JP6231927B2 - ガス分離膜 - Google Patents

ガス分離膜 Download PDF

Info

Publication number
JP6231927B2
JP6231927B2 JP2014069836A JP2014069836A JP6231927B2 JP 6231927 B2 JP6231927 B2 JP 6231927B2 JP 2014069836 A JP2014069836 A JP 2014069836A JP 2014069836 A JP2014069836 A JP 2014069836A JP 6231927 B2 JP6231927 B2 JP 6231927B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
separation membrane
gas separation
vinyl alcohol
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014069836A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015188865A (ja
Inventor
琢真 金島
琢真 金島
修司 浅野
修司 浅野
圭介 森川
圭介 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MOLECULAR GATE MEMBRANE MODULE TECHNOLOGY RESEARCH ASSOCIATION
Original Assignee
MOLECULAR GATE MEMBRANE MODULE TECHNOLOGY RESEARCH ASSOCIATION
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MOLECULAR GATE MEMBRANE MODULE TECHNOLOGY RESEARCH ASSOCIATION filed Critical MOLECULAR GATE MEMBRANE MODULE TECHNOLOGY RESEARCH ASSOCIATION
Priority to JP2014069836A priority Critical patent/JP6231927B2/ja
Publication of JP2015188865A publication Critical patent/JP2015188865A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6231927B2 publication Critical patent/JP6231927B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

本発明は、混合ガスから特定のガス種を選択的に分離することのできるガス分離膜に関する。
石炭ガス化火力発電用途の分離膜の検討が進んでいる。かかる用途においては、水蒸気が含まれる混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離することが求められる。
二酸化炭素を含む混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離する上では、その選択性(二酸化炭素選択性)を高め、高濃度の二酸化炭素を回収することが課題となる。二酸化炭素選択性に優れた分離膜を得るため、二酸化炭素に対する親和性が高い素材を用いることが提案されており、例えば架橋剤で架橋された親水性高分子材料をマトリックスとして、その中に特定のアミン化合物を包含させた層を多孔質性支持膜の表面に形成させたガス分離膜が提案されている(特許文献1)。
また、カルボキシル基で特定量変性されたビニルアルコール系重合体とアゼチジニウム基を有する架橋剤の組み合わせにポリアミドアミンデンドリマーを包含させるガス分離膜が開示されている(特許文献2)。このガス分離膜は、水蒸気が含まれた環境下でも安定にポリアミドアミンデンドリマーを担持することができ、優れた二酸化炭素の選択性を発現する。
特開2008−68238号公報 国際公開番号 WO2011/102326A1
特許文献1に開示の分離膜は、高い二酸化炭素選択性を持つだけでなく、一定の圧力差にも耐えることできる。しかしながら、分離対象となる混合ガスに水蒸気が含まれている場合、混合ガスと膜表面との間の親和性すなわち親水性と、水蒸気雰囲気下において分離膜の構造が変化しない耐水性という相反する性質が要求される。前記の複合膜では、水蒸気雰囲気下において混合ガスが供給されると、包含されていたアミン化合物が経時的に複合膜より流出し、二酸化炭素選択性を維持することが出来ないという問題があった。
特許文献2に開示の分離膜は、水蒸気が含まれた環境下でも安定にポリアミドアミンデンドリマーを担持することができ、優れた二酸化炭素の選択性を発現する。しかしながら実用に供するという観点に立つと、水蒸気の含まれた混合ガスに対し、より高い二酸化炭素の膜透過速度を発現するガス分離膜が望まれている。
したがって、本発明の目的は、水蒸気の含まれた混合ガスに対し、水蒸気との間に高い親和性すなわち親水性を有し、より高い二酸化炭素の膜透過速度を発現するガス分離膜を提供することにある。
本発明の発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、アルカリ金属化合物(A)と、カチオン性単量体を含有するビニルアルコール系共重合体(B)と組み合わせた場合、驚くべきことに二酸化炭素の膜透過速度および二酸化炭素選択性を向上することができるガス分離膜を作製できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、アルカリ金属化合物(A)と、カチオン性基を含有するビニルアルコール系共重合体(B)とを含む樹脂組成物で構成されることを特徴とするガス分離膜である。
前記ガス分離膜において、アルカリ金属化合物(A)が、アルカリ金属炭酸塩であるのが好ましい。また、ビニルアルコール系共重合体(B)は、好ましくは、下記一般式(I)で表される構成単位を含んでいてもよい。
Figure 0006231927
[式中、Yは直接結合、又は炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の基であり、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。R、R、Rは、相互に又は重合体主鎖に含まれる炭素原子と共有結合して飽和若しくは不飽和環状構造を形成していてもよい。Xはアニオンを表す。]
また、前記Yは、下記式(II)で表される構造、またはメチル基で置換されていてもよいベンジレン基であってもよい。
Figure 0006231927
[式中、*は結合手を表す。]
前記ガス分離膜において、式(I)で表される構成単位の含有量は、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し0.1〜90モル%であってもよい。
前記ガス分離膜において、ビニルアルコール系共重合体(B)のけん化度が90モル%以上であってもよい。
前記ガス分離膜において、ビニルアルコール系共重合体(B)が、ビニルアルコール系重合体ブロックとカチオン性単量体を重合してなる重合体ブロックからなるブロック共重合体であってもよい。
前記ガス分離膜において、ビニルアルコール系共重合体(B)が、ビニルアルコール系重合体を幹とし、カチオン性単量体を重合してなる重合体がグラフト結合しているグラフト共重合体であってもよい。
前記ガス分離膜において、樹脂組成物は、アルカリ金属化合物(A)、カチオン性基を含有するビニルアルコール系共重合体(B)に加えて、さらにアミン系化合物(C)を含んでいてもよい。
前記アミン系化合物(C)は、アルカノールアミン、ポリアミドアミンデンドリマー、およびアミン系重合体、アミノ酸からなる群から選択される少なくとも一種であってもよい。
また、好ましいアミン系化合物は、
(i)式(1)
Figure 0006231927
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基及び/又は式(2)
Figure 0006231927
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基を含有するポリアミドアミンデンドリマー(C1);(ii)1級アミノ基を含有するアミン系重合体(C2);または
(iii)ポリアミドアミンデンドリマー(C1)およびアミン系重合体(C2)の双方を含んでいてもよい。
前記ガス分離膜は、さらに支持膜を備えていてもよく、前記樹脂組成物が、支持膜に担持されていてもよい。
本発明は、このようなガス分離膜を用いて、水蒸気を含む40℃以上の混合ガスから炭酸ガスを分離することを特徴とするガス分離方法についても包含してもよい。
本発明によれば、水蒸気との間に高い親和性を有し、より高い二酸化炭素の膜透過速度および二酸化炭素選択性を発現するガス分離膜を得ることができる。
(アルカリ金属化合物(A))
本発明のガス分離膜を構成するアルカリ金属化合物(A)は該分離膜材料の二酸化炭素に対する親和性を高めるために使用され、結果として二酸化炭素の膜透過速度を向上させることができる。該化合物は特に限定されず、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム)、アルカリ金属のアルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム)、アルカリ金属重炭酸塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)、アルカリ金属リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなど)、アルカリ金属カルボン酸塩(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウムなど)、アルカリ金属硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸セシウムなど)、アルカリ金属ハロゲン化物塩(塩化セシウム、ヨウ化セシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウムなど)、アルカリ金属硝酸塩(硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸セシウムなど)などが例示される。
中でも、膜内が塩基性を帯びる観点から、解離時に弱酸強塩基の塩として振舞えるアルカリ金属カルボン酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ金属炭酸塩が好ましく用いられ、さらに好ましくはアルカリ金属炭酸塩(特に炭酸セシウムなど)が好ましく用いられる。
また、アルカリ金属の炭酸塩や重炭酸塩の場合、補助添加成分として、アルカリ金属イオンと錯体を形成する多座配位子や、亜砒酸ナトリウム、炭酸アンヒドラーゼ、ホウ酸等を併用することができる。
アルカリ金属イオンと錯体を形成する多座配位子としては、従来公知のもの、例えば:12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ベンゾ−12−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン−5、ベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−12−クラウン−4、ジベンゾ−15−クラウン−5、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−12−クラウン−4、ジシクロヘキシル−15−クラウン−5、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6、n−オクチル−12−クラウン−4、n−オクチル−15−クラウン−5、n−オクチル−18−クラウン−6等の環状ポリエーテル;クリプタンド〔2.1〕、クリプタンド〔2.2〕等の環状ポリエーテルアミン;クリプタンド〔2.1.1〕、クリプタンド〔2.2.2〕、等の双環式ポリエーテルアミンの他、ポルフィリン、フタロシアニン、ポリエチレングリコール、エチレンジアミン四酢酸等を用いることができる。
前記アルカリ金属化合物の添加量については、一定の造膜性が維持されることを前提とすれば特に限定されず、多量に配合することも可能である。該化合物の添加量は、樹脂組成物(固体分換算)の全量に対して、アルカリ金属換算で、2質量%以上75質量%未満が好ましく、4質量%以上75質量%以下がより好ましく、10質量%以上75質量%以下がさらに好ましい。アルカリ金属化合物の添加量が少なすぎる場合、アルカリ金属化合物による二酸化炭素膜透過速度向上の効果が見込めない恐れがあり、一方でアルカリ金属化合物の添加量が多すぎる以上の場合、造膜性が損なわれる恐れがある。
なお、アルカリ金属化合物の含有量は、蛍光X線分析により測定した値であってもよい。
(カチオン性基を有するビニルアルコール系共重合体(B))
本発明のガス分離膜を構成するカチオン性基を有するビニルアルコール系共重合体(B)は、分子鎖中にカチオン性基を有するビニルアルコール系共重合体である。
カチオン性基としては、第1級アミノ基(−NH)、第2級アミノ基(−NHR)、第3級アミノ基(−NRR’)、塩型の第1級アミノ基(−N)、塩型の第2級アミノ基(−NHHR)、塩型の第3級アミノ基(−NHRR’)、第4級アンモニウム基(−NRR’R”)(ここで、R、R’、R”は、例えば、同一または異なって炭素数1〜5のアルキル基)が挙げられ、これらのカチオン基は、単独でまたは二種以上組み合わせてビニルアルコール系共重合体に存在してもよい。これらのうち、カチオン性基は、強塩基性を有する第4級アンモニウム基が好ましい。
また、カチオン性基より対イオンが解離することで浸透圧が生まれ、ビニルアルコール系重合体(B)自体の吸水力を大きく高めることが出来る。カチオン性基の対イオンは特に限定されず、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、カルボン酸イオンなどが例示される。カチオン性基を有するビニルアルコール系共重合体は、1種類のみの対イオンを含有していてもよいし、複数種の対イオンを含有していてもよい。
前記カチオン性基を有するビニルアルコール系共重合体(B)としては、下記一般式(I)で表される構成単位を含むものが好ましい。
Figure 0006231927
[式中、Yは直接結合、又は炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の基であり、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。R、R、Rは、相互に又は重合体主鎖に含まれる炭素原子と共有結合して飽和若しくは不飽和環状構造を形成していてもよい。Xはアニオンを表し、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、カルボン酸イオンなどが例示される。]
式(I)で表される単位中のYは、直接結合又は炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の基であればよく、特に限定されない。Yが含む水素原子、窒素原子及び酸素原子の数は特に限定されない。Yが窒素原子及び/又は酸素原子を含む場合としては、例えば、脂肪族炭化水素基の炭素原子間に挿入された、カルボニル結合(−CO−)、エステル結合(−COO−)、エーテル結合(−O−)、アミノ結合〔−NR−(Rは水素原子またはNと結合する炭素を含む基)〕、アミド結合(−CONH−)等として含む場合や、脂肪族炭化水素基の水素原子を置換する、アルコキシ基、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)等として含む場合が挙げられる。
Yの例としては、直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基(特に、アルキレン基);アルキル基(例えばメチル基などのC1−3アルキル基)で置換されていてもよいフェニレン基、ベンジレン基、ナフチレン基などの芳香族炭化水素基;カルボニル結合、エステル結合、エーテル結合、アミノ結合、及びアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を含み、合計炭素数が1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族炭化水素基(特に、アルキレン基);アルコキシ基、カルボキシル基及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する合計炭素数が1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族炭化水素基(特に、アルキレン基);アルコキシ基、カルボキシル基及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有し、かつカルボニル基、エステル結合、エーテル結合及びアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を含み、合計炭素数が1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族炭化水素基(特に、アルキレン基)等;が挙げられる。
式(I)で表される単位中のYは、中でも、アミド結合(−CONH−)を有する直鎖状または分岐状アルキレン基(例えば、C2−10アルキレン基)、C1−3アルキル基で置換されていてもよいアリーレン基(例えば、C6−80アリーレン基)が好ましく、下記式(II)で表される構造、またはメチル基で置換されていてもよいベンジレン基であることが好ましく、メチル基で置換されていてもよいベンジレン基であることが、化学的な安定性の観点からより好ましい。
Figure 0006231927
[式中、*は結合手を表す。]
式(I)で表される構成単位を有するビニルアルコール系重合体としては、カチオン性基を含むモノマーと酢酸ビニルの共重合体を常法によりけん化して得られるビニルアルコール系共重合体;メルカプト基を末端に有するビニルアルコール系重合体水溶液中で、カチオン性基を含むモノマーを重合することにより得られる、カチオン性基含有重合体ブロックとビニルアルコール系重合体ブロックとを含有するブロック共重合体;酢酸ビニルおよび不飽和二重結合を有するチオエステル系単量体(例えば、チオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステル)のメタノール溶液に開始剤を加えて重合を行って得られた、酢酸ビニルとチオエステル系単量体との共重合体を常法によりけん化し、側鎖にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体を得、このビニルアルコール系重合体水溶液にカチオン性基を有するモノマーを重合することで得られる、ビニルアルコール系重合体にカチオン性基含有重合体がグラフト結合したグラフト共重合体;などが例示される。この中で、カチオン性基の含有量を増やすことができるという観点から、ブロック共重合体またはグラフト共重合体が好ましい。
上記カチオン性基を含むモノマーとしては、例えば、第1級アミノ基(−NH)、第2級アミノ基(−NHR)、第3級アミノ基(−NRR’)、第4級アンモニウム基を有する不飽和単量体を例示することができ、好ましくは、式(I)で表される構成単位に変換可能な不飽和単量体が挙げられる。
特に好ましいカチオン性基を含むモノマーとしては、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−(メタ)アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなど3−(メタ)アクリルアミド−アルキルトリアルキルアンモニウム塩;ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドなどビニルベンジルトリアルキルアンモニウム塩;ジアリルジメチルアンモニウムクロライドなどジアリルジアルキルアンモニウム塩;等が例示される。
前記式(I)で表される構成単位の含有量は、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し0.1〜90モル%であることが好ましく、3〜90モル%であることがより好ましく、5〜90モル%であることが特に好ましい。含有量が少なすぎる場合には、本発明の効果が十分に発現しないことがある。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)のけん化度は90モル%以上であることが好ましく、95モル%以上であることが特に好ましい。けん化度が低すぎる場合には、ガス分離膜のCO選択性が低下するおそれがある。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)は、本発明の効果が得られる限り、式(I)で表される構成単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステル単位以外の構成単位をさらに有することができる。当該構成単位は、例えば、ビニルエステルと共重合可能でありかつ式(I)で表される構成単位に変換可能な不飽和単量体及びビニルエステルと共重合可能なエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位である。エチレン性不飽和単量体は、例えば、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン類;アクリル酸及びその塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸及びその塩;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシルなどのメタクリル酸エステル類;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩、p−スチレンスルホン酸又はその塩、2−ビニルナフタレンスルホン酸又はその塩、ビニルスルホン酸又はその塩;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n―プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−ビニルオキシプロパンなどのビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;塩化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、塩化アリルなどのアリル化合物;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸及びその塩又はそのエステル;ビニルトリメトキシシランなどのビニルシリル化合物;酢酸イソプロペニルである。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)の粘度平均重合度は特に限定されないが、好ましくは100〜5000であり、より好ましくは200〜4000である。粘度平均重合度が低すぎると、ガス分離膜の強度が低下する恐れがある。粘度平均重合度が高すぎるビニルアルコール系重合体は、工業的な製造が難しい。
また、分離膜における二酸化炭素選択透過性を向上する観点から、アルカリ金属化合物(A)(アルカリ金属換算)とビニルアルコール系共重合体(B)との質量比は、例えば、(A)/(B)=75/25〜2/98であってもよく、好ましくは75/25〜10/90程度であってもよい。
(アミン系化合物(C))
本発明のガス分離膜は、樹脂組成物中に、アルカリ金属化合物(A)、カチオン性基を含有するビニルアルコール系共重合体(B)に加えて、さらにアミン系化合物(C)を含んでいてもよい。
アミン系化合物(C)が存在すると、供給されるCO、HOと化学的に反応し、COを該膜中に溶解させ、濃度勾配に従って輸送することができる。CO、HOとの反応性を有するアミン系化合物としては、特に限定されない。例えば、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルモノエタノールアミン、n−ブチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、n−ブチルエタノールアミン、ジ−n−ブチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等);ポリアミドアミンデンドリマー類;ポリアリルアミン、ポリ−N−1,2−ジメチルプロピルアリルアミン、ポリ−N−メチルアリルアミン、ポリ−N,N−ジメチルアリルアミン、ポリ−2−ビニルピペリジン、ポリ−4−ビニルピペリジン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミンの構造単位を有するアミン系重合体;アミノ酸類(例えば、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、ジメチルアミノグリシン、2,3−ジアミノプロピオン酸等);およびこれらの塩類等の従来公知のものを挙げることができる。これらは、単一成分として用いても良く、複数成分を組み合せて用いても良い。
より高いCO選択性を発現するという観点から、アミン系重合体、およびポリアミドアミンデンドリマーからなる群から選択される少なくとも一種のアミン系化合物が好ましい。
ポリアミドアミンデンドリマーとしては、例えば、下記式(1):
Figure 0006231927
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基および/または式(2):
Figure 0006231927
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基を含有するポリアミドアミンデンドリマーが好ましく、式(1)で示される基を有するポリアミドアミンデンドリマーがより好ましい。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマーに関して、式(1)、式(2)中、A、Aで示される炭素数1〜3の二価有機残基としては、たとえば直鎖状または分枝状の炭素数1〜3のアルキレン基が挙げられる。このようなアルキレン基の具体例としては、−CH−、−CH−CH−、−CH−CH−CH−、−CH−CH(CH)−などが挙げられ、−CH−が特に好ましい。また、式(1)または式(2)中、水蒸気が含まれる混合ガスとの親和性が増すことから、n=1であることが好ましい。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマーは、式(1)で示される基および/または上記式(2)で示される基を、例えば、1meq/g〜10meq/g含有してもよい。なお「eq/g」はポリアミドアミンデンドリマー内の官能基の含有率、すなわちポリアミドアミンデンドリマー1g中の官能基の当量数(モル数と称される場合もある)を表し、1meq/gは分子1g中に1ミリ当量の官能基を有することを意味する。これにより、高いCO選択性を有するガス分離膜を得ることができる。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマーは、エチレンジアミンによるアミド化反応で分岐構造を形成し、その分岐数を増やしていくことで、分子内の1級アミンの個数を増すことができる。本発明においては、分岐数に制限されることなく、どの世代のポリアミドアミンデンドリマーでも好適に用いることができるが、1級アミンの含有率が高い下記式(3)〜(8)の中から選択される第0世代ポリアミドアミンデンドリマーが特に好適に用いられる。
Figure 0006231927
Figure 0006231927
Figure 0006231927
Figure 0006231927
Figure 0006231927
Figure 0006231927
好ましいアミン系化合物(C)としては、例えば、前記式(1)で示される基及び/又は式(2)で示される基を(例えば、1〜10meq/gで)含有するポリアミドアミンデンドリマー(C1);1級アミノ基を(例えば、10〜35meq/gで)含有するアミン系重合体(C2);またはポリアミドアミンデンドリマー(C1)およびアミン系重合体(C2)の組合わせなどが挙げられる。
(CO親和性材料)
本発明のガス分離膜は、さらに、CO、HOとの反応性を有するCO親和性材料を含有していてもよい。CO親和性材料としては、例えば、第四級アンモニウム塩化合物[例えば、第四級アンモニウムヒドロキシド(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等)、前記第四級アンモニウムヒドロキシドに対応する第四級アンモニウムハライド類等]、グアニジン類(例えば、グアニジン、テトラメチルグアニジン等)、ヘテロ環塩基(例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[4,3,0]−7−ノネン等)、錯体(例えば、特開平6−142466号に記載のロジウム金属錯体や特開平6−142467号に記載のモリブデン錯体等)、イオン液体が利用できる。
錯体としては、例えば、CO親和性に優れる、少なくともロジウムとジエン化合物を含む有機金属錯体(ロジウム金属錯体)や、モリブデンのカルボニル錯体(モリブデン錯体)などが挙げられる。
好ましいロジウム金属錯体としては、例えば、(ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエン)・(2,4−ペンタンジオナート)ロジウム、(ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエン)・[ビス(トリフェニルホスフィン)]ロジウム、ビス(ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエン)・ロジウム、(ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエン)・ロジウム ダイマーなどが挙げられ、これらのロジウム金属錯体の製造方法は、特開平6−142466号公報に記載されている。
好ましいモリブデン錯体としては、シス−テトラカルボニル−ビス(ピペリジン)モリブデニウム、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエンモリブデニウムテトラカルボニル、トロピリウムモリブデニウムトリカルボニル、シクロヘプタトリエンモリブデニウムトリカルボニル、シクロヘプタジエニルモリブデニウムトリカルボニルダイマーなどが挙げられ、これらのモリブデン錯体の製造方法は、特開平6−142467号公報に記載されている。
イオン液体としては、例えば、下記のカチオン、アニオンの組合せよりなる化合物から選択される化学物質が利用できる。
(i)カチオン:1,3 位に以下の置換基を有するイミダゾリウムで、置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、ピロリジニウムカチオンで置換基として、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、ピリジニウムカチオンで置換基として、アルキル基、アリール基、ホスホニウムカチオンで置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、又は、第4 級アンモニウムカチオンで、置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの。
(ii)アニオン:塩化物イオン、臭化物イオン、四フッ化ホウ素イオン、硝酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(パーフルオロブチルメタンスルホニル)イミドイオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、又は、トリフルオロメタンスルホン酸イオンなど。また、当該イオン液体の具体例として、1−アリル−3−エチルイミダゾリウムブロミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムテトラフルオロボラート、エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、エチルメチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホン酸、エチルメチルイミダゾリウムジシアナミド、及び、塩化トリヘキシルテトラデシルホスホニウム等が利用でき、好ましくはイミダゾリウム塩、四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩であり、より好ましくはイミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩であり、更に好ましくはピリジニウム塩又はホスホニウム塩である。
また、添加剤として、イオン液体以外に、グリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸の中から選択される化学物質が利用できる。)等の従来公知のものを挙げることができる。これらは、単一成分として用いても良く、複数成分を組み合せて用いても良い。
本発明のガス分離膜は、供給されるCOとHOの化学的反応を促進する反応触媒を含有していてもよい。反応触媒としては、アミンが配位してなる亜鉛錯体が好適に用いられる。
(ガス分離膜)
上記のガス分離膜に用いる各種材料は、水、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)などの有機溶媒、およびこれらの混合物、なかでも好ましくは水に溶解混合されて膜形成原液が調整される。そして、樹脂組成物からなるガス分離膜では、この原液がダイからフィルム状に吐出され、またはノズルから中空糸状に形成され、乾燥されたガス分離膜が形成されてもよい。ガス分離膜の膜厚は、0.01〜100μmであることが好ましく、0.05〜20μmであることがより好ましく、0.1〜10μmであることが特に好ましい。
(支持膜)
本発明のガス分離膜は、ガス分離膜の強度を向上させる観点から、支持膜を用いてもよい。その場合、ガス分離膜は、樹脂組成物が、支持膜に担持されていている複合膜であってもよい。樹脂組成物と支持膜との複合膜の態をなす場合、実用に供することが可能なものとして好適に使用される。
樹脂組成物とともに支持膜を用いる場合、ガス分離膜は、樹脂組成物からなるシートと支持膜とが積層されている膜であってもよいし;樹脂組成物が、支持膜に対して含浸または塗布された膜であってもよい。
また、樹脂組成物が支持膜に対して塗布される場合、例えば、上記の原液が支持膜上に吐出され乾燥されてガス分離膜を形成してもよい。
また、乾燥は、室温下または加熱下で乾燥してもよく、例えば、80〜150℃において熱処理を行い、樹脂組成物中に物理的な架橋を生じさせてもよい。
支持膜を構成する高分子としては特に限定されず、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチルなどが挙げられる。
支持膜の形状としては、フィルム、中空糸、多孔質膜など各種の形状であってよい。孔の大きさ、膜厚などは、気体透過量と膜の機械的強度を考慮して適宜選択することができる。
支持膜が多孔質膜である場合、支持膜は、例えば、所定の分画分子量を有する限外ろ過膜であってもよい。その分画分子量としては、例えば、1万〜50万程度であってもよく、好ましくは10万〜40万程度であってもよい。
本発明のガス分離膜は、混合ガスが有する水蒸気や圧力に対して、必要な耐水性あるいは耐圧性を確保するため、架橋剤を適宜配合しても良い。架橋剤としては、ポリアミドアミンエピクロロヒドリン樹脂;エポキシ基、アルデヒド基、ハロゲン原子などの官能基を2個以上有する化合物;チタン系架橋剤;ジルコニウム系架橋剤などが好適なものとして挙げられる。
こうして得られた本発明のガス分離膜は、特定のガス種、特に二酸化炭素を選択的に分離する性能が優れており、火力発電所、製鉄所、セメント工場、天然ガス田等で好適に使用することができる。
特に、本発明のガス分離膜を用いる場合、水蒸気を含む40℃以上(好ましくは60℃以上)の混合ガスから炭酸ガスを効率よく分離することが可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[透過速度および二酸化炭素選択性の測定]
二酸化炭素の透過速度Q(CO)(m/m・s・Pa)およびヘリウムの透過速度Q(He)(m/m・s・Pa)を以下のようにして測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。
組成をCO/He=80/20(ml/min)、温度を85℃、相対湿度を90RH%に設定したガスを実施例および比較例で得られたガス分離膜に供給し、透過側にスウィープガスとしてアルゴンを10ml/min供給した等圧法によって、該分離膜の透過速度を測定した。
Q(CO)=(CO透過流量)/(膜面積)・(CO供給分圧−CO透過分圧)
Q(He)=(He透過流量)/(膜面積)・(He供給分圧−He透過分圧)
α=Q(CO)/Q(He)
[末端メルカプト基含有PVAの合成]
<PVA−1>
特開昭59−187005号公報に記載の方法で、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体(PVA−1)を合成した。H−NMR測定により求めたビニルアルコール単位の含有量(けん化度)は98.5モル%、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度は1500であった。
<PVA−2>
[側鎖メルカプト基含有PVAの合成]
(1) 攪拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル4500質量部、下記式(III)で示されるチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステル99質量部、及びメタノール1210質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.6質量部を添加し重合を開始した。60℃で4時間重合した後、冷却して重合を停止した。重合停止時の重合率は38%であった。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、チオエステル基を有するポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度35.6%)を得た。なお、(III)で示されるチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステルは、米国特許3632826号明細書に記載の方法で合成した。
Figure 0006231927
(2)上記(1)で得られたチオエステル基を有するポリ酢酸ビニルのメタノール溶液2809質量部にメタノール397質量部を加え(溶液中のチオエステル基を有するポリ酢酸ビニルは1000質量部)、さらに、水酸化ナトリウムメタノール溶液(濃度12.8%)を添加して、40℃でけん化を行った(けん化溶液のチオエステル基を有するポリ酢酸ビニル濃度30%、チオエステル基を有するポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対する水酸化ナトリウムのモル比0.035)。水酸化ナトリウムメタノール溶液を添加後約8分でゲル化物が生成したので、これを粉砕機にて粉砕し、さらに40℃で52分間放置してけん化を進行させた。これに酢酸メチルを加えて残存するアルカリを中和した後、メタノールでよく洗浄し、真空乾燥機中40℃で12時間乾燥することにより共重合体(PVA−2)を得た。合成条件を表1に示す。また、H−NMR測定により求めた式(I)で表される構成単位の含有量(変性量)、ビニルアルコール単位の含有量(けん化度)を表1に示す。さらに、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度を表1に示す。
H−NMR(270MHz,DO(DSS含有),60℃) δ(ppm):1.3−1.9(−C CH(OH)−、および、−C (C CHSH)−)、2.05−2.15(−CHCH(OCOC )−)、2.51−2.61(−CHCH(CHCHCHCHCH SH)−)、3.9−4.2(−CH(OH)−)
[側鎖カチオン性基含有PVAの合成]
<PVA−3>
(1)攪拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、コモノマー添加口及び重合開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル4500質量部、コモノマーとしてトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリド20質量部、及びメタノール1542質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。これとは別に、コモノマーの逐次添加溶液(以降ディレー溶液と表記する)としてトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドのメタノール溶液(濃度20質量%)を調製し、30分間アルゴンをバブリングした。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.2質量部を添加し重合を開始した。重合反応の進行中は、調製したディレー溶液を系内に滴下することで、重合溶液におけるモノマー組成(酢酸ビニルとトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドのモル比率)が一定となるようにした。60℃で230分間重合した後、冷却して重合を停止した。重合停止時の重合率は40%であった。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、トリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドが導入されたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度38.5%)を得た。
(2)上記(1)で得られたトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドが導入されたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液2597質量部にメタノール591質量部を加え(溶液中のトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドが導入されたポリ酢酸ビニルは1000質量部)、さらに、水酸化ナトリウムメタノール溶液(濃度12.8%)を添加して、40℃でけん化を行った(けん化溶液のトリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドが導入されたポリ酢酸ビニル濃度30%、トリメチル[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]アミニウムクロリドが導入されたポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対する水酸化ナトリウムのモル比0.01)。水酸化ナトリウムメタノール溶液を添加後約15分でゲル化物が生成したので、これを粉砕機にて粉砕し、さらに40℃で45分間放置してけん化を進行させた。これに酢酸メチルを加えて残存するアルカリを中和した後、メタノールでよく洗浄し、真空乾燥機中40℃で12時間乾燥することにより、側鎖カチオン性基含有PVA(PVA−3)を得た。H−NMR測定により求めた3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロリドの含有量(変性量)、ビニルアルコール単位の含有量(けん化度)を表1に示す。さらに、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度を表1に示す。
<PVA−4〜PVA−5>
重合条件(酢酸ビニルモノマー、メタノール及びコモノマーの初期仕込み量)とけん化条件(酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比)を表1に示すように変更したこと以外はPVA−3と同様にして、(PVA−4〜PVA−5)を合成した。H−NMR測定により求めた3−(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロリドの含有量(変性量)とビニルアルコール単位の含有量(けん化度)を表1に示す。さらに、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度を表1に示す。
Figure 0006231927
(カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−1の合成)
還流冷却管、攪拌翼を備え付けた1Lの四つ口セパラブルフラスコに、水563g、末端メルカプト基含有ポリビニルアルコールとしてPVA−1を110g仕込み、攪拌下95℃まで加熱して該ポリビニルアルコールを溶解した後、室温まで冷却した。該水溶液に1/2規定の硫酸を添加してpHを3.0に調製した。別に、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTMAC)57.1gを溶解し、これを先に調製した水溶液に攪拌下添加した後、該水溶液中に窒素をバブリングしつつ70℃まで加温し、さらに70℃で30分間窒素のバブリングを続けることで、窒素置換した。窒素置換後、上記水溶液に過硫酸カリウム(KPS)の2.5%水溶液88.8mLを1.5時間かけて逐次的に添加してポリビニルアルコールのメルカプト基に対するVBTMACの重合反応を開始させ、進行させた後、系内温度を75℃に1時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、固形分濃度20%のポリビニルアルコール−ポリVBTMACのブロック共重合体であるカチオン性重合体P−1の水溶液を得た。得られた水溶液の一部を乾燥した後、重水に溶解し、H−NMR測定を行ったところ、該ブロック共重合体中のカチオン性単量体含有量、すなわち、該重合体中の単量体単位の総数に対するVBTMAC単量体単位の数の割合は10モル%であった。
(カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−2〜P−6の合成)
重合条件(PVA種、カチオン性基含有単量体と水の仕込み量ならびに用いるカチオン性基含有単量体の種類)を表2に示すように変更したこと以外はP−1と同様にして、カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−2〜P−6の水溶液を得た。H−NMR測定により得られた該重合体中のカチオン性基含有単量体含有量を表2に示す。
Figure 0006231927
(実施例1)
カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体(B)としてP−1水溶液、アルカリ金属化合物(A1)として炭酸カリウムを用い、表1に示される配合割合となるように混合し、イオン交換水を加えて固形分濃度7.5質量%に調製した。この溶液を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上にアプリケーター(ギャップ150μm)を用いてキャスト製膜し、室温で風乾させた。こうして得られた膜を、120℃で10分間熱処理し、物理的な架橋を生じさせ、ガス分離膜を得た。
このようにして作製したガス分離膜を、所望の大きさに切断し、測定試料を作製した。得られた測定試料を用い、上記方法に従って、二酸化炭素の膜透過速度Q(CO)、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。得られた結果を表3に示す。
(実施例2〜16)
実施例1において、カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりにP−2〜P−6、PVA−3〜PVA−5を用い、アルカリ金属化合物の種類と配合割合、アミン系化合物(C)の種類と配合割合を表3に示したように変更した以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。なお、アミン系化合物C1は、ポリアリルアミン(日東紡社製、銘柄PAA−15C、第1級アミンの含有率:17.5meq/g)であり、アミン系化合物C2は、第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(シグマアルドリッチジャパン社製、分子量516、式(1)で表される基の含有率:7.75meq/g)である。
(比較例1)
実施例1において、カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりに無変性PVA(粘度平均重合度1700、けん化度98.5モル%)を用いた以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
(比較例2)
比較例1において、炭酸カリウムを用いる代わりにポリアリルアミンを用いた以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例1において、カチオン性基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりにイタコン酸と酢酸ビニルの共重合体をけん化して得られたけん化度88.0モル%、粘度平均重合度1800、変性量2モル%、中和度1のカルボン酸ナトリウム変性PVAを用いた以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
Figure 0006231927
表3に示すように、いずれの実施例も、高い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性を示している。また、ブロック共重合体である実施例1〜8、グラフト共重合体である実施例9〜13は、その傾向が高く、特にイオン性単量体の含有量が高い場合、その効果は顕著である。
一方、ビニルアルコール系重合体が無変性である比較例1では、アルカリ金属化合物が存在していても、実施例よりも低い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性しか示していない。
また、無変性ビニルアルコール系重合体とアミン系化合物とを組み合わせた比較例2でも、実施例よりも低い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性しか示していない。
また、ビニルアルコール系重合体が変性重合体である場合であっても、カルボン酸ナトリウム変性ビニルアルコール系共重合体である比較例3は、アルカリ金属化合物と組み合わせても、実施例よりも低い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性しか示していない。
本発明に係るガス分離膜は、混合ガス、特に水蒸気の含まれる混合ガスから、二酸化炭素を選択的に分離する性能が優れており、石炭ガス化火力発電より産生される水性シフトガスからの二酸化炭素の分離、天然ガス田より産生される天然ガスからの二酸化炭素の分離、石炭火力発電より排出される排ガスからの二酸化炭素の分離などにおいて有用である。
以上、本発明の好ましい実施態様を例示的に説明したが、当業者であれば、特許請求の範囲に開示した本発明の範囲および精神から逸脱することなく多様な修正、付加および置換ができることが理解可能であろう。

Claims (13)

  1. アルカリ金属化合物(A)と、カチオン性基を含有するビニルアルコール系共重合体(B)とを含む樹脂組成物で構成されるガス分離膜であって、前記ビニルアルコール系共重合体(B)は、ビニルアルコール系重合体ブロックとカチオン性単量体を重合してなる重合体ブロックからなるブロック共重合体、またはビニルアルコール系重合体を幹とし、カチオン性単量体を重合してなる重合体がグラフト結合しているグラフト共重合体であり、
    前記ビニルアルコール系共重合体(B)は、下記一般式(I)で表される構成単位をカチオン性基として含むとともに、式(I)で表される構成単位の含有量が、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し2〜90モル%である、ガス分離膜。
    Figure 0006231927
    [式中、Yは直接結合、又は炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の基であり、R は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。R 、R 、R はそれぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。R 、R 、R は、相互に又は重合体主鎖に含まれる炭素原子と共有結合して飽和若しくは不飽和環状構造を形成していてもよい。X はアニオンを表す。]
  2. 前記アルカリ金属化合物(A)が、アルカリ金属炭酸塩である請求項1に記載のガス分離膜。
  3. 前記式(I)中のYが下記式(II)で表される構造、ベンジレン基、またはメチル基で置換されているベンジレン基である請求項1または2に記載のガス分離膜。
    Figure 0006231927
    [式中、*は結合手を表す。]
  4. 前記式(I)で表される構成単位の含有量が、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し〜90モル%である請求項1〜のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  5. 前記アルカリ金属化合物(A)(アルカリ金属換算)と前記ビニルアルコール系共重合体(B)との質量比が、(A)/(B)=75/25〜2/98である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  6. 前記ビニルアルコール系共重合体(B)のけん化度が90モル%以上である請求項1〜のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  7. 前記樹脂組成物は、アルカリ金属化合物(A)、カチオン性基を含有するビニルアルコール系共重合体(B)に加えて、さらにアミン系化合物(C)を含む請求項1〜のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  8. アミン系化合物(C)が、アルカノールアミン、ポリアミドアミンデンドリマー、およびアミン系重合体、アミノ酸からなる群から選択される少なくとも一種である請求項に記載のガス分離膜。
  9. 前記アミン系化合物(C)が、
    (i)式(1)
    Figure 0006231927
    [式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
    で示される基及び/又は式(2)
    Figure 0006231927
    [式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
    で示される基を含有するポリアミドアミンデンドリマー(C1);
    (ii)1級アミノ基を含有するアミン系重合体(C2);または
    (iii)ポリアミドアミンデンドリマー(C1)およびアミン系重合体(C2)の双方を含む請求項に記載のガス分離膜。
  10. さらに、CO 親和性材料を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  11. 前記CO親和性材料が、第四級アンモニウム塩化合物、グアニジン類、ヘテロ環塩基、錯体、およびイオン液体から選択されることを特徴とする請求項10に記載のガス分離膜。
  12. さらに支持膜を備え、前記樹脂組成物が、支持膜に担持されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス分離膜を用いて、水蒸気を含む40℃以上の混合ガスから炭酸ガスを分離することを特徴とするガス分離方法。
JP2014069836A 2014-03-28 2014-03-28 ガス分離膜 Active JP6231927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014069836A JP6231927B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 ガス分離膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014069836A JP6231927B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 ガス分離膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015188865A JP2015188865A (ja) 2015-11-02
JP6231927B2 true JP6231927B2 (ja) 2017-11-15

Family

ID=54423857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014069836A Active JP6231927B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 ガス分離膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6231927B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4023327A4 (en) 2019-08-26 2023-09-20 Sumitomo Chemical Company Limited ACID GAS SEPARATION MEMBRANE, ACID GAS SEPARATION DEVICE, METHOD FOR PRODUCING AN ACID GAS SEPARATION MEMBRANE AND METHOD FOR SEPARATING ACID GAS

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01254227A (ja) * 1988-03-31 1989-10-11 Kuraray Co Ltd 水蒸気選択透過膜
JP4980014B2 (ja) * 2006-09-15 2012-07-18 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 ガス分離膜およびその利用
US20090110907A1 (en) * 2007-10-29 2009-04-30 Jiang Dayue D Membranes Based On Poly (Vinyl Alcohol-Co-Vinylamine)
JP5443773B2 (ja) * 2008-01-24 2014-03-19 株式会社ルネッサンス・エナジー・リサーチ 二酸化炭素分離装置
JP2010155207A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Kuraray Co Ltd ガス分離膜用エチレン−ビニルアルコール系重合体複合膜
WO2010119858A1 (ja) * 2009-04-13 2010-10-21 国立大学法人山口大学 イオン交換膜およびその製造方法
CN103037955B (zh) * 2010-02-16 2015-02-11 公益财团法人地球环境产业技术研究机构 气体分离复合膜
JP5563503B2 (ja) * 2011-03-15 2014-07-30 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 ガス分離複合膜
JP2013027806A (ja) * 2011-07-27 2013-02-07 Fujifilm Corp 二酸化炭素分離膜、二酸化炭素分離膜用支持体、及びこれらの製造方法
JP5689765B2 (ja) * 2011-07-29 2015-03-25 富士フイルム株式会社 二酸化炭素分離部材、その製造方法及び二酸化炭素分離モジュール
JP2014014803A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Fujifilm Corp 二酸化炭素分離用複合体の製造方法、二酸化炭素分離用複合体、二酸化炭素分離モジュール、二酸化炭素分離装置、及び二酸化炭素分離方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015188865A (ja) 2015-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101951380B1 (ko) 경화성 조성물 및 막
TWI556865B (zh) Ion exchange fiber and its manufacturing method, removal of chemical substances in water, adsorption method and removal of chemical substances in water, adsorption device
US8196754B2 (en) Water permeable membranes and methods of making water permeable membranes
JP5629751B2 (ja) ガス分離複合膜
CN102791365A (zh) 具有包含聚环氧烷和苯乙酮化合物的涂层的聚酰胺膜
WO2015030071A1 (ja) イオン交換膜の製造方法およびこれによって得られるイオン交換膜
JP5642399B2 (ja) アミノ酸移動担体を含む膜
CN1031482A (zh) 用于反渗透膜的截留率增强涂料
Mandal et al. Selective recovery of carboxylic acid through PVDF blended anion exchange membranes using electrodialysis
KR20120095235A (ko) 내오염성능이 우수한 역삼투 복합막 및 그의 제조방법
JP6227791B2 (ja) イオン交換膜及びその製造方法、並びに、モジュール及び装置
JP6231927B2 (ja) ガス分離膜
KR101913396B1 (ko) 고유량 폴리아미드 복합 멤브레인 제조방법
JP2018520847A (ja) 水処理分離膜およびその製造方法
JP6609209B2 (ja) ガス分離膜
Min et al. Crystalline elastomeric block copolymer/ionic liquid membranes with enhanced mechanical strength and gas separation properties
JPWO2014157012A1 (ja) ガス分離膜およびガス分離方法
JP6231928B2 (ja) ガス分離膜
JP2017170356A (ja) ガス分離膜
JP6223255B2 (ja) ガス分離膜
JP5656201B2 (ja) 陰イオン交換膜およびその製造方法
JP2022011547A (ja) 分離膜及びその製造方法
JP6779642B2 (ja) ガス分離膜
KR20080064947A (ko) 전도성 중합체
JP5028661B2 (ja) 陽イオン交換、陰イオン交換膜およびこれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160907

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6231927

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250