JPWO2013125296A1 - クロム酸化物を含有する強磁性材スパッタリングターゲット - Google Patents

クロム酸化物を含有する強磁性材スパッタリングターゲット Download PDF

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Abstract

コバルト、或いはコバルト、クロム、或いはコバルト、白金、或いはコバルト、クロム、白金からなるマトリックス相と、少なくともクロム酸化物を含む酸化物相を含有するスパッタリングターゲットであって、Y、Mg、Alのうちいずれか1種以上を合計で10wtppm以上3000wtppm以下含有し、相対密度が97%以上であることを特徴とする強磁性材スパッタリングターゲット。高密度を維持しつつ、酸化物相の粒子を一律に微細化した、パーティクルの発生の少ないクロム酸化物を含有する強磁性材スパッタリングターゲットを提供することを課題とする。【選択図】なし

Description

本発明は、磁気記録媒体の磁性体薄膜、特に垂直磁気記録方式を採用したハードディスクの磁気記録層の成膜に使用される強磁性材スパッタリングターゲットに関し、スパッタリングの際のパーティクル発生を抑制することができるスパッタリングターゲットに関する。
ハードディスクドライブに代表される磁気記録の分野では、磁気記録媒体中の磁性薄膜の材料として、強磁性金属であるCo、Fe或いはNiをベースとした材料が用いられている。近年実用化された垂直磁気記録方式を採用するハードディスクの記録層には、Coを主成分とするCo−Cr系やCo−Cr−Pt系の強磁性合金と非磁性の無機物からなる複合材料が用いられている。
ハードディスクなどの磁気記録媒体の磁性薄膜は、生産性の高さから、上記の材料を成分とする強磁性材スパッタリングターゲットをスパッタリングして作製されることが多い。外部記録装置として使用されるハードディスクドライブは、年々記録密度の増加が求められており、記録密度上昇に伴って、スパッタリングの際発生するパーティクルを低減することが強く求められている。
例えば、特許文献1、2、3には、コバルト系金属の磁性相と金属酸化物の非磁性相とからなるスパッタリングターゲットであって、酸化物相の粒子を微細化することによって、スパッタリングの際のパーティクルやアーキングの発生を低減することが記載されている。
しかしながら、クロム酸化物は焼結し難いため、クロム酸化物を十分に焼結させると、クロム酸化物以外の成分が粒成長することがあり、この粒成長によって粗大組織となったターゲットをスパッタリングすると、パーティクルの発生が増加するという問題がある。一方、このような粒成長を抑制するために焼結を抑制すると、ターゲットの密度が低下してしまい、同様にパーティクルの発生が増加するという問題がある。
特開2009−215617号公報 国際公開第2007/080781号公報 特許第4837801号公報
一般に、マグネトロンスパッタ装置で強磁性材スパッタリングターゲットをスパッタしようとすると、スパッタリングの際に酸化物相を起因としたパーティクルやアーキングが発生するという問題がある。
この問題を解決するために、酸化物相の粒子を微細化することで、該粒子をスパッタリングターゲット材内に均一に分散させることが考えられる。しかし、クロム酸化物は焼結し難い材料であるため、高密度を維持したまま、クロム酸化物相を含む酸化物相の粒子を一律に微細化することは困難である。
本発明は上記の問題を鑑みて、高密度を維持しつつ、酸化物相の粒子を一律に微細化した、パーティクルの発生の少ないクロム酸化物を含有する強磁性材スパッタリングターゲットを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、Y、Mg、Alを含有することにより、それらが酸化物相の粒成長を抑制して、酸化物相の粒子を一律に微細化した高密度の強磁性材スパッタリングターゲットが得られることを見出した。
このような知見に基づき、本発明は、
1)コバルト、或いはコバルト、クロム、或いはコバルト、白金、或いはコバルト、クロム、白金からなるマトリックス相と、少なくともクロム酸化物と、Si、Tiのうちいずれか1種以上の金属酸化物を合計で5mol%以上25mol%以下含む酸化物相を含有するスパッタリングターゲットであって、Y、Mg、Alのうちいずれか1種以上を合計で10wtppm以上3000wtppm以下含有し、相対密度が97%以上であることを特徴とする強磁性材スパッタリングターゲット、
2)クロム酸化物がCr換算で0.5mol%以上10mol%以下含有することを特徴とする上記1)記載の強磁性材スパッタリングターゲット、
3)酸化物相の平均粒子サイズが3μm/粒子以下であることを特徴とする上記1)又は2)に記載の強磁性材スパッタリングターゲット、を提供する。
このように、イットリウム(Y)、Mg(マグネシウム)、Al(アルミニウム)を所定の量含有することにより、高密度の強磁性材スパッタリングターゲットを得ることができる。また、このように調整したスパッタリグターゲットは、スパッタリングの際にアーキングやパーティクルの発生を低減することができるという優れた効果を有する。
本発明の強磁性材スパッタリングターゲットを構成する主要成分は、コバルト(Co)、コバルト(Co)とクロム(Cr)、コバルト(Co)と白金(Pt)、またはコバルト(Co)とクロム(Cr)と白金(Pt)の金属である。
これらは、磁気記録媒体として必要とされる成分であり、配合割合は有効な磁気記録媒体としての特性を維持できる範囲内であれば、特に制限はない。一般には、Co:50mol%以上、またはCr:1〜50mol%、残部Co、またはPt:5〜30mol%、残部Co、またはCr:1〜50mol%、Pt:5〜30mol%、残部Coの割合で配合したものが用いられる。
また、前記した金属以外にも、ルテニウム(Ru)やボロン(B)を成分とすることができる。
本願発明において重要なことは、酸化物相としてクロム酸化物と、Si、Tiのうちいずれか1種以上の金属酸化物を含み、かつ、Y、Mg、Alのうちいずれか1種以上を合計で10wtppm以上3000wtppm以下含有することである。このようなクロム酸化物と、Si、Tiのうちいずれか1種以上の金属酸化物を含有するターゲットに、Y、Mg、Alを含有させると、これが酸化物相などの粒成長を抑制することができるので、高密度を維持したまま、組織の粗大化を抑制することができる。
また、本願発明において、磁気記録媒体としての優れた特性を得るためにSi、Tiの金属酸化物が特に有用であるが、Ta、Bの金属酸化物を含有させることによっても、同様に効果が得られる。
前記の金属酸化物の合計が5mol%未満であるとグラニュラ構造を維持し難くなり、25mol%を超えると酸化物の粒子径の調整が困難となる。
また、前記のY、Mg、Alのうちいずれか1種以上を合計で10wtppm以上3000wtppm以下含有させることが好ましい。10wtppm未満であると、酸化物相の粒子が粒成長してしまい、3000wtppmを超えると、所望の磁気特性が得られないだけでなく、パーティクル特性も悪化するからである。
本発明においては、Y、Mg、Alのいずれか1種以上を合計で10wtppm以上3000wtppm以下含有されていればよく、含有させる方法については、特に問わない。
本発明の強磁性材スパッタリングターゲットは、相対密度を97%以上とすることが望ましい。一般に、高密度のターゲットほどスパッタ時に発生するパーティクルの量を低減させることができることが知られている。ここでの相対密度とは、ターゲットの実測密度を計算密度(理論密度ともいう)で割り返して求めた値である
本発明において、クロム酸化物をCr換算で0.5mol%以上10mol%以下含有することが有効である。クロム酸化物が10mol%を超える場合、酸化物の粒子径を調整することが困難となる。
本発明の強磁性材スパッタリングターゲットにおいて、酸化物相の平均粒子サイズが3μm/粒子以下であることを有効である。平均粒子サイズ(径)は、100個以上の酸化物粒子が判別出来る程度の倍率の画像において、それぞれの粒子面積を画像処理で算出し、総粒子面積/総粒子数を計算して求める。酸化物相の平均粒子サイズが3μm/粒子を超えると、パーティクル量が増加するため好ましくない。
また、本発明において、さらに、Zr、Wのうちいずれか1種以上を合計で100wtppm以上15000wtppm以下含有することができる。このようなZrやWは焼結助剤のように作用することによって、焼結温度を低下させることができるので、高密度を維持したまま、組織の粗大化を抑制することができる。
本発明の強磁性材スパッタリングターゲットは粉末冶金法によって作製される。
まず、各金属元素の粉末と各酸化物の粉末を用意する。これらの金属粉末は平均粒径が20μm以下のものを用いることが望ましい。また、各金属元素の粉末の代わりにこれらの金属の合金粉末を用意してもよいが、その場合も平均粒径が20μm以下とすることが望ましい。一方、小さすぎると、酸化が促進されて成分組成が範囲内に入らないなどの問題があるため、0.1μm以上とすることが望ましい。酸化物粉末は平均粒径が5μm以下、更に望ましくは1μm以下のものを用いるのが良い。
そして、これらの金属粉末と酸化物粉末とを所望の組成になるように秤量し、ボールミル等の公知の手段の手法を用いて粉砕を兼ねて混合する。
次に、Y粉末、MgO粉末、Al粉末を用意する。これらの粉末は平均粒径5μm以下のものを用いることが望ましい。一方、小さすぎると凝集しやすくなるため、平均粒径0.1μm以上のものを用いることが望ましい。この粉末を金属粉末と酸化物粉末との混合粉末に添加して、粉砕混合する。このとき添加成分の酸化物粉末とCr粉末を事前に混合し、仮焼した後、粉砕した粉末を原料として使用することもできる。
混合中の酸化の問題を考慮すると、不活性ガス雰囲気中あるいは真空中で混合することが好ましい。また、混合はこれらの粉末の平均粒径が1μm以下となるまで粉砕混合することが好ましい。
このようにして得られた粉末を、真空ホットプレス装置を用いて成型・焼結し、所望の形状へ切削加工することで、本発明の強磁性材スパッタリングターゲットが作製される。なお、成形・焼結は、ホットプレスに限らず、プラズマ放電焼結、熱間静圧焼結法を使用することもできる。焼結時の保持温度はターゲットが十分に緻密化する温度域のうち最も低い温度に設定するのが好ましい。ターゲット組成にもよるが、多くの場合、800〜1200℃の温度範囲にある。
以下、実施例および比較例に基づいて説明する。なお、本実施例はあくまで一例であり、この例によって何ら制限されるものではない。すなわち、本発明は特許請求の範囲によってのみ制限されるものであり、本発明に含まれる実施例以外の種々の変形を包含するものである。
(実施例1)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末、平均粒径9μmのPt粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径0.5μmのSiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−20Pt−0.5Cr−10SiOとなるように、まず、酸化物原料粉末であるCr粉末とSiO粉末を前記の組成となるように秤量して混合した。この混合粉末にさらにY粉末を前記の組成で0.0005mol%に相当する分を添加して、大気中1000℃で仮焼した後、平均粒径が1μm以下となるまで湿式ボールミルで粉砕した。次に、得られた混合粉末と金属原料粉末を前記の組成となるように秤量混合して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで乾式ボールミルで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1050℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98.5%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.4μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は10wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は5個と良好であった。
(実施例2)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末、平均粒径9μmのPt粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径0.5μmのSiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−20Pt−0.5Cr−10SiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにY粉末を0.024mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1050℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98.1%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.2μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は500wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は2個と良好であった。
(実施例3)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末、平均粒径9μmのPt粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径0.5μmのSiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−20Pt−5Cr−10SiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにY粉末を0.15mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1050℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は97.7%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは3.0μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は3000wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は12個と良好であった。
(実施例4)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにAl粉末を0.0012mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98.9%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.7μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するAl量は10wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は7個と良好であった。
(実施例5)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにAl粉末を0.059mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98.1%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.2μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するAl量は500wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は3個と良好であった。
(実施例6)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにAl粉末を0.36mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は97.9%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.4μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するAl量は3000wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は7個と良好であった。
(実施例7)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにMgO粉末を0.003mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は99.5%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは2.6μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するMg量は10wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は10個と良好であった。
(実施例8)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにMgO粉末を0.13mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98.9%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.8μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するMg量は500wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は7個と良好であった。
(実施例9)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにMgO粉末を0.79mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98.9%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは2.1μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するMg量は3000wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は9個と良好であった。
(実施例10)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径0.5μmのSiO粉末、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−3SiO−3Cr−3TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にさらにAl粉末を0.011mol%、Y粉末を0.003mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98.5%であり、高密度なターゲットが得られた。また、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.5μm/粒子であり、微細な粒子であった。また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するAl量は100wtppm、Y量は100wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は5個と良好であった。
(実施例11)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−10Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にY粉末を0.1mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は97.5%であり、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは2.4μm/粒子であり、また、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は3000wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は10個と良好であった。
(実施例12)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−20TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にY粉末を0.1mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は99.3%、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは2.8μm/粒子であり、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は3000wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は15個と良好であった。
(実施例13)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末、平均粒径5μmのB粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiO−2Bとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にY粉末を0.03mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1000℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は97.8%、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.5μm/粒子であり、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は700wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は8個と良好であった。
(実施例14)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末、平均粒径5μmのCoO粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiO−2CoOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にY粉末を0.03mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1050℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98%、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.6μm/粒子であり、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は800wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は8個と良好であった。
(実施例15)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径9μmのPt粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−15Pt−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にY粉末を0.02mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1050℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98.2%、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは1.3μm/粒子であり、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は500wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は5個と良好であった。
(実施例16)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末、平均粒径9μmのPt粉末、平均粒径15μmのRu粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−15Pt−5Ru−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。得られた混合粉末にY粉末を0.05mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が2μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1050℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は97.5%、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは2.0μm/粒子であり、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は1000wtppmであることを確認した。また、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は10個と良好であった。
(比較例1)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末、平均粒径9μmのPt粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−20Pt−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。比較例1では、Y粉末、MgO粉末、Al粉末は添加しなかった。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1050℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は99%であったが、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは3.6μm/粒子であり、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は20個と多くなっていた。なお、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY、Mg、Alのいずれも10ppm未満(検出限界値未満)であることを確認した。
このように、比較例1では、Y、Mg、Alが少なすぎるため、酸化物相の粒子が粒成長してしまい、所望のパーティクル特性が得られなかった。
(比較例2)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径0.5μmのSiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−15Cr−5SiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。比較例2では、クロム酸化物を多めに添加した。得られた混合粉末にさらにAl粉末を0.4mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1150℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は95%と、密度の低下が見られた。またターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは4.1μm/粒子であり、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は32個と多くなっていた。なお、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するAl量は3000wtppmであった。
このように、比較例2では、Cr量が多すぎるため、酸化物相の粒子の粒成長を抑制しつつ密度を上げることができず、所望のパーティクル特性が得られなかった。
(比較例3)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径0.5μmのSiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末、平均粒径2μmのTiO粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5SiO−20TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。比較例3では、得られた混合粉末にYを0.11mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1150℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は99%と、密度の低下が見られた。またターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは6.2μm/粒子と大きく、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は45個と多くなっていた。なお、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するY量は3000wtppmであった。
このように、酸化物量が多すぎる場合には、酸化物相の粒子の粒成長を抑制しつつ密度を上げることができず、所望のパーティクル特性が得られなかった。
(比較例4)
金属原料粉末として、平均粒径6μmのCo粉末、平均粒径5μmのCr粉末を用意し、酸化物原料粉末として、平均粒径2μmのTiO粉末、平均粒径3μmのCr粉末を用意した。
次に、ターゲット組成がCo−10Cr−5Cr−5TiOとなるように原料粉末を秤量して混合した。比較例3では、得られた混合粉末にMgO粉末を1.05mol%添加して、不活性雰囲気中、平均粒径が1μm以下となるまで粉砕した。
その後、この粉砕混合粉をカーボン製の型に充填し、真空雰囲気中、温度1100℃、保持時間2時間、加圧力30MPaの条件で、ホットプレスして焼結体を得た。これを旋盤で切削加工して直径が180mm、厚さが7mmの円盤状のターゲットを得た。
表1に示すとおり、ターゲットの相対密度は98%であったが、ターゲットの組織を観察したところ、酸化物相の平均粒子サイズは3.8μm/粒子と大きく、ターゲットをスパッタ評価したところ、パーティクル数は28個と多くなっていた。なお、ターゲット中から採取したサンプルの組成分析を行ったところ、成分全量に対するMg量は4000wtppmであった。
このように、Mg量が多すぎる場合には、所望の磁気特性が得られないだけでなく、所望のパーティクル特性も得られなかった。
実施例1〜16のいずれにおいても高密度であって、酸化物が微細に分散していることが確認された。こうした組織構造がスパッタリング時に発生するパーティクル量を抑制し、成膜時の歩留まりを向上させるために非常に重要な役割を有することが分かる。
本発明は、クロム酸化物を含有する強磁性材スパッタリングターゲットにY、Mg、Alを含有することにより、ターゲット密度を高く維持し、かつ、粒成長を抑制することができる。したがって、本発明のターゲットを使用すれば、マグネトロンスパッタ装置でスパッタリングする際にパーティクルの発生を著しく低減することが可能となる。磁気記録媒体の磁性体薄膜、特にハードディスクドライブの記録層の成膜に使用される強磁性材スパッタリングターゲットとして有用である。

Claims (3)

  1. コバルト、或いはコバルト、クロム、或いはコバルト、白金、或いはコバルト、クロム、白金からなるマトリックス相と、少なくともクロム酸化物と、Si、Tiのうちいずれか1種以上の金属酸化物を合計で5mol%以上25mol%以下含む酸化物相を含有するスパッタリングターゲットであって、Y、Mg、Alのうちいずれか1種以上を合計で10wtppm以上3000wtppm以下含有し、相対密度が97%以上であることを特徴とする強磁性材スパッタリングターゲット。
  2. クロム酸化物がCr換算で0.5mol%以上10mol%以下含有することを特徴とする請求項1記載の強磁性材スパッタリングターゲット。
  3. 酸化物相の平均粒子サイズが3μm/粒子以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の強磁性材スパッタリングターゲット。
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