JP2005219951A - 脆性基板のスクライブユニットおよびそれを用いたスクライブ方法 - Google Patents

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良太 阪口
Kazuya Maekawa
和哉 前川
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Abstract

【課題】ガラス板などの脆性基板の表面にスクライブ加工を施す時に発生するカレットにより、脆性基板の表面に傷が付くことを確実に防止して、脆性基板の任意の位置にスクライブラインを形成する。
【解決手段】巻き取りリール42を回転させて、従動リール44に巻回されたフィルムFを脆性基板に密着させた状態で巻き取るとともに、スクライブヘッド3を走行させ、巻き取られるフィルムFの上からカッターホイール33によって脆性基板にスクライブラインを形成する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイに使用されるガラス基板、半導体ウエハ、セラミックス基板などの脆性基板をスクライブするためのスクライブユニットおよびスクライブ方法に関するものである。
通常、板ガラスの製造工場で製造された板ガラスは、まず、大型板ガラスに分断された後、各用途や品種に応じた製品サイズに分断される。このような分断工程では、超硬合金製または焼結ダイヤモンド製のカッターホイールによって大型板ガラスの表面をスクライブさせることで、その厚み方向に垂直クラックを発生させ、スクライブライン(垂直クラックのライン)を大型板ガラスに形成した後、スクライブラインに対して曲げモーメントを加えるなどして、垂直クラックをさらに大型板ガラスの厚み方向に伸展させて大型板ガラスの分断を行っている。
ところで、このような分断工程の中の一つの工程である上述の板ガラスにスクライブラインを形成するスクライブ工程においては、切り屑(カレット)が必然的に発生する。こうしたカレットが分断工程中に残存すると、板ガラスの表面に傷が付き、品質を損ねることになる。特に、液晶表示パネル基板などに用いられるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板においては、ガラス基板の表裏面の傷の発生は歩留りの低下を招く原因となる。
このため、スクライブ工程において発生するカレットによる表面の傷付きを極力防止する必要性から、特許文献1に記載されているように、予め大型板ガラスの表面に保護フィルムを貼着し、板ガラスの表面に保護フィルムが貼着された状態でカッターホイールによりスクライブさせることが提案されている。
特開平11−21140号公報
ところで、前述した従来技術においては、脆性基板の任意の位置にスクライブラインを形成できるように、板ガラスなどの脆性基板の表面全体に保護フィルムを貼着しているが、スクライブラインを形成するカッターホイールは、厚みが0.6〜2mm程度である。このようなカッターホイールによってスクライブラインを形成する際、カレットの飛散を考慮した場合、スクライブラインの左右に一定範囲にわたって保護フィルムが貼着されていれば、カレットによる脆性基板の表面への傷付きは防止できる。
しかしながら、スクライブラインの形成に先立って、設定されたスクライブライン上に一定幅の保護フィルムを貼着する必要があり、さらに、スクライブ後、保護フィルムを剥がす工程が必要となるため、作業効率が低下する。また、スクライブラインが交差するクロススクライブラインを形成する場合、2方向に保護フィルムを貼着させる必要があるため、スクライブラインが交差する位置では、保護フィルムが二重に貼着されるため、スクライブ圧( 刃先荷重) が変化し、所望の垂直クラックを形成することが困難となる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、ガラス板などの脆性基板の表面にスクライブ工程で発生するカレットにより、傷が付けられることを確実に防止して、脆性基板の任意の位置にスクライブラインを形成することのできる脆性基板のスクライブユニットおよびそれを用いたスクライブ方法を提供するものである。
本発明によれば、テーブルとの間で相対移動する相対移動手段に取付けられ、先端部に装着されるスクライブカッタで脆性基板にスクライブラインを形成するスクライブヘッドと、所定長さのフィルムを相互に巻き取るための一対のリールと、スクライブラインを形成する際に、スクライブカッタと脆性基板との間に位置するフィルムを、スクライブヘッドの移動に応じてリールに巻き取るフィルム巻き取り部材とを具備してなる脆性基板のスクライブユニットが提供される。
すなわち、スクライブヘッドの移動速度に対応する回転速度でリールに巻き取られるフィルムの上から、スクライブヘッドに装着されたスクライブカッタを用いて脆性基板にスクライブラインを形成する。
この発明の別の観点によれば、スクライブヘッドの移動に伴って移動するスクライブカッタの移動方向の前方に配置されるリールに巻回するフィルムを後方に配置されるリールを回転させてフィルムを巻き取るとともに、スクライブヘッドを走行させてフィルムの上からスクライブカッタにより脆性基板にスクライブラインを形成するスクライブ方法が提供される。
すなわち、リールに巻き取られるフィルムの上から、スクライブヘッドに装着されたスクライブカッタを用いて脆性基板にスクライブラインを形成する。
本発明のスクライブユニットでは、ガラス基板などの脆性基板の表面上にスクライブ加工中に発生するカレットにより、脆性基板の表面が傷付けられることを確実に防止して、脆性基板の表面の任意の位置にスクライブラインを形成することができる。
フィルム巻き取り部材が、スクライブヘッドの移動に伴って移動するスクライブカッタの移動方向の前方および後方に配置されかつリールの回転軸と平行な回転軸を有してフィルムと当接しながら脆性基板の主面上を転動可能な一対の転動ローラを具備するので、スクライブカッタの移動方向とフィルムの長手方向が一致するためフィルムを連続して巻き取ることができる。
フィルム巻き取り部材が、転動ローラの少なくとも一方を脆性基板の主面に付勢する付勢手段を具備してなるので、フィルムを連続して脆性基板に密着させることができる。
フィルム巻き取り部材が、転動ローラの回転に応じて一方のリールからフィルムを送り出すフィルム送り手段を具備するので、フィルムのたるみを防止できる。
フィルム送り手段が、フィルムを挟持してフィルムを送り出すフィルム送り出しローラ対と、転動ローラの回転をフィルム送り出しローラ対に伝達する伝達手段とを具備するので、フィルムを精度よく送り出せる。
フィルム送り手段が、フィルムを挟持してフィルムを送り出すフィルム送り出しローラ対と、転動ローラの回転に応じてフィルム送り出しローラ対の一方の回転軸を回転させるモータとを具備するので、フィルムを精度よく送り出せる。
モータがフィルム送り出しローラ対によりフィルムを送り出す送り速度を随時算出するためのロータリエンコーダをさらに具備するので、フィルムを精度よく送り出せる。
フィルム巻き取り部材が、スクライブヘッドの移動方向の後方のリールを回転させてフィルムを巻き取る巻き取りモータと、リールと巻き取りモータとの間に巻き取りモータのトルクを制限するトルクリミッターとを具備するので、スクライブヘッドと脆性基板との間を通過したフィルムにたるみが生じることなく巻き取ることができる。
フィルムの少なくとも一方の表面に粘着剤が塗布されているので、カレットがフィルムへ付着することを促進できる。
スクライブカッタがカッターホイールであって、カッターホイールの刃先稜線に、その全周にわたって所定のピッチで突起が形成されるので、カッターホイールがフィルム上を転動する際、カッターホイールの刃先がフィルムを貫いて脆性基板に打点衝撃を与えることができるため、脆性基板の厚み方向に深い垂直クラックのスクライブラインを形成することができる。
本発明のスクライブ方法では、リールに巻き取られるフィルムの上からスクライブカッタで脆性基板にスクライブラインを形成するので、スクライブ加工時に発生するカレットにより、脆性基板の表面が傷付けられることを防止できる。
フィルムには粘着剤が塗布され、フィルムの粘着面を上面に向けた状態でフィルムの上からスクライブカッタにより脆性基板にスクライブラインを形成するので、スクライブ加工中に発生するカレットが、脆性基板の表面へ飛散することを防止できる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1のスクライブユニットを示す概略正面図であり、図2はそのスクライブユニットの概略平面図である。
このスクライブユニット1は、図示しないスクライブ装置のガイドバーに沿って摺動自在に設けられた摺動部材2と、摺動部材2に取り付けられたスクライブヘッド3と、摺動部材2に設けられたフィルムユニット4と、から構成されている。
スクライブヘッド3は、摺動部材2に固定されたスクライブヘッド本体31と、スクライブヘッド本体31に昇降自在に脆性基板G(図4参照)の表面と垂直な方向の位置が調節可能とされ、かつ、垂直な回転軸回りに回転自在に設けられたチップホルダー32と、チップホルダー32に取り付けられ、水平な回転軸回りに回転自在に軸支されたカッターホイール33と、からなる。詳細には図示しないが、カッターホイール33の水平な回転軸の軸心は、チップホルダー32の垂直な回転軸の軸心よりもスクライブヘッド3の走行方向(+X方向)とは逆方向に変位した位置に設けられている。このため、スクライブヘッド3が脆性基板Gの表面をスクライブするために走行する時、カッターホイール33はキャスター効果によりスクライブヘッド3のスクライブ方向に追従する。これによって脆性基板Gをスクライブ加工するときのカッターホイール33の直進安定性を得るようにしている。
ここで、カッターホイール33は、超硬合金製または焼結ダイヤモンド製の円盤に対して両側の円周エッジを互いに斜めに削り込み、図3に示すように、円筒面にV字状の刃先稜線331を形成するとともに、刃先稜線331の全周にわたって溝331aを切り欠くことにより、高さhの突起331bを設定ピッチで形成したものであって、中心に挿通孔332が形成されている。
このような突起331bを設けたカッターホイール33によるスクライブ加工では、カッターホイール33の転動時に、カッターホイール33に設けた突起331bにより、脆性基板Gに打点衝撃を与えて突起331bが脆性基板Gに深く食い込むため、水平クラックの発生は少なく、脆性基板Gの厚み方向に略貫通する深い垂直クラックが得られる。垂直クラックが深いと、次工程の分断工程において、スクライブラインに沿った精確なブレイクが行え、脆性基板Gの分断工程における歩留りが向上する。
フィルムユニット4は、図2に示すように、スクライブヘッド3に対して、その走行方向の上流側(−X方向側)に位置して摺動部材2に設けられた巻き取りモータ41と、巻き取りモータ41の出力軸に連結されたトルクリミッター48と、トルクリミッター48の出力軸に脱着自在に連結された巻き取りリール42と、スクライブヘッド3に対して、その走行方向の下流側(+X方向側)に位置して摺動部材2に設けられたベアリングケース43と、ベアリングケース43のベアリングの内径に圧入された軸に着脱自在に連結された従動リール44と、スクライブヘッド3の走行方向の上流側(−X方向側)に位置して、スクライブヘッド3に設けられた上流側押圧部50と、スクライブヘッド3の走行方向の下流側(+X方向側)にスクライブヘッド3に設けられたフィルム送り部60と、上流側押圧部50に対して巻き取りリール42側に位置して摺動部材2に設けられたガイドピン47と、を備えている。
上流側押圧部50は回転軸55に結合され、回転自在なゴムローラ(転動ローラ)51を支持するホルダー56と、ホルダー56の軸部にスプリング52を挿入してホルダー56をナット54により保持する保持部材53を備えており、保持部材53はスクライブヘッド3に取り付けられる。
上流側押圧部50のゴムローラ51は下方に向けてフィルムFを付勢するとともに、ナット54によりゴムローラ51の鉛直方向の位置が調節される。
フィルム送り部60は回転軸67に結合され、回転自在なゴムローラ(転動ローラ)61を支持するホルダー76と、ホルダー76の軸部にスプリング73を挿入してホルダー76をナット74により保持する保持部材75を備えており、保持部材75はスクライブヘッド3に取り付けられる。
フィルム送り部60のゴムローラ61は下方に向けてフィルムFを付勢するとともに、ナット74によりゴムローラ61の鉛直方向の位置が調節される。回転軸67の一方の先端部付近には第1の歯車64が結合されている。
また、ホルダー76の従動リール44側にはフィルム送りローラ62が回転軸70と結合しており、その回転軸70の先端部付近には第2の歯車66が結合され、更にゴムローラ61の回転軸67とフィルム送りローラ62の回転軸70の間に回転軸68が設けられ、その回転軸68の先端部付近には第3の歯車65が結合されている。
第1の歯車64、第2の歯車66および第3の歯車65のピッチ円と歯数は同一であり、第1の歯車64は第3の歯車65に噛み合わされ、第3の歯車65は第2の歯車66に噛み合わされる。
さらに、フィルム送りローラ62の回転軸70の従動リール44側には第4の回転軸71がホルダー76の従動リール44側に形成された溝77に嵌合されて溝77の長手方向に移動自在に保持されており、その第4の回転軸71には補助ローラ63が回転軸71に回転自在に支持されている。第4の回転軸71とホルダー76に設けられるピン69との間にはスプリング72が取り付けられ、補助ローラ63がフィルムFを介してフィルム送りローラ62を押圧する。
脆性基板Gのスクライブが開始されると、ゴムローラ61が脆性基板Gの表面上を転動する。ゴムローラ61の回転は、第1歯車64、第3歯車65、第2歯車66に伝達される。フィルム送りローラ62は、ゴムローラ61が脆性基板G上を走行する際のゴムローラ61と同じ周速度で、フィルムFを従動リール44から繰り出す。
フィルムFは、一端が従動リール44の軸部に固定されて従動リール44に巻き回されており、他端側が巻き取りリール42の軸部に固定されて巻き取りリール42に巻き回されている。従動リール44に巻回されたフィルムFは、フィルム送りローラ62により引き出され、ゴムローラ61を経てカッターホイール33の直下を通過した後、ゴムローラ51およびガイドピン47を経て巻き取りリール42に巻き取られる。すなわち、フィルムFは、通常、スプリング52の付勢力によって下方に押し下げられたゴムローラ51およびスプリング73の付勢力によって下方に押し下げられたゴムローラ61で巻き回されるため、カッターホイール33よりも下方に位置している。
また、巻き取りモータ41を駆動させることにより、巻き取りリール42にフィルムFを巻き取ることができる。この際、トルクリミッター48により、設定された張力以上の張力が作用した場合を除いて、フィルムFは、一定の力で張られた状態となる。フィルム送りローラ62がフィルムFを従動リール44側から送り始めると、巻き取りモータ41に付加されているトルクが低くなり、フィルムFが巻き取りリール42に巻き取られる。
フィルムFとしては、厚みが10〜50μm、幅5mm程度のものが採用され、スクライブ加工中に脆性基板Gの表面上へのカレットの飛散を防止するために、フィルムFの表面に弱粘着剤が塗布されたものを採用することが好ましい。
さらに、カッターホール33を支持するチップホルダー32は、カッターホイール33がフィルムF上を圧接転動する際、スリップするなどの不具合が生じないように、カッターホイール33の下端とフィルムFとの間隔が調節できるように、スクライブヘッド本体31に昇降自在かつ位置調節可能に保持される。
また、第1歯車64、第2歯車66および第3歯車65は金属製またはエンジニアプラスチック製である。したがって、精度良く回転運動が伝達できる。
次に、このように構成されたスクライブユニット1の動作について、図4および図5に基づいて説明する。
まず、初期設定において、スクライブユニット1の移動速度(スクライブ速度)、脆性基板Gにカッターホイール33が乗り上げるときのスクライブユニット1の移動速度、スクライブユニット1の待機位置、下降位置、スクライブ開始位置、スクライブ終了位置をそれぞれ設定する。
初期設定が終了すれば、図示しない始動スイッチを操作することにより、巻き取りモータ41が駆動する。フィルムFは、一定の力で張られた状態となる(ステップS1)。スクライブユニット1が、待機位置からスクライブ開始位置に移動する(ステップS2)。次いで、カッターホイール33が脆性基板Gの表面から0.5乃至2.0mm下方の切り込み位置へ位置するようにスクライブユニット1を下降させた後(ステップS3)、カッターホイール33が脆性基板Gに乗り上げるときに脆性基板Gの端面に欠けを発生させないように低速の移動速度でスクライブユニット1が移動する(ステップS4)。次いで、カッターホイール33が脆性基板Gに乗り上げる(ステップS5)。
この場合、図4(a)に示すように、まず、フィルム送り部60のゴムローラ61はスプリング73の付勢力により脆性基板Gの端面のエッジとの間にフィルムFを挟み込んだ状態で脆性基板Gに乗り上げる。次いで、脆性基板Gの表面との間にフィルムFを挟み込んだ状態で脆性基板G上を転動する。このため、脆性基板Gとゴムローラ61に挟まれたフィルムFは、脆性基板Gを転動するゴムローラ61によってフィルム送りローラ62がゴムローラ61と同じ周速度で同じ回転方向へ回転して従動リール44から引き出される。この後、ゴムローラ61が脆性基板Gの表面上を所定の距離だけ転動すると、図4(b)に示すように、カッターホイール33が脆性基板Gの端面のエッジに乗り上げ、スクライブ加工を開始する。ここで、フィルムFが脆性基板Gの端面のエッジにあてがわれていることから、脆性基板Gとカッターホイール33が当接することによる脆性基板Gの端面のエッジに発生する欠けを防止できる。
図4(c)に示すように、スクライブユニット1の移動速度(スクライブ速度)でスクライブ加工中(ステップS6)、カッターホイール33がフィルムF上を圧接転動し、カッターホイール33の刃先がフィルムFを貫いて脆性基板Gに打点衝撃を与えるため、脆性基板Gの厚み方向に深い垂直クラックのスクライブラインが形成される。一方、脆性基板Gにスクライブラインが形成される際に発生するカレットは、スクライブラインを挟んで両側の領域にわたって配置された所定幅のフィルムFの表面に塗布された弱粘着剤に粘着されると同時に、巻き取りリール42に巻き取られる。したがって、カレットは、脆性基板Gの表面に飛散することがなく、スクライブ加工時に発生するカレットにより、脆性基板Gの表面が傷付けられることを防止できる。また、フィルムFの厚みや材質を変更することにより、脆性基板Gの性状に適応したスクライブ条件を設定することができる。
尚、カッターホイール33によってスクライブラインを形成する際、スクライブ条件に合わせて、スクライブ予定ラインを挟んで前記ラインの両側の領域にわたって所定幅のフィルムが貼着されていれば、カレットによる脆性基板Gの表面への飛散を防止できる。したがって、必ずしも、フィルムの表面に粘着剤が塗布されていなくてもよい。
再び図5に戻って説明する。図4(d)に示すように、スクライブユニット1がスクライブ終了位置に到達すれば(ステップS7)、スクライブユニット1が上昇し(ステップS8)、巻き取りモータ41の駆動を停止させた後(ステップS9)、スクライブユニット1が待機位置へ移動する(ステップS10)。これにより、1 本のスクライブラインを形成するスクライブユニット1の動作が終了する。
以下、同様に先に形成したスクライブラインと平行にスクライブラインを脆性基板Gの所定の位置に順に形成する。
また、上記の方法で形成された複数のスクライブラインと交差するようにスクライブラインを形成する場合は、詳細には図示しないが、脆性基板Gを吸引により吸着保持しているテーブルを、例えば、90度回転させた後、前述したように、スクライブラインを形成すればよい。ここで、新たにクロススクライブラインを形成する場合、先にスクライブラインを形成した際に利用したフィルムFは、脆性基板G上に残っていない。したがって、フィルムFが重なった状態でスクライブラインを形成することはなく、同一のスクライブ圧で所望の垂直クラックを有するスクライブラインを形成することができる。
なお、フィルムFが巻き取りリール42に順次巻き取られることにより、フィルムFを交換する必要が生じた場合は、新たなフィルムFが巻き付けられた従動リール44と、従動リール44から引き出されてフィルムFの一端が止着された巻き取りリール42とを、先に使用した巻き取りリール42および従動リール44に替えて取り付ければよい。また、リールの交換は、巻き取りリール42に巻かれたフィルムFをフィルム検出センサ81が検出したときに基づいて行うことができる。
実施例2では、フィルム送り部の他の実施例を示す。図6は、本発明の実施例2のスクライブユニットを示す正面図であり、図7はそのスクライブユニットの平面図である。このスクライブユニット100は、実施例1のフィルム送り部の構成が異なる以外は図1および図2に示す実施例1のスクライブユニット1と構造的な相違はないため、実施例2におけるフィルム送り部110以外の部材の詳細な説明は同一の部材に同一の符号を用いることで省略する。
実施例2のフィルム送り部110は、回転軸115に結合され、回転自在なゴムローラ(転動ローラ)111を支持するホルダー126と、ホルダー126の軸部にスプリング112を挿入してホルダー126をナット114によりスクライブヘッド3に保持する保持部材113を備えており、保持部材113はスクライブヘッド3に取り付けられる。
フィルム送り部110のゴムローラ111は下方に向けてフィルムFを付勢する。
また、ホルダー126の従動リール44側にはフィルム送りモータ116が摺動部材2に設けられ、そのフィルム送りモータ116の回転軸118にはフィルム送りローラ119が結合されている。回転軸118は、図7に示すようにロータリエンコーダ117の軸と結合され、ロータリエンコーダ117によりフィルム送りローラ119の回転状態を検出できる。ロータリエンコーダ117は摺動部材2に取り付けられ、ロータリエンコーダ117の従動リール44側にはスクライブユニット100の移動方向(+X方向および−X方向)に移動自在なスライドテーブル122が台座125を介して摺動部材2に設けられる。スプリング保持金具123とスライドテーブル122の間にスプリング124を介在させることで、スライドテーブル122に設けられ、スクライブユニット100の移動方向と直交する方向に延在する回転軸121に回転自在に備えられた補助ローラ120はフィルムFを介してフィルム送りローラ119を押圧する。
脆性基板Gのスクライブが開始されると、フィルム送りモータ116が駆動され、脆性基板G上をスクライブヘッド3が走行する移動速度と一致する周速度でフィルム送りローラ119が回転させられ、フィルムFを従動リール44から繰り出す。
フィルムFは一端が従動リール44の軸部に固定されて従動リール44に巻き回されており、他端側が巻き取りリール42の軸部に固定されて巻き取りリール42に巻き回されている。従動リール44に巻回されたフィルムFは、フィルム送りローラ119により引き出され、ゴムローラ111を経てカッターホイール33の直下を通過した後、ゴムローラ(転動ローラ)51およびガイドピン47を経て巻き取りリール42に巻き取られる。すなわち、フィルムFは、通常、スプリング52の付勢力によって下方に押し下げられたゴムローラ51およびスプリング112の付勢力によって下方に押し下げられたゴムローラ111で巻き回されるため、カッターホイール33よりも下方に位置している。
また、巻き取りモータ41を駆動させることにより、巻き取りリール42にフィルムFを巻き取ることができる。この際、トルクリミッター48により、設定された張力以上の張力が作用した場合を除いて、フィルムFは、一定の力で張られた状態とされ、フィルム送りローラ119がフィルムFを巻き取りリール42側へ送り始めると、巻き取りモータ41に付加されているトルクが低くなり、フィルムFが巻き取りリール42に巻き取られる。
また、フィルムFとしては、厚みが10〜50μm、幅5mm程度のものが採用され、スクライブ加工中に脆性基板Gの表面上へのカレットの飛散を防止するために、フィルムFの表面に弱粘着剤が塗布されたものを採用することが好ましい。
さらに、カッターホール33を支持するチップホルダー32は、カッターホイール33がフィルムF上を圧接転動する際、スリップするなどの不具合が生じないように、カッターホイール33の下端とフィルムFとの間隔が調節できるように、スクライブヘッド本体31に昇降自在かつ位置調節可能に保持される。
次に、このように構成されたスクライブユニット100の動作について、図8に基づいて説明する。
まず、初期設定において、スクライブユニット100の移動速度(スクライブ速度)、脆性基板Gにカッターホイール33が乗り上げるときのスクライブユニット100の移動速度、スクライブユニット100の待機位置、下降位置、スクライブ開始位置、スクライブ終了位置をそれぞれ設定する。
初期設定が終了すれば、図示しない始動スイッチを操作することにより、巻き取りモータ41が駆動される。フィルムFは、一定の力で引張られた状態とされる(ステップS21)。スクライブユニット100が、待機位置からスクライブ開始位置に移動する(ステップS22)。次いで、カッターホイール33が脆性基板Gの表面から0.5乃至2.0mm下方の切り込み位置へ位置するようにスクライブユニット100が下降した後(ステップS23)、カッターホイール33が脆性基板Gに乗り上げるときの移動速度でスクライブユニット100が移動し(ステップS24)、カッターホイール33が脆性基板Gに乗り上げる(ステップS25)。
この場合、まず、フィルム送り部110のゴムローラ111がスプリング112の付勢力により脆性基板Gの端面のエッジとの間にフィルムFを挟み込んだ状態で脆性基板Gに乗り上げるとともに、脆性基板Gの表面との間にフィルムFを挟み込んだ状態で脆性基板G上を転動する。このため、脆性基板Gとゴムローラ111に挟まれたフィルムFは、脆性基板Gを転動するゴムローラ111によって従動リール44から引き出される。この後、ゴムローラ111が脆性基板Gの表面上を所定の距離だけ転動すると、カッターホイール33が脆性基板Gの端面のエッジに乗り上げ、スクライブ加工を開始する。ここで、フィルムFが脆性基板Gの端面のエッジにあてがわれていることから、脆性基板Gとカッターホイール33が当接することによる脆性基板Gの端面のエッジに発生する欠けを防止できる。
そして、フィルム送りモータ116が回転を開始するとともに、スクライブユニット100がスクライブ速度で移動を開始する(ステップS26)。このとき、一端が巻き取りリール42に止着されたフィルムFは、トルクリミッター48によって一定の力で張られた状態に維持されるとともに、ゴムローラ111によって脆性基板Gの表面に密着されて従動リール44から繰り出される。
このようにして、フィルム送りモータ116が回転を開始するとともに、スクライブユニット100がスクライブ速度で移動開始することにより、フィルム送りローラ119がフィルムFを巻き取りリール42側へ送り始めると、巻き取りモータ41に付加されているトルクが低くなり、フィルムFが巻き取りリール42に巻き取られる。フィルム送りモータ116の回転速度はスクライブ加工中のスクライブ速度と一致するようにフィルム送りモータ116の回転速度を随時変更させる。(ステップS27)。
すなわち、図9に示すように、フィルム送りローラ119の回転状態をロータリエンコーダ117がパルス出力することにより(ステップS71)、フィルムFの実送り速度を算出した後(ステップS72)、スクライブ速度に一致するフィルム送りモータ116の回転軸118の周速度を算出する(ステップS73)。次いで、フィルム送りモータ116のドライバーへ算出された回転速度で回転するように指令信号を出力することにより(ステップS74)、フィルム送りローラ119の周速度をスクライブ速度と等しくなるように変更させる(ステップS75)。このようなフィルム送りローラ119の周速度の変更は、スクライブユニット100がスクライブ終了位置に到達したか否かが判断されて(ステップS76)、スクライブ終了位置に到達するまで継続される。
スクライブユニット100の移動速度(すなわちスクライブ速度)でスクライブ加工中(ステップS26)、カッターホイール33がフィルムF上を圧接転動し、カッターホイール33の刃先がフィルムFを貫いて脆性基板Gに打点衝撃を与えるため、脆性基板Gの厚み方向に深い垂直クラックのスクライブラインが形成される。一方、脆性基板Gにスクライブラインが形成される際に発生するカレットは、スクライブラインを挟んで両側の領域にわたって配置された所定幅のフィルムFの表面に塗布された弱粘着剤に付着すると同時に、巻き取りリール42に巻き取られる。したがって、カレットは、脆性基板Gの表面に飛散することがなく、スクライブ加工時に発生するカレットにより、脆性基板Gの表面が傷付けられることを防止できる。また、フィルムFの厚みや材質を変更することにより、脆性基板Gの性状に適応したスクライブ条件を設定することができる。
尚、カッターホイール33によってスクライブラインを形成する際、スクライブ条件に合わせて、スクライブ予定ラインを挟んで前記ラインの両側の領域にわたって所定幅のフィルムFが貼着されていれば、カレットによる脆性基板Gの表面への飛散を防止できることから、必ずしも、フィルムFの表面に粘着剤が塗布されていなくてもよい。
再び図8に戻って、スクライブユニット100がスクライブ終了位置に到達すれば(ステップS28)、スクライブユニット100が上昇し(ステップS29)、フィルム送りモータ116の駆動を停止させた後(ステップS30)、スクライブユニット100が待機位置へ移動する(ステップS31)ことで、1 本のスクライブラインを形成するスクライブユニット100の動作が終了する。
以下、同様に先に形成したスクライブラインと平行にスクライブラインを脆性基板Gの所定の位置に順に形成する。
また、このように形成された複数のスクライブラインと交差するようにスクライブラインを形成する場合は、脆性基板Gを吸引により吸着保持しているテーブルを、例えば、90度回転させた後、前述したように、スクライブラインを形成すればよい。ここで、新たにクロススクライブラインを形成する場合、先にスクライブラインを形成した際に利用したフィルムFは、脆性基板G上に残っていないことから、フィルムFが重なった状態でスクライブラインを形成することはなく、同一のスクライブ圧で所望の垂直クラックを有するスクライブラインを形成することができる。
なお、フィルムFが巻き取りリール42に順次巻き取られることにより、フィルムFを交換する必要が生じた場合は、新たなフィルムFが巻き付けられた従動リール44と、従動リール44から引き出されてフィルムFの一端が止着された巻き取りリール42とを、先に使用した巻き取りリール42および従動リール44に代えて取り付ければよい。また、リールの交換は、巻き取りリール42に巻かれたフィルムFをフィルム検出センサ81が検出したときに基づいて行われる。
実施例3ではフィルム送り部の他の実施例を示す。図10は、本発明の実施例3のスクライブユニットを示す概略正面図であり、図11はそのスクライブユニットの概略平面図である。このスクライブユニット200は、実施例2のスクライブユニット100と比べて、フィルム送り部の構成が異なる以外は図6および図7に示す実施例2のスクライブユニット100と構造的な相違はないため、実施例3におけるフィルム送り部210以外の部材の詳細な説明は同一の部材に同一の符号を用いることで省略する。
実施例3のフィルム送り部210は、回転軸215に結合され、回転自在なゴムローラ(転動ローラ)211を支持するホルダー226と、ホルダー226の軸部にスプリング212を挿入してホルダー226をナット214により保持する保持部材213を備えており、保持部材213はスクライブヘッド3に取り付けられる。
フィルム送り部210のゴムローラ211は下方に向けてフィルムFを付勢する。また、ホルダー226の従動リール44側にガイドローラ227が設けられる。
本実施例3のスクライブユニット200は、実施例1及び実施例2のスクライブユニットのようにフィルム送りローラによるフィルム送り手段を用いなくても、脆性基板Gのスクライブが開始されると、ゴムローラ211が脆性基板G上をスクライブヘッド3が走行する移動速度と一致する回転速度で回転させられ、フィルムFを従動リール44から繰り出す。
また、巻き取りモータ41を駆動させることにより、巻き取りリール42にフィルムFを巻き取ることができる。この際、トルクリミッター48により、設定された張力以上の張力が作用した場合を除いて、フィルムFは、一定の力で張られた状態とされ、ゴムローラ211がフィルムFを巻き取りリール42側へ送り始めると、巻き取りモータ41に付加されているトルクが低くなり、フィルムFが巻き取りリール42に巻き取られる。
さらに、フィルムFとしては、厚みが10〜50μm、幅5mm程度のものが採用され、スクライブ加工中に脆性基板Gの表面上へのカレットの飛散を防止するために、フィルムFの表面に弱粘着剤が塗布されたものを採用することが好ましい。
また、カッターホイール33を支持するチップホルダー32は、カッターホイール33がフィルムF上を圧接転動する際、スリップするなどの不具合が生じないように、カッターホイール33の下端とフィルムFとの間隔が調節できるように、スクライブヘッド本体31に昇降自在かつ位置調節可能に保持される。
このように構成されたスクライブユニット200の動作については、図4及び図5で説明した実施例1のスクライブユニットと同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
尚、実施例1乃至実施例3におけるフィルムFの材質はプラスチックフィルムであるポリエチレン、金属フィルムであるアルミニウム、これらのフィルムを積層した積層フィルムが用いられる。
また、実施例1乃至実施例3の説明においては、脆性基板Gの一種であるガラス基板にスクライブラインを形成する場合について主に述べたが、例えば、液晶表示パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機ELディスプレイなどの脆性基板を貼り合わせたフラットパネルディスプレイ(FPD)や、透過型プロジェクタ基板、反射型プロジェクタ基板等のマザー貼り合わせ基板にスクライブラインを形成する工程にも本発明のスクライブユニットおよびスクライブ方法が有効に適用される。
以上のように本発明によれば、カッターホイールが脆性基板の表面から0.5mm乃至2.0mm下方の脆性基板の端面の外側の切り込み位置に下降した状態で脆性基板の端面に向かって移動することにより、まず、ゴムローラ(転動ローラ)が、スプリングの付勢力によって脆性基板の端面のエッジとの間にフィルムを挟み込んだ状態で脆性基板に乗り上げた後、脆性基板の表面との間にフィルムを挟み込んだ状態で脆性基板の表面上を転動する。この際、フィルム送り手段として、脆性基板の表面上を転動するゴムローラの回転が複数の歯車を介してフィルム送りローラに伝達され、フィルム送りローラがゴムローラと同じ周速度で同じ回転方向へ回転して従動リールからフィルムを引き出す。
また、別のフィルム送り手段としてはクライブ加工時のスクライブ速度に一致するフィルム送りローラの周速度をフィルム送りモータの回転軸と結合しているロータリエンコーダから出力される信号により随時演算し、フィルム送りモータを演算された回転速度で回転させる。
このとき、巻き取りモータは既に駆動させられており、フィルムは、一定の力で張られた状態とされ、フィルム送りローラがフィルムを巻き取りリール側へ送り始めると、巻き取りモータに付加されているトルクが低くなり、フィルムが巻き取りリールに巻き取られる。
次いで、カッターホイールが脆性基板の表面上に乗り上げれば、スクライブヘッドを移動させることにより、スクライブ加工を開始する。この際、従動リールに巻回されたフィルムは、スプリングによって付勢されたゴムローラを介して脆性基板の表面に密着されて、巻き取りリールに巻き取られる。また、カッターホイールが脆性基板の表面に密着されたフィルム上を圧接転動することにより、カッターホイールの刃先がフィルムを貫いて脆性基板にスクライブラインを形成することができる。カッターホイールを回転自在に支持するスクライブヘッドがスクライブ終了位置に到達すれば、スクライブヘッドを上昇させるとともに、巻き取りモータの駆動を停止させた後、スクライブヘッドを待機位置へ移動させて、カッターホイールにより脆性基板の表面に1本のスクライブラインを形成させる動作が終了する。
この結果、脆性基板に形成されるスクライブ予定ラインを挟む両側の領域にわたって脆性基板の表面に密着された所定の幅のフィルムの上から脆性基板にスクライブラインを形成することから、スクライブ加工時に発生して飛散したカレットは、フィルムの表面に塗布された粘着剤によってフィルムの表面に粘着させられた後、直ちに巻き取られる。このため、カレットが脆性基板の表面上に飛散することがなく、カレットにより、脆性基板の表面が傷付けられることを確実に防止することができる。
この場合、フィルムの厚みや材質を変更することにより、脆性基板の性状に適応したスクライブ条件を設定することができる。
尚、カッターホイールによってスクライブラインを形成する際、スクライブ条件に合わせて、スクライブ予定ラインを挟んで両側の領域にわたって所定幅のフィルムが貼着されていれば、カレットによる脆性基板の表面への飛散を防止できることから、必ずしも、フィルムの表面に粘着剤が塗布されていなくてもよい。
また、カッターホイールが脆性基板に乗り上げる際、脆性基板の端面のエッジと当接しているフィルムの上に乗り上げることから、脆性基板の端面のエッジに欠けが発生することを防止できる。
また、本発明によれば、脆性基板、特に、液晶表示パネル基板などに用いられるフラットパネルディスプレイ用ガラス基板の表面に、スクライブ工程で発生するカレットにより、傷が付けられることを防止して、量産時の歩留りを向上させることができる。
本発明の実施例1のスクライブユニットを示す正面図である。 図1のスクライブユニットの平面図である。 図1のスクライブユニットに用いられたカッターホイールを示す側面図および正面図ならびに部分拡大図である。 本発明のスクライブユニットによるスクライブ工程を説明する工程図である。 図1のスクライブユニットによるスクライブ工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施例2のスクライブユニットを示す正面図である。 図6のスクライブユニットの平面図である。 図6のスクライブユニットによるスクライブ工程を説明するフローチャート図である。 図8のフローチャートにおいて、フィルム送りモータの回転速度を変更する工程を説明するフローチャート図である。 本発明の実施例3のスクライブユニットを示す正面図である。 図10のスクライブユニットの平面図である。
符号の説明
1 スクライブユニット
2 摺動部材
3 スクライブヘッド
33 カッターホイール
331 刃先稜線
331b 突起
4 フィルムユニット
41 巻き取りモータ
42 巻き取りリール(リール)
43 ベアリングケース
44 従動リール(リール)
48 トルクリミッター
50 上流側押圧部
51 ゴムローラ(転動ローラ)
60 フィルム送り部
61 ゴムローラ(転動ローラ)
62 フィルム送りローラ
64,65,66 歯車
100 スクライブユニット
110 フィルム送り部
111 ゴムローラ(転動ローラ)
116 フィルム送りモータ
117 ロータリエンコーダ
119 フィルム送りローラ
210 フィルム送り部
211 ゴムローラ(転動ローラ)
F フィルム
G 脆性基板

Claims (12)

  1. テーブルとの間で相対移動する相対移動手段に取付けられ、先端部に装着されるスクライブカッタで脆性基板にスクライブラインを形成するスクライブヘッドと、所定長さのフィルムを相互に巻き取るための一対のリールと、スクライブラインを形成する際に、スクライブカッタと脆性基板との間に位置するフィルムを、スクライブヘッドの移動に応じてリールに巻き取るフィルム巻き取り部材とを具備してなる脆性基板のスクライブユニット。
  2. フィルム巻き取り部材が、スクライブヘッドの移動に伴って移動するスクライブカッタの移動方向の前方および後方に配置されかつリールの回転軸と平行な回転軸を有してフィルムと当接しながら脆性基板の主面上を転動可能な一対の転動ローラを具備する請求項1に記載の脆性基板のスクライブユニット。
  3. フィルム巻き取り部材が、転動ローラの少なくとも一方を脆性基板の主面に付勢する付勢手段を具備してなる請求項2に記載の脆性基板のスクライブユニット。
  4. フィルム巻き取り部材が、転動ローラの回転に応じて一方のリールからフィルムを送り出すフィルム送り手段を具備する請求項2に記載の脆性基板のスクライブユニット。
  5. フィルム送り手段が、フィルムを挟持してフィルムを送り出すフィルム送り出しローラ対と、転動ローラの回転をフィルム送り出しローラ対に伝達する伝達手段とを具備する請求項4に記載の脆性基板のスクライブユニット。
  6. フィルム送り手段が、フィルムを挟持してフィルムを送り出すフィルム送り出しローラ対と、転動ローラの回転に応じてフィルム送り出しローラ対の一方の回転軸を回転させるモータとを具備する請求項4に記載の脆性基板のスクライブユニット。
  7. モータがフィルム送り出しローラ対によりフィルムを送り出す送り速度を随時算出するためのロータリエンコーダをさらに具備する請求項6に記載の脆性基板のスクライブユニット。
  8. フィルム巻き取り部材が、スクライブヘッドの移動方向の後方のリールを回転させてフィルムを巻き取る巻き取りモータと、リールと巻き取りモータとの間に巻き取りモータのトルクを制限するトルクリミッターとを具備する請求項1に記載の脆性基板のスクライブユニット。
  9. フィルムの少なくとも一方の表面に粘着剤が塗布されている請求項1乃至8のいずれかに記載の脆性基板のスクライブユニット。
  10. スクライブカッタがカッターホイールであって、そのカッターホイールの刃先稜線に、その全周にわたって所定のピッチで突起が形成される請求項1に記載の脆性基板のスクライブユニット。
  11. スクライブヘッドの移動に伴って移動するスクライブカッタの移動方向の前方に配置されるリールに巻回するフィルムを後方に配置されるリールを回転させてフィルムを巻き取るとともに、スクライブヘッドを走行させてフィルムの上からスクライブカッタにより脆性基板にスクライブラインを形成する脆性基板のスクライブユニットを用いたスクライブ方法。
  12. フィルムには粘着剤が塗布され、フィルムの粘着面を上面に向けた状態でフィルムの上からスクライブカッタにより脆性基板にスクライブラインを形成する請求項11記載の脆性基板のスクライブユニットを用いたスクライブ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100962337B1 (ko) 2008-04-30 2010-06-10 주식회사 에스에프에이 기판 절단시스템
CN103895115A (zh) * 2012-12-27 2014-07-02 三星钻石工业股份有限公司 脆性材料基板的刻划用碎屑去除装置
JP2016184650A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 三星ダイヤモンド工業株式会社 ブレイク装置
CN109795039A (zh) * 2019-03-21 2019-05-24 董佑军 一种高效防抖动建筑板材减震切割装置
JP2020116958A (ja) * 2020-04-22 2020-08-06 三星ダイヤモンド工業株式会社 ブレイク装置

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