JPWO2014065069A1 - チップソー - Google Patents

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Abstract

チップソー(10)は、台金(12)と、台金(12)の外周に設けられる複数のチップ(14)を有する。複数のチップ(14)は、4mm以上の半径方向のアサリ線長さを有する長チップ(30)と、4mm未満の半径方向のアサリ線長さを有する短チップ(40)を含む。長チップ(30)の数が長チップ(30)と短チップ(40)の総数の2〜15%でかつ2つ以上である。

Description

本発明は木材、木質ボード、樹脂、窯業系材料、金属、これらの複合材等の被加工材を切断、溝加工するチップソーに関する。
チップソーは、台金と、台金の外周に取付けられる複数のチップを有する。チップは、超硬合金、多結晶ダイヤモンド、CBN、サーメット、セラミック、またはそれらにコーティングされたものなどから形成される。チップは、被加工材に適したリード角と研ぎ角になるように台金に設けられる。チップソーは、加工装置に装着されて回転され、被加工材を加工する。被加工材の切断面のうねり量は、種々の要因よって決まる。例えば、アサリ角等の諸角度、加工時のチップの振れ、台金の剛性等が要因である。特許第3170498号公報には、被加工材の切断面の表面粗さを小さくする特別な側面形状を備えるチップが開示されている。
チップソーは、加工装置のフランジに取付けられる。加工装置がチップソーを軸回転させる際、チップソーが接触するフランジ接触面または回転軸が振れる場合がある。その振れが原因で被加工材の切断面のうねり量が大きくなる場合がある。とりわけ新興国等で用いられる加工装置は、回転軸またはフランジ接触面の振れによって、主に1回転に1回の割合でチップ側面が大きく振れる。
そのため回転軸等が振れる場合に被加工材の切断面のうねり量を小さくし得るチップソーが従来必要とされている。
本発明の1つの特徴によるとチップソーは、台金と、台金の外周に設けられる複数のチップを有する。複数のチップは、4mm以上の半径方向のアサリ線長さを有する長チップと、4mm未満の半径方向のアサリ線長さを有する短チップを含む。長チップの数が、長チップと短チップの総数の2〜15%でかつ2つ以上である。
チップソーは、加工装置の回転軸と回転軸に設けられたフランジに取付けられる。チップソーが接触するフランジの接触面あるいは回転軸が振れた場合、チップソーの側面が振れる。誠意研究した結果、前記チップソーは、このような場合においても被加工材の切断面のうねり量を十分に小さくできることがわかった。さらに前記チップソーは安価に構成され得る。チップは、超硬合金、多結晶ダイヤモンド等の高価な材料で形成される。そのため長チップは、短チップに比べて非常に高い。しかし長チップの数がチップの総数の2〜15%でとても少ないために、チップソーが安価に構成され得る。
誠意研究した結果、全チップが短チップの場合において回転軸が振れた場合、被加工材の切断面のうねり量が大きくなることがわかった。全チップが長チップの場合において回転軸が振れた場合、被加工材の切断面のうねり量が小さくなることがわかった。長チップの数を全チップの2〜15%にすることで、被加工材の切断面のうねり量が全チップを長チップにした場合に近い効果を得ることがわかった。すなわち長チップの数をたった全チップの2〜15%にすることで、当業者が予想できないほどの大きな効果を得ることがわかった。かくして前記チップソーは、被加工材の切断面のうねり量を十分に小さくできかつ安価に構成され得る。
本発明のチップソーの正面図である。 図1のIIの部分拡大正面図である。 図1のIII−III線断面矢視図である。 図3のIVの拡大断面図である。 図1のV−V線断面矢視図である。 図5のVIの拡大断面図である。 本発明のチップソーによって被加工材を加工する模式図である。 図7のVIIIにおける刃先側面振れ幅と切断面のうねりの関係を示した模式図である。 アサリ角1°、各アサリ線長さの長チップを備えるチップソーで被加工材を加工した際の被加工材の送り速度と切断面のうねり量の関係図である。 アサリ角0.5°、各アサリ線長さの長チップを備えるチップソーで被加工材を加工した際の被加工材の送り速度と切断面のうねり量の関係図である。 チップソーで被加工材を加工した際の刃先側面振れ幅と切断面のうねり量の関係図である。 図4の変形例である。 図6の変形例である。 他の変形例の第1の短チップ近傍の拡大断面図である。 他の変形例の第2の短チップ近傍の拡大断面図である。 他の変形例の長チップ近傍の拡大断面図である。
図1〜11を参照して本発明の実施形態を説明する。図1、2に示すようにチップソー10は、丸鋸あるいは側フライス等と同様に円板状である。チップソー10は、台金(ソー本体)12と台金12の外周に設けられる複数のチップ14を有する。台金12は、円板状である。台金12の中心に軸方向に貫通する円形の嵌合孔16が形成される。図3、4に示すように台金12の台金厚U1は、撓み剛性を鑑みて決定される。台金12の外径D1が400mmの場合、台金厚U1は、2.5〜8mm、例えば3.2mmである。
チップソー10は、図2に示すように台金12の外周に複数の刃取付部20を有する。複数の刃取付部20は、例えば等中心角間隔で配される。刃取付部20は、台金12から径方向に突出し、略山形状である。刃取付部20は、最も径方向外方に頂点部22を有する。頂点部22は、刃取付部20の外周縁の回転方向Fnの先端に位置する。
刃取付部20は、図2に示すように刃取付面24と外周傾斜面26を有する。刃取付面24は、頂点部22から径方向内方へ延出し、外周傾斜面26よりも回転方向Fn側に位置する。外周傾斜面26は、頂点部22から回転方向Fnと反対方向へ延出し、刃取付部20の外周縁を形成する。外周傾斜面26は、第一外周傾斜面26aと第二外周傾斜面26bを有する。第一外周傾斜面26aは、頂点部22から回転方向Fnと反対方向にかつ径方向内方に向けて延出する。第二外周傾斜面26bは、第一外周傾斜面26aから第一外周傾斜面26aよりも大きな傾斜角で径方向内方に向けて延出する。
図2に示すように第二外周傾斜面26bと刃取付面24の間に円弧面28が形成される。円弧面28は、各刃取付部20の間にて径方向内方に凹み、ガレット29を形成する。円弧面28と刃取付面24の間には、チップ14が着座可能な段差状の棚が形成される。台金12には、厚み方向に貫通する図示省略のスリットが形成されても良い。台金12には、ガレット29から径方向内方に向かって延出する図示省略のスリット、あるいは他のスリットが形成されても良い。台金12は、先ず鋼板から例えばレーザーにて切り抜かれる。次に刃取付面24等がフライス等で切削される。
刃取付面24には、図2に示すようにチップ14がろう材等で固着される。チップ14は、矩形状であって、超硬合金あるいはサーメット等の硬質材料よりなる硬質チップである。あるいはチップ14は、多結晶ダイヤモンド等の高硬度焼結体よりなる高硬度チップである。チップ14は、アサリ線の長さが相対的に長い長チップ30と、アサリ線の長さが相対的に短い短チップ40を含む。
長チップ30は、図2,4に示すようにすくい面32と側面34と外周逃げ面38を有する。すくい面32は、回転方向Fnに向き、外周傾斜面26と対向する。側面34は、すくい面32に対して略直交し、台金12の表面と略平行である。すくい面32と側面34が交差する部位に側面切刃36が形成される。外周逃げ面38は、すくい面32に対して鋭角に延出し、径方向外方に向く。すくい面32と外周逃げ面38が交差する部位に外周切刃39が形成される。
長チップ30の先端は、図2〜4に示すように台金12から径方向外方に突出する。長チップ30は、台金12の厚み方向(軸方向)に僅かに突出する。長チップ30の刃厚T1は、2.6〜10mmである。例えば外径D1が400mmの場合、刃厚T1は、4.4mmである。
短チップ40は、基本的に長チップ30と同様に構成される。図2、5、6に示すようにすくい面42、側面44、側面切刃46、外周逃げ面48、外周切刃49を有する。短チップ40の刃厚T2は、2.6〜10mmであり、例えば外径D1が400mmの場合に4.4mmである。
長チップ30は、図4に示すようにアサリ角R1とアサリ量S1とアサリ線長さL1を有する。側面34は、外周切刃39の軸方向両端から厚み中心方向へ傾斜する。アサリ角R1は、側面34と半径線J1の厚み方向の角度である。換言するとアサリ角R1は、外周切刃39の軸方向両端から側面34が径方向内方に向かう角度である。半径線J1は、外周切刃39あるいはすくい面32の厚み方向外方の端縁から径方向に延出する。半径線J1は、仮想平面H1において外周切刃39の軸方向端縁から延出してチップソー10の中心軸Cに直交する。仮想平面H1は、外周切刃39(長チップ30の径方向外方の先端)とチップソー10の中心軸Cを含む面である。
アサリ量S1は、外周切刃39あるいはすくい面32の厚み方向外方の端縁と台金12の表面の厚み方向距離である。アサリ線長さL1は、例えばすくい面32の厚み方向外方の端縁と内方の端縁の径方向長さである。アサリ線長さL1は、半径線J1を基準とする側面34の径方向長さである。
長チップ30のアサリ線長さL1は、4mm以上であり、好ましくは4〜12mmである。長チップ30のアサリ線長さL1が4mm未満の場合は、加工時における被加工材Wの切断面のうねり量を小さくすることが困難になる。アサリ線長さL1が12mm以上の場合は、チップソー10を安価にすることが困難になる。これらを鑑みてアサリ線長さL1は、より好ましくは4〜8mmである。
長チップ30のアサリ角R1は、図4を参照するように0°〜1.0°である。図7に示す回転軸100とフランジ接触面105が振れると、図8に示す加工断面のうねりXが生じる。長チップ30のアサリ角R1が0°未満(すなわち負のアサリ角)の場合、うねりXによって切削抵抗が大きくなる、あるいはチップ14が焼けるという懸念が生じる。長チップ30のアサリ角R1が1.0°より大きい場合は、うねりXと側面34が接する領域が小さくなる。これにより被加工材Wの切断面のうねり量を小さくすることができないという懸念が生じる。以上を鑑みて長チップ30のアサリ角R1は、0.2°〜0.8°であることが好ましく、より好ましくは、0.3°〜0.7°である。長チップ30のアサリ角R1は、製作のし易さの点から短チップ40のアサリ角R2と同じであることが好ましい。
短チップ40は、図6に示すようにアサリ角R2とアサリ量S2とアサリ線長さL2を有する。アサリ角R2は、側面44と半径線J2の間の角度である。半径線J2、アサリ角R2及びアサリ線長さL2は、長チップ30の半径線J1、アサリ角R1及びアサリ線長さL1と同様に定義される。
すなわち半径線J2は、仮想平面H2において外周切刃49の軸方向端縁から延出し、チップソー10の中心軸Cに直交する。仮想平面H2は、外周切刃49(短チップ40の先端)とチップソー10の中心軸Cを含む平面である。アサリ角R2は、側面44と半径線J2の厚み方向の角度である。換言するとアサリ角R2は、外周切刃49の軸方向両端から側面44が径方向内方に向かう角度である。アサリ線長さL2は、半径線J2を基準とする側面44の径方向長さである。アサリ量S2は、台金12の表面と半径線J2の距離である。
短チップ40のアサリ線の長さL2は、4mm未満である。より好ましくは、短チップ40の全てが1〜2mmのアサリ線の長さL2を有する。短チップ40のアサリ線の長さL2が1mm未満である場合、加工時の摩耗による寿命が著しく短くなる。アサリ線長さL2が2mm以上の場合、チップソー10を安価にすることが困難になる。
短チップ40のアサリ角R2は、0°〜1.0°である。短チップ40のアサリ角R2が0°未満(すなわち負のアサリ角)の場合、図8に示す加工断面のうねりXによって切削抵抗が大きくなるという懸念が生じる。
長チップ30の数は、図1に示すようにチップ14(長チップ30と短チップ40)の総数の2〜15%でかつ2つ以上である。長チップ30の数がチップの総数の2%未満である場合、長チップ30の加工によって被加工材Wの切断面のうねり量を小さくすることが困難になる。長チップ30の数がチップの総数の15%より多い場合、チップソー10を安価にすることが困難になる。チップソー10は、例えば全72個のチップ14を有し、その内長チップ30が6個、短チップ40が66個である。
長チップ30は、不等中心角間隔に配設しても良い。長チップ30は、好ましくは等中心角間隔に配設される。これにより図7に示す回転軸100とフランジ接触面105の振れにて生じる図8に示す加工断面のうねりXが等間隔で生じる。そのため被加工材Wの切断面を均等に切断でき、被加工材Wの切断面のうねり量を均等に小さくでき得る。
加工装置は、図7に示すように電動モーター(不図示)から水平に突き出した回転軸100を有する。回転軸100には、チップソー10を挟むフランジ103が設けられる。フランジ103は、チップソー10の台金12と接するフランジ接触面105を有する。図1、7に示すように台金12の嵌合孔16に回転軸100が挿入され、締め付けナット107によってチップソー10が回転軸100に装着される。電動モーターが稼働して回転軸100を回転させ、チップソー10が回転方向Fnに所定の回転数Nで回転する。被加工材Wは、所定の送り速度Fでチップソー10に向かって送られ、チップソー10と接触した部分が切断される。
チップソー10を用いて被加工材Wを切削するときの長チップ30の作用を以下に説明する。図8に刃先側面振れ幅AとうねりXが模式的に示される。刃先側面振れ幅Aは、チップソー10が回転軸100とフランジ接触面105が振れることで生じる。うねりXは、刃先側面振れ幅Aを有する状態で被加工材Wを切削した際に生じる。
チップソー10が全て短チップ40で構成されたと仮定する。短チップ40の外周切刃49は、チップソー10が一回転する際に被加工材Wに波形状のうねりXの軌跡を形成する。短チップ40は、うねりXの経路に沿って被加工材Wを切削する。うねりXは、刃先側面振れ幅Aと同程度の高さを有する。うねりXが被加工材Wの切断面のうねり量になる。チップソー10は、短チップ40に加えて長チップ30を有する。長チップ30は、短チップ40よりも長いアサリ線長さL1を有する。したがってチップソー10が一回転する間に長チップ30がうねりXを平坦に切削する。これにより被加工材Wの切断面のうねり量が小さくなる。
うねりXの形は、図7、8に示すようにチップソー10の回転数Nと、被加工材Wの送り速度Fと、刃先側面振れ幅Aの3つの要素が影響する。うねりXは、短チップ40の外周切刃49がチップソー10の一回転当たりに被加工材Wに対して波打って切削する軌跡と近似する。
距離Ymmは、チップソー10の一回転当たりのうねりXの長さである。距離Ymmは、送り速度Fm/minと回転数Nrpmと関係する。距離Ymmは、Y=(F×1000)/Nで近似される。うねりXの最大高さは、刃先側面振れ幅Aと同程度の高さを有する。うねりXは、図8の仮想線で示す三角形に近似され、三角形は、底辺が距離Y、高さが刃先側面振れ幅Aである。三角形の角度γは、“γ=2A/Y”で近似される。長チップ30のアサリ角R1は、うねりXにおける角度γに対して、より小さくすることで被加工材Wの切断面のうねり量を小さくし得る。
うねりXの角度γと長チップ30のアサリ角R1の関係に鑑み、チップソー10は、回転数Nが1000〜5000rpmの範囲で使用されることが好ましい。
うねりXの角度γと長チップ30のアサリ角R1の関係に鑑み、被加工材Wの送り速度Fは、5〜120m/minの範囲である。送り速度Fが5m/min未満の場合は、被加工材Wの切断面のうねり量が小さくなるが加工速度が遅くなる。送り速度Fが120m/minより大きい場合は、被加工材Wの切断面のうねり量が大きくなる。加工速度と被加工材Wの切断面のうねり量を鑑みると、被加工材Wの送り速度Fは、20〜80m/minの範囲であることが好ましい。
長チップ30のアサリ線長さL1と被加工材Wの切断面のうねり量の関係について以下に説明する。例として刃先側面振れ幅Aが0.3mmである場合における関係について説明する。短チップ40としてアサリ角R2が1°、アサリ線長さL2が1mmのチップを取付けた。長チップ30が取り付く位置にも短チップ40と同じチップ、すなわちアサリ角R1が1°、アサリ線長さL1が1mmのチップを取付けた。そして各送り速度Fにおける被加工材Wの切断面のうねり量を測定した。次に長チップ30が取り付く位置にアサリ角R1が1°、アサリ線長さL1が2mm、4mm、8mm、12mmの各チップを取付けた。各送り速度Fにおける被加工材Wの切断面のうねり量を測定し、その結果を図9に示した。
次にアサリ角R1が0.5°である場合における上記関係について説明する。チップソー10の刃先側面振れ幅Aが0.3mmにおいて、短チップ40としてアサリ角R2が0.5°、アサリ線長さL2が1mmのチップを取付けた。長チップ30が取り付く位置にも短チップ40と同じチップ、すなわちアサリ角R1が0.5°、アサリ線長さL1が1mmのチップを取付けた。そして各送り速度Fにおける被加工材Wの切断面のうねり量を測定した。次に長チップ30が取り付く位置にアサリ角R1が0.5°、アサリ線長さL1が2mm、4mm、8mm、12mmの各チップを取付けた。各送り速度Fにおける被加工材Wの切断面のうねり量を測定し、その結果を図10に示した。
図9、10からアサリ線長さL1が1mm、2mmのチップソーは、被加工材Wの送り速度Fが20m/min未満において被加工材Wの切断面のうねり量が著しく大きくなることがわかった。送り速度Fが20m/min近傍においてもうねり量が大きくなることがわかった。被加工材Wの送り速度Fは、20m/min以上の範囲で用いられる。そのためアサリ線長さL1が1mm、2mmのチップを長チップ30として使用することは好ましくない。
図9からアサリ線長さL1が4mm、アサリ角R1が1°の場合、被加工材Wの送り速度Fが30m/min付近において被加工材Wの切断面のうねり量が急激に大きくなることがわかった。例えばうねり量が0.08mm以上になることがわかった。図10からアサリ線長さL1が4mm、アサリ角R1が0.5°の場合、被加工材Wの送り速度Fが25m/min付近において被加工材Wの切断面のうねり量が急激に大きくなることがわかった。例えばうねり量が0.04mm以上になることがわかった。
被加工材Wの送り速度Fは、20m/min以上の範囲で用いられる。そのためアサリ線長さL1が4mm以上のチップを長チップ30として使用することは好ましいことがわかった。アサリ角R1が0.5°のチップと、アサリ角R1が1°のチップを比較するとアサリ角R1が0.5°のチップを用いた方が相対的に被加工材Wの切断面のうねり量が小さくなることがわかった。
チップソー10を用いて被加工材Wを加工した際の刃先側面振れ幅Aと被加工材Wの切断面のうねり量の関係を図11に示す。被加工材Wは、図7では詳細な図示を省略しているが、例えばメラミン貼りMDFである。メラミン貼りMDFは、基材であるMDFと、MDFの表面に熱圧されるメラミン含侵シートを一体に有する。MDFは、木質ボードとして木材の小片を接着剤と混合し熱圧成型して形成される。メラミン貼りMDFの厚みは、15mmのものを2枚重ねした30mmである。
実施例1のチップソー10の外径D1は400mm、台金12の台金厚U1は3.2mm、穴径D2は75mm、刃取付部20の数は72個である。実施例1のチップソー10は、6個の長チップ30を有する。長チップ30の刃厚T1は4.4mm、アサリ線長さL1は8mm、アサリ角R1は1°である。長チップ30は、中心角が60°毎の等中心角間隔に配設される。実施例1のチップソー10は、66個の短チップ40を有する。短チップ40の刃厚T2は4.4mm、アサリ線長さL2は2mm、アサリ角R2は1°である。
加工装置のフランジ103の直径は120mm、チップソー10の回転数Nは3600rpm、被加工材Wの送り速度Fは39m/minである。チップソー10の刃先側面振れ幅Aを0.22mmと0.35mmに設定して測定した。測定した値を図11に黒丸で示した。図11に示すように刃先側面振れ幅Aが0.22mmの場合、被加工材Wの切断面のうねり量はおよそ0.03mmであった。刃先側面振れ幅Aが0.35mmの場合、被加工材Wの切断面のうねり量はおよそ0.08mmであった。
比較例1〜7についても測定した。比較例1〜4は、72個の同じチップを有する。チップのアサリ線長さは2mm、アサリ角は1°である。チップソーの刃先側面振れ幅Aを0.10mm、0.15mm、0.45mm、0.52mmに設定した。他の条件は、実施例1と同じである。比較例1〜4の測定結果を図11のクロス印で示す。図11に示すように比較例1〜4の各うねり量は、およそ0.08mm、およそ0.06mm、およそ0.24mm、およそ0.28mmであった。チップソーの刃先側面振れ幅Aと被加工材Wの切断面のうねり量の関係を近似直線で示した。
比較例5は、72個の同じチップを有する。チップのアサリ線長さは6.5mm、アサリ角は1°である。チップソーの刃先側面振れ幅Aを0.50mmに設定し、他の条件を実施例1と同じにした。比較例5の測定結果を図11に黒三角印で示し、比較例5のうねり量は、およそ0.10mmであった。刃先側面振れ幅Aとうねり量の関係を近似直線で示した。
比較例6と7は、72個の同じチップを有する。チップのアサリ線長さは6.5mm、アサリ角は40′である。チップソーの刃先側面振れ幅Aを0.04と0.52mmに設定し、他の条件を実施例1と同じにした。比較例6と7の測定結果を図11に黒四角印で示し、比較例6、7のうねり量はそれぞれおよそ0.01mm、およそ0.08mmであった。刃先側面振れ幅Aとうねり量の関係を近似直線で示した。
図11のクロス印で示す比較例1〜4は、全チップがアサリ線長さを2mmとする短チップ40である。この場合、回転軸100とフランジ接触面105の振れによって刃先側面振れ幅Aが大きくなるにつれて被加工材Wの切断面のうねり量が大きくなることがわかった。
図11の黒三角印と黒四角印で示す比較例5〜7は、全チップのアサリ線長さが6.5mmであり4mm以上である。この場合、回転軸100とフランジ接触面105の振れによって刃先側面振れ幅Aが大きくなっても、クロス印で示す比較例1〜4に比べて被加工材Wの切断面のうねり量が小さくなることがわかった。しかし比較例5〜7は、安価にすることが容易でない。
図11の黒丸印で示す実施例1は、6個の長チップ30を有する。長チップ30の数は、全チップ72個の2〜15%の範囲内である。この場合でも、被加工材Wの切断面のうねり量は、黒三角印と黒四角印で示す比較例5〜7とほぼ同じであることがわかった。したがって長チップ30の数をたった全チップの2〜15%にしても、当業者が予想できないほどの大きな効果、すなわち全チップを長チップ30にした場合と同じ効果を得ることがわかった。かくしてチップソー10は、被加工材Wの切断面のうねり量を十分に小さくできかつ安価に構成され得る。
以上のようにチップソー10は、回転軸100とフランジ接触面105の振れが生じる場合においても被加工材Wの切断面のうねり量を十分に小さくできる。さらにチップソー10は、安価に構成され得る。長チップ30と短チップ40は、多結晶ダイヤモンド等の高価な材料で形成される。そのため長チップ30は、短チップ40に比べて非常に高い。しかし長チップ30の数がチップの総数の2〜15%でとても少ない。そのためチップソー10は、安価に構成され得る。また短チップ40が多いため、総チップの側面面積が小さくなる。これによりチップを研磨する際の研磨時間が短くなる。
本発明の形態を上記構造を参照して説明したが、本発明の目的を逸脱せずに多くの交代、改良、変更が可能であることは当業者であれば明らかである。したがって本発明の形態は、添付された請求項の目的を逸脱しない全ての交代、改良、変更を含み得る。例えば本発明の形態は、前記特別な構造に限定されず、下記のように変更が可能である。
長チップ30の外周切刃39および/または短チップ40の外周切刃49にリード角を設けても良い。リード角を設けることで、切断面をきれいに仕上げ得る。特に、回転軸100とフランジ接触面105の振れに伴う刃先側面振れ幅Aが大きいときに好適である。
長チップ30の外周切刃39および/または短チップ40の外周切刃49に研ぎ角を設けても良い。研ぎ角を設けることで、切断面をきれいに仕上げ得る。
図12に示すように長チップ30の外周切刃39の両端に面取りを設けても良い。図13に示すように短チップ40の外周切刃49の両端に面取りを設けても良い。
チップソー10は、図14,15に示す第1と第2の短チップ50,51と図16に示す長チップ52を有していても良い。第1の短チップ50は、図6に示す短チップ40と同様に形成される。短チップ50のすくい面は、長さT3の下辺50bと、長さT4の上辺50aと、アサリ線長さL3を有する。下辺50bは、台金12の中心から距離R1にて設置される。短チップ50,51と長チップ52は、同じアサリ角R3を有する。
図15に示す第2の短チップ51は、図13に示す短チップ40と同様に、両端に面取り51dを有する。第2の短チップ51のすくい面は、上辺51aと下辺51bを有する。下辺51bは、図14に示す短チップ50の下辺50bと同じ長さT3を有する。下辺51bは、下辺50bと同様に台金12の中心から距離R1にて設置される。第2の短チップ51のすくい面の上辺51aは、第1の短チップ50の上辺50aよりも径方向外方に位置する(L4>L3)。
図16に示す長チップ52は、図4に示す長チップ30と同様に形成される。長チップ52のすくい面は、上辺52aと下辺52bとアサリ線長さL5(L5>L4>L3)を有する。上辺52aは、第1の短チップ50の上辺50aと同じ長さT4を有する。長チップ52の上辺52aは、第1の短チップ50の上辺50aと同様に台金12の中心から距離R1+L3において設置される。
第1の短チップ50と第2の短チップ51は、基本的に交互に配設される。いくつかの第2の短チップ51間に第1の短チップ50に代えて図16の長チップ52が配設される。あるいはいくつかの第1の短チップ50間に図15の第2の短チップ51に代えて図16の長チップ52が配設される。あるいは複数の第1の短チップ50と複数の第2の短チップ51が交互に配設され、いくつかの長チップ52が所定場所に設けられても良い。
図7に示すようにチップソー10によって被加工材Wをいわゆるダウンカットによって加工しても良い。あるいはチップソー10の取付けの向きを回転軸100に対して反対にする。チップソー10の回転方向Fnを反対にする。これによりチップソー10によって被加工材Wをいわゆるアップカットによって加工しても良い。

Claims (3)

  1. チップソーであって、
    台金と、前記台金の外周に設けられる複数のチップを有し、
    前記複数のチップは、4mm以上の半径方向のアサリ線長さを有する長チップと、4mm未満の半径方向のアサリ線長さを有する短チップを含み、
    前記長チップの数が、前記長チップと前記短チップの総数の2〜15%でかつ2つ以上であるチップソー。
  2. 請求項1に記載のチップソーであって、
    前記長チップは、半径線から厚み方向に0°〜1.0°のアサリ角を有するチップソー。
  3. 請求項1または2に記載のチップソーであって、
    前記短チップの全てが、1〜2mmのアサリ線の長さを有するチップソー。
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