JP2012048863A - 色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程における手間を軽減しながら、封止材にガラスフリットを用いた耐久性を有する色素増感太陽電池及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】色素増感太陽電池100は、ガラス基板1と、透明導電性層1、多孔質半導体層2、多孔質絶縁層3、対極層4からなる複数の光電変換素子10と、カバーガラス基板22と、封止材としての第1のガラスフリット層23及び第2のガラスフリット層24を有する。第1のガラスフリット層23と第2のガラスフリット層24は色素吸着前に焼成炉における焼成により形成され、第2のガラスフリット層24は、色素吸着後、レーザー加熱焼成されることでカバーガラス基板22に固定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、色素増感太陽電池及び当該色素増感太陽電池の製造方法に関する。
従来から、色素増感太陽電池の製造工程においては、透明導電性層が形成されたガラス基板上に、酸化チタン等の微粒子が固定された多孔質半導体層が形成され、当該多孔質半導体層に色素が吸着されて電極とされる。そして、当該電極と対極層との間に電解液層が形成され、電極側のガラス基板と対極側のガラス基板とが接着剤(封止材)を介して貼り合わされる。
上記両基板の貼り合わせには、樹脂接着剤が用いられることが多いが、耐久性(気密封止性)の問題から、樹脂以外にガラスフリットも用いられている(下記特許文献1参照)。
特開2001−185244号公報
しかしながら、上記封止材にガラスフリットを用いる場合、これを焼成するために400℃以上に加熱する必要があるが、色素増感太陽電池に用いられる色素は、この400℃の焼成には耐えられない。したがって、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池の製造工程では、ガラスフリットの焼成後に多孔質半導体層へ色素を吸着させる必要があった。
通常、多孔質半導体層への色素吸着は、色素溶液に長時間浸漬することで行われる。両ガラス基板の貼り合わせ組立後に色素を吸着させるためには、色素溶液を、貼り合わされた両ガラス基板の間に投入し、十分な浸漬が行われるよう、当該色素溶液を長時間循環させる必要がある。これは極めて煩雑で時間を要するプロセスとなり、色素増感太陽電池の製造方法としては採用しづらいものとなる。
一方、例えば有機ELディスプレーの製造工程においては、レーザー等を用いてガラスフリットを局所的に焼成することで、ガラス基板の貼り合わせ組立が行われている。しかしながら、当該有機ELディスプレーのガラス基板間のギャップは10μm程度である一方、色素増感太陽電池のそれは100μm程度であり、上記手法を色素増感太陽電池の製造工程にそのまま応用しようとしても、レーザー等では厚み方向にガラスフリットの十分な焼成を行うことができない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、製造工程における手間を軽減しながら、封止材にガラスフリットを用いた耐久性を有する色素増感太陽電池及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る色素増感太陽電池は、基板と、カバー材と、透明導電層と、多孔質半導体層と、多孔質絶縁層と、対極層と、第1のガラスフリット層と、第2のガラスフリット層とを有する。上記カバー材は、上記基板と対向している。上記透明導電層は、上記基板上に形成され、上記多孔質半導体層は、上記透明導電層上に形成され色素が吸着されており、上記多孔質絶縁層は、上記多孔質半導体層上に形成され、上記対極層は、上記多孔質絶縁体層上に形成される。上記第1のガラスフリット層は、上記基板上に形成される。ここで「基板上に」とは、第1のガラスフリット層が上記基板上に直接的に形成される場合と、上記基板上に上記透明導電層を介して間接的に形成される場合とを含む概念である。上記第2のガラスフリット層は、上記第1のガラスフリット層と上記カバー材との間に形成される。
この色素増感太陽電池においては、基板とカバー材との間に挟まれた、透明導電層、多孔質半導体層、多孔質絶縁層及び対極層の積層体が2つのガラスフリット層で封止されている。したがって、基板とカバー材との間のギャップに比べて、個々のガラスフリット層の厚さが小さくなる。これにより、当該色素増感太陽電池が製造される際には、第1のガラスフリット層が形成された後に、第2のガラスフリットをレーザーにより十分に焼成することが可能となる。すなわち、製造工程における手間を軽減しながら、封止材にガラスフリットを用いた耐久性を有する色素増感太陽電池が提供される。上記基板はガラス基板でもよいし樹脂基板でもよい。上記カバー材は、ガラス基板であってもよいし、樹脂製のフィルムであってもよい。
上記色素増感太陽電池において、上記第1のガラスフリット層は第1の厚さを有し、上記第2のガラスフリット層は上記第1の厚さよりも小さい第2の厚さを有してもよい。
これにより、当該色素増感太陽電池の製造工程において、第2のガラスフリット層のレーザー焼成工程がさらに容易になる。ここで、上記基板とカバー材とのギャップは例えば80μmであり、その場合、上記第1の厚さは例えば50μm〜70μmであり、第2の厚さは30μm〜10μmであるが、これらの範囲には限られない。
上記透明導電層、前記多孔質半導体層、前記多孔質絶縁層及び前記対極層が積層された積層体が上記基板上に複数形成されてもよい。この場合上記第1のガラスフリット層及び上記第2のガラスフリット層は、上記複数の積層体の各間を埋めるように形成されてもよい。
これにより、ガラスフリット層が複数の積層体の封止材としても形成されるため、当該色素増感太陽電池の製造工程において、複数の積層体を、レーザーを用いて効率よく封止することができる。
本発明の他の形態に係る色素増感太陽電池製造方法は、透明導電層が形成された基板上に、多孔質半導体層、多孔質絶縁層、対極層を順次積層するステップを含む。上記基板上には、第1のガラスフリットが塗布され、上記第1のガラスフリットが焼成炉により焼成されて第1のガラスフリット層が形成される。上記第1のガラスフリット層上またはカバー材上には第2のガラスフリットが塗布され、当該第2のガラスフリットが焼成炉により焼成されることで第2のガラスフリット層が形成される。上記多孔質半導体層には、色素が浸漬される。上記対極層上に上記カバー材が載置され、当該カバー材上から上記第2のガラスフリット層がレーザーにより焼成されることで、上記第2のガラスフリット層が上記第1のガラスフリット層と上記カバー材との間で固定される。
これにより、当該色素増感太陽電池の製造方法においては、焼成炉による第1のガラスフリット層の形成後に多孔質半導体層に色素が浸漬されるため、当該焼成の熱による色素のダメージが防がれる。さらに、第1のガラスフリット層とカバー材との間に第2のガラスフリット層がレーザー焼成により固定されることで、基板とカバー材とのギャップに比べて第2のガラスフリット層の厚みが小さくなり、レーザーにより十分に焼成可能となる。すなわち、本方法によれば、色素増感太陽電池の製造工程における手間を軽減しながら、封止材にガラスフリットを用いることで、当該色素増感太陽電池に耐久性を持たせることができる。
上記第1のガラスフリット層を形成するステップは、当該第1のガラスフリット層を第1の厚さに形成してもよい。この場合上記第2のガラスフリット層を形成するステップは、当該第2のガラスフリット層を上記第1の厚さよりも小さい第2の厚さに形成してもよい。
これにより、レーザーによる第2のガラスフリット層の形成工程がさらに容易になる。
上記積層するステップは、上記基板上に、上記透明導電性層、上記多孔質半導体層、上記多孔質絶縁層及び上記対極層が積層された積層体を複数形成してもよい。この場合上記第1のガラスフリット層を形成するステップは、上記基板上に、上記垂直方向において上記複数の積層体の各間の一部を埋めるように上記第1のガラスフリット層を形成してもよい。
これにより、第1のガラスフリット層を形成するステップ及び第2のガラスフリット層を形成するステップにより、基板とカバー材との貼り合わせとともに各積層体間の隔壁の形成も可能となる。
当該色素増感太陽電池製造方法は、さらに、上記第1のガラスフリット層の形成後であって上記第2のガラスフリット層の形成前、または、上記第2のガラスフリット層の形成後であって上記カバー材の載置前に、上記対極層上に電解液を塗布するステップを有していてもよい。
これにより、第1及び第2のガラスフリット層が、電解液をせき止めるためのダム構造として用いられることで、色素増感太陽電池の製造工程において電解液を注入するにあたり、ODF(One Drop Filling)が可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、製造工程における手間を軽減しながら、封止材にガラスフリットを用いた耐久性を有する色素増感太陽電池及びその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池を示す模式的な平面図である。 図1の色素増感太陽電池のA−A断面図である。 本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池の製造工程の一例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池の製造工程の他の例を示すフロー図である。 本発明の変形例に係る色素増感太陽電池の製造方法を示す図である。 図5の色素増感太陽電池のA−A断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[色素増感太陽電池の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池を示す模式的な平面図である。図2は、図1の色素増感太陽電池の側方(A−A)断面図である。
これらの図に示すように、色素増感太陽電池100は、モノリシック型の色素増感太陽電池である。
色素増感太陽電池100は、ガラス基板21と、カバーガラス基板22と、複数の光電変換素子10と、第1のガラスフリット層23と、第2のガラスフリット層24とを有する。
ガラス基板21とカバーガラス基板22とは互いに対向するように設けられる。複数の光電変換素子10は、ガラス基板21上に形成される。当該ガラス基板21に代えて、例えば、アクリル系樹脂等の透光性を有する樹脂基板が用いられてもよい。また、カバーガラス基板22に代えて、例えば、アルミニウム、シリカ、アルミナ等のガスバリア性の高い材料が積層されて構成されたフィルム等が用いられてもよい。この場合、当該フィルムとしては、レーザー光に対する透過率が高く反射率が低いものが用いられる。
光電変換素子10は、一方向(Y軸方向)に長い矩形の直方体形状を有している。光電変換素子10は、X軸方向で互いに電気的に直列接続されている。図1及び図2では、光電変換素子10が5個直列接続された例が示されている。しかし、当該光電変換素子10の個数は特に限定されず、5個以外の複数個であってもよいし、1つであっても構わない。
光電変換素子10は、ガラス基板21上に形成された透明導電性層1と、透明導電性層1上に形成された多孔質半導体層2と、多孔質半導体層2上に形成された多孔質絶縁層3と、多孔質絶縁層3上に形成された対極層4の積層体構造を有する。
透明導電性層1の材料しては、例えば、フッ素ドープSnO(FTO)や、イリジウム−スズ複合酸化物(ITO)等が用いられる。
多孔質半導体層2は、増感色素を担持する微小な粒子(例えば、数10nm〜数100nm)を有する多孔質構造を有している。多孔質半導体層2の材料としては、例えば、酸化チタン等の金属酸化物が挙げられる。多孔質半導体層2の微小粒子に担持される増感色素としては、例えば、ルテリウム錯体、鉄錯体等の金属錯体や、エオシオン、ローダミンなどの有色色素が挙げられる。
多孔質絶縁層3は、多孔質半導体層2と同様に、微小な粒子(例えば、数10nm〜数100nm)を有する多孔質構造とされる。多孔質絶縁層3としては、例えば、ジルコニア、アルミナ等の絶縁性の材料が用いられる。
多孔質半導体層2と、多孔質絶縁層3とは、微小粒子間に、電解液を含んでいる。電解液としては、メトキシアセトニトリル、アソトニトリル、エトレンカーボネート等が挙げられる。電解液中には、酸化還元対が含まれる。酸化還元対としては、例えば、ヨウ素/ヨウ化物イオン、臭素/臭化物イオン等が用いられる。
対極層4の材料としては、フッ素ドープSnO(FTO)や、イリジウム−スズ複合酸化物(ITO)、金、白金、カーボン等が用いられる。
対極層4は、隣り合う位置に配置された光電変換素子10の透明導電性層1に接続される。これにより、複数の光電変換素子10が互いに直列接続される。
第1のガラスフリット層23及び第2のガラスフリット層24は、ガラス基板21及びカバーガラス基板22とともに、各光電変換素子10からの電解液の漏洩を防止する封止材として機能する。また、第1のガラスフリット層23及び第2のガラスフリット層24は、ガラス基板21とカバーガラス基板22とを貼り合わせるための接着剤としても機能し、さらには、複数の光電変換素子10間を埋める隔壁としても機能する。
図2に示すように、第1のガラスフリット層23は、同図Z方向において、各光電変換素子10の側面の一部を覆うように、透明導電性層1上に形成される。第2のガラスフリット層24は、上記第1のガラスフリット層23とカバーガラス基板22との間に形成される。また、第1のガラスフリット層23の厚さT1は、第2のガラスフリット層24の厚さT2よりも大きく形成される。T1は例えば50μm〜70μmであり、T2は30μm〜10μmであるが、これらの範囲には限られない。また、本実施形態では、第1のガラスフリット層23は、透明導電性層1を介してガラス基板21上にいわば間接的に形成されているが、色素増感太陽電池100の構造によっては、当該透明導電性層1を介さずにガラス基板21上に直接形成されてもよい。
色素増感太陽電池100を構成する各部材の材料については、上記した例は、一例に過ぎず、適宜変更することができる。
[色素増感太陽電池の動作原理]
次に、色素増感太陽電池100の動作原理について説明する。
ガラス基板21側から光電変換素子10側へ、ガラス基板21を透過して入射した光は、多孔質半導体層2の微小粒子に担持された増感色素を励起して電子を発生させる。この電子は、増感色素から多孔質半導体層2の微小粒子に移動し、微粒子へ移動した電子は、透明導電性層1へ移動する。一方、電子を失った増感色素は、多孔質半導体層2及び多孔質絶縁層3内に含まれる電解液の酸化還元対から電子を受け取る。電子を失った酸化還元対は、対極層4側に移動し、対極層4の表面で電子を受け取る。この一連の反応により、透明導電性層1と、対極層4との間に起電力が発生する。
色素増感太陽電池100が複数の光電変換素子10を含む場合、色素増感太陽電池100の一端側に配置された光電変換素子10の透明導電性層1と、他端側に配置された光電変換素子10の対極層4との間に、複数の光電変換素子10の合計の起電力が発生する。
[色素増感太陽電池の製造方法]
次に、色素増感太陽電池100の製造方法について説明する。図3は、色素増感太陽電池100の製造工程を示すフロー図である。
同図に示すように、まず、透明導電性層1が形成されたガラス基板21上に、例えばスクリーン印刷により多孔質半導体ペーストが塗布され(ステップ31)、焼成炉にて焼成される(ステップ32)。これにより多孔質半導体層2が形成される。
続いて、上記多孔質半導体層2上に、例えばスクリーン印刷により多孔質絶縁体ペーストが塗布され(ステップ33)、焼成炉にて焼成される(ステップ34)。これにより多孔質絶縁層3が形成される。
続いて、上記多孔質絶縁層3上に、例えばスクリーン印刷により導電性ペーストが塗布される(ステップ35)。一方、ガラス基板21上に、各光電変換素子10の周縁部(各光電変換素子10間の隙間)の位置に対応するよう、例えばスクリーン印刷やディスペンサにより、ペースト状のガラスフリット(第1のガラスフリット)が塗布される(ステップ36)。当該第1のガラスフリットは、上述したように、Z方向において例えば50μm〜70μm程度の厚みとなるよう塗布される。
続いて、上記導電性ペースト及び第1のガラスフリットが焼成炉で焼成される(ステップ37)。これにより、対極層4及び第1のガラスフリット層23が形成される。
続いて、上記第1のガラスフリット層23上に、ペースト状のガラスフリット(第2のガラスフリット)が塗布される(ステップ39)。当該第2のガラスフリットは、上述したように、Z方向において例えば30μm〜10μm程度の厚みとなるよう、すなわち、上記第1のガラスフリット層23よりも厚さが小さくなるように塗布される。
続いて、上記第2のガラスフリットが焼成炉等にて焼成されることで、第1のガラスフリット層23上に第2のガラスフリット層24が形成される(ステップ39)。
続いて、上記多孔質半導体層2、多孔質絶縁層3、対極層4、第1のガラスフリット層23及び第2のガラスフリット層24が形成されたガラス基板21が色素溶液に浸漬等されることで、多孔質半導体層2に色素が吸着される(ステップ40)。
続いて、対極層4及び第2のガラスフリット層24上にカバーガラス基板22が載置されることで、ガラス基板21とカバーガラス基板22との貼り合わせ組立が行われる(ステップ41)。
続いて、上記載置されたカバーガラス基板22上から、上記第2のガラスフリット層24に沿ってレーザー光が局所的に走査されながら照射される(ステップ42)。すなわち、第2のガラスフリット層24とカバーガラス基板22との界面部分にレーザー光が照射され、第2のガラスフリット層24が、その軟化点以上の温度に加熱されることで、照射された部分から順に溶融し、レーザー光の照射終了とともに急冷固化され、カバーガラス基板22に固定される(焼付けられる)。これにより、ガラス基板21とカバーガラス基板22の接着及び封止が行われる。
レーザー光としては、例えばNd:YAGレーザー等が用いられるが、これに限られない。第2のガラスフリットには、照射されるレーザー光に対応する有色のレーザー光吸収剤が配合されている。したがって、第1のガラスフリット層23の色と第2のガラスフリット層24との色とは異なる場合もある。また、レーザー光は、カバーガラス基板22上からではなくガラス基板21上から照射されてもよい。
最後に、上記各光電変換素子10毎に予め形成された注液口(図示せず)から電解液が注入され、多孔質半導体層2及び多孔質絶縁層3の全体に電解液が含浸されることで、色素増感太陽電池100が完成する。
以上説明したように、本実施形態によれば、封止材となるガラスフリットが2層構造とされ、第1のガラスフリット層23及び第2のガラスフリット層24が焼成炉にて形成され、多孔質半導体層2に色素が吸着された後、第2のガラスフリット層24がレーザー焼成にてカバーガラス基板22に固定される。したがって、レーザー焼成対象の第2のガラスフリット層24の厚みがガラス基板21とカバーガラス基板22とのギャップよりも薄くなることで、レーザー焼成による封止がより容易に実現される。これにより、ガラスフリットを用いた耐久性を有する色素増感太陽電池が、封止後に色素吸着工程を行うことなく、効率よく製造される。
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
(変形例1)
上述の実施形態においては、第2のガラスフリット層24のレーザー焼成による形成後(ガラス基板21とカバーガラス基板22の貼り合わせ後)に電解液が注入された。しかし、電解液は、当該貼り合わせ前に注入されてもよい。図4は、この場合における色素増感太陽電池の製造工程を示すフロー図である。
同図に示すように、多孔質半導体層2、多孔質絶縁層3及び対極層4の形成、、第1のガラスフリット層23及び第2のガラスフリット層24の形成、色素吸着までの工程は、上述の実施形態において図3で示した工程のステップ31〜40までと同様に実行される(ステップ51〜60)。
続いて、対極層4上に、ペースト状の電解液が塗布される(ステップ61)。そして、電解液及び第2のガラスフリット層24上にカバーガラス基板22が載置され(ステップ62)、上述の実施形態と同様、レーザー加熱焼成にて第2のガラスフリット層24の固定(封止、貼り合わせ)が行われる(ステップ63)。
ここで、第2のガラスフリット層24の形成工程(ステップ58、59)の前に電解液の塗布工程(ステップ61)が行われてもよい。
このように、ガラス基板21とカバーガラス基板22の貼り合わせ前に電解液を塗布し、レーザー焼成により封止することで、いわゆるODFによる色素増感太陽電池の製造が可能となる。すなわち、第1のガラスフリット層23(及び第2のガラスフリット層24)の総厚は、電解液塗布前において、多孔質半導体層2、多孔質絶縁層3及び対極層4の総厚よりも十分に厚いことから、電解液をせき止めるダムの役割を担うことができる。
(変形例2)
上述の実施形態及び上記変形例1においては、第2のガラスフリットが、ガラス基板21側(第1のガラスフリット層23上)に塗布され焼成されることで第2のガラスフリット層24が形成された。しかしながら、第2のガラスフリット層24は、カバーガラス基板22側に形成されてもよい。
この場合、第1のガラスフリット層23の形成後、第2のガラスフリットが、カバーガラス基板22上の、第1のガラスフリット層23に対応する位置に塗布される。その後、焼成炉等で焼成されることで第2のガラスフリット層24が形成された後(上記変形例1においてはさらに電解液の塗布後)、当該第2のガラスフリット層24が形成されたカバーガラス基板22が、光電変換素子10及び第1のガラスフリット層23の上に載置される。そして、カバーガラス基板22上から、第1のガラスフリット層23と第2のガラスフリット層24との界面部分にレーザー光が照射され加熱されることで、第1のガラスフリット層23と第2のガラスフリット層24とが互いに焼付けられて固定される。
(変形例3)
上述の実施形態においては、第1のガラスフリット層23と第2のガラスフリット層24とにより、ガラス基板21とカバーガラス基板22との間に2つの封止層が形成された。しかし、レーザー焼成のために、ガラス基板21とカバーガラス基板22とのギャップよりも封止層の厚さが十分に薄くなりさえすれば、封止層は1つでもよい。例えば、平坦なカバーガラス基板22に代えて、上記光電変換素子10の数及び形状に対応したキャビティが設けられた基板が用いられてもよい。
図5は、当該変形例に係る色素増感太陽電池の製造方法を概略的に示す図であり、図6は、図5の色素増感太陽電池のA−A断面図である。これらの図において、上述の実施形態と同様の構成となる箇所については同一の符号を付し、説明を省略する。
これらの図に示すように、本変形例に係る色素増感太陽電池200は、上記複数の光電変換素子10が形成されたガラス基板21(図5(A))と、当該各光電変換素子10の形状及び位置に対応した複数のキャビティ71aが形成された基板71(図5(B))とがガラスフリット72により貼り合わされることで形成される(図5(C))。すなわち、ガラス基板21上に、各光電変換素子10の側面を囲うように(基板71のキャビティ71aの凸部に合致するように)ペースト状のガラスフリット72が塗布され、ガラス基板21が基板71に載置された後、ガラス基板21上からレーザー加熱焼成が行われる。
上記キャビティ付きの基板71は、例えばグリーンシートの積層構造や、金属、ガラス等の切削、成形加工等により形成される。上記キャビティ71aにより形成される段差の高さは、光電変換素子10の総厚とほぼ同一かそれよりもやや小さく形成される。すなわち、ガラス基板21と基板71との間に形成されるガラスフリット72の厚さT1は、上記段差の高さに比して極めて小さくなる。
このような構造により、平坦な2枚の基板を貼り合わせた構造に比べて、同等の剛性を確保しながらも、総厚を薄くすることができる。また、基板71に、各光電変換素子10間の隔壁としても段差が形成されることで、隔壁間の封止性も高めることができるとともに、断面2次モーメントを高めることで、総厚を薄くすることができる。
上述の実施形態及び変形例において挙げた数値、構造、形状、材料、プロセス等はあくまで例示にすぎず、必要に応じてこれらと異なるものが用いられてもよい。
1…透明導電性層
2…多孔質半導体層
3…多孔質絶縁層
4…対極層
10…光電変換素子
21…ガラス基板
22…カバーガラス基板
23…第1のガラスフリット層
24…第2のガラスフリット層
100、200…色素増感太陽電池

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板と対向するカバー材と、
    前記基板上に形成された透明導電層と、
    前記透明導電層上に形成され色素が吸着された多孔質半導体層と、
    前記多孔質半導体層上に形成された多孔質絶縁層と、
    前記多孔質絶縁層上に形成された対極層と、
    前記基板上に形成された第1のガラスフリット層と、
    前記第1のガラスフリット層と前記カバー材との間に形成された第2のガラスフリット層と
    を具備する色素増感太陽電池。
  2. 請求項1に記載の色素増感太陽電池であって、
    前記第1のガラスフリット層は第1の厚さを有し、
    前記第2のガラスフリット層は前記第1の厚さよりも小さい第2の厚さを有する
    色素増感太陽電池。
  3. 請求項1または2に記載の色素増感太陽電池であって、
    前記透明導電層、前記多孔質半導体層、前記多孔質絶縁層及び前記対極層が積層された積層体が前記基板上に複数形成され、
    前記第1のガラスフリット層及び前記第2のガラスフリット層は、前記複数の積層体の各間を埋めるように形成される
    色素増感太陽電池。
  4. 透明導電層が形成された基板上に、多孔質半導体層、多孔質絶縁層、対極層を順次積層し、
    前記基板上に第1のガラスフリットを塗布し、前記第1のガラスフリットを焼成炉により焼成して第1のガラスフリット層を形成し、
    前記第1のガラスフリット層上またはカバー材上に第2のガラスフリットを塗布し、当該第2のガラスフリットを焼成炉により焼成して第2のガラスフリット層を形成し、
    前記多孔質半導体層に色素を浸漬させ、
    前記対極層上に前記カバー材を載置し、当該カバー材上から前記第2のガラスフリット層をレーザーにより焼成することで前記第2のガラスフリット層を前記第1のガラスフリット層と前記カバー材との間で固定する
    色素増感太陽電池製造方法。
  5. 請求項4に記載の色素増感太陽電池製造方法であって、
    前記第1のガラスフリット層を形成するステップは、当該第1のガラスフリット層を第1の厚さに形成し、
    前記第2のガラスフリット層を形成するステップは、当該第2のガラスフリット層を前記第1の厚さよりも小さい第2の厚さに形成する
    色素増感太陽電池製造方法。
  6. 請求項5に記載の色素増感太陽電池製造方法であって、
    前記積層するステップは、前記基板上に、前記透明導電性層、前記多孔質半導体層、前記多孔質絶縁層及び前記対極層が積層された積層体を複数形成し、
    前記第1のガラスフリット層を形成するステップは、前記基板上に、前記垂直方向において前記複数の積層体の各間の一部を埋めるように前記第1のガラスフリット層を形成する
    色素増感太陽電池製造方法。
  7. 請求項5に記載の色素増感太陽電池製造方法であって、さらに、
    前記第1のガラスフリット層の形成後であって前記第2のガラスフリット層の形成前、または、前記第2のガラスフリット層の形成後であって前記カバー材の載置前に、前記対極層上に電解液を塗布する
    色素増感太陽電池製造方法。
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