JPWO2013146871A1 - 熱可塑性樹脂製品の製造方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

簡易な手法で優れた熱可塑性樹脂製品の製造方法及び装置を提供することを目的とする。製品部LPがガラス転移点より低い温度状態であり、かつ、非製品部であるスプルー部SPがガラス転移点以上に高い温度状態であるときに、成形品MPの取り出しを開始するので、製品部LPの変形や内部歪みの発生を防止できるだけでなく、冷却工程の短縮によって成形のサイクルタイムを短くすることができる。また、上記製造方法等によれば、非製品部であるスプルー部SPが成形品MPを取り出す際に成形されるので、非製品部であるスプルー部SPによる成形品MPの取り出しが正確で確実になり、取り出し工程で非製品部あるスプルー部SPが意図しない形状に変形し又は破損することを防止できる。

Description

本発明は、光学素子その他の熱可塑性樹脂製品を成形によって得る熱可塑性樹脂製品の製造方法及び装置に関する。
射出成形には、製品部、ランナー、スプルー等に対応する転写形状が形成された型空間を設けた金型装置に溶融樹脂を流入させる射出工程と、型空間に流入した溶融樹脂を金型装置内で冷却する冷却工程と、金型装置を開いて成形品を開放する型開き工程と、成形品のうちスプルーを取出装置のチャック部で掴んで成形品を取り出す取り出し工程とが含まれる。 なお、取り出し後の成形品に対しては、ゲートカットその他の処理工程が施される場合もある。
成形品のスプルーの形状は、金型装置から離型しやすい円錐形状であることが多く、強い力で掴まないと滑ってしまい、安定してスプルー部を掴むことが難しいという問題がある。 これは、取り出し工程における取り出し不良や処理工程におけるゲートカット位置のズレなどの不良に繋がる。
また、冷却工程において溶融樹脂を冷却し固化させるが、十分に冷却し過ぎると、金型部材と樹脂との収縮率の違いにより成形品を歪ませてしまう。逆に、冷却が不足すると、成形品の樹脂温度がガラス転移点以上となり、成形品が柔らかいままで型開き工程に入る。この場合、型開き工程において、成形品の形状が変形し易く、特に溶融樹脂の流入口付近のスプルー部やランナー部が変形し易く、極端な場合はスプルー部がちぎれてしまう。例えば取り出し工程でチャック部によって掴むはずのスプルー部が変形してしまうと、取り出しが困難となり取り出し不良となってしまう。
冷却時間を短縮する方法として、スプルー部を強制的に冷却する方法が特許文献1で提案されている。スプルー部の周りに冷却用の媒体を流すことでスプルー部の熱を奪うといった構造である。このような構造で冷却スピードを上げる場合、溶融樹脂が製品部に達するまでにスプルー部で熱が奪われてしまうため、溶融樹脂が金型の製品部に対応する製品空間に流入するまでの間に冷めてしまい、製品形状の転写性が悪くなるヒケ、ウェルド等の問題が発生する。これに対しては、樹脂の温度を高めに設定することで製品部を冷めにくくすることもできるが、黄変等の樹脂の劣化、黒ゴミ等の炭化物の混入といった不良の発生に繋がる。
また、製品部分をガラス転移点以上で型開きすることが特許文献2で提案されているが、製品部分をガラス転移点以上で型開きする場合、離型時に製品内部に歪を生じさせるおそれがある。特に光学素子等の光を透過させる製品の場合、内部歪によって光が複屈折等の作用を受けて歪んだ状態で透過してしまうので、成形品がガラス転移点以上で型開きされる場合、良好な製品を成形することは非常に困難である。撮像レンズや光ピックアップ装置用の対物レンズのような光学素子において、ウェルド、ヒケ、黄変、黒ゴミ等の発生は、性能を悪化させる原因に繋がるため、回避する必要がある。
特開2008−307882号公報 特開2008−87407号公報
本発明は、成形品の安定した取り出しが可能で、成形品に収縮歪みが発生することを回避しつつスプルー部を十分に固化させて成形品の確実な取り出しを可能とし、製品形状に関して良好な転写性を確保することができ、成形品に内部歪み等を発生させにくい、熱可塑性樹脂製品の製造方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る熱可塑性樹脂製品の製造方法は、第1の金型と第2の金型とを備える金型装置に熱可塑性樹脂を供給することによって、製品部と、第1の金型と第2の金型との型閉じによって形成される熱可塑性樹脂用の流路に対応して製品部から延びる非製品部とを含む成形品を成形する熱可塑性樹脂製品の製造方法であって、製品部がガラス転移点より低い温度状態であり、かつ、非製品部がガラス転移点以上に高い温度状態であるときに、金型装置からの成形品の取り出しを開始する。ここで、成形品とは、スプルー部、ランナー部、製品部等の熱可塑性樹脂を固化させた全ての部分を意味する。また、製品部は、最終製品(例えば光学素子)となる部分であり、ゲート部よりも先端側の部分を意味する。
上記製造方法によれば、非製品部がガラス転移点以上に高い温度状態であるときに、成形品の取り出しを開始するので、冷却工程の短縮によって成形のサイクルタイムを短くすることができるだけでなく、成形品の取り出し開始時に製品部がガラス転移点より低い温度状態であるので、製品部の変形や内部歪みの発生を防止できる。
本発明の具体的な態様又は側面では、上記製造方法において、非製品部を成形品を取り出す際に成形するので、非製品部による成形品の取り出しが正確で確実になり、取り出し工程で非製品部が意図しない形状に変形し又は破損することを防止できる。ここで、取り出し工程において非製品部がガラス転移点以上に高い温度状態であるので、結果的に製品部が金型内で過剰に冷却されて収縮歪みが発生することを防止でき、製品空間への樹脂の流入を容易にして製品形状に関して良好な転写性を確保することができる。
本発明の別の側面では、非製品部がガラス転移点に50℃加算した温度以下であるときに、成形品を取り出す。この場合、非製品部が過度に軟化することを回避しやすくなり、非製品部の成形が比較的簡易になる。また、黄変等の樹脂の劣化、黒ゴミ等の炭化物の混入といった不良の発生を確実に防止できる。 なお、成形品を取り出す際の非製品部の温度は、より好ましくはガラス転移点に20℃加算した温度以下とする。成形品を取り出す際の非製品部の温度は、さらに好ましくはガラス転移点に10℃加算した温度以下とする。
本発明のさらに別の側面では、成形品を取り出すための取出装置に冷却装置を組み込んで、当該冷却装置によって成形品の非製品部を冷却する。この場合、非製品部を冷却することで非製品部の形状を迅速に安定化させることができる。
本発明のさらに別の側面では、成形品を取り出すための取出装置にコマ部(形状転写部)を設けて、成形品の非製品部のうちスプルー部にコマ部の形状を転写する。この場合、取出装置による成形品の把持の時にスプルー部にコマ部の形状を転写することになり、成形品の迅速な取り出しが可能になる。
本発明のさらに別の側面では、成形品の非製品部の最大厚みが、製品部の最大厚みよりも大きい。この場合、製品部がガラス転移点より低い温度状態であり、かつ非製品部がガラス転移点以上に高い温度状態であるといった条件を作り出しやすくなり、成形品の取り出しタイミング等の確保や調整が容易となる。
本発明のさらに別の側面では、金型装置が、ガラス転移点より低い温度に設定され、ガラス転移点以上の高い温度の熱可塑性樹脂を金型装置の流路に供給する。この場合、製品空間に流入した樹脂をガラス転移点より低い温度に冷却しつつ、非製品部の樹脂をガラス転移点以上に高い温度に保持しやすくなる。
本発明のさらに別の側面では、金型装置の型開き後に第1及び第2の金型うち一方に残った成形品をエジェクトした直後のタイミングで、成形品を取り出すための取出装置によって非製品部を把持して成形を行う。この場合、製品部に歪みや変形が発生する可能性を低減でき、かつ、非製品部が比較的高温で非製品部の成形に適する。
本発明のさらに別の側面では、金型装置の型開き後に第1及び第2の金型うち一方に残った成形品の非製品部を加熱することによってガラス転移点以上の高い温度まで加熱したタイミングで、成形品を取り出すための取出装置によって非製品部を把持して成形を行う。この場合、非製品部を強制的に成形に適する温度にでき、非製品部の成形が容易となる。
上記目的を達成するため、本発明に係る熱可塑性樹脂製品の製造装置は、第1の金型と第2の金型とを有する金型装置と、金型装置に熱可塑性樹脂を供給する供給装置と、金型装置によって成形された成形品を取り出す取出装置とを備える熱可塑性樹脂製品の製造装置であって、成形品は、製品部と、第1の金型と第2の金型との型閉じによって形成される熱可塑性樹脂用の流路に対応して製品部から延びる非製品部とを含み、取出装置は、製品部がガラス転移点より低い温度状態であり、かつ、非製品部がガラス転移点以上に高い温度状態であるときに、成形品の取り出しを開始する。
上記熱可塑性樹脂製品の製造装置によれば、取出装置が、製品部がガラス転移点より低い温度状態であり、かつ、非製品部がガラス転移点以上に高い温度状態であるときに、成形品の取り出しを開始するので、製品部の変形や内部歪みの発生を防止できる。また、上記製造装置によれば、非製品部を成形品を取り出す際に成形することもできる。この場合、非製品部による成形品の取り出しが正確で確実になり、取り出し工程で非製品部が意図しない形状に変形し又は破損することを防止できる。ここで、取り出し工程において非製品部がガラス転移点以上に高い温度状態であるので、結果的に製品部が金型内で過剰に冷却されて収縮歪みが発生することを防止でき、製品空間への樹脂の流入を容易にして製品形状に関して良好な転写性を確保することができる。
第1実施形態の成形装置を説明する概念図である。 図2Aは、図1の成形装置に組み込まれた第1及び第2金型の成形前の型開き状態を説明する側方断面図であり、図2Bは、第1及び第2金型の型閉じ状態を説明する側方断面図である。 図3Aは、第1及び第2金型の成形後の型開き状態を説明する側方断面図であり、図3Bは、成形品の突き出しを説明する側方断面図である。 図4Aは、取出装置による成形品のチャックを説明する側方断面図であり、図4Bは、取出装置による成形品の搬出を説明する側方断面図である。 図5Aは、第1及び第2金型によって成形される成形品の側方断面図であり、図5Bは、光学素子の側面図である。 図1に示す成形装置を用いた製造方法を説明するフローチャートである。 第2実施形態の成形装置の要部を説明する概念図である。 図7に示す成形装置を用いた製造方法を説明するフローチャートである。 第3実施形態の成形装置の要部を説明する概念図である。 第4実施形態の成形装置の要部を説明する概念図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る熱可塑性樹脂製品の製造方法及び装置について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、熱可塑性樹脂製品の製造装置100は、射出成形を行って成形品MPを作製する本体部分である射出成形機10と、射出成形機10から成形品MPを取り出すための付属部分である取出装置20と、製造装置100を構成する各部の動作を統括的に制御する制御装置30とを備える。
射出成形機10は、横型の成形機であり、成形金型40と、固定盤11と、可動盤12と、型締め盤13と、開閉駆動装置15と、射出装置16とを備える。射出成形機10は、固定盤11と可動盤12との間に成形金型40を構成する第1金型41と第2金型42とを挟持して両金型41,42を型締めすることにより成形を可能にする。
固定盤11は、可動盤12に対向して支持フレーム14の略中央に固定され、取出装置20をその上部に支持する。 固定盤11の内側11aは、可動盤12の内側12aに対向しており、第1金型41を着脱可能に支持している。固定盤11には、後述する樹脂供給用のノズル16dを通す開口11bが形成されている。なお、固定盤11は、タイバーを介して型締め盤13に固定されており、成形時の型締めの圧力に耐え得るようになっている。
可動盤12は、後述するリニアガイド15aによって固定盤11に対して進退移動可能に支持されている。可動盤12の内側12aは、固定盤11の内側11aに対向しており、第2金型42を着脱可能に支持している。なお、可動盤12には、エジェクター駆動部45が組み込まれている。このエジェクター駆動部45は、第2金型42内の成形品MPを離型するために第1金型41側に押し出すものである。
型締め盤13は、支持フレーム14の端部に固定されている。型締め盤13は、型締めに際して、開閉駆動装置15の動力伝達部15dを介して可動盤12をその背後から支持する。
開閉駆動装置15は、リニアガイド15aと、動力伝達部15dと、アクチュエーター15eとを備える。リニアガイド15aは、可動盤12を支持しつつ、固定盤11に対する進退方向に関して可動盤12の滑らかな往復移動を可能にしている。 動力伝達部15dは、制御装置30の制御下で動作するアクチュエーター15eからの駆動力を受けて伸縮する。これにより、型締め盤13に対して可動盤12が近接したり離間したり自在に進退移動する。結果的に、固定盤11と可動盤12とを互いに近接又は離間させることができ、第1金型41と第2金型42との型閉じ(型締めを含む)又は型開きを行うことができる。
射出装置16は、シリンダー16a、原料貯留部16b、スクリュー駆動部16c等を備える。射出装置16は、制御装置30の制御下で適当なタイミングで動作するものであり、シリンダー16a内で溶融されヒーター16hによって温度制御された状態の熱可塑性樹脂(溶融樹脂)を樹脂射出用のノズル16dから射出する。射出装置16は、第1金型41と第2金型42とを型締めした状態において、固定盤11の開口11bを介して後述するスプルーブッシュ65(図2B等参照)にノズル16dを接触させる。これにより、後述する流路空間FC(図2B等参照)に対してガラス転移点以上に保持された溶融樹脂を所望のタイミング及び圧力で供給することができる。すなわち、射出装置16は、第1金型41と第2金型42とを有する成形金型(金型装置)40に熱可塑性樹脂を供給する供給装置である。
射出成形機10に付随して設けられた金型温度調節機46は、両金型41,42中に温度制御された熱媒体を循環させる。これにより、成形時に両金型41,42の温度を溶融樹脂のガラス転移点より低い適当な冷却温度に保つことができる。
取出装置20は、成形品MPを把持することができるアーム21と、アーム21を3次元的に移動させる3次元駆動装置22とを備える。取出装置20は、制御装置30の制御下で適当なタイミングで動作するものであり、第1金型41と第2金型42とを離間させて型開きした後に、第2金型42に残る成形品MPを把持して外部に搬出する役割を有する。取出装置20のうちアーム21の下端には、チャック装置25が設けられており、成形品MPのスプルー部SP等を把持する。
制御装置30は、開閉制御部31と、射出装置制御部32と、エジェクター制御部33と、取出装置制御部34とを備える。開閉制御部31は、アクチュエーター15eを動作させることによって両金型41,42の型閉じ、型締め、及び型開き等を可能にする。射出装置制御部32は、スクリュー駆動部16c、ヒーター16h等を動作させることによって両金型41,42間に形成された成形空間CV(図2B参照)中に所望の温度及び圧力で樹脂を注入させる。エジェクター制御部33は、エジェクター駆動部45を動作させることによって型開き時に第2金型42に残る成形品MPを第2金型42内から押し出させて離型を行わせる。取出装置制御部34は、取出装置20を動作させることによって型開き及び離型後に第2金型42に残る成形品MPを把持するとともに成形品MPに対して追加的な成形を行わせ、かかる追加的な成形後の成形品MPを射出成形機10外に搬出させる。
以下、図2A等を参照して、成形金型40について詳しく説明する。成形金型40のうち第2金型42は、AB方向に往復移動可能になっている。この第2金型42を第1金型41に向けて移動させ、両金型41,42を型合わせ面PS1,PS2で型合わせして型締めすることにより、図2Bに示すように、製品部LP(レンズ)を成形するための成形空間CVと、これに樹脂を供給するための流路である流路空間FCとが形成される。
第1金型41は、内側すなわち型合わせ面PS1側に配置される型板61と、型板61に埋め込まれる複数のコア型62と、外側すなわち図1の固定盤11側に配置される取付板64とを備える。また、第1金型41に付随して、スプルーブッシュ65が設けられている。スプルーブッシュ65の固定盤11側(図1参照)の入口には、射出装置16から成形金型40内に溶融樹脂を供給する際に、シリンダー16aの先端に設けたノズル16dを接触させる。
第1金型41のうち型板61は、金属製の板状の部材であり、複数のコア型62を挿入する複数のコア孔61aと、成形空間CVに樹脂を流入させるためのスプルー孔66とを備える。図示を省略するが、コア孔61aは、例えばスプルー孔66を中心とする円周上の4箇所に設けられている。スプルー孔66は、円錐状の内面を有し型開閉方向であるAB方向に略平行に延びて第1金型41を貫通している。
なお、型板61内部には、成形時及び取り出し時に金型の温度を適切な温度に保つため、図1の金型温度調節機46からの熱媒体を流通させる温調流路51、温度監視用の温度計52、加熱用のヒーター(不図示)等が組み込まれている。
コア型62は、AB方向に延びる円柱状の部材であり、その先端面には、転写凹部61eが形成されている。転写凹部61eは、鏡面状の第1転写面S1を有しており、成形品MPの製品部LPが撮像レンズや対物レンズの構成要素である場合、これら目的物の光学面に対応する形状に加工される。なお、第1転写面S1は、微細な構造が設けられた面となる場合もある。
取付板64は、金属製の板状の部材であり、型板61を背後から支持している。つまり、取付板64は、型板61を型合わせ面PS1の反対側(背後側)から支持する。なお、図示は省略するが、取付板64は、取付板64自体を固定盤11に固定するための複数の締結部材を有する。
第2金型42は、内側すなわち型合わせ面PS2側に配置される型板71と、型板71に埋め込まれる複数のコア型72と、外側すなわち図1の可動盤12側に配置される取付板74と、取付板74に埋め込むように形成されたエジェクター部材75とを備える。
第2金型42のうち型板71は、金属製の板状の部材であり、複数のコア型72を挿入する複数のコア孔71aと、スプルー孔66の先端に対向するコールドスラグ71bと、コールドスラグ71bから分岐されて複数方向に延びるランナー凹部71fとを備える。コア孔71aは、第1金型41の型板61に設けたコア孔61aに対向して複数設けられている。ランナー凹部71fは、コールドスラグ71bから各転写凹部71eに向けて放射状に延びている。ランナー凹部71fは、第1及び第2金型41,42を型閉じした際に、成形空間CVに連通する流路空間FCのランナーRBを形成する(図2B参照)。
コア型72は、AB方向に延びる円柱状の部材であり、その先端面には、転写凹部71eが形成されている。第1及び第2金型41,42を型閉じした際に、コア型72に形成された転写凹部71eと、第1金型41の型板61に埋め込まれたコア型62に形成された転写凹部61eとに挟まれて成形空間CVが形成される。転写凹部71eは、鏡面状の第2転写面S2を有しており、成形品MPの製品部LPが撮像レンズや対物レンズの構成要素である場合、これら目的物の光学面に対応する形状に加工される。なお、第2転写面S2は、微細な構造が設けられた面となる場合もある。型板71には、エジェクター部材75を構成するエジェクターピン75aを通すピン孔71gも形成されている。
なお、型板71内部には、成形時及び取り出し時に金型の温度を適切な温度に保つため、図1の金型温度調節機46からの熱媒体を流通させる温調流路51、温度監視用の温度計52、加熱用のヒーター(不図示)等が組み込まれている。
取付板74は、金属製の板状の部材であり、型板71を背後から支持している。取付板74は、エジェクター部材75を構成するエジェクターピン75a,75bを通すピン孔74g,74hを備える。なお、図示は省略するが、取付板74は、取付板74自体を可動盤12に固定するための複数の締結部材を有する。
エジェクター部材75は、エジェクターピン75a,75bと、エジェクター板75dとを有する機械的な機構であり、図1のエジェクター駆動部45に駆動されて動作する。エジェクターピン75a,75bは、エジェクター板75dに連結されており、型板71のピン孔71g及び取付板74のピン孔74g,74h内で一括して進退移動させることができる。エジェクター部材75を前進状態とした場合、エジェクターピン75a,75bが前進し、このうち中央のエジェクターピン75aが型板71のコールドスラグ71bの底部に突起し、周辺のエジェクターピン75bがコア型72を押して型合わせ面PS2から突出させる。逆に、エジェクター部材75を後退状態とした場合、エジェクターピン75a,75bが後退し、このうち中央のエジェクターピン75aが型板71のコールドスラグ71bの底部に引っ込み、周辺のエジェクターピン75bも同様に引っ込んでコア型72の後退を許容する。 なお、コア型72は、不図示のバネ等を付随させた構造を有しており、エジェクターピン75bから前進させる付勢力を受けなくなった場合、後退してコア孔71aの奥に収納される。
なお、第1金型41と第2金型42とは、第1金型41に設けた位置決め嵌合部41xと第2金型42に設けた位置決め嵌合部42xとを嵌合させることにより、型合わせ面PS1,PS2に垂直な方向の位置決めが可能になっている。
以下、図3B等を参照しつつ、取出装置20のアーム21の下端に設けたチャック装置25の詳細について説明する。チャック装置25は、支持基部25aと、第1及び第2チャック部材25c,25dとを備える。
支持基部25aは、一対のチャック部材25c,25dに挟持動作を行わせるチャック駆動部25f備える。両チャック部材25c,25dは、チャック駆動部25fに駆動されて上下のCD方向に変位可能である。
両チャック部材25c,25dは、チャック駆動部25fに駆動されて同期して動作する。両チャック部材25c,25dは、互いに近接することで成形品MPのスプルー部SPを把持することができ、同期して互いに離間することでスプルー部SPの把持を解除することができる。両チャック部材25c,25dの内側面IS1,IS2は、成形面となっており、まだ軟化した状態にあるスプルー部SPの表面SP1,SP2に対して形状の転写すなわち成形を行う。各チャック部材25c,25dの内部には、冷却装置25jが内蔵されており、チャック部材25c,25dをガラス転移点よりも低い所定の温度に冷却している。これにより、両チャック部材25c,25dに挟まれたスプルー部SPを急速に冷却してガラス転移点よりも低い温度とすることができ、形状転写後のスプルー部SPを迅速かつ十分に固化又は硬化させることができる。冷却装置25jは、例えばぺルチェ素子等で構成することができる。冷却装置25jは、ヒートシンク構造、ヒートパイプ、冷水管等に置き換えることができ、ファンその他の空冷装置に置き換えることもできる。
以下、図5A及び5Bを参照しつつ、上記製造装置100によって成形された成形品MP及び製品部LPについて説明する。図5Aに示すように、成形品MPにおいて、スプルー部SPを中心として複数のランナー部RPが延びており、ランナー部RPの延長上に製品部LPが形成されている。成形品MPのうち製品部LPを除いたランナー部RPやスプルー部SPは、非製品部である。ランナー部RPと製品部LPとの境界のゲートGPを切断することにより、個々の製品部LPを得る。なお、製品部LPの光軸方向の最大厚みt1は、スプルー部SPの直径方向の最大厚みt2よりも小さくなっている。このため、成形品MPの製造に際して、製品部LPの方がスプルー部SPよりも早く冷却され、製品部LPをスプルー部SPよりも低温とすることが容易となる。具体的には、例えば製品部LPを溶融樹脂のガラス転移点よりも低い温度状態とし、スプルー部SPを溶融樹脂のガラス転移点以上の温度状態とすることが容易となる。
図5Bに示すように、製品部LPは、光機能部OPとフランジ部FLとを有している。製品部LPのうち光機能部OPは、図2Aの成形金型40に設けた転写凹部61e,71eのうち例えば転写凹部61eによって形成される第1の光学面OS1と、例えば転写凹部71eによって形成される第2の光学面OS2とを有している。製品部LPは、例えば撮像装置(ノートPC等の携帯端末に搭載されるものを含む)に搭載される撮像レンズである。また、製品部LPは、第1光学面OS1側の突起が大きな肉厚型の光ピックアップ装置用の対物レンズとすることもできる。この場合、製品部LPは、例えば波長405nmで開口数(NA)0.85のBD(Blu-ray(登録商標) Disc)に対応した光情報の読み取り又は書き込みを可能にする。製品部LPを含む成形品MPは、光学用樹脂で形成されている。光学用樹脂として、例えばCOC(cycloolefin copolymer)、PMMA(polymenthyl methacrylate)等が用いられる。
以下、図6を参照しつつ製造装置100を用いた成形品MPすなわち製品部LPの製造方法について説明する。まず、金型温度調節機46により、両金型41,42を成形に適する温度まで加熱する(ステップS10)。これにより、両金型41,42において成形空間CVを形成する金型の表面やその近傍の温度を、射出装置16から供給される溶融樹脂のガラス転移点よりも例えば20℃低い温度以上であって同ガラス転移点より低い温度に加熱保持した状態とする。
次に、開閉駆動装置15を動作させ、可動盤12を前進させて型閉じを開始させる(ステップS11)。開閉駆動装置15の閉動作を継続することにより、固定側である第1金型41と可動側である第2金型42とが接触する型当たり位置まで可動盤12が固定盤11側に移動して型閉じが完了する。開閉駆動装置15の閉動作を更に継続することにより、図2Bに示すように、第1金型41と第2金型42とを必要な圧力で締め付ける型締めが行われる(ステップS12)。
次に、射出成形機10において、射出装置16を動作させて、ノズル16dを第1金型41のスプルーブッシュ65に接触させるとともに、成形空間CV中に必要な圧力で溶融樹脂を注入する射出を行わせる(ステップS13)。射出装置16から供給される溶融樹脂の温度は、ガラス転移点以上の温度例えばガラス転移点よりも100℃〜150℃高い範囲に設定されている。
成形空間CVに樹脂が充填された後、射出成形機10は、成形空間CV中の樹脂圧を保つ。この際、金型温度調節機46により、成形空間CVやこの成形空間CVに樹脂を流入する流路空間FC(図2B参照)が適度に加熱されており、射出装置16から供給される溶融樹脂が緩やかに冷却され、成形空間CV内での樹脂の適度な除冷を達成することができる。溶融樹脂を成形空間CVに導入した後は、成形空間CV中の溶融樹脂が放熱によって徐々に冷却されるので、成形空間CV内の樹脂すなわち製品部LPの温度がガラス転移点よりも低い温度となって成形が完了するのを待つ(ステップS14)。なお、製品部LPの温度がガラス転移点よりも低い温度となった場合、成形が完了したものと考え、スプルー孔66内の樹脂すなわちスプルー部SPの温度がガラス転移点よりも低い温度となることを待たない。つまり、成形品MP全体がガラス転移点よりも低い温度となるまで待つのではなく、後述するようにスプルー部SPがガラス転移点以上の温度の状態で成形完了とする。
次に、射出成形機10において、開閉駆動装置15を動作させて、可動盤12を後退させる型開きが行われる(ステップS15)。これに伴って、図3Aに示すように、第2金型42が後退し、第1金型41と第2金型42とが離間する。この結果、成形品MPすなわち製品部LPやランナー部RP等は、第2金型42に保持された状態で第1金型41から離型される。
次に、エジェクター駆動部45を動作させ、エジェクターピン75a,75b等の前進によって、製品部LP等を含む成形品MPの突き出しを行わせる(ステップS16)。この結果、図3Bに示すように、成形品MPのうちランナー部RP等は、第1金型41側に押し出されて第2金型42から離型される。
次に、取出装置20を動作させて、チャック装置25に第2金型42に係止された成形品MPを把持する動作を行わせる。このようにチャック装置25に成形品MPを把持させる動作によって成形品MPの取り出しが開始する。成形品MPのうちスプルー部SPは、ガラス転移点以上の高い温度状態となっているので、図4Aに示すように、両チャック部材25c,25dの内側面IS1,IS2によって、スプルー部SPの表面SP1,SP2に内側面IS1,IS2の形状が転写されスプルー部SPに対する追加的な又は補助的な成形が行われる(ステップS17)。ここで、チャック部材25c,25dは、ガラス転移点よりも低温に冷却されているので、スプルー部SPは成形に伴って固化する。なお、チャック部材25c,25dによってスプルー部SPを挟む際のスプルー部SPの温度、すなわち追加的な成形に際してのスプルー部SPの温度は、ガラス転移点以上であって、ガラス転移点に50℃加算した温度以下であるとする。追加的な成形に際してのスプルー部SPの温度は、より好ましくはガラス転移点に20℃加算した温度以下とし、さらに好ましくはガラス転移点に10℃加算した温度以下とする。スプルー部SPの温度がガラス転移点以上となると密度が急激に疎になり、スプルー部SPが軟らかくなり、スプルー部SPの温度がガラス転移点未満となると密度が急激に密になり、スプルー部SPが硬くなることが知られている。つまり、スプルー部SPやランナー部RPは、柔らかい状態で取り出されるので追加的な成形が可能な状態となっている。
最後に、図4Bに示すように、取出装置20を動作させて、第2金型42から成形品MPを完全に分離し、第1及び第2金型41,42間から成形品MPを取り出して外部に搬出する(ステップS18)。
以上説明した製造方法や製造装置100によれば、製品部LPがガラス転移点より低い温度状態であり、かつ、非製品部(スプルー部SPやランナー部RPを含む)がガラス転移点以上に高い温度状態であるときに、成形品MPの取り出しを開始するので、製品部LPの変形や内部歪みの発生を防止できるだけでなく、冷却工程の短縮によって成形のサイクルタイムを短くすることができる。また、上記製造方法等によれば、非製品部であるスプルー部SPについて成形品MPを取り出す際に成形することができるので、非製品部であるスプルー部SPによる成形品MPの取り出しが正確で確実になり、取り出し工程で非製品部あるスプルー部SPが意図しない形状に変形し又は破損することを防止できる。ここで、取り出し工程において非製品部であるスプルー部SPがガラス転移点以上に高い温度状態であるので、結果的に製品部LPが金型内で過剰に冷却されて収縮歪みが発生することを防止でき、製品空間である成形空間CVへの樹脂の流入を容易にして製品形状に関して良好な転写性を確保することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明に係る熱可塑性樹脂製品の製造方法及び装置の第2実施形態について説明する。第2実施形態の製造方法等は、第1実施形態の製造方法等を変形したものであり、特に説明しない事項は、第1実施形態の製造方法等と同様である。
図7に示すように、取出装置20のアーム21には、チャック装置25に隣接して、加熱装置28が設けられている。 加熱装置28は、例えば赤外線ヒーターを内蔵するが、熱風を送り出すこともできる。これにより、成形金型40の型開き後に第1及び第2金型41,42のうち一方の第2金型42に残った成形品MPのスプルー部SPを周囲から加熱して、ガラス転移点以上であってガラス転移点に50℃加算した温度以下の状態とすることができる。
図8は、第2実施形態の製造方法等を説明する図である。この場合、エジェクター駆動部45による成形品MPの突き出し(ステップS16)後に、図7の取出装置20に設けた加熱装置28を利用してスプルー部SPを加熱してガラス転移点以上の温度状態とする(ステップS26)。これにより、スプルー部SPを軟化させることができ、その後の追加的な又は補助的な成形工程で、第1及び第2チャック部材25c,25dによってスプルー部SPを挟むことにより、両チャック部材25c,25dの内側面IS1,IS2によってスプルー部SPの表面SP1,SP2に内側面IS1,IS2の形状を転写することができる(ステップS17)。
〔第3実施形態〕
以下、本発明に係る熱可塑性樹脂製品の製造方法及び装置の第3実施形態について説明する。第3実施形態の製造方法等は、第1実施形態の製造方法等を変形したものであり、特に説明しない事項は、第1実施形態の製造方法等と同様である。
図9に示すように、チャック装置25の第1及び第2チャック部材325c,325dには、成形コマ部25m,25nがそれぞれ設けられている。これにより、第1及び第2チャック部材325c,325dでスプルー部SPを挟む際に、両成形コマ部25m,25nの内側面(転写面)IS1,IS2によってスプルー部SPの表面SP1,SP2に内側面IS1,IS2の形状を転写することができる。この場合、内側面IS1,IS2はうねるように湾曲しており、スプルー部SPに湾曲した部分を形成することができる。このような追加的な成形工程後は、スプルー部SPが冷却されて固化するので、両チャック部材325c,325dによるスプルー部SPの把持を確実なものとできる。これによって、製品部LPを切り取る処理工程に移行するときやその処理工程中において、成形品MPの取り扱いが容易になる。なお、成形コマ部25m,25nは、交換可能であってもよい。
〔第4実施形態〕
以下、本発明に係る熱可塑性樹脂製品の製造方法及び装置の第4実施形態について説明する。第4実施形態の製造方法等は、第1及び第3実施形態の製造方法等を変形したものであり、特に説明しない事項は、第1実施形態の製造方法等と同様である。
図10に示すように、チャック装置25の第1及び第2チャック部材425c,425dには、成形コマ部25m,25nがそれぞれ設けられている。これにより、第1及び第2チャック部材425c,425dでスプルー部SPを挟む際に、両成形コマ部25m,25nの内側面(転写面)IS1,IS2によってスプルー部SPの表面SP1,SP2に内側面IS1,IS2の形状を転写することができる。この場合、内側面IS1,IS2は捻るように湾曲しており、スプルー部SPに鈎状の部分を形成することができる。このような追加的な成形工程後は、スプルー部SPが冷却されて固化するので、両チャック部材425c,425dによるスプルー部SPの把持を確実なものとできる。
この実施形態の場合、スプルー部SPが鈎状となるので、成形品MPを吊るすことができる。これにより、取り出し不良や処理工程のゲートカットの位置ズレなどの不良を低減できる。
以上、実施形態に即して熱可塑性樹脂製品の製造方法の製造方法等について説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態において、第1金型41及び第2金型42で構成される射出成形金型に設ける成形空間CVの形状は、様々な形状とすることができる。すなわち、転写凹部61e,71e等によって形成される成形空間CVの形状は、単なる例示であり、製品部LPは、レンズに限らず様々な光学素子とすることができ、光学素子以外であってもよい。
また、以上の実施形態では、チャック装置25によってスプルー部SPを把持してスプルー部SPの成形を行っているが、チャック装置25によってランナー部RPを把持してランナー部RPの成形を行ってから成形品MPの搬出を行うこともできる。
また、上記実施形態において、横型の製造装置100を用いたが、竪型の成形装置を用いてもよい。成形品MPは、重力に関係なく例えば冷却状態に起因して変形することもあり、チャック装置25による軟化したスプルー部SP等の成形による固化がスループット向上等の観点で意味を持つ。
また、上記実施形態において、成形品MPをエジェクターピン75a,75b等で突き出して第2金型42から離型したが、取出装置20によって離型してもよい。
また、上記実施形態において、成形品MPが第2金型42に残ったが、第1金型41に残ってもよい。この場合、取出装置20によって、第1金型41に残った成形品MPのランナー部RP、スプルー部SP等の非製品部分に対して成形を行い成形品MPを取り出す。

Claims (10)

  1. 第1の金型と第2の金型とを備える金型装置に熱可塑性樹脂を供給することによって、製品部と、前記第1の金型と前記第2の金型との型閉じによって形成される熱可塑性樹脂用の流路に対応して前記製品部から延びる非製品部とを含む成形品を成形する熱可塑性樹脂製品の製造方法であって、
    前記製品部がガラス転移点より低い温度状態であり、かつ、前記非製品部が前記ガラス転移点以上に高い温度状態であるときに、前記金型装置からの前記成形品の取り出しを開始する熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  2. 前記非製品部は、前記成形品を取り出す際に成形される、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  3. 前記非製品部が前記ガラス転移点に50℃加算した温度以下であるときに、前記成形品を取り出す、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  4. 前記成形品を取り出すための取出装置に冷却装置を組み込んで、当該冷却装置によって前記成形品の前記非製品部を冷却する、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  5. 前記成形品を取り出すための取出装置にコマ部を設けて、前記成形品の前記非製品部のうちスプルー部に前記コマ部の形状を転写する、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  6. 前記成形品の前記非製品部の最大厚みは、前記製品部の最大厚みよりも大きい、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  7. 前記金型装置は、前記ガラス転移点より低い温度に設定され、前記ガラス転移点以上の高い温度の熱可塑性樹脂を前記金型装置の前記流路に供給する、請求項1に記載の熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  8. 前記金型装置の型開き後に前記第1及び第2の金型うち一方に残った前記成形品をエジェクトした直後のタイミングで、前記成形品を取り出すための取出装置によって前記非製品部を把持して成形を行う、請求項7に記載の熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  9. 前記金型装置の型開き後に前記第1及び第2の金型うち一方に残った前記成形品の前記非製品部を加熱することによって前記ガラス転移点以上の高い温度まで加熱したタイミングで、前記成形品を取り出すための取出装置によって前記非製品部を把持して成形を行う、請求項7に記載の熱可塑性樹脂製品の製造方法。
  10. 第1の金型と第2の金型とを有する金型装置と、前記金型装置に熱可塑性樹脂を供給する供給装置と、前記金型装置によって成形された成形品を取り出す取出装置とを備える熱可塑性樹脂製品の製造装置であって、
    前記成形品は、製品部と、前記第1の金型と前記第2の金型との型閉じによって形成される熱可塑性樹脂用の流路に対応して前記製品部から延びる非製品部とを含み、
    前記取出装置は、前記製品部がガラス転移点より低い温度状態であり、かつ、前記非製品部が前記ガラス転移点以上に高い温度状態であるときに、前記成形品の取り出しを開始する熱可塑性樹脂製品の製造装置。
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