JPWO2014133032A1 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Abstract

耐熱保存性と低温定着性のバランスに優れ、低温低湿環境から高温高湿環境までの温度及び湿度環境下においても印字耐久性に優れるトナーを提供する。結着樹脂、着色剤、軟化剤、及び定着助剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、前記定着助剤は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのうち少なくともいずれか一方とアクリル酸及びメタクリル酸のうち少なくともいずれか一方との共重合体であり、前記共重合体は、酸価が0.5〜7mgKOH/gであり、且つ重量平均分子量Mwが6,000〜50,000であり、且つガラス転移温度が60〜85℃であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、及びプリンター等の、電子写真法を利用した画像形成装置の現像に用いることが出来る静電荷像現像用トナーに関するものである。
近年、電子写真方式を用いたレーザープリンターや複写機においては急速に高速化が進んでおり、より現像性、転写性及び低温定着性に優れたトナーが求められている。特に低温定着性に関しては消費電力の低減にも繋がることから、環境への配慮から近年のトナー開発においては必須の要件となってきている。
また、市場の拡大に伴って、使用環境も広範囲となってきており、低温低湿環境から高温高湿環境においても、トナーが安定して、その性能を発揮することが求められている。したがって、低温定着性と異なる環境下での耐久性に優れたトナーの開発が検討されている。
例えば、特許文献1には、重合性モノマー、着色剤、及びガラス転移温度が0℃以下の液状ポリマーを含む重合性組成物を重合して得られる重合法トナーが開示され、そのトナーが低温定着性、環境安定性及び印字耐久性に優れ、画像再現性が良いことも開示されている。特許文献2には、重合性単量体、着色剤、極性樹脂及びスチレンに不溶な特定の微粉体を含有するトナー組成物から水系媒体中で製造された、極性樹脂を特定量含有し、結着樹脂の酸価、極性樹脂の酸価、微粉体の表面を処理する有機化合物の酸価が特定の関係式を満たすトナーが、環境安定性や帯電特性に優れ、かぶり等の発生せずに高品質な画像が実現できることが開示されている。
特許文献3には、重合性単量体、イエロー顔料、ワックス及び2種のカルボキシル基含有樹脂を含有する重合性単量体組成物を水系媒体中で重合して得られるトナー粒子を有するイエロートナーにおいて、2種のカルボキシル基含有樹脂を特定添加量とし、スチレン、イエロー顔料及び2種のカルボキシル基含有樹脂の界面張力が特定関係を満たすトナーが開示されている。また、そのイエロートナーが低温定着性に優れ、高い光沢度と、発色性と、透明性に優れることも開示されている。特許文献4には、結着樹脂、エステルワックス、及びカルボキシル基含有ビニル系樹脂を含有し、水系媒体中で造粒することによって得られるトナー粒子を有するトナーであって、結着樹脂とカルボキシル基含有ビニル系樹脂のSP値を特定範囲とし、カルボキシル基含有ビニル系樹脂の分子量及び分子量分布を特定範囲とし、エステルワックス及びカルボキシル基含有ビニル系樹脂の含有量を特定範囲としたトナーが、耐久性の低下及び定着器の汚染を解決しながら、低温定着性と高温下での保存安定性を同時に満たすことが開示されている。
しかしながら、前記特許文献の方法で得られたトナーでは、近年の高速印刷の要求に伴い、定着温度の低下と高温での保存性を同時に、且つ十分に満たすことが困難であり、また、異なる環境での印字耐久性についても十分でないことがあった。
特開2005−315930号公報 特開2008−224939号公報 特開2011−215179号公報 特開2012−78628号公報
本発明の課題は、耐熱保存性と低温定着性のバランスに優れ、低温低湿環境から高温高湿環境までの幅広い温度及び湿度環境下においても印字耐久性に優れるトナーを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、静電荷像現像用トナーを構成する着色樹脂粒子に、定着助剤として、特定の重合性単量体を重合することにより得られ、酸価、重量平均分子量及びガラス転移温度がそれぞれ特定の範囲である共重合体を含有させることにより、上述の問題を解決出来ることを見出した。
即ち、本発明によれば、結着樹脂、着色剤、軟化剤、及び定着助剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、前記定着助剤は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのうち少なくともいずれか一方とアクリル酸及びメタクリル酸のうち少なくともいずれか一方との共重合体であり、前記共重合体は、酸価が0.5〜7mgKOH/gであり、且つ重量平均分子量Mwが6,000〜50,000であり、且つガラス転移温度が60〜85℃であることを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
本発明においては、結着樹脂100質量部に対して、前記共重合体を0.5〜4質量部含有することが好ましい。
本発明においては、前記軟化剤が下記式(1)の構造を有し、且つ融点が60〜75℃のモノエステル化合物であることが好ましい。
−COO−R 式(1)
(上記式(1)中、Rは炭素数15〜21の直鎖アルキル基を示し、Rは炭素数16〜22の直鎖アルキル基を示す。)
本発明において、前記モノエステル化合物は、酸価が1.0mgKOH/g以下であり、且つ水酸基価が10mgKOH/g以下であることが好ましい。
上記の如き本発明の静電荷像現像用トナーによれば、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルとアクリル酸及び/又はメタクリル酸との共重合体であり、且つ、特定範囲の酸価、重量平均分子量、及びガラス転移温度を有する定着助剤を含有することにより、耐熱保存性と低温定着性とのバランスに優れ、且つ、高温高湿(H/H)環境下、常温常湿(N/N)環境下、及び低温低湿(L/L)環境下のいずれにおいても優れた印字耐久性を発揮できるトナーが提供される。
本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂、着色剤、軟化剤、及び定着助剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、前記定着助剤は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのうち少なくともいずれか一方とアクリル酸及びメタクリル酸のうち少なくともいずれか一方との共重合体であり、前記共重合体は、酸価が0.5〜7mgKOH/gであり、且つ重量平均分子量Mwが6,000〜50,000であり、且つガラス転移温度が60〜85℃であることを特徴とする。
以下、本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)について説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤、軟化剤、及び特定の定着助剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する。
以下、本発明に使用される着色樹脂粒子の製造方法、当該製造方法により得られる着色樹脂粒子、当該着色樹脂粒子を用いた本発明のトナーの製造方法及び本発明のトナーについて、順に説明する。
1.着色樹脂粒子の製造方法
一般に、着色樹脂粒子の製造方法は、粉砕法等の乾式法、並びに乳化重合凝集法、懸濁重合法、及び溶解懸濁法等の湿式法に大別され、画像再現性等の印字特性に優れたトナーが得られ易いことから湿式法が好ましい。湿式法の中でも、ミクロンオーダーで比較的小さい粒径分布を持つトナーを得やすいことから、乳化重合凝集法、及び懸濁重合法等の重合法が好ましく、重合法の中でも懸濁重合法がより好ましい。
上記乳化重合凝集法は、乳化させた重合性単量体を重合し、樹脂微粒子エマルションを得て、着色剤分散液等と凝集させ、着色樹脂粒子を製造する。また、上記溶解懸濁法は、結着樹脂や着色剤等のトナー成分を有機溶媒に溶解又は分散した溶液を水系媒体中で液滴形成し、当該有機溶媒を除去して着色樹脂粒子を製造する方法であり、それぞれ公知の方法を用いることができる。
本発明の着色樹脂粒子は、湿式法、または乾式法を採用して製造することが出来る。湿式法の中でも好ましい懸濁重合法を採用し、以下のようなプロセスにより行われる。
(A)懸濁重合法
(A−1)重合性単量体組成物の調製工程
まず、重合性単量体、着色剤、軟化剤、及び定着助剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物を混合し、重合性単量体組成物の調製を行う。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いて行う。
本発明で重合性単量体は、重合可能な官能基を有するモノマーのことをいい、重合性単量体が重合して結着樹脂となる。重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を使用することが好ましい。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル等のニトリル化合物;アクリルアミド、及びメタクリルアミド等のアミド化合物;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、及びアクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステルが、好適に用いられる。
ホットオフセット改善及び保存性改善のために、モノビニル単量体とともに、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等の2個以上の水酸基を持つアルコールに炭素−炭素二重結合を有するカルボン酸が2つ以上エステル結合したエステル化合物;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等の、その他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜2質量部の割合で用いることが望ましい。
また、さらに、重合性単量体の一部として、マクロモノマーを用いると、得られるトナーの保存性と低温での定着性とのバランスが良好になるので好ましい。マクロモノマーは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和二重結合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000〜30,000の反応性の、オリゴマー又はポリマーである。マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のガラス転移温度(以下、「Tg」と称することがある。)よりも、高いTgを有する重合体を与えるものが好ましい。
マクロモノマーは、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.03〜5質量部、さらに好ましくは0.05〜1質量部用いる。
本発明においては、耐熱保存性及び低温定着性のバランスに優れ、且つ幅広い温度及び湿度環境下における優れた印字耐久性をトナーに与えるため、定着助剤として、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのうちの少なくともいずれか一方とアクリル酸及びメタクリル酸のうち少なくともいずれか一方との共重合体(アクリレート系共重合体)を含有する。酸モノマーとしては、アクリル酸が好ましい。
本発明には、アクリル酸エステルとアクリル酸との共重合体、アクリル酸エステルとメタクリル酸との共重合体、メタクリル酸エステルとアクリル酸との共重合体、メタクリル酸エステルとメタクリル酸との共重合体、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとアクリル酸との共重合体、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとメタクリル酸との共重合体及びアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとアクリル酸とメタクリル酸との共重合体のいずれも使用できる。これらのうち、本発明には、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとアクリル酸との共重合体を用いることが好ましい。
上記共重合体の酸価は、通常0.5〜7mgKOH/gであり、1〜6mgKOH/gであることが好ましく、1.5〜4mgKOH/gであることがより好ましい。共重合体の酸価が0.5mgKOH/g未満である場合には、後述する比較例6及び比較例7に示すように、耐熱保存性に劣り、低温定着性にも乏しく、低温低湿環境から高温高湿環境までの温度及び湿度環境下においても印字耐久性に劣る。また、共重合体の酸価が7mgKOH/gを超える場合には、後述する比較例8に示すように、所望の着色樹脂粒子が作製できないおそれがある。
なお、共重合体の酸価は、日本工業標準調査会(JICS)制定の規準油脂分析手法である、JIS K 0070に準拠して測定される値である。
上記共重合体の重量平均分子量(Mw)は、通常6,000〜50,000であり、7,000〜45,000であることが好ましく、9,000〜40,000であることがより好ましい。
共重合体の重量平均分子量(Mw)が6,000未満である場合には、重量平均分子量が小さすぎるため、耐熱保存性、耐久性が悪化する。一方、共重合体の重量平均分子量(Mw)が50,000を超える場合には、重量平均分子量が大きすぎるため、低温定着性が悪化する。
共重合体の重量平均分子量(Mw)は、共重合体又はその溶液についてゲル浸透クロマトグラフィ(Gel Permeation Chromatography:GPC)を行い、得られたGPCの溶出曲線に基づき、標準物質による検量線を適宜用いることにより算出することができる。GPC測定条件の例は以下の通りである。
溶離液:THF
流量:0.5〜3.0mL/min
温度:25〜50℃
上記共重合体のガラス転移温度Tgは、通常60〜85℃であり、65〜80℃であることが好ましく、70〜77℃であることがより好ましい。
共重合体のガラス転移温度が60℃未満である場合には、ガラス転移温度が低すぎるため、後述する比較例4に示すように、耐熱保存性に乏しい。一方、共重合体のガラス転移温度が85℃を超える場合には、低温定着性が悪化する。
上記共重合体のガラス転移温度Tgは、例えば、ASTM D3418−82に準拠して求めることができる。具体的には、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製:SSC5200)等を用いて共重合体試料を昇温速度10℃/分で昇温し、その過程で得られたDSC曲線の最大級熱ピークを示す温度をガラス転移温度とすることができる。
共重合体中における、アクリル酸エステル単量体単位、メタクリル酸エステル単量体単位、アクリル酸単量体単位、及びメタクリル酸単量体単位の比は、上述した酸価、重量平均分子量Mw、及びガラス転移温度を満たすものであれば、特に限定されない。
上記4種類の単量体単位の比は、共重合体合成時のアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、及びメタクリル酸の添加量の質量比により調節することができる。当該添加量の質量比としては、例えば、(アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル):(アクリル酸及び/又はメタクリル酸)=(99〜99.95):(0.05〜1)であってもよく、(アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル):(アクリル酸及び/又はメタクリル酸)=(99.4〜99.9):(0.1〜0.6)であることが好ましく、(アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル):(アクリル酸及び/又はメタクリル酸)=(99.5〜99.7):(0.3〜0.5)であることが更に好ましい。なお、これら重合性単量体の内、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルは、本発明の効果を損なわない範囲で、前記結着樹脂を構成するモノビニル単量体に例示されているスチレン誘導体、ニトリル化合物及びアミド化合物等のその他の単量体で置換されても良い。その割合は、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの総添加量の10質量%以下、好ましくは2質量%以下であり、置換されないことが好ましい。
共重合体に使用されるアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸sec−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸イソヘキシル、アクリル酸ネオヘキシル、アクリル酸sec−ヘキシル、及びアクリル酸tert−ヘキシル等が挙げられ、中でも、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、及びアクリル酸n−ブチルが好ましく、アクリル酸n−ブチルがより好ましい。
共重合体に使用されるメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸sec−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸イソヘキシル、メタクリル酸ネオヘキシル、メタクリル酸sec−ヘキシル、及びメタクリル酸tert−ヘキシル等が挙げられ、中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、及びメタクリル酸n−ブチルが好ましく、メタクリル酸メチルがより好ましい。
上記共重合体の添加量は、結着樹脂100質量部に対して0.5〜4質量部であることが好ましい。
共重合体の当該添加量が0.5質量部未満である場合には、共重合体の添加量が少なすぎるため、上述した本発明の効果、すなわち、耐熱保存性及び低温定着性のバランスに優れ、且つ、幅広い温度及び湿度環境下において優れた印字耐久性を発揮できる効果を十分享受できないおそれがある。また、共重合体の当該添加量が4質量部を超える場合には、低温定着性が低下するおそれがある。
共重合体の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1.0〜3.5質量部であることがより好ましく、1.5〜3.0質量部であることが更に好ましい。
本発明で用いる定着助剤である共重合体は、市販のものを用いることもできるが、溶液重合法、水溶液重合法、イオン重合法、高温高圧重合法、懸濁重合法等の公知の方法により製造することができる。
共重合体の製造方法の典型例は以下の通りである。なお、本発明に用いられる共重合体の製造方法は、以下の典型例に限定されない。
まず、反応容器内に溶媒を適宜加え、反応容器内を不活性雰囲気に置換した後、昇温し、原料モノマーであるアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル、並びに、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を反応容器に加える。このとき、重合開始剤を共に加えることが好ましい。また、原料モノマー及び重合開始剤の混合物を、反応容器内に徐々に滴下することが好ましい。
次に、重合反応が進行する温度まで昇温し、重合を開始する。重合終了後、適宜溶媒を留去することにより、所望の共重合体が得られる。
本発明では、着色剤を用いるが、カラートナーを作製する場合、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの着色剤を用いることができる。
ブラック着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉等を用いることができる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、その誘導体、及びアントラキノン化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、及び60等が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、93、97、120、138、155、180、181、185、186、及び213等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントレッド31、48、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、237、238、251、254、255、269及びC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
本発明では、各着色剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。着色剤の量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは1〜10質量部である。
本発明に用いられる着色樹脂粒子は、軟化剤として、下記式(1)の構造を有し、且つ融点が60〜75℃のモノエステル化合物を含有することが好ましい。
−COO−R 式(1)
上記式(1)中、Rは炭素数15〜21の直鎖アルキル基を示し、Rは炭素数16〜22の直鎖アルキル基を示す。R及びRは同じ基であってもよいし、互いに異なる基であってもよい。式(1)に示すモノエステル化合物において、原料脂肪酸における炭素数(すなわちRの炭素数に1を加えた炭素数)と、原料アルコールにおける炭素数(すなわちRの炭素数)との差は、0〜6であることが好ましく、4〜6であることがより好ましい。
モノエステル化合物の融点が60℃未満である場合には、トナーが耐熱保存性に劣るおそれがある。また、モノエステル化合物の融点が75℃を超える場合には、低温定着性が低下する場合がある。
モノエステル化合物の融点は、63〜72℃であることがより好ましく、65〜70℃であることがさらに好ましい。
上記式(1)で示されるモノエステル化合物として、具体的には、パルミチン酸ベヘニル(C1531−COO−C2245)、ステアリン酸ベヘニル(C1735−COO−C2245)、エイコサン酸ベヘニル(C1939−COO−C2245)、ベヘン酸ベヘニル(C2143−COO−C2245)、パルミチン酸エイコシル(C1531−COO−C2041)、ステアリン酸エイコシル(C1735−COO−C2041)、エイコサン酸エイコシル(C1939−COO−C2041)、ベヘン酸エイコシル(C2143−COO−C2041)、ステアリン酸ステアリル(C1735−COO−C1837)、エイコサン酸ステアリル(C1939−COO−C1837)、ベヘン酸ステアリル(C2143−COO−C1837)、エイコサン酸ヘキサデシル(C1939−COO−C1633)、ベヘン酸ヘキサデシル(C2143−COO−C1633)等が挙げられる。これらのモノエステル化合物の中でも、ステアリン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、及びベヘン酸ステアリルがより好ましい。
軟化剤の含有量は、着色樹脂粒子100質量部に対して10〜25質量部であることが好ましい。2種類以上の軟化剤を用いる場合には、着色樹脂粒子100質量部に対して、全ての軟化剤の総含有量が10〜25質量部であることが好ましい。当該含有量が10質量部未満である場合には、軟化剤が少なすぎる結果、低温定着性が悪くなるおそれがある。一方、当該含有量が25質量部を超える場合には、軟化剤が多すぎる結果、耐熱保存性と耐久性が悪くなるおそれがある。
軟化剤の含有量は、着色樹脂粒子100質量部に対して、より好ましくは12〜22質量部であり、さらに好ましくは15〜20質量部である。
軟化剤としては、他のエステル化合物を含んでいてもよい。他のエステル化合物としては、具体的には、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールテトラパルミネート、ペンタエリストールテトラステアレート等のペンタエリスリトールエステル化合物;ヘキサグリセリンオクタベヘネート、ペンタグリセリンヘプタベヘネート、テトラグリセリンヘキサベヘネート、トリグリセリンペンタベヘネート、ジグリセリンテトラベヘネート、グリセリントリベヘネート等のグリセリンエステル化合物等が挙げられる。
上記モノエステル化合物の酸価は、1.0mgKOH/g以下であることが好ましく、0.6mgKOH/g以下であることがより好ましく、0.3mgKOH/g以下であることがさらに好ましい。酸価が1.0mgKOH/gより大きいと、保存性が悪化する場合がある。なお、モノエステル化合物の酸価は、日本工業標準調査会(JICS)制定の規準油脂分析手法である、JIS K 0070に準拠して測定される値である。
上記モノエステル化合物の水酸基価は、10mgKOH/g以下であることが好ましく、6mgKOH/g以下であることがより好ましく、3mgKOH/g以下であることがさらに好ましい。水酸基価が10mgKOH/gより大きいと、保存性が悪化する場合がある。なお、モノエステル化合物の水酸基価は、日本工業標準調査会(JICS)制定の規準油脂分析手法である、JIS K 0070に準拠して測定される値である。
上記モノエステル化合物は、上述した酸価及び水酸基価の条件をいずれも満たすことがより好ましい。
上記軟化剤の製造方法としては、酸化反応による合成法、カルボン酸及びその誘導体からの合成、マイケル付加反応に代表されるエステル基導入反応、カルボン酸化合物とアルコール化合物からの脱水縮合反応を利用する方法、酸ハロゲン化物とアルコール化合物からの反応、エステル交換反応等が挙げられる。軟化剤の製造には適宜触媒を用いることもできる。触媒としては、エステル化反応に用いる一般の酸性又はアルカリ性触媒、例えば酢酸亜鉛、チタン化合物等が好ましい。エステル化反応後、再結晶、蒸留等により目的生成物を精製してもよい。
その他の添加物として、トナーの帯電性を向上させるために、正帯電性又は負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されないが、帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができることから、正帯電性又は負帯電性の帯電制御樹脂が好ましく、さらに、正帯電性トナーを得る観点からは、正帯電性の帯電制御樹脂がより好ましく用いられる。
正帯電性の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン化合物及びイミダゾール化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのポリアミン樹脂、並びに4級アンモニウム基含有共重合体、及び4級アンモニウム塩基含有共重合体等が挙げられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、Cr、Co、Al、及びFe等の金属を含有するアゾ染料、サリチル酸金属化合物及びアルキルサリチル酸金属化合物、並びに、好ましく用いられる帯電制御樹脂としてのスルホン酸基含有共重合体、スルホン酸塩基含有共重合体、カルボン酸基含有共重合体及びカルボン酸塩基含有共重合体等が挙げられる。
本発明では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.03〜8質量部の割合で用いることが望ましい。帯電制御剤の添加量が、0.01質量部未満の場合にはカブリが発生することがある。一方、帯電制御剤の添加量が10質量部を超える場合には印字汚れが発生することがある。
また、その他の添加物として、重合して結着樹脂となる重合性単量体を重合する際に、分子量調整剤を用いることが好ましい。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジオクタデシル−N,N’−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部の割合で用いることが望ましい。
(A−2)懸濁液を得る懸濁工程(液滴形成工程)
本発明では、少なくとも重合性単量体、着色剤、軟化剤及び定着助剤を含む重合性単量体組成物を、分散安定剤を含む水系媒体中に分散させ、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の液滴形成を行う。液滴形成の方法は特に限定されないが、例えば、(インライン型)乳化分散機(太平洋機工社製、商品名:マイルダー)、高速乳化分散機(プライミクス株式会社製、商品名:T.K.ホモミクサー MARK II型)等の強攪拌が可能な装置を用いて行う。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩:4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドリキシエチル)プロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシジエチルアセテート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルブタノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中で、残留重合性単量体を少なくすることができ、印字耐久性も優れることから、有機過酸化物を用いるのが好ましい。
有機過酸化物の中でも、開始剤効率がよく、残留する重合性単量体も少なくすることができることから、パーオキシエステルが好ましく、非芳香族パーオキシエステルすなわち芳香環を有しないパーオキシエステルがより好ましい。
重合開始剤は、前記のように、重合性単量体組成物が水系媒体中へ分散された後、液滴形成前に添加されても良いが、水系媒体中へ分散される前の重合性単量体組成物へ添加されても良い。
重合性単量体組成物の重合に用いられる、重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部であり、さらに好ましくは0.3〜15質量部であり、特に好ましくは1〜10質量部である。
本発明において、水系媒体は、水を主成分とする媒体のことを言う。
本発明において、水系媒体には、分散安定化剤を含有させることが好ましい。分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の無機化合物や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機化合物が挙げられる。上記分散安定化剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記分散安定化剤の中でも、無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドが好ましい。無機化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを用いることにより、着色樹脂粒子の粒径分布を狭くすることができ、また、洗浄後の分散安定化剤残存量を少なくできるため、得られるトナーが画像を鮮明に再現することができ、且つ環境安定性に優れたものとなる。
(A−3)重合工程
上記(A−2)のようにして、液滴形成を行い、得られた水系分散媒体を加熱し、重合を開始し、着色樹脂粒子の水分散液を形成する。
重合性単量体組成物の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
着色樹脂粒子は、そのまま外添剤を添加して重合トナーとして用いてもよいが、この着色樹脂粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(又は、「カプセル型」ともいう)の着色樹脂粒子とすることが好ましい。コアシェル型の着色樹脂粒子は、低軟化点を有する物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上述した、上記着色樹脂粒子を用いて、コアシェル型の着色樹脂粒子を製造する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色樹脂粒子の製造法を以下に説明する。
着色樹脂粒子が分散している水系媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様なものが使用できる。その中でも、スチレン、アクリロニトリル、及びメチルメタクリレート等の、Tgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の、過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の、アゾ系開始剤;等の水溶性重合開始剤を挙げることができる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。重合開始剤の量は、シェル用重合性単量体100質量部に対して、好ましくは、0.1〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。
シェル層の重合温度は、好ましくは50℃以上であり、更に好ましくは60〜95℃である。また、重合の反応時間は好ましくは1〜20時間であり、更に好ましくは2〜15時間である。
(A−4)洗浄、ろ過、脱水、及び乾燥工程
重合により得られた着色樹脂粒子の水分散液は、重合終了後に、常法に従い、ろ過、分散安定化剤の除去を行う洗浄、脱水、及び乾燥の操作が、必要に応じて数回繰り返されることが好ましい。
上記の洗浄の方法としては、分散安定化剤として無機化合物を使用した場合、着色樹脂粒子の水分散液への酸、又はアルカリの添加により、分散安定化剤を水に溶解し除去することが好ましい。分散安定化剤として、難水溶性の無機水酸化物のコロイドを使用した場合、酸を添加して、着色樹脂粒子水分散液のpHを6.5以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸、並びに蟻酸、及び酢酸等の有機酸を用いることができるが、除去効率の大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
脱水、ろ過の方法は、種々の公知の方法等を用いることができ、特に限定されない。例えば、遠心ろ過法、真空ろ過法、加圧ろ過法等を挙げることができる。また、乾燥の方法も、特に限定されず、種々の方法が使用できる。
(B)粉砕法
粉砕法を採用して着色樹脂粒子を製造する場合、以下のようなプロセスにより行われる。
まず、結着樹脂、着色剤、軟化剤、及び定着助剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物を混合機、例えば、ボールミル、V型混合機、FMミキサー(:商品名)、高速ディゾルバ、インターナルミキサー等を用いて混合する。次に、上記により得られた混合物を、加圧ニーダー、二軸押出混練機、ローラ等を用いて加熱しながら混練する。得られた混練物を、ハンマーミル、カッターミル、ローラミル等の粉砕機を用いて、粗粉砕する。更に、ジェットミル、高速回転式粉砕機等の粉砕機を用いて微粉砕した後、風力分級機、気流式分級機等の分級機により、所望の粒径に分級して粉砕法による着色樹脂粒子を得る。
なお、粉砕法で用いる結着樹脂、着色剤、軟化剤、及び定着助剤、さらに必要に応じて添加される帯電制御剤等のその他の添加物は、前述の(A)懸濁重合法で挙げたものを用いることができる。また、粉砕法により得られる着色樹脂粒子は、前述の(A)懸濁重合法により得られる着色樹脂粒子と同じく、in situ重合法等の方法によりコアシェル型の着色樹脂粒子とすることもできる。
結着樹脂としては、他にも、従来からトナーに広く用いられている樹脂を使用することができる。粉砕法で用いられる結着樹脂としては、具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ポリエステル樹脂、及びエポキシ樹脂等を例示することができる。
2.着色樹脂粒子
上述の(A)懸濁重合法、又は(B)粉砕法等の製造方法により、着色樹脂粒子が得られる。
以下、トナーを構成する着色樹脂粒子について述べる。なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は、好ましくは4〜12μmであり、更に好ましくは5〜10μmである。Dvが4μm未満である場合には、トナーの流動性が低下し、転写性が悪化したり、画像濃度が低下したりする場合がある。Dvが12μmを超える場合には、画像の解像度が低下する場合がある。
また、着色樹脂粒子は、その体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dp)との比(Dv/Dp)が、好ましくは1.0〜1.3であり、更に好ましくは1.0〜1.2である。Dv/Dpが1.3を超える場合には、転写性、画像濃度及び解像度の低下が起こる場合がある。着色樹脂粒子の体積平均粒径、及び個数平均粒径は、例えば、粒度分析計(ベックマン・コールター製、商品名:マルチサイザー)等を用いて測定することができる。
本発明の着色樹脂粒子の平均円形度は、画像再現性の観点から、0.96〜1.00であることが好ましく、0.97〜1.00であることがより好ましく、0.98〜1.00であることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が0.96未満の場合、印字の細線再現性が悪くなるおそれがある。
本発明において、円形度は、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像の周囲長で除した値として定義される。また、本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、着色樹脂粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は着色樹脂粒子が完全な球形の場合に1を示し、着色樹脂粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。
3.トナーの製造方法
本発明においては、上記着色樹脂粒子を、外添剤と共に混合攪拌して外添処理を行うことにより、着色樹脂粒子の表面に、外添剤を付着させて1成分トナー(現像剤)とする。なお、1成分トナーは、さらにキャリア粒子と共に混合攪拌して2成分現像剤としてもよい。
外添処理を行う攪拌機は、着色樹脂粒子の表面に外添剤を付着させることができる攪拌装置であれば特に限定されず、例えば、FMミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、スーパーミキサー(:商品名、川田製作所社製)、Qミキサー(:商品名、日本コークス工業社製)、メカノフュージョンシステム(:商品名、ホソカワミクロン社製)、及びメカノミル(:商品名、岡田精工社製)等の混合攪拌が可能な攪拌機を用いて外添処理を行うことができる。
外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び/又は酸化セリウム等からなる無機微粒子;ポリメタクリル酸メチル樹脂、シリコーン樹脂、及び/又はメラミン樹脂等からなる有機微粒子;等が挙げられる。これらの中でも、無機微粒子が好ましく、無機微粒子の中でも、シリカ、及び/又は酸化チタンが好ましく、特にシリカからなる微粒子が好適である。
なお、これらの外添剤は、それぞれ単独で用いることもできるが、2種以上を併用して用いることができる。中でも粒径の異なる2種以上のシリカを併用することが好ましい。
本発明では、外添剤を、着色樹脂粒子100質量部に対して、通常、0.05〜6質量部、好ましくは0.2〜5質量部の割合で用いることが望ましい。外添剤の添加量が0.05質量部未満の場合には転写残が発生することがある。外添剤の添加量が6質量部を超える場合にはカブリが発生することがある。
4.本発明のトナー
上記工程を経て得られる本発明のトナーは、耐熱保存性及び低温定着性のバランスに優れ、且つ、高温高湿(H/H)環境下、常温常湿(N/N)環境下、及び低温低湿(L/L)環境下のいずれにおいても優れた印字耐久性を発揮できるトナーである。
耐熱保存性の指標としては、例えば、以下の方法により決定した耐熱温度が挙げられる。
所定量のトナーを容器に入れて密閉した後、当該容器を所定の温度条件下放置する。所定時間経過後、容器からトナーを篩の上に移し、粉体測定機(ホソカワミクロン社製、商品名:パウダテスタPT−R)等にセットする。所定の振幅の条件下で所定時間振動した後、篩上に残ったトナーの質量を測定し、これを凝集したトナーの質量とする。この凝集したトナーの質量が所定の閾値以下となる最大の温度を、そのトナーの耐熱温度に決定する。
低温定着性の指標としては、例えば、以下の方法により決定した最低定着温度が挙げられる。
所定のプリンターを用いて、所定の温度におけるトナーの定着率を測定する。定着率は、当該プリンターにより試験用紙に印刷した黒ベタ領域の、所定のテープ剥離操作前後の画像濃度の比率から計算する。即ち、テープ剥離前の画像濃度をID(前)、テープ剥離後の画像濃度をID(後)とすると、定着率は、次式から算出することができる。なお、画像濃度は、分光光度計(X−Rite社製、商品名:スペクトロアイ)等を用いて測定する。
定着率(%)=(ID(後)/ID(前))×100
この定着試験において、定着率が所定の閾値以上となる定着温度を、そのトナーの最低定着温度に決定する。
耐熱温度は、55℃以上であることが好ましい。耐熱温度が55℃未満である場合には、高熱にさらされた場合にブロッキングが生じやすく、輸送後の品質が保証できなくなるおそれがある。また、耐熱温度が高く、いくら耐熱保存性に優れていたとしても、最低定着温度が高すぎる場合には、画像形成装置で定着させるときに多大なエネルギーを必要とすることから環境的に好ましくない。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
1.共重合体の合成
[製造例1]
反応容器内にトルエン200部を投入し、トルエンを攪拌しながら反応容器内を十分に窒素で置換した後、90℃に昇温させ、その後メタクリル酸メチル97部、アクリル酸n−ブチル2.6部、アクリル酸0.4部、及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名:パーブチルO)3部の混合溶液を、2時間かけて反応容器中へ滴下した。更に、トルエン還流下で10時間保持することにより、重合を完了させ、その後、減圧下で溶媒を蒸留除去した。このようにして得られた共重合体を共重合体1とする。得られた共重合体1の特性を表1に示す。
[製造例2〜15]
製造例1において、単量体の組成比及び開始剤の量を表1に示す通りに変更したこと以外は、製造例1と同様の工程により、共重合体2〜15を合成した。得られた共重合体2〜15の特性を表1に示す。
2.トナー原材料の特性
(1)共重合体のガラス転移温度(Tg)
ASTM D3418−82に準拠して、共重合体1〜共重合体15の最大吸熱ピークを示す温度(最大吸熱ピーク温度)を測定した。より具体的には、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、商品名:SSC5200)を用いて、共重合体試料を昇温速度10℃/分で昇温し、その過程で得られたDSC曲線の最大吸熱ピークを示す温度を測定し、当該温度をその共重合体のガラス転移温度(Tg)とした。
(2)共重合体の酸価、並びに軟化剤(モノエステル化合物)の酸価及び水酸基価
共重合体1〜共重合体15、及び軟化剤として使用するモノエステル化合物の酸価は、日本工業標準調査会(JICS)制定の規準油脂分析手法である、JIS K 0070に準拠して測定した。
軟化剤として使用するモノエステル化合物の水酸基価は、日本工業標準調査会(JICS)制定の規準油脂分析手法である、JIS K 0070に準拠して測定した。
(3)共重合体の重量平均分子量(Mw)
精秤した共重合体試料0.1gをそれぞれ100mLガラス製サンプル瓶に入れた後、THF49.9gをそれぞれ加えた。次に、スターラーチップを入れ、マグネティックスターラーを用いて室温で1時間攪拌後、0.2μmPTFE製フィルターで濾過して、共重合体のTHF溶液を得た。最後に、THF溶液のそれぞれ100μLをGPC測定装置に注入してGPC測定した。重量平均分子量(Mw)は、得られたGPCの溶出曲線を基に市販の単分散標準ポリスチレンによる検量線から換算した。
(GPC測定条件)
GPC:HLC−8220(東ソー社製)
カラム:TSK−GEL MULTIPORE HXL−M 2本直結(東ソー社製)
溶離液:THF
流量:1.0mL/min
温度:40℃
共重合体1〜共重合体15の測定結果を、各共重合体の組成と併せて表1に示す。なお、下記表1中、「AA」とはアクリル酸の添加量を、「MAA」とはメタクリル酸の添加量を、「MMA」とはメタクリル酸メチルの添加量を、「EA」とはアクリル酸エチルの添加量を、「BA」とはアクリル酸n−ブチルの添加量を、「ST」とはスチレンの添加量を、「開始剤」とはt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートの添加量を、それぞれ意味する。
Figure 2014133032
3.静電荷像現像用トナーの作製
[実施例1]
モノビニル単量体としてスチレン70部及びアクリル酸n−ブチル30部、ブラック着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製、商品名:#25B)7部、架橋性の重合性単量体としてジビニルベンゼン0.7部、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン1.0部、及び上記製造例1で得られた共重合体1を2部、メディア型湿式粉砕機を用いて湿式粉砕を行った後、帯電制御剤として正帯電性の帯電制御樹脂(4級アンモニウム基含有スチレン/アクリル共重合体)1部、及び軟化剤としてステアリン酸ベヘニル(分子式:C1735−COO−C2245、融点:70℃、酸価:0.1mgKOH/g、水酸基価:0.3mgKOH/g)20部をさらに混合して、重合性単量体組成物を得た。
他方、攪拌槽において、室温下で、イオン交換水250部に塩化マグネシウム7.4部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム4.1部を溶解した水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド分散液(水酸化マグネシウム3.0部)を調製した。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液に、室温下で、上記重合性単量体組成物を投入し、液滴が安定するまで攪拌し、そこに重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油社製、商品名:パーブチルO)5部を添加後、インライン型乳化分散機(太平洋機工社製、商品名:マイルダー)を用いて、15,000rpmの回転数で高剪断攪拌して重合性単量体組成物の液滴形成を行った。
上記により得られた重合性単量体組成物の液滴が分散した懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を、攪拌翼を装着した反応器内に投入し、90℃に昇温し、重合反応を開始させた。重合転化率がほぼ100%に達したときに、反応器内にメチルメタクリレート(シェル用重合性単量体)1.5部、及びイオン交換水20部に溶解した2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)(シェル用重合開始剤、和光純薬社製、商品名:VA−086、水溶性)0.10部を添加した。その後、更に3時間、90℃で維持して、重合を継続した後、水冷して反応を停止し、着色樹脂粒子の水分散液を得た。
上記により得られた着色樹脂粒子の水分散液を、室温下で、攪拌しながら硫酸を滴下し、pHが6.5以下となるまで酸洗浄を行った。次いで、濾過分離を行い、得られた固形分にイオン交換水500部を加えて再スラリー化させて、水洗浄処理(洗浄、濾過、及び脱水)を数回繰り返し行った。次いで、濾過分離を行い、得られた固形分を乾燥機の容器内に入れ、45℃で48時間乾燥を行い、乾燥した着色樹脂粒子を得た。
上記着色樹脂粒子100部に、個数平均一次粒径10nmのシリカ微粒子Aを0.7部、及びアミノ変性シリコーンオイルで疎水化処理された個数平均一次粒径55nmのシリカ微粒子Bを1部添加し、高速攪拌機(日本コークス工業社製、商品名:FMミキサー)を用いて、混合し、外添処理を行い、実施例1の静電荷像現像用トナーを作製した。
[実施例2〜10]
上記製造例1で得られた共重合体1を2部添加する替わりに、上記製造例2〜8で得られた共重合体2〜8を2部添加した他は、実施例1と同様にして、実施例2〜8の静電荷像現像用トナーを製造した。また、上記製造例1で得られた共重合体1の添加量を、2部から1部又は3部に変更した他は、実施例1と同様にして、実施例9及び10の静電荷像現像用トナーを製造した。
[比較例1]
上記製造例1で得られた共重合体1を添加しなかった他は、実施例1と同様に、比較例1の静電荷像現像用トナーを製造した。
[比較例2〜8]
上記製造例1で得られた共重合体1を2部添加する替わりに、上記製造例9〜15で得られた共重合体9〜15を2部添加した他は、実施例1と同様にして、比較例2〜8の静電荷像現像用トナーを製造した。しかしながら、比較例8では液滴が上手く調製できず重合は実施しなかった。したがって、その後の評価も実施できなかった。
4.着色樹脂粒子及びトナーの特性評価
上記実施例1〜実施例10及び比較例1〜比較例7のトナー、並びにトナーに使用した着色樹脂粒子について、特性を調べた。詳細は以下の通りである。
(1)着色樹脂粒子の粒径特性
着色樹脂粒子の体積平均粒径Dv、個数平均粒径Dp、及び粒径分布Dv/Dpを粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)により測定した。このマルチサイザーによる測定は、アパーチャー径:100μm、分散媒体:アイソトンII(:商品名)、濃度10%、測定粒子個数:100,000個の条件で行った。
具体的には、着色樹脂粒子サンプル0.2gをビーカーに取り、その中に分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フイルム社製、商品名:ドライウエル)を加えた。そこへ、更に分散媒体を2mL加え、着色樹脂粒子を湿潤させた後、分散媒体を10mL加え、超音波分散器で1分間分散させてから上記の粒径測定機による測定を行った。
(2)トナーの耐熱保存性
トナー10gを100mLのポリエチレン製の容器に入れて密閉した後、所定の温度に設定した恒温水槽の中に該容器を沈め、8時間経過した後に取り出した。取り出した容器からトナーを42メッシュの篩の上にできるだけ振動を与えないように移し、粉体測定機(ホソカワミクロン社製、商品名:パウダテスタPT−R)にセットした。篩の振幅を1.0mmに設定して、30秒間、篩を振動させた後、篩上に残ったトナーの質量を測定し、これを凝集したトナーの質量とした。
この凝集したトナーの質量が0.5g以下になる最大の温度を、耐熱温度とした。
(3)トナーの印字評価
(a)トナーの定着温度測定
市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(解像度600dpi、印刷速度28枚/分)の定着ロールの温度を変化できるように改造したプリンターを用いて、定着試験を行った。定着試験は、改造プリンターの定着ロールの温度を変化させ、それぞれの温度でのトナーの定着率を測定した。
定着率は、改造プリンターで試験用紙に印刷した黒ベタ領域の、テープ剥離操作前後の画像濃度の比率から計算した。すなわち、テープ剥離前の画像濃度をID(前)、テープ剥離後の画像濃度をID(後)とすると、定着率は、次式から算出することができる。
定着率(%)=(ID(後)/ID(前))×100
ここで、テープ剥離操作とは、試験用紙の測定部分(黒ベタ領域)に粘着テープ(住友スリーエム社製、商品名:スコッチメンディングテープ810−3−18)を貼り、一定圧力で押圧して付着させ、その後、一定速度で紙に沿った方向に粘着テープを剥離する一連の操作である。また、画像濃度は、分光光度計(X−Rite社製、商品名:スペクトロアイ)を用いて測定した。この定着試験において、定着率が80%以上になる最低定着ロール温度をトナーの最低定着温度とした。
(b)各環境下での印字耐久性試験
上記プリンターに印字用紙をセットし、当該プリンターにトナーを入れた。温度20℃、湿度20%RHの低温低湿(L/L)環境下で24時間放置した後、同環境下にて、5%印字濃度で20,000枚まで連続印字を行った。500枚毎にベタ印字(印字濃度100%)をして反射式画像濃度計(マクベス社製、商品名:RD918)でそのベタ印字部の印字濃度を測定した。さらに、その後、白ベタ印字(印字濃度0%)を行い、白ベタ印字の途中でプリンターを停止させ、現像後の感光体上にある非画像部のトナーを粘着テープ(住友スリーエム社製、製品名:スコッチメンディングテープ810−3−18)に付着させ、それを印字用紙に貼り付けた。次に、その粘着テープを貼り付けた印字用紙の白色度(B)を、白色度計(日本電色社製)で測定し、同様にして、未使用の粘着テープだけを印字用紙に貼り付け、その白色度(A)を測定し、この白色度の差(B−A)をカブリ値とした。この値が小さい方が、カブリが少なく良好であることを示す。
印字濃度が1.3以上で、且つカブリ値が5以下の画質を維持できる連続印字枚数を調べた。
同様の試験を、温度23℃、湿度50%RHの常温常湿(N/N)環境下、及び温度32.5℃、湿度80%RHの高温高湿(H/H)環境下で行った。
(c)高温放置後の常湿常温(N/N)環境下での印字耐久性試験
上記プリンターに印字用紙をセットし、当該プリンターにトナーを入れた。温度50℃環境下で120時間放置した後、温度23℃、湿度50%RHの常温常湿(N/N)環境下にて、上記印字耐久性試験と同様の試験を実施した。
実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例7の静電荷像現像用トナーの測定及び評価結果を表2に示す。なお、下記表2中、「LL耐久性(枚)」、「NN耐久性(枚)」、及び「HH耐久性(枚)」とは、それぞれ、低温低湿(L/L)環境下、常温常湿(N/N)環境下、又は高温高湿(H/H)環境下での印字耐久性試験における連続印字枚数を、「高温放置後NN耐久性(枚)」とは、高温放置後の常湿常温(N/N)環境下での印字耐久性試験における連続印字枚数を、それぞれ意味する。
Figure 2014133032
5.トナー評価のまとめ
以下、表1及び表2を参照しながら、トナー評価について検討する。
まず、比較例1のトナーについて検討する。表1及び表2より、比較例1のトナーは、定着助剤としての共重合体を含有していない。
表2より、比較例1のトナーは、最低定着温度が115℃である。したがって、比較例1のトナーについては、少なくとも低温定着性に問題は見られない。
しかし、比較例1のトナーは、耐熱温度が53℃と低く、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、低温低湿(L/L)環境下で10,000枚、常温常湿(N/N)環境下で15,000枚、高温高湿(H/H)環境下で8,000枚、高温放置後の常温常湿(N/N)環境下で11,000枚といずれも少ない。特に、高温放置後の常温常湿(N/N)環境下における当該連続印刷枚数は、実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例7のトナー中、最も少ない。
以上より、定着助剤としての共重合体を含まない比較例1のトナーは、耐熱保存性に乏しく、低温低湿環境から高温高湿環境までの温度及び湿度環境下において印字耐久性に劣ることが分かる。
次に、比較例2のトナーについて検討する。表1及び表2より、比較例2のトナーは、アクリル酸とスチレンとからなる共重合体9を含有する。表1より、共重合体9のガラス転移温度(Tg)は76.2℃、酸価は2.5mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)は9,400である。
表2より、比較例2のトナーは、最低定着温度が125℃である。したがって、比較例2のトナーについては、少なくとも低温定着性に問題は見られない。
しかし、比較例2のトナーは、耐熱温度が51℃と低く、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、低温低湿(L/L)環境下で10,000枚、常温常湿(N/N)環境下で14,000枚、高温高湿(H/H)環境下で7,000枚、高温放置後の常温常湿(N/N)環境下で11,000枚といずれも少ない。特に、高温高湿(H/H)環境下における当該連続印刷枚数、及び高温放置後の常温常湿(N/N)環境下における当該連続印刷枚数は、実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例7のトナー中、いずれも最も少ない。
以上より、アクリル酸エステル単量体単位及びメタクリル酸エステル単量体単位をいずれも含まず、替わりにスチレン単量体単位を含む共重合体9を用いた比較例2のトナーは、耐熱保存性に乏しく、低温低湿環境から高温高湿環境までの温度及び湿度環境下においても印字耐久性に劣り、特に高温高湿環境下に曝した場合における印字耐久性に劣ることが分かる。
続いて、比較例3のトナーについて検討する。表1及び表2より、比較例3のトナーは、アクリル酸、メタクリル酸メチル、及びスチレンからなる共重合体10を含有する。表1より、共重合体10のガラス転移温度(Tg)は77℃、酸価は2.3mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)は10,300である。
表2より、比較例3のトナーは、最低定着温度が125℃である。したがって、比較例3のトナーについては、少なくとも低温定着性に問題は見られない。
しかし、比較例3のトナーは、耐熱温度が53℃と低く、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、低温低湿(L/L)環境下で11,000枚、常温常湿(N/N)環境下で16,000枚、高温高湿(H/H)環境下で10,000枚、高温放置後の常温常湿(N/N)環境下で12,000枚といずれも少ない。
以上より、スチレン単量体単位を含む共重合体10を用いた比較例3のトナーは、耐熱保存性に乏しく、低温低湿環境から高温高湿環境までの温度及び湿度環境下において印字耐久性に劣ることが分かる。
次に、比較例4のトナーについて検討する。表1及び表2より、比較例4のトナーは、アクリル酸、メタクリル酸メチル、及びアクリル酸n−ブチルからなる共重合体11を含有する。表1より、共重合体11のガラス転移温度(Tg)は55℃、酸価は2.3mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)は9,800である。
表2より、比較例4のトナーは、最低定着温度が115℃であり、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、低温低湿(L/L)環境下で18,000枚、常温常湿(N/N)環境下で17,000枚、高温高湿(H/H)環境下で17,000枚、高温放置後の常温常湿(N/N)環境下で17,000枚である。したがって、比較例4のトナーについては、少なくとも低温定着性及び印字耐久性に問題は見られない。
しかし、比較例4のトナーは、耐熱温度が53℃と低い。
以上より、ガラス転移温度が60℃未満である共重合体11を用いた比較例4のトナーは、耐熱保存性に乏しいことが分かる。
続いて、比較例5のトナーについて検討する。表1及び表2より、比較例5のトナーは、アクリル酸、メタクリル酸メチル、及びアクリル酸n−ブチルからなる共重合体12を含有する。表1より、共重合体12のガラス転移温度(Tg)は95℃、酸価は2.4mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)は40,100である。
表2より、比較例5のトナーは、耐熱温度が60℃であり、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、低温低湿(L/L)環境下で18,000枚、常温常湿(N/N)環境下で18,000枚、高温高湿(H/H)環境下で17,000枚、高温放置後の常温常湿(N/N)環境下で18,000枚である。したがって、比較例5のトナーについては、少なくとも耐熱保存性及び印字耐久性に問題は見られない。
しかし、比較例5のトナーは、最低定着温度が135℃と高い。比較例5の最低定着温度は、実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例7のトナー中、最も高い。
以上より、ガラス転移温度が85℃を超える共重合体12を用いた比較例5のトナーは、低温定着性に乏しいことが分かる。
次に、比較例6のトナーについて検討する。表1及び表2より、比較例6のトナーは、メタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルとからなる共重合体13を含有する。表1より、共重合体13のガラス転移温度(Tg)は−70℃、酸価は0mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)は6,000である。
表2より、比較例6のトナーは、耐熱温度が50℃と低く、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、低温低湿(L/L)環境下で15,000枚、常温常湿(N/N)環境下で16,000枚、高温高湿(H/H)環境下で15,000枚、高温放置後の常温常湿(N/N)環境下で15,000枚といずれも少ない。特に、比較例6の耐熱温度は、実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例7のトナー中、最も低い。
以上より、ガラス転移温度が60℃を大きく下回り、さらに酸価が0.5mgKOH/g未満である共重合体13を用いた比較例6のトナーは、耐熱保存性に劣り、低温低湿環境から高温高湿環境までの温度及び湿度環境下においても印字耐久性に劣ることが分かる。
続いて、比較例7のトナーについて検討する。表1及び表2より、比較例7のトナーは、メタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルとからなる共重合体14を含有する。表1より、共重合体14のガラス転移温度(Tg)は76.3℃、酸価は0mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)は10,200である。
表2より、比較例7のトナーは、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、常温常湿(N/N)環境下で17,000枚である。したがって、比較例7のトナーについては、少なくとも常温常湿(N/N)環境下における印字耐久性に問題は見られない。
しかし、比較例7のトナーは、耐熱温度が54℃と低く、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、低温低湿(L/L)環境下で10,000枚、高温高湿(H/H)環境下で8,000枚、高温放置後の常温常湿(N/N)環境下で12,000枚といずれも少ない。
以上より、アクリル酸単量体単位を含まず、酸価が0.5mgKOH/g未満である共重合体14を用いた比較例7のトナーは、耐熱保存性に劣り、特に低温低湿環境下及び高温高湿環境下において印字耐久性に劣ることが分かる。
一方、実施例1〜実施例10のトナーは、表1及び表2より、定着助剤として、アクリル酸又はメタクリル酸と、アクリル酸エステルと、メタクリル酸エステルとの共重合体1〜共重合体8のいずれかを有する。共重合体1〜共重合体8は、ガラス転移温度が65.5〜76.0℃であり、酸価が0.8〜5.9mgKOH/gであり、且つ重量平均分子量Mwが7,500〜35,000である。
表2より、実施例1〜実施例10のトナーは、耐熱温度が57℃以上と高く、最低定着温度が130℃以下と低く、印字耐久性試験における連続印刷枚数が、低温低湿(L/L)環境下、常温常湿(N/N)環境下、高温高湿(H/H)環境下、及び高温放置後の常温常湿(N/N)環境下のいずれにおいても18,000枚以上と多い。
したがって、アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルとの共重合体であり、且つ酸価が0.5〜7mgKOH/gであり、且つ重量平均分子量Mwが6,000〜50,000であり、且つガラス転移温度が60〜85℃である定着助剤を含有する本発明のトナーは、耐熱保存性と低温定着性とのバランスに優れ、且つ、高温高湿(H/H)環境下、常温常湿(N/N)環境下、及び低温低湿(L/L)環境下のいずれにおいても優れた印字耐久性を発揮できることが分かる。

Claims (4)

  1. 結着樹脂、着色剤、軟化剤、及び定着助剤を含有する着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
    前記定着助剤は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのうち少なくともいずれか一方とアクリル酸及びメタクリル酸のうち少なくともいずれか一方との共重合体であり、
    前記共重合体は、酸価が0.5〜7mgKOH/gであり、且つ重量平均分子量Mwが6,000〜50,000であり、且つガラス転移温度が60〜85℃であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 結着樹脂100質量部に対して、前記共重合体を0.5〜4質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記軟化剤が下記式(1)の構造を有し、且つ融点が60〜75℃のモノエステル化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
    −COO−R 式(1)
    (上記式(1)中、Rは炭素数15〜21の直鎖アルキル基を示し、Rは炭素数16〜22の直鎖アルキル基を示す。)
  4. 前記モノエステル化合物は、酸価が1.0mgKOH/g以下であり、且つ水酸基価が10mgKOH/g以下であることを特徴とする請求項3に記載の静電荷像現像用トナー。
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