JP5563503B2 - ガス分離複合膜 - Google Patents

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本発明は、混合ガスから特定のガス種を選択的に分離することのできるガス分離複合膜に関する。
石炭ガス化火力発電用途の分離膜の検討が進んでいる。かかる用途においては、水蒸気が含まれる混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離することが求められる。
二酸化炭素を含む混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離する上では、その選択性(二酸化炭素選択性)を高め、高濃度の二酸化炭素を回収することが課題となる。二酸化炭素選択性に優れた分離膜を得るため、二酸化炭素に対する親和性が高い素材を用いることが提案されており、例えば室温では液状物質であるポリアミドアミンデンドリマーを、微多孔質の支持体に含浸させた分離膜が提案されている(非特許文献1および2)。この分離膜において、窒素の透過速度に対する二酸化炭素の透過速度として示した二酸化炭素選択性は、分離膜に混合ガスを加圧しない条件下では1000以上の優れた数値を示すものの二酸化炭素の膜透過速度が小さく、一方で、分離膜に混合ガスを加圧して供給する条件下ではポリアミドアミンデンドリマーが支持体から経時的に流出し、二酸化炭素選択性を維持できなくなる。
この問題を解決する方法として、架橋剤で架橋された親水性高分子材料をマトリックスとしてその中に特定のアミン化合物を包含させた層を多孔質性支持膜の表面に形成させたガス分離複合膜が提案されている(特許文献1)。このガス分離複合膜は、高い二酸化炭素選択性を持つだけでなく、一定の圧力差にも耐えることが可能な分離膜と言える。
しかしながら分離対象となる混合ガスに水蒸気が含まれている場合、混合ガスと膜表面との間に親和性が発現するための親水性と、水蒸気雰囲気下において分離膜の構造変化が起きないための耐水性という相反した性質がさらに要求される。前記の複合膜では、水蒸気雰囲気下において混合ガスが供給されると、包含されていたアミン化合物が経時的に複合膜より流出して、二酸化炭素選択性を維持することができないため、実用に供することが困難であった。しかして、親水性と耐水性を兼ね備え、水蒸気が含まれる混合ガスから二酸化炭素を効率よく分離できる分離膜の開発が切望されている。
特開2008−68238号公報
J.Am.Chem.Soc.122(2000)7594〜7595 Ind.Eng.Chem.Res.40(2001)2502〜2511
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、水蒸気が含まれる混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離できるガス分離複合膜を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、1級アミノ基を有する重合体、およびカルボキシル基で特定量変性されたビニルアルコール系重合体を一定量含むガス分離複合膜であって、前記1級アミノ基を有する重合体が、一定量のポリアミドアミンデンドリマーおよび一定量のアミン系重合体を含むことによって、二酸化炭素に対する高い選択性を有し、実用に供することが可能なガス分離複合膜が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち上記課題は、1級アミノ基を有する重合体(A)(以下、単に「重合体(A)」と称する)15〜85質量%と、カルボキシル基を0.5〜5mol%含有するビニルアルコール系重合体(B)15〜85質量%とを含むガス分離複合膜であって、重合体(A)がポリアミドアミンデンドリマー(A1)とアミン系重合体(A2)を含み、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)が式(1)
Figure 0005563503
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基および/または式(2)
Figure 0005563503
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基を1〜9meq/g含有し、アミン系重合体(A2)が1級アミノ基を10〜35meq/g含有し、かつ重合体(A)中のポリアミドアミンデンドリマー(A1)の含有率が40〜95質量%であるとともに、アミン系重合体(A2)の含有率が5〜60質量%であることを特徴とするガス分離複合膜を提供することによって解決される。
このとき、アミン系重合体(A2)が、ポリアリルアミンであることが好適であり、架橋剤(C)をさらに含み、ビニルアルコール系重合体(B)と架橋剤(C)との質量比(B/C)が20/80〜99/1であることが好適である。架橋剤(C)が、アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)および多官能性架橋剤(C2)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好適であり、多官能性架橋剤(C2)がチタン系架橋剤であることが好適である。
本発明により、特定のガス種を選択的に分離する性能に優れるガス分離複合膜を提供できる。
本発明のガス分離複合膜は、重合体(A)15〜85質量%と、カルボキシル基を0.5〜5mol%含有するビニルアルコール系重合体(B)15〜85質量%とを含むガス分離複合膜であって、前記重合体(A)がポリアミドアミンデンドリマー(A1)とアミン系重合体(A2)を含み、かつ前記重合体(A)が含むポリアミドアミンデンドリマー(A1)の含有率が40〜95質量%であるとともに、アミン系重合体(A2)の含有率が5〜60質量%であることを特徴とする。
このように本発明のガス分離複合膜は、一定量のポリアミドアミンデンドリマー(A1)と一定量のアミン系重合体(A2)とを含む重合体(A)、およびカルボキシル基を0.5〜5mol%含有するビニルアルコール系重合体(B)の含有率が適切な範囲にあることで、特定のガス種の分離性能を著しく向上させることができる。後述する実施例からも分かるように、本発明のガス分離複合膜は、二酸化炭素とヘリウムを含む混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離する性能(二酸化炭素選択性=二酸化炭素の透過速度/ヘリウムの透過速度)が著しく優れていることが分かった。
このことについて本発明者らは、以下のような分子ゲート機構を推察している。すなわち、本発明のガス分離複合膜が一定量のポリアミドアミンデンドリマー(A1)と一定量のアミン系重合体(A2)とを含む重合体(A)を有することで、本発明のガス分離複合膜に圧力をかけて混合ガスを供給した際に、該ガス分離複合膜中において、1級アミノ基と二酸化炭素とが擬似的な架橋(カルバメート)を形成する。該ガス分離複合膜中に存在する二酸化炭素が他のガス種の通過を阻害することで、二酸化炭素を選択的に分離することができると推察する。
本発明で用いられる重合体(A)は、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)とアミン系重合体(A2)とを含む。ここで、本発明のガス分離複合膜が含む重合体(A)の含有率は15〜85質量%である。このように、本発明のガス分離複合膜が重合体(A)を一定量含有することで、製膜性が良好であるとともに、高い二酸化炭素選択性を有することとなる。重合体(A)の含有率が15質量%未満の場合、高い二酸化炭素選択性を有したガス分離複合膜が得られないおそれがあり、25質量%以上であることが好ましく、35質量%以上であることがより好ましく、45質量%以上であることがさらに好ましい。一方、重合体(A)の含有率が85質量%を超える場合、得られるガス分離複合膜の製膜性が悪くなるおそれがあり、75質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。
また、本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマー(A1)は、式(1)で示される表面基および/または式(2)で示される表面基を有する。具体的には、式(1)
Figure 0005563503
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基および/または式(2)
Figure 0005563503
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基を1〜9meq/g含有する。これらの中でも、式(1)で示される基を有するポリアミドアミンデンドリマー(A)が好適に用いられる。
式(1)または式(2)中、AおよびAで示される炭素数1〜3の二価有機残基としては、たとえば直鎖状または分枝状の炭素数1〜3のアルキレン基が挙げられる。このようなアルキレン基の具体例としては、−CH−、−CH−CH−、−CH−CH−CH−、−CH−CH(CH)−などが挙げられ、これらのうち特に−CH−が好ましい。また、式(1)または式(2)中、水蒸気が含まれる混合ガスとの親和性が増すことから、n=1であることが好ましい。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマー(A1)は、上記式(1)で示される基および/または上記式(2)で示される基を1〜9meq/g含有する。なお「eq/g」はポリアミドアミンデンドリマー(A1)内の官能基の含有率、すなわちポリアミドアミンデンドリマー(A1)1g中の官能基の当量数(モル数と称される場合もある)を表し、1meq/gは分子1g中に1ミリ当量の官能基を有することを意味する。これにより、高い二酸化炭素選択性を有するガス分離複合膜を得ることができる。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマー(A1)は、エチレンジアミンによるアミド化反応で分岐構造を形成し、その分岐数を増やしていくことで、分子内の1級アミンの個数を増すことができる。本発明においては、分岐数に制限されることなく、どの世代のポリアミドアミンデンドリマーでも好適に用いることができるが、1級アミンの含有率が高く、分子ゲート機構の発現に有利と見込める式(3)の第0世代ポリアミドアミンデンドリマーが特に好適に用いられる。
Figure 0005563503
本発明で用いる重合体(A)中のポリアミドアミンデンドリマー(A1)の含有率は40〜95質量%である。このように、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)の含有率が一定範囲にあることで、製膜性が良好であるとともに、高い二酸化炭素選択性を有するガス分離複合膜を得ることができる。重合体(A)中のポリアミドアミンデンドリマー(A1)の含有率が40質量%未満の場合、高い二酸化炭素選択性が得られないおそれがあり、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。一方、重合体(A)中のポリアミドアミンデンドリマー(A1)の含有率が95質量%を超える場合、ガス分離複合膜の耐水性が低下し、ポリアミドアミンデンドリマーが流出することによって二酸化炭素選択性が低下するおそれがあり、92質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましい。
本発明で用いられるアミン系重合体(A2)は、1級アミノ基を10〜35meq/g含有する。なお「eq/g」はアミン系重合体(A2)内の1級アミノ基の含有率、すなわちアミン系重合体(A2)1g中の1級アミノ基の当量数(モル数と称される場合もある)を表し、1meq/gは分子1g中に1ミリ当量の1級アミノ基を有することを意味する。本発明において、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)に加えてアミン系重合体(A2)を一定量含有させることで、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)がブリードするのを防止しつつ、本発明のガス分離複合膜中に存在する1級アミノ基の含有率を増やすことができる。本発明で用いられるアミン系重合体(A2)としては、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン等が挙げられる。中でも1級アミノ基の含有率、水蒸気雰囲気下における膜構造の安定性の観点から、ポリアリルアミンが好適である。
本発明で用いる重合体(A)中のアミン系重合体(A2)の含有率は5〜60質量%である。このように、アミン系重合体(A2)の含有率が一定範囲にあることで、製膜性が良好であるとともに、高い二酸化炭素選択性を有するガス分離複合膜を得ることができる。重合体(A)中のアミン系重合体(A2)の含有率が5質量%未満の場合、ガス分離複合膜の耐水性が低下し、ポリアミドアミンデンドリマーが流出することによって、二酸化炭素選択性が低下するおそれがあり、7質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。一方、重合体(A)中のアミン系重合体(A2)の含有率が60質量%を超える場合、得られるガス分離複合膜の製膜性が悪くなるおそれがあり、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。
次に、本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)について説明する。本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)は、カルボキシル基を0.5〜5mol%含有する。ここで、本発明のガス分離複合膜が含むビニルアルコール系重合体(B)の含有率は15〜85質量%である。このように、ビニルアルコール系重合体(B)を一定量含有することで、製膜性が良好であるとともに高い二酸化炭素選択性を有する。ビニルアルコール系重合体(B)の含有率が15質量%未満の場合、得られるガス分離複合膜の製膜性が悪くなるおそれがある。一方、ビニルアルコール系重合体(B)の含有率が85質量%を超える場合、含有するアミン系重合体(A)の絶対量が不足するために十分な二酸化炭素選択性が得られないおそれがあり、75質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることが更に好ましい。
また、後述するように、本発明のガス分離複合膜がアゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)をさらに含む場合、ビニルアルコール系重合体(B)とアゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)とが結合して架橋されることとなる。すなわち、架橋剤(C1)が有する部分構造であるアゼチジニウム基が、ビニルアルコール系重合体(B)におけるカルボキシル基と反応して架橋されると本発明者らは推察している。
本発明で用いられるカルボキシル基を含有するビニルアルコール系重合体(B)は既に開示された方法で得ることができ、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の二塩基酸モノマーおよびこれらの誘導体と酢酸ビニルの共重合体をけん化することで得ることができる(特開昭53−91995号参照)。該ビニルアルコール系重合体(B)におけるカルボキシル基の含有率が0.5mol%未満の場合、本発明のガス分離複合膜におけるガス種の分離性能が経時的に低下する傾向があるとともに、耐水性が低下するおそれがある。一方、カルボキシル基の含有率が5mol%を超える場合、ビニルアルコール系重合体(B)溶液の安定性が低下し、均質なガス分離複合膜が得られにくくなるおそれがある。カルボキシル基の含有率は0.75〜4mol%が好ましく、1〜2mol%が特に好ましい。
ビニルアルコール系重合体(B)の粘度平均重合度(以下、重合度と略記することがある)は300〜2500が好ましく、330〜2200がより好ましく、360〜2000が特に好ましい。重合度(P)はJIS−K6726に準じて測定される。すなわち、ビニルアルコール系重合体(B)を再けん化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度[η]から次式により求められる。
P=([η]×10/8.29)(1/0.62)
重合度が300未満の場合には、ガス分離複合膜のマトリックスを構成する機能が低下してガス分離複合膜の耐水性が低下するおそれがある。重合度が2500を超える場合には、ガス分離複合膜を作製する際の溶液の粘度が高くなりすぎる場合があり、作業性が低下するのみならず均質なガス分離複合膜が得られないおそれがある。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)のけん化度は95.0〜99.9mol%であることが好ましい。けん化度が95.0mol%未満の場合には、ガス分離複合膜の耐水性が低下するおそれがあり、99.9mol%を超える場合には、製膜時の作業性が低下したり、ガス分離複合膜を作製する際の溶液の粘度安定性が低下するおそれがある。ビニルアルコール系重合体(B)のけん化度は96.0〜99mol%がより好ましい。このように、本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)は、ビニルアルコール単位の他にけん化されていないビニルエステル単位を含有できる。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)におけるビニルアルコール単位の含有率は、70mol%以上であることが好ましく、80mol%以上であることがより好ましく、90mol%以上であることが更に好ましい。また、本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)は、エチレン単位を含有していてもよい。ビニルアルコール系重合体(B)におけるエチレン単位の含有率は0〜15mol%が好ましく、0〜8mol%が特に好ましい。エチレン単位の含有率が15mol%を超える場合は、ガス分離複合膜の吸水量が低下するおそれがあるだけでなく、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)との相溶性が低下して、均質なガス分離複合膜が得られないおそれがある。
ビニルアルコール系重合体(B)は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記してきたビニルアルコール単位、ビニルエステル単位、エチレン単位、およびカルボキシル基を含有する単位以外の単量体単位を含有していても良い。このような単量体単位となる単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル等のメタクリル酸エステル;アクリルアミド;N−エチルアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド;N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物;ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;酢酸イソプロペニル等の単量体由来の単位が挙げられる。これらの単量体単位の含有率としては10mol%以下が好ましく、5mol%以下がより好ましく、3mol%以下がさらに好ましい。
本発明のガス分離複合膜は架橋剤(C)をさらに含むことが好ましい。本発明で用いられる架橋剤(C)としては、アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)および/またはアゼチジニウム基を有しない多官能性の架橋剤が好適に使用される。
以下、アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)について説明する。アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)は、ビニルアルコール系重合体(B)を架橋するのみならず、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)やアミン系重合体(A2)を架橋するのにも用いられる架橋剤(C)であって、分子内にアゼチジニウム基を有する化合物であれば特に限定されない。後述する式(4)で示される部分構造を有する化合物が好適に用いられる。耐水性や耐圧性の観点から、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂が、アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)として特に好ましく用いられる。
ここで、アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)としては、下記式(4)で示される部分構造を有するものが好ましく用いられる。
Figure 0005563503
[式中、RおよびRはそれぞれ独立して置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキレン基であり、X、X、X、X、X、およびXは、それぞれ独立して水素原子、水酸基、置換基を有してもよい炭素数1〜20の有機基であり、Yはアニオンである。]
上記式(4)において、RおよびRはそれぞれ独立して置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキレン基である。炭素数1〜20のアルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、およびオクチレン基が挙げられる。
また、上記式(4)においてX、X、X、X、X、およびXは、それぞれ独立して水素原子、水酸基、置換基を有してもよい炭素数1〜20の有機基である。置換基を有してもよい炭素数1〜20の有機基としては、例えば置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキニル基、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール基、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数2〜20のアシル基等が挙げられる。上記式(4)におけるX、X、X、X、X、およびXの組合せとしては、X、X、X、およびXが水素原子、水酸基および置換基を有してもよい炭素数1〜20の有機基からなる群から選択される少なくとも1種であり、XおよびXが水素原子および水酸基からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、X、X、X、およびXが水素原子であり、XおよびXが水素原子および水酸基からなる群から選択される1種であることがより好ましく、XまたはXが水酸基であることがさらに好ましい。
また、上記式(4)において、Yはアニオンである。Yの具体例としては、I(I )、Br、Cl等のハロゲンアニオン;ClO 等のハロゲン酸アニオン;SO 2−で示される硫酸アニオン;NO で示される硝酸アニオン;p−トルエンスルホン酸アニオン、ナフタレンスルホン酸アニオン、CHSO 、CFSO 等のスルホン酸アニオン等が挙げられる。中でもハロゲンアニオンが好適に用いられる。
本発明では、上記アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)を用いることにより、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)、アミン系重合体(A2)およびビニルアルコール系重合体(B)にアゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)が結合して架橋されることとなる。すなわち、アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)が有する部分構造であるアゼチジニウム基が、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)におけるアミノ基およびアミン系重合体(A2)におけるアミノ基と反応して架橋されるとともに、ビニルアルコール系重合体(B)におけるカルボキシル基と反応して架橋されると本発明者らは推察している。アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)を用いた架橋反応は、60〜150℃で行うことが好ましい。
次に、多官能性架橋剤(C2)について説明する。本発明で用いられる多官能性架橋剤(C2)は、アゼチジニウム基を有しない多官能性の架橋剤である。すなわち、本発明で用いられるアゼチジニウム基を有しない多官能性の架橋剤は、ビニルアルコール系重合体(B)同士、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)とビニルアルコール系重合体(B)、アミン系重合体(A2)とビニルアルコール系重合体(B)とを架橋するのに用いられる架橋剤であって特に限定されるものではなく、エポキシ基、アルデヒド基、ハロゲン原子などの官能基を2個以上有する化合物、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤が挙げられる。中でも、アゼチジニウム基を有しない他官能性の架橋剤は、チタン系架橋剤、ジルコニウム系架橋剤、および官能基としてエポキシ基またはアルデヒド基を有する架橋剤からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、チタン系架橋剤であることがより好ましい。
エポキシ基を有する架橋剤としては、例えば(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテルなどのジグリシジルエーテル化合物;エポキシクロロヒドリン、ジエポキシアルカン、およびジエポキシアルケンが挙げられ、特にエチレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。また、アルデヒド基を有する架橋剤としては、例えばグルタルアルデヒド、スクシンアルデヒド、マロンジアルデヒド、テレフタルアルデヒド、イソフタルアルデヒドなどのジアルデヒド化合物が挙げられ、特にグルタルアルデヒドが好ましい。チタン系架橋剤としては、チタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンラクテートアンモニウム塩が好ましい。また、ジルコニウム系架橋剤としては、三塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、ステアリン酸ジルコニウム、オクチル酸ジルコニウム、および珪酸ジルコニウムが挙げられる。これらの中でも水溶性のものが好ましく、塩素を分子内に持たないものがさらに好ましい。具体的には硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、および炭酸ジルコニウムアンモニウムが好ましい。
本発明において、ビニルアルコール系重合体(B)と架橋剤(C)との質量比(B/C)は特に限定されないが、通常20/80〜99/1であることが好ましい。質量比(B/C)が20/80未満の場合、製膜性が低下して均質なガス分離複合膜が得られないおそれがあり、一方、質量比(B/C)が99/1を超える場合、圧力を有するガスに対して十分な強度がないため二酸化炭素選択性が低下するおそれがある。質量比(B/C)は25/75〜80/20であることがより好ましい。
また、本発明において、ビニルアルコール系重合体(B)とアゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)との質量比(B/C1)は特に限定されないが、通常20/80〜99/1であることが好ましい。質量比(B/C1)が20/80未満の場合、製膜性が低下して均質なガス分離複合膜が得られないおそれがあり、一方、質量比(B/C1)が99/1を超える場合、圧力を有するガスに対してポリアミドアミンデンドリマー(A1)の該ガス分離複合膜中での安定性が低下し、結果として高い二酸化炭素選択性が得られないおそれがある。質量比(B/C1)は25/75〜80/20であることがより好ましい。
さらに、本発明において、ビニルアルコール系重合体(B)と多官能性架橋剤(C2)との質量比(B/C2)は特に限定されないが、通常60/40〜99/1であることが好ましい。質量比(B/C2)が60/40未満の場合、溶液安定性の低下によって製膜作業が困難となり、結果として均質なガス分離複合膜が得られないおそれがあり、一方、質量比(B/C2)が99/1を超える場合、圧力を有するガスに対して十分な強度がなく、結果として高い二酸化炭素選択性が得られないおそれがある。質量比(B/C2)は、70/30〜90/10であることがより好ましい。
本発明のガス分離複合膜は、40℃、80RH%時の二酸化炭素選択性α(CO/He)が100以上であることが好ましい。このように、本発明のガス分離複合膜の二酸化炭素選択性αが一定以上の値を示すことで、二酸化炭素とヘリウムを含む混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離する性能が著しく優れていることが分かる。40℃、80RH%時の二酸化炭素選択性α(CO/He)は、110以上であることがより好ましく、150以上であることがさらに好ましい。
本発明のガス分離複合膜は、支持膜の表面に形成されることで実用に供することが可能なものとして好適に使用される。支持膜を構成する高分子としては特に限定されず、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチルなどが挙げられる。
こうして得られた本発明のガス分離複合膜は、特定のガス種、特に二酸化炭素を選択的に分離する性能が優れており、火力発電所、製鉄所、セメント工場等で好適に使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例中で特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味する。
[透過速度および二酸化炭素選択性の測定]
二酸化炭素の透過速度Q(CO)(m/m・s・Pa)およびヘリウムの透過速度Q(He)(m/m・s・Pa)を以下のようにして測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。
組成をCO/He=80/20(ml/min)、温度を40℃、相対湿度を80RH%に設定したガスを実施例及び比較例で得られたガス分離複合膜に供給し、透過側にスウィープガスとしてアルゴンを10ml/min供給した等圧法によって、該分離膜の透過速度を測定した。
Q(CO)=(CO透過流量)/(膜面積)・(CO供給分圧−CO透過分圧)
Q(He)=(He透過流量)/(膜面積)・(He供給分圧−He透過分圧)
α=Q(CO)/Q(He)
[ガス分離複合膜の作製]
実施例1
ビニルアルコール系重合体(B)として、カルボキシル基を1モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化度98.6モル%、重合度1800のPVA(株式会社クラレ製「KL−118」)5%水溶液を作製した。このPVA5%水溶液、式(3)のポリアミドアミンデンドリマー(A1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、およびアミン系重合体(A2)としてポリアリルアミン(日東紡株式会社製「PAA−15C」、1級アミノ基の含有率17.5meq/g)の15%水溶液をそれぞれ用いて、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜を用いて、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)を測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。得られた結果を表1にまとめて示す。
実施例2
ビニルアルコール系重合体(B)として、実施例1と同様のPVA(株式会社クラレ製「KL−118」)5%水溶液を作製した。このPVA5%水溶液、式(3)のポリアミドアミンデンドリマー(A1)(表面基:−CONHCHCHNH、表面基の数:4個、式(1)で示される基の含有率:7.74meq/g)の20%メタノール溶液(アルドリッチ社製)、アミン系重合体(A2)としてポリアリルアミン(日東紡株式会社製「PAA−15C」、1級アミノ基の含有率:17.5meq/g)の15%水溶液、アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂の25%水溶液(星光PMC株式会社製「WS4020」)、およびチタン系架橋剤(C2)としてチタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)(マツモトファインケミカル株式会社製「TC−400」)の80%溶液をそれぞれ用いて、表1に示される配合割合となるように混合して溶液を調製した。この溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。こうして得られたガス分離複合膜を用いて、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)を測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。得られた結果を表1にまとめて示す。
実施例3および実施例4
実施例2において、ビニルアルコール系重合体(B)として用いたPVA、アミン系重合体(A2)として用いたポリアリルアミン、およびチタン系架橋剤(C2)として用いたチタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)の配合割合を表1に示されるとおりに変更した以外は、実施例2と同様にして溶液を調製し、該溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜を用いて、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)を測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例1
実施例1において、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)、およびアミン系重合体(A2)として用いたポリアリルアミンの配合割合を表1に示されるとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして溶液を調製し、該溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜を用いて、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)を測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例2
実施例1において、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)、およびアミン系重合体(A2)として用いたポリアリルアミンの配合割合を表1に示されるとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして溶液を調製し、該溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜は製膜性が悪かったため、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)の測定ができず、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めることができなかった。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例3
実施例1において、ビニルアルコール系重合体(B)として用いたPVA、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)、およびアミン系重合体(A2)として用いたポリアリルアミンの配合割合を表1に示されるとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして溶液を調製し、該溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜を用いて、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)を測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例4
実施例1において、ビニルアルコール系重合体(B)として用いたPVA、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)、およびアミン系重合体(A2)として用いたポリアリルアミンの配合割合を表1に示されるとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして溶液を調製し、該溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜は製膜性が悪かったため、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)の測定ができず、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めることができなかった。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例5
実施例2において、アミン系重合体(A2)として用いたポリアリルアミン、およびチタン系架橋剤(C2)として用いたチタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)を用いず、ビニルアルコール系重合体(B)として用いたPVAの配合割合を表1に示されるとおりに変更した以外は、実施例2と同様にして溶液を調製し、該溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜を用いて、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)を測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例6
実施例2において、アミン系重合体(A2)として用いたポリアリルアミンを用いず、ビニルアルコール系重合体(B)として用いたPVA、およびチタン系架橋剤(C2)として用いたチタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)の配合割合を表1に示されるとおりに変更した以外は、実施例2と同様にして溶液を調製し、該溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜を用いて、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)を測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。得られた結果を表1にまとめて示す。
比較例7
実施例2において、ポリアミドアミンデンドリマー(A1)を用いず、ビニルアルコール系重合体(B)として用いたPVA、アミン系重合体(A2)として用いたポリアリルアミン、およびチタン系架橋剤(C2)として用いたチタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)の配合割合を表1に示されるとおりに変更した以外は、実施例2と同様にして溶液を調製し、該溶液を流延し、20℃で乾燥して厚み300μmのガス分離複合膜を得た。得られたガス分離複合膜は製膜性が悪かったため、透過速度Q(CO)および透過速度Q(He)の測定ができず、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めることができなかった。得られた結果を表1にまとめて示す。
Figure 0005563503

Claims (5)

  1. 1級アミノ基を有する重合体(A)15〜85質量%と、カルボキシル基を0.5〜5mol%含有するビニルアルコール系重合体(B)15〜85質量%とを含むガス分離複合膜であって、
    重合体(A)がポリアミドアミンデンドリマー(A1)とアミン系重合体(A2)を含み、
    ポリアミドアミンデンドリマー(A1)が式(1)
    Figure 0005563503
    [式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
    で示される基および/または式(2)
    Figure 0005563503
    [式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
    で示される基を1〜9meq/g含有し、
    アミン系重合体(A2)が1級アミノ基を10〜35meq/g含有し、
    かつ、重合体(A)中のポリアミドアミンデンドリマー(A1)の含有率が40〜95質量%であるとともに、アミン系重合体(A2)の含有率が5〜60質量%であることを特徴とするガス分離複合膜。
  2. アミン系重合体(A2)がポリアリルアミンである請求項1記載のガス分離複合膜。
  3. 架橋剤(C)をさらに含み、ビニルアルコール系重合体(B)と架橋剤(C)との質量比(B/C)が20/80〜99/1である請求項1または2記載のガス分離複合膜。
  4. 架橋剤(C)が、アゼチジニウム基を有する架橋剤(C1)および多官能性架橋剤(C2)からなる群から選択される少なくとも1種である請求項3記載のガス分離複合膜。
  5. 多官能性架橋剤(C2)がチタン系架橋剤である請求項4記載のガス分離複合膜。
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