JP6231928B2 - ガス分離膜 - Google Patents

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Description

本発明は、混合ガスから特定のガス種を選択的に分離することのできるガス分離膜に関する。
石炭ガス化火力発電用途の分離膜の検討が進んでいる。かかる用途においては、水蒸気が含まれる混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離することが求められる。
二酸化炭素を含む混合ガスから二酸化炭素を選択的に分離する上では、その選択性(二酸化炭素選択性)を高め、高濃度の二酸化炭素を回収することが課題となる。二酸化炭素選択性に優れた分離膜を得るため、二酸化炭素に対する親和性が高い素材を用いることが提案されており、例えば架橋剤で架橋された親水性高分子材料をマトリックスとして、その中に特定のアミン化合物を包含させた層を多孔質性支持膜の表面に形成させたガス分離膜が提案されている(特許文献1)。
また、カルボキシル基で変性されたビニルアルコール系重合体とアゼチジニウム基を有する架橋剤の組み合わせにポリアミドアミンデンドリマーを包含させるガス分離膜が開示されている(特許文献2)。このガス分離膜は、水蒸気が含まれた環境下でも安定にポリアミドアミンデンドリマーを担持することができ、優れた二酸化炭素の選択性を発現する。
特開2008−68238号公報 国際公開WO2011/102326A1号パンフレット
特許文献1に開示の分離膜は、高い二酸化炭素選択性を持つだけでなく、一定の圧力差にも耐えることができる。しかしながら、分離対象となる混合ガスに水蒸気が含まれている場合、混合ガスと膜表面との間の親和性すなわち親水性と、水蒸気雰囲気下において分離膜の構造が変化しない耐水性という相反する性質が要求される。前記の複合膜では、水蒸気雰囲気下において混合ガスが供給されると、包含されていたアミン化合物が経時的に複合膜より流出し、二酸化炭素選択性を維持することが出来ないという問題があった。
特許文献2に開示の分離膜は、水蒸気が含まれた環境下でも安定にポリアミドアミンデンドリマーを担持することができ、優れた二酸化炭素の選択性を発現する。しかしながら実用に供するという観点に立つと、水蒸気の含まれた混合ガスに対し、より高い二酸化炭素の膜透過速度を発現するガス分離膜が望まれている。
したがって、本発明の目的は、水蒸気の含まれた混合ガスに対し、水蒸気との間に高い親和性すなわち親水性を有し、より高い二酸化炭素の膜透過速度を発現するガス分離膜を提供することにある。
本発明の発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、アルカリ金属化合物(A)、およびスルホネート基および/又はスルホン酸基を有するビニルアルコール系共重合体(B)を組み合わせた場合、驚くべきことに二酸化炭素の膜透過速度および二酸化炭素選択性を向上することができるガス分離膜が前記課題を作製できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、アルカリ金属化合物(A)と、スルホネート基および/又はスルホン酸基を有するビニルアルコール系共重合体(B)とを含む樹脂組成物で構成されることを特徴とするガス分離膜である。また、前記樹脂組成物は、さらにCO親和性材料(C)を含んでいてもよい。
本発明のガス分離膜において、前記ビニルアルコール系共重合体(B)は、好ましくは、下記一般式(I)で表される構成単位を含んでいてもよい。
Figure 0006231928
[式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは直接結合又は炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の基であり、Gはスルホネート基又はスルホン酸基を表す。
また、前記Xは、下記式(II)で表される構造またはメチル基で置換されていてもよいフェニレン基もしくはナフチレン基であってもよい。
Figure 0006231928
[式中、*は結合手を表す。]
前記ガス分離膜において、式(I)で表される構成単位の含有量は、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し1〜50モル%であってもよい。
前記ガス分離膜において、ビニルアルコール系共重合体(B)のけん化度が90モル%以上であってもよい。
前記ガス分離膜において、ビニルアルコール系共重合体(B)が、ビニルアルコール系重合体ブロックとスルホネート基および/又はスルホン酸基を有する単量体を重合してなる重合体ブロックからなるブロック共重合体であってもよい。
前記ガス分離膜において、ビニルアルコール系共重合体(B)が、ビニルアルコール系重合体を幹とし、スルホネート基および/又はスルホン酸基を有する単量体を重合してなる重合体がグラフト結合しているグラフト共重合体であってもよい。
前記ガス分離膜において、アルカリ金属化合物(A)の含有量(アルカリ金属換算)は、樹脂組成物(固形換算)の全質量に対して0.002質量%〜75質量%であってもよい。
前記ガス分離膜において、CO親和性材料(C)は、少なくともアミン系化合物(例えば、アルカノールアミン、ポリアミドアミンデンドリマー、およびアミン系重合体、アミノ酸からなる群から選択される少なくとも一種)を含んでいてもよい。
前記アミン系化合物は、
(i)式(1)
Figure 0006231928
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基及び/又は式(2)
Figure 0006231928
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基を含有するポリアミドアミンデンドリマー(C1);
(ii)1級アミノ基を含有するアミン系重合体(C2);または
(iii)ポリアミドアミンデンドリマー(C1)およびアミン系重合体(C2)の双方を含んでいてもよい。
前記ガス分離膜は、さらに支持膜を備えていてもよく、前記樹脂組成物が、支持膜に担持されていてもよい。
本発明は、このようなガス分離膜を用いて、水蒸気を含む40℃以上の混合ガスから炭酸ガスを分離することを特徴とするガス分離方法についても包含してもよい。
本発明によれば、膜中に溶解拡散する水蒸気との間に高い親和性を有し、より高い二酸化炭素の膜透過速度を発現するガス分離膜を得ることができる。
本発明のガス分離膜は、アルカリ金属化合物(A)と、スルホネート基および/又はスルホン酸基を有するビニルアルコール系共重合体(B)とを含む樹脂組成物で構成される。
(アルカリ金属化合物(A))
本発明のガス分離膜が含有するアルカリ金属化合物(A)は、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム)を含む限り特に限定されず、アルカリ金属イオンそのものであってもよく、アルカリ金属を含む化合物であってもよい。
アルカリ金属を含む化合物としては、具体的には、強塩基性アルカリ金属化合物(例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシド)、アルカリ金属塩(例えば、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属ハロゲン化物塩、アルカリ金属硝酸塩などが挙げられる。これらのアルカリ金属化合物は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。
(強塩基性アルカリ金属化合物)
例えば、強塩基性を有するアルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム)やアルカリ金属のアルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム)が挙げられる。
これらの強塩基性アルカリ金属化合物を用いて、ビニルアルコール系重合体(B)の有するスルホン酸基を中和することで、対イオンとしてアルカリ金属イオンをビニルアルコール系重合体(B)のスルホン酸基および/またはスルホネート基の近傍に存在させることができ、これらのスルホン酸基および/またはスルホネート基の水蒸気に対する親和性を大きく高めることが出来る。さらに、対イオンの存在により浸透圧が高まり、ビニルアルコール系重合体(B)の水蒸気の溶解性を大きく高めることが出来る。
スルホン酸基を中和する場合、その中和度は0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましく、0.5以上であることが特に好ましい。中和度が低すぎる場合は、ビニルアルコール系重合体(B)の水蒸気に対する親和性が劣るおそれがある。
(アルカリ金属塩)
アルカリ金属塩としては、例えば、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム)、アルカリ金属重炭酸塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)、アルカリ金属リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなど)、アルカリ金属カルボン酸塩(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウムなど)、アルカリ金属硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸セシウムなど)、アルカリ金属ハロゲン化物塩(塩化セシウム、ヨウ化セシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウムなど)、アルカリ金属硝酸塩(硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸セシウムなど)が挙げられる。これらのうち、膜内が塩基性を帯びる観点から、解離時に弱酸強塩基の塩として振舞えるアルカリ金属カルボン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩が好ましく用いられ、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩がより好ましい。
アルカリ金属の炭酸塩や重炭酸塩の場合、補助添加成分として、アルカリ金属イオンと錯体を形成する多座配位子や、亜砒酸ナトリウム、炭酸アンヒドラーゼ、ホウ酸等を併用することができる。
アルカリ金属イオンと錯体を形成する多座配位子としては、従来公知のもの、例えば:12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ベンゾ−12−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン−5、ベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−12−クラウン−4、ジベンゾ−15−クラウン−5、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−12−クラウン−4、ジシクロヘキシル−15−クラウン−5、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6、n−オクチル−12−クラウン−4、n−オクチル−15−クラウン−5、n−オクチル−18−クラウン−6等の環状ポリエーテル;クリプタンド〔2.1〕、クリプタンド〔2.2〕等の環状ポリエーテルアミン;クリプタンド〔2.1.1〕、クリプタンド〔2.2.2〕、等の双環式ポリエーテルアミンの他、ポルフィリン、フタロシアニン、ポリエチレングリコール、エチレンジアミン四酢酸等を用いることができる。
アルカリ金属化合物の(A)の含有量(アルカリ金属換算)は、用いられるアルカリ金属化合物の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属化合物が、後述するビニルアルコール系共重合体(B)に存在するスルホネート基および/又はスルホン酸基の対イオンとして存在する場合、アルカリ金属換算での含有量は少なくとも、樹脂組成物は、ガス分離膜に対して、二酸化炭素の膜透過速度を付与することが出来る。
アルカリ金属化合物の(A)の含有量(アルカリ金属換算)は、例えば、樹脂組成物(固形換算)の全質量に対して0.002質量%〜75質量%であることが好ましく、0.003質量%〜75質量%であることがより好ましく、0.004質量%〜75質量%であることがさらに好ましく、0.005質量%〜75質量%であることが特に好ましい。
また、アルカリ金属化合物が、アルカリ金属塩である場合、アルカリ金属化合物の樹脂組成物中の含有量を向上させることにより、ガス分離膜が、良好な二酸化炭素の膜透過速度を達成することができる。
例えば、アルカリ金属化合物がアルカリ金属塩である場合、アルカリ金属化合物の(A)の含有量(アルカリ金属換算)は、例えば、樹脂組成物(固形換算)の全質量に対して1質量%〜75質量%であることが好ましく、3質量%〜75質量%であることがより好ましく、5質量%〜75質量%であることがさらに好ましく、10質量%〜75質量%であることが特に好ましい。
なお、アルカリ金属化合物の含有量は、蛍光X線分析により測定した値であってもよい。
(スルホネート基および/又はスルホン酸基を有するビニルアルコール系共重合体(B))
本発明のガス分離膜が含有するビニルアルコール系共重合体(B)は、分子鎖中にスルホネート基および/又はスルホン酸基を有するビニルアルコール系共重合体である。
前記スルホネート基および/又はスルホン酸基を有するビニルアルコール系共重合体(B)としては、下記一般式(I)で表される構成単位を含むものが例示される。
Figure 0006231928
式(I)において、Rは水素原子又はメチル基であり、Xは単結合又は炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の基であり、Gはスルホネート基又はスルホン酸基を表す。
式(I)で表される単位中のXは、直接結合又は炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の基であればよく、特に限定されない。Xが含む水素原子、窒素原子及び酸素原子の数は特に限定されない。Xが窒素原子及び/又は酸素原子を含む場合としては、例えば、脂肪族炭化水素基の炭素原子間に挿入された、カルボニル結合(−CO−)、エステル結合(−COO−)、エーテル結合(−O−)、アミノ結合〔−NR−(Rは水素原子またはNと結合する炭素を含む基)〕、アミド結合(−CONH−)等として含む場合や、脂肪族炭化水素基の水素原子を置換する、アルコキシ基、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)等として含む場合が挙げられる。
Xの例としては、直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基(特に、アルキレン基);アルキル基(例えばメチル基などのC1−3アルキル基)で置換されていてもよいフェニレン基、ベンジレン基、ナフチレン基などの芳香族炭化水素基;カルボニル結合、エステル結合、エーテル結合、アミノ結合、及びアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を含み、合計炭素数が1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族炭化水素基(特に、アルキレン基);アルコキシ基、カルボキシル基及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有する合計炭素数が1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族炭化水素基(特に、アルキレン基);アルコキシ基、カルボキシル基及び水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有し、かつカルボニル基、エステル結合、エーテル結合及びアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を含み、合計炭素数が1〜20
の直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族炭化水素基(特に、アルキレン基)等が挙げられる。
式(I)で表される単位中のXは、中でも、アミド結合(−CONH−)を有する直鎖状または分岐状アルキレン基(例えば、C2−10アルキレン基)、C1−3アルキル基で置換されていてもよいアリーレン基(例えば、C6−80アリーレン基)が好ましく、下記式(II)で表される構造、またはメチル基で置換されていてもよいフェニレン基もしくはナフチレン基であることが好ましく、メチル基で置換されていてもよいフェニレン基もしくはナフチレン基であることが、化学的な安定性の観点からより好ましい。
Figure 0006231928
[式中、*は結合手を表す。]
式(I)で表される構成単位を有するビニルアルコール系重合体としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸と酢酸ビニルの共重合体を常法によりけん化して得られるビニルアルコール系共重合体;メルカプト基を末端に有するビニルアルコール系重合体水溶液中で、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩、p−スチレンスルホン酸又はその塩、2−ビニルナフタレンスルホン酸又はその塩、ビニルスルホン酸又はその塩などのモノマーを重合することにより得られる(特開昭59−187003号公報、特開2001−233678号公報参照)、スルホン酸又はスルホネート基含有重合体ブロックとビニルアルコール系重合体ブロックとを含有するブロック共重合体;酢酸ビニルおよび不飽和二重結合を有するチオエステル系単量体(例えば、チオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステル)のメタノール溶液に開始剤を加えて重合を行って得られた、酢酸ビニルとチオエステル系単量体との共重合体を常法によりけん化し、側鎖にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体を得、このビニルアルコール系重合体水溶液に上記のスルホン酸基又はスルホネート基を有するモノマーを重合することで得られる、ビニルアルコール系重合体にスルホン酸基および/またはスルホネート基含有重合体がグラフト結合したグラフト共重合体;などが例示される。この中で、スルホン酸基および/またはスルホネート基の含有量を増やすことができるという観点から、ブロック共重合体またはグラフト共重合体が好ましい。
前記式(I)で表される構成単位の含有量は、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し1〜50モル%であることが好ましく、3〜45モル%であることがより好ましく、5〜40モル%であることが特に好ましい。前記式(I)で表される構成単位の含有量が少なすぎる場合には、本発明の効果が十分に発現しないことがある。一方、前記式(I)で表される構成単位の含有量が50モル%超の場合には、膜の耐水性に劣るおそれがある。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)のけん化度は90モル%以上であることが好ましく、95モル%以上であることが特に好ましい。けん化度が低すぎる場合には、ガス分離膜のCO選択性が低下するおそれがある。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)は、本発明の効果が得られる限り、式(I)で表される構成単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステル単位以外の構成単位をさらに有することができる。当該構成単位は、例えば、ビニルエステルと共重合可能でありかつ式(I)で表される構成単位に変換可能な不飽和単量体及びビニルエステルと共重合可能なエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位である。エチレン性不飽和単量体は、例えば、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン類;アクリル酸及びその塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸及びその塩;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシルなどのメタクリル酸エステル類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩(例えば4級塩);メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩(例えば4級塩);メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n―プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−ビニルオキシプロパンなどのビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;塩化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、塩化アリルなどのアリル化合物;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸及びその塩又はそのエステル;ビニルトリメトキシシランなどのビニルシリル化合物;酢酸イソプロペニルである。
本発明で用いられるビニルアルコール系重合体(B)の粘度平均重合度は特に限定されないが、好ましくは100〜5000であり、より好ましくは200〜4000である。粘度平均重合度が低すぎると、ガス分離膜の強度が低下する恐れがある。粘度平均重合度が高すぎるビニルアルコール系重合体は、工業的な製造が難しい。ここで、粘度平均重合度はJIS K6726に準拠して測定した値である。
(CO親和性材料(C))
本発明で用いられる樹脂組成物は、さらに、CO親和性材料(C)を含んでいてもよい。樹脂組成物が、スルホネート基および/又はスルホン酸基を有するビニルアルコール系共重合体(B)と組み合わせてCO親和性材料(C)を有する場合、ガス分離膜を構成するCO親和性材料(C)は、供給されるCO、HOと化学的に反応し、COを該膜中に溶解させ、濃度勾配に従って輸送することができる。CO、HOとの反応性を有する化合物としては、特に限定されない。
CO親和性材料(C)は、例えば、塩基性化合物、錯体、イオン液体、周期表第2族金属化合物などが挙げられる。これらのCO親和性材料(C)は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。
(塩基性化合物)
塩基性化合物としては、例えば、アミン系化合物、第四級アンモニウム塩化合物[例えば、第四級アンモニウムヒドロキシド(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等)、前記第四級アンモニウムヒドロキシドに対応する第四級アンモニウムハライド類等]、グアニジン類(例えば、グアニジン、テトラメチルグアニジン等)、ヘテロ環塩基(例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[4,3,0]−7−ノネン等)、などが挙げられる。これらの塩基性化合物のうち、高いCO選択性を有する観点から、アミン系化合物が好ましい。
(アミン系化合物)
アミン系化合物としては、第1級アミノ基(−NH)、第2級アミノ基(−NHR)、第3級アミノ基(−NRR’)、第3級アミノ基(−NRR’)、塩型の第1級アミノ基(−N)、塩型の第2級アミノ基(−NHHR)、塩型の第3級アミノ基(−NHRR’)を有する化合物(ここで、R、R’、R”は、例えば、同一または異なって炭素数1〜5のアルキル基)を挙げることができる。
具体的には、例えば、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチルモノエタノールアミン、n−ブチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、n−ブチルエタノールアミン、ジーn−ブチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等);ポリアミドアミンデンドリマー類;ポリアリルアミン、ポリ−N−1,2−ジメチルプロピルアリルアミン、ポリ−N−メチルアリルアミン、ポリ−N,N−ジメチルアリルアミン、ポリ−2−ビニルピペリジン、ポリ−4−ビニルピペリジン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミンの構造単位を有するアミン系重合体;アミノ酸類(例えば、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、ジメチルアミノグリシン、2,3−ジアミノプロピオン酸等)等;およびこれらの塩類等が挙げられる。
本発明で用いられるアミン系化合物は、特に限定されることなく上記した種々のアミン系化合物を用いることができる。この中で、より高いCO選択性を発現するという観点から、アミン系重合体、およびポリアミドアミンデンドリマーからなる群から選択される少なくとも一種のアミン系化合物が好ましい。
ポリアミドアミンデンドリマーとしては、例えば、下記式(1):
Figure 0006231928
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基および/または式(2):
Figure 0006231928
[式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
で示される基を含有するポリアミドアミンデンドリマー(C1)が好ましく、式(1)で示される基を有するポリアミドアミンデンドリマーがより好ましい。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマーに関して、式(1)、式(2)中、A、Aで示される炭素数1〜3の二価有機残基としては、たとえば直鎖状または分枝状の炭素数1〜3のアルキレン基が挙げられる。このようなアルキレン基の具体例としては、−CH−、−CH−CH−、−CH−CH−CH−、−CH−CH(CH)−などが挙げられ、−CH−が特に好ましい。また、式(1)または式(2)中、水蒸気が含まれる混合ガスとの親和性が増すことから、n=1であることが好ましい。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマーは、式(1)で示される基および/または上記式(2)で示される基を、例えば、1〜10meq/g含有してもよい。なお「eq/g」はポリアミドアミンデンドリマー内の官能基の含有率、すなわちポリアミドアミンデンドリマー1g中の官能基の当量数(モル数と称される場合もある)を表し、1meq/gは分子1g中に1ミリ当量の官能基を有することを意味する。これにより、高いCO選択性を有するガス分離膜を得ることができる。
本発明で用いられるポリアミドアミンデンドリマーは、エチレンジアミンによるアミド化反応で分岐構造を形成し、その分岐数を増やしていくことで、分子内の1級アミンの個数を増すことができる。本発明においては、分岐数に制限されることなく、どの世代のポリアミドアミンデンドリマーでも好適に用いることができるが、1級アミンの含有率が高い下記式(3)〜(8)の中から選択される第0世代ポリアミドアミンデンドリマーが特に好適に用いられる。
Figure 0006231928
Figure 0006231928
Figure 0006231928
Figure 0006231928
Figure 0006231928
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好ましいアミン系化合物としては、例えば、前記式(1)で示される基及び/又は式(2)で示される基を(例えば、1〜10meq/gで)含有するポリアミドアミンデンドリマー(C1);1級アミノ基を(例えば、10〜35meq/gで)含有するアミン系重合体(C2);またはポリアミドアミンデンドリマー(C1)およびアミン系重合体(C2)の組合わせなどが挙げられる。
(錯体)
錯体としては、CO親和性に優れる、少なくともロジウムとジエン化合物を含む有機金属錯体(ロジウム金属錯体)や、モリブデンのカルボニル錯体(モリブデン錯体)が挙げられる。
好ましいロジウム金属錯体としては、例えば、(ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエン)・(2,4−ペンタンジオナート)ロジウム、(ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエン)・[ビス(トリフェニルホスフィン)]ロジウム、ビス(ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエン)・ロジウム、(ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエン)・ロジウム ダイマーなどが挙げられ、これらのロジウム金属錯体の製造方法は、特開平6−142466号公報に記載されている。
好ましいモリブデン錯体としては、シス−テトラカルボニル−ビス(ピペリジン)モリブデニウム、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,5−ジエンモリブデニウムテトラカルボニル、トロピリウムモリブデニウムトリカルボニル、シクロヘプタトリエンモリブデニウムトリカルボニル、シクロヘプタジエニルモリブデニウムトリカルボニルダイマーなどが挙げられ、これらのモリブデン錯体の製造方法は、特開平6−142467号公報に記載されている。
(イオン液体)
イオン液体としては、例えば、下記のカチオン、アニオンの組合せよりなる化合物から選択される化学物質が利用できる。
(i)カチオン:1,3 位に以下の置換基を有するイミダゾリウムで、置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、ピロリジニウムカチオンで置換基として、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、ピリジニウムカチオンで置換基として、アルキル基、アリール基、ホスホニウムカチオンで置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの、又は、第4 級アンモニウムカチオンで、置換基としてアルキル基、ヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリル基、アミノアルキル基、アリール基を有するもの。
(ii)アニオン:塩化物イオン、臭化物イオン、四フッ化ホウ素イオン、硝酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(パーフルオロブチルメタンスルホニル)イミドイオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、又は、トリフルオロメタンスルホン酸イオンなど。また、当該イオン液体の具体例として、1−アリル−3−エチルイミダゾリウムブロミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルイミダゾリウムブロミド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムテトラフルオロボラート、エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、エチルメチルイミダゾリウムビストリフルオロメタンスルホン酸、エチルメチルイミダゾリウムジシアナミド、及び、塩化トリヘキシルテトラデシルホスホニウム等が利用でき、好ましくはイミダゾリウム塩、四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩であり、より好ましくはイミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩であり、更に好ましくはピリジニウム塩又はホスホニウム塩である。
また、添加剤として、イオン液体以外に、グリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリアクリル酸の中から選択される化学物質が利用できる。)等の従来公知のものを挙げることができる。
(周期表第2族金属化合物)
周期表第2族金属化合物としては、周期表第2族金属の水酸化物(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなど)、周期表第2族金属のアルコキシド(例えば、カルシウムメトキシドなど)、周期表第2族金属炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど)、周期表第2族金属重炭酸塩(例えば、炭酸水素カルシウムなど)、周期表第2族金属リン酸塩(例えば、リン酸カルシウムなど)、周期表第2族金属カルボン酸塩(例えば、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウムなど)、周期表第2族金属硫酸塩(硫酸マグネシウム、硫酸カルシウなど)、周期表第2族金属ハロゲン化物塩(塩化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウムなど)、周期表第2族金属硝酸塩(硝酸マグネシウム、硝酸カルシウムなど)などが挙げられる。
分離膜における二酸化炭素選択透過性を向上する観点から、アルカリ金属化合物(A)(アルカリ金属換算)とビニルアルコール系共重合体(B)との質量比は、例えば、(A)/(B)=75/25〜0.002/99.998であってもよく、好ましくは75/25〜0.01/99.99程度であってもよい。
分離膜における二酸化炭素選択透過性を向上する観点から、ビニルアルコール系共重合体(B)とCO親和性材料(C)(特に、塩基性化合物)との質量比は、例えば、(B)/(C)=99/1〜15/85であってもよく、好ましくは95/5〜20/80程度であってもよい。
本発明のガス分離膜は、供給されるCOとHOの化学的反応を促進する反応触媒を含有していてもよい。反応触媒としては、アミンが配位してなる亜鉛錯体が好適に用いられる。
(ガス分離膜)
上記のガス分離膜に用いる各種材料は、水、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,Nジメチルアセトアミド(DMAc)などの有機溶媒、およびこれらの混合物、なかでも好ましくは水に溶解混合されて膜形成原液が調整される。そして、樹脂組成物からなるガス分離膜では、この原液がダイからフィルム状に吐出され、またはノズルから中空糸状に形成され、乾燥されたガス分離膜が形成されてもよい。ガス分離膜の膜厚は、0.01〜100μmであることが好ましく、0.05〜20μmであることがより好ましく、0.1〜10μmであることが特に好ましい。
(支持膜)
本発明のガス分離膜は、ガス分離膜の強度を向上させる観点から、支持膜を用いてもよい。その場合、ガス分離膜は、樹脂組成物が、支持膜に担持されていている複合膜であってもよい。樹脂組成物と支持膜との複合膜の態をなす場合、実用に供することが可能なものとして好適に使用される。
樹脂組成物とともに支持膜を用いる場合、ガス分離膜は、樹脂組成物からなるシートと支持膜とが積層されている膜であってもよいし;樹脂組成物が、支持膜に対して含浸または塗布された膜であってもよい。
また、樹脂組成物が支持膜に対して塗布される場合、例えば、上記の原液が支持膜上に吐出され乾燥されてガス分離膜を形成してもよい。
また、乾燥は、室温下または加熱下で乾燥してもよく、例えば、80〜150℃において熱処理を行い、樹脂組成物中に物理的な架橋を生じさせてもよい。
支持膜を構成する高分子としては特に限定されず、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチルなどが挙げられる。
支持膜の形状としては、フィルム、中空糸、多孔質膜など各種の形状であってよい。孔の大きさ、膜厚などは、気体透過量と膜の機械的強度を考慮して適宜選択することができる。
支持膜が多孔質膜である場合、支持膜は、例えば、所定の分画分子量を有する限外ろ過膜であってもよい。その分画分子量としては、例えば、1万〜50万程度であってもよく、好ましくは10万〜40万程度であってもよい。
本発明のガス分離膜は、混合ガスが有する水蒸気や圧力に対して、必要な耐水性あるいは耐圧性を確保するため、架橋剤を適宜配合しても良い。架橋剤としては、ポリアミドアミンエピクロロヒドリン樹脂;エポキシ基、アルデヒド基、ハロゲン原子などの官能基を2個以上有する化合物;チタン系架橋剤;ジルコニウム系架橋剤などが好適なものとして挙げられる。
こうして得られた本発明のガス分離膜は、特定のガス種、特に二酸化炭素を選択的に分離する性能が優れており、火力発電所、製鉄所、セメント工場、天然ガス田等で好適に使用することができる。
特に、本発明のガス分離膜を用いる場合、水蒸気を含む40℃以上(好ましくは60℃以上)の混合ガスから炭酸ガスを効率よく分離することが可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[透過速度および二酸化炭素選択性の測定]
二酸化炭素の透過速度Q(CO)(m/m・s・Pa)およびヘリウムの透過速度Q(He)(m/m・s・Pa)を以下のようにして測定し、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。
組成をCO/He=80/20(ml/min)、温度を85℃、相対湿度を90RH%に設定したガスを実施例および比較例で得られたガス分離膜に供給し、透過側にスウィープガスとしてアルゴンを10ml/min供給した等圧法によって、該分離膜の透過速度を測定した。
Q(CO)=(CO透過流量)/(膜面積)・(CO供給分圧−CO透過分圧)
Q(He)=(He透過流量)/(膜面積)・(He供給分圧−He透過分圧)
α=Q(CO)/Q(He)
[末端メルカプト基含有PVAの合成]
<PVA−1>
特開昭59−187005号公報に記載の方法で、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体を合成した。次いで、メタノールソックスレーでよく洗浄し、真空乾燥機中40℃で12時間乾燥することにより共重合体(PVA−1)を得た。H−NMR測定により求めたビニルアルコール単位の含有量(けん化度)は98.5モル%、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度は1500であった。
[側鎖メルカプト基含有PVAの合成]
<PVA−2>
(1)攪拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル4500質量部、下記式(III)で示されるチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステル99質量部、及びメタノール1210質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.6質量部を添加し重合を開始した。60℃で4時間重合した後、冷却して重合を停止した。重合停止時の重合率は38%であった。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、チオエステル基を有するポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度35.6%)を得た。なお、(III)で示されるチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステルは、米国特許3632826号明細書に記載の方法で合成した。
Figure 0006231928
2)上記(1)で得られたチオエステル基を有するポリ酢酸ビニルのメタノール溶液2809質量部にメタノール397質量部を加え(溶液中のチオエステル基を有するポリ酢酸ビニルは1000質量部)、さらに、水酸化ナトリウムメタノール溶液(濃度12.8%)を添加して、40℃でけん化を行った(けん化溶液のチオエステル基を有するポリ酢酸ビニル濃度30%、チオエステル基を有するポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対する水酸化ナトリウムのモル比0.035)。水酸化ナトリウムメタノール溶液を添加後約8分でゲル化物が生成したので、これを粉砕機にて粉砕し、さらに40℃で52分間放置してけん化を進行させた。これに酢酸メチルを加えて残存するアルカリを中和した後、メタノールソックスレーでよく洗浄し、真空乾燥機中40℃で12時間乾燥することにより共重合体(PVA−2)を得た。合成条件を表1に示す。また、H−NMR測定により得られた化学シフト値を以下に示す。また、H−NMR測定により求めた式(I)で表される構成単位の含有量(変性量)、ビニルアルコール単位の含有量(けん化度)を表1に示す。さらに、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度を表1に示す。
H−NMR(270MHz,DO(DSS含有),60℃) δ(ppm):1.3−1.9(−C CH(OH)−、および、−C (C CHSH)−)、2.05−2.15(−CHCH(OCOC )−)、2.51−2.61(−CHCH(CHCHCHCHCH SH)−)、3.9−4.2(−CH(OH)−)
[側鎖スルホネート基含有PVAの合成]
<PVA−3>
(1)攪拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、コモノマー添加口及び重合開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル4500質量部、コモノマーとして2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を水酸化ナトリウムにより完全中和した2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム21.2質量部、及びメタノール1552質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。これとは別に、コモノマーの逐次添加溶液(以降ディレー溶液と表記する)として2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムのメタノール溶液(濃度20質量%)を調製し、30分間アルゴンをバブリングした。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.2質量部を添加し重合を開始した。重合反応の進行中は、調製したディレー溶液を系内に滴下することで、重合溶液におけるモノマー組成(酢酸ビニルと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムのモル比率)が一定となるようにした。60℃で230分間重合した後、冷却して重合を停止した。重合停止時の重合率は40%であった。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムが導入されたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度38.5%)を得た。
(2)上記(1)で得られた2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムが導入されたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液2597質量部にメタノール591質量部を加え(溶液中の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムが導入されたポリ酢酸ビニルは1000質量部)、さらに、水酸化ナトリウムメタノール溶液(濃度12.8%)を添加して、40℃でけん化を行った(けん化溶液の2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムが導入されたポリ酢酸ビニル濃度30%、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムが導入されたポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対する水酸化ナトリウムのモル比0.01)。水酸化ナトリウムメタノール溶液を添加後約15分でゲル化物が生成したので、これを粉砕機にて粉砕し、さらに40℃で45分間放置してけん化を進行させた。これに酢酸メチルを加えて残存するアルカリを中和した後、メタノールソックスレーでよく洗浄し、真空乾燥機中40℃で12時間乾燥することにより、側鎖スルホネート基含有PVA(PVA−3)を得た。H−NMR測定により求めた2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムの含有量(変性量)、ビニルアルコール単位の含有量(けん化度)を表1に示す。さらに、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度を表1に示す。
<PVA−4〜PVA−5>
重合条件(酢酸ビニルモノマー、メタノール及びコモノマーの初期仕込み量)とけん化条件(酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比)を表1に示すように変更したこと以外はPVA−3と同様にして、(PVA−4〜PVA−5)を合成した。H−NMR測定により求めた2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムの含有量(変性量)とビニルアルコール単位の含有量(けん化度)を表1に示す。さらに、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度を表1に示す。
[側鎖カルボキシレート基含有PVAの合成]
<PVA−6>
重合条件(コモノマーの種類ならびに酢酸ビニルモノマー、メタノール及びコモノマーの初期仕込み量)とけん化条件(酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比)を表1に示すように変更したこと以外はPVA−3と同様にして、側鎖カルボキシレート基含有PVA(PVA−6)を合成した。H−NMR測定により求めたイタコン酸ナトリウムの含有量(変性量)とビニルアルコール単位の含有量(けん化度)を表1に示す。さらに、JIS K6726に準拠して測定した粘度平均重合度を表1に示す。
Figure 0006231928
(スルホネート基含有ビニルアルコール系重合体P−1の合成)
還流冷却管、攪拌翼を備え付けた1Lの四つ口セパラブルフラスコに、水557g、末端メルカプト基含有ポリビニルアルコールとしてPVA−1を110g仕込み、攪拌下95℃まで加熱して該ポリビニルアルコールを溶解した後、室温まで冷却した。該水溶液に1/2規定の硫酸を添加してpHを3.0に調製した。別に、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(PSS:中和度=1)55.6gを溶解し、これを先に調製した水溶液に攪拌下添加した後、該水溶液中に窒素をバブリングしつつ70℃まで加温し、さらに70℃で30分間窒素のバブリングを続けることで、窒素置換した。窒素置換後、上記水溶液に過硫酸カリウム(KPS)の2.5%水溶液88.8mLを1.5時間かけて逐次的に添加してブロック共重合を開始させ、進行させた後、系内温度を75℃に1時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、固形分濃度20%のポリビニルアルコール−ポリPSSのブロック共重合体であるスルホン酸基含有重合体P−1の水溶液を得た。得られた水溶液の一部を乾燥した後、重水に溶解し、H−NMR測定を行ったところ、該ブロック共重合体中のスルホネート基含有単量体含有量、すなわち、該重合体中の単量体単位の総数に対するPSS単量体単位の数の割合は10モル%であった。
(スルホネート基又はスルホン酸基含有ビニルアルコール系重合体P−2〜P−6の合成)
重合条件(PVA種、スルホネート基又はスルホン酸基含有単量体と水の仕込み量ならびに用いるスルホネート基又はスルホン酸基含有単量体の種類と、その中和度)を表2に示すように変更したこと以外はP−1と同様にして、スルホネート基又はスルホン酸基含有ビニルアルコール系重合体P−2〜P−6の水溶液を得た。H−NMR測定により得られた該重合体中のスルホネート基又はスルホン酸基含有単量体含有量を表2に示す。
Figure 0006231928
(実施例1)
スルホネート基含有ビニルアルコール系重合体(B)としてP−1水溶液、CO親和性材料(C1)として第0世代ポリアミドアミンデンドリマー(シグマアルドリッチジャパン社製、分子量516、式(1)で表される基の含有率:7.75meq/g)を用い、表1に示される配合割合となるように混合し、イオン交換水を加えて固形分濃度7.5質量%に調製した。この溶液を分画分子量30万、ポリエーテルスルホンを素材とした限外ろ過膜(ミリポア社製、商品名バイオマックス)上にアプリケーター(ギャップ150μm)を用いてキャスト製膜し、室温で風乾させた。こうして得られた膜を、120℃で10分間熱処理し、物理的な架橋を生じさせ、ガス分離膜を得た。
このようにして作製したガス分離膜を、所望の大きさに切断し、測定試料を作製した。得られた測定試料を用い、上記方法に従って、二酸化炭素の膜透過速度Q(CO)、二酸化炭素選択性α(CO/He)を求めた。また、アルカリ金属化合物(A)のガス分離膜の全質量に対する質量比および、スルホン酸基の中和度は配合割合から算出した。得られた結果を表3に示す。
(実施例2〜18)
実施例1において、スルホネート基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりに、PVA固形分1gあたり表3に示した量の水酸化ナトリウムまたは水酸化セシウムを加えたP−2〜P−5、P−6、PVA−3〜5を用い、CO親和性材料の種類、および配合割合を表3に示したように変更した以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。なお、表3中、ポリアリルアミンについては、ポリアリルアミン(日東紡社製、銘柄PAA−15C、第1級アミンの含有率:17.5meq/g)を用いている。
(比較例1)
実施例1において、スルホネート基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりに無変性PVA(粘度平均重合度1700、けん化度98.5モル%)を用いた以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
(比較例2)
比較例1において、CO親和性材料の種類、および配合割合を表3に示したように変更した以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例1において、スルホネート基含有ビニルアルコール系重合体P−1を用いる代わりにイタコン酸ナトリウム変性PVA(PVA−6)を用いた以外は実施例1と同様にしてガス分離膜を作製し、評価を行なった。得られた結果を表3に示す。
Figure 0006231928
表3に示すように、いずれの実施例も、高い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性を示している。また、ブロック共重合体である実施例1〜6、グラフト共重合体である実施例7〜15は、その傾向が高く、特にイオン性単量体の含有量が高い場合、その効果は顕著である。
一方、ビニルアルコール系重合体が無変性である比較例1および2では、アミン系化合物やアルカリ金属化合物が存在していても、実施例よりも低い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性しか示していない。
また、ビニルアルコール系重合体が変性重合体である場合であっても、カルボン酸ナトリウム変性ビニルアルコール系共重合体である比較例3は、アミン系化合物と組み合わせても、実施例よりも低い二酸化炭素の膜透過速度と、二酸化炭素選択性しか示していない。
本発明に係るガス分離膜は、混合ガス、特に水蒸気を含む混合ガスから、二酸化炭素を選択的に分離する性能が優れており、石炭ガス化火力発電より産生される水性シフトガスからの二酸化炭素の分離、天然ガス田より産生される天然ガスからの二酸化炭素の分離、石炭火力発電より排出される排ガスからの二酸化炭素の分離などにおいて有用である。
以上、本発明の好ましい実施態様を例示的に説明したが、当業者であれば、特許請求の範囲に開示した本発明の範囲および精神から逸脱することなく多様な修正、付加および置換ができることが理解可能であろう。

Claims (13)

  1. アルカリ金属化合物(A)と、スルホネート基および/又はスルホン酸基を有するビニルアルコール系共重合体(B)とを含む樹脂組成物で構成されるガス分離膜であって、前記ビニルアルコール系共重合体(B)は、ビニルアルコール系重合体ブロックとスルホネート基および/又はスルホン酸基を有する単量体を重合してなる重合体ブロックからなるブロック共重合体、またはビニルアルコール系重合体を幹とし、スルホネート基および/又はスルホン酸基を有する単量体を重合してなる重合体がグラフト結合しているグラフト共重合体であり、
    前記ビニルアルコール系共重合体(B)は、下記一般式(I)で表される構成単位をスルホネート基および/又はスルホン酸基として含むとともに、式(I)で表される構成単位の含有量が、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し2〜50モル%である、ガス分離膜。
    Figure 0006231928
    [式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは直接結合又は炭素原子及び水素原子を含みかつ窒素原子及び/又は酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の基であり、Gはスルホネート基又はスルホン酸基を表す。]
  2. 前記式(I)中のXが下記式(II)で表される構造、フェニレン基、ナフチレン基、メチル基で置換されていているフェニレン基、またはもしくはメチル基で置換されていているナフチレン基である請求項に記載のガス分離膜。
    Figure 0006231928
    [式中、*は結合手を表す。]
  3. 前記式(I)で表される構成単位の含有量が、ビニルアルコール系共重合体(B)の全構成単位に対し〜50モル%である請求項またはに記載のガス分離膜。
  4. 前記ビニルアルコール系共重合体(B)のけん化度が90モル%以上である請求項1〜のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  5. 前記アルカリ金属化合物(A)の含有量(アルカリ金属換算)が、樹脂組成物(固形換算)の全質量に対して0.002質量%〜75質量%である、請求項1〜のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  6. 前記アルカリ金属化合物(A)(アルカリ金属換算)と前記ビニルアルコール系共重合体(B)との質量比が、(A)/(B)=75/25〜0.002/99.998である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  7. 前記樹脂組成物が、さらにCO親和性材料(C)を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  8. 前記CO親和性材料(C)が少なくともアミン系化合物を含む請求項に記載のガス分離膜。
  9. 前記アミン系化合物が、アルカノールアミン、ポリアミドアミンデンドリマー、およびアミン系重合体、アミノ酸からなる群から選択される少なくとも一種である請求項に記載のガス分離膜。
  10. 前記アミン系化合物が、
    (i)式(1)
    Figure 0006231928
    [式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
    で示される基及び/又は式(2)
    Figure 0006231928
    [式中、Aは炭素数1〜3の二価有機残基を示し、nは0または1の整数を示す。]
    で示される基を含有するポリアミドアミンデンドリマー(C1);
    (ii)1級アミノ基を含有するアミン系重合体(C2);または
    (iii)ポリアミドアミンデンドリマー(C1)およびアミン系重合体(C2)の双方を含む請求項またに記載のガス分離膜。
  11. 前記CO親和性材料が、錯体、イオン液体、および周期表第2族金属化合物から選択されることを特徴とする請求項〜10のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  12. さらに支持膜を備え、前記樹脂組成物が、支持膜に担持されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のガス分離膜。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス分離膜を用いて、水蒸気を含む40℃以上の混合ガスから炭酸ガスを分離することを特徴とするガス分離方法。
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