JPWO2014038570A1 - 光電変換素子、その製造方法、光電変換素子モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

光電変換素子、その製造方法、光電変換素子モジュールおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

透光性基板(110)と、カバー部(111)と、複数の第1電極(120)とを備える。また、第1電極(120)とカバー部(111)との間に配置され、内部に空間が形成されるように周囲を囲む絶縁性封止部(190)と、上記空間内において第1電極(120)の上面に形成された光電変換部(130)と、上記空間内においてその一部が光電変換部(130)の上面およびカバー部(111)の下面に対向するように延在しつつ、第1電極(120)に隣接する他の第1電極(120)と電気的に接続された第2電極(160)とを備える。さらに、光電変換部(130)と第2電極(160)との間に位置する多孔質絶縁部(150)と、光電変換部(130)の周囲の少なくとも一部に位置するセル間絶縁部(180)と、上記空間の内部に充填されたキャリア輸送部(11)とを備える。第2電極(160)の表面に保護膜(170)が形成されている。

Description

本発明は、光電変換素子、その製造方法、光電変換素子モジュールおよびその製造方法に関する。
化石燃料に代わるエネルギー源として、太陽光を電力に変換する太陽電池が注目されている。現在、結晶系シリコン基板を用いた太陽電池および薄膜シリコン太陽電池などが実用化されている。しかし、前者の太陽電池には、シリコン基板の作製コストが高いという問題がある。後者の薄膜シリコン太陽電池には、多種の半導体製造用ガスおよび複雑な装置を用いる必要があるために製造コストが高くなるという問題がある。このため、いずれの太陽電池にも、光電変換の高効率化による発電出力当たりのコストを低減する努力が続けられているが、上記の問題を解決するには至っていない。
新しいタイプの太陽電池として金属錯体の光誘起電子移動を応用した光電変換素子を開示した先行文献として、特開平01−220380号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された光電変換素子では、色素を吸着させて可視光領域に吸収スペクトルをもたせた光電変換材料と電解質材料とからなる光電変換層が2枚のガラス基板の間に挟持されている。2枚のガラス基板の一方には第1電極が形成され、2枚のガラス基板の他方には第2電極が形成されている。
第1電極側から光電変換素子に光が照射されると、光電変換層で電子が発生し、発生した電子が第1電極から外部電気回路を通って第2電極に移動する。移動した電子が電解質中のイオンにより運ばれて光電変換層に戻る。このような一連の電子の流れにより、電気エネルギーが取り出される。
一般的な光電変換素子においては2枚の透明導電膜付基板を用いるが、低コスト化を図るために、複数の太陽電池を1枚の透明導電膜付きガラス基板上で直列接続して構成された色素増感型太陽電池モジュールを開示した先行文献として、国際公開第1997/016838号(特許文献2)がある。
特許文献2に記載された色素増感型太陽電池モジュールでは、透明導電膜(第1電極)が短冊形にパターニングされた透明基板(ガラス基板)上に個々の太陽電池が配置されており、個々の太陽電池では、光電変換層となる多孔質半導体層、多孔質絶縁層、および背面電極(第2電極)が順次積層されている。
このような色素増感型太陽電池モジュールでは、隣り合う太陽電池のうち一方の太陽電池の第1電極と他方の太陽電池の第2電極とが接触しており、これにより一方の太陽電池と他方の太陽電池とが直列接続されている。
特開平01−220380号公報 国際公開第1997/016838号
1枚の透明導電膜付基板上に形成された光電変換素子においては、光電変換素子に含まれる一の第1電極に隣接する他の第1電極と電気的に接続される第2電極を形成するが、この第2電極からリーク電流が発生して変換効率が低下する。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、リーク電流を低減して変換効率の低下を抑制できる、光電変換素子、その製造方法、光電変換素子モジュールおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に基づく光電変換素子は、受光面を有する透光性基板と、透光性基板に対向して配置されるカバー部と、透光性基板のカバー部に対向する側の面上に形成された複数の第1電極とを備える。また、光電変換素子は、第1電極とカバー部との間に配置され、内部に空間が形成されるように周囲を囲む絶縁性封止部と、上記空間内において第1電極の上面に形成された光電変換部と、上記空間内においてその一部が光電変換部の上面およびカバー部の下面に対向するように延在しつつ、上記光電変換部がその上面に形成された第1電極に隣接する他の第1電極と電気的に接続された第2電極とを備える。さらに、光電変換素子は、光電変換部と第2電極との間に位置して、光電変換部と第2電極との間を絶縁する多孔質絶縁部と、光電変換部の周囲の少なくとも一部に位置して、第1電極と第2電極との間を絶縁するセル間絶縁部と、上記空間の内部に充填されたキャリア輸送部とを備える。第2電極の表面に保護膜が形成されている。
本発明の一形態においては、保護膜が、第2電極を構成する金属の酸化物である。
本発明の一形態においては、保護膜が、有機化合物からなる。
本発明の一形態においては、第2電極とセル間絶縁部とが互いに接している。
本発明の一形態においては、セル間絶縁部は、光電変換部の四方のうちの少なくとも二方において接している。
本発明の一形態においては、第2電極は、チタン、ニッケル、タングステンおよびタンタルのなかの少なくとも1種以上の金属材料を含む。
本発明に基づく光電変換素子モジュールの第1の局面においては、上記のいずれかに記載の光電変換素子を含む複数の光電変換素子が互いに電気的に直列に接続されてなる。
本発明に基づく光電変換素子モジュールの第2の局面においては、上記のいずれかに記載の光電変換素子を含む複数の光電変換素子が互いに電気的に並列に接続されてなる。
本発明に基づく光電変換素子モジュールの第3の局面においては、上記のいずれかに記載の光電変換素子を含む3つ以上の光電変換素子が互いに電気的に接続されてなる。光電変換素子モジュールは、互いに直列に接続された光電変換素子、および、互いに並列に接続された光電変換素子を含む。
本発明の一形態においては、複数の光電変換素子のすべてが、上記のいずれかに記載の光電変換素子である。
本発明に基づく光電変換素子の製造方法の第1の局面においては、上記に記載の光電変換素子を製造する光電変換素子の製造方法であって、第2電極を加熱して酸化させることにより保護膜を形成する。
本発明に基づく光電変換素子の製造方法の第2の局面においては、上記に記載の光電変換素子を製造する光電変換素子の製造方法であって、第2電極に有機化合物が溶解した溶液を塗布することにより保護膜を形成する。
本発明に基づく光電変換素子モジュールの製造方法は、上記に記載の光電変換素子の製造方法で製造された光電変換素子を含む複数の光電変換素子を電気的に直列および並列の少なくともいずれかで互いに接続する。
本発明によれば、リーク電流を低減して変換効率の低下を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を示す断面図である。 図1のII−II線矢印方向から見た図である。 同実施形態に係るセル間絶縁部の形状を示す平面図である。 同実施形態に係る第1変形例のセル間絶縁部の形状を示す平面図である。 同実施形態に係る第2変形例のセル間絶縁部の形状を示す平面図である。 同実施形態に係る第3変形例のセル間絶縁部の形状を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る光電変換素子モジュールの構成を示す断面図である。 図7のVIII−VIII線矢印方向から見た図である。
以下、本発明の実施形態に係る光電変換素子および光電変換素子モジュールについて図面を用いて説明する。なお、図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
<光電変換素子の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る光電変換素子の構成を示す断面図である。図2は、図1のII−II線矢印方向から見た図である。
図1に示すように、光電変換素子100は、受光面を有する透光性基板110と、透光性基板110に対向して配置されるカバー部111と、透光性基板110のカバー部111に対向する側の面上に形成された複数の第1電極120とを備える。複数の第1電極120の各々は、スクライブライン10により互いに分離されている。
また、光電変換素子100は、第1電極120とカバー部111との間に配置された、内部に空間が形成されるように周囲を囲む絶縁性封止部190と、上記空間内において第1電極120の上面に形成された光電変換部130と、上記空間内においてその一部が光電変換部130の上面およびカバー部111の下面に対向するように延在しつつ、光電変換部130がその上面に形成された第1電極120に隣接する他の第1電極120と電気的に接続された第2電極160とを備える。
さらに、光電変換素子100は、光電変換部130と第2電極160との間に位置して、光電変換部130と第2電極160との間を絶縁する多孔質絶縁部140と、光電変換部130の周囲の少なくとも一部に位置して、第1電極120と第2電極160との間を絶縁するセル間絶縁部180と、上記空間の内部に充填されたキャリア輸送部11とを備える。
光電変換部130は多孔質半導体層を含んでおり、多孔質半導体層、多孔質絶縁部140および第2電極160のそれぞれの空隙部分にはキャリア輸送材料が充填されている。第2電極160の表面に保護膜170が形成されている。本実施形態においては、多孔質絶縁部140と第2電極160との間に、触媒層150が設けられている。
以下、光電変換素子100の各構成を示す。
<透光性基板>
透光性基板110としては、たとえば、ソーダガラス、溶融石英ガラス、または結晶石英ガラスなどのガラス基板、または、可撓性フィルムなどの耐熱性樹脂板などであってもよい。ただし、透光性基板110は、少なくとも後述の色素に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過する(当該光の透過率がたとえば80%以上、好ましくは90%以上)ものであればよく、必ずしも全ての波長の光に対して透過性を有する必要はない。
可撓性フィルム(以下、「フィルム」ともいう)を構成する材料としては、たとえばテトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PA)、ポリエーテルイミド(PEI)、フェノキシ樹脂、またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが挙げられる。
加熱を伴って透光性基板110上に他の層を形成する場合、たとえば250℃程度の加熱を伴って透光性基板110上に多孔質半導体層を形成する場合には、上記のフィルムを構成する材料の中でも250℃以上の耐熱性を有するポリテトラフルオロエチレンを用いることが特に好ましい。
完成した光電変換素子100他の構造体に取り付けるときに、透光性基板110を利用できる。すなわち、金属加工部品とねじとを用いて、ガラス基板などの透光性基板110の周辺部を他の支持体に容易に取り付けることができる。
透光性基板110の厚みは特に限定されないが、光透過性などを考慮すれば0.2mm以上5mm以下程度であることが好ましい。
<第1電極>
第1電極120を構成する透明導電層の材料は、少なくとも後述の色素に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過するものであればよく、必ずしも全ての波長の光に対して透過性を有する必要はない。たとえば、第1電極120の材料としては、インジウム錫複合酸化物(ITO)、酸化錫(SnO2)、フッ素をドープした酸化錫(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)、または、タンタルもしくはニオブをドープした酸化チタンなどが挙げられる。
第1電極120を構成する透明導電層の膜厚は、特に限定されないが、0.02μm以上5μm以下程度であることが好ましい。第1電極120を構成する透明導電層の膜抵抗は、低いほど好ましく、40Ω/sq以下であることが好ましい。
透光性基板として、たとえば、ソーダ石灰フロートガラスからなる透光性基板110上にFTOからなる第1電極120が予め積層された市販品を用いてもよい。
<スクライブライン>
スクライブライン10は、第1電極120となる透明導電層を光電変換素子毎に分離するために設けられる。スクライブライン10の形成方法は、特に限定されない。たとえば、第1電極120を構成する透明導電層を透光性基板110の上面全体に形成してから、レーザースクライブ法などにより透明導電層のうちスクライブライン10となる部分を除去してもよい。または、透光性基板110の上面のうちスクライブライン10となる部分にマスクなどを設けてから、透光性基板110の上面のうちマスクなどが設けられていない部分に第1電極120を形成し、その後、そのマスクを除去してもよい。
<光電変換部>
光電変換部130は、多孔質半導体層に、色素または量子ドットなどが吸着され、且つキャリア輸送材料が充填されて構成されている。
−多孔質半導体層−
多孔質半導体層を構成する半導体材料としては、一般に光電変換材料に使用されるものであれば特に限定されない。このような材料としては、たとえば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化タングステン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム、硫化鉛、硫化亜鉛、リン化インジウム、銅−インジウム硫化物(CuInS2)、CuAlO2、またはSrCu22などの化合物が挙げられる。これらの化合物を単独で用いてもよいし、これらの化合物を組み合せて用いてもよい。これらの化合物の中でも、安定性および安全性の点から、酸化チタンを用いることが好ましい。
多孔質半導体層を構成する材料として酸化チタンを用いる場合、酸化チタンは、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸、またはオルソチタン酸などの各種の狭義の酸化チタンであってもよいし、水酸化チタンであってもよいし、含水酸化チタンであってもよい。これらを単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。アナターゼ型酸化チタンとルチル型酸化チタンとについては、製法または熱履歴によりどちらの形態にもなり得るアナターゼ型酸化チタンが一般的である。
光増感剤の吸着の容易性という観点からは、多孔質半導体層を構成する材料としては、アナターゼ型酸化チタンの含有率の高いものを用いることが好ましく、アナターゼ型酸化チタンの含有率が80%以上であるものを用いることがより好ましい。酸化チタンの製造方法は、特に限定されず、気相法、または液相法(水熱合成法もしくは硫酸法)などの各種文献に記載されている公知の方法であればよく、デグサ(Degussa)社が開発した、塩化物を高温加水分解により得る方法であってもよい。
多孔質半導体層の形態としては、単結晶または多結晶のいずれでもよい。しかし、安定性、結晶成長の困難さ、および製造コストなどの点では、多孔質半導体層は、多結晶焼結体であることが好ましく、微粉末(ナノスケールからマイクロスケール)からなる多結晶焼結体であることが特に好ましい。
多孔質半導体層は、大きさが同一の化合物半導体材料からなる粒子を用いて構成されてもよいし、大きさが互いに異なる化合物半導体材料からなる粒子を用いて構成されてもよい。相対的に大きな粒子は、入射光を散乱させるため、光捕捉率の向上に寄与すると考えられる。相対的に小さな粒子を用いれば光増感剤の吸着点がより多くなるので、相対的に小さな粒子は光増感剤の吸着量の向上に寄与すると考えられる。
相対的に大きな粒子の平均粒径は、相対的に小さな粒子の平均粒径に対して10倍以上であることが好ましい。たとえば、相対的に大きな粒子の平均粒径は100nm以上500nm以下であることが好ましく、相対的に小さな粒子の平均粒径は5nm以上50nm以下であることが好ましい。大きさが互いに異なる粒子は、同一の材料からなってもよいし、異なる材料からなってもよい。大きさが互いに異なる粒子が異なる材料からなる場合、相対的に小さな粒子を吸着作用の強い材料で構成することが好ましい。
なお、上記平均粒径は、X線回折測定から得られるスペクトル(XRD(X線回折)の回折ピーク)を用いて算出されてもよいし、走査型電子顕微鏡(SEM)で直接観察を行なうことにより求められてもよい。
多孔質半導体層の厚さは、特に限定されず、たとえば0.1μm以上100μm以下程度が適当である。また、多孔質半導体層には光増感剤が吸着されるため、多孔質半導体層の表面積は大きいことが好ましく、たとえば多孔質半導体層のBET比表面積は10m2/g以上200m2/g以下程度であることが好ましい。
−光増感剤−
光増感剤は、光電変換素子に入射した光エネルギーを電気エネルギーに変換するために設けられるものである。多孔質半導体層に吸着して光増感剤として機能する色素としては、可視光領域および赤外光領域の少なくとも一方の領域に吸収をもつ有機色素または金属錯体色素などが挙げられる。これらの色素を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
有機色素は、たとえば、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィリン系色素、ペリレン系色素、インジゴ系色素、フタロシアニン系色素、またはナフタロシアニン系色素などである。有機色素の吸光係数は、一般的に、金属錯体色素の吸光係数よりも大きい。
金属錯体色素は、遷移金属に分子(配位子)が配位結合されて構成されている。遷移金属は、たとえばCu、Ni、Fe、Co、V、Sn、Si、Ti、Ge、Cr、Zn、Ru、Mg、Al、Pb、Mn、In、Mo、Y、Zr、Nb、Sb、La、W、Pt、Ta、Ir、Pd、Os、Ga、Tb、Eu、Rb、Bi、Se、As、Sc、Ag、Cd、Hf、Re、Au、Ac、Tc、Te、またはRhなどである。金属錯体色素としてはポルフィリン系金属錯体色素、フタロシアニン系金属錯体色素、ナフタロシアニン系金属錯体色素またはルテニウム系金属錯体色素が挙げられ、中でも、フタロシアニン系金属錯体色素またはルテニウム系金属錯体色素が好ましく、下記化学式(1)〜(3)で表されるルテニウム系金属錯体色素がさらに好ましい。
市販のルテニウム系金属錯体色素として、たとえば、Solaronix社製の商品名Ruthenium535色素、Ruthenium535−bisTBA色素、またはRuthenium620−1H3TBA色素などが挙げられる。
Figure 2014038570
Figure 2014038570
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多孔質半導体層に光増感剤を吸着させる方法としては、たとえば色素を溶解した溶液(色素吸着用溶液)に多孔質半導体層を浸漬させる方法が代表的なものとして挙げられる。このとき、色素吸着用溶液を多孔質半導体層の微細孔の奥部まで浸透させるという点において、色素吸着用溶液を加熱することが好ましい。
多孔質半導体層に色素を強固に吸着させるためには、色素が分子中にカルボキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、またはホスホニル基などのインターロック基を有することが好ましい。ここで、インターロック基は、色素の励起状態と半導体材料の伝導帯との間の電子の移動を容易にする電気的結合を提供する。
多孔質半導体層に吸着して光増感剤として機能する量子ドットとしては、CdS、CdSe、PbS、またはPbSeなどが挙げられる。
<多孔質絶縁部>
多孔質絶縁部140は、光電変換部130から触媒層150および第2電極160へのリーク電流を低減するために、光電変換部130上に設けられている。ここで、多孔質絶縁部140の多孔質とは、空孔率が20%以上であることを言い、比表面積が10m2/g以上100m2/g以下であることを言う。このような多孔質絶縁部140の細孔径は50μm以上であることが好ましく、50μm以上200μm以下であることがより好ましい。
別の言い方をすると、多孔質絶縁部140は、平均粒径が5nm以上500nm以下の粒子からなることが好ましく、平均粒径が10nm以上300nm以下の粒子からなることがより好ましい。これにより、多孔質絶縁部140がキャリア輸送材料を保持できる。なお、多孔質絶縁部140の細孔径は、たとえばBET法にしたがって測定されることが好ましい。多孔質絶縁部140の空孔率および多孔質絶縁部140を構成する粒子の平均粒径の各測定方法は上記<光電変換層>で記した方法であることが好ましい。
多孔質絶縁部140の材料は特に限定されず、ガラスであってもよいし、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、またはチタン酸バリウムなどの伝導帯準位の高い絶縁材料のうちの1種または2種以上を選択的に用いることができる。これらの2種以上を用いる場合は、2種以上の材料を混合して単層で、または、それぞれの材料からなる層を積層して複層で多孔質絶縁部140を構成してもよい。好ましくは、多孔質絶縁部140が、酸化ジルコニウムまたは平均粒径が100nm以上の酸化チタンを含む。
多孔質絶縁部140の膜厚は、特に限定されないが、絶縁性という観点から2μm以上50μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以上20μm以下である。
<触媒層>
本実施形態においては、触媒層150が、多孔質絶縁部140と第2電極160との間に挟まれるように設けられている。触媒層150を構成する材料としては、その表面で電子の受け渡しができる材料であれば特に限定されず、たとえば、白金、パラジウムなどの貴金属材料、または、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレンなどのカーボン系材料を用いることができる。ただし、触媒層150を第2電極160と一体(単層)で設けてもよいし、触媒能を有する第2電極160を設けた場合には触媒層150を設けなくてもよい。
なお、蒸着法により触媒層150を形成した場合のように、形成された触媒層150の膜強度がそれほど強くない場合には、多孔質絶縁部140上に形成された触媒層150上に第2電極160を形成すると、第2電極160が触媒層150から剥離することがある。この場合には、多孔質絶縁部140上に第2電極160を設け、その第2電極160上に触媒層150を設けることが好ましい。
<第2電極>
第2電極160は、光電変換部130と対向する平面部と、光電変換部130とは対向していない端部に位置して第1電極120に向かって曲折した立設部とを含む。立設部の一端は平面部と繋がっており、立設部の他端は、平面部と対向する光電変換部130と接触している第1電極120に隣接した他の第1電極120と接触している。
第2電極160を構成する材料は、導電性を有するものであれば特に限定されず、たとえば、インジウムと錫との複合酸化物(ITO)、酸化錫(SnO2)、フッ素がドープされた酸化錫(FTO)、または酸化亜鉛(ZnO)などの金属酸化物であってもよいし、チタン、ニッケル、タングステンおよびタンタルのなかの少なくとも1種以上の金属材料を含んでいてもよい。第2電極160の形成方法は、蒸着法、スパッタ法またはスプレー法などの各種文献に記載されている公知の方法であればよい。
第2電極160の厚さは、特に限定されない。しかし、第2電極160の厚さが薄すぎると第2電極160の電気抵抗が高くなり、第2電極160の厚さが厚すぎるとキャリア輸送材料の移動の妨げとなる。これらを考慮して第2電極160の厚さを適宜選択することが好ましく、第2電極160の厚さは、0.02μm以上5μm以下程度であることが好ましい。第2電極160を構成する導電層の膜抵抗は、低いほど好ましく、40Ω/sq以下であることが好ましい。
蒸着法により第2電極160を形成すると、第2電極160自体が多孔質になるため、色素溶液またはキャリア輸送材料などが移動するための孔を第2電極160に別途、形成しなくてもよい。蒸着法により第2電極160を形成した場合、第2電極160に自動的に形成される孔の孔径は約1nm以上20nm以下である。この第2電極160上に触媒層150を形成しても、触媒層150を構成する材料が第2電極160に形成された孔の内部を通って多孔質絶縁部140、さらには多孔質半導体層(光電変換部130)に到達するおそれがないことを確認してある。
第2電極160に孔を意図的に形成する場合、たとえばレーザー光を照射して第2電極160を部分的に蒸発させることが好ましい。このような孔の径は0.1μm以上100μm以下であることが好ましく、より好ましくは1μm〜50μmである。また、孔同士の間隔は1μm以上200μm以下であることが好ましく、より好ましくは10μm以上30μm以下である。
また、第2電極160にストライプ状の開口部を形成することによっても同様な効果が得られる。この場合、ストライプ状の開口部同士の間隔は、1μm以上200μm以下程度であることが好ましく、より好ましくは10μm以上30μm以下程度である。
本実施形態においては、第2電極160からのリーク電流を低減するために、第2電極160の表面に保護膜を形成する。保護膜としては、リーク電流を低減できるものであれば特に限定されないが、たとえば、金属酸化物からなる膜、または、有機化合物からなる膜が挙げられる。金属酸化物としては、第2電極160を構成する金属の酸化物などが挙げられる。
有機化合物としては、TBP(4‐tert‐ブチルピリジン)などのピリジン系化合物、アルキルイミダゾール、メチルベンズイミダソールなどのイミダゾール系化合物、または、グアニジンチオシアネート、テトラブチルアンモニウムチオシアネートなどのイオン性化合物が挙げられる。
これらの有機化合物を溶解する溶媒としては、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどの窒素化合物類、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、または、水などが挙げられる。これらの溶剤を単独で用いてもよいし、これらの溶剤を2種類以上混合して用いてもよい。
上記のように第2電極160を加熱する際に、第2電極160が剥離することがある。この場合、光電変換素子の歩留まりが低下するため好ましくない。この第2電極160の剥離の発生を抑制するために、第2電極160とセル間絶縁部180とを互いに接触させることが好ましい。
そのため、後述するように、光電変換部130の四方のうちの少なくとも二方において接しているセル間絶縁部180と第2電極160とを接触させることにより、セル間絶縁部180を介して第2電極160を固定して、第2電極160の剥離の発生を抑制することが好ましい。
なお、第2電極160には、必要に応じて、図示しない取り出し電極が設けられる。取り出し電極により、光電変換素子から外部へ電流を取り出すことができる。取り出し電極の材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されない。
<セル間絶縁部>
セル間絶縁部180は、第1電極120と第2電極160との間を絶縁するために設けられている。具体的には、セル間絶縁部180は、光電変換部130が上面に形成された第1電極120と、第2電極160の立設部との間を絶縁する。
セル間絶縁部180は、多孔質絶縁部140よりも緻密な層であることが好ましい。このようなセル間絶縁部180を構成する材料は、たとえば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソブチレン系樹脂、ホットメルト樹脂、またはガラスフリットなどが挙げられる。これらを単独で用いてセル間絶縁部180を形成してもよいし、これら2種類以上の材料を2層以上に積層してセル間絶縁部180を形成してもよい。
多孔質半導体層および多孔質絶縁部140を形成する前にセル間絶縁部180を形成する場合、セル間絶縁部180は、多孔質半導体層および多孔質絶縁部140を形成する際の加熱温度に耐える耐熱性を有する必要がある。また、セル間絶縁部180は、受光した光に含まれる紫外線に曝されるため、紫外線に対する耐性を有する必要がある。上記の観点から、セル間絶縁部180を構成する材料としては、ガラス系材料が好ましく、ビスマス系ガラスペーストを用いることがさらに好ましい。
上記のガラス系材料においては、たとえば、ガラスペーストまたはガラスフリットとして市販されているものがある。その中では、キャリア輸送材料との反応性および環境問題を考慮して、鉛を含まないガラス系材料が好ましい。さらに、ガラス基板からなる透光性基板110上にセル間絶縁部180を形成する場合、セル間絶縁部180の焼成温度が550℃以下であることが好ましい。
上記の<第2電極>で記載したように、セル間絶縁部180は、第2電極160の剥離の発生を抑制する機能を有する場合がある。そのため、セル間絶縁部180は、光電変換部130の四方のうちの少なくとも二方において接していることが好ましい。
図3は、本実施形態に係るセル間絶縁部の形状を示す平面図である。図4は、本実施形態に係る第1変形例のセル間絶縁部の形状を示す平面図である。図5は、本実施形態に係る第2変形例のセル間絶縁部の形状を示す平面図である。図6は、本実施形態に係る第3変形例のセル間絶縁部の形状を示す平面図である。なお、図3〜6においては、簡単のため、透光性基板110、第1電極120、光電変換部130、セル間絶縁部180およびスクライブライン10のみ図示している。
図3に示すように、本実施形態においては、セル間絶縁部180は、平面視矩形状の光電変換部130の周囲を囲むように形成されている。このように、セル間絶縁部180を光電変換部130の全周と接触させることにより、セル間絶縁部180と光電変換部130との接合強度を高くすることができる。
すなわち、光電変換部130は第1電極120を介して透光性基板110に固着しているため、セル間絶縁部180と光電変換部130との接触面積を大きくすることにより、光電変換部130を介したセル間絶縁部180の透光性基板110に対する接合強度を高くすることができる。
このセル間絶縁部180と第2電極160とを接触させることにより、セル間絶縁部180を介した第2電極160の透光性基板110に対する接合強度を高くすることができる。よって、第2電極160の剥離の発生を抑制することができる。
図4に示すように、第1変形例においては、セル間絶縁部180は、光電変換部130の四方のうち三方において光電変換部130と接している。具体的には、セル間絶縁部180は、平面視において、光電変換部130のスクライブライン10と隣接している側面に相対する側面以外の3つの側面にて、光電変換部130と接している。
このようにした場合にも、セル間絶縁部180と第2電極160とを接触させることにより、セル間絶縁部180を介した第2電極160の透光性基板110に対する接合強度を高くすることができる。よって、第2電極160の剥離の発生を抑制することができる。
図5に示すように、第2変形例においては、セル間絶縁部180は、光電変換部130の四方のうち三方において光電変換部130と接している。具体的には、セル間絶縁部180は、平面視において、光電変換部130のスクライブライン10と隣接している側面以外の3つの側面にて、光電変換部130と接している。
このようにした場合にも、セル間絶縁部180と第2電極160とを接触させることにより、セル間絶縁部180を介した第2電極160の透光性基板110に対する接合強度を高くすることができる。よって、第2電極160の剥離の発生を抑制することができる。
図6に示すように、第3変形例においては、セル間絶縁部180は、光電変換部130の四方のうち二方において光電変換部130と接している。具体的には、セル間絶縁部180は、平面視において、光電変換部130のスクライブライン10と隣接している側面およびこの側面に相対する側面以外の、2つの側面にて、光電変換部130と接している。
このようにした場合にも、セル間絶縁部180と第2電極160とを接触させることにより、セル間絶縁部180を介した第2電極160の透光性基板110に対する接合強度を高くすることができる。よって、第2電極160の剥離の発生を抑制することができる。
<カバー部>
カバー部111は、キャリア輸送部11を光電変換素子100の内部に保持し、かつ、外部からの水などの浸入を防ぐ機能を有している。光電変換素子100を屋外に設置する場合を考慮すると、カバー部111として強化ガラスなどを用いることが好ましい。
カバー部111においては、透光性基板110上の各構成に接触していないことが好ましい。このようにすることにより、光電変換素子100の内部に十分な量のキャリア輸送部11を保持することができる。
また、カバー部111は、キャリア輸送部11を構成するキャリア輸送材料を注入するための注入口を備えることが好ましい。カバー部111に注入口を設けることにより、真空注入法または真空含浸法などを用いてキャリア輸送材料を光電変換素子100内に注入することができる。
この場合、上記のようにカバー部111と透光性基板110上の各構成とが接触していないことにより形成される隙間がキャリア輸送材料の流入路となるため、注入口からキャリア輸送材料を注入するときの注入速度を速くすることができる。それにより、光電変換素子100および光電変換素子モジュールの製造タクトを短縮することができる。
<絶縁性封止部>
絶縁性封止部190は、透光性基板110とカバー部111とを結合させるために設けられる。また、絶縁性封止部190は、キャリア輸送部11を光電変換素子100の内部に保持し、かつ、外部からの水などの浸入を防ぐ機能を有している。
絶縁性封止部190を構成する材料としては、紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂などが挙げられ、たとえば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソブチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アイオノマー樹脂などのホットメルト樹脂、またはガラスフリットなどが挙げられる。これらの材料を2種以上用いて絶縁性封止部190を構成する場合には、2種以上の材料を混合してもよいし、各材料からなる層を積層してもよい。
紫外線硬化樹脂としては、スリーボンド社製、型番:31X−101を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、スリーボンド社製、型番:31X−088、または一般に市販されているエポキシ樹脂などを用いることができる。
<キャリア輸送部>
「キャリア輸送部」とは、絶縁性封止部190の内側に位置し、且つ第1電極120とカバー部111とで挟まれた領域に、キャリア輸送材料が注入されて構成されている。したがって、少なくとも光電変換部130および多孔質絶縁部140にもキャリア輸送材料が充填される。
キャリア輸送材料は、イオンを輸送可能な導電性材料であることが好ましく、たとえば液体電解質、固体電解質、ゲル電解質、または溶融塩ゲル電解質などであることが好ましい。
液体電解質は、酸化還元種を含む液状物であることが好ましく、一般に電池または太陽電池などにおいて使用できるものであれば特に限定されない。具体的には、液体電解質は、酸化還元種と酸化還元種を溶解可能な溶剤とからなるもの、酸化還元種と酸化還元種を溶解可能な溶融塩とからなるもの、または酸化還元種と上記溶剤と上記溶融塩からなるものであることが好ましい。
酸化還元種としては、たとえばI-/I3-系、Br2-/Br3-系、Fe2+/Fe3+系、またはキノン/ハイドロキノン系などが挙げられる。具体的には、酸化還元種は、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化カリウム(KI)、またはヨウ化カルシウム(CaI2)などの金属ヨウ化物とヨウ素(I2)との組み合わせであってもよい。酸化還元種は、テトラエチルアンモニウムアイオダイド(TEAI)、テトラプロピルアンモニウムアイオダイド(TPAI)、テトラブチルアンモニウムアイオダイド(TBAI)、またはテトラヘキシルアンモニウムアイオダイド(THAI)などのテトラアルキルアンモニウム塩とヨウ素との組み合わせであってもよい。酸化還元種は、臭化リチウム(LiBr)、臭化ナトリウム(NaBr)、臭化カリウム(KBr)、または臭化カルシウム(CaBr2)などの金属臭化物と臭素との組み合わせであってもよい。これらの中でも、LiIとI2との組み合わせが特に好ましい。
酸化還元種を溶解可能な溶媒としては、たとえば、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、アセトニトリルなどのニトリル化合物、エタノールなどのアルコール類、水、または非プロトン極性物質などが挙げられる。これらの中でも、カーボネート化合物またはニトリル化合物が特に好ましい。これらの溶媒を2種類以上混合して用いることもできる。
固体電解質は、電子、ホール、またはイオンを輸送できる導電性材料であり、光電変換素子の電解質として用いることができ、且つ流動性がないものであることが好ましい。具体的には、固体電解質は、ポリカルバゾールなどのホール輸送材、テトラニトロフロオルレノンなどの電子輸送材、ポリロールなどの導電性ポリマー、液体電解質を高分子化合物により固体化した高分子電解質、ヨウ化銅、チオシアン酸銅などのp型半導体、または溶融塩を含む液体電解質を微粒子により固体化した電解質などが挙げられる。
ゲル電解質は、通常、電解質とゲル化剤からなる。電解質は、たとえば上記液体電解質であってもよいし、上記固体電解質であってもよい。
ゲル化剤としては、たとえば、架橋ポリアクリル樹脂誘導体、架橋ポリアクリロニトリル誘導体、ポリアルキレンオキシド誘導体、シリコーン樹脂類、または側鎖に含窒素複素環式四級化合物塩構造を有するポリマーなどの高分子ゲル化剤などが挙げられる。
溶融塩ゲル電解質は、通常、上記のようなゲル電解質と常温型溶融塩とからなる。常温型溶融塩としては、たとえばピリジニウム塩類またはイミダゾリウム塩類などの含窒素複素環式四級アンモニウム塩類などが挙げられる。
上記の電解質は、必要に応じて、次に示す添加剤を含むことが好ましい。添加剤としては、t−ブチルピリジン(TBP)などの含窒素芳香族化合物であってもよいし、ジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(DMPII)、メチルプロピルイミダゾールアイオダイド(MPII)、エチルメチルイミダゾールアイオダイド(EMII)、エチルイミダゾールアイオダイド(EII)、またはヘキシルメチルイミダゾールアイオダイド(HMII)などのイミダゾール塩であってもよい。
電解質の濃度は、0.001モル/リットル以上1.5モル/リットル以下の範囲が好ましく、0.01モル/リットル以上0.7モル/リットル以下の範囲が特に好ましい。ただし、本発明に係る光電変換素子において受光面側に第2電極160の触媒層がある場合には、入射光がキャリア輸送部内の電解液を通って多孔質半導体層(多孔質半導体層には色素が吸着されている)に達し、キャリアが励起される。そのため、受光面側に触媒層がある光電変換素子では、光電変換素子の性能が電解質の濃度に依存することがある。この点を考慮して、電解質の濃度を設定することが好ましい。
<光電変換素子の製造方法>
図1に示す光電変換素子100の製造方法を以下に示す。
透光性基板110上に第1電極120を構成する透明導電層を形成する。ここで、透明導電層の形成方法は、特に限定されず、たとえば公知のスパッタ法または公知のスプレー法などであることが好ましい。また、透明導電層に図示しない金属リード線を設ける場合には、たとえば、公知のスパッタ法または公知の蒸着法などにより透光性基板110上に金属リード線を形成してから、得られた金属リード線を含む透光性基板110上に透明導電層を形成してもよいし、透光性基板110上に透明導電層を形成してから、透明導電層上に金属リード線を形成してもよい。
次に、レーザースクライブ法により透明導電層の一部を切断してスクライブライン10を形成する。これにより、複数の第1電極120が形成される。
続いて、第1電極120上に多孔質半導体層を形成する。多孔質半導体層の形成方法は、特に限定されず、スクリーン印刷法またはインクジェット法などにより粒子状の半導体材料を含有するペーストを第1電極120上に塗布した後、焼成してもよいし、焼成の代わりに、ゾル−ゲル法または電気化学的な酸化還元反応を利用してもよい。これらの方法の中で、厚膜の多孔質半導体層を低コストで形成できるという観点から、ペーストを用いたスクリーン印刷法が特に好ましい。
半導体材料として酸化チタンを用いた場合の多孔質半導体層の形成方法を以下に具体的に示す。
まず、チタンイソプロポキシド(キシダ化学株式会社製)125mLを0.1Mの硝酸水溶液(キシダ化学株式会社製)750mLに滴下して加水分解させてから、80℃で8時間加熱する。これにより、ゾル液が調製される。得られたゾル液をチタン製オートクレーブ中において230℃で11時間加熱して酸化チタン粒子を成長させ、超音波分散を30分間行ない、平均粒径(平均一次粒径)15nmの酸化チタン粒子を含むコロイド溶液を調製する。得られたコロイド溶液に当該コロイド溶液の2倍容量のエタノールを加え、これを回転数5000rpmで遠心分離する。これにより、酸化チタン粒子を得る。
次いで、得られた酸化チタン粒子を洗浄する。その後、酸化チタン粒子をエチルセルロースとテルピネオールとを無水エタノールに溶解させたものと混合して攪拌する。これにより、酸化チタン粒子が分散する。その後、上記混合液を真空条件下で加熱してエタノールを蒸発させ、酸化チタンペーストを得る。最終的な組成としてたとえば酸化チタン固体濃度が20wt%、エチルセルロース濃度が10wt%、且つテルピネオール濃度が64wt%となるように、各濃度を調整する。
ここで、酸化チタンペーストを調製するために用いる溶剤としては、上記以外にエチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、イソプロピルアルコール/トルエンなどの混合溶剤、または水などが挙げられる。酸化チタン以外の半導体粒子を含むペーストを調製する場合にも、これらの溶剤を用いることができる。
次いで、上記の方法により酸化チタンペーストを透明導電層上に塗布し、乾燥させてから焼成する。これにより、酸化チタンからなる多孔質半導体層が得られる。ここで、乾燥条件および焼成条件、たとえば温度、時間、または雰囲気などの条件は、使用する支持体の材料または半導体材料により適宜調整される。焼成は、たとえば、大気雰囲気下または不活性ガス雰囲気下で、50℃以上800℃以下程度の範囲内で、10秒以上12時間以下程度で行なわれることが好ましい。また、乾燥および焼成は、それぞれ、単一の温度で1回行なわれてもよいし、温度を変化させて2回以上行なわれてもよい。
続いて、スクライブライン10上にセル間絶縁部180を設ける。セル間絶縁部180の形成方法としては、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。具体的には、スクリーン印刷法またはインクジェット法などによりセル間絶縁部180を構成する絶縁材料を含有するペーストをスクライブライン10上に塗布してから焼成する方法であってもよいし、焼成の代わりにゾル−ゲル法または電気化学的な酸化還元反応を利用してもよい。これらの方法の中で、セル間絶縁部180を低コストで形成できるという観点から、ペーストを用いたスクリーン印刷法が特に好ましい。
続いて、多孔質半導体層上に多孔質絶縁部140を形成する。多孔質絶縁部140の形成方法としては、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。具体的には、スクリーン印刷法またはインクジェット法などにより多孔質絶縁部140を構成する絶縁材料を含有するペーストを多孔質半導体層上に塗布してから焼成する方法であってもよいし、焼成の代わりにゾル−ゲル法または電気化学的な酸化還元反応を利用した方法などを行なってもよい。これらの方法の中で、多孔質絶縁部140を低コストで形成できるという観点から、ペーストを用いたスクリーン印刷法が特に好ましい。
続いて、多孔質絶縁部140上に第2電極160を形成する。第2電極160の形成方法は、特に限定されず、蒸着法または印刷法などであればよい。蒸着法により第2電極160を作製すると、第2電極160自体が多孔質になるため、色素溶液またはキャリア輸送材料が移動可能な孔を別途、第2電極160に形成しなくてよい。なお、この孔を第2電極160に形成する場合には、レーザー光照射により第2電極160を部分的に蒸発させる方法を用いることが好ましい。
次に、第2電極160の表面に保護膜170を形成する。保護膜の形成方法は特に限定されず、第2電極160の表面の少なくとも一部に保護膜を形成可能な方法であればよい。
具体的には、金属酸化物からなる保護膜を形成する方法としては、第2電極160を加熱することにより表面に金属酸化物を形成させる方法、金属イオンおよび金属アルコキシドなどを含む溶液を第2電極160に塗布した後、第2電極160を加熱する方法、加熱した第2電極160に金属イオンおよび金属アルコキシドなどを含む溶液を塗布する方法などが挙げられる。
これらの金属酸化物からなる保護膜の形成方法の中では、プロセスの容易性から、第2電極160を加熱して表面を酸化させることにより金属酸化物を形成する方法が好ましい。この場合、形成される金属酸化物は、第2電極を構成する金属の酸化物となる。なお、保護膜を形成するための加熱条件については、温度、時間、雰囲気などを目的に応じて適宜選択することができる。
また、有機化合物からなる保護膜を形成する方法としては、有機化合物を溶解させた溶液に第2電極160を浸漬して乾燥させることにより保護膜を形成する方法、加熱した第2電極160に有機化合物を溶解させた溶液を塗布する方法などが挙げられる。なお、第2電極160を溶液に浸漬させる際には、基板ごと溶液に浸漬させてよい。
続いて、多孔質半導体層に色素を吸着させる。色素の吸着方法としては、たとえば色素が溶解された溶液(色素吸着用溶液)に多孔質半導体層を浸漬する方法が挙げられる。色素を溶解させる溶剤としては、色素を溶解可能な溶剤であることが好ましく、具体的には、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどの窒素化合物類、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類、または水などが挙げられる。これらの溶剤を2種類以上混合して用いてもよい。
色素吸着用溶液中の色素濃度は、使用する色素および溶剤の種類により適宜調整することができる。しかし、多孔質半導体層への色素の吸着機能を向上させるためには、この色素濃度は、できるだけ高濃度である方が好ましく、たとえば5×10-4モル/リットル以上であることが好ましい。
続いて、絶縁性封止部190を所定の位置に設ける。具体的には、まず、透光性基板110上に形成された積層体(積層体は、光電変換部130、多孔質絶縁部140および第2電極160が積層されて構成されたもの)の周囲を囲う形に熱融着フィルムまたは紫外線硬化樹脂などを切り出して、絶縁性封止部190を作製する。
絶縁性封止部190の材料としてシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、またはガラスフリットを使用する場合には、ディスペンサーにより絶縁性封止部190のパターンを形成することができる。絶縁性封止部190の材料としてホットメルト樹脂を使用する場合には、ホットメルト樹脂からなるシート部材にパターニングした穴を開けることにより、絶縁性封止部190を形成することができる。
このようにして形成された絶縁性封止部190を、透光性基板110とカバー部111とを貼り合わせるように、透光性基板110上の第1電極120とカバー部111との間に配置する。そして、加熱または紫外線照射により、絶縁性封止部190と透光性基板110およびカバー部111とを固定する。
続いて、カバー部111に予め設けてあった注入用孔からキャリア輸送材料を注入する。絶縁性封止部190の内側であって第1電極120とカバー部111とで挟まれた部分にキャリア輸送材料を充填した後、紫外線硬化樹脂を用いて注入用孔を封止する。キャリア輸送材料の充填により、第2電極160上にはキャリア輸送部11が形成され、またキャリア輸送材料が光電変換部130および多孔質絶縁部140に保持される。これにより、図1に示す光電変換素子100が製造される。
<光電変換素子モジュール>
図7は、本発明の一実施形態に係る光電変換素子モジュールの構成を示す断面図である。図8は、図7のVIII−VIII線矢印方向から見た図である。
図7に示すように、光電変換素子モジュール200では、4つの光電変換素子が直列接続されている。詳細には、1枚の透光性基板210上に5つの第1電極220がスクライブライン20を隔てて設けられている。各第1電極220上には、多孔質半導体層に色素などが吸着されて構成された光電変換部230、多孔質絶縁部240、触媒層250、第2電極260、およびキャリア輸送部21が設けられている。スクライブライン20上にはセル間絶縁部280が設けられている。
このような光電変換素子モジュール200では、隣り合う光電変換素子のうちの一方の光電変換素子の第2電極260はセル間絶縁部280上を通って他方の光電変換素子の第1電極220へ向かって延び、当該第1電極120に電気的に接続されている。これにより、隣り合う光電変換素子が直列に接続される。
図7,8に示すように、光電変換素子モジュール200では、第2電極260上には、1枚のカバー部211が透光性基板210に対向して設けられており、透光性基板210とカバー部211との間には、絶縁性封止部290が設けられている。光電変換素子は、透光性基板210、カバー部211および絶縁性封止部290で封止されている。
絶縁性封止部290の内側であって透光性基板210とカバー部211との間に位置する領域にはキャリア輸送材料が充填されてキャリア輸送部21が形成されているが、隣り合う光電変換素子は絶縁性封止部290により区画されているため、キャリア輸送材料が隣り合う光電変換素子の間を行き来することを防止できる。このように、絶縁性封止部290は、隣り合う光電変換素子を区画する機能を有する。
図7に示すように、光電変換素子モジュール200では、透光性基板210上のうち絶縁性封止部290の外側に集電電極22が設けられていることが好ましく、この集電電極22は両端に位置する光電変換素子の第1電極220に接していることが好ましい。これにより、電流を光電変換素子モジュール200から外部へ容易に取り出すことが出来る。
なお、光電変換素子モジュール200においては、当該光電変換素子モジュール200を構成する光電変換素子の個数は4個に限定されない。また、複数の光電変換素子が互いに電気的に並列に接続されていてもよい。さらに、光電変換素子モジュール200が光電変換素子を3つ以上含む場合には、互いに直列に接続された光電変換素子、および、互いに並列に接続された光電変換素子を光電変換素子モジュール200が含んでいてもよい。また、光電変換素子モジュール200においては、必ずしも上記構成を有する光電変換素子のみを含む場合に限られず、少なくとも上記構成を有する光電変換素子を1つ含んでいればよい。すなわち、光電変換素子モジュール200が、上記構成とは異なる構成を有する光電変換素子を含んでいてもよい。
(実施例)
以下、本発明に係る実施例および比較例についてさらに具体的に説明する。
<実施例1>
<光電変換素子の作製>
ガラスからなる透光性基板110上に第1電極120を構成するSnO2からなる透明導電層が形成された透明電極基板(日本板硝子株式会社製、SnO2膜付ガラス)を用意した。この透明電極基板の大きさは、15mm×40mm×1.0mm(厚さ)であった。透明電極基板の透明導電層の一部をレーザースクライブにより切断した。
次に、セル間絶縁部180のパターン(図3に示す配置となるように、7mm×34mmの矩形部に5mm×30mmの開口部を含む)を有するスクリーン版と、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業株式会社製、型番:LS−150)とを用いて、第1電極120上に市販のガラスペースト(ノリタケ社製、平均粒径は18nm)を塗布し、室温で1時間レベリングした。その後、得られた塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥してから、500℃に設定した焼成炉(株式会社デンケン製、型番:KDF P−100)を用いて空気中で60分間焼成した。
次いで、上記のスクリーン版を用いて、ガラスペーストと同様に市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名:D/SP)を塗布し、室温で1時間レベリングした。その後、得られた塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥してから、500℃に設定した焼成炉(株式会社デンケン製、型番:KDF P−100)を用いて空気中で60分間焼成した。この酸化チタンペーストの塗布および焼成を各4回ずつ繰り返すことにより、膜厚25μmの多孔質半導体層を得た。
次いで、パターン(5.1mm×30.1mmの開口部を含む)を有するスクリーン版とスクリーン印刷機とを用いて、多孔質半導体層上にジルコニア粒子(平均粒経50nm)を含むペーストを塗布した。その後、500℃、60分間で焼成し、多孔質絶縁部140を形成した。これにより、膜厚13μmの多孔質絶縁部140を得た。
そして、多孔質半導体層と平面視における位置および大きさが同じになるように、所定のパターンが形成されたマスクおよび蒸着装置(アネルバ株式会社製、型番:EVD500A)を用いて、蒸着速度4Å/sで、多孔質絶縁部140上にPtからなる触媒層150を形成した。
さらに、所定のパターンが形成されたマスクおよび蒸着装置(アネルバ株式会社製、型番:EVD500A)を用いて、蒸着速度8Å/sで、触媒層150上にチタンからなる10mm×32mmの大きさの第2電極160をセル間絶縁部180に接する形で形成した。
これらの積層体が形成された基板を、ペーストを焼成した同じオーブンを用いて、450℃、60分間加熱することにより、第2電極160の表面に金属酸化物を生成させて保護膜170を形成した。
次いで、予め調製しておいた色素吸着用溶液に積層体を室温で100時間浸漬した。その後、積層体をエタノールで洗浄してから約60℃で約5分間乾燥させた。これにより、多孔質半導体層に色素が吸着された。
ここで、色素吸着用溶液は、濃度が4×10-4モル/リットルとなるように上記化学式(1)の色素(Solaronix社製、商品名:Ruthenium620 1H3TBA)を体積比が1:1であるアセトニトリルとt−ブタノールとの混合溶剤に溶解させて、調製された。
次いで、積層体の周囲を囲う形に切り出した熱融着フィルム(デュポン社製、ハイミラン1702)を用いて、積層体が形成された透明電極基板と、11mm×40mmの大きさのガラス基板からなるカバー部111とを貼り合せた。その後、約100℃に設定したオーブンで10分間加熱した。これにより、熱融着フィルムが融解して絶縁性封止部190となり、融解した熱融着フィルムと透明電極基板およびカバー部111のそれぞれとが圧着された。
次いで、カバー部111に予め形成されていた電解液注入用孔から、予め調製しておいた電解液を注入した。透明電極基板とカバー部111と絶縁性封止部190とで形成される空間内に電解液が充填された後、紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製、型番:31X−101)を用いて電解液注入用孔を封止した。これにより、光電変換素子(単セル)が完成した。
ここで、電解液は、次に示す方法にしたがって調製された。溶剤としてのアセトニトリルに、濃度が0.1モル/リットルとなるようにLiI(アルドリッチ社製、酸化還元種)を溶解させ、濃度が0.01モル/リットルとなるようにI2(キシダ化学社製、酸化還元種)を溶解させた。さらに、上記アセトニトリルに、濃度が0.5モル/リットルとなるようにt−ブチルピリジン(アルドリッチ社製、添加剤)を溶解させ、濃度が0.6モル/リットルになるようにジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(四国化成工業社製)を溶解させた。
得られた光電変換素子の透明電極基板上にAgペースト(藤倉化成株式会社製、商品名:ドータイト)を塗布して集電電極部を形成した。以上のようにして、実施例1の光電変換素子を作製した。
<実施例2>
実施例2においては、セル間絶縁部180を図4に示す配置となるように形成し、さらに、パターン(6mm×30.1mmの開口部を含む)を有するスクリーン版とスクリーン印刷機とを用いて多孔質絶縁部140を形成した以外は、実施例1に準じて光電変換素子を作製した。
<実施例3>
実施例3においては、第2電極160を形成後の加熱を行なわずに、120℃に加熱したホットプレート上に第2電極160形成後の積層体を載置し、その積層体にメチルベンズイミダゾールを0.25モル/リットルの濃度で含有するエタノール溶液を噴霧することにより保護膜170を形成した以外は、実施例1に準じて光電変換素子を形成した。
<実施例4>
実施例4においては、セル間絶縁部180を図5に示す配置となるように形成し、さらに、パターン(7mm×30.1mmの開口部を含む)を有するスクリーン版とスクリーン印刷機とを用いて多孔質絶縁部140を形成した以外は、実施例1に準じて光電変換素子を作製した。
<実施例5>
実施例5においては、第2電極160の大きさを10mm×30mmとした(第2電極160とセル間絶縁部180との接触面積を減少させた)以外は実施例1に準じて光電変換素子を作製した。
<実施例6>
実施例6においては、セル間絶縁部180を図4に示す配置となるように形成し、さらに、パターン(6mm×30.1mmの開口部を含む)を有するスクリーン版とスクリー印刷機とを用いて多孔質絶縁部140を形成した以外は、実施例1に準じて光電変換素子を作製した。
<比較例1>
比較例1においては、第2電極160を形成後の加熱を行なわない(保護膜170を形成しない)こと以外は実施例1に準じて光電変換素子を作製した。
<評価方法および結果>
実施例1〜6および比較例1の光電変換素子の受光面に、開口部の面積が1.0cm2である黒色のマスクを設置した。そして、これらの光電変換素子に1kW/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流値Jsc(mA/cm2)、開放電圧Voc(V)、フィルファクタ(FF)、光電変換効率(%)を測定した。表1は、実施例1〜6および比較例1の光電変換素子の測定結果をまとめたものである。
Figure 2014038570
表1に示すように、光電変換素子の短絡電流値Jsc(mA/cm2)は、実施例1で19.5、実施例2で19.6、実施例3で19.8、実施例4で19.0、実施例5で19.4、実施例6で19.5、比較例1で19.2であった。
開放電圧Voc(V)は、実施例1で0.686、実施例2で0.683、実施例3で0.682、実施例4で0.691、実施例5で0.684、実施例6で0.684、比較例1で0.662であった。
フィルファクタ(FF)は、実施例1で0.673、実施例2で0.671、実施例3で0.670、実施例4で0.671、実施例5で0.672、実施例6で0.672、比較例1で0.671であった。
光電変換効率(%)は、実施例1で9.00、実施例2で8.98、実施例3で9.05、実施例4で8.80、実施例5で8.91、実施例6で8.96、比較例1で8.53であった。
また、第2電極160の剥離による光電変換素子の歩留まり(%)は、第2電極160の剥離の発生確率が0%であるときの光電変換素子の歩留まりを100%として、実施例1で100、実施例2で100、実施例3で100、実施例4で100、実施例5で30、実施例6で100、比較例1で100であった。
比較例1の光電変換効率に比べて実施例1〜6の光電変換効率が高くなっていたことから、第2電極160の表面に保護膜170を形成することでリーク電流を低減して光電変換素子100の変換効率の低下を抑制できることが確認された。また、実施例5の光電変換素子の歩留まりの低下から分かるように、第2電極160とセル間絶縁部180との接触面積を大きくすることにより、第2電極160の剥離の発生を抑制して光電変換素子の歩留まりを高く維持できることが確認された。
<実施例7>
<光電変換素子モジュールの作製>
図7,8に示す光電変換素子モジュールを作製した。
まず、透光性基板210の表面に第1電極120を構成する透明導電層(SnO2膜)が形成された透明電極基板(日本板硝子社製、商品名:SnO2膜付ガラス:縦50mm×横37mm×厚1.0mm)を用意した。
透明電極基板の表面上の透明導電層の一部をレーザースクライブにより除去して、透明電極基板の縦方向に延びるように且つ互いに平行に60μmの幅のスクライブライン20を形成した。図7中の透光性基板210の左端部から9.5mmの位置と、そこから7mm間隔で合計4箇所にスクライブライン20を形成した。スクライブライン20の形成により、第1電極120は5つに分割された。
次に、上記実施例1に準じてセル間絶縁部280を形成した。具体的には、透明電極基板の左端から6.9mmの位置を中心に、6mm×34mmの矩形部に5mm×30mmの開口部を有するパターンのセル間絶縁部280を形成した。このセル間絶縁部280から7mm間隔で3箇所に同様のセル間絶縁部280を形成した。そして、セル間絶縁部280の開口部の位置に、幅5mm、長さ30mmの多孔質半導体層を実施例1と同様の方法で形成した。
各多孔質半導体層上に、上記実施例1に準じて多孔質絶縁部240を形成した。具体的には、透光性基板210の左端から6.9mmの位置を中心として、幅5.1mm、長さ30.1mmのサイズで多孔質絶縁部240を1つ形成した。この多孔質絶縁部240の中心から7mmの間隔で同様のサイズの多孔質絶縁部240を3つ作製した。
次いで、上記実施例1に準じて、各多孔質絶縁部240上にPtからなる触媒層250を形成した。なお、触媒層250の大きさおよびその位置は、それぞれ、多孔質半導体層の大きさおよびその位置と同じとした。
そして、各触媒層250上に、上記実施例1に準じて第2電極260を形成した。透明電極基板の左端から6.4mmの位置を中心として、幅6.2mm、長さ32mmのサイズの第2電極260を1つ形成した。この第2電極260の中心から7mmの間隔で同様のサイズの第2電極260を3つ作製した。
このようにして得られた積層体を基板ごと実施例1に準じて加熱を行なって、第2電極260の表面に保護膜270を形成した。
次に、積層体を上記実施例1で用いた色素吸着用溶液に室温で120時間浸漬し、多孔質半導体層に色素を吸着させて光電変換部230を形成した。
次いで、隣り合う積層体の間およびセルの周囲に、紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製31X−101)をディスペンサー(EFD社製 ULTRASAVER)により塗布した。カバー部211として縦60mm×横30mmのガラス基板を紫外線硬化樹脂に貼り合わせた後、紫外線ランプ(EFD社製 NOVACURE)を用いて紫外線を紫外線硬化樹脂に照射した。これにより、紫外線硬化樹脂が硬化されて絶縁性封止部290が形成された。
その後、ガラス基板に予め設けられていた電解液注入孔より、実施例1と同じ電解液を注入した。透明電極基板とカバー部211と絶縁性封止部290とで形成される空間内に電解液が充填された後、紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製、型番:31X−101)を用いて電解液注入用孔を封止した。
透光性基板210の表面上にAgペースト(藤倉化成株式会社製、商品名:ドータイト)を塗布して集電電極22を形成した。これにより、光電変換素子モジュール200が完成した。
<比較例2>
比較例2においては、第2電極260を形成後の加熱を行なわない(保護膜270を形成しない)こと以外は実施例7に準じて光電変換素子モジュールを作製した。
<評価方法および結果>
実施例7および比較例2の光電変換素子モジュールの受光面に黒色のマスクを設置した。そして、この光電変換素子モジュールに1kW/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、短絡電流値Jsc(mA/cm2)、開放電圧Voc(V)、フィルファクタ(FF)、光電変換効率(%)を測定した。表2は、実施例7および比較例2の光電変換素子の測定結果をまとめたものである。
Figure 2014038570
表2に示すように、光電変換素子モジュールの短絡電流値Jsc(mA/cm2)は、実施例7で4.31、比較例2で4.30であった。開放電圧Voc(V)は、実施例7で2.74、比較例2で2.65であった。フィルファクタ(FF)は、実施例7で0.672、比較例2で0.671であった。光電変換効率(%)は、実施例7で7.94、比較例2で7.65であった。
また、第2電極260の剥離による光電変換素子の歩留まり(%)は、第2電極260の剥離の発生確率が0%であるときの光電変換素子の歩留まりを100%として、実施例7で100、比較例2で100であった。
比較例2の光電変換効率に比べて実施例7の光電変換効率が高くなっていたことから、第2電極260の表面に保護膜270を形成することでリーク電流を低減して光電変換素子モジュール200の変換効率の低下を抑制できることが確認された。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,20 スクライブライン、11,21 キャリア輸送部、22 集電電極、31 透明電極基板、100 光電変換素子、110,210 透光性基板、111,211 カバー部、120,220 第1電極、130,230 光電変換部、140,240 多孔質絶縁部、150,250 触媒層、160,260 第2電極、170,270 保護膜、180,280 セル間絶縁部、190,290 絶縁性封止部、200 光電変換素子モジュール。

Claims (13)

  1. 受光面を有する透光性基板と、
    前記透光性基板に対向して配置されるカバー部と、
    前記透光性基板の前記カバー部に対向する側の面上に形成された複数の第1電極と、
    前記第1電極と前記カバー部との間に配置され、内部に空間が形成されるように周囲を囲む絶縁性封止部と、
    前記空間内において前記第1電極の上面に形成された光電変換部と、
    前記空間内においてその一部が前記光電変換部の上面および前記カバー部の下面に対向するように延在しつつ、前記光電変換部がその上面に形成された第1電極に隣接する他の第1電極と電気的に接続された第2電極と、
    前記光電変換部と前記第2電極との間に位置して、前記光電変換部と前記第2電極との間を絶縁する多孔質絶縁部と、
    前記光電変換部の周囲の少なくとも一部に位置して、前記第1電極と前記第2電極との間を絶縁するセル間絶縁部と、
    前記空間の内部に充填されたキャリア輸送部と
    を備え、
    前記第2電極の表面に保護膜が形成されている、光電変換素子。
  2. 前記保護膜が、前記第2電極を構成する金属の酸化物である、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記保護膜が、有機化合物からなる、請求項1に記載の光電変換素子。
  4. 前記第2電極と前記セル間絶縁部とが互いに接している、請求項1から3のいずれかに記載の光電変換素子。
  5. 前記セル間絶縁部は、前記光電変換部の四方のうちの少なくとも二方において接している、請求項1から4のいずれかに記載の光電変換素子。
  6. 前記第2電極は、チタン、ニッケル、タングステンおよびタンタルのなかの少なくとも1種以上の金属材料を含む、請求項1から5のいずれかに記載の光電変換素子。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の光電変換素子を含む複数の光電変換素子が互いに電気的に直列に接続されてなる、光電変換素子モジュール。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載の光電変換素子を含む複数の光電変換素子が互いに電気的に並列に接続されてなる、光電変換素子モジュール。
  9. 請求項1から6のいずれかに記載の光電変換素子を含む3つ以上の光電変換素子が互いに電気的に接続されてなり、
    互いに直列に接続された光電変換素子、および、互いに並列に接続された光電変換素子を含む、光電変換素子モジュール。
  10. 前記複数の光電変換素子のすべてが、請求項1から6のいずれかに記載の光電変換素子である、請求項7から9のいずれかに記載の光電変換素子モジュール。
  11. 請求項2に記載の光電変換素子を製造する光電変換素子の製造方法であって、
    前記第2電極を加熱して酸化させることにより前記保護膜を形成する、光電変換素子の製造方法。
  12. 請求項3に記載の光電変換素子を製造する光電変換素子の製造方法であって、
    前記第2電極に前記有機化合物が溶解した溶液を塗布することにより前記保護膜を形成する、光電変換素子の製造方法。
  13. 請求項11または12に記載の光電変換素子の製造方法で製造された光電変換素子を含む複数の光電変換素子を電気的に直列および並列の少なくともいずれかで互いに接続する、光電変換素子モジュールの製造方法。
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