JPWO2013176092A1 - 電極合剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、合剤調製後24時間経過しても、粘度変化が小さく、電極密度が高く、柔軟性に優れ、かつ、電気特性に優れた電池とすることができる電極を製造することができる電極合剤を提供することを目的とする。本発明は、粉末電極材料、結着剤、及び、有機溶剤を含む電極合剤であって、上記結着剤は、ビニリデンフルオライドに基づく重合単位及びテトラフルオロエチレンに基づく重合単位からなる含フッ素重合体であり、上記含フッ素重合体は、ビニリデンフルオライドに基づく重合単位を全重合単位に対して80.0〜89.0モル%含み、上記有機溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン、及び/又は、N,N−ジメチルアセトアミドであることを特徴とする電極合剤である。

Description

本発明は、電極合剤に関する。より詳しくは、リチウムイオン電池等の非水系電解液二次電池に用いられる電極合剤に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水系電解液二次電池は、高電圧、高エネルギー密度で、自己放電が少ない、メモリー効果が少ない、超軽量化が可能である、等の理由から、ノート型パソコン、携帯電話、スマートフォン、タブレットパソコン、ウルトラブック等小型で携帯に適した電気・電子機器等に用いられるとともに、更には、自動車用等の駆動用車載電源や定置用大型電源等に至るまでの広範な電源として実用化されつつある。
非水系電解液二次電池のエネルギー密度を向上させるうえでは、電極作製技術が大きなポイントとなっている。例えば、リチウムイオン二次電池の電極については、コークスやカーボン等の炭素質材料を負極活物質として負極を作製する場合、通常、炭素質材料を粉末化し、結着剤とともに溶剤に分散させて負極合剤を調製し、負極集電体に塗布後、溶剤を乾燥除去し、圧延することにより作製する。なお、本明細書では、単にリチウムイオンを吸蔵放出するにすぎない炭素質材料も活物質と称することとする。また同様に正極は、通常、例えばリチウム含有酸化物を正極活物質としてこれを粉末化し、導電剤及び結着剤とともに溶剤に分散させて正極合剤を調製し、正極集電体に塗布後、溶剤を乾燥除去し圧延することにより作製するものである。
このように電極は、正極活物質や負極活物質の粉末電極材料と結着剤とを有機溶剤に混合分散した、スラリー状の電極合剤を用いて作製される。
特許文献1には、バインダーと電極活物質からなる非水系電池電極であって、該バインダーが、フッ化ビニリデン(A)、ヘキサフルオロプロピレン(B)、テトラフルオロエチレン(C)のモノマーユニットより主として構成されるフッ素系高分子共重合体であり、モノマーユニットのモル分率X、X、Xが0.3≦X≦0.9、0.03≦X≦0.5、0≦X≦0.5、0.80≦X+X+X≦1の範囲にある、非水系電池用電極が開示されている。
特許文献2には、正極活物質としてLiCoOのようなリチウム含有酸化物と導電剤としてのグラファイトをポリフッ化ビニリデンと混合し作製した正極合剤をN−メチルピロリドンに分散させてスラリー状にしたものをアルミ箔の正極集電体に塗布し、また負極活物質としての炭素質材料とポリフッ化ビニリデンとを混合し作製した負極合剤をN−メチルピロリドンに分散させてスラリー状にしたものを負極集電体である銅箔上に塗布し、それぞれ乾燥後、ローラープレス機により圧縮成形して電極シートに加工する技術が開示されている。
特許文献3には、フッ化ビニリデン50〜80モル%とテトラフルオロエチレン20〜50モル%から構成される二元共重合体からなる非水電解液二次電池用結着剤と、正極活物質と導電材とよりなる正極合剤が正極集電体に保持されてなる正極、および/または、上記結着剤と負極活物質とよりなる負極合剤が負極集電体に保持されてなる負極、ならびに、非水電解液を具備してなる非水電解液二次電池が開示されている。
特開昭63−121262号公報 特開平4−249859号公報 国際公開第98/27605号パンフレット
近年は、電子機器の小型軽量化、薄型軽量化の要望が非常に大きくなり、より電池の高性能化が必要となってきた。電池のエネルギー密度を高めるために、電極の高密度化(高容量化)や高電圧化、電極の活物質量の増大(結着剤等の他の部材の配合量の削減)が検討されている。更に、車載用電池としては、出力を向上させるために、電極の低抵抗化が求められている。
また、リチウムイオン二次電池の形態は円形型、角型、ラミ型等であり、電極シートは捲回、プレスして導入されるので、電極シートが割れたり、粉末電極材料が脱落したり、集電基材と剥離したりしやすいことから、電極には柔軟性も望まれるようになった。また、合わせて高電圧における耐久性も重要である。
しかしながら、柔軟な電極を与えうる従来の電極合剤は、調製してから24時間程経過すると粘度が低下したり、このような電極合剤を用いて電極を作製すると、電極密度が低下するといった問題があった。また、近年、高容量化、高電圧化のため正極活物質がLiCoOからNi等を含む活物質に変更される動きがあるが、正極活物質が含有するNiの割合が多くなると、LiCoOに比べ塩基性が高くなるため、電極合剤がゲル化しやすいという課題もある。
本発明は、上記現状を鑑みて、合剤調製後24時間経過しても、粘度変化が小さく、電極密度が高く、柔軟性に優れ、かつ、電気特性に優れた電池とすることができる電極を製造することができる電極合剤を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、特定の含フッ素重合体からなる結着剤と、特定の有機溶剤とを含むことにより、粘度の低下が抑制でき、電極密度が高く、柔軟性に優れた電極を製造することができる電極合剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。また、本発明の電極合剤を用いて得られた電極からなる電池は、従来の電極からなる電池よりも電池特性に優れることがわかった。
すなわち、本発明は、粉末電極材料、結着剤、及び、有機溶剤を含む電極合剤であって、上記結着剤は、ビニリデンフルオライド(VdF)に基づく重合単位及びテトラフルオロエチレン(TFE)に基づく重合単位からなる含フッ素重合体であり、上記含フッ素重合体は、ビニリデンフルオライドに基づく重合単位を全重合単位に対して80.0〜89.0モル%含み、上記有機溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン、及び/又は、N,N−ジメチルアセトアミドであることを特徴とする電極合剤である。
上記含フッ素重合体は、ビニリデンフルオライド(VdF)に基づく重合単位及びテトラフルオロエチレン(TFE)に基づく重合単位のみからなることが好ましい。
上記含フッ素重合体は、重量平均分子量が50000〜2000000であることが好ましい。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、粉末電極材料、結着剤、及び、有機溶剤を含む電極合剤であって、上記結着剤は、VdFに基づく重合単位及びTFEに基づく重合単位からなる含フッ素重合体であり、上記含フッ素重合体は、VdFに基づく重合単位を全重合単位に対して80.0〜89.0モル%含み、上記有機溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン、及び/又は、N,N−ジメチルアセトアミドであることを特徴とする電極合剤である。このため、本発明の電極合剤は、合剤調製してから24時間経過しても、粘度変化が小さい。また、電極密度が高く、柔軟性に優れた電極を製造することができる。また、電気特性に優れた電池を得ることができる。
本発明の電極合剤に含まれる結着剤は、VdFに基づく重合単位及びTFEに基づく重合単位からなる含フッ素重合体である。
上記含フッ素重合体は、VdFに基づく重合単位(「VdF単位」ともいう)を、全重合単位に対して80.0〜89.0モル%含む。
VdF単位が80.0モル%未満であると電極合剤の粘度の経時変化が大きくなり、89.0モル%より多いと合剤から得られる電極の柔軟性が劣る傾向がある。
上記含フッ素重合体は、VdF単位を全重合単位に対して80.5モル%以上含むことが好ましく、82.0モル%以上含むことがより好ましい。82.0モル%以上含むと、本発明の電極合剤から得られる電極を用いた電池のサイクル特性がより良好となる傾向がある。
上記含フッ素重合体は、VdF単位を全重合単位に対して82.5モル%以上含むことが更に好ましい。また、88.9モル%以下含むことが好ましく、88.8モル%以下含むことがより好ましい。
上記含フッ素重合体の組成は、NMR分析装置を用いて測定することができる。
上記含フッ素重合体は、VdF単位及びTFEに基づく重合単位(「TFE単位」ともいう)の他に、VdF及びTFEと共重合し得る単量体に基づく重合単位を含むものであってもよい。
本発明の効果を達成するためには、VdFとTFEとの共重合体で充分であるが、さらに共重合体の優れた非水電解液膨潤性を損なわない程度にそれらと共重合しうる単量体を共重合させて接着性をさらに向上させることができる。
上記VdF及びTFEと共重合し得る単量体に基づく重合単位の含有量は、上記含フッ素重合体の全重合単位に対して、3.0モル%未満が好ましい。3.0モル%以上であると、一般的にVdFとTFEの共重合体の結晶性が著しく低下し、その結果非水電解液膨潤性が低下する傾向がある。
上記VdF及びTFEと共重合し得る単量体としては、特開平6−172452号公報に記載されているような不飽和二塩基酸モノエステル、たとえばマレイン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステルやビニレンカーボネートなど、また特開平7−201316号公報に記載されているような、−SOM、−OSOM、−COOM、−OPOM(Mはアルカリ金属を表わす)やアミン系極性基である−NHR、−NR(R、R、Rはアルキル基を表わす)などの親水性極性基を有する化合物、たとえばCH=CH−CH−Y、CH=C(CH)−CH−Y、CH=CH−CH−O−CO−CH(CHCOOR)−Y、CH=CH−CH−O−CH−CH(OH)−CH−Y、CH=C(CH)−CO−O−CH−CH−CH−Y、CH=CH−CO−O−CH−CH−Y、CH=CHCO−NH−C(CH−CH−Y(Yは親水性極性基、またRはアルキル基を表わす)やその他、マレイン酸や無水マレイン酸などがあげられる。さらに、CH=CH−CH−O−(CH−OH(3≦n≦8)、
Figure 2013176092
CH=CH−CH−O−(CH−CH−O)−H(1≦n≦14)、CH=CH−CH−O−(CH−CH(CH)−O)−H(1≦n≦14)などの水酸化アリルエーテルモノマーや、カルボキシル化および/または−(CF−CF(3≦n≦8)で置換されるアリルエーテルおよびエステルモノマー、たとえばCH=CH−CH−O−CO−C−COOH、CH=CH−CH−O−CO−C10−COOH、CH=CH−CH−O−C−(CFCF、CH=CH−CH−CO−O−C−(CFCF、CH=C(CH)−CO−O−CH−CFなども同様に共重合可能な単量体として使用できる。
ところで、以上のような極性基などを含む化合物以外でもフッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体の結晶性を少し低下させ、材料に柔軟性を与えることによりアルミや銅の金属箔からなる集電体との接着性が向上しうることがこれまでの研究より類推できるようになった。これより、たとえばエチレン、プロピレンなどの不飽和炭化水素系モノマー(CH=CHR、Rは水素原子、アルキル基またはClなどのハロゲン)や、フッ素系モノマーである3フッ化塩化エチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、CF=CF−O−C2n+1(nは1以上の整数)、CH=CF−C2n+1(nは1以上の整数)、CH=CF−(CFCFH(nは1以上の整数)、さらにCF=CF−O−(CFCF(CF)O)−C2n+1(m、nは1以上の整数)も使用可能である。
そのほか式(1):
Figure 2013176092
(式中、Yは−CHOH、−COOH、カルボン酸塩、カルボキシエステル基またはエポキシ基、XおよびXは同じかまたは異なりいずれも水素原子またはフッ素原子、Rは炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基または炭素数1〜40のエーテル結合を含有する2価の含フッ素アルキレン基を表わす)で示される少なくとも1種の官能基を有する含フッ素エチレン性単量体も使用可能である。これらの単量体を1種または2種以上共重合することにより、さらに集電体との接着性が向上し、充放電を繰り返し行なっても集電体より電極活物質が剥がれ落ちることがなく、良好な充放電サイクル特性が得られる。
これら単量体の中でも、柔軟性と耐薬品性の観点から、ヘキサフルオロプロピレン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンが特に好ましい。
このように上記含フッ素重合体は、VdF単位及びTFE単位の他に、他の重合単位を含むものであってもよいが、VdF単位及びTFE単位のみからなることがより好ましい。
上記含フッ素重合体は、重量平均分子量(ポリスチレン換算)が50000〜2000000であることが好ましい。より好ましくは80000〜1700000であり、更に好ましくは100000〜1500000である。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミドを用い50℃で測定することができる。
上記含フッ素重合体は、数平均分子量(ポリスチレン換算)が10000〜1400000であることが好ましい。より好ましくは16000〜1200000であり、更に好ましくは20000〜1000000である。
上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミドを用い50℃で測定することができる。
上記含フッ素重合体は、引張弾性率が800MPa以下であることが好ましい。800MPaを超えると、柔軟性に優れた電極を得られないおそれがある。引張弾性率は、700MPa以下がより好ましい。
上記引張弾性率は、ASTM D−638(1999)の方法に準拠して測定できる。
上記含フッ素重合体を製造する方法としては、例えば、重合単位であるVdFおよびTFEの単量体や、重合開始剤等の添加剤を適宜混合して、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等を行う方法が採用できるが、後処理の容易さ等の点から水系の懸濁重合、乳化重合が好ましい。
上記重合においては、重合開始剤、界面活性剤、連鎖移動剤、及び、溶媒を使用することができ、それぞれ従来公知のものを使用することができる。
上記重合開始剤としては、油溶性ラジカル重合開始剤又は水溶性ラジカル開始剤を使用できる。
油溶性ラジカル重合開始剤としては、公知の油溶性の過酸化物であってよく、たとえばジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジsec−ブチルパーオキシジカーボネートなどのジアルキルパーオキシカーボネート類、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル類、ジt−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類などが、また、ジ(ω−ハイドロ−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(ω−ハイドロ−テトラデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(ω−ハイドロ−ヘキサデカフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロバレリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−ヘキサフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−デカフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(ω−クロロ−テトラデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ω−ハイドロ−ドデカフルオロヘプタノイル−ω−ハイドロヘキサデカフルオロノナノイル−パーオキサイド、ω−クロロ−ヘキサフルオロブチリル−ω−クロロ−デカフルオロヘキサノイル−パーオキサイド、ω−ハイドロドデカフルオロヘプタノイル−パーフルオロブチリル−パーオキサイド、ジ(ジクロロペンタフルオロブタノイル)パーオキサイド、ジ(トリクロロオクタフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(テトラクロロウンデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(ペンタクロロテトラデカフルオロデカノイル)パーオキサイド、ジ(ウンデカクロロドトリアコンタフルオロドコサノイル)パーオキサイドのジ[パーフロロ(またはフルオロクロロ)アシル]パーオキサイド類などが代表的なものとして挙げられる。
水溶性ラジカル重合開始剤としては、公知の水溶性過酸化物であってよく、例えば、過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸などのアンモニウム塩、カリウム塩、ナトウム塩、t−ブチルパーマレエート、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどがあげられる。サルファイト類、亜硫酸塩類のような還元剤を過酸化物に組み合わせて使用してもよく、その使用量は過酸化物に対して0.1〜20倍であってよい。
上記界面活性剤としては、公知の界面活性剤が使用でき、例えば、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤などが使用できる。なかでも、含フッ素アニオン性界面活性剤が好ましく、エーテル結合を含んでもよい(すなわち、炭素原子間に酸素原子が挿入されていてもよい)、炭素数4〜20の直鎖又は分岐した含フッ素アニオン性界面活性剤がより好ましい。添加量(対重合水)は、好ましくは50〜5000ppmである。
上記連鎖移動剤としては、例えば、エタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素類;トルエン、キシレンなどの芳香族類;アセトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類;メタノール、エタノールなどのアルコール類;メチルメルカプタンなどのメルカプタン類;四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル等のハロゲン化炭化水素などがあげられる。添加量は用いる化合物の連鎖移動定数の大きさにより変わりうるが、通常重合溶媒に対して0.01〜20質量%の範囲で使用される。
上記溶媒としては、水、水とアルコールとの混合溶媒等が挙げられる。
上記懸濁重合では、水に加えて、フッ素系溶媒を使用してもよい。フッ素系溶媒としては、CHCClF、CHCClF、CFCFCClH、CFClCFCFHCl等のハイドロクロロフルオロアルカン類;CFClCFClCFCF、CFCFClCFClCF等のクロロフルオロアルカン類;パーフルオロシクロブタン、CFCFCFCF、CFCFCFCFCF、CFCFCFCFCFCF等のパーフルオロアルカン類等が挙げられ、なかでも、パーフルオロアルカン類が好ましい。フッ素系溶媒の使用量は、懸濁性及び経済性の面から、水性媒体に対して10〜150質量%が好ましい。
重合温度としては特に限定されず、0〜100℃であってよい。重合圧力は、用いる溶媒の種類、量及び蒸気圧、重合温度等の他の重合条件に応じて適宜定められるが、通常、0〜9.8MPaGであってよい。
フッ素系溶媒を用いないで水を分散媒とした懸濁重合においては、メチルセルロース、メトキシ化メチルセルロース、プロポキシ化メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ゼラチン等の懸濁剤を、水に対して0.005〜1.0質量%、好ましくは0.01〜0.4質量%の範囲で添加して使用する。
この場合の重合開始剤としては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、ジノルマルヘプタフルオロプロピルパーオキシジカーボネート、イソブチリルパーオキサイド、ジ(クロロフルオロアシル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロアシル)パーオキサイド等が使用できる。その使用量は、単量体合計量(ビニリデンフルオライド、上記アミド基を有する単量体、及び、必要に応じてそれらの単量体と共重合可能なその他の単量体の合計量)に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。
また、酢酸エチル、酢酸メチル、アセトン、エタノール、n−プロパノール、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、プロピオン酸エチル、四塩化炭素等の連鎖移動剤を添加して、得られる重合体の重合度を調節することも可能である。その使用量は、通常は、単量体合計量に対して0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜3質量%である。
単量体の合計仕込量は、単量体合計量:水の重量比で1:1〜1:10、好ましくは1:2〜1:5であり、重合は温度10〜50℃で10〜100時間行う。
上記の懸濁重合により、容易に上記含フッ素重合体を得ることができる。
上記結着剤は、上記含フッ素重合体に加え、結着剤に使用可能なその他の成分をブレンドしたものであっても良い。その他の成分としては、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、スチレンゴム、ブタジエンゴムなどが挙げられる。
上記結着剤は、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)を含まないことが好ましい。
上記PVdFは、VdFに基づく重合単位のみからなるホモポリマーであってもよいし、VdFに基づく重合単位と、上記VdFに基づく重合単位と共重合可能な単量体(α)に基づく重合単位とからなるものであってもよい。
上記単量体(α)としては、例えば、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、フルオロアルキルビニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、プロピレン等が挙げられる。また、特開平6−172452号公報に記載されているような不飽和二塩基酸モノエステル、たとえばマレイン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステルやビニレンカーボネートなど、また特開平7−201316号公報に記載されているような、−SOM、−OSOM、−COOM、−OPOM(Mはアルカリ金属を表わす)やアミン系極性基である−NHR、−NR(R、R、Rはアルキル基を表わす)などの親水性極性基を有する化合物、たとえばCH=CH−CH−Y、CH=C(CH)−CH−Y、CH=CH−CH−O−CO−CH(CHCOOR)−Y、CH=CH−CH−O−CH−CH(OH)−CH−Y、CH=C(CH)−CO−O−CH−CH−CH−Y、CH=CH−CO−O−CH−CH−Y、CH=CHCO−NH−C(CH−CH−Y(Yは親水性極性基、またRはアルキル基を表わす)やその他、マレイン酸や無水マレイン酸などがあげられる。さらに、CH=CH−CH−O−(CH−OH(3≦n≦8)、
Figure 2013176092
CH=CH−CH−O−(CH−CH−O)−H(1≦n≦14)、CH=CH−CH−O−(CH−CH(CH)−O)−H(1≦n≦14)などの水酸化アリルエーテルモノマーや、カルボキシル化および/または−(CF−CF(3≦n≦8)で置換されるアリルエーテルおよびエステルモノマー、たとえばCH=CH−CH−O−CO−C−COOH、CH=CH−CH−O−CO−C10−COOH、CH=CH−CH−O−C−(CFCF、CH=CH−CH−CO−O−C−(CFCF、CH=C(CH)−CO−O−CH−CFなども同様に共重合可能な単量体として使用できる。ところで、以上のような極性基などを含む化合物以外でもPVdFの結晶性を少し低下させ材料に柔軟性を与えることによりアルミや銅の金属箔からなる集電体との接着性が向上しうることがこれまでの研究より類推できるようになった。これより、たとえばエチレン、プロピレンなどの不飽和炭化水素系モノマー(CH=CHR、Rは水素原子、アルキル基またはClなどのハロゲン)や、フッ素系モノマーである3フッ化塩化エチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテンやCF=CF−O−C2n+1(nは1以上の整数)、CH=CF−C2n+1(nは1以上の整数)、CH=CF−(CFCFH(nは1以上の整数)、さらにCF=CF−O−(CFCF(CF)O)−C2n+1(m、nは1以上の整数)も使用可能である。
そのほか式(1):
Figure 2013176092
(式中、Yは−CHOH、−COOH、カルボン酸塩、カルボキシエステル基またはエポキシ基、XおよびXは同じかまたは異なりいずれも水素原子またはフッ素原子、Rは炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基または炭素数1〜40のエーテル結合を含有する2価の含フッ素アルキレン基を表わす)で示される少なくとも1種の官能基を有する含フッ素エチレン性単量体も使用可能である。これらの単量体を1種または2種以上共重合することにより、さらに集電体との接着性が向上し、充放電を繰り返し行なっても集電体より電極活物質が剥がれ落ちることがなく、良好な充放電サイクル特性が得られる。
上記PVdFは、単量体(α)に基づく重合単位が全重合単位の5モル%以下であることが好ましく、4.5モル%以下であることがより好ましい。
上記結着剤が、上記含フッ素重合体と上記その他の成分とからなる場合、その質量比(含フッ素重合体)/(その他の成分)は、90/10〜10/90であることが好ましく、80/20〜15/85がより好ましい。
上述の範囲であると、電極合剤の粘度低下が抑制でき、電極密度が高く柔軟性に優れた電極を製造することができる。
上記結着剤の含有量は、電極合剤中20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。また、上記結着剤の含有量は、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。20質量%よりも多いとその合剤から得られる電極の電気抵抗が高くなり良好な電池特性が得られないおそれがある。また、0.1質量%よりも少ないと合剤が不安定になるとともにその合剤から得られた電極が集電体に接着しない等の不具合が生じるおそれがある。
本発明の電極合剤は、有機溶剤として、N−メチル−2−ピロリドン、及び/又は、N,N−ジメチルアセトアミドを含む。上述した特定の結着剤と特定の有機溶剤とを含むことにより、電極合剤を長時間放置しても粘度の変化が小さく、電極密度が高く、柔軟性に優れた電極を作製することができる。
上記有機溶剤の含有量は、得られる電極の厚み等を考慮して適宜決めることができる。
本発明の電極合剤は、粉末電極材料を含む。
上記粉末電極材料としては、非水系電池電極活物質、電気二重層キャパシタ分極性電極形成用活物質、及び、これらの活物質と導電助剤との混合物が挙げられる。
上記非水系電池電極活物質としては、正極活物質及び負極活物質を挙げることができる。
本発明の電極合剤は、例えば、正極活物質を含む場合は、正極合剤となり、負極活物質を含む場合は、負極合剤となる。
上記正極合剤は、上記粉末電極材料として、正極活物質及び導電助剤を含むことが好ましい。
正極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に制限はない。リチウムと少なくとも1種の遷移金属を含有する物質が好ましく、例えば、リチウム遷移金属複合酸化物、リチウム含有遷移金属リン酸化合物が挙げられる。
リチウム遷移金属複合酸化物の遷移金属としてはV、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が好ましく、リチウム遷移金属複合酸化物の具体例としては、LiCoO等のリチウム・コバルト複合酸化物、LiNiO等のリチウム・ニッケル複合酸化物、LiMnO、LiMn、LiMnO等のリチウム・マンガン複合酸化物、これらのリチウム遷移金属複合酸化物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。置換されたものの具体例としては、例えば、LiNi0.5Mn0.5、LiNi0.85Co0.10Al0.05、LiNi0.82Co0.15Al0.03、LiNi0.80Co0.15Al0.05、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiMn1.8Al0.2、LiMn1.5Ni0.5、LiTi12等が挙げられる。Niを含む正極活物質において、Niの割合が多いほど正極活物質の容量が高くなるため、さらなる電池の容量の向上が期待できる。しかしその一方で正極活物質の塩基性がさらに高くなるため、正極合剤の調製の際に結着剤にPVdFのみを用いると、PVdFが化学反応して正極合剤がゲル化しやすくなる。
リチウム含有遷移金属リン酸化合物の遷移金属としては、V、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が好ましく、リチウム含有遷移金属リン酸化合物の具体例としては、例えば、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP等のリン酸鉄類、LiCoPO等のリン酸コバルト類、これらのリチウム含有遷移金属リン酸化合物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Nb、Si等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。
特に、高電圧、高エネルギー密度、あるいは、充放電サイクル特性等の観点から、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiNi0.82Co0.15Al0.03、LiNi0.80Co0.15Al0.05、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiFePOが好ましい。
また、これら正極活物質の表面に、主体となる正極活物質を構成する物質とは異なる組成の物質が付着したものを用いることもできる。表面付着物質としては酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の酸化物、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩等が挙げられる。
これら表面付着物質は、例えば、溶媒に溶解又は懸濁させて正極活物質に含浸添加、乾燥する方法、表面付着物質前駆体を溶媒に溶解又は懸濁させて正極活物質に含浸添加後、加熱等により反応させる方法、正極活物質前駆体に添加して同時に焼成する方法等により正極活物質表面に付着させることができる。
表面付着物質の量としては、正極活物質に対して質量で、下限として好ましくは0.1ppm、より好ましくは1ppm、更に好ましくは10ppm、上限として好ましくは20%、より好ましくは10%、更に好ましくは5%で用いられる。表面付着物質により、正極活物質表面での非水系電解液の酸化反応を抑制することができ、電池寿命を向上させることができるが、その付着量が少なすぎる場合その効果は十分に発現せず、多すぎる場合には、リチウムイオンの出入りを阻害するため抵抗が増加する場合がある。
正極活物質粒子の形状は、従来用いられるような、塊状、多面体状、球状、楕円球状、板状、針状、柱状等が用いられるが、中でも一次粒子が凝集して、二次粒子を形成して成り、その二次粒子の形状が球状ないし楕円球状であるものが好ましい。通常、電気化学素子はその充放電に伴い、電極中の活物質が膨張収縮をするため、そのストレスによる活物質の破壊や導電パス切れ等の劣化がおきやすい。そのため一次粒子のみの単一粒子活物質であるよりも、一次粒子が凝集して、二次粒子を形成したものである方が膨張収縮のストレスを緩和して、劣化を防ぐため好ましい。また、板状等軸配向性の粒子であるよりも球状ないし楕円球状の粒子の方が、電極の成形時の配向が少ないため、充放電時の電極の膨張収縮も少なく、また電極を作成する際の導電助剤との混合においても、均一に混合されやすいため好ましい。
正極活物質のタップ密度は、通常1.3g/cm以上、好ましくは1.5g/cm以上、更に好ましくは1.6g/cm以上、最も好ましくは1.7g/cm以上である。正極活物質のタップ密度が上記下限を下回ると正極活物質層形成時に、必要な分散媒量が増加すると共に、導電助剤や結着剤の必要量が増加し、正極活物質層への正極活物質の充填率が制約され、電池容量が制約される場合がある。タップ密度の高い金属複合酸化物粉体を用いることにより、高密度の正極活物質層を形成することができる。タップ密度は一般に大きいほど好ましく特に上限はないが、大きすぎると、正極活物質層内における非水系電解液を媒体としたリチウムイオンの拡散が律速となり、負荷特性が低下しやすくなる場合があるため、通常2.5g/cm以下、好ましくは2.4g/cm以下である。
正極活物質のタップ密度は、目開き300μmの篩を通過させて、20cmのタッピングセルに試料を落下させてセル容積を満たした後、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いて、ストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時の体積と試料の重量から求めた密度をタップ密度として定義する。
正極活物質の粒子のメジアン径d50(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子径)は通常0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、最も好ましくは3μm以上で、通常20μm以下、好ましくは18μm以下、より好ましくは16μm以下、最も好ましくは15μm以下である。上記下限を下回ると、高嵩密度品が得られなくなる場合があり、上限を超えると粒子内のリチウムの拡散に時間がかかるため、電池性能の低下をきたしたり、電池の正極作成すなわち正極活物質と導電助剤や結着剤等を溶媒でスラリー化し、薄膜状に塗布する際に、スジを引く等の問題を生ずる場合がある。ここで、異なるメジアン径d50をもつ正極活物質を2種類以上混合することで、正極作成時の充填性を更に向上させることもできる。
なお、本発明におけるメジアン径d50は、公知のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置によって測定される。粒度分布計としてHORIBA社製LA−920を用いる場合、測定の際に用いる分散媒として、0.1質量%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を用い、5分間の超音波分散後に測定屈折率1.24を設定して測定される。
一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には、正極活物質の平均一次粒子径としては、通常0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上、更に好ましくは0.08μm以上、最も好ましくは0.1μm以上で、通常3μm以下、好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下、最も好ましくは0.6μm以下である。上記上限を超えると球状の二次粒子を形成し難く、粉体充填性に悪影響を及ぼしたり、比表面積が大きく低下するために、出力特性等の電池性能が低下する可能性が高くなる場合がある。逆に、上記下限を下回ると、通常、結晶が未発達であるために充放電の可逆性が劣る等の問題を生ずる場合がある。なお、一次粒子径は、走査電子顕微鏡(SEM)を用いた観察により測定される。具体的には、10000倍の倍率の写真で、水平方向の直線に対する一次粒子の左右の境界線による切片の最長の値を、任意の50個の一次粒子について求め、平均値をとることにより求められる。
正極活物質のBET比表面積は、0.2m/g以上、好ましくは0.3m/g以上、更に好ましくは0.4m/g以上で、4.0m/g以下、好ましくは2.5m/g以下、更に好ましくは1.5m/g以下である。BET比表面積がこの範囲よりも小さいと電池性能が低下しやすく、大きいとタップ密度が上がりにくくなり、正極活物質形成時の塗布性に問題が発生しやすい場合がある。
BET比表面積は、表面積計(例えば、(株)大倉理研製全自動表面積測定装置)を用い、試料に対して窒素流通下150℃で30分間、予備乾燥を行なった後、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.3となるように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガスを用い、ガス流動法による窒素吸着BET1点法によって測定した値で定義される。
正極活物質の製造法としては、無機化合物の製造法として一般的な方法が用いられる。特に球状ないし楕円球状の活物質を作成するには種々の方法が考えられるが、例えば、遷移金属硝酸塩、硫酸塩等の遷移金属原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質を水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、攪拌をしながらpHを調節して球状の前駆体を作成回収し、これを必要に応じて乾燥した後、LiOH、LiCO、LiNO等のLi源を加えて高温で焼成して活物質を得る方法、遷移金属硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、酸化物等の遷移金属原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質を水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、それをスプレードライヤー等で乾燥成型して球状ないし楕円球状の前駆体とし、これにLiOH、LiCO、LiNO等のLi源を加えて高温で焼成して活物質を得る方法、また、遷移金属硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、酸化物等の遷移金属原料物質と、LiOH、LiCO、LiNO等のLi源と、必要に応じ他の元素の原料物質とを水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、それをスプレードライヤー等で乾燥成型して球状ないし楕円球状の前駆体とし、これを高温で焼成して活物質を得る方法等が挙げられる。
なお、正極活物質は1種を単独で用いても良く、異なる組成又は異なる粉体物性の2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
一方、負極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、特に制限はなく、炭素質材料、酸化錫や酸化ケイ素等の金属酸化物、金属複合酸化物、リチウム単体やリチウムアルミニウム合金等のリチウム合金、SnやSi等のリチウムと合金形成可能な金属等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。なかでも炭素質材料又はリチウム複合酸化物が安全性の点から好ましく用いられる。
金属複合酸化物としては、リチウムを吸蔵、放出可能であれば特には制限されないが、構成成分としてチタン及び/又はリチウムを含有していることが、高電流密度充放電特性の観点で好ましい。
炭素質材料としては、
(1)天然黒鉛、
(2)人造炭素質物質並びに人造黒鉛質物質;炭素質物質{例えば天然黒鉛、石炭系コークス、石油系コークス、石炭系ピッチ、石油系ピッチ、或いはこれらピッチを酸化処理したもの、ニードルコークス、ピッチコークス及びこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等の有機物の熱分解物、炭化可能な有機物(例えば軟ピッチから硬ピッチまでのコールタールピッチ、或いは乾留液化油等の石炭系重質油、常圧残油、減圧残油の直流系重質油、原油、ナフサ等の熱分解時に副生するエチレンタール等分解系石油重質油、更にアセナフチレン、デカシクレン、アントラセン、フェナントレン等の芳香族炭化水素、フェナジンやアクリジン等のN環化合物、チオフェン、ビチオフェン等のS環化合物、ビフェニル、テルフェニル等のポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、これらのものの不溶化処理品、含窒素性のポリアクニロニトリル、ポリピロール等の有機高分子、含硫黄性のポリチオフェン、ポリスチレン等の有機高分子、セルロース、リグニン、マンナン、ポリガラクトウロン酸、キトサン、サッカロースに代表される多糖類等の天然高分子、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性樹脂、フルフリルアルコール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、イミド樹脂等の熱硬化性樹脂)及びこれらの炭化物、又は炭化可能な有機物をベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、n−へキサン等の低分子有機溶媒に溶解させた溶液及びこれらの炭化物}を400から3200℃の範囲で一回以上熱処理された炭素質材料、
(3)負極活物質層が少なくとも2種類以上の異なる結晶性を有する炭素質から成り立ちかつ/又はその異なる結晶性の炭素質が接する界面を有している炭素質材料、
(4)負極活物質層が少なくとも2種類以上の異なる配向性を有する炭素質から成り立ちかつ/又はその異なる配向性の炭素質が接する界面を有している炭素質材料、
から選ばれるものが初期不可逆容量、高電流密度充放電特性のバランスが良く好ましい。
負極活性物質としてはまた、黒鉛、活性炭、あるいはフェノール樹脂やピッチ等を焼成炭化したもの等の粉末状炭素質材料に加えて、金属酸化物系のGeO、GeO、SnO、SnO、PbO、PbOなど、あるいはこれらの複合金属酸化物(例えば、特開平7−249409号公報に開示されるもの)等を用いても良い。
電気二重層キャパシタ分極性電極形成用活物質としては、活性炭、カーボンブラック、グラファイト、膨張黒鉛、ポーラスカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、ケッチェンブラックなどの炭素質材料などが挙げられる。
また、上記活性炭としては、フェノール樹脂系活性炭、やしがら系活性炭、石油コークス系活性炭などが挙げられる。
導電助剤は、電池においてLiCoO等の電子伝導性の小さい電極材料を使用する場合に、導電性を向上させる目的で必要に応じて添加するものであり、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、黒鉛微粉末又は炭素繊維、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等の炭素質物質やニッケル、アルミニウム等の金属微粉末あるいは、繊維が使用できる。
上記粉末電極材料の含有量は、得られる電極の容量を増やすために、電極合剤中40質量%以上が好ましい。
本発明の電極合剤を調製する方法としては、例えば、結着剤を有機溶剤に溶解させた溶液に、粉末電極材料を分散、混合させるといった方法が挙げられる。また、結着剤粉末と粉末電極材料とを先に混合した後、有機溶剤を添加して電極合剤を調製してもよい。
このように本発明の電極合剤は、特定の結着剤と特定の有機溶剤とを含むものであるため、合剤調製後長時間放置しても、粘度が低下せず、電極密度が高く、柔軟性に優れた電極を製造することができる。
本発明の電極合剤を用いて電極を作製する方法としては、例えば、本発明の電極合剤を集電体に塗布して、塗布、乾燥、プレスすることにより、集電体上に薄い電極合剤層を形成し薄膜状電極とする方法が挙げられる。
上記集電体としては、例えば、鉄、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン等の金属箔あるいは金属網等が挙げられる。
本発明の電極合剤は、非水系電解液二次電池に適用できる。
上記非水系電解液二次電池は、正極合剤が正極集電体に保持されてなる正極、負極合剤が負極集電体に保持されてなる負極、及び、非水電解液を備えている。
上記正極合剤は、上述の粉末電極材料、結着剤及び有機溶剤を含み、上記粉末電極材料は、上述の正極活物質及び導電助剤であることが好ましい。
上記負極合剤は、上述の粉末電極材料、結着剤及び有機溶剤を含み、上記粉末電極材料は負極活物質であることが好ましい。
上記正極集電体としては、例えば、アルミ箔等が挙げられ、上記負極集電体としては例えば銅箔等が挙げられる。
非水電解液は特に限定されるものではないが、有機溶媒としてはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の公知の溶媒の1種もしくは2種以上が使用できる。電解質も従来公知のものがいずれも使用でき、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCl、LiBr、CHSOLi、CFSOLi、炭酸セシウム等を用いることができる。
電極合剤中の粉末電極材料と結着剤の割合は、通常、重量比で80:20〜99.9:0.1程度であり、粉体成分の保持、集電体への接着性、電極の導電性を考慮して決められる。
上述のような配合割合では、集電体上に形成される電極合剤層では、上記結着剤は粉体成分間の空隙を完全に充填することは出来ないが、溶媒として上記結着剤を良く溶解する溶剤を用いると、乾燥後の電極合剤層において、上記結着剤が均一に分散、編み目状になり、粉体成分をよく保持するので好ましい。
電極合剤中の有機溶剤の量は、集電体への塗布性、乾燥後の薄膜形成性等を考慮して決定される。通常、上記結着剤と有機溶剤との割合は、重量比で5:95〜20:80が好ましい。
また、上記結着剤は、上記有機溶剤に対する速やかな溶解を可能とするために、平均粒径1000μm以下、特に50〜350μmの、小粒径で使用に供することが望ましい。
本発明の電極合剤は、非水系電解液二次電池用として、以上に説明した液状電解質を用いたリチウムイオン二次電池や、ポリマー電解質リチウム二次電池に有用である。また、電気二重層キャパシタ用としても有用である。
本発明の電極合剤は、上述の構成よりなるものであるので、合剤調製してから24時間経過後も粘度が大きく変化せず、電極密度が高く柔軟性に優れた電極を製造することができる。また、得られた電極からなる電池は、従来の電極からなる電池よりも電気特性に優れる。本発明の電極合剤は、リチウムイオン二次電池等の非水系電解液二次電池の電極合剤として極めて好適に使用できる。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこの実施例により限定されるものではない。
調製例1(含フッ素重合体Aの製造)
内容積6Lのオートクレーブに純水1.9kgを投入し、充分に窒素置換を行った後、オクタフルオロシクロブタン1.8kgを仕込み、系内を37℃、攪拌速度580rpmに保った。その後、TFE/VdF=5/95モル%の混合ガス260g、酢酸エチル0.6gを仕込み、その後にジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートの50質量%メタノール溶液を2.8g添加して重合を開始した。重合の進行と共に系内圧力が低下するので、TFE/VdF=5/85モル%の混合ガスを連続して供給し、系内圧力を1.3MPaGに保った。32時間、攪拌を継続した。そして、放圧して大気圧に戻した後、反応生成物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体Aの白色粉末900gを得た。
得られた含フッ素重合体Aは以下の組成及び物性を有していた。
VdF/TFE=83.0/17.0(モル%)
5wt%NMP溶液粘度:440mPa・s(25℃)
数平均分子量 :270000
重量平均分子量:870000
引張弾性率:450MPa
調製例2(含フッ素重合体Bの製造)
内容積4Lのオートクレーブに純水1.3kgを投入し、充分に窒素置換を行った後、オクタフルオロシクロブタン1.3kgを仕込み、系内を37℃、攪拌速度580rpmに保った。その後、TFE/VdF=4/96モル%の混合ガス200g、酢酸エチル0.4gを仕込み、その後にジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートの50質量%メタノール溶液を1g添加して重合を開始した。重合の進行と共に系内圧力が低下するので、TFE/VdF=13/87モル%の混合ガスを連続して供給し、系内圧力を1.3MPaGに保った。17時間、攪拌を継続した。そして、放圧して大気圧に戻した後、反応生成物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体Bの白色粉末190gを得た。
得られた含フッ素重合体Bは、以下の組成及び物性を有していた。
VdF/TFE=86.6/13.4(モル%)
数平均分子量:274000
重量平均分子量:768000
引張弾性率:500MPa
調製例3(含フッ素重合体Cの製造)
内容積4Lのオートクレーブに純水1.3kgを投入し、充分に窒素置換を行った後、オクタフルオロシクロブタン1.3kgを仕込み、系内を37℃、攪拌速度580rpmに保った。その後、TFE/VdF=3/97モル%の混合ガス200g、酢酸エチル0.4gを仕込み、その後にジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートの50質量%メタノール溶液を1g添加して重合を開始した。重合の進行と共に系内圧力が低下するので、TFE/VdF=11/89モル%の混合ガスを連続して供給し、系内圧力を1.3MPaGに保った。20時間、攪拌を継続した。そして、放圧して大気圧に戻した後、反応生成物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体Cの白色粉末190gを得た。
得られた含フッ素重合体Cは、以下の組成及び物性を有していた。
VdF/TFE=88.8/11.2(モル%)
数平均分子量:305000
重量平均分子量:854000
引張弾性率:550MPa
調製例4(含フッ素重合体Dの製造)
内容積4Lのオートクレーブに純水1.3kgを投入し、充分に窒素置換を行った後、オクタフルオロシクロブタン1.3kgを仕込み、系内を37℃、攪拌速度580rpmに保った。その後、TFE/VdF=6/94モル%の混合ガス200g、酢酸エチル0.4gを仕込み、その後にジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートの50質量%メタノール溶液を1g添加して重合を開始した。重合の進行と共に系内圧力が低下するので、TFE/VdF=19/81モル%の混合ガスを連続して供給し、系内圧力を1.3MPaGに保った。11時間、攪拌を継続した。そして、放圧して大気圧に戻した後、反応生成物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体Dの白色粉末130gを得た。
得られた含フッ素重合体Dは以下の組成及び物性を有していた。
VdF/TFE=81.0/19.0(モル%)
数平均分子量:283000
重量平均分子量:795000
引張弾性率:400MPa
調製例5(含フッ素重合体Eの製造)
内容積4Lのオートクレーブに純水1.3kgを投入し、充分に窒素置換を行った後、オクタフルオロシクロブタン1.3kgを仕込み、系内を37℃、攪拌速度580rpmに保った。その後、TFE/VdF=7/93モル%の混合ガス200g、酢酸エチル0.4gを仕込み、その後にジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートの50質量%メタノール溶液を1g添加して重合を開始した。重合の進行と共に系内圧力が低下するので、TFE/VdF=22/78モル%の混合ガスを連続して供給し、系内圧力を1.3MPaGに保った。6時間、攪拌を継続した。そして、放圧して大気圧に戻した後、反応生成物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体Eの白色粉末60gを得た。
得られた含フッ素重合体Eは、以下の組成及び物性を有していた。
VdF/TFE=78.0/22.0(モル%)
数平均分子量:265000
重量平均分子量:750000
引張弾性率:400MPa
調製例6(含フッ素重合体Fの製造)
内容積4Lのオートクレーブに純水1.3kgを投入し、充分に窒素置換を行った後、オクタフルオロシクロブタン1.3kgを仕込み、系内を37℃、攪拌速度580rpmに保った。その後、TFE/VdF=2/98モル%の混合ガス200g、酢酸エチル1gを仕込み、その後にジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートの50質量%メタノール溶液を1g添加して重合を開始した。重合の進行と共に系内圧力が低下するので、TFE/VdF=8/92モル%の混合ガスを連続して供給し、系内圧力を1.3MPaGに保った。20時間、攪拌を継続した。そして、放圧して大気圧に戻した後、反応生成物を水洗、乾燥して、含フッ素重合体Fの白色粉末130gを得た。
得られた含フッ素重合体Fは、以下の組成及び物性を有していた。
VdF/TFE=91.5/8.5(モル%)
数平均分子量:296000
重量平均分子量:799000
引張弾性率:980MPa
また、含フッ素重合体G及びHとして、以下を用意した。
(含フッ素重合体G)
呉羽化学工業社製PVdFであるKF7200を用いた。
VdF=100モル%
数平均分子量:295000
重量平均分子量:835000
引張弾性率:1200MPa
(含フッ素重合体H)
呉羽化学工業社製PVdFであるKF9200を用いた。
VdF/マレイン酸モノメチルエステル=99.8/0.2モル%
数平均分子量:203000
重量平均分子量:650000
引張弾性率:1200MPa
なお、各含フッ素重合体の組成、分子量及び引張弾性率については、以下の方法にて測定した。
<ポリマー組成>
NMR分析装置(アジレント・テクノロジー株式会社製、VNS400MHz)を用いて、19F−NMR測定でポリマーのDMSO溶液状態にて測定した。
19F−NMR測定にて、下記のピークの面積(A、B、C、D)を求め、VdFとTFEの比率を計算した。
A:−86ppm〜−98ppmのピークの面積
B:−105ppm〜−118ppmのピークの面積
C:−119ppm〜−122ppmのピークの面積
D:−122ppm〜−126ppmのピークの面積
VdFの割合:(4A+2B)/(4A+3B+2C+2D)×100[mol%]
TFEの割合:(B+2C+2D)/(4A+3B+2C+2D)×100[mol%]
<数平均分子量及び重量平均分子量>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。東ソー株式会社製のHLC−8320GPC、カラム(SuperAWM−Hを3本直列に接続)を用い、溶媒としてジメチルホルムアミド(DMF)を用いて測定したデータ(リファレンス:ポリスチレン)より算出した。
<引張弾性率>
濃度5質量%の含フッ素重合体のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液を調製し、この溶液をアルミ箔上にキャストコーティングした。塗布後、送風定温恒温器(ヤマト科学(株)製)を用いて120℃で乾燥しながらNMPを完全に揮発させ、帯状の厚み10μmのキャストフィルムを作製した。
作製した含フッ素重合体のキャストフィルムをアルミ箔から剥がし、そのフィルムをASTM V型ダンベルに打抜き、テンシロンにて引張弾性率を測定した。測定方法はASTM D−638(1999)に準拠した。
実施例1〜4、比較例1〜4
(正極合剤の調製)
LiCoO(日本化学工業(株)製):結着剤:アセチレンブラック(電気化学工業(株)製)を、質量比で100:1:1となるように秤量した。
なお、結着剤として、表1に示す含フッ素重合体A〜Hを用いた。
結着剤を、濃度が5質量%になるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させた後、得られたNMP溶液に、所定量のLiCoOとアセチレンブラックを加え、撹拌機(プライミクス社製 T.K.HIVIS MIX)で、100rpmで60分攪拌を行い、更に、真空脱泡処理を施しながら、100rpmで30分攪拌を行った。攪拌後のNMP溶液を、Niメッシュ(200メッシュ)を用いてろ過し、固形分の粒径を均一化して、正極合剤を得た。
得られた正極合剤について、以下の方法にて、粘度を測定し、安定性を評価した。結果を表1に示す。
<安定性(粘度維持率(%))>
得られた正極合剤の粘度を、レオメーター(TA Instrument社製、応力制御型レオメーターDiscovery HR−1)を用いて測定した。
合剤調製時の粘度(η0)、合剤調製から24時間経過後の粘度(ηa)をそれぞれ測定し、粘度維持率(Xa)を下記の式により求めた。ここで合剤粘度とは、ジオメトリーを直径40mmの1°コーンプレートとし、25℃でせん断速度を0.01sec−1から1000sec−1まで掃引していった際の、100sec−1における粘度の値である。
Xa=ηa/η0×100[%]
Figure 2013176092
実施例5〜8、比較例5〜8
(正極合剤の調製)
LiCoO(日本化学工業(株)製):結着剤:アセチレンブラック(電気化学工業(株)製)を、質量比で92:3:5となるように秤量した。
なお、結着剤として、表2に示す含フッ素重合体A〜Hを用いた。
結着剤を、濃度が5質量%になるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させた後、得られたNMP溶液に、所定量のLiCoOとアセチレンブラックを加え、撹拌機(プライミクス社製 T.K.HIVIS MIX)で、100rpmで60分攪拌を行い、更に、真空脱泡処理を施しながら、100rpmで30分攪拌を行った。攪拌後のNMP溶液を、Niメッシュ(200メッシュ)を用いてろ過し、固形分の粒径を均一化して、正極合剤を得た。
(正極の作製)
上記で得られた正極合剤を、調製から24時間静置した後に、集電体である厚さ22μmのAl箔上(東洋アルミ社製)にアプリケーターにより塗布(正極塗膜の乾燥質量が16〜17mg/cmとなる量)した。塗布後、送風定温恒温器(ヤマト科学(株)製)を用いて120℃で乾燥しながらNMPを完全に揮発させ、正極を作製した。
得られた正極について、下記の評価を行った。結果を表2に示す。
<電極密度>
正極をギャップが75μmのロールプレスに70℃で2回通し、さらにギャップを35μmに変更して2回通した後、正極の面積/膜厚/重量を測定して電極密度(g/cm)を算出した。
<柔軟性(正極の折り曲げ試験)>
作製した正極を縦3cm、横6cmに切り取った後、180°折り畳んだ後広げて、正極の割れの有無を目視で確認した。割れが確認されない場合は○、割れが確認された場合は×と評価した。
Figure 2013176092
実施例9〜12、比較例9
(正極合剤の調製)
LiCoO(日本化学工業(株)):結着剤:アセチレンブラック(電気化学工業(株)製)を、質量比で100:1:1となるように秤量した。
なお、結着剤として、表3に示す含フッ素重合体を用いた。
結着剤を、濃度が8質量%になるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させた後、得られたNMP溶液に、所定量のLiCoOとアセチレンブラックを加え、撹拌機(プライミクス社製 T.K.HIVIS MIX)で、100rpmで60分攪拌を行い、更に、真空脱泡処理を施しながら、100rpmで30分攪拌を行った。攪拌後のNMP溶液を、Niメッシュ(200メッシュ)を用いてろ過し、固形分の粒径を均一化して、正極合剤を得た。
(正極の作製)
上記で得られた正極合剤を、調製から24時間静置した後に、集電体である厚さ22μmのAl箔上(東洋アルミ社製)にアプリケーターにより塗布(正極塗膜の乾燥質量が16〜17mg/cmとなる量)した。塗布後、送風定温恒温器(ヤマト科学(株)製)を用いて120℃で乾燥しながらNMPを完全に揮発させ、正極を作製した。
得られた正極について、下記の評価を行った、結果を表3に示す。
<電極密度>
正極をギャップが0μm、圧力が4tのロールプレスに室温下で通し、正極の面積/膜厚/重量を測定して電極密度(g/cm)を算出した。
<柔軟性(正極の折り曲げ試験)>
作製した正極を縦3cm、横6cmに切り取った後、180°折り畳んだ後広げて、正極の割れの有無を目視で確認した。割れが確認されない場合は○、割れが確認された場合は×と評価した。
<電極密着性(電極/集電体界面の90度剥離試験)>
1.2×8.0cmに切った正極の電極側を可動式治具に固定し、集電体側にテープを張り、そのテープ側を100mm/分の速度でテープを90度に引っ張った時の応力(N/mm)をオートグラフにて測定した。オートグラフのロードセルには1Nを用いた。
(負極の作成)
人造黒鉛粉末(日立化成(株)製、商品名MAG−D)に、蒸留水で分散させたスチレン−ブタジエンゴムおよびカルボキシメチルセルロースをそれぞれ固形分で1.2質量%となるように加え、ディスパーザーで混合してスラリー状としたものを負極集電体(厚さ10μmの銅箔)上に均一に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成し、その後ローラープレス機により圧縮成型して、負極を作成した。
(コイン型電池の作成)
リチウム金属と上記で得られた正極を打ち抜き機で直径13mmの円形に打ち抜き、この正極と上記で得られた負極との間に微孔性ポリプロピレンフィルムセパレーターを介在させ、非水電解質を注液してコイン型電池を作成した。非水電解質としては、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを体積比3/7で混合した溶媒にLiPFを1モル/Lの濃度で溶解させてなる非水電解液を用いた。
(ラミネート型電池の作成)
帯状の正極を40mm×72mm(10mm×10mmの正極端子付)に切り取り、また帯状の負極を42mm×74mm(10mm×10mmの負極端子付)に切り取り、各端子にリード体を溶接した。また、厚さ20μmのポリプロピレンフィルムセパレーターを78mm×46mmの大きさに切ってセパレーターとし、セパレーターを挟むように正極と負極をセットし、これらをアルミニウムラミネート包装材内に入れた。ついで包装材中に電解液(エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを体積比3/7で混合した溶媒にLiPFを1モル/リットルの濃度で溶解したもの)を2mlずつ入れて密封した。
<正極の初期放電容量>
上記で作製したコイン型電池について、25℃の温度環境下、0.2Cの定電流で電圧4.2Vまで充電した後、0.2Cの定電流で電圧3.0Vまで放電を行い、正極の初期放電容量(mAh/g)を測定した。
<初期内部抵抗>
上記で作製したコイン型電池について、25℃の温度環境下、定電流(0.2C)− 定電圧(4.2V)で充電し、放電終止電圧3.0Vまで0.2Cで放電する充放電サイクルを3回行った後、充電率(SOC)100%での0.5C、1C、2C、5C放電時の電圧低下(放電開始15秒後の電圧低下値)を測定して、各電流値と各電圧低下値から初期内部抵抗(Ω)を求めた。
<サイクル特性>
サイクル特性については、上記で作製したラミネート型電池を用いて、充放電条件(1.0Cで4.2Vにて充電電流が1/10Cになるまで充電し1C相当の電流で3.0Vまで放電する)で行う充放電サイクルを1サイクルとし、最初のサイクル後の放電容量と300サイクル後の放電容量を測定する。サイクル特性は、つぎの計算式で求められた値をサイクル維持率の値とする。
サイクル維持率(%)=300サイクル放電容量(mAh)/1サイクル放電容量(mAh)×100
Figure 2013176092
実施例13〜16、比較例10〜11
(正極合剤の調製)
LiNi1/3Co1/3Mn1/3(日本化学工業(株)製、以下NMCとする)あるいはLiNi0.80Co0.15Al0.05(戸田工業(株)製、以下NCAとする):結着剤:アセチレンブラック(電気化学工業(株)製)を、質量比で93:3:4となるように秤量した。
結着剤を、濃度が8質量%になるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させた後、得られたNMP溶液に、所定量のLiNi1/3Co1/3Mn1/3(NMC)あるいはLiNi0.80Co0.15Al0.05(NCA)とアセチレンブラックを加え、撹拌機(プライミクス社製 T.K.HIVIS MIX)で、100rpmで60分攪拌を行い、更に、真空脱泡処理を施しながら、100rpmで30分攪拌を行った。攪拌後のNMP溶液を、Niメッシュ(200メッシュ)を用いてろ過し、固形分の粒径を均一化して、正極合剤を得た。
得られた正極合剤を、調製から24時間静置した後に、集電体である厚さ22μmのAl箔上(東洋アルミ社製)にアプリケーターにより塗布(正極塗膜の乾燥質量が13mg/cmとなる量)した。塗布後、送風定温恒温器(ヤマト科学(株)製)を用いて120℃で乾燥しながらNMPを完全に揮発させ、正極を作製した。
得られた正極について、下記の評価を行った、結果を表4に示す。
<安定性(粘度維持率(%))>
得られた正極合剤の粘度を、レオメーター(TA Instrument社製、応力制御型レオメーターDiscovery HR−1)を用いて測定した。
合剤調製時の粘度(η0)、合剤調製から24時間経過後の粘度(ηa)をそれぞれ測定し、粘度維持率(Xa)を下記の式により求めた。ここで合剤粘度とは、ジオメトリーを直径40mmの1°コーンプレートとし、25℃でせん断速度を0.01sec−1から1000sec−1まで掃引していった際の、100sec−1における粘度の値である。
Xa=ηa/η0×100[%]
<電極密度>
正極を、ギャップが0μm、圧力が0.5tのロールプレスに室温下で通し、正極の面積/膜厚/重量を測定して電極密度(g/cm)を算出した。
<電極密着性(電極/集電体界面の90度剥離試験)>
1.2×8.0cmに切った正極の電極側を可動式治具に固定し、集電体側にテープを張り、そのテープ側を100mm/分の速度でテープを90度に引っ張った時の応力(N/mm)をオートグラフにて測定した。オートグラフのロードセルには1Nを用いた。
(コイン型電池の作成)
リチウム金属と上記で得られた正極を打ち抜き機で直径13mmの円形に打ち抜き、この正極と、上述で得られた負極との間に微孔性ポリプロピレンフィルムセパレーターを介在させ、非水電解質を注液してコイン型電池を作成した。非水電解質としては、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを体積比3/7で混合した溶媒にLiPFを1モル/Lの濃度で溶解させてなる非水電解液を用いた。
<初期内部抵抗>
上記で作製したコイン型電池について、25℃の温度環境下、定電流(0.2C)− 定電圧(4.1V)で充電し、放電終止電圧3.0Vまで0.2Cで放電する充放電サイクルを3回行った後、充電率(SOC)100%での0.2C、0.5C、1C、5C、10C放電時の電圧低下(放電開始15秒後の電圧低下値)を測定して、各電流値と各電圧低下値のプロットの傾きより初期内部抵抗(Ω)を求めた。
<ハイレート特性>
上記で作製したコイン型電池について、25℃の温度環境下、定電流(0.2C)− 定電圧(4.1V)で充電し放電終止電圧3.0Vまで0.2Cで放電する充放電サイクルを3回行った後、電圧範囲4.1V〜3.0Vでの0.2Cならびに10Cレートにおける放電容量を測定した。なお初回充放電サイクル3回以後の充電条件は0.5Cレートでの定電流(0.5C)− 定電圧(4.1V)充電とした。0.2Cレートでの放電容量値に対する10Cレートでの放電容量値を、10Cレートでの特性値とした。
Figure 2013176092
本発明の電極合剤は、リチウムイオン二次電池等の非水系電解液二次電池の電極合剤として極めて好適に使用できる。

Claims (3)

  1. 粉末電極材料、結着剤、及び、有機溶剤を含む電極合剤であって、
    前記結着剤は、ビニリデンフルオライドに基づく重合単位及びテトラフルオロエチレンに基づく重合単位からなる含フッ素重合体であり、
    前記含フッ素重合体は、ビニリデンフルオライドに基づく重合単位を全重合単位に対して80.0〜89.0モル%含み、
    前記有機溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン、及び/又は、N,N−ジメチルアセトアミドである
    ことを特徴とする電極合剤。
  2. 含フッ素重合体は、ビニリデンフルオライドに基づく重合単位及びテトラフルオロエチレンに基づく重合単位のみからなる請求項1記載の電極合剤。
  3. 含フッ素重合体は、重量平均分子量が50000〜2000000である請求項1又は2記載の電極合剤。
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