JP6231927B2 - ガス分離膜 - Google Patents
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Description
また、好ましいアミン系化合物は、
(i)式(1)
で示される基及び/又は式(2)
で示される基を含有するポリアミドアミンデンドリマー(C1);(ii)1級アミノ基を含有するアミン系重合体(C2);または
(iii)ポリアミドアミンデンドリマー(C1)およびアミン系重合体(C2)の双方を含んでいてもよい。
本発明のガス分離膜を構成するアルカリ金属化合物(A)は該分離膜材料の二酸化炭素に対する親和性を高めるために使用され、結果として二酸化炭素の膜透過速度を向上させることができる。該化合物は特に限定されず、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム)、アルカリ金属のアルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム)、アルカリ金属重炭酸塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)、アルカリ金属リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなど)、アルカリ金属カルボン酸塩(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウムなど)、アルカリ金属硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸セシウムなど)、アルカリ金属ハロゲン化物塩(塩化セシウム、ヨウ化セシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウムなど)、アルカリ金属硝酸塩(硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸セシウムなど)などが例示される。
なお、アルカリ金属化合物の含有量は、蛍光X線分析により測定した値であってもよい。
本発明のガス分離膜を構成するカチオン性基を有するビニルアルコール系共重合体(B)は、分子鎖中にカチオン性基を有するビニルアルコール系共重合体である。
カチオン性基としては、第1級アミノ基(−NH2)、第2級アミノ基(−NHR)、第3級アミノ基(−NRR’)、塩型の第1級アミノ基(−N+H2)、塩型の第2級アミノ基(−N+HHR)、塩型の第3級アミノ基(−N+HRR’)、第4級アンモニウム基(−N+RR’R”)(ここで、R、R’、R”は、例えば、同一または異なって炭素数1〜5のアルキル基)が挙げられ、これらのカチオン基は、単独でまたは二種以上組み合わせてビニルアルコール系共重合体に存在してもよい。これらのうち、カチオン性基は、強塩基性を有する第4級アンモニウム基が好ましい。
特に好ましいカチオン性基を含むモノマーとしては、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−(メタ)アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなど3−(メタ)アクリルアミド−アルキルトリアルキルアンモニウム塩;ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドなどビニルベンジルトリアルキルアンモニウム塩;ジアリルジメチルアンモニウムクロライドなどジアリルジアルキルアンモニウム塩;等が例示される。
本発明のガス分離膜は、樹脂組成物中に、アルカリ金属化合物(A)、カチオン性基を含有するビニルアルコール系共重合体(B)に加えて、さらにアミン系化合物(C)を含んでいてもよい。
アミン系化合物(C)が存在すると、供給されるCO2、H2Oと化学的に反応し、CO2を該膜中に溶解させ、濃度勾配に従って輸送することができる。CO2、H2Oとの反応性を有するアミン系化合物としては、特に限定されない。例えば、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルモノエタノールアミン、n−ブチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、n−ブチルエタノールアミン、ジ−n−ブチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等);ポリアミドアミンデンドリマー類;ポリアリルアミン、ポリ−N−1,2−ジメチルプロピルアリルアミン、ポリ−N−メチルアリルアミン、ポリ−N,N−ジメチルアリルアミン、ポリ−2−ビニルピペリジン、ポリ−4−ビニルピペリジン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミンの構造単位を有するアミン系重合体;アミノ酸類(例えば、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、ジメチルアミノグリシン、2,3−ジアミノプロピオン酸等);およびこれらの塩類等の従来公知のものを挙げることができる。これらは、単一成分として用いても良く、複数成分を組み合せて用いても良い。
ポリアミドアミンデンドリマーとしては、例えば、下記式(1):
で示される基および/または式(2):
で示される基を含有するポリアミドアミンデンドリマーが好ましく、式(1)で示される基を有するポリアミドアミンデンドリマーがより好ましい。
本発明のガス分離膜は、さらに、CO2、H2Oとの反応性を有するCO2親和性材料を含有していてもよい。CO2親和性材料としては、例えば、第四級アンモニウム塩化合物[例えば、第四級アンモニウムヒドロキシド(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等)、前記第四級アンモニウムヒドロキシドに対応する第四級アンモニウムハライド類等]、グアニジン類(例えば、グアニジン、テトラメチルグアニジン等)、ヘテロ環塩基(例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[4,3,0]−7−ノネン等)、錯体(例えば、特開平6−142466号に記載のロジウム金属錯体や特開平6−142467号に記載のモリブデン錯体等)、イオン液体が利用できる。
(i)カチオン:1,3 位に以下の置換基を有するイミダゾリウムで、置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、ピロリジニウムカチオンで置換基として、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、ピリジニウムカチオンで置換基として、アルキル基、アリール基、ホスホニウムカチオンで置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、又は、第4 級アンモニウムカチオンで、置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの。
(ii)アニオン:塩化物イオン、臭化物イオン、四フッ化ホウ素イオン、硝酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(パーフルオロブチルメタンスルホニル)イミドイオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、又は、トリフルオロメタンスルホン酸イオンなど。また、当該イオン液体の具体例として、1−アリル−3−エチルイミダゾリウムブロミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムテトラフルオロボラート、エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、エチルメチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホン酸、エチルメチルイミダゾリウムジシアナミド、及び、塩化トリヘキシルテトラデシルホスホニウム等が利用でき、好ましくはイミダゾリウム塩、四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩であり、より好ましくはイミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩であり、更に好ましくはピリジニウム塩又はホスホニウム塩である。
上記のガス分離膜に用いる各種材料は、水、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)などの有機溶媒、およびこれらの混合物、なかでも好ましくは水に溶解混合されて膜形成原液が調整される。そして、樹脂組成物からなるガス分離膜では、この原液がダイからフィルム状に吐出され、またはノズルから中空糸状に形成され、乾燥されたガス分離膜が形成されてもよい。ガス分離膜の膜厚は、0.01〜100μmであることが好ましく、0.05〜20μmであることがより好ましく、0.1〜10μmであることが特に好ましい。
本発明のガス分離膜は、ガス分離膜の強度を向上させる観点から、支持膜を用いてもよい。その場合、ガス分離膜は、樹脂組成物が、支持膜に担持されていている複合膜であってもよい。樹脂組成物と支持膜との複合膜の態をなす場合、実用に供することが可能なものとして好適に使用される。
また、樹脂組成物が支持膜に対して塗布される場合、例えば、上記の原液が支持膜上に吐出され乾燥されてガス分離膜を形成してもよい。
また、乾燥は、室温下または加熱下で乾燥してもよく、例えば、80〜150℃において熱処理を行い、樹脂組成物中に物理的な架橋を生じさせてもよい。
支持膜の形状としては、フィルム、中空糸、多孔質膜など各種の形状であってよい。孔の大きさ、膜厚などは、気体透過量と膜の機械的強度を考慮して適宜選択することができる。
支持膜が多孔質膜である場合、支持膜は、例えば、所定の分画分子量を有する限外ろ過膜であってもよい。その分画分子量としては、例えば、1万〜50万程度であってもよく、好ましくは10万〜40万程度であってもよい。
特に、本発明のガス分離膜を用いる場合、水蒸気を含む40℃以上(好ましくは60℃以上)の混合ガスから炭酸ガスを効率よく分離することが可能である。
二酸化炭素の透過速度Q(CO2)(m3/m2・s・Pa)およびヘリウムの透過速度Q(He)(m3/m2・s・Pa)を以下のようにして測定し、二酸化炭素選択性α(CO2/He)を求めた。
組成をCO2/He=80/20(ml/min)、温度を85℃、相対湿度を90RH%に設定したガスを実施例および比較例で得られたガス分離膜に供給し、透過側にスウィープガスとしてアルゴンを10ml/min供給した等圧法によって、該分離膜の透過速度を測定した。
Q(CO2)=(CO2透過流量)/(膜面積)・(CO2供給分圧−CO2透過分圧)
Q(He)=(He透過流量)/(膜面積)・(He供給分圧−He透過分圧)
α=Q(CO2)/Q(He)
<PVA−1>
特開昭59−187005号公報に記載の方法で、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体(PVA−1)を合成した。1H−NMR測定により求めたビニルアルコール単位の含有量(けん化度)は98.5モル%、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度は1500であった。
[側鎖メルカプト基含有PVAの合成]
(1) 攪拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル4500質量部、下記式(III)で示されるチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステル99質量部、及びメタノール1210質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.6質量部を添加し重合を開始した。60℃で4時間重合した後、冷却して重合を停止した。重合停止時の重合率は38%であった。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、チオエステル基を有するポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度35.6%)を得た。なお、(III)で示されるチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステルは、米国特許3632826号明細書に記載の方法で合成した。
<PVA−3>
(1)攪拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、コモノマー添加口及び重合開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル4500質量部、コモノマーとしてトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリド20質量部、及びメタノール1542質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。これとは別に、コモノマーの逐次添加溶液(以降ディレー溶液と表記する)としてトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドのメタノール溶液(濃度20質量%)を調製し、30分間アルゴンをバブリングした。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.2質量部を添加し重合を開始した。重合反応の進行中は、調製したディレー溶液を系内に滴下することで、重合溶液におけるモノマー組成(酢酸ビニルとトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドのモル比率)が一定となるようにした。60℃で230分間重合した後、冷却して重合を停止した。重合停止時の重合率は40%であった。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、トリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドが導入されたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度38.5%)を得た。
重合条件(酢酸ビニルモノマー、メタノール及びコモノマーの初期仕込み量)とけん化条件(酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比)を表1に示すように変更したこと以外はPVA−3と同様にして、(PVA−4〜PVA−5)を合成した。1H−NMR測定により求めた3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロリドの含有量(変性量)とビニルアルコール単位の含有量(けん化度)を表1に示す。さらに、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度を表1に示す。
還流冷却管、攪拌翼を備え付けた1Lの四つ口セパラブルフラスコに、水563g、末端メルカプト基含有ポリビニルアルコールとしてPVA−1を110g仕込み、攪拌下95℃まで加熱して該ポリビニルアルコールを溶解した後、室温まで冷却した。該水溶液に1/2規定の硫酸を添加してpHを3.0に調製した。別に、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTMAC)57.1gを溶解し、これを先に調製した水溶液に攪拌下添加した後、該水溶液中に窒素をバブリングしつつ70℃まで加温し、さらに70℃で30分間窒素のバブリングを続けることで、窒素置換した。窒素置換後、上記水溶液に過硫酸カリウム(KPS)の2.5%水溶液88.8mLを1.5時間かけて逐次的に添加してポリビニルアルコールのメルカプト基に対するVBTMACの重合反応を開始させ、進行させた後、系内温度を75℃に1時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、固形分濃度20%のポリビニルアルコール−ポリVBTMACのブロック共重合体であるカチオン性重合体P−1の水溶液を得た。得られた水溶液の一部を乾燥した後、重水に溶解し、1H−NMR測定を行ったところ、該ブロック共重合体中のカチオン性単量体含有量、すなわち、該重合体中の単量体単位の総数に対するVBTMAC単量体単位の数の割合は10モル%であった。
重合条件(PVA種、カチオン性基含有単量体と水の仕込み量ならびに用いるカチオン性基含有単量体の種類)を表2に示すように変更したこと以外はP−1と同様にして、カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−2〜P−6の水溶液を得た。1H−NMR測定により得られた該重合体中のカチオン性基含有単量体含有量を表2に示す。
カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体(B)としてP−1水溶液、アルカリ金属化合物(A1)として炭酸カリウムを用い、表1に示される配合割合となるように混合し、イオン交換水を加えて固形分濃度7.5質量%に調製した。この溶液を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上にアプリケーター(ギャップ150μm)を用いてキャスト製膜し、室温で風乾させた。こうして得られた膜を、120℃で10分間熱処理し、物理的な架橋を生じさせ、ガス分離膜を得た。
実施例1において、カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりにP−2〜P−6、PVA−3〜PVA−5を用い、アルカリ金属化合物の種類と配合割合、アミン系化合物(C)の種類と配合割合を表3に示したように変更した以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。なお、アミン系化合物C1は、ポリアリルアミン(日東紡社製、銘柄PAA−15C、第1級アミンの含有率:17.5meq/g)であり、アミン系化合物C2は、第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(シグマアルドリッチジャパン社製、分子量516、式(1)で表される基の含有率:7.75meq/g)である。
実施例1において、カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりに無変性PVA(粘度平均重合度1700、けん化度98.5モル%)を用いた以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
比較例1において、炭酸カリウムを用いる代わりにポリアリルアミンを用いた以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
実施例1において、カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりにイタコン酸と酢酸ビニルの共重合体をけん化して得られたけん化度88.0モル%、粘度平均重合度1800、変性量2モル%、中和度1のカルボン酸ナトリウム変性PVAを用いた以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
また、無変性ビニルアルコール系重合体とアミン系化合物とを組み合わせた比較例2でも、実施例よりも低い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性しか示していない。
また、ビニルアルコール系重合体が変性重合体である場合であっても、カルボン酸ナトリウム変性ビニルアルコール系共重合体である比較例3は、アルカリ金属化合物と組み合わせても、実施例よりも低い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性しか示していない。
Claims (13)
- アルカリ金属化合物(A)と、カチオン性基を含有するビニルアルコール系共重合体(B)とを含む樹脂組成物で構成されるガス分離膜であって、前記ビニルアルコール系共重合体(B)は、ビニルアルコール系重合体ブロックとカチオン性単量体を重合してなる重合体ブロックからなるブロック共重合体、またはビニルアルコール系重合体を幹とし、カチオン性単量体を重合してなる重合体がグラフト結合しているグラフト共重合体であり、
前記ビニルアルコール系共重合体(B)は、下記一般式(I)で表される構成単位をカチオン性基として含むとともに、式(I)で表される構成単位の含有量が、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し2〜90モル%である、ガス分離膜。
- 前記アルカリ金属化合物(A)が、アルカリ金属炭酸塩である請求項1に記載のガス分離膜。
- 前記式(I)で表される構成単位の含有量が、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し5〜90モル%である請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス分離膜。
- 前記アルカリ金属化合物(A)(アルカリ金属換算)と前記ビニルアルコール系共重合体(B)との質量比が、(A)/(B)=75/25〜2/98である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガス分離膜。
- 前記ビニルアルコール系共重合体(B)のけん化度が90モル%以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス分離膜。
- 前記樹脂組成物は、アルカリ金属化合物(A)、カチオン性基を含有するビニルアルコール系共重合体(B)に加えて、さらにアミン系化合物(C)を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のガス分離膜。
- アミン系化合物(C)が、アルカノールアミン、ポリアミドアミンデンドリマー、およびアミン系重合体、アミノ酸からなる群から選択される少なくとも一種である請求項7に記載のガス分離膜。
- さらに、CO 2 親和性材料を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のガス分離膜。
- 前記CO2親和性材料が、第四級アンモニウム塩化合物、グアニジン類、ヘテロ環塩基、錯体、およびイオン液体から選択されることを特徴とする請求項10に記載のガス分離膜。
- さらに支持膜を備え、前記樹脂組成物が、支持膜に担持されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のガス分離膜。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス分離膜を用いて、水蒸気を含む40℃以上の混合ガスから炭酸ガスを分離することを特徴とするガス分離方法。
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