(トルクを増加させながら)、人力伝達減速歯車36に伝達される。なお、この際、中間軸44の回転に伴って、第3の中間軸減速歯車39に噛み合う合力減速歯車41も回転するが、合力減速歯車41は選択クラッチ45に係合していないため、単に空回りするだけである。
補助駆動力が人力伝達減速歯車36に伝達されることにより、人力駆動力と補助駆動力とが人力伝達減速歯車36で合成される。そして、合成された合力が、歯部36a、45cを介して選択クラッチ45に伝達され、さらに、スプライン部45a、29aを介して合力伝達体29に伝達され、合力伝達体29に取り付けられた駆動スプロケット13からチェーン15を介して後輪4に伝達されて、後輪4が回転駆動される。
また、変速段手元操作部18を操作して、第2速側に設定すると、図7に示すように、選択クラッチ45が右寄りの位置に移動して、選択クラッチ45の歯部45cが人力伝達減速歯車36の歯部36aから離反し、その後、選択クラッチ45の係合突部45dが合力減速歯車41の係合孔41aに嵌まり込んで係合する。
この状態で、ペダル8が前進方向に回転されると、ペダル8からの人力駆動力は、第1速に設定された場合と同様に、クランク軸7a、人力伝達体28、連動筒体23、一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30を介して、人力伝達減速歯車36に伝達されるが、さらに、人力伝達減速歯車36から第2の中間軸減速歯車38を介して中間軸44に伝達される。また、トルクセンサ31により人力駆動力のトルクが検出され、これに対応する補助駆動力がモータ21から出力されると、モータ21からの回転駆動力が第1の中間軸減速歯車37、一方向クラッチ(人力駆動力切断用の一方向クラッチ)47を介して、中間軸44に伝達され、これにより、人力駆動力と補助駆動力とが中間軸44で合成される。
そして、中間軸44で合成された合力は、第3の中間軸減速歯車39を介して合力減速歯車41に伝達され、この合力減速歯車41には、その係合孔41aに係合突部45dが嵌まり込んで、選択クラッチ45が係合しているため、合力が選択クラッチ45に伝達される。さらに、合力が合力伝達体29を介して駆動スプロケット13に伝達され、駆動スプロケット13からチェーン15を介して後輪4に伝達されて、後輪4が回転駆動される。また、人力伝達減速歯車36よりも高速で回転する合力減速歯車41の回転駆動力(合力)が合力伝達体29および駆動スプロケット13に伝達されて駆動されるため、駆動スプロケット13は第1速よりも高速である第2速で回転される。
この構成により、選択クラッチ45を人力伝達減速歯車36または合力減速歯車41に選択的に係合させることで、変速させながら、合力を良好に後輪4側に伝達させることができる。また、人力駆動力のみを変速させたり、補助駆動力だけを変速させたりするのではなくて、人力駆動力と補助駆動力とを合わせた合力を変速させるので、人力駆動力に良好に組み合わせることのできる補助駆動力を出力できるモータ21や減速機構25を用いて、人力駆動力に対応する合力(人力駆動力にほぼ比例する合力)を良好に変速できて、極めて良好に走行できる。
また、本発明の実施の形態によれば、モータ駆動ユニット20内に設けた減速機構25により変速部(変速機構)を構成したものであり、複数の駆動スプロケットを有するいわゆる外装変速機を有する構成ではない。したがって、一軸式のモータ駆動ユニットに外装変速機を設ける場合に必要となる車幅方向に対して小さい寸法の(薄い)チェーンを用いなくても済み、チェーンの耐用年数が極めて短い期間となって部品の交換の頻度が多くなったり、補助駆動力が不充分となったりすることがない。また、フロントディレーラを設けなくて済むとともに、フロントディレーラの配設箇所について課題を生じることもない。また、人力伝達体28、合力伝達体29、および減速機構25が、モータ駆動ユニット20の内部に配設されて外部から保護されるため、これらの部品が走行中などに損傷することは殆どなく、良好な信頼性が維持される。
また、中間軸44に設けられた複数の中間軸減速歯車37、38、39と、中間軸44と平行に配設されたクランク軸7aの外周に回転自在に配設された人力伝達減速歯車36や合力伝達体29に回転自在に設けられた合力減速歯車41とを噛み合わせた状態で、人力駆動力や補助駆動力の合力を伝達するため、遊星歯車機構を用いた場合よりもトルク(力)の伝達効率を向上させることができる利点もある。
なお、上記構成においては、クランク軸7aと人力伝達減速歯車36との間の人力駆動力の伝達経路に、モータ21側からの補助駆動力をクランク軸7a側に伝達しないようにする補助駆動力切断用の一方向クラッチ30が配設されている。この補助駆動力切断用の一方向クラッチ30により、人力伝達体28や連動筒体23からの前進方向への人力駆動力は人力伝達減速歯車36に伝達するが、中間軸44や人力伝達減速歯車36からの前進方向への補助駆動力は連動筒体23や人力伝達体28を介してクランク軸7aやペダル8側に伝達されないよう構成されている。また、この電動アシスト自転車1では、搭乗者がペダル8を漕ぐことを止めても、しばらくの間だけ、モータ21が回転し続けるように、いわゆる遅れ制御を行うが、前記補助駆動力切断用の一方向クラッチ30により補助駆動力を切断させて、クランク軸7aやペダル8が勝手に回転し続けることが阻止されている。これにより、搭乗者がペダル8を漕ぐことを止めても、クランク軸7aやペダル8が勝手に回転し続けることが阻止され、利便性が向上する。
また、上記構成においては、中間軸44と第1の中間軸減速歯車37との間に、人力伝達減速歯車36からの人力駆動力をモータ21側に伝達しないための、人力駆動力切断用の一方向クラッチ47が配設されている。これにより、バッテリ12の残容量が無くなって、モータ21から補助駆動力が出力されない状態でペダル8を漕いだ場合などには、人力駆動力によって中間軸44や第2、第3の中間軸減速歯車38、39は回転されるが、第1の中間軸減速歯車37やモータ21の回転軸21aおよびロータ部21bは回転されず、ペダル8に余分な力をかけなくて済む(いわゆる引きずり抵抗を極めて減少させることができる)。
また、上記構成によれば、人力伝達体28と人力伝達減速歯車29との間に連動筒体23を設けているので、人力伝達体28に人力駆動力を検出するためのトルクセンサ31の磁歪発生部31bが形成されている場合でも、選択クラッチ45の切換時の振動や補助駆動力切断用の一方向クラッチ30の振動が、人力伝達体28に伝わり難くなり、この結果、連動筒体23を設けない場合と比較して、トルクセンサ31の信頼性が向上する。
また、上記構成によれば、連動筒体23の回転を検出する回転検出器10を設けているため、連動筒体23や人力伝達体28の回転、すなわち、クランク軸7aの回転を良好に検知することができる。また、回転検出器10として、光センサを設けることで、トルクセンサ31に対して、磁気の影響などを及ぼすことがない利点も有するが、これに限るものではなく、回転検出器10として、磁気センサを設けて、この磁気センサとトルクセンサ31との磁気の影響を遮断するような磁気遮蔽体を設けてもよい。
また、上記実施の形態においては、変速部として、第1速と第2速との2つの速度(2段)に切り換えることが可能な構造(いわゆる二段変速構造)である場合を示したが、これに限るものではなく、3つの速度またはそれ以上の段数に切り換え可能な構造としてもよい。
図8〜図11は、本発明の他の実施の形態に係る、いわゆる三段変速構造を有するモータ駆動ユニット50を示すものである。図8、図9などに示すように、このモータ駆動ユニット50においては、前記実施の形態のモータ駆動ユニット20の変速機構25において、上記構成に加えて、さらに以下の構成要素を備えている。すなわち、このモータ駆動ユニット50においては、変速機構25に、中間軸44に設けられた比較的小径の第4の中間軸減速歯車52と、合力伝達体29に軸受55を介して回転自在に設けられ、前記小径の第4の中間減速歯車52に噛み合う大径の第2の合力減速歯車51と、合力伝達体29にスプライン部29b、53aを介して左右に(すなわち、クランク軸7aの軸心方向に沿って)移動自在な状態で係合して一体的に回転するとともに、合力減速歯車41(第1の合力減速歯車41と称す)または第2の合力減速歯車51に選択的に係合する選択クラッチ53と、左右に移動自在に配設されて、選択クラッチ53の外周部に形成された溝部53bに係合して、選択クラッチ53を左右に移動させて第1の合力減速歯車41または第2の合力減速歯車51に選択的に係合させるクラッチ駆動部54と、を備えている。
また、第3の中間軸減速歯車39よりも第4の中間軸減速歯車52が若干大径とされ、第3の中間軸減速歯車38に噛み合う第1の合力減速歯車41よりも、第4の中間軸減速歯車52に噛み合う第2の合力減速歯車51がよりも若干小径とされている。したがって、人力伝達減速歯車36が回転した際には、この人力伝達減速歯車36に噛み合う第2の中間軸減速歯車38が回転するとともに、この第2の中間軸減速歯車38が形成された中間軸44を介して、第3の中間軸減速歯車39および第4の中間軸減速歯車52が第2の中間軸減速歯車38と同じ回転数で回転し、さらに、第3の中間軸減速歯車39に噛み合う第1の合力減速歯車41と、第4の中間軸減速歯車52に噛み合う第2の合力減速歯車51とがそれぞれ連動して回転するが、この時に、人力伝達減速歯車36よりも第1の合力減速歯車41が高速に回転し、さらに第1の合力減速歯車41よりも第2の合力減速歯車51が高速に回転するよう構成されている。
また、選択クラッチ(第2の選択クラッチとも称す)53には、選択クラッチ(第1の選択クラッチとも称す)45と同様に、その右側面に、この右側面から側方に突出する係合突部53dが形成されており、この第2の選択クラッチ53の係合突部53dは、第2の合力減速歯車51に周方向に複数形成された係合孔51aに係合可能とされている。そして、図11に示すように、第2の選択クラッチ53が右側に位置する際には、第2の選択クラッチ53の係合突部53dが第2の合力減速歯車51の係合孔51aに挿入されて係合し、第2の選択クラッチ53を介して、第2の合力減速歯車51の回転力が合力伝達体29に伝達される。なお、第2の選択クラッチ53が、図8〜図10に示すような左側に位置する状態では、第2の選択クラッチ53は、第2の合力減速歯車51に係合しないし、当然ながら、第1の合力減速歯車41にも係合しない。
上記構成において、変速段手元操作部18を操作して、第1速側に設定すると、第1の選択クラッチ45が、図8、図9に示す左寄りの位置とされて、第1の選択クラッチ45が人力伝達減速歯車36に係合する。したがって、上記実施の形態において第1速側に設定した場合と同様に、ペダル8の回転に対して駆動スプロケット13が比較的遅い速度(第1速)で回転駆動されて後輪4が回転させて走行できる。
また、変速段手元操作部18を操作して、第2速側に設定すると、第1の選択クラッチ45が、図10に示す右寄りの位置とされて、第1の選択クラッチ45が第1の合力減速歯車41に係合する。したがって、上記実施の形態において第2速側に設定した場合と同様に、ペダル8の回転に対して駆動スプロケット13が比較的早い速度(第2速)で回転駆動されて後輪4が回転させて走行できる。なお、これらの第1速側や第2速側に変速段手元操作部18が設定されている場合に、第2の選択クラッチ43は、左寄りの位置とされて、第2の合力減速歯車51に係合していない。
また、変速段手元操作部18を操作して、第3速側に設定すると、図11に示すように、第1の選択クラッチ45は中間位置に移動し、第1の選択クラッチ45は、人力伝達減速歯車36および第1の合力減速歯車41の何れにも係合しない。一方、第2の選択クラッチ53は右寄りの位置とされて、その係合突部53dが第2の合力減速歯車51の係合孔51aに挿入して係合する。
したがって、この状態で、ペダル8が前進方向に回転されると、ペダル8からの人力駆動力は、第2速に設定された場合と同様に、クランク軸7a、人力伝達体28、連動筒体23、一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30を介して、人力伝達減速歯車36に伝達され、さらに、人力伝達減速歯車36から第2の中間軸減速歯車38を介して中間軸44に伝達される。また、人力駆動力に対応する補助駆動力がモータ21から出力され、モータ21からの回転駆動力が第1の中間軸減速歯車37、一方向クラッチ(人力駆動力切断用の一方向クラッチ)47を介して、中間軸44に伝達され、これにより、人力駆動力と補助駆動力とが中間軸44で合成される。
そして、中間軸44で合成された合力が、第4の中間軸減速歯車52を介して第2の合力減速歯車51に伝達されるとともに、さらに第2の選択クラッチ53および合力伝達体29を介して駆動スプロケット13に伝達され、駆動スプロケット13は第2速よりもさらに高速である第3速で回転される。
この構成により、第1、第2の選択クラッチ45、53を人力伝達減速歯車36または第1、第2の合力減速歯車41、51に選択的に係合させることで、第1速から第3速の間で変速させながら、合力を良好に後輪4側に伝達させることができる。また、同様に、中間軸減速歯車や、合力減速歯車、選択クラッチなどを増やすことで、4段以上の多段に変速可能な構造とすることもできる。
上記実施の形態においては、トルクセンサ31の磁歪発生部31bが形成されている人力伝達体28と、駆動スプロケット13が取り付けられている合力伝達体29との間に(この実施の形態では、連動筒体23と人力伝達減速歯車36との間に)補助駆動力切断用の一方向クラッチ30が配設されている場合を述べたが、これに限るものではなく、補助駆動力切断用の一方向クラッチ30を設けなくてもよい。例えば、図12、図13に示すように、人力伝達体28と人力伝達減速歯車36とがセレーション部(またはスプライン部)28a、36bとで係合されて一体的に回転するように構成してもよい。
なお、この場合には、いわゆる遅れ制御により、搭乗者がペダル8を漕ぐことを止めても、しばらくモータ21を駆動させ続けると、クランク軸7aやペダル8が勝手に回転し続けることがある。したがって、このような現象を生じないように、回転検出器10により、合力伝達体29や人力伝達体28、ひいてはクランク軸7aの回転状態から、搭乗者がペダル8を漕ぐことを止めたことを直ぐに検知して、モータ21を直ぐに停止したり、制動したりするよう構成することが好ましい。
また、この構成を用いた場合には、ペダル8を逆転した際に、この逆回転が、クランク軸7aから合力伝達体29や人力伝達体28、駆動スプロケット13、チェーン15などを介して、後輪4側に支障なく伝達されるので、例えば、後輪のハブに、ペダルを前進走行時の回転方向と逆方向に回転させた際に作動するコースターブレーキを配設してもよい。すなわち、この場合には、ペダル8を逆転させると、この逆回転がチェーン15などを介して、後輪4のハブに設けたコースターブレーキに伝達され、コースターブレーキを良好に作動させることができる。
また、上記実施の形態では、選択クラッチ45、53を駆動させるクラッチ駆動部46が、クランク軸7aと平行に左右に延びるガイドロッド48に沿って移動可能な状態で、二又状の先端部により選択クラッチ45を挟持して移動させる場合を述べたが、これに限るものではなく、例えば、カム機構を用いて選択クラッチを移動させたり、支点を中心として揺動するクラッチ駆動部を用いて選択クラッチを移動させたりしてもよい。
本発明は、ペダルからの踏力による人力駆動力に、モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である各種の電動アシスト自転車に適用可能である。
本発明は、ペダルからの踏力による人力駆動力に、モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動アシスト自転車に関するものである。
バッテリなどの蓄電器から給電されるモータを有し、ペダルに加えられる踏力からなる人力駆動力をトルクセンサにより検出し、人力駆動力に対応したモータの補助駆動力(アシスト力)を加えることで、上り坂等でも楽に走行できる電動アシスト自転車は既に知られている。
この電動アシスト自転車において、モータなどが内蔵されたモータ駆動ユニットを、クランク軸が設けられている箇所に配設したものがある。このような配置構成の電動アシスト自転車は、重量が比較的大きいモータ駆動ユニットが、電動アシスト自転車の前後方向中央(すなわち、前輪と後輪との間の中間)の低い位置に配置される。したがって、この配置構成の電動アシスト自転車は、モータが前輪のハブや後輪のハブに内蔵されているものと比較して、前輪や後輪を持ち上げ易くて、走行路に段差があっても容易に乗り越えることができるなど、車体の取り回しがよく、また、走行安定性も良好である。
この種の電動アシスト自転車に設けられるモータ駆動ユニットとしては、大別して、図14に示すように、クランク軸101の一端部近傍箇所に配設された人力駆動力出力輪体としての駆動スプロケット(前スプロケットや大ギヤとも称せられる)102とは別に、モータからの補助駆動力を出力する補助駆動力出力スプロケット103を備えた、いわゆる二軸式とも称せられるモータ駆動ユニット100と、図15、図16に示すように、踏力による人力駆動力とモータによる補助駆動力とがモータ駆動ユニット200の内部で合成され、合成された合力が駆動スプロケット201から出力されるいわゆる一軸式とも称せられるモータ駆動ユニット200と、がある。
前記二軸式のモータ駆動ユニット100は、例えば特許文献1等に開示されており、図14に示すように、補助駆動力出力スプロケット103が、モータ駆動ユニット100における駆動スプロケット102よりも後方の箇所から、モータ駆動ユニット100のユニットケース104より外側に突出された状態で配設されている。そして、人力駆動力が出力される駆動スプロケット102と補助駆動力が出力される補助駆動力出力スプロケット103とのそれぞれが、無端状駆動力伝達体としてのチェーン105に噛み合わされており、チェーン105によって人力駆動力と補助駆動力が合成されて後輪側に伝達される。
補助駆動力出力スプロケット103のさらに後方には、補助駆動力出力スプロケット103に噛み合った後のチェーン105に噛み合って下方に案内するテンショナ装置(ガイド装置とも称せられる)106が配設されている。そして、このテンショナ装置106に設けられたテンションスプロケット107により、補助駆動力出力スプロケット103に噛み合うチェーン105の巻き角度を増加させている。
一方、いわゆる一軸式のモータ駆動ユニット200は、例えば特許文献2等に開示されており、図15、図16に示すように、ペダルからの人力駆動力が伝達されるクランク軸202の外周に、セレーション結合などにより前記人力駆動力が伝達される筒状の人力伝達体203と、この人力伝達体203を介して伝達された人力駆動力とモータ204からの補助駆動力とが合成される合力体205とを配設している。そして、人力伝達体203からの人力駆動力が一方向クラッチ206を介して合力体205に伝達されるよう構成している。また、合力体205の一端部には、モータ204からの補助駆動力が減速機構207を介して伝達される大径歯車部205aが形成され、合力体205の他端部には、無端状駆動力伝達体としてのチェーン208に噛み合わされる駆動力出力輪体としての駆動スプロケット201が取り付けられている。そして、合力体205において合成された合力が駆動スプロケット201からチェーン208を介して後輪側に伝達される。
図15、図16に示すように、一軸式のモータ駆動ユニット200はチェーン208に駆動スプロケット201だけを噛み合わせて、人力駆動力と補助駆動力とを合成した合力をチェーン208に伝達する方式である。これに対して、二軸式のモータ駆動ユニット100は、図14に示すように、チェーン105に、人力駆動力を伝達する駆動スプロケット102と、補助駆動力を伝達する補助駆動力出力スプロケット103と、さらに、テンションスプロケット107とを噛み合わせる必要がある。
このため、一軸式のモータ駆動ユニット200は、モータ204や減速機構207などの配置を工夫することで、モータ駆動ユニット200の側面視した状態での面積(横方向からの投影面積)を、二軸式のモータ駆動ユニット100の面積よりも小さくできる(コンパクト化できる)利点がある。また、いわゆるフロント変速機を装着しようとした場合に、一軸式のモータ駆動ユニット200は、駆動スプロケット201を多段にすることで装着することが可能となる。一方、二軸式のモータ駆動ユニット100は、チェーン105に駆動スプロケット102と補助駆動力出力スプロケット103とテンションスプロケット107とを噛み合わせる必要があるので、フロント変速機を装着することは困難である。
さらに、一軸式のモータ駆動ユニット200は、テンションスプロケット107などのテンショナ装置106を設けなくて済む利点もある。また、電動アシスト自転車に用いられるブレーキ装置として、一般の自転車と同様に、ハンドルに取り付けたブレーキレバーを操作することで制動されるリムブレーキ、バンドブレーキ、またはローラブレーキなどが用いられる場合が多いが、地域によって、または運転者の要望などにより、ペダルを前進走行時の回転方向とは逆方向に回転することにより制動されるコースターブレーキを後輪に取り付けることが望まれる場合がある。この場合には、ペダルを逆方向に回転した際に、チェーンの下側部分を前方に引張るような張力が作用するので、二軸式のモータ駆動ユニット100では、テンショナ装置106として特別の工夫が必要となる。これに対して、一軸式のモータ駆動ユニット200では、そのような特別の工夫を必要としない利点もある。
なお、このような利点を有する一軸式のモータ駆動ユニット200においては、クランク軸202からの人力駆動力が伝達される人力伝達体203の外周面とその対向部分に、人力駆動力を検出する磁歪式のトルクセンサ209が設けられる場合が多い。すなわち、人力伝達体203の外周面に磁歪発生部209bが形成されているとともに、この磁歪発生部209bに対向するように、磁歪発生部209bでの磁気の変動を検出するコイル209aが配設されている。そして、左右のペダルを踏み込んだ際にクランク軸202が踏力(人力駆動力)により捩れるため、クランク軸202からの人力駆動力が伝達される人力伝達体203の捩れ状態を、前記トルクセンサ209により検出している。
ところで、このような一軸式のモータ駆動ユニット200において、フロント変速機を装着する場合には、スポーツ用の自転車などに設けられているような外装変速機をクランク軸の側方に配設することが考えられる。すなわち、図16に示すような駆動スプロケット201の箇所に、複数の駆動スプロケットを、クランク軸202の軸心方向に沿う方向(車幅方向とも称す)に対して位置をずらして配設するとともに、これらの駆動スプロケットの近傍に、チェーンを車幅方向に移動させるフロントディレーラを設けることが考えられる。
特開2009−208710号公報 特開平10−250673号公報
しかしながら、このような一軸式のモータ駆動ユニットに外装変速機を設けた場合には以下のような課題を生じるおそれがある。
まず、複数の駆動スプロケットを横並びに配設する構成であるとともに、これらの複数の駆動スプロケットに対してチェーンを切り換る構成であるため、一般のチェーンよりも車幅方向に対して小さい寸法の(薄い)チェーンを用いる必要がある。しかしながら、この種の電動アシスト自転車では、人力駆動力だけでなく、補助駆動力も合わせられた力がチェーンに作用するため、一般のチェーンよりも車幅方向に対して小さい寸法の(薄い)チェーンを用いると、チェーンの耐用年数が極めて短い期間となって部品の交換の頻度が多くなったり、補助駆動力が不充分となったりする課題を生じる。
また、フロントディレーラを自転車に設ける場合には、駆動スプロケットの斜め上後方位置に設ける場合が多いが、この箇所は、電動アシスト自転車では、バッテリの載台やバッテリが配設されているため、これらの部品(載台やバッテリ)とフロントディレーラとが干渉して、両者を良好に配設することが困難であるという課題も生じる。
また、フロントディレーラが外部に露出して設けられるため、フロントディレーラや、チェーンとフロントディレーラとの噛み合い部分などが、走行中に障害物などに当接するなどして損傷したり、チェーンが外れたりする恐れがあり、信頼性が低下する。
また、電動アシスト自転車では、人力駆動力だけでなく、補助駆動力も合わせられた力がチェーンに作用するため、フロントディレーラとしても大きなトルクが作用した場合でも切り換えることが可能な専用のフロントディレーラを開発しなければならない。
なお、一軸式のモータ駆動ユニットに外装変速機を設ける代わりに、遊星歯車機構を用いた変速機を内装することが考えられるが、この場合には、遊星歯車機構を用いることに起因してトルクの伝達効率が低下するおそれがある。
本発明は上記課題を解決するもので、良好に変速できながら、チェーンなどの部品の交換の頻度が多くなることを防止できるとともに、十分な補助駆動力を付加でき、また、載台やバッテリとフロントディレーラとの干渉による課題を生じることがなく、さらに、専用のフロントディレーラを開発しなくても済み、しかもトルクの伝達効率の低下を招くことのない電動アシスト自転車を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、モータを備えたモータ駆動ユニットが前輪と後輪との間の中間位置に配設され、ペダルからの踏力による人力駆動力に、モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動アシスト自転車であって、前記ペダルからの人力駆動力が伝達されるクランク軸と、前記モータとが、互いに異なる軸心を中心として回転するように配設され、前記クランク軸の外周に、前記人力駆動力が伝達される筒状の人力伝達体が配設され、前記クランク軸の外周に、人力駆動力とモータからの補助駆動力とが合成された合力が伝達される合力伝達体が配設され、複数対の減速歯車とこれらの減速歯車と係合可能な選択クラッチとを有し、前記人力駆動力と前記補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を変速する減速機構が設けられ、前記人力伝達体、前記合力伝達体、および前記減速機構が、前記モータ駆動ユニットの内部に配設され、前記減速機構を介して前記合力伝達体に伝達された合力が、クランク軸と同軸心の駆動力出力輪体と、この駆動力出力輪体に掛け渡された無端状駆動力伝達体とを介して、後輪に伝達されるよう構成され、前記減速機構は、前記クランク軸の外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される人力伝達減速歯車と、前記クランク軸と平行に配設された中間軸と、この中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、回転自在に設けられ前記中間減速歯車に噛み合う合力減速歯車と、前記合力伝達体に係合して一体的に回転するとともに、前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合する選択クラッチと、を有することを特徴とする。
上記構成において、前記減速機構の選択クラッチを前記減速歯車から選択して係合させることにより、前記減速機構を介して前記合力伝達体に伝達された合力が、クランク軸と同軸心の駆動力出力輪体と、この駆動力出力輪体に掛け渡された無端状駆動力伝達体とを介して、後輪に伝達される
また、この構成により、選択クラッチを前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合させることで、変速させながら、合力を良好に後輪側に伝達させることができる。また、中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、前記クランク軸の外周に回転自在に配設された人力伝達減速歯車や前記合力伝達体に回転自在に設けられた合力減速歯車とを噛み合わせた状態で、人力駆動力や補助駆動力の合力を伝達するため、遊星歯車機構を用いた場合よりもトルク(力)の伝達効率を向上させることができる。
また、本発明は、前記人力伝達体に、前記人力駆動力を検出するためのトルクセンサの磁歪発生部が形成されていることを特徴とする。
なお、前記クランク軸と前記人力伝達減速歯車との間の人力駆動力の伝達経路に、モータ側からの補助駆動力をクランク軸側に伝達しないようにする補助駆動力切断用の一方向クラッチを配設してもよい。また、この場合に、前記クランク軸の外周に、前記人力伝達体に係合された連動筒体を設け、この連動筒体と前記人力伝達減速歯車との間に、前記補助駆動力切断用の一方向クラッチを配設してもよい。
この構成によれば、前記人力伝達体と前記人力伝達減速歯車との間に連動筒体を設けているので、前記人力伝達体に、前記人力駆動力を検出するためのトルクセンサの磁歪発生部が形成されている場合でも、前記選択クラッチの切換時の振動や前記補助駆動力切断用の一方向クラッチの振動が、前記人力伝達体に伝わり難くなり、この結果、連動筒体を設けない場合と比較して、トルクセンサの信頼性が向上する。
また、前記連動筒体または前記人力伝達体の回転を検出する回転検出器を設けてもよく、これによれば、前記連動筒体または前記人力伝達体の回転、すなわち、クランク軸の回転を検知することができる。
なお、前記クランク軸と前記人力伝達減速歯車との間の人力駆動力の伝達経路に、一方向クラッチを配設しなくてもよく、この場合には、前記クランク軸と前記人力伝達体と前記人力伝達減速歯車との相対的な回転方向にかかわらず、前記クランク軸の回転に伴って前記人力伝達体および前記人力伝達減速歯車も回転される。したがって、例えば、ペダルを前進走行時の回転方向と逆方向に回転させた際に作動するコースターブレーキを後輪のハブに配設した場合でも、前記クランク軸を前進走行時の回転方向と逆方向に回転させると、この逆方向の回転がコースターブレーキに良好に伝達されて、コースターブレーキを良好に作動させることができる。
本発明によれば、前記モータ駆動ユニットの内部に配設された前記減速機構に、複数対の減速歯車とこれらの減速歯車と係合可能な選択クラッチとを設けて、前記減速機構により、前記人力駆動力と前記補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を変速するように構成したことにより、一軸式のモータ駆動ユニットに外装変速機を設ける場合に必要となる車幅方向に対して小さい寸法の(薄い)チェーンを用いなくても済み、チェーンの耐用年数が極めて短い期間となって部品の交換の頻度が多くなったり、補助駆動力が不充分となったりすることがない。また、フロントディレーラを設けなくて済むとともに、フロントディレーラの配設箇所について課題を生じることもない。また、前記人力伝達体、前記合力伝達体、および前記減速機構が、前記モータ駆動ユニットの内部に配設されて外部から保護されるため、信頼性が向上する。
また、前記減速機構に、前記クランク軸の外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される人力伝達減速歯車と、前記クランク軸と平行に配設された中間軸と、この中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、前記合力伝達体に回転自在に設けられ前記中間減速歯車に噛み合う合力減速歯車と、前記合力伝達体に係合して一体的に回転するとともに、前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合する選択クラッチと、を設けることで、変速させながら、合力を良好に後輪側に伝達させることができる。また、遊星歯車機構を用いた場合よりもトルク(力)の伝達効率を向上させた状態で合力を駆動スプロケットなどの駆動力出力輪体に出力することができる。
本発明の実施の形態に係る電動アシスト自転車の全体側面図 同電動アシスト自転車の部分切欠側面図 (a)および(b)は同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの右側面図および右側面断面図 同電動アシスト自転車の(2段変速部を有する)モータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第1速の状態 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの要部拡大平面断面図 (a)〜(c)はそれぞれ同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの断面図で、(a)は図5のA−A線矢視側面断面図、(b)は図5のB−B線矢視側面断面図、(c)は図5のC−C線矢視側面断面図 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第2速の状態 本発明の他の実施の形態に係る電動アシスト自転車の(3段変速部を有する)モータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第1速の状態 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの要部拡大平面断面図 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第2速の状態 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図で、変速部が第3速の状態 本発明のその他の実施の形態に係る(2段変速部を有する)電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図 同電動アシスト自転車のモータ駆動ユニットの要部拡大平面断面図 従来の電動アシスト自転車における二軸式のモータ駆動ユニットおよびその近傍箇所の側面図 従来の電動アシスト自転車における一軸式のモータ駆動ユニットの側面図 同一軸式のモータ駆動ユニットの平面断面図
以下、本発明の実施の形態に係る電動アシスト自転車について図面に基づき説明する。なお、以下の説明における左右方向および前後方向とは、進行方向に向って当該電動アシスト自転車1に搭乗した状態での方向を言う。また、この発明の構成が以下で述べる構成に限定されるものではない。
図1、図2における1は本発明の実施の形態に係る電動アシスト自転車である。図1、図2などに示すように、この電動アシスト自転車1は、ヘッドパイプ2a、前フォーク2b、メインパイプ2c、立パイプ2d、チェーンステー2e、シートステー2fなどからなる金属製のフレーム2と、前フォーク2bの下端に回転自在に取り付けられた前輪3と、チェーンステー2eの後端に回転自在に取り付けられた後輪4と、前輪3の向きを変更するハンドル5と、サドル6と、踏力からなる人力駆動力がかけられるクランク7およびペダル8と、補助駆動力(アシスト力)を発生させる駆動源としての電動のモータ21(図4参照)およびこのモータ21を含めた各種の電気的制御を行う制御部24(図4参照)などが設けられたモータ駆動ユニット20と、モータ21に駆動用の電力を供給する二次電池からなるバッテリ12と、ハンドル5などに取り付けられて、搭乗者などが操作可能で、後述する変速機(変速部)の速度(第1速または第2速)を設定する変速段手元操作部18と、ハンドル5などに取り付けられて、搭乗者などが操作可能で、当該電動アシスト自転車1の電源の切り換えや走行モードなどを設定する手元設定部(図示せず)と、クランク軸7aと同軸心で一体的に回転するように取り付けられ、人力駆動力および補助駆動力が合わされた合力を出力する駆動力出力輪体としての駆動スプロケット(前スプロケット、クランクスプロケットや前ギヤとも称せられる)13と、後輪4のハブ(後ハブとも称する)9に取り付けられた後部輪体としての後スプロケット(後ギヤとも称せられることがある)14と、駆動スプロケット13と後スプロケット14とにわたって回転可能な状態で無端状に巻回された無端状駆動力伝達体としてのチェーン15と、チェーン15などを側方から覆うチェーンカバー17と、などを備えている。なお、バッテリ12は蓄電器の一例であり、二次電池が好適であるが、蓄電器の他の例としてはキャパシタなどであってもよい。なお、クランク7は、左右にそれぞれ設けられるクランクアーム7bと、左右のクランクアーム7b同士を連結するクランク軸7aとからなり、クランクアーム7bの端部にペダル8が回転自在に取り付けられている。
図1、図2に示すように、この電動アシスト自転車1においても、モータ駆動ユニット20が、クランク軸7aの略後方など、前輪3と後輪4との間の中間位置(より詳しくは中間位置の下部)に配置されている。そして、このような配置構成にすることで、重量が比較的大きいモータ駆動ユニット20が、電動アシスト自転車1の前後方向中央に配置されるため、前輪3や後輪4を持ち上げ易くて、走行路に段差があっても容易に乗り越えることができるなど、電動アシスト自転車1の車体(フレーム2など)の取り回しがよく、また、走行安定性も良好となる。
図3(a)および(b)はモータ駆動ユニット20の右側面図および右側面断面図、図4はモータ駆動ユニット20の平面横断面図である。
図3(a)、(b)、図4に示すように、モータ駆動ユニット20は、モータケース22a、左側ケース22b、右側ケース22cからなるユニットケース22により外殻部などが構成され、モータ駆動ユニット20の前部をクランク軸7aが左右に貫通している。また、クランク軸7aの外周に、クランク軸7aからの人力駆動力が伝達される略筒状の人力伝達体28と、人力伝達体28からの人力駆動力が伝達される連動筒体23と、連動筒体23からの人力駆動力が一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30などを介して伝達されるとともに、人力駆動力とモータ21からの補助駆動力とを合成した合力を駆動スプロケット13に伝達する合力伝達体29と、が配設されている。
また、ユニットケース22の前側右寄り箇所から前後方向中央部などにかけて、複数対の減速用歯車36〜41などを有する減速機構25が配設され、この実施の形態では、後述するように、減速機構25において内装変速機(内装型の変速部)としての機能も付与している。また、ユニットケース22内の後部左側にモータ21が配設され、ユニットケース22内の後部右側に、各種の電気的制御を行う電子部品が設けられた制御基板24aや各種情報の記憶部などを有する制御部24が配設されている。
モータ駆動ユニット20についてさらに詳しく述べると、図4、図5、図6などに示すように、クランク軸7aが、モータ駆動ユニット20の前部を左右に貫通した状態で軸受26、27により回転自在に配設され、このクランク軸7aにおける左側寄り部分の外周に、セレーション部(またはスプライン部)7cを介して、筒状の人力伝達体28が一体的に回転する状態で嵌め込まれている。なお、人力伝達体28の内周におけるクランク軸7aのセレーション部(またはスプライン部)7cに対応する箇所にもセレーション部(またはスプライン部)28bが形成されてクランク軸7aのセレーション部(またはスプライン部)7cと噛み合っている。
人力伝達体28の外周表面には、磁気異方性を付与した磁歪発生部31bが形成されているとともに、その外周に一定の隙間(空間)を介してコイル31aが配設され、これらの磁歪発生部31bおよびコイル31aにより磁歪式のトルクセンサ(人力検知部)31が構成されている。これにより、クランク軸7aからの人力駆動力が人力伝達体28に伝達されるとともに、トルクセンサ31により人力駆動力が検出される。また、この磁歪式のトルクセンサ31では、磁歪発生部31bが、人力伝達体28の軸心方向に対して例えば+45度と−45度とをなす螺旋形状に形成されており、人力伝達体28に人力駆動力が伝達されると人力伝達体28の表面の磁歪発生部31bに歪みが発生して透磁率の増加部分と減少部分とが発生するため、コイル31aのインダクタンス差を測定することでトルク(人力駆動力)の大きさを検出できるよう構成されている。
連動筒体23は、クランク軸7aの外周における人力伝達体28の右側に隣接した箇所で、クランク軸7aに対して回転自在の状態で配設されているが、人力伝達体28の右端部外周に形成されたセレーション部(またはスプライン部)28aと、連動筒体23の左端部内周に形成されたセレーション部(またはスプライン部)23aとで嵌合されて、人力伝達体28と一体的に回転する。なお、この実施の形態では、人力伝達体28のセレーション部(またはスプライン部)28aに、連動筒体23の左端部内周に形成されたセレーション部(またはスプライン部)23aが外側から嵌合されている。
また、この実施の形態では、連動筒体23の左側部分の外周に、連動筒体23の回転状態を検出するための回転検出体11が取り付けられており、さらに、回転検出体11を左右から微小隙間をあけて挟むように、回転検出器10がユニットケース22側に取り付けられて固定されている。例えば、回転検出器10は、出射部と受光部とからなる対となった光センサが回転体11の回転方向に2つ並べられて構成され、回転体11は、くし(櫛)歯状に外周方向に延びる多数の歯部(遮光部)を有している。そして、回転体11の歯部が回転検出器10の出射部と受光部との間を通過することにより、光の入射状態と遮光状態とを回転検出器10により電気的に検知して、この信号を入力する制御部24において、連動筒体23の回転量および回転方向を検知する。なお、光センサに代えて磁気センサを設けて連動筒体23の回転量および回転方向を検知してもよい。ここで、連動筒体23は人力伝達体28と一体的に回転し、人力伝達体28はクランク軸7aと一体的に回転するため、連動筒体23の回転量および回転方向を検知することで、クランク軸7aやペダル8の回転量や回転方向も検知できるよう構成されている。
また、連動筒体23の右側部分の外周に、一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30を介して、減速機構25に設けられた人力伝達減速歯車(減速歯車の1つ)36が配設されている。そして、ペダル8を漕いで前進している場合には、連動筒体23に伝達された人力駆動力が減速機構25の人力伝達減速歯車36に伝達される。
図4に示すように、モータ21は軸受32、33によりその回転軸21aおよびロータ部21bが回転自在に支持されている。また、モータ21の回転軸21aが右側方に突出され、この突出部の外周に後述するモータ軸減速歯車40が形成されている。
図4、図5に示すように、減速機構25は、人力伝達減速歯車36を含む複数対(この実施の形態では3対)の減速歯車36〜41と、人力伝達減速歯車36と後述する合力減速歯車41とに係合可能な選択クラッチ45となど、を有する。そして、クランク軸7aを通して伝達された人力駆動力とモータ21から伝達された補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を、選択クラッチ45を減速歯車36、41から選択して係合させることにより変速するよう構成されている。
詳しくは、減速機構25は、クランク軸7aの外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される大径の人力伝達減速歯車36と、モータ駆動ユニット20の前後方向中央部において左右に延びてクランク軸7aと平行な姿勢で、軸受34、35により回転自在に支持された状態で配設された中間軸44と、この中間軸44に設けられた第1〜第3の中間軸減速歯車37、38、39と、モータ21の回転軸21aに形成され、大径の第1の中間軸減速歯車37に噛み合う小径のモータ軸減速歯車40と、合力伝達体29に軸受43を介して回転自在に設けられ小径の第3の中間減速歯車39に噛み合う大径の合力減速歯車41と、合力伝達体29にスプライン部29a、45aを介して左右に(すなわち、クランク軸7aの軸心方向に沿って)移動自在な状態で係合して一体的に回転するとともに、人力伝達減速歯車36または合力減速歯車41に選択的に係合する選択クラッチ45と、左右に移動自在に配設されて、選択クラッチ45の外周部に形成された溝部45bに係合して、選択クラッチ45を左右に移動させて人力伝達減速歯車36または合力減速歯車41に選択的に係合させるクラッチ駆動部46と、中間軸44と第1の中間軸減速歯車37との間に配設されて人力伝達減速歯車36側からの人力駆動力をモータ21側に伝達しないための、人力駆動力切断用の一方向クラッチ47と、などを有する。なお、モータ21の回転軸21aも、中間軸44と同様に、クランク軸7aと平行な姿勢で配設されている。
そして、当該電動アシスト自転車1を前進させるべく、モータ21が所定方向に回転された際には、モータ21の回転(補助駆動力)が、小径のモータ軸減速歯車40と大径の第1の中間軸減速歯車37との噛み合い部を介することで、減速されて(すなわち、トルクが大きくされて)中間軸44に伝達され、さらに、小径の第2の中間軸減速歯車38と大径の人力伝達減速歯車36との噛み合い部を介することで一層減速されて人力伝達減速歯車36を回転させる。
なお、この実施の形態では、第2の中間軸減速歯車38は、中間軸44自体に一体形成されている一方、第3の中間軸減速歯車39は中間軸44とは別部品のものが圧入またはセレーション結合などされて固定され、中間軸44と一体的に回転するよう構成されている。また、第2の中間軸減速歯車38よりも第3の中間軸減速歯車39が若干大径とされ、第2の中間軸減速歯車38に噛み合う人力伝達減速歯車36よりも、第3の中間軸減速歯車39に噛み合う合力減速歯車41が若干小径とされている。したがって、中間軸44とともに、第2の中間軸減速歯車38および第3の中間軸減速歯車39が一体的に回転した際には、人力伝達減速歯車36よりも合力減速歯車41が高速で回転する。
また、選択クラッチ45には、左側内周部に、人力伝達減速歯車36に形成された歯部36aに噛み合い可能な歯部45cが形成されている。そして、図4、図5に示すように、選択クラッチ45が左側に位置する際には、選択クラッチ45の歯部45cが人力伝達減速歯車36の歯部36aに噛み合って係合し、選択クラッチ45を介して、人力伝達減速歯車36の回転力が合力伝達体29に伝達される。また、選択クラッチ45の右側面には、この右側面から側方に突出して、合力減速歯車41に周方向に複数形成された係合孔41aに係合可能な複数の係合突部45dが形成されている。そして、図7に示すように、選択クラッチ45が右側に位置する際には、選択クラッチ45の係合突部45dが合力減速歯車41の係合孔41aに挿入されて係合し、選択クラッチ45を介して、合力減速歯車41の回転力が合力伝達体29に伝達される。なお、図示しないが、選択クラッチ45が、図4、図5に示すような左側に位置する状態と、図7に示すような右側に位置する状態との中間の位置では、選択クラッチ45は人力伝達減速歯車36にも合力減速歯車41にも係合しない。
選択クラッチ45を駆動させるクラッチ駆動部46は、この実施の形態では、図3(b)や図6(b)に簡略的に示すように、クランク軸7aと平行に左右に延びるガイドロッド48に沿って移動可能な状態で、二又状の先端部により選択クラッチ45を挟持している。そして、クラッチ駆動部46は、ハンドル5などに取り付けられた変速段手元操作部18にワイヤなどを介して連動され、変速段手元操作部18が操作されることで、クラッチ駆動部46を介して選択クラッチ45を左右に移動させる。
上記構成において、変速段手元操作部18を操作して、第1速側に設定すると、選択クラッチ45が、図4、図5に示す左寄りの位置とされて、選択クラッチ45の歯部45cは人力伝達減速歯車36の歯部36aに噛み合う。
この状態で、ペダル8が前進方向に回転されると、ペダル8からの人力駆動力がクランク軸7aを介して人力伝達体28に伝達され、さらに、連動筒体23および一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30を介して、人力伝達減速歯車36に伝達される。この際、トルクセンサ31により人力駆動力のトルクが検出され、これに対応する補助駆動力を出力するようにモータ21が駆動される。そして、モータ21からの回転駆動力が第1の中間軸減速歯車37、一方向クラッチ(人力駆動力切断用の一方向クラッチ)47、中間軸44、および第2の中間軸減速歯車38を介することで、減速されながら(トルクを増加させながら)、人力伝達減速歯車36に伝達される。なお、この際、中間軸44の回転に伴って、第3の中間軸減速歯車39に噛み合う合力減速歯車41も回転するが、合力減速歯車41は選択クラッチ45に係合していないため、単に空回りするだけである。
補助駆動力が人力伝達減速歯車36に伝達されることにより、人力駆動力と補助駆動力とが人力伝達減速歯車36で合成される。そして、合成された合力が、歯部36a、45cを介して選択クラッチ45に伝達され、さらに、スプライン部45a、29aを介して合力伝達体29に伝達され、合力伝達体29に取り付けられた駆動スプロケット13からチェーン15を介して後輪4に伝達されて、後輪4が回転駆動される。
また、変速段手元操作部18を操作して、第2速側に設定すると、図7に示すように、選択クラッチ45が右寄りの位置に移動して、選択クラッチ45の歯部45cが人力伝達減速歯車36の歯部36aから離反し、その後、選択クラッチ45の係合突部45dが合力減速歯車41の係合孔41aに嵌まり込んで係合する。
この状態で、ペダル8が前進方向に回転されると、ペダル8からの人力駆動力は、第1速に設定された場合と同様に、クランク軸7a、人力伝達体28、連動筒体23、一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30を介して、人力伝達減速歯車36に伝達されるが、さらに、人力伝達減速歯車36から第2の中間軸減速歯車38を介して中間軸44に伝達される。また、トルクセンサ31により人力駆動力のトルクが検出され、これに対応する補助駆動力がモータ21から出力されると、モータ21からの回転駆動力が第1の中間軸減速歯車37、一方向クラッチ(人力駆動力切断用の一方向クラッチ)47を介して、中間軸44に伝達され、これにより、人力駆動力と補助駆動力とが中間軸44で合成される。
そして、中間軸44で合成された合力は、第3の中間軸減速歯車39を介して合力減速歯車41に伝達され、この合力減速歯車41には、その係合孔41aに係合突部45dが嵌まり込んで、選択クラッチ45が係合しているため、合力が選択クラッチ45に伝達される。さらに、合力が合力伝達体29を介して駆動スプロケット13に伝達され、駆動スプロケット13からチェーン15を介して後輪4に伝達されて、後輪4が回転駆動される。また、人力伝達減速歯車36よりも高速で回転する合力減速歯車41の回転駆動力(合力)が合力伝達体29および駆動スプロケット13に伝達されて駆動されるため、駆動スプロケット13は第1速よりも高速である第2速で回転される。
この構成により、選択クラッチ45を人力伝達減速歯車36または合力減速歯車41に選択的に係合させることで、変速させながら、合力を良好に後輪4側に伝達させることができる。また、人力駆動力のみを変速させたり、補助駆動力だけを変速させたりするのではなくて、人力駆動力と補助駆動力とを合わせた合力を変速させるので、人力駆動力に良好に組み合わせることのできる補助駆動力を出力できるモータ21や減速機構25を用いて、人力駆動力に対応する合力(人力駆動力にほぼ比例する合力)を良好に変速できて、極めて良好に走行できる。
また、本発明の実施の形態によれば、モータ駆動ユニット20内に設けた減速機構25により変速部(変速機構)を構成したものであり、複数の駆動スプロケットを有するいわゆる外装変速機を有する構成ではない。したがって、一軸式のモータ駆動ユニットに外装変速機を設ける場合に必要となる車幅方向に対して小さい寸法の(薄い)チェーンを用いなくても済み、チェーンの耐用年数が極めて短い期間となって部品の交換の頻度が多くなったり、補助駆動力が不充分となったりすることがない。また、フロントディレーラを設けなくて済むとともに、フロントディレーラの配設箇所について課題を生じることもない。また、人力伝達体28、合力伝達体29、および減速機構25が、モータ駆動ユニット20の内部に配設されて外部から保護されるため、これらの部品が走行中などに損傷することは殆どなく、良好な信頼性が維持される。
また、中間軸44に設けられた複数の中間軸減速歯車37、38、39と、中間軸44と平行に配設されたクランク軸7aの外周に回転自在に配設された人力伝達減速歯車36や合力伝達体29に回転自在に設けられた合力減速歯車41とを噛み合わせた状態で、人力駆動力や補助駆動力の合力を伝達するため、遊星歯車機構を用いた場合よりもトルク(力)の伝達効率を向上させることができる利点もある。
なお、上記構成においては、クランク軸7aと人力伝達減速歯車36との間の人力駆動力の伝達経路に、モータ21側からの補助駆動力をクランク軸7a側に伝達しないようにする補助駆動力切断用の一方向クラッチ30が配設されている。この補助駆動力切断用の一方向クラッチ30により、人力伝達体28や連動筒体23からの前進方向への人力駆動力は人力伝達減速歯車36に伝達するが、中間軸44や人力伝達減速歯車36からの前進方向への補助駆動力は連動筒体23や人力伝達体28を介してクランク軸7aやペダル8側に伝達されないよう構成されている。また、この電動アシスト自転車1では、搭乗者がペダル8を漕ぐことを止めても、しばらくの間だけ、モータ21が回転し続けるように、いわゆる遅れ制御を行うが、前記補助駆動力切断用の一方向クラッチ30により補助駆動力を切断させて、クランク軸7aやペダル8が勝手に回転し続けることが阻止されている。これにより、搭乗者がペダル8を漕ぐことを止めても、クランク軸7aやペダル8が勝手に回転し続けることが阻止され、利便性が向上する。
また、上記構成においては、中間軸44と第1の中間軸減速歯車37との間に、人力伝達減速歯車36からの人力駆動力をモータ21側に伝達しないための、人力駆動力切断用の一方向クラッチ47が配設されている。これにより、バッテリ12の残容量が無くなって、モータ21から補助駆動力が出力されない状態でペダル8を漕いだ場合などには、人力駆動力によって中間軸44や第2、第3の中間軸減速歯車38、39は回転されるが、第1の中間軸減速歯車37やモータ21の回転軸21aおよびロータ部21bは回転されず、ペダル8に余分な力をかけなくて済む(いわゆる引きずり抵抗を極めて減少させることができる)。
また、上記構成によれば、人力伝達体28と人力伝達減速歯車29との間に連動筒体23を設けているので、人力伝達体28に人力駆動力を検出するためのトルクセンサ31の磁歪発生部31bが形成されている場合でも、選択クラッチ45の切換時の振動や補助駆動力切断用の一方向クラッチ30の振動が、人力伝達体28に伝わり難くなり、この結果、連動筒体23を設けない場合と比較して、トルクセンサ31の信頼性が向上する。
また、上記構成によれば、連動筒体23の回転を検出する回転検出器10を設けているため、連動筒体23や人力伝達体28の回転、すなわち、クランク軸7aの回転を良好に検知することができる。また、回転検出器10として、光センサを設けることで、トルクセンサ31に対して、磁気の影響などを及ぼすことがない利点も有するが、これに限るものではなく、回転検出器10として、磁気センサを設けて、この磁気センサとトルクセンサ31との磁気の影響を遮断するような磁気遮蔽体を設けてもよい。
また、上記実施の形態においては、変速部として、第1速と第2速との2つの速度(2段)に切り換えることが可能な構造(いわゆる二段変速構造)である場合を示したが、これに限るものではなく、3つの速度またはそれ以上の段数に切り換え可能な構造としてもよい。
図8〜図11は、本発明の他の実施の形態に係る、いわゆる三段変速構造を有するモータ駆動ユニット50を示すものである。図8、図9などに示すように、このモータ駆動ユニット50においては、前記実施の形態のモータ駆動ユニット20の変速機構25において、上記構成に加えて、さらに以下の構成要素を備えている。すなわち、このモータ駆動ユニット50においては、変速機構25に、中間軸44に設けられた比較的小径の第4の中間軸減速歯車52と、合力伝達体29に軸受55を介して回転自在に設けられ、前記小径の第4の中間減速歯車52に噛み合う大径の第2の合力減速歯車51と、合力伝達体29にスプライン部29b、53aを介して左右に(すなわち、クランク軸7aの軸心方向に沿って)移動自在な状態で係合して一体的に回転するとともに、合力減速歯車41(第1の合力減速歯車41と称す)または第2の合力減速歯車51に選択的に係合する選択クラッチ53と、左右に移動自在に配設されて、選択クラッチ53の外周部に形成された溝部53bに係合して、選択クラッチ53を左右に移動させて第1の合力減速歯車41または第2の合力減速歯車51に選択的に係合させるクラッチ駆動部54と、を備えている。
また、第3の中間軸減速歯車39よりも第4の中間軸減速歯車52が若干大径とされ、第3の中間軸減速歯車38に噛み合う第1の合力減速歯車41よりも、第4の中間軸減速歯車52に噛み合う第2の合力減速歯車51がよりも若干小径とされている。したがって、人力伝達減速歯車36が回転した際には、この人力伝達減速歯車36に噛み合う第2の中間軸減速歯車38が回転するとともに、この第2の中間軸減速歯車38が形成された中間軸44を介して、第3の中間軸減速歯車39および第4の中間軸減速歯車52が第2の中間軸減速歯車38と同じ回転数で回転し、さらに、第3の中間軸減速歯車39に噛み合う第1の合力減速歯車41と、第4の中間軸減速歯車52に噛み合う第2の合力減速歯車51とがそれぞれ連動して回転するが、この時に、人力伝達減速歯車36よりも第1の合力減速歯車41が高速に回転し、さらに第1の合力減速歯車41よりも第2の合力減速歯車51が高速に回転するよう構成されている。
また、選択クラッチ(第2の選択クラッチとも称す)53には、選択クラッチ(第1の選択クラッチとも称す)45と同様に、その右側面に、この右側面から側方に突出する係合突部53dが形成されており、この第2の選択クラッチ53の係合突部53dは、第2の合力減速歯車51に周方向に複数形成された係合孔51aに係合可能とされている。そして、図11に示すように、第2の選択クラッチ53が右側に位置する際には、第2の選択クラッチ53の係合突部53dが第2の合力減速歯車51の係合孔51aに挿入されて係合し、第2の選択クラッチ53を介して、第2の合力減速歯車51の回転力が合力伝達体29に伝達される。なお、第2の選択クラッチ53が、図8〜図10に示すような左側に位置する状態では、第2の選択クラッチ53は、第2の合力減速歯車51に係合しないし、当然ながら、第1の合力減速歯車41にも係合しない。
上記構成において、変速段手元操作部18を操作して、第1速側に設定すると、第1の選択クラッチ45が、図8、図9に示す左寄りの位置とされて、第1の選択クラッチ45が人力伝達減速歯車36に係合する。したがって、上記実施の形態において第1速側に設定した場合と同様に、ペダル8の回転に対して駆動スプロケット13が比較的遅い速度(第1速)で回転駆動され、後輪4を回転させて走行できる。
また、変速段手元操作部18を操作して、第2速側に設定すると、第1の選択クラッチ45が、図10に示す右寄りの位置とされて、第1の選択クラッチ45が第1の合力減速歯車41に係合する。したがって、上記実施の形態において第2速側に設定した場合と同様に、ペダル8の回転に対して駆動スプロケット13が比較的早い速度(第2速)で回転駆動され、後輪4を回転させて走行できる。なお、これらの第1速側や第2速側に変速段手元操作部18が設定されている場合に、第2の選択クラッチ43は、左寄りの位置とされて、第2の合力減速歯車51に係合していない。
また、変速段手元操作部18を操作して、第3速側に設定すると、図11に示すように、第1の選択クラッチ45は中間位置に移動し、第1の選択クラッチ45は、人力伝達減速歯車36および第1の合力減速歯車41の何れにも係合しない。一方、第2の選択クラッチ53は右寄りの位置とされて、その係合突部53dが第2の合力減速歯車51の係合孔51aに挿入して係合する。
したがって、この状態で、ペダル8が前進方向に回転されると、ペダル8からの人力駆動力は、第2速に設定された場合と同様に、クランク軸7a、人力伝達体28、連動筒体23、一方向クラッチ(補助駆動力切断用の一方向クラッチ)30を介して、人力伝達減速歯車36に伝達され、さらに、人力伝達減速歯車36から第2の中間軸減速歯車38を介して中間軸44に伝達される。また、人力駆動力に対応する補助駆動力がモータ21から出力され、モータ21からの回転駆動力が第1の中間軸減速歯車37、一方向クラッチ(人力駆動力切断用の一方向クラッチ)47を介して、中間軸44に伝達され、これにより、人力駆動力と補助駆動力とが中間軸44で合成される。
そして、中間軸44で合成された合力が、第4の中間軸減速歯車52を介して第2の合力減速歯車51に伝達されるとともに、さらに第2の選択クラッチ53および合力伝達体29を介して駆動スプロケット13に伝達され、駆動スプロケット13は第2速よりもさらに高速である第3速で回転される。
この構成により、第1、第2の選択クラッチ45、53を人力伝達減速歯車36または第1、第2の合力減速歯車41、51に選択的に係合させることで、第1速から第3速の間で変速させながら、合力を良好に後輪4側に伝達させることができる。また、同様に、中間軸減速歯車や、合力減速歯車、選択クラッチなどを増やすことで、4段以上の多段に変速可能な構造とすることもできる。
上記実施の形態においては、トルクセンサ31の磁歪発生部31bが形成されている人力伝達体28と、駆動スプロケット13が取り付けられている合力伝達体29との間に(この実施の形態では、連動筒体23と人力伝達減速歯車36との間に)補助駆動力切断用の一方向クラッチ30が配設されている場合を述べたが、これに限るものではなく、補助駆動力切断用の一方向クラッチ30を設けなくてもよい。例えば、図12、図13に示すように、人力伝達体28と人力伝達減速歯車36とがセレーション部(またはスプライン部)28a、36bとで係合されて一体的に回転するように構成してもよい。
なお、この場合には、いわゆる遅れ制御により、搭乗者がペダル8を漕ぐことを止めても、しばらくモータ21を駆動させ続けると、クランク軸7aやペダル8が勝手に回転し続けることがある。したがって、このような現象を生じないように、回転検出器10により、合力伝達体29や人力伝達体28、ひいてはクランク軸7aの回転状態から、搭乗者がペダル8を漕ぐことを止めたことを直ぐに検知して、モータ21を直ぐに停止したり、制動したりするよう構成することが好ましい。
また、この構成を用いた場合には、ペダル8を逆転した際に、この逆回転が、クランク軸7aから合力伝達体29や人力伝達体28、駆動スプロケット13、チェーン15などを介して、後輪4側に支障なく伝達されるので、例えば、後輪のハブに、ペダルを前進走行時の回転方向と逆方向に回転させた際に作動するコースターブレーキを配設してもよい。すなわち、この場合には、ペダル8を逆転させると、この逆回転がチェーン15などを介して、後輪4のハブに設けたコースターブレーキに伝達され、コースターブレーキを良好に作動させることができる。
また、上記実施の形態では、選択クラッチ45、53を駆動させるクラッチ駆動部46が、クランク軸7aと平行に左右に延びるガイドロッド48に沿って移動可能な状態で、二又状の先端部により選択クラッチ45を挟持して移動させる場合を述べたが、これに限るものではなく、例えば、カム機構を用いて選択クラッチを移動させたり、支点を中心として揺動するクラッチ駆動部を用いて選択クラッチを移動させたりしてもよい。
本発明は、ペダルからの踏力による人力駆動力に、モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である各種の電動アシスト自転車に適用可能である。
上記課題を解決するために、本発明は、モータを備えたモータ駆動ユニットが前輪と後輪との間の中間位置に配設され、ペダルからの踏力による人力駆動力に、モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動アシスト自転車であって、前記ペダルからの人力駆動力が伝達されるクランク軸と、前記モータとが、互いに異なる軸心を中心として回転するように配設され、前記クランク軸の外周に、前記人力駆動力が伝達される筒状の人力伝達体が配設され、前記クランク軸の外周に、人力駆動力とモータからの補助駆動力とが合成された合力が伝達される合力伝達体が配設され、複数対の減速歯車とこれらの減速歯車と係合可能な選択クラッチとを有し、前記人力駆動力と前記補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を変速する減速機構が設けられ、前記人力伝達体、前記合力伝達体、および前記減速機構が、前記モータ駆動ユニットの内部に配設され、前記減速機構を介して前記合力伝達体に伝達された合力が、クランク軸と同軸心の駆動力出力輪体と、この駆動力出力輪体に掛け渡された無端状駆動力伝達体とを介して、後輪に伝達されるよう構成され、前記減速機構は、前記クランク軸の外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される人力伝達減速歯車と、前記クランク軸と平行に配設された中間軸と、この中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、回転自在に設けられ前記中間減速歯車に噛み合う合力減速歯車と、前記合力伝達体に係合して一体的に回転するとともに、前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合する選択クラッチと、を有することを特徴とする。
また、前記減速機構に、前記クランク軸の外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される人力伝達減速歯車と、前記クランク軸と平行に配設された中間軸と、この中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、前記合力伝達体に回転自在に設けられ前記中間減速歯車に噛み合う合力減速歯車と、前記合力伝達体に係合して一体的に回転するとともに、前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合する選択クラッチと、を設けることで、変速させながら、合力を良好に後輪側に伝達させることができる。また、遊星歯車機構を用いた場合よりもトルク(力)の伝達効率を向上させた状態で合力を駆動スプロケットなどの駆動力出力輪体に出力することができる。
詳しくは、減速機構25は、クランク軸7aの外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される大径の人力伝達減速歯車36と、モータ駆動ユニット20の前後方向中央部において左右に延びてクランク軸7aと平行な姿勢で、軸受34、35により回転自在に支持された状態で配設された中間軸44と、この中間軸44に設けられた第1〜第3の中間軸減速歯車37、38、39と、モータ21の回転軸21aに形成され、大径の第1の中間軸減速歯車37に噛み合う小径のモータ軸減速歯車40と、合力伝達体29に軸受43を介して回転自在に設けられ小径の第3の中間減速歯車39に噛み合う大径の合力減速歯車41と、合力伝達体29にスプライン部29a、45aを介して左右に(すなわち、クランク軸7aの軸心方向に沿って)移動自在な状態で係合して一体的に回転するとともに、人力伝達減速歯車36または合力減速歯車41に選択的に係合する選択クラッチ45と、左右に移動自在に配設されて、選択クラッチ45の外周部に形成された溝部45bに係合して、選択クラッチ45を左右に移動させて人力伝達減速歯車36または合力減速歯車41に選択的に係合させるクラッチ駆動部46と、中間軸44と第1の中間軸減速歯車37との間に配設されて人力伝達減速歯車36側からの人力駆動力をモータ21側に伝達しないための、人力駆動力切断用の一方向クラッチ47と、などを有する。なお、モータ21の回転軸21aも、中間軸44と同様に、クランク軸7aと平行な姿勢で配設されている。
図8〜図11は、本発明の他の実施の形態に係る、いわゆる三段変速構造を有するモータ駆動ユニット50を示すものである。図8、図9などに示すように、このモータ駆動ユニット50においては、前記実施の形態のモータ駆動ユニット20の変速機構25において、上記構成に加えて、さらに以下の構成要素を備えている。すなわち、このモータ駆動ユニット50においては、変速機構25に、中間軸44に設けられた比較的小径の第4の中間軸減速歯車52と、合力伝達体29に軸受55を介して回転自在に設けられ、前記小径の第4の中間減速歯車52に噛み合う大径の第2の合力減速歯車51と、合力伝達体29にスプライン部29b、53aを介して左右に(すなわち、クランク軸7aの軸心方向に沿って)移動自在な状態で係合して一体的に回転するとともに、合力減速歯車41(第1の合力減速歯車41と称す)または第2の合力減速歯車51に選択的に係合する選択クラッチ53と、左右に移動自在に配設されて、選択クラッチ53の外周部に形成された溝部53bに係合して、選択クラッチ53を左右に移動させて第1の合力減速歯車41または第2の合力減速歯車51に選択的に係合させるクラッチ駆動部54と、を備えている。

Claims (8)

  1. モータを備えたモータ駆動ユニットが前輪と後輪との間の中間位置に配設され、ペダルからの踏力による人力駆動力に、モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動アシスト自転車であって、
    前記ペダルからの人力駆動力が伝達されるクランク軸と、前記モータとが、互いに異なる軸心を中心として回転するように配設され、
    前記クランク軸の外周に、前記人力駆動力が伝達される筒状の人力伝達体が配設され、
    前記クランク軸の外周に、人力駆動力とモータからの補助駆動力とが合成された合力が伝達される合力伝達体が配設され、
    複数対の減速歯車とこれらの減速歯車と係合可能な選択クラッチとを有し、前記人力駆動力と前記補助駆動力とを合成し、かつ、前記人力駆動力と前記補助駆動力とが合成されてなる合力を変速する減速機構が設けられ、
    前記人力伝達体、前記合力伝達体、および前記減速機構が、前記モータ駆動ユニットの内部に配設され、
    前記減速機構を介して前記合力伝達体に伝達された合力が、クランク軸と同軸心の駆動力出力輪体と、この人力駆動力出力輪体に掛け渡された無端状駆動力伝達体とを介して、後輪に伝達されるよう構成されている
    ことを特徴とする電動アシスト自転車。
  2. 前記減速機構は、前記クランク軸の外周に回転自在に配設されて、人力駆動力が伝達される人力伝達減速歯車と、前記クランク軸と平行に配設された中間軸と、この中間軸に設けられた複数の中間軸減速歯車と、回転自在に設けられ前記中間減速歯車に噛み合う合力減速歯車と、前記合力伝達体に係合して一体的に回転するとともに、前記人力伝達減速歯車または前記合力減速歯車に選択的に係合する選択クラッチと、を有することを特徴とする請求項1記載の電動アシスト自転車。
  3. 前記人力伝達体に、前記人力駆動力を検出するためのトルクセンサの磁歪発生部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動アシスト自転車。
  4. 前記クランク軸と前記人力伝達減速歯車との間の人力駆動力の伝達経路に、モータ側からの補助駆動力をクランク軸側に伝達しないようにする補助駆動力切断用の一方向クラッチが配設されていることを特徴とする請求項2に記載の電動アシスト自転車。
  5. 前記クランク軸の外周に、前記人力伝達体に係合された連動筒体が設けられ、この連動筒体と前記人力伝達減速歯車との間に、前記補助駆動力切断用の一方向クラッチが配設されていることを特徴とする請求項4に記載の電動アシスト自転車。
  6. 前記連動筒体または前記人力伝達体の回転を検出する回転検出器が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の電動アシスト自転車。
  7. 前記クランク軸と前記人力伝達減速歯車との間の人力駆動力の伝達経路に、一方向クラッチが配設されておらず、前記クランク軸と前記人力伝達体と前記人力伝達減速歯車との相対的な回転方向にかかわらず、前記クランク軸の回転に伴って前記人力伝達体および前記人力伝達減速歯車も回転されることを特徴とする請求項2に記載の電動アシスト自転車。
  8. ペダルを前進走行時の回転方向と逆方向に回転させた際に作動するコースターブレーキが後輪のハブに配設されていることを特徴とする請求項7に記載の電動アシスト自転車。
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