JPWO2013108472A1 - ガラス板の切断線加工装置及び切断線加工方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、搬送方向に直交する方向の中央部に製品部と該製品部の両側部に耳部とを有するガラス板を前記搬送方向に搬送しながら、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜した方向にカッターを走行させることによって、前記ガラス板の表面に前記搬送方向に直交した切断線を加工するガラス板の切断線加工装置であって、前記カッターは、前記ガラス板の前記耳部に切断線を加工する第1のカッターと、前記製品部に切断線を加工する第2のカッターと、を備えているガラス板の切断線加工装置に関する。
Description
本発明は、ガラス板の切断線加工装置及び切断線加工方法に関する。
帯状ガラス板(ガラスリボンとも言う。)を搬送しながら帯状ガラス板の表面に切断線(切線、又は割断線とも言う。)を加工する切断線加工装置が特許文献1、2等に開示されている。
特許文献1、2の切断線加工装置は、帯状ガラス板の搬送路の上方に配置されるガイドフレームと、このガイドフレームに沿って走行するカッターとを備えている。前記ガイドフレームは、搬送速度vで搬送されている帯状ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に角度θ傾いた姿勢で配置される。前記カッターは、前記ガイドフレームに沿って走行速度w(w=v/cosθ)で走行制御される。これにより、帯状ガラス板の表面に搬送方向に対して直交した切断線が前記カッターによって加工される。
前記切断線加工装置は、例えば特許文献3に開示されたフロート法によるガラス板製造装置に隣接して設置されている。すなわち、前記ガラス板製造装置によって連続して製造された徐冷後の帯状ガラス板を、そのまま搬送しながら前記切断線加工装置のカッターによって切断線を加工する。切断線の加工後、切断装置によって帯状ガラス板を切断線に沿って切断する。これにより、帯状ガラス板から所定サイズの矩形状ガラス板を得ることができる。
また、特許文献3の如く、ガラス板製造装置のフロートバスで製造されている帯状ガラス板は、その搬送方向に対して直交する方向である幅方向の両側部がアシストロールに押圧され、アシストロールの回転によって幅方向に張力が付与されながら薄板状に引き伸ばされる。このため、徐冷後の帯状ガラス板の両側部(以下、耳部とも言う。)は、耳部を除く部分(以下、製品部とも言う。)よりも厚さが厚く、またアシストロールの押圧によって表面に凹凸痕跡が付いているので、前記切断線加工装置の後段で切断されて除去される。
更に、特許文献3は、帯状ガラス板の全幅(W1)から既知の製品部の幅(W2)を減算して得られる幅を耳部の幅(W5)と定義し、耳部の幅(W5)のうち前記凹凸痕跡が付いている凹凸痕跡幅(W3)と凹凸痕跡外側幅(W4)とを反射光学系検出手段によって検出する技術が開示されている。また、特許文献3では、前記反射光学系検出手段によって耳部と製品部との幅方向に対する境界部の座標位置も取得している。
一方、特許文献4には、耳部(縁カラス)を製品部から分離するための切断線を加工するカッターが開示されているが、このカッターは帯状ガラス板の搬送方向に平行な切断線(縦切線)を加工するものであり、本発明のカッター、すなわち、帯状ガラス板の搬送方向に直交する切断線(横切線)を加工するカッターとは異なる。また、特許文献4には、前記横切線を加工するための1台のカッターが開示されている。更に、特許文献4には、カッターの押圧力をサーボモータのトルクによって制御する点も開示されている。
特許文献1、2、4に開示された切断線加工装置は、1台のカッターを走行させて耳部と製品部とに切断線を加工する装置である。
このため、製品部よりも厚さが厚い耳部を基準としてカッターの押圧力を設定した場合、その押圧力は製品部での好ましい押圧力よりも大きいため、製品部の品質が悪化しやすくなるという問題があった。つまり、製品部では、製品部の切断に本来必要なガラス板の厚さ方向に進行するメディアンクラック(Median Crack)の他に、製品部の表面方向に進行するラテラルクラック(Lateral Crack)がその表層部に発生するからである。ラテラルクラックは、切断線加工時又は切断後に剥離してガラス微粉(以下、カレットとも言う。)になり、このガラス微粉が製品部に微細な傷を付けてしまうので、製品部の品質が悪化しやすくなる。
一方、耳部よりも厚さが薄い製品部を基準としてカッターの押圧力を設定した場合、その押圧力は耳部での好ましい押圧力よりも小さいため、耳部でのカレットが多発するという問題があった。つまり、耳部には本来必要な深さの切断線が加工されず、この状態で耳部が無理に切断されるからである。
なお、切断線の加工条件として前記押圧力の他、カッターの走行速度もあるが、切断品質に大きく影響を与えるのは前記押圧力である。また、1台のカッターを使用する従来の切断線加工装置では、耳部及び製品部両方を1台のカッターで切断線を加工しているため、カッターの使用寿命が短く、頻繁に製造ラインを停止してカッターの交換作業を行う必要があるので、ガラス板の生産性を上げることが難しいという問題もあった。
更に、前記押圧力の他に、カッターの刃先角度、カッターの外径、カッターの厚さ、及びカッターの刃に形成されている溝の個数、形状も加工条件の一つである。よって、従来の切断線加工装置では、耳部に適正なカッターを選択した場合には、そのカッターは製品部では適正とはいえず、その逆もあるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、両側部に耳部を有するガラス板に安定した良好な切断線を加工できるガラス板の切断線加工装置及び切断線加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、搬送方向に直交する方向の中央部に製品部と該製品部の両側部に耳部とを有するガラス板を前記搬送方向に搬送しながら、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜した方向にカッターを走行させることによって、前記ガラス板の表面に前記搬送方向に直交した切断線を加工するガラス板の切断線加工装置であって、前記カッターは、前記ガラス板の前記耳部に切断線を加工する第1のカッターと、前記製品部に切断線を加工する第2のカッターと、を備えているガラス板の切断線加工装置を提供する。
本発明は、前記目的を達成するために、搬送方向に直交する方向の中央部に製品部と該製品部の両側部に耳部とを有するガラス板を前記搬送方向に搬送しながら、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜した方向にカッターを走行させることによって、前記ガラス板の表面に前記搬送方向に直交した切断線を加工するガラス板の切断線加工方法であって、前記カッターは、第1のカッターと第2のカッターとを備え、前記第1のカッターによって前記ガラス板の前記耳部に切断線を加工し、前記第2のカッターによって前記製品部に切断線を加工するガラス板の切断線加工方法を提供する。
本発明は、耳部に切断線を加工する耳部専用の第1のカッターと、製品部に切断線を加工する製品部専用の第2のカッターと、を備えている。第1のカッターは、耳部に良好な切断線を加工できる押圧力に設定されるとともに、耳部に良好な切断線を加工できる刃先角度等の条件を備えたものが使用される。第2のカッターは製品部に良好な切断線を加工できる押圧力に設定されているとともに、製品部に良好な切断線を加工できる刃先角度等の条件を備えたものが使用される。これにより、本発明によれば、両側部に耳部を有するガラス板に安定した良好な切断線を加工できる。また、第1のカッターは、耳部のみに切断線を加工するものなので、従来のカッターと比較して使用寿命が大幅に延び、第2のカッターも製品部のみに切断線を加工するものなので、使用寿命が大幅に延びる。これにより、カッターの交換作業が大幅に減少するとともに、カレットの発生も減少するので、ガラス板の生産性及びガラス板の品質が向上する。
なお、本発明における製品部とは、LCD用、建材用、車両用等の製品に使用される部分である。
本発明の前記第1のカッターは、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜した第1のガイド部材に沿って走行移動自在に支持され、前記第2のカッターは、前記第1のガイド部材に隣接して配置されるとともに該第1のガイド部材と平行に配置された第2のガイド部材に沿って走行移動自在に支持されることが好ましい。
本発明によれば、第1のカッターを第1のガイド部材に、そして、第2のカッターを第2のガイド部材に、それぞれ独立して走行移動自在に支持しているので、第1のカッターと第2のカッターとを干渉させることなく走行させて、ガラス板の搬送方向に直交した1本の切断線をガラス板の表面に加工できる。
本発明の前記第1のカッター、及び前記第2のカッターは、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜したガイド部材に沿って走行移動自在に支持されることが好ましい。
本発明によれば、1本のガイド部材に第1のカッター、及び第2のカッターを走行移動自在に支持させても、ガラス板の搬送方向に直交した1本の切断線をガラス板の表面に加工できる。
本発明の前記第1のカッターは、第1の進退駆動手段によって前記ガラス板の表面に対して進退移動制御され、前記耳部の幅方向領域を走行する際には該耳部に向けて進出され、前記製品部の幅方向領域を走行する際には該製品部から退避され、前記第2のカッターは、第2の進退駆動手段によって前記ガラス板の表面に対して進退移動制御され、前記耳部の幅方向領域を走行する際には該耳部から退避され、前記製品部の幅方向領域を走行する際には該製品部に向けて進出されることが好ましい。
ガラス板が水平方向に搬送されている場合、第1のカッターは、ガラス板の一方の耳部に切断線を加工する高さ位置に予め設定されている。第1のカッターは、前記高さ位置から走行を始め、一方の耳部の幅方向に切断線(第1の切断線とも言う。)を加工していく。そして、一方の耳部と製品部との境界部に第1のカッターが到達すると第1のカッターは、第1の進退駆動手段によってガラス板から上方に退避移動する。そして、第1のカッターは、製品部の上方を走行した後、製品部と他方の耳部との境界部に位置したところでガラス板に向けて進出移動する。そして、第1のカッターが前記境界部に当接すると、第1のカッターは走行を再開して前記境界部から他方の耳部の幅方向に切断線(第2の切断線とも言う。)を加工していく。
一方、第2のカッターは、一方の耳部と製品部との境界部の上方位置で待機しており、前記第1の切断線の終端部、すなわち、前記境界部がその下方位置に移動してくる直前に、第2の進退駆動手段によってガラス板に向けて進出移動する。そして、第2のカッターが前記境界部に当接すると、第2のカッターは、前記境界部から製品部の幅方向に切断線(第3の切断線とも言う。)を加工していく。そして、第2のカッターは、第2のカッターが前記第2の切断線の始端部、すなわち、製品部と他方の耳部との境界部に到達した直後にガラス板から退避移動する。このように第1のカッター、及び第2のカッターの進退動作を制御することによって、ガラス板の搬送方向に直交した1本の切断線をガラス板の表面に加工できる。
本発明において、前記耳部に対する前記第1のカッターの押圧力が、前記製品部に対する前記第2のカッターの押圧力よりも高く設定されていることが好ましい。
本発明によれば、耳部と製品部とに良好な切断線を加工できるので、切断時にカレットは発生せず、また、品質のよい製品部を得ることができる。
本発明において、前記第1のカッターの刃先角度は、前記第2のカッターの刃先角度よりも鈍角であることが好ましい。
以上説明したように本発明のガラス板の切断線加工装置及び切断線加工方法によれば、両側部に耳部を有するガラス板に安定した良好な切断線を加工できる。
以下、添付図面に従って本発明に係るガラス板の切断線加工装置及び切断線加工方法の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態のガラス板の切断線加工装置10の斜視図であり、図2はガラス板の切断線加工装置10の平面図である。これらの図には、加工対象の帯状ガラス板12の搬送方向を矢印Aで示している。また、実施の形態のガラス板の切断線加工装置10は、建材用、車両用等のガラス板、及び高い寸法精度や形状精度が求められるFPD(FLAT PANEL DISPLAY)用ガラス基板の製造に適している。
なお、図1、図2に示した帯状ガラス板12は、幅方向の中央部の製品部12Cの両側部の耳部12A、12Bの形状を誇張して示している。耳部12A、12Bは製品部12Cよりも厚さが厚く、またガラス板製造装置(不図示)のアシストロール(不図示)の押圧によって表面に凹凸痕跡が付いており、それらを明瞭に示す理由から耳部12A、12Bの形状を誇張して示している。
また、ガラス板の切断線加工装置10による切断線加工工程の後段には、切断線14が加工された帯状ガラス板12に対して曲げモーメントを加え、切断線14に沿って矩形状ガラス板に切断する工程、切断後の矩形状ガラス板の耳部12A、12Bを製品部12Cから切断除去する工程が備えられている。
更に、実施の形態のガラス板の切断線加工装置10は、製品部の所定の厚さ(例えば、0.05〜5mm、好ましくは0.1〜0.7mm)、幅(例えば、1500〜3500mm)に製造された帯状ガラス板12の表面に切断線14を加工する装置である。帯状ガラス板12は、ローラコンベア等の公知の搬送手段によって搬送ライン上を水平方向に所定の搬送速度(例えば、搬送速度v:0.05〜2.0m/s)で搬送され、ガラス板の切断線加工装置10の加工エリアを通過する。ガラス板の切断線加工装置10は、帯状ガラス板12の上方に位置するカッター(第1のカッター)16、及びカッター(第2のカッター)18の帯状ガラス板12の表面(切断線が加工される面)上を水平方向に走行する走行速度w、及び帯状ガラス板12の表面に対する進退動作を制御することによって、前記加工エリアを通過する帯状ガラス板12の表面に搬送方向に対して直交する方向(即ち、幅方向)の切断線14を加工する。
図3は、ガラス板の切断線加工装置10の構成を示したブロック図である。
図3に示すようにガラス板の切断線加工装置10は、カッター16、18を備えている。また、カッター16を水平方向に走行させる駆動源であるサーボモータ(S・M)20、及びカッター16を帯状ガラス板12の表面に対して上下方向に進退移動させる駆動源であるサーボモータ(S・M:第1の進退駆動手段)22を備えている。更に、カッター18を水平方向に走行させる駆動源であるサーボモータ(S・M)24、及びカッター18を帯状ガラス板12の表面に対して上下方向に進退移動させる駆動源であるサーボモータ(S・M:第2の進退駆動手段)26を備えている。そして、上記サーボモータ20〜26を統括制御する制御部(controller)28を備えている。更にまた、図1、図2に示すように、カッター16の走行をガイドするガイドフレーム(第1のガイド部材)30、及びカッター18の走行をガイドするガイドフレーム(第2のガイド部材)32を備えている。
ガイドフレーム30は、帯状ガラス板12の表面と平行に、水平方向に配置されるとともに、図2の如く帯状ガラス板12の搬送方向に直交する方向に対して搬送方向下流側に角度θ傾いた姿勢で配置されている。ガイドフレーム32は、帯状ガラス板12の表面と平行に、水平方向に配置されるとともに、ガイドフレーム30に対して隣接して配置され、かつ帯状ガラス板12の搬送方向下流側に設置されている。また、ガイドフレーム32もガイドフレーム30と同様に、帯状ガラス板12の搬送方向に直交する方向に対して搬送方向下流側に角度θ傾いた姿勢で配置されている。
カッター16は、前記加工エリアを通過する帯状ガラス板12の表面の両側部の耳部12A、12Bに切断線14A、14Bを加工する部材であり、ガイドフレーム30に沿って走行するカッターホイールである。
カッター18は、前記加工エリアを通過する帯状ガラス板12の表面の製品部12Cに切断線14Cを加工する部材であり、ガイドフレーム32に沿って走行するカッターホイールである。切断線14A、14B、及び切断線14Cは、前記加工エリアを通過した際には、連続した1本の切断線14となる。
図3に示したサーボモータ20、24は、制御部28から出力される位置指令、例えば、所定周波数のパルス列に従って回転制御される公知のサーボモータである。サーボモータ20は、ボールねじ装置等の公知の駆動機構(図示せず)を介してカッター16に連結されており、制御部28からの位置指令に従って回転し、その回転運動を、前記駆動機構を介して直線運動に変換し、カッター16をガイドフレーム30に沿って走行させる。サーボモータ24も同様に、ボールねじ装置等の公知の駆動機構(図示せず)を介してカッター18に連結されており、制御部28からの位置指令に従って回転し、その回転運動を、前記駆動機構を介して直線運動に変換し、カッター18をガイドフレーム32に沿って走行させる。カッター16、18は、ガイドフレーム30、32に沿って走行速度w(w=v/cosθ)で走行制御される。これにより、帯状ガラス板12の表面に搬送方向に対して直交した切断線14がカッター16、18によって加工される。
サーボモータ22は、平行リンク装置等の公知の進退移動機構(図示せず)を介してカッター16に連結されており、制御部28からの位置指令に従って回転し、その回転運動を、前記駆動機構を介して直線運動に変換し、カッター16を帯状ガラス板12の表面に対して進退移動させる。サーボモータ26も同様に、平行リンク装置等の公知の駆動機構(図示せず)を介してカッター18に連結されており、制御部28からの位置指令に従って回転し、その回転運動を、前記駆動機構を介して直線運動に変換し、カッター18を帯状ガラス板12の表面に対して進退移動させる。
サーボモータ20〜26は、リニアサーボモータであることが好ましい。リニアサーボモータであれば、カッター16、18は、制御部28からの位置指令信号に対して高速度で応答できる。
次に、前記の如く構成されたガラス板の切断線加工装置10の特徴、及び作用について説明する。
まず、実施の形態のガラス板の切断線加工装置10は、耳部12A、12Bに切断線14A、14Bを加工する耳部専用のカッター16と、製品部12Cに切断線14Cを加工する製品部専用のカッター18と、を備えている。
カッター16は耳部12A、12Bに良好な切断線14A、14Bを加工できる押圧力に設定され、カッター18は製品部12Cに良好な切断線14Cを加工できる押圧力に設定されている。また、カッター16は、耳部12A、12Bに良好な切断線を加工できる刃先角度等の条件を備えたものが使用され、カッター18は製品部12Cに良好な切断線を加工できる刃先角度等の条件を備えたものが使用される。一例としてカッター16、18の刃先角度は80度〜150度であるが、一般的にはカッター16の刃先角度の方がカッター18の刃先角度よりも鈍角である。
実施の形態のガラス板の切断線加工装置10によれば、両側部に耳部12A、12Bを有する帯状ガラス板12に安定した良好な切断線14を加工できる。また、カッター16は、耳部12A、12Bのみに切断線14A、14Bを加工するものなので、従来のカッターと比較して使用寿命が大幅に延び、カッター18も製品部12Cのみに切断線14Cを加工するものなので、使用寿命が大幅に延びる。これにより、カッター16、18の交換作業が大幅に減少するとともに、カレットの発生も減少するので、ガラス板の生産性及びガラス板の品質が向上する。
また、カッター16、18は、帯状ガラス板12の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度θ傾斜したガイドフレーム30、32に沿って走行移動自在に支持されている。
このように、カッター16をガイドフレーム30に、そして、カッター18をガイドフレーム32に、それぞれ独立して走行移動自在に支持しているので、カッター16とカッター18とを干渉させることなく走行させて、帯状ガラス板12の搬送方向に直交した1本の切断線14を帯状ガラス板12の表面に加工できる。
次に、図3に示した制御部28によるサーボモータ22、26の制御方法について説明する。
まず、制御部28によるサーボモータ22の制御方法は、カッター16が耳部12A、12Bの幅方向領域を走行する際には、カッター16を耳部12A、12Bに向けて進出するように制御し、カッター16が製品部12Cの幅方向領域を走行する際には、カッター16を製品部12Cから退避するように制御する。
次に、制御部28によるサーボモータ26の制御方法は、カッター18が耳部12A、12Bの幅方向領域を走行する際には、カッター18を耳部12A、12Bから退避するように制御し、カッター18が製品部12Cの幅方向領域を走行する際には、カッター18を製品部12Cに向けて進出するように制御する。
以下、制御部28によって制御されたサーボモータ22、26によるカッター16、18の動作の一例を図4A〜図4Jに示す。図4A〜図4Jは、図1、図2に示したガラス板の切断線加工装置10を帯状ガラス板12の搬送方向下流側から上流側を見た図である。
図4Aに示すようにカッター16は、帯状ガラス板12の表面に向けて進出移動し、帯状ガラス板12の耳部12Aに切断線14A(図1参照)を加工する高さ位置に予め設定されている。カッター16は、前記高さ位置から矢印の如く走行を始め、耳部12Aの幅方向に切断線14Aを加工していく。そして、図4Bの如く耳部12Aと製品部12Cとの境界部P1にカッター16が到達するとカッター16は、図4Cの如くサーボモータ22によって帯状ガラス板12から上方に退避移動する。なお、図4Cでは、カッター16はカッター18に隠れて見えない位置にある。
そして、カッター16は、図4Dの如く製品部12Cの上方を走行した後、図4Eの如く製品部12Cと耳部12Bとの境界部P2の上方に位置したところで帯状ガラス板12に向けて進出移動する。そして、図4Fの如くカッター16が境界部P2に当接すると、図4Gの如くカッター16は走行を再開して境界部P2から耳部12Bの幅方向に切断線14B(図1参照)を加工する。この後、カッター16は図4Hの如く帯状ガラス板12から上方に退避移動する。
一方、カッター18は、図4Aの如く耳部12Aと製品部12Cとの境界部P1の上方位置で待機しており、カッター16による切断線14Aの終端部、すなわち、境界部P1がその下方位置に移動してくる直前に、サーボモータ26によって帯状ガラス板12の表面に向けて進出移動する。そして、図4Dの如くカッター18が境界部P1に当接すると、カッターは、図4E〜図4Hの如く境界部P1から製品部12Cの幅方向に切断線14C(図1参照)を加工していく。そして、カッター18は、図4Iの如く切断線14Bの始端部、すなわち、境界部P2に到達した直後に、図4Jの如く帯状ガラス板12から退避移動する。この後、カッター16、18は、図4Aに示した切断線加工開始位置にそれぞれ戻され、次の切断線加工開始時まで待機される。
このようにカッター16、18の進退動作を制御することによって、帯状ガラス板12の搬送方向に直交した1本の切断線14を帯状ガラス板12の表面に加工できる。
図5は、カッター16、18の進出動作(Down)、及び退避動作(Up)を示したタイミングチャートであり、横軸の時間軸に対する進退動作を縦軸に示している。
図5によれば、時間t0は、カッター16が切断線14Aの加工を開始した時間であり、時間t1は、カッター16が切断線14Aの加工を終了した時間である。時間t2は、カッター18が切断線14Cの加工を開始した時間であり、時間t3は、カッター16が切断線14Bの加工を開始した時間である。そして、時間t4は、カッター18が切断線14Cの加工を終了した時間であり、時間t5は、カッター16が切断線14Bの加工を終了した時間である。なお、時間t1と時間t2との時間差、及び時間t3と時間t4との時間差が、帯状ガラス板12の任意の1点がガイドフレーム30の真下からガイドフレーム32の真下までの移動する時間である。
なお、上記動作は、帯状ガラス板12の搬送方向においてカッター16を上流側に、カッター18を下流側に配置した例であるが、カッター16を下流側に、カッター18を上流側に配置してもよい。また、境界部P1、P2の位置は、ガラス板製造装置で取得した耳部12A、12Bと製品部12Cとの座標位置を利用すればよい。
また、図6に示す他の形態のガラス板の切断線加工装置34に示すように、1本のガイドフレーム36にカッター16、18を走行移動自在に支持させてもよい。この場合のカッター16、18の動作は、図4A〜図4Jに示した動作と基本的に同一である。これにより、図6に示したガラス板の切断線加工装置34においても、帯状ガラス板12の搬送方向に直交した1本の切断線14を帯状ガラス板12の表面に加工できる。
実施の形態のガラス板の切断線加工装置10は、耳部12A、12Bに対するカッター16の押圧力が、製品部12Cに対するカッター18の押圧力よりも高く設定されている。また、カッター16は、耳部12A、12Bに良好な切断線を加工できる刃先角度等の条件を備えたものが使用され、カッター18は製品部12Cに良好な切断線を加工できる刃先角度等の条件を備えたものが使用されている。これにより、耳部12A、12Bと製品部12Cとに良好な切断線14を加工できるので、帯状ガラス板12の切断時にカレットは発生せず、また、品質のよい製品部12Cを得ることができる。なお、押圧力は、制御部28がサーボモータ22、26のトルクを制御することによって調整できる。
本発明を詳細に、また特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の範囲と精神を逸脱することなく、様々な修正や変更を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
本出願は、2012年1月20日出願の日本特許出願2012−010153に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本出願は、2012年1月20日出願の日本特許出願2012−010153に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
10…ガラス板の切断線加工装置、12…帯状ガラス板、12A、12B…耳部、12C…製品部、14、14A、14B、14C…切断線、16、18…カッター、20、22、24、26…サーボモータ、28…制御部、30、32…ガイドフレーム、34…ガラス板の切断線加工装置、36…ガイドフレーム
Claims (7)
- 搬送方向に直交する方向の中央部に製品部と該製品部の両側部に耳部とを有するガラス板を前記搬送方向に搬送しながら、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜した方向にカッターを走行させることによって、前記ガラス板の表面に前記搬送方向に直交した切断線を加工するガラス板の切断線加工装置であって、
前記カッターは、前記ガラス板の前記耳部に切断線を加工する第1のカッターと、前記製品部に切断線を加工する第2のカッターと、を備えているガラス板の切断線加工装置。 - 前記第1のカッターは、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜した第1のガイド部材に沿って走行移動自在に支持され、
前記第2のカッターは、前記第1のガイド部材に隣接して配置されるとともに該第1のガイド部材と平行に配置された第2のガイド部材に沿って走行移動自在に支持される請求項1に記載のガラス板の切断線加工装置。 - 前記第1のカッター、及び前記第2のカッターは、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜したガイド部材に沿って走行移動自在に支持される請求項1に記載のガラス板の切断線加工装置。
- 前記第1のカッターは、第1の進退駆動手段によって前記ガラス板の表面に対して進退移動制御され、前記耳部の幅方向領域を走行する際には該耳部に向けて進出され、前記製品部の幅方向領域を走行する際には該製品部から退避され、
前記第2のカッターは、第2の進退駆動手段によって前記ガラス板の表面に対して進退移動制御され、前記耳部の幅方向領域を走行する際には該耳部から退避され、前記製品部の幅方向領域を走行する際には該製品部に向けて進出される請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス板の切断線加工装置。 - 前記耳部に対する前記第1のカッターの押圧力が、前記製品部に対する前記第2のカッターの押圧力よりも高く設定されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラス板の切断線加工装置。
- 前記第1のカッターの刃先角度は、前記第2のカッターの刃先角度よりも鈍角である請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラス板の切断線加工装置。
- 搬送方向に直交する方向の中央部に製品部と該製品部の両側部に耳部とを有するガラス板を前記搬送方向に搬送しながら、前記ガラス板の搬送方向に直交する方向に対して、搬送方向下流側に所定角度傾斜した方向にカッターを走行させることによって、前記ガラス板の表面に前記搬送方向に直交した切断線を加工するガラス板の切断線加工方法であって、
前記カッターは、第1のカッターと第2のカッターとを備え、前記第1のカッターによって前記ガラス板の前記耳部に切断線を加工し、前記第2のカッターによって前記製品部に切断線を加工するガラス板の切断線加工方法。
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