JPWO2013099816A1 - 溶融塩電池および溶融塩電池の製造法 - Google Patents

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Abstract

正極、負極、前記正極と負極との間に配置されたセパレータ、及び常温で固体状の電解質塩とを備えた溶融塩電池の製造方法であって、電池を組み立てる前に、固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持し、次いで前記正極、前記負極及び前記セパレータを電池ケースに収容して電池を組み立てることを特徴とする溶融塩電池の製造方法が提供される。

Description

本発明は、溶融塩を電解質とする二次電池である溶融塩電池及びその製造方法に関する。本発明は、特に電解質塩を溶融塩電池へ効果的に組み込む方法に関する。
従来、非水電解質二次電池であるリチウムイオン二次電池は、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラなどのポータブル機器の電源として広範囲に利用されている。また、リチウムイオン二次電池は、近年、電気自動車、電動バイク等の電気駆動車両やハイブリッド自動車用の、大型、大容量電源としても注目されている。
しかしながら、リチウムイオン二次電池には下記のような問題点がある。
第一に、リチウムイオン二次電池の用途は、ポータブル機器に加え自動車や電力貯蔵などの分野にも広がりつつある。この状況では、リチウム資源の供給力が問題となる。
第二に、一般的なリチウムイオン二次電池は、可燃性の有機電解質を用いている。そのため、電池の一部が発熱または発火した場合、電池全体が熱暴走する可能性があり、電池の安全性に関して改良が望まれている。
近年、上記のリチウムイオン二次電池の問題点を改善する新型電池として、溶融塩を電解質として用いるナトリウムイオン二次電池が開発された(非特許文献1)。
この溶融塩を電解質として用いるナトリウムイオン二次電池(以下、溶融塩電池と記す)は、地球上にリチウムよりも豊富に存在するナトリウムを使用する。さらに、不燃性の溶融塩を電解質として用いる溶融塩電池は、仮に電池の一部が発熱または発火しても熱暴走することはないため、極めて安全性に優れた電池と言える。
溶融塩は、不揮発性や不燃性、高イオン濃度などの優れた特性を持つ。溶融状態を保つために、溶融塩は通常高温に維持される。100℃未満の融点を持つ溶融塩はイオン液体とも呼ばれる。
近年、57℃という低融点の溶融塩(NaFSAとKFSA*1の混合物)を用いて高エネルギー密度かつ高安全性の溶融塩電池を構成できることが明らかになった(非特許文献1)。
*1:NaFSA(ナトリウムビス(フルオロスルフォニル)アミド)
KFSA(カリウムビス(フルオロスルフォニル)アミド)
この溶融塩電池を製造する工程において、従来、電解質塩は溶融塩の状態で電池内へ注入されていた。すなわち、正極、負極、セパレータなどの発電要素を電池内に組込んだ後、電池本体及び電解質塩を、その電解質塩の融点以上の温度に加熱し、電池本体に溶融塩を注入していた。この操作により溶融塩は正極、負極、セパレータなどの発電要素内に浸透し、電解質が形成される。
Electrochemistry, 80 (2), 98-103 (2012)
しかし、溶融塩電解質は比較的高い粘性を持つことがあるため、溶融塩電解質を電池の発電要素内に均一に拡散及び浸透させにくく、発電要素内に溶融塩電解質が十分に浸透していない部位が生じる場合があった。また、特に大型電極や幅広の電極を有する溶融塩電池などでは、溶融塩電解質を確実に浸透させるためのエージング処理に多くの時間、設備、及び労力を必要とする場合もあった。
本発明は、この様な溶融塩注入法が有する課題を解決し、溶融塩電解質を一定量、均質に再現性良く形成することができる効果的な溶融塩電池の製造法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、電解質として常温で固体の電解質塩を用い、電極及びセパレータを電池ケースに収納する前に固体の電解質塩を電極及びセパレータの少なくとも一つに保持し、この固体の電解質塩を保持した電極及びセパレータの少なくとも一つを電池ケース内に入れて電池を組み立てるという方法により、溶融塩を電池ケースに注入する工程が不要となり、上記課題を解決することができることを見出した。
すなわち、本発明は以下に記載する溶融塩電池の製造方法及び溶融塩電池に係るものである。
本発明の第一の態様によれば、正極、負極、前記正極と負極との間に配置されたセパレータ、及び常温で固体状の電解質塩を備えた溶融塩電池の製造方法であって、電池を組み立てる前に、固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程と、前記正極、前記負極及び前記セパレータを電池ケースに収容して電池を組み立てる工程とを備える方法が提供される。
前記固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程は、粉末状の電解質塩で前記表面を被覆する工程であってもよい。
前記固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程は、前記固体状の電解質塩を加熱して半固体状又は液体状とし、この半固体状又は液体状の電解質塩を前記表面に塗布する工程であってもよい。
前記塗布はスプレー塗布によって行われてもよい。
前記固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程は、前記固体状の電解質塩を加熱して溶融塩を形成し、正極、負極及びセパレータの少なくとも一つを前記溶融塩に浸漬したのち引き上げることによって行われてもよい。
引き上げられた前記正極、負極及びセパレータの少なくとも一つに振動を付与するか、気体を吹き付けるか、または引き上げられた前記正極、負極及びセパレータの少なくとも一つを遠心分離にかけることによって、前記正極、負極及びセパレータの少なくとも一つに付着した余分な溶融塩を除去してもよい。
前記固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程は、板状に成形した前記固体状の電解質塩を前記表面に積層することによって行われてもよい。
また、上記の溶融塩電池の製造方法によって製造された溶融塩電池も提供される。
本発明の方法によれば、溶融塩電池の製造方法において、電池ケースに電解液を注ぐ工程が不要となる。その結果、製造工程を簡略化することができ、製造コストの低下及び製造効率の向上が可能となる。
また、本発明の方法によれば、溶融塩電解質を一定量、均質に再現性良く形成することができ、溶融塩電池の性能及び品質が安定化する。
なお、本発明の方法によって電解質材料の一部を電池に組込み、電解質材料の残部を従来の溶融塩注入法で電池に組込んでもよい。この様な本発明の方法と溶融塩注入法とを組合わせた方法は、溶融塩電解質を電池内に素早く均一に拡散及び浸透させるために効果的である。
溶融塩電池の基本的構成を示す断面図である。 積層型の溶融塩電池の構成例を示す断面図である。 巻回型の溶融塩電池の構成例を示す斜視図である。
以下、本発明の溶融塩電池に係る実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
図1に示すように、溶融塩電池は、基本的に、表面に正極用活物質を担持した正極集電体から構成される正極11と、表面に負極用活物質を担持した負極集電体から構成される負極12と、電解質塩を含浸させたセパレータ13と、それらを収納する電池ケース17とを備える。電池ケース17の上面と負極との間には、押え板14とその押え板14を押圧するバネ15とからなる押圧部材16が配置されている。正極11、負極12、及びセパレータ13の体積が変化した場合でも、押圧部材16によって付与される圧力により、正極11及び負極12がセパレータ13に接触した状態を保つことができる。正極集電体及び負極集電体は、それぞれ正極端子18及び負極端子19に、リード線20を介して接続されている。セパレータの例としては、ポリエチレン及びポリプロピレンの微多孔膜が挙げられる。
本発明における溶融塩電池の電解質としては、常温において固体であり、電池の動作温度で溶融する各種の無機塩又は有機塩を使用することができる。電解質塩のカチオンとしては、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、リチウム(Li)、ルビジウム(Rb)及びセシウム(Cs)等のアルカリ金属、ならびにベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)及びバリウム(Ba)等のアルカリ土類金属から選択した1種以上を用いることができる。電解質塩のアニオンとしては、FSA(ビス(フルオロスルフォニル)アミド)、TFSA(ビス(トリフルオロメチルスルフォニル)アミド)、BETA(ビス(ペンタフルオロエチルスルフォニル)アミド)等を用いることができる。
電解質塩の融点を低下させるために、2種以上の塩を混合して使用することが好ましい。例えばKFSA(K−N(SOF);カリウムビス(フルオロスルフォニル)アミド)とNaFSA(Na−N(SOF);ナトリウムビス(フルオロスルフォニル)アミド)とを組み合わせて使用すると、融点が共晶温度の61℃まで低下するため、電池の動作温度を90℃以下とすることができる。
セパレータは正極と負極とが物理的に直接接触するのを防ぐために使用される。セパレータとして、ガラス不織布や、多孔質樹脂等を使用できる。セパレータには溶融塩が含浸されている。上記の正極、負極、及び電解質塩を含浸させたセパレータは積層されて電池ケース内に収納される。この場合、セパレータに含浸された電解質塩は、電池の動作温度で溶融し、セパレータと接触する正極及び負極にも拡散し分布する。
図2には、正極板23、セパレータ24、及び負極板25をこの順に積層した電極積層体22を電池ケース21内に収容した溶融塩電池の断面図を示す。図示していないが、複数の正極板23の各一端には正極タブが設けられ、これに正極リードが接続される。また、複数の負極板25の各一端には負極タブが設けられ、これに負極リードが接続される。これらのリードは電池ケース21から外部に引き出される。電池ケース21の内部には電解質塩が封入されている。
図3には、長尺の電極を巻回して形成された電極積層体の斜視図を示す。図3において、巻回型の電極積層体30は、正極31、負極32、セパレータ33及びセパレータ34からなる。セパレータ33、負極32、セパレータ34、及び正極31はこの順に積層されて巻回されたのちに、加圧することにより扁平状に形成され、電池ケースに収納される。図示していないが、正極31には正極タブが、負極32には負極タブがそれぞれ接合されている。巻回された電極積層体が収納された電池ケースの内部には電解質塩が封入されている。
次に、本発明の溶融塩電池の製造方法に係る実施形態として、図2に示す積層型の溶融塩電池を製造する方法を説明する。しかしながら、これらの実施形態は例示であって、本発明はこれらの実施形態によって何ら限定されるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲に記載の発明の均等物及び特許請求の範囲内でのすべての変更は本発明の範囲に含まれる。
(実施形態1)
本実施形態では、粉末状の電解質塩を用いる。粉末状の電解質塩は、例えば塊状の電解質塩を粉砕機で粉砕するか、溶融塩を冷空間に噴霧して固化することによって得ることができる。
上記の粉末状の電解質塩を、水平に載置したセパレータの表面に散布する。次いで、このセパレータの上に電極(負極又は正極)を載置し、この電極表面に粉末状の電解質塩を散布する。次いで、この電極の上に別のセパレータを載置し、この別のセパレータの表面に粉末状の電解質塩を散布する。次いで、この別のセパレータの上に別の電極(正極又は負極)を載置し、この別の電極表面に粉末状の電解質塩を散布する。以下、同様の操作を行い、所望の積層数の電極積層体を得る。
別の方法として、粉末状の電解質塩を一般的な有機溶剤に溶解して溶液を調製し、この溶液を用いて電極を作製し、その後、有機溶剤を電極の乾燥過程で蒸発により除去してもよい。あるいは、粉末状の電解質塩を一般的な有機溶剤に溶解した溶液を電極やセパレータ(以下、「電極等」という)の表面に塗布し、有機溶剤をそれらの乾燥過程で蒸発により除去してもよい。
粉末状の電解質塩を一般的な有機溶剤に溶解した溶液を用いる上記の方法においては、電解質塩と共に結着剤(バインダー)を有機溶剤に添加することも有効である。
次いで、この粉末状の電解質塩を保持する電極及びセパレータを積層した電極積層体を電池ケースに収納した後、電池ケースを密閉する。
ここで、電解質塩を保持する電極等の「表面」とは、正極、負極及びセパレータの外側表面のみであってもよく、内側表面のみであってもよく、外側表面及び内側表面の両方であってもよい。
電解質塩を有機溶剤に溶解して用いる場合や、電解質塩自体を溶融させて用いる場合には、電極等の内部表面に固体状の電解質塩を保持することが容易になる。
(実施形態2)
本実施形態では半固体状又は液体状の電解質塩を用いる。半固体状の電解質塩は、前記の粉末状の電解質塩を完全に溶融しない程度に加熱することによって得ることができる。即ち、半固体状とは、半凝固状態を含む、比較的高粘性の固液混合状態を指す。また、液体状の電解質塩は電解質塩を加熱して溶融させることによって得ることができる。電解質塩の各成分の配合組成を調整することによって電解質塩を半固体状にすることもできる。
半固体状又は液体状の電解質塩を刷毛、塗布ロール、ロールコータ、バーコータ、ドクターブレード、ワイヤーバー、スクリーン、吐出器等の任意の塗布手段によって電極等の表面に塗布する。この場合、必ずしも電極等の表面の全面に電解質塩を塗布する必要はない。例えば、電解質塩を線状、帯状、格子状、多点状等に塗布してもよい。ただし、この場合には電解質塩が塗付面に対し全体的に均等に配分されるように塗布する。
次いで、電解質塩が塗布された電極等を用いて電極積層体を形成し、これを電池ケースに収納した後、電池ケースを密閉する。
(実施形態3)
本実施形態では半固体状又は液体状の電解質塩を、スプレー装置を用いて電極等の表面に塗布する。塗布量は電解質塩の温度、吹き付け量、及び吹き付け時間を調整することによって調節することができる。
次いで、電解質塩が塗布された電極等を用いて電極積層体を形成し、これを電池ケースに収納した後、電池ケースを密閉する。
(実施形態4)
本実施形態では、溶融塩電解質を浸漬槽に収容し、これに電極等を浸漬して引き上げ、次いで冷却することによって電極等の表面に電解質塩を付着及び含浸させる。
電解質塩の付着量及び含浸量は、溶融塩電解質の温度を調整したり、溶融塩電解質の各成分の配合組成を調整することによって調節することができる。
含浸させる際には真空含浸装置を用いることが好ましい。電極等は一枚ずつ溶融塩電解質に浸漬してもよいし、複数枚積層してから溶融塩電解質に浸漬してもよい。また、浸漬した後に引き上げられた電極等には余分な溶融塩電解質が付着していることがある。この余分な溶融塩電解質は、電極等に対し、振動、遠心分離、加圧、または気体の吹き付けのいずれかを適用することによって除去することができる。
次いで、電解質塩が付着、含浸された電極等を用いて電極積層体を形成し、これを電池ケースに収納した後、電池ケースを密閉する。
(実施形態5)
本実施形態では板状の電解質塩を用いる。板状の電解質塩は、例えば、支持体シート上に溶融塩電解質を塗布し固化することによって得られる。この電解質塩の層が電極等の表面と直接接触するように、支持体シート上の板状の電解質塩の層と電極等とを重ねた後、支持体シートを剥離することによって板状(層状)の電解質塩を電極等の表面に保持することができる。
次いで、この電極等を用いて電極積層体を形成し、これを電池ケースに収納した後、電池ケースを密閉する。
なお、電解質塩や正極、負極、セパレータ材料は、溶融塩電池の製造工程中に水分を吸着し易い。しかしながら、水分の吸着によって、溶融塩電池の性能が低下する可能性がある。そのため、溶融塩電池の製造工程は、水分の吸着が起こりにくい様に、窒素やアルゴンなどの不活性ガス中、もしくはドライエアー中で行うことが望ましい。
[実施例1]
(負極の作製)
負極用集電体として、厚さ20μmで大きさが10cm×10cmのアルミニウム(Al)片の表面に厚さ130nmの亜鉛(Zn)のスパッタ膜を形成したものを使用した。この負極集電体上には、充電時、正極から移動するナトリウム(Na)が析出する。
(正極の作製)
正極用集電体として厚さ20μmで大きさが10cm×10cmのAl集電体を使用した。
正極活物質としては、NaCrOを使用した。また、導電助剤としてはアセチレンブラックを、バインダーとしてはPVDFを使用した。
正極活物質と、導電助剤と、バインダーとを、85:10:5の比率で混合し、適宜N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を添加してペースト状にした。該ペーストを上記Al集電体に塗布して乾燥し、厚さ50μmにプレスすることにより正極を得た。
(電解質塩)
電解質塩としては、NaFSA及びKFSAを1:1の比率で混合した混合物を使用した。
(セパレータ)
セパレータとしては厚さ50μmの微孔性ポリプロピレンフィルムを用いた。
(電極積層体の作製)
セパレータの表面に粉末状電解質塩を散布した。次いで、このセパレータの上に負極を載置し、負極表面に粉末状電解質塩を散布した。次いで、この負極の上に別のセパレータを載置し、この別のセパレータの表面に粉末状電解質塩を散布した。次いで、この別のセパレータの上に正極を載置し、正極表面に粉末状電解質塩を散布した。このようにして、電解質塩を保持した電極積層体を作製した。
(電池の作製)
上記のように作製した電極積層体を電池ケースに収納し、電池ケースを密封して合計10セルの電池を作製した。
(電池の評価)
電池全体の温度を90℃に加熱し充放電を行ったところ、本実施例の電池はいずれも初期から電池の100%の容量が得られた。これに対し、従来の溶融塩注入法によって作製した10セルの溶融塩電池は、充放電サイクルの回数が増えるにつれて電池の容量が上昇し、最高容量に達するまでに、平均でほぼ6サイクルの充放電を要した。
また、本実施例の電池は、溶融塩注入法によって作製した電池に比べて放電容量のバラツキが小さく、約3%高い放電容量を示した。
これらの2種類の電池について、継続して同一条件で充放電サイクル試験を行い、サイクル寿命性能を調べた。電池容量が初期容量の20%まで低下した時のサイクル数をサイクル寿命とした。その結果、本発明の電池は、溶融塩注入法によって作製した電池の約1.5倍のサイクル寿命を示した。
[実施例2]
実施例1において、粉末状電解質塩を加熱して半固体状とし、この半固体状電解質を刷毛を用いて、セパレータ、負極、正極に塗布した。それ以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
得られた電池を実施例1と同様に評価した。その結果、これらの電池は実施例1と同様の特性を示した。
[実施例3]
実施例1において、電解質塩を加熱して液体状とし、この液体状電解質塩をスプレー装置を用いて、セパレータ、負極、正極に塗布した。それ以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
得られた電池を実施例1と同様に評価した。その結果、これらの電池は実施例1と同様の特性を示した。
[実施例4]
実施例1において、電解質塩を真空含浸装置の含浸槽に入れて加熱して液体状とし、この液体状電解質塩に、セパレータ、負極、正極を浸漬したのち、それらを積層して電極積層体を作製した。それ以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
得られた電池を実施例1と同様に評価した。その結果、これらの電池は実施例1と同様の特性を示した。
[実施例5]
実施例1において、電解質塩を真空含浸装置の含浸槽に入れて加熱して液体状とし、この液体状電解質塩に、[セパレータ/負極/セパレータ/正極]のユニットの繰り返しからなる電極積層体を浸漬したのちに引き上げることにより電解質塩を電極等に保持した。それ以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
得られた電池を実施例1と同様に評価した。その結果、これらの電池は実施例1と同様の特性を示した。
[実施例6]
実施例1において、溶融塩電解質を半固体状にし、これをフッ素樹脂シート表面に刷毛で塗布して電解質塩の層を形成し、この電解質塩の層をセパレータ、負極、正極の表面にそれぞれ載置してフッ素樹脂シートを剥離除去することにより、電極等に溶融塩電解質の層を保持した。それ以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
得られた電池を実施例1と同様に評価した。その結果、これらの電池は実施例1と同様の特性を示した。
[参考例1]
実施例1において作製した電極積層体を電池ケースに収納したのち、さらに溶融塩電解質を電池ケース内に注入し、次いで電池ケースを密封した。それ以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
得られた電池を実施例1と同様に評価した。その結果、これらの電池は実施例1と同様の特性を示した。

Claims (8)

  1. 正極、負極、前記正極と負極との間に配置されたセパレータ、及び常温で固体状の電解質塩を備えた溶融塩電池の製造方法であって、
    電池を組み立てる前に、固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程と、
    前記正極、前記負極及び前記セパレータを電池ケースに収容して電池を組み立てる工程と
    を備えることを特徴とする溶融塩電池の製造方法。
  2. 前記固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程が、粉末状の電解質塩で前記表面を被覆する工程であることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩電池の製造方法。
  3. 前記固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程が、前記固体状の電解質塩を加熱して半固体状又は液体状とし、この半固体状又は液体状の電解質塩を前記表面に塗布する工程であることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩電池の製造方法。
  4. 前記塗布がスプレー塗布によって行われることを特徴とする請求項3に記載の溶融塩電池の製造方法。
  5. 前記固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程が、前記固体状の電解質塩を加熱して溶融塩を形成させ、正極、負極及びセパレータの少なくとも一つを前記溶融塩に浸漬したのち引き上げることによって行われることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩電池の製造方法。
  6. 引き上げられた前記正極、負極及びセパレータの少なくとも一つに振動を付与するか、気体を吹き付けるか、または引き上げられた前記正極、負極及びセパレータの少なくとも一つを遠心分離にかけることによって、前記正極、負極及びセパレータの少なくとも一つに付着した余分な溶融塩を除去することを特徴とする請求項5に記載の溶融塩電池の製造方法。
  7. 前記固体状の電解質塩を正極、負極及びセパレータの少なくとも一つの表面に保持する工程が、板状に成形した前記固体状の電解質塩を前記表面に積層することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩電池の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の溶融塩電池の製造方法によって製造されたことを特徴とする溶融塩電池。
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