明 細 書
パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリン グターゲットの製造方法、および磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリング ターゲット
技術分野
[0001] この発明は、ハードディスクの高密度磁気記録媒体に適用される磁気記録膜、特に 垂直磁気記録媒体に適用される磁気記録膜を形成するためのスパッタリングターゲ ットの製造方法、および磁気記録膜形成用スパッタリングターゲットに関するものであ る。
本願 ίま、 2006年 3月 31曰〖こ曰本【こ出願された、特願 2006— 97227号、 2006年 9月 8曰に曰本に出願された、特願 2006— 243688号、 2007年 3月 26曰に曰本に 出願された、特願 2007— 78224号、 2007年 3月 26日に日本に出願された、特願 2 007— 78223号、ならびに 2007年 3月 26曰〖こ曰本に出願された、特願 2007— 78 248号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
背景技術
[0002] ハードディスク装置は一般にコンピューターやデジタル家電等の外部記録装置とし て用いられており、記録密度の一層の向上が求められている。そのため、近年、超高 密度の記録を実現できる垂直磁気記録方式が注目されてきた。この垂直磁気記録 方式は、従来の面内記録方式と異なり、原理的に高密度化するほど記録磁化が安 定すると言われており、実用化が開始された。この垂直磁気記録方式のハードデイス ク媒体の磁気記録層に適用する材料の有力な候補として CoCrPt— SiOダラ-ユラ
2 磁気記録膜が提案されており、この磁気記録膜は高性能な磁気記録膜であることが 必要である。これに適用可能な磁気記録膜の一つとして CoCrPt— SiOダラ-ユラ
2 磁気記録膜が提案されており、この CoCrPt— SiOダラ-ユラ磁気記録膜は Crおよ
2
び Ptを含む Co基焼結合金相と二酸ィ匕珪素相の混合相を有する Co基焼結合金スパ ッタリングターゲットを用いてマグネトロンスパッタ法により作製することが知られている (非特許文献 1参照)。
この Co基焼結合金スパッタリングターゲットは、通常、二酸化珪素粉末、 Cr粉末、 P t粉末および Co粉末を、二酸化珪素: 2〜15モル%、 0:: 3〜20モル%、 Pt: 5〜30 モル%を含有し、残部: Coからなる組成となるように配合し混合したのち、ホットプレ スまたは熱間静水圧プレスなどの方法で加圧焼結することにより作製されることが知 られており、前記二酸化珪素粉末として高温火炎加水分解法で製造された二酸化珪 素粉末を使用し、ターゲットの素地中に分散する二酸化珪素相を 10 m以下の極め て細かい組織とすることによってパーティクルの発生を少なくしている(特許文献 1、 特許文献 2などを参照)。
さらに、前記 SiOのほ力に TiO、 Cr O、 TiO、 Ta O、 Al O、 BeO、 MgO、 Th
2 2 3 2 2 5 2 3 2
O、 ZrO、 CeO、 Y Oなどの非磁性酸化物が使用できることが知られている(特許
2 2 2 2 3
文献 3、 4参照)。
非特許文献 1 :「富士時報」 Vol. 75No. 3 2002 (169〜172ページ)
特許文献 1:特開 2001 - 236643号公報
特許文献 2 :特開 2004- 339586号公報
特許文献 3 :特開 2003-36525号公報
特許文献 4:特開 2006 - 24346号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0003] しかし、前記従来の方法で作製した Co基焼結合金スパッタリングターゲットは、パ 一ティクルの発生が避けられず、一層パーティクル発生の少な ヽ Co基焼結合金から なるスパッタリングターゲットが求められていた。
課題を解決するための手段
[0004] そこで、本発明者らは、一層パーティクル発生の少ない Co基焼結合金スパッタリン グターゲットを得るべく研究を行なったところ、
(i)ターゲットの素地中に絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点間距離の最大 値)が 10 μ mを越える粗大な Crと Οを主成分とする凝集体または析出物(以下、クロ ム酸化物凝集体と 、う)が分散して 、ることがパーティクル発生の一因となって 、るこ と、
(ii)この粗大なクロム酸ィ匕物凝集体が素地中に存在しな 、ようにするには、原料粉末 として、 Cr粉末の代わりに、 0:: 50〜70原子%を含有し、残部が Coからなる成分組 成を有する Crと Coの金属間化合物を主体とする合金粉末 (以下、 Cr Co合金粉末 という)を使用することが好ましいこと、などの知見を得たのである。
[0005] この発明の第一の態様(aspect)は、力かる知見に基づいてなされたものであって、
(1)原料粉末として、 :50〜70原子%を含有し、残部が Coからなる成分組成の Cr Co合金粉末、 Pt粉末、非磁性酸化物粉末および Co粉末を用意し、これら原料粉 末を非磁性酸化物: 2〜 15モル%、 0:: 3〜20モル%、? :5〜30モル%を含有し、 残部: Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結するパーティ クル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造 方法、
(2)前記非磁性酸化物は、二酸化珪素、酸ィ匕タンタル、酸化チタン、酸ィ匕アルミ-ゥ ム、酸化マグネシウム、酸化トリウム、酸ィ匕ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化イツ トリウムのうちの 、ずれかである前記(1)記載のパーティクル発生の少な 、磁気記録 膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、
(3)前記加圧焼結は、ホットプレスまたは熱間静水圧プレスである前記(1)記載のパ 一ティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲット の製造方法、ならびに
(4)前記(1)、 (2)または(3)記載の方法で製造したことを特徴とするパーティクル発 生の少な!/、磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲット、に特徴を有 するものである。
[0006] また、本発明者らは、一層パーティクル発生の少な 、Co基焼結合金スパッタリング ターゲットを得るべくさらに研究を行なったところ、
(iii)ターゲットの素地中に絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点間距離の最大 値)が 10 μ mを越える粗大な Crと Οを主成分とする凝集体または析出物(以下、クロ ム酸化物凝集体と 、う)が分散して 、ることがパーティクル発生の一因となって 、るこ と、
(iv)この粗大なクロム酸ィ匕物凝集体が素地中に存在しな 、ようにするには、原料粉
末として、 Cr粉末の代わりに、? 10〜90原子%を含有し、残部が Crからなる成分 組成を有する Ptと Crの二元合金粉末 (以下、 Cr— Pt二元系合金粉末という)を使用 することが好まし ヽこと、
(V)この粗大なクロム酸ィ匕物凝集体が素地中に存在しな 、ようにするには、原料粉末 として、 Cr粉末の代わりに、 Cr— Pt二元系合金粉末および Cr: 50〜70原子%を含 有し、残部が Coからなる Crと Coの二元系合金粉末 (以下、 Co— Cr二元系合金粉 末という)を使用することが好ましいこと、などの知見を得たのである。
この発明の第二の態様(aspect)は、力かる知見に基づいてなされたものであって、
(5)原料粉末として、? :10〜90原子%を含有し、残部が Crからなる成分組成の Cr Pt二元系合金粉末、 Pt粉末、非磁性酸化物粉末および Co粉末を用意し、これら 原料粉末を非磁性酸化物: 2〜 15モル0 /0、 0:: 3〜20モル%、? :5〜30モル%を 含有し、残部: Coからなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結する パーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲッ トの製造方法、
(6)原料粉末として Pt: 10〜90原子%を含有し、残部が Cr力もなる Cr— Pt二元系 合金粉末、 0:: 50〜70原子%を含有し、残部が Coからなる Co— Cr二元系合金粉 末、 Pt粉末、非磁性酸化物粉末および Co粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性 酸化物: 2〜15モル0 /0、 Cr: 3〜20モル0 /0、 Pt: 5〜30モル0 /0を含有し、残部: Coか らなる成分組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結するパーティクル発生の 少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、
(7)原料粉末として Pt: 10〜90原子%を含有し、残部が Cr力もなる Cr— Pt二元系 合金粉末、 0:: 50〜70原子%を含有し、残部が Coからなる Co— Cr二元系合金粉 末、非磁性酸化物粉末および Co粉末を用意し、これら原料粉末を非磁性酸化物: 2 〜15モル0 /0、 Cr: 3〜20モル0 /0、 Pt: 5〜30モル0 /0を含有し、残部: Coからなる成分 組成となるように配合し混合したのち、加圧焼結するパーティクル発生の少ない磁気 記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法、
(8)前記非磁性酸化物は、二酸化珪素、酸ィ匕タンタル、酸化チタン、酸ィ匕アルミ-ゥ ム、酸化マグネシウム、酸化トリウム、酸ィ匕ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化イツ
トリウムのうちの 、ずれかであることを特徴とする前記(1)、 (2)または(3)記載のパー ティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲットの 製造方法、
(9)前記加圧焼結は、ホットプレスまたは熱間静水圧プレスであることを特徴とする請 求項 5、 6または 7記載のパーティクル発生の少な ヽ磁気記録膜形成用 Co基焼結合 金スパッタリングターゲットの製造方法、
(10)非磁性酸化物: 2〜15モル0 /0、 0:: 3〜20モル%、? :5〜30モル%を含有し
、残部: Coからなる成分組成有する磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリング ターゲットであって、素地中に分散する Cr酸化物凝集体の絶対最大長さが 10 m 以下であることを特徴とする前記(5)、(6)、(7)、(8)または(9)記載の方法で製造し たパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲ ット、ならびに
(11)前記非磁性酸化物は、二酸化珪素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化アルミ- ゥム、酸化マグネシウム、酸ィ匕トリウム、酸ィ匕ジルコニウム、酸化セリウムおよび酸化ィ ットリウムのうちのいずれかであることを特徴とする前記(10)記載のパーティクル発生 の少な 、磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲット、に特徴を有す るものである。
さらに、本発明者らは、一層パーティクル発生の少ない Co基焼結合金スパッタリン グターゲットを得るべくさらに研究を行なったところ、
(vi)ターゲットの素地中に絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点間距離の最大 値)が 5 μ mを超える Crと Οを主成分とする凝集体または析出物(以下、クロム酸化物 凝集体と 、う)が 500個/ mm2を超えて分散して 、るとパーティクルが多く発生しやす くなることから、ターゲットの素地中に絶対最大長が 5 mを超えるクロム酸ィ匕物凝集 体が 500個/ mm2以下であることが必要であること、
(vii) 5 μ mを超えるクロム酸化物凝集体が 500個/ mm2以下であっても、ターゲット の素地中に絶対最大長が 10 μ mを越える粗大なクロム酸ィ匕物凝集体が分散して ヽ るとパーティクルが発生しやすくなるのでの絶対最大長が 10 mを越える粗大なクロ ム酸化物凝集体は存在しな 、ことが一層好ま 、こと、などの知見を得たのである。
[0009] この発明の第三の態様(aspect)は、力かる知見に基づいてなされたものであって、
(12)非磁性酸化物: 2〜 15モル0 /0、 0:: 3〜20モル%、 Pt: 5〜30モル%を含有し 、残部: Coおよび不可避不純物力 なる成分組成を有し、素地中に絶対最大長 5 mを超えるクロム酸化物凝集体が 500個/ mm2以下であるパーティクル発生の少ない 磁気記録膜形成用 Co基焼結合金スパッタリングターゲット、ならびに
(13)ターゲット素地中に絶対最大長 10 μ mを超えるクロム酸ィ匕物凝集体が存在しな い前記( 12)記載のパーティクル発生の少な ヽ磁気記録膜形成用 Co基焼結合金ス ノッタリングターゲット、に特徴を有するものである。
[0010] 以下に、この発明の第一の態様について説明する。
この発明の第一の態様のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結 合金スパッタリングターゲットの製造方法で使用する Cr Co合金粉末の成分組成を 前記のごとく限定した理由は、 Crが 50原子%未満または 70原子%を越えて含有す ると、粉末中に金属間化合物の他に Coと Crの結合が弱い固溶体 Coまたは固溶体 C rが存在する割合が多くなり、混合時や焼結時に Crが酸素や非磁性酸化物と反応し て粗大なクロム酸ィ匕物凝集体を形成しやすくなるので好ましくな 、からである。 Cr— Co合金粉末に含まれる Crの一層好ましい範囲は 54〜67原子%である。
[0011] クロム酸ィ匕物凝集体がパーティクル発生の原因となる理由は、クロム酸化物凝集体 は非常にもろぐスパッタ中に脱落したり異常放電を生じたりし、またクロム酸ィ匕物凝 集体のサイズが大きい場合にはターゲットの加工中にターゲット表面力 脱落し、脱 落した部分に欠陥が形成されるからである。 Cr Co合金粉末を原料粉末として使用 することによりクロム酸ィ匕物凝集体の生成が抑制される理由として、 Crと Coの間には Crが 54〜67原子%付近に金属間化合物相が存在する力 Coと Crをこの付近の組 成で合金化して Crのすベてあるいは大部分を Coとの金属間化合物の形で投入した 場合、金属間化合物中の Crは Coと強固に結合された状態にあり、単体や固溶体と して存在する場合よりも酸素や非磁性酸ィ匕物との反応が生じ難いためであると考えら れる。
[0012] この発明の第一の態様のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結 合金スパッタリングターゲットの製造方法において使用する Cr— Co合金粉末の粒径
は、 50%粒径が 150 /z mを越えると混合粉砕時に粉砕が十分に進まないことから、 C r Co合金粉末の粒径は 50%粒径が 150 μ m以下であることが好ましぐ微細であ るほど好ましいところ力も分級などにより 50%粒径が 75 m以下にすることが一層好 ましぐさらに 50%粒径が 45 /z m以下とすることがさらに一層好ましい。さらに Co粉 末、 Pt粉末はいずれも 50%粒径が 50 μ m以下(一層好ましくは 50%粒径が 40 μ m 以下)、さらに非磁性酸ィ匕物粉末は 50%粒径が 20 μ m以下(一層好ましくは 50%粒 径が 10 /z m以下)とすることが好ましい。その理由は Co粉末、 Pt粉末がこれ以上大 きいと混合後に均一な組織が得られにくいためである。また、非磁性酸化物粉末の 粒径がこれ以上大きくなると混合粉砕工程を経てもターゲット中に 以上の大き な非磁性酸ィ匕物が存在しやすくなり、これがスパッタ中の異常放電やパーティクル発 生の原因となるからである。
前記原料粉末の混合は不活性ガス雰囲気中で行なうことが好まし 、。これは混合 中に Crが酸素と結合してクロム酸ィ匕物凝集体が形成されるのをより一層防止するか らである。
[0013] 次に、この発明の第二の態様について説明する。
この発明の第二の態様のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結 合金スパッタリングターゲットの製造方法において使用する Cr—Pt二元系合金粉末 の成分組成を前記のごとく限定した理由は、 Ptが 10原子%未満あるいは Ptが 90原 子%を越えて含有すると粉末中に金属間化合物の他に Ptと Crとの結合が弱い固溶 体 Crが存在する割合が多くなり、混合時や焼結時に Crが酸素や非磁性酸化物と反 応しゃすぐ Cr酸ィ匕凝集体を形成しやすくなるため好ましくないからである。 Cr— Pt 二元系合金粉末における Pt含有量の一層好ましい範囲は Pt: 15〜25原子%である 。この原料粉末として使用する Cr—Pt二元系合金粉末の粒径は、 150 /z mより大き いと粉砕が十分進みにくいため、 150 m以下が好ましぐ分級などにより 75 m以 下、さらには 45 m以下とするのが好ましい。
[0014] また、この発明の第二の態様のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co 基焼結合金スパッタリングターゲットの製造方法において使用する Co— Cr二元系合 金粉末の成分組成を前記のごとく限定した理由は、 Crが 50原子%未満または 70原
子%を越えて含有すると、粉末中に金属間化合物の他に Coと Crの結合が弱い固溶 体 Coまたは固溶体 Crが存在する割合が多くなり、混合時や焼結時に Crが酸素や非 磁性酸ィ匕物と反応して粗大なクロム酸ィ匕物凝集体を形成しやすくなるので好ましくな いからである。 Co— Cr二元系合金粉末に含まれる Crの一層好ましい範囲は 54〜6 7原子%である。この原料粉末として使用する Co— Cr二元系合金粉末の粒径は、 1 50 /z mより大きいと粉砕が十分進みにくいため、 150 /z m以下が好ましぐ分級などに より 75 μ m以下、さらには 45 μ m以下とするのが好ましい。
[0015] 上述したように、クロム酸ィ匕物凝集体がパーティクル発生の原因となる理由は、クロ ム酸ィ匕物凝集体は非常にもろぐスパッタ中に脱落したり異常放電を生じたりし、また クロム酸ィ匕物凝集体のサイズが大きい場合にはターゲットの加工中にターゲット表面 力も脱落し、脱落した部分に欠陥が形成されるからである。 Crを合金化した Cr— Pt 二元系合金粉末または Cr Pt二元系合金粉末と Co— Cr二元系合金粉末とを原料 粉末として使用することにより、酸素や非磁性酸化物との反応による酸化が生じがた くなるためクロム酸ィ匕物凝集体の生成が抑制されパーティクルの発生は少なくなると 考えられる。
[0016] この発明の第二の態様のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結 合金スパッタリングターゲットの製造方法にぉ 、て使用する Co粉末、 Pt粉末は 、ず れも 50%粒径が 50 μ m以下(一層好ましくは 50%粒径力 0 μ m以下)、さらに非磁 性酸ィ匕物粉末は 50%粒径が 20 m以下(一層好ましくは 50%粒径が 10 m以下) とすることが好ましい。その理由は Co粉末、 Pt粉末がこれ以上大きいと混合後に均 一な組織が得られにくいためである。また、非磁性酸化物粉末の粒径がこれ以上大 きくなると混合粉砕工程を経てもターゲット中に lO /z m以上の大きな非磁性酸ィ匕物 が存在しやすくなり、これがスパッタ中の異常放電やパーティクル発生の原因となる 力もである。前記原料粉末の混合は不活性ガス雰囲気中で行なうことが好ましい。こ れは混合中に Crが酸素と結合してクロム酸化物凝集体が形成されるのをより一層防 止するからである。
[0017] 次に、この発明の第三の態様について説明する。
この発明の第三の態様のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結
合金スパッタリングターゲットの素地中に絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点 間距離の最大値) 5 μ mを超える Cr酸ィ匕物粒子が 500個/ mm2以下に限定した理由 は、絶対最大長 5 m以下のサイズであれば、スパッタ中に脱落したり異常放電を生 じたりする影響が小さいこと、また、絶対最大長 5 mを超える Cr酸化物粒子が存在 しても 500個 Zmm2以下であれば、パーティクル発生が低レベルであり、成膜不良 にまで至らな 、からである。
この発明の第三の態様のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結 合金スパッタリングターゲットを製造するに際し、 0:: 50〜70原子%を含有し、残部 力 SCoからなる Cr— Co合金粉末を使用することにより絶対最大長 5 μ mを超える Cr酸 化物粒子が 500個/ mm2以下のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基 焼結合金スパッタリングターゲットを製造することができる。 Cr— Co合金粉末の成分 組成を前記のごとく限定した理由は、 Crが 50原子%未満または 70原子%を越えて 含有すると、粉末中に金属間化合物の他に Coと Crの結合が弱い固溶体 Coまたは 固溶体 Crが存在する割合が多くなり、混合時や焼結時に Crが酸素や非磁性酸化物 と反応して粗大なクロム酸ィ匕物凝集体を形成しやすくなるので好ましくないからであ る。 Cr— Co合金粉末に含まれる Crの一層好ましい範囲は 54〜67原子%である。ま た、 Cr—Pt合金粉末又は Cr— Co— Pt合金粉末を用いることによつても同様な効果 が得られる。
上述したように、クロム酸ィ匕物凝集体がパーティクル発生の原因となる理由は、クロ ム酸ィ匕物凝集体は非常にもろぐスパッタ中に脱落したり異常放電を生じたりし、また クロム酸ィ匕物凝集体のサイズが大きい場合にはターゲットの加工中にターゲット表面 力も脱落し、脱落した部分に欠陥が形成されるからである。 Cr— Co合金粉末を原料 粉末として使用することによりクロム酸ィ匕物凝集体の生成が抑制される理由として、 C rと Coの間には Crが 54〜67原子%付近に金属間化合物相が存在する力 Coと Cr をこの付近の組成で合金化して Crのすベてあるいは大部分を Coとの金属間化合物 の形で投入した場合、金属間化合物中の Crは Coと強固に結合された状態にあり、 単体や固溶体として存在する場合よりも酸素や非磁性酸化物との反応が生じ難いた めであると考えられる。
[0019] この発明の第三の態様のパーティクル発生の少ない磁気記録膜形成用 Co基焼結 合金スパッタリングターゲットを製造するのに使用する Cr— Co合金粉末の粒径は、 5 0%粒径が 150 mを越えると混合粉砕時に粉砕が十分に進まないことから、 Cr— C o合金粉末の粒径は 50%粒径が 150 μ m以下であることが好ましぐ微細であるほど 好ましいところ力も分級などにより 50%粒径が 75 μ m以下にすることが一層好ましく 、さらに 50%粒径が 45 m以下とすることがさらに一層好ましい。さらに Co粉末、 Pt 粉末はいずれも 50%粒径が 50 μ m以下(一層好ましくは 50%粒径力 0 μ m以下) 、さらに非磁性酸ィ匕物粉末は 50%粒径が 20 m以下(一層好ましくは 50%粒径が 1 以下)とすることが好ましい。その理由は Co粉末、 Pt粉末がこれ以上大きいと 混合後に均一な組織が得られにくいためである。また、非磁性酸化物粉末の粒径が これ以上大きくなると混合粉砕工程を経てもターゲット中に 以上の大きな非磁 性酸化物が存在しやすくなり、これがスパッタ中の異常放電やパーティクル発生の原 因となるからである。
前記原料粉末の混合は不活性ガス雰囲気中で行なうことが好まし 、。これは混合 中に Crが酸素と結合してクロム酸化物凝集体が形成されるのをより一層防止すること ができるからである。
発明の効果
[0020] この発明は、一層パーティクル発生の少ない優れた磁気記録膜を形成することがで きるスパッタリングターゲットを提供することができ、コンピューター並びにデジタル家 電等の産業の発展に大いに貢献し得るものである。
発明を実施するための最良の形態
[0021] <第一の態様 >
原料粉末として、表 1に示される成分組成を有する Co— Cr合金粉末 A〜Jをガスァ トマイズ法により作製した。これらガスアトマイズ法により得られた Co— Cr合金粉末 A 〜Jは 50%粒径が 95 μ mであったので、これら Co— Cr合金粉末 A〜Jを 45 mの目 開きを持つ篩により分級し、レーザー回折法により測定される 50%粒径がいずれも 3 5 mとなるように分級した。さらに市販の 50%粒径: 10 mの Co粉末、 50%粒径: : 15 μ mの Pt粉末、 50%粒径: 3 μ mの SiO粉末、 50%粒径: 3 μ mの TiO粉末、
50%粒径: 3 μ mの Ta O粉末および 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末を用意した
[0022] [表 1]
':'印は、 この 明の範 Iル ί 、 外れた ¾ ft-を≠-:1 -
[0023] 実施例 1
先に用意した原料粉末を表 2に示される配合組成となるように配合し、得られた配 合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度: 1200 。C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホットプレスすることにより表 2に示され る成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径 : 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法 1 A〜8A、比較法 1A〜2Aおよび従来法 1Aを実施した。
[0024] 前記本発明法 1A〜8A、比較法 1A〜2Aおよび従来法 1Aで作製したターゲットの 素地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2 点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 μ mを越える粗大なク ロム酸化物凝集体の存在の有無を表 2に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、次のようにして行なった
。前記本発明法 1A〜8A、比較法 1A〜2Aおよび従来法 1Aで作製したホットプレス 体力ゝら試料を切り出して断面を榭脂に埋め、鏡面研磨した。この断面組織について フィールドェミッション EPMA (日本電子社衡 XA— 8500F)〖こより、加速電圧: 15k V、照射電流: 5 X 10_8Aの条件で 1000倍の倍率にて面分析を実施し、 Crの元素 マッピング像を得た。この Crの元素マッピング像は出来るだけ Crが富化した領域 (す なわちクロム酸ィ匕物凝集体)を明確に判別できるよう、コントラストおよび色調をつけた 画像とした。得られた Crの元素マッピング像を画質を落とさずにビットマップ形式の画 像ファイルとして保存し、この画像を別途パソコンの画像処理ソフト(三谷商事社製、 Win Roof)に読み込ませてニ値ィ匕し、マトリックスより Crが富化している領域の絶対 最大長を画像処理により計測した。ニ値ィ匕の際には Cr富化領域の大きさが元の画 像と変化しな 、ようにしき 、値を選んだ。計測時の長さのキャリブレーションにつ 、て は元の EPMAによる Crの元素マッピング像に表示されたスケールバーを用いた。 さらに、前記本発明法 1A〜8A、比較法 1A〜2Aおよび従来法 1Aで得られたター ゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行な つたのち銅製のノッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、 到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. 0Pa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上 記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ 上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 2に示した。
[表 2]
表 2に示される結果から、 0::50 70原子%を含有し、残部が Coからなる Co— Cr 合金粉末 A Hを原料粉末として配合して作製した本発明法 1A 8Aで作製したタ ゲットは、 Co— Cr合金粉末を添加することなく 50%粒径: ΙΟμπιの Co粉末、 50 %粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 /X mの Pt粉末および 50%粒径: 3 a mの
SiO粉末を配合し混合して作製する従来法 1Aにより作製したターゲットに比べて、
2
パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Co— Cr合金粉末がこの発明の 範囲から外れた成分組成を有する Co— Cr合金粉末 I〜Jを使用して作製した比較法 1A〜2Aで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好ましくないこと が分かる。
[0028] 実施例 2
先に用意した原料粉末を表 3に示される配合組成となるように配合し、得られた配 合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を SUS製の容器に充填し、 550度、 12時間保持の真空脱ガス 処理を行なったのち、 SUS容器を密封して混合粉末を真空封入した。この混合粉末 を充填した SUS容器について、温度: 1200°C、圧力: 100MPa、 3時間保持の条件 で熱間静水圧プレスを施し、その後、 SUS容器を開封して表 3に示される成分組成 を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直 径: 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法 9A〜16A、比較法 3A〜4Aおよび従来法 2Aを実施した。
[0029] 前記本発明法 9A〜16A、比較法 3A〜4Aおよび従来法 2Aで作製したターゲット の素地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 μ mを越える粗大な クロム酸化物凝集体の存在の有無を表 3に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、次のようにして行なった 。前記本発明法 9A〜16A、比較法 3A〜4Aおよび従来法 2Aで作製したターゲット 力も試料を切り出して断面を榭脂に埋め、鏡面研磨した。この断面組織についてフィ ールドエミッション EPMA (日本電子社衡 XA— 8500F)により、加速電圧: 15kV、 照射電流: 5 X 10_8Aの条件で 1000倍の倍率にて面分析を実施し、 Crの元素マツ ビング像を得た。この Crの元素マッピング像は出来るだけ Crが富化した領域 (すなわ ちクロム酸ィ匕物凝集体)を明確に判別できるよう、コントラストおよび色調をつけた画
像とした。得られた Crの元素マッピング像を画質を落とさずにビットマップ形式の画像 ファイルとして保存し、この画像を別途パソコンの画像処理ソフト(三谷商事社製、 Wi n Roof)に読み込ませてニ値ィ匕し、マトリックスより Crが富化している領域の絶対最 大長を画像処理により計測した。ニ値ィ匕の際には Cr富化領域の大きさが元の画像と 変化しな 、ようにしき 、値を選んだ。計測時の長さのキャリブレーションにつ 、ては元 の EPMAによる Crの元素マッピング像に表示されたスケールバーを用いた。
[0030] さらに、前記本発明法 9A〜16A、比較法 3A〜4Aおよび従来法 2Aで得られたタ 一ゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行 なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、 到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. 0Pa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上 記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ 上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 3に示した。
表 3に示される結果から、 0::50 70原子%を含有し、残部が Coからなる Co— Cr 合金粉末 A Hを原料粉末として配合して作製した本発明法 9A 16Aで作製した ターゲットは、 Co— Cr合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 mの Co粉末、 50
%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50%粒径: 3 μ mの SiO粉末を配合し混合して作製する従来法 2Aにより作製したターゲットに比べて、
2
パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Co— Cr合金粉末がこの発明の 範囲から外れた成分組成を有する Co— Cr合金粉末 I〜Jを使用して作製した比較法 3A〜4Aで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好ましくないこと が分かる。
[0033] 実施例 3
先に用意した原料粉末を表 4に示される配合組成となるように配合し、得られた配 合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度: 1200 。C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホットプレスすることにより表 4に示され る成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径 : 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法 1 7A〜24A、比較法 5A〜6Aおよび従来法 3Aを実施した。
[0034] 前記本発明法 17A〜24A、比較法 5A〜6Aおよび従来法 3Aで作製したターゲッ トの素地中に分散するクロム酸ィヒ物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意 の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 mを越える粗大 なクロム酸化物凝集体の存在の有無を表 4に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、次のようにして行なった 。前記本発明法 17A〜24A、比較法 5A〜6Aおよび従来法 3Aで作製したターゲッ トから試料を切り出して断面を榭脂に埋め、鏡面研磨した。この断面組織についてフ ィールドエミッション EPMA (日本電子社衡 XA— 8500F)〖こより、加速電圧: 15kV 、照射電流: 5 X 10_8Aの条件で 1000倍の倍率にて面分析を実施し、 Crの元素マ ッビング像を得た。この Crの元素マッピング像は出来るだけ Crが富化した領域 (すな わちクロム酸化物凝集体)を明確に判別できるよう、コントラストおよび色調をつけた 画像とした。得られた Crの元素マッピング像を画質を落とさずにビットマップ形式の画
像ファイルとして保存し、この画像を別途パソコンの画像処理ソフト(三谷商事社製、
Win Roof)に読み込ませてニ値ィ匕し、マトリックスより Crが富化している領域の絶対 最大長を画像処理により計測した。ニ値ィ匕の際には Cr富化領域の大きさが元の画 像と変化しな 、ようにしき 、値を選んだ。計測時の長さのキャリブレーションにつ 、て は元の EPMAによる Crの元素マッピング像に表示されたスケールバーを用いた。
[0035] さらに、前記本発明法 17A〜24A、比較法 5A〜6Aおよび従来法 3Aで得られた ターゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を 行なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、 到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. 0Pa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上 記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ 上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 4に示した。
表 4に示される結果から、 0::50 70原子%を含有し、残部が Coからなる Co— Cr 合金粉末 A Hを原料粉末として配合して作製した本発明法 17A 24Aで作製し たターゲットは、 Co— Cr合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 mの Co粉末、 50%粒径: 10 mの Cr粉末、 50%粒径: 15 mの Pt粉末および 50%粒径: 3 m
の TiO粉末を配合し混合して作製する従来法 3Aにより作製したターゲットに比べて
2
、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Co— Cr合金粉末がこの発明の 範囲から外れた成分組成を有する Co— Cr合金粉末 I〜Jを使用して作製した比較法 5A〜6Aで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好ましくないこと が分かる。
[0038] 実施例 4
先に用意した原料粉末を表 5に示される配合組成となるように配合し、得られた配 合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を SUS製の容器に充填し、 550度、 12時間保持の真空脱ガス 処理を行なったのち、 SUS容器を密封して混合粉末を真空封入した。この混合粉末 を充填した SUS容器について、温度: 1200°C、圧力: 100MPa、 3時間保持の条件 で熱間静水圧プレスを施し、その後、 SUS容器を開封して表 5に示される成分組成 を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直 径: 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明法 25A〜32A、比較法 7A〜8Aおよび従来法 4Aを実施した。
[0039] 前記本発明法 25A〜32A、比較法 7A〜8Aおよび従来法 4Aで作製したターゲッ トの素地中に分散するクロム酸ィヒ物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意 の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 mを越える粗大 なクロム酸化物凝集体の存在の有無を表 5に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、次のようにして行なった 。前記本発明法 25A〜32A、比較法 7A〜8Aおよび従来法 4Aで作製したターゲッ トから試料を切り出して断面を榭脂に埋め、鏡面研磨した。この断面組織についてフ ィールドエミッション EPMA (日本電子社衡 XA— 8500F)〖こより、加速電圧: 15kV 、照射電流: 5 X 10_8Aの条件で 1000倍の倍率にて面分析を実施し、 Crの元素マ ッビング像を得た。この Crの元素マッピング像は出来るだけ Crが富化した領域 (すな わちクロム酸化物凝集体)を明確に判別できるよう、コントラストおよび色調をつけた
画像とした。得られた Crの元素マッピング像を画質を落とさずにビットマップ形式の画 像ファイルとして保存し、この画像を別途パソコンの画像処理ソフト(三谷商事社製、 Win Roof)に読み込ませてニ値ィ匕し、マトリックスより Crが富化している領域の絶対 最大長を画像処理により計測した。ニ値ィ匕の際には Cr富化領域の大きさが元の画 像と変化しな 、ようにしき 、値を選んだ。計測時の長さのキャリブレーションにつ 、て は元の EPMAによる Crの元素マッピング像に表示されたスケールバーを用いた。
[0040] さらに、前記本発明法 25A〜32A、比較法 7A〜8Aおよび従来法 4Aで得られた ターゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を 行なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、 到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. 0Pa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上 記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ 上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 5に示した。
[0041] [表 5]
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の Ta O粉末を配合し混合して作製する従来法 4Aにより作製したターゲットに比べ
2 5
て、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Co— Cr合金粉末がこの発明 の範囲から外れた成分組成を有する Co— Cr合金粉末 I〜Jを使用して作製した比較 法 7A〜8Aで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好ましくないこ とが分かる。
[0043] <第二の態様 >
原料粉末として、表 6に示される成分組成を有する Cr Pt二元系合金粉末 A〜S をガスアトマイズ法により作製した。これらガスアトマイズ法により得られた Cr—Pt二 元系合金粉末 A〜Sは 50%粒径が 95 μ mであったので、これら Cr—Pt二元系合金 粉末 A〜Sを 45 mの目開きを持つ篩により分級し、レーザー回折法により測定され る 50%粒径がいずれも 35 μ mとなるように分級した。
さらに原料粉末として、表 7に示される成分組成を有する Co— Cr二元系合金粉末 a〜; jをガスアトマイズ法により作製した。これらガスアトマイズ法により得られた Co— C r二元系合金粉末 a〜; jは 50%粒径が 95 μ mであったので、これら Co— Cr二元系合 金粉末 a〜; jを 45 mの目開きを持つ篩により分級し、レーザー回折法により測定さ れる 50%粒径がいずれも 35 mとなるように分級した。さらに巿販の 50%粒径: 10 μ mの Co粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末、 50%粒径: 3 μ mの SiO粉末、 50%
2 粒径: 3 μ mの TiO粉末、 50%粒径: 3 μ mの Ta O粉末、および 50%粒径: 10 μ
2 2 5
mの Cr粉末を用意した。
[0044] [表 6]
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[0046] 実施例 5
先に用意した原料粉末を表 8に示される配合組成となるように配合し、得られた配 合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度: 1200 。C、圧力: 15MPa 3時間保持の条件で真空ホットプレスすることによりホットプレス 体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径: 152. 4mm、厚さ: 3mmの寸 法を有し、かつ Cr: 10. 1モル0 /0、 Pt: 15. 6モル0 /0、 SiO 2 : 8. 0モル0 /0を含有し、残 部 Coからなる成分組成を有するターゲットを作製することにより本発明法 1B〜: L 1B 比較法 IBおよび従来法 IBを実施した。
[0047] 前記本発明法 1B〜: L 1B、比較法 IBおよび従来法 IBで作製したターゲットの素地 中に分散するクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点間 距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 mを越える粗大なクロム 酸化物凝集体の存在の有無を表 8に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、次のようにして行なった 。前記本発明法 1B〜: L 1B、比較法 IBおよび従来法 IBで作製したホットプレス体か
ら試料を切り出して断面を榭脂に埋め、鏡面研磨した。この断面組織についてフィー ルドエミッション EPMA (日本電子社衡 XA— 8500F)〖こより、加速電圧: 15kV、照 射電流: 5 X 10_8Aの条件で 1000倍の倍率にて面分析を実施し、 Crの元素マツピ ング像を得た。この Crの元素マッピング像は出来るだけ Crが富化した領域 (すなわち クロム酸化物凝集体)を明確に判別できるよう、コントラストおよび色調をつけた画像と した。得られた Crの元素マッピング像を画質を落とさずにビットマップ形式の画像ファ ィルとして保存し、この画像を別途パソコンの画像処理ソフト(三谷商事社製、 Win Roof)に読み込ませてニ値ィ匕し、マトリックスより Crが富化している領域の絶対最大 長を画像処理により計測した。ニ値ィ匕の際には Cr富化領域の大きさが元の画像と変 化しな 、ようにしき!/ヽ値を選んだ。計測時の長さのキャリブレーションにつ 、ては元の EPMAによる Crの元素マッピング像に表示されたスケールバーを用いた。
[0048] さらに、前記本発明法 1B〜: L 1B、比較法 IBおよび従来法 IBで得られたターゲット を有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行なったの ち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、
到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. 0Pa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上 記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ 上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 8に示した。
表 8に示される結: から、? :10〜90原子%を含有し、残部が Cr力もなる Cr一 Pt 二元系合金粉末 A〜Kを原料粉末として配合して作製する本発明法 1 B〜 1 IBで作 製したターゲットは、 . Cr—Pt二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 m
の Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50% 粒径: 3 mの SiO粉末を配合し混合して作製する従来法 IBにより作製したターゲ
2
ットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元系合 金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する Cr Pt二元系合金粉末 Rを 使用する比較法 1Bで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好まし くないことが分かる。
[0051] 実施例 6
表 6に示される Cr Pt二元系合金粉末 A〜G、 Co粉末、 Pt粉末および SiO粉末
2 を表 9に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジ ルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気を Arガス雰 囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで 16時間回転さ せ、混合粉末を作製した。このようにして得られた混合粉末を SUS製の容器に充填 し、 550°C、 12時間保持の真空脱ガス処理を行なったのち、 SUS容器を密封して混 合粉末を真空封入した。この混合粉末を充填した SUS容器について、温度: 1200 °C、圧力: 100MPa、 3時間保持の条件で熱間静水圧プレスを施し、その後、 SUS 容器を開封して Cr: 17. 1モル0 /0、 Pt: 15. 3モル0 /0、 SiO : 10. 0モル0 /0を含有し、
2
残部が Coからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧 プレス体を切削加工して直径:152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを 作製することにより本発明法 12B〜18B、比較法 2Bおよび従来法 2Bを実施した。前 記本発明法 12B〜18B、比較法 2Bおよび従来法 2Bで作製したターゲットについて 実施例 5と同じ測定を行い、その結果を表 9に示した。
表 9に示される結果から、 Pt : 10〜90原子%を含有し、残部が Cr力もなる Cr— Pt 二元系合金粉末 A〜Gを原料粉末として配合して作製する本発明法 12B〜18Bで 作製したターゲットは、 Cr— Pt二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 a
mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50 %粒径: 3 μ mの SiO粉末を配合し混合して作製する従来法 2Bにより作製したター
2
ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元系 合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する Cr Pt合金粉末 Rを使用 する比較法 2Bで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好ましくな いことが分かる。
[0054] 実施例 7
表 6に示される Cr Pt二元系合金粉末 A〜J、表 7に示される Co— Cr二元系合金 粉末 a〜h、 Co粉末、 Pt粉末および SiO粉末を表 10に示される配合組成となるよう
2
に配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの 容器に投入し、この容器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密 閉した。この容器をボールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲 気中、温度: 1200°C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホットプレスすること により Cr: l l. 3モノレ0 /0、 Pt: 12. 2モノレ0 /0、 SiO : 6. 0モノレ0 /0を含有し、残咅カCo力
2
らなる成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して 直径: 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明 法 19B〜28B、比較法 3Bおよび従来法 3Bを実施した。
[0055] 前記本発明法 19B〜28Bおよび比較法 3Bおよび従来法 3Bで作製したターゲット の素地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 μ mを越える粗大な クロム酸化物凝集体の存在の有無を表 10に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、前記本発明法 19B〜28 Bおよび比較法 3Bおよび従来法 3Bで作製したターゲットから試料を切り出して断面 を榭脂に埋め、鏡面研磨し、以下、実施例 5と同じ方法で行なった。
[0056] さらに、前記本発明法 19B〜28Bおよび比較法 3Bおよび従来法 3Bで得られたタ 一ゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行 なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、実施
例 5と同じ条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チ ヤンバーを大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再 び上記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行 つてターゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siゥ ェハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Si ウェハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異 物検査装置によりウェハ表面に付着した 1. O /z m以上のパーティクル数を計測し、 2 5枚の平均値を算出し、その結果を表 10に示した。
[表 10]
表 10に示される結果から、表 6の Cr— Pt二元系合金粉末およびま の Co— Cr二 元系合金粉末を原料粉末として配合して作製した本発明法 19B 2 :8Bで作製したタ ゲットは、表 10の Cr— Pt二元系合金粉末および Co— Cr二元系 ^金粉末を添加 することなく 50%粒径: 10 mの Co粉末、 50%粒径: 10 mの Cr妹、 50%粒径
: 15 ^ mの Pt粉末および 50%粒径: 3 μ mの SiO粉末を配合し混合する従来法 3B
2
により作製したターゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。し力し
、 Co Cr合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 7の Co— Cr 合金粉末 iを使用する比較法 3Bで作製したターゲットは 1. 0 m以上のパーティクル の発生が多くなるので好ましくないことが分かる。
[0059] 実施例 8
Pt粉末を使用せず、必要な Pt成分はすべて表 6の Cr— Pt二元系合金粉末 K〜Q の添加〖こより含有させること、および加圧焼結を実施例 6と同様の熱間静水圧プレス により実施する以外は実施例 7と全く同じ条件で本発明法 29B〜35B、比較法 4Bお よび従来法 4Bを実施し、 Cr: l l. 8モノレ0 /0、 Pt: 15. 5モノレ0 /0、 SiO : 9. 0モル0 /0を
2
含有し、残部が Coからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱 間静水圧プレス体を切削加工して直径: 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するタ 一ゲットを作製した。前記本発明法 29B〜35B、比較法 4Bおよび従来法 4Bで作製 したターゲットにつ 、て実施例 5と同じ測定を行 、、その結果を表 11に示した。
[0060] [表 11]
表 11に示される結果から、本発明法 29B 35Bで作製したターゲットは、 Cr— Pt 二元系合金粉末および Co— Cr二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 IX mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50 %粒径: 3 μ mの SiO粉末を配合し混合して作製する従来法 4Bにより作製したター ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元系
合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 6の Cr Pt合金粉末 S および Co— Cr二元系合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 7 の Co— Cr二元系 jを使用する比較法 4Bで作製したターゲットはパーティクルの発生 が多くなるので好ましくな 、ことが分かる。
[0062] 実施例 9
原料粉末を表 12に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕 媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気 を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで 16 時間回転させ、混合粉末を作製した。得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充 填し、真空雰囲気中、温度: 1200°C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホッ トプレスすることによりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径 : 152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有し、力つ Cr: 14. 7モル0 /0、 Pt: 16. 6モル0 /0、 TiO : 8. 0モル%を含有し、残部 Coからなる成分組成を有するターゲットを作製する
2
ことにより本発明法 36B〜44B、比較法 5Bおよび従来法 5Bを実施した。
前記本発明法 36B〜44B、比較法 5Bおよび従来法 5Bで作製したターゲットの素 地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点 間距離の最大値)を実施例 5と同様にして EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 mを越える粗大なクロム酸化物凝集体の存在の有無を表 12に示した。
さらに、前記本発明法 36B〜44B、比較法 5Bおよび従来法 5Bで得られたターゲッ トを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行なった のち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、実施例 5と 同じの条件でプレスパッタを行い、ついで実施例 5と同様にしてウェハ表面に付着し た 1. O /z m以上のパーティクル数を計測し、 25枚の平均値を算出し、その結果を表 12に示した。
表 12に示される結果から、 Pt: 10〜90原子%を含有し、残部が Crからなる Cr—Pt 二元系合金粉末 A〜Kを原料粉末として配合して作製する本発明法 36B〜44Bで
作製したターゲットは、 Cr—Pt二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50 %粒径: 3 μ mの TiO粉末を配合し混合して作製する従来法 5Bにより作製したター
2
ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元系 合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する Cr Pt二元系合金粉末 R を使用する比較法 5Bで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好ま しくないことが分かる。
[0065] 実施例 10
表 6に示される Cr Pt二元系合金粉末 A〜G、 Co粉末、 Pt粉末および TiO粉末
2 を表 13に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となる ジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気を Arガス 雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで 16時間回転 させ、混合粉末を作製した。このようにして得られた混合粉末を SUS製の容器に充 填し、 550°C、 12時間保持の真空脱ガス処理を行なったのち、 SUS容器を密封して 混合粉末を真空封入した。この混合粉末を充填した SUS容器について、温度: 120 0°C、圧力: 100MPa、 3時間保持の条件で熱間静水圧プレスを施し、その後、 SUS 容器を開封して Cr: 13. 5モル0 /0、 Pt: 14. 4モル0 /0、 TiO : 10. 0モル0 /0を含有し、
2
残部が Coからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧 プレス体を切削加工して直径:152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを 作製することにより本発明法 45B〜53B、比較法 6Bおよび従来法 6Bを実施した。前 記本発明法 45B〜53B、比較法 6Bおよび従来法 6Bで作製したターゲットにつ 、て 実施例 5と同じ測定を行い、その結果を表 13に示した。
表 13に示される結果から、? 10〜90原子%を含有し、残部が Crからなる Cr Pt 二元系合金粉末 A〜Gを原料粉末として配合して作製する本発明法 45B〜53Bで
作製したターゲットは、 Cr—Pt二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50 %粒径: 3 μ mの TiO粉末を配合し混合して作製する従来法 6Bにより作製したター
2
ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元系 合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する Cr Pt合金粉末 Rを使用 する比較法 6Bで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好ましくな いことが分かる。
[0068] 実施例 11
表 6に示される Cr Pt二元系合金粉末 A〜J、表 7に示される Co— Cr二元系合金 粉末 a〜h、 Co粉末、 Pt粉末および TiO粉末を表 14に示される配合組成となるよう
2
に配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの 容器に投入し、この容器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密 閉した。この容器をボールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲 気中、温度: 1200°C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホットプレスすること により Cr: 13. 2モノレ0 /0、 Pt: 12. 2モノレ0 /0、 TiO : 6. 0モノレ0 /0を含有し、残咅カCo力
2
らなる成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して 直径: 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明 法 54B〜63B、比較法 7Bおよび従来法 7Bを実施した。
[0069] 前記本発明法 54B〜63Bおよび比較法 7Bおよび従来法 7Bで作製したターゲット の素地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の
2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 μ mを越える粗大な クロム酸化物凝集体の存在の有無を表 14に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、前記本発明法 54B〜6
3Bおよび比較法 7Bおよび従来法 7Bで作製したターゲットから試料を切り出して断 面を榭脂に埋め、鏡面研磨し、以下、実施例 5と同じ方法で行なった。
[0070] さらに、前記本発明法 54B〜63Bおよび比較法 7Bおよび従来法 7Bで得られたタ 一ゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行
なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、実施 例 5と同じ条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チ ヤンバーを大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再 び上記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行 つてターゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siゥ ェハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Si ウェハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異 物検査装置によりウェハ表面に付着した 1. O /z m以上のパーティクル数を計測し、 2 5枚の平均値を算出し、その結果を表 14に示した。
[表 14]
表 14に示される結果から、表 6の Cr—Pt二元系合金粉末および表 7の Co— Cr二 元系合金粉末を原料粉末として配合して作製した本発明法 54B〜63Bで作製したタ 一ゲットは、表 14の Cr—Pt二元系合金粉末および Co— Cr二元系合金粉末を添加 することなく 50%粒径: 10 // mの Co粉末、 50%粒径: lO /z mの Cr粉末、 50%粒径
: 15 ^ mの Pt粉末および 50%粒径: 3 μ mの TiO粉末を配合し混合する従来法 7B
2
により作製したターゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。し力し
、 Co Cr合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 7の Co— Cr 合金粉末 iを使用する比較法 7Bで作製したターゲットは 1. 0 m以上のパーティクル の発生が多くなるので好ましくないことが分かる。
[0073] 実施例 12
Pt粉末を使用せず、必要な Pt成分はすべて表 6の Cr— Pt二元系合金粉末 K〜Q の添加により含有させること、非磁性酸化物粉末として TiO粉末を使用すること、お
2
よび加圧焼結を実施例 6と同様の熱間静水圧プレスにより実施する以外は実施例 7 と全く同じ条件で本発明法 64B〜70B、比較法 8Bおよび従来法 8Bを実施し、 Cr: 9 . 1モル0 /0、Pt: 10. 9モル0 /0、 TiO : 9. 0モル%を含有し、残部が Coからなる成分
2
組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工し て直径: 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製した。前記本発明 法 64B〜70B、比較法 8Bおよび従来法 8Bで作製したターゲットにつ 、て実施例 5と 同じ測定を行い、その結果を表 15に示した。
[0074] [表 15]
表 15に示される結果から、本発明法 64B〜70Bで作製したターゲットは、 Cr— Pt 二元系合金粉末および Co— Cr二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10
mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50 %粒径: 3 μ mの TiO粉末を配合し混合して作製する従来法 8Bにより作製したター
2
ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元系 合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 6の Cr Pt合金粉末 S および Co— Cr二元系合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 7 の Co— Cr二元系 jを使用する比較法 8Bで作製したターゲットはパーティクルの発生 が多くなるので好ましくな 、ことが分かる。
[0076] 実施例 13
原料粉末を表 16に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕 媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気 を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで 16 時間回転させ、混合粉末を作製した。得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充 填し、真空雰囲気中、温度: 1200°C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホッ トプレスすることによりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直径 : 152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有し、力つ Cr: 10. 1モル0 /0、 Pt: 15. 6モル0 /0、 Ta O : 8. 0モル%を含有し、残部 Coからなる成分組成を有するターゲットを作製す
2 5
ることにより本発明法 71B〜79B、比較法 9Bおよび従来法 9Bを実施した。
前記本発明法 71B〜79B、比較法 9Bおよび従来法 9Bで作製したターゲットの素 地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点 間距離の最大値)を実施例 1と同様にして EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 mを越える粗大なクロム酸化物凝集体の存在の有無を表 16に示した。
さらに、前記本発明法 71B〜79B、比較法 9Bおよび従来法 9Bで得られたターゲッ トを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行なった のち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、実施例 5と 同じの条件でプレスパッタを行い、ついで実施例 5と同様にしてウェハ表面に付着し た 1. 以上のパーティクル数を計測し、 25枚の平均値を算出し、その結果を表 16に示した。
表 16に示される結果から、 Pt: 10 90原子%を含有し、残部が Crからなる Cr—Pt 二元系合金粉末 A Kを原料粉末として配合して作製する本発明法 71B 79Bで 作製したターゲットは、 Cr—Pt二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 mの Co粉末、 50%粒径: 10 mの Cr粉末、 50%粒径: 15 mの Pt粉末および 50 %粒径 :3;ζΐηの Ta O粉末を配合し混合して作製する従来法 9Bにより作製したタ
一ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元 系合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する Cr Pt二元系合金粉 末 Rを使用する比較法 9Bで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので 好ましくないことが分かる。
[0079] 実施例 14
表 6に示される Cr— Pt二元系合金粉末 A〜G、 Co粉末、 Pt粉末および Ta O粉
2 5 末を表 17に示される配合組成となるように配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体とな るジルコ-ァボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容器内の雰囲気を Arガス 雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボールミルで 16時間回転 させ、混合粉末を作製した。このようにして得られた混合粉末を SUS製の容器に充 填し、 550°C、 12時間保持の真空脱ガス処理を行なったのち、 SUS容器を密封して 混合粉末を真空封入した。この混合粉末を充填した SUS容器について、温度: 120 0°C、圧力: 100MPa、 3時間保持の条件で熱間静水圧プレスを施し、その後、 SUS 容器を開封して Cr: 13. 6モル0 /0、 Pt: 14. 6モル0 /0、 Ta O : 3. 0モル0 /0を含有し、
2 5
残部が Coからなる成分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧 プレス体を切削加工して直径:152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを 作製することにより本発明法 80B〜88B、比較法 10Bおよび従来法 10Bを実施した 。前記本発明法 80B〜88B、比較法 10Bおよび従来法 10Bで作製したターゲットに ついて実施例 5と同じ測定を行い、その結果を表 17に示した。
[0080] [表 17]
表 17に示される結果から、? :10〜90原子%を含有し、残部が Cr力もなる Cr— Pt 二元系合金粉末 A〜Gを原料粉末として配合して作製する本発明法 80B〜88Bで 作製したターゲットは、 Cr—Pt二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10
mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50 %粒径: の Ta O粉末を配合し混合して作製する従来法 10Bにより作製したタ
2 5
一ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元 系合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する Cr Pt合金粉末 Rを使 用する比較法 10Bで作製したターゲットはパーティクルの発生が多くなるので好まし くないことが分かる。
[0082] 実施例 15
表 6に示される Cr Pt二元系合金粉末 A〜J、表 7に示される Co— Cr二元系合金 粉末 a〜h、 Co粉末、 Pt粉末および TiO粉末を表 18に示される配合組成となるよう
2
に配合し、得られた配合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの 容器に投入し、この容器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密 閉した。この容器をボールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲 気中、温度: 1200°C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホットプレスすること により Cr: 14. 7モノレ0 /0、 Pt: 16. 7モノレ0 /0、 Ta O : 2. 0モノレ0 /0を含有し、残咅力Co
2 5
力 なる成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工し て直径: 152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発 明法 89B〜98B、比較法 11Bおよび従来法 11Bを実施した。
[0083] 前記本発明法 89B〜98Bおよび比較法 11Bおよび従来法 11Bで作製したターゲ ットの素地中に分散するクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意 の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 10 mを越える粗大 なクロム酸化物凝集体の存在の有無を表 18に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、前記本発明法 89B〜9
8Bおよび比較法 11Bおよび従来法 11Bで作製したターゲットから試料を切り出して 断面を榭脂に埋め、鏡面研磨し、以下、実施例 5と同じ方法で行なった。
[0084] さらに、前記本発明法 89B〜98Bおよび比較法 11Bおよび従来法 11Bで得られた ターゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を 行なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、実
施例 5と同じ条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且 チャンバ一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、 再び上記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを 行ってターゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ S iウェハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siウェハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の 異物検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し 、 25枚の平均値を算出し、その結果を表 18に示した。
[表 18]
¾¾;^ヽ, .
表 18に示される結果から、表 6の Cr—Pt二元系合金粉末および表 7の Co— Cr二 元系合金粉末を原料粉末として配合して作製した本発明法 89B 98Bで作製したタ ゲットは、表 18の Cr—Pt二元系合金粉末および Co— Cr二元系合金粉末を添カロ することなく 50%粒径: 10 zmの Co粉末、 50%粒径: 10 zmの Cr粉末、 50%粒径
: 15 ^ mの Pt粉末および 50%粒径: 3 μ mの TiO粉末を配合し混合する従来法 11
2
Bにより作製したターゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しか し、 Co - Cr合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 7の Co - Cr 合金粉末 iを使用する比較法 1 IBで作製したターゲットは 1. 0 m以上のパーテイク ルの発生が多くなるので好ましくないことが分かる。
[0087] 実施例 16
Pt粉末を使用せず、必要な Pt成分はすべて表 6の Cr— Pt二元系合金粉末 K〜Q の添加により含有させること、非磁性酸化物粉末として Ta O粉末を使用すること、お
2 5
よび加圧焼結を実施例 6と同様の熱間静水圧プレスにより実施する以外は実施例 7 と全く同じ条件で本発明法 64B〜70B、比較法 8Bおよび従来法 8Bを実施し、 Cr: l 7. 5モル0 /0、 Pt: 19. 4モル0 /0、 Ta O : 3. 0モル%を含有し、残部が Coからなる成
2 5
分組成を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工 して直径: 152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製した。前記本発 明法 99B〜105B、比較法 12Bおよび従来法 12Bで作製したターゲットについて実 施例 5と同じ測定を行い、その結果を表 19に示した。
[0088] [表 19]
される結果から、本発明法 99B〜105Bで作製したターゲットは、 Cr-
二元系合金粉末および Co— Cr二元系合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 μ mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 μ mの Pt粉末および 50 %粒径: の Ta O粉末を配合し混合して作製する従来法 12Bにより作製したタ
2 5
一ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Cr— Pt二元 系合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 6の Cr Pt合金粉末 Sおよび Co— Cr二元系合金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する表 7の Co— Cr二元系 jを使用する比較法 12Bで作製したターゲットはパーティクルの発 生が多くなるので好ましくな 、ことが分かる。
[0090] <第三の態様 >
原料粉末として、表 20に示される成分組成を有する Co— Cr合金粉末 A〜Jをガス アトマイズ法により作製した。これらガスアトマイズ法により得られた Co— Cr合金粉末 A〜Jは 50%粒径が 95 μ mであったので、これら Co— Cr合金粉末 A〜Jを 45 μ mの 目開きを持つ篩により分級し、レーザー回折法により測定される 50%粒径がいずれ も 35 μ mとなるように分級した。さらに市販の 50%粒径: 10 μ mの Co粉末、 50%粒 径:: 15 mの Pt粉末、 50%粒径: 3 μ mの SiO粉末、 50%粒径: 3 μ mの TiO粉
2 2 末、 50%粒径: 3 μ mの Ta O粉末および 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末を用意した。
2 5
[0091] [表 20]
5 0 %|¾¾ 成分 u (原子%)
種別
{ I! m ) : C o
A 5 0
B 5 1
Co
C 5 8
D 6 0
Cr
K 6 2
口 ·.>
F 6 δ
C:; 6 7
粉
1 1 7 0
'
I 4 8 残
J 7 2
[0092] 実施例 17
先に用意した原料粉末を表 21に示される配合組成となるように配合し、得られた配 合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度: 1200 。C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホットプレスすることにより表 21に示さ れる成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直 径: 152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有する本発明ターゲット 1C〜8C、比較ターゲ ット 1C〜2Cおよび従来ターゲット 1Cを作製した。
[0093] 前記本発明ターゲット 1C〜8C、比較ターゲット 1C〜2Cおよび従来ターゲット 1C の素地中に分散するクロム酸化物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 5 μ mを越えるクロム酸 化物凝集体の数および絶対最大長が 10 μ mを越える粗大なクロム酸ィ匕物凝集体の 存在の有無を表 21に示した。
EPMAによるクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長の測定は、次のようにして行なった 。前記本発明ターゲット 1C〜8C、比較ターゲット 1C〜2Cおよび従来ターゲット 1C で作製したホットプレス体力ゝら試料を切り出して断面を榭脂に埋め、鏡面研磨した。こ の断面組織についてフィールドェミッション EPMA (日本電子社 i^XA— 8500F)に より面分析を行い、 Crの元素マッピング像を得た。面分析の実施に当たり、加速電圧 : 15kV、照射電流: 5 X 10_8Aとした。 Crマッピング像のピクセルサイズは X, Y方向 とも 0. とし、ピクセル数は X, Y方向とも 800とした。従って、この Crのマッピング 像による分析範囲は 400 m X 400 /z mとなる。測定時間は 0. 015秒、積算回数は 1回とした。この Crの元素マッピング像は出来るだけ Crが富化した領域 (すなわちク ロム酸化物凝集体)を明確に判別できるよう、コントラストおよび色調をつけた画像とし た。得られた Crの元素マッピング像を画質を落とさずにビットマップ形式の画像フアイ ルとして保存し、この画像を別途パソコンの画像処理ソフト(三谷商事社製、 Win Ro of)に読み込ませてニ値ィ匕し、マトリックスより Crが富化している領域の絶対最大長を
画像処理により計測した。ニ値ィ匕の際には Cr富化領域の大きさが元の画像と変化し な 、ようにしき ヽ値を選んだ。計測時の長さのキャリブレーションにつ 、ては元の EP MAによる Crの元素マッピング像に表示されたスケールバーを用いた。サンプリング は、ターゲット毎に 10箇所を無作為で行った。ここで、クロム酸化物凝集体の組成は 、原子%で0:: 30〜50%、酸素を 50%〜70%含有し、残部が Co, Pt及び非磁性 酸ィ匕物を構成する金属元素である。
[0094] さらに、前記本発明ターゲット 1C〜8C、比較ターゲット 1C〜2Cおよび従来ターゲ ット 1Cを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行な つたのち銅製のノッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、 到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. 0Pa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上 記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ 上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 21に示した。
[0096] 表 21に示される結果から、本発明ターゲット 1C 8Cは、従来ターゲット 1Cに比べ て、パーティクルの発生が少ないことが分かる。また、比較ターゲット 1C 2Cはパー ティクルの発生が多くなるので好ましくないことが分かる。
[0097] 実施例 18
先に用意した原料粉末を表 22に示される配合組成となるように配合し、得られた配
合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を SUS製の容器に充填し、 550度、 12時間保持の真空脱ガス 処理を行なったのち、 SUS容器を密封して混合粉末を真空封入した。この混合粉末 を充填した SUS容器について、温度: 1200°C、圧力: 100MPa、 3時間保持の条件 で熱間静水圧プレスを施し、その後、 SUS容器を開封して表 22に示される成分組成 を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直 径: 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明タ 一ゲット 9C〜16C、比較ターゲット 3C〜4Cおよび従来ターゲット 2Cを作製した。
[0098] 前記本発明ターゲット 9C〜16C、比較ターゲット 3C〜4Cおよび従来ターゲット 2C で作製したターゲットの素地中に分散するクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長 (粒子 の輪郭線上の任意の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 5 IX mを越えるクロム酸ィ匕物凝集体の数および 10 μ mを越える粗大なクロム酸ィ匕物凝 集体の存在の有無を表 19に示した。クロム酸ィ匕物凝集体の測定方法は実施例 17と 同じである。
[0099] さらに、前記本発明ターゲット 9C〜16C、比較ターゲット 3C〜4Cおよび従来ター ゲット 2Cを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時間保持真空乾燥を行 なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ装置に装着し、 到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. OPa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上 記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ
上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 22に示した。
[表 22]
表 22に示される結果から、素地中に絶対最大長 5 mを超える Cr酸化物粒子が 5 00個/ mm2以下である本発明ターゲット 9C 16Cは、素地中に絶対最大長 5 μ mを 超えるクロ 、酸ィ匕物凝集体が 500個/ mm2を超える又は絶対最大長 10 a mを超える
クロム酸ィ匕物凝集体が存在する従来ターゲット 2Cに比べて、パーティクルの発生が 少ないことが分かる。
[0102] 実施例 19
先に用意した原料粉末を表 23に示される配合組成となるように配合し、得られた配 合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を真空ホットプレス装置に充填し、真空雰囲気中、温度: 1200 。C、圧力: 15MPa、 3時間保持の条件で真空ホットプレスすることにより表 23に示さ れる成分組成を有するホットプレス体を作製し、このホットプレス体を切削加工して直 径: 152. 4mm、厚さ: 3mmの寸法を有する本発明ターゲット 17C〜24C、比較ター ゲット 5C〜6Cおよび従来ターゲット 3Cを作製した。
[0103] 前記本発明ターゲット 17C〜24C、比較ターゲット 5C〜6Cおよび従来ターゲット 3 Cの素地中に分散するクロム酸ィヒ物凝集体の絶対最大長 (粒子の輪郭線上の任意 の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 5 μ mを越えるクロム 酸化物凝集体の数および 10 μ mを越える粗大なクロム酸ィ匕物凝集体の存在の有無 を表 23に示した。クロム酸ィ匕物凝集体の測定方法は実施例 17と同じである。
[0104] さらに、前記本発明ターゲット 17C〜24C、比較ターゲット 5C〜6Cおよび従来ター ゲット 3Cで得られたターゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時 間保持真空乾燥を行なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ 装置に装着し、
到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. OPa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上
記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ 上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 23に示した。
[表 23]
表 23に示される結果から、 0::50 70原子%を含有し、残部が Coからなる Co— Cr合金粉末 A Hを原料粉末として配合して作製した本発明ターゲット 17C 24C で作製したターゲットは、 Co— Cr合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 μ mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 mの Pt粉末および 50%粒
径: 3 mの TiO粉末を配合し混合して作製する従来ターゲット 3Cにより作製したタ
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一ゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Co— Cr合金 粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する Co— Cr合金粉末 I〜Jを使用し て作製した比較ターゲット 5C〜6Cで作製したターゲットはパーティクルの発生が多く なるので好ましくな!/、ことが分かる。
[0107] 実施例 20
先に用意した原料粉末を表 24に示される配合組成となるように配合し、得られた配 合粉末を粉砕媒体となるジルコユアボールと共に 10リットルの容器に投入し、この容 器内の雰囲気を Arガス雰囲気中で置換し、その後、容器を密閉した。この容器をボ ールミルで 16時間回転させ、混合粉末を作製した。
得られた混合粉末を SUS製の容器に充填し、 550度、 12時間保持の真空脱ガス 処理を行なったのち、 SUS容器を密封して混合粉末を真空封入した。この混合粉末 を充填した SUS容器について、温度: 1200°C、圧力: 100MPa、 3時間保持の条件 で熱間静水圧プレスを施し、その後、 SUS容器を開封して表 24に示される成分組成 を有する熱間静水圧プレス体を作製し、この熱間静水圧プレス体を切削加工して直 径: 152. 4mm,厚さ: 3mmの寸法を有するターゲットを作製することにより本発明タ 一ゲット 25C〜32C、比較ターゲット 7C〜8Cおよび従来ターゲット 4Cを作製した。
[0108] 前記本発明ターゲット 25C〜32C、比較ターゲット 7C〜8Cおよび従来ターゲット 4 Cで作製したターゲットの素地中に分散するクロム酸ィ匕物凝集体の絶対最大長 (粒子 の輪郭線上の任意の 2点間距離の最大値)を EPMAにより測定し、絶対最大長が 5 μ mを越えるクロム酸ィ匕物凝集体の数および絶対最大長が 10 μ mを越える粗大なク ロム酸化物凝集体の存在の有無を表 5に示した。クロム酸化物凝集体の測定方法は 実施例 17と同じである。
[0109] さらに、前記本発明ターゲット 25C〜32C、比較ターゲット 7C〜8Cおよび従来ター ゲット 4Cで得られたターゲットを有機溶剤により脱脂し、ついで真空中、 150°C、 8時 間保持真空乾燥を行なったのち銅製のバッキングプレートに接合して市販のスパッタ 装置に装着し、
到達真空度: 5 X 10_5Pa、
電力:直流 800W、
Arガス圧: 6. OPa、
ターゲット基板間距離: 60mm,
基板加熱:なし、
の条件でプレスパッタを行い、ターゲット表面加工層を除去したのち、ー且チャンバ 一を大気開放して、防着板などのチャンバ一部材の清掃を行った。その後、再び上 記真空度に達するまで真空引きを行い、真空引き後、 30分のプレスパッタを行ってタ 一ゲット表面の大気吸着成分や金属酸ィ匕層の除去を行ったのち、 4インチ Siウェハ 上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜した。同じ条件で合計 25枚の 4インチ Siゥェ ハ上に厚さ: lOOnmの磁気記録膜を成膜し、成膜後のウェハについて市販の異物 検査装置によりウェハ表面に付着した 1. 0 m以上のパーティクル数を計測し、 25 枚の平均値を算出し、その結果を表 24に示した。
[表 24]
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i 表 24に示される結果から、 0::50 70原子%を含有し、残部が Coからなる Co— Cr合金粉末 A Hを原料粉末として配合して作製した本発明ターゲット 25C 32C で作製したターゲットは、 Co— Cr合金粉末を添加することなく 50%粒径: 10 mの Co粉末、 50%粒径: 10 μ mの Cr粉末、 50%粒径: 15 a mの Pt粉末および 50%粒
径: 3 mの Ta O粉末を配合し混合して作製する従来ターゲット 4Cにより作製した
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ターゲットに比べて、パーティクルの発生が少ないことが分かる。しかし、 Co— Cr合 金粉末がこの発明の範囲から外れた成分組成を有する Co— Cr合金粉末 I〜Jを使用 して作製した比較ターゲット 7C〜8Cで作製したターゲットはパーティクルの発生が 多くなるので好ましくないことが分かる。