JPWO2014129623A1 - Ptp包装体及びptp包装体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

PTP包装体から被包装物を取り出す際のプレススルー性を向上させる。PTP包装体(1)は、表面側に膨出する凸状のポケット部(12)を有し、ポケット部(12)に医薬品製剤(2)を収容可能な容器材(10)と、容器材(10)背面にポケット部(12)を封止するように貼着される蓋材(20)とを備える。蓋材(20)の外表面のうち、ポケット部(12)の開口に囲まれた領域に、略U字形状の切れ込み部(30)が形成される。切れ込み部(30)は、蓋材(20)の外表面側から樹脂コート層(21)を貫通して金属層(22)まで切れ込まれている。

Description

本発明は、PTP包装体及びPTP包装体の製造方法に係り、特にPTP包装体から錠剤やカプセル剤等の被包装物を押し出す際のプレススルー性(押出し易さ)を向上させたPTP包装体及びPTP包装体の製造方法に関するものである。
従来から、錠剤やカプセル剤等の包装には、プレススルーパッケージ(PTP:Press Through Package)包装体が広く用いられている。
PTP包装体は、容器材のポケット部に被包装物を収容した後、破れやすい蓋材によってシールする構成からなる包装体である。PTP包装体から被包装物を押し出す際には、ポケット部天面を蓋材側に凹ませることにより、被包装物が押され、蓋材を破って押し出される。このようなPTP包装体において、被包装物を取り出す際のプレススルー性を向上させるために、例えば、特許文献1、2のような蓋材に特徴を有するものが知られている。
特許文献1に記載のPTP包装体は、薬剤を収容するポケット部を有する容器と、この容器に重ねて熱接着する蓋材とから構成されている。
この蓋材は、樹脂フィルム層と、アルミニウム箔からなる基材層と、熱接着層とから構成されており、樹脂フィルム層が最外層である。この蓋材の樹脂フィルム層のうち、ポケット部の開口に対応する領域には、ポケット部の深さ方向に向かってハーフカットが複数設けられている。このハーフカットは、PTP包装体の密封性を考慮して、樹脂フィルム層の厚さ方向において樹脂フィルム層の半分程度まで切れ込まれている。
このように、蓋材の樹脂フィルム層のみにハーフカットが形成されることで、PTP包装体から蓋材を破って薬剤を押し出す際に、蓋材がハーフカットに沿って破れ易くなる。
また、特許文献2に記載のPTP包装体は、錠剤を収容する収納部を有する底材と、この収納部を封止するように貼着された蓋材とから構成されている。
この蓋材は、紙基材と、アルミニウム箔と、ヒートシールラッカー層との積層材から構成されており、紙基材が最外層である。この蓋材の紙基材のうち、収納部の開口に対応する領域には、収納部に向かって切り込みが形成されている。この切り込みは、紙基材側から炭酸ガスレーザー光線を照射することで紙基材部分のみに形成されている。
このように、蓋材の紙基材部分のみに切り込みが形成されることで、PTP包装体から蓋材を破って錠剤を押し出す際に、蓋材が切り込みに沿って破れ易くなる。
特開2010−254315号公報 特開2002−104503号公報
しかしながら、プレススルー性をさらに向上させたユニバーサルデザインを備えるPTP包装体が望まれていた。
特に、被包装物が医薬品製剤である場合には、高齢者やリウマチ患者のような人々にとって、PTP包装体から医薬品製剤を取り出し易くすることは重要な課題であった。また、調剤薬局や病院薬局で一包化調剤等を行う際には、PTP包装体から多量の錠剤やカプセル剤を取り出す必要があり多大な労力を要していたため、PTP包装体から医薬品製剤を取り出し易くすることが強く望まれていた。
そのため、PTP包装体の密封性を維持させた上で、包装体から被包装物を取り出す際のプレススルー性を一層向上させたPTP包装体が望まれていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ユニバーサルデザインとして、PTP包装体から被包装物を取り出す際のプレススルー性を向上させたPTP包装体及びPTP包装体の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、PTP包装体の密封性を維持させることで、酸素や水分(湿度)存在下で安定性に影響のある医薬品製剤の保存安定性を損なわないPTP包装体及びPTP包装体の製造方法を提供することにある。
前記課題は、本発明に係るPTP包装体によれば、表面側に膨出する凸状のポケット部を有し、該ポケット部に被包装物を収容可能な容器材と、該容器材背面に前記ポケット部を封止するように貼着される蓋材と、を備えたPTP包装体であって、前記蓋材は、金属層を有する積層材からなり、前記蓋材の前記容器材逆側の外表面のうち、前記ポケット部の開口に囲まれた領域には、前記ポケット部の深さ方向に向かって切れ込み部が形成され、該切れ込み部は、前記金属層に達していること、により解決される。
このように、蓋材の容器材逆側の外表面のうち、ポケット部の開口に囲まれた領域には、ポケット部の深さ方向に向かって切れ込み部が形成され、切れ込み部は、金属層に達しているため、PTP包装体から蓋材を破って被包装物を押し出す際に、蓋材が切れ込み部に沿って破れ易くなり、被包装物を押出し易くなる。
つまり、PTP包装体から被包装物を取り出す際のプレススルー性を向上でき、ユニバーサルデザインを備えたPTP包装体として提供することができる。
このとき、前記蓋材は、該蓋材の外表面側に形成された樹脂コート層と、該樹脂コート層の背面側に形成された前記金属層と、該金属層の背面側に形成され、前記容器材に貼着される接着層と、を有する前記積層材からなり、前記切れ込み部は、前記蓋材の外表面側から前記樹脂コート層を貫通して前記金属層に達していると良い。
このように、切れ込み部は、蓋材の外表面側から樹脂コート層を貫通して金属層に達しているため、PTP包装体から蓋材を破って被包装物を押し出す際に、蓋材が切れ込み部に沿って一層破れ易くなり、被包装物を一層押出し易くなる。
このとき、前記被包装物は、医薬品製剤であると良い。
このように、被包装物が医薬品製剤であるとき、医薬品製剤を利用することの多い高齢者やリウマチ患者が、PTP包装体から医薬品製剤を容易に取り出すことができるため、ユニバーサルデザインを備えたPTP包装体として提供することができる。
また、調剤薬局や病院薬局で一包化調剤等を行う際に、PTP包装体から多量の錠剤やカプセル剤を容易に取り出すことができるようになる。
このとき、前記切れ込み部は、線状の溝からなり、レーザー光を照射して形成されると良い。
このように構成されるため、金属層に対して反射率の低いレーザーの種類又はレーザーの照射条件を選択することで、金属層への切れ込み部の形成を高精度に制御できると共に、実生産可能な生産性を担保させた、プレススルー性の良好なPTP包装体の製造を実現できる。
このとき、前記切れ込み部の前記金属層に対する切れ込み深さは、前記金属層の厚さの約1%以上、約50%以下であると良い。
このように、切れ込み深さは、金属層の厚さの約1%以上、約50%以下であるため、PTP包装体の密封性、及びPTP包装体のプレススルー性を配慮して、蓋材の金属層に対する切れ込み深さを設定させたPTP包装体を形成できる。
また、切れ込み深さが、金属層の厚さの約1%を下限値として設定されることにより、PTP包装体のプレススルー性の向上を実現することができる。
さらに、切れ込み深さが、金属層の厚さの約50%を上限値として設定されることにより、PTP包装体の密封性の維持を実現できる。特に、被包装物が、酸素や水分(湿度)存在下で安定性に影響のある医薬品製剤の場合には、医薬品製剤の保存安定性向上を実現できる。
このとき、前記切れ込み部の前記金属層に対する切れ込み深さは、前記金属層の厚さの約15%以上、約50%以下であるとさらに良い。
このように、切れ込み深さが、金属層の厚さの約15%を下限値として設定されることにより、PTP包装体のプレススルー性を一層向上できる。
このとき、金属層は、アルミニウムからなると良い。
このように、金属層の原材料としてアルミニウムを用いると、PTP包装体の耐湿性、遮光性等が向上する。
このとき、前記切れ込み部は、略U字形状からなり、前記被包装物の幅と同等又は同等よりも大きい幅を有していると良い。
このように、切れ込み部は、略U字形状からなるため、PTP包装体から蓋材を破って被包装物を押し出す際に、蓋材が切れ込み部の形状に沿って略半楕円状に開いて破れることになり、破片となって落下することがない。従って、被包装物が医薬品製剤のような経口投与用固形物であった場合には、破片の誤飲を防ぐことができる。
また、PTP包装体から被包装物を取り出す際に、被包装物を蓋材の破断部分からスムーズに取り出すことができ、破断後の蓋材本体に被包装物がひっかからないような設計となる。
このとき、前記ポケット部は、断面略円形状又は断面略楕円形状からなり、前記ポケット部の側壁から前記蓋材に至る部分には、R部が形成されており、前記切れ込み部は、対向する一対の側部と、該一対の側部を連結する連結部と、を備え、該連結部は、前記ポケット部と略同一円心上に設けられ、前記側部の前記連結部逆側の端部は、前記蓋材のうち、前記R部に対向する部分まで延びていると良い。
このように、連結部は、ポケット部と略同一円心上に設けられ、側部の連結部逆側の端部は、蓋材のうち、R部に対向する部分まで延びているため、比較的大きな切れ込み部が形成されることになり、比較的小さな被包装物から大きな被包装物まで押出し易い形状となる。
なお、R部とは、曲率半径Rが付与されている部分である。
このとき、被包装物を収容可能なPTP包装体の製造方法であって、表面側に膨出する凸状のポケット部を有し、該ポケット部に被包装物を収容可能な容器材を形成する工程と、樹脂コート層、金属層、及び接着層を有する積層材からなる蓋材の前記樹脂コート層側の外表面に、前記接着層側に向かって切れ込み部を形成する工程と、前記容器材背面に、前記ポケット部を封止するように前記接着層を貼着する工程と、を備え、前記切れ込み部を形成する工程では、前記切れ込み部を、前記蓋材の前記外表面のうち、前記ポケット部に囲まれる領域に対応する位置に形成し、前記蓋材表面側から前記樹脂コート層を貫通させて前記金属層に達せさせると良い。
上記の構成により、PTP包装体のプレススルー性を向上でき、ユニバーサルデザインを備えたPTP包装体の製造方法を提供することができる。
本発明のPTP包装体によれば、ユニバーサルデザインとして、PTP包装体から被包装物を取り出す際のプレススルー性を向上させたPTP包装体及びPTP包装体の製造方法を提供することができる。
ある態様では、また、PTP包装体の密封性を維持させることで、酸素や水分(湿度)存在下で安定性に影響のある医薬品製剤の保存安定性を損なわないPTP包装体及びPTP包装体の製造方法を提供することができる。
本発明に係るPTP包装体の斜視図である。 図1のPTP包装体A−A断面であって、(a)は、ポケット部の要部拡大断面図であり、(b)は、蓋材の要部拡大断面図である。 図1のPTP包装体の底面図である。
図1は、本発明に係るPTP包装体の斜視図である。図2は、図1のPTP包装体A−A断面であって、(a)は、ポケット部の要部拡大断面図であり、(b)は、蓋材の要部拡大断面図である。図3は、図1のPTP包装体の底面図である。
本実施形態は、医薬品製剤を収納するポケット部を有する容器材と、容器材に貼着される蓋材とを備え、蓋材の外表面のうち、ポケット部の開口に囲まれた領域に切れ込み部が形成され、この切れ込み部が蓋材の外表面側から樹脂コート層を貫通して金属層まで切れ込まれていることを特徴とするPTP包装体に関するものである。
本実施形態のPTP包装体1は、図1に示すように、医薬品製剤2を収容する容器材10と、容器材10の底面側に貼着された蓋材20とから主に構成されている。
PTP包装体1は、容器材10側から蓋材20側に向かって医薬品製剤2を押し出して取り出す包装体である。
なお、PTP包装体1の形状は、略矩形状に形成されているが、医薬品製剤2の形状や数量等に合わせて適宜変更することができる。
医薬品製剤2は、錠剤やカプセル剤等の固形製剤からなる。
例えば、医薬品製剤2は、口腔内崩壊製剤等のような脆弱固形製剤であって、PTP包装体1から医薬品製剤2を押し出す際に、押し出し力によって破損し易いものも収容可能である。
また、PTP包装体1に収納する被包装物は、医薬品製剤2に限定されることなく、種々変更することが可能である。例えば、固形食品、各種装飾品、又はボタン、電池のような各種生活用品等を被包装物としても良い。
医薬品製剤2は、図2(a)に示すように、蓋材20に対して略水平な方向に長尺となるようにして容器材10の後述するポケット部12内部に収容されている。
容器材10は、略矩形状に成形された透明又は有色の樹脂又は金属シート等からなり、図1に示すように、平面状の基板をなす容器基板部11と、容器基板部11の表面側に膨出する複数のポケット部12とから主に構成されている。
容器基板部11の長手方向の一端は、他端よりも広くなっており、ユーザーがPTP包装体1を取り扱う際に把持する持ち手部11aとして形成されている。なお、容器基板部11の形状は、ユーザーに提供可能な形状であれば、適宜変更可能である。
容器材10の具体的な原材料は、PVC(ポリ塩化ビニル)、PP(ポリプロピレン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、又はアルミニウム等であることが望ましい。なお、これらの原材料に限定されることなく、公知な樹脂、金属材料を用いることが可能である。
容器材10は、シートの剛性を確保し、良好な成形性を保持するために、成形前の厚さを約150〜350μmの範囲に設定して成形される。特に、成形前の厚さを約200〜350μmの範囲に設定して成形されると望ましい。
このようにすることで、公知な成形装置を用いて容易にシワが発生せず、外観に優れたシートを成形することができる。
なお、容器材10の厚さは約150〜350μmに限定されることなく、適宜変更可能である。容器材10が輸送時等に破損することなく、また、容器材10のポケット部12が蓋材20側に押し出された際に変形可能な程度の厚さを備えていれば良い。
ポケット部12は、図1に示すように、PTP包装体1に10個設けられており、具体的には、PTP包装体1の長手方向に所定の間隔をおいて5個設けられ、かつ5個のポケット部12がPTP包装体1の長手方向に垂直な方向に沿って2列に設けられている。
なお、ポケット部の個数及び配置は、適宜変更可能である。また、ポケット部12全てが同一形状に限定されることなく、医薬品製剤2の形状に合わせて、ポケット部12の形状が個々に異なっていても良い。
ポケット部12は、横断面略円形状であって、図2(a)に示すように、容器基板部11の表面上に立設された側壁13と、側壁13の上方端部に設けられた天面14とから構成されている。
なお、ポケット部12は、横断面略円形状に形成されているが、医薬品製剤2の形状に合わせて適宜変更可能である。
側壁13は、ポケット部12の側部に相当し、ポケット部12の上下方向の中心軸を中心とした略円錐状であって上端及び下端が平面で切断された形状に形成され、容器基板部11の表面から上方に延出している。
また、側壁13全体は、蓋材20に対して鉛直方向よりもポケット部12の内側に、すなわち、ポケット部12の中心軸側に向って所定の角度で傾斜している。
このとき、図2(a)に示すように、PTP包装体1の長手方向に垂直な方向においてポケット部12の縦断面を見たとき、側壁13と蓋材20とがなす角度αは、約30°≦α<90°の範囲に設定されている。
このように角度αが鋭角に設定されることによって、ポケット部12が蓋材20側に押し出されたときに側壁13が内側に倒れ易くなるため、ポケット部12を凹ませ易くすることができる。
特に、角度αの範囲は約60°≦α<90°に設定されると望ましい。
このようにすることで、医薬品製剤2の形状に合わせて、ポケット部12の横断面積を適宜調整でき、PTP包装体1に多くの医薬品製剤2を収容可能になる。
例えば、略楕円形状の医薬品製剤2を上下に長尺な方向に収納する場合には、角度αを大きくすることで、ポケット部12の横断面積を小さく調整できるため、PTP包装体1に多くのポケット部12を形成し、医薬品製剤2を収容できることになる。
なお、本実施形態の角度αの範囲は約30°≦α<90°に設定されているが、医薬品製剤2を収納可能な範囲内であれば、限定されなくても良い。例えば、側壁13の剛性を確保するために角度αを90°に設定しても良い。
側壁13の下方端部と、容器基板部11の表面とが当接するR部15には、曲率半径Rが付与されていてもよい。そのため、R部15の剛性が確保され、成形性が良好に維持される。
なお、R部15の曲率半径Rの大きさを適宜変更して良いし、曲率半径Rが付与されなくても良い。
天面14は、ポケット部12の上部に相当し、略円形平板状に形成されている。
天面14の形状は、医薬品製剤2の形状に合わせて円形状に形成されているが、円形状のほか楕円形状に形成されても良い。天面14の形状が円形状又は楕円形状であれば、ユーザーがPTP包装体1の天面14を指で押し当て易い形状になる。そのほか、天面14の形状は、略半楕円形状や略多角形状等のように適宜変更することが可能である。
天面14の大きさは、親指で押し当て易い大きさに形成されていれば、特に限定されることなく変更可能である。例えば、直径約3.5cm以下、より好ましくは直径約2cm以下であると良い。また、例えば、直径約0.1〜3.5cm、より好ましくは直径約0.1〜2cm、さらに好ましくは直径約0.3〜1.5cmであると良い。
天面14と側壁13とが当接するR部16は、略円周状に形成されており、R部16には、全周にわたってRが付与されている。そのため、R部16の剛性が確保され、成形性が良好に保持される。また、R部16にRが付与されているため、ユーザーがポケット部12の天面14に指を押し当てるときに、指に違和感がない。
なお、R部16の曲率半径Rを適宜変更しても良いし、曲率半径Rが付与されなくても良い。
本実施形態の天面14は略平板状に形成されているが、他の実施形態として、天面14の表面上に別途凹凸を付与することもできる。このように天面14の表面上に凹凸を付与することにより、ユーザーが指で天面14を押し出す際に、天面14の凹凸が滑り止めになるため押し出し易くなる。また、天面14に凹凸を付与することにより、天面14の柔軟性が向上する。
天面14に付与する凹凸形状として、例えば指紋形状、ドット形状、星形状等を採用することができる。
特に天面14の表面上の略中央に指紋形状を付与することによって、指で天面14を押し出し易くし、天面14の剛性を確保し、さらにユーザがPTP包装体1から天面14の位置を確認し易くできる。具体的な指紋形状として、凹凸が放射状(同心円状)に延出する形状が挙げられる。
蓋材20は、略矩形状の積層材からなり、容器材10底面にポケット部12を封止するようにして貼着されている。
蓋材20は、図2(b)に示すように、蓋材20の容器材10逆側の外表面(底面)に設けられた樹脂コート層21と、樹脂コート層21の上面に位置する金属層22と、金属層22の上面に位置し、容器材10に貼着された接着層23と、から構成されており、蓋材20の外表面のうち、ポケット部12の開口に囲まれた領域には、図2(a)に示すように、ポケット部12の深さ方向に向かって切れ込み部30が設けられている。
なお、金属層22の上面の一部分及び底面の一部分には、商品名や識別番号等の文字、装飾用の絵柄等を表示する印刷層24が公知な印刷用インキを用いて形成されている。
樹脂コート層21は、原材料として例えばニトロセルロースやエポキシ樹脂のような公知な樹脂素材を用いたフィルムであり、樹脂コート層21の厚さは約1.5〜6.0μmである。
なお、樹脂コート層21の原材料及び厚さは、特に限定されず、適宜変更可能である。
金属層22は、原材料としてアルミニウムを用いており、例えば、金属層22の厚さは約15〜20μmである。
金属層22の原材料としてアルミニウムを用いると、PTP包装体1の耐湿性、遮光性等が向上するため望ましいが、特にアルミニウムに限定されることなく、公知な金属材料を用いても良い。
また、容器材10に蓋材20を接着する前の金属層22の厚さが、約17〜20μmの範囲に設定されると望ましい。このように設定することで、気密性の高いPTP包装体1が、再現性良く安定的に生産し易くなるが、特に金属層22の厚さは限定されず、適宜変更可能である。
接着層23は、原材料として例えば塩化ビニル‐酢酸ビニルのコポリマー樹脂のような公知な樹脂素材を用いており、接着層23の厚さは約5.5μmである。なお、接着層23の原材料及び厚さは限定されず、適宜変更可能である。
蓋材20は、剛性を確保し、良好なシール性を保持するために、蓋材20の厚さを約22〜35μmの範囲に設定して形成される。
なお、蓋材20を構成する樹脂コート層21、金属層22、及び接着層23のそれぞれの厚さは、これらに限定されることなく、適宜変更可能である。容器材10が輸送時等に破損することなく、また、PTP包装体1から蓋材20を破って医薬品製剤2を押し出す際に、破れ易い程度の厚さを備えていれば良い。
また、樹脂コート層21は、公知な方法によって金属層22に塗布されているが、そのほか、公知な接着剤を用いて接着等されていても良い。
蓋材20は、蓋材20の容器材10逆側の外表面側から樹脂コート層21、金属層22、及び接着層23の順に積層されて構成されているため、金属層22の上面側及び底面側に印刷層24を積層することで文字、絵柄等をPTP包装体1の両面側に表示可能となるが、これに限定されることなく、金属層22を有する構成であれば、蓋材20の構成を適宜変更可能である。
例えば、蓋材20が、蓋材20の容器材10逆側の外表面側から金属層22、樹脂コート層21、及び接着層23の順に積層されて構成されても良いし、金属層22及び接着層23のみ積層されて構成されても良い。印刷層24を無くしても良い。
切れ込み部30は、図2(b)及び図3に示すように、略U字形状からなる連続した実線状の溝であって、蓋材20の容器材10逆側の外表面側からレーザー光を照射して形成されており、樹脂コート層21を貫通して金属層22に達している。
なお、略U字形状の溝は、不連続の実線状であっても良いし、破線状、点線状等であっても良い。
切れ込み部30は、図3に示すように、医薬品製剤2の外縁に沿って形成され、PTP包装体1の長手方向に直線状に延びる一対の側部31と、側部31の持ち手部11a逆側の端部同士を連結する湾曲形状の連結部32と、から構成されている。
側部31は、PTP包装体1の長手方向に垂直な方向に所定の間隔をおいて相互に対向するように2つ設けられ、側部31の持ち手部11a側の端部は、図3に示すように、ポケット部12の開口の縁部分、すなわちR部15に対向する部分まで延びて構成される。
一対の側部31同士の間隔は、医薬品製剤2の幅と同等又は同等よりも大きく設定されており、PTP包装体1から医薬品製剤2を取り出す際に、蓋材20が切れ込み部30に沿って破れ易くなり、医薬品製剤2を押出し易くすることができる。そして、医薬品製剤2を蓋材20の破断部分からスムーズに取り出すことができ、破断後の蓋材20本体に医薬品製剤2がひっかからないような設計となっている。
また、一対の側部31同士の間隔は、ポケット部12の幅よりも小さく設定されているため、蓋材20の破断部分が不必要に広がってしまい、医薬品製剤2が破断部分から比較的広範囲に飛び出してしまうようなことが少なくなる。
連結部32は、PTP包装体1の長手方向に垂直な方向に延びており、持ち手部11a逆側に張り出すように湾曲して構成されている。
連結部32は、断面略円形状又は断面略楕円形状からなるポケット部12の開口の縁部分に沿わせるように配置されている。言い換えると、連結部32は、ポケット部12の上下方向の中心軸を中心として、ポケット部12と略同一円心上に配置されている。
連結部32の曲率半径は、ポケット部12の半径よりも小さく設定されている。そのため、蓋材20の破断部分が不必要に広がってしまい、医薬品製剤2が破断部分から比較的広範囲に飛び出してしまうようなことが少なくなる。
また、連結部32の形状は、医薬品製剤2の外縁に合わせて、当該外縁と同等又は同等よりも大きく設定されており、PTP包装体1から医薬品製剤2を取り出す際に、医薬品製剤2を蓋材20の破断部分からスムーズに取り出すことができ、破断後の蓋材20本体に医薬品製剤2がひっかからないような設計となっている。
なお、切れ込み部30は、PTP包装体1の長手方向において持ち手部11a逆側に連結部32を設けた略U字形状として形成されているが、これに限定されることなく、持ち手部11a側に連結部32を設けた略逆U字形状の向きとしても良いし、PTP包装体1の長手方向に垂直な方向に略U字形状の向きを変更して形成されても良い。
また、切れ込み部30の形状は、略U字形状に形成されているが、これに限定されることなく、PTP包装体1の密封性の維持及びプレススルー性の向上が可能な形状であれば略Y字形状、略X字形状、略十字形状、略半円形状、略円形状又は略二重円形状等のように適宜変更しても良い。
切れ込み部30の金属層22に対する切れ込み深さは、約0.1〜9μmに設定されている。言い換えると、金属層22の切れ込み部30が形成された部分の残りの厚さは、約6〜19.9μmに設定されている。
金属層22に対する切れ込み深さが約0.1μmを下限値として設定されることにより、PTP包装体1から医薬品製剤2を取り出す際のプレススルー性の向上を実現できる。
また、切れ込み深さが約9μmを上限値として設定されることにより、PTP包装体の密封性の維持を実現できる。金属層22の切れ込み部30が形成された部分の残りの厚さが約6μmを下限値として設定されることにより、PTP包装体の密封性の維持を実現できる。
特に、金属層22に対する切れ込み深さは、約0.5〜9μmに設定されていると望ましい。言い換えると、金属層22の切れ込み部30が形成された部分の残りの厚さは、約6〜19.5μmに設定されていると望ましい。
切れ込み深さが約0.5μmを下限値として設定されることにより、PTP包装体1のプレススルー性を一層向上できる。
さらに望ましくは、金属層22に対する切れ込み深さは、約2.5〜9μmに設定されていると良い。言い換えると、金属層22の切れ込み部30が形成された部分の残りの厚さは、約6〜17.5μmに設定されていると良い。
切れ込み深さが約2.5μmを下限値として設定されることにより、PTP包装体1のプレススルー性をさらに一層向上できる。
なお、被包装物として酸素や水分(湿度)存在下で安定な医薬品製剤、又は各種生活用品等を採用する場合、金属層22に対する切れ込み深さが、約0.1〜10μmに設定されていても良い。言い換えると、金属層22の切れ込み部30が形成された部分の残りの厚さは、約5〜19.9μmに設定されていても良い。
なお、PTP包装体1の密封性を維持させた上で、PTP包装体1のプレススルー性を向上可能な切れ込み深さが設定されていれば、切れ込み部30の金属層22に対する切れ込み深さは、特に限定されなくても良い。
別の態様で説明すると、切れ込み部30の金属層22に対する切れ込み深さは、金属層22の厚さの約1%以上、約50%以下の範囲に設定されている。
特に、切れ込み深さは、金属層22の厚さの約3%以上、約50%以下の範囲に設定されていると望ましい。
切れ込み深さが、金属層22の厚さの約3%を下限値として設定されることにより、PTP包装体1のプレススルー性を一層向上できる。
さらに望ましくは、金属層22に対する切れ込み深さを金属層22の厚さの約15%以上、約50%以下の範囲に設定されていると良い。
なお、被包装物として酸素や水分(湿度)存在下で安定な医薬品製剤、又は各種生活用品等を採用する場合、金属層22に対する切れ込み深さが、約1%以上、約60%以下の範囲に設定されていても良い。
切れ込み部30の切れ込み幅は、例えば約60〜100μmの範囲に設定されているが、PTP包装体の密封性を維持し、プレススルー性を向上させる幅であれば特に限定はされない。
切れ込み幅が約60μmを下限値として設定されることにより、PTP包装体1のプレススルー性の向上を実現できる。また、目視で確認できるため生産性の向上につながる。
また、切れ込み幅が約100μmを上限値として設定されることにより、PTP包装体の密封性の維持を実現できる。
次に、本実施形態のPTP包装体1の製造方法について説明する。
最初に、容器表面側に膨出する凸状のポケット部12を有し、ポケット部12に医薬品製剤2を収容可能な容器材10を形成する工程作業を行う。
具体的には、公知なブリスター包装機を用いて、PVC(ポリ塩化ビニル)から容器材10を形成する。容器材10のポケット部12を形成するに際して、ブリスター包装機の成形プラグを所定の形状に設定する。
次に、樹脂コート層21、金属層22、及び接着層23を順に積層する積層材からなる蓋材20を公知な方法で形成する工程作業を行う。
次に、蓋材20の樹脂コート層21側の外表面に、接着層23側に向かって切れ込み部30を形成する工程作業を行う。
具体的には、蓋材20の樹脂コート層21側の外表面側からレーザー光を照射して、図2(b)及び図3に示すように、蓋材20の外表面のうち、ポケット部12の開口に囲まれた部分に相当する領域に、ポケット部12の深さ方向に向かって略U字形状の切れ込み部30を形成する。切れ込み部30は、樹脂コート層21を貫通して金属層22に達するように形成する。
次に、容器材10背面に、ポケット部12を封止するように蓋材20の接着層23を貼着する工程作業を行う。
具体的には、形成された容器材10のポケット部12に医薬品製剤2を収容して、その後、容器材10の背面に、蓋材20の接着層23側を当接させて、ヒートシールする。
なお、切れ込み部30を形成する工程作業は、容器材10に蓋材20を貼着する包装工程作業と同時に実施しても良いし、この包装工程作業後に実施しても良い。
上記の作業工程によって、医薬品製剤2を取り出す際のプレススルー性を向上でき、ユニバーサルデザインを備えたPTP包装体1を製造できる。
また、切れ込み部30は、レーザー光を照射して形成されることによって、切れ込み部の形成を高精度に制御できると共に、実生産可能な生産性を担保させたPTP包装体の製造を実現できる。例えば、ファイバレーザーマーカを用いることによって、製造設備の小型軽量化、容易なメンテナンス性、製造の高効率化、及び切れ込み部30形成の高精度制御を実現することができる。
なお、切れ込み部30の形成には、ファイバレーザーマーカが用いられているが、これに限定されることなく、YVO4レーザーマーカを用いても良いし、そのほか公知のYAGレーザーマーカ、CO2レーザーマーカ、UVレーザーマーカ、又はグリーンレーザーマーカ等を用いても良い。
<実施例>
以下、本発明の実施例について詳しく説明する。なお、本発明は本実施例に限定されるものではない。
PTP包装体1の本実施例の構成は以下の通りであり、ベシケア(登録商標)OD錠5mgとして市販されている口腔内崩壊錠を医薬品製剤2として用いた。
医薬品製剤2:ベシケア(登録商標)OD錠5mg(アステラス製薬株式会社製)
容器材10:PVC,厚さ200μm
蓋材20:樹脂コート層21(樹脂素材,厚さ1.5μm)
金属層22(アルミニウム,厚さ17μm)
接着層23(樹脂素材,厚さ5.5μm)
PTP包装体1の蓋材20の樹脂コート層21側の外表面側から所定のレーザー条件下でレーザーマーカ(MD−V9900A、MD−F5100,株式会社キーエンス製)を用いてレーザー光を照射することで、蓋材20の外表面のうち、ポケット部12の開口に囲まれた部分に相当する領域に、ポケット部12の深さ方向に向かって略U字形状の切れ込み部30が形成された。切れ込み部30は、樹脂コート層21を貫通して金属層22に達するように形成された。
下記表1の条件に従って、切れ込みを形成したPTP包装体1をそれぞれ、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4及び実施例5とした。
Figure 2014129623
<試験例1:切れ込み深さの測定>
切れ込み部30の蓋材20に対する切れ込み深さを形状測定レーザマイクロスコープ(VK−9700,株式会社キーエンス製)を用いて測定した。
実施例1〜5のPTP包装体1について、切れ込み深さの測定結果を下記表2に示す。
Figure 2014129623
表2において、切れ込み部30の蓋材20に対する切れ込み深さは、蓋材20の樹脂コート層21外表面を基準面として測定した測定値である。樹脂コート層21の厚さは1.5μmであることから、実施例1〜4のPTP包装体1では、切れ込み部30が、樹脂コート層21を貫通して金属層22に達していることを確認できた。
<試験例2:押出し荷重試験>
オートグラフ(AGS−J,島津製作所製)を用いて、コントロール及び実施例1〜3のPTP包装体1の天面14に、蓋材20側に向って鉛直方向に押し出す荷重を加えた。コントロール及び実施例1〜3のPTP包装体1から医薬品製剤2が押され、蓋材20が破断するまでの押出し荷重を測定した。
押出し速度は15mm/分に設定し、直径9mmの押出し棒(SUS:Steel Use Stainless製)を用いた。各PTP包装体1について試験を3回実施した。
なお、コントロールとして、切れ込み部30を形成しないPTP包装体を使用した。
押出し荷重試験の結果を上記表2に示す。
表2に示すように、蓋材20が破断したときの平均荷重を評価したところ、コントロールが最も大きい押出し荷重となり、実施例1、実施例2、実施例3の順に押出し荷重が小さくなることが確認できた。
すなわち、切れ込み部30の蓋材20に対する切れ込み深さが、2.3μm、4.1μm、及び8.6μmと順に大きくなるに従って、PTP包装体1から蓋材20を破って医薬品製剤2を押し出す際に、蓋材20が切れ込み部30に沿って破れ易くなり、医薬品製剤2を押出し易くなることが確認できた。
<試験例3:リーク確認試験>
パッケージリークテスターシステム(山武産業株式会社製)を用いて、実施例1〜5のPTP包装体1及びコントロールのPTP包装体の密封性を確認するために、リークの有無を確認した。
具体的には、色素(メチレンブルー)で着色した水を張った密閉容器内にPTP包装体1を浸漬させた後、減圧設定値−500mmHGまで減圧して5分間放置した。その後、常圧に戻して、PTP包装体1内部への浸水の有無を確認した。
リーク確認試験の結果を上記表2に示す。
表2において、実施例1〜4のPTP包装体1、及びコントロールのPTP包装体では、PTP包装体内部への浸水を認めなかったことから、どのPTP包装体もリークが発生しておらず、PTP包装体の密封性が維持されていることが確認できた。実施例5のPTP包装体1は被包装物が酸素や水分(湿度)存在下で安定性な医薬品製剤であるか、又は被包装物が酸素や水分(湿度)存在下で安定性に影響のある医薬品製剤であってもPTP包装体1をさらにアルミピロー等で密封包装した包装形態等を採用する場合には、プレススルー性の向上した医薬品製剤の包装形態として提供することが可能である。
上記の実施形態では、主として本発明に係るPTP包装体に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
特に、蓋材20、切れ込み部30の形状又は構成について、上記の実施形態にて説明したものは、あくまで一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
1 PTP包装体
2 医薬品製剤
10 容器材
11 容器基板部
11a 持ち手部
12 ポケット部
13 側壁
14 天面
15,16 R部
20 蓋材
21 樹脂コート層
22 金属層
23 接着層
24 印刷層
30 切れ込み部
31 側部
32 連結部

Claims (10)

  1. 表面側に膨出する凸状のポケット部を有し、該ポケット部に被包装物を収容可能な容器材と、
    該容器材背面に前記ポケット部を封止するように貼着される蓋材と、を備えたPTP(Press Through Package)包装体であって、
    前記蓋材は、金属層を有する積層材からなり、
    前記蓋材の前記容器材逆側の外表面のうち、前記ポケット部の開口に囲まれた領域には、前記ポケット部の深さ方向に向かって切れ込み部が形成され、
    該切れ込み部は、前記金属層に達していることを特徴とするPTP包装体。
  2. 前記蓋材は、該蓋材の外表面側に形成された樹脂コート層と、該樹脂コート層の背面側に形成された前記金属層と、該金属層の背面側に形成され、前記容器材に貼着される接着層と、を有する前記積層材からなり、
    前記切れ込み部は、前記蓋材の外表面側から前記樹脂コート層を貫通して前記金属層に達していることを特徴とする請求項1に記載のPTP包装体。
  3. 前記被包装物は、医薬品製剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載のPTP包装体。
  4. 前記切れ込み部は、線状の溝からなり、レーザー光を照射して形成されることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のPTP包装体。
  5. 前記切れ込み部の前記金属層に対する切れ込み深さは、前記金属層の厚さの約1%以上、約50%以下であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のPTP包装体。
  6. 前記切れ込み部の前記金属層に対する切れ込み深さは、前記金属層の厚さの約15%以上、約50%以下であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のPTP包装体。
  7. 前記金属層は、アルミニウムからなることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のPTP包装体。
  8. 前記切れ込み部は、略U字形状からなり、前記被包装物の幅と同等又は同等よりも大きい幅を有していることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載のPTP包装体。
  9. 前記ポケット部は、断面略円形状又は断面略楕円形状からなり、
    前記ポケット部の側壁から前記蓋材に至る部分には、R部が形成されており、
    前記切れ込み部は、対向する一対の側部と、該一対の側部を連結する連結部と、を備え、
    該連結部は、前記ポケット部と略同一円心上に設けられ、
    前記側部の前記連結部逆側の端部は、前記蓋材のうち、前記R部に対向する部分まで延びていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載のPTP包装体。
  10. 被包装物を収容可能なPTP包装体の製造方法であって、
    表面側に膨出する凸状のポケット部を有し、該ポケット部に被包装物を収容可能な容器材を形成する工程と、
    樹脂コート層、金属層、及び接着層を積層する積層材からなる蓋材を形成する工程と、
    前記蓋材の前記樹脂コート層側の外表面に、前記接着層側に向かって切れ込み部を形成する工程と、
    前記容器材背面に、前記ポケット部を封止するように前記接着層を貼着する工程と、を備え、
    前記切れ込み部を形成する工程では、前記切れ込み部を、前記蓋材の前記外表面のうち、前記ポケット部の開口に囲まれる領域に対応する位置に形成し、前記蓋材表面側から前記樹脂コート層を貫通させて前記金属層に達せさせることを特徴とするPTP包装体の製造方法。
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