JPWO2014091790A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

空気入りタイヤのタイヤセンターラインを境としてタイヤ幅方向の両側に位置するトレッド部の半トレッド領域のそれぞれにトレッドパターンが形成されている。この半トレッド領域のそれぞれは、前記タイヤセンターラインから離間した位置を開始端とし、タイヤ周方向の一方向に向かうとともに、タイヤ幅方向外側に傾斜して延び、タイヤ周方向に対する傾斜角度が連続的にあるいは段階的に大きくなり接地端に至る、タイヤ周方向に複数設けられた第1傾斜溝と、前記第1傾斜溝のそれぞれの途中から前記タイヤ周方向の前記一方向に延び、前記タイヤセンターラインに向かうように前記タイヤ周方向に対して傾斜し、かつ、タイヤ周方向に隣り合う第1傾斜溝と交差するように、タイヤ周方向に複数設けられた第2傾斜溝と、を有する。前記複数の第1傾斜溝それぞれの前記タイヤセンターラインの側の前記開始端は閉塞端である。

Description

本発明は、トレッドパターンを有する空気入りタイヤに関する。
従来より、氷上性能を向上するために、空気入りタイヤ、例えばスタッドタイヤでは、トレッドパターンにおける溝面積比率(接地面内における接地面積に対する溝部分の面積の比率)を低下させ、路面とトレッド部の接触する面積を増加させることにより、トレッド部の凝着摩擦力を上昇させることが行われている。溝面積比率を低下させることにより、乾燥路面におけるトレッド部の凝着摩擦力をも上昇させて、乾燥路面上の操縦安定性を向上させることができる。しかし、トレッド部には溝部分が少ないため、溝部分に雪が押し固められることにより生じる雪中せん断力は小さくなり、雪上路面における操縦性能や制駆動性能含む雪上性能は低下する。このように、氷上性能及び乾燥路面における操縦安定性能と、雪上性能と、は相反する。
例えば、ウェット性能や操縦安定性能を実質的に低下させることなく、パターンノイズの発生を抑制しながら通過騒音を低減することを可能にする空気入りラジアルタイヤが知られている(特許文献1)。
この空気入りラジアルタイヤには、回転方向指定型のブロック基調トレッドパターンが設けられる。このトレッドパターンでは、トレッド部の面の中央部に接地幅の6〜9%の幅を有するセンターリブが設けられる。このセンターリブからそれぞれ左右両側のショルダーへ向けてタイヤ反回転方向に対して10〜40度の傾斜角度で傾斜すると共に、接地端に達しない位置で終端する複数本の傾斜主溝と、この傾斜主溝よりも溝幅が狭くかつ傾斜主溝に交差するようにタイヤ周方向に延びる複数本の副主溝とが設けられる。傾斜主溝と最外側2本の副主溝とに区分された陸部のショルダー側端部から接地幅の20%相当幅内にタイヤ幅方向に延びる細溝が設けられる。
特開平10−264612号公報
上記空気入りラジアルタイヤのトレッドパターンをスタッドタイヤ等に用いた場合、トレッドパターンに傾斜主溝を用いるので、溝面積比率を低下させても、ウェット性能の中の排水性能は実質的に低下することはない。また、排水性能を維持しつつ溝面積比率を低下させることができるので、トレッド部の凝着摩擦力を上昇させることはできる。しかし、溝面積比率は小さくなるので雪中せん断力は小さくなり、雪上路面における操縦性能や制駆動性能を含む雪上性能は低下する。
そこで、本発明は、排水性能を含むウェット性能、雪上性能、さらには、氷上性能に優れたトレッドパターンを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、タイヤセンターラインを境としてタイヤ幅方向の両側に位置するトレッド部の半トレッド領域のそれぞれにトレッドパターンが形成された空気入りタイヤである。前記半トレッド領域のそれぞれは、
前記タイヤセンターラインから離間した位置を開始端とし、タイヤ周方向の一方向に向かうとともに、タイヤ幅方向外側に傾斜して延び、タイヤ周方向に対する傾斜角度が連続的にあるいは段階的に大きくなり接地端に至る、タイヤ周方向に複数設けられた第1傾斜溝を含み、前記第1傾斜溝それぞれの前記タイヤセンターラインの側の前記開始端は閉塞端である第1傾斜溝群と、
前記第1傾斜溝のそれぞれの途中から前記タイヤ周方向の前記一方向に延び、前記タイヤセンターラインに向かうように前記タイヤ周方向に対して傾斜し、かつ、前記第1傾斜溝のそれぞれに対してタイヤ周方向に隣り合う第1傾斜溝と交差するように設けられた第2傾斜溝がタイヤ周方向に複数設けられた第2傾斜溝群と、を有する。
前記第1傾斜溝から延びる前記第2傾斜溝の開始位置の、前記タイヤセンターラインからの距離は、前記タイヤの接地幅の半分の55〜75%の長さの距離である、ことが好ましい。
前記第2傾斜溝は、前記タイヤセンターラインを横切ることなく閉塞し、前記第2傾斜溝の閉塞端のタイヤ幅方向における前記タイヤセンターラインからの距離は、前記タイヤの接地幅の半分の1〜9%の長さの距離である、ことが好ましい。
前記第2傾斜溝の前記タイヤセンターラインに対する平均傾斜角度は20〜70度である、ことが好ましい。
前記タイヤセンターラインから接地幅の半分の70%の長さ、離れた位置における前記第1傾斜溝の溝中心位置と、前記第1傾斜溝の前記開始端との間を結ぶ直線の前記タイヤセンターラインに対する平均傾斜角度は10〜60度である、ことが好ましい。
前記第2傾斜溝は、前記第1傾斜溝のそれぞれに対してタイヤ周方向に隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝と交差し、前記第2傾斜溝は、前記タイヤ周方向に隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝と交差後、前記第1傾斜溝群の2つの第1傾斜溝間の陸部の領域で閉塞する、ことが好ましい。
あるいは、前記第2傾斜溝は、前記第1傾斜溝のそれぞれに対してタイヤ周方向に隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝と交差し、前記第2傾斜溝は、前記第2傾斜溝が前記タイヤ周方向に隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝と交差後、前記第1傾斜溝群の1つと接続して終了する、ことも同様に好ましい。
さらに、前記第2傾斜溝の開始位置と、前記第2傾斜溝が前記隣り合う第1傾斜溝と交差する交差位置との間の前記第2傾斜溝の途中から、前記タイヤ周方向の前記一方向に向かうとともに、前記タイヤ幅方向外側に傾斜して延びる第3傾斜溝が設けられる、ことが好ましい。
前記トレッドパターンには、複数のサイプが設けられ、
前記第1傾斜溝のうち隣接する第1傾斜溝との間に挟まれ、前記第2傾斜溝よりタイヤ幅方向外側に位置する陸部の領域をショルダーブロック領域というとき、前記ショルダーブロック領域に設けられるサイプの開始端と終了端との間を結ぶ直線のタイヤ幅方向に対する平均傾斜角度は、前記センターラインを含み、前記第1傾斜溝と前記第2傾斜溝により囲まれるセンターブロック領域に設けられるサイプの開始端と終了端との間を結ぶ直線のタイヤ幅方向に対する平均傾斜角度に比べて大きい、ことが好ましい。
前記トレッド部には、スタッド取付用孔が設けられている、ことが好ましい。この場合、スタッド取付用孔には、スタッドピンが装着される。
例えば、前記第1傾斜溝のうちタイヤ周方向に隣り合う2つの第1傾斜溝と、前記第2傾斜溝のうちタイヤ周方向に隣り合う2つの第2傾斜溝とで囲まれるトレッド部の陸部のブロック領域に、前記スタッド取付用孔が設けられる、ことが好ましい。
同様に、前記第1傾斜溝のうちタイヤ周方向に隣り合う第1傾斜溝の間に挟まれ、前記第2傾斜溝よりタイヤ幅方向外側に位置し、前記接地端と接するトレッド部の陸部のショルダーブロック領域に、前記スタッド取付用孔が設けられる、ことも好ましい。
上記態様の空気入りタイヤによれば、排水性能、雪上性能、さらには、氷上性能に優れた空気入りタイヤを提供することができる。
本実施形態の空気入りタイヤの外観斜視図である。 本実施形態のタイヤのプロファイル断面図である。 図1に示すタイヤのトレッド部に形成されるトレッドパターンの平面展開図である。 他の実施形態のトレッドパターンの平面展開図である。
以下、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明する。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ10の外観斜視図である。本実施形態の空気入りタイヤ10は、スタッドピンを装着したスタッドタイヤである。図1中では、スタッドピンは省略されている。本発明の空気入りタイヤは、スタッドタイヤに限定されず、スタッドレスタイヤ等の冬用タイヤに用いることもできる。
タイヤ10は、トレッド部Tと、サイド部Sと、ビード部Bと、を有する。トレッド部Tには、後述するトレッドパターン50が設けられている。
以降、本明細書でいうタイヤ幅方向Lは、空気入りタイヤ10の回転軸Axisと平行な方向である。タイヤ幅方向外側は、タイヤ幅方向Lの2方向のうちタイヤセンターラインCL(図2,3参照)から離れる側である。また、タイヤ幅方向内側は、タイヤ幅方向の2方向のうちタイヤセンターラインCLに近づく側である。タイヤ周方向Cは、空気入りタイヤの回転軸Axisを回転の中心としてトレッド部Tが正回転あるいは逆回転する方向である。タイヤ10は、図1に示すように、トレッド部Tの回転方向が一方向C1に指定されている。このような回転方向C1は、サイド部Sに表示される記号や文字等の情報によって回転方向が指定されている。
タイヤ径方向Rは、空気入りタイヤ10の回転軸Axisに直交する方向である。タイヤ径方向外側は、回転軸Axisから離れる側をいう。また、タイヤ径方向内側は、回転軸Axisに近づく側をいう。
以降で説明するタイヤの接地端及び接地幅W(図3参照)は、タイヤを規定リムに装着して、規定内圧の内圧条件および規定荷重の88%の条件で平板上に垂直方向に負荷させたときの平板上に形成される接地面におけるタイヤ幅方向Lの接地端間の最長直線距離をいう。ここで、規定リムとは、ETRTO(2011年版)に規定される「Measuring Rim」をいう。規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、をいうこともできる。また、規定内圧とは、ETRTOで規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値をいうこともできる。また、規定荷重とは、ETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値をいうこともできる。
(タイヤ構造)
図2は、本実施形態のタイヤ10のプロファイル断面図を示す。タイヤ10は、骨格材として、カーカスプライ層12と、ベルト層14と、ビードコア16とを有する。タイヤ10は、これらの骨格材の周りに、トレッドゴム部材18と、サイドゴム部材20と、ビードフィラーゴム部材22と、リムクッションゴム部材24と、インナーライナゴム部材26と、を主に有する。
カーカスプライ層12は、一対の円環状のビードコア16の間を巻きまわしてトロイダル形状を成した、有機繊維をゴムで被覆したカーカスプライ材12a,12bで構成されている。カーカスプライ層12は、ビードコア16の周りに巻きまわされている。カーカスプライ層12のタイヤ径方向外側には、2枚のベルト材14a,14bで構成されるベルト層14が設けられている。ベルト材14a,14bのそれぞれは、タイヤ周方向C(C1,C2)に対して、所定の角度、例えば20〜30度傾斜して配されたスチールコードにゴムを被覆した部材であり、下層のベルト材14bが上層のベルト材14aに比べてタイヤ幅方向の幅が広い。2層のベルト材14a,14bのスチールコードの傾斜方向は互いに逆方向である。このため、ベルト材14a,14bは、交錯層となっており、充填された空気圧によるカーカスプライ層12の膨張を抑制する。
ベルト材14aのタイヤ径方向外側には、トレッドゴム部材18が設けられている。トレッドゴム部材18は、最表層となる第1トレッドゴム部材18aと第1トレッドゴム部材18aのタイヤ径方向内側に設けられる第2トレッドゴム部材18bとを有する。第2トレッドゴム部材18bの両端部には、サイドゴム部材20が接続されてサイド部Sを形成している。サイドゴム部材20のタイヤ径方向内側の端には、リムクッションゴム部材24が設けられ、タイヤ10を装着するリムと接触する。ビードコア16のタイヤ径方向外側には、ビードコア16の周りに巻きまわす前のカーカスプライ層12の部分と、ビードコア16の周りに巻きまわした後のカーカスプライ層12の部分との間に挟まれるようにビードフィラーゴム部材22が設けられている。タイヤ10とリムとで囲まれる空気を充填するタイヤ空洞領域に面するタイヤ10の内表面には、インナーライナゴム部材26が設けられている。
この他に、ベルト層14のタイヤ径方向外側からベルト層14を覆いベルト層14を補強する、有機繊維をゴムで被覆したベルトカバー層15を備える。また、タイヤ10は、ビードコア16の周りに巻きまわしたカーカスプライ層12とビードフィラーゴム部材22との間にビード補強材を備えることもできる。
タイヤ10は、このようなタイヤ構造を有するが、本発明の空気入りタイヤのタイヤ構造は、図2に示すタイヤ構造に限定されない。
(トレッドパターン)
タイヤ10のタイヤトレッド部には、トレッドパターン50が形成されている。図3は、図2に示すタイヤ10のトレッド部Tに形成されるトレッドパターン50のタイヤ周上の一部分を平面上に展開した一例のパターン展開図である。図3は、図2に示すトレッド部Tの両側のショルダー部に位置する接地端A間の模様を示す。
トレッドパターン50は、タイヤセンターラインCLを境にしたタイヤ幅方向の両側の半トレッド領域のそれぞれに、以下のように形成されている。
半トレッド領域のそれぞれは、第1傾斜溝群と、第2傾斜溝群と、を有する。
第1傾斜溝群は、タイヤ周方向に複数設けられた第1傾斜溝52により構成される。
第2傾斜溝群は、タイヤ周方向に複数設けられた第2傾斜溝54により構成される。
第1傾斜溝52は、タイヤセンターラインCLから離間した位置を開始端とし、タイヤ周方向Cの一方向C2に向かうとともに、タイヤ幅方向外側に傾斜して延び、タイヤ周方向Cに対する傾斜角度が連続的にあるいは段階的に大きくなり接地端に至る溝である。本実施形態では、第1傾斜溝52のタイヤ周方向Cに対する傾斜角度は、連続的に変化している。タイヤセンターラインCL、具体的にはタイヤ周方向Cの一方向C2に対する第1傾斜溝52の平均傾斜角度は、例えば10〜60度であることが好ましく、20〜50度であることがより好ましい。第1傾斜溝のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度は、接地幅Wの半分の70%の長さ分、タイヤセンターラインCLから離れた位置における溝中心位置と第1傾斜溝52の開始端の中心位置との間を直線で結んだときのタイヤセンターラインCLに対する上記直線の傾斜角度である。このタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度が10度未満の場合、タイヤ周方向Cに対する第1傾斜溝52のエッジによる効果が得られにくく、氷上及び雪上の制動、駆動性能が劣る。一方、平均傾斜角度が60度を超える場合、タイヤ幅方向Lに対する第1傾斜溝52のエッジによる効果が得られにくく、氷上及び雪上の旋回性能が劣る。
第1傾斜溝52の溝深さは、例えば8.5〜10.5mmである。
第1傾斜溝52の、タイヤセンターラインCLの側の開始端は閉塞端である。すなわち、第1傾斜溝52の、タイヤセンターラインCLの側の開始端は、タイヤ周方向に隣り合う第1の傾斜溝52との間で開始端同士が接続されていない。第1傾斜溝52の、タイヤセンターラインCLの側の開始端を閉塞端とすることにより、路面への接地面積が増加する為、凝着摩擦力が増して、氷上制動性能及び氷上旋回性能が向上する。開始端の位置の、タイヤ幅方向LにおけるタイヤセンターラインCLからの距離は、例えば、タイヤ10の接地幅Wの半分の2〜10%の長さに相当する。第1傾斜溝52の溝幅は、タイヤセンターラインCL側の開始端から第1傾斜溝52の延在方向に進むに従って徐々に拡がっている。
第2傾斜溝54は、第1傾斜溝52のそれぞれの途中からタイヤ周方向Cの一方向C2に延び、タイヤセンターラインCLに向かうように、すなわちタイヤ幅方向内側に向かうようにタイヤ周方向Cに対して傾斜し、かつ、タイヤ周方向Cに隣り合う第1傾斜溝52と交差するように設けられている。交差とは、第2傾斜溝54が、隣り合う第1傾斜溝52を横切ってさらに延びることをいう。第2傾斜溝54が隣り合う第1傾斜溝52と交差することにより、エッジを多くつくることができ、氷上及び雪上の制動、駆動性能及び旋回性能が向上する。
第1傾斜溝52から延びる第2傾斜溝54の開始位置の、タイヤセンターラインCLからの距離は、タイヤ10の接地幅Wの半分の55〜75%の長さに相当することが好ましい。第2傾斜溝54のタイヤセンターラインCL、具体的にはタイヤ周方向Cの一方向C2に対する平均傾斜角度は、例えば20〜70度であることが好ましく、30〜60度であることがより好ましい。タイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度とは、第2傾斜溝54の開始端の中心位置と閉塞端の先端位置との間を直線で結んだときのタイヤセンターラインCLに対する上記直線の傾斜角度である。閉塞端の先端位置が幅を有する場合、幅の中心位置を用いることができる。上記平均傾斜角度が20度未満の場合、タイヤ周方向Cに対する第2傾斜溝54のエッジによる効果が得られにくく、氷上及び雪上の制動、駆動性能が劣る。一方、平均傾斜角度が70度を超える場合、タイヤ幅方向Lに対する第2傾斜溝54のエッジによる効果が得られにくく、氷上及び雪上の旋回性能が劣る。
第2傾斜溝54の溝深さは、例えば8.5〜10.5mmである。
第2傾斜溝54の溝幅は、第1傾斜溝52から一定の溝幅で延び、所定の距離延びた後、溝幅が徐々に狭くなり、あるいは、第2傾斜溝54の開始端から徐々に狭くなり、タイヤ幅方向内側に向かって延び、タイヤセンターラインCLに到達する直前で閉塞している。この第2傾斜溝54の閉塞端(第2傾斜溝54が溝幅を有した状態で閉塞する場合、溝の中心位置)のタイヤ幅方向LにおけるタイヤセンターラインCLからの距離は、例えば、タイヤ10の接地幅Wの半分の1〜9%の長さに相当することが好ましい。第2傾斜溝54は、図3に示すように、タイヤ周方向Cに隣り合う2つの第1傾斜溝52と交差している。このように、第2傾斜溝54が複数の第1傾斜溝52と交差することにより、種々の方向に対する溝のエッジ成分が生じる。
本実施形態におけるタイヤ10のトレッドパターン50では、タイヤ周方向Cに隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝52と交差し、第2傾斜溝54は、第1傾斜溝52と交差後、隣り合う第1傾斜溝間の陸部の領域で閉塞する。
また、トレッドパターン50の他の実施形態のように、第2傾斜溝54は、タイヤ周方向Cに隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝52と交差し、第2傾斜溝54は、第2傾斜溝54が少なくとも1つ以上の第1傾斜溝52と交差後、第1傾斜溝群のうち1つの第1傾斜溝52と接続して終了する。すなわち、第2傾斜溝54は、第1傾斜溝52の1つの溝位置で終了する形態も好ましい。このように、第1傾斜溝52と第2傾斜溝54が交差することにより、種々の方向に対して溝のエッジ成分が形成される。第2傾斜溝54が交差する第1傾斜溝52の数は、1つ、2つあるいは3つであることが好ましい。交差する第1傾斜溝52の数が4以上になると、溝が多く、路面と接触する部分が少なくなって、氷上性能が低下し易い。
トレッドパターン50には、さらに、第2傾斜溝54の開始位置と、第2傾斜溝54が第1傾斜溝52と交差する交差位置との間の途中から、タイヤ周方向Cの一方向C2に向かうとともに、タイヤ幅方向外側に傾斜して延びる第3傾斜溝56が設けられている。第3傾斜溝56は、図3に示す実施形態では、第2傾斜溝54の開始位置と、第2傾斜溝54が最初に交差する第1傾斜溝52との間の第2傾斜溝54の略中間の位置から、第1傾斜溝52と略並行するようにタイヤ幅方向外側にショルダー部の接地端Aに向かって延びている。第3傾斜溝56は、タイヤ周方向Cに対する傾斜角度が連続的にあるいは段階的に大きくなり接地端Aに至る。第3傾斜溝56の溝深さは、例えば8.5〜10.5mmであり、溝幅は、例えば3mm〜12mmである。第3傾斜溝56を設けることにより、雪上走行中、溝内で発生する雪柱の雪柱せん断力を確保でき、水膜を有するウェット路面の走行中、排水効果が高くなる。
図3に示すように、タイヤセンターラインCLを境界としてトレッド部の両側の半トレッド領域のそれぞれには、第1傾斜溝52、第2傾斜溝54、及び第3傾斜溝56が形成されているが、第1傾斜溝52、第2傾斜溝54、及び第3傾斜溝56の配置は、左右の半トレッド領域間で、タイヤ周方向Cに位置ずれしている。具体的には、一方の側の半トレッド領域のタイヤ周方向Cに隣接する2つの第1傾斜溝52の開始端の間のタイヤ周方向Cの距離をP0(図3参照)とし、一方の側の半トレッド領域の第1傾斜溝52の開始端と、他方の側の半トレッド領域の第1傾斜溝52の開始端との間のタイヤ周方向Cの距離をP1(図3参照)とする。このとき、比P1/P0は、0.15〜0.35であることが雪上での制動性能及び駆動性能の点から好ましい。
また、トレッドパターン50では、複数の第1傾斜溝52及び複数の第2傾斜溝54で囲まれた、センターラインCLが通るセンターブロック領域60と、タイヤ周方向Cに隣り合う2つの第1傾斜溝52とタイヤ周方向Cに隣り合う2つの第2傾斜溝54により囲まれた中間ブロック領域62と、第1傾斜溝52と第2傾斜溝54と第3傾斜溝56により囲まれたショルダーブロック領域64と、が形成されている。
センターブロック領域60及び中間ブロック領域62には、タイヤ幅方向Lに沿って延びる複数のサイプが設けられている。サイプとは、溝幅が0.3〜1.0mmであり、深さが5.0〜7.0mmの細溝状凹部である。さらに、ショルダーブロック領域64にもサイプが複数設けられている。ショルダーブロック領域64に設けられるサイプの開始端と終了端との間を結ぶ直線のタイヤ幅方向Lに対する角度である平均傾斜角度は、センターラインCLを含み、第1傾斜溝52と第2傾斜溝54により囲まれるセンターブロック領域60に設けられるサイプの開始端と終了端との間を結ぶ直線のタイヤ幅方向Lに対する角度である平均傾斜角度に比べて大きい。同様に、ショルダーブロック領域64に設けられる上記平均傾斜角度も、センターブロック領域60に設けられるサイプの平均傾斜角度に比べて大きい。このように、ショルダーブロック領域64に設けられるサイプの平均傾斜角度を、センターブロック領域に設けられるサイプの平均傾斜角度に比べて大きくすることにより、タイヤ幅方向Lに対するエッジによる効果が発生し、氷上の旋回性能が向上する。ショルダーブロック領域64に設けられるサイプのタイヤ幅方向Lに対する平均傾斜角度は、10〜30度であることが好ましい。平均傾斜角度が10度より小さい場合、タイヤ幅方向Lに対するエッジによる効果が得られ難く、氷上の旋回性能が低下する。一方、平均傾斜角度が30度より大きい場合、タイヤ周方向Cに対するエッジによる効果が得られ難く、氷上の制動、駆動性能が低下する。図3に示すようにサイプは、波形状のサイプであるが、直線状に延びたサイプであってもよい。
また、トレッド部のトレッドパターン50には、図示されないスタッドピンを打ち込むためのスタッド取付用孔66が複数設けられている。スタッド取付用孔66は、図3に○印で示されているように、中間ブロック領域62及びショルダーブロック領域64に設けられていることが好ましい。すなわち、第1傾斜溝52のうちタイヤ周方向に隣り合う2つの第1傾斜溝52と、第2傾斜溝54のうちタイヤ周方向に隣り合う2つの第2傾斜溝54とで囲まれるトレッド部の陸部の中間部ロック領域62に、スタッド取付用孔66が設けられることが好ましい。スタッド取付用孔66は、すべての中間部ブロック領域62に設けられる必要は必ずしもない。また、第1傾斜溝52と第2傾斜溝54と第3傾斜溝56に囲まれ、第2傾斜溝54よりタイヤ幅方向外側に位置し、接地端Aに接するショルダーブロック領域64に、スタッド取付用孔66が設けられることが好ましい。スタッド取付用孔66は、すべてのショルダーブロック領域64に設けられる必要は必ずしもない。スタッドピンは中間ブロック領域62及びショルダーブロック領域64に打ち込まれる。このように、中間ブロック領域62及びショルダーブロック領域64にスタッド取付用孔66が設けられることにより、氷上性能を効率よく向上させることができる。図3に示すトレッドパターンでは、スタッド取付用孔66の周りにサイプが設けられ、サイプがスタッド取付用孔66に接続されているように見えるが、サイプはスタッド取付用孔66に接続されていない。スタッド取付用孔66からあらかじめ定められた距離の範囲内にサイプが設けられないように構成してもよい。この場合、スタッド取付用孔66を設けたことによるブロック領域のブロック剛性の低下を抑制することができる。
本実施形態では、スタッドピンを打ち込んだタイヤを提供するが、スタッド取付用孔66がないスタッドレスタイヤ等の冬用タイヤのトレッドパターンに適用することもできる。
本実施形態のトレッドパターン50は、複数の第1傾斜溝52と複数の第2傾斜溝54とを有する。第2傾斜溝54は、第1傾斜溝52のそれぞれの途中からタイヤ周方向Cの一方向C2に延び、タイヤセンターラインCLに向かうようにタイヤ周方向Cに対して傾斜し、かつ、タイヤ周方向に隣り合う第1傾斜溝52と交差するように設けられる。このため、第1傾斜溝52及び第2傾斜溝54によるエッジ成分が種々の方向に形成されるので、十分な排水を確保できるとともに、雪上性能、水膜を有する湿潤路面上のウェット性能、さらには、氷上性能を向上させることができる。
第2傾斜溝54のタイヤセンターラインCL、具体的にはタイヤ周方向Cの一方向C2に対する平均傾斜角度を20〜70度とすることにより、タイヤ周方向Cに対する第2傾斜溝54のエッジによる効果により、氷上及び雪上の制動、駆動性能が向上し、タイヤ幅方向Lに対する第2傾斜溝54のエッジによる効果により、氷上及び雪上の旋回性能が向上する。
また、第1傾斜溝52のタイヤセンターラインCL、具体的にはタイヤ周方向Cの一方向C2に対する平均傾斜角度を、10〜60度とすることにより、タイヤ周方向Cに対する第1傾斜溝52のエッジによる効果により、氷上及び雪上の制動、駆動性能が向上し、タイヤ幅方向Lに対する第1傾斜溝52のエッジによる効果により、氷上及び雪上の旋回性能が向上する。
第2傾斜溝54を、タイヤ周方向Cに隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝52と交差させ、第2傾斜溝54を、第1傾斜溝52と交差後、隣り合う第1傾斜溝間の陸部の領域で閉塞させることにより、溝のエッジによる効果をより発揮させることができる。また、第2傾斜溝54を、タイヤ周方向Cに隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝52と交差させ、第2傾斜溝54が少なくとも1つ以上の第1傾斜溝52と交差後、第2傾斜溝54を、第1傾斜溝群の1つの第1傾斜溝52と接続して終了させることもできる。この場合においても、溝のエッジによる効果を発揮させることができる。
さらに、第2傾斜溝54の開始位置と、第2傾斜溝54が第1傾斜溝52と交差する交差位置との間の途中から、タイヤ周方向Cの一方向C2に向かうとともに、タイヤ幅方向Lの外側に傾斜して延びる第3傾斜溝56を設けることにより、雪上性能及びウェット性能を向上させることができる。
ショルダーブロック領域64に設けられるサイプのタイヤ幅方向Lに対する平均傾斜角度は、センターブロック領域60に設けられるサイプのタイヤ幅方向Lに対する平均傾斜角度に比べて大きくすることにより、氷上、雪上、及びウェット路面上の旋回性能を向上させることができる。
[実験例]
以下、トレッドパターン50の効果を確認するために、種々のトレッドパターンを有するタイヤ(タイヤサイズ:205/55R16)を作製した。下記実施例及び比較例毎に4本ずつ作製し、排気量が2リットルの前輪駆動の乗用車に装着してこの乗用車を走行させてタイヤ性能を調べた。タイヤ性能として、氷上、雪上、及び水膜を有する湿潤路面(ウェット路面)上の制動性能(氷上制動性能、雪上制動性能、ウェット制動性能)及び旋回性能(氷上旋回性能、雪上旋回性能、ウェット旋回性能)を調べた。
氷上及び雪上の制動性能は、上述の乗用車を走行速度40km/時から、水膜を有する湿潤路面上では、走行速度100km/時から、ブレーキぺダルを最深位置まで一定の力で踏み込んで乗用車が停止するまでの距離(制動距離)を測定した。
また、氷上、雪上及び湿潤路面(水で濡れたスキッドパッド)上の旋回性能は、いずれも、半径30mの円旋回を複数回(5回)行い、平均周回時間を求めた。
測定した制動距離及び平均周回時間を逆数として、後述する比較例1のトレッドパターンにおける制動距離の逆数及び平均周回時間を100として指数化した。指数が高いほど、各性能が優れていることを示す。
比較例1では、第1傾斜溝52は設けられるが、第2傾斜溝54及び第3傾斜溝56が設けられない。比較例2では、第1傾斜溝52及び第2傾斜溝54は設けられるが、第3傾斜溝56が設けられない。比較例1では、第1傾斜溝52のセンターライン側の開始端を閉塞端としたが、比較例2では、センターラインCL上にタイヤ周方向Cに真っ直ぐ延びる周方向主溝を設けて、第1傾斜溝52のセンターライン側の開始端を、周方向主溝に接続される開放端とした。
実施例1〜5では、第1傾斜溝52のセンターライン側の開始端を閉塞端とし、第1傾斜溝52のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度を35度に固定して、第2傾斜溝54のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度を15〜75度の範囲で変更した。
実施例6〜10では、第1傾斜溝52のセンターライン側の開始端を閉塞端とし、第2傾斜溝54のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度を45度に固定して、第1傾斜溝52のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度を5〜65度の範囲で変更した。
実施例11〜14では、第1傾斜溝52のセンターライン側の開始端を閉塞端とし、第1傾斜溝52のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度と、第2傾斜溝54のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度の値の組み合わせを種々変更した。
実施例15〜17では、第1傾斜溝52のセンターライン側の開始端を閉塞端とし、第2傾斜溝54が交差する第1傾斜溝52の数(実施例2との比較)、第3傾斜溝56の有無(実施例15との比較)、サイプのタイヤ幅方向Lに対する平均傾斜角度差(実施例16との比較)を種々変更した。サイプの平均傾斜角度差とは、ショルダーブロック領域64に設けられるサイプのタイヤ幅方向Lに対する平均傾斜角度から、センターブロック領域に設けられるサイプのタイヤ幅方向Lに対する平均傾斜角度を差し引いた値である。
Figure 2014091790
Figure 2014091790
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上記表1の比較例1及び実施例1〜5の性能の比較より、第2傾斜溝54を設け、第2傾斜溝54を第1傾斜溝52と交差させることにより、氷上制動性能、雪上制動性能及びウェット制動性能と、氷上旋回性能、雪上旋回性能及びウェット旋回性能とが向上することがわかる。また、第2傾斜溝54のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度を20〜70度とすることにより、氷上制動性能、雪上制動性能及びウェット制動性能と、氷上旋回性能、雪上旋回性能及びウェット旋回性能において、比較例対比指数が少なくとも4ポイント向上することがわかる。また、比較例2と実施例2との比較より、第1傾斜溝52のセンターライン側の開始端を閉塞端とすることにより、氷上制動性能及び氷上旋回性能が向上することがわかる。
表2の実施例6〜10の比較より、さらに、実施例11〜14の比較より、第1傾斜角度52のタイヤセンターラインCLに対する平均傾斜角度を10〜60度とすることにより、比較例対比の指数がいずれの性能においても、6ポイント以上向上することがわかる。
また、実施例15〜17の性能の比較より、第2傾斜溝54が交差する第1傾斜溝52の数を2とすることにより、また、第3傾斜溝56を設けることにより、さらに、サイプの平均傾斜角度差を設けることにより、性能が大幅に向上することがわかる。
以上、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明の空気入りタイヤは上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよい。
10 タイヤ
12 カーカスプライ層
12a,12b カーカスプライ材
14 ベルト層
14a,14b ベルト材
15 ベルトカバー層
16 ビードコア
18 トレッドゴム部材
18a 第1トレッドゴム部材
18b 第2トレッドゴム部材
20 サイドゴム部材
22 ビードフィラーゴム部材
24 リムクッションゴム部材
26 インナーライナゴム部材
50 トレッドパターン
52 第1傾斜溝
54 第2傾斜溝
56 第3傾斜溝
58 センターブロック領域
62 中間ブロック領域
64 ショルダーブロック領域
66 スタッド取付用孔

Claims (12)

  1. タイヤセンターラインを境としてタイヤ幅方向の両側に位置するトレッド部の半トレッド領域のそれぞれにトレッドパターンが形成された空気入りタイヤであって、
    前記半トレッド領域のそれぞれは、
    前記タイヤセンターラインから離間した位置を開始端とし、タイヤ周方向の一方向に向かうとともに、タイヤ幅方向外側に傾斜して延び、タイヤ周方向に対する傾斜角度が連続的にあるいは段階的に大きくなり接地端に至る、タイヤ周方向に複数設けられた第1傾斜溝を含み、前記第1傾斜溝それぞれの前記タイヤセンターラインの側の前記開始端は閉塞端である第1傾斜溝群と、
    前記第1傾斜溝のそれぞれの途中から前記タイヤ周方向の前記一方向に延び、前記タイヤセンターラインに向かうように前記タイヤ周方向に対して傾斜し、かつ、前記第1傾斜溝のそれぞれに対してタイヤ周方向に隣り合う第1傾斜溝と交差するように設けられた第2傾斜溝がタイヤ周方向に複数設けられた第2傾斜溝群と、を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1傾斜溝から延びる前記第2傾斜溝の開始位置の、前記タイヤセンターラインからの距離は、前記タイヤの接地幅の半分の55〜75%の長さの距離である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2傾斜溝は、前記タイヤセンターラインを横切ることなく閉塞し、前記第2傾斜溝の閉塞端のタイヤ幅方向における前記タイヤセンターラインからの距離は、前記タイヤの接地幅の半分の1〜9%の長さの距離である、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第2傾斜溝の前記タイヤセンターラインに対する平均傾斜角度は20〜70度である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記タイヤセンターラインから接地幅の半分の70%の長さ、離れた位置における前記第1傾斜溝の溝中心位置と、前記第1傾斜溝の前記開始端との間を結ぶ直線の前記タイヤセンターラインに対する平均傾斜角度は10〜60度である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第2傾斜溝は、前記第1傾斜溝のそれぞれに対してタイヤ周方向に隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝と交差し、前記第2傾斜溝は、前記タイヤ周方向に隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝と交差後、前記第1傾斜溝群の2つの第1傾斜溝間の陸部の領域で閉塞する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記第2傾斜溝は、前記第1傾斜溝のそれぞれに対してタイヤ周方向に隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝と交差し、前記第2傾斜溝は、前記第2傾斜溝が前記タイヤ周方向に隣り合う少なくとも1つ以上の第1傾斜溝と交差後、前記第1傾斜溝群の1つと接続して終了する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. さらに、前記第2傾斜溝の開始位置と、前記第2傾斜溝が前記隣り合う第1傾斜溝と交差する交差位置との間の前記第2傾斜溝の途中から、前記タイヤ周方向の前記一方向に向かうとともに、前記タイヤ幅方向外側に傾斜して延びる第3傾斜溝が設けられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記トレッドパターンには、複数のサイプが設けられ、
    前記第1傾斜溝のうち隣接する第1傾斜溝との間に挟まれ、前記第2傾斜溝よりタイヤ幅方向外側に位置する陸部の領域をショルダーブロック領域というとき、前記ショルダーブロック領域に設けられるサイプの開始端と終了端との間を結ぶ直線のタイヤ幅方向に対する平均傾斜角度は、前記センターラインを含み、前記第1傾斜溝と前記第2傾斜溝により囲まれるセンターブロック領域に設けられるサイプの開始端と終了端との間を結ぶ直線のタイヤ幅方向に対する平均傾斜角度に比べて大きい、請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記トレッド部には、スタッド取付用孔が設けられている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記第1傾斜溝のうちタイヤ周方向に隣り合う2つの第1傾斜溝と、前記第2傾斜溝のうちタイヤ周方向に隣り合う2つの第2傾斜溝とで囲まれるトレッド部の陸部のブロック領域に、前記スタッド取付用孔が設けられる、請求項10に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記第1傾斜溝のうちタイヤ周方向に隣り合う第1傾斜溝の間に挟まれ、前記第2傾斜溝よりタイヤ幅方向外側に位置し、前記接地端と接するトレッド部の陸部のショルダーブロック領域に、前記スタッド取付用孔が設けられる、請求項10に記載の空気入りタイヤ。
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