JPWO2014157012A1 - ガス分離膜およびガス分離方法 - Google Patents

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Abstract

水蒸気を含み、一定の圧力差を有した混合ガスから、特定のガス種を高い膜透過速度で以って選択的に分離する性能に優れたガス分離膜を提供する。ビニルアルコール系重合体(A)とアミンが配位されてなる亜鉛錯体(B)とを含み、前記ビニルアルコール系重合体(A)に架橋が形成されていることを特徴とするガス分離膜が開示される。前記ビニルアルコール系重合体(A)としては、カルボキシル基、アセトアセチル基、シリル基、カルボニル基またはエポキシ基変性のビニルアルコール系重合体が好ましく、アミンが配位されている亜鉛錯体(B)としては、2級アミン及び/又は3級アミンが配位してなる亜鉛錯体が好ましい。

Description

関連出願
本出願は、2013年3月25日出願の特願2013−061917、特願2013−061918および特願2013−061919の優先権を主張するものであり、その全体を参照により本願の一部をなすものとして引用する。
本発明は、混合ガスから特定のガス種を選択的に分離することのできるガス分離膜およびガス分離方法に関する。
石炭ガス化火力発電用途の分離膜の検討が進んでいる。かかる用途においては、水蒸気が含まれる混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離することが求められる。
二酸化炭素を含む混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離する上では、その選択性(二酸化炭素選択性)を高め、高濃度の二酸化炭素を回収することが課題となる。二酸化炭素選択性に優れた分離膜を得るため、二酸化炭素に対する親和性が高い素材を用いることが提案されており、例えば室温では液状物質であるポリアミドアミンデンドリマーを、微多孔質の支持体に含浸させた分離膜が提案されている(非特許文献1および2)。
架橋剤で架橋された親水性高分子材料をマトリックスとしてその中に特定のアミン化合物を包含させた層を多孔質性支持膜の表面に形成させたガス分離膜が提案されている(特許文献1)。
また、以前に本発明者らはカルボキシル基で特定量変性されたビニルアルコール系重合体とアゼチジニウム基を有する架橋剤の組み合わせにポリアミドアミンデンドリマーを包含させるガス分離膜を提案した(特許文献2)。このガス分離膜は、水蒸気が含まれた環境下でも安定にポリアミドアミンデンドリマーを担持することができ、優れた二酸化炭素の選択性を発現する。
特開2008−68238号公報 国際公開番号 WO2011/102326A1
J.Am.Chem.Soc.122(2000)7594〜7595 Ind.Eng.Chem.Res.40(2001)2502〜2511
非特許文献1および2に開示の分離膜において、窒素の透過速度に対する二酸化炭素の透過速度として示した二酸化炭素選択性は、分離膜に混合ガスを加圧しない条件下では1000以上の優れた数値を示すものの二酸化炭素の膜透過速度が小さく、一方で、分離膜に混合ガスを加圧して供給する条件下ではポリアミドアミンデンドリマーが支持体から経時的に流出し、二酸化炭素選択性を維持できなくなる。
特許文献1に開示の分離膜は、高い二酸化炭素選択性を持つだけでなく、一定の圧力差にも耐えることが可能な分離膜と言える。しかしながら、分離対象となる混合ガスに水蒸気が含まれている場合、混合ガスと膜表面との間に親和性が発現するための適度な親水性と、水蒸気雰囲気下において分離膜の構造変化が起こることのない耐水性という相反した性質が要求される。前記の複合膜では、水蒸気雰囲気下において混合ガスが供給されると、包含されていたアミン化合物が経時的に複合膜より流出して、二酸化炭素選択性を維持することが出来ないため、実用に供することが困難であった。
特許文献2に開示の分離膜は、水蒸気が含まれる環境下でも安定にポリアミドアミンデンドリマーを担持することができ、優れた二酸化炭素の選択性を発現することに成功した。しかしながら実用に供せられる分離膜を提供するという観点に立つと、二酸化炭素の膜透過速度をさらに向上させることが望まれていた。
二酸化炭素の膜透過速度を引き上げるためには、高温での運転が好ましいが、特許文献2に開示の分離膜は、高温下では物性が不足するため、性能の改善が望まれていた。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、水蒸気が含まれる混合ガスを一定の圧力差を有する環境下で分離するにあたり、従来に比べて高い二酸化炭素の膜透過速度が得られるガス分離膜を提供すること、さらに、より速度向上が図れるよう、高温化しても性能発現が可能なガス分離膜およびガス分離方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)とアミンが配位されてなる亜鉛錯体(B)からなる組成物からガス分離膜を形成すると、一定の圧力差において、優れた二酸化炭素の選択性を有しながら、二酸化炭素の膜透過速度の向上が認められ、上記課題が解決されることを見出し、本発明に至った。
本発明第1の構成は、ビニルアルコール系重合体(A)とアミンが配位されてなる亜鉛錯体(B)とを含み、前記ビニルアルコール系重合体(A)に架橋が形成されていることを特徴とするガス分離膜である。
なお、本発明において、架橋とはビニルアルコール系重合体に形成された化学的架橋を意味し、ビニルアルコール系重合体に熱処理などを行うことによる物理的架橋を意味しない。
前記ビニルアルコール系重合体(A)は、架橋性を有する官能基により変性されたビニルアルコール系重合体であり、前記架橋性を有する官能基に基づく架橋が形成されていることが好ましい。
前記架橋性を有する官能基が、カルボキシル基、アセトアセチル基、シリル基、カルボニル基およびエポキシ基からなるグループから選ばれる官能基であることが好ましい。
前記カルボニル基による変性は、ダイアセトンアクリルアミドによる変性であってもよい。
前記亜鉛錯体(B)が、2級アミン及び/又は3級アミンが配位してなる亜鉛錯体であることが好ましい。
さらに、アミン系化合物(C)が含有されていることが好ましく、前記アミン系化合物(C)が、式(1)
Figure 2014157012
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基及び/又は式(2)
Figure 2014157012
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基を1〜9meq/g含有したポリアミドアミンデンドリマー(C1)を含むことが好ましい。
前記アミン系化合物(C)として、前記ポリアミドアミンデンドリマー(C1)と1級アミノ基を10〜35meq/g含有したアミン系重合体(C2)を含むことが好ましい。
さらに、ビニルアルコール系重合体がカルボニル基変性されている場合、さらにヒドラジド系化合物(D)が添加されていることが好ましい。
前記亜鉛錯体(B)に塩(E)を共存させることが好ましく、前記塩(E)が、アルカリ金属塩、もしくはアルカリ土類金属塩、及び/またはアミノ酸塩であることが好ましい。
前記ガス分離膜は、単一層から形成され、前記ビニルアルコール系重合体(A)と前記亜鉛錯体(B)とは、前記単一層中に含有されていてもよい。
前記ガス分離膜は、積層された複数の層から形成され、前記ビニルアルコール系重合体(A)と前記亜鉛錯体(B)とは、別々に積層されていてもよい。
前記ビニルアルコール系重合体(A)層は支持膜上に形成され、前記亜鉛錯体層(B)は前記支持膜上の前記ビニルアルコール系重合体(A)層上および/または前記ビニルアルコール系重合体(A)層が形成されていない前記支持体膜上に形成されていてもよい。
本発明第2の構成は、上記のガス分離膜を用いて、40℃よりも高い温度の環境下で、水蒸気を含む混合ガスから炭酸ガスを分離することを特徴とするガス分離方法である。
なお、請求の範囲および/または明細書に開示された少なくとも2つの構成要素のどのような組み合わせも本発明に含まれる。特に、請求の範囲に記載された請求項の2つ以上のどのような組み合わせも本発明に含まれる。
本発明により、特定のガス種を選択的に分離する性能に優れるガス分離膜を提供できる。
本発明においては、ポリビニルアルコール系重合体に架橋結合が導入されたガス分離膜が形成されているため架橋結合の導入により、40℃よりも高い温度の環境下で、水蒸気を含む混合ガスから炭酸ガスを分離することが可能である。
本発明のガス分離膜は、ビニルアルコール系重合体(A)とアミンが配位されてなる亜鉛錯体(B)とを含み、該二成分が含有されていることで、特定のガス種の分離性能、さらには膜透過速度を著しく向上させ、さらに、架橋結合の存在により、一定の圧力差にも耐えることが可能であり、また、40℃を越える高温下でも運転することが可能になる。
(ビニルアルコール系重合体(A)への架橋結合の導入)
架橋方法としては、(1)ビニルアルコール系重合体に水酸基以外の特殊な官能基を導入して、該分離膜中の材料との相互作用によって、架橋結合を導入する方法や、(2)通常のビニルアルコール系重合体に別途架橋剤を添加してビニルアルコール系重合体同士を架橋する方法などが挙げられる。前記の特殊な官能基としては、架橋性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、カルボキシル基、アセトアセチル基、カルボニル基、エポキシ基、シリル基、アミノ基、メルカプト基などが挙げられる。なかでも、カルボキシル基、アセトアセチル基、カルボニル基、エポキシ基、シリル基が好ましい。また、別途添加される架橋剤としては、ビニルアルコール系重合体の特殊な官能基のみならず、水酸基と反応させてビニルアルコール系重合体同士を架橋させる材料でも良い。具体的には、下記式(3)で示されるアゼチジニウム基を有した架橋剤、エポキシ基、アルデヒド基、ハロゲン原子などの官能基を2個以上有する化合物、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤が好適なものとして挙げられる。上述した(1)および(2)いずれの方法を採っても架橋結合は導入されるが、架橋度の制御の容易さや製膜原液の安定性などの観点から、(1)の方法を採ったほうが好ましい。
Figure 2014157012
[式中、R及びRは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキレン基であり、X、X、X、X、X及びXは、それぞれ独立して水素原子、水酸基、置換基を有してもよい炭素数1〜20の有機基であり、Yは、アニオンである。]
本発明において、一定の圧力差に耐えられるように導入される架橋の程度については、ビニルアルコール系重合体に変性されている官能基の種類によって異なるため、以降の具体例で好ましい変性量が示される。一方で、水酸基を反応させてビニルアルコール系重合体同士を架橋させる場合においては、用いる架橋剤の種類によって架橋の程度は異なり、例えばチタン系架橋剤を用いるならビニルアルコール系重合体の全単量体に対して水酸基を0.5モル%以上5モル%以下で反応させれば、架橋効果および原液の粘度安定性の観点から好ましい。
以下に、架橋性ビニルアルコール系重合体の具体例として、カルボキシル基変性ビニルアルコール系重合体、アセトアセチル基変性ビニルアルコール系重合体、カルボニル基変性ビニルアルコール、エポキシ基変性ビニルアルコール系重合体について述べる。
(カルボキシル基変性ビニルアルコール系重合体)
カルボキシル基により変性させたい場合には、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の二塩基酸モノマーおよびこれらの誘導体と酢酸ビニルの共重合体をけん化することにより(特開昭53−91995号参照)、ビニルアルコール系重合体中にランダムにカルボキシル基変性されたランダム共重合体を得ることができる。あるいは、メルカプト基を末端に有するビニルアルコール系重合体水溶液中で、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸などのカルボキシル基を有するモノマー、もしくは、それらの酸無水物を重合することにより(特開昭59−187003号公報、特開2001−233678号公報参照)、カルボキシル基含有重合体ブロックとビニルアルコール系重合体ブロックとを含有するブロック共重合体を得ることができる。
さらに、カルボキシル基変性ビニルアルコール系重合体のもう一つの製造方法としては、酢酸ビニルおよびチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステルのメタノール溶液にアゾビズイソブチロニトリルを加えて重合を行って得られた、酢酸ビニルとチオエステル系単量体との共重合体を常法によりけん化して、側鎖にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体を得て、このビニルアルコール系重合体水溶液に上記のカルボキシル基を有するモノマーを重合触媒存在下に重合することで得られる、ビニルアルコール系重合体にカルボキシル基含有重合体がグラフトしたグラフト共重合体が挙げられる。
また、カルボキシル基変性ビニルアルコール系重合体としては、ビニルアルコール―ポリアクリル酸共重合体も好適なものとして挙げられ、その製造方法としては、公知の技術を用いれば良い。例えば、ポリビニルアルコール存在下でアクリル酸あるいはメタクリル酸を、バルク重合、乳化重合、あるいは懸濁重合といった公知の方法で重合することができる(特公昭61−33846号参照)。
これら公知の方法で重合することにより、カルボキシル基の変性量が種々に異なるビニルアルコール系重合体を作製することができる。カルボキシル基の変性量は、架橋効果、及び製造上の難度の観点から、0.5モル%以上30モル%以下が好ましく、1モル%以上10モル%以下がさらに好ましい。
(アセチル変性ビニルアルコール系重合体)
アセトアセチル基変性ビニルアルコール系重合体の製造方法としては、公知の技術を用いれば良く、例えば、不活性ガス雰囲気下においてPVA系樹脂にジケテンを噴霧させることで、互いを反応させ、ビニルアルコール系重合体のアセトアセチル化が可能である。この際、PVA系樹脂に予め、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸などの炭素数1〜4の有機酸を接触させ、樹脂中に浸透させた状態でジケテンを噴霧すれば、より反応効率を上げることができる(特開2007−277492号公報参照)。アセトアセチル基の変性量は、架橋性の効果、及び製造上の難度の観点から、0.5モル%以上10モル%以下が好ましく、1モル%以上7モル%以下がさらに好ましい。
(シリル基変性ビニルアルコール系重合体)
シリル基変性ビニルアルコール系重合体の製造方法についても、公知の技術を用いればよく、例えば、有機溶媒にトリエチルクロルシラン等のシリル化剤を溶解させた後、粉末状のPVAを添加し、攪拌下に反応させるという方法(特開昭55−164614号公報参照)や、ビニルトリエトキシシラン等のビニルアルコキシシランと酢酸ビニルとの共重合体をけん化する方法(特開昭50−123189号公報)、シリル基を有するアクリルアミド誘導体と酢酸ビニル等のビニルエステルとの共重合体をけん化する方法(特開昭58−59203号公報)、特定の置換基を有するシリル基を含有する単量体とビニルエステルとの共重合体をけん化する方法(特開昭58−79003号公報)、シリル基を有するアリル系単量体とビニルエステルとの共重合体をけん化する方法(特開平58−164604号公報)など種々の方法を利用することができる。シリル基の変性量は、架橋の効果、及び製造上の難度の観点から、0.01モル%以上5モル%以下が好ましく、0.05モル%以上2モル%以下がさらに好ましい。
(カルボニル基変性ビニルアルコール系重合体)
本発明で用いるカルボニル基変性ビニルアルコール系重合体(A)について説明する。カルボニル基変性されることで、架橋性を有することにより、一定の圧力差にも耐えることが可能な分離膜を作製できる。製造方法としては、例えば、カルボニル基を有するモノマーと酢酸ビニルの共重合体をけん化する方法が知られている(特開2003−105028参照)。カルボニル基変性量は、架橋性の効果確保、及び製造上の難度の観点から、0.1モル%以上30モル%以下が好ましく、より好ましくは、0.2モル%以上15モル%以下、さらに好ましくは0.3モル%以上10モル%以下である。
本発明で用いる該ビニルアルコール系重合体(A)において、カルボニル基を有するモノマーとしては、カルボニル基を有すれば特に限定されず、どのようなモノマーを用いても良く、例えば、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アクロレイン、N−ビニルホルムアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルアクリレート、アセトアセトキシブチルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、及びアセトアセトキシブチルメタクリレート等が挙げられるが、特にダイアセトンアクリルアミドを使用することが好ましい。
(エポキシ基変性ビニルアルコール系重合体)
本発明で用いるエポキシ基変性されたビニルアルコール系重合体(A)について説明する。エポキシ基変性されることで、アミンとの反応性が生まれ、その他アミンを含有した各成分(亜鉛錯体、アミン系化合物)とでビニルアルコール系重合体が架橋性を有することにより、一定の圧力差にも耐えることが可能な分離膜を作製できる。エポキシ基の変性量は、架橋性の効果確保、及び製造上の難度の観点から、0.05モル%以上20モル%以下が好ましい。
本発明で用いるエポキシ基変性ビニルアルコール系重合体は、エポキシ基変性されていれば特に限定されることはないが、好ましくは下記式(4)で表される構成単位を含む側鎖エポキシ基含有ビニルアルコール系重合体である。
Figure 2014157012
(式中、Rは水素原子またはカルボニル基、Rは水素原子、メチル基、カルボキシル基又はカルボキシメチル基であり、Xは、炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり、Xはエポキシ基を含んでいてもよい。)
上記式(4)で表される構成単位を含むエポキシ基変性ビニルアルコール系重合体の製造方法は、例えば、下記工程1と工程2の2工程から製造することができる。
工程1.
下記式(5)で表される構成単位で一部変性されたビニルアルコール系重合体を得る工程。
Figure 2014157012
(式中、Rは水素原子またはカルボニル基、Rは水素原子、メチル基、カルボキシル基又はカルボキシメチル基であり、Xは、炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり、Xはエポキシ基を含んでいてもよい。)
工程2.
前記工程1で得られたビニルアルコール系重合体を、非プロトン性極性溶剤(a)に溶解させた後で、アルカリ金属水酸化物またはその水溶液(b)およびエピハロヒドリン類(c)を添加し、式(5)で表される構成単位と、エピハロヒドリン類とを反応させて、前記側鎖エポキシ基含有ビニルアルコール系重合体を得る工程。
また、本発明で用いるエポキシ基変性ビニルアルコール系重合体は、下記工程(1’)と工程(2’)とから製造することもできる。
工程1’
ビニルエステルとエポキシ基含有不飽和化合物とをラジカル重合開始剤の存在下で共重させる工程。エポキシ基含有化合物としては、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグルシジルエーテル、1−(3−ブテニルオキシ)−2,3−エポキシプロパン、1−アリルオキシ−3,4−エポキシブタン、1−アリルオキシ−4,5−エポキシ−5−メチルペンタン、メタアリル−メチルグリシギルエーテル等が挙げられる。
工程2’
上記の共重合体を、アルコール中アルカリ触媒により鹸化させることにより、側鎖エポキシ基含有ビニルアルコール系重合体を得る工程。
さらに、本発明で用いるエポキシ変性ビニルアルコール系重合体は、下記工程(1’’)と工程(2’’)とからでも製造することができる。
工程1’’
ビニルエステルモノマーとエポキシ基を含有したビニルモノマーとの共重合体に、アミノ基を含有するチオールもしくはチオエステルを反応させた後、加水分解することで、アミノ基を含有したビニルアルコール系重合体を得る工程。ここで、含有させるアミノ基は、芳香族アミノ基であることが好ましい。
工程2’’
上記のアミノ基を含有したビニルアルコール系重合体と多価エポキシ化合物を反応させることで、エポキシ基変性ビニルアルコール系重合体を得る工程。
(ビニルアルコール系重合体のけん化度)
本発明で用いるビニルアルコール系重合体は、ビニルアルコールとなっている部分を100モル%として、けん化度が50.0〜99.9モル%であることが好ましい。けん化度が50.0モル%未満の場合には、ガス分離膜の耐水性及び耐圧性が低下するおそれがあり、99.9モル%を超える場合には、製膜時の作業性が低下したり、ガス分離膜を作製する際の溶液の粘度安定性が低下したりするおそれがある。ビニルアルコール系重合体のけん化度は70.0〜99.5モル%がより好ましい。このように、本発明で用いられるビニルアルコール系重合体は、ビニルアルコール単位の他にけん化されていないビニルエステル単位を含有できる。
(ビニルアルコール系重合体を構成するその他の単量体)
ビニルアルコール系重合体は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記してきたビニルアルコール単位、ビニルエステル単位、およびカルボキシル基、アセトアセチル基、シリル基、カルボニル基、エポキシ基などの変性基を含有する単位以外の単量体単位を含有していてもよい。このような単量体単位となる単量体としては、エチレン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル等のメタクリル酸エステル;アクリルアミド;N−エチルアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド;N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物;酢酸イソプロペニル等の単量体由来の単位が挙げられる。これらの単量体単位の含有率としては10mol%以下が好ましく、5mol%以下がより好ましい。
(アミンが配位されてなる亜鉛錯体)
本発明で用いられるアミンが配位されてなる亜鉛錯体(B)について説明する。該材料は、二酸化炭素の膜透過速度のさらなる向上に寄与する。
該亜鉛錯体(B)は、中心金属が亜鉛であり、配位子がアミンであれば、特に限定されず、前記アミンとしては、2級アミン及び/又は3級アミンが好ましい。前記亜鉛錯体の具体例としては、特に限定されないが、下記式(6)〜(9)に示す構造式のもの、あるいは天然物由来の炭酸脱水酵素などが好適に使用される。これらは、単独で又は2種以上を併用して使用することができる。
Figure 2014157012
(Zn[12]aneN4(ZC))
Figure 2014157012
(Zn[14]aneN4((ZCm))
Figure 2014157012
(Zn−トリス(ベンズイミダジルメチル)アミン(Zn-Tris(2-benzimidazylmethyl)amine;ZNTB))
Figure 2014157012
(Zn−ニトリロトリス(2−ベンズイミダゾリルメチル−6−スルホン酸)(Zn-Nitrilotris(2-benzimidazolylmethyl-6-sulfonic acid; ZNTBS))
亜鉛錯体(B)の含有量については、本発明の効果発現、及び製膜性の維持という両方の観点から、1質量%以上40質量%以下が好ましく、3質量%以上35質量%以下がより好ましく、5質量%以上30質量%以下がさらに好ましい。亜鉛の含有量が少なすぎると、所望の効果が得られず、十分に二酸化炭素の膜透過速度が向上しない恐れがある。一方、亜鉛の含有量が多すぎると、亜鉛錯体(B)の一部が分離膜中で包含しきれず、製膜性を損なう恐れがある。
(アミン系化合物C)
本発明のガス分離膜は、上述した二種類の材料に加えて、該分離膜の二酸化炭素との親和性をより向上させる目的で、アミン系化合物(C)を配合してもよい。アミン系化合物(C)は、架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)とアミンを配位してなる亜鉛錯体(B)との間に高い相溶性を有することが好ましく、製膜性に問題がなければ、特に限定されることなく種々のアミン系化合物を適用することができる。例えば、ポリアミドアミンデンドリマー(C1)、もしくはポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミンの構造単位を有する種々のアミン系重合体(C2)が好適なものとして挙げられるが、中でも上記の式(1)および/または式(2)で示される基を1〜9meq/g含有したポリアミドアミンデンドリマー(C1)が好ましく、これらの中でも式(1)で示される基を有するポリアミドアミンデンドリマー(C1)が好ましい。さらに、ポリアミドアミンデンドリマー(C1)と上記のアミン系重合体(C2)とを組み合わせて用いることが、製膜性が良好で、かつ、高い二酸化炭素選択性を有するガス分離膜が得られることからより一層好ましい。
アミン系化合物(C)の含有量については、本発明の効果発現、及び製膜性の維持という両方の観点から、5質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上80質量%以下がより好ましく、35質量%以上70質量%以下がさらに好ましい。アミン系化合物(C)の含有量が少なすぎると、アミン系化合物のもたらす効果が低くなる恐れがある。一方で、アミン系化合物の含有量が多すぎると、含有させたポリアミドアミンデンドリマー(C1)の一部が分離膜よりブリードアウトするなど、製膜性を損なう恐れがある。
式(1)または式(2)中、AおよびAで示される炭素数1〜3の二価有機残基としては、たとえば直鎖状または分枝状の炭素数1〜3のアルキレン基が挙げられる。このようなアルキレン基の具体例としては、−CH−、−CH−CH−、−CH−CH−CH−、−CH−CH(CH)−などが挙げられ、これらのうち特に−CH−が好ましい。また、式(1)または式(2)中、水蒸気が含まれる混合ガスとの親和性が増すことから、n=1であることが好ましい。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマー(C1)は、上記式(1)で示される基および/または上記式(2)で示される基を1〜9meq/g含有する。なお「eq/g」はポリアミドアミンデンドリマー(C1)内の官能基の含有率、すなわちポリアミドアミンデンドリマー(C1)1g中の官能基の当量数(モル数と称される場合もある)を表し、1meq/gは分子1g中に1ミリ当量の官能基を有することを意味する。これにより、さらに高い二酸化炭素選択性を有するガス分離膜を得ることができる。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマー(C1)は、エチレンジアミンによるアミド化反応で分岐構造を形成し、その分岐数を増やしていくことで、分子内の1級アミノ基の個数を増すことができる。本発明においては、分岐数に制限されることなく、どの世代のポリアミドアミンデンドリマーでも好適に用いることができるが、1級アミノ基の含有率が高く、分子ゲート機構の発現に有利と見込める下記式(10)〜(15)の中から選択される第0世代ポリアミドアミンデンドリマーが特に好適に用いられる。
Figure 2014157012
Figure 2014157012
Figure 2014157012
Figure 2014157012
Figure 2014157012
Figure 2014157012
また、本発明で用いるアミン系化合物(C)は、ポリアミドアミンデンドリマー(C1)に加えて、別のアミン系重合体(C2)を含んでいてもよい。アミン系重合体(C2)としては、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン等が挙げられ、それら重合体は一部変性されていても構わない。中でも水蒸気雰囲気下における膜構造の安定性の観点から、ポリアリルアミンが好適である。
両アミン系化合物の含有量については、ポリアミドアミンデンドリマー(C1)、及びアミン系重合体(C2)の合計を100質量%とした場合、(C1)/(C2)=40/60〜95/5質量%の範囲内とすることが、製膜性の維持および二酸化炭素の膜透過速度向上の観点から好ましい。
(塩E)
さらに、本発明で用いるガス分離膜には、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)と共に塩(E)を共存させてもよい。前記塩としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が好適に挙げられる。具体的には、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化ルビジウム等)、アルカリ土類金属水酸化物(例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム等)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)、アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等)、アルカリ金属炭酸水素塩(例えば、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等)、アルカリ土類金属炭酸水素塩(例えば、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム等)、アルカリ金属アルコキシド(例えば、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド等)アルカリ金属リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなど)、アルカリ金属カルボン酸塩(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウムなど)、アルカリ金属硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸セシウムなど)、アルカリ金属ハロゲン化物塩(塩化セシウム、ヨウ化セシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウムなど)、アルカリ金属硝酸塩(硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸セシウムなど)等が挙げられ、好ましくは、アルカリ金属炭酸塩やアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、その他の塩の種類として、アミノ酸塩を添加することも好適であり、特に構造中のアミノ基が一部塩酸塩化したアミノ酸塩を添加することが好適である。具体的には、ジアミノプロピオン酸塩酸塩、アルギニン塩酸塩、リジン塩酸塩などが挙げられるが、中でもジアミノプロピオン酸塩酸塩を使用することが好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
上記の該亜鉛錯体(B)と塩(E)の該ビニルアルコール系重合体(A)に対する含有方法は特に限定されず、該ビニルアルコール系重合体(A)中に内包させて一層のみの構造としてもよいし、該ビニルアルコール系重合体(A)の片面あるいは両面に積層、もしくは塗布することで、多層構造化してもよい。いずれの方法で作製しても、該亜鉛錯体(B)が効力を発揮し、二酸化炭素の膜透過速度を向上させることができる。
(ガス分離膜)
上記の架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)とアミンが配位してなる亜鉛錯体(B)は、水、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,Nジメチルアセトアミド(DMAc)などの有機溶媒、およびこれらの混合物、なかでも好ましくは水に溶解混合されて膜形成原液が調整され、この原液がダイからフィルム状に吐出され、またはノズルから中空糸状に形成され、乾燥されたガス分離膜が形成される。ガス分離膜の膜厚は、0.01〜100μmであることが好ましく、0.1〜20μmであることがより好ましく、更に好ましくは0.1〜10μmである。
本発明において、ガス分離膜は単一層から形成され、ビニルアルコール系重合体(A)と亜鉛錯体(B)とは単一層中に含有されていてもよく、また、ガス分離膜は積層された複数の層から形成され、ビニルアルコール系重合体(A)と亜鉛錯体(B)とは、別々に積層されていてもよい。
(支持膜)
本発明のガス分離膜は、上記の原液が支持膜上に吐出され乾燥されてガス分離膜を形成することにより、支持膜と複合膜の態をなし、該複合膜の形態が、実用に供することが可能なものとして好適に使用される。支持膜を構成する高分子としては特に限定されず、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチルなどが挙げられる。これらの高分子から形成された多孔質性の膜が支持膜として用いることができる。膜形状としては、フィルム、中空糸など各種の形状であってよい。孔の大きさ、膜厚などは、気体透過量と膜の機械的強度を考慮して適宜選択することができる。
本発明において、上記のようにビニルアルコール系重合体(A)層は支持膜上に形成されるが、亜鉛錯体層(B)は支持膜上のビニルアルコール系重合体(A)層上および/またはビニルアルコール系重合体(A)層が形成されていない支持体膜上に塗布等などにより形成されていてもよい。
こうして得られた本発明のガス分離膜は、特定のガス種、特に二酸化炭素を選択的に分離する性能が優れており、火力発電所、製鉄所、セメント工場等で好適に使用することができる。
(ガス分離方法)
該分離膜は、より二酸化炭素の膜透過速度を向上させる観点から、高温で運転することが好ましい。高温で運転するほど、膜にはより強い耐熱性、耐圧性が要求されるが、該膜は特定の官能基由来の強い架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)を用いているため、高温下でも圧力差の有した条件にて分離性能を発現することが可能である。該膜の使用温度範囲としては、耐熱性を有すれば特に限定されないが、40℃以上100℃以下が好ましく、55℃以上85℃以下での使用が、さらに好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
[透過速度および二酸化炭素選択性の測定]
二酸化炭素の透過速度Q(CO)(m/m・s・Pa)およびヘリウムの透過速度Q(He)(m/m・s・Pa)を以下のようにして測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。
組成をCO/He=80/20(ml/min)、相対湿度を90RH%に設定したガスを実施例および比較例で得られたガス分離膜に供給し、透過側にスウィープガスとしてアルゴンを10ml/min供給した等圧法及び供給側の全圧を0.7MPaまで上昇させた差圧法によって、該分離膜の透過速度を測定した。
Q(CO)=(CO透過流量)/(膜面積)・(CO供給分圧−CO透過分圧)
Q(He)=(He透過流量)/(膜面積)・(He供給分圧−He透過分圧)
α=Q(CO)/Q(He)
(カルボキシル基またはアセトアセチル基変性ビニルアルコール系重合体)
<実施例1>
架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)として、1モル%カルボキシル基変性、けん化度98.6モル%、重合度1800のPVA5wt%水溶液とポリアミドエピクロロヒドリン樹脂25wt%水溶液(星光PMC社製、品番WS4020)を用い、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)としてZn[12]aneN4(以下、ZC)、塩(E)としてジアミノプロピオン酸塩酸塩からなる混合液を、塗布した。塗布量としては、ZCが20質量%相当、ジアミノプロピオン酸塩酸塩が19質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表1に示す。
<実施例2>
架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)として、1モル%カルボキシル基変性、けん化度98.6モル%、重合度1800のPVA5wt%水溶液とポリアミドエピクロロヒドリン樹脂25wt%水溶液(星光PMC社製、品番WS4020)、アミン系化合物(C1)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、およびアミン系重合体(C2)としてポリアリルアミン(1級アミノ基の含有率17.5meq/g)の15質量%水溶液(日東紡株式会社、商品名「PAA−15C」)をそれぞれ用いて、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)として、ZCを塗布した。塗布量としては、ZCが18質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表1に示す。
<実施例3>
架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)として、5モル%アセトアセチル基変性、けん化度98.6モル%、重合度1500のPVA5wt%水溶液を用い、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)として、Zn[12]aneN4(以下、ZC)を塗布した。塗布量としては、ZCが21質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表1に示す。
<実施例4>
架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)として、5モル%アセトアセチル基変性、けん化度98.6モル%、重合度1500のPVA5wt%水溶液とグリオキザール40wt%水溶液(昭和化学社製)、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)をそれぞれ用いて、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、天然物由来の炭酸脱水酵素(以下、CA)及び炭酸セシウムを塗布した。塗布量としては、CAが14質量%相当、炭酸セシウムが25質量%となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表1に示す。
<実施例5>
架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)として、カルボキシル基1モル%変性、けん化度98.6モル%、重合度1800のPVA5wt%水溶液、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)として、CA、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)をそれぞれ用いて、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。ここでは、該亜鉛錯体(B)は分離膜中に内包させることで作製した。得られた膜分離性能を表1に示す。
<比較例1>
ビニルアルコール系重合体として、けん化度88.0モル%、重合度1700、水酸基以外の官能基が存在しないPVA5wt%水溶液、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、およびアミン系重合体(C2)としてポリアリルアミン(1級アミノ基の含有率17.5meq/g)の15質量%水溶液(日東紡株式会社、商品名「PAA−15C」)をそれぞれ用いて、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み5μmのガス分離膜を得たが、架橋性官能基を有しないビニルアルコール系重合体を用いたため、該膜は架橋形成が不十分である。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。該分離膜で膜分離性能を測定したところ、全圧0.1MPaでは表1に示す膜分離性能が得られたが、全圧0.7MPaにおいては該分離膜の架橋性が弱いためか、測定中に欠陥が生じ、測定するに至らなかった。
<比較例2>
架橋性を有するビニルアルコール系重合体(A)として、5モル%アセトアセチル基変性、けん化度98.6モル%、重合度1500のPVA5wt%水溶液とグリオキザール40wt%水溶液(昭和化学社製)を用いて、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表1に示すが、該分離膜は該亜鉛錯体(B)がない影響か、CO膜透過速度が小さかった。
Figure 2014157012

(注1)PAEPI:ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂
PAAm:ポリアリルアミン
DDM:ポリアミドアミンデンドリマー
(注2)ガス温度:40℃
(カルボニル基変性ビニルアルコール系重合体)
<実施例6>
カルボニル基で変性されたビニルアルコール系重合体(A)として、ダイアセトンアクリルアミド変性(変性量10モル%)、重合度1700、けん化度99.0モル%のPVA5質量%水溶液と、アミンを配位してなる亜鉛錯体(B)として、式(6)に示すZn[12]aneN4(以下、ZC)を表2に示す配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表2に示す。
<実施例7>
カルボニル基で変性されたビニルアルコール系重合体(A)として、ダイアセトンアクリルアミド変性(変性量5モル%)、重合度1700、けん化度99.0モル%のPVA5質量%水溶液と、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、およびアミン系重合体(C2)としてポリアリルアミン(1級アミノ基の含有率17.5meq/g)の15質量%水溶液(日東紡株式会社、商品名「PAA−15C」)、(A)の架橋剤であるヒドラジド系化合物(D)として、アジピン酸ジヒドラジドをそれぞれ用いて、表2に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)としてZC、塩(E)としてジアミノプロピオン酸塩酸塩からなる混合液を塗布した。塗布量としては、ZCが15質量%相当、ジアミノプロピオン酸塩酸塩が13質量%相当となるように塗布した。得られた膜分離性能を表2に示す。
<実施例8>
カルボニル基で変性されたビニルアルコール系重合体(A)として、ダイアセトンアクリルアミド変性(変性量10モル%)、重合度1700、けん化度99.0モル%のPVA5質量%水溶液と、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、およびアミン系重合体(C2)としてポリアリルアミン(1級アミノ基の含有率17.5meq/g)の15質量%水溶液(日東紡株式会社、商品名「PAA−15C」)、(A)の架橋剤であるヒドラジド系化合物(D)として、アジピン酸ジヒドラジドをそれぞれ用いて、表2に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)としてZC、塩(E)としてジアミノプロピオン酸塩酸塩からなる混合液を塗布した。塗布量としては、ZCが23質量%相当、ジアミノプロピオン酸塩酸塩が20質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表2に示す。
<実施例9>
カルボニル基で変性されたビニルアルコール系重合体(A)として、ダイアセトンアクリルアミド変性(変性量2モル%)、重合度1700、けん化度99.0モル%のPVA5質量%水溶液と、アミンを配位してなる亜鉛錯体(B)として、天然物由来の炭酸脱水酵素、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、該亜鉛錯体(B)と共存させる塩(E)として、炭酸セシウムをそれぞれ用いて、表2に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表2に示す。
<実施例10>
カルボニル基で変性されたビニルアルコール系重合体(A)として、ダイアセトンアクリルアミド変性(変性量10モル%)、重合度1700、けん化度99.0モル%のPVA5質量%水溶液と、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、およびアミン系重合体(C2)としてポリアリルアミン(1級アミノ基の含有率17.5meq/g)の15質量%水溶液(日東紡株式会社、商品名「PAA−15C」)、(A)の架橋剤であるヒドラジド系化合物(D)として、アジピン酸ジヒドラジドをそれぞれ用いて、表2に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)としてZC、塩(E)としてジアミノプロピオン酸塩酸塩からなる混合液を塗布した。塗布量としては、ZCが14質量%相当、ジアミノプロピオン酸塩酸塩が12質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表2に示す。
<比較例3>
カルボニル基で変性されたビニルアルコール系重合体(A)として、ダイアセトンアクリルアミド変性(変性量2モル%)、重合度1700、けん化度99.0モル%のPVA5質量%水溶液と、(A)の架橋剤であるヒドラジド系化合物(D)として、アジピン酸ジヒドラジドをそれぞれ用いて、表2に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表2に示すが、該膜は亜鉛錯体が配合されていない影響により、十分な二酸化炭素の膜透過速度が得られない結果となった。
<比較例4>
カルボニル基で変性されたビニルアルコール系重合体(A)として、ダイアセトンアクリルアミド変性(変性量10モル%)、重合度1700、けん化度99.0モル%のPVA5質量%水溶液と、(A)の架橋剤であるヒドラジド系化合物(D)として、アジピン酸ジヒドラジドをそれぞれ用いて、表2に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表2に示すが、該膜は亜鉛錯体が配合されていない影響により、十分な二酸化炭素の膜透過速度が得られない結果となった。
Figure 2014157012


略記: PAAm (ポリアリルアミン)
DDM (ポリアミドアミンデンドリマー)
CA (炭酸脱水酵素)
DAPA (ジアミノプロピオン酸塩酸塩)
(注)ガスの全圧:0.7MPa
(エポキシ基変性ビニルアルコール系重合体)
[エポキシ変性ビニルアルコール系重合体の合成]
撹拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、開始剤の添加口を備えた3Lの反応器に、酢酸ビニル640質量部、メタノール907質量部、コモノマーとしてメタリルアセテート(MAAc)25.3質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)3.0質量部を添加し重合を開始した。60℃で240分重合した後冷却して重合を停止した。重合停止時の重合率は50%であった。続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、メタリルアセテート−ビニルエステル系共重合体(MAAc変性PVAc)のメタノール溶液(濃度30質量%)を得た。次に、このメタノール溶液678質量部にメタノール2.0質量部を加え、さらに、21.8質量部のアルカリ溶液(水酸化ナトリウムの12.8質量%メタノール溶液)を添加して、40℃でけん化を行った。生成したゲルを粉砕機にて粉砕し、さらに40℃で放置してけん化を進行させた後(総計1時間反応)、酢酸メチル200質量部を加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得、これにメタノール200質量部を加えて室温で1時間放置洗浄した。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を真空乾燥機にて、40℃で24時間乾燥させMAAc変性PVAを得た。さらに、撹拌機、還流冷却器、温度計を装備した100mLのフラスコに上記のMAAc変性PVAを1 6質量部加え、ジメチルスルホキシド30質量部、48.5%水酸化ナトリウム水溶液0.05質量部を添加した後で、反応器の昇温を開始し、内温が35℃になったところで、エピクロロヒドリン2質量部を滴下により添加した。1時間撹拌を行った後で、メタノール中に反応液を滴下し再沈殿させることで、エポキシ変性PVAを得た。得られたPVAは、エポキシ基の変性量は3.0モル%、けん化度はビニルアルコールとなっている部分を100モル%として、98.5モル%、粘度平均重合度が500であった。
<実施例11>
上記のエポキシ変性PVA5質量%水溶液と、アミンを配位してなる亜鉛錯体(B)として、天然物由来の炭酸脱水酵素を表3に示す配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表3に示す。
<実施例12>
上記のエポキシ変性PVA5質量%水溶液と、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)をそれぞれ用いて、表3に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)としてZn[12]aneN4(以下、ZC)、塩(E)としてジアミノプロピオン酸塩酸塩からなる混合液を塗布した。塗布量としては、ZCが18質量%相当、ジアミノプロピオン酸塩酸塩が16質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表3に示す。
<実施例13>
上記のエポキシ変性PVA5質量%水溶液と、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)をそれぞれ用いて、表3に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)としてZC、塩(E)としてジアミノプロピオン酸塩酸塩からなる混合液を塗布した。塗布量としては、ZCが20質量%相当、ジアミノプロピオン酸塩酸塩が18質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表3に示す。
<実施例14>
上記のエポキシ変性PVA5質量%水溶液と、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、およびアミン系重合体(C2)としてポリアリルアミン(1級アミノ基の含有率17.5meq/g)の15質量%水溶液(日東紡株式会社、商品名「PAA−15C」)をそれぞれ用いて、表3に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)としてZC、塩(E)としてジアミノプロピオン酸塩酸塩からなる混合液を塗布した。塗布量としては、ZCが11質量%相当、ジアミノプロピオン酸塩酸塩が11質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表3に示す。
<実施例15>
上記のエポキシ変性PVA5質量%水溶液と、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)として、天然物由来の炭酸脱水酵素、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、さらに塩(E)として、炭酸カリウム(和光純薬社製)をそれぞれ用いて、表3に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表3に示す。
<比較例5>
ビニルアルコール系重合体として、エポキシ基は有さず、けん化度98.6モル%、重合度1700のPVA5質量%水溶液と、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、およびアミン系重合体(C2)としてポリアリルアミン(1級アミノ基の含有率17.5meq/g)の15質量%水溶液(日東紡株式会社、商品名「PAA−15C」)をそれぞれ用いて、表3に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。その複合膜の両面に、アミンが配位してなる亜鉛錯体(B)としてZC、塩(E)としてジアミノプロピオン酸塩酸塩からなる混合液を塗布した。塗布量としては、ZCが16質量%相当、ジアミノプロピオン酸塩酸塩が16質量%相当となるよう塗布した。得られた膜分離性能を表3に示すが、該膜は架橋形成が不十分な影響か、圧力を有したガスに対して耐圧性が持たず、α<1と分離性能自体が発現しなかった。
<比較例6>
上記のエポキシ変性PVA5質量%水溶液を用いて、表3に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表3に示すが、該膜は亜鉛錯体が配合されていないため、十分な二酸化炭素の膜透過速度を得ることができなかった。
<比較例7>
上記のエポキシ変性PVA5質量%水溶液と、アミン系化合物(C)として、式(10)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(C1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20質量%メタノール溶液(アルドリッチ社製)をそれぞれ用いて、表3に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥することで架橋が形成され、厚み5μmのガス分離膜を得た。該分離膜を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上に形成した複合膜を作製した。得られた膜分離性能を表3に示すが、該膜は亜鉛錯体が配合されていないため、十分な二酸化炭素の膜透過速度を得ることができなかった。
Figure 2014157012

略記: PAAm (ポリアリルアミン)
DDM (ポリアミドアミンデンドリマー)
CA (炭酸脱水酵素)
DAPA (ジアミノプロピオン酸塩酸塩)
(注)ガスの全圧:0.7MPa
本発明に係るガス分離膜は、混合ガス、特に水蒸気の含まれる混合ガスから、特定のガス種、特に二酸化炭素を選択的に分離する性能が優れており、石炭ガス化火力発電より産生される水性シフトガスからの二酸化炭素の分離などにおいて有用であるので、産業上の利用可能性がある。
以上のとおり、好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本件明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。

Claims (13)

  1. ビニルアルコール系重合体(A)とアミンが配位されてなる亜鉛錯体(B)とを含み、
    前記ビニルアルコール系重合体(A)に架橋が形成されていることを特徴とするガス分離膜。
  2. 前記ビニルアルコール系重合体(A)は、架橋性を有する官能基により変性されたビニルアルコール系重合体であり、前記架橋性を有する官能基に基づく架橋が形成されている請求項1記載のガス分離膜。
  3. 前記架橋性を有する官能基が、カルボキシル基、アセトアセチル基、シリル基、カルボニル基、エポキシ基である請求項2記載のガス分離膜。
  4. 前記亜鉛錯体(B)が、2級アミン及び/又は3級アミンが配位してなる亜鉛錯体であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のガス分離膜。
  5. さらに、アミン系化合物(C)が含有されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  6. 前記アミン系化合物(C)が、式(1)
    Figure 2014157012
    [式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
    で示される基及び/又は式(2)
    Figure 2014157012
    [式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
    で示される基を1〜9meq/g含有したポリアミドアミンデンドリマー(C1)を含む請求項5記載のガス分離膜。
  7. 前記アミン系化合物(C)として、前記ポリアミドアミンデンドリマー(C1)と1級アミノ基を10〜35meq/g含有したアミン系重合体(C2)を含むことを特徴とする請求項6記載のガス分離膜。
  8. 前記亜鉛錯体(B)に塩(E)を共存させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  9. 前記塩(E)が、アルカリ金属塩、もしくはアルカリ土類金属塩、及び/またはアミノ酸塩であることを特徴とする請求項8記載のガス分離膜。
  10. 前記ガス分離膜は、単一層から形成され、前記ビニルアルコール系重合体(A)と前記亜鉛錯体(B)とは、前記単一層中に含有されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  11. 前記ガス分離膜は、積層された複数の層から形成され、前記ビニルアルコール系重合体(A)と前記亜鉛錯体(B)とは、別々に積層されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  12. 前記ビニルアルコール系重合体(A)層は支持膜上に形成され、前記亜鉛錯体層(B)は前記支持膜上の前記ビニルアルコール系重合体(A)層上および/または前記ビニルアルコール系重合体(A)層が形成されていない前記支持体膜上に形成されていることを特徴とする請求項11記載のガス分離膜。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス分離膜を用いて、40℃よりも高い温度の環境下で、水蒸気を含む混合ガスから炭酸ガスを分離することを特徴とするガス分離方法。
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