JPWO2014163112A1 - テレスコピックステアリング装置およびアウタコラム - Google Patents

テレスコピックステアリング装置およびアウタコラム Download PDF

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Abstract

ステアリングロック装置が組み込まれている場合にも、十分な強度が確保され、かつ、ステアリングホイールの前後位置を調節可能にしたり、調節後の位置に保持したりする作業の円滑性が確保されたテレスコピックステアリング装置用アウタコラムの構造を実現する。アウタコラム11bの嵌合保持部分31aの内径を拡縮するための略H字形のスリット19aを構成する副スリット部52a、52bの端部58a、58b、58a、58bのうちで、ロック用透孔37aに最も近い部分に存在する最近接端部58a部分と、最近接端部42aに対し対角線位置に存在する最遠隔端部59a部分との剛性を、残り2箇所の端部58b、59b部分の剛性よりも高くする。また、1対の被挟持板部20a、20bの外側面の上下方向に離隔した2箇所位置に、凸部61a、61bがそれぞれ設けられる。

Description


本発明は、ステアリングホイールの前後位置の調節が可能であるテレスコピックステアリング装置、および、このテレスコピックステアリング装置に用いられるアウタコラムに関する。

自動車の操舵輪(通常は前輪)に舵角を付与するためには、図18に示すようなステアリング装置が広く用いられている。このステアリング装置では、車体1に支持された円筒状のステアリングコラム2の内径側に、ステアリングシャフト3が回転可能に支持される。ステアリングコラム2の後端開口よりも後方に突出した、ステアリングシャフト3の後端部分に、ステアリングホイール4が固定される。ステアリングホイール4の回転は、ステアリングシャフト3、自在継手5a、中間シャフト6、自在継手5bを介して、ステアリングギヤユニット7の入力軸8に伝達される。入力軸8の回転により、ステアリングギヤユニット7の両側に配置された1対のタイロッド9が押し引きされて、操舵輪に、ステアリングホイール4の操作量に応じた舵角が付与される。

ステアリング装置には、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイール4の前後位置を調節するためのテレスコピック機構が備えられる場合がある。テレスコピック機構は、ステアリングコラム2を、前側のインナコラム10の後端部を後側のアウタコラム11の前端部に軸方向に関する相対変位を可能に内嵌して、テレスコープ状に全長を伸縮可能とすると共に、ステアリングシャフト3を、アウタチューブ12とインナシャフト13とをスプライン係合などによってトルク伝達自在かつ伸縮自在に組み合わせることにより、構成される。なお、図示の例では、ステアリングホイール4の上下位置を調節するためのチルト機構も組み込まれている。さらに、電動モータ14を補助動力源としてステアリングホイール4を操作するために要する力の低減を図る、電動式パワーステアリング装置も組み込まれている。具体的には、ステアリングコラム2の前端部に、ウォーム減速機などを収納したハウジング15が結合固定され、ハウジング15は、車体1に対して、横軸16を中心とする揺動変位を可能に支持される。また、車体1の別位置に支持される支持ブラケット17に対して、ステアリングコラム2の一部に固設したコラム側ブラケット18が、前後方向および上下方向の変位を可能に支持される。

電動式のものを除き、チルト機構やテレスコピック機構では、調節レバーの操作に基づいて、ステアリングホイール4の位置を調節可能な状態と、調節後の位置に保持可能な状態とを切り替え可能にする必要がある。このため、図19に示すように、アウタコラム11の前端部および中間寄り部分の下面に、軸方向に長いスリット19を設けて、アウタコラム11の前端部の内径を弾性的に拡縮可能としている。スリット19を幅方向両側から挟む部分に、1対の被挟持板部20が設けられている。1対の被挟持板部20の互いに整合する部分に、アウタコラム11の軸方向に伸長する前後方向長孔21が形成されている。また、支持ブラケット17を構成し、被挟持板部20を幅方向両側から挟持する、互いに平行な1対の支持板部22に、横軸16を中心とする部分円弧状の、上下方向長孔23が形成されている。前後方向長孔21および上下方向長孔23に、調節ロッド24が挿通されている。調節ロッド24の基端部に設けた頭部25は、一方(図19の右側)の支持板部22に形成した上下方向長孔23に、上下方向長孔23に沿った変位のみを可能に、すなわち、その回転が阻止された状態で、係合している。これに対して、調節ロッド24の先端部に螺着したナット26と他方(図19の左側)の支持板部22の外側面との間に、駆動側カム27と被駆動側カム28とにより構成されるカム装置29が設けられている。駆動側カム27は、調節レバー30により回転駆動される。なお、調節レバー30の外側面とナット26との間に、スラスト軸受53を設けることにより、調節レバー30の操作感を向上させている。

ステアリングホイール4の位置調節を行う際には、調節レバー30を所定方向に回動させて、駆動側カム27を回転駆動し、カム装置29の軸方向寸法を縮める。これにより、被駆動側カム28と頭部25との、互いに対向する内側面同士の間隔が拡がり、支持板部22が被挟持板部20を抑え付けている力が解放される。同時に、アウタコラム11の前部でインナコラム10の後部を内嵌した部分の内径が弾性的に拡がり、アウタコラム11の前部内周面とインナコラム10の後部外周面との当接部に作用している面圧が低下する。この状態で、調節ロッド24が前後方向長孔21および上下方向長孔23の内側で変位できる範囲で、ステアリングホイール4の上下位置および前後位置の調節が可能となる。

ステアリングホイール4を所望位置に移動させた後、調節レバー30を前記所定方向とは逆方向に回動させて、カム装置29の軸方向寸法を拡げる。これにより、被駆動側カム28と頭部25との、互いに対向する内側面同士の間隔が縮まり、支持板部22により被挟持板部20が強く抑え付けられる。同時に、アウタコラム11の前部でインナコラム10の後部を内嵌した部分の内径が弾性的に縮まり、アウタコラム11の前部内周面とインナコラム10の後部外周面との当接部に作用している面圧が高くなる。これにより、ステアリングホイール4の上下位置および前後位置が調節後の位置に保持される。

近年、自動車の盗難対策として、各種盗難防止装置が自動車に備えつけられている。その一種として、正規の鍵を使用しない限り、ステアリングホイールの操作を不能にするステアリングロック装置が、広く実施されている。図20は、特開2008−265646号公報に記載されているステアリングロック装置の1例を示している。ステアリングロック装置32は、ステアリングコラム2aの一部にロックユニット33を設けると共に、ステアリングシャフト3aの一部で、ロックユニット33と軸方向に関する位相が一致する位置に、周方向の少なくとも1箇所に係合凹部34を形成した、キーロックカラー35を外嵌固定することにより、構成される。そして、作動時(キーロック時)にロックユニット33を構成するロックピン36の先端部を、ステアリングコラム2aの軸方向中間部に形成されたロック用透孔37を通じて、ステアリングコラム2aの内径側に向けて変位させ、係合凹部34と係合させることで、ステアリングシャフト3aの回転を実質的に不能にする。すなわち、イグニッションキーをOFFして、係合凹部34とロックピン36とを係合させた状態で、ステアリングホイール4を所定値(キーロックレギュレーションにより規定された値)を超える力で回転させた場合には、ステアリングシャフト3aはキーロックカラー35に対して回転する。ただし、ステアリングホイール4を通常に操作する程度の力では、ステアリングシャフト3aが回転することはない。

ステアリングロック装置32を、ステアリング装置に組み込む場合には、ステアリングコラム2aの外径側にロックユニット33が設けられ、かつ、ステアリングコラム2aの内径側にキーロックカラー35が設けられる。したがって、キーロックカラー35をステアリングコラム2aの内径側に回転可能に配置すると共に、ロックピン36のストロークを過大にすることなく、ロックピン36とキーロックカラー35とを確実に係脱させるために、少なくともステアリングロック装置32を組み込んだ部分におけるステアリングコラム2aの外径は小さく、その内径は大きくする、すなわち、当該部分のステアリングコラム2aの厚さを薄くする必要がある。

図21は、特開2007−223383号公報に記載されたアウタコラム11aを示している。アウタコラム11aは、アルミニウム系合金あるいはマグネシウム系合金等の軽合金製で、鋳造により一体に形成されている。また、アウタコラム11aの軸方向端部に、円筒状のインナコラム10(図18参照)の端部を軸方向に相対変位可能に内嵌するための嵌合保持部分31が設けられており、アウタコラム11aの軸方向中間部に、ステアリングロック装置32を組み込むための、ロック用透孔37aが設けられている。このような構造のアウタコラム11aでは、ステアリングロック装置32を作動した状態で必要とされる強度が十分に確保されない可能性がある。すなわち、ロック用透孔37aを通じてアウタコラム11aの内径側に突出させたロックピン36をキーロックカラー35の係合凹部34に係合させた状態で、ステアリングホイール4を大きな力で回転させようとした場合に、ロック用透孔37aが過度に大きな力に起因して、変形する可能性がある。したがって、このような変形を防止するためには、アウタコラム11aの強度を十分に確保する必要がある。そのためには、アウタコラム11aの肉厚を大きくしたり、アウタコラム11aを鉄系材料により製造したりすることが考えられるが、この場合、ステアリングコラム全体の重量が増大するなどの問題を生じる。

特開2008−265646号公報 特開2007−223383号公報

本発明は、上述の様な事情に鑑みて、盗難防止用のキーロックシステムが組み込まれた場合にも、十分な強度が確保され、かつ、ステアリングホイールの前後位置を調節可能にしたり、調節後の位置に保持したりする作業の円滑性が十分に確保される、テレスコピックステアリング装置用アウタコラムを提供することを目的としている。

本発明のテレスコピックステアリング装置用アウタコラムは、内径を拡縮可能にするために、軸方向一端部に形成されたスリットと、該スリットを幅方向両側から挟む位置に設けられた1対の被挟持板部と、該1対の被挟持板部から軸方向に離れ、かつ、周方向に関する位相が前記スリットの中心軸から外れた部分に、内外両周面同士を連通する状態で形成されたロック用透孔とを備える。また、前記1対の被挟持板部の互いに整合する部分には、軸方向に伸長する長孔が形成されている。

特に、本発明のテレスコピックステアリング装置用アウタコラムにおいては、前記スリットは、径方向から見て略H字形の形状を有し、軸方向に形成された主スリット部と、該主スリット部の軸方向両端部に周方向に形成され、その周方向中間部に前記主スリット部の軸方向端部をそれぞれ連続させた1対の副スリット部とにより構成される。そして、前記1対の副スリット部のうち、軸方向に関して前記ロック用透孔に近い側に存在する一方の副スリット部の2つの端部のうち、周方向に関して前記ロック用透孔に近い部分に存在する最近接端部、並びに、軸方向に関して前記ロック用透孔から遠い側に存在する他方の副スリット部の2つの端部のうち、前記最近接端部に対し対角線位置に存在し、前記ロック用透孔から最も離れた位置に存在する最遠隔端部の、前記主スリット部からのそれぞれの周方向長さが、前記一方の副スリット部および前記他方の副スリット部のその他の端部の前記主スリット部からの周方向長さよりも短くなっている。この構成により、前記最近接端部および前記最遠隔端部を形成した部分の前記スリットの幅を拡縮する方向に関する剛性を、前記その他の端部を形成した部分の前記スリットの幅を拡縮する方向に関する剛性よりも高くしている。

また、前記1対の被挟持板部の外側面のうち、車両に取り付けられた状態における上下方向に離隔した2箇所位置に、幅方向外方に向けて突出し、かつ、軸方向に伸長する凸部がそれぞれ設けられている。また、前記1対の被挟持板部のうち、周方向に関して前記ロック用透孔から遠い側の被挟持板部の外側面のうちで、前記ロック用透孔から遠い側の端部の上下方向に関し前記凸部同士の間部分に、幅方向外方に突出した支承部が設けられている。

好ましくは、前記1対の被挟持板部のうちで、周方向に関して前記ロック用透孔に近い側に設けられた一方の被挟持板部と、前記ロック用透孔との間部分に、前記最近接端部が位置しないように、すなわち、前記一方の被挟持板部および前記ロック用透孔と前記最近接端部とが軸方向に重畳しないように、前記最近接端部の周方向長さが規制される。

好ましくは、前記凸部は、前記1対の被挟持板部の上端部と下端部とに設けられる。また、好ましくは、前記支承部のうちで、少なくとも軸方向に関し前記ロック用透孔に近い側の端部には、前記支承部の高さが、軸方向に関して前記ロック用透孔に近付くにしたがって漸次低くなる傾斜面が設けられる。さらに、好ましくは、前記1対の被挟持板部のうち、周方向に関して前記ロック用透孔に近い側の被挟持板部の外側面に設けられた前記凸部のうちで、上方に設けられた凸部は、下方に設けられた凸部よりも、幅方向外方に大きく突出する。加えて、さらに好ましくは、前記最近接端部を囲む部分に補強リブが設けられる。

また、本発明のアウタコラムは、軽合金製で端部を有する本体部分と、鉄系材料製で、軸方向中間部および該軸方向中間部よりも小さい内径寸法の端部を有する円筒状部材とが、前記本体部分の端部に、前記円筒状部材の端部を内嵌固定して軸方向に結合することにより構成されていることが好ましい。そして、前記スリットおよび前記1対の被挟持板部は、前記本体部分に設けられ、かつ、前記ロック用透孔は、前記円筒状部材に設けられる。

本発明のアウタコラムが組み込まれるテレスコピックステアリング装置は、ステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、支持ブラケットと、杆状部材と、調節手段とを備える。前記ステアリングコラムは、インナコラムと、該インナコラムの端部に外嵌され、該インナコラムとの嵌合部である端部に設けられた前記スリットに基づき、該端部の直径を拡縮可能とした本発明のアウタコラムとにより構成される。前記ステアリングシャフトは、アウタチューブとインナシャフトとを全長を伸縮可能に組み合わせることにより構成されており、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されて、その後端部は前記ステアリングコラムの後端部よりも後方に突出している。前記支持ブラケットは、前記1対の被挟持板部を幅方向両側から挟む1対の支持板部と、該1対の支持板部を車体に対し支持する取付板部とを備える。前記1対の支持板部のうち、前記1対の被挟持板部に形成された前記長孔に整合する部分には、ブラケット側通孔が形成されている。前記杆状部材は、前記長孔および該ブラケット側通孔をそれぞれ挿通する。前記調節手段は、前記杆状部材の端部に設けられた調節レバーの操作に基づいて、該杆状部材の両端部に設けられた1対の押圧部の間隔を拡縮する。そして、前記間隔の収縮時に前記1対の支持板部の内側面同士の間隔を縮め、該1対の支持板部の内側面と前記1対の被挟持板部の外側面とを摩擦係合させることにより、前記インナコラムに対する前記アウタコラムの前後方向位置が固定される。

本発明のテレスコピックステアリング装置においては、アウタコラムとして、本発明のアウタコラムが用いられる。好ましくは、前記1対の支持板部のうち、幅方向に関し前記ロック用透孔から遠い側の支持板部の前記取付板部に対する支持剛性(幅方向に関する曲げ剛性)が、他方の支持板部の前記取付板部に対する支持剛性よりも高くなっている。このために、たとえば、前記1対の支持板部のうち、幅方向に関し前記ロック用透孔から遠い側の支持板部と前記取付板部との間に補強板が設けられる。

本発明によれば、テレスコピックステアリング装置用アウタコラムの強度および剛性の確保と、柔軟性の確保とを高次元で両立させることができる。このため、ステアリングロック装置を作動させたままステアリングホイールを回転させた場合に、アウタコラムのうちでインナコラムを内嵌保持した嵌合保持部分に生じる応力を軽減でき、しかも、この嵌合保持部分の内径を拡縮するために要する力を小さく抑えることができる。この結果、ステアリングロック装置を設けた構造で、前記アウタコラムの耐久性を十分に確保しつつ、前記ステアリングホイールの前後位置調節を可能としたり、前後位置を調節後の位置に保持したりするための、前記嵌合保持部分の内径を拡縮する作業の円滑性が十分に確保されるため、調節レバーの操作感の向上を図ることができる。

また、本発明のテレスコピックステアリング装置によれば、支持ブラケットのうち、一方の支持板部の支持剛性を高められるため、ステアリングロック装置を作動させたままステアリングホイールを回転させた場合に、ステアリングコラム全体が回転してしまうことが有効に防止される。しかも、支持剛性の高い前記一方の支持板部の内側面を、前記アウタコラムのうち、周方向に関してロック用透孔から遠い側の被挟持板部の外側面に設けられた1対の凸部と支承部とに当接させることができる。このため、杆状部材を前記長孔の前端寄りに位置させた状態で調節レバーを操作した場合にも、前記一方の支持板部が、上下方向に関して前記1対の凸部同士の間で撓み変形することが防止される。このため、調節レバーの操作に基づく締め付け力が、前記一方の支持板部を撓み変形させるために消費されることが防止される。したがって、前記杆状部材を前記長孔の前端寄りに位置させた状態で、前記嵌合保持部分の内径を十分に縮めることが可能になり、調節レバーの操作感を、ステアリングホイールの前後方向で安定させることができる。

図1は、本発明の実施の形態の第1例を示す断面図である。 図2は、第1例のアウタコラムと支持ブラケットとを取り出して、下方から見た底面図である。 図3(A)は、図2の上方から見た側面図であり、図3(B)は下方から見た側面図である。 図4は、第1例のアウタコラムを取り出して斜め下方から見た斜視図である。 図5は、第1例のアウタコラムを取り出して下方から見た正投影図である。 図6(A)は、図5の上方から見た側面図であり、図6(B)は、下方から見た側面図である。 図7(A)は、図6(A)のa−a断面図であり、図7(B)は、図6(A)のb−b断面図である。 図8(A)〜図8(C)は、第1例のアウタコラムの製造方法を工程順に示す断面図である。 図9は、第1例の支持ブラケットとアウタコラムとを取り出して示す断面図である。 図10は、第1例の支持板部の内側面と凸部の外側面との当接部を示す部分拡大断面図である。 図11は、第1例の支持ブラケットを取り出して斜め下方から見た斜視図である。 図12は、第1例の支持ブラケットを取り出して、幅方向に関して図11と反対方向から見た斜視図である。 図13(A)〜図13(C)は、第1例の各部に加わる力の状態を説明するための、図5と同様の図である。 図14は、第1例において、支承部を設けることの効果を説明するための模式図である。 図15(A)〜図15(C)は、第1例において、傾斜面を設けることの効果を説明するための模式図である。 図16は、本発明の実施の形態の第2例を示す、図7(A)に相当する図である。 図17は、第2例についての図10に相当する図である。 図18は、従来の自動車用ステアリング装置の1例を示す、部分切断側面図である。 図19は、従来のステアリングホイールの位置調節機構の1例を示す断面図である。 図20は、従来のステアリングロック装置を組み込んだステアリング装置の1例を示す、部分切断略側面図である。 図21は、従来の軽合金製のアウタコラムの1例を示す側面図である。

[実施の形態の第1例]

図1〜図15は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の特徴は、盗難防止用のキーロックシステムが組み込まれた場合にも、十分な強度を確保でき、しかも、ステアリングホイールの前後位置を調節可能にしたり、調節後の位置に保持したりする作業を円滑に行わせるための構造にある。その他の部分の構成、作用および効果については、電動式パワーステアリング装置の構造も含めて、従来構造と同様である。したがって、以下、本例の特徴部分を中心に説明を行う。

本例のテレスコピックステアリング装置は、ステアリングコラム2aと、ステアリングシャフト3aと、支持ブラケット17aと、杆状部材である調節ロッド24aと、調節手段であるカム装置29とを備える。ステアリングコラム2aは、インナコラム10aと、アウタコラム11bとにより構成される。ステアリングシャフト3aは、アウタチューブ12とインナシャフト13とを全長を伸縮可能に組み合わせることにより構成されており、ステアリングコラム2aの内径側に回転自在に支持されて、その後端部はステアリングコラム2aの後端部よりも後方に突出している。ステアリングシャフト3aの後端部に、ステアリングホイール4が支持固定される(図18参照)。

支持ブラケット17aは、それぞれが金属板に曲げ成形を施すことにより得られた取付板部49と1対の支持板部22a、22bとを、溶接などにより結合固定することにより形成される。取付板部49は、支持ブラケット17aを車体側に支持固定するためのもので、公知の取付構造によって、車体側に、二次衝突時に前方への脱落を可能に支持固定される。支持板部22a、22bは、幅方向に互いに平行かつ離隔した状態で、取付板部49の下面から鉛直方向に垂下するように設けられる。支持板部22a、22bの互いに整合する位置には、ブラッケト側通孔に相当し、上下方向に伸長する上下方向長孔23aが形成されている。なお、チルト機構が省略される場合には、このブラケット側通孔は単なる円孔により構成される。また、支持板部22a、22bのうちの一方(図1の左側、図2の上側)の支持板部22aの前後方向両端部の外側面と、取付板部49のうちで、一方の支持板部22aよりも幅方向外方に突出した部分の下面との間にそれぞれ掛け渡された、補強板50a、50bが設けられている。補強板50a、50bは、支持板部22aと一体に設けられており、支持板部22aの前後方向両端部を幅方向外側にほぼ直角に折り曲げることにより形成されている。

本例のアウタコラム11bは、アルミニウム系合金、マグネシウム系合金などの軽合金製の本体部分38aと、炭素鋼などの鉄系材料製の円筒状部材39とを、軸方向に結合することにより構成される。具体的には、図8(A)に示すように、円筒状部材39の前端部(車体への組み付け状態で車体の前後方向前側の端部)に絞り加工を施すことにより、円筒状部材39の前端面の内径寸法を、円筒状部材39のうち、本体部分38の後端面(車体への組み付け状態で車体の前後方向後側の端面、図8(A)の右端面)が形成される部分の内径側に位置する部分の内径寸法よりも小さくする。また、円筒状部材39の前端部の外周面の複数箇所(図示の例では4箇所)には、プレス加工により、凹部40が設けられる。そして、円筒状部材39の前端寄り部分を、図8(A)に示すように、金型41の端面42に開口した挿入孔43に挿通し、金型41内に突出させる。

そして、中子44の先端部45を円筒状部材39の前端部の内径側に挿通し、中子44の先端部45と基端部46との間に設けた段差面47を、円筒状部材39の前端面に突き当てる。この状態で、アルミニウム系合金、マグネシウム系合金などの溶湯を、金型41内に送り込むことにより、本体部分38を形成する。溶湯の一部を、円筒状部材39の凹部40に入り込ませることで、本体部分38の後端部内周面に凸部48を形成する。図8(B)に示すように、金型41から取り出した後に、図8(C)に示すように、円筒状部材39のうちで、本体部分38の内周面よりも径方向内方に突出した前端部内周縁に切削加工を施して、円筒状部材39の少なくとも前端寄り部分の内径を、本体部分38のうち、円筒状部分39との嵌合部から軸方向に外れた部分の内径以上とする。この際、必要に応じて、本体部分38の内周面後端寄り部分にも、切削加工を施し、インナコラム10aを挿通する本体部分38の内周面と円筒状部材39の前端縁との間に、二次衝突時にアウタコラム11bの前方への円滑な変位に支障を来す可能性がある、前方を向いた段差面を存在させないようにしている。なお、円筒状部材39の前端部内周面で、それぞれの凹部40に対応する部分に存在する突起の内接円の直径は、本体部分38のうち、円筒状部材39との嵌合部分から軸方向に外れた部分の内径以上として、これらの突起の先端が、本体部分38の非嵌合部分の内周面よりも径方向内方に突出しないようにする。

本例のアウタコラム11bでは、その後端寄り部分が、強度を確保しやすい、鉄系材料製の円筒状部材39により構成されているため、ロックユニット33(図20参照)やキーロックカラー35を取り付けるために、当該部分の厚さを薄くしたり、ロックピン36を挿通するために、ロック用透孔37を設けたりしても、アウタコラム11b全体の強度を確保することができる。また、円筒状部材39の前端部外周面に形成した凹部40と、本体部分38の後端部内周面に形成した凸部48とを係合させているため、本体部分38と円筒状部材39との軸方向の結合強度が、十分に確保される。さらに、ロックピン36をキーロックカラー35の係合凹部34に係合させた状態で、ステアリングホイール4を大きな力で回転させようとした場合にも、凹部40と凸部48との係合より、本体部分38と円筒状部材39との結合部において高い捩り剛性が確保される。

本例でも、調節レバー30aの操作に伴って、アウタコラム11bの内周面とインナコラム10aの外周面との当接面圧を十分に高く確保する必要性から、アウタコラム11b(嵌合保持部分31a)の径方向に拡縮可能とするために、アウタコラム11bのうち、インナコラム10aの端部に外嵌され、インナコラム10aとの嵌合部である前端部にスリット19aが設けられている。本例では、スリット19aは、本体部分38aに設けられる。さらに、本例では、スリット19aは、径方向から見て略H字形の形状を有する。具体的には、スリット19aは、主スリット部51と1対の副スリット部52a、52bとにより構成される。主スリット部51は、アウタコラム11bの軸方向(中心軸と平行)に形成されており、アウタコラム11bを構成する1対の被挟持板部20a、20bの間部分の中央位置に設けられている。副スリット部52a、52bは、主スリット部51の前後方向両端部に周方向に形成されており、それぞれの周方向中間部に、主スリット部51の前後方向端部を連続させている。なお、副スリット部52a、52bのうち、軸方向に関してロック用透孔37bに近い側である後側(図2〜図6、図13の右側)に設けられた副スリット部52aの後端縁は、この後端縁を円筒状部材39と径方向に重畳させた場合に、本体部分38aをダイキャスト成形する際の溶湯の漏れ出しや嵌合長さ不足により強度が不足する可能性があることを考慮して、円筒状部材39と径方向に重畳しない位置に存在するように規制されている。すなわち、副スリット部52aの後端縁は、円筒状部材39の前端面より前方に位置する。

1対の被挟持板部20a、20bは、本体部分38aの外周面のうちで、スリット19aを幅方向両側から挟む位置に、互いに平行に設けられており、本体部分38aと一体に形成されている。また、被挟持板部20a、20bの互いに整合する部分には、それぞれアウタコラム11bの軸方向に伸長する前後方向長孔21a、21bが形成されている。前後方向長孔21a、21bと、1対の支持板部22a、22bに形成された1対の上下方向長孔23aに、調節ロッド24aが挿通される。調節ロッド24aの中間部先端寄り部分(図1の右寄り部分)には、調節ロッド24aの中央寄り部分から順番に、ワッシャ54と、スラスト軸受55とが外嵌されている。調節ロッド24aの先端部に螺着したナット56により、ワッシャ54およびスラスト軸受55が調節ロッド24aから抜け出ることが防止されている。ナット56には、必要箇所に螺着後、何れかの部分をかしめ変形することにより、緩み止めが図られている。なお、ワッシャ54およびスラスト軸受55は、ステアリングホイール4(図18および図20参照)の位置調節の際に、調節ロッド24aの変位、並びに、調節ロッド24aの先端部の上下方向長孔23aに沿う変位が、それぞれ円滑に行われるように設けられる。一方、調節ロッド24aの基端部に設けられたカム装置29は、駆動側カム27と被駆動側カム28とにより構成される。なお、本例では、ワッシャ54と被駆動側カム28とが、1対の押圧部に相当する。

本体部分38aの外周面のうちの前後方向両端部には、それぞれが下方に向けて突出すると共に、先端面にねじ孔が形成された、ハーネスおよびコラムカバー固定用の取付部57が設けられている。本例の場合、取付部57は、被挟持板部20a、20bのうちで、周方向に関してロック用透孔37bから遠い側に設けられた一方の被挟持板部20aの前後方向両側部分に設けられている。

一方、円筒状部材39の一部には、円筒状部材39の内外両周面同士を連通する、矩形状のロック用透孔37bが形成されている。円筒状部材39と本体部分38aとを結合固定した状態で、ロック用透孔37bは、被挟持板部20a、20bから軸方向に離れ、且つ、周方向に関する位相がスリット19a(主スリット部51および後側の副スリット部52a)から外れた部分に存在する。なお、本例の場合、スリット19a(主スリット部51)の中心軸からの位相のずれが90度以下の範囲(図示の例では約45度)に、ロック用透孔37bが配置されている。

本例の場合、後側の副スリット部52aの両端部である2つのスリット端部58a、58bのうち、周方向に関してロック用透孔37bに近い部分に存在する最近接端部58aの主スリット部51からの周方向長さは、残りのスリット端部58bの主スリット部51からの周方向長さよりも短くなっている。具体的には、被挟持板部20a、20bのうちで、周方向に関してロック用透孔37bに近い側に設けられた他方の被挟持板部20bと、ロック用透孔37bとの間部分に、最近接端部58aが位置しない、すなわち、他方の被挟持板部20bおよびロック用透孔37bと、最近接端部58aとが軸方向に重畳しないように、最近接端部58aの周方向長さが規制されている。これにより、アウタコラム11b(嵌合保持部分31a)のうちで、最近接端部58aを形成した部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性が、スリット端部58bを形成した部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性よりも高くなっている。

前側の副スリット部52bの両端部である2つのスリット端部59a、59bのうち、最近接端部58aに対し対角線位置に存在し、ロック用透孔37bから最も離れた位置に存在する最遠隔端部59aの主スリット部51からの周方向長さは、残りのスリット端部59bの主スリット部51からの周方向長さよりも短くなっている。これにより、アウタコラム11b(嵌合保持部分31a)のうちで、最遠隔端部59aを形成した部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性が、スリット端部59bを形成した部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性よりも高くなっている。

嵌合保持部分31aの外周面で、最近接端部58aを囲む隣接部分に、そのた他の部分に比べて肉厚が大きくなった補強リブ60が形成されている。本例の場合、他方の被挟持板部20bと、ロック用透孔37bとの間部分に、補強リブ60が存在する(軸方向に重畳する)ように、補強リブ60の位置および大きさが規制されている。また、取付部57のうちで、前側の取付部57は、最遠隔端部59aと隣接する部分に設けられ、かつ、後側の取付部57は、後側の副スリット部52aの後端縁よりも後方に設けられている。このように、副スリット部52a、52bの周方向長さを、主スリット部51の幅方向(左右)両側で互いに異ならせると共に、部分的に補強リブ60を形成することにより、アウタコラム11bを構成する嵌合保持部分31aの剛性が調整される。さらに、前側の取付部57が最遠隔端部59aと隣接する部分に設けられ、後側の取付部57が後側の副スリット部52aよりも後方に設けられているため、これらの部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性および強度が高められると共に、残りのスリット端部58b、59bのスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性がいたずらに高くなることが防止される。

本例の場合、被挟持板部20a、20bの外側面のうちの上端部と下端部とに、幅方向外方に向けて突出した、アウタコラム11bの軸方向に、その全長にわたって伸長するように、凸部61a、61bが、それぞれ設けられている。凸部61a、61bの被挟持板部20a、20bの外側面からの突出量は同じである。したがって、被挟持板部20a、20bを、支持ブラケット17aの支持板部22a、22bにより幅方向両側から挟持した状態では、支持板部22a、22bの内側面と凸部61a、61bの先端面(外側面)とが当接する。さらに、本例の場合、被挟持板部20a、20bのうち、周方向に関してロック用透孔37bから遠い側に設けられた一方の被挟持板部20aの外側面(図1の左側)の前端寄り部分で、上下方向に関して凸部61a、61b同士の間部分に、凸部61a、61bと平行に配置した状態で、幅方向外方に向け突出した支承部62が設けられている。支承部62の、一方の被挟持板部20aの外側面からの突出量は、凸部61a、61bの突出量と同じか、これよりも少しだけ小さい。また、支承部62のうちの後端部に、この後端部の高さ(幅方向厚さ)が、後方に向かうに従って漸次低くなる傾斜面63が、支承部62の先端面から滑らかに連続するように設けられている。一方、一方の被挟持板部20aの外側面のうちの凸部61a、61b同士の間部分のうちで軸方向に関し支承部62から外れた部分(中央部から後端部)と、他方の被挟持板部20bの外側面のうちの凸部61a、61b同士の間部分とには、除肉部64がそれぞれ設けられている。これにより、当該部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性を低くして、嵌合保持部分31aの内径を拡縮させるための力の低減が図られている。なお、凸部61a、61bの先端面の形状は、図示のような平坦面に限らず、傾斜面や凸円弧面などとすることも可能である。

本例のテレスコピックステアリング装置によれば、盗難防止用のキーロックシステムが組み込まれた場合でも、アウタコラム11bの十分な強度が確保され、しかも、ステアリングホイール4の前後位置を調節可能にしたり、調節後の位置に保持したりする作業の円滑性も確保される。まず、最近接端部58aを形成した部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性を、残りのスリット端部58bを形成した部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性よりも高くすることによる効果について、図13を参照しつつ説明する。嵌合保持部分31aに関しては、次の(1)および(2)の剛性および強度が重要となる。

(1)捩り方向の剛性および強度:

捩り方向の剛性および強度は、ステアリングロック装置32(図20参照)を作動させた状態で、ステアリングホイール4を強く回転させた場合にも、嵌合保持部分31aに亀裂などの損傷が発生することを防止するためには、できる限り大きいことが好ましい。

(2)内径を拡縮すべく、被挟持板部20a、20b同士を遠近動させる方向の剛性:

被挟持板部20a、20b同士を遠近動させる方向の剛性は、ステアリングホイール4についての前後位置調節の可否を切り換えるための、嵌合保持部分31aの内径を拡縮する作業を円滑に行わせるためには、適度に低く設定されることが好ましい。

ステアリングロック装置32を作動させた状態で、ステアリングホイール4を強く回転させた場合には、ロック用透孔37bとロックピン36(図20参照)との係合に基づいて、アウタコラム11bの円筒状部材39に、図13(C)に太矢印で示すように、大きなトルクTが加わる。このトルクTは、円筒状部材39と本体部分38aとの結合部を介して、アウタコラム11bの嵌合保持部分31aに伝わるが、このように嵌合保持部分31aに大きなトルクTが伝わると、嵌合保持部分31aに形成されたスリット19aの一部に大きな応力が発生する。このようにして発生する応力の大きさは、トルクTの発生部位である、ロック用透孔37bに近い部分ほど、あるいは、この部分の剛性が低いほど、それぞれ大きくなる。したがって、何らの対策も施さない場合には、嵌合保持部分31aに形成したスリット19aのうちで、ロック用透孔37bに最も近い、最近接端部58a部分に大きな応力が発生し、この部分に亀裂などの損傷が発生しやすくなる。

本例の場合、スリット19aのうちで、最近接端部58a部分の周方向長さを抑えて、最近接端部58a部分の剛性低下が抑えられている。また、最近接端部58aに隣接する部分に設けられた補強リブ60により、最近接端部58a部分の剛性が高くなっている。このため、嵌合保持部分31aのうちで、ステアリングロック装置32の作動に関連して強度および剛性が特に必要となる部分の強度および剛性が、十分に確保される。この結果、ステアリングロック装置32を作動させた状態で、ステアリングホイール4を強く回転させた場合に、嵌合保持部分31aに加わる大きな捩り応力に拘らず、スリット19aの一部に亀裂などの損傷が発生することが抑制される。

一方、ステアリングホイール4の前後位置を調節後の位置に保持するため、調節レバー30aを操作すると、支持板部22a、22bから被挟持板部20a、20bに、図13(A)に白抜きの太矢印で示したように、被挟持板部20a、20bを近づけ合う方向の力が加わる。本例のアウタコラム11bの構造の場合、嵌合保持部分31aのうちで、被挟持板部20a、20bを設けた部分のうち、図13(A)に太線の波形で示した、最近接端部58aおよび最遠隔端部59aに対応する部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性は高くなるが、図13(A)に細線の波形で示した、スリット端部58b、59bに対応する部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性は低いままである。このため、嵌合保持部分31aの柔軟性をある程度確保することができるため、調節レバー30aに加える操作力をいたずらに大きくしなくても、被挟持板部20a、20bのうちでスリット端部58b、59b側部分の弾性変形量を十分に確保でき、被挟持板部20a、20b同士を十分に近づけることができる。

また、調節レバー30aの操作による前記白抜きの太矢印方向に加わる力に基づいて、被挟持板部20a、20bは、図13(B)に示す方向に弾性変形する。すなわち、アウタコラム11bの軸方向に関して、スリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性が低い、スリット端部58b、59b側の弾性変形量が多く、スリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性が高い、最近接端部58aおよび最遠隔端部59a側の弾性変形量が少なくなるので、被挟持板部20a、20bに関して、前記白抜きの太矢印方向に加わる力に基づく弾性変形量の大小関係は、アウタコラム11bの軸方向に関して互いに逆になる。したがって、前記白抜きの太矢印方向に加わる力に基づいて被挟持板部20a、20bが弾性変形した状態で、被挟持板部20a、20bの長さ方向とアウタコラム11bの軸方向とは不一致になるが、被挟持板部20a、20b同士については互いに平行な状態が維持される。この結果、嵌合保持部分31aの内周面とインナコラム10aの外周面との当接部の面圧を、軸方向のほぼ全長にわたって、均一に高くすることができるため、アウタコラム11bの内径を拡縮する作業の円滑性が確保され、アウタコラム11bによるクランプ性を良好なものとすることができる。

以上の通り、本例のアウタコラム11bによれば、軽合金製の本体部分38aと鉄系材料製の円筒状部材39を軸方向に結合することで、本体部分38aの軸方向寸法を十分に大きくできずに、レイアウトスペースに制約のある中でも、アウタコラム11bの強度および剛性の確保と、その柔軟性の確保とを高次元で両立させることができる。このため、ステアリングロック装置32を作動させたままステアリングホイール4を回転させた場合でも、嵌合保持部分31aに生じる応力を軽減でき、しかも、嵌合保持部分31aの内径を拡縮するために要する力を小さく抑えることができる。この結果、ステアリングロック装置32を設けた構造で、アウタコラム11bの耐久性を十分に確保しつつ、ステアリングホイール4の前後位置調節を可能としたり、その前後位置を調節後の位置に保持したりするための、嵌合保持部分31aの内径を拡縮する作業の円滑性を確保することができるので、調節レバー30aの操作感の向上を図ることができる。

また、嵌合保持部分31aの後端部の剛性を、最近接端部58a側で残りのスリット端部58b側よりも高くしたことに伴って、調節ロッド24aを前後方向長孔21b、21bの後端部に位置させた状態での、調節レバー30aの操作に必要な力が、最近接端部58a側のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性を高くする以前に比べて大きくなる。ただし、嵌合保持部分31aの前端部の剛性についても、最遠隔端部59a側で残りのスリット端部59b側よりも高くしているため、調節ロッド24aを前後方向長孔21b、21bの前端部に位置させた状態での、調節レバー30aの操作に必要な力も同様に大きくなる。

本例の場合、凸部61a、61bが、被挟持板部20a、20bの外側面のうち、上下方向に離隔した2箇所位置に設けられているため、調節レバー30aの操作に基づいて、支持板部22a、22bにより被挟持板部20a、20bを幅方向両側から安定して抑え付けることができる。すなわち、調節レバー30aをその締結力を発揮させる方向に回動すると、支持板部22a、22bは、支持板部22a、22bの内側面同士の間隔が下方に向かうほど狭くなる方向に弾性変形する。したがって、凸部61a、61bを設けない構造では、調節レバーをその締結力を発揮させる方向に回動し、1対の押圧部の、互いに対向する内側面同士の間隔を縮め、1対の支持板部により1対の被挟持板部を強く抑え付けた場合、1対の支持板部の内側面と1対の被挟持板部の外側面とが、1対の被挟持板部の上部および下部の何れか一方のみで当接する可能性がある。これらの面が1対の被挟持板部の上部のみで当接した場合には、嵌合保持部分の内径を縮径するための力が増大する。一方、これらの面が1対の支持板部の下部のみで当接した場合には、前記嵌合保持部分の内径を十分に縮径できない可能性がある。これに対して、本例では、被挟持板部20a、20bの外側面のうちの上端部および下端部に設けた凸部61a、61bと、支持板部22a、22bの内側面とを当接させているため、調節レバー30aをその締結力を発揮させる方向に回動した場合に、調節レバー30aを操作する力が増大することを抑えつつ、嵌合保持部分31aを十分に縮径することができる。

また、支持板部22a、22bのうちの一方の支持板部22aと、取付板部49との間に、補強板50a、50bが設けられているため、アウタコラム11b(ステアリングコラム2)の回転方向に対する剛性を高くできる。このため、ステアリングロック装置32(図20参照)を作動させたまま、ステアリングホイール4を回転させた場合でも、ステアリングコラム2が回転することが有効に防止される。さらに、ステアリングコラム2の保持剛性も十分に確保される。加えて、本例の場合、剛性の高い一方の支持板部22aに形成した上下方向長孔23aに、カム装置29の被駆動側カム28を係合させている。このため、カム装置29の軸方向寸法の拡縮時に、一方の支持板部22aが幅方向に弾性変形することが抑えられ、上下方向長孔23aと被駆動側カム28との係合状態を常に適切に保つことができる。

しかも、一方の被挟持板部20aの外側面の前端寄り部分で、凸部61a、61b同士の間部分に、幅方向外方に向け突出した支承部62が設けているため、調節ロッド24aを前後方向長孔21b、21bの前端部に移動させた場合であっても、嵌合保持部分31aの内径を縮径するための力が低下することは防止される。すなわち、調節レバー30aをその締結力を発揮させる方向に回動させると、比較的剛性の低い他方の支持板部22bは、図14の右半部に示すように、調節ロッド24aとの係合部を中心として、調節ロッド24aの前後位置に拘らず、V字形に弾性変形する傾向となる。一方、比較的剛性の高い一方の支持板部22aは、図15(A)に示すように、調節ロッド24aが前後方向長孔21b、21bの前端部に位置する場合には、支承部62の存在に基づき、ほとんど弾性変形する(撓む)ことはないが、図15(B)および図16(C)に示すように、中間部から後端部にかけて位置する場合には、一方の支持板部22aは弾性変形する傾向となり、その撓み量は、後端側に向かうほど大きくなる。これに対して、最遠隔端部59aを形成した部分のスリット19aの幅を拡縮する方向に関する剛性は比較的高くなる。このため、調節ロッド24aを前後方向長孔21b、21bの前端寄り部分に移動した状態で、支承部62を設けない場合には、一方の支持板部22aが、V字形に弾性変形し、嵌合保持部分31aの内径を縮径するための力が低下する可能性がある。要するに、調節レバー30aの操作に基づく締付力が、一方の支持板部22aをV字形に撓み変形させるために消費されてしまうため、その分、嵌合保持部分31aの内径を縮径するための力が弱くなる。これに対して、本例では、支承部62により一方の支持板部22aが弾性変形することが抑えられるため、嵌合保持部分31aの内径を縮径するための力が低下することを防止できる。したがって、調節レバー30aの操作感を、ステアリングホイール4の前後方向にわたって安定させることができる。

さらに、支承部62のうちの後端部に、後方に向かうほど支承部62の高さが小さくなる傾斜面63が設けられている。このため、傾斜面63を設けることで、図15(A)〜図15(C)に示すように、調節ロッド24aを前後方向長孔21b、21bの後方に移動させるのにしたがって、支承部62が支承する、一方の支持板部22aがV字形に弾性変形する方向の力を、徐々に解放することができる。これにより、調節ロッド24aの前後方向の変位に伴い調節レバー30aの操作に必要な力が急激に変化することが防止される。また、支承部62を設けることに伴って、テレスコ位置調節の操作性が低下することも防止される。

[実施の形態の第2例]

図16および図17は、本発明の実施の形態の第2例を示している。実施の形態の第1例の場合には、1対の被挟持板部20a、20bのうち、剛性の低い支持板部22bと対向する他方の被挟持板部20bに関しても、1対の凸部61a、61bに関する、被挟持板部20bの外側面からの突出量を同じとしている。これに対して、本例では、被挟持板部20bの外側面に形成された1対の凸部61c、61dのうち、上端部の凸部61cを、下端部の凸部61dよりも幅方向外方に大きく突出させて、被挟持板部20bの外側面からの凸部61cの突出量をδだけ大きくしている。具体的には、上端部の凸部61cを、下端部の凸部61dよりも、δ=0.2mm〜0.4mm程度だけ、幅方向外方に大きく突出させている。

本例の場合には、実施の形態の第1例の場合に比べて、剛性が低く設定された支持板部22bの下端側部分の撓み量(弾性変形量)を大きく確保することができて、支持板部22bの内側面を、凸部61c、61dのそれぞれの先端面に対して、より確実に接触させることができる。すなわち、2点当たりの構成をより確実に実現できる。このため、嵌合保持部分31aによるインナコラム10a(図1参照)の端部の保持力を安定して得ることができる。本例のその他の構成、作用および効果については、実施の形態の第1例の場合と同様である。

本発明は、チルト機構の設置の有無に拘わらず、ステアリングホイールの前後位置を調節するためのテレスコピック機構を備えた、テレスコピックステアリング装置に対して広く適用することができる。

1 車体

2、2a ステアリングコラム

3、3a ステアリングシャフト

4 ステアリングホイール

5a、5b 自在継手

6 中間シャフト

7 ステアリングギヤユニット

8 入力軸

9 タイロッド

10、10a インナコラム

11、11a、11b アウタコラム

12 アウタチューブ

13 インナシャフト

14 電動モータ

15 ハウジング

16 横軸

17、17a 支持ブラケット

18 コラム側ブラケット

19、19a スリット

20、20a、20b 被挟持板部

21、21a 前後方向長孔

22、22a、22a 支持板部

23、23a 上下方向長孔

24、24a 調節ロッド

25 頭部

26 ナット

27 駆動側カム

28 被駆動側カム

29 カム装置

30 調節レバー

31、31a 嵌合保持部分

32 ステアリングロック装置

33 ロックユニット

34 係合凹部

35 キーロックカラー

36 ロックピン

37、37a、37b ロック用透孔

38、38a 本体部分

39 円筒状部材

40 凹部

41 金型

42 端面

43 挿入孔

44 中子

45 先端部

46 基端部

47 段差面

48 凸部

49 取付板部

50a、50b 補強板

51 主スリット部

52a、52b 副スリット部

53 スラスト軸受

54 ワッシャ

55 スラスト軸受

56 ナット

57 取付部

58a、58b スリット端部 (58a 最近接端部)

59a、59b スリット端部 (59a 最遠隔端部)

60 補強リブ

61a〜61d 凸部

62 支承部

63 傾斜面

64 除肉部

Claims (9)

  1. 軸方向一端部に形成されたスリットと、
    該スリットを幅方向両側から挟む位置に設けられ、互いに整合する部分に軸方向に伸長する長孔が形成されている、1対の被挟持板部と、
    該1対の被挟持板部から軸方向に離れ、かつ、周方向に関する位相が前記スリットの中心軸から外れた部分に形成されたロック用透孔と、
    を備え、
    前記スリットが、径方向から見て略H字形の形状を有し、軸方向に形成された主スリット部と、該主スリット部の軸方向両端部に周方向に形成され、その周方向中間部に前記主スリット部の軸方向端部をそれぞれ連続させた1対の副スリット部とにより構成され、
    前記1対の副スリット部のうち、軸方向に関して前記ロック用透孔に近い側に存在する一方の副スリット部の2つの端部のうち、周方向に関して前記ロック用透孔に近い部分に存在する最近接端部、並びに、軸方向に関して前記ロック用透孔から遠い側に存在する他方の副スリット部の2つの端部のうち、前記最近接端部に対し対角線位置に存在し、前記ロック用透孔から最も離れた位置に存在する最遠隔端部の、前記主スリット部からのそれぞれの周方向長さは、前記一方の副スリット部および前記他方の副スリット部のその他の端部の前記主スリット部からの周方向長さよりも短くなっており、前記最近接端部および前記最遠隔端部を形成した部分の前記スリットの幅を拡縮する方向に関する剛性を、前記一方の副スリット部および前記他方の副スリット部のその他の端部を形成した部分の前記スリットの幅を拡縮する方向に関する剛性よりも高くしており、
    前記1対の被挟持板部の外側面のうち、上下方向に離隔した2箇所位置に、幅方向外方に向けて突出し、かつ、軸方向に伸長する凸部がそれぞれ設けられており、前記1対の被挟持板部のうち、周方向に関して前記ロック用透孔から遠い側の被挟持板部の外側面のうちで、前記ロック用透孔から遠い側の端部の上下方向に関し前記凸部同士の間部分に、幅方向外方に突出した支承部が設けられている、
    テレスコピックステアリング装置用アウタコラム。
  2. 前記凸部は、前記1対の被挟持板部の上端部と下端部とに設けられている、請求項1に記載のテレスコピックステアリング装置用アウタコラム。
  3. 前記支承部のうちで、少なくとも軸方向に関し前記ロック用透孔に近い側の端部には、該支承部の高さが、軸方向に関して前記ロック用透孔に近付くにしたがって漸次低くなる傾斜面が設けられている、請求項1に記載のテレスコピックステアリング装置用アウタコラム。
  4. 前記1対の被挟持板部のうち、周方向に関して前記ロック用透孔に近い側の被挟持板部の外側面に設けられた前記凸部のうちで、上方に設けられた凸部は、下方に設けられた凸部よりも、幅方向外方に大きく突出している、請求項1に記載のテレスコピックステアリング装置用アウタコラム。
  5. 前記最近接端部を囲む部分の外周面に、補強リブが設けられている、請求項1に記載のテレスコピックステアリング装置用アウタコラム。
  6. 軽合金製で端部を有する本体部分と、鉄系材料製で、軸方向中間部および該軸方向中間部よりも小さい内径寸法の端部を有する円筒状部材とが、前記本体部分の端部に、前記円筒状部材の端部を内嵌固定して軸方向に結合することにより構成されており、前記スリットおよび前記1対の被挟持板部は、前記本体部分に設けられ、前記ロック用透孔は、前記円筒状部材に設けられている、請求項1に記載のテレスコピックステアリング装置用アウタコラム。
  7. インナコラムと、請求項1に記載され、該インナコラムの端部に外嵌され、前記スリットに基づき、該端部の直径を拡縮可能としたアウタコラムとを備える、ステアリングコラムと、
    アウタチューブとインナシャフトとを全長を伸縮可能に組み合わせることにより構成され、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持される、ステアリングシャフトと、
    前記1対の被挟持板部を幅方向両側から挟む1対の支持板部と、該1対の支持板部を車体に対し支持する取付板部とを備える、支持ブラケットと、
    前記1対の支持板部のうち前記1対の被挟持板部に形成された前記長孔に整合する部分に形成されている、ブラケット側通孔と、
    前記長孔および前記ブラケット側通孔をそれぞれ挿通する、杆状部材と、
    前記杆状部材の端部に設けられた調節レバーの操作に基づいて、該杆状部材の両端部に設けられた1対の押圧部の間隔を拡縮し、該間隔の収縮時に前記1対の支持板部の内側面同士の間隔を縮め、前記1対の支持板部の内側面と前記1対の被挟持板部の外側面とを摩擦係合させて、前記インナコラムに対する前記アウタコラムの前後方向位置を固定する、調節手段と、
    を備える、テレスコピックステアリング装置。
  8. 前記1対の支持板部のうち、幅方向に関し前記ロック用透孔から遠い側の支持板部の前記取付板部に対する支持剛性は、他方の支持板部の前記取付板部に対する支持剛性よりも高くなっている、請求項7に記載のテレスコピックステアリング装置。
  9. 前記1対の支持板部のうち、幅方向に関し前記ロック用透孔から遠い側の支持板部と前記取付板部との間に補強板が設けられている、請求項7に記載のテレスコピックステアリング装置。
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